はてなキーワード: ももちとは
私は面接が苦手だ。志望理由とかそういうのを書くのも嫌だ。でもやっぱり面接が一番嫌だ。ほとんどトラウマと言っていいかもしれない。
忌避感は中学生の経験がおそらく原因だと思う。そのころももちろん面接が嫌だった。周囲の高校はほとんど入試に面接があったが、少し遠いところに面接の代わりに小論文を課す高校があったので、私はそこを志望した。他を受けるつもりはなかった。
ところが中学校で突然学年全体で模擬面接の時間が設けられた。私は拒否したが、先生には「将来、絶対面接の機会があるんだから」と無理矢理参加させられた。
多目的室に学年主任とか教頭が座っていて、そこに生徒が4,5人入った。みんなすらすら答えていた。私は面接を受けるつもりがなかったから当然対策も何もしておらず呆然としていた。
私に質問が来た。たしか「最近気になったニュースは?」とかだった。世間話ならなんとか頭を回転させて答えられたかもしれない。でも無理だった。何も言えなかった。教頭か誰かが「おいおい、練習してきたの?」と苦笑いで言った。するわけない。する必要がないのだから。涙が出た。模擬面接が終わって、部屋の外で大泣きした。嫌だった。面接そのものも嫌だったが、なによりも、自分で嫌なものを回避する道を発見したのに、たいしたことのない理由で直面させられたのが本当に悔しかった。
いま私は無職だ。ほぼ奇跡的に面接を乗り越え入社した会社を4ヶ月で辞めた結果の今の境遇だが、再就職ができない。
退職の理由はいろいろ面倒なので割愛するが、概ね上司から理不尽な指導を受けたからということに起因する。理不尽。本当に理不尽が無理だ。
人と人が関わる中で自分は悪くなくても飲み込んでいかなければならない不条理もたびたびあるだろう。それは百歩譲ってよしとする。だけど、どうしてそれを「社会ではそういうこともある」と許容しなければならないのだろう。その態度の問題だ。理不尽なことには怒りをもって改善の道に向かいたいのに、なぜそれを許してくれないのだろう。
それは、きっと皆が疲弊しているからだ。環境が、それを許さないからだ。怒るにはエネルギーが要る。理不尽なことがあっても「世の中そういうこともある」と流してしまったほうが明日も生きていきやすくなる。
けれどそれは、どちらかといえば病んでいる、と私は思う。そして社会には、というか私がいた職場には改善へ向かう怒りを疎む空気があった。現場が回っているのだから、なぜ新人が口を挟むのかと。だから、辞めた。
仕事をしていた頃、駅までの行き帰りで何度も泣いた。中学生の頃感じた理不尽さがまた私の前に現れていたから。
上のような怒りを知り合いに表明すると「あなたはまだ若いからそう思うんだよ」と言われる。年をとるから、あんな風になるのか。それは、イコールではないはずだ。あれはただ、心が摩耗しただけのはずだから。私はなるべく心を摩耗させたくない。理不尽さに怒るのをやめたくないし、そもそも理不尽に出会いたくない。
せめて、理不尽さを無くすことに心を砕きたくても、それすら理解を得られない。
頑なに心がすり減るのを拒んだら、きっと何年も精神科に通う羽目になるのだろう。そんな人たちが周りにたくさんいる。
病むか、病む前に心を殺すか、結局その二択しか私の前にはないのだと思う。
最初のうちはかなり楽しかったけど、最近はかなり限界がきている。
多分その原因の一つが、同棲している彼氏がかなりの激務だということ。そして私自身も働いているということ。
ひとそれぞれ激務の種類は違うため、読んでいる人の中には「こんなん激務でもなんでもない」と思う人もいるかもしれないけど、体力がない私にしてみればかなりの激務のように思える。
そんな彼氏の最近の勤務生活はというと、朝6時頃起床し7時には出かけ、そして夜23時ころまで帰ってこない。(約15時間勤務?)
もちろんそんなんでは帰ってきても深い話はできず、30分くらい話してお互い就寝。
土日出勤も多く、平日は出張でそもそも家に帰ってこないことも多いため、同棲しているのかしていないのか分からないことも多い。
30分話す内容はだいたい彼氏の仕事の愚痴で、私も仕事でつらいことがあってもなかなか切り出すことができない。
彼氏のほうが確実に忙しいし、愚痴を聞いてくれる余裕がないように思えるためだ。
他の話もしたいのだが、本当に時間がない。
家事ももちろんほぼ私任せ。専業主婦ではないため、私もクタクタ。(もちろん家事は無給だし疲労ばかり募っていく)
今の時代では専業主婦になるという選択はかなりリスキーであるし、生きていくにはお金が不可欠でどうしようもない。
でも、私が家事をやるしかない。時間がないという物理的原因があるため、彼氏には家事を任せられない。
同棲を始めてまもないころはここまで激務ではなかった。ただ、今年6月を過ぎたあたりからどんどん激務になりはじめ、夏には彼氏が過労で中期入院した。
入院後にはさすがに退職か転職することを勧めたが、聞く耳を持ってくれず、結果上に書いたように激務な生活が続いている。
私は彼のことを好きなため、別れるという選択肢をとれない。多分別れたほうがお互いのためになると思うのだが、私自身別に彼氏に特別嫌気がさしているわけではない。
ただ、この生活がいつまで続くのかわからない。彼氏に結婚の意志があるかもわからず、いよいよ私がただの家事ロボットのような立ち位置になってきたと感じる。
「日本人は過労気味である」というのはもはや世界共通の認識のようになっているが、だから結婚の比率が落ち、少子化に繋がっているのだと思う。
お互いがお互いのサポートで精一杯で、育児にまで手が回らない。第一子を授けても、第二子までの余裕がないのだろう。
最初は「(いつになるか分からないが)本気で彼と結婚したいから同棲をしよう」という意気込みで同棲を始めた。
が、今はただただ激務の彼氏のサポートに徹している。結婚の話も出ず、30分ほどしか家にいない彼を見て、ほとんど別居状態だなと思うようになってきた。
このことを母に相談したが、「相手は変えられないということを心に刻んでおいた方がよい」という言葉をもらった。
さすがに結婚生活30年の母の言葉は重いなと感じたが、このまま激務が続いたらどうなってしまうのだろう。
また彼氏が過労で入院し、それでも会社にこき使われ続けるのだろうか。
私も生活のために仕事と家事を両立していかないとならないのか。彼氏が私のサポートをしてくれる日は来るのだろうか。
とにかく毎日がしんどい。逃げ出したいとよく思うが、未来が見えない。
日本のブラック企業は、確実に家庭を壊している。そして、そんな企業で働いている人もまた被害者だが、サポートしている方も被害者になっているということをよく理解してほしい。
男は仕事、女は家事という時代はもう終わったと言われているが、実際問題理想論でしかない。
お互いが同じ量の家事ができればよいが、それもまた理想論でしかないと感じている。
とにかく未来が見えない。ブラック企業・激務は家庭を壊していく。
激務がまた来年一年間続くのだろうか。途中で共倒れしないよう祈るしかない。
共働きで彼氏・旦那が激務な人はどのように乗り切っているのだろうか。
私がもっとしっかりしなければいけないのか。疲れ果ててしまった。
時間がないと、先のことをこんなにも考えられないとは…。今はとにかく時間がほしい。二人ともゆっくりできる時間。
今更ながら「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」を見た。
1作目は個人的に割と良かったと思っていて、新しく始まった魔法ワールドの更なる展開に胸を弾ませながら2作目を見たのだが…
な ん だ こ の 駄 作 は
私、子供の頃に何十回本を読み映画を見たかわからないほどのハリポタ好きで、知識量は並ではないという自負があるのだが、
この私でもついていけなかった…
これ、ハリポタは映画だけしか知らないって人、絶対ついていけてないでしょ。
いや、本読んでても絶対無理こんなの。
ファンタビ2はクリーデンス君の出生の秘密というのがメインテーマ。
これだけならいい。
待て待て。
あなたは今日初めて出会った人の親や家系などを短時間で説明されて理解できますか?
私はできない。
しかもこの二人の登場人物、クリーデンス君の出生の秘密には実は 一 切 関 係 な い(多分)
は?????
この映画の尺にミスリードなんて入れる余裕があったのか、ローリング女史にはもう一度考え直してもらいたい。
いや、これから活躍するのかもだしナギニちゃんかわいかったけれどさ、
あと、一番闇落ちして欲しくないキャラが闇落ちしちゃったのがなあ…
白黒はっきりつけて自分につかなかった奴は全員56す、というスタンスだったヴォルデモートに対して、
グレーゾーンを限りなく広げて我々は味方だと誘うグリンデルバルドの手法は良かったし、
あの演説に賛同する魔法使いがいてもおかしくないとは思ったのだが…
ローリング女史は、社会が不安定になると人は簡単な理由で誤った道を選択してしまうのよ、的な感じでやったのかもだけれど、
もちろん良かった点ももちろんある。
特に冒頭のグリンデルバルド脱走シーンは凄かった。そこから落ちていく一方だったが。
ま、まだ2作目であと3作もあるのだからいくらでも挽回できる(はず)
今作は間違いなく駄作だったけど、子供の頃から好きだったシリーズの続編が今でも出るって本当に幸せなことなんよ…
だから次は期待してまっせ。
会社Aは会社Bの教材とカリキュラムを使用して「プログラミング教室」をしている。
いわゆるフランチャイズ。よくある話です。
しかし、「教室の先生」になるためには会社Bで「講師認定テスト」を受けるか、そのテストを実施できる社員(B社に一定期間内部出向していた社員)にテストしてもらわなければならない。
私は「テストを実施できる社員」になるためにB社に内部出向する予定だった。
(A社の社員だけどB社に勤務する形)
勤務先はB社からは「希望は一切受け入れられない」と言われていたが、A社からは「とは言ってもうちの社員だし山手線圏内って言ってあるから」と言われた。→それなら引っ越しはしないと言った→引っ越したら?とは言われた
A社内定承諾後、社宅引越しの案内が届くとの連絡があったが全く来ない。(勤務地も決定していないが)引っ越すつもりもなかったので後々メールしたら「他の内定者は実家暮らしのようでみなさん引っ越さないと思ったので書類送付しなかった」と来た。
ちょっと怪しいな?と思った。
労働条件通知書をくださいと言ったら労働条件はB社の方に合わせるので、と言われてB社で面接した時にもらったスライドが再度送られて来た。(採用ページに書いていた程度の内容)
怪しいな?と思った(とはいえもう2月くらいで就活できる状態じゃない。)
入社式と研修のお知らせが2月3日に突然来た。3月25日から仕事が始まるらしい。入社は4月1日だとばかり思っていた…
2/4に勤務地決定通知が来たが勤務地決定通知(勤務地決定とは言っていない)だった。
(結局B社の勤務地がわからないのでA社の横浜支部所属ですよ程度の通知書)
遠方から両親が来てくれることになっていた。
両親がこっちにくるのは入学式以来なので次の日とか案内できたらなと思っていたのにほぼ直前になって希望は打ち砕かれたのであった...
3/25 研修
3/26 入社式
その後は研修...
研修は都内でもそこそこ近くの教室だったのでとりあえず通うのは大丈夫だった。
とはいえB社の偉い人(B上司とする)が癖の強い人で本当に大丈夫かな??という気持ちで研修を受けていた。
子供たちにプログラミング()を教える立場になるので、B社のカリキュラムの理解、子供への対応、教え方などの研修があり、最終日に実技試験()とペーパー試験()を受けてどちらも合格した人だけがメイン講師になれる...みたいな説明をされたけど人手が足りてないのか研修も受けてないバイトさんが授業を普通にやってるらしい。
A社の新卒私含めて4人、B社の新卒2人(バイト・講師経験あり)、B社中途1人、B社学生バイト2人(講師担当経験あり)で研修を受けたが実技とペーパーどちらも合格したのは私だけだった。
会議と言っても数字報告と夏休み期間のイベントの目標数発表だった。
驚いたのは少しでも予定の数字が下がろうものならB上司がその先生が何も言えなくなるまで責めたこと。
いびる、責める、無言の圧力。「もう貴方は知りません。」などなど。
社会ってすごいなあと逆に関心した。
私は研修でのテストに唯一一発合格したためかなぜかB上司に期待の新人としてお気に入り登録されたよう。
配属発表ではB上司の教室(山手線圏外)と、山手線圏外の教室(私メイン講師担当?)と、山手線圏内の教室で、圏内の教室はまさかの週一シフトだった。
配属の後はイベントの会議役割決めなど。同じ内部出向組で女性が1人いたのだけどその子はすぐ役割が決まった。
私は最初、メイン担当教室の先生の引き継ぎになってたのに、B上司に無理やりB上司が担当のイベントに入れられた。
そしてなぜかイベントのバス手配とポスター作りと予約取りなど全くよくわからない役割を決められてしまった。
(バスの手配方法、ポスターの素材その他諸々教えてもらえなかったので大変不安だった。昨年の資料をくださいと言っても特に渡せる資料はないと言われた。周りの先生もいかにB上司の期限を損ねずに会議を終わらせるかで必死で忙しそうだった。私は置いていかれていた。)
最初は研修が分かりやすくて好きな先生の卓だったので良かったが席替えでB上司の真ん前にされた。
そしてB会社の新卒と私ともう1人の女性と中途の男性に目標を発表させる雰囲気に。
目標=◯◯を頑張りたい みたいな話かと思っていたら 「新規○人入会させて上半期で全体○人にします」って言わないといけないらしく?新人全員意味もわからず担当の先生が耳打ちしてくれた数字を喋る機械になった。
酔った勢いで他の先生たちが話していたのを聞いてみると結構「夜の仕事をしていて、結婚したいのでまともな職に就くために会社に拾ってもらった」という方がいて「結婚式には必ずB上司と社長を呼ぶ」みたいな話もされて辛くなった。
今日から各教室で普通に業務するらしい。(研修は教え方とカリキュラム研修しかなかったから突然先生やれ、教室長だと言われてポカン)
各先生は各先生の業務で忙しすぎて私たち新人にはノータッチだった。
午前は完全に放置されていたので担当教室の先生にコピーの仕方とか今日の授業について教えてもらった。
担当の地区の「神」のような先生が上司にお気に入り登録されている私を心配してありとあらゆる資料が詰まったGoogleドキュメントを共有してくださった。
と見せかけて、出社、退勤を社内メーリスで流さないといけなかったらしく(聞いてない)、B上司から(朝顔を合わせたにも関わらず)「新卒の皆さんは本日無断欠勤ということで良いんですか?(威圧)」的なメールが全社員宛に届いていた。(嫌味は全社員に公開するらしい)
先生に聞いたところ、仕事量が多いし授業もあるし毎日残業数時間は当たり前。社内でB上司への悪口グループができているようだった。
そして直後に「新卒社員+B上司」の謎の「新卒監視グループ」が作られた。
ここで私のメンタルが限界になったのでA社の上司に「ここでは絶対にやっていけない、A社の別部署か横浜支部で働かせてくれ」といってA社の上司(前年度B社に出向経験)もあそこは異常だからしょうがない、ということで次の出勤日から横浜勤務になりましたとさ。大感謝。(そして私の勤務時間が往復5時間になった)
業務内容は午前中に入会書類の整理など、事務系の仕事をして午後から各教室に移動してひたすら授業(立つ・声を張る)。または10キロ近いチラシを持ってポスティング。
幸いA社の人たちは明るく優しい人たちだったので「楽しい」という感覚を持って仕事ができた。
「(完全ではない)週休2日」という話は知っていたけど6連勤1日休み3連勤、7連勤1日休み4連勤とか普通に入れられる。
なぜ長期連勤の後1日休んで連勤できるのか?というお気持ちだったが人も足りないしそれが社会なんだなぁ(多分間違ってる)と思いながら働いていました。
8時に家を出て23時に帰ってくる感じ。
5月下旬、生理ながらも授業してたら今までにないくらいの血の量が出て早退した。(夜用生理用品してるのに10分経たずに漏れてくるくらい血が出て死ぬのかな?ってなった。)(出血過多)
6月下旬、家についた途端全て嫌になったのと体が痛いのとで「マジで死ぬ3日前」みたいな状態になったので急遽休みをとらせてもらって病院に行ったりした。整形外科に行って先生にとりあえず1週間休めと言われたので1週間休む。
7月下旬、引っ越し決行。通勤時間は片道40分になり少し希望を持ち始める。
しかし諸々のストレスで8月上旬に謎のめまいが多発、駅のトイレで吐いたり異変が起き始める。
膝も痛くなり歩けないほどの痛みがあったりもしたがとりあえず仕事していた。
だましだましやっていたが本当に限界がきて同居している婚約者に相談したら「養うの余裕だしとりあえずそこから離れた方がいい」と言われ9月に仕事を辞めました。大感謝。本当にこれはラッキーだった。
なぜそんなにストレスが溜まったかというと、「周りの情弱がすぎる。」だと思う。
1年先輩社員はExcelの行内改行ができず、十数年先輩の上司もExcelで連番を入力することもできなかった。(ググるという発想があまりないらしい)
入会書類は紙で、印鑑が押されていないところがあればお客さんに電話して印鑑押しにきてもらわなければいけなかった。
新規開講の教室がほとんどなので数百枚の紙を処理。領収書的なのも全て手書き。
出社報告退勤報告はLINEで報告した後に月末に紙に出社日数分の判を押し、本社にFAX。その後紙を郵送。交通費などの経費精算も全て手書き。それも本社に郵送。
出社の時間帯も日にちも同部署社員で全然違うので休みだろうと休みじゃなかろうとLINEは鳴り続ける。(たまに自分宛のも来るし、上司が休みの日も上司でないと判断できない事があると連絡しなければいけないのが心苦しかった。)
FAX初めて使った。
割と色々な情報をGoogleドライブで共有していたので(そういうことはできるのかと関心したけど)「(出勤簿なども)データ化してドライブで共有かメールで送ったら良いのではないか」と聞いたら「メール(Gmail)だとどこで盗み見られるかわからないから。」と一蹴された。
FAX番号間違えた方がえらいことになると思うんだけどなあ…と思った。
Slackとかそういうの使いませんか?と言ってみたが「貴方ができても他の社員のリテラシがないので導入コスト考えてね。貴方が1人でそれを導入して他社員も教育できるならやれば?」とのこと。
面倒なので流石に放置した。
そして各教室にWi-Fiはなかった。全て有線。しかも個人用PCはない。部署で2つの社用ノートPCを使っていた。
Wi-Fiがない理由も「セキュリティ強化」らしい。でもPCのパスは至極単純なものでパスワード知らなかったけど違う部署のPC借りて仕事したりできていた。
その社用PCにはWordとExcelは入っていたがPowerPoint、Illustratorは存在しておらず、各イベント用のポスターや掲示物をWordで作らされるという拷問を定期的に受けていた。もちろんWindowsなのでメイリオを使うしか無かったが皆さんポップ体がお好きなようだったので創英角ポップ体に一生分お世話になった。あと100行くらいのExcel開くだけで3分くらいかかる弱すぎるPCなのもストレスだった。
情報リテラシ皆無な講師陣がプログラミング()を教えるのに不安があったがとうとうそれが現実になった日があった。
先輩の担当する授業で「生徒の誰1人として作品が完成しない(動くはずのものが動かない)」ということがあり、それが原因で1人退会した。
聞いたところ、ただモーターを一旦逆回転させて位置を調整してリスタートしたらよかっただけだったらしい。
私はその「動かなかった」授業の次の授業を担当させられ、前回の授業と今回の授業を一度に終わらせるという完全な尻拭いをさせられた。(入社2ヶ月)
ここで、私がここにいて私にメリットはあるのか?という気持ちになった。
生徒募集の体験会も担当したが、営業担当の先輩が、子供の父に「他のプログラミング教室との差は何か、ここでは何が学べるのか」と質問されていた。先輩は用意された営業トーク以上のことがわからなかったようで、私がそのお父さんの相手をして気に入られて「貴方のような先生にレッスンしてもらえるなら」と入会を獲得した。(結局私の担当クラスにはならなかったのでごめんなってなった)
生徒が使うPCも弱い共用PCでBluetooth接続に最高30分かかったりして、せっかく早く組み立て終わったのに接続できなくて授業ギリギリになってやっと接続できる、みたいな状態になってかわいそうだった。
(10人分くらいの機器を繋げた履歴があると一度繋げたことのある端末でもなかなか繋がらくなった。端末の履歴を消すと一時的に復活したりしなかったり謎だった)
ということが毎授業あるのでPCも変更してほしいと相談したら「繋がらないわけじゃないんでしょ?」とのことでそのままだった。
5月から私の直属の先輩(「動かなかった」で授業を終わらせた方)との行動が増えてこれも結構なストレスだったと思う。
来年度からは直属の上司(主任)が本社に行って先輩が主任になると思うから、相談ごとはなんでも一旦先輩を通さなければならないというルールができた。
私より授業できないのに主任になっちゃうの?年功序列?LINEで個人で繋がってるんだし上司に聞かなきゃいけないことも先輩通すの二度手間では…
その先輩はいわゆる「文系()」と呼ばれるタイプの方で全く情報系の話は分からない代わりに恋愛系のことをたくさん話す人だった。
一緒の時は先輩の恋愛事情を聞かされる毎日。婚約中の彼氏が浮気をしていたとか、でもそれは私に構ってもらえなくて寂しいからなんだなって思ったら許せてきた、私には共感できなかった。
その先輩は目先のことしか考えられないようで、「別部署と共用のプリンタ用紙の在庫がなくなった(こっちの営業の人がたくさん使っていたらしい)」時、別部署の人からこちらが責められた(その別部署もどうかと思う)のだが、今すぐ授業に向かわなければ間に合わないという時間帯なのにも関わらず「私たちがA3用紙を半分に切るから」と本当に切り始めそうになったのはビビるというか呆れてしまった。
私たちに拠点がなく、学童保育をしている部署と共用で建物を借りていた。学童保育ももちろんA社の事業。
こっちの部署も賃料を払っているのだがどうしても学童の社員は私たちに対して口調がいちいち責めるような口調だった。
そして、授業をした時に1人お休みの子がいたのだが、後からその子の父親から「息子が少し遅れて行ったのだが、学童の先生と目があったにも関わらず鍵を開けてもらえず、やむなく帰ってきたのだがどういうことだ」との電話がきた。
授業の部屋と玄関の間にドア一枚あるため授業が始まるとこちらのスタッフは玄関を見られない。
そのためそちら側を使っている学童のスタッフに対応してもらうしかなかったのだがしてくれなかったらしい。
「あと、学童側のスタッフがあからさまに教室側の生徒に冷たい」と生徒が話していたらしい。
上司に相談したが「同じ会社とはいえ別会社のような関係なので協力も強く要請できないので今回は報告だけする」「あくまで悪いのは遅れてきた生徒、というスタンスで対応する」とのことだった。
同じ会社で隣で仕事しているのに足の引っ張り合いをする、お客様のことを優先的に考えてサービス改善できない(ビジネスといえばそうだが切り詰める所が違うと思う)、先輩との雑談で新しい知識が増えることもなく、ただ自分たちの現状の物を(アップデートもせず)いかに良いものに見せかけられるか、ということしかできない。自分が大学で得たものは全て会社の社員のレベルまで落とさなければならない。
ということがずっと溜まりめまいが始まり適応障害と診断され、鬱も再発してきて眠れない、家事もできない、絵も描けない、PC触れない、という症状がで始めたので辞めました。
会社を辞めると「職を失いました」という証明をするために会社から受け取らなければならない書類がいくつかありました。
・離職票 (退職後10日前後で会社から郵送されなければいけない)
・健康保険・厚生年金保険資格喪失連絡票 (退職日前にもらえるはず)
この3つですがどれも会社側から自動で送られてくることはありませんでした。(本当は連絡入れなくても送られてくるべきもの)
いつまでたっても来ないので辞めたのに上司にLINEして(LINEしか連絡手段がない)離職票と保険資格喪失連絡票は手に入りました。
源泉徴収票はこの時も送られてこなかったがまぁ年度末にはくるだろうと思っていました。(こなかった)
確定申告ギリギリになってもこないので会社のお問い合わせメールから連絡したら、「給与事務課に直接電話してください」とだけメールがきて、電話かよ…と思いながら電話してみたら「辞める時に源泉徴収票が必要だと言われなかったので送りませんでした(しょうがないから送ってあげます)」という感じでまじでギリギリに送られてきた。(困る)
平成も最後だし、なんかいつ不況が来るかもわからない状況な気もするし、
今のうちに年収上げておきたいなんて考えている人もいるのかなと思い、
本当に普通な感じで埋もれているエンジニアが転職した時の話をしようと思う。
現在私は同業界の大手企業で働いている。転職結果としては年収も大きく上がったし、
年齢:39歳
<前職>
中堅の独立系SI企業(WEBもSierもやってるような感じ)社員600名程度
に所属していた。勤続は7年目
<技術力>
技術力はほんとに並の下程度。
JavaとかPHPとかやっていて、PHPがメインだったかな。主にWEBサービスを作ったり、社内WEBシステム作ったりしてた。
プログラミングの基礎はあるし、SQLやその他DBの知識もそれなりにある。サーバーの知識はあんまりないし、
Linuxのコマンドは正直ちょっと苦手だし、AWSとか触ってないし、なんならApacheだってそんなに詳しくない。
ググっていつも解決する。フルスタックエンジニア?なんだそれ?こちらサーバーサイドエンジニアだ、文句あんのか?
新しい技術や言語は基礎があるので飲み込みは早い方だと思う。なので対応力はある方だ。Rubyでもpythonでもコード見れば読めるし、
大抵のことは理解できると思う。でも業務では使ってない。JQureyもまぁ普通に使えるけどJSのコードとかたぶん汚いと思う。
色々と新しい技術をググって記事見たりして「わかった気になるタイプ」だと思う。36歳くらいでやっと「デザインパターン」
知らないとやばいんだ。勉強しないと!と焦って本だけ一応読んで「わかった気」になった。
ここまで読めばわかると思うけどエンジニアとしてはだいぶ「ポンコツ」だ。
でも仕事のためにやってるエンジニアとか結構こういう人が大半な気もするんだよね。
立ち位置は開発リードとか設計とか上流も少しやってた。年齢のせいもあると思うけど、
まぁうまく立ち回って仕事してた感じだと思う。コミュ力はそれなりにある方だと思う。
もうエンジニアとかお前が名乗るなよとか言われそうだな。。。すまん。
このまま、今のポジションで仕事を続けてたら永遠に新しいこととか他の言語を使って業務をすることができそうになかったから。
嘘だ、人間関係だ。ほとほと同僚、後輩、パートナーに愛想が尽きたからだ。それと上司やその上の部長にもだ。
客先で顧客と一緒に仕事をしてたが顧客側の人はほんとにまともで良い人ばっかりだった。転職する時にそれだけ、ちょっと寂しくなったな。
ポンコツながらプロジェクトでは納期を守り何とかやり抜いてきたが、全く評価されない現実もあり、それも嫌だった。あと、給料安い。
表向きはいろんな理由があるだろうけど、転職する人の理由はきっとこれが現実だと思う。
<概要>
転職を決意
↓
↓
↓
DODAとリクルート系は良い思い出が一切ないので登録してない。
↓
↓
↓
↓
↓
ビズリーチ経由でB社で金融系ITに強めの転職エージェントに会う
↓
<詳細と雑感>
転職しよう!と思ってからとりあず動けーーー!って感じで動いた感じです。
総応募数は覚えてないけど30~50社くらいだったと思う。書類で超落ちる。年齢のせいも大きい。
エン転職のスカウトは全然ダメだった。めぼしい企業がなかったし、年齢のせいか知らんけど、
ギークリーから応募したのが一番多いと思うけど、とにかく手あたり次第に紹介してくる。
よさそうな企業もあったけど、面接まで行ったのは4社程度ですべてお祈りだった。
2次や最終までは行くが、いまいち紹介された企業に自分の志望動機を合わせる作業がどうにも苦手でうまく行かなかった。
ギークリーはほんとに求人が多いから、たくさん見て選びたい人には向いてると思うけど、自分には向いてなかったな。
他にもビズリーチ経由で4社くらい直接カジュアル面談があったけど、有名なY社とか、運輸系のY社のシステム会社とか、
印刷系のD社の子会社とか、どれも最初のカジュアル面談で、それ以後連絡なかったなぁ。
そんな感じで行き詰って2か月。心機一転また別のところ!というのと、
自分でもう一度ポンコツなりに職務経歴書を頑張ってブラッシュアップし、面接対策もして、改めてA社とB社とつながった。
B社からの紹介はとても面白い会社だったし、一次面接もかなり好感触だったのだが、なぜかその後に論文筆記があり、
書いて出したら、落ちた。どうやら思想が合わなかったらしい。
A社から紹介されたのが、医療系のWEBサービスの会社と誰もが知ってる大手企業。
どうやら大手企業とは結構つながりのあるエージェント会社だったみたい。
自分が大手に行けるか半信半疑だったが、面接対策も結構しっかりしてくれて助かった。
同じ質問を面接でされたので、うまく答えることができたと思うし、職務経歴書も一緒に見てくれた。
そして、2か月でこの医療系の会社と大手から内定を頂いた。転職活動は実質4か月くらい。
どちらも良い会社だったので、本当に迷ったが、大手の方にした。
断るのもエージェントがやってくれるのでこれも結構気持ちが楽だった。
<振り返って思うこと>
ポンコツなりにアピールできるポイントがあれば、それをしっかりアピールするような職務経歴書を作ったり、
私の場合は3回目の転職だったので、今までの経歴をきちんとよどみなくアピールできるような練習は有効だった。
転職活動初期は全然対策してないこともあって、やっぱり落ちたのかなと思う。
だんだんエンジンがかかって、面接にも慣れていき、最終的に大物ゲットできた感じだ。
そして、面接ではやっぱり自分はできる奴だ!ということをちゃんとアピールした方がいいと思った。
謙遜とかいらないし、こういう職務なんですができますか?と言われても、普通に全然問題ないです。くらいに言ってもいいと思う。
ハイスペックエンジニアとかいやいや十分すごいですわ的なエンジニアは、自分で活動して、普通に交渉もして、
自分がより有利な環境を手に入れることができると思うけど、私のようなポンコツは普通にエージェント使って、
普通に応募して、面接対策しっかりして、志望動機もちゃんと頑張ってたくさん考えて、ちゃんと喋る練習して、それで行けば結構いけると思う。
落ちるのはやっぱり職務経歴書がまだちゃんと練れてないのと、面接の練習や、志望動機が甘いんだと思う。そこを頑張れば良い環境に転職できると思う。
おススメのエージェントとかは特にないかな。自分に合ったものを自分で転職活動しながら、見つけるのが良いと思う。
1つ言うならエージェントを1つに絞らないことかな。忙しくなるけど、いろんな所と付き合って、自分に合うところを見つければいいと思う。
そういう意味ではビズリーチは大小さまざまなエージェント会社があり、そこから連絡がバシバシ来るので登録しておくとよいかもしれないです。
<まとめ>
こんな感じだ。読み返すとあんまり参考にならないかもしれない。。。
私は前の会社で全然評価されなかったが、今の大手に移ったら、普通に評価が上がって、給料もしっかり上がった。
環境次第で人の評価って全然変わるし、所詮評価する側のフィルターをかけた評価なんてやっぱり気にしなくていいんだと思った。
実際前職の部長に退職の旨と転職先の話をした時に「子会社ですか?」とか言われたし、「いえ、本体です。」と答えたら「マジで?」という顔をしてた。
部長のフィルターでは自分の評価はそんな感じだったんだなと実感した。
今ももちろん良いフィルターをかけて評価してもらっていると思うけど、自分にとってどっちが良いかは明白だし、
その良いフィルターが本当になるようにもっと努力したいと思う。
今の市況ならほんとに転職すれば年収上がるくらいの状況だし、勤続3~5年以上で、
自分の現状に不満があるなら、いっちょやってみるのも良いかもしれません。
誰かの参考になれば幸いです。
まさにこれ。
小中とそういう環境で育って来たんだけど、うちは貧乏だったけど親が教育熱心だったから大学に向けて勉強はしていた。
でもサッカーして貰ったりキャッチボールして貰ったりとかは全然なくて、運動部に入ったりとかしても落ちこぼれだった。
まあそれは根性足りなかったのかもしれんが。
高校は公立だけどそれなりのところに行って、ようやく勉強も評価されるようになったけど、やっぱり部活とかで成果出してるやつの方が評価高くて
勉強もいいけど、あくまでサブでやってそこそこ結果出すのが格好いいみたいな。
実際部活も頑張ってて勉強もそこそこやってるやつの方が多かったし。
俺は結局勉強でも中途半端で浪人しちゃったけど、一浪で東大に入れたから、やっぱり人生変わったんだとは思っていて、親にも感謝している。
でも、やっぱりそれまで育った価値観から逃れられてなくて、向いてないのに華やか(?)なサークルに入って、そこでまたちょっと落ちこぼれてたりした。
勉強が一番重要で、それをやってればいい、って信じようとはしているけど信じられない、みたいな。
運動やコミュ力では落ちこぼれなのに、そこで評価してもらいたい自分から逃れられない。
だから、勉強とかキャリアアップに全力に出してるやつにかなわないし、どこかそれは格好悪いとか思っちゃう。
理性ではそれが正しいはずとわかっているのに。
そんなだから、就活も力を入れきれずに失敗して不本意な結果に終わっちゃう。
皮肉な事に、そういう不本意な状態から目を背けて現実逃避してる時が、一番勉強とかが捗る。
結局頑張って転職して現状はけっこう満足いくものになった気がするけど、周りの人の向上心についていける自信がやっぱりない。
頑張らなきゃいけないところ、ちゃんと努力が実を結んだところ、それが分かってても別の場所で受け入れてもらいたかった自分から逃げられない。
ひたすら格好悪い。
山月記の虎よりもなお悪い。
初めて500超えた。素直に嬉しい。みなさま、ありがとう。コメント全部読んだ。
いくつかアンサーをしたい。
それは分かってるけど個別の企業にいちいち言及していくと議論が成り立たないので便宜的にこうする他ない。
そもそもこのエントリを書くにあたって念頭としたNTT退職の件も悪しき日本企業慣習について論点が形成されていった訳で、それを前提とすれば同じように外資系と一括りにして議論を進めたところで何にも違和感はないと思っている。
「外資もピンキリ」との指摘があったがまさにそうで元増田で書いたような恵まれた環境ばかりではないし、上司との反りが合わず政治に破れしょぼいポジションに追い込まれたりチームを解体されたり部署がなくなったりする。
でも同じことは日本企業でも当然起こりうるわけで、その時あなたは大人しく社史編纂室送りを受け入れますか、それとも自分がより輝く場所を求めますか。どちらですか。いつもその構えが出来ているかどうかが重要じゃないですか。
結局言いたかったことは何かと言うと、多くの日本企業が前提とする終身雇用・年功序列システムの枠にとどまりますか、それとも労働契約に基づく転職マーケット市場の中で自分のポジションを見出す世界で行きますか。
この二択の中で後者を勧めるために書いている。そういう意味ではすでに日本企業の中にも後者の枠組みに入るグループはある(リクルートやキーエンス、その他IT企業など)。そちらの選択肢ももちろん○。商社は給料良くても前者枠なのでやはり「日本企業」。
国語力が低い人の骨髄反射的反応ですね。あと、建前しか言えない硬直した脳みその持ち主。
日本企業にも優秀で現状を変えたい人は当然わんさかいる訳で中から変えられるならとっくに変わっている。システムが完全に制度疲労を起こしているのだから中から変えるのはほとんど不可能に等しい。
同級生でJRなんかに就職した同期なんかはしょっちゅう使えない・仕事しない40代以降のオッサンや労組の文句を言っている。でも、人数構成比的に変えられる訳なんか無いよね。結局、彼もそのうちアチラ側に取り込まれてしまうことは確実。
じゃあ、どうすればいいのか。その解決策の一つが「労働契約に基づく転職マーケット市場」への移行なのですよ。そういった選択肢を取る人が増えれば増えるほど、ジャパニーズシステムは制度を支える力を失うわけだから変化が訪れる速度がより速まるわけ。
給料を上げたいなら辞めればいい。辞める人が増えれば増えるほど日本企業の待遇も徐々に改善されていくはず。マーケットは最も高いプライスを付ける人によって作られるということを覚えておいてほしい。
説明不足で申し訳ない。年収モデルケースでは新卒10年目まで書いたが、別に同じ企業で働き続ける必要はない。同業種の他企業への転職を2, 3回行っても構わない。中には転職を繰り返して給料を上げていくいわゆるジョブホッパーも多い。なぜ彼らが転職を繰り返すかと言うと、
一つのポジションに長くいると初めは面白かった仕事が段々とパターンへと変化して行くことはどこでも珍しくないと思う。そうすると、自分の成長が鈍化していく(=給料が上がらなくなってくる)ので転職を挟むのだ。そうして新しい経験を重ねてレジュメを良くしていってまた次のポジションを見つけることを繰り返す。
これは難しい問題で結局運。前いた会社で頭角を現して管理職になったと言う他ない。なので、管理職ポストは内部登用でお鉢が回ってきそうになったら取りに行け。逃すと次は中々回ってこずに気づけば40代になってしまう。
確かに今いる環境は結構恵まれている方だと思う。ただ、エリートかと言うと正直そんなふうには思わない。全員が全員スーパースターなんてことはありえない。
分かりやすく学歴の話をここで出すが、東大・京大卒のエリートばかりかと言うと意外にそんなことはない。日東駒専レベルの人も普通に活躍してるし、聞いたこと無いようなFラン卒の人が良いポジションについていたりもする。
グーグルも言っているが仕事と学歴はほとんど関係ないと思う。特に中途採用であればこれまでの経験が重要なので、Fラン大の人でも小さな会社やベンチャーで実績を少しずつ作ってどこかのタイミングで外資に潜り込んで高給をエンジョイしている。
参考: 「これがグーグルの採用術だ!「学歴は関係ありません」人事トップが語る10の鉄則」
一方、新卒は特に実績も経験も無いのでいわゆる良い大学出てる事が多いのは確か。だけど、入ってしばらくすると誰もどこの大学出たか気にしなくなってくるからやっぱり学歴と仕事はほとんど関係ない。
これは事実で外資系に勤めることのデメリットの一つ。会社にもよるが日本法人社長ってのは本社から見れば一つの事業本部長レベルにすぎない。だから、本当にのし上がりたかったら本社に転籍するか、アジア本社(大体はシンガポールか香港か)に行って上がる階段を伸ばしていく必要がある。
だけどさ、日本企業で社長や役員になれる人ってどれくらいいるの?その会社の上位5%もいないでしょ。自分も含めその他大勢は平社員や中間管理職止まりなのだから気にする必要ある?もちろん、やりたい開発や研究がそこでしか出来ないと言うなら外資に行く必要はない。
ぐうの音も出ない。会社の太客引っさげて会社辞めて儲けている同僚もいるし、自分もいつか自分のビジネスを起こしたいと思って少しずつ準備はしてる。まだ、ゴミみたいなレベル。
そうなのですね。
興味をもたれた方がいるということは、そういうサービスが求められているのは確かなんだと思います。
経費の詳細は私も相手ももちろん知りません。
ただ事実、こういった捉えられ方をする絵師もいらっしゃいます。
お金絡みは苦労でしょうが、絵師も苦労しています。頑張って下さい。— 白狛/C95三日目西"の"-01b (@shirokoma_bgl) 2018年11月30日
東京国立博物館や地域の博物館とかで経塚やそれに関する遺物を見かけることは多い。
経塚は、昔の人が末法の世になってもお経が伝わるように、地面にお経を埋めたものだ。
経文と共に仏像なんかも安置される。
埋められた経文を埋納経という。金属などで出来た容器は経筒という。
埋めたものが何かの拍子で出土することがあるのだ。
埋める際には、当然末長く伝わることが目指された。
経筒を密封することはもちろんだが、まわりを石で作った入れ物でさらに封をする場合が多い。
お経は紙で、溶けてしまって今に伝わらないが、後世にはお経を石に掘って埋めたり、石に墨書して埋めたものもある。
いつまで仏法を伝えればいいのか? それは56億7000万年後だ。
弥勒菩薩が現れて再び衆生を救済するまで、末法の世は続くのだ。
経塚関係資料を見ながら、埋めた人々の想いはいかばかりだったかと想像する。
色んな苦しみが今よりずっと多い時代。
拠り所とするお経というか仏教がなくなるかもしれない。伝わらないかもしれない、という想い。
金と権力がある人が示威的にやっている側面ももちろんあるだろうけれど、それだけで切りとれない要素もある。
未来に向けて伝える、という何か意気込みのようなものが実物資料から伝わってくる。
ところで、私たちは銅鐸の使い方を知らない。
多分こうだろうというのはあっても、精確なところは解らない。
銅鐸に限らず弥生時代の祭祀具は、使い方がわからないモノが多い。
さらに前の縄文時代の祭祀具(と思しい)考古学的資料も、やっぱり精確なところの使い方は解らない。
皆忘れてしまったのだ。歴史のどこかの段階で、忘れてしまった。知る人が一人もいなくなってしまった。ある種の絶滅だ。
銅鐸に替わって登場する祭祀具は鏡だ。こちらは解る。今も神社に奉納してある。ご神体のような使い方をする。伝わっている。
このあたりから、何となく使い方が実感としてわかる資料が出てくる。
例えばいきなり経塚から石板に刻まれたお経が出てきたとして、その名前や考古学的な背景が解らなくとも「うわなんかお経が書いてあるぞ」くらいはわかったりする。
あるいはそこまで行かなくても、「何か文字が書いてあるぞ」とわかる。
この辺りで「これは何か重要なものかもしれない」と多くの人は感じとることができるだろう。密封されてもいるわけだし。
専門的な仕事に携わってなくとも、例えば土木工事や農作業で経塚が今に姿を現したら、「なんか仏教関係ぽいのがでてきた」と思えると言うわけだ。
私たちは仏像なりお経なりを見たら、直観的にどんな分野のものであるか理解できる社会に(今も)生きている。
科学が発展しようが、未だに路傍には地蔵があり、葬式でなんだかわからんままお経を唱えたり、する。
仕組みを何となく掴んでいる。
そ私たちは仏教になじんでおり、仏教を今から未来に伝える一翼を担っている。
銅鐸とはここが違う。
そういう意味では、古えの人々の想いは伝わっている。
平成が終わろうとしているが、その時代にあっても仏教にまつわるものだと素人でも判断できる社会だからだ。
難しいけど、科学が発展した時代だけれど、こうした直観でわかる宗教的バックグラウンドは大切なものと思う。
今はかなり色々なことがわかる時代だが、そうじゃなかった時代に人々の心のよりどころになった考え方とその資料。
tsutsumi154 そろそろNHK放送技術研究所解体しろよ NHKごと解体してももちろんいいぞ
2018/11/29nippondanji noodlemaster mobile_neko tomoP whkr warp9
棘で話題の「女の共感と男の解答」の話(https://togetter.com/li/1292990)だけど、妻側の意見には納得できないな。
これは「共感の仕方の違い」であって、男に共感力がないわけではないケース。男の側では
「薄利多売の戦略じゃね?」
「戦略っていうけど、実際飲み物の利益率は~くらいで、そこから考えれば一日○○杯売り上げないと元が取れないはずなんだけど?」
「うーん、じゃあ薄利多売ではなくて、飲み物赤字で他で利益を取る戦略ってことか。考えたら唐揚げいつもより少なかった気がするわ」
「ヤバイわwww」
……みたいな会話を求めているわけでしょ。それを、自分に知識がなくて受け答えできないだけなのに、逆ギレして相手を「共感力無し」扱いしてマウンティングをかますから反論されるわけで。
そういう共感が、この妻の思う「一般的な女性向け」ではない、という趣旨なら一応話は分からなくはないし、そういう「いかにもな女性像」を想定しかつ「いかにもな女性が喜びそうな」応対をする人間が自分は好きだ、という極めてわがままな意見だけならまだ分かるが、それを「共感力がない」みたいな、人間としての欠陥と断定するみたいな言い方するのはいい加減止めて欲しいわ。男性一般にも失礼だし、女性一般にももちろん失礼でしょ。これきちんとした知識のない人間による自覚のない、しかし明確な差別案件だと思うよ。
そもそも共感力無かったら、相手のふった話題に返答自体しないでしょ。小学生相手ならそりゃ「そうだねー、すごいねー」くらい相手の知識レベルに合わせた頭悪い返事してあげるかもしれないけど、いい大人に対してその態度は失礼だと思うからそれなりの返事をしている。なのに、相手が「共感してない」と決めつけて偉そうにマウンティングしてるのが妻側。そう見えるよ。少なくとも、「相手は相手なりに共感しているのかもしれない」という想像力や、「相手は何を求めているんだろう?」という発想ができてない、という意味では、妻もどっこいどっっこい、「共感力がない」人だよね。そこは認めた方がいいと思う。今後のためにも。
http://kumagi.hatenablog.com/entry/exit-from-ntt
まあ皆が皆これに影響されてなんか書いているわけだが、NTTで営業している自分からも色々思うところがあったので書こうと思う。
ホントにめちゃくちゃ不便です。何をするにも特定の二人以上の承認が必要だったりするわりにその二人が会議に出ている………だとか。まあそれに助けられたこともあるのは事実。ただし、セキュリティ施策をはじめとした「事務処理」というのかな。その業務が圧倒的に多すぎるし、営業がやる事務処理ってこんなにあるんか普通????というくらいに多い。だもんでセキュリティ施策にも批判が集中する。
私も新卒で入社して初めての会社なので比較対象がないのでなんとも言えないが、これは売上をまあまああげているベテラン層も「事務処理多くて営業できんわ……」と嘆く声をよく聞く。
事務処理屋はもちろんうちの会社にはいるが、現場に近い事務処理屋はまだ営業に理解のある人がそれなりにいるが、例えば我々が申し込んだ内容は、うちの事務処理屋を通じて工事担当の子会社(端的にいうとNTTの「設備会社」)に飛んでいく。
・「設備」が強すぎる。
誰も責任を被らないので、営業がまたそこで余計な事務処理をする必要がある。
通常、設備(あるいは技術)と営業だと、営業の方が立場が強いが、そんな常識はなんのその、全く真逆で、設備側が圧倒的に強い。
法令遵守をしている、とか、光コラボが始まったので平等に対応している、とかそんなんではない。
完全な主観だが、「これをするな」「こうすべき」という部分が、現場に全く落ちてきていない。
「いや、これはできません」
「えっ、なんでですか」
「いや、できません」
「いやいや、理由を知りたいんですが」
「できません」
こんな会話はよくある。
うちの会社はかなり特殊だから、色んな法を守ったり、他社との平等性を保ったりする必要があるので、もちろんそれに基づいてできないことはたくさんあるのはわかる。
しかし現場レベルの人間は、課長~主査クラス以外話が通じないことがめちゃくちゃ多い。
そんな感じだ。
設備屋は給料そんなによくない上に、いわゆる「減点方式」になっている。
営業と違い、プラスの評価がしずらい部署なので、ほとんどが無難に仕事をしていれば平均点、ミスすると引かれていくスタイル。
だもんでみんな逃げる。
同じフロアで仕事している人間や課長クラス以外、ほとんど営業の味方っていないんじゃなかろうか。
そんなんで頑張っても保証されるのが「辞めさせられないこと」だけ?????
という疑問感はふつふつとわいてくる。
と言われても、そこまでしてここの管理職をやる気にもならない。
あれみて管理職なろうとは誰も思わないが…………………
・まとめ
ただ事務処理が苦手なので営業選んだんですが、結果的に事務処理の多さで死んでますね。
1日中お客さんのとこまわるとか、そんなの夢物語です。事務処理にこもる毎日です。
有能な人間は出ていくし、無能な人間は責任回避マンの仲間入りして、一切の責任から逃れてぬくぬく生きる。そのかわり管理職にはなれない。
みんなさ、どんくらい大変なんだろう。
世の中ブラック企業も未だにはびこっているみたいだけど、それはまぁ違法じゃんか。一方大企業で労組から有休消化勧奨があって、年間1/3以上休みで給料もいっぱいもらってる人もいる。でも一部の人だよね。
俺はアラフォーで年間の所定労働時間は2000時間超えていて、名ばかり管理職にされていて残業代は出ない。
小規模多店舗展開企業で有資格者がいないと営業できない店で、賞与は歩合。有休を取りたくても代わりの人員は貰えず、臨時休業にするしかない。臨休は自分の裁量でできるけど、その日は売上が立たないってことは賞与は減るってことだ。
俺としては休憩が取れないことがしばしばあるのが辛い…血糖値が下がるからか頭回らなくなってくるし疲れるし、何より体質なのか昼を抜くと当日夜から翌日に必ず酷い下痢になるのがキツイ。もともと下痢しやすいんだけど。
昼御飯を買いに行って食べるために20分でいいから休憩があれば、後ろに多少残業が発生してもまぁいいんだけど、休憩なしで9-10時間ずーっと忙しい上に管理職としてのクソみたいな雑務も無数にあるともう本当に嫌になる。しかも残業代出ないし。
長期間労働ももちろん大変だと思うんだけどさ、残業時間的にはそんなでもなくても、休憩も取れない忙しさが続くのも辛いんだよなぁ…
昔は繁閑が激しくて暇な時期も長かったから忙しい時期も我慢できたんだけど、年中ずっとこんなんだと独立した方がマシなのか…ただ独立した諸先輩方の話を聞くと休みはほぼなくなるって言ってて、子育て最重要な俺にはそれは嫌なんだよなぁ。
神様です、とは思わないけど。
バイトしていると、どんな奴が出てきても不思議と怒る気持ちはない。
バイトは普通のレジ打ち(コンビニではない)。前は飲食のホールとレジ。
体臭が臭い人はまあ、当たり前のように来る。臭くて嫌だなあと思うことももちろん。
でもそのお客さん自体に怒りが湧くことはない。ただ臭い、という現象がある。それが人の形に付随している。そんなイメージ。
妙に馴れ馴れしかったり、高圧的な人とか。
でもそれはそれで、う○こは嫌だけどさ、う○こが漏れたっていう出来事と、そのお客さんが繋がらない。
客はただの他人。嫌いになるほどの情は湧かない。
よっぽど親しくなった人とか、よっぽど特徴的な買い方する人じゃなけりゃ、顔だって覚えられないし。
1998年アントニオ・コスメ・ベラスコ・ソリアーノ(当時62歳)は、
服役中の2005年、3日間だけの外出許可を得て故郷へと戻り、バーへ向かう途中、娘の母親に出会う。
「娘は元気か?」ソリアーノは大声で母親を挑発。母親はソリアーノの後を追ってバーに現れ、
持参した大量のガソリンをソリアーノにかけ、周りの客が止める間もなく、母親は火を投げ入れた。
ソリアーノの体は瞬時に炎に包まれ、辺りには絶叫が響き渡りました。母親はソリアーノが燃えているのを確認した後、店から逃走。
ソリアーノは全身の皮膚の60%を失う大火傷を負い、入院先の病院で11日後に苦しんで死亡。
母親は逮捕されたが、彼女が出廷すると群衆は「ブラボー!」と拍手喝采で母親を出迎えた。
娘が強姦されて以来母親が精神病を患っていたこととソリアーノが母親を挑発したことが考慮され、
罪には問われない可能性が高いという。
自分のブログにでも書こうかなと思ったけど、だいたい https://www.metacritic.com/pictures/oscar-best-picture-contenders-for-2019?ref=hp からのパクリだしそんなに力いれて調べてないので増田に放流します。
本命は『スター誕生』、『BlacKkKlansman』、『グリーンブック』あたりか。ノミネーションだけなら『ファースト・マン』や『女王陛下のお気に入り』も。
今年のカンヌで『万引き家族』の次点でグランプリを獲得した、黒人映画永遠のトップランナーの最新作。
黒人なのにKKKにもぐりこんでしまった潜入捜査官の実話を描く。
スパイク・リー監督作のなかでは『ドゥ・ザ・ライトシング』や『マルコムX』をも凌ぐ評価を獲得している(そして興行的にもここ十年で自己最高)。
公開時期が夏季であることと、ややコメディよりのタッチがノミネーションに不利に働くかもしれないが、トランプ政権下において「ブラック・リブス・マター」運動はまだまだ意気軒昂。「黒人映画」枠競争を勝ち抜くポテンシャルは十分だ。
ブラックパンサー(ライアン・クーグラー監督)
解説は不要だろう。今年米国内で最高興収をあげた作品にして、マーベル映画史上でも最も支持された傑作ヒーロー映画。
アメリカ国内外の黒人問題や歴史的視点にめくばせしてオスカー好みの社会性もばっちり備えているものの、やはり「アメコミ映画」のレッテルがネック。
まだまだ白人・男性・おじいちゃんが大勢を占めるオスカー会員にあっては弱い。ギリギリノミネーションがあるかどうか、といったポジションだろう。
余談だが一時期新設されそうだった「ポピュラー映画賞」部門はブラックパンサーを受賞させるために作られるのだという噂だった。裏返せば、作品賞本選に選ばれる格ではない、と会員からみなされているのだろう。
Can You Ever Forgive Me?(マリエル・ヘラー監督)
落ち目のライターが有名人の手紙や文章を捏造して高値で売る詐欺に手を出し、それが嵩じて博物館から実物を盗みだそうと企む実録犯罪コメディ。
日本ではあまり知られていないけれど主演のメリッサ・マッカーシーはアメリカで今いちばんアツいコメディアンのひとり。
夫のポール・フェイグと組んで『ブライズメイズ』、『SPY』、『ゴースト・バスターズ(リメイク版)』などの陽性の笑いでヒット作を飛ばしてきた。
そんなマッカーシーが一転してシリアスでブラックなコメディに挑戦し、見事大成功。本年度の主演女優賞ノミネートが確実されている。
演出したヘラー監督の手腕も高く評価されており、初の監督賞ノミネート、さらには作品賞も夢ではない。
とある気難しい現代っ子少女の中学生活最後の一週間を描いた青春コメディ。
中学生版『レディ・バード』にもたとえられる(中二病的な意味で)痛々しくも切ない、みずみずしくもどんよりとしたフレッシュなローティーンライフの描写が広範な支持を集めている。
監督は若干28歳のコメディアンで、なんとユーチューバー出身。アメリカ映画界における新世代の台頭を予感させる一本。すでに数多くの映画祭や映画賞にピックアップされている
オスカーはコメディを敬遠する一方で、サプライズ的なインディー作品を好む傾向にあるが、はたしてこの作品の出目は吉とでるか凶と出るか。最悪でも脚本賞ノミネートは固いか。
『ロブスター』、『聖なる鹿殺し』と強烈かつキテレツな作風で知られるランティモス監督最新作にして初の時代劇。
アン女王を演じるオリヴィア・コールマンを巡る二人の家臣(レイチェル・ワイツとエマ・ストーン)のバトルを描く百合時代劇……たぶん百合だとおもう。
すでに巨匠の地位を確立したランティモス監督の過去作のなかでも群を抜いて評価が高く、今年のベネツィア国際映画祭でも第二位にあたる審査員賞を勝ち取った。オスカー前哨戦となる各種賞レースにももちろん名前を連ねている。
今年の本命作のひとつとも目されるが、ランティモス特有の変態さ加減が(今回は脚本までは書いてないとはいえ)どこまでお上品なオスカー会員たちに受け入れられるか……。
『ラ・ラ・ランド』で幻の作品賞受賞というなんともかわいそうな結果に終わった(それでも本人は史上最年少で監督賞を獲っているが)デイミアン・チャゼルとライアン・ゴズリング。
そんな彼らのリベンジマッチが実録宇宙開発物語『ファースト・マン』だ。人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング船長にスポットライトを当て、彼の視点からドラマを描く。
企画段階から作品賞ノミネートは当然、という空気のなかでプレッシャーを跳ねのけて見事高評価を集めた。ノミネーションはほぼ確実といっていいのではないだろうか。反面、今度こそ受賞なるかというと、今ひとつパンチがきいてないようで不安が残る。
オスカー前哨戦の最も重要とされるトロント国際映画祭で観客賞に輝いた作品。ここ十年で同賞を得た作品でオスカー本選にノミネートされなかった例はたった一回しかないのだ。
黒人差別が法的に是認されていた時代のアメリカで、自分もちょっとレイシスト入っている用心棒の白人男が南部へコンサートを開きに来た黒人ピアニストを送迎する仕事を命じられる。最初は「黒人のくせに上等なスーツを着てお上品にピアノなんぞひきやがって……」と反感を抱く用心棒だったが、行く先々で差別待遇を受けるピアニストに対してだんだんシンパシーが湧いてきて……という内容。
ほろ苦くもユーモアとメッセージ性に満ちた内容はまさしくオスカー好み。「分断されたアメリカ」というテーマのタイムリーさもある。ちなみに監督は『メリーに首ったけ』などのロマコメで知られるファレリー兄弟の兄。このところは過去のヒットコメディのリメイクなどで仕事に恵まれなかったが、もともと潜在的に持っていた社会派なセンスが一挙に花開いた。
If Beale Street Could Talk(バリー・ジェンキンス監督)
『ムーンライト』で一昨年の作品賞を獲得したジェンキンスの最新長編。今度こそはチャゼルにかっさらわれた監督賞もいただいて完全制覇を目論む。
原作は今年日本でもドキュメンタリー映画『私はあなたのニグロではない』が公開された、黒人小説家ジェームズ・ボールドウィンによる短篇。濡れ衣をきせられて収監された夫を助け出すために奮闘する若き妊婦のお話。
テーマの重厚さも話題性も十分だが、公開が当初予定していた11月から12月にのびたことが若干きがかり。クリスマス狙いのブロックバスター大作のなかで埋もれてしまう恐れがある。
Mary Queen of Scots(ジョージィ・ルーク監督)
互いにイングランド王位をかけてあらそったスコットランド女王メアリーとイングランド女王エリザベス一世を、それぞれシアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビーという旬な女優が演じる。
脚本を担当したのは『ハウス・オブ・カード』や『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』などの現代政治劇の名手、ボー・ウィリモン。
いずれもオスカーノミネーション歴を有した名前ぞろいでクオリティも保証されている。同じくイギリスを舞台にした時代劇である『女王陛下のお気に入り』がライバルか。
ROMA(アルフォンソ・キュアロン監督)
世界的に見れば今年最も評価の高い映画といっても過言ではない。ベネツィア国際映画祭の最高賞。
1970年のメキシコ・シティで家政婦として働く女性とその一家のドラマをモノクロで撮る。
評価の高さと『ゼロ・グラビティ』でオスカーを獲ったキュアロンの知名度があれば当然作品賞も……となりそうなものだが、障害は多い。
まずスペイン語映画であること。長いオスカーの歴史のなかでこれまで十作品の外国語映画が作品賞にノミネートされてきたが、受賞にいたったものは一つとしてない。
次に Netflix 映画であること。カンヌみたいに公に締め出すことはしないにしても、アカデミー会員のなかでも動画配信サービス勢に対する反感は根強い。一昨年の『最後の追跡』やドキュメンタリー作品を例外として、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』『マッドバウンド』といった作品たちもその年最高クラスの称賛を受けながらもオスカーノミネートには至らなかった。
いちおうネトフリも『ROMA』については配信に先駆けて劇場公開を行うなどの「オスカー対策」をやっているが、はたしてどうなることやら。
ちなみに Netflix でも来月に配信される。驚くべき時代になったものだ。
アリ― スター誕生(ブラッドリー・クーパー監督)
ショービズ映画の古典のリメイク。この八十年で三回目の映画化です。
本年度大本命に数えられる一本。批評家・観客からの圧倒的な支持率もさることながら、商業面でも大ヒット(現時点で世界興収三億ドルを突破)を飛ばした。主演のブラッドリー・クーパーとレディ・ガガの演技もさることながら、これがイーストウッド降板を受けての初監督となったブラッドリー・クーパーの演出にも嬉しい驚きが満ちているとかなんとか。
だが、一昨年の『ラ・ラ・ランド』、昨年の『スリー・ビルボード』と「早すぎる大本命」はかならずバックラッシュに晒されるのがオスカーという場。12月以降に猛然と差してくるであろう後続期待作たちを振り切れるかどうか。
Widows(スティーブ・マックイーン監督)
2013年にアカデミー作品賞を獲得した『それでも夜はあける』のスティーブ・マックイーン最新作。オスカー獲得後の第一作でもある。
シカゴでヘマをやらかして死んでしまった強盗たちの四人の未亡人(ヴィオラ・デイヴィス、エリザベス・デビッキ、ミシェル・ロドリゲス、シンシア・エリヴォ)が亡夫の後を継ぎ女だけの強盗団を結成するちょっと変わった犯罪映画。
マックイーンとヴィオラ・デイヴィスというアカデミー賞受賞コンビで鉄板の出来。
そのパワーでジャンルムービーを嫌うオスカーでノミネーションを勝ち取れるかが見どころだ。
Boy Erased(ジョエル・エドガートン監督)
厳格なキリスト教である両親のもとで育ったゲイの少年(ルーカス・ヘッジス)が教会の同性愛矯正プログラム(いわゆるコンバージョン・セラピー)に放り込まれ、セラピストとバトルする青春ドラマ。
近年では『ダラス・バイヤーズ・クラブ』のジャレド・レトがそうだったように、LGBTものは俳優にとってオスカー像への近道だ(スカーレット・ヨハンソンみたいに非LGBTの俳優がLGBTの役を演じることに倫理的な非難が高まりつつあるにしても)。
批評家筋からの評価的には作品賞には届かないかもしれないが、演技賞ではノミネートが有望視されている。
トランプ政権下でLGBTに対する抑圧が増しつつあるだけに、時事性も捉えているかもしれない。
GWブッシュ政権下で「史上最悪の副大統領」とも呼ばれたディック・チェイニー元副大統領をクリスチャン・ベールが激太り(何度目だ)+ハゲという負の肉体改造で演じたブラックコメディ政治劇。
他にも妻リン・チェイニー役にエイミー・アダムス、ラムズフェルド国防長官役にスティーヴ・カレル、GWブッシュ役にサム・ロックウェルなどアカデミー賞級の芸達者がずらりと並んでいる。
題材としてはなかなかトリッキーだがマッケイ監督の前作『マネー・ショート』がそうだったように、ツボにはまれば一挙にアカデミー賞ノミネートまで行ける。
同じく政治ネタでライバルだった『フロント・ランナー』(ジェイソン・ライトマン監督)の評判がいまひとつ芳しくないのも本作にとっては好材料。
The Old Man and the Gun Now(デイヴィッド・ロウリー監督)
名優にして名監督ロバート・レッドフォードの引退作。15才で逮捕されたときから人生を通じて強盗を繰り返してきた70才の犯罪者(レッドフォード)と彼を追う刑事(ケイシー・アフレック)、そして彼に惹かれていく女性(シシー・スペイセク)を描く実話犯罪コメディ。
作品賞ノミネートは微妙なところだが、レッドフォードはまず間違いなく主演男優賞候補入りするだろう。
ちなみにデイヴィッド・ロウリーの前作であるゴースト・ラブストーリー『A GHOST STORY』は今日から封切り。観に行け。
一方で、実話犯罪・老人・名監督にして名俳優と共通する要素の多い作品としてクリント・イーストウッド監督の『The Mule』にも注目しておきたい。こちらは80才の麻薬の運び屋をイーストウッドが演じる。映画祭などでもまだ未公開なため、どう転ぶかはまだわからないが、近年のイーストウッド作品に対するアメリカ人の冷め方からすると賞レース的な意味での期待はあまりできなさそう。
その他有望そうな作品
『シカゴ』でアカデミー賞作品賞をさらったミュージカルの名手ロブ・マーシャルがディズニーの伝説的名作の続編を制作。
エミリー・ブラント、ベン・ウィショー、こりん・ファース、ジュリー・ウォルターズといった英国の名優たちでがっちり固めつつ、リン=マニュエル・ミランダやメリル・ストリープといったミュージカルで定評のある俳優陣をフィーチャーし、万全の Permalink | 記事への反応(3) | 16:07
近年、諸要因に伴う労働プールの枯渇と求人倍率の上昇により、博士課程院生のキャリアパスとして、日本でもようやく民間就職が現実味を帯びつつある。
例えば、この前も数学科?の博士課程修了の方が研究職を諸事情により諦め、民間就職にシフトしたことについての総括エントリをまとめ、バズっていた。
http://wakabame.hatenablog.com/entry/2018/11/04/190441
こうした潮流自体はもちろん喜ばしいことであると思う。しかし一方で、一人文社会科学系院生であり、かつ一応数年間民間企業で働いていた人間として、民間企業でのキャリアパスが確保されること=バラ色の未来とはとても思えなかったという経験がある。
これは、①本質的に博士課程院生を日本の民間企業で雇う際の歪み(特に非エンジニア職制の場合)と、②いわゆる「役に立たない」ことを研究している院生は、本質的に民間企業の価値規範にそぐわないメンタリティーを、大学院教育の中で滋養しているという二点に起因していると思う。
というわけで、極めて私的経験かつ、まったくもってエゴイズムの塊のような問題提起をあえてしておきたい。これは、前述したような近年の博士課程院生の民間就職を過度に褒めそやす風潮に対し、挫折し結局研究業界に戻ってきてしまった人間として嫌味を言っておきたいという気持ちによる。
私は修士終了後、まあいろいろあって博士課程進学と同時に民間企業へ就職をした。コレ自体、かなりイレギュラーではある。
仕事内容はまあ、詳しく言うと確実に特定されるので防ぐが、政策調査や地方自治体の計画策定コンサルである。官公庁の調査案件を請負、クソみたいな――時々インターネットで炎上するような――分析と鉛筆なめなめを行い、官僚様と政治家様の願望にそぐう数値をでっち上げる仕事である。
で、これは当然のことながら人文社会科学系の研究者の価値規範と真っ向から相反する。というのも、私たち人文社会科学系の研究者は、扱うデータがどのようなものであれ、そのデータの分析においては仮説を用意したとしても、最初から結論を用意するということはしないからである。ところが、この業界――まあいわゆるシンクタンク業界なんだけど――においては、最初から結論が決まっているので、データ分析はいかに結論をでっち上げるかという方向に労力が注がれる。
これはなんでそうなるかというと、この手の仕事がコンサルから派生しているからである。すなわち、元々コンサル業界の倫理観においては客の求める結論をはじき出すということがある程度正当化されているので(外コンのプレゼン術を名乗る本は多くの場合ただのごまかしである!)、それに基づいて目の前のデータを弄ることに抵抗がないのだ。ただ、そのデータを弄る際に、人文社会科学のスキルセットを援用するというだけなのである。
で、問題はこのスキルセットが活用できるという理由でもって、人文社会科学系の院生がこの業界を志望し、実際雇われているという現実である。サンプルサイズは極めて少ないが、私の周囲を観察するのならば、このギャップにやられて会社を辞める人間は実に多い。特に「優秀」――ここでの「優秀」とはアカデミアでの評価である――な人間ほどである。
事実、私は「優秀」ではないが、こうした現状に辟易して、言い換えるのならばアホなクライアントと上司の妄想に無理やり付き合うことに疲れて退職してしまった。
なぜこうなるのだろうか。それは、人文社会科学系の教育カリキュラムの価値規範が、現代日本企業と致命的にあってないからであると思う。
よく人文社会科学系の先生は、「常識を疑うこと」や、「新しい仮説を立てること」を大学教育の美点として強調する。私ももちろんこれらのことが本質的に良いことであることには同意したい。だが、これが現代日本の新卒就職においてよく働くかといえば、まったくもって嘘である。というのも、少なからぬ日本企業においてこれらのスキルが必要となるポジションは、多くの場合前頭葉が退化した老人によって占められており、我々若手社員がやりうることは、老人が出した意味不明な結論に向けて数字をでっち上げることだからである。この作業は、前述した批判精神と真っ向から相反する者である。私たちは、今まで培ってきたスキルセットをもってクソの世話をするのだ。
であるからにして、私は現在のアカデミア教育は、少なくとも人文社会科学系に限るのならば、民間就職に対し逆作用しか生み出していないと考える。ただ、これはアカデミアが悪いとは必ずしも言えない。繰り返すがこれは高スキル社員を作り出せず、無駄に高コストなジェネラリストという名の無能を社内に飼いながらスペシャリストの下請けを買い叩くという、日本大企業の伝統的構造に起因しているからである。鶏が先か卵が先かは言い難いが、そもそも日本企業において、一部理工系エンジニア(計量系の経済・社会・心理なども含めてもよい)以外は、「無能」――ここでの「無能」とはアカデミックにおける「無能」を意味する――でなくては生きていけないのである。
というわけで、現状の日本大企業の構造をそのままにしていては、博士院生をふくむ多様なキャリアを持つ社員の活用なんかできっこないし、実際出来てなかったよ、ということを本エントリは主張するものです。
金はないけどアカデミック最高!好きなことを好きにやれる環境って、結局俺たちには大学しか無いの。俺たちには理研も産総研も産学連携ベンチャーもない。同情するなら金をくれ。役に立たない研究しかしないけどね。