はてなキーワード: タカヒロとは
「お掛けになってお待ち下さい」
と受付の看護師に言われたのが果たしてどれほど前のことだったか、もはや思い出すことができない。
長い、長い時が経った。
あれから元号が三度変わり、戦争が五度起こり、大地震が29回起きた。
長い、長い時が経っていった。
私は待った。
毅然として待ち、毅然として生きた。そうするしかなかった。そうすることが、私に与えられた命に対する礼儀だと私は信じた。
待合室は埃と死のにおいで満ちていた。
この場所で出会って、共に支え合い励まし合い、時には傷つけあった仲間たちももはやほとんどが骨となり、野犬や盗賊にその骸を荒らされた。
皆誇り高く生き、誇り高く死んだ。
決して名前を呼ばれることのなかった者たち。
できるだけ高い声で
シミズさーん シミズアヤさーん
ヨシダさーん ヨシダリョウヘイさーん
私は名前を呼ぶ。
レベルが低すぎるんよ。
批評の初歩の初歩の入り口で立ち止まってドヤってるだけの高2病なんだよてめえはよ。
お前みたいなやつは
読者を一切信用しないために
虚淵になりきれなかった
少女を犠牲にして社会を保つことの欺瞞も少女に人殺しをさせ敵を一方的に否定して殺すことの欺瞞もくどすぎるくらい丁寧に描いてくれてるから。
演出が8割で違うシナリオライターが同じプロット担当したら3分の1くらいで終わる内容をクドクドクドクドと繰り返してくれるから。
お前のおかげでリコリコ騒動見ててなんで私がタカヒロ嫌いかわかったわ。
増田で超低次元の理屈でリコリコ叩いて悦に浸ってる偏差値低そうなキモオタ向けに、これでもかというくらいに丁寧に説明しようとするからだ。
何一つ読者に委ねようとしないからだ。
テレビアニメのスタッフがアカメが斬るのアニメのラスト改変したのも、
何もかも思い通りにしようとして読者に自由を与えようとしないタカヒロの話の組み方にブチ切れたからじゃないかね。
読者を馬鹿にしすぎ。
我が姫君に栄冠をなんかもう、思考を停止してすべてを委ねろって言ってるようなもんだ。
ヒロインたちがある日突然エージェントスミスに変わっても驚かんわ。
ガンガンで連載してる漫画もストーリーの進みが遅いしほとんど話が進まねえんだよ。
エーアイが作ったのかと思うくらいワンパターンだし読者が気持ちいい展開のテンプレにハメればいくらでもついてくると思ってるだろう。
そのとおりだよ気持ちいいいいいい。
何なんだよお前、ストーリー作りにはなんの取り柄もないくせに読者の気持ちいいスポットを弄る技術だけ卓越しやがって。
早く続きだせや。また文句いってやる
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/kouzai2007/status/1460987679705763850
ツイート消したけど、議員さんが冤罪で何もしてない人を。加害者として指弾したのはマジでやばいしリコール一歩手前案件だよね。
何もしてない人を加害者どころか性的搾取の差別者認定して攻撃したから責められてるのに
加害者が被害者ぶるなというのはまさに仁藤さんの方なのだが、女性の訴えとなった瞬間事実も確認せず便乗するこういう議員がいるわけですよ。。。
こういう冤罪とか加害者と被害者の逆転現象がこわいんだよな。当たり屋みたいなフェミニストがいて、そいつが告発したら、本人に対して何もしてないのにある日いきなり加害者として社会的制裁を受けかねないわけでしょ。
こういう事実を軽視したお気持ち告発が当たり前のようにはびこってたから痴漢冤罪みたいなのにも忌避感がすごく強くなってるんだわ。
痴漢がいなければ女性が夜道を今より恐れなくてもいいようにさ、キチガイフェミとか冤罪なすりつけて売名しようとする人がいないと安心してたら痴漢冤罪なんか恐れないよね。
そういう意味だとキチガイじみたフェミニストって痴漢と一緒で社会悪だと思うわけよ。
また香川県かよ。
何気ない温泉むすめが仁藤さんの脳をバグらせて性欲処理機みたいな下品ワードを口走らせてしまうし
友人に借りて聴いたオムニバスアルバム「FAT MUSIC FOR FAT PEOPLE」
そのバンド名は STRUNG OUT,
僕が STRUNG OUTと 対バン?
「リハでやってみてメンバーからOKが出たら本番もやろうか」と連絡があった。
何がやりたいだと??
そしてセトリを貰っていない。
当日の動画です↓
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友人に借りて聴いたオムニバスアルバム「FAT MUSIC FOR FAT PEOPLE」
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伝説の名盤として後世に語られるオムニバス。その三曲目だったかな?それを聴いた時に始まった。
それを聴いた中学生はこんな事を思った。
web「自分がいつかバンドをやるとしたらこの三曲目のバンドみたいなのをやりたい!」
そのバンド名は STRUNG OUT,
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すぐに今は亡き新越谷タワレコに探しに行った。そこでFATから出た「twisted by design」を買い、一曲目の「too close to see」に心を撃ち抜かれた。
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それから数年。僕が今もやっているRIDDLEというバンドを始める直前の話だ。19歳の時の話。
先輩と一緒に初めてSTRUNGOUTのライブを観た。横浜ベイホール。黒づくめの五人組は次から次へと爆音で高速メロディックチューンを繰り出し、僕はモッシュピットで灰になった
新宿アシベ
どんだけ好きなんだと。
19歳の時も30越えてからも同じテンションでシンガロングし、ダイブし、号泣した。
2016年。いろんな巡り合わせで僕のバンドRIDDLEは結成から13年経ったこのタイミングで吉祥寺シータでのオープニングを務める事になった。
僕が STRUNG OUTと 対バン?
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公演当日。
STRUNGOUTへの愛。STRUNG OUT だけでなくFAT wreckというレーベルが、90sメロコアがどれだけ僕達の青春を彩ったか。
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あなたたちが!どれだけ日本のライブハウスシーンに夢を与えたか!
楽屋に帰ってからもSTRUNGOUTメンバーに拙い英語で同じような事を伝えた。たぶん僕は泣いてた。ギターのロブがハグしてくれた。
その日のライブは格別だった。最初は関係者エリアで観ていたのに「vevet alley」のイントロでモッシュピットに突っ込んで行った。
「too close to see」はいつだって、何回観たって泣いてしまう。何度聴いても完璧な一曲だと思ってしまう。
夢が一つ叶った。
そして、また共演したい!て夢ができた。
またまたSTRUNG OUT来日公演が決定した。今回は東京のみ二公演。
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今回は共演出来ないのはちょっと残念だけど当然僕はワンマンの方に行く気まんまんでワクワクしていた。
ところがだ。
前日に招聘元のチームの一員であるY君とメールしていたら「ギターのジェイクが身内の不幸で来れない。ギター一本の四人体制でやる事になりそうだ」と
何故かこの時僕は冗談で「残念だなー!僕結構弾けるけどなー!」みたいな事をメールした。
え!待って待って!冗談だよ!待って!お前は何を言っているんだ!
来れなくなったのは仕方ないとして一曲でも彼等のバンドの持ち味であるツインギターで演奏された方がお客さんも楽しいだろうという話だった。
話はサクサクと転がり、とりあえず僕は翌日会場にギターを持っていく事になった。
メンバーが何をやるかも解らないので練習しようにも出来ないし、何より前日の深夜だった。
「色々聞いてるかもだけどベストは尽くすけど期待しないでね。明日楽しみにしてます!」とメールして、開き直って寝た。
起きたらY君から連絡が来ていた。
「リハでやってみてメンバーからOKが出たら本番もやろうか」と連絡があった。
逆に言うとメンバーからNGが出る可能性も多いにあるということだ。
自信など全く無いがリハでちょこっと彼等の曲を合わせるだけでも一生の思い出だ!と腹をくくってアシベに向かった。
到着するとサウンドチェック最中。マジでジェイクはおらず、四人でワンマンをやり切る気のようだ。
Baのクリスが僕を見て「タカヒロだろ!早速合わせよう!」と声をかけてくれた。
雲の上を歩いてるみたいな気持ちでセッティングをしていると、Gtロブが「なにが弾ける?何がやりたい?」と。
何がやりたいだと??
僕はもしそう聞かれたら「too close to see!」と言うつもりだったのに何故か「vevet alley」と言った。何故わざわざ難しい曲を!!
五人で一回velvet alleyを通して、Voジェイソンが「完璧!」と言って何処かへ行った笑
この時点で僕は幸せ死にしそうだった。STRUNG OUTのメンバーとSTRUNG OUT演奏してるんだぜ!
クリスが「セッティングの時別の曲のリフ弾いてただろ?それをやってみよう!」と言い「no voice of mine」という曲を一回通した。「完璧!」と言いクリスはどこかへ去った。
ロブとジョーダンが僕の目を観て「too closeは弾けないの?」と言った。反射で僕は「自信無い!」と言った。
本当は一番弾ける曲だった。何度も何度も弾いてきた曲だ。
でも彼等の代表曲だ。僕なんかが弾いたらおこがましいし、日本のファンも良い顔しないだろうと思った。
ロブが弾いてみてと言うので軽くコード進行をひと回ししたら、二人は特に何も言わず何処かへ行った。
アメリカのバンドは日本とは違う。セットリストを提出などしないし、直前まで決めない。
オープンし続々とお客さんが入る中。僕は何曲やるのか何をやるのか何曲目にやるのかも解らないまま、アシベの倉庫でカチャカチャ練習していた。
19歳当時の僕を横浜ベイホールに連れてってくれた先輩バンドマンの上野さんに電話して、状況を説明し、「頑張れっていってください」とお願いするくらいにはテンパってた笑
先輩。TOO CLOSE TO SEEというバンドのギタリスト上野さんは「思いっきりやんなよ!」と言ってくれた。
スタートまで十五分というところで陰でガチャガチャ練習していた僕のところへロブが現れ、「さっきのアレだけどちょいちょい押さえ方違ったぞ。本当はこうだよ」と修正をしに来た。今言う?それ今言う?!
続き
https://anond.hatelabo.jp/20200911202150
アブラハム・マズローの書いた『完全なる経営』(日本経済新聞出版 大川修二訳)という本を読んだ。
その中では、精神的に健康な人間というものが語られている。平たく言うと、自己実現できる人のことだ。
自己実現とは、本に書いてあった内容によると、こんな感じの人だ。
・今の状況をありのままに捉え、不確実な状況でも耐えることができる
・夢中になれる物がある
この対極にあるものとして、精神的に不健康な人間についても述べている。
本文の中で、精神的に健康な人間と不健康な人間が対比されている描写は以下の3つだ。
相当高い発達段階にいる人間は、破壊よりも創造を好むものだ。創造する喜びは破壊する喜びよりも大きい。
ただし、破壊する喜びは確かに存在するし、そのことは看過されるべきではない。とりわけ破壊から強い喜びを得るのは、発達段階の低い人間、つまり神経症患者、未熟な人間、衝動をコントロールできず無意識的に行動を起こす人間、サイコパスなどである。 P.63
彼は予想外の事態に直面しても怖れる気配を見せない(強迫観念にとらわれた硬直した人間は、予想外のできごとを怖れる)。創造的な人間にとって、計画とは先に進む道を探すための足場以上のものではなく、それゆえ、後悔や不安をともなうことなく、やすやすと放棄することができるのである。 P.319
どのレベルの動機づけによって生きているかを判定するには、さまざまな方法がある。たとえば、どのようなユーモアを面白いと感じるかによって判定するというのも、その一つだ。低いレベルで生きている人間は、敵意のこもった残酷なユーモア――老女が犬に噛まれる話や精神遅滞の子どもが他の子たちにいじめられる話など――を面白いと感じる傾向にある。リンカーンが示したようなユーモア――哲学的で教育的なユーモア――は抱腹絶倒するような類のものではなく、むしろ微笑を誘うものであるが、これには敵意や征服といった意味合いがまったく込められていない。このようなレベルの高いユーモアは、低次の欲求レベルにとどまる人間からは、まったく理解されないものである。 P.367
この3つの中で、一番下が気になった。
それって、どんなコンテンツだろうか?自分もこれまでに楽しんだことがあるのだろうか?
気になって考えてみた。
以下は、私の主観で選んだ『精神的に不健康な人間が好きなコンテンツ』だ。
□ 漫画編
この頃のCLAMPはトンガっていた。今の作風からは信じられないほど『精神的に不健康なコンテンツ』だったといえる。個別作品のネタバレはしないので安心してほしい。
人間の手足が千切れる、〇〇の頭部をもぎとって〇〇に見せる、これまで信頼していた人が裏切って主人公をボコボコにして作品完結だったり、自分の部族が皆殺しになるのを割と涼しい顔で眺めている〇〇がいたりと、今に比べれば殺伐とした作風だった。(※もちろん例外はある。「CLAMP学園探偵団」「20面相におねがい!!」「学園特警デュカリオン」など)
このような作品を商業誌で描くということは、当時のCLAMPは精神的に不健康な人間の集まりだったのか?と私は思った。
そのとおりだと思う。
CLAMPに関する情報を集めれば集めるほど確信を深めるようになった。どんな情報を集めたかは言わない。彼女達の名誉を傷つけるおそれがあるからだ。あの〇〇〇〇〇〇を作った奴はどこのどいつだろう。訴えられればいいのに。
CLAMPが今のように精神的に健康なコンテンツを作るようになった境は、『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』の辺りだと思う。
この頃からCLAMPの作風が急に丸くなる。魔法騎士レイアースはシリアスな場面が多いが、これまでの作品に比べれば緩い。ギャグも多いし、家族同士の愛情、恋愛もしっかり描いている。
※もちろん今でも殺伐とした物語を描くことはある。BLOOD-Cが好例だ。
作品内容がジェノサイドな方向に行ってしまうというのは、何もCLAMPに限ったことではない。他の有名漫画家にしてもそうだ。それは雁屋哲だったり、板垣恵介だったり――眉月じゅんのような若い作家でもそうだ。
初期の作品というのは、どうしてもそういう方向になってしまう。それは、自分がこれまでに受けた苦しみや、社会への恨みや、一発当ててやるといった決意がそうさせるのだろう。
漫画家として食っていける人間というのは、若いうちは苦労しがちだ。サラリーマンに適合するタイプの人間ではないので、学校で仲間外れにされたり、いじめられたり、日陰の存在になりがちだ。
そんな環境の中で作品を描く力を磨き上げた人間というのは、自分を虐げてきた社会に対する不満を創作活動を通してブチまけてしまうのかもしれない。
あくまで推論に過ぎない。デビュー作品も、今の作品も殺伐とした雰囲気が少ない作家もいる。大御所だと高橋留美子だ。あの人の作品は、初期の物も今の物も人間愛に溢れている。
一般的には、一山当てて名前が売れたり裕福になったりすると、作品内のグロテスクな傾向は薄まっていく。
名前が売れると承認欲求が満たされるし、印税が入って裕福になれば、食事に旅行にファッションに、いろいろと楽しみ放題だ。
「恒産無き者は恒心無し」という故事があるが、まさにこれを地で行くのが人間の性だと思う。
以上は、ほとんどの創作者に当てはまる傾向だ。若い頃に殺伐で辛辣なジェノサイドを描いていた人が、有名になるにつれて人間同士の繋がりを大切にした作風に変化していく。
ここでは個別具体的な作品を扱う。ネタバレはしないが作品の感じは伝わってしまうだろう。
2010年から月刊誌で連載が始まった作品で、2014年にアニメ化された。原作はタカヒロだ。
①グロテスクなシーンがよくある。身体の欠損や理不尽な死は基本。
②読者に残虐なシーンを読んでもらうことを目的とした話がある。特別編の3人娘など。
③グロ以外にも人権を軽んじる描写多数(特に女性と田舎者に厳しい世界だ)
こちらのタカヒロ氏は、ほかにも勇者であるシリーズ(ex結城友奈は勇者である)を手掛けている。この作品も、真面目でいたいけな少女を痛ぶることで読者や視聴者、プレイヤーを楽しませることを目的のひとつとしている。
人は、一体なにが原因でこのようなコンテンツを考えつくのか?
ストレスにほかならない。生きていることが苦しかったり、面倒くさかったり、人が憎いと思ったり――そんな観念が繰り返し脳裏に浮かぶ度に、その邪悪な何かを外に出そうとする。あるいは、他者を自らの仲間にしようとする。
タカヒロ氏のインタビュー記事を可能な限り読ませてもらった。記事内では、常識的な言葉で作品をPRしているように思える。しかし、毒がある。不満であるとは言明しないものの、コンテンツに関する何かに対して、さりげなく毒を吐いている。
さりげないから目立たないだけで、さりげなくない表現を使うとコンテンツの関係者にケンカを売っていることになる。そんなインタビューがひとつ以上あった。
精神的に不健康なコンテンツを作るのは悪いことではない。それが面白いという人がいる限り、価値あるものだ。
私も昔は、そういうコンテンツが好きだったと思う。でも、大人になるにつれて、社会で果たす責任が大きくなっていくにつれて、精神的に不健康なコンテンツよりも、心を健康してくれる、浄化してくれるコンテンツが好きになっていった。(一例として、のんのんびより。ニコニコ動画の再生数を見てもらえれば、私の言っていることが伝わると思う。ニコ動で一番売れている有料アニメだ。あれから一時的に無料期間があったので今は判然としないが、当時は少なくとも1話あたり3000再生は売れていた)
2010年代の前半辺りが最盛期だったと思う。当時は、ふたばチャンネルやニコニコ大百科、pixivなどにゆ虐のイラストや漫画を上げる絵師がいたり、ゆっくり虐待の小説を専門に投稿する掲示板があった。
このコンテンツにおいて示唆されている行為は何なのか?ゆ虐の作品を何度も覗いたことのある方ならお気づきだろう。
ゆっくりというのは、愚かな人間のメタファーだ。そのメタファーを痛めつけたり殺したり、漫画という形で傍目から眺めることで精神的に不健康な人間の欲求を満たしている。
精神的に不健康な人間はこういったコンテンツを好む。一言でいえば、人権侵害をテーマにした作品や論評や意見を好む。
同じ時代でいうと、mixiのニュース引用型日記だ。ニュースを引用して記事を書くことができ、投稿すると下にある引用記事一覧に載る。
今は廃れた光景だが、障がい者や生活保護受給者やホームレス、タクシー運転手に教師、公務員などを扱った内容がmixiニュースで取り上げられる度に、心無い誹謗中傷を述べた日記を投稿するのを楽しみとする人たちがいた。
障がい者が事件を起こすと「殺処分せよ」、生活保護受給者の不正が問題になると「貧乏人は死ね」、タクシー運転手が客とトラブルになると「タクシー運転手は社会の最底辺」など、差別の例としては完成され尽くした日記を投稿する層が一定数いた(しかも彼らは連帯を組んでいる。反論コメントは徒党を組んで煽ったり馬鹿にすることで潰す)。
一番ひどい例だと、東日本大震災が起こった際に、携帯電話の絵文字で津波に流される人々をアスキーアート風に表現した日記を投稿する人がいた。その人自身も、心に問題を抱えているように思える文調だった。
mixiの運営も、一定数の通報が集まるとそういう日記を削除し、ユーザーアカウントも凍結していたようだが、さほどの効果はなかった。
こうした人権侵害を行う人に共通しているのは、「社会に恨みを持っている」ことだ。
私が観察したところ、上記のmixi日記の数名の投稿者は以下のような環境にあった。
・いい大学を出ていい会社に入ったものの、嫁が公然と浮気をしていて、でも子どもがいるから離婚できないという葛藤を抱えている
とにかく強いストレスに晒されている人たちだった。
□ アニメ編
・該当する作品について
※後日追記 強いていえばBLOOD-Cだが、あれはどちらかというとシュールなギャグアニメなのでは・・・?という印象がある。
なぜかといえば、公衆放送なので当たり前なのだが、人権侵害コンテンツなど流せるはずがないからだ。
上記で挙げたアカメが斬る!についても、だいぶマイルドになっている。
アニメを企画する会社や、アニメ制作スタッフらが自主判断でグロシーンをマイルドにしたり、描写自体をなくしている。
あの3人娘は死なない。むしろ最終回で生存描写がある。この改変には痺れた。原作者が精神的に不健康な人間であっても、スタッフには良心があったのだ。
CLAMPの作品もそうだ。初期の作品である『X』には、地震でビルなどが倒壊し、多くの人が犠牲になるシーンが幾つかある。グロシーンも多数だ。
こういう描写が問題になり、漫画版のXは最終回を迎える前に編集側から強制ストップがかかった(もちろんCLAMPは続けたかったらしい)。
アニメ版はだいぶマイルドな描写になっている。残酷なシーンはあるが、気持ち悪さを感じるほどではない。放送コードの力は偉大だ。
今回はこれくらいで。
近年(と言っても10数年前くらいからになるが)秋葉原にはメイドカフェなどの萌産業の店舗が増えてきている。
一方で従来の電子部品や家電、オーディオ、パソコン、ビデオゲームなどを取り扱う店舗は減る傾向にある。
そのためか、秋葉原のことをよく知らずに「秋葉原は風俗街になってしまった」とか「もう昔の秋葉原のような店舗は無い」など間違った知識で秋葉原を表現する者が後を絶たない。
そんな勘違いした方が秋葉原に来て歩くのは中央通りと1本裏に入った程度だろ?
お前らダンゴムシ探すときに新宿駅前で探すのかよ。ダンゴムシはジメジメした石の下にいるんだよ!
秋葉原の昔ながらの店はジメジメした裏通りだったりラジオセンターやラジオデパートのようなところにブワァーっとたくさんあるんだよ!
それでは従来の電子部品やら家電やらパソコンやらの店舗はどれくらいあるのか一覧を作ってみた。
個人が作った一覧なので間違いや閉店していたり漏れもあるだろうがまあ誤差程度だろう。
秋葉原の定義については、外神田1〜6丁目+その周辺を秋葉原としている。
電気街中央通りからみて、北は蔵前橋通り+50mくらいまで、西は昌平橋通りくらいまで、東は昭和通りくらいまで、南は神田川くらいまで。
北についてはaitendoと遊舎工房を入れたかったので少し範囲を広げました。
店舗については、一般消費者が購入できる店舗をリストアップしました。
主に自分の目で確認したのが多いですが、ストリートビューや店舗公式Webサイトなども参考にしています。
https://anond.hatelabo.jp/20151014205650
↑これを3年前に書いたものです。久々に増田を見てたら思い出して、3年前の分類を今あらためて検証してみようと思う。
一時期流行ったジャンルだけど。すっかり見かけなくなった。というか、劇場版まで行ったオニイサマ以外は商業的に成功したとは言えず、ジャンルとしてはすっかり衰退した。多分なろう系に移行したのだろう。
※今季なし
このジャンルは廃れないですね。ただ青ブタみたいなゼロ年代に流行ったタイプ(学園エブリデイ・マジック?)的なのはあまり見かけなくなった。禁書が8年越しで3期やるのは謎。円盤売れるんですかね?
※青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない、ソードアート・オンライン アリシゼーション、とある魔術の禁書目録III、俺が好きなのは妹だけど妹じゃない、ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士
まんがタイムきららのCMを見ていると、次何がアニメ化されるかだいたい把握できる。逆に芳文社以外でアニメ化するのあまり見かけなくなった。今季ではとなりの吸血鬼さんあたりか。毎クール何かがアニメ化されるけど、ゆるキャン△ほど成功するのは稀。今季のアニマエールもGAか幸腹グラフィティぐらいのポジションになりそう。
これも定番。今季のグリッドマンは後述するリメイク枠ともオリジナル枠ともとれるけど、逆に既に一からオリジナルで作ろうとするのは難しいジャンルかもしれない。
※SSSS.GRIDMAN
この枠は鉄板だと思ったけど意外と今季あまり見かけない。学園BASARAがそうなんだろうけど、どちらかと言うとリメイク枠?それにしても、過去の偉人をイケメンにして戦わせるジャンルって、何番煎じかわからなくて既にレッドオーシャンだと思う。美少女にするやつもそうだけど。
※学園BASARA、BAKUMATSU
前季のはねバドは作品の品質もよく公開のタイミングもベスト(日本勢の活躍)だったのに商業的には失敗だった。今季の火ノ丸相撲はタイミング的には最悪だが(年中不祥事起こしている相撲界にベストなタイミングなんか存在しないが)、商業的にはどうなるんでしょうか?グラゼニも広義にはここなんだろうけど、スポ根の根の部分がないしなあ。。。
ゾンビランドサガが覇権アニメになりそうなのに対して、一時代を築いたP.A.Worksの色づく世界の明日からが全然話題になっていない。作画だけじゃ商業的にはうまくいかないんですね。
RELEASE THE SPYCEはゆるゆり勢もゆゆゆ勢もプリプリ勢も買わなそうな気がする。桂正和2作品も空気っぽい。
※ゾンビランドサガ、色づく世界の明日から、RELEASE THE SPYCE、DOUBLE DECKER! ダグ&キリル、RErideD-刻越えのデリダ-、あかねさす少女
今季の閃乱カグラってもともとコンシューマーゲームなのね。この手ので3期もアニメ化するのって珍しい。コンシューマーゲーム原作なのに乳首が見えるのも珍しい。
※東京喰種
一時期多かったこの枠も今季は風が強く吹いているだけ。アニメ化するなら同じ作者のまほろ駅前多田便利軒のほうが良かったのではないか。
ゾンビランドサガもここなんだけど(ついでにアイドル枠でもある)、純然たるギャグ枠はティラミスと本田さんいう感じがする。今季はガイコツとゾンビがと吸血鬼が日常生活をおくる季節なのね。
今季なし
京都アニメーションとP.A.Worksによって一時代を築いたこの枠も最近見なくなった。ギャルゲー自体の衰退を感じさせる。
リメイクはないけど、今季は過去作のアニメ化が多い。禁書もこっちか?
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風・からくりサーカス、蒼天の拳、バキ
タカヒロが関わっているRELEASE THE SPYCEがいつ人死が出るか注目。深夜アニメの魔法少女ものはほぼこれだと思ってよい。
※今の所今季なし
たまたまなのか、前回もなかったけど今回もなし。あまんちゅ!やぐらんぶるが有ったので、決して廃れた枠ではないが。
※今季なし
このジャンルも見かけなくなった。青ブタが雰囲気としては近いけど部活じゃないし。
※今季なし
どうでもいいけど、BLってなんでポルノ的になるんですかね?同性愛を扱ってても、やがて君になるみたいな爽やかな青春恋愛ものみたいなのできないんですかね?
※抱かれたい男1位に脅されています。
石鹸枠に変わり興隆している枠。オニイサマとスマホ太郎のせいですっかり評判が悪くなったこの枠だが、今季はスライムとゴブリンが思いの外面白い。SAOや幼女戦記みたいなものからスマホ太郎まで玉石混交。
※転生したらスライムだった件、ゴブリンスレイヤー
ハオライナーズの登場以降一般化。中国原作だったり、中国の制作会社だったり、日本製だけど中国で売ること前提だったりする。今季の狐狸之声はアイドル枠でもある。
※狐狸之声
ソーシャルゲーム原作のアニメ。バンドリのようなゲーム販促と声優の売出しのためだけの駄作から、ウマ娘のような王道良作まで玉石混交。今季のソラとウミのアイダは前者のタイプ。関連バラエティ番組や宣伝にやたら力を入れるようならば要注意。
※ソラとウミのアイダ
ティーンズラブと呼ばれる女性向けエロ漫画原作の短編アニメ。2017年の「僧侶と交わる色欲の夜に…」以降毎クール放送されている。紳士枠以上に色々つツッコミどころ満載。イケメンと成り行きでセックスする(レイプまがい)というテンプレストーリー。フェミニストの皆様に置かれましては、キズナアイなんぞよりもこっちを問題にしろと思う。これ円盤売れるの?
難民枠と違って明示的に女性同士が同性愛関係のアニメ枠。そういう意味ではゆるゆりはこの枠ではない。腐女子枠と違ってアニメ化では性描写は少ない(明示的なのはcitrusぐらいか、青い花もアニメではそこまで描写されていなかった)。
( 2018年秋アニメ2話までほぼ全部観たから感想書く その1 からの続き)
暮らしの知恵を得たDIO様の日常。良い最終回だった。4コマ漫画原作らしいテンポ感を感じる作品。
吸血鬼ちゃんの吸血鬼性は「亜人ちゃんは語りたい」の小鳥遊ひかり < これ ≦「傷物語」の阿良々木暦 ≦ DIO様 (<「傷物語」のキスショット)くらい吸血鬼。吸血鬼ちゃんがインタビュイー、普通の女の子がインタビュワーとなって「吸血鬼ってこんなんやで」を掘り下げていくお話になっている。これを見てDIO様のお気持ちを学ぼう。
制作は「結城友奈は勇者である」のスタジオ五組。かつキャラデザが酒井孝裕なので、平和な日常を観ているとなぜか泣けてくる。そんな日常を彩る劇伴は「スロウスタート」でお馴染み藤澤慶昌。もしかしたら私は同氏のファンなのかもしれない。最近のイチオシは「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の劇中歌アルバム「ラ レヴュー ド マチネ」より「誇りと驕り」(作詞:中村彼方/作曲・編曲:藤澤慶昌)、「ラ レヴュー ド ソワレ」より「RE:CREATE」(作詞:中村彼方/作曲・編曲:三好啓太/オーケストラアレンジ:藤澤慶昌)、「スタァライト」(作詞:中村彼方/作曲・編曲:加藤達也・藤澤慶昌)。
5期。スタッフは続投。イタリアのマフィアのお話。1話早々おっ始めている。現代の日本を舞台にした世界とは違う力学が働く世界観が面白い。「悪いことをしたら警察に捕まる」→「悪いことをするときは必ず警察に賄賂を渡さなければならない」みたいな。
毎期ごとに絵の雰囲気を変えていくスタイルゆえ、4期と雰囲気が異なっている(4部に登場したキャラクターを見るとわかりやすい)。今期は特に動かしづらそうなキャラデザなので、アクションでゴリゴリ動かすようなシナリオではなく会話劇のような作品なのかな。ただ、JOJOの特徴として「トメ絵」でアクションシーンを決める演出が多いので、1話でもそういった趣向のアクションシーンになってる。そういう意味では非常にアクション映えを意識したバトルアニメ。特に2話のvsブチャラティ戦は情報量が多すぎて頭がパンクしそう。
今期も神風動画は絡みなし。残念!でもEDのチョイスがやっぱり良い。
ガッチャマンになった女の子の成長を描く日常アニメ。キャッチーなOPが印象的な作品。原案:タカヒロ(「結城友奈は勇者である」原案)、キャラデザ:なもり(「ゆるゆり」原作)。めっちゃカレー食べたい。
なもりさんのキャラがめっちゃかわいい。特に制服のデザインが秀逸。ゆるゆりと比べやや等身が高くなっているのはアクション映えを意識したのかな。日常パートかわいく、アクションパートはかっこよく。
日常パートがとにかく平和なはずなのに、なぜか背筋がざわざわする感じがタカヒロっぽい。主人公の動機づけとかもゆゆゆっぽい。そういう視聴者のカンを察してか、2話ではスパイスの作用、副作用についてちゃんと説明がなされている。「安心して、これは満開システムじゃないよ」というメッセージかな?
音楽の使い方が好き。特に音楽のないシーン。日常、非日常と強い緩急のあるシナリオにうまくマッチしてる。1話なら 日常(音楽なし)→不穏(音楽なし)→戦闘(高BPMのバリバリEDM)みたいな。
ゆゆゆはもともと日常半分非日常半分のアニメだけれど、甘さと辛さのバランスがやや辛さ寄りに仕上がっている。対して本作は(今の時点では)日常パートに尺を多くとって甘さ寄りに仕上がっているので、丁度ゆゆゆとゆるゆりの間くらいを目指しているのかな。一握りのスパイス。
スパイx女子高生といえば「プリンセス・プリンシパル」も同じコンセプトを持つ作品だけれど、プリプリは「組織の犬としてがんばったりする話」という諜報員っぽい話なのに対し、本作は「正義の味方として、悪の組織をやっつけるためならエンヤコーラ」という勧善懲悪モノに近い。敵のデザインを見ても、プリプリの敵は憎めないヤツがとても多かったが、本作の敵はなんだか昔見たことのあるようなパリッとした「THE WARUMONO」というデザインになっている。ロボのデザインとか昔なつかし系を意識してるのかな。合体技とかビックリドッキリメカは未登場だけど、科学忍法で戦う姿はまさにガッチャマン。1話でも忍法・ヘカートⅡとか忍法・ミサイルとか使うし。2話以降の科学忍法が楽しみ。
ガッチャマンといえば、あの作品は割と主人公たちに厳しい世界だったので本作もまたあれくらい厳しい世界なのかもしれない。昔のヒーロー作品は「悲しみを乗り越え、悪と戦う主人公」というモチーフの作品が多い印象なので、そういう流れをくむ作品だったりして。おのれタカヒロ。
TRPGリプレイ。「DARK SOULS」並に強烈なハイ・ファンタジー系冒険アニメ。元ネタはやる夫スレに投稿されていたもの。良い最終回だった。きびしいせかい。
物語は中世~近世を舞台に、人々の暮らしとともにあるギルドの冒険者の日常を描く…のだが。シナリオは「灰と幻想のグリムガル」をハードにした感じ。本作の監督、音楽、制作スタジオが作ってるアニメ「少女終末旅行」よりずっとハード。殺戮アニメ「オーバーロード」よりもキツイ。「灰と幻想のグリムガル」が描くのは「見てみて、世界ってこんなに美しいんだよ」という世界だけれど、本作にそういう趣向は無く(キャラは世界を語るためのロール、という部分は似ているが)、人とゴブリンの間にある確執、業、罪深さ、わかり会えない存在、といった深い谷を丁寧に描いている。
基本は毎話ゴブリンスレイヤーとゴブリンの戦いを描くのだが、「主人公たちが油断して敵に追い詰められる(敵の見せ場)」→「逆境パワーで敵を蹴散らす(主人公の見せ場)」という定番ではなく「ナメてかかった冒険者たちがゴブリンに惨殺される(敵の見せ場)」→「ゴブリンスレイヤーがゴブリンを惨殺する(主人公の見せ場)」という構成になっている。単純に見せ場を作るだけのギミックではなく、ゴブリンとゴブリンスレイヤーの対比構造を強調しているのが印象的だった(特に2話)。その残虐性、執念、狡猾さ。結果とんでもなくダークなヒーローになっている。
そんな戦闘演出について、ゴブリンの殺し方、殺され方がグロい。「灰と幻想のグリムガル」で最初にゴブリンをぶっ殺すシーンも大概エグかったけれど、こっちはもっとエグい。丁寧な流血表現の作画、末廣健一郎の音楽、古谷友二の音響効果等も相まってドキドキが止まらない。本作のシリーズ構成・倉田英之が関わった「メイドインアビス」では、例のシーンについて放送の審査を通すのが大変だったみたいな話を聞いていたのだけれど、本作はどうやって審査を通したのだろう(直接表現が無いから問題なかったのかな)。
あと「少女終末旅行」1話冒頭の白昼夢みたいな演出が好きだったので、あれをまた観ることが出来て嬉しい。
ダテコーアベンジャーズ。てさぐれ!みたいな3DCGショートアニメ。続投スタッフとしては監督・脚本のダテコーの他に主題歌、劇伴の井上純一/Hajime。制作はirodoriからリンクトブレインに(ゲーム用グラフィック開発等の会社で、アニメ制作実績はほとんどなし)。キャラクターのアニメーションはirodori版よりも硬め。やっぱりたつき監督は凄い。
毎話シナリオパートとアドリブパートがあり、シナリオパートは本編の配信に先駆けて公式ラジオで(ほぼ全部)放送された。なのに改めて絵がつくと面白く感じるので、散々言われていた「これラジオでいいじゃん」説を真正面から検証していくスタイル好き。ちなみに1、2話はアドリブパートが1分程度。BDにロングバージョンが収録されるとのことや、「もともと本作が放送されるのは去年の年末頃だった」のが延期に延期を重ねた事情を顧みるに、ダテコーはやはり罪深い作品を作る人なのだなぁ、としみじみ。
それぞれのキャラクターは中の人のパーソナリティが反映されていたりする。そのあたりはダテコーとの関係性が為せるやり方。そもそもこのキャスティングは誰もが思いつきこそすれ、実現できるのは日本でダテコー一人だけな気がする。これだけ人気声優を集めた上で同時にアフレコをするのは困難だろうと思っていたけれど、アドリブパートは必ず全員揃っているわけではない模様。
そのアドリブパートについて、カメラのアングルは固定(てさぐれ!ではカメラワークに相当拘っていることがわかる)。引きのほうがテンポ感が出しやすい(発言がかぶってもカメラ切り替えしなくていいし)ので、結果てさぐれ3期最終回のてさぐれグランプリみたいなワチャワチャ感がある。内容は相変わらずシモネタを自重しないスタイル。
略称はだかいち。芸能人の日常アニメ。ガチのBL。抱かれたい男1位と2位の自給自足アニメ。同性愛を描くアニメといえば今年は「citrus」を観たけど、こっちは登場人物が成人ゆえ、もう完全にエロに振り切っている(citrusもエロいけど)。
…と、思ったら監督の龍輪直征はcitrusのチーフ演出だった。同氏が監督を務めるアニメ「ニセコイ」「幸腹グラフィティ」はエロいのかな。
仕事とプライベートで力関係が逆転するってド定番だけど面白い。常に厳し目のツッコミを入れ続けているのに、プライベートではそのまま押し切られるくだりが好き。2話ではプライベートでの力関係が逆転する展開になってたり、心の振れ幅というか人間臭さの強い恋愛モノになっている。背景美術の感じとか、全体的にTVドラマっぽいかも。
そして二人の裸が良い。高人の(リアルに)骨ばった肩や腕、首筋に対し、准太の筋肉質な体躯。特に2話シャワーシーンで見える腹部の、外腹斜筋がキレイ。ちなみに、ちょくちょく准太の背中に生えている羽は犬のしっぽみたいな機能。
あと各話ともガッツリSEXシーンを描いている(流石に秘部は隠してるけど)。これでも原作よりソフトな表現になってるのかしら。
AmazonPrimeVideo独占
「うしおととら」に続く名作のアニメ化。制作は同作と同じスタジオVOLN。原作は既刊43巻で、アニメは3クールの予定。一般的に単行本1冊あたりアニメ2~3話程度のボリュームになることが多いので、本作の圧縮率は3倍くらい?シナリオ再構成には原作者が参加している。
OPEDがめっちゃかっこいい。制作したのは「へー、このアニメのPVも作ってるんだ」でおなじみの10Gauge。
多様な劇伴がすごく好き。何でもできるんじゃねえのこの人(劇伴は林ゆうき。今期「ダグ&キリル」「風が強く吹いている」「HUGっと!プリキュア」もこの人が担当している)。
97年~連載作品だけに、キャラデザのリブートをするかどうか気になったのだけれど、90~00年代のアニメを思わせる吉松孝博のキャラデザはやはり最高。同氏が活躍した本年(よりもい、オバロ、そして本作)に想いを馳せるうち、今が2018年であることを忘れそう。
本作は人間より大きい人形を戦わせるという作品なのだけれど、操作されている人形のアクションシーンが非常に良い。人形ゆえ複雑な四肢を複雑に動かすアクションは3DCGと作画をうまく使い分けている。アルルカンとか「へーそうやって出し入れするんだ」ってなるやつ。
メインキャスト3人が強すぎる。林原めぐみ&小山力也て。1話の「アルルカン!」で鳥肌が立った。そして主役の上田千尋は大規模なオーディションで選ばれた(公式では2500人って言ってた)そうなので、いかに力を入れているかが分る。
「gdgd妖精‘s」でおなじみ菅原そうたによるショートアニメ。本作も風刺ネタが多めのギャグ。ちゃんといつものアレもある。今回の被害者は三森すずこ、井口裕香、花澤香菜。
制作がいつもと違うので、作風も変わっている。全体的にカクカク。かつ目がチカチカする。
本編(10分頃)には回し役としてふかわりょうが参加しているのだが、やっぱりプロの芸人さんはすごい。このシリーズの作品は「散々ネタを出し尽くしたため、いよいよ出がらししか出てこなくなるやつ」がすごい好きなんだけど、ふかわりょうがいるとあらゆるボケを拾って笑いに変える力を感じるし、かつスムーズな流れを作ってくれるので短い時間でも十分面白い。やっぱりプロはすごい。
ヒーローに憧れる男の子が主人公の、SF刑事ドラマ。ノリはかなり柔らかめ。特に主人公がバカ。
キャラデザがかなりゴツい。アメコミのヒーローを意識したのかな。またセットやノリがアメリカのTVドラマっぽい。舞台もニューヨークっぽいし。
「TIGER & BUNNY」シリーズに続くバディもの。いろんな事件と並行して刑事たちの群像劇を描く。タイバニと比べると「踊る大捜査線」みたいな土臭いシナリオになっている。SFチックな展開は「メン・イン・ブラック」に近い。3DCGで描かれるメカアクションは流石サンライズといった感じ。プロデューサー曰く「多くの刑事モノ作品のオマージュを取り入れたシナリオになっている」とのことなので、刑事モノが好きな人は楽しみが多い。
音楽は林ゆうき。どちらかといえば刑事モノのTVドラマでお馴染みの人で、個人的にフジテレビ系のTVドラマ「BOSS」が好き。本作もそういったブラバンの劇伴がマッチしている。
人々の暮らしを象徴するシーンとして街の遠景+行き交う車+タイムラプス風演出を使っているけど、どうやってるんだろ。めっちゃすごい。
制作は鷹の爪でおなじみDLE。本屋さんの日常を描くFLASHアニメ。「本屋さんってみんなが思っている以上に大変な仕事なんだよ」という強いメッセージを感じる。モデルになっているのは都心にある「とらのあな」みたいな書店。作者の実体験が元ネタとのこと。
会話劇というより、半分くらい主人公(CV.斉藤壮馬)の一人漫談。主人公のモノローグを中心に展開されていくのだが、表情筋が全く動かないキャラデザとは裏腹のハイテンションな演技が光る。非常にテンポがよく、感情がほとばしっている。特に1話の「ファッ!?!?!!?」が好き。2話以降は「イカれたメンバーを紹介するぜ!」という副題どおりの展開なので楽しみが多い作品。
ショートアニメ。1期の続き。内容はいつもどおり。知らない人向けにざっくり説明するなら「シリアスな王道ロボットアニメ」。1期もそうだけれど、OPEDの「曲」は非常に真面目な作りになっている。
GIGAZINEから秋の便りが届いたので、気になった作品だけ。
監督:古田丈司 「漫画家さんとアシスタントさんと」「うたの☆プリンスさまっ♪」監督
シリーズ演出:安藤良 「亜人ちゃんは語りたい」監督
シリーズ構成・脚本:鈴木智尋「タイバニ」「ワンパンマン」シリーズ構成
音楽:林ゆうき 「デス・パレード」「キズナイーバー」「ボールルームへようこそ」劇伴。またドラマ「ストロベリーナイト」「DOCTORS」「BOSS」「リーガル・ハイ」劇伴
音響監督:木村絵理子 「TIGER&BUNNY」「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」「夜明け告げるルーのうた」音響監督
監督:玉村仁 大沼心の相方。「六畳間の侵略者!?」「落第騎士の英雄譚」シリーズディレクター
シリーズディレクター:アベユーイチ(ウルトラマンシリーズ監督)
シナリオ設定:打越鋼太郎 元スパイク・チュンソフトの人。「パンチライン」脚本
シリーズ構成・脚本:ヤスカワショウゴ 「六畳間の侵略者!?」「落第騎士の英雄譚」シリーズ構成
総作画監督:山本亮友 「三ツ星カラーズ」キーアニメーター、作監
音響監督:森下広人 「sin 七つの大罪」「セントールの悩み」「ISLAND」「メルヘン・メドヘン」音響監督
制作:ダンデライオンアニメーションスタジオ(「ロボマスターズ」制作全般)/十文字(グロス請けがメイン)
監督:菊地康仁 アクエリオン演出、マクロスF監督、IS監督、武装神姫監督
副監督:中山敦史 「アブソリュート・デュオ」監督
キャラクターデザイン:江畑諒真 「武装神姫」キャラデザ、「アブソリュート・デュオ」コンテ・演出・原画
制作:エイトビット 「IS」「武装神姫」「ヤマノススメ」「アブソリュート・デュオ」「グリザイア」
原作:鴨志田一 「さくら荘」「オルフェンズ」「Just Because!」
シリーズ構成・脚本:横谷昌宏 「サクラクエスト」「リゼロ」「Free!!」「はたらく魔王さま!」シリーズ構成
キャラクターデザイン:田村里美 A1Pictures各作品の作監
美術監督:渋谷幸弘 劇場版コナンシリーズ、夏目友人帳シリーズの美術監督
制作:CloverWorks A1 Pictures系列の制作会社。
監督:秋田谷典昭 「バクマン」「城下町のダンデライオン」「アクティヴレイド」「バトルガールハイスクール」監督
副監督:福島利規 「バクマン」「バトルガールハイスクール」コンテ、「城下町のダンデライオン」「アクティヴレイド」副監督
キャラクターデザイン・総作画監督:酒井孝裕 「結城友奈は勇者である」キャラデザ・総作監
監督:加藤誠 「櫻子さんの足元には死体が埋まっている」監督、「Re:Creators」副監督
キャラクターデザイン:合田浩章 「ああっ女神さまっ」監督、TROYCA各作品の作監
制作:TROYCA 「アルドノア・ゼロ」「櫻子さん」「Re:Creators」「アイドリッシュセブン」
監督:太田雅彦 「ゆるゆり」「琴浦さん」「さばげぶ」「うまる」「ガヴ」
シリーズ構成・音響監督:あおしまたかし 同上、「アホガール」シリーズ構成、「刀使ノ巫女」脚本
キャラクターデザイン:山崎淳 「三者三葉」キャラデザ、「プラスティック・メモリーズ」「NEW GAME!!」メインアニメーター
監督:龍輪直征 新房さんの相方。 「ニセコイ」「幸福グラフィティ」監督
シリーズ構成:成田良美 プリキュアシリーズ構成、「いつだって僕らの恋は〜」シリーズ構成
制作:CloverWorks A1 Pictures系列の制作会社。
監督:篠原俊哉 「黒執事」「凪のあすから」監督、「アリスと蔵六」6話コンテ、「魔法使いの嫁」22話コンテ
音楽:出羽良彰 「ふらいんぐうぃっち」「キノの旅(2017)」「凪のあすから」劇伴
監督:岸誠二 「ダンガンロンパ」「月がきれい」「ようこそ実力至上主義の教室へ」「結城友奈は勇者である」「あそびあそばせ」監督
シリーズディレクター:福岡大生 「ダンガンロンパ」「結城友奈は勇者である」監督
シリーズ構成:上江洲誠 「結城友奈は勇者である」「暗殺教室」「乱歩奇譚」「うーさーのその日暮らし」「この素晴らしい世界に祝福を!」「クズの本懐」シリーズ構成
キャラクターデザイン・総作画監督:河野のぞみ 「このはな綺譚」「あそびあそばせ」「七星のスバル」共同作監、「ハクメイとミコチ」ED作画
音楽:甲田雅人 「デビルメイクライ」「モンスターハンター」「ワイルドアームズ」共同作曲、「この素晴らしい世界に祝福を!」「ナイツ&マジック」「あそびあそばせ」劇伴
監督:雨宮哲 アニメ(ーター)見本市「GRIDMAN」監督・原画、「キルラキル」助監督、「ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン」シリーズディレクター
音響効果:森川永子 アニメ(ーター)見本市「GRIDMAN」音響効果、京アニ各作品
アニメーションプロデューサー:舛本和也 アニメーター見本市「GRIDMAN」制作補佐
監督:尾崎隆晴 「少女終末旅行」監督、「灰と幻想のグリムガル」5話コンテ・演出
シリーズ構成・脚本:倉田英之 「今、そこにいる僕」「神のみぞ知るセカイ」「グリザイアシリーズ」「灼熱の卓球娘」「メイドインアビス」シリーズ構成
脚本:黒田洋介 「ヨルムンガンド」「装神少女まとい」「SAOAGGO」シリーズ構成
音楽:末廣健一郎 「Re:ゼロから始まる異世界生活」「少女終末旅行」「こみっくがーるず」「ゴールデンカムイ」「はたらく細胞」劇伴
制作:WHITE FOX 「ヨルムンガンド」「Re:ゼロから始まる異世界生活」「装神少女まとい」「ゼロから始まる魔法の書」「少女終末旅行」「シュタインズ・ゲート ゼロ」
監督:さとう陽 「ヤマノススメ セカンドシーズン」21話コンテ・演出・作監
原案・シリーズ構成:タカヒロ 「結城友奈は勇者である」シリーズ原案
キャラクターデザイン:石野聡 「Classroom☆Crisis」「デート・ア・ライブ」「A.I.C.O. Incarnation」キャラデザ
音響監督:藤田亜紀子 「ハナヤマタ」「Classroom☆Crisis」「冴えない彼女の育て方」「賭ケグルイ」「刻刻」「はるかなレシーブ」音響監督
制作:Lay-duce 2013年設立 「Classroom☆Crisis」「いつだって僕らの恋は10センチだった。」
監督:佐藤雅子 「あまんちゅ!」2話コンテ・演出、「ボールルームへようこそ」4・17・23話コンテ・演出
キャラクターデザイン:天﨑まなむ 「未確認で進行形」「月刊少女野崎くん」「干物娘!うまるちゃん」「NEW GAME」「ガヴ」作監(NEW GAMEは共同で総作監)
音響監督:平光琢也 「GUNSLINGER GIRL」音響監督等
音楽:manzo 「秘密結社鷹の爪」劇伴 / 堤博明 「クジラの子らは砂上に歌う」「からかい上手の高木さん」劇伴
CG・映像制作:リンクトブレイン 2011年設立。ゲーム運営・開発事業が主 「弱虫ペダル」3Dアニメーション制作
監督:元永慶太郎 「ヨルムンガンド」「デート・ア・ライブ」「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」「デジモンアドベンチャー(2015~)」監督
アニメーションキャラクターデザイン:奥田陽介 「ご注文はうさぎですか?」「ブレンド・S」キャラデザ、「天体のメソッド」「ハイスクール・フリート」総作監
音楽:甲田雅人 「デビルメイクライ」「モンスターハンター」「ワイルドアームズ」共同作曲、「この素晴らしい世界に祝福を!」「ナイツ&マジック」「あそびあそばせ」劇伴
監督:山村卓也 「甘城ブリリアントパーク」5,11話「響け!ユーフォニアム」3,10話「響け!ユーフォニアム2」3話「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」7話コンテ・演出
キャラクターデザイン:門脇未来 「境界の彼方」「甘城ブリリアントパーク」「小林さんちのメイドラゴン」キャラデザ
総作画監督:丸木宣明 「甘城ブリリアントパーク」「小林さんちのメイドラゴン」総作監
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「おはよう」
水曜日の朝、母さんはいつものように、リビングでコーヒーを飲んでいた。
「もう朝ごはん食べる?」
「うん」
母さんはお皿にフレンチトーストを2枚載せて、テーブルに持ってきてくれた。
「あのさ」
「ん?」
「やっぱり、ただの夢だったみたいだ」
「夢って、上履き隠しの?」
「うん。昨日、犯人がわかったんだ」
「そう、良かったわね」
今にして思えば、狐につままれたような気分だ。
俺は家を出て、学校へ向かった。
いつもより少し早く着いたけど、こんな時間でも、校庭では縄跳びをして遊んでいる奴が何人かいる。
東校舎の玄関の下駄箱は、男女別にあいうえお順に並べられている。こんな早くから教室にきている奴も結構いるんだと、収まっている運動靴の多さでわかる。
俺はプーマの運動靴を脱いで、下駄箱にいつも通り収まっている上履きに履き替えた。
ぼーっとしている奴もいれば、最近おはスタで放送が始まった『デュエル・マスターズ』の話をしている奴もいる。
タカヒロはまだ来ていないみたいだった。
「あ、ケン君」
ユカだ。
「あ、もう知ってたんだ。良かった。でも、大変だったね」
すごく大変だった。
「アヤちゃんに謝ってもらわなくていいの?」
「いや、もういいよ。早く忘れたい」
俺は本心でそう言ったけど、ユカは怒っているようだ。
その時、
「おはよー」
その声を聞いて、ユカが叫ぶ。
「アヤちゃん! こっち来て!」
良いって言ってるのに。
「なに?」
「『なに?』じゃないじゃん。 アヤちゃんのせいでケン君がどれだけ……」
「ごめん」
アヤネが呟いたから振り向くと、やはりいつものように、まっすぐ俺の目を見ていた。
「もう、良いよ。名乗り出てくれて助かったよ」
あれはそれなりに勇気が要っただろうと俺は思っていた。あの時アヤネがああやって叫んでくれなかったら、俺は今でも自分を責めていたかもしれないし、クラス中から変態だと思われていたかもしれないんだ。
「良かったね、ケン君優しくて」
タッタッタッ
「はぁ、はぁ、はぁ」
タカヒロだ。
「ケンジ、僕さ」
「よお」
「悪かった。昨日、あんな言い方して」
「ああ、あれはもう」
「違うんだ。僕は、本気でケンジが変態だと思ってたんじゃなくて……」
当たり前だろ。なに言ってるんだ。
「でも、誰もお前のこと疑ってなかっただろ」
「それがさ……」
そう言ってタカヒロは、アヤネに目を遣る。
「アヤネ、あの時、密告用紙になんて書いた?」
『密告用紙』……? なんのことだろう。
それを聞いたアヤネは一瞬驚いたようにした後、「耳貸して」と呟いて、タカヒロの耳元で囁いた。
タカヒロが同じようにして囁き返す。
アヤネはタカヒロの右手を彼女の左手で取って、彼の掌に人差し指で字を書いているようだった。
「あぁ、やっぱり」
「昨日、親に連絡網見せてもらって、ヒロミの漢字確認してさ、『もしかしてこれか』って……やっぱりそうだった」
「ケンジ、あのさ、僕の名前の『弘』って言う字、『弓』にカタカナの『ム』なんだけどさ、あれヒロミの『ヒロ』と同じなんだ」
混乱する俺の耳元に、アヤネが筒を作るようにして両手を置いて、筒の反対側から俺の耳に声を吹き込んだ。
「おとといケンジ君が休んでた時、先生が密告用紙配ったの。それで、私がその、ヒロミの名前を書いちゃったから、その『弘』の字をタカヒロ君が見ちゃったんだって」
「お前、そんなことであんなに慌ててたのかよ。マジダッセーな」
「け、ケンジだって、あんなに取り乱して、お前自分がやったと思い込んでただろ」
言われてみれば、お互い様だった。
放課後、俺はいつも通り、タカヒロと一緒に駅の側道を歩いた。じつに8日ぶりの『いつも通り』だった。
『こちらは世田谷区役所です。光化学スモッグについてお知らせします。ただいま光化学スモッグ注意報が発令されました。外出や屋外での運動、お急ぎでない方の自転車の運転は———』
その瞬間、頭の中でなにかが弾けた。先週の水曜日、9月8日も、俺はこの放送を聞いていたんだ。あの日は注意報が出ていたから、誰も外でドッジボールなんてやってなかった。遊びたい奴は体育館に行ったけど、俺は気分が乗らなくて、こいつと教室に残ってぼけっとしてたんだった。俺は下駄箱にも行っていないし、水槽にも、校庭にも行かなかったんだ。
「……よし、やろう。久しぶりに!」
「ピアノは?」
「光化学スモッグ注意報出てたら、休みなさいってどうせ言うからさ、うちの親。外で運動するわけじゃないのにね」
「は? エディットキャラありでやろうぜ」
「んー、じゃあ両方やろうぜ。合計勝ち数で勝負な」
「なんでもいいよ、僕が勝つから」
「うっざ。絶対後悔させてやる」
(完)
「先生、遠藤さんの上履きがありません!」は、第9話「ケンジ」をもって完結といたします。
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「遠藤さん。僕は、先週の水曜日に、遠藤弘美さんの上履きを下駄箱から抜き取り、廊下の角の水槽の中に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」
気持ち悪かった。男子なんてこんなもん、って思ってたけど、実際に自分がやられてみると、『こんなもん』じゃ到底気が済まない。私の上履きを、私が見ていないところで下駄箱からとって、それを水槽の中に入れた? こいつが? 自分が目の前にしているものを、到底受け入れられなかった。
でも、こう言わなければならないんだろう。
「いいよ」
せめて、ケン君に軽蔑の気持ちが伝わるように、自分にできる限り最大の軽蔑を込めた声色で、私はそう言った。でも、どうせ『素っ気ない』くらいにしか思わない。男子はそんなもの。まして、こんな変態に、私の気持ちがわかるわけがない。
お決まりの儀式が終わると、私はできるだけ無表情を保ったまま、席についた。
「園田君は、勇気を出して自分がやったことを告白して、三人にきちんと謝ってくれました。間違いは誰にでもあります。でも、間違いを認めて謝るのは、誰にでもできることではありません。園田君、ありがとう。そして、高橋さん、広瀬さん、そして遠藤さんの三人も、園田君の話をきちんと聞いて、許してくれてありがとう。人を許すのも誰にでもできることではありません。みなさんも、間違いを犯したり、悪いことをしたりして、だれかを傷つけたり、また誰かに傷つけられたりすることが、これからたくさんあると思います。そういうときは、高橋さん、広瀬さん、遠藤さん、そして園田君のように、間違いを認め、きちんと謝り、そして、誰かが謝ろうとしているときは、きちんとその話を聞いて、できれば許してあげてください」
くだらない。先生だって、「ごめん」の一言で許せることと許せないことがあるのはわかってるだろう。ただ自分がクラスを指揮したいから、こんな風にしているんだ。
「園田君、こんなことをしたのは、理由があるんですよね? それをみんなの前で話してくれますか?」
「クラスのみなさん、僕は、高橋さんと広瀬さんと遠藤さんの上履きを隠して、それを自分で見つけてヒーローになったつもりで楽しんでいました。豊島さんの上履きがなくなって、それを山崎君が見つけたとき、山崎君がみんなに褒められて、豊島さんに喜んでもらっていたのが羨ましくて、自分もああなりたいと思って、やってしまいました。みなさんを騙して、不安にさせて、それを今まで黙っていて、本当にごめんなさい」
どうして当事者じゃない他のみんなが、「いいよ」、「いいよ」と言っているのか。本当にくだらない。迷惑をかけたというけど、だったらそれは、当事者の問題をクラスみんなの問題に仕立て上げた浦木のせいだ。『先生』という立ち位置は、そんなに気持ちいいんだろうか。
周りのみんなを見渡して見ても、本心で「いいよ」なんて言っているやつはいないだろう。いや、ひょっとしたら、ケン君と仲良しのタッ君くらいは、本心かもしれない。
そう思って彼の方に目をやった時、私は自分の耳を疑った。
アヤちゃんだ。ケン君が犯人じゃない? アヤちゃんは、何かを知っているの?
次の瞬間、タッ君が立ち上がって叫ぶ。
「僕じゃない!」
状況が理解できなかった。
「犯人は……」
「だから僕じゃないって言ってるだろ!!」
「黙って。タカヒロ君疑ってな……」
「黙るのはそっちだ!」
「だからそうじゃないって言って……」
「うるさい!」
「私はケンジ君じゃないって……」
「違う、違う、違う! 犯人はケンジなんだ。それでいいんだ。ほら、本人がそう言ったじゃないか! あいつは、アヤネの上履きを見つけたユウヤが羨ましいって言ったんだ! 『ヒーローだぜ?』って言ったんだ! あいつは、みんなに褒められて、女子に感謝されるのが羨ましくて、自分で上履きを隠したのに、それをまるで、『俺は頭が良いから見つけられるんです』って言うみたいに、わざと知らないふりをして、自分で隠したのを自分で見つけて、自慢げに『先生、あった!』なんて言ってたやつだ! あいつは、表では優等生ぶって、裏では女子の上履きを盗む変態だ!」
そんな言い方しなくても、と心の中で言いかけた時、自分もそう考えていたことに気づいて、ゾッとした。でも、タッ君のいうことは間違ってない……はず。じゃあアヤちゃんはなんでケン君をかばうの?
「園田君待ちなさい!」
割って入るように先生が叫ぶ。思わず教壇に向き直ると、ケン君がいなくなっていた。状況に耐えられなくなって、逃げ出したのかもしれない。弱い奴。あいつは私の上履きが隠された日もこうだった。いや、隠された、じゃなくて、あいつが隠したんだ———アヤちゃんの言うことが、本当でなければ。
「みんなは静かに待ってて」
音の方に向き直ると、涙目のアヤちゃんがタッ君を睨みつけ、タッ君はほっぺを抑えて俯いていた。
「上履きを隠したのは、私なの!」
「マジかよ」
私にだって、にわかには信じられない。アヤちゃんが私たちの上履きを隠した? ケン君がやったって、さっき言ったばかりなのに。
私はあの時、ユッちゃんとアユちゃんと一緒に、体育館で遊んでいて、上履きは体育館の下駄箱に置いたままだった。アヤちゃんは、いつも一緒に遊ぶのに、あの時はいなくて、私が上履きがなくなっていることに気づいて、二人と一緒にギリギリまで探した後教室に戻ったら、自分の席に座ってた……ような気がする。だから、アヤちゃんにアリバイは、ない……の、かな。でも、アリバイがないのはケン君だって一緒……。
「私は、ユカちゃんと、アユミちゃんと、ヒロミちゃんの上履きを隠しました。でもそれは、三人が私の上履きを隠したからです」
はっとした。アヤちゃん、まさかあの時のこと……。でも、それは違う。
「アヤちゃんそれは違うよ」
私の思ったことをそのまま言ったのは、私の口ではなくユッちゃんのそれだった。
「何が違うの!? あの時私の上履き袋を持ってたのはあんたたちじゃん!」
そうだけど、と私が言う間も無く、口の早いユッちゃんが続ける。
「アヤちゃんが途中でいなくなっちゃうから、私たち、ずっと体育館で待ってたんだよ。でも、用具のおばさんがもう体育館閉めるよって言うから、仕方なく、アヤちゃんの上履き袋も一緒に持って出たんだけど、アヤちゃん戻ってくると思って、用具のおばさんに言って、上履き袋を体育館の入り口のところにおいておいたの」
体育館は普段、授業とか式典で使う時以外は閉まってるけど、昼休みに校庭が使えないときは、昼休みが終わる10分前まで解放してくれる。その日はちょうど、光化学スモッグ警報が出ていて、校庭が使えなかった。
「でも私、体育館に戻ってきたら、もう閉まってて、入り口に上履き袋なんてなかった」
アヤちゃんが嘘をついているとは思えなかった。でも、ユッちゃんのいうとおり、私たちは確かに、アヤちゃんの上履き袋を体育館の入り口に置いて教室に戻った。あとでユウ君がそれを見つけたのは、体育館のそばにある、西校舎の給食用エレベーターの脇だ。だから、アヤちゃんの上履きを隠したのは、私たちじゃない。
「私たちは体育館の入り口に置いたんだから、アヤちゃんが戻ってくるまでに、誰かが移動させたんだよ」
「じゃあ誰が!?」
……
「俺なんだ」
沈黙を破ったのは、ユウ君だった。
「は?」
「お前、自分が見つけたって言っといて、隠したのも自分だったの?」
「こいつがほんとのジサクジエンかよ」
ユウヤは立ち上がって言った。
「俺、アヤネさんに、良いとこ見せたくて……ごめんなさい」
信じられない。こいつがアヤちゃんのこと好きなのは薄々知ってたけど、上履き隠して見つけたふりしてポイント稼ごうとするなんて。
……
「黙って!」
アヤちゃんの声。
「へーんたい……」
「私、嬉しかったのに……」
教室に先生が戻ってきてからは、みんな何も言わなかった。先生がいない間にわかったことは、アヤちゃんの上履きを隠したのがユウ君だったってこと、ユウ君はアヤちゃんの気をひくために、自作自演をしたと言うこと、私とユッちゃんとアユちゃんの上履きを隠したのは、アヤちゃんだったってこと、アヤちゃんは、自分の上履きを隠したのが私たちだと思い込んで、仕返しのつもりでそれをやったこと。わからないことは、どうしてケン君と仲良しのタッ君が、ケン君を犯人だと言ってあんなにキツく罵っていたのかと言うこと。
先生はそのままホームルームを解散して、放課になった。ケン君が犯人じゃないってアヤちゃんが叫ぶのを、先生は確かに聞いていたはずなのに、何も言わない。結局先生は、偉そうなことを言って私たちを指揮することにしか興味ないんだ。
放課後、アヤちゃんと話がしたかったけど、ユウ君と何か話してたから、また今度にすることにした。アヤちゃんだって、被害者なのはわかる。でも、自分の思い込みで私たちを一週間も振り回しておいて、まるで自分ばっかりが悲劇のヒロインみたいなあの態度は、ちょっとムカついた。何も水槽に入れなくたって良いのに。自分のは、上履き袋に入って出てきたくせに。
ユッちゃんとアユちゃんにバイバイした後、駅の近くの電話ボックスに向かった。ケン君にはちゃんと伝えておかないといけない。ママにもらったテレホンカードは、まだまだ度数が残ってたはず。ママの前じゃなく、落ち着いて話がしたかった。
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「みなさんを騙して、不安にさせて、それを今まで黙っていて、本当にごめんなさい」
これで良いんだ。
悪いことをしたら、認めて謝れば、許してもらえる。『自分はやってない』だなんて、最初から考えるべきじゃなかったんだ。さっさとこうしていれば良かった。
「いいよ」
「いいよ」
「いいよ」
「いいよ」
……
その時だった。
アヤネが突然立ち上がって、そう言った。俺の目をまっすぐ見ながら。
俺が犯人じゃない? なんでこいつがそんなことを言うんだ。
———俺は水曜日、確かにヒロミの上履きを隠した。昼休みが始まったら教室でぼーっとして時間を潰し、外で遊ぶやつらが出ていくのを待った。ヒロミもその一人だった。俺は誰の注目も浴びないように、まるで俺もドッヂボールをしに行くんだと言う風に教室を出て下駄箱に向かい、俺の下駄箱から3列ずれたところにあるヒロミの下駄箱に、彼女の上履きが入っているのを確認した。そして、誰にも見られていないことを確認して、その上履きを取り、教室の反対側にある熱帯魚の水槽に入れたんだ。あの時、「ポチャン」と言う音がして、跳ね返った水が少しシャツにかかったのは、はっきり覚えている。誰にも見られずに計画を遂行した俺は、何事もなかったかのように校庭に行って、ドッヂボールに合流した。———
確かにそうだった。だから俺は、今こうやって、わざわざみんなの前にたって「ごめんなさい」したんだ。それで、やっとみんなも許してくれるところだったじゃないか。それなのに、こいつは今更なにを……。
「犯人は、……」
アヤネが続けようとした時、後ろのタカヒロが飛び上がって叫んだ。
「僕じゃない!」
「はぁ? なにそれ。誰もお前の話なんかしてねえだろ」
全くだ。
クラスの視線は、一気にアヤネとタカヒロのふたりに集中した。「いいよ」コールも止まっている。
「犯人は……」
「だから僕じゃないって言ってるだろ!!」
「黙って、タカヒロ君疑ってな……」
「黙るのはそっちだ!」
「だからそうじゃないって言って……」
「うるさい!」
タカヒロの怒声で静まり返った教室を、アヤネの涙声が濡らした。
「私はケンジ君じゃないって……」
『俺じゃない』……?
「違う、違う、違う! 犯人はケンジなんだ。それでいいんだ。ほら、本人がそう言ったじゃないか!」
……。
「あいつは、アヤネの上履きを見つけたユウヤが羨ましいって言ったんだ! 『ヒーローだぜ?』って言ったんだ!」
やめろ。
「あいつは、みんなに褒められて、女子に感謝されるのが羨ましくて、自分で上履きを隠したのに、それをまるで、『俺は頭が良いから見つけられるんです』って言うみたいに、わざと知らないふりをして、自分で隠したのを自分で見つけて、自慢げに『先生、あった!』なんて言ってたやつだ!」
やめろ。
「あいつは、表では優等生ぶって、裏では女子の上履きを盗む変態だ!」
やめろ!!
気づくと俺は教室を飛び出していた。
俺は変態だ。いや、違う。俺は本当は、やってないんだ。俺は変態なんかじゃない。
『全部あいつが隠したんじゃねえの?』
違う。
違う。
違う。
俺はやってないんだ。
『俺は陰湿で、変態で、嘘つきで、自分がやったんじゃないと都合よく思い込んで、タカヒロを怒鳴って追い返してしまうような、ひどいやつだ』
違う。
『謝っちゃえば良いじゃない』
違うって言ってるだろ!
「ただいま」
声の震えが悟られないように、精一杯いつも通りにそう言った。
「だめじゃない、勝手に帰ってきちゃ」
「うん」
「無事帰ってきましたって連絡入れておくから」
「うん」
「何かあったならお母さんに言いなさいね」
「うん」
とにかく一人になりたかった。
俺は自室に入ると、鍵を閉めて、ランドセルを放り出し、ベッドに突っ伏した。
あれは、夢だったのか……?
『ポチャン』
水の音。
俺は壁にかかっているカレンダーに目をやった。父さんが会社でもらってきたもので、世界のいろんな場所の綺麗な写真がプリントされている。9月は、オーストラリアのエアーズロックの写真だ。
あれが夢だったとしたら、俺はあの日の昼休み、何をしていたんだろう。
確かこの時は、廊下の窓の外に上履きが落ちてたんだ。俺がやったのか?
この時は、理科実験室のゴミ箱。俺は昼休みに理科実験室に行ったんだろうか。
この時は、俺じゃない。ユウヤが見つけたんだ。上履きがどこに隠されていたのかも、俺は知らない。
アヤネの上履きを隠したのは、誰だったんだろう。
『犯人はケンジなんだ。それでいいんだ。ほら、本人がそう言ったじゃないか!』
そういえばタカヒロとは、俺があいつを怒鳴って追い返してしまってから、話してない。『チョコボ』もやってないし、先週は卓球も行かなかった。あいつは、行ったのかな。
考えれば考えるほど、気が重くなった。もう終わりにしたかった。どれもこれも、上履き隠しのせいだ。誰が犯人かんなて、どうでもいいじゃないか。みんなの前で謝れば、許してもらえる。それでみんな忘れてくれるし、また元どおりドッヂボールでもなんでもできるんだ。
……そうだ。今朝も俺はこう考えていたんだ。真実なんてどうでもいい。謝れば終わるんだから、それでいい。みんなとも仲直りできるし、タカヒロにも謝れるはずだ。そんな風に思っていた。
……
プルルルル、プルルルル
母さんの声。
『え、うん、ちょっと待ってね』
誰だろう。
なろう版(同一内容): https://ncode.syosetu.com/n0012dq/
火曜日のホームルーム。今日もケンジは学校にこなかった。僕があんなことを言ってしまったことで、ケンジをさらに追い詰めてしまったのかもしれない。ケンジは犯人ではない。それはわかっている。でも……。
昨日先生が『密告用紙』を集めたっきり、先生は何も言っていない。結果はどうなったのだろう。犯人は誰かわかったんだろうか。いや、あんなもので犯人がわかるわけがない。あんなもので、何もわかりっこない。そうだ。僕が彼の名前を書いたからって、それで何かが変わるわけがないんだ。
僕の心を読んだかのように、先生がそう言った。
「園田君、入って」
前の戸が開き、ケンジが教室に入って来た。神妙な面持ちだった。
「みなさんはまだ3年生なので、わからない人もいるかもしれませんが、悪いことをしたと告白するのは、とても勇気がいることです。誰でもできることではありませんし、立派で、素晴らしいことです。これから園田君に、何があったのかを話してもらいます。『自分には関係ない』というのではなく、これからの長い人生、みなさんの誰にでも、勇気を出して謝らなければならないことがあるでしょう。責めたり、馬鹿にしたりせずに、みんなでよく話を聞来ましょう」
「じゃあ園田君、できるわね」
ケンジが小さく頷いた。
先生に促されるまま、ユカ、アユミ、ヒロミの三人が立ち上がって、教壇の隣に立つケンジの隣に立った。何が行われるかは、明らかだった。
「高橋さん。僕は、先週の月曜日に高橋由佳さんの上履きを下駄箱から抜き取り、理科実験室のゴミ箱に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」
ケンジはそう言って頭を下げたあと、頭を上げて、不安げにユカに顔を向けた。
「高橋さん。園田君は悪いことをしましたが、きちんと自分がやったことを認めて、反省して、謝りました。高橋さん、許してあげられますか?」
ユカは無表情のまま、小さな声で「いいよ」と呟いた。
「高橋さんは上履きを隠されて辛かったのに、園田君を許してくれました。人を許すのは難しいことですが、素晴らしいことです。じゃあ高橋さん、席について」
先生がそう言い終わると、ユカは静かに自分の席に歩いて行った。
「広瀬さん。僕は、先週の火曜日に、広瀬あゆみさんの上履きを下駄箱から抜き取り、廊下の窓の外に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」
「いいよ」
次はヒロミだ。
「遠藤さん。僕は、先週の水曜日に、遠藤弘美さんの上履きを下駄箱から抜き取り、廊下の角の水槽の中に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」
「いいよ」
ヒロミはことも無げだった。
「園田君は、勇気を出して自分がやったことを告白して、三人にきちんと謝ってくれました。間違いは誰にでもあります。でも、間違いを認めて謝るのは、誰にでもできることではありません。園田君、ありがとう。そして、高橋さん、広瀬さん、そして遠藤さんの三人も、園田君の話をきちんと聞いて、許してくれてありがとう。人を許すのも誰にでもできることではありません。みなさんも、間違いを犯したり、悪いことをしたりして、だれかを傷つけたり、また誰かに傷つけられたりすることが、これからたくさんあると思います。そういうときは、高橋さん、広瀬さん、遠藤さん、そして園田君のように、間違いを認め、きちんと謝り、そして、誰かが謝ろうとしているときは、きちんとその話を聞いて、できれば許してあげてください」
やっぱり、そうだったんだ。そうだ。僕は自分が犯人にされるのが怖くて、ケンジに疑いを押し付けたんじゃない。ケンジと話していて、ケンジがやったんだとわかったから、だからそう書いたんだ。これで良かったんだ。
先生が続けた。
ケンジが頷く。
「それをみんなの前で話してくれますか?」
「クラスのみなさん、僕は、高橋さんと広瀬さんと遠藤さんの上履きを隠して、それを自分で見つけてヒーローになったつもりで楽しんでいました。豊島さんの上履きがなくなって、それを山崎君が見つけたとき、山崎君がみんなに褒められて、豊島さんに喜んでもらっていたのが羨ましくて、自分もああなりたいと思って、やってしまいました。みなさんを騙して、不安にさせて、それを今まで黙っていて、本当にごめんなさい」
先生がそう促すと、クラスのみんなが口々に「いいよ」、「いいよ」と言い始める。お決まりのプロトコルだ。
これでよかったんだ。これで全部終わる。そう思った矢先、目の前の背中が立ち上がった。
アヤネが言った。
『………弘』
恐怖で頭がいっぱいになった。
「犯人は、」
「僕じゃない!」
恐怖が口から押し出したその自分自身の言葉を聞いたとき、僕の体は椅子から立ち上がっていた。
「はぁ? なにそれ。誰もお前の話なんかしてねえだろ」
目の前が真っ暗になった。
こんばんは。
今丁度12時くらいです。書いてる間に日付変わりそうだね、今日は早く寝たいよ。
でもちょっと聞いてってよ。まじこい、やったことありますか?8年前位のゲームだからなんで今更って思うかもしれないけど、最近ふとつよきすってそう言えば続編出てたよな~って調べてたら
色々出てたみたいでDMMで全部セットで入ってる奴を購入したのね。
つよきすはもう相当良かった。面白かった~胸が温まる~この心の暖かいもの、もっと溜め込みてぇ~ってなったんだよ。
でさ、他になんかないかなってDMMで探しててまじこいはタカヒロだし幼馴染の友情モノっぽいし前アニメやってた様な気がするしこれええんちゃうんか?ってなって購入したのね。
ちょっと脱線するけどDMMでえっちげーむ買えるのもう相当偉いよこれ。
えっちげーむを秋葉原で買うのは恥ずかしい。何より現物を家に置くのが恥ずかしい。一緒に帰ってる所見られて付き合ってると思われたら恥ずかしい。
そんなむっつりスケベ達のヴァルハラ、そこにあります。回し者じゃないです。値段とか普通に高いし。なんか値下がりしてる奴あるからそういうの狙ってこう。
神MMの話は置いておくとしてまじこいやってたんですよ。ジョブも忙しいので1日2時間は出来ないかなって感じで。
つよきすやり始めた時から思ってたけど仕事で疲れて帰ってきてエロゲやって寝るみたいな生活、冷静に考えて地獄だよ
でもいいんだ。現実に乙女さんはいない。俺が会いに行くしかないんだ。
でまじこいなんだけどやっぱ中央にいるし百代さんからやろ~ってカチカチしてたワケ。
誰が好きかって聞かれたら今の所はまゆっちだけど、どうせ全員やるしって後回しにしたんだよね。でも昔の俺は好きな子選んでさっさとコンバインしたいとか考えてた様な気もする。若い子みてるか?これが大人になるってことだぞ。
とまあ地道にカチカチカチカチまじこい進めてって
色々あって
主人公がフラれて
主人公が頑張って
百代さんもデレてきて
フラれたんだよね。
それでちょっと主人公の親友と喋った後タイトルに戻された時の俺の気持ちちょっと考えてみて?
呆然としたよね。いやおかしいでしょ。この手のゲームって一本道でしょ。道から外れようがないでしょ。って思ったよ。怒りのグーグル検索だよ。アフターストーリーが追加されるとか書いてあるけど下のスペース空いたままだよ。
それで色々調べてたら好感度が足りないってわかったんだよね。それで気づいた。
主人公がフラれたんじゃなくて
俺がフラれたってことに。
男としても好きだけど今の関係のままでいたいみたいなこと言われてさ。
割と無難に無難にって選択肢を選んだと記憶してるけどもっと攻めた方がよかったのかな。いや、あんまり考えるのは辞めよう。辛くなってくる。
現実もうだつのあがらないサラリーマンだし、対戦ゲームは一生勝てねーし、えっちげーむだって女と付き合えねえ。
ここが地獄だよ。ああ、もう1時だ。明日も仕事だし、もう寝ないと。
もしよかったら誰も傷つかないえっちげーむ、教えて下さい。