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2019-09-16

故郷を思い出したので自分語りしてみる。

ふと生まれ育った町の情景を夢で見て、多少思うところがあったので気持ちを書き留めようと思う。

静かな入り江からさな漁船が海の彼方へ消えゆくような、そんな夢だった。

最近よく見かける「田舎で非知識階層に囲まれて育ったけど、地元に馴染めずなんだかんだで都会に出てきて過去ホームタウンを思い返すたびに多少絶望する」という散文的な自分語りであることを先に断っておく。

ただの個人経験であり、エスノグラフィのようなものだと思って読んでもらえれば嬉しい。

この日記結論はこうだ。

かに東京人間想像することも出来ないような社会」が日本のどこかには必ずあって、学ばないことが規範と化して社会再生産されているということ。

自分東海地方の海沿いの寂れた漁師町に生まれた。

名古屋まで電車で1時間半以上、文化的施設といえば聞いたことのない演歌歌手がたまに来る小さな市民ホールと、小さな本屋が2軒あった。

2軒の本屋万引き被害額が大きすぎて自分が町を出た後に潰れた(跡地はセレモニーホールという名の葬式場になった)。

1時間に一本しか電車のこない駅から伸びるメーンストリートで今でも開いている店は、年金暮らし年寄り趣味でやっている畳屋と宝くじしか無かった。

街中でスーツ姿の人は見たことがほとんどなかったし、そもそも人が出歩いている記憶すらない。

家族母親と母方の祖母のみ。

高卒で一度も町からたことのない母親は、漁師相手にする場末スナックで働いて自分を育てた。

同じ町で漁師をしていた父親フィリピンパブ出会ったフィリピーナに入れ込んで、小学2年生くらいの頃に母親離婚した。

それより前には「キミの父親不倫をしているんだ」と小学校の同級生母親から聞かされた。

相手は近所に住んでいた太ったおばさんだったので、あんデブとなぜだろうとその時は疑問に思ったけどすぐに忘れた。

最後父親と会ったのは、父親が家を出て半年後くらいに小遣いをやるからと呼び出された紫煙で視界の悪い雀荘だったと記憶している。

その後は行方不明で、風の噂では今はマニラに住んでいるらしい。

こんな家庭環境は、東京自分が属するコミュニティでは聞かない。

なぜそんなことにわざわざ触れたかというと、自分の家庭は何も特別ではなく、周囲を見渡せば程度の差はあれどどこもそんなものだったから。

親が大卒同級生なんてクラスに1割も居たかという感じだったし、自分が通った地元中学校には200人くらい同級生が居たがそのうち大学に進んだのは20人くらい。

自分博士まで進んだが、マスターレベルですら聞いたことがない。

あとで詳しく触れるが、そもそも勉強をするとか考えること自体忌避するという一貫したスタイルがあらゆる局面通底していた。

さて、シングルマザーの家庭はクラスに3割は居たし、両親が揃っていても母親父親違いの兄弟姉妹が居るなんて話も珍しくない。

世代職業漁業水産加工町工場自動車修理で、小中学校教諭公務員の子息は格の違いを醸し出すスーパーエリートの家庭扱いだったし、家も小綺麗だった。

スーパーエリート以外は、トタンの壁が海風茶色く錆びて、汲み取り式のトイレから伸びる煙突の先がクルクル風で回っている文化住宅か、古民家カフェを思いきりボロボロにしたような都内なら廃屋だと思われるような家に住んでいた。

町工場に勤めている人たちで指が無くなったなんて話もよく聞いたし、どこそこの家が生活保護受給とかという話もよく聞いた。

クラスメートが学校を翌日休む理由が、その前に起こした暴力事件家裁に呼び出されているからとかもよくある話だった。

そんな彼らが余暇にすることといえば、スナックフィリピンパブギャンブルセックスくらいしか聞いた限り思いつかない。

かに、成人した兄がいる同級生の家に遊びに行った時には、真昼間から居間同級生の兄と派手な格好をした若い女性がセックスをしていたし、パチンコ屋には毎朝人が並んでいた。

ギャンブルパチンコ電話投票する競馬が主流だったが、甲子園の季節になると地元暴力団が元締めをする高校野球賭博流行っていた。

暴力団偽ブランド品も売りさばいていて、軽自動車スウェット姿だけど鞄は高級ブランド(偽物)という出で立ちの女性をよく見かけたものである

まぁこんな感じでつらつらと思いつくまま挙げてみたが、自分身の回りで溢れていたのは、キーワードでいえば貧困、性、暴力ギャンブルだった。

そもそも大人たちがそんなスタイルだったので、子供達も似たような社会フラクタル図形のように構成していた。

小学校の頃には駄菓子屋コンビニでの万引きが横行していて、後に刑務所に入るような子供たちはその時代からすでに盗んだタバコを吸って、やっぱり盗んだバイクに乗っていた。

暴走族(ゾク)に入って大人たちを殴ったり大怪我するほどのゾク同士の喧嘩をする中学生たちが小学生のヒーローで、ゲリ便が出る時のような音を撒き散らすバイクに皆憧れていた。

そんな時に暴力的な彼らは、異質な存在排除することが大好きで、異質とみなされた同級生は徹底的に排除された。

小学6年生のとき教室に入ったらメガネをかけている子が素っ裸で椅子に縛り付けられて頭にバケツを被らされていた。

メガネは弱いもの象徴で、勉強議論をするような人間排除対象だった。

文革かって感じ。

反対に、野球が上手いか、足が早いかケンカが強ければヒエラルキーの上部に君臨できる。

動物的に強弱を判別できることがそのままヒエラルキーの源となっていたし、意思合意感情とその時の雰囲気で決まっていた。

そして中学生になると、今度は成績が良い人が排除対象となる。

真夏に水を飲まずに走りこんで泣きながら試合に負ける部活に打ち込むことがすべてに勝り、もしくは非行に走ることがある種の中学生らしさであるというコンセンサスを伴って正当化されていた。

授業中には廊下自転車が走り、思い出した頃に校庭に暴走族野良犬があらわれる。

トイレにはタバコの吸い殻が落ちているし、たまに窓ガラスは割られていた。

教師はたまに殴られたり、殴り返したり、車を壊されたりしていた。

一方で登校している生徒にとっては、校則フーコーパノプティコンも真っ青な規律自動化させるもので、髪型男子坊主女子は肩まで。

他にも細かい校則がたくさんあって、破れば容赦無く教員から殴られる世界だったし、皆が一緒であることを望んでいたので、逸脱すれば容赦無く告げ口されていた。

校則を破らなくても、目立てば排除対象になりうるので、いつしか自分も誰かが見張っていると意識して、いかに溶け込むかを重視するようになっていた。

そして積極的に学んだり考えることが嘲笑対象であったので、そこでもやはりセックスしたことがあるかとか、バイク知識があるかとか、そういう分かりやす尺度ヒエラルキー構成されていた。

授業中に教師から指名されて小難しい答えを言ったり、発音記号通りに英単語発音しようものなら3日は真似をされてイジられるのは御多分に洩れず自分地元も同じだった。

テスト期間は早く帰れるので皆喜んで下校後に遊ぶレベル勉強に対する姿勢で、将来は男子工業高校女子商業高校に通ってそのあとのことは何も考えないのが一般的だった。

ここまでは自分ライブで触れた15歳くらいまでの環境の話で、せいぜい15年くらい前の話だ。

はっきり言えば、そのような環境はまっぴら御免だし、そんなところで自分の子供を育てたくはない。

ただ、地元の話は中々難しい問題はらんでいる。

ここからは冒頭に述べた「社会再生産」について触れたい。

さて、経緯は知らないが、自分幼稚園の頃にIQテストを受けた。

そのあとに、あなたの息子は知能指数が高いから相応の教育を受けさせてあげてくださいと園長先生から母親コメントをもらったらしい。

大学のことすらよく知らない専門学校卒の母親だったが、自分都内海外の全寮制の学校小学生のうちから預けようとした。

だが、当時の自分はこともあろうに泣き叫んで拒み、結局は地元に残ることを選んだ。

当時のことはよく覚えていて、理由友達と離れたくなかったから。

その時に知りうる限りの世界を取り上げられることに対する極端な不安が何よりも勝っていて、母親は息子の気持ちを優しくも汲み取って折れた。

ただ、結論からいえば、自分結果的に完全に故郷を捨てた。

小学校に上がった時、小1か小2くらいの頃から、本を読み始めた。その頃に三島由紀夫島崎藤村やら、古い作品から新しい作品まで縦横無尽に慣れ親しんだ。

早朝に登校して空いた時間や、ジャンケンで負けて押し付けられた図書委員時間図書室でひたすら本を読んだ。

そのうちに、自分生活する社会根本的に異なる社会、つまり学び、考えることが重要であるという社会存在することを知った。

哲学思想系の本はもちろんのこと、西洋美術画集建築写真集に心を揺さぶられたし、マーラーCDを初めて聞いた時の感動は死ぬまで忘れないと思う。

めちゃイケを好むふりをして、自分加藤周一の羊の歌に感銘を受けて、とりあえず東大に行こうと中学の頃には考えていた。

そして周囲に迎合しつつも高校に進んだ。いわゆる地方公立トップ校だった。

他にも理由はあったと思うが、中3の時には成績が良いという理由ものを隠されたり上履きにガムが入っていたこともあった。

通っていた高校地元から電車を乗り継いで1時間は掛かる。

入学から1ヶ月もしないうちに、明らかに新たな社会社会階層自分は組み込まれたと自覚した。

同級生の親の職業は、医者弁護士会計士大企業社員ばかりだった。

誕生日には名古屋デパートの上層階のレストランだったり、どこぞで伊勢海老を食べるだのとそんな話もたまに聞いた(成金的な家はあまり無かったけど)。

彼らの親は旧帝国大学出身はざらにいたし、兄が東大、今はオックスフォード留学中とかそんな話も当たり前にあった。

幼い頃からピアノバイオリン書道バレエスイミングなんかをやっているのがマジョリティだったし、週末に美術館やコンサートホールに足を運んだという話も決してレアな話ではなかった。

彼らと出会ってとかく感動したのは、好きだった本や芸術の話を初めてリアル人間とできたことだった。

そして何より彼らは、自身解釈や、見解を示してくれたし、自分のくだらない議論にも向き合ってくれた。

もちろん性やギャンブル暴力ワンピースの話もたまにはあったが、それ自体享受するだけでなく、思考対象としても話題を取り上げることががあった。

高校以来、自分は学び、思考する人しか存在しないかのように振る舞う社会に身を置き続けている。

今にして思えば、もっと早く外の世界に出た方が良かったのではと素直に思う。

ただ、当時の自分には、その選択肢はなかった。

なぜなら、受動的に与えられたその社会自分のすべてだったから。

母親母親であるように、生まれ育った社会は生まれ育った社会であって、代替がきかない。

自分たまたま自分が立っていた社会と違う社会を知りうるきっかけを子供の頃に得たから今があるのであって、その機を逃せば一生地元に居ただろう。

なぜなら、考えることや知ることを拒むことが規範となる社会では、外の世界があるということ自体を知りようがないのだから

自分は考えることも、こうして頭の整理をすることも好きだ。

パチンコ新台や、友達奥さん不倫をして旦那相手と殴り合いの喧嘩をしたとか、そういう動物的な話題を「それ自体」をただ消費する社会に少なくとも自分は興味がない。

もちろん、そういった社会自分経験したような)を否定する理由はどこにもない。

ただ、自分故郷を捨てたように、その社会に残るのは、その社会適応しきった人々である

有り体にいえば、将来の選択肢存在すら意識できないのが自分体験した社会であり、どのような選択肢があるのか獲得しようする営みそのもの封建的否定される強い構造を伴っている。

からこそ、自分田舎はいつまでも同じ姿を留めることに成功しているのだと思う。

もちろん、その社会自体が恐ろしいぬるま湯であり、外には異なる社会存在することを予期している人も稀にはいることだろう。

幼い息子を外の世界に出そうと考えた母がそうだったように、おそらくそれに気付いた時に自身好転させるにはあまりにも遅い場合が大半である自分は思う。

そして、自分は今更何があったとしても、地元の彼らと交流することはできないし、するつもりは一切ない。

それくらいに共通言語がもはや異なっている。

母はもう二度と戻ってくるな、お前の居場所はもうここにはないと電話口でことあるごとに言う。

一方で、開成筑駒から東大に進んだ都内組は何も捨てることなく、安定的自分が望んだ社会享受してその上に今も生活を営んでいる。

それは誰でもそうであるように、最後最後に拠り所となり得る自らの地域的なアイデンティティをきちんと持っているということである

自分依拠すべき地域地元)を自己実現と引き換えに失ったのであって、願わくば我が子には地元を与えるか、もしくは地元がなかったとしてもサバルタンとなり得ない思想的な土台を築いて欲しいものである

そして同時に、自らの強みは故郷がない事であり、海外に出ることも辺境の地に赴くことも、自分さえ許せば可能となり得る。

今朝の夢に現れた、小さな漁船はきっと自分自身だったのであろう。

2019-09-15

ひょんなことから人生最大のモテ期が到来している

ウケ狙いで奥さんに手編みのマフラープレゼントして以来、元々手先を使うことが得意だった事もあり、編み物を経て今では裁縫にめちゃくちゃハマっている。

初めは体操服のゼッケン貼りくらいだったが、幼稚園に通う娘の手提げやら上履き入れなんかを作ってるうちに、元々凝り性な性格もあって徐々にお遊戯会衣装や娘のブラウススカートまで作れるようになった。カミさんに「あなたにそんな才能があったなんてホント助かるわあ」と言ってもらえたり、娘に目をキラキラさせながら「パパだいすき」と愛を打ち明けられたり、可愛い幼稚園先生に「ステキなお父さんですねウフフ」なんて微笑んでもらえたり、大人の魅力溢れるユザワヤお姉さま方に「今度は何作ってあげるんですか〜?」なんて囲まれたりなんかして、人生初のちょっとしたモテ絶頂期を迎えている。

ちょっと前についにハロウィンに向けた超大作、娘デザイン/パパ制作によるキラキラプリンセスドレスが完成したことを受け、娘もママ発狂してチューいっぱいしてくるだけでなく、最近では近所の奥様方までもトロ目で「ステキ旦那様、、、」と言ってくださるので、モテたかったら筋トレもいいけど男の裁縫マジおすすめ

2019-07-29

anond:20190729125118

お前の街年寄りのやってる謎の靴屋とかないの?

上履きとか買いに行ったようなとこ。

2019-06-10

オタク怨嗟こだまする

カードオタク/光】レアリティ☆☆


私はどちらかというと光属性オタクのつもりである

ツイッターを眺めていると、世のコミュ障人生ハードモードオタク達は結構ネガティブな傾向がありそうに思う。そこには人間社会を嫌い呪う声が蔓延している。それは別にいいと思う。インナントカグラムとかナァーントカブックみたいに自分を繕わず、弱い所をさらけ出して良い環境は本当に大事だ。

だが私はなるべく性善説に基づいてこの世と人々を愛し、ハッピーポジティブでいたいので、あまり頻繁にネガティブツイをしないよう心掛けている。闇オタク達の辛い過去現在を嘆く声を見ると、もう少し無理矢理でもポジティブにした方が気楽では?と思うこともあるが、個人勝手だ。どちらが良い悪いではない。


カードシャイニーウルトラパーソンズレアリティ☆☆☆☆

しかし、世の中にはもっとずっと超々光属性の、目を細めてしまうくらい眩しい人達がいるのだ。

先日、たまたま初対面の同年代数人としばらく行動を共にすることとなった。

彼等はめちゃくちゃいい人達だった。初対面の相手とも明るく親しげに話し、当然のように他者を何でも肯定尊重する。他者の親切心を最大値に想定しないと出ないようなアイディア提案し、実行してしまう。

人を疑ったり、拒んだりすることを知らないかのようなその人達はあまりに眩しすぎて私はクラクラした。

余暇で交わされる会話も他愛のない内容だけども、それは穴場のグルメとか海外旅行の話とかスポーツとかで、どことなハイソな印象を受けた。挙句「美味しいお酒お茶を買ったから今度家で友達と飲むんだけど来ない?」と誘われてしまった。彼らは高学歴エリートで、それなりにお金持ちなのだろう。たぶん。

え?私?私のことと言えば、話の流れでLINEスタンプを作った件を出したら彼らは「可愛い!すごい!」と褒めた上に即購入してくれた…うん。

ともかく偶然そういう人が集まっただけかもしれないが、私は彼らがあまりにいい人なので少し途中で辛くなってしまった。

一体どんな育ち方をしたらこんな何ルクス検討もつかないくらい眩しくなるんだろう。

どんなご家庭なのだろうか。

どういう人間関係を経験すればこんなに他者に親切寛容になるのだろうか。

彼らは学校下駄から自分上履きが消えてるみたいな経験したことがないのではないか

スキル【闇の反射】攻撃50発動1ターン後

しかしそこで私は気づいた。この疑りと妬みは、闇オタク達の見慣れたあの振舞いそのものであると。

ああ、光あるところに影あり。じめっとした日陰で隣の苔とキノコを見比べて、自分は違うと高を括っていただけで、私も結局は同じ穴のむじなであった。TLにこだまする怨嗟には私の声も混じっていたのに気づかなかっただけだ。私は「トラウマは一生消えないんだよ!!!」とかTLで叫ぶ暗い声に、前より少しだけ共感が持てるようになった。

今日も、絶えぬ愚痴体調不良と映えない食べ物画像推しへの偏愛ポリコレリア充への怨嗟を煮込んだTLの地獄の釜は、42℃くらいで冷え性の私には丁度いいのだ。この薄暗闇で、私はポジティブ(笑)を続けているくらいでいい。

また一つ自分の底が見えてしまった私はお茶会を丁重お断りし、ソシャゲのスタミナを消化して石を貯める作業に戻った。

2019-05-30

無敵の人になったことがある

25年ほど前、私が小学校6年生のころ陰湿いじめにあっていた。

上履きしょっちゅう無くなり、机には毎日のようにゴミを入れられた。

男子は私の側を通るたびに臭いと言い、

女子には基本的空気のように無視された。

体育の授業で私と組になると、嫌すぎて泣いた子もいた。

当時の私は酷いアレルギー持ちで、鼻水はずっとぐすぐすしていて、

日中なんども鼻をかんでいた。

その噛んだ鼻紙を爆弾のようにして、投げ合い押し付け合い遊ばれていた。

当時は今よりもまだ、いじめ問題対処がしっかりしていなくて、

先生は虐める方も苛められる方も問題だ。

仲良くしなさいという方針指導をしていた。

親はあんたが怒るから楽しがって、またからかうんだから無視しなさいといった。

毎日毎日毎日毎日毎日死ぬことばかりを考えていた。

なんでこんなに醜く生まれしまったのだろうか、

なんでこんなに酷い目に毎日合うのだろうか。

なんで、なんで、なんで。

そのうち、自分の中の自殺願望が苛めた奴らを殺してから私も死のうと

決意するまでに時間はかからなかった。

苛めた人間の下校ルートを調べ、

なんどもなんども殺すシミュレーションをしていた。

しかし一人殺して捕まったのでは自殺する意味がない。

全員を殺すにはどうしたらいいか毎日考えていた。

ある雨の日、クラスに入るところを男子に後ろから飛び蹴りをされた。

私は前にふっとび転んだ。

その瞬間、頭の中の何かがプチんと切れる音がして、

起き上がり、手に持っていたビニール傘をその蹴った男子に向けて突進した。

相手男子を押し倒すような形で、私は馬乗りになり傘を使って滅多刺しにした。

3〜4回刺したところで回りの人に止められ、私は動けなくなった。

男子は痛い痛いと大泣きしていた。

すぐに先生がかけつけてきて、男子保健室に連れて行き、

私は職員室の隣の応接室に入れられた。

とにかく、やってやったという爽快感

あー、このあとどうなるんだろうという漠然とした感覚だったように思う。

親が呼ばれ事態説明をうけると、母親は真っ青な顔で泣いていた。

私が傘で刺した男子は軽傷で、数針縫ったもの後遺症も残らなかった。

私はその事件の後、自宅待機になり小学校最後の2ヶ月は

学校に行かないまま卒業になった。

しかし、区立の中学にそのまま上がれば、また彼らに会う。

事態を深刻に受け止めた親は隣の中学校の学区に引越しをした。

新しい中学校では、たまたま隣の席だった子と仲良くなった。

新しい学校は嘘のように平和で、誰も私を汚物あつかいしなかった。

また、二次性徴の影響なのかアレルギーの鼻炎もなくなり、

普通中学生活を過ごすことができた。

今は結婚もして中学生の娘もいて、大切な夫と仲良く過ごせている。

それでも未だにあの日の傘を刺した感覚

世界を憎み死ぬくらいなら殺してから死ぬという感覚は、

おそらく一生忘れることがないだろう。

2019-03-15

anond:20190315161846

学校へ入って上履き盗みが一番難度低そうだなってこの手のニュースが出る度おもってるわ。

体操服・ジャージとかだと無くなってたらまずどう考えても盗まれたと考えるけど、上履きだと朝登校してなくなってたらまず教員も「いじめ」を疑いそうだもの

自宅に上履き300足 学校侵入窃盗疑い

https://www.sankei.com/affairs/news/190315/afr1903150018-n1.html

 小学校侵入児童上履きを盗んだとして、千葉県警は15日、窃盗などの疑いで同県市川市新田無職、光沢昇聴容疑者(38)を再逮捕した。県警によると、容疑を否認している。

 県警は、これまでの家宅捜索自宅から上履き約300足を押収うち約70足を千葉県大阪府幼稚園などで盗んだとして、容疑者を3回逮捕していた。残りの上履きについても、学校などに侵入し、盗みを繰り返していた疑いがあるとみて裏付けを進める。

 再逮捕容疑は昨年12月17~21日、静岡山口鹿児島の3県の小学校侵入し、上履き計29足(計1万1900円相当)を盗んだ疑い。

 定期的に出てくるね。上履きフェチ

 下着とか盗んで自室にため込むのと似たような話なのかな。

2019-02-16

anond:20190216213958

美人さんはウンコも臭くないし、

履き古した上履きも臭くないやで。

これはわいの40年間の研究結果や

2019-02-11

食事シーンにエロさを感じる

anond:20190107161700

追記名前も顔も声も知らない他人性癖理解するのって相当難しくないか理解する必要理解してもらうメリットもないんだし。でもこんなことで興奮できる私ってサイコー!と誇りに思ってるから自慢させてよ。

誰でもいいわけじゃない。綺麗な色の存在感のあるポテッとした唇とか、言い出しに「なんか」ってやたら付いちゃうあたま悪そうなところとか、話す時のきょろきょろしちゃう視線子犬みたいにフワフワで柔らかそうな髪、なにかしらのポイントで私が「あ、いいな」と思った子限定だよ。若い男であれば誰でもいいなんてそんなことないよ。近所のマックサイゼリアに行って済む話じゃないんだ!

「あ、いいな」って思った子がご飯を食べている動作に興奮するんだよ。

初めてハッとしたのは、その当時の推しお箸の持ち方が正しくないことに気づいた時。箸の持ち方を注意されながら育った幼少期と、頑なに矯正しなかった反発心想像して愛おしく思った。そして、正しくないこと、だらしなさにエロさを感じていた。悶えるのもつかの間、変に交差しお箸を持つお手手、ポテッとした唇が開いて掴んでいた食材が入る、お箸が唇から抜かれる、咀嚼、動く唇、咀嚼咀嚼、飲み込まないうちから食レポ、やっと嚥下、ドエロではないか。食い入って観てしまった。オタク友達にこの興奮の共感を求むべく説明をしたが、「食べる仕草可愛いのは分かるが、箸の持ち方については教養がないと感じる」とのことだった。食べる仕草可愛い可愛いどころの騒ぎではないのだ、食事のモーションに性的な興奮を覚えているのだこっちは。

例えば、真っ白で丁寧に扱われた上履きよりも、かかとを踏み潰された上履きを履いている男の子が魅力的だと思う。ヒビの入ったスマホの画面、毛玉の付いたセーター、後頭部の寝癖、飲みかけのペットボトルやいつ開封したのかわからないグミが乱雑に入ったバッグ、キュンとする。だらしがないイコールエロ

体臭キツイ美人に興奮するってテレビでだれか言ってたな、ギャップ萌えなのか?そんなんと一緒よ。

私がご飯作って提供して、おいしいおいしいって食べてくれることを望んでいるわけではないし、ご飯屋さんで他人食事シーンをチラ見して興奮することもないな。いいな、かわいいなと思った子の食事シーンが良いんだろうな。もちろん男の子限定だぞ。こちとら根っこからズブズブのショタコンだもんで、かわいい女の食事シーンには毛頭興味がない。でも将来子育てをするとしたら、子どもにはきちんとした食事マナーを身につけてもらえるようしつけをするよ。

もし私がお金を持て余すような大人になったら、だらしない食べ方をする可愛い可愛い男の子お金を払って目の前でご飯を食べてもらうんだ、もちろん合法だよ。

2019-01-27

アディダススーパースターが好きなんだけど

上履きっぽいなー、ってずーっと思ってる

2019-01-19

いじめ被害者大人になるまでの話

もし良かったら読んでください。

私(女)は小学生の頃、箸の持ち方を知らないばかりか、食べる時には口を閉じてくちゃくちゃ言わないようにするとか、お皿の中に手が入らないように食器を持つとか、そういう生活常識を知らなかった。

髪は週に1,2回しか洗わないし、梳かしたことほとんどなかった。まともな櫛やドライヤーも家になかった。同じ毛玉だらけのセーターを毎日着ていた。成長期なのにあまり顔や体を洗わなかったから、顔や背中の肌が荒れて、ニキビだらけだった。

背中ニキビの一部は皮膚の病気になり、今も通院しているけれど、手術後も再発・肥大し、痛みと痒みが続き、大きく背中が開いた服を着ると見える。)

小さい頃からベビーシッターによく預けられて、母は友達と遊びに行ってしまう。

今思えば子供への関心の薄いネグレクト家庭だったのだが、両親はちょっと変わっているだけで、全く虐待している意識攻撃性もなく、学校先生家庭訪問に来ても、新築の一軒家住まい5月の庭には数種の薔薇が咲いており、特に生活困窮しているわけでなかったから、異常を見つけてもらえなかった。

家はあまり掃除されておらず汚かったし食事も買ってきたお惣菜冷凍食品ばかりだし誕生日ほとんど祝ってくれなかったし学校の話も無関心でテスト定期試験の答案さえ見せたことがなかったけど、どうしても欲しいゲーム必要ものはある程度買ってくれるし、風邪を引けば病院に連れていってはくれた。

母の少女趣味で、4歳からバレエピアノ習い事もしていた(両方とも下手だったけど)。

そんな子供だったから、小学3年生のとき給食牛乳を飲んでいる途中で、飲み方が悪く、むせて吐き出してしまったのをきっかけに、周囲の子どもに「汚い、キモい」などと言われ始めたのをきっかけにいじめが始まった。

私が触ったものは全て汚染されていると言われ、みんなそれを信じるようにして、避けるし、触れることがあったら菌がついたと言い他の人に鬼ごっこのようにして移す。一見遊びのようだけど、やっている人たちもからかってるわけではなくて、時間が経つうちに学年中に知れ渡り、狭いコミュニティの中では迷信のように真実めいていた。村社会的に、コミュニティ全体の常識シフトしてしまい、今の自分と比べてずいぶん汚い身なりだったし、性格も卑屈寄りだったのでなかなか理解しがたいとは思う。あえて例えるなら、見た目に特徴のある障がい児に起きることのあるいじめパターンがあるとすれば、それに似ていると思う。

いじめは中3まで続き、何人かの男児から、登校中に因縁を付けられて、石を投げられたり、お腹を蹴られたり、持ち物に触れたという理由土下座させられたり、ゴミをかけられたり、クラスの8割程度の人に配った給食を残されたり、描いた絵を破られて路上に捨てられたり、カッターを持って校舎内を追いかけ回されたりした。

運悪く、担任先生は小1から中3まで毎年変わってしまっていて、特にこちから何もお願いしなかったから(当時の自分は、そんなお願いは聞いてもらえないと思っていたから)、特に主犯格と言えるような男児クラスが中2までずっと被ってしまっていたし、ほとんど対策がとられなかった(こちらが言えば注意ぐらいしてくれるけど対象の人数が多すぎてキリがない)のも長続きしてしまった原因の一つ。

たまたま中2の時に、登校時に下駄箱を見たら、自分下駄箱に他の男児上履きが突っ込んであった。

これは、私ではなくて上履きの持ち主をいじめるためで、この頃は時々あったことなので、その上履き適当にすのこの上に置いて、特に気にせず、教室に入ると、今度は机の中に同人物の教科書がぎゅうぎゅうに詰め込まれていた。

取り出すのに苦労していると、当該の男児が登校してきて、自分の持ち物を“汚い”私の元に移されたことを怒っていた。

そもそも私がそういう前提で扱われることに納得いっているわけではなかったので、私も何か言い返そうとしていると、チャイムが鳴り、担任が入ってきた。

「何してるんだぁ!」と担任一喝すると、クラス中の注目が集まった。

みんな知っていることとはいえ、表沙汰にされるのが怖かったし、恥ずかしくもあったので、その時は数年ぶりに人前で泣き、それも一言では言い表せない気持ちが色々あり、通夜のように静かに激しく泣き、ホームルーム中ずっとその嗚咽が教室に響いた。

担任に話を聞いてもらい、事態理解してもらえたが、たった1年の付き合いの担任に比して、周りは長くて8年ぐらいの間柄であるから、今更自分への扱いが変わることはなく(誰かが私に優しくするとその人がいじめられるので)、菌扱いはずっと続いた。ただ、その頃には周りも異性などに興味が移る人が多く、積極的にそういうことをしてくる人たちは減ってきていたかもしれない。

私は他のクラスメイトとは自分感覚が違いすぎて今見れば普通の人たちとも関わるのも怖く、多くの人とはあまり喋らず距離を置いており、関わることがあればそういう人たちだったのでわからない。

自身、かなり頑固だったので、耐えなければいけない、自分が悪いと思って、不登校にはならなかったし、転校も考えたことがなかった。そういうことを言うと、何事も大ごとにしたくない親や周囲の大人が嫌がるのがわかっていたし、恥ずかしかったし、どこへ行っても同じだと思っていた。

友達が少なく読書をよくしていて、進研ゼミも取っていたので(教養コラム読むのとシール集めに赤ペン先生出すだけで一般教材はやらなかったが)、勉強は得意だったので親に頼んでバレエを辞め、好奇心から塾に通わせてもらった。

成績が良かったので、塾の講師にも会社実績を上げるためのエースの一人として熱心に指導いただき都道府県公立トップ高校に進むと、周りの人たちがガラッと変わって、周りは賢くて志の高い人ばかりで、誰も自分いじめなかった。とても驚いた。廊下男子にぶつかったとき気持ち悪がられて罵倒されるどころか、「ケガはない?」と心配してくれて逆に申し訳なくなった。

中学生ぐらいからは、部活友達が居たこともあり、少しは身なりの整え方などが改善され、今まで全く笑わなかったが楽しさを感じて笑顔が出るようになったこともあり、普通友達や仲間ができた。

しかし、高校3年生になると、みんな受験勉強に勤しむので友達付き合いを控えるようになり、元々大学を目指しているわけでもなかった自分高校からは成績がかなり悪く、学問は諦めて美大を目指していたが、絵の勉強に身が入らず、部活も終わりかけ、家族とは相変わらずあまり関わりがなかったしとても孤独で、GWの間、一日7時間ぐらいいろんなことを考えた結果、人生がわからなくなり、5月下旬に家の中でパニック発作を起こした。

流石に親が心療内科に連れて行ってくれて鬱の診断をもらった。

頭の中の時間感覚おかしくなり、好きな授業もあったけれど、教室でじっとしているのが怖くて、家や保健室でボーッと過ごす日が続いた。

結局ほとんど絵も学問勉強しなかったので、試験には落ち、浪人生身分となった。

浪人を始めた頃には少し鬱は回復していたので、一念発起して美大ではなく私立文系勉強を始めた。ついでに、不細工と言われ続けた顔を鏡で見ると昔を思い出すので、貯めてきたお年玉をはたいて眼瞼下垂気味だった目を整形した。

高校に入ってから部活や他の趣味ばかりでろくに勉強していなかったけれど、一年ほとんど勉強だけしていたからか、早稲田大学の3学部を受け、全て合格した。

それから先も多少いろいろあったけれど、今は政令市地方公務員として働いている。

陰険上司や先輩に当たって虐められた年もあったが、今は環境に恵まれ毎日が過ごしやすい。

20歳からは皮脂分泌が落ち着いて肌荒れしなくなり、髪も縮毛矯正マメにかけるようになり、あれほど男子不細工キモい、近寄るな、死ねなどと毎日言われていたのに、今は男性もみんな優しい(それでも同年代男性が今でも怖いし、年をとったり、見た目が悪くなった途端に冷たくなるのでは?と思う)。

過去のことは忘れないと思う。

というか、昨夜も夢に見たのが今回文字に起こしてみたきっかけ。

幸せ子供時代というものも味わってみたかったけれど、人生一度きりだから仕方ない。今後のことはわからないし、何かの糧になったと思って今を楽しく暮らすしかないのかもしれない。親にはお金の面ではありがたいと頭では分かるが、気持ちとしてはどうしても感謝できない。

今の私がそのまま子供に戻れたら、もっと周囲に訴えかけ、逃げられないなら転校だってできた...と思う。1020年ほど前だから、今の時代よりも支援は得られないかもしれないが、多少の嘘をついて逃げても誰も大して困らなかっただろうし、何より自分人生を大切にすべきだった。

そういうことは、大人になってから学んだ。

2019-01-02

子供の靴が高くて買えない

子供の足の成長はめちゃくちゃ早い。

半年で0.5cmサイズアップする。

小さいまま履かせると骨の成長が阻害される。

からといってケチって大きいのを履かせると転びやすくなる。

大体歩き出す11cmぐらいから靴を履かせ始めるので、11~24cmまでの0.5cm刻みで計27足ほどが子供時代必須消耗品となる。

1足最低限の品質で1000円。上履きみたいな中国製ペラペラの靴で1000円。

大人が履くような少しきちんとしたスニーカー等を選ぶと3000円。

全て新品で揃えるとなると27000~81000円が成長期の必要経費になるのだ。

もっとなんか全足セットで10000円ほどの福袋になりませんかねえ…。

2018-09-21

anond:20180921092550

どうせ粗探しするんだろうと思うがまぁいいや。

小学生

 無視と机の落書きノート死ねとか書かれる。上履きとか物を隠される。

 トイレに閉じ込められる。

 →主犯を探し、タイマンで話し合った。

中学生

 元々いたグループから弾かれ無視れいじめられている奴がいたため

 一緒に遊んだりしていたら、そいつが元のグループにもどった。

 そして、そいつ含めた元グループから無視暴力、陰口などを受ける。

 元々、そのグループはいじめグループだったためクラスの奴らも無視してくる。

 →1対1で戻った奴と話し合った。ボスと話し合う必要があると判断

  ボスと1対1で話し合い、最終的にお互いに1発殴りあうことで解決

  ちゃんと謝ってもらったし、今では親友だ。

  

 2回目

  学年があがり別のクラスになったとき

  うるさい奴が、俺の友達を好きなキャラ(女)に見立てた。

  自分主人公。俺はライバルの設定。

  そいつ個人が一人で盛り上がってるだけの話なんだが

  俺が友達に近づくと「浮気!」とかその他ギャーギャー騒ぐもんだから

  ウザすぎて友達全員が離れていった。

  1週間程度「やめろ」と言いながら我慢したんだが、一向にやめないからムカついたので胸倉掴んだらやめた。

  クラス友達多めで、彼女もいたか嫉妬されてたらしい。Shit!

これで良いか

2018-09-02

おい誰だよー

俺の上履き誤謬を入れたやつはー

2018-08-15

靴の裏がものすんごい苦手なんだけど

靴の裏を見るとぞわわわわってなって目を背けてしま

靴の裏はなんでも苦手だけど、特にスニーカーとか上履きの裏みたいなゴムデコボコなやつはもうテレビちょっと映っただけでうわァァあああ〜!!ってなる

不潔なのが嫌なのかと思いきや、新品のもやはりだめだ

同じような人いる?

2018-08-13

[][]先生遠藤さんの上履きがありません! 9

前話:anond:20180812061042

第一話:anond:20160131184041

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ケン

「あ、ケンジ、おはよう

おはよう

 水曜日の朝、母さんはいものように、リビングコーヒーを飲んでいた。

「もう朝ごはん食べる?」

「うん」

 母さんはお皿にフレンチトーストを2枚載せて、テーブルに持ってきてくれた。

「あのさ」

「ん?」

「やっぱり、ただの夢だったみたいだ」

「夢って、上履き隠しの?」

「うん。昨日、犯人がわかったんだ」

「そう、良かったわね」

 今にして思えば、狐につままれたような気分だ。

 俺は家を出て、学校へ向かった。

 いつもより少し早く着いたけど、こんな時間でも、校庭では縄跳びをして遊んでいる奴が何人かいる。

 東校舎の玄関下駄箱は、男女別にあいうえお順に並べられている。こんな早くから教室にきている奴も結構いるんだと、収まっている運動靴の多さでわかる。

 俺はプーマ運動靴を脱いで、下駄箱にいつも通り収まっている上履きに履き替えた。

 下駄箱を過ぎて廊下を左に進むと、一番奥の教室が3年1組。

 ぼーっとしている奴もいれば、最近おはスタ放送が始まった『デュエル・マスターズ』の話をしている奴もいる。

 タカヒロはまだ来ていないみたいだった。

「あ、ケン君」

 ユカだ。

「昨日のことなんだけどね。ケン君がいなくなった後……」

「うん、ヒロミに聞いたよ。アヤネが全部話したんだって

「あ、もう知ってたんだ。良かった。でも、大変だったね」

 すごく大変だった。

「アヤちゃんに謝ってもらわなくていいの?」

「いや、もういいよ。早く忘れたい」

 俺は本心でそう言ったけど、ユカは怒っているようだ。

 その時、

「あ、アヤちゃんおはよう

「おはよー」

 その声を聞いて、ユカが叫ぶ。

「アヤちゃん! こっち来て!」

 良いって言ってるのに。

「なに?」

「『なに?』じゃないじゃん。 アヤちゃんのせいでケン君がどれだけ……」

「ごめん」

 アヤネが呟いたから振り向くと、やはりいつものように、まっすぐ俺の目を見ていた。

「もう、良いよ。名乗り出てくれて助かったよ」

 あれはそれなりに勇気が要っただろうと俺は思っていた。あの時アヤネがああやって叫んでくれなかったら、俺は今でも自分を責めていたかもしれないし、クラスから変態だと思われていたかもしれないんだ。

「良かったね、ケン君優しくて」

「ありがとう」

 タッタッタッ

「はぁ、はぁ、はぁ」

 タカヒロだ。

ケンジ、僕さ」

「よお」

「悪かった。昨日、あんな言い方して」

「ああ、あれはもう」

「違うんだ。僕は、本気でケンジが変態だと思ってたんじゃなくて……」

 当たり前だろ。なに言ってるんだ。

「怖かったんだ。自分犯人にされると思って」

「でも、誰もお前のこと疑ってなかっただろ」

「それがさ……」

 そう言ってタカヒロは、アヤネに目を遣る。

「アヤネ、あの時、密告用紙になんて書いた?」

『密告用紙』……? なんのことだろう。

 それを聞いたアヤネは一瞬驚いたようにした後、「耳貸して」と呟いて、タカヒロの耳元で囁いた。

 タカヒロが同じようにして囁き返す。

 アヤネはタカヒロ右手彼女左手で取って、彼の掌に人差し指で字を書いているようだった。

「あぁ、やっぱり」

 安心したようにタカヒロが言う。

「昨日、親に連絡網見せてもらって、ヒロミ漢字確認してさ、『もしかしてこれか』って……やっぱりそうだった」

ケンジ、あのさ、僕の名前の『弘』って言う字、『弓』にカタカナの『ム』なんだけどさ、あれヒロミの『ヒロ』と同じなんだ」

 混乱する俺の耳元に、アヤネが筒を作るようにして両手を置いて、筒の反対側から俺の耳に声を吹き込んだ。

「おとといケンジ君が休んでた時、先生が密告用紙配ったの。それで、私がその、ヒロミ名前を書いちゃったから、その『弘』の字をタカヒロ君が見ちゃったんだって

「お前、そんなことであんなに慌ててたのかよ。マジダッセーな」

「け、ケンだってあんなに取り乱して、お前自分がやったと思い込んでただろ」

 言われてみれば、お互い様だった。

 放課後、俺はいつも通り、タカヒロと一緒に駅の側道を歩いた。じつに8日ぶりの『いつも通り』だった。

今日さ、うち来てチョコボレーシングやろうぜ」

「ごめん、今日ピアノ……」

 タカヒロがそう言いかけた時、サイレンが聞こえた。

こちらは世田谷区役所です。光化学スモッグについてお知らせします。ただいま光化学スモッグ注意報が発令されました。外出や屋外での運動、お急ぎでない方の自転車運転は———』

 その瞬間、頭の中でなにかが弾けた。先週の水曜日、9月8日も、俺はこの放送を聞いていたんだ。あの日注意報が出ていたから、誰も外でドッジボールなんてやってなかった。遊びたい奴は体育館に行ったけど、俺は気分が乗らなくて、こいつと教室に残ってぼけっとしてたんだった。俺は下駄箱にも行っていないし、水槽にも、校庭にも行かなかったんだ。

「……よし、やろう。久しぶりに!」

ピアノは?」

光化学スモッグ注意報出てたら、休みなさいってどうせ言うからさ、うちの親。外で運動するわけじゃないのにね」

「よっしゃ。エディットキャラ禁止な!」

「は? エディットキャラありでやろうぜ」

「んー、じゃあ両方やろうぜ。合計勝ち数で勝負な」

「なんでもいいよ、僕が勝つから

「うっざ。絶対後悔させてやる」






(完)




後書き

先生遠藤さんの上履きがありません!」は、第9話「ケンジ」をもって完結といたします。

どのくらいの方に読んでいただけたかわかりませんが、感想評価レビューなど少しでもいただけると幸いです。

最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。

2018-08-12

[][]先生遠藤さんの上履きがありません! 8

前話:anond:20180811045820

第一話:anond:20160131184041

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ヒロミ

遠藤さん。僕は、先週の水曜日に、遠藤弘美さんの上履き下駄から抜き取り、廊下の角の水槽の中に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」

 気持ち悪かった。男子なんてこんなもん、って思ってたけど、実際に自分がやられてみると、『こんなもん』じゃ到底気が済まない。私の上履きを、私が見ていないところで下駄からとって、それを水槽の中に入れた? こいつが? 自分が目の前にしているものを、到底受け入れられなかった。

 でも、こう言わなければならないんだろう。

「いいよ」

 せめて、ケン君に軽蔑気持ちが伝わるように、自分にできる限り最大の軽蔑を込めた声色で、私はそう言った。でも、どうせ『素っ気ない』くらいにしか思わない。男子はそんなもの。まして、こんな変態に、私の気持ちがわかるわけがない。

 お決まり儀式が終わると、私はできるだけ無表情を保ったまま、席についた。

園田君は、勇気を出して自分がやったことを告白して、三人にきちんと謝ってくれました。間違いは誰にでもあります。でも、間違いを認めて謝るのは、誰にでもできることではありません。園田君、ありがとう。そして、高橋さん広瀬さん、そして遠藤さんの三人も、園田君の話をきちんと聞いて、許してくれてありがとう。人を許すのも誰にでもできることではありません。みなさんも、間違いを犯したり、悪いことをしたりして、だれかを傷つけたり、また誰かに傷つけられたりすることが、これからたくさんあると思います。そういうときは、高橋さん広瀬さん、遠藤さん、そして園田君のように、間違いを認め、きちんと謝り、そして、誰かが謝ろうとしているときは、きちんとその話を聞いて、できれば許してあげてください」

 くだらない。先生だって、「ごめん」の一言で許せることと許せないことがあるのはわかってるだろう。ただ自分クラスを指揮したいから、こんな風にしているんだ。

園田君、こんなことをしたのは、理由があるんですよね? それをみんなの前で話してくれますか?」

クラスのみなさん、僕は、高橋さん広瀬さんと遠藤さんの上履きを隠して、それを自分で見つけてヒーローになったつもりで楽しんでいました。豊島さんの上履きがなくなって、それを山崎君が見つけたとき山崎君がみんなに褒められて、豊島さんに喜んでもらっていたのが羨ましくて、自分もああなりたいと思って、やってしまいました。みなさんを騙して、不安にさせて、それを今まで黙っていて、本当にごめんなさい」

「みなさん、園田君のことを許してあげられますか?」

 どうして当事者じゃない他のみんなが、「いいよ」、「いいよ」と言っているのか。本当にくだらない。迷惑をかけたというけど、だったらそれは、当事者問題クラスみんなの問題に仕立て上げた浦木のせいだ。『先生』という立ち位置は、そんなに気持ちいいんだろうか。

 周りのみんなを見渡して見ても、本心で「いいよ」なんて言っているやつはいないだろう。いや、ひょっとしたら、ケン君と仲良しのタッ君くらいは、本心かもしれない。

 そう思って彼の方に目をやった時、私は自分の耳を疑った。

ケンジ君は犯人じゃありません」

 アヤちゃんだ。ケン君が犯人じゃない? アヤちゃんは、何かを知っているの? 

 次の瞬間、タッ君が立ち上がって叫ぶ。

「僕じゃない!」

 状況が理解できなかった。

犯人は……」

「だから僕じゃないって言ってるだろ!!」

「黙って。タカヒロ君疑ってな……」

「黙るのはそっちだ!」

「だからそうじゃないって言って……」

「うるさい!」

「私はケンジ君じゃないって……」

「違う、違う、違う! 犯人ケンジなんだ。それでいいんだ。ほら、本人がそう言ったじゃないか! あいつは、アヤネの上履きを見つけたユウヤが羨ましいって言ったんだ! 『ヒーローだぜ?』って言ったんだ! あいつは、みんなに褒められて、女子感謝されるのが羨ましくて、自分上履きを隠したのに、それをまるで、『俺は頭が良いから見つけられるんです』って言うみたいに、わざと知らないふりをして、自分で隠したのを自分で見つけて、自慢げに『先生、あった!』なんて言ってたやつだ! あいつは、表では優等生ぶって、裏では女子上履きを盗む変態だ!」

 そんな言い方しなくても、と心の中で言いかけた時、自分もそう考えていたことに気づいて、ゾッとした。でも、タッ君のいうことは間違ってない……はず。じゃあアヤちゃんはなんでケン君をかばうの?

園田君待ちなさい!」

 割って入るように先生が叫ぶ。思わず教壇に向き直ると、ケン君がいなくなっていた。状況に耐えられなくなって、逃げ出したのかもしれない。弱い奴。あいつは私の上履きが隠された日もこうだった。いや、隠された、じゃなくて、あいつが隠したんだ———アヤちゃんの言うことが、本当でなければ。

「みんなは静かに待ってて」

 先生はそういうと、教室から出て廊下を走って行った。

 その時、『パンッ!』と乾いた音が教室に響いた。

 音の方に向き直ると、涙目のアヤちゃんがタッ君を睨みつけ、タッ君はほっぺを抑えて俯いていた。

上履きを隠したのは、私なの!」

 アヤちゃんだとは思えないくらい大きな声で彼女は叫んだ。

「マジかよ」

「嘘だろ。ケンジをかばってるんじゃねーの?」

「でもあいユウヤが好きなんじゃなかった?」

 バカ男子が口々に言う。

 私にだってにわかには信じられない。アヤちゃん私たち上履きを隠した? ケン君がやったって、さっき言ったばかりなのに。

 私はあの時、ユッちゃんアユちゃんと一緒に、体育館で遊んでいて、上履き体育館下駄箱に置いたままだった。アヤちゃんは、いつも一緒に遊ぶのに、あの時はいなくて、私が上履きがなくなっていることに気づいて、二人と一緒にギリギリまで探した後教室に戻ったら、自分の席に座ってた……ような気がする。だから、アヤちゃんアリバイは、ない……の、かな。でも、アリバイがないのはケンだって一緒……。

「私は、ユカちゃんと、アユちゃんと、ヒロミちゃん上履きを隠しました。でもそれは、三人が私の上履きを隠したからです」

 はっとした。アヤちゃんまさかあの時のこと……。でも、それは違う。

「アヤちゃんそれは違うよ」

 私の思ったことをそのまま言ったのは、私の口ではなくユッちゃんのそれだった。

「何が違うの!? あの時私の上履き袋を持ってたのはあんたたちじゃん!」

 そうだけど、と私が言う間も無く、口の早いユッちゃんが続ける。

「アヤちゃんが途中でいなくなっちゃうから私たち、ずっと体育館で待ってたんだよ。でも、用具のおばさんがもう体育館閉めるよって言うから、仕方なく、アヤちゃん上履き袋も一緒に持って出たんだけど、アヤちゃん戻ってくると思って、用具のおばさんに言って、上履き袋を体育館入り口のところにおいておいたの」

 体育館普段、授業とか式典で使う時以外は閉まってるけど、昼休みに校庭が使えないときは、昼休みが終わる10分前まで解放してくれる。その日はちょうど、光化学スモッグ警報が出ていて、校庭が使えなかった。

「でも私、体育館に戻ってきたら、もう閉まってて、入り口上履き袋なんてなかった」

 アヤちゃんが嘘をついているとは思えなかった。でも、ユッちゃんのいうとおり、私たちは確かに、アヤちゃん上履き袋を体育館入り口に置いて教室に戻った。あとでユウ君がそれを見つけたのは、体育館そばにある、西校舎の給食エレベーターの脇だ。だから、アヤちゃん上履きを隠したのは、私たちじゃない。

私たち体育館入り口に置いたんだから、アヤちゃんが戻ってくるまでに、誰かが移動させたんだよ」

「じゃあ誰が!?

 まるで私たちを責めるみたいにアヤちゃんが言う。

 教室が静かになった。

 ……

「俺なんだ」

 沈黙を破ったのは、ユウ君だった。

「は?」

「お前、自分が見つけたって言っといて、隠したのも自分だったの?」

「こいつがほんとのジサクジエンかよ」

 ユウヤは立ち上がって言った。

「俺、アヤネさんに、良いとこ見せたくて……ごめんなさい」

 信じられない。こいつがアヤちゃんのこと好きなのは薄々知ってたけど、上履き隠して見つけたふりしてポイント稼ごうとするなんて。

「ヘーンータイ! ヘーンータイ!」

 男子が囃し立てる。ユウヤは俯いている。

「ヘーンータイ! ヘーンータイ!」

「ヘーンータイ! ヘーンータイ!」

「ヘーンータイ! ヘーンータイ!」

「ヘーンータイ! ヘーンータイ!」

 ……

「黙って!」

 アヤちゃんの声。

「へーんたい……」

 急にトーンダウンする男子たち。

「私、嬉しかったのに……」

 アヤちゃんはそれっきり黙ってしまった。

 教室先生が戻ってきてからは、みんな何も言わなかった。先生がいない間にわかたことは、アヤちゃん上履きを隠したのがユウ君だったってこと、ユウ君はアヤちゃんの気をひくために、自作自演をしたと言うこと、私とユッちゃんアユちゃん上履きを隠したのは、アヤちゃんだったってこと、アヤちゃんは、自分上履きを隠したのが私たちだと思い込んで、仕返しのつもりでそれをやったこと。わからないことは、どうしてケン君と仲良しのタッ君が、ケン君を犯人だと言ってあんなにキツく罵っていたのかと言うこと。

 先生はそのままホームルーム解散して、放課になった。ケン君が犯人じゃないってアヤちゃんが叫ぶのを、先生は確かに聞いていたはずなのに、何も言わない。結局先生は、偉そうなことを言って私たちを指揮することにしか興味ないんだ。

 放課後、アヤちゃんと話がしたかったけど、ユウ君と何か話してたから、また今度にすることにした。アヤちゃんだって被害者なのはわかる。でも、自分思い込み私たちを一週間も振り回しておいて、まるで自分ばっかりが悲劇のヒロインみたいなあの態度は、ちょっとムカついた。何も水槽に入れなくたって良いのに。自分のは、上履き袋に入って出てきたくせに。

 ユッちゃんアユちゃんバイバイした後、駅の近くの電話ボックスに向かった。ケン君にはちゃんと伝えておかないといけない。ママにもらったテレホンカードは、まだまだ度数が残ってたはず。ママの前じゃなく、落ち着いて話がしたかった。

2018-08-11

[][]先生遠藤さんの上履きがありません! 7

前話:anond:20180809173821

第一話:anond:20160131184041

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ケン

「みなさんを騙して、不安にさせて、それを今まで黙っていて、本当にごめんなさい」

 これで良いんだ。

「みなさん、園田君のことを許してあげられますか?」

 悪いことをしたら、認めて謝れば、許してもらえる。『自分はやってない』だなんて、最初から考えるべきじゃなかったんだ。さっさとこうしていれば良かった。

「いいよ」

「いいよ」

「いいよ」

「いいよ」

 ……

 その時だった。

ケンジ君は犯人じゃありません」

 アヤネが突然立ち上がって、そう言った。俺の目をまっすぐ見ながら。

 俺が犯人じゃない? なんでこいつがそんなことを言うんだ。

 ———俺は水曜日、確かにヒロミ上履きを隠した。昼休みが始まったら教室でぼーっとして時間を潰し、外で遊ぶやつらが出ていくのを待った。ヒロミもその一人だった。俺は誰の注目も浴びないように、まるで俺もドッヂボールをしに行くんだと言う風に教室を出て下駄箱に向かい、俺の下駄から3列ずれたところにあるヒロミ下駄箱に、彼女上履きが入っているのを確認した。そして、誰にも見られていないことを確認して、その上履きを取り、教室の反対側にある熱帯魚水槽に入れたんだ。あの時、「ポチャン」と言う音がして、跳ね返った水が少しシャツにかかったのは、はっきり覚えている。誰にも見られずに計画遂行した俺は、何事もなかったかのように校庭に行って、ドッヂボールに合流した。———

 確かにそうだった。だから俺は、今こうやって、わざわざみんなの前にたって「ごめんなさい」したんだ。それで、やっとみんなも許してくれるところだったじゃないか。それなのに、こいつは今更なにを……。

犯人は、……」

 アヤネが続けようとした時、後ろのタカヒロが飛び上がって叫んだ。

「僕じゃない!」

 意味がわからない。

「はぁ? なにそれ。誰もお前の話なんかしてねえだろ」

 全くだ。

 クラス視線は、一気にアヤネとタカヒロふたりに集中した。「いいよ」コールも止まっている。

犯人は……」

「だから僕じゃないって言ってるだろ!!」

「黙って、タカヒロ君疑ってな……」

「黙るのはそっちだ!」

「だからそうじゃないって言って……」

「うるさい!」

 タカヒロの怒声で静まり返った教室を、アヤネの涙声が濡らした。

「私はケンジ君じゃないって……」

『俺じゃない』……? 

「違う、違う、違う! 犯人ケンジなんだ。それでいいんだ。ほら、本人がそう言ったじゃないか!」

 ……。

あいつは、アヤネの上履きを見つけたユウヤが羨ましいって言ったんだ! 『ヒーローだぜ?』って言ったんだ!」

 やめろ。

あいつは、みんなに褒められて、女子感謝されるのが羨ましくて、自分上履きを隠したのに、それをまるで、『俺は頭が良いから見つけられるんです』って言うみたいに、わざと知らないふりをして、自分で隠したのを自分で見つけて、自慢げに『先生、あった!』なんて言ってたやつだ!」

 やめろ。

あいつは、表では優等生ぶって、裏では女子上履きを盗む変態だ!」

 やめろ!!

 気づくと俺は教室を飛び出していた。

 俺は変態だ。いや、違う。俺は本当は、やってないんだ。俺は変態なんかじゃない。

『全部あいつが隠したんじゃねえの?』

 違う。

自分で隠したから、見つけられるんだ』

 違う。

『そういうの、ジサクジエンっていうんだって

 違う。

大丈夫だよ。みんなきっと、もう気にしてないから』

 俺はやってないんだ。

『俺は陰湿で、変態で、嘘つきで、自分がやったんじゃないと都合よく思い込んで、タカヒロを怒鳴って追い返してしまうような、ひどいやつだ』

 違う。

『謝っちゃえば良いじゃない』

 違うって言ってるだろ!

「ただいま」

 声の震えが悟られないように、精一杯いつも通りにそう言った。

「あ、ケンジおかえり。浦木先生から電話あったわよ」

 教室を飛び出してきたからだろう。

「だめじゃない、勝手に帰ってきちゃ」

「うん」

「無事帰ってきましたって連絡入れておくから

「うん」

「何かあったならお母さんに言いなさいね

「うん」

 とにかく一人になりたかった。

 俺は自室に入ると、鍵を閉めて、ランドセルを放り出し、ベッドに突っ伏した。

 あれは、夢だったのか……?

ポチャン』

 水の音。

 俺は壁にかかっているカレンダーに目をやった。父さんが会社でもらってきたもので、世界のいろんな場所の綺麗な写真プリントされている。9月は、オーストラリアエアーズロック写真だ。

 9月8日、水曜日ヒロミ上履きが隠された日。

 あれが夢だったとしたら、俺はあの日の昼休み、何をしていたんだろう。

 9月7日、火曜日アユミ上履きが隠された日。

 確かこの時は、廊下の窓の外に上履きが落ちてたんだ。俺がやったのか?

 9月6日、月曜日。ユカの上履きが隠された日。

 この時は、理科実験室のゴミ箱。俺は昼休み理科実験室に行ったんだろうか。

 9月2日、木曜日。アヤネの上履きが隠された日。

 この時は、俺じゃない。ユウヤが見つけたんだ。上履きがどこに隠されていたのかも、俺は知らない。

ケンジ君は犯人じゃありません』

 アヤネの上履きを隠したのは、誰だったんだろう。

犯人ケンジなんだ。それでいいんだ。ほら、本人がそう言ったじゃないか!』

 なんであいつはあんなに……。

 そういえばタカヒロとは、俺があいつを怒鳴って追い返してしまってから、話してない。『チョコボ』もやってないし、先週は卓球も行かなかった。あいつは、行ったのかな。

 考えれば考えるほど、気が重くなった。もう終わりにしたかった。どれもこれも、上履き隠しのせいだ。誰が犯人かんなて、どうでもいいじゃないか。みんなの前で謝れば、許してもらえる。それでみんな忘れてくれるし、また元どおりドッヂボールでもなんでもできるんだ。

 ……そうだ。今朝も俺はこう考えていたんだ。真実なんてどうでもいい。謝れば終わるんだから、それでいい。みんなとも仲直りできるし、タカヒロにも謝れるはずだ。そんな風に思っていた。

 ……

 プルルルル、プルルルル

 リビングから電話の音が聞こえる。

はい園田ですが』

 母さんの声。

『え、うん、ちょっと待ってね』

 誰だろう。

ケンジ、ヒロミちゃんから電話よ」

2018-08-09

[][]先生遠藤さんの上履きがありません! 6

前話: anond:20161213163621

第一話: anond:20160131184041

なろう版(同一内容): https://ncode.syosetu.com/n0012dq/

タカヒロ

火曜日ホームルーム今日ケンジは学校にこなかった。僕があんなことを言ってしまたことで、ケンジをさらに追い詰めてしまったのかもしれない。ケンジは犯人ではない。それはわかっている。でも……。

昨日先生が『密告用紙』を集めたっきり、先生は何も言っていない。結果はどうなったのだろう。犯人は誰かわかったんだろうか。いや、あんもの犯人がわかるわけがない。あんもので、何もわかりっこない。そうだ。僕が彼の名前を書いたからって、それで何かが変わるわけがないんだ。

今日はみなさんに大事お話があります

僕の心を読んだかのように、先生がそう言った。

園田君、入って」

教室がざわついた。ケンジが来ているんだ。

前の戸が開き、ケンジが教室に入って来た。神妙な面持ちだった。

「みなさんはまだ3年生なので、わからない人もいるかもしれませんが、悪いことをしたと告白するのは、とても勇気がいることです。誰でもできることではありませんし、立派で、素晴らしいことです。これから園田君に、何があったのかを話してもらいます。『自分には関係ない』というのではなく、これからの長い人生、みなさんの誰にでも、勇気を出して謝らなければならないことがあるでしょう。責めたり、馬鹿にしたりせずに、みんなでよく話を聞来ましょう」

嫌な予感がした。まさか本当に、ケンジが?

「じゃあ園田君、できるわね」

ケンジが小さく頷いた。

高橋さん広瀬さん、そして遠藤さん、園田君の前に来て」

先生に促されるまま、ユカ、アユミヒロミの三人が立ち上がって、教壇の隣に立つケンジの隣に立った。何が行われるかは、明らかだった。

高橋さん。僕は、先週の月曜日高橋由佳さんの上履き下駄から抜き取り、理科実験室のゴミ箱に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」

ケンジはそう言って頭を下げたあと、頭を上げて、不安げにユカに顔を向けた。

高橋さん園田君は悪いことをしましたが、きちんと自分がやったことを認めて、反省して、謝りました。高橋さん、許してあげられますか?」

ユカは無表情のまま、小さな声で「いいよ」と呟いた。

高橋さん上履きを隠されて辛かったのに、園田君を許してくれました。人を許すのは難しいことですが、素晴らしいことです。じゃあ高橋さん、席について」

先生がそう言い終わると、ユカは静かに自分の席に歩いて行った。

ケンジがアユミの方を向く。また同じことをするんだ。

広瀬さん。僕は、先週の火曜日に、広瀬あゆみさんの上履き下駄から抜き取り、廊下の窓の外に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」

広瀬さん、園田君を許してくれますか?」

「いいよ」

ありがとう。じゃあ広瀬さんも、席に着いて」

次はヒロミだ。

遠藤さん。僕は、先週の水曜日に、遠藤弘美さんの上履き下駄から抜き取り、廊下の角の水槽の中に隠しました。そして、自分でやったことなのに、誰か他の人がやったふりをして、自分でその上履きを見つけました。ごめんなさい。もうしません」

「いいよ」

ヒロミはことも無げだった。

ヒロミが着席すると、先生が続けた。

園田君は、勇気を出して自分がやったことを告白して、三人にきちんと謝ってくれました。間違いは誰にでもあります。でも、間違いを認めて謝るのは、誰にでもできることではありません。園田君、ありがとう。そして、高橋さん広瀬さん、そして遠藤さんの三人も、園田君の話をきちんと聞いて、許してくれてありがとう。人を許すのも誰にでもできることではありません。みなさんも、間違いを犯したり、悪いことをしたりして、だれかを傷つけたり、また誰かに傷つけられたりすることが、これからたくさんあると思います。そういうときは、高橋さん広瀬さん、遠藤さん、そして園田君のように、間違いを認め、きちんと謝り、そして、誰かが謝ろうとしているときは、きちんとその話を聞いて、できれば許してあげてください」

結局、ケンジが犯人だったのか。

だってヒーローだぜ?』

やっぱり、そうだったんだ。そうだ。僕は自分犯人にされるのが怖くて、ケンジに疑いを押し付けたんじゃない。ケンジと話していて、ケンジがやったんだとわかったから、だからそう書いたんだ。これで良かったんだ。

先生が続けた。

園田君、こんなことをしたのは、理由があるんですよね?」

ケンジが頷く。

「それをみんなの前で話してくれますか?」

はい、と小さくいい、ケンジは『釈明』を始めた。

クラスのみなさん、僕は、高橋さん広瀬さんと遠藤さんの上履きを隠して、それを自分で見つけてヒーローになったつもりで楽しんでいました。豊島さんの上履きがなくなって、それを山崎君が見つけたとき山崎君がみんなに褒められて、豊島さんに喜んでもらっていたのが羨ましくて、自分もああなりたいと思って、やってしまいました。みなさんを騙して、不安にさせて、それを今まで黙っていて、本当にごめんなさい」

「みなさん、園田君のことを許してあげられますか?」

先生がそう促すと、クラスのみんなが口々に「いいよ」、「いいよ」と言い始める。お決まりプロトコルだ。

これでよかったんだ。これで全部終わる。そう思った矢先、目の前の背中が立ち上がった。

ケンジ君は犯人じゃありません」

アヤネが言った。

そのとき、昨日の密告用紙の記憶が蘇ってきた。

『………弘』

恐怖で頭がいっぱいになった。

犯人は、」

アヤネがそう言ったとき自然言葉が出てしまった。

「僕じゃない!」

恐怖が口から押し出したその自分自身の言葉を聞いたとき、僕の体は椅子から立ち上がっていた。

「はぁ? なにそれ。誰もお前の話なんかしてねえだろ」

目の前が真っ暗になった。

2018-04-26

IHC(国際変態協議会)公認 変態番付

横綱

全裸ネクタイで深夜徘徊し、出会った女性に『僕の肛門臭いかいでくれませんか?報酬は払います

磐田市内の県立高に侵入女子生徒のスク水着て脱糞

女子高生の上履きを盗み、コンビニコピーしたものを見て楽しむ

・「生まれ変わったら道になりたい」。側溝から女性の下着をのぞき見たとして兵庫県警逮捕された通称側溝男」

大関

・19~71歳女性に一瞬で精液をかける18歳少年「早撃ちマック

・改造した釣竿を使い、足掛け30年で500枚もの女性下着を盗み続けた通称釣りキチ助平」

男子中学生に「マスターベーションだ。お前らも見せろ。100円やる」とオナニーを見せ付けた83歳の「マスターじじい」

関脇

ブルマー持参で小学校侵入、「学校ではくと快感

女子中学生が5名でランニング中、「パワーつけろよ。」と言って、下半身露出して走ってきた男(通称 パワーランナー)

・「おしっこ高価買い取り中」などと書いたチラシを女子高生に配り、その場で採取するため三角フラスコやタッパーなどの容器を持ち歩いていた男

小結

・「大便もらしたので、拭くの手伝って」女子学生を車に連れ込み性器見せる

・自宅ベランダ全裸になって腰掛けのような台に乗りライトアップ

破門

10年以上に渡り女児パンツを履いては近隣の家に投げ込んでた男

ストッキング女児パンツを組み合わせる独特の手法にこだわりを見せ、取り調べに対しても悪びれることな

女性の下着は密着感が気持ちいい。」という名言を吐き一気に番付を駆け登る。

しか過去殺人事件や巨額の横領事件を起こしていたことが発覚。再逮捕され、「変態から外れた外道」と非難され破門

2018-02-24

上履き画鋲入れてきたあの子もしかして俺のこと……

気付いてやれずにごめんよ。

anond:20180224115212

そうだったんですね! 

好意だったならわかりにくい男の子ですね、それ。

好きが嵩じて、背中に雪はないなぁ。

どう考えてもされた女子は恨みますよね。

上履き隠したり、物差し奪って走り去ったりとかならわかるけど、

背中に雪で、着替える処をみたいとか???なのかな???

いや、逆で必死で絡んでいるのに増田さんが良い反応しないので、嫌がらせに走ったのかな???

だとしたらピュアだけど怖い男子ですね。


クラスで人気のないというか「苦手視されてる男子問題児ですね。意地悪ではないが空気が読めないために浮いている)」に、

あなたが好かれてる、という噂を流すという、かりにも好意を寄せられている前提だけどノーサンキュー

かに他に好きな子がいたりしたら泣くしかないような、でも表向きが好意なので、しんどさMaxという。複雑ないじめ

そういう嫌がらせもあったんで、私ならそっちを疑ってしまうかも💦

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