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2018-09-08

ブリーフ裁判官懲戒裁判面白い

3つ目は、岡口裁判官はこの問題の返す刀で「裁判官のあるべき姿」を国民、あるいは最高裁判所自身に語らせようとしているところだ。

今回の「懲戒騒ぎ」のそもそもの発端として、真山勇一参議院議員法務委員会でのやり取りが挙げられている。

さすがに陰謀論すぎではないかとの指摘もあるが、最高裁の人事局長堀田眞哉)が真山議員にネチネチ嫌みを言われているので、ここが発端でもおかしくないなという気もする。


まり民進党

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/17/122807

2018年4月10日 参議院法務委員会 民進党 真山勇一

https://www.youtube.com/watch?v=cDDz9aRlC-U


真山議員は悪意ではなく善意で「裁判官のあるべき姿」を語っているのだが、これが実に醜悪面白い

政権批判をしている」「おちょくっている」「こんなことを裁判官が書いてもいいのか」とネチネチ人事局長を責め立て、

「岡口裁判官書き込み問題である」との言質を引き出そうとする。

(こんな偉そうに他人を責め立てておいて、この3カ月後には西日本豪雨の件で自身炎上するのだから人生はわからない)

真山議員醜悪さはさておき、この動画で気づくことは、「裁判官のあるべき姿」とはなんなのかということだ。

岡口裁判官行為とがめるならば、最高裁判所は「裁判官のあるべき姿」について具体的に想定し、触れなければならない。

これはなかなかに面白い事態だと思う。

さて、長々と書いてきたのだが、「岡口裁判官が明らかに最高裁判所高裁上司をおちょくっている」つまり

鼻くそをほじくるような態度で分限裁判に臨んでいる真の目的は、以下のような点にあると思う。

裁判官に求められる品位とは何か

ツイッター意見を表明することは品位(もしくは裁判官中立性)を貶める行為なのか

国会から圧力に、司法が一部屈しているのではないか

④法を守るべき裁判所内において、(障がい者水増し問題などの)違法行為パワハラが横行しているのはなぜなのか

権威を保持しようとするあまり司法サラリーマン裁判官を量産し、裁判官人間性秘密ベールに閉ざそうとしているのではないか自縄自縛になっていないか

⑥「人が人を裁く」ということはどういうことなのか

岡口裁判官は、これらのことを最高裁判所自身に語らせようといている、と書くと持ち上げすぎかもしれない。

ブリーフ裁判官懲戒裁判面白い

名前ミスを訂正しました

ブリーフ裁判官」と(一部で)有名な東京高裁岡口基一裁判官が、懲戒とすべきかを判断する「分限裁判」にかけられそうになっている。

この件の何が面白いかって、岡口裁判官が明らかに最高裁判所高裁上司をおちょくっているところだ。

品よく言うのであれば「現行の裁判官の姿に、疑問を投げかけている」というところか。

経緯はこうだ

①岡口裁判官が、ある訴訟記事について(批判的ともとれる)ツイートする

②その訴訟当事者が、東京高裁に抗議(削除依頼?)

③抗議を受け、東京高裁長官林道晴氏、東京高裁事務局長の吉崎佳弥氏の両名が岡口裁判官に「ツイッターをやめる気はないのか」と一時間近く問いただす

④岡口裁判官は「やめる気はない」と返答

⑤後日、懲戒に関する申し立て東京高裁より最高裁判所に対し行われる

一見すると裁判所の自浄作用が働いただけのように見えるが、ネット上の情報を追っていくと、それだけではない側面が色々と見えてきた。

まず1つ目は、③の「1時間近く問いただした」状況内で、パワハラがあったのではないかという点。

これに関しては、懲戒申し立てを行った側が"自ら" "自覚なく" パワハラ、そして表現の自由侵害告白するという最高に面白いギャクが飛び出した。


申立人から疎明資料として「報告書」が提出されました

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/28/082324


陳述書(東京高等裁判所分限事件調査委員会

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/16/090044


2つ目は、申し立て手続きに不備や無理があるのではないかという点だ。

岡口裁判官はこの点を相当に煽っており、「東京高裁長官という法曹界でもトップ人材しか司法研修所教官まで歴任した人物

申立書にしてはあまりにもお粗末なのではないか」(意訳)という指摘をしている(していた)。


懲戒申立書謄本です

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/04/130736

最高裁判所に提出予定の「主張書面」です(その1)

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/20/085039

最高裁判所に提出予定の「主張書面」です(その2)

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/21/081552

最高裁判所に提出予定の「主張書面」です(その3)

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/08/22/083124


詳しくは上記記事を読んで欲しいのだが、申立書を要約すると

ツイッター投稿は(訴訟の)当事者感情を傷つけた。よって裁判所法第四十九条懲戒事由に該当するので懲罰する」これである

裁判所法第四十九条懲戒

裁判官は、職務上の義務違反し、若しくは職務を怠り、又は品位を辱める行状があつたときは、別に法律で定めるところにより裁判によつて懲戒される。」

まず問題なのが、ツイートのどの箇所が当事者を傷つけたのかが不明な点だ。

ここが具体的でないと、そもそも申し立てに対して意見を主張できず、反論が難しい。

次に問題なのは懲戒事由(と思われる)「品位を辱める行状」に相当するのか、ということだ。

当事者が傷ついたと言っているからアウト」では、裁判官裁判所以外での意見表明が相当委縮してしまう。


異端排除」の統治機構岡口基一裁判官への懲戒申立てをめぐって ~

https://www.kitaguchilaw.jp/blog/?p=3422



また、ブリーフ姿やフンドシ姿の写真投稿はOKなのに、「ある訴訟に関してツイートした」ことが「品位を辱める行状」でアウトというのもおかしな話だ。

(ちなみに、「パンツ一丁はセーフだが縄で縛るとアウト」らしい。詳しくは↓)

岡口基一裁判官に対する懲戒事由について考察する

http://blog.monoshirin.com/entry/2018/08/04/163702

2018-08-31

電車内チンポ露出巡査高裁逆転無罪

「家でズボンをはきかえた時か、トイレに行った時にチャックを閉め忘れた可能性がある」

まじか!! まじか!!

チンポ出し放題社会の到来!?

AIだとか自動運転だとかで浮かれてる場合じゃない!

チンポ丸出し近未来日本栄光に涙!涙!涙!

2018-07-07

死刑が不可逆的であることについての奇妙な反論

死刑存廃問題に関してはいろいろと意見があってもいいと思うし、とりわけこのような凶悪犯罪に関してやはり死刑必要ではないかという意見も当然あってしかるべきだと思う。(EUですでに廃止している国でも、国民意志としては死刑存置のほうが多かったりするし)

今回気になったのは、「死刑は不可逆である」という意見に対する下記のような反応だ。

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20180706182250

懲役10年の後に冤罪わかっても不可逆じゃん。冤罪問題なら懲罰全部無理やんけ。

増田は、わずかな確率であっても、増田増田の大切な人が、冤罪で(長期の)懲役刑になること(受刑中死亡する場合も含む)を許容できますか?許容できないとしたら、(長期の)懲役刑は廃止すべきだと思いますか?

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20180706182250

死刑は不可逆というのがいまいちわかんないんだよな。懲役は可逆なのか?不可逆だよね?

例えば袴田事件。もし日本司法根本から腐っていなければ、きちんと再審して名誉回復は出来たはずだった。実際は高裁再審請求棄却になってしまったけど、それでも袴田さんは二度と収監されることはない。袴田さんの失われた人生はもちろん帰ってこない。45年もの長きに渡って死に怯えながら暮らした日々は不可逆だ。しかし、地裁執行停止判決を下したことで、一定名誉回復された。死刑執行していれば、どうなっていただろうか。

四大冤罪事件といわれる、免田事件島田事件、財田川事件などもそうだ。これらは再審無罪によって正式無罪が確定し、名誉回復されている。

そもそも日本司法は、死刑が不可逆的であることを十分に理解している。名張ぶどう酒事件や、帝銀事件などに関しても、受刑者は結局、死刑執行されないままに獄死している。結果的に、冤罪の疑いがある死刑判決の多くは、刑が執行されないまま事実上終身刑という形になってしまっているのが実情だ。しかも、日々処刑されるという恐怖に怯えながらの終身刑終身刑であれば、常に再審請求のチャンスが有り、DNA鑑定のような新しいテクノロジーの出現により真相が明らかになるチャンスがあるが、死刑執行されたあとの再審開始は極めてハードルが高く、困難であり、そして仮に無罪が確定したところで、釈放されるべき被告人存在しない、ということだ。

実際、冤罪の疑いがあった飯塚事件に関しては、遺族の再審請求却下されている。死刑執行したあと「あれは間違っていました」という判決は、とても下せないだろう。

から死刑廃止しろ、と主張しているわけではない。この増田で書きたいのは、「死刑は不可逆である」という意見に対して「懲役刑も不可逆的である」という反論は成り立たないということだ。常に本人から再審請求のチャンスが有る懲役刑と、刑が執行されたあと事実上再審不可能である死刑イコールではない。

2018-06-23

anond:20180623000336

高裁に上訴中のようです。高裁最高裁判例がなければ地域による法の運用の差は生じてしまうんでしょうか。

2018-06-22

くそNHK

NHK高裁で4戦全勝「ワンセグでも受信契約義務東京高裁 - 弁護士ドットコム https://www.bengo4.com/internet/n_8084/

高裁のこいつら、いくらもらって裁判してんだよ。

使いたくもないのに勝手ワンセグぶちこまれて、映したくもないのに勝手に映るようにしておいて、カネを払えってのはおかしいだろ。

「設置」とは、受信機を管理支配するという観念的・抽象的な概念

馬鹿かよって思ったわ。

2018-06-15

[]無期転換ルール雇い止め法理について

 国会ウォッチャーです。

 派遣法の時の質疑を振り返るシリーズで書こうと思ってたら、

https://news.yahoo.co.jp/feature/985

 こういう記事が出ていて、その反応がすごく気になりました。なので2012年に改正された労働契約法に関して当時の議論や経緯などをご紹介したいと思いました。

労政審とは

 まず基本ですが、労働政策は、労働政策審議会を通して、公労使の3者が話し合って決める事となっています。これは公契約における労働条項に関する条約に定められた原則です。労政審厚生労働省の設置法で定められた審議会で、公労使は同数委員を設置することになっています。あの高度プロフェッショナル制度でさえ、労政審から、概ね妥当とされながらも、労働者側からの指摘として、高プロは危ないという付言がされています委員は2年交代で、特に公共有識者構成政権に近い人に変えていけば、労政審答申政権に近い形で出すことは可能ですが、しか政権交代、即委員交代!ともならないわけで、労働政策の審議は基本的に慎重に行われているとは言って良いと思います。ちなみに安倍政権では、この原則に反して、労政審に諮らずに特措法を制定し、無期転換ルールの緩和を行っていますし、昨年7月には、労働代表構成員に含まない(国家戦略特区諮問会議を思いだせ!)、労働政策本部会を設置し、各分科会にこだわらない、横断的な政策諮問する、としています。詳しく書かないけど、これめっちゃくちゃ危ないですからね。高プロ立法事実とされるものは、産業競争力会議とかみたいな安倍政権が大好きな有識者会議から出てくるわけだけど、それを労政審の中に作っちゃったようなもんだから。まぁ本当に現政権議論が大嫌いなんだなぁと思いますけど、とりあえずそこは置いとく。

無期労働者を守る解雇濫用法理と有期労働者を守る雇い止め法理

 字数制限的にそれぞれを説明はしないですが、労働者は基本的使用者よりも立場が弱いので、解雇をする際には合理的であると認められる理由がないといけません。それが解雇濫用法理と呼ばれるものです。一方、有期労働者に対しても、期間満了による解雇であっても、無条件であってはならないとするのが雇い止め法理です。雇い止め法理は、無期労働本質的に違いがない場合と、有期労働者が更新合理的に期待できる場合に、解雇濫用法理を類推して適用する、というものです。これは法律に書かれていたわけではなく、幾つかの裁判事例において、確立された裁判例に基づいた規範です。原理的に有期労働者の方が要件が増えているので、保護される確率が下がっている建てつけですね。2008年のリーマンショックでは、無期雇用者も大量に整理解雇されましたが、それよりも、派遣労働者や有期雇用労働者が大量に解雇され、大きな社会問題になりました。そこで麻生政権時代に、有期契約労働者の働き方が労政審諮問され、鳩山政権時代に、有期労働契約研究会報告が出されました。

 

有期労働規制論点

 有期労働契約研究会報告では、雇い止めに関して、主に3つの論点が話し合われました。

1.入り口規制=有期契約が結べる業務業態などを規制し、原則無期、例外的に有期が可能とするか否か

2.出口規制=有期契約を結べる期間、更新回数を規制するか否か

3.雇い止め法理の明確化

 単純に労働組合民主党支持母体と言っても、組合内でもこれは意見が分かれていましたね。この3つをすべて導入しないとうまくいかないぜ!っていう主張(自治労など総評系に多かった)と、少なくともどれか一つでも合意できるならするべきだとする主張(同盟系に多かった)が当時から分かれてた。審議入りしてからは、社民党福島みずほさんや、共産党田村智子さんなどが前者の立場に立った批判を何回もやっていました。こう言う批判をしておくことは本当に大事で、当時の西村ちなみ副大臣の答弁をもとに、後述する通達が出されています

 有期労働契約研究会では、労働者の雇用を安定化させることで、生産性が向上するという学術的な指摘がなされ、規制の導入に対して前向きな報告が出されました。

労働政策審議会労働条件分科会では使用者側が猛反発

 議事録を見てもらえば分かりますが、使用者側の委員はほぼすべての規制に反対していますが、特に入り口規制の導入に関してはものすごく反発している。有期雇用雇用不安定要因ではなく、有期雇用によって雇用の安定化が図られている、だの、入り口規制をすると、企業雇用をやめるだろう、という話を延々とやっている。しまいには労働者の権利の話ばかりするな、経営者側が雇用を調整する権利はどうなるんだ、というようなことも言っている(ちなみにこの方は、高プロが1000万以上と言われると中小企業活用できないとかも言ってる方です・・・)。まぁ経営陣がそういうことを言うのは当然なのですけど、ポイントはこの法律案が労政審諮問された時はすでにねじれ国会になっていて、野党の協力なしには法案の成立はできない状況だったというところです。仮に民主党が有期労働契約研究会報告に基づいて、労働契約法改正案を提出していたとしたら成立は難しかったと思われます。そこで、入り口規制は外され、2、3のみを取り入れた法案ができ、5年以上の契約更新によって、無期転換の申し込み権が発生する、という法案になりました。これも使用者側の意見採用されていて、5年以上の有期雇用という形態禁止してはいないし(契約時にあらかじめ申し込み権を放棄させるとかいう潜脱が使いたい)、無期転換ルール説明義務なども盛り込まれなかった。民主党バカだったということは簡単ですが、労政審による審議は時間がかかるものだし、民主党がやりたいように法案を整備できた期間はものすごく短かったことにも留意必要だったと思います(例えば共謀罪なしのTOC 条約批准や、死刑廃止法制化などは平岡秀夫江田五月法相の頃にやりたがっていたけど、結局諮問したままで、法案化まで持って行けなかった)。2011年から東日本大震災対応に追われ、ねじれ国会によって国会運営は難航し、特例公債法ですら野党に譲歩しなければ通らない状況になっていた2012年に、労働契約法は、社民共産を除いた自民公みんなどの主要政党の賛成で改正されています

雇い止め法理の法定化の意味

 冒頭に紹介した記事への反応を見ると、有期雇用の人は雇い止めされてもしょうがないんだ、というような諦観が見られ、それがちょっと残念に思いました。2012年の改正では、もう一つ、雇い止め法理が労働契約法第19条に書き込まれることになりました。これはパナソニックプラズマディスプレイ事件最高裁判断をほぼそのまま法律に書き込んだものです。つまりたとえ有期雇用であっても、実質的労働が、無期雇用職員と同様であるか、雇用継続合理的に期待される場合には、雇い止めをすることはできません。これは、従前は裁判規範であったものが、明文化されたことで、経営者が遵守しなければならない法規になったということは言えます、もちろん不十分ですが。

下田村智子議員127月の質疑から

田村智子

「これからは5年で労働者を入れ替える、これスタンダードになる。こういう事態を起こさない歯止めはどこにあるんですか。」

西村智奈美

「今回は、雇い止め法理が法律に明記されるということになります使用者合理的理由のない雇い止め回避する行動を取ることがこれによって促進されるほか、その趣旨考慮した労使の話合いが促されると、これも十分期待されることであります企業の実情に応じた無期転換の自主的ルールの整備が進むことも期待されます

 改正法が成立した際には、法律に明文化されたこ雇い止め法理の趣旨と内容について周知徹底を図っていきまして、現場の労使にしっかりとそこは浸透させていきたいと考えています。」

田村

「これ、雇い止め法理って強制力はないわけですよね。それで、これもう既に起きているんです。株式会社シャノアール、これ、シャノアールベローチェ等の喫茶店を全国展開している企業ですけれども、全国のチェーン店で約五千人の非正規雇用労働者が働いています。このシャノアールは、今年3月、突然、社内通達で、有期雇用労働者に対して契約期間3か月の更新は15回を上限とすると、入社契約から通算で4年の勤務をもって満了という方針を全ての店舗に徹底しました。現在4年を超えて働いている方々は、全て来年3月で雇い止めにするという方針です。

 7年以上働いてきたAさん、直接お話をお聞きしました。これまでは更新の上限はなかった、なぜ来年3月までなのかと管理職に問い合わせたと、そうすると、法律改正に伴うものだと聞いていると、こういう説明をしているんです。Aさんは、お店の立ち上げから働いて、いいお店にしたいと意欲的に働いてきて店長代理にまでなっていると、自分は働き続ける意思からこの不更新条項は認めないということでサインしていない、だけど、サインしなかったら仕事を失うかもしれないと泣く泣くサインをしている同僚を目の当たりにしているわけですね。

 大臣、この労働契約法が変わるということで、既に五年を超えないように雇い止めをするという新しい動きが起こっています法施行後5年の話じゃないんです。8年の話でもないんです。こういう企業対応は看過するわけにはいかないと思いますが、いかがですか。

西村

「これは裁判例の一般的な傾向を申し上げるわけですけれども、一旦労働者が雇用継続への合理的な期待を抱いていた場合に、使用者更新年数あるいは更新回数の上限などを一方的宣言したことによって労働者の雇用継続への合理的な期待が失われることにはならないということだと裁判例の傾向からは申し上げることができます

 また、あらかじめ設定された更新上限に達した場合でも、他の労働者の更新の状況など様々な事情総合判断して雇い止めの可否が決せられるというのが、またこ裁判例の傾向であるというふうに考えております

 ですので、不更新条項を入れさえすれば雇い止め法理の適用排除されるといった誤解を招くことがないように、従来の判例法理が変更されるものではないということを解釈通達などを通じて周知徹底を図ってまいりたいと考えています。」

田村

「現に新しい動きで、今まで不更新条項なんか入れていなかった企業がこうやってやっているんですよ。例えばこのシャノアール労働者が労働局などに訴えていったら、これ指導できるんですか。どうですか。」

金子労働基準局長 

個別のことでいろいろ御相談があれば、これは民事ルールでございますので我々の労働基準監督機関として指導するという性質のものではございませんが、総合労働相談コーナーなど、そういったことへの対応に当たって、労働局や労働基準監督署に窓口を設けておりますので、そういった相談があった場合には適切に対応していくことになると思います。」

田村智子 

「これ、労働基準違反だったら労働基準監督署が捜査権を持って会社に入ることもできるんですよ、是正指導を強く行うことできるんですよ。だけど、非正規労働者はそういう範疇にも入っていない。今回雇い止め法理を法制化したと言うけれども、これはどういうことかといったら、裁判で訴えたときに有利な条項が一つ法律の中にできましたよというだけのことなんですよ。」

 田村智子議員の指摘は正しい。結局、このシャノアール事件地裁原告敗訴、高裁原告有利の和解となったわけですが、2016年2月の話です。3年以上法廷で争える人がどれほどいるのか、という話なんですよね。この時の西村ちなみ副大臣の答弁にもある、解釈通達は24年8月10日付で出されていますが、その後の企業対象とした調査で、認知度を調べたら、使用者労働者も8割近くが正確なルールを把握していない、という結果になっていました。冒頭の記事への反応を見ても、雇い止めは、合理的理由なしには、たとえ期間満了による結果でもできないとか、そういう基本的なところで労使ともに理解されていないし、そういう状況で、使用者法律趣旨に則った運用を促すだけでは、十分に労働者の権利保護されないんですよね。当時の政府側答弁でも、不更新条項を無期転換回避のために行うことは、公序良俗に反して無効とは、答弁してるんですけど、それはあくまで答弁だし、本当に無期転換回避のためにやったのかは裁判で争わないといけないわけですよ。で、この法制化で、無期転換ルールをきっちり運用に乗せている企業も多くあるわけで、この規制が全く無駄だった、逆効果だったというのも違うのではないかなと思います。だからやっぱり入り口規制とか不更新条項規制とか、そういう規制必要だと思うし、そういう方向に議論を持っていかないといけないと考えます

次回の労働契約法改正では無期転換ルールをなくす方向に行きかねない

 労働契約法は、定期的に見直しがされる付帯がありますので、おそらく今年か来年には再び労政審で議題にのぼってくると思います現在政府の動向を見ていると、どうも無期転換ルールをなくして、むしろ同一労働同一待遇文脈で、解雇濫用法理の方をいじってきそうな気すらします。冒頭述べたように、労働政策本部会には労働者側の意見は入りません。高プロを含んだ働き方改革関連法案は残念ながら、成立してしま可能性が高いですが、派遣法とは違って、廃止した時に不利益を被る人がそれほど大きな人数になるとは思えず、十分に再改正できる段階にとどまっていると思います政治を諦めてしまっては、好き放題にされてしまますので、ぜひとも国会議論されている内容に関心を持って、誰がどういうことを言っているのか、しっかりと見ていってほしいと切に願っています

2018-06-12

anond:20180611220556

この事件慎重でまともな人はコメントしにくいんだよ。

高裁が言ってるのは「有罪判決をひっくり返すのに充分な証拠がないか再審無罪とはできない」ってことであって「最初の確定有罪判決証拠は充分に担保されている」ではないから、真実が何だったのかはもう誰にもわからない。

2018-05-16

【再掲】女子高生交際する(体の関係あり)のは全てが違法ではありません

最近ロリコン論争に関連して。意外とこれも分かっている人が少ないように思えるので再掲。

法律が変わった部分&元記事でのミス修正した)

1.刑法

まず、この手の年齢制限で一番強いのは刑法だが……

刑法 第176~177条

第百七十六条  十三歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつ行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。

十三歳未満の男女に対し、わいせつ行為をした者も、同様とする。

第百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

要するに、13歳未満の子どもに対しては、『暴行または脅迫を用い』なかったとしても、わいせつ行為をすると罪になる。

流石に「10歳の女の子合意の上でエッチしました。合意しているんだからレイプではないです」というのは性知識の差を考えると”真正同意”とは言い難いので、(『年齢以外で区切るべき』や、どの年齢で区切るかという議論別にして)この点については増田も深くは取り上げない。

だが無論、日本では飛び級基本的存在しないので、13歳未満の女子高生存在しないはずだから女子高生エッチ逮捕』のような認識をする理由にはならない。

2.児童福祉法

四条第1項柱書  この法律で、児童とは、満十八歳に満たない者をいい、児童を左のように分ける。

(略)

第三十四条第1項柱書  何人も、次に掲げる行為をしてはならない。

(中略)

第6号  児童淫行をさせる行為

以下略

児童福祉法児童は十八歳未満であり、学校教育法に定める児童小学生)とは別物である。まずそれを前提として。

1985年1996年まで、この法律は『誰かが、児童(繰り返すが18歳未満である)に対し、自分以外の第三者淫行をさせる』行為に限ると解釈されてきた。

これが1996年高裁判決解釈が大幅に変更され、『誰かが、児童自分(←で言う”誰か”)と淫行をさせることも含む』と解釈されるようになった。

が、こちらの解釈で取り締まられることは少数である

というより、婚姻年齢(註:近年まで女子は16歳から結婚できた)との兼ね合いもあるので、解釈が変更された上述の1996年判決でも『一定の程度を越えて児童に影響力を及ぼして児童淫行をさせるに至った場合に限る(意訳)』という解釈になったため、

長野県(後述する)のような場合を除いては”影響力”の立証の困難さからか、あまり使われない。

3.青少年健全な育成に関する条例

 表題に書いたような「未成年と、体の関係を含む交際」を取り締まるほとんどは、『青少年健全な育成に関する条例』における淫行処罰規定長野県を除く46都道府県にある)だ。

が、この条例地方によってピンキリである。やたらと範囲を広くとっている例として静岡県を挙げよう。

静岡県 青少年のための良好な環境整備に関する条例

第14条の2

何人も、青少年に対し、淫行又はわいせつ行為をしてはならない。

2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又は見せてはならない。

このようなシンプル条例文章になっていて『高校生と体の関係があったら真剣交際であっても全てアウト』のように読める道県は決して少なくない。

一方で、千葉県大阪府のように、罪刑法定主義に則り、条件をある程度限定している都府県もある。

千葉県青少年健全育成条例

第20条 何人も、青少年に対し、威迫し、欺き、又は困惑させる等青少年の心身の未成熟に乗じた不当な手段によるほか単に自己性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められない性行為又はわいせつ行為をしてはならない

大阪府青少年健全育成条例

第34条 何人も、次に掲げる行為を行ってはならない。

(1)青少年に金品その他の財産上利益役務若しくは職務供与し、又はこれらを供与する約束で、当該青少年に対し性行為又はわいせつ行為を行うこと(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律平成11年法律第52号)第2条第2項に該当するものを除く。)

(2)専ら性的欲望を満足させる目的で、青少年威迫し、欺き、又は困惑させて、当該青少年に対し性行為又はわいせつ行為を行うこと。

以上の府県に共通するのは、『専ら性的欲望を満足させる目的』のみを条件としているということだ。

このような規定が無いとどうなるか、というと。たとえば飲食店店長をしていた男性が、女子高生(当時17歳)と交際していたことについて、本人たちは恋愛感情があったのに女子高生の母親が被害届を出し、男性が逮捕されたような事件になった(その後無罪が確定)り、19歳の男性が17歳の女子高生と性行為をして男性だけ逮捕されるような話にもなってくるわけだ。いや、リア充爆発しろというのは置いておいて、2歳差はどう考えてもセーフだろ。これが18歳と16歳ならばセーフ(註:神奈川県条例には、未成年を罰しない規定がある)だし20歳と18歳でもセーフなのに19歳と17歳ならば逮捕になるというのは合理的だろうか?

4.読者の中にどなたか憲法学者はいらっしゃいませんかー?

(この Q&A はフィクションです、多分)

質問1:「私は千葉県に住む19歳の大学生です。高校時代の後輩だった17歳の女子高生交際していて、

体の関係もありましたけど相手同意していたし結婚も考えていた真剣な付き合いだったのですが、関係相手の親にばれて被害届が出され、逮捕されました」

回答1:「その場合真剣交際だったと認められたら無罪になる場合もあります

質問2:「最終的には真剣交際だったと認められて無罪になったのですが、『大学生女子高生淫行逮捕』という記事名前が全国に報道されてしまいました。私の就職に影響しますか?」

回答2:「それは条例を制定した自治体や、逮捕した警察の関わる問題ではありません」



↑このような条例規定そもそも自由権を著しく侵害していませんか? どうなんでしょうその辺。

5.おまけ

意見1:いや、静岡県のような条例でも問題ないだろ。そもそも未成年の間は学業スポーツによって成長するべき時期で、恋愛などにうつつを抜かすべきではない。

回答1:意見としては伺いますが、では何歳から恋愛しても良いとお考えですか?

意見2:安易恋愛禁止し、結婚して家庭を持つの収入などの条件を満たした33歳以上に限るべきだ。

回答2:また随分と、文が鮮明ですね。

2018-05-14

最高裁冤罪を作り出した。こんなこと許されていいのでしょうか?

先日最高裁で、大阪高裁無罪を取った友人の、検察による上告審判決がありました。

検察が上告した裁判で、裁判官はなんと破棄自判の判決無罪となった2審を破棄して懲役1年を言い渡した1審を支持しました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180511-00050044-yom-soci

ありえない判決。まず僕の友人だからという意味ではなく、こんな無茶苦茶判決はありえません。

事件公然わいせつで、マンションのろうかに容疑者の体液が見つかったらしい。

友人はもちろんそんなことは絶対にしてないから、弁護士の指示通り否認黙秘を徹底していました。

DNA鑑定の結果、その友人と一致したらしいので警察起訴しました。

しかし友人は当然納得できないから、保釈後、自分DNAをもう一度鑑定してほしい、ということで1審の裁判官の指示の下、大阪医科大学医学部教授鈴木廣一という権威ある学者DNA鑑定を依頼。

その結果、現場に残されたDNAと友人のDNAは一致しなかった。

ひとつの数値が異常に高くて、完全に一致していなかった。

その一致していない理由はなんと「突然変異」だというのです。

1審はその鈴木鑑定を支持して友人を懲役1年の実刑しました。突然変異の具体的な説明はないまま。

もちろんその後控訴をして大阪高裁ではDNA型が完全に一致していないこと、証拠DNA汚染可能性がある、第三者DNA混入の可能性、突然変異説明曖昧、などを理由無罪になりました。

高裁判断絶対に正しかったと思います絶対に友人はそんなことをしていないし、100%確実に友人が犯したこと証明はありません!

ところが高裁逆転無罪を勝ち取った直後、検察が上告したのです...。無罪証明されたのに検察はどうしても友人を有罪にしたかったとしか言いようがありません!

しかも気になることがあって、検察の上告にOKを出した大阪高検検事長三浦守氏が最高裁判事に任命されたのです。上告した後に。

https://www.sankei.com/west/news/180216/wst1802160030-n1.html

最高裁で破棄自判の絶対に間違った判決をしたのは小池裕という人ですが、何らかの力が働いていませんか?

「一致していないのは突然変異」だと言った鈴木氏はDNA鑑定世界ではかなりの権威らしいのですが、裁判を見ているだけではとても鈴木氏の説明に納得などできないのです。

1審、2審の時に鈴木氏は法廷証言をしていましたが、その説明の具体性の無さに検察官も傍聴していたマスコミもあきれていたはず。

最高裁権威である鈴木氏のめちゃくちゃな証言を支持して、権力を守ったのです。一人の一般市民犠牲にして。

読売新聞毎日新聞がこの判決を報じていました。ヤフーニュースでも読売記事が取り上げられ、コメント数も1000に達する勢いです。

「こんな判決でいいのか?」という声がほとんどです。

一部一致していないDNA型鑑定を「突然変異」で片付くことができるのですね。最高裁はそんな判例を作ってしまいました。これって簡単に済ましていいのですか?

なんでもっとこのおかし判決マスコミは取り上げないのでしょうか?NHKなんかは全く報じません。なぜでしょう?政府に近いからですか?ストップをかけられているのか?最高裁刑事裁判で破棄自判することは異例中の異例なのに。それも殺人や重罪事件ではない。しかも友人はやっていないのです!

DNAも一致していない、混合資料可能性もある。そして大変重要なことですが、

防犯カメラ映像も友人とは全く違って、さら指紋も検出されていないのです!!

争点はDNAしかなく、それなのに「突然変異」という簡単理由一つで友人の人生は壊されたのです!市民人権を守るはずの最高裁が!

友人は奥さんも子供もいます。お子さんはもう小学5年生です。仕事も充実していたらしく、家族商売をする夢に向かって頑張っていました。

友人本人だけでなく、その家族人生最高裁検察は壊してしまいました。全くの無罪人間最高裁自らが奈落の底に落としてしまったのです。

突然変異」を理由に破棄自判。逆転有罪最高裁は友人とその家族人生簡単に壊しました。無実の人間をいとも簡単に。

このままこの話題は終わっていいのでしょうか。何をもって友人は無罪証明すればいいのでしょうか。

2018-04-30

大川小高裁判決、おかしくない?

https://www.asahi.com/articles/DA3S13469934.html

https://www.asahi.com/articles/ASL4V5G1BL4VUTIL02X.html

学校長らは、自治体がおこなった災害時の被害想定も疑い、独自危機管理マニュアルをつくり、実践して、子どもを守らなければならない――

大川小は、市がつくったハザードマップでは津波浸水予想区域の外にあった。高裁は、たとえそうであっても、学校はその信頼性検討し、津波を想定した避難計画を立てるべきだったと指摘。市の教育委員会指導を怠ったと結論づけた。

高裁判決にあるように「ハザードマップ信頼性を疑ってまで避難計画をつくれ」、となったら、学校だけの問題じゃ済まなくないか

だって、いざというとき地域住民行政ハザードマップに書かれた避難場所を信じて、学校避難してきてしまうわけだから

実際、地震直後、50名ほど住民学校に集まってきているよね。

しかりに、高裁のいうように、学校自治体防災担当が示すハザードマップおかしんじゃね?といって学校独自避難マニュアルつくってたとしたら、一体どうやって自治体防災担当学校は協力するの?

住民学校避難しに来る一方、学校児童連れて別の場所に逃げますが何か?ってことにならない?

そんなことを想像しただけでも、この問題学校だけの問題じゃないと気がつくはずですが、高裁の方々はもう石頭だな!

多分、第二審に至る経緯としては、第一審は、現場教職員だけに責任押し付けるの、あんまりだな、ということから組織としてどうなのよ、というところから始まっているんだと思う。だから現場先生方の過失だけではなく、学校の事前防災防災体制問題があった、という結論に持っていくストーリーを考えようとしたんだろう。

でも、そこで高裁は、学校組織としてのあるべき理想的能力を過大に見積もってしまったんじゃない?

ハザードマップ信頼性疑うって、そんなに専門知識もなく簡単にできるの?それぞれの学校がやるべきことなの?

市のハザードマップ大川小は津波浸水想定区域外だったが、「校長らは市から情報も、独自立場から批判的に検討することが要請されていた」として、立地条件などを考慮すれば津波被害が予想できたと述べた。

学校独自検討しろっていうのがおかしいのに加えて、求められる能力高すぎない?

児童を全力で守るっていう妄想を胸にいただいて高邁な理想を掲げすぎてない?

そんなことが出来るほど、国や自治体防災に関して教職員研修やっていたの?当時?

というか、そのハザードマップの再検討って、むしろ県の防災担当がやるべきことじゃない?

ハザードマップがその当時の科学的知見に沿って見直されていれば済む話だったんじゃないの?

市は国や県の想定をもとに避難計画マップに落とし込むのが責務だったんじゃない?

そうやって国や県、市の役割について交通整理をしておかないと、何を根拠計画作っていいいかからなくなるじゃない。

計画のすべての根拠となるリスク分析は、国や県の責任でやってくれよ。

そう考えだすと、次の上告審テーマは、第二審で学校や市の教育委員会だけに責任押し付けたのあんまりから

事前防災学校危機管理計画推進の監督指導人材育成を怠った国の責任追及だってことになるの?

つくづく不毛裁判だな。

じゃあ、どうすれば、ということだが。

避難計画は、行政の知見を前提とし、区域外で災害発生したとき責任はその場の防災管理者責任ではないことを明確にする。

学校行政ハザードマップ疑うとき行政保護者住民リスクコミュニケーションをする

保護者避難計画づくりに参画させてフィードバックをもらう。念書をもらえという冷ややかなやり方は責任回避と受け取られるから注意しつつ。

これだけを最低限、しっかりやっておけば、いざ犠牲者がでたとしても「先生のいうことを聞いていたのに」という被害者感情を多少は和らげることができる。

それこそ事前防災として、重要なんじゃない?リスクコミュニケーション

あと、裁判所は、当事者準備書面だけ見るんじゃなくて、自前である程度、現実はどうなっているのか調査しろよ。

2018-02-26

anond:20180226012410

誰がどんな風に思うのも自由

それでも法治国家から差別認定裁判を通すしかない。(高裁最高裁

同じように、地裁判決おかしいと認定するにも、裁判が行なわれる必要がある。

裁判を行わずには何も認定されず、個人の感想の域を出ない。


ぶっちゃけ地裁判決おかしいだけだ(と、自分は思っている)

普通に日本語読める人間なら憲法14条違反なのは明白だ(と、自分は思っている)

しろ日本法治国家ではない根拠しかなってない(と、自分は思っている)

2018-02-10

地裁の傍聴に行ってきた

検察警察とか被告被告人とかよくわかってないし、知識教養なしで書いてるからわかってる人が読むとイライラする日記になってそう。すまん。

平日に時間があったので前々から気になってはいた傍聴に行ってきた。

事前にネットで軽く下調べした。

高裁以降は「地裁の続き」の話になる。地裁の「新件」のもの事件の話を最初からするのでわかりやす

地裁の作りや傍聴の流れは趣味の人や専門家などの個人ブログなどで予習ができる

地裁によっては公式ホームページに傍聴ガイドがある

という感じ。

午後は13時からと聞いていたので、12:45ぐらいに着いたのだけれど、開廷表と言う「今日スケジュール」を見たら、刑事事件は実際は13:30くらいから始まりだすようだった。民事も傍聴できるみたいだったけど、ほとんど5分くらいしか枠がないやつだったり、そうじゃなくてもなんとなく傍聴者ほかに居るのかなって思って行きづらかったのでスルー

「新件」は1事件50分が基本のようで、ただ授業の時間割表と異なり、興味のある複数事件を同日にハシゴしたくても、効率よく繋がるとは限らず、間が40〜90分程度開くことが多くなりそうだ。

道路交通法違反窃盗の2つの新件に行った。

開始時間の5分前くらいに傍聴席に着席する人が多そうだった。柵の内側の関係者10分前くらい。傍聴席に入るドアや関係者席に入るドアに、目線の高さに小さい扉付きののぞき窓(外から中の様子が観れる)があるのが面白かった。

傍聴者は、常連っぽい私服の中高年のオッサン(失礼だがギャンブルとか好きそうな感じ)が各数人、被告被害者関係者っぽいスーツリーマンが各数人、ひそひそきゃっきゃした女子大生二人組、修学旅行か課外授業かの中学生(私服だったか小学生か?)など。

道路交通法の方は、「ごく普通一般人が、安易気持ち違反行為をしたら大事故になり、免許も取り消され、ついに今日被告人と呼ばれて裁判に…」みたいな感じだった。

こんなこと本当にあるんだなぁと思った。被告人はわざとじゃなさそうだったけれど、しらじらしいくらいに最後まで「被告人は○○してください」の呼びかけに気づかず、えっ自分呼ばれました? みたいなもたつきがあった(毎回、弁護士さんが背後から小声で呼びかけてジェスチャーしてやっと動いた。)

検察が手元の紙を見ながらすごい早口で「したがってこの行為は○○法○条および○条に該当し被告人行為は極めて悪質かつ重大と考えられます。」みたいなことをまくしたてるのがドラマっぽ〜いと思った。無駄に長い定例文だからあんなに早口になるんだろうな。

あの日はなんでそんなことしちゃったんですか? と、弁護士裁判官検察(警察?)から質問があって、被告人が青い顔でしどろもどろに答えるのを、素人ながらにそれ誤魔化して嘘ついてるだろって感じだったけど、裁判官検察も、ねちっこく問い詰めたりは全然しないで、いや、それはないだろ…と内心思ってそうな間がちょっとあるだけでスルーしてたのが正直意外だった。悪い奴をバッシングして叩きのめす・いじめるんでなくて、どうすればよかった? これからはどう改めればいい? を、皆で考えましょうね、被告人はそれこそを心に刻もうね、みたいな。もしかたらこ裁判は傍聴に中学生(小学生?)が沢山いたから、そういう傾向がひときわ強かったのかもしれないけど、(性質としても悪巧みじゃなくて事故だし)、自分思い込みに気付かされた。

あと、弁護士から被告への質問は、ヤラセというか、打ち合わせ済みなんだろうけど、被告弁護士誘導と違うことを答えちゃってそうな場面がいくつかあって、緊張するんだろうなぁ素人っぽいなあ(?)とハラハラした。なんなら検察側も、しおらしく反省してもうこんなことは二度と起こしませんそのためにはこういう風にします、という言葉を言わせようとしているんだけど、なかなか被告がそれに乗らなくて、聞かれてもないことをペチャクチャ喋っちゃって、見ていて大変に歯がゆかったです。被告人事故は辛く思ってやらかし認識はあれど、道交法違反の方の、自分犯罪を犯したんだって意識あんま無さそうだったな…。

求刑って最後最後に言われるものなんだね。最初かと思っていた。この裁判求刑の直後くらいに判決があって閉廷だった。道交法の初犯テンプレ事件だったからかな。

判決では執行猶予について、小学生素人被告意識してか、裁判官から丁寧な説明があった。牢屋の中じゃなく社会の中にいながらの更生期間ということらしい。意識したことがなかったので勉強になった。

2件目は窃盗被告の両サイドを制服警官が挟んでいて、おおおーと思った。

開廷表からは罪名の「窃盗」と被告の氏名しかからないんだけど、最初検察警察から、詳しい説明があった。スーパー万引き常習犯被告はもともと警備員マークされていて、ある日、酒とツマミ万引きして店から出た瞬間に警備員に肩を叩かれ、カバンを捨てて逃走。監視カメラ映像と、カバンの中の私物から後日警察が来て逮捕窃盗公務執行妨害前科があるし、犯行は前回の裁判が終わった直後で執行猶予中。とのこと。

途端に傍聴常連っぽい人が何人か「なーんだ万引きかぁ」という感じでぞろぞろ離席したのが面白かった。

さっきの道交法といろいろ対照的だった。席もなんか左右逆だったし。さっきのは検察側が3人いたけど今度は1人。かわり?に、被告側に制服警官。下世話な話だけど、被告の身なりもホームレスみたいなヒゲ伸び放題のくたびれた初老で、弁護士が若くて化粧濃いめのお姉様で、検察スポーツやってそうなアゴヒゲ青年で、キャラ濃かった。

ちなみに裁判官は2件ともなんかお医者さんっぽかった。熱が出たのは何時頃ですか?とかここ押すと痛いですか?みたいな感じで、スーパーに行ったとき手持ちの現金はいくらでしたか?とか訊いていた。インフルエンザは陰性でしたみたいな感じでアナタ執行猶予は何年ですと言った。

窃盗の方も、なんでそんなことしたんですか? 同じ過ちを繰り返さないためにはどうすれば? を詰めていく流れはだいたい同じ。被告淡々と、とつとつと反省の思いを挟みながら適切に答えていった。慣れている。進行もスムーズ。ただしこちらは、嘘っぽくねそれ?という供述はつぶさに突っ込まれたいた。ただし被告の受け答えも短く適切。面接で受かるやつ。突っ込みに対しても予習済みだったのかなという感じでそれっぽく言い訳できていた。判決は数週間後の後日だった。

全体として、まあなんていうか、下世話な楽しさがあった。他人の本物の人生の、やばいことになってる部分を切り抜いて生で見ているわけで。ネット炎上とか小町とかコピペブログの胸糞悪かったりスカッとしたりの話を見ちゃうタイプ面白さがあって、楽しいし刺激的だけど、悪趣味な楽しさだなとちょっと後ろめたい。

社会勉強になったなぁという気持ちもある。一回見といて良かったなという感じ。今回の二件とも、そういうことがあると知っていながらも、関わりはなかったので、「本当にこういうことってあるんだ…」と体験できたのは、漠然経験値積んだというか、実績解除したぜ感がある。

本当にこんなことあるんだといえば、今回は2件とも、被告プロフィールがわりといかにもそういうことしそうな感じというか世間的な偏見通りだったのが印象的。被告の生い立ちだ家族仕事だって裁判の場で言われちゃうのも個人的にはコレつらいなと思ったし、聞いて正直、あ〜ぽいわ〜と思ったし。偏見で決めつけるのはよくないと今でも思ってるけど、偏見存在するだけのことはあるもんなんだなあと。

またいくかは微妙。平日に暇になったらタダで楽しめる…とも思うけど、時間割が当日朝現地でしかからないし。組織的プロ犯罪とか裁判員裁判みたいな重大なものならまた違った印象があるかもしれない。裁判員裁判は事前に日程がわかるけど傍聴は抽選制(当日朝抽選券配布)なので行けるかどうか一長一短。

2017-10-18

anond:20171018122103

大谷直人


最高裁裁判官としての信条や審理にあたる心構え、仕事の印象、難しさは。

予断を持たずに事件に取り組み、判決などで具体的な理由を示すにあたっては、最終審としての説明責任を果たす内容になるよう、力を尽くしたい。最高裁には多様な紛争についての不服が申し立てられ、どの事件も最終的な決着が求められている。社会的に影響の大きな事件も少なくなく、責任の重さを日々痛感している。

国民裁判所に期待する役割は何だと考え、身近な司法とするために取り組んでいることは。

広い視野の下で、公正な判断を行うことが期待されていると感じる。その期待に応えるためには、判断の内容を説得力ある分かりやすものにすることが大切である。また、裁判所存在国民に身近なものとなるよう、情報発信手続きの工夫などといった面にも一層留意する必要がある。

これまでに関わり、最も記憶に残っている裁判とその理由は。

地裁高裁で勤務した時代、3人の裁判官の間でさまざまな議論を重ね、充実した判断につながったと感じられた事件は、著名かどうかを問わず長く記憶に残っている。最高裁においても同じだろうと思う。

最高裁裁判官の任命手続きについての考え、出身母体出身別の割合は妥当だと思うか。

任命権限に関わる事柄であり意見差し控えたいが、現在バックグラウンドの異なる同僚裁判官とさまざまな角度から率直な意見交換ができる環境にあり、日々の仕事にとって大きな意義があると感じている。

憲法改正をどう考えるか。

裁判の中で憲法判断を示す立場にあり、お答えは差し控えたいが、憲法は、我が国における「法の支配」の基盤となるものであり、普段からそのありように国民の目が注がれていることは、大切なことであると考える。

憲法9条戦後日本で果たした役割と、9条に自衛隊を明文で位置づける論議をどう考えるか。

前項と同じ。

国政選挙で「一票の格差」の問題が長く続いていることをどう考えるか。

これまでに関与した定数訴訟についての私の意見は、大法廷判決の中で示してきたところであり、これからも個々の事件判断の中で示していきたい。

注:16年参院選の「1票の格差」を合憲とする多数意見(17年9月)

東京電力福島第一原発事故を踏まえ、司法責任原発関連訴訟への司法姿勢をどう考えるか。

法的判断司法に求められている大きな問題の一つであるが、今後訴訟最高裁に係属する可能性があるので、意見差し控えたい。

裁判員制度で、公判前整理手続きの長期化や裁判員候補者の辞退率上昇が問題視される現状をどう考えるか。制度課題や見直すべき点は。

国民の皆さんの理解と協力に支えられて、制度が定着しつつあることを、刑事裁判に携わってきた者としてうれしく思っている。大改革であり長期的なものさしで改善を図っていくべき課題もなお残っているが、刑事裁判が、「開かれた司法」の方向に大きく変わったことは確かである

静岡県で1966年に起きた一家4人殺害事件など、再審無罪判決が続くなか、刑事裁判の現状への感想や反省点、冤罪(えんざい)を生まない司法の実現への教訓は。

誤判を防ぐためには、一つ一つの事件において、当事者が適切な訴訟活動を行い、裁判官が曇りなき目で判断を下すことが、何より重要である制度運用改善点については、法曹三者の間で、実情をもとにして、率直で冷静な検討を深めることが欠かせない。

日本弁護士連合会が昨年の人権擁護大会死刑制度の「廃止宣言」を採択した。死刑制度の存廃や、再審請求と死刑執行との関係をどう考えるか。

国民の間で議論を深めていくべき重要テーマであると思っているが、具体的事件に関与する立場にあるので、立法論に関わるご質問についてはお答えは差し控えたい。

取り調べの録音・録画や司法取引制度の導入が刑事裁判にどんな影響を与えると考えるか。新制度導入にあたり、司法判断はどうあるべきか。

重大な刑事事件裁判員裁判によって審理されており、今回の新制度運用については、裁判員裁判証拠調べにおいてどのような評価が示されるかが、重要ポイントになると思う。裁判員裁判と同様に、長期的なものさしで検討すべき問題であると考える。

法科大学院募集停止が相次ぎ、法曹志望者が減少するなか、法曹養成制度の現状をどう評価し、どうあるべきだと考えるか。

さまざまな課題を抱えていることは認識している。法曹養成制度教育制度の一つであり、時間をかけて行うべき人づくりの土台だといえる。長期的なゴールを見定めて、じっくり検討していく姿勢大事だと思う。

経済活動の国際化に伴い、国をまたぐ法的な争いを円滑に解決するために日本裁判所に求められることは何だと考えるか。

国際的経済活動が原因となった訴訟はこれからますます増加すると思う。裁判官は、紛争の背景にある実情も視野に入れた上で、判断を下すことが求められる。そのためには、研修、人的交流などの機会も一層充実させる必要がある。

外国裁判手続き電子化が進むなか、国民が使い勝手のよい裁判所にするにはどうすべきだと考えるか。電子手続き導入への賛否アイデアはあるか。

「開かれた司法」を推進していく上で、テクノロジー活用重要な柱の一つだと考える。それだけに、単に「便利かどうか」というのにとどまらず、司法へのアクセス裁判手続きの将来のあり方も念頭に置いた上で、総合的に電子化などの改革を進めていく姿勢が大切だと考える。

最近の出来事で、最もうれしかたこと、腹立たしく感じたことは何か。

個人的には、今年は名演と観客席の熱気が一体となったライブ出会う機会が多く、終演後はその場の一員であった幸福感を味わえた(例えば、ロシア劇作家チェーホフの「ワーニャ伯父さん」)。

趣味尊敬する人物、好きな言葉、座右の銘と、それぞれを選んだ理由は。

尊敬」という意味とは少し違うように思うが、強さ、弱さを含めて、人間的魅力に富んだ人物として、最近興味があるのは、森鷗外趣味コンサート観劇。好きな言葉はゲーテの「人間努力する限り迷うものだ」。

最近読んで感動した本、面白かった本とその感想は。

千葉聡の「歌うカタツムリ」。身近な生物を手のひらの上に乗せながら、生物進化に関するダーウィン以降の研究の歴史が物語られており、科学読み物として非常に新鮮だった。


木沢克之


最高裁裁判官としての信条や審理にあたる心構え、仕事の印象、難しさは。

約40年間、弁護士活動から培った経験市民感覚を踏まえ、弁護士出身裁判官であることの自覚と誇りを持って、正義と公平にかない、かつ、健全社会常識にかなう法律解釈適用に努めていきたいと考えております最高裁裁判官に就任して約1年3カ月経過しました。最終審としての判断の重さを更に自覚し、一つ一つの事件謙虚に向き合い、よりよい判断解決のため、誠実に職責を果たしていく覚悟です。

国民裁判所に期待する役割は何だと考え、身近な司法とするために取り組んでいることは。

裁判所に対して、一つ一つの事件について、迅速かつ適正妥当な判断を期待していると思います最高裁判所としては、主な事件判決などについて、ホームページなどでも公表していますし、法廷の傍聴人の方々にも事件の争点など概要がわかるような工夫を積極的に進めています

これまでに関わり、最も記憶に残っている裁判とその理由は。

個別事件判決の中で示した意見のとおりであり、これを離れてお答えするのは控えさせていただきます

最高裁裁判官の任命手続きについての考え、出身母体出身別の割合は妥当だと思うか。

いずれの質問についても、憲法で定められている任命権者が判断する事柄ですので、お答えするのは控えさせていただきます

憲法改正をどう考えるか。

憲法改正は、国会の発議により国民投票を経て行われるもので、主権者としての国民判断される事柄であり、各国民真剣に考え議論すべきものと思います

憲法9条戦後日本で果たした役割と、9条に自衛隊を明文で位置づける論議をどう考えるか。

国家存立の基盤である国の安全保障政策については、各国民自分の問題として真剣に考えるべき事柄であり、司法立場にある者として、個人的意見は控えさせていただきます

国政選挙で「一票の格差」の問題が長く続いていることをどう考えるか。

具体的事件において考えを明らかにすべき事柄と思います

注:16年参院選の「1票の格差」を合憲とする多数意見(17年9月)

東京電力福島第一原発事故を踏まえ、司法責任原発関連訴訟への司法姿勢をどう考えるか。

裁判所は、どのような訴訟においても、法にのっとり公平かつ適正妥当な判断をしていかなければならないものと考えております

裁判員制度で、公判前整理手続きの長期化や裁判員候補者の辞退率上昇が問題視される現状をどう考えるか。制度課題や見直すべき点は。

裁判員制度はおおむね順調に運営されてきていると思いますが、問題点もご指摘のとおりあります。更なる審理の工夫や制度広報に努める必要があると考えております

静岡県で1966年に起きた一家4人殺害事件など、再審無罪判決が続くなか、刑事裁判の現状への感想や反省点、冤罪(えんざい)を生まない司法の実現への教訓は。

誤判絶対にあってはならないものです。刑事事件事実認定においては、思い込みを排し、様々な視点から十分に証拠吟味することが大事です。刑事司法に携わるすべての者が、誤判防止に向けて、それぞれの立場で誠実に職務を行わなければなりません。

日本弁護士連合会が昨年の人権擁護大会死刑制度の「廃止宣言」を採択した。死刑制度の存廃や、再審請求と死刑執行との関係をどう考えるか。

死刑制度の存廃や終身刑の創設などは、最終的に国民意見により決められるべき立法課題であり、司法立場から意見は控えさせていただきます。とはいえ、死刑は究極の刑罰であり、その適用は極めて慎重に行われるべきものと考えております

取り調べの録音・録画や司法取引制度の導入が刑事裁判にどんな影響を与えると考えるか。新制度導入にあたり、司法判断はどうあるべきか。

制度は、捜査公判が取り調べ及び供述調書に過度に依存している状況にあるとの指摘を受けて立法化されたものであり、これにより、刑事手続きにおける証拠収集方法の適正化及び多様化がされ、公判審理の更なる充実が期待されます

法科大学院募集停止が相次ぎ、法曹志望者が減少するなか、法曹養成制度の現状をどう評価し、どうあるべきだと考えるか。

具体的な政策についての発言は控えさせていただきますが、法科大学院で5年間教壇に立った者として、法曹養成の理想に向けて開校した有力な法科大学院募集停止が相次ぐこととなり、残念でなりません。社会の様々な分野で法律家活動することは、法の支配する公正な社会を実現するために必要であり、大変意味のあることだと思います。わが国社会の今後の発展を支える有為人材として質の高い法律家いか計画的に養成するかという観点検討されることを望みます

経済活動の国際化に伴い、国をまたぐ法的な争いを円滑に解決するために日本裁判所に求められることは何だと考えるか。

国際取引事件家事渉外事件をはじめとする国際的紛争事件に十分対応できるよう、裁判所における人材の育成が求められるものと考えております

外国裁判手続き電子化が進むなか、国民が使い勝手のよい裁判所にするにはどうすべきだと考えるか。電子手続き導入への賛否アイデアはあるか。

裁判手続きのIT化のあり方としては、裁判手続き利用者利便性の向上だけでなく、本人訴訟への対応を含む関係者手続き保障情報セキュリティー、事務合理化を含めた費用対効果などの諸般の事情配慮しつつ、裁判手続きにとって真に望ましい姿を探る必要があります

最近の出来事で、最もうれしかたこと、腹立たしく感じたことは何か。

うれしかたことは、稀勢の里関の優勝と横綱昇進です。

趣味尊敬する人物、好きな言葉、座右の銘と、それぞれを選んだ理由は。

趣味は、歌舞伎鑑賞です。尊敬する人物は自分を育ててくれた両親で、感謝尊敬をしています。好きな言葉には「道を伝えて、己を伝えず」という言葉があります日本幕末から明治にかけての動乱期に、キリスト教の伝道を行った宣教師チャニング・ムーアウィリアムズ生き方表現した言葉です。私はキリスト教信徒ではありませんが、ウィリアムズは、幾多の困難に全身全霊で立ち向かいながら人々の心を一つにまとめ、教会や学校病院を造り、社会や世界を動かしました。そのような信仰の姿こそが、「『道を伝え』ることではないか」と思われます。そして「己を伝えず」。真の意味はいまだ計り知れないものの、「自分の考えを相手独善的に押しつけようとしない」とか、「自分名誉欲望のためにけっして人を利用しない」と解釈されています事実ウィリアムズは一介の宣教師に過ぎない自分の名が記憶されることを徹底して拒み、日記手紙の多くを燃やしまでしたとも言われています

最近読んで感動した本、面白かった本とその感想は。

松井今朝子師父遺言」。歌舞伎演出家武智鉄二師弟関係にあった著者の波瀾(はらん)万丈の半生を描いた自伝です。

2017-06-23

外食メニュー写真をみてデザートを頼むと

たいてい思い描いてたサイズより3割くらい小さいのですが、社会問題になりませんか?

高裁までは闘う覚悟があります

2017-06-20

大学時代モテる方ではなかったけれどだからといって誰でもと付き合えればいい、とかは思わなかった。

好意を寄せてきた雑魚サブカルの態度が、人間としてあまりにひどかったからだ。

あの雑魚サブカルのおかげで、無理して交際相手を見つけなくても良い、気のあう人とじっくり高裁できれば良い、という視座に立つことができた。

2017-05-30

[]金田@衆院環境団体組織的犯罪集団とは到底考えられない」金田参院環境団体人権保護団体でも組織的犯罪集団になりうる」

国会ウォッチャーです。

 タイトルは昨日の本会議のアレですが、ようやく第一歩を踏み出しましたね。詳しくは今日の東京新聞で()。衆院本会議入りでは、環境団体の結合の基礎としての共同の目的は正当なものだから、組織的犯罪集団にもあたることはないし、処罰対象にもならない、といっていました。ゴールが見えてきたんでこれからアリバイ作りのためにちょっとずつ本音さらしてくると思いますが、看板に関わらず、実態に応じて検挙するし、どんな団体グループだって警察嫌疑を持った段階で捜査対象となる、この事実を認めてもらって、その上で国民判断がどうか、ということなので、クソくだらない「一般人捜査対象にも調査対象にもなりえない」みたいなことで時間を浪費することがなければいいですけど。

参院法務委員会も質疑期間中の林真琴刑事局長入りがいきなり採決

まぁ予想通り。歴史上2例目。委員長公明党:秋野公造議員です。公明党が歯止めになるとか言ってた人たち、よくこの人の議事運営をご覧くださいね公明党はもうただ盲従してるだけだよ。参院民進党の本気度もいまいちわかんない。言うとくけど全然信用しとらんで。まじめに議論してなんか意味あるのかしら?

カナダ共謀罪+参加罪

 海外の共謀罪、参加罪の規定をつらつらと見ています外務省説明によると、カナダ共謀罪がもともとあったのにも関わらず、参加罪を新設したとのこと。

 

共謀罪

 465.1 

 (1)法律で明示的に規定されている場合を除き、以下の規定共謀として扱う。

  (a)カナダ国内外を問わず、殺人または他者に殺人を行わしめることを他者と共謀した者は、公判犯罪での有罪とし、最大で終身刑の責任を有する。

  (b)ある人物にかけられた疑惑を告発することを、当該人物が、実際に犯罪を実行していないことを知りながら、共謀した者は、公判犯罪での有罪とし、以下の責任を有する

  (i)疑惑をかけられた犯罪が、有罪となった場合に、終身刑または14年以内の自由刑記述されている犯罪であった場合、10年以内の自由刑の責任を有する

  (II)疑惑をかけられた犯罪が、有罪となった場合に、14年以下の自由刑記述されている犯罪であった場合、5年以内の自由刑の責任を有する

 (c)公判犯罪であって、(a)、(b)に規定されていない犯罪の実行を、他者と共謀した者は、共謀した別の被告有罪判決を受けた場合、その被告と同等の処罰を受ける責任がある。

  (d)即決裁判処罰可能な犯罪を他者と共謀した者は、即決裁判処罰可能とする。

 

 最高裁判決(1982 R.v.Carter, S.C.R. 938)で示された有罪となる三要件

  1.検察は、共謀存在に関する合理的な疑いを十分に払拭できているか

  2.検察は、被告が確かに共謀メンバーであったと証明できているか

  3.全ての証拠考慮して、被告は、共謀メンバーであったということに対する合理的な疑いを超えて、有罪となるかどうか

 また共謀のもの最高裁判決による要件(1954 R.v. O'brien S.C.R.666)

(1)同意(1980, S.C.R.644によると、同意は暗黙でも良い。犯罪を実行するという共通の目的・意思が合意達することが必要であり、当事者はそれらの目標同意に関する認識必要である共通の目的を持った共通の計画を十分に認識している必要があるが、明示的である必要は無い。)

(2)不法な目的あるいは計画の共有

参加罪

  467.1

  (1)刑法において、以下の規定犯罪組織とする。これは、集団でありながら、組織されており、

   (a) カナダ国内外に関わらず、3人またはそれ以上で構成される集団であり、

   (b)その主たる目的あるいは、主たる活動が、集団あるいはその構成員によって、犯罪が実行された場合に、財政上の便益を含む、直接的あるいは間接的な物質的便益をもたらす可能性がある、促進行為、あるいは1つまたはそれ以上の重大な犯罪の実行にあるものをいう。

ただし単一の犯罪を即座に実行するために構成される偶発的な集団はこれに該当しない。

 重大な犯罪とは公判犯罪であって、刑法あるいは、他の議会が定める法律において、5年あるいは、それ以上の自由刑によって処罰される、集団あるいは、集団構成員によって行われる犯罪をいう。

(2)促進行為

467.11、467.111の目的において、促進行為は、特定の犯罪の実行の促進をしているという認識、あるいは、その犯罪が実際に行われていることは要件にはならない。   

  (3)犯罪の実行とは、このセクション、467.11、467.13において、犯罪を実行する、とは、組織に参加している、あるいは、参加するように相談をすることを言う。

(4)別段の定めにおいて、議会は、(1)に定めた重大な犯罪に該当することを記載することができる

となっていますポイントは法益侵害の高い蓋然性が無い共謀罪対象(cは共謀共同正犯)、は、殺人、あるいは虚偽告発、そして、軽犯罪に限られているということで、このままでは、TOC条約の2条の要請は満たさないでしょう。TOC条約の締結に向けて参加罪を整備したということのようですが、カナダは、ヘルズエンジェルスという暴走族対策として、1997年に、そもそも5-5-5ルール(5人で、5年以上の犯罪を行うことを目的としている組織に参加すると、5年以内の自由刑)と呼ばれる参加罪を成立させています2002年改正されたのは最初の5人を3人に変更したということ、組織的犯罪集団の定義に、物質的、あるいは間接的な物質的便益という部分を追加した、ということ。あと、対象犯罪は5年以上のままである、というところ。4年以下の自由刑、というのは刑法の中ではそれほど多くは無いですが(裁判所命令に従わない、証人その他への脅迫等の存在認知しながら報告しない、保護観察命令下でその指示に違反する、あるいは命令を拒否する、などがとりあえず見つかったけど、特別法は見てない)、条約要請に該当しないと判断した場合、2条の留保なしにserious crimeの定義を4年以上にすることも可能という点。OECDではないですが、マレーシアなどでは、serious crimeの定義は10年以上の自由刑とされていますが、これも2条への留保は無い。これ大事な点だと思いますけど、ちゃんと調べてんのかな。

 参加罪の(b)のほうの限定結構大事で、2004年にこの参加罪の規定憲法に照らして、組織的犯罪の規定が不必要に広く、個人の自由と安全を保障する権利を侵害していないかを争ったのオンタリオ州高裁憲法審判決(R. v. Lindsay 2004, 182 C.C.C.)の中で判断が示されています

組織的犯罪対策の目的は、不正オートバイギャングなどの暴力犯罪を犯す集団と対峙するだけでなく、経済犯罪に関与する団体に対処し、組織犯罪利益の追求を押しとどめる目的もあります。またこの法律は、合法で、非犯罪的な行為に対して適用されるものでもありません。犯罪組織の定義は、グループの主な目的または主な活動の一つが、重大な犯罪の促進あるは実行であることが要件とされています。これは単なる集団活動を規制するものではありません。重大な犯罪の定義には、刑法以外の連邦法にも基づく犯罪が含まれるという事実も正当です。組織化された犯罪は、タバコの密輸や、人身売買有害廃棄物処理などのさまざまな活動が含まれるため、この犯罪の対象として、クローズドリストを設けて特定化することが、対策邪魔をしてしまう可能性があります。その意味で法律は過大なものではないと言えるでしょう。

犯罪組織という用語は、憲法上許されないほど漠然としているわけではありません。この要件は法律で規定されており、議会は、最低人数を3人以上と設定できる、という事実は、この用語の意義を限定していますし、集団共通目的(主たる目的あるいは主たる活動)が、集団あるいはその構成員によって行われる、物質的利益を受ける、少なくとも1つ以上の重大な犯罪の促進または実行にある、と規定されています。この物質的利益という用語はあいまいではなく、物質的、という表現には、重要な、あるいは本質的な、という要件が求められ、この意味で、法的に頻繁に搭乗する用語です。あるものが、この物質的利益に該当するかどうかは、個別のケースごとに判断されますが。これは司法判断手続きとして適切なものであるといえます。また関連する(associated with)という表現も、憲法上許されないほど漠然としていません。この用語は、犯罪組織との関係において、犯罪を実行するものは、たとえ、正式な構成員でなくても、この法律が適用されることを意図して導入されています。この用語は、被告人犯罪組織と関連して刑事犯罪を行うことを要件としています。ある関係性が、この用語の要件を満たすのに十分であるかは裁判所が、事実関係に基づいて判断することになります

ここはまぁそういうだろうなぁというところです。またこの後段では、憲法に違反していない限り(この判決では違反していないと判断)、法律の規定が広すぎるかどうかは、国民代表である議会が決めるべきであり、裁判所がその望ましい範囲について言及することは望ましくない、などとしていますが、面白かったのは、仮説的な例として、どういう場合に組織的犯罪集団になるか、あるいはならないか、というものを挙げているところ。

(b)三人の人が、環境破壊に抵抗するための団体を作った。彼らの主な活動は、環境保護のためのスローガンを、オフィスビル街でスプレー缶で書いて回ることである。彼らはその実行によって逮捕され、いたずらの罰として5000ドル以上の罰金刑を受けた。彼らは少なくとも8回以上同様の犯罪を実行したことが示唆されている。

 彼らは組織的犯罪集団への参加罪が問われるか、というところ。オフィスビル街に落書きして回ること自体は、軽犯罪だけど、それが業務妨害している、などとされると適用可能性が出てくる例。枝野さんの質疑、あるいは今日の糸数慶子さんの質疑で出てきた例に近い。

467.1(1)は、その主たる目的、あるいは主たる活動が、少なくとも一つ以上の重大な犯罪の実行あるいは促進にあること、さらにその実行が、財政的な便益を含む、直接的あるいは間接的な物質な便益をもたらず可能性があるもの対象としている。この環境活動家たちが行った軽犯罪が、なんらの物質的便益をもたらしていないことは明らかであるため、彼らは組織的犯罪集団には該当しない。

これが結構大事なところで。物質的便益の規定が無ければ、彼らは組織的犯罪集団になるわけでしょ。だって除外要件をそれしか挙げてないし、この要件は重要だって主文で述べてるしね。

糸数慶子議員法務委員会質疑

糸数

「(略)沖縄県民は、知事衆参両院国政選挙全てで辺野古の新基地建設反対の候補者を当選させており、新基地建設の反対の意思は、ちゃんと民主主義手続きを経て示してまいりました。ところが政府無視し続けています沖縄県民人権無視、沖縄の自治権無視であり、政府の行為こそが重大な憲法違反であると考えます政府が、県民の意思を無視して、基地建設を強行するとき意思表示最後の手段である抗議行動、座り込みブロックを積む行為、その共謀罪適用対象となるとお考えでしょうか」

安倍

「(終始視線は紙)テロ等準備罪は、組織的犯罪集団が、関与する、一定の重大な犯罪の遂行を計画したことに加え、実行準備行為が行われた場合に、成立するものであります組織的犯罪集団、とは、えー組織的犯罪処罰法のその団体(どの?)のうち、結合関係の基礎としての共同の目的が重大な犯罪を実行することにあるものを言います。そして組織的犯罪処罰法団体とは、共同の目的を有する、多数人の継続的結合体であって、その目的または意思を実現する行為の全部または一部を組織すなわち、指揮命令に基づきあらかじめ定められた任務の分担にしたがって、構成員が一体として行動する結合体により、反復して行われるものをいう、わけであります。その上で、犯罪の成否を具体的に、個別に、事実関係を離れて一概に結論を申し上げることは困難でありますが、あくま一般論として、申し上げれば、ご指摘のような集団団体の要件をそもそも基本的に?どだい?もとより?)満たさない、と思われるうえ、基地建設反対または、基地建設に反対することにより、地域の負担軽減や自然環境保全を目的としており、一定の犯罪を遂行することを目的として、構成員が結合しているとは考えがたいので、テロ等準備罪が成立することはない、と考えております。」

枝野さんの質疑で明らかになった、下部組織として、外部人を含む実行部隊に、2条の団体構成要件は適用されないこととか、衆院議論がまったく反映されないこの繰り返し答弁聞いててむなしいわ。)

糸数

「沖縄の高江では、基地建設に反対して、座り込みを行ったことに対し、全国から機動隊を動員し、多数の市民を負傷させ、また抗議行動のリーダーである山城博治さんをはじめ、多くの仲間を逮捕拘留しました。この山城さんへの不当逮捕拘留は国内外から強く非難されております山城さんは6月にジュネーブで開かれます国連人権理事会で、不当弾圧の実態についてスピーチを行うことになっています沖縄県民からすれば、今回の共謀罪法案は、政府に抵抗する行為を、未然に一網打尽にする意図が明らかにあるのではないかと疑わざるを得ません。このような懸念を払拭できるのでしょうか。」

安倍

テロ等準備罪は、国民生命財産を守るため、テロを未然に防止し、これと戦うための国際協力を可能とする国際組織犯罪条約を締結するための法案であって、ご指摘のような意図はまったくない、と申し上げておきます。」

糸数

日本全体の人口の1%程度の沖縄県民の意思は本土意見にかき消され、無視され続けています安倍総理はご自身への批判に対しては、印象操作はやめてくださいとおっしゃいますが、沖縄県民から見れば、政府が、沖縄県民に寄り添い、丁寧に対応しているかのような、また県民が不当に抗議行動を行っているかのような印象操作こそやめていただきたいと申し上げたいと思います。沖縄の状況は、本土メディアではほとんど報じられることがありません。沖縄のメディアが真実を報じると、それに対する圧力とも取れる発言が、平然と行われております。これは印象操作どころか、情報操作が行われているのではないかといわざるを得ません。なぜかと申します国境なき記者団によりますと、日本報道の自由は74位、先進国では最下位。なぜ沖縄県民が基地建設に反対するかといいますと、太平洋戦争で、唯一地上戦が行われ、県民の4人に1人が亡くなるという状況の中で、平和に対する思いが人一倍いからです。沖縄に基地が集中するがゆえに、再び攻撃対象となる不安があるからです。不安を煽る、安倍総理国会答弁に対して、たとえば、韓国報道官は、自制する必要があると不快感を示しました。仮想的な状況を想定した発言は誤解を招く恐れがあり(目くらましで突然言い出したサリン弾頭のことかな)、朝鮮半島平和や安全に否定的な影響を及ぼしかねないと指摘しておりますナチスヒトラー後継者といわれたゲーリングは、普通の市民は戦争を望まないが、戦争は簡単に起きる。市民は常に指導者たちの意のままになる。それは、自分たち外国から攻撃されているといい、平和主義については、愛国心が無く、国家を危険さらす人々だと公然非難をすればよいだけのことだと述べています。まさに、安倍政権は今、朝鮮有事国民の不安をあおり、反対する人々を、共謀罪で未然に取り締まろうとしていると思えてなりません。(略)沖縄県民は、全ての選挙で、辺野古の基地建設に反対する意思を示しています。その意思を無視して、県民に寄り添っている、とおっしゃるわけですが、そうであれば、県民の不安を払拭し、私たち県民に与えられた唯一の抗議行動、あれだけ多くの県民が座り込んでいます。そして県民の意思を無視して、今日も辺野古の海を埋め立てています。このことは県民の意思ではないと、強く申し上げ、私の質疑を終わります。」

環境保護団体や、基地建設反対、マンション建設反対などの抗議行動(座り込みデモ威力業務妨害)が団体の基礎としての共同の目的となることは、林局長も認めている所だし、昨日の金田答弁で一歩ステップアップしたし(これも安倍さんの答弁とまた一致してないんだよな、こんなんばっかり。)、物質的利益、の縛りもないし、山城さんはじめ、沖縄平和運動センターのような組織は、もうご普通に適用対象になるとしかおもえないんだよなー。

2017-05-28

[]ノルウェー刑法162c成立時の議論

http://anond.hatelabo.jp/20170525162032

 162cの4年以上の犯罪組織的犯罪集団活動の一部として合意した場合共謀罪が成立する、という段のところ。

 Norsk-English-日本語の順で訳したので、正確性は低いでしょうが、大まかに議論の内容がわかってきました。

参加罪か共謀罪か、両方の法案を用意

 これ日本でもたまにありますが、複数案が用意されていました。またそれぞれの案のメリットデメリットについて、高裁検事弁護士グループマスメディアなどに意見聴取しています。それぞれの意見が述べられています。多くの団体は、参加罪の有罪境界条件判定が難しいことを理由共謀罪を支持しています共謀罪は既に、内乱殺人などについて経験が有るから前例に従ってできる。結社の自由ノルウェー憲法では明記されていないが、人権問題があることを理由に反対しています。そのなかで、裁判所検事は、共謀罪に反対しています。これが意外でしたが、共謀罪表現は非常にあいまいで、合意があるかどうかについての証拠集めは難しい、これでは有罪判決を出すことはできないから空文化する恐れがある、それに対して参加罪なら参加しているかどうかの証拠を挙げるのはよりやりやすい、という主張をしています。この主張は2015年時点でも変わっていないようで、Convention against Corruptionの訪問調査においても、検事総長(Director of public Prosecutors)がそもそもノルウェーではごく限られた犯罪以外に準備行為すら犯罪化しておらず、49条や162条cのような条文があることは望ましくない、と回答しています

そのままでも締結できるという意見ノルウェーでもあった模様

 特に新たな法律を導入しなくても、TOC条約を締結することはできる、という意見ノルウェー内でもあったようです。またこの条約要求しているのは経済犯罪だけなので、経済犯罪だけに絞った対応可能ではないか、という意見も出ています。これに対して、非常に広範な共謀罪規定がある国がある以上、条約要請を忠実にfullfillしておくことで、ノルウェー人海外でこの犯罪を犯した場合国内裁判を行えるようにしたい、という意見があり、対象犯罪限定しないという結論になったようです。そのために刑法12条に3、4項を追加する改正も同時に行われた模様。

EOS committeeの存在が大きいのか

 委員会議論の中では、裁判所検察意見に応じて、162cに明確な構成要件を追加するかどうかについても議論されています

委員会は、本提案が、検察官に162cを用いて有罪にするために、特定犯罪に対する合意が、4年以上の犯罪規定でその有罪を十分に説明できるだけの証拠となることが必要となるであろうことをnoteする。また委員会は、この新設する162cによる有罪判決は、裁判所が、特定犯罪に関連した合意存在認定した場合に成立することも合わせてnoteする。しかしながら委員会は、この犯罪の成立に特別構成要件を求めるべきではない事にも同意する。しか組織活動としての明確な証拠認定されない場合には、有罪認定する十分な証拠提示されているとは言えないこともnoteする。

Komiteen har merket seg at det i proposisjonen legges til grunn at det ikke skal være et krav for domfellelse etter ny straffeloven § 162 c at påtalemyndigheten kan føre bevis for hvilken konkret forbrytelse avtalen gjelder, så lenge den kan bevise at det gjelder en forbrytelse med en nedre strafferamme på minst 4 år.Komiteen antar at de fleste domfellelsene etter § 162 c vil bygge på at retten har funnet forbundet knyttet til konkrete forbrytelser.Komiteen er enig i at det derimot ikke bør være et krav til at forbrytelsen konkretiseres, men bemerker at hvis det ikke i det hele tatt errt bevis for noen hovedgrupper av handlinger, vil det være vanskelig å føre tilstrekkelige bevis for domfellelse.

ということなので、is to be commitedというのは単なる未来形を表しているだけで、要件は無い、という理解でいいようです。しか検事がこの法律での有罪化は難しいと述べている通り、薬物犯罪検挙された400ほどの例の捜査対象者900名ほどのうち、162cが適用されたのは5件というような状態になっているということは、やはりこのようなあいまい表現をもって有罪にすることはノルウェーでは難しいという事なのでしょうか。 60aや162cのようなvague and circularな表現弁護士にとって格好の攻撃材料になる、とFighting・・・の本にも書いてありました。

 有罪判決は出ない、ということですが、捜査対象にはなるだろうということですが、捜査令状の取得のためには、その疑惑について、裁判所に詳細を説明する必要がある、警察は令状を取得し、被疑者逮捕した後、4時間以内に捜査の内容、それによって得られた容疑の内容、拘留正当性についての書類裁判所EOSCommitteeに提出、裁判所は土日を除いて24時間以内に拘留を認めるか、仮釈放するかを決定するという手続きのようです。起訴の有無に関わらず、EOS committeeは捜査妥当性について検証し、国会に報告する。ということのようです。EOS committee(Stortingets kontrollutvalg for etterretnings-, overkings- og sikkerhetstjeneste)は国会に任命される独立組織で、国の諜報活動警察活動のすべてにアクセスできるということです。これがイギリスの例でも出てきたようなセーフガードなんでしょうね。ただし、ノルウェーでも2011年に大規模な個人によるテロ事件が起きたのち、インターネット空間をpublicスペースと規定し、その中でのテロリスト活動については、133条のテロ組織への勧誘行為根拠にした監視の強化は進んでいるようです。

 わが国でも警察活動を詳細に監視する独立組織有効な形で整備できればいいのですがね。

2017-05-16

ネットで見つかる実際の痴漢冤罪事件

痴漢に関して不毛な言い争いが続く中、

ふと実際に痴漢冤罪事件の話はどういったものがあるのだろうと思って調べてみた




防衛医大教授痴漢冤罪事件 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%B2%E8%A1%9B%E5%8C%BB%E5%A4%A7%E6%95%99%E6%8E%88%E7%97%B4%E6%BC%A2%E5%86%A4%E7%BD%AA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

痴漢冤罪自殺した25才の青年、死の直前に書かれたメッセージとは? 名誉回復に向けて警察と闘う母の奮闘

http://tocana.jp/2015/12/post_8112_entry.html

リアルそれでもボクはやってない!”痴漢冤罪、30歳中学教師2年半の戦い【前編】 - 社会 - ニュース週プレNEWS週刊プレイボーイニュースサイト

http://wpb.shueisha.co.jp/2014/11/24/39391/

無罪判決:「痴漢現行犯」に問われた男性 大阪府警誤認逮捕 地裁支部証拠不十分」 - 毎日新聞

https://archive.is/20160823095235/http://mainichi.jp/articles/20160823/ddn/041/040/008000c

夕刊フジ特捜班「追跡」--痴漢冤罪の恐怖--あなた犯人に…(1)

http://www.zakzak.co.jp/tsui-sat/tsuiseki/contents/2002_04-09/020914_01.html

奇跡体験!アンビリバボー痴漢えん罪事件壮絶記録868日 - フジテレビ

http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/131107_1.html

西武池袋線痴漢冤罪小林事件@wiki アットウィキ

https://www44.atwiki.jp/kobayashiinochi/

痴漢冤罪事件高裁逆転無罪 | 事例紹介 | 高野法律事務所

http://takanolaw.jp/en/bigcases/chikanenzai/

2017-05-14

愚痴以外の何物でもない愚痴

親父の父親自分から見たら祖父)が亡くなって、相続が発生した。

こう言ってはなんだが、親父の兄弟はみんな一癖二癖ある連中なので、親父は面倒を嫌い相続放棄をしたいと言い出した。

それはいい、制度の事もよくわからいからこっちに調べてくれと頼むのもいいさ。けれどもね、調べた結果こうして欲しいってこっちが言ってるのに

「なんでそんな金を払わないといけないんだ」「なんで俺がそんな事しなきゃいけないんだ」っていちいち噛み付くのやめろよ。

そもそもお前の相続なんだよ、俺は一銭ももらえないの。それなのにわざわざ調べて、後に禍根を残さない様にってやってやってるのよ。

家裁却下されたら、次は2週間以内に高裁即時抗告の手配をしなきゃいけない。もう面倒くさい、死ぬほど面倒くさい。

そもそも被相続人の死後に口座から入院費出したら、相続したとみなして相続放棄できないかもって日本法律って本当にアホなのかと言いたい。

それを杓子定規適用する家裁の奴ら、お前らもアホだよ!いいから早く放棄認めてくれよ、頼むからさ。

2017-04-25

痴漢の疑いで「線路に逃走」が正当な法的理由痴漢でっち上げられて、痴漢冤罪に巻き込まれそうになったら逃げるが最善は弁護士も主張。

痴漢の罪をでっち上げられて冤罪被害に遭いそうになったら逃げるが最善は多くの弁護士も主張している。

https://youtu.be/7xWeQ-U2DSA?t=44m50s

現代日本における司法の実情があまりに不公正、不公平偏向的、中世魔女裁判的すぎて吐き気がするほどだからね。

女性様「カレシと電話してたら電車電話は止めなさいって言われたからこの人痴漢です」

警察女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない逮捕

検察女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない起訴

会社痴漢したのかおまえクビな」

地裁女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない有罪証拠不採用

高裁女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない有罪証拠不採用

なので、線路逃走は当たり前の行動(下記の動画でも3人の弁護士が「逃げるが最善」と主張している)

冤罪で捕まっても9割以上は速攻警察逮捕される

女の狂言だけで無実でも速攻逮捕会社で昇進ストップor首

から冤罪者は線路をダッシュが正解

任意同行で部屋に行ってはいけない。

轢かれるのでは?と思うが大丈夫

人が線路に降りたら電車ストップするから轢かれる心配はない

間違えられて痴漢として捕まったらダッシュで逃げるべきと弁護士も言っている

最善の賢い方法はダッシュで線路に逃げる

線路に逃げたらだれも追いかけられない。

鉄道会社がかわいそうじゃない?

いや、対策をしないか線路に人が飛び出る。鉄道会社の怠慢。

対策として、車両を男女に分けるか、車内に監視カメラを大量に設置するか、その両方を実行する。

10両編成だったら5:5で男女分ける。交互であればなお良し。

これで100パーセント痴漢は起こらない

最低でも女性専用車両と同じ数の男性専用車両を用意する

これで大幅に痴漢が減る。もしくは監視カメラを大量に設置するか、その両方だ。

http://i.imgur.com/WcEwZX8.jpg

https://youtu.be/7xWeQ-U2DSA?t=44m50s

動画を保存してアップ拡散しよう

2017-04-19

痴漢の罪をでっち上げられて冤罪被害に遭いそうになったら逃げるが最善は多くの弁護士も主張している。

http://anond.hatelabo.jp/20170418214314

痴漢の罪をでっち上げられて冤罪被害に遭いそうになったら逃げるが最善は多くの弁護士も主張している。

現代日本の実情があまり中世的すぎて吐き気がするほどだからね。

女性様「カレシと電話してたら電車電話は止めなさいって言われたからこの人痴漢です」

警察女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない逮捕

検察女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない起訴

会社痴漢したのかおまえクビな」

地裁女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない有罪証拠不採用

高裁女性様が痴漢って言ってるんだから間違いない有罪証拠不採用

なので、線路逃走は当たり前の行動(下記の動画でも3人の弁護士が「逃げるが最善」と主張している)

冤罪で捕まっても9割以上は速攻警察逮捕される

女の狂言だけで無実でも速攻逮捕会社で昇進ストップor首

から冤罪者は線路をダッシュが正解

任意同行で部屋に行ってはいけない。

轢かれるのでは?と思うが大丈夫

人が線路に降りたら電車ストップするから轢かれる心配はない

間違えられて痴漢として捕まったらダッシュで逃げるべきと弁護士も言っている

最善の賢い方法はダッシュで線路に逃げる

線路に逃げたらだれも追いかけられない。

鉄道会社がかわいそうじゃない?

いや、対策をしないか線路に人が飛び出る。鉄道会社の怠慢。

対策として、車両を男女に分ける

10両編成だったら5:5で男女分ける。交互であればなお良し。

これで100パーセント痴漢は起こらない

最低でも女性専用車両と同じ数の男性専用車両を用意する

これで大幅に痴漢が減る。もしくは監視カメラを大量に設置するか、その両方だ。

http://i.imgur.com/WcEwZX8.jpg

https://youtu.be/7xWeQ-U2DSA?t=44m50s

動画を保存してアップ拡散しよう

2017-01-25

CG児童ポルノかが問われた裁判判決矛盾している

地裁高裁共に「一般人が見て実在児童を忠実に描写したと認識できれば、児童ポルノとして処罰対象となる」というコメントをしているが、

一般人が見て児童認識する見た目の成人」がいた場合

一般人が見て児童認識する見た目の成人の写真」は児童ポルノではないのに

一般人が見て児童認識する見た目の成人を忠実に描写したCG」は

一般人が見て実在児童を忠実に描写したCG認識」するため児童ポルノとして処罰対象になる

こんな矛盾に気付かない人間裁判官をしていることに落胆する

日本司法死ね

2016-10-02

パチンコ屋が捕まらないのになぜ違法カジノダメなのかについて

調べれば書いてあることなのだが、結構知らない人が多いのでまとめておく。

パチンコ屋の問題は一重に「高額景品(1万円未満の景品)」が風営法で「唯一」認められていることである違法カジノ風俗営業の5号店に該当するのだが、まず違法カジノというくらいだから風俗営業の届け出は行っていないだろうし、5号店で現金や景品を出すこと自体が既に違法なのだ

パチンコ屋唯一の特権、高額景品。これを禁止すればぱちんこ屋はスマートボール屋と変わらなくなる。三店方式議論は目くらましだ。

これは5号店の代表であるゲーセンで考えれば分かる。カジノゲームで1万円に換金できる景品が出たらどうだろうか? おそらくパチンコ屋と同様ギャンブル中毒巣窟になるだろう。しかし実際はカジノゲームは賞品はおろか、メダルの持ち帰りも一切出来ない(預けることはできる)うっかりちょっとした景品を出して捕まった店もある。

UFOキャッチャーや射的屋などについては歴史的に色々あるので別に触れたい。当然現在でもUFOキャッチャーなどで高額景品を出すことは違法である

まず、パチンコ屋は「ぱちんこ屋」として風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)で、

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO122.html

四  まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業

定義されている。第二条第一項四号で定義されていることから今は「4号営業店」などと呼ぶ。ちなみに何号かは過去コロコロ変わっているので、まあそういうジャンルゲーセンとは別にあるよと。

んで、同法十九条において

十九条  第二条第一項第四号の営業を営む風俗営業者は、国家公安委員会規則で定める遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度(まあじやん屋を営む風俗営業者にあつては、遊技料金)に関する基準に従い、その営業を営まなければならない。

とまあ、まあじやん屋を除く4号営業店は賞品を出してもいいよ、となってるわけである。この額(税抜き1万円未満くらい)もぱちんこ屋は基本的に守っている(違法行為基本的にしていない)。それ以外の遊戯ゲーセンなど)は5号営業にあたるわけだが、同法二十三条で

三  遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物(次号において「遊技球等」という。)を客に営業所外に持ち出させること。

2  第二条第一項第四号のまあじやん屋又は同項第五号の営業を営む者は、前条第一項の規定によるほか、その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。

として、はっきりと遊技の結果による賞品の払い出しを禁じている。

ここで(十九条にもしれっと書いてあるが)「4号まあじゃん屋は賞品出しちゃダメ」と書いてあるのがミソである。ぱちんこ屋には触れていない。つまり、5号営業店(まあじやん屋とぱちんこ屋など)のうちまあじやん屋以外、すなわちほぼ、「ぱちんこ屋のみ」が景品の払い出しが認められているのである

この「賞品の価格の最高限度」が異常に高いため三店方式が成り立っているわけだし、3店が完全に独立している限りパチンコ屋は合法なのだというのが今のところの筋である。「実質的賭博罪抵触するだろ」「3店は実質癒着してるではないか」という議論があるが、そこで戦っても勝てる目はない。「実質」では裁判は争えない。「実質無料」のソフトバンクだって捕まっていない。実際に三店癒着については裁判で争われ、店舗間の関連性が指摘されたに関わらず高裁で負けている。

風営法の5号営業の高額景品の容認事項をなくす」

これだけでパチンコ問題はほぼ解決するはずだ。

ちんこ屋を潰したければ風営法改正、これを訴えない限り根本的には解決しない。現在は換金率のいい金製品などが賞品になっているため、仮に三店営業が出来なくなったとしても周囲に金プラ屋が乱立するだけだろう

それなのになぜか論点を外して三店方式違法性などでパチンコ屋を攻撃してるのは実はパチンコ業界マッチポンプではないかと訝ってしまう。そんなところを攻撃されてもぱちんこ屋としては「お好きに吠えてらっしゃい」としか思わないだろう。

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