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はてなキーワード: 玩具とは

2024-11-20

よくある平成玩具とか集めて平成の子供っぽい部屋をXであげるアカウント

平成への解像度低すぎる

anond:20241120001234

勝手こちらのパーソナリティーを邪推悪口を言ってくる人間に対し、会話を拒否しただけで「攻撃性が高い」「お前のようなメンヘラ男は女を殴って殺す」と遠回しに言われ、自分の書いた返信を勝手玩具として扱われる

下劣である 気分が悪い

2024-11-19

anond:20241119175937

処女厨が許されるのは真の童貞のみ

風俗や性玩具の世話になるような穢れた凡俗は便所ブラシである

便所ブラシは便所を磨く事にしか使えない

貴様は神・童貞か?それともただの便所ブラシか?

自身の中に答えを見出すのだ

anond:20241118095428

玩具を取り上げられた子供が泣きわめいてるだけだから放っといたら良いよ

ウッキウキで振りまわしてた棒が突然無くなったんだからそりゃ悲しいさ

2024-11-15

anond:20241115181735

大分前にまとめて買ったけど、あれ面白いよね

ふたば玩具板で初めて知って、速攻で買いに行った

最初は全部説明書通りに作って、それから全部バラシて混ぜて、好き勝手なもん作ったりしてた

ネットでカッコイイの作ってる人たちの作例を見たり…

激安で球体関節のあるレゴって感じでいいよね…😟

また、買いに行こうかな…

2024-11-08

子猫コミュニケーションが取れない

子猫里親になった。

人懐っこい子だと紹介されており、お見合いの時も一緒に遊んで!と言わんばかりに寄ってきたから確かに人馴れはしていた。

実際迎えてみると人懐っこいとかじゃない。常に戦闘体制状態。シャーするわけでもなく、ネズミおもちゃを追いかけるのと同じ目を人間に向ける。人間玩具一種しか捉えていないのか、人間が何していても戦いのゴングが鳴ったと判断する。今こうやって増田打ってる最中も右腕に齧り付いてる。

 

今まで子猫から2匹育てたことがあるが、どれだけやんちゃだろうと落ち着いているときは撫でれば目を細めたし、話しかければ頭を擦り付けてくれた。今の子猫にはそれが一切ない。

嫌われてるのかと思ったけどご飯は手からしか食べない。コミュニケーションというものを知らないんじゃないかと思うんだけど、猫にどうやって教えたらいいのかも分からない。どうしたらいいんだこの猫

2024-11-05

anond:20241105153328

ザーメン大好き小池さん」とか「格闘の丼」とか「ねぎ姉さん」とか「DEATH NEWT」とか「オナニーマスター黒沢」とか「K」とかがあると思ったらなかった

書籍化された作品としては「有害無罪玩具」や「女子小学生はじめました」が有名だがそれも無くて、「ワンパンマン」などの超有名作品申し訳程度に選外に列挙しているだけ

選考理由が謎過ぎるが、「俺史上」とあるからこれ以上文句を言うのも野暮か

2024-11-02

80年代以前(1989年まで)で最も重要コンピュータゲーム10

○選シリーズも下火になってきたところで投下するよ。


元ネタ1:

https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

元ネタ2:

https://anond.hatelabo.jp/20241026213447


最初ファミコンだけで10選を作ろうとしたけど、方針を変えた。なぜならファミコンの初期にはアーケードから移植作が多く、それらはどちらかというとアーケード作品として評価すべきだからだ。

ついでに他のハードも含め、80年代以前のコンピュータゲームすべての中から選出することにした。なおシリーズ物は一作のみとする。ゲーム史のカンブリア紀におけるレジェンド級の作品を見て行こう。


(追記)

コメントでの指摘を受け、ポートピアジャンルグラフィックアドベンチャー修正


1.ポン(1972年/アタリ/アーケード

アメリカアタリ社が開発し、世界で初めて商業的に大ヒットをしたゲームコンピュータゲームが一大産業として成立する道を開拓し、これをきっかけとしてアメリカアタリ時代が花開くことになる。

日本では翌年にタイトーセガがポンのコピー品を作り、これが日本初のゲームとなった。


2.ブレイクアウト1976年/アタリ/アーケード

アタリのヒット作第二弾。いわゆるブロック崩し。これのリメイク版にあたるのがアルカノイドで、現代に至るまで古典的ゲームの一つとして知られている。

日本ではタイトーナムコ正規ライセンスを持って生産していたが、それ以外にも日本の多数のメーカーがこれを模倣したようなゲームを作り、のちに日本ゲーム産業が花開くきっかけとなった。

いまでは有名なメーカーが、正規ライセンスもなしにコピー品を作っていたという、大らかな時代でもあった。後にタイトーが、これをもとにスペースインベーダーを作ることになる。


3.スペースインベーダー1978年/タイトー/アーケード

初の日本メーカーによるオリジナルの大ヒット作であり、日本で初めて社会現象を巻き起こしたゲーム。それまでゲームに縁のなかった日本お茶の間にまで、コンピュータゲームを知らしめた作品

日本アーケード史上最大のヒット作といわれ、喫茶店スナックテーブルがこのゲームテーブル型筐体に置き換えられるほどだったという。

数が減るごとに動きが速くなる敵、敵がこちらを攻撃してくる緊張感、たまに出現して撃ち落とすとボーナスの入るUFOなどアドレナリンの分泌を促す仕掛けが満載で、ゲーム面白さの本質が詰まっている。


4.ゲーム&ウオッチシリーズ1980年/任天堂/ゲーム&ウオッチ)

単独ゲームソフトではないが、シリーズまとめてランクインとする。

初の大ヒットした携帯ゲーム機で、特に低年齢層を中心に爆発的にヒットした。当時のゲームセンターは不良の溜まり場で子供には出入りしにくく、据え置きの家庭用ゲーム機もあったが値段が高く、

そんな中で比較的安く買えてどこでも手軽に遊べるゲーム&ウオッチは子供向けのゲーム機としてうってつけであった。

横井軍平代表作の一つであり、シャープ提携して電卓技術で作られた玩具。この横井軍平シャープのタッグは、のちにゲームボーイを生み出すことになる。


5.パックマン1980年/ナムコ/アーケード

ナムコの躍進のきっかけとなった作品にして、日本アーケードの大ヒット作第二弾。

敵の種類ごとに異なる思考アルゴリズム、敵との強弱関係を逆転させるパワーエサ、緊張を緩めるコーヒーブレイクなどゲームを飽きさせない工夫が随所に施され、その工夫の数々は多くのクリエイターに影響を与えた。

日本のみならずアメリカでも大ヒットを飛ばし日本ゲーム世界通用することを知らしめた。80年代ゲームの中心地がアメリカから日本に移っていく、その象徴となる作品


6.ウィザードリィ1981年/サーテック/Apple II

ウルティマとどっちを選ぼうか迷ったが、こちらを選択

ウルティマと共に、すべてのコンピュータRPGの始祖と言っていい作品。もともと机上で行われていたTRPGであるD&Dコンピュータ上に移植するというアプローチで生まれた、他のゲームとはだいぶ出自の異なる作品

ゲームシステムの多くはD&Dに由来しているが、移動画面と戦闘画面の切り替えによって進めるゲーム進行、コマンドを選ぶことで進める戦闘システムなどコンピュータRPG基本的システムが完成されており、

ウルティマと共に、後のドラクエFFに大きな影響を与えた。堀井雄二坂口博信もこのゲームをやり込んだという。


7.ゼビウス1983年/ナムコ/アーケード

スペースインベーダーギャラガと続くシューティングゲーム系譜を完成させた作品。これ以降に出たすべての縦シューは、このゲームの子である

また初めて隠れキャラ採用した作品として知られ、ゲームにおける「隠し要素」の祖ともいえる。

グレーのグラデーションで描かれた光沢のある敵のデザイン航空写真のような森、海、道の風景は、真っ黒な背景に簡素グラフィックゲームが多かった時代に圧倒的なクオリティを誇っていた。

何度でも繰り返し遊びたくなる仕掛け、背景の物語神秘性と相まって、多くの人を熱狂させた。


8.スーパーマリオブラザーズ1985年/任天堂/ファミコン

説明不要宮本茂の生み出したゲーム黎明期最高傑作の一つである

その画期性はググればいくらでも出てくるのだが、改めて分析しても同時代の中で突出した存在である

どこまでも広がる世界解放感、至るところに隠されたアイテムボーナスステージ、操作に習熟するごとに感じられる上達の喜び、初心者が楽しみながら悔しがりながら上達できるレベルデザイン

どこを取ってもオーパーツのようなゲームであり、いまだにゲーム古典的教科書の一つである

アーケードから移植作が多かった時代に、この作品は「ファミコンしか遊べない大ヒット作」であり、これ以降ゲームの主戦場アーケードから家庭内に移ることになる。(ゲームセンターに風営法適用されたことも影響している。)


9.ドラゴンクエスト1986年/エニックス/ファミコン

ウィザードリィウルティマを元に、日本人にはとっつきにくかったRPG日本人向けに大幅にアレンジして生まれ作品

これ以前にも日本メーカーからRPGはいくらか出されていたが、ドラクエの爆発的ヒットを元に、日本独自RPG=JRPG市場開拓されることになる。

とっつきにくい要素を排除するために、元のTRPGにあったリアリティを大きく削ぎ落したりしているため、当時のTRPG界隈などから批判も受けたようであるが、そうでもしなければこのゲーム国民作品になることはなかっただろう。

反面、そのあまりにも日本向けに特化しすぎたアレンジが仇となり、海外展開にはあまり成功していない。

ドラクエが生み出した(時におかしな)JRPGの「定番」「お約束」は数知れない。その影響はゲームだけに留まらず、西洋ファンタジーを題材とした漫画ラノベ等にもおよび、今日に至るまでその影響を与え続けている。


10.ゼルダの伝説1986年/任天堂/ディスクシステム

宮本茂最高傑作第二弾。スーパーマリオとはまた違った方向性世界の広さを表現した、知恵と工夫と探索のゲーム

このシリーズは極めて神がかったバランスの上に成り立っており、簡単模倣できる作品ではないため、直接のフォロワーとなる作品はあまり現れてはいない。

しかゼルダシリーズの魂とでも呼ぶべき、閃きと発見の楽しさは形を変えて多くのゲームに受け継がれている。それはダンジョンの中のちょっとしたパズルや謎解きだったり、アイテムの入手によって切り拓く道だったりするだろう。

近年のインディーズ市場において、ゼルダシリーズから影響を受けたようなゲームが多数見られることからもその影響力の大きさが伺える。



◆◆◆


以上、10選終わり。

以降は選外となった作品


Tennis for Two1958年/ブルックヘブン国立研究所/非売品)

世界初のコンピュータゲームと呼ばれるものの一つ。オシロスコープアナログ機器で作られたゲームであり、正確にはコンピュータゲームと言えるのかも分からない。

研究所見学者に大評判だったが、その後忘れ去られ、後のゲームには影響を与えていないという。時代を先取りしすぎた作品


平安京エイリアン1979年/東京大学理論科学グループ/アーケード

学生サークルが開発し、商業的に成功した作品。いわば同人ゲーム草分けのようなものである点に着目したい。アマチュアが作ったゲームで初めてヒットした作品といっていいのではないか


ローグ(1980年/マイケル・トイ, グレン・ウィックマン/Unix

ローグライクと呼ばれるジャンルの始祖となった作品D&Dから影響を受けて作られた探索ゲームであり、実はウィザードリィウルティマよりも古く、最古のコンピュータRPGの一つに数えてもいいかもしれない。


ウルティマ1981年/リチャード・ギャリオット/Apple II 他)

コンピュータRPGの始祖の一つで、ウィザードリィと共に後のドラクエFFに大きな影響を与えた。2D見下ろし型のフィールドマップは、このゲーム元祖である


ドンキーコング1981年/任天堂/アーケード

正直10選に入れたかったが、宮本茂多すぎやろと思って外すことにした。

宮本茂の初のヒット作にして、後に世界的大スターとなるマリオデビュー作。コンパクトな画面に詰め込まれジャンプアクションで、後のスーパーマリオにつながるようなアイディアが、すでに多数詰め込まれている。


ポートピア連続殺人事件(1983年/エニックス/PC-6001/mkII)

グラフィックアドベンチャーの傑作で、堀井雄二の原点。原作PC版だが、どちらかというとファミコン版の方に着目したい。

コマンドを選んで進めるというファミコン版のスタイルドラクエの原点ともいえ、このゲームの開発で得た知見はドラクエの開発に大いに影響したことだろう。


テトリス1984年/アレクセイ・パジトノフ/Electronika 60)

最も知られているのはゲームボーイ版だが、最初に作ったのは旧ソ連科学である

ゲームボーイ版の方は「ゲームボーイ史上、もっと重要ゲーム10選」に選出されているのでこちらはあえて原作をチョイス。純粋パズルでこれだけ人を没頭させるものは他にないだろう。


三國志1985年/光栄/PC-88他)

光栄歴史シミュレーションゲーム。この2年前に「信長の野望」が発売されており、歴史シミュレーションゲームとして最初にヒットしたのはそちらであるが、俺は三國志の方を評価したい。

これは歴史のifを楽しむゲームであり、人材登用のシステムによって史実では敵だった人物を部下にするなどして、夢のドリームチームを組むという楽しみ方ができる。

歴史を題材としたゲームでありながら歴史を大胆に改変してもいいという発想が大きな魅力につながり、こうした発想は現在歴史物のゲームにも影響を与えている。


ハングオン1985年/セガ/アーケード

世界初の体感ゲームにして、セガ体感ゲームシリーズ第一弾。バイク型の筐体にまたがり、身体を傾けて操作するバイクレースゲーム

ゲームの主戦場アーケードからファミコンに移る中で、そのアーケードしか実現不可能臨場感が注目された。こうした大規模なギミックは、後にアーケード復権する鍵の一つとなる。


ザナドゥ1985年/日本ファルコム/PC-88他)

ドラクエ以前の日本RPGで大きくヒットした作品日本PCゲームで最も売れた作品とされ、ファミコンともアーケードとも異なるPCゲーム市場を先導した。


悪魔城ドラキュラ1986年/コナミ/ディスクシステム

コナミ代表するシリーズの一つとなった作品任天堂メトロイドと合わせ、メトロイドヴァニアと呼ばれるジャンル形成フォロワーが多数現れている影響力を評価したい。


アウトラン1986年/セガ/アーケード

セガ体感ゲームシリーズの一つで、リアル系ドライブゲーム元祖。車を運転すること自体の楽しさに焦点を当てたゲームで、ドライブの楽しさが存分に盛り込まれている。


ファイナルファンタジー1987年/スクウェア/ファミコン

スクウェア本領が発揮されるのは90年代だと思うのでここに入れるかも迷ったが、初代が売れなければスクウェアが潰れていた、という点で重要作品



80年代末期は、シリーズ物の二作目、三作目がヒットの中心であるため、ここまでとする。

PCエンジンやメガドライブからも選出したかったが、ここに挙げたものに並べる作品がなかった。

2024-10-28

ゴスロリ エロ」の画像検索は0件なのに「エロ ゴスロリ」だと無限に出てくるぞ!何がしたいんだGoogle




[増田アイディア]

自分の肉体と同質の物体には効率よく作用できる(熱であれば、まるでレンジのように)魔法機械や木には大気を介して直接熱を炎の矢として伝播させる必要がある。

主人公は魔導機械フレームで欠損した身体を補っている。また、生体と似た成分を関節に使っているため、自立魔導機械動物魔法が効くし、被害もうける。

主人公には資質も何も無いが、新基軸の魔導機械実験のために高価な魔石と魔導フレーム提供されている。

現段階では魔導機械というと重機のような土人形しかないので、人間の何倍も頑丈で出力のある鉄人形が小規模で(玩具という形で)実験されていた。

議会承認スキップして、野心的な研究者鉄人形の実現→鉄人形による魔石坑道の開拓鉄人形による鉄人形の生産軍事クーデターという流れを目指していた。

鉄人形による軍事クーデターが達成された後は、魔導フレーム義体ユーザー軍事政権の犬という誤解を受けて忌み嫌われている。

鉄人形、および前身となる魔導フレーム義体福祉目的という建前のもとで開発された。

主人公鉄人形開発に知らずと協力してしまった罪の意識の中、軍事政権の軍事的、あるいは民主的な打倒を目指している。

主人公義体ユーザであるため、偏見から人望が集まらず、レジスタンスを結成できずにいる。

魔法戦闘において、魔導機械全般は魔力を物理的な動力源にできるため、革命である

魔法の起点となる人間が高速で接近し、高効率魔法作用を及ぼし、反撃を受ける前に遠ざかることで相手魔法効率を低下させるという戦法がある。

義体(あるいは、十分な筋肉を持った者による魔法による身体強化)によるヒット・アンド・アウェイ相手魔法効率低下幅が、魔法による脚の強化コストを上回れば有効とされる。

魔法によって生の人体を強化するのは繊細な技術必要であり、一瞬でも出力が揺らぐと人体に損傷を出してしまうため、それに耐えうる筋肉・骨格・精神必要である

主人公は終盤でタンパク質ベース義体換装し「気」の概念を応用してマシナリー骨法魔法によって、鉄人形の魔法無効化しつつ破壊する究極の鉄人対策兵器になる。

2024-10-27

仮面ライダー555かい作品大人の視聴に耐える名作とか言われてたから見たんだけど

酷すぎる演技に支離滅裂ストーリー

これのどこが大人の視聴にも耐える作品なんだ?

幼児の頃見ていた大人思い出補正で酷い演技を絶賛してたのかなあ

いや子供向けの玩具宣伝番組なんだから、その部分が酷くてもなんの問題もないんだけどさ

2024-10-26

(続き)週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ25選(改訂版)

anond:20241026155116の続き

14.SLAM DUNK 作:井上雄彦 1990年42号 - 1996年27号

ハイキュー最終回を迎えた際、Twitter感想を漁っていたら、「なんでバレーしてるだけなのにこんなに泣けるんだろう」というファン投稿が目に入った。自分ハイキューで泣けるほどの感受性はとうに持ち合わせてなかったが、そこから数えて24年前にほとんど同じ気持ちを味わっていた。

井上雄彦作品通底するのは徹底したリアリズムである。彼が本作で行ったのは、本気でバスケットボールに挑む人間思考感情をつまびらかにするだけで面白くなるということの証明と、人気が出なかった時のため不良路線でも行けるような作風を選んだことだけである(当時バスケットボールマイナースポーツであったことに留意したい)。この結果、フンフンディフェンスを除くあらゆる要素が後世のスポーツマンガにリアリティ基準点をもたらすこととなった。

桜木花道バスケットマンに変貌するたった4ヶ月の物語は、命のやりとりや世界が終わることよりも一本のシュートの成否の方が遥かに切実で重要問題になりうることを、今なお我々に伝えている。

15.るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 作:和月伸宏 1994年19号 - (ジャンプSQで連載中)

講談社1970年代末期には後発のジャンプマン業界盟主地位を明け渡しているわけだが、それを奪い返す最大のチャンスが90年代後半に訪れた。DB幽白スラダンといった作品が終了した暗黒期のジャンプを、金田一はじめの一歩GTOを擁するマガジン苛烈に追い上げ、ついには発行部数で逆転したのである

その中で強引に看板作品祭り上げられ、ジャンプ屋台骨を支えることになったのが本作だ。後に和月伸宏は「次につなげたい」という気持ちで描いていたと語っている。明治という激動の時代の中で不殺剣士・剣心が刀を交える相手は、旧時代に未練を持つ者や、新しい時代の荒波に飲み込まれた者たちであった。黄金期と暗黒期の狭間で奮闘した本作のありようは、皮肉にもそこに重なって映る。

ワンピナルトが出てくるまでを空白期間にせず、少年マンガ誌の代表というジャンプアイデンティティを守りぬいたのは同時代の誰も比肩できない功績だ(幕張封神演義BOYSにこの役割代替できたか考えてみてほしい)。現代ジャンプ読者はもっともっと本作に感謝すべきだと、佐藤健超人的なワイヤーアクションを眺めながら思うのである

16.セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 作:うすた京介 1995年52号 - 1997年40号

連載終盤、もはや燃え尽きる寸前だったといううすた京介は後年、「マサルさんシュールではなく、ベタシュールに見せていただけ」と語っている。自分を含め、多くの読者は同意しかねるだろう。彼が未来永劫に参照点となりうる新たなベタを作り上げたことに疑いの余地はないからだ。

本作はギャグマンガでやってもいいことの範囲を大幅に拡大した。キャラクターの行動原理なんてなくていい。話の展開は唐突でいい。絵柄は毎ページ変わっていいし上手くなくていい。読者が知らなさそうなパロディだって入れてよいのである現代観点では至極当然と思える要素を2年弱、全7巻に惜しげもなく詰め込んだ。

彼の次回作(ピューと吹く!ジャガー)ですらも、ついにその革新性を更新することはなかった。90年代にうすたに憧れ新人賞に応募した有象無象ワナビー達も誰一人として出来なかったことを考えれば少しは気が休まるだろうけども。

17.遊☆戯☆王 作:高橋和希 1996年42号 - 2004年15号

闇の人格を持つ主人公によるダークヒーローものというコンセプトで始まった本作は、ほどなくしてマジック&ウィザーズという架空TCGを中心にした物語に変化した。この変化が、数十枚の紙束を並べる行為を、玩具ゲーム業界において最も存在感のあるエキサイティングな遊びに位置付けることになる。

コナミでは社内の遊戯王関連の部署をしばしば「造幣局」と呼ぶそうだが、紙を刷って売上1兆円に到達するコンテンツなど他に存在しないことの証左である。こうした状況に、高橋和希の優れたキャラクターデザイン、ストーリー構成が大きく貢献したのは言うまでもない。ゲーム友情を育むツールになりうると示し、メディアミックスの力を世に知らしめた功績は間違いなく彼のものだ。

18.ONE PIECE 作:尾田栄一郎 1997年34号 - 連載中

世界で最も多く発行された単一作者によるマン作品について何か語るべきことがあるだろうか?まだ言及すべき余白が。本作のように自然カテゴライズを避ける作品というのは極めて少ない。友情、夢、自由、強さという最もありふれたテーマに挑み、ついにそのすべてを超然と飲み込み描き切ろうとする本作を何らかの箱に入れて理解するのは難しい試みに思える。

毎週月曜日ワンピを読んで喧々諤々と考察できる世界に我々は慣れ切ってしまった。30年間マン業界の頂点に君臨する男がいるという現実に。一定年代以上の人間にとって、本作の終わりがジャンプという雑誌終焉に見える人がいても無理のないことだ(今ワンピの次に長寿連載しているのはハンタを除けば2019年連載開始の夜桜さんである!)。ルフィ尾田栄一郎という二人の男の、幼少期から練り上げた夢の果てを世界中が見届けようとしているのだ。我々がこうした光景にふたたび立ち会えるかは疑わしい。

19.HUNTER×HUNTER 作:冨樫義博 1998年14号 - 不定掲載

幽白は極めて質の高い作品でありながら、冨樫義博が抱える巨大なアイデアの数々を収めきれた作品ではなかった。それでも仙水編と、その後に異例の月一で掲載されたレベルE前人未踏領域に踏み込んだ彼は、自身4作品目の連載においても既視感のある展開とご都合主義執拗なまでに避け続けた。彼の描くキャラクター達は自身が取れる最善の選択を積み上げた末に、我々が期待する最善以上のドラマを生み出す。幾度もの休載を挟みながら。

「今週の『HUNTER×HUNTER』は休載いたします」の表記(今はこれすらなくなったが)を昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらぬ平常心で見られるようになってもなお、自分に限ってはこんな感じであった───「HUNTER×HUNTER最終回を読める可能性があるというだけで、どんなクソみたいな人生でも生きる理由が生じる」

いまや冨樫は少しずつ体調を取り戻し、我々は一時期とは比べ物にならないほどコンスタントに彼の創り出す世界に触れることができる。何百何千もの作品ジャンプにおいて連載され、本作に近い作品、それ以上のものを期待し続けてきたが、その度に彼の偉大さを突き付けられるだけなのだろう。

20.テニスの王子様 作:許斐剛 1999年32号 - (ジャンプSQで連載中)

前例のないテニスマンガでの成功女性読者の流入クール生意気で強い主人公像、菊丸が分身して以降のテニヌ...といった誌面上で読み取れる新規性だけでは、本作のもたらした文化のごくごく一部しか語りえない。

1000曲近いキャラソン、出役としての役割を求められる声優たち、2.5次元文化の源流かつ若手俳優登竜門としてのテニミュ...現代における狭義のオタク文化の根を辿れば、必ずテニプリが残した功績にぶち当たる。「推し」という文化が、人間を描くあらゆるコンテンツ侵食して久しいが、許斐剛が生み出した世界は、ジャンプで築き上げられたあらゆるファンダムの中でもっとも複雑で永続的な強度を保ち続ける、史上最も「推す」に値する文化であり続けている。

21.NARUTO 作:岸本斉史 1999年43号 - 2014年50号

すみませんほんとに書くことが思い浮かびませんでしたでも世界的にマン文化を広めた功績は鳥山に並ぶと思ってますマジで

22.BLEACH 作:久保帯人 2001年36・37号 - 2016年38号

まりに多くの言及がこの作品になされ、そのどれもが口をそろえて言う。「描き分けが上手い...絵の引き算が上手い...ルビ振りのセンス...久保帯人中二病...ストーリーが薄い...」これらすべてはもちろん真実だ。

連載中、ワンピナルトブリーチの三枚看板最後尾というポジションが崩れることは一度もなかった。果たしてこの評価妥当だったのかは分からないが、少なくとも我々ネット民久保帯人センスバカにし過ぎたことに対し大いに反省すべきところがあるのではないだろうか。海賊忍者のような明確なモデルがいないのに、久保帯人はどうしてあれほどまでに洒落キャラクターセリフ回しを無尽蔵に生み出せたのか、系統立てて説明できる理屈は未だ見つからない。もしその答えが彼の脳内しかないとするならば、我々は本作を源流に大いなる歴史が作られていく可能性を認めなくてはならないだろう。

23.DEATH NOTE 作:大場つぐみ原作)、小畑健作画2004年1号 - 2006年24

デスノートという作品複数の点で極めて例外的成功を収めた。肉体的攻撃を伴わない心理戦、一切の引き伸ばしをしない、公権力宗教的崇拝、欠点の無い主人公ゴシックキャラ造形、ダークヒーロー、死亡エンド...

本作に散りばめられたこれらの要素は、すべて従来のジャンプ漫画では邪道、あるいは不要とみなされてきた要素であった。このような野心的な作品メディアミックスにおいても成功を収め、国民の誰もが知る作品となったのは驚異的だ。この作品が出たことは心理戦を描こうとする後世のマンガ家にとっては悲劇かもしれない。夜神月ほど賢く、悪どく、魅力的なキャラクター矛盾なく作れる人間大場つぐみくらいしかいないのだから

24.鬼滅の刃 作:吾峠呼世晴 2016年11号 - 202024

2010年代ジャンプを購読していた人間はみな共通してうすぼんやりとした不安を抱えていた。「ワンピの連載終わったらジャンプってオワコンじゃね?」

ジャンプの終わりという、週刊少年マンガ誌という形態の終わりと同義に思える未来を避けるべく、集英社は読者以上に血眼になって後継者を探し求めた。しかし我々の期待も空しく、トリコ暗殺教室ヒロアカソーマブラクロ約ネバドクスト呪術といった平成末期の傑作たちすらも、尾田栄一郎が築き上げた領域には辿り着けなかったように見えた───ただ一つの例外を除いては。

家族、友人への愛」「困難を乗り越える強さ」という普遍的テーマフォーカスした吾峠呼世晴の連載デビュー作は、あらゆる世代へ届く成功を収めた。特に劇場版無限列車編』は社会現象化し、国内興行収入1位を達成するなど、経済的にも文化的にも大きなインパクトを残すことになった。

出版業界の衰退、コロナ禍、趣味多様化といった逆境の中で、マンガが世界的なムーブメントを引き起こすことがまだ可能である証明した本作は、令和を生きる日本人心象風景に残る新たな「国民マンガ」として、時代に選ばれたのだ。

25.チェンソーマン 作:藤本タツキ 2019年1号 - (ジャンプ+で連載中)

ひとりのスター存在プラットフォーム価値定義することは古今ジャンルを問わずあることだ。ダウンタウンの登場がお笑い養成所という存在メジャーにしたように、米津玄師の登場がニコ動文化オーバーグラウンドものにしたように。

2014年に創立したジャンプ+というプラットフォーム目的である「紙とデジタルの垣根をなくし才能を育てること」が名実ともに達成されたのはいつだったのか?それは初めて本誌とジャンプ+両方でスターとなった人間の登場によって定義付けられる。

かつて秋田の片田舎から新都社に「長門は俺だ」という名前投稿していた少年は、その衝撃的なストーリー展開で我々を魅了する存在となった。ファイアパンチ以降、ジャンブ+はあらゆるWebコミックサイト、いや雑誌を含め、もっとも野心的な作品を読める場所ひとつとして認知されるようになった。

藤本タツキの本誌への到着は新たな才能の鉱脈インターネットに求める時代の始まりを告げ、媒体の違いというものマンガの面白さになんら本質的な影響を及ぼすことはないという事実を我々に突き付けたのだった。

2024-10-21

呪術が題材の作品といえば『ノロワレ』ってのがあってのう

ラノベなんだけど、打ち切りだったんじゃ

続きが気になるんじゃ

主人公は幼少期に変な空間に迷い込み、巨大な「鬼」にマーキングされてしま

鬼は強大な力を持つが異空間に封じられており、永劫にそこで生きることに飽きて、時々迷い込んだ者を捕らえて玩具にする

対象に不死の呪いをかけて、どれだけ弄んでも死ねない存在にして飽きるまで何百年何千年と拷問の限りを尽くす

マーキングされた主人公は、現世に戻されるも、やがては前代玩具に飽きた鬼に引き寄せられて玩具にされる運命にあった

恐怖した主人公は思いつく限り様々な方法での自殺を試みたが、不死の呪いのため全て成就しなかった

やがて、鬼の呪いを超える、更に強大な呪いによって呪殺されれば逃げおおせるかもしれないと思い立った

呪いにまつわる様々な事件に首を突っ込んでは、薄々事件犯人は誰で動機はなんなのか悟りつつも隠し、事態がこじれて呪いがより強大で自分を殺せるほどのものに育つよう煽る

推理もの探偵役が人格破綻者というのは珍しくないが、ノロワレのこの「自分が救われるために被害拡大を煽りまくる探偵」は斬新だった

何十人と呪殺される規模の事件に発展しても、不死の呪いの方が強いため「また死ねなかった」と悲しむのが続く

主人公は無事に死ねるのか、鬼の呪いを解呪してまっとうに生きるコースへ行けるのか、続きが気になるがもう違う連載やってて続きはなさそう

2024-10-19

anond:20241019084631

氷河期世代リベラル辺りや嫌儲とか立憲共産党界隈を最初に調べるだろうけど行動力あるのはウヨ系の方だから

終わってみたら口だけリベラル安倍シンパウヨってこともあるし、結局誰がやってようが党派性バトルの玩具になるだけのしょうもない事件だよ

2024-10-15

ハイラルを救った増田の知恵のかりものクリア陸の森下の江池のダス又っクスを流雷派(回文

おはようございます

私やったわ!

やったわよ!

ゼルダの伝説 知恵のかりものクリアしたの!

前作のブレスオブザワイルドと比べてプレイ当初最初全然何やっていいかからないまま2年間放っておいたのとは大違い!

あっという間にクリアしちゃったって感じだけど、

その分凝縮した感じで、

ハイラルの大地を走り回ってうんと堪能できたわ!

案の定

馬もインパからもらってゼルダ姫専用のお利口な馬をゲットしたけど自分で走った方が速いのでブレスオブザワイルドと同様に使わなかったけどね。

でも、

「知恵のかりもの」の方はあちこちにファストトラベルポイントがあって、

たとえそれがダンジョンの中からでもワープできるの。

あ!ブレワイも一緒か。

そのおかげで、

ボス戦迫ってきて回復アイテムスムージーの数が心細くなってきたら一旦スムージー屋さんに行って体制を整えてきて、

岩塩100パーセント文字通りしょっぱいスムージーを持ってボス戦に再度挑むってこともできたり、

プレイ周りも快適で本当に小気味よくサクサクと進められまくりまくりすてぃーな感じで上質なプレイ体験を感じることができたわ。

もう三女神に到達したところで既にクリア目前だったのよ。

昨日の時点で、

仕掛けやボス戦が佳境になってきて超絶難しくなってきた手前、

これからどんだけ難しくなるの?っててんてこ舞いの舞を恥ずかしげに何の躊躇いもなく舞う前でよかったわ。

サブクエストとか集めるものもそんなに躍起になって集めてないし、

自然に集まるがままに強さもレヴェルアップさせた状態でもクリアできちゃったし。

私のゼルダ体験比較対象が「ブレスオブザワイルドしかなくてってのが前提なんだけど、

今回の「かりもの」は何にも困ることが一切なく、

防寒対策が足りない!

ルピーが足りない!

ハートが足りない!

がんばりゲージが足りない!

斧が足りない!

薪が足りない!

切り倒せる木が切りすぎて足りない!

剣が足りない!

矢が足りない!

そして盾も足りない!

さらバナナが足りない!

全てにおいて「ブレワイ」は何かと足りないことが多かったのに比べて、

こちらの「かりもの」な何にも困ることのないまま物資は潤沢に全て最後までストーリーを進められちゃったの。

だけど、

だけどよ!

唯一困ったのが、

これどうやって「カリモノ」で突破するの?って

自分の知恵の足りなさに悶絶するシーンが多くて、

こちらの方が私の知恵が足りないパラメーターがあるなら多分100のうち3とかだと思うの。

物資豊富!でもそれを活かす知恵がない!

これに困ったわ。

でもなんとかなるもので、

適当な「カリモノ」を適当にじゃんじゃん置いていったら何かに効く、

いや効いている効きすぎているかもしれませんって村西監督ばりにそう思うの。

何度もいうけれど物資はたくさんあって何も困ることがないけれど、

プレイヤーの知恵がないと突破できない箇所があり、

これは作中どうにもできない事なので本当に考えるしかないの!

考えて考えて考え抜くしかないの!

私のこんな小さな頭でも考えられて突破できるので、

無理ゲーってことはないからそこは安心して欲しいけれど。

でもこのクリア体験は「ブレワイ」よりも気持ちいい、

連続して知恵の輪を解いていく感じのハマったらその気持ちよさ!

「ブレワイ」はとにかく走り回って広い大地を!の方が大冒険度優っているので、

とにかく大地にハイラルの大大大地にって、

もう大地が広すぎて駆け巡る青春!って気持ちの方が多かったけれど、

それに反して

「知恵のかりものはい意味でいろいろとコンパクトにまとまっていて、

プレイヤーの知恵だけが頼り!というもう文字通り知恵にフォーカスを絞った的を得た感じだったのよね。

あー!

うそう「ブレワイ」はボスの倒し方が分からないまま延々と続けていると四神獣のアドバイスをかけてくれて「こいつを吸い込ませたらいいんじゃない!?」とか言葉をくれるんだけど、

「かりもの」は一切そういう手助けが出てこないの!容赦なく!何もよ!

から倒し方を発見しないと延々にボスは倒せなくて、

それを気付いてしまうとボスでさえ結構簡単に倒せちゃうから

途中のボスであれダンジョンであれ仕掛けを解き明かすのがいか重要かってことが重要フォーカスが当たっていてスポットライトなの!

それを解決できた時の気持ちよさは

風の吹く方向を正しく当てはめないと解けないような例えるとそんなパズル要素がどちらかというと強い印象である「ブレワイ」とは違って

どんな方法でもいいから力尽くで知恵を振り絞る感じだったわ「かりもの」は。

とはいえ

あの「ブレワイ」のまるで自分ルービックキューブの中にいるような大規模な舞台装置の大仕掛け。

頭の中が立体的に考えないといけない難しさも

これまたそれを解き明かした時にドラマチックさは感動だったけど。

映画的大スペクタクルってところよね。

何度も言うけれどこちらの『知恵のかりもの』は自分で知恵を絞って考えてカリモノを繰り出し突破したギミックの大小関わらず、

これこの方法でいけちゃっていいの?って思わず笑っちゃう場面とか、

この要素の方が楽しくて

その考えるのが面白いとか楽しいってとかの連続ってところかしら。

もう手前味噌のお味噌汁をみんなに振る舞いたいほど我ながら一番傑作なのが「時差仕掛けボタン押し装置」の発見よ。

これだけは自慢したいの。

から次どんな知恵を絞らなくちゃいけないのかしら?って

よーし!どんどん慣れてきたから、

ぶんぶん腕を回して

どんと問題ちょうだいカモーンって思ったところで、

もうクリアしちゃったから、

もっともっと謎や仕掛けを知恵を絞って解きたいってところでクリアして終わっちゃったのよ。

そのことに関してはい意味全然物足りなく、

もっと!って思うほどよ!

ちなみに全然参考にならないかと思うけど

クリア時間が「ブレスオブザワイルド」は90時間

「知恵のかりもの」は30時間ぐらいと

いかコンパクトにまとまっているのかが分かると思うわ。

さらに言うなら、

ハートの器のかけらとか作中で武器強化できる力のかけらなどのものの集めた数は全体の3分の1ぐらいしか集められてないけれどこの楽しさよ!

カリモノ」もハイラル全土のもの全部お借りできてない図鑑全部埋まってないしさ。

私のこのコンプ欲のなささ!

逆に言うとそのぐらいの感じで集めて必死に強化しまくらないとクリアできないってところじゃなく、

適当にぬるく遊んでもクリアできちゃうバランス

でもそれにしてもこのなんとも言い難い上質な味の凝縮した感じ。

終始ストーリーハートウォーミングさも相まってなおグッとくるわ。

ハイラル平和が戻ってよかったわ涙!

泣くー!

つーか泣けるー!

ハイラルを救ったの今回で人生2回目!

変に自分に自信ついちゃうかもしれない鴨鹿!

あ!

でも思ったのは「ブレワイ」はなんかハイラル世界は壮絶な深刻さで、

人々もそんな状況の中でも明るく暮らしている、

絶望の中での微かな光を信じてってところを私は感じたけれど、

「知恵のかりもの」は見た目がポップなのも相まって起こってることは辛辣悲惨だけど重くはなくリアルさよりポップさの可愛さの方が際立ってしまう深刻さをそう感じさせない、

あくまゲーム的な世界観ね。

「知恵のかりもの」は子どもちゃん知的玩具として与えてもいいぐらいに設計されているのかしら?

比べてどうのこうのっていうことではないけれど、

しろハイラルを救えたしかも2回目!

私でもできた!ってのが嬉しいじゃない。

泣くわー。

コツコツとまた年単位クリアに途方もない時間がかかるかと思って踏んでいたんだけど

早々にもうハイラルの大地を救えてよかったわ。

あと思ったのがさ、

ゼルダをといってもまだ2作しかクリアしてないけれど、

ゼルダ作品時系列気になるわよね?

つーかこれ「知恵のかりもの時系列どうなんの?

単純に見てもインパが歳とってるので『ゼルダ無双 厄災の黙秘録』よりも後?

ブレスオブザワイルド』との関連性もあやしくない?

だってゼルダリンクのこと「かりもの」の世界の中では初対面みたいな感じで接してるみたいだし?

ゼルダ作品ゼルダ姫も必ずしも同じな同一人物とも限らないって言うじゃない。

まあそこは今の私のレヴェルで言うのは野暮だと思うので、

もっとたくさんゼルダ世界体験したら

そういった「知恵」はつくかもしれないわね。

うふふ。


今日朝ご飯

ミックスサンドしました。

ツナサラダの部分のトマトフレッシュで、

タマゴのゾーンも見逃せない美味しさ!

朝はこれで決まりねっ!

デトックスウォーター

レモン炭酸ウォーラーね。

ここのところ全然果物買ってない感じがしてまともなウォーラーになってないわ!って思いつつも、

買い物し忘れてて帰ってきたら思い出すパターンってあるわよね。

そう言う時にもあったら助かる

炭酸レモンウォーラーは万能よ!


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2024-10-08

個人的おすすめエロ漫画

 幼い頃から抜くなら大体2次元の俺が長年FANZA電子書籍エロ漫画買い集めた中で個人的殿堂入りしてる作家エロ漫画を紹介したいと思う。ランキング的な感じではない。色んなエロがみんな違ってみんな良いからね。あくま個人の感想なので載ってないイチオシがあれば是非教えてくれ。作者名代表作をつらつらと書いていく。

えーすけ

DOLLS〜純肉体関係〜」「初恋より気持ちいい」

「搾精系彼女」「ひみつのつぼみ」等

女の子かわいい中出し、3Pの描写が良いえーすけ先生DOLLSは寝取りなのにあんまり鬱々とした感じもなくNTRが苦手な人でも楽しめると評判が高い。全体的に爽やかで実用性が高く、こんな恋愛orセックスしてみたいと思わせてくれる良作が多い。

ぽちたろ

「隣人がちんぽ借りに来る話」

最近広告でよく見かける性感エステマンガをはじめとした単行本同人で出ていた作品がまとめられている。女性向けエロマンガって感じなんだけど良い女性向けエロマンガは男にも刺さる。今年一番と言っても良い良作。感じる女の子描写が良い。

翁賀馬乃助

「ヤらしいカラダのわたしたち」「春の疼き」等

褐色、恵体の女性が上手い作者様、ギャルデリヘル嬢、はては配達員までヒロイン健康的で可愛らしい。イケメンながら竿役も恵体なのは人を選ぶかもしれない。

とんのすけ

「愛便器 隣の絶倫お姉さん」「痙攣ラプピストン お姉さんは変態玩具」等

とにかく「愛便器 隣の絶倫お姉さん」に収録されている「片瀬課長マゾdoレイ」は名作、作風に幅があり、抜けるかどうかは好みによるところはあるがこの短編ベストだと思っている。頭身が高くスレンダー変態女性を描かせたらピカイチである

万屋百八

人妻部長」「気の強い女上司31歳・人妻)の弱みを握ったので、毎日中出ししてたらすっかり可愛くなってしまった件www(同人CG)」等

メインヒロイン31歳女上司との脅迫からイチャイチャ不倫物。概念のような気の強い女上司が非常に魅力的。快楽には抗えず、家庭を失いたくもないが不倫はしたいという描写が良い。脅迫してるダメ社員主人公悪人過ぎず、あくまセフレという関係が続かないことを予見している点もコミカル雰囲気マッチして良い。無人島に持っていきたい女上司である

木静謙二

人妻のくせに〜Intention〜」「こんなに優しくされたの」等

劇画寄りなエロ漫画の名手木静謙二先生。「人妻のくせに」に出てくる馬鹿人妻ギャル「月月奈(ルルナ)」は色んな人の性癖に刺さるのではないだろうか。20代後半〜30代後半のヒロインが多い気がする。リアル風(あくまで風)の絵柄が好きな方におすすめ

東山翔

「Nymphodelic」「ガールラブ・ダイアリー」等

まず俺はロリコンではない。しかし、この確かな画力ロリコンではない層にも届いてしまう危ない作品。作者は近年は「アキリ」の名前一般誌でも「ストレッチ」「ヴァンピール」等の素敵な百合風味の作品を描いている。特にストレッチ」はストレッチをする可愛らしい二人の女性生活と監修も入っているストレッチ描写が良い。話を戻すと抜けるか抜けないかで言うとめちゃくちゃ抜ける。普通エロ漫画に飽きた方に。

ICHIGAIN

「ずーっと大好き!!!!!!!」「セイシュアゲイン」等

可愛らしい、そして女性上位の作品が多い作者様。ヒロインごとに目が特徴的。ツリ目女性女性上位が好きな方、ハッピーエンド以外認めない方におすすめ

黒金さつき

「妻が他所で抱かれるわけ」「妻は夫の知らぬ間に」

基本的人妻物の作者様、女性目線の浮気男性目線寝取られ、寝取らせが多いイメージ。バッドエンドチックな話も多いがとにかく行為エロい。作者様もご結婚されてる女性とのことで、夫婦雰囲気はやけリアルで、浮気や寝取らせのファンタジーな感じと妙にマッチして抜ける。

九十九弐級

「潤情」

カッコいいお姉さんのヒロイン率がほぼ100%の作者様。175㌢オーバースタイルの良い女性とのセックスを夢見る方におすすめデカい強い女の子の時折見せる弱さのギャップが刺さる。

幾花にいろ

「丹」「幾日」等

最近楽園コミックスで「イマジナリー」「あんじゅう」なんかを連載されてる作者様。

女性が細くて綺麗なのにめちゃくちゃエロい。ただしハッピーエンドな話の多い「幾日」と比べると「丹」は連作短編な感じで結構重い。読むと乾くるみ小説イニシエーション・ラブ」を思い出すのは俺だけではないはず。普通に綺麗過ぎる絵柄は純愛にもそれ以外にも向いてる故に、エロ漫画一般誌もどちらも読んでもらいたい。「イマジナリーはきゅんきゅんするのでおすすめ

⑫いだ天ふにすけ

あなただけの雌になる」等

作者名が独特なエロ漫画家は多いが読めば読むほど漂うふにすけ感のある絵柄。フニャッとした地味目なヒロインエロ漫画。女も男も病みがちorドS。男も抜ける女性向けエロ漫画ハイエンドって感じ。エロ漫画好き以外にもファンが多いらしく個展とかやってた。

越山弱衰

「蕩蕩と濁濁」「不貞with…」「1000円カットのお姉さんにスいてもらう本(同人漫画)」等

恵体にだらしない巨乳ヒロインが多い作者様。気が強そうな見た目している女性ばかりなのに大体セックスには負けている。同人複数AVになってたりと実績も多数?で抜くのに困ったらこれって頻度で使ってる。

さて、あと20人くらい紹介したいところではあるがこの辺で。気が向いたらまた続きを書きたい。

是非皆さんも至高のエロ漫画があれば教えてほしい。

2024-10-05

anond:20241005165639

玩具メーカー商品企画をしていたことがあります乳幼児向けの製品担当していました。

どんなに愛情がこもっていようと、気を付けていようと、不完全な製品が大切な子供を殺してしまう悲しい事故が起き得ることを知っているので、私は自分の子供には5歳ごろまでは手作り玩具は与えませんでした。

子供用の玩具安全基準として、国内メーカーほとんどが日本玩具協会ST基準採用しています

誤飲指詰め、紐による鬱血や首絞め、素材の毒性、複数マグネット誤飲による消化器の損傷など、様々な事故リスクをできるだけ低くするために守るべき基準が細かく定められています

基準を満たす設計をし、試作品に様々な試験実施し、時間費用も知恵も振り絞って開発します。子供を傷付けることだけはどうしても避けたいからです。それでも、悲しい事故は0にはならないのが現実です。

https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/kodomo_jiko.html

製品による子供事故の事例がたくさん公表されているので、目を通してみてください。

https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/injuryalert/0047.pdf

有名なこの事例(おままごと用の苺の誤飲)では、母親が見守っている目の前で事故が起き、脳死状態に至っています

プロが考えて作った製品でも、こうした事故は起きてしまうことがあるのです。

インスタグラムで人気の手作り玩具動画、とても魅力的ですよね。作ってみたくなります

でも、ああいった情報を発信しているインフルエンサーの方は、玩具安全に関する専門的な知識を持っているのでしょうか?本当に信頼できる情報ですか?

厳しいようですが、乳幼児向けの玩具作ってみたいという気持ち事故の恐怖よりも強い人は、我慢しておくことを強くおすすめします。

危険に対する想像力がある人は、怖くてとても作りたいと思えないものなのです。

私も物作りが好きなので、子供に何か作ってあげたくなる気持ちはすごく分かります

そのエネルギーを、お子さんがもう少し大きくなってから楽しめるお洋服絵本などの製作に使ってみるのはどうでしょうか?今から作りためておくのも素敵ですね。

2024-10-04

anond:20241004135529

ダメな男の性欲の発露って、小児期の異性の身体への興味の延長にある感じがするんよ

から性的な話をする男からはある種の幼児性が見て取れてしま

それは幼児性というより男児性というべきもので、ウンコや虫を平気で手づかみするような、粗暴で不潔に対して鈍感な、いわば下品感性をしている

女は、その男児性で自分身体玩具にされるのがイヤなんだ

女が「自分セックスしたいならムード大事しろ」っていうけど、たぶんその要諦男児性を感じさせないことにあるのだと思う

現代人の衛生観念と風紀の保たれた環境女性貞操観念とで形成された美意識が女湯に入ってくる男児を遠ざけるってのは、なんとなくわかる気がする

紙幣に対して「玩具みたい」が罵倒嘲笑だと思ってる奴らって義務教育も受けてないんだろうな

兌換紙幣」≒「ごっこ遊びの道具」なのは紛れもなく事実なんだからさ。

紙幣のものが持ってる価値なんてのは皆が同じゲームをやることに同意しているから維持されているだけで、もしもそのゲームをやっていた人が皆いなくなったら何の価値も無くなる。

そしてそれは「金」や「銀」といった古典的価値ある貴金属であっても同様なんだよね。

本当に価値がある金属は「鉄」や「銅」のはずなんだけど、金持ちオッサンたちが「僕ちゃんの好きな玩具の方が、奴隷の使う実用的な道具よりも価値があるもん!」と始めたお金持ちゴッコによってそれらは「付与価値」を得た。

現代社会ってのは透明な付与価値存在がすごく重要社会になっているんだけど、これは社会に余裕がある間だけの幻。

でも社会に余裕があるうちはその幻に価値があるってゲームをしておくのが効率的から皆それに乗っかってるだけなんだよ。

紙幣なんてのは本当に玩具しかないんだ。

それが分かってない奴って、学校の授業もちゃんと受けてないんだろうな。

こんなの小学校貨幣制度誕生として普通に習う内容だけど、分かってないやつがいから不思議でならねえよ

2024-10-03

腐とは、なんぞや

正確に知ってる?

 

俺は知ってる。

そろそろ半世紀になるいにしえのオタクから

 

そもそも腐は少年漫画等で“ありもしない”男同士の組み合わせを見出だす人(=同人者)が自虐で使ってただけで“BL愛好家”を指す言葉ではなかった。

 

主に、同人をわかってなくて、ギークに変な憧れのあるライトオタク層がでたらめに使いだして、“広義”でBL愛好家の意味になってしまった。

アングラから秘密裏に広まって、誤って広まってる、と気づいたときにはどうしようもなかった。

腐はBLではなく本来“ありもしない”内容を見出だすことや原作にはない“妄想”にかかっているのであって、男性同性愛卑下するものではない。

 

なんなら、腐の人たちはリアル同性愛も大喜びするし、大好きだからね。

特に美形同士なら「もっとやれ!」て野次が飛んでくる勢い。

玩具にしてるわけでなく、ただ“好き”なだけだから

嗜好性癖から理由やら何やら聞かれてもわからないし、生まれつきとしか言いようがない。

同性愛者が同性を愛するようにとは違うかもしれないけど、腐は男性同性愛を愛するものなのよ。

なのに、腐という言葉男性同性愛卑下してる、なんて言われると困っちゃう

卑下されたと思ってる同性愛者いたらごめんな、の気持ち

 

また、腐を自虐で使うようになった時代背景もありまして。

半世紀程前は、漫画好きアニメ好きを名乗るだけで学校いじめ倒されてきた(ましてや同人誌なんてとても言えない)時代を考えると、一種処世術でもある。

当時、同人誌とはアングラであり、腐はアングラ者同士を見分ける暗号だったのだ。

当然である

なんたって同人誌は海賊本。

原作者が『止めろ』と言えば、即消えないといけない存在

そして、税金も払ってない(たぶん)。※1

よって、作者に著作権使用料等は一切入っていかない。

他人ふんどし(原作)で相撲を取る、とんでもない所行なわけです。

 

※1:この辺は、バブル当時の同人御殿を建てたなんて噂を参照にしてるだけで、事実かは知らない。

 

そんな海賊本で何してるかと言えば、自分性癖を開示して仲間内で楽しんでいたのである

 

同人誌は、言うなれば下着”みたいなもの

 

あなた、どういう下着がお好き?(小声)」

「あたくし、こういう下着が好きですの(小声)」

「あら、良いわね。私も好きですわ(小声)」

「そうでしょう。オススメでしてよ(小声)」

こういうことなの。

 

パンツ見せても良いくらい極めて親しいか、裏のルールを知ってる人にしか見せないものなの。

元が他人ふんどしからね。

他人下着をおおっぴらに出して見ないでしょ。

いくら素敵にデコってあっても。

最初に腐という言葉を使いだした人なんて、めっちゃ居たたまれないと思うよ。

 

それをさ、人の下着晒しあげて、差別的だの何だのって言われても困っちゃうんだよな。

だって下着もの

人に見せない前提のものを、白日の元に晒されて「このパンツうんこついてるじゃん」て言われるの本当にキッツいよ。

 

非難すべきは、腐という言葉濫用濫用してる者であって、腐という言葉のものではない、と思う。

 

とはいえ、昔と違ってギークが隠れずに良くなり、クリエイターの1つとして人権尊重されるようになったのは喜ばしい変化。

からと言って、誇るとかはできない。

だって他人ふんどしから

他人ふんどしで誇るのは、盗作行為同義じゃん。

同人者として、それだけは超えてはいけない。

 

でも、自虐を止めろ、と強制するのはそれこそ人権侵害ではないのかい

自虐は本人が勝手にするものであって、強制されてしてるわけではないし、それを止めろというのも変な話だと思う。

あくまで、マナー範囲ならわかるけど。

そもそも同人=腐は下着同様なので、公に下着を出す時点でNGとは思う。

から、腐を使うな!ではなく、腐は公の場には相応しくない言葉、で手を打ってくれまいか

 

ましてや、言葉ルーツや成り立ち、本来用途無視して、現行の用途だけで差別用語だと騒ぐのは、正直なところ“こじつけ”にすら感じるよ。

そこまで、腐という言葉を目の敵にする前に、もっといろいろあるよね?

 

すでに腐という言葉本来用途を離れて濫用されている現在、こういう警鐘を鳴らす人も必要かとは思う。

警鐘と同時に、本来の成り立ちや用途時代背景なんかも付記しておいてくれると、我々いにしえのオタクとして隠れて生きてきた者も安心して賛同できる。

 

https://x.com/gupaooooon/status/1841599306299744449?t=j85G2g2NHelIuFcBJ_R5rw&s=19

 

あ、レスバとか喧嘩したいわけでなく、ただの個人提案なので、ダメならダメで違う人間だししゃーないよな、の話です。

2024-10-02

anond:20241002024346

けっきょく冷笑系に潰されるから

黙ってやった方が長く続けられるのかも

冷笑系保守気取りだった唐沢俊一が死んだあとの玩具ぶり見てると

連中は冷笑できればなんでもいいんだな、と思ったし、ちゃんと不買してるのが見つかるとヤバい

2024-09-30

四  三四郎の魂がふわつき出した。講義を聞いていると、遠方に聞こえる。わるくすると肝要な事を書き落とす。はなはだしい時はひとの耳を損料で借りているような気がする。三四郎はばかばかしくてたまらない。仕方なしに、与次郎に向かって、どうも近ごろは講義おもしろくないと言い出した。与次郎の答はいつも同じことであった。 「講義おもしろいわけがない。君はいなか者だから、いまに偉い事になると思って、今日までしんぼうして聞いていたんだろう。愚の至りだ。彼らの講義は開闢以来こんなものだ。いまさら失望したってしかたがないや」 「そういうわけでもないが……」三四郎は弁解する。与次郎のへらへら調と、三四郎の重苦しい口のききようが、不釣合ではなはだおかしい。  こういう問答を二、三度繰り返しているうちに、いつのまにか半月ばかりたった。三四郎の耳は漸々借りものでないようになってきた。すると今度は与次郎のほうから三四郎に向かって、 「どうも妙な顔だな。いかにも生活に疲れているような顔だ。世紀末の顔だ」と批評し出した。三四郎は、この批評に対しても依然として、 「そういうわけでもないが……」を繰り返していた。三四郎世紀末などという言葉を聞いてうれしがるほどに、まだ人工的の空気に触れていなかった。またこれを興味ある玩具として使用しうるほどに、ある社会消息に通じていなかった。ただ生活に疲れているという句が少し気にいった。なるほど疲れだしたようでもある。三四郎下痢のためばかりとは思わなかった。けれども大いに疲れた顔を標榜するほど、人生観ハイカラでもなかった。それでこの会話はそれぎり発展しずに済んだ。  そのうち秋は高くなる。食欲は進む。二十三青年がとうてい人生に疲れていることができない時節が来た。三四郎はよく出る。大学の池の周囲もだいぶん回ってみたが、べつだんの変もない。病院の前も何べんとなく往復したが普通人間に会うばかりである。また理科大学の穴倉へ行って野々宮君に聞いてみたら、妹はもう病院を出たと言う。玄関で会った女の事を話そうと思ったが、先方が忙しそうなので、つい遠慮してやめてしまった。今度大久保へ行ってゆっくり話せば、名前も素姓もたいていはわかることだから、せかずに引き取った。そうして、ふわふわして方々歩いている。田端だの、道灌山だの、染井墓地だの、巣鴨監獄だの、護国寺だの、――三四郎新井の薬師までも行った。新井の薬師の帰りに、大久保へ出て野々宮君の家へ回ろうと思ったら、落合火葬場の辺で道を間違えて、高田へ出たので、目白から汽車へ乗って帰った。汽車の中でみやげに買った栗を一人でさんざん食った。その余りはあくる日与次郎が来て、みんな平らげた。  三四郎ふわふわすればするほど愉快になってきた。初めのうちはあまり講義に念を入れ過ぎたので、耳が遠くなって筆記に困ったが、近ごろはたいていに聞いているからなんともない。講義中にいろいろな事を考える。少しぐらい落としても惜しい気も起こらない。よく観察してみると与次郎はじめみんな同じことである三四郎はこれくらいでいいものだろうと思い出した。  三四郎がいろいろ考えるうちに、時々例のリボンが出てくる。そうすると気がかりになる。はなはだ不愉快になる。すぐ大久保へ出かけてみたくなる。しか想像連鎖やら、外界の刺激やらで、しばらくするとまぎれてしまう。だからだいたいはのんである。それで夢を見ている。大久保へはなかなか行かない。  ある日の午後三四郎は例のごとくぶらついて、団子坂の上から、左へ折れて千駄木林町の広い通りへ出た。秋晴れといって、このごろは東京の空いなかのように深く見える。こういう空の下に生きていると思うだけでも頭ははっきりする。そのうえ、野へ出れば申し分はない。気がのびのびして魂が大空ほどの大きさになる。それでいてから総体しまってくる。だらしのない春ののどかさとは違う。三四郎は左右の生垣をながめながら、生まれてはじめての東京の秋をかぎつつやって来た。  坂下では菊人形が二、三日前開業したばかりである。坂を曲がる時は幟さえ見えた。今はただ声だけ聞こえる、どんちゃんどんちゃん遠くからはやしている。そのはやしの音が、下の方から次第に浮き上がってきて、澄み切った秋の空気の中へ広がり尽くすと、ついにはきわめて稀薄な波になる。そのまた余波が三四郎の鼓膜のそばまで来てしぜんにとまる。騒がしいというよりはかえっていい心持ちである。  時に突然左の横町から二人あらわれた。その一人が三四郎を見て、「おい」と言う。  与次郎の声はきょうにかぎって、几帳面である。その代り連がある。三四郎はその連を見た時、はたして日ごろの推察どおり、青木堂で茶を飲んでいた人が、広田さんであるということを悟った。この人とは水蜜桃以来妙な関係がある。ことに青木堂で茶を飲んで煙草のんで、自分図書館に走らしてよりこのかた、いっそうよく記憶にしみている。いつ見ても神主のような顔に西洋人の鼻をつけている。きょうもこのあいだの夏服で、べつだん寒そうな様子もない。  三四郎はなんとか言って、挨拶をしようと思ったが、あまり時間がたっているので、どう口をきいていいかからない。ただ帽子を取って礼をした。与次郎に対しては、あまり丁寧すぎる。広田に対しては、少し簡略すぎる。三四郎はどっちつかずの中間にでた。すると与次郎が、すぐ、 「この男は私の同級生です。熊本高等学校からはじめて東京へ出て来た――」と聞かれもしないさきからいなか者を吹聴しておいて、それから三四郎の方を向いて、 「これが広田先生高等学校の……」とわけもなく双方を紹介してしまった。  この時広田先生は「知ってる、知ってる」と二へん繰り返して言ったので、与次郎は妙な顔をしている。しかしなぜ知ってるんですかなどとめんどうな事は聞かなかった。ただちに、 「君、この辺に貸家はないか。広くて、きれいな、書生部屋のある」と尋ねだした。 「貸家はと……ある」 「どの辺だ。きたなくっちゃいけないぜ」 「いやきれいなのがある。大きな石の門が立っているのがある」 「そりゃうまい。どこだ。先生、石の門はいいですな。ぜひそれにしようじゃありませんか」と与次郎は大いに進んでいる。 「石の門はいかん」と先生が言う。 「いかん? そりゃ困る。なぜいかんです」 「なぜでもいかん」 「石の門はいいがな。新しい男爵のようでいいじゃないですか、先生」  与次郎はまじめである広田先生はにやにや笑っている。とうとうまじめのほうが勝って、ともかくも見ることに相談ができて、三四郎が案内をした。  横町をあとへ引き返して、裏通りへ出ると、半町ばかり北へ来た所に、突き当りと思われるような小路がある。その小路の中へ三四郎は二人を連れ込んだ。まっすぐに行くと植木屋の庭へ出てしまう。三人は入口の五、六間手前でとまった。右手にかなり大きな御影の柱が二本立っている。扉は鉄である三四郎がこれだと言う。なるほど貸家札がついている。 「こりゃ恐ろしいもんだ」と言いながら、与次郎は鉄の扉をうんと押したが、錠がおりている。「ちょっとお待ちなさい聞いてくる」と言うやいなや、与次郎植木屋の奥の方へ駆け込んで行った。広田三四郎は取り残されたようなものである。二人で話を始めた。 「東京はどうです」 「ええ……」 「広いばかりできたない所でしょう」 「ええ……」 「富士山比較するようなものはなんにもないでしょう」  三四郎富士山の事をまるで忘れていた。広田先生の注意によって、汽車の窓からはじめてながめた富士は、考え出すと、なるほど崇高なものである。ただ今自分の頭の中にごたごたしている世相とは、とても比較にならない。三四郎はあの時の印象をいつのまにか取り落していたのを恥ずかしく思った。すると、 「君、不二山を翻訳してみたことがありますか」と意外な質問を放たれた。 「翻訳とは……」 「自然翻訳すると、みんな人間に化けてしまうからおもしろい。崇高だとか、偉大だとか、雄壮だとか」  三四郎翻訳意味を了した。 「みんな人格上の言葉になる。人格上の言葉翻訳することのできないものには、自然が毫も人格上の感化を与えていない」  三四郎はまだあとがあるかと思って、黙って聞いていた。ところが広田さんはそれでやめてしまった。植木屋の奥の方をのぞいて、 「佐々木は何をしているのかしら。おそいな」とひとりごとのように言う。 「見てきましょうか」と三四郎が聞いた。 「なに、見にいったって、それで出てくるような男じゃない。それよりここに待ってるほうが手間がかからないでいい」と言って枳殻の垣根の下にしゃがんで、小石を拾って、土の上へ何かかき出した。のん気なことである与次郎のん気とは方角が反対で、程度がほぼ相似ている。  ところへ植込みの松の向こうから与次郎が大きな声を出した。 「先生先生」  先生は依然として、何かかいている。どうも燈明台のようである。返事をしないので、与次郎はしかたなしに出て来た。 「先生ちょっと見てごらんなさい。いい家だ。この植木屋で持ってるんです。門をあけさせてもいいが、裏から回ったほうが早い」  三人は裏から回った。雨戸をあけて、一間一間見て歩いた。中流の人が住んで恥ずかしくないようにできている。家賃が四十円で、敷金が三か月分だという。三人はまた表へ出た。 「なんで、あんなりっぱな家を見るのだ」と広田さんが言う。 「なんで見るって、ただ見るだけだからいいじゃありませんか」と与次郎は言う。 「借りもしないのに……」 「なに借りるつもりでいたんです。ところが家賃をどうしても二十五円にしようと言わない……」  広田先生は「あたりまえさ」と言ったぎりである。すると与次郎が石の門の歴史を話し出した。このあいだまである出入りの屋敷入口にあったのを、改築のときもらってきて、すぐあすこへ立てたのだと言う。与次郎だけに妙な事を研究してきた。  それから三人はもとの大通りへ出て、動坂から田端の谷へ降りたが、降りた時分には三人ともただ歩いている。貸家の事は[#「貸家の事は」は底本では「貸家は事は」]みんな忘れてしまった。ひとり与次郎が時々石の門のことを言う。麹町からあれを千駄木まで引いてくるのに、手間が五円ほどかかったなどと言う。あの植木屋はだいぶ金持ちらしいなどとも言う。あすこへ四十円の貸家を建てて、ぜんたいだれが借りるだろうなどとよけいなことまで言う。ついには、いまに借手がなくなってきっと家賃を下げるに違いないから、その時もう一ぺん談判してぜひ借りようじゃありませんかという結論であった。広田先生はべつに、そういう了見もないとみえて、こう言った。 「君が、あんまりよけいな話ばかりしているものから時間がかかってしかたがない。いいかげんにして出てくるものだ」 「よほど長くかかりましたか。何か絵をかいていましたね。先生もずいぶんのん気だな」 「どっちがのんきかわかりゃしない」 「ありゃなんの絵です」  先生は黙っている。その時三四郎がまじめな顔をして、 「燈台じゃないですか」と聞いた。かき手と与次郎は笑い出した。 「燈台は奇抜だな。じゃ野々宮宗八さんをかいていらしったんですね」 「なぜ」 「野々宮さんは外国じゃ光ってるが、日本じゃまっ暗だから。――だれもまるで知らない。それでわずかばかりの月給をもらって、穴倉へたてこもって、――じつに割に合わない商売だ。野々宮さんの顔を見るたびに気の毒になってたまらない」 「君なぞは自分のすわっている周囲方二尺ぐらいの所をぼんやり照らすだけだから、丸行燈のようなものだ」  丸行燈比較された与次郎は、突然三四郎の方を向いて、 「小川君、君は明治何年生まれかな」と聞いた。三四郎簡単に、 「ぼくは二十三だ」と答えた。 「そんなものだろう。――先生ぼくは、丸行燈だの、雁首だのっていうものが、どうもきらいですがね。明治十五年以後に生まれたせいかもしれないが、なんだか旧式でいやな心持ちがする。君はどうだ」とまた三四郎の方を向く。三四郎は、 「ぼくはべつだんきらいでもない」と言った。 「もっとも君は九州のいなかから出たばかりだから明治元年ぐらいの頭と同じなんだろう」  三四郎広田もこれに対してべつだんの挨拶をしなかった。少し行くと古い寺の隣の杉林を切り倒して、きれいに地ならしをした上に、青ペンキ塗りの西洋館を建てている。広田先生は寺とペンキ塗りを等分に見ていた。 「時代錯誤だ。日本物質界も精神界もこのとおりだ。君、九段の燈明台を知っているだろう」とまた燈明台が出た。「あれは古いもので、江戸名所図会に出ている」 「先生冗談言っちゃいけません。なんぼ九段の燈明台が古いたって、江戸名所図会に出ちゃたいへんだ」  広田先生は笑い出した。じつは東京名所という錦絵の間違いだということがわかった。先生の説によると、こんなに古い燈台が、まだ残っているそばに、偕行社という新式の煉瓦作りができた。二つ並べて見るとじつにばかげている。けれどもだれも気がつかない、平気でいる。これが日本社会代表しているんだと言う。  与次郎三四郎もなるほどと言ったまま、お寺の前を通り越して、五、六町来ると、大きな黒い門がある。与次郎が、ここを抜けて道灌山へ出ようと言い出した。抜けてもいいのかと念を押すと、なにこれは佐竹下屋敷で、だれでも通れるんだからかまわないと主張するので、二人ともその気になって門をくぐって、藪の下を通って古い池のそばまで来ると、番人が出てきて、たいへん三人をしかりつけた。その時与次郎はへいへいと言って番人にあやまった。  それから谷中へ出て、根津を回って、夕方本郷下宿へ帰った。三四郎は近来にない気楽な半日暮らしたように感じた。  翌日学校へ出てみると与次郎がいない。昼から来るかと思ったが来ない。図書館へもはいったがやっぱり見当らなかった。五時から六時まで純文科共通講義がある。三四郎はこれへ出た。筆記するには暗すぎる。電燈がつくには早すぎる。細長い窓の外に見える大きな欅の枝の奥が、次第に黒くなる時分だから、部屋の中は講師の顔も聴講生の顔も等しくぼんやりしている。したがって暗闇で饅頭を食うように、なんとなく神秘である三四郎講義がわからないところが妙だと思った。頬杖を突いて聞いていると、神経がにぶくなって、気が遠くなる。これでこそ講義価値があるような心持ちがする。ところへ電燈がぱっとついて、万事がやや明瞭になった。すると急に下宿へ帰って飯が食いたくなった。先生もみんなの心を察して、いいかげんに講義を切り上げてくれた。三四郎は早足で追分まで帰ってくる。  着物を脱ぎ換えて膳に向かうと、膳の上に、茶碗蒸といっしょに手紙が一本載せてある。その上封を見たとき三四郎はすぐ母から来たものだと悟った。すまんことだがこの半月まり母の事はまるで忘れていた。きのうからきょうへかけては時代錯誤だの、不二山の人格だの、神秘的な講義だので、例の女の影もいっこう頭の中へ出てこなかった。三四郎はそれで満足である。母の手紙はあとでゆっくり見ることとして、とりあえず食事を済まして、煙草を吹かした。その煙を見るとさっきの講義を思い出す。  そこへ与次郎がふらりと現われた。どうして学校を休んだかと聞くと、貸家捜しで学校どころじゃないそうである。 「そんなに急いで越すのか」と三四郎が聞くと、 「急ぐって先月中に越すはずのところをあさっての天長節まで待たしたんだから、どうしたってあしたじゅうに捜さなければならない。どこか心当りはないか」と言う。  こんなに忙しがるくせに、きのうは散歩だか、貸家捜しだかわからないようにぶらぶらつぶしていた。三四郎にはほとんど合点がいかない。与次郎はこれを解釈して、それは先生がいっしょだからさと言った。「元来先生が家を捜すなんて間違っている。けっして捜したことのない男なんだが、きのうはどうかしていたに違いない。おかげで佐竹の邸でひどい目にしかられていい面の皮だ。――君どこかないか」と急に催促する。与次郎が来たのはまったくそれが目的らしい。よくよく原因を聞いてみると、今の持ち主が高利貸で、家賃をむやみに上げるのが、業腹だというので、与次郎がこっちからたちのきを宣告したのだそうだ。それでは与次郎責任があるわけだ。 「きょうは大久保まで行ってみたが、やっぱりない。――大久保といえば、ついでに宗八さんの所に寄って、よし子さんに会ってきた。かわいそうにまだ色光沢が悪い。――辣薑性の美人――おっかさんが君によろしく言ってくれってことだ。しかしその後はあの辺も穏やかなようだ。轢死もあれぎりないそうだ」  与次郎の話はそれから、それへと飛んで行く。平生からまりのないうえに、きょうは家捜しで少しせきこんでいる。話が一段落つくと、相の手のように、どこかないかいかと聞く。しまいには三四郎も笑い出した。  そのうち与次郎の尻が次第におちついてきて、燈火親しむべしなどという漢語さえ借用してうれしがるようになった。話題ははしなく広田先生の上に落ちた。 「君の所の先生の名はなんというのか」 「名は萇」と指で書いて見せて、「艸冠がよけいだ。字引にあるかしらん。妙な名をつけたものだね」と言う。 「高等学校先生か」 「昔から今日に至るまで高等学校先生。えらいものだ。十年一日のごとしというが、もう十二、三年になるだろう」 「子供はおるのか」 「子供どころか、まだ独身だ」  三四郎は少し驚いた。あの年まで一人でいられるものかとも疑った。 「なぜ奥さんをもらわないのだろう」 「そこが先生先生たるところで、あれでたいへんな理論家なんだ。細君をもらってみないさきから、細君はいかんもの理論できまっているんだそうだ。愚だよ。だからしじゅう矛盾ばかりしている。先生東京ほどきたない所はないように言う。それで石の門を見ると恐れをなして、いかいかんとか、りっぱすぎるとか言うだろう」 「じゃ細君も試みに持ってみたらよかろう」 「大いによしとかなんとか言うかもしれない」 「先生東京がきたないとか、日本人が醜いとか言うが、洋行でもしたことがあるのか」 「なにするもんか。ああいう人なんだ。万事頭のほうが事実より発達しているんだからあなるんだね。その代り西洋写真研究している。パリ凱旋門だの、ロンドン議事堂だの、たくさん持っている。あの写真日本を律するんだからまらない。きたないわけさ。それで自分の住んでる所は、いくらきたなくっても存外平気だから不思議だ」 「三等汽車へ乗っておったぞ」 「きたないきたないって不平を言やしないか」 「いやべつに不平も言わなかった」 「しか先生哲学者だね」 「学校哲学でも教えているのか」 「いや学校じゃ英語だけしか受け持っていないがね、あの人間が、おのずから哲学にできあがっているかおもしろい」 「著述でもあるのか」 「何もない。時々論文を書く事はあるが、ちっとも反響がない。あれじゃだめだ。まるで世間が知らないんだからしようがない。先生、ぼくの事を丸行燈だと言ったが、夫子自身は偉大な暗闇だ」 「どうかして、世の中へ出たらよさそうなものだな」 「出たらよさそうなものだって、――先生自分じゃなんにもやらない人だからね。第一ぼくがいなけりゃ三度の飯さえ食えない人なんだ」  三四郎まさかといわぬばかりに笑い出した。 「嘘じゃない。気の毒なほどなんにもやらないんでね。なんでも、ぼくが下女に命じて、先生の気にいるように始末をつけるんだが――そんな瑣末な事はとにかく、これから大いに活動して、先生を一つ大学教授にしてやろうと思う」  与次郎はまじめである三四郎はその大言に驚いた。驚いてもかまわない。驚いたままに進行して、しまいに、 「引っ越しをする時はぜひ手伝いに来てくれ」と頼んだ。まるで約束のできた家がとうからあるごとき口吻である。  与次郎の帰ったのはかれこれ十時近くである。一人ですわっていると、どことなく肌寒の感じがする。ふと気がついたら、机の前の窓がまだたてずにあった。障子をあけると月夜だ。目に触れるたびに不愉快な檜に、青い光りがさして、黒い影の縁が少し煙って見える。檜に秋が来たのは珍しいと思いながら、雨戸をたてた。  三四郎はすぐ床へはいった。三四郎勉強家というよりむしろ※(「彳+低のつくり」、第3水準1-84-31)徊家なので、わりあい書物を読まない。その代

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下女が茶を持って来るあいだ二人はぼんやりかい合ってすわっていた。下女が茶を持って来て、お風呂をと言った時は、もうこの婦人自分の連れではないと断るだけの勇気が出なかった。そこで手ぬぐいをぶら下げて、お先へと挨拶をして、風呂場へ出て行った。風呂場は廊下の突き当りで便所の隣にあった。薄暗くって、だいぶ不潔のようである三四郎着物を脱いで、風呂桶の中へ飛び込んで、少し考えた。こいつはやっかいだとじゃぶじゃぶやっていると、廊下足音がする。だれか便所はいった様子である。やがて出て来た。手を洗う。それが済んだら、ぎいと風呂場の戸を半分あけた。例の女が入口から、「ちいと流しましょうか」と聞いた。三四郎は大きな声で、 「いえ、たくさんです」と断った。しかし女は出ていかない。かえってはいって来た。そうして帯を解きだした。三四郎といっしょに湯を使う気とみえる。べつに恥かしい様子も見えない。三四郎はたちまち湯槽を飛び出した。そこそこにからだをふいて座敷へ帰って、座蒲団の上にすわって、少なからず驚いていると、下女が宿帳を持って来た。  三四郎は宿帳を取り上げて、福岡県京都郡真崎村小川三四郎二十三学生と正直に書いたが、女のところへいってまったく困ってしまった。湯から出るまで待っていればよかったと思ったが、しかたがない。下女ちゃんと控えている。やむをえず同県同郡同村同姓花二十三年とでたらめを書いて渡した。そうしてしきりに団扇を使っていた。  やがて女は帰って来た。「どうも、失礼いたしました」と言っている。三四郎は「いいや」と答えた。  三四郎は鞄の中から帳面を取り出して日記をつけだした。書く事も何もない。女がいなければ書く事がたくさんあるように思われた。すると女は「ちょいと出てまいります」と言って部屋を出ていった。三四郎ますます日記が書けなくなった。どこへ行ったんだろうと考え出した。  そこへ下女が床をのべに来る。広い蒲団を一枚しか持って来ないから、床は二つ敷かなくてはいけないと言うと、部屋が狭いとか、蚊帳が狭いとか言ってらちがあかない。めんどうがるようにもみえる。しまいにはただいま番頭ちょっと出ましたから、帰ったら聞いて持ってまいりましょうと言って、頑固に一枚の蒲団を蚊帳いっぱいに敷いて出て行った。  それから、しばらくすると女が帰って来た。どうもおそくなりましてと言う。蚊帳の影で何かしているうちに、がらんがらんという音がした。子供にみやげの玩具が鳴ったに違いない。女はやがて風呂敷包みをもとのとおりに結んだとみえる。蚊帳の向こうで「お先へ」と言う声がした。三四郎はただ「はあ」と答えたままで、敷居に尻を乗せて、団扇を使っていた。いっそこのままで夜を明かしてしまおうかとも思った。けれども蚊がぶんぶん来る。外ではとてもしのぎきれない。三四郎はついと立って、鞄の中からキャラコのシャツズボン下を出して、それを素肌へ着けて、その上から紺の兵児帯を締めた。それから西洋手拭を二筋持ったまま蚊帳の中へはいった。女は蒲団の向こうのすみでまだ団扇を動かしている。 「失礼ですが、私は癇症でひとの蒲団に寝るのがいやだから……少し蚤よけの工夫をやるから御免なさい」  三四郎はこんなことを言って、あらかじめ、敷いてある敷布の余っている端を女の寝ている方へ向けてぐるぐる巻きだした。そうして蒲団のまん中に白い長い仕切りをこしらえた。女は向こうへ寝返りを打った。三四郎西洋手拭を広げて、これを自分領分に二枚続きに長く敷いて、その上に細長く寝た。その晩は三四郎の手も足もこの幅の狭い西洋手拭の外には一寸も出なかった。女は一言も口をきかなかった。女も壁を向いたままじっとして動かなかった。  夜はようよう明けた。顔を洗って膳に向かった時、女はにこりと笑って、「ゆうべは蚤は出ませんでしたか」と聞いた。三四郎は「ええ、ありがとう、おかげさまで」というようなことをまじめに答えながら、下を向いて、お猪口の葡萄豆をしきりに突っつきだした。  勘定をして宿を出て、停車場へ着いた時、女ははじめて関西線四日市の方へ行くのだということを三四郎に話した。三四郎汽車はまもなく来た。時間のつごうで女は少し待ち合わせることとなった。改札場のきわまで送って来た女は、 「いろいろごやっかいになりまして、……ではごきげんよう」と丁寧にお辞儀をした。三四郎は鞄と傘を片手に持ったまま、あいた手で例の古帽子を取って、ただ一言、 「さよなら」と言った。女はその顔をじっとながめていた、が、やがておちついた調子で、 「あなたはよっぽど度胸のないかたですね」と言って、にやりと笑った。三四郎プラットフォームの上へはじき出されたような心持ちがした。車の中へはいったら両方の耳がいっそうほてりだした。しばらくはじっと小さくなっていた。やがて車掌の鳴らす口笛が長い列車の果から果まで響き渡った。列車は動きだす。三四郎はそっと窓から首を出した。女はとくの昔にどこかへ行ってしまった。大きな時計ばかりが目についた。三四郎はまたそっと自分の席に帰った。乗合いはだいぶいる。けれども三四郎挙動に注意するような者は一人もない。ただ筋向こうにすわった男が、自分の席に帰る三四郎ちょっと見た。  三四郎はこの男に見られた時、なんとなくきまりが悪かった。本でも読んで気をまぎらかそうと思って、鞄をあけてみると、昨夜の西洋手拭が、上のところにぎっしり詰まっている。そいつそばへかき寄せて、底のほうから、手にさわったやつをなんでもかまわず引き出すと、読んでもわからないベーコン論文集が出た。ベーコンには気の毒なくらい薄っぺらな粗末な仮綴である。元来汽車の中で読む了見もないものを、大きな行李に入れそくなったから、片づけるついでに提鞄の底へ、ほかの二、三冊といっしょにほうり込んでおいたのが、運悪く当選したのである三四郎ベーコン二十三ページを開いた。他の本でも読めそうにはない。ましてベーコンなどはむろん読む気にならない。けれども三四郎はうやうやしく二十三ページを開いて、万遍なくページ全体を見回していた。三四郎二十三ページの前で一応昨夜のおさらいをする気である

anond:20240930164504

一  うとうととして目がさめると女はいつのまにか、隣のじいさんと話を始めている。このじいさんはたしかに前の前の駅から乗ったいなか者である。発車まぎわに頓狂な声を出して駆け込んで来て、いきなり肌をぬいだと思ったら背中にお灸のあとがいっぱいあったので、三四郎記憶に残っている。じいさんが汗をふいて、肌を入れて、女の隣に腰をかけたまでよく注意して見ていたくらいである。  女とは京都から相乗りである。乗った時から三四郎の目についた。第一色が黒い。三四郎九州から山陽線に移って、だんだん京大阪へ近づいて来るうちに、女の色が次第に白くなるのでいつのまにか故郷を遠のくような哀れを感じていた。それでこの女が車室にはいって来た時は、なんとなく異性の味方を得た心持ちがした。この女の色はじっさい九州色であった。  三輪田のお光さんと同じ色である。国を立つまぎわまでは、お光さんは、うるさい女であった。そばを離れるのが大いにありがたかった。けれども、こうしてみると、お光さんのようなのもけっして悪くはない。  ただ顔だちからいうと、この女のほうがよほど上等である。口に締まりがある。目がはっきりしている。額がお光さんのようにだだっ広くない。なんとなくいい心持ちにできあがっている。それで三四郎は五分に一度ぐらいは目を上げて女の方を見ていた。時々は女と自分の目がゆきあたることもあった。じいさんが女の隣へ腰をかけた時などは、もっとも注意して、できるだけ長いあいだ、女の様子を見ていた。その時女はにこりと笑って、さあおかけと言ってじいさんに席を譲っていた。それからしばらくして、三四郎は眠くなって寝てしまったのである。  その寝ているあいだに女とじいさんは懇意になって話を始めたものみえる。目をあけた三四郎は黙って二人の話を聞いていた。女はこんなことを言う。――  子供玩具はやっぱり広島より京都のほうが安くっていいものがある。京都ちょっと用があって降りたついでに、蛸薬師そば玩具を買って来た。久しぶりで国へ帰って子供に会うのはうれしい。しかし夫の仕送りがとぎれて、しかたなしに親の里へ帰るのだから心配だ。夫は呉にいて長らく海軍職工をしていたが戦争中は旅順の方に行っていた。戦争が済んでからいったん帰って来た。まもなくあっちのほうが金がもうかるといって、また大連へ出かせぎに行った。はじめのうちは音信もあり、月々のものちゃんちゃんと送ってきたからよかったが、この半年ばかり前から手紙金もまるで来なくなってしまった。不実性質ではないから、大丈夫だけれども、いつまでも遊んで食べているわけにはゆかないので、安否のわかるまではしかたがないから、里へ帰って待っているつもりだ。  じいさんは蛸薬師も知らず、玩具にも興味がないとみえて、はじめのうちはただはいはいと返事だけしていたが、旅順以後急に同情を催して、それは大いに気の毒だと言いだした。自分の子戦争兵隊にとられて、とうとうあっちで死んでしまった。いったい戦争はなんのためにするものだかわからない。あとで景気でもよくなればだが、大事な子は殺される、物価は高くなる。こんなばかげたものはない。世のいい時分に出かせぎなどというものはなかった。みんな戦争のおかげだ。なにしろ信心が大切だ。生きて働いているに違いない。もう少し待っていればきっと帰って来る。――じいさんはこんな事を言って、しきりに女を慰めていた。やがて汽車がとまったら、ではお大事にと、女に挨拶をして元気よく出て行った。  じいさんに続いて降りた者が四人ほどあったが、入れ代って、乗ったのはたった一人しかない。もとから込み合った客車でもなかったのが、急に寂しくなった。日の暮れたせいかもしれない。駅夫が屋根をどしどし踏んで、上から灯のついたランプをさしこんでゆく。三四郎は思い出したように前の停車場で買った弁当を食いだした。

2024-09-28

子供からゲーミングパソコンをねだられている

先日、高校生の子からパソコンを買い替えたいと言われた

子供には既にゲーム用の高価なパソコンを買い与えているのだが、どうしても遊びたいゲームが近々発売されるらしく、それを遊ぶには今のパソコンでは性能が全く足りないという

子供のが見せてきたカタログを見ると、安いものでも20万円台後半、高いものは40万円を軽く越えている

ちなみに今あるパソコンは購入してまだ2年も経っておらず、買い替えなどもってのほかときっぱり言ったが、当人は諦めていない様子

正直なところ子供玩具にそんな高額を出せるほどの余裕は我が家にはない

携帯電話だって毎年のように買い替えており、毎月の支払は1万円近い

どうしても欲しければ自分アルバイトでもしろと言いたいところだが、学業を疎かにしてアルバイトに明け暮れ、そうやって稼いだお金で買うものますます学業が疎かになるのが目に見えている、何十万円もするような玩具とあっては、親としては到底承諾はできない

今日にでも妻に相談するつもりだが、今のパソコンを買う時も相当渋い顔をした妻が首を縦に振ることはないだろう

から親子間で一悶着あるのが目に浮かんで憂鬱

ちなみに欲しがっているゲームとは「モンスターハンター」の最新作で、来年2月発売だそうな

追記

子どもAAAタイトルが遊びたいというニーズならそれこそPS5が適任だと思うけどダメなのか?

PS5(Pro)でやりたいゲームリリースされるならそっちでいいんじゃね

今のパソコンを買う前、ゲームを遊びたいならゲーム機にしろ、PS5なら買ってやると言ったが当人が頑として首を縦に振らなかった

なのでゲーム機を今さら買うという選択肢我が家にはない

12万円くらいするスマホを毎年買い替えてるってことでしょ?スマホ買い替えを1~3年我慢するなら、代わりにゲーミングPC買えそう。

発売日からどうしても遊びたいらしい

そもそもの話、仮に買った所でますます勉強もせず生活リズムが狂うものを認める気はない

グラボだけ変える訳にはいかんのか

それ以外も性能がいろいろ足りないらしい

仮にグラフィックボードだけ買ったとしても当人に交換するノウハウはないと思う

あの時ゲームさせてもらえなかったな」という恨みが絶縁のトリガーの一つになってる。

最終的に一人前の社会人として独立してくれるのならいくらでも恨んでくれていいよ

正直なところ、今ここできっちり線を引くかどうかが子供の将来を決めるんじゃないかと思ってる

追記

https://anond.hatelabo.jp/20241101193528

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