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2017-06-18

偽善のススメ

実家リフォームするというので、

10年ぶりに物置化した自分の部屋の荷物を整理した。

高校の頃に買ったベージュの糞ダサいダブルジャケット

中学校体操服や履き古した上履き

図工の時間に作ったであろう謎の粘土の花瓶などなど。

まあ、よくこんなものを捨てずに取っておいたもんだと、

黒歴史の出土品の発掘を楽しんでいたら

使い古された小さなリングノートが1冊出てきた。

偽善のススメ」

子供の拙い字で書かれた、そのノートを俺はよく知っていた。

中学校1年生の時、女子から酷いイジメにあった。

もともと俺が鼻炎持ちで授業中に大きな音で鼻をかんだのがキッカケだった。

それから無視される、ものを隠される、汚物扱いされると

一通りのイジメを受け、そのうち男子も巻き込み、

最後葬式ゲーム。そして、学校に行けなくなった。

中学2年に学年が変わるタイミングで、俺の転校が決まった。

偽善のススメ」はその時に書かれたものだった。

1.自分の事ばかり話さない。

「俺は〜」「俺なら〜」という話し方はしない。

相手のことをとにかく聞こう。

2.褒める。とにかく褒める。

すごいと、とにかく言おう。すごいと言われて嫌な奴はいない。

とにかくすごい。すごいと言おう。

3.自分から積極的に話しかけない。

自分から動くのは目立つ。話に来てくれる人を待とう。

話してきてくれた人には、全力で感謝するふりをしよう。

4.優しい人を演じよう。

誰かが物を落としたら、率先して拾う。

落ち込んでる人がいたら励ます

優しい人のイメージ自分に貼り付ける。

5.女子には特に優しく。

クラスの評判を握っているのは女子

女子にはとにかく優しく接する。重いものを持っていたら、持つなど。

6.絶対に好きにならない。

女子に優しくしても、決して惚れない。

惚れたらそこから全てが崩壊する。絶対に惚れない。

万が一にも惚れられたら友達と言い続ける。

7.悪口を言わない。

悪口絶対伝わる。悪口同意もしない。

悪口を誰かが言い始めたら、できるだけその場を離れる。

8.親友は作らない。

学校に仲良すぎる友達を作るのは危ない。

全員とそれなりに仲良くなる事を目指す。

9.卑下しない

自分ができない事を愚痴らない。人を羨ましがらない。

情けない人間は好かれない。


10.勉強で1番をとる

自分クラスで1番勉強ができれば、人を褒めた時に喜んでもらえる。

できない人から褒められても人は嬉しくない。

11.誘いは断らない

誘われたら、できるかぎり参加する。

それも1番最初積極的に参加するのではなく、

人参加することが見えたら、俺も行くよ。というような自然な感じで。

12.汚いに気をつける

鼻をかむ音、くちゃくちゃ食べる音。

鼻をほじったり、トイレで大きい方をしたり。

「汚い」行動はしない。どうしてもしないといけない時は隠れてする。


13.見た目に気をつける

毎日髪を洗う。ワックスをつける。爪を切る。

制服にフケが落ちてないか毎日チェックする。

汚物にならないように気を使う。

などなど。最後の「ススメ」は59番まであった。

俺は中1の春休みにこれを何回も読んで、泣いて、

新しい項目を書いてを繰り返していた。

もう二度とイジメられたくなかった。

新しい中学校では、とにかく「偽善のススメ」を守った。

半年もしないうちに気づけば人気者になり、上位グループに入っていた。

イジメられない幸せを噛み締めていたのだが、

同時に学校にいる自分は「偽善自分」ではないかと思い始めた。

光が濃くなればなるほど、闇は深くなる。

本当の自分が見えなくなり「偽善のススメ」にのっとられていく。

そんな感覚に囚われていった。でも、いじめられたくなかった。

偽善を止める事はできなかった。

20年以上も前の事なのに、感覚が昨日の事のようだ。

すっかり忘れていたが、たぶん今も偽善のススメをやっている。

今の俺は本当の俺なのか、偽善のススメを演じる俺なのか。

59.自分は捨てる

新しい学校に行ったら、今までの自分は全部捨てる。

偽善のススメにしたがって生きること。

2017-06-13

高校とききな子上履き興味本位でなめたことがあるけど苦くて普通にまずかった

特にフェチになることはなかった

2017-06-12

http://anond.hatelabo.jp/20170612123938

いいじゃねえか。学級委員女子

中学生のころだ。時は世紀末。俺は田舎学校に通っていた。

学級委員女子は昔から可愛いというか、美人系の顔立ちで、色も白くてきれいだった。建設会社の娘だった。

社長令嬢といえば聞こえはいいが、田舎からなそこまででもない。

でもやっぱり庶民の家庭よりは断然裕福で、家は大きな二世住宅で庭が有ってテラスが有って。

彼女ピアノ英会話なんかやってて。

彼女の属するグループ女子グループで言うと2軍だった。1軍の女子は不良が多かったてのもある。

1軍女子リーダーが同じように建設業の家の娘で、この辺りは女子の間でどのようなグループ認識があったのか、詳しく知らない。

学級委員女子はそれなりに勉強も出来たし、結局高校は遠くの進学校に行った。

彼女の靴に限らないのだけれど、一時期、男子の間で、下駄箱の女子の靴(上履き)の匂いを嗅ぐのが流行った。時は世紀末だった。綺麗な彼女のは格好の的だった。

先生の間にも知れ渡り、ぎりぎり問題として顕在化するかしないか流行はおさまったんだけど。

俺はこの時期、なんだったか広報委員会? みたいなのの委員長をやっていて、学級委員彼女と二人で夕方から夜にかけて何か作業をしていた。

この時彼女ハイソックスが汚れたんだか濡れたんだかしたんだった。彼女靴下を脱いだ。詳しくは忘れた。単純に暑かったから脱いだのだったかもしれない。

いきなり彼女は「男子って女子の靴とか靴下匂い好きなの?」と言って、靴下作業している机にぽんと投げ出した。そして上履きを足で引っ掛けて「靴投げ」する様な感じで俺にぶつけてきた。

適当一般的男子の嗜好の話をしながらも思わず彼女の素足を見てしまう。色が白くて細くてきれいで、足の形や指の形なんかも良くて、お嬢さんってのはこういう足をしているのか、と心の中で唸ってしまった。

彼女は膝を立てるような感じで座るので、「刺激が強いからやめて」って言って作業に戻った。彼女とは、女子男子の手とか首筋を見るのだとか話をした。

まり頻繁に話す仲ではなかったし、委員会も終わった? 引退した? からその後どうなったわけでもないんだけれどさ。

要するに俺は一発で脚フェチになってしまったんだよ。

いやもともと脚フェチの潜在性はあったと思うんだ。だけどあの世紀末、中学生の俺には、学級委員のあの振る舞いは刺激が強すぎた。DNAをかき乱されてしまった。

彼女が天然でああしたのか、あるいはちょっと狙ってアトラクティブに振る舞ったのか。それは解らないし、どちらでも何かそそるものがあると思う。

それで、俺はこの後、脚フェチをめぐる長い旅路を経ることになる。それはまた語るとして、あの、世紀末のあの出来事が、思えば旅の出発点になっているんだとふと振り返ることがある。

からさ、学級委員女子、良いじゃねーかと思う。

2017-06-01

学校に行かないで

長くなったから、先に一番言いたいことを書く。

学校に行かない」という選択肢を、どうか選んでほしい。

ネット上で見る糞ニートは、本当に糞ニートだけど、でも自殺するよりはマシなんだよ。

タメの子の何人に嫌われても、大丈夫、生きていける。

無理して学校に行かなくても、大丈夫

私は、中2くらいかほとんど学校いかないまま卒業して、通信制高校に通った。

それでも今ちゃんと働いて、友達もいて、生きていける。

大丈夫学校に行かなくても大丈夫

悪い子じゃない。何も問題ない。

から死なないで。

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いじめられた子が自殺するというニュースを聞くたびに思うことがある。

【なんで「学校へ行かない」という選択肢を選べないのか?】

私の結論を言うと、「良い子」でいることを、無意識のうちに子ども自身が縛られてるんだろうと思う。

そして親も、「良い子でいろ」と無意識のうちに縛ってしまっていることに気付いてないんだろう。

私には、デキの良い姉がいて、私は「アンタはもう風邪とケガだけ気をつければいい」と言われて育った。

「良い子でいろ」と求められた事がないまま育った。

から中学いじめられた時、速攻で「行きたくない」と親に言った。

いじめと言っても、上履きを隠された程度だけど、これに耐えてたら悪化するのが目に見えてた。

お母さんからは色々将来についてグダグダ言われたけど、「死ぬよりマシでしょ」と言ったら黙ったので、それで数年間やり過ごした。

でも姉には、親も無意識で「良い子でいてほしい」と思っており、姉はそれを無意識で感じ取って生きてきたんだと思う。

姉は、学校はいじめにこそ合わなかったが、ブラック企業入社し、ストレスと過労で倒れてもなお耐え続けた。

ボッロボロできったない肌になって、頭に何個かハゲができても、休まない姉が不思議でならなかった。

会社を休むような子は良い子じゃない」って、姉の中の「小さい子」が頑なに言ってたんだろう。

何回休めって言っても姉は休まなかったので、私もキレて「バカじゃないの?そんな状態で、そんな会社に行くの頭狂ってるって」と言ってしまった。

当然、姉もキレた。

自由にさせてもらってたアンタに何が分かる!」って何回も言いながら、泣きながら、ボコスコに殴られた。顔に飛んでくるのが涙かツバかわからなかった。

仕事とは何かとか、働くことの大変さとか、じゃなくて、「親から自由に育てられたこと」を何回も言いながら姉は泣いてた。

そこで、お母さんは姉に「良い子」を無意識強要してたことに気付いたと言ってた。

お母さんが、「お姉ちゃんの元気が一番大事から。それだけで十分だから」って言ったら、姉はやっと休職手続きを取った。

休職期間の間、姉は狂ったように昼夜問わずゲームして、漫画読んで、ネットしてた。

「良い子がしないこと」を反動めっちゃしてた。煙草身体に合わなかったらしい。酒はめっちゃ飲んでた。

それでスッキリした状態で「転職しよう」と決めた時、私の知ってるお姉ちゃんに戻ってた。嬉しかった。

学校や、学歴社会が、確かに逃げ場のない教育空間を作ってるかもしれない。

でも、「行かない」って選択肢を選べない子になってる理由は、それだけじゃないかもしれない。

からは、あの時吐き出させてくれてありがとうって言われた。

姉がどんどん化け物みたいになっていてて、夜中に帰ってきた時に出くわすと心臓に悪かったから、私のためにもなった。でも殴られたのは痛かったから、ラーメンおごってもらった。

肌も髪もキレイになった姉は、新しい会社でまあ普通に働いてる。

お母さんも毎日金麦のどごし生から寝返ったらしい)飲んで、テレビアナウンサーツッコミ入れてる。

すっかり存在忘れてたけど、お父さんはコロコロで絨毯キレイにしてる。

私の知ってる、私の家の普通が戻ってきた。

「行かない」って選択肢を選ぶことで「良い子」でいることに繋がることもあるんだ。

最後に、別に子供自殺するのは親のせいだ」って責めてるわけじゃない。

悪いのはクソなことするヤツと、クソなことを看過するヤツ。

ただ、もしいじめられて悩んでる子にかける言葉で悩んでるなら、「良い子でなくていい」って言ってみてはどうかなって思っただけ。

履歴書高校名ツッコまれて、就活不利だったけど、でも死ぬよりはマシ。

2017-04-04

足の匂いがして心地いい

机の上に置いたゲーム用大型マウスパッド臭い

すごくゴム臭い

これは、子供の頃に嗅いだ女の子上履き匂いにそっくりだ

まらない

2017-03-19

あるコンテンツ終焉を眺めている話

今までマイナー人気的なもの応援するのが好きだった。

ガッツリではないけれど軽く応援していたらメジャー人気になって

「こんなに人気になっちゃってw」というのが好きだったのだ。

さて、今までは大抵人気になっていて上記のように感慨深くなっていたのだが、

今回紹介する、仮にEFというコンテンツとしよう。因みに隠すつもりはない。のでイーはAである事を付け加えておこう。

私がコレに目をつけたのは某声優を上記のように応援していたから。

例えば久野さんみたいな特徴的な声が好きで上履きクックすら録画していた。

この声の付くキャラクターだったらシナリオが多少面白くなかっても見続けられるかなって感じ。

監督映画を選ぶように声優アニメを選んでるわけだ((今はあまりしてません))

EF小説からアニメ化というまぁ典型的パターンだったのだが、

なんと小説刊行されない。

アニメっぽいPVも曲まで発表された。声優も決まった。コレでアニメ化しないわけないと思った。



が、つい最近公式サイトが消えた。つまりそういうことだ。



声優さんも新進気鋭の若手だったのでEFが上手く行けば今頃キャーキャー言われていたに違いない(( 因みに1人は既にキャーキャー言われているので少し安堵(?)している ))

私自身、地下アイドルや、ドマイナー小説とか眺めていないわけなのでこういうのはすっごく珍しかった。

曲はある手段を得て公式サイトからダウンロードするわけだが、公式サイトがない今、手に入れる手段は(( マイナーなのでモチロン非公式方法も取れ ))無い。

曲も声優内容もイラストも好きだったのでちょっとがっかりしている。

こういう消え行くもの再帰することって他にあるのだろうか?

知りたい。

2017-01-27

小学校やばいPTAやばい

子供小学校入学するんで保護者会にいったんですよ。保護者会。校長挨拶副校長挨拶PTA挨拶警察官挨拶。続いて小学校必要もの説明がはじまったんです。上履きとかすぐに必要ものはわかった。公費で購入されるから家庭で用意しなくてよいものもわかった。しかし家庭で用意してほしいものは入学式以降にお知らせしますとか言い出すんです。もうねあほかとばかかと。色鉛筆とかさ何色用意すればいいのか。明日持って来いって言われても用意できないぞ。Amazonプライム加入しないともうだめかもしれんね。業者も売りにくるのでそこで買えますってさ、なにその業者癒着利権?何それ怖い。え、業者は平日の昼間に来るんですか。こっちは仕事してるんですけど。14時に学校販売って言われても前休と後休の中間時間で全休にしないとアカンやつ。

それと2日後に廃材(例えばサランラップのシン、トイレットペーパーのシン)を使います、用意しろとか言い出すとかあるらしいじゃないですか。おいおい、一日でサランラップ消費しろってのかよ。鬼か。もう何十年小学校運用してんの、年間必要ものリスト化しとけないの。

子供休みときは連絡帳を手渡ししてください、電話厳禁。電話厳禁はまぁわかる。子供病気で休んだら子供が持参するわけないし、親は子供をみてるし、どうすんだよ。知ってる子供に連絡帳渡してくださいって近所の子しらねぇよ。あと連絡帳って何が書かれるの?親と先生のやりとりだけ?やりとりしてる間に機微情報ポロリとかしないよね。それを他所の子供に渡して見られて筒抜けとかないよね。SSLの休暇申請サイトたてようか?

PTAってなに?あんたも加入すんですよみたいな顔してるけど親と先生サークルだよね。活動内容が知りたい会員規約みせてくださいそれから加入届だしますねつったら加入届そんなものないってよ。会費はあとでお知らせしますって。いやいやいや子供小学校踏んだだけで親が絶対に参加しろ金払えってアダルトサイトですかそれは。とにかく詳細がわからないと加入できないので勝手に入会さすのはやめてくれって非加入届だしたんです。そしたらあんの子供にプリント配られないかイベント参加できないか卒業式紅白饅頭配られないからとか言い出すんです。会員の子供、非会員の子供で差別するサークル、それがPTAやばい

個人情報保護法、これまでは保有個人情報が5000人以下の団体適用除外例外規定があったけど春には撤廃ですよ。PTAにも適用されるんです。プライバシーポリシー個人情報取得の同意なしに親と子供個人情報を持とうとしているサークルやばい

活動ベルマーク集めて切る。大の大人が数十人集まって何時間か消費して集まったベルマーク。それで一輪車一台手に入りました!!苦労対効果ェ。配布プリントの誤字脱字がないか昼間に集まってチェックします!これがPTA活動ですうおおおおおおおPDF化してウェブでチェックしろおおおおおうおおおんおおおおああああ。

追記:1/28 1:10

誤字脱字を修正しました。都内の話です。日本しのうねの人じゃないですもちろん保活は苦労しましたがただの会社員です。こちらの希望PTAに伝えました。(活動規約を知ってから入会し、自分にできる範囲ボランティア活動したい)PTA学校関係性がわからないので文科省にも相談ときました。P連は電話に出ないですね。小学校はまだ入学してないので杞憂かもしれん。案外、準備はスムーズなのかもしれない。このエントリーは誰かにケンカ売るというより、何も知らないことばかりで驚き(親としての心構え)ヤバイ地球ヤバイ宇宙ヤバイレベルで書き捨てたわけですが、いろんな意見が見られてありがたいです。よろしければ過去に私が投稿したシッターの選び方を紹介させてください。誰かの知見、力になることができれば幸いです。

http://anond.hatelabo.jp/20140318110208

追記:1/28 17:41頃

盛り上がってるとは知らず後出しすまんの。反響やばい増田やばいTwitterやばいFacebookやびあ。「変えたいなら真面目に書けよ!お前が変えろよ!お前がママになるんだよ!」みたいなコメントが見受けられましたが学校保護者説明会革命起こすぞ!と急に立ち上がったらそれこそやばい人です。私ヤバイ。まずはPTAの方に活動内容、費用規約を教えてくださいと確認させてもらっただけなので4月入学時に個人情報取得同意があって活動賛同できるものであればみんなが負担にならない範囲業務改善できればいいなと思っています。私のコミュ症を心配されておる方がおりますが、体育会科で運動部生徒会役員経験保育園会長経験(会員の同意を得てGoogleドライブ管理、連絡手段最適化。全員が働く親なので無駄禁止アジェンダ時間進行を厳守、アイコンタクトよろしく特殊部隊のようだった)とやってきたので割とジブン、コミュ強ウェイェイ部類ッスそんなポジティブ妖怪の私でも思わず小学校/PTAの様子(もちろん憶測の部分もある)に恐れおののいた、という話なのです。あと会員にならないなら子供差別しょうがないというコメントもありましたが、それだと本来PTA目的である児童生徒は、会員ではない。彼らはみなひとしくPTA活動支援対象である。すべての児童生徒のためのボランティア活動」という前提が崩れるのでPTA名前変えなきゃだめぽ。とはいえ入会しなくても会費ではなく寄付意志はあるのでそこで補えれば予算不足にはならないのかなと思うのだけれどもそれも所属するPTAに要相談かもしれんね。ベルマーク文章チェックは別の学区に通っている親御さん情報愚痴)です。ブッコメにあるドングリ収集はわらた。メ○カリすごい。廃材なら集まるそう○ルカリならね。

2016-12-21

不細工アトピー男はどうやって生きればいいのだろう

http://anond.hatelabo.jp/20161220081320

僕はアトピーゾンビ不細工男だ。

顔も体もガサガサ乾燥し、色素沈着していたり赤みがかっていたり毛穴キモかったりしている。

医学会によるとアトピーゾンビは健常者と同じ肌には一生なれないのだという。一生薄汚いキモ肌を現実世界晒しながら生きて行けというとこだ。人生を諦めるか死ねということだ。

常にアトピーゾンビウイルスとろろのような痒みや、擦り傷のような痛みに襲われている。

シャワーが体の傷にしみて痛い。治らない人は一生治らない。死ぬまで心臓の鼓動が止まるまで。

なのに障碍者として認定されない。だから健常者と同じステージで戦わないといけない。勝てないにゃ。

目は小さくてアトピーゾンビウイルスのせいで痒くて赤黒くなってるし一重である

鼻は大きく口も大きくてキモイ。唇はアトピーゾンビウイルスのせいでぼろぼろだ。

身長も167程度で低身長だ。そして関東ごみみたいな高校ゴミ知能人だ。

顔の大きさもおかしい。無駄にでかい。そして頭もアトピーゾンビウイルスのせいで痒いしフケで汚い。


幼稚園に入ってみて思ったことは容姿の悪い人間アトピーゾンビへの風当たりが厳しいということだ。

この世という健常者ランドの健常者からすれば、

容姿の優れた女>容姿の優れた男>ブス男>>>>ブス女>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>アトピーゾンビ

の扱いをしていると感じる。

最下層のさらに下のアトピーゾンビなど人間扱いしてくれない。

人間じゃないもの」として扱われる。

僕は学生時代スクールカースト最下位の陰キャのグループにすら入れてもらえず、一人で孤独に耐えながらひっそりと生きていた。

クラスメイトとの会話はなし、持ち物も地味で目立たないものにする。

授業中の音読では変な発声をしないように気を付ける。

変な動きや歩き方をしないといったように

アトピーゾンビウイルスの痒みを耐え、掻かないように耐え、視界に入らないように、目を付けられないようひっそりひっそりと生きていた。


だがある日、話したこともないクラスメイト全員+教師から

物を隠される持ち物を捨てられる机から動けば実況付きでネタにされる新しい持ち物を持っていけば酷評されて全否定される

すれ違いざまに「きもっ」「うわっ感染しそうw」などと言われる。

椅子接着剤をつけられる。机の中身を全部床に落とされる。自分だけプリントが配られない。給食が配られない。

体を掻く動作を大げさにマネされる。(先生にもされる)。殴られる、蹴られる、首を絞められる、カッターで切り付けられる、ゴミ箱に顔を突っ込まされる。雑巾を口に入れられる。髪の毛を無理やり切られる。教科書を隠される。上履き画鋲を入れられる。

黒板消しで顔をたたかれる(これファンデーションちょっとは見た目がましになるだろwとか言われながら)

廊下を歩いているときに後ろに付かれて悪口を言われ続ける。カツアゲされる。ゲームを盗まれる。踏切の前で死ね死ねコールをされる。

掃除用具入れに閉じ込められる。下着泥棒の犯人に仕立て上げられる。隣になった女の子に泣かれる。罰ゲーム告白される。

アトピーゾンビが触ったものはキモがられる。給食当番になることを禁止される。机を離される。

プールの時に服を隠される。修学旅行のふろの時服を隠される。文化祭アトピーゾンビだけ仲間はずれにされる。話しかけても無視される。

うわっゾンビ菌が移ったwwタッチーww バリアーwww ゾンビ菌にバリアはききませーんww まじかーwwみたいな遊びをされる。

といったいじめを受けたが

教師などの周りの人たちはスルーだった。つーか全員敵だった。

一挙一動が笑われて馬鹿にされてキモがられるので、人とまともに話せなくなったし笑えなくなった。何をしてもネタにされるのでペンケースや消しゴムを新調することさえ心臓がバクバクだった。

常にアトピーゾンビウイルススキン不快に思われているんじゃないかと、いつ、「それなに?うつるの?キモいんだけど」と言われるかとビクビクしていた。

毎朝頭痛や緊張や不安から心臓の締め付けに耐えながら登校して帰宅したら虐めのフラッシュバックや親の虐待アトピーゾンビウイルスの痒みや痛みや醜さに苦しんでいた。


そんなある日のことだった。

同じクラススクールカーストトップ容姿の優れた虐め加害者である可愛い女の子が、性格も顔も悪いブス達にいじめられていた。因果応報とはこのことだなと思った。

しかし、スクールカーストトップグループに所属する容姿に恵まれた男が「虐めなんてすんなよ!やめよう!」などと言い出した。

ちなみにこいつはアトピーゾンビを虐めていた奴だ。

それに続くかのようにクラスメイトが声を上げ始めた。

「そうだよ!○○ちゃんがかわいそうじゃん!」

「僻んでんじゃねーよ。ブス!」

「虐めなんてかっこ悪い!」

クラスメイトが一丸となっていじめはやめよう!と躍起になりはじめた。

担任教師までもがクラスの虐め撲滅に躍起になっていた。

アトピーゾンビへのあれはいじめではなかったのか?と思ったがまあそういうことなのだろう。

アトピーゾンビ人間扱いされない。

ちなみにこの事件の後もアトピーゾンビは虐められ続けました。

容姿のいい人を虐めるのは虐めだけど、容姿の悪い奴を虐めるのは虐めじゃないらしい。

キモいのが悪い!ということだろう。






人間にとって評価の基準第一容姿なのだ

女は、健常者のイケメンフツメンなら付き合うことがあるが、不細工アトピーゾンビと付き合うことは絶対ない。

アトピーゾンビが、どんなに性格がよくて、金持ちで、料理上手で、気遣いが出来て、頭がよかったとしても、

アトピーゾンビ否定するには「でもキモイじゃん。生理的に無理」の一言で十分なのである

容姿欠点カバーしようとそれ以外を必死に頑張ったところで

最後にくるのは「でもキモイじゃん。生理的嫌悪感パナイ。」という容姿への評価なのである

容姿が悪ければ生きているだけで犯罪者扱いをされる。敵意や憎悪や憎しみなどの負の感情をぶつけられる。そういう行為社会容認している。

容姿がよければ虐めをしようと近くの人間を叩き潰そうと、女を雑に扱おうと痴漢魔だろうとレイプ魔だろうと社会から肯定され続けるし許される。


健常者は、口には出さないが心の中で例外なくアトピーゾンビを見下してるし馬鹿にしてるしキモいしねと思っている。

アトピーゾンビウイルスボディは一生治らない。だから一生健常者が優越感に浸ったり見下す対象になり続ける。


では、アトピーゾンビでなければいいのか?

アトピーゾンビウイルス殲滅するために努力すればいいのだろうか。

根性論好きな人努力が足りない、と言う。掻かなきゃ治ると言う。

そんなに辛いのならばもっと努力してアトピーゾンビウイルス殲滅すればいいと簡単に言って自己責任の烙印を押す。

まとめサイトでも「アトピーゾンビ死ね社会に出てくんな!きめーんだよ!」「アトピーゾンビ努力不足」「アトピー患者は甘えている。掻かなければ治る」「ちょっといくらいで大げさ」「コナフキン悲惨だねーwキモイからさっさと自殺すればぁ???」とよく書かれている。

この世界の住人にとってアトピーゾンビなどの非健常者は悪であり世界から排除すべき存在なのだブラジルに行こうとインドに行こうとその傾向が変わることはない。

キモイ奴には何をしても許されると思っている。キモイ奴は生きているだけで前科者以上に冷たい対応をされる。

アトピーゾンビウイルス世間から虐げられないために化粧という盾を持って身を守ることもできない。

罰せられるべきこと、法律違反したり他人に迷惑をかけたかのようなレベルで存在しているだけのアトピーゾンビを叩きストレス解消をする。

キモイやつは犯罪者予備軍のロリコンキモオタなんだから全員殺すべき」

キモイ奴は虐められて当然。だって人を不快にさせてるんだから。悔しかったら努力してキモいから抜け出せ」

「女の悪口をいうやつは全員不細工非モテイケメン君はそんなこと言わないもん!やっぱり不細工って性格も悪い屑なんだね!

死ねばいいのに不細工が死んでも誰も悲しまないよ???

「ちょwww電車キモイ男がいるんだけどwww晒してみたwwしねww」

とよく上記まとめサイトおよび2ちゃんで書かれている。

キモイ奴が他人危害を及ぼしたわけでもなしに、

キモイ奴はただキモイ奴として社会の隅っこで声を立てずに生きているだけなのに、

こいつがキモいのが悪いと自己正当化をして誹謗中傷を浴びせたり、嘲笑したりするのだ。

この世の全ての悪いことはキモくて不細工非モテ童貞のせいにされる。

何か事件が起こったら、どうせ今回の事件キモイ奴がやったんだろう。と世間は思う。

人畜無害不細工や非健常者アトピーゾンビに冷たい視線を浴びせる。

このキモイ奴、何かやらかすんじゃないだろうな?という目を容姿のまともな健常者はキモイ奴に向ける。

何でもかんでもキモイ奴のせいにするのは暴論ではないだろうか。

容姿に恵まれないキモイ奴は幼少期からの顔面批判により自己評価が圧倒的に低くなり

自分社会で最も価値のない存在だと自覚しているし、

人並みに恋愛結婚ができるなんて考えてもいない。

将来は部屋で孤独死する未来が見えている。

世界キモイ奴に厳しすぎる。キモイ奴にだって感情はあるし、嫌なこと言われたら傷つくんだよ。

人格のある一人の人間として接することができない未熟な人間がこの世には多すぎる。



ワセリン温泉、馬油、漢方、お祓いレーザーヨーグルト、塩風呂、ツボ、祈り、マッサージとか試した。

病院も数十ッか所行ってみた。○○がいいらしいよ!と聞いたらすぐ実行した。○○病院アトピーに詳しい先生がいるよ!と聞いたらすぐ行ってみた。

上手く治療がハマれば見違えるように綺麗に治るやつがいるのは知ってる。

中学生の時にそういう奴がいた。アトピーゾンビが苦しんでいた時に、彼はみるみる肌が綺麗になって目に活気が出てきて、良く笑うようになってモテるようになっていた。そして受験を成功させいい高校に入った。

アトピーゾンビは何で自分はあいつじゃないんだと苦しんだ。自分だって努力してるのに何でこんなに違うんだと死にたくなった。無気力になった。そして入りたくもない関東ごみ高校に入った。

アトピーゾンビウイルスの暴走や痒みや痛みを軽減させるためにやってること。

早寝早起き

食事制限。食べたいものは大体食べられない。食っても平気なのは野菜か海藻かキノコか大豆くらいだ。

海水浴

有酸素運動

筋トレ

瞑想

野菜350g

毎日シーツと枕を取り換え

毎日部屋の掃除

刺激の少ない服を着る。

ステロイド リバウンドの恐怖に震えながら。適量を正しく使っていれば問題ないのはわかっているけれどやっぱり怖い。

オナ禁

化粧水などのスキンケアの徹底

身だしなみにも気を付けている。

高い美容室で髪を切ってもらってる。少しでも清潔に見えるように。

爪は短く。眉を整え、電動歯ブラシでと歯間ブラシでキレイに。

美容関係の情報収集を欠かさない。

でもでも、どんなに努力してもアトピーゾンビウイルスのせいで清潔感皆無のゾンビしかなれない。

まれた健常者には、清潔感のないやつは努力不足と言われる。人間社会で生きるためのマナーがなってない屑だと言われる。

モテ本を乱読してネットでも調べて

対人コミュニケーションの本を数十冊読んで

心理学脳科学の本を読んで

自己啓発の本を読んで自分を奮い立たせて

アトピーゾンビウイルスによる対人恐怖や学習性無力感や鬱などの精神病の本を読んで

脱オタ!脱コミュ障!みたいな、おそらく駄本であろう本も読んだ。


何とか他人から虐げられないレベルになろうとした。

でもアトピーゾンビウイルスが体から消滅することは当然なく、残ったのはキモイ男だけ。失ったのは時間と金と労力。

見た目がキモイままだから現実は何も変わらなかった。アトピーゾンビ自身が出来るだけ明るく振舞っても、他人から見たらキモイ奴が調子に乗ってると思われ叩かれる。

自分を変えても他人が変わらなければ意味がないのだと知った。いくら変えてもキモイ一言ですべてが無に帰る。

アトピーゾンビは、何も容姿に関して努力していない恵まれ人間より肌の艶やきめ細かさや張りで劣っている。

普通人の当たり前の日常享受することがアトピーゾンビにはできない。

今は、この世界に存在することをギリギリ許されている、というレベル生活を送っている。

最近、アトピーゾンビが好きな女の子教室の後ろで、

「不潔な男とかマジ無理。ほんとキモイ。あの人風呂入ってんの?顔もちょっとあれだしw」とアトピーゾンビに聞こえるように大きな声で言った。

彼女スクールカーストトップグループリーダー的存在だ。

容姿に優れているし、頭もいい。親が金持ちから将来も安泰だ。

アトピーゾンビは悲しくなった。

こんな女に少しでも心が傾いた自分にそんな女から決して好かれないキモイアトピーゾンビである自分に。

はじめて人を愛してみようと思ったが

アトピーゾンビには大それたことだったのだ。

個人性格問題じゃない。

アトピーゾンビが生まれたこの世という健常者専用健常者ランドがこうなのだ

アトピーゾンビ不細工世界は厳しい。

好きでアトピーゾンビに生まれたわけじゃない。

恋をしてセックスしてセックスしてデートしてセックスして結婚してセックスして健常者の子供を産んで生きていたかった。

アトピーゾンビには何もない。

青春時代の甘さも酸っぱさも知らないまま生きてきた。

人生における喜びを甘受することもこの先できないだろう。


好きなものも食べられず、好きな服を着れず、寝ると痒みに襲われ、オナニーすると痒みに襲われ、何処に行っても嫌な目に遭い、なりたいものにはアトピーゾンビからなれず、恋愛できず、友達出来ず、痒みで勉強に集中できず、受験には失敗し、風呂に入れば傷が染みて痛くて、寝起きは目が開かなかったり、体中が傷で痛かったり、皮膚が落ちていてキモかったりする。就職容姿が悪くて清潔感皆無なので難易度めっちゃ高いだろう。結婚アトピーゾンビウイルス子供に遺伝するのでしない。子供のいない結婚生活アトピーゾンビウイルスで皮膚が落ちたりしてキモいので難しいだろう。同居生活一日目で破断するだろう。

つねに頭はぼーっとしている。でも社会の理解は皆無で、障碍者として認定もされない。アトピーゾンビウイルスを持って得することは全くない。

健常者と同じステージで勝てないゲーム永遠とやらされる。そして努力不足だとか何とかいわれる。

そして一生完治することはない。死ぬまで苦しみを与えられ続ける。己の体から逃れることは決してできない。

不細工から人に嫌われる。不細工から通りすがり人間に笑われる。

一生女の子から告白されることもない。せいぜい罰ゲームの道具として使われるだけだ。何千億稼ごうと恋愛できなきゃ生きてる意味がないと思ってしまう。

小学生の頃はもしかしたら告白される人生かも!?と期待していたが、アトピーゾンビを客観視すればするほどその可能性は皆無だということに気付く。

周りの人間がどんどん童貞処女を捨ててるのにアトピーゾンビはいまだ童貞だ。それどころか女の子と手をつないだこともない恋愛負け組だ。

男の価値いかにはやく童貞を捨てるかにかかっている。20過ぎて童貞人生終了。

何かの拍子でアトピーゾンビウイルスが暴走するんじゃないかと常にビクビクしている。まるで借金取りに追われている多重債務者のようだ。

アトピーゾンビ不細工はどうやって生きていけばいいのだろう。

2016-12-13

先生遠藤さんの上履きがありません! 5

前話:http://anond.hatelabo.jp/20161211080009

第1話:http://anond.hatelabo.jp/20160131184041

ケン

「あらケンジ、今日は起きられたのね」

 月曜日の朝、俺は4日ぶりに普段通りの時間に起き出した。いつものように、リビングで母さんがコーヒーを飲んでいた。

お腹すいてるでしょう」

 左手コーヒーカップを持ったまま、母さんはコンロに手をかけた。

風邪は良くなった?」

 風邪なんかじゃなかった。ただ、学校に行くのが辛くて、学校であったことを話すのが怖くて、体調が悪いふりをしていたんだ。

「母さん、」

 自分もびっくりするくらい、小さな声でそう言った。

「ん?」

 母さんは何でもないようにそう返事をしながら、白い平らなお皿に、三角形フレンチトーストを2枚載せて、テーブルに持ってきてくれた。

「みんな俺が犯人だと思ってるんだ」

 フレンチトーストを見つめながら、俺は声を絞り出した。

犯人って、何の?」

学校で上書きが隠されたんだ。4回も」

ケンジが隠したって疑われてるのね」

最初は俺はやってないと思った。俺はただ、隠された上履きを見つけただけだと思った」

 台所で昨晩の食器を洗い始めた母さんが手を止めた。

「でも、今は?」

 母さんが優しく問いかけた。俺は心のどこかでは、今でも自分は潔白だと思っていた。

「夢を見たんだ」

「そう。どんな夢だった?」

水曜日の昼休みに、俺がヒロミ上履きを隠す夢を」

「そんなの、ただの夢じゃない

 確かにあれは夢だ。でも、

「その日の昼休み自分が何をしていたか思い出せないんだ」

「思い出せないから、夢で見たことが本当の記憶かもしれないって思ってるのね」

 俺は黙って頷いた。

「そうね、お母さんはあなたがそんなことするの想像できないわ。でも、もし本当に自分がやったと思うなら……」

 もし、俺がやったんだったら、怖いことだ。俺は陰湿で、変態で、嘘つきで、自分がやったんじゃないと都合よく思い込んで、タカヒロを怒鳴って追い返してしまうような、ひどいやつだ。だから、そんなこと考えたくなかった。

「謝っちゃえば良いじゃない」

 気が抜けるほどシンプルに、母さんはそういった。

「大したことじゃないのよ、上履き隠しなんて。あなたはまだ小学3年生なんだから

 真っ白なお皿が、シンク食器カゴに整然と並べられていく。

小学生男の子は時々そういうことをするのよ。あなたは少し大人びている方だから、お母さんも驚いたわ、でもね、」

 手が止まった。

「お母さん、少し安心したのよ」

 背中が急に軽くなった気がした。俺は、母さんを心配させるとばかり思っていたから。

あなたは小さい頃から大人しくて、本当に手がかからない子で、お母さん、すごく助かったのよ。うちには、落書きの跡とかないでしょう、あなたが生まれから、一度もリフォームしてないのよ」

 母さんは昔を思い出しているようだった。

あなたくらいの年の男の子なら、高価なものを壊したり、お友達いじめたり、おもちゃゲーム友達と取り合って喧嘩したり、女の子からかって泣かせたりするものなのよ。でもあなたは一度もそういうことしたことがなかった」

 だから、と母さんは続けた。

あなたにもやんちゃな部分があるんだって思って、少しね」

 母さんはそう言って、二杯目であろうコーヒーをカップに注いだ。

「母さんは、俺がやったと思う?」

「そんなこと、お母さんにはわからないわよ。本当のことを知っているのは、あなたの心だけでしょう?」

「まだ、わからないんだ」

「そうね」

 少しのカップを見つめた後、母さんは俺に向き直った。

今日じっくり考えなさい。学校にはお休みの連絡を入れておいてあげるから

2016-12-11

先生遠藤さんの上履きがありません! 4

前話: http://anond.hatelabo.jp/20161109170519

タカヒロ

 アヤネの上履きが隠されたのが、先々週の金曜日のこと。それから週明けの月曜日火曜日水曜日に立て続けに他の女子上履きが隠された。

 隠された上履きを見つけたのはアヤネのときこそユウヤだったけど、先週の3件はぜんぶケンジが見つけた。でも、そのせいで彼は疑われている。

「これからプリントを配りますから、帰る前に記入して前に出してください」

 そう言って先生は、藁半紙印刷物クラス全員に配り始めたーー欠席のケンジを除いて。

「みなさんも気になっていると思います

 先生上履き隠しの犯人をまだ探す気なんだ。

「先々週の金曜日、先週の月曜日から水曜日最近だけで4回も上履きが隠されています。残念ながら、誰も自分がやったと名乗り出てくれていません。クラスの中に隠し事があるのはみんなの問題です。誰がやったのか先生は知りませんが、もし理由があるなら、もう二度と同じことをしなくてもいいように、それを解決しなければいけませんし、誰がやったのかわからないままでは、みんな不安になってしまます。みんながみんなを疑うことになるのは、とても悲しいことです」

 誰が犯人でもみんなの問題にはされたくない。もし理由があるならそれはそいつ問題で、僕たちには関係のないことじゃないか

「ですから、無記名で構わないので、何か少しでも心当たりのあることがあったら、ここに記入してください。『自分がやった』でもいいですし、『誰かがやっているのを見た』とか、『やったと話しているのを聞いた』でもいいです。少しでもヒントになることがあれば、ここに記入してください」

 つまり、『もしやったのがあなたで、それでも黙っているなら、証言を集めて見つけ出しますよ』ということ。こういうことに意味があるのかは疑問だった。誰かの証言があったとしても、それが本当か確かめ方法がない。無記名なんだから。もし誰かの証言犯人を間違えたら、それこそとんでもないことだ。

はい

 前の席のアヤネからプリントを受け取った。A5の藁半紙に、大きな枠が一つ。完全自由記述

 犯人を知りたくないわけじゃなかった。疑われているのはケンジ。でも、3回連続で見つけたってだけで疑うのはフェアじゃない。もともとこういうのは得意不得意があるんだ。ケンジはたまたま、見つけるのが得意だっただけだ。彼は普段から目ざといし、頭もいい。そんなにおかしいことじゃない。

 とはいえ、心当たりがないわけじゃなかった。

だってヒーローだぜ?』

 アヤネの上履きが隠された金曜日放課後の帰り道、ケンジがそう言ったことが、ずっと頭から離れない。彼はヒーローになりたくて、3日連続女子上履きを隠したんだろうか? でも、

『俺はやってないんだ!』

 あの怒りが嘘だとは思えなかった。だいたい、もし彼が犯人なら、あんなこと自分から聞くだろうか?

上履き、また盗まれた?』

 思考が頭の中をぐるぐる回った。

 他のみんなは何を考えているんだろう。鉛筆が走る音があちこちから聞こえていた。もしかしたら、真犯人が名乗り出るかもしれない。先生の脅し文句が全く効かないとは限らない。あるいは、真犯人が名乗り出なくても、誰かが犯人証言するかもしれない。そうだ、そうすれば、ケンジの疑いも晴れる。

 そのとき、数分前の自分思考が戻ってきた。

『誰かの証言があったとしても、それが本当か確かめ方法がない。無記名なんだから。もし誰かの証言犯人を間違えたら、それこそとんでもないことだ。』

 誰もが犯人にされる可能性がある……。

 そう思った途端、教室景色が全く違って見てた。37人のクラスで、一人欠席。僕以外の35人が、自分以外の誰かに罪を着せようとしているんだ……。四方から聞こえてくる、藁半紙の表面が鉛筆の先を削り取る音が、自分を刺し殺すためののナイフを研ぐ音のように聞こえた。

ケンジが犯人なら良いんだ』

 頭の中で誰かが言った。

あいつが犯人で間違いない。みんなそう言ってるじゃないか

 違う。ケンジはそんな馬鹿なことしない。いくらヒーローになりたいからって、そんなことするわけがない。それに、もし彼が犯人なら、自分から話題蒸し返したりするわけない。あの怒りが演技なわけがないんだ。

 でも、もしも、もしもあれが全部カモフラージュだったら? 予想外に疑われてしまって、完璧だったはずの計画が狂って、クラス中が敵になった中、一番懐柔しやすい僕に『無実だ』と印象付けるための方策だったら? 言葉尻を捉えて急にキレたのが、僕に罪悪感を覚えさせて、味方につけるための作戦だったとしたら?

 いや、そんなことあるわけない。考えすぎだ。犯人別にいる。それに、僕が犯人にされる心配はない。疑われる理由は何もないんだ。だいたい、もしランダムに当たるとしても、確率は37分の1じゃないか

 すでに何人かが藁半紙を教卓に提出していた。

 ガタッ。

 アヤネが立ち上がった。彼女左手から垂れる藁半紙の真ん中に、数文字漢字が書いてあるのがちらりと見えた。

『………弘』

だってヒーローだぜ?』

『でもいいよなあ、あいつ』

自分で隠したから、見つけられるんだ』

『全部あいつが隠したんじゃねえの?』

『少しでもヒントになることがあれば、ここに記入してください』

 鉛筆を手に取って、僕は精一杯の正直さで記入した

2016-11-09

先生遠藤さんの上履きがありません! 3

http://anond.hatelabo.jp/20161108120656 の続きです。あと2回くらいで完結しそうです。

ケン

大丈夫だ。何も心配はない。昼休みチャイムが鳴ってから10分。人の移動がなくなるのを待って、俺は行動を開始した。

簡単だ。昼休みの中頃、1人で下駄箱のある玄関に向かう。昼休みには外で遊ぶやつと教室に残るやつがいるけど、外で遊ぶやつは休み時間が始まったらすぐに出て行くからそいつらがみんな出て行ったあと行けばいい。教室を出て行くところを目撃されても怪しまれる恐れは全くないし、校庭で遊んでいるやつらはいちいち玄関に誰がいるかを見たりしない。あいつらはただボールを投げたいだけだ。

万が一下駄箱の前にいるところを誰かに目撃されても、そこにいるというだけでまさか女子上履きを取ろうとしているなんて思う訳がない。女子下駄箱と男子下駄箱は隣り合っているから、立つ位置が多少ずれるだけで、遠目から見れば全く不自然なところはない。もし誰かに見られても、何事もないふりをして自分の外履きに履き替えて校庭に走って行けばいいだけの話だ。

幸いにして教室は一階だから目的上履きさえ取ってしまえば、あとは事前に決めた隠し場所に素早く置き去りにすれば良い。ここが唯一リスクが大きいステップだけど、所要時間は十数秒。見られる確率は十分小さい。それに、もし誰かに見られても、口止めする手段はいくらでもある。

完璧だった。何もかもがうまく行った。誰にも見られることなく、俺はヒロミ上履きを、玄関を挟んで教室の反対側に置いてある熱帯魚水槽に、入れた。

ポチャン」という音がして、水が跳ね返った。シャツに水滴がかかったが、この程度なら目立つことはない。

休み終了のチャイムが鳴って、ヒロミが校庭から戻って来れば、彼女自分上履きがないことに気がつくだろう。

このまま教室に戻ってもいいが、万が一ということもある。ドッヂボールをしているタカヒロたちに合流しよう。一緒にドッヂボールをしていたという記憶さえあれば、それで十分アリバイになる。人は誰と一緒に遊んだかは覚えていても、誰がいつ来たかということは簡単に忘れてしまう。俺が途中から来たことなんて、誰も気に留めることなく忘れてしまうだろう。

いつものように外履きに履き替えて、タカヒロたちのいるところへ走って行った。



放課後先生がまたいつも通り、言うはずだ。

遠藤さんの上履きがなくなりました」

計画通り。あまりにも思い通りにいきすぎて、笑いがこみ上げてくる。

「じゃあみんな伏せて」

助かった。笑いを堪えるのに必死だったんだ。伏せていれば、笑いを隠す必要はない。

「心当たりのある人は静かに手を挙げなさい」

心当たりのある奴なんている訳がない。俺は誰にも見られていない。俺を疑う奴なんて誰もいない。

「残念ながら、名乗り出てくれる人はいませんでした。前にも言いましたが、悪いことをしたら、隠していると一生後悔します。でも、それでも名乗り出ないということは、仕方がないのでまたみんなで探します。見つかるまで、家には帰れません」

いよいよだ。ただ、ここで真っ先に水槽に向かったらダメだ。あまりにも迷いなく見つけると、最初から知っていたんだと疑われるかもしれない。まずは誰でも思いつきそうな場所を『探す』。男子トイレに入って、個室を順番にチェックする。洋式トイレが詰まっている以外、おかしなところは何もない。

男子トイレから出て、いかにも「どこだろう」とでもいうように辺りを見回す。これ以上もたもたしていると他の奴が偶然見つけてしまうかもしれないから、カモフラージュはこのくらいでいいだろう。

先生!あった!」



遠藤さんの上履きが見つかりました。水槽の中に入っていたそうです。園田君が見つけてくれました」

ヒロミのほうにちらと目をやってみたけど、こっちをみてはいないようだ。まあいい、俺が彼女上履きを見つけたということさえわかってもらえれば……

「全部あいつが隠したんじゃねえの?」

耳を疑った。

「そうだよな、3回とも見つけられるなんておかしいよな」

自分で隠したから、見つけられるんだ」

「私知ってる!そういうの、ジサクジエンっていうんだってママが言ってた」

違う、俺は……。

「俺が隠したんじゃない」

「じゃあなんで毎回お前が見つけるんだよ。超能力でもあるっていうのか?」

「違うって言ってるだろ!」

恐怖で気が狂いそうだった。



ケンジ、朝ごはんできてるわよ」

俺は自室のベッドの上にいた。土曜日の午前1020分だった。

2016-11-08

先生遠藤さんの上履きがありません! 2 

http://anond.hatelabo.jp/20160131184041 の続きです。当初2話完結のつもりでしたが、完結しませんでした。

タカヒロ

上履き隠しなんてさ、何が楽しいんだろうな」

 金曜日学校帰り、いつものようにケンジと駅の側道を歩いていると、彼は突然そう言った。

「さあ。ゲームのつもりなんじゃないか?」

 アヤネの上履きが隠されたのは昨日のことだ。よせばいいのに、先生は大げさに「名乗り出ないと後悔します」とか言って、犯人が名乗り出るのを待とうとする。自分から言うわけないのに。

ゲームねえ」

 ピンと来ていないようだ。ケンジは頭が良くて、なんでもよく考えるけど、ときどき考えすぎる癖があった。今だって、僕たちが小学3年生の男子だと言うことを忘れて、バレた場合リスクを考えると割に合わないだとか、家に早く帰れれば他にもっと楽しいゲームはあるとか、考えているに違いなかった。

「なあ、今日ウチきてさ、チョコボレーシングやろうぜ」

 ケンジの家は僕の家と違って広くて、大きなテレビゲーム機が揃っていたから、僕たちはよくそこで『チョコボ』を遊んでいた。おばさんのジンジャーミルクティが美味しくて、高級そうなケーキも出してくれるのだった。

「ごめん、今日ピアノのレッスンがあるんだ」

「は? ピアノ水曜日だろ?」

風邪ひいててさ、今日に振り替えてもらったんだよ」

 おばさんのジンジャーミルクティケーキが恋しかったけど、「友達の家に遊びに行くからレッスンを休みます」だなんて言えるわけがない。

「じゃあ、土曜日は?」

土曜日卓球じゃん」

卓球は2時からなんだから、その前」

「嫌だよ、そんな忙しいの」

「お前、ほんと朝弱いよな」

しょうがないじゃん」

「じゃあ、日曜日

「その日は塾の体験授業があるんだ」

「あ、本当に行くんだ」

ケンはいかないの? 頭いいんだから、行けばいいじゃん」

「俺、よくわかんないんだ。中学受験とかさ、必要あるのか?」

 次の春から4年生になると言う時期になって、僕たちのクラスでは、中学受験を見越して塾に行くと言い出すが多かった。ケンジは頭が良いから、受験すれば絶対良い学校に行けるのに、こいつの考えすぎる悪い癖が出て、優柔不断になっているんだと、僕は思っていた。

ユウヤもするって言ってたよ」

「は? あい馬鹿じゃん」

「でも、アヤネの上履き見つけたのあいつだよ?」

たまたまだろ、そんなの」

 ユウヤケンジと違って、なんでもよく考える方ではない。でもユウヤユウヤで、『鋭い』ところがあった。アヤネの上履きを見つけただけじゃない。授業で使うビデオデッキ調子が悪くなった時に、設定をあれこれいじろうとする先生に、再起動すれば良いとアドバイスしたのはユウヤだったし、男子トイレ幽霊騒ぎの正体がハクビシンだと突き止めたのもユウヤだった。

「でもいいよなあ、あいつ」

 ケンジが言った。

だってヒーローだぜ?」

2016-10-08

女子高校生が死んだ時の話

電通ニュース見てなぜか思い出した。もう何年も前の話だが、俺がまだ高校三年生の時、一個下の学年の女子が亡くなった。十月だったと思う。

学校主催マラソン大会で走っている最中、急に体調が悪くなってしまったらしい。彼女コースの外れにある草むらに横たわっていた。その様子を見たとある生徒が近くにいた先生にそのことを知らせ、直ぐに救急車を呼んだとのことだが、救急隊が駆け付けた時には、既に心臓が止まっていたそうだ。病院に送られたが、再び目を覚ますことはなかった。

マラソン大会の次の日は土日で、亡くなったことが全校に知らされたのは月曜日だった。いつもと変わらず教室に行くと、黒板に張り紙が貼ってあった。緊急集会を朝にやるということが書いてあった。緊急集会なんてもの高校入学して以来開かれたことがなく、なんだかよくわからないけど面白そうだなとか思っていた。すると、クラスメイトの話し声が耳に入った。マラソン大会で人が死んだというのだ。

俺はその話を信じることができなかった。うちの高校マラソン大会原則参加が義務付けられてはいたが、参加さえすれば道中余程ふざけたりでもしない限り問題なく走り終えることが出来るからだ。距離も、女子なら10km強だったと思う。別に、全力を出さなくても怒鳴られることはない。それどころか、開会式では自分の体力を考えて、無理し過ぎないようにと注意までされるくらいだった。

集会に行くために体育館へ向かった。いつもなら急げと声を上げる先生たちも、その日は静かだった。既にかなりの数の生徒が集まっていたが、一部ざわついていた以外は、普段集会が始まる前と雰囲気特に変わりがなかったように思う。

やがて、集会が始まった。校長がいつになく重い足取りで壇上に上がっていった。そして、マラソン大会中、二年生のある女子生徒の心臓が止まったこと、その後病院搬送されたが意識は戻らず、亡くなってしまったことを話した。

驚きの声はあまり上がらなかった。もしかしたら、既に多くの生徒はその話を人づてに聞いていたのかもしれない。俺も驚きはしたが、予想外の出来事唖然とするというよりも、あれって本当だったんだという印象を受けた。正直、悲しくはなかった。気の毒には思ったが、彼女と俺は何の面識もなかったからだ。その後、黙祷が行われ、ショックを受けた生徒の心のケアの為の相談室の設置といった連絡が行われた後、教室へと戻っていった。いつもは喋りながら帰っていたし、周りにも話している人は沢山いたから、別に口を開いたところで問題はなかったと思うが、俺は一人黙って教室へ戻った。あんな話を聞いた後で喋り散らしながら歩くのが、相応しくないことのように考えたからだ。ただ、今思うとあれはただ自己満足がしたかっただけのようにも思える。

教室で俺が座っていると、友人の一人が声を掛けて来た。クラスはいつもほどうるさくはなかったが、静かでもなかった。俺はあまり話をする気分じゃないと言ったが、彼は別に黙っていたところでどうにもならないと言った。実際、その通りだった。他の友人たちも集まってきたこともあり、俺たちは他愛のない話をし始めた。去年よりもマラソン大会遅かったとか、意外に結構疲れたとか、そんな話だ。今回の事件責任は体育課にあると主張した奴もいた。

その後先生教室へやってきて、少し話をした後、いつもと同じように授業が始まった。各科目担当先生たちは、事故について何も話さなかった。いつも結構踏み込んだ話をする現代文先生も、何も語らなかった。

やがて授業が終わり、清掃の時間がやってきた。俺の担当階段かどこかだったが、その時近くを通りかかった後輩の一人が、(上履きの色を見て後輩だと分かった)一緒にお通夜いかない?と言っていた。思いのほか楽しそうに喋っていたのに驚いた。

清掃が終わると、俺はすでに引退した部活の同期の一人と一緒に帰った。件の事件話題になった。彼は、これで貴重な若い女が一人いなくなったなと言った。これで来年の倍率も下がるなといった話もした。実際には下がるどころか上がったらしいが。

家には先に帰っていた弟がいた。彼にこの話をすると、やべえなやべえなと、やべえばかり言った。

幾日が過ぎると、外部に話が漏れて、ローカルテレビ局取材が来た。俺は取材班を見なかったが、クラスの内の一人が、今日の朝テレビカメラ回されたんだと自慢していたのだ。後日、彼が映った映像テレビに流されると、再び彼はそのことを自慢した。

それだけ。

2016-06-10

T君のこと

http://anond.hatelabo.jp/20160609151641

これを読んで思い出したので書く。

保育園から中学校まで一緒だったT君について

T君はおとなしい子どもだった。

とても。

今になって思えば、T君は何らかの障害があったのだと思う。

小学校高学年になっても親指を吸い、しばしば涎が見られ、発する言葉不明瞭で、図工は幼児のような絵を描いていた。

参考になるかどうか分からないが最初に書いておくと、

私たちが通っていた保育園小学校は学区の中では最大の規模だったため、

小学校の新入生のうちの過半数、中学校でも新入生の過半数があらかじめT君のことを了解していた。

他の男の子たちは小学校に上がると名前+君づけ、中学校では苗字+君づけで呼ばれたが、T君は「Tちゃん」のままだった。

私もTちゃんとしか呼んだことがないので、以下Tちゃんとする。

Tちゃんは勉強運動同級生と同じようには出来なかった。

忘れ物しょっちゅう、というか忘れ物をしない日がなかった。

昔の小学校にあった謎の慣習、連帯責任によって、同じ班の人は忘れ物をした人と同じ罰を受けた。

なので、Tちゃんには特例が用いられた。

Tちゃんの忘れ物ノーカン、と。

誰が言い出したわけでもなく自然とそうなって、学年が上がってもそれは引き継がれた。

ただ、「終わりの会で忘れ物をした理由を全員の前で話す」というミッションは免れず、

これには主に男子から不平不満が洩れた。

理由と言っても、「うっかり忘れました」と言うだけなのだが、Tちゃんにはそれさえ難しかった。

あの頃の男子の遊びの最上位はキックボールで、終わりの会が長引いたら

その間に他のクラスの奴らに校庭のコートが取られてしまうことが一大事だった。

しかしそのことでTちゃんを責める子はいなかった。誰も思いつかなかったのだと思う。

マラソン大会とき歩いている子がいると「不真面目!」「さぼっている!」と糾弾されたが、Tちゃんには誰も言わなかった。

みんな、そういうものだと思っていた。

しかしあるとき、Tちゃんの体操服の背中にくっきり上履きの跡が残っていたことがあった。

複数目撃者によると、同じクラスのY君が突然Tちゃんの背中を強く蹴ったとのことだった。

これも今になって思えば、Y君にも何らかの事情があったのかもしれない。

つの時代嫌われ者で、たとえば男子にはへいこらしたりホラを吹いたりして馬鹿にされ、

その鬱憤女子や下級生に暴力を振るうことで晴らしていたので、本当に誰からも嫌われていた。

その日はいものようにY君と女子の間で諍いが起こり、いつものようにY君が言い負かされていたところに

偶然Tちゃんが通りかかり、Y君が何の脈絡もなく飛び掛って蹴りつけたらしい。

これはクラス全員が怒った。

怒った理由は一致していたと思う。

Tちゃんが可哀想義憤に駆られたというより、おそらく

「Yが卑怯なことをした!」

だったと思う。

このことで、クラス内に「Yはいじめてもいいよね」という空気が出来た。

その日の放課後、Y君のところにクラス中の男子が集まった。

しかし、うずくまるY君に数人の男子が蹴りつけたところで、誰もこの状態に慣れていないことに気づいた。

一対一、あるいは複数複数ケンカなら見たことがあるが、一人を寄ってたかってという光景はなかなかショッキングだった。

女子は「ちょっと男子ぃー、それくらいにしといたら?」と言い出すし、

男子は早々にこの行動には生産性が無いことに気づいた。

俺たちにとって大事なことは何だ、キックボール、そうだ、キックボールだ!

今こうしている間にも他のクラスの奴らが……ああ、こんなことしてる場合じゃねえ!

と我先に校庭に飛び出した。

Tちゃんが暴力を振るわれたと聞いたのは、保育園から中学校11年間でその1件だけだった。

誰もTちゃんをいじめようとは思わなかったけど、庇ってあげようとか親切にしてあげようという気も無かったと思う。

高校生になってから、母にTちゃんが隣町の高校の分校に進学したと聞いた。

なんでまたそんな遠い学校に?っていうかそんな学校聞いた事ないけど?

と当時は思っていたけど、ずいぶん後になって、障碍者学級のあるところなのだと知った。

また最近になり、甥の小学校撮影係として母校に駆り出されたときに用務員として働いているTちゃんの母親と偶然会い、

Tちゃんは高校卒業支援施設就職して、今もそこで働いていると聞いた。

と、元増田投稿内容からだいぶ外れてしまった気はするが昼休みが終わるので送信

2016-05-23

所属したくない

学校が嫌いだった

小学校入学式が終わり、1年1組の教室に入った瞬間から

私は学校が大嫌いになった。 どうして自分が1年1組にいるのか分からなかった。

自分名前存在を無断で使われている不快感が、

ワックス液の臭いと一緒になってムッとこみ上げてきた。

目を伏せると、新品の上履きとお古のランドセルの黒ずんだ肩紐が

ラグラと視界の中で揺れた。

頬の中を噛んで、あとからじんわりと血の味が口の中に広がった。

名札に書かれた名前自分のものかどうかすらわからなくなった。

それからの私は、私自身すらゲストとして扱うようになったんだと思う。

あの瞬間から大学を出るまでずっとだ。

学校も、家庭も、クラブ活動も、塾も、模試の結果表も、小説も、論文も、

ネット掲示板も、飲み会も、mixiも、Facebookも、人混みも女子トイレも、

ぜんぶ、ぜんぶ、ぜんぶ、何処にいても、私はゲストだった。

何処にも所属できていなかった。名簿に名前があるだけだった。

周りの人間も、私自身も、私が加わるとどこか居心地が悪そうだった。

匿名性が高ければ高いほど安心して、名前立場が明確になるほど居心地が悪かった。

教室の授業は平気だったけれど、少人数クラスになるとほとんど拷問のようなものだった。

誰かと15分間話すくらいなら、渋谷の人混みの中を12時間歩き回るほうがよっぽど落ち着いた。

国とか、世代とか、誰かが私を含む集団主語に話しているのを耳にすると、

たちまちどこか知らないところに行きたくなった。

そんな私がいま、どこで何をしてどうやって生きているのか、

私自身もよくわからない。

なんとか病院ブタ箱には所属しないでやっていけてるけど、

その理由もわからない。

どこかに所属しない人間は生きてはならないと、誰もが言うくせに、

私を所属させる心づもりは誰も持ち合わせていない。

相思相愛で、全会一致で、誰も私を受け入れない。せいぜい、ゲストだ。

だって彼らと同じ意見。もう今更どうしようもなくなってしまった。

このまま、ただ、部屋の中からぼっと外を眺めて生きていければ、

私は最低限の自由の中でゲストとして死んでいけるのだ。

私の名前が書かれた電気代の督促ハガキが、じっとこちらを見ている。

2016-03-31

学校指定上履きを返品した話

春を迎えると、高校入学時のことを思い出す。

入学式における校長の話は何一つ覚えていないが、学校上履き制服を売る業者に嫌味を言われたことは今でも鮮明に思い出せる。

入学式を控えた春休みに、学校指定上履きを買わされた。

申込用紙に足のサイズを書き、後日学校まで出張ってくる業者から受け取るのだ。足のサイズが合わない場合は、その場で別のサイズのものと交換する。

業者が売っていた靴は、恐ろしく幅狭であった。

カブカのサイズを選んでも履けたものではない。

私の足が特に大きいわけではないから、みんなきっと我慢して履いていたのだろう。

しかし私は正直だからその幅狭な靴を返品し、代わりの靴を受け取らなかった。中学時代上履きを履こうと思ったのである

 業者指定の靴を履かない? そんなことできるわけないのに」

商売からだろうか。繁忙期に雇われたバイトしかったが、ずいぶんと冷たい態度であった。

幸い、私の靴をめぐる一件はこれでしまいになる。

母が中学の靴を履き続ける旨を担任手紙で伝えたからだろうか。学校に咎められることはなかった。

『そんなことできるわけない』の一言それからしばらく忘れていたのだが、大学進学後に再び思い出されることになる。

靴が権力象徴であること、軍隊モデルにして学制を敷いたこと、そしてキャンパスにも社会にも全く馴染めない自分

日々、死にそうな苦痛を感じている私は、返品するべくして靴を返品したのだ。

人間矯正する過程教育なら、私は見事に""落ちこぼれた""のだ。

もし、我慢して幅狭の靴を履けるような人間なら、高校卒業後の毎日はずっと楽だったに違いない。

あの時、自分の居場所がないことに気づいていたら、人生は変わったのかもしれない。

私は理系だったのだが、ひょっとしたら哲学科や神学部への進学を選んだかもしれない。

卒業後は就職などせず、社会の外側を求めてヒッピーになっていたかもしれない。

どういった進路が良いという話ではなくて、ただのIFである

しか自分をよく知るという意味で、気付きはなるべく早い方が良かったなという後悔はある。

自分探し小馬鹿にする人はいるし、私も肯定的立場ではない。

ただ、気持ちは分かる。自分をよく理解していればなぁと、上履きのことを思い出す時の気持ちだ。

ちょっぴり後悔の念があって、しばしば意識に頭をもたげてくるから当人としてはそのモヤモヤを振り払いたくなるのだ。

2016-03-12

脳内加害者が消えない

嫌な夢を見た。

小学生十人ほどから笑われ、それを遠くから両親が無言で睨みつけるように見ている。そんな夢。

小学生の時から未来を見つめ今を生きようとしても、過去という杭にゴムを巻いて前に進んでいるかのように、すぐ、過去の虐め被害虐待記憶に戻されてきた。脳内タイムリープを幾度となく繰り返してきた。

タイムリープ先の一つには小学生の時の記憶がある。

アトピーゾンビなので、クラス替えをする度、すぐ同級生に嫌われた。そして、上履き画鋲を入れられたり、ランドセル教科書落書きされたり、荒れた首を気味悪がられ、嘲笑の的にされたり、物を隠されたり、プリントを配られなかったり、仲間はずれにされたり。両手では数え切れないほど、バラエティーに富んだ、虐めを思う存分に堪能した。

同時に、虐待も受けていた。

殴る蹴るは日常茶飯事。些細なことをきっかけに大声で怒鳴る、いう事聞かないとどうなるか分かってんだろうなと脅す、生まなければよかったと涙声で呟く。自分達が如何にアトピーゾンビのことを嫌っているか小1時間語る。受けたのは、このようなシンプル虐待だ。面白みがなく平凡だ。

そんな、虐めと虐待を受け、小学生アトピーゾンビには己の身に何が起きているのか理解が追いつかず、ただ生きていることへの嫌悪憎悪精神ストレスを募らせていた。

ある日、学校の授業中。いつもの様に、悲惨現実ストレスから逃れるため、教室の机に伏せていた。

三十代女の担任教師は、その不真面目な態度が気に入らないようで、こちらに人差し指を向け、教室中に響き渡るほどの大声で怒鳴り立てた。

「なんだその態度は!やる気のないやつは、他の生徒に迷惑だ!廊下に出とけ!」

教室が無音になる。クラスメイト視線が痛い。言い返すほどの度量もないゾンビは、俯きながら席を立ち、とぼとぼと歩き、廊下に出る。教室に背を向けるように壁にもたれ掛かり思案を巡らす。

「何なんだろう。何で何時も自分は机に伏せているのだろう。なんでこんな所に毎日通っているのだろう。疲れたな。人間って80歳くらいまで生きるんだっけ。長いな。学校に馴染めないなら社会にも馴染めないだろうな。だから20歳くらいで死ぬんだろうな。よくてホームレスだろうな。早く終わってくれないかな。生きるの嫌だな。」

その頃から、「自分気持ち悪いアトピーゾンビなんだ…」と自己否定を繰り返していた。

幼稚園の頃は、まだ"人間"だったので明るかった。度重なる虐待や虐めによって自己肯定感自尊心破壊された。高校生になるまで、「人は皆、自分のことが嫌いなんだ。人が怖い。殺される!」と思い続けていた。

小学生からアトピーゾンビ普通に接してくれている人への不信感や恐怖感が消えず、普通に接してくれる人が、この世界にいる事が信じられず、周りの人間が作り物のロボットのように見えていた。同時に、そんな人型ロボットと上手くコミュニケーションを取ることが出来なかった。いや、今でも上手くできない。慣れの問題なのだろうが、友達恋人もおらず、親とも不仲だと、コミュニケーション能力を上げる機会が中々ない。十代の必須向上スキル学力コミュ力。この2つだ。よく心得ておくように。


アトピーゾンビは成長しているのに頭の中の加害者は成長せず、ずっと同じ姿だ。

一回り小さい人間に虐められるのだ。

これほど、自尊心破壊する夢があるだろうか。

脳内には何時もアトピーゾンビ虐待する両親がいる。現実の両親が、何処からか連れてこられた宇宙人未来人、超能力者のように見える。二人共老けたな。脳内では何時までも若い、昔の二人だ。

幾多の苦難を乗り越え、数少ない選択肢を掻き集め、選択費を見比べ、最も現実的で確実な選択肢を選んだ。それは、現世中退。懇切丁寧に言えば、首にロープを巻き、全体重ロープに掛け窒息死する。首吊りだ。首吊り自殺だ。

脳内タイムリープ先に異世界がある。これは虚構かもしれない妄想かもしれない。しかし、死のあと、続きがあると思うことで死への恐怖を少しでも減らせることができるのであれば、それでも良いではないか。

そんなことを考えた今日でした。

2016-01-31

先生遠藤さんの上履きがありません! 1

ケン

遠藤さんの上履きがなくなりました」

水曜日ホームルーム先生が言った。

「じゃあみんな伏せて」

俺は先生の言う通り、机に顔を俯せた。教室が静まり返った。

「心当たりのある人は静かに手を挙げなさい」

物音ひとつしない。

「もう一度言います。心当たりのある人は、手を挙げなさい」

まりに静かだから時間感覚がわからない。10秒くらいだったような気も、2分くらい待っていたような気もする。

「みんな顔上げて」

やっとだ。

「残念ながら、名乗り出てくれる人はいませんでした。前にも言いましたが、悪いことをしたら、隠していると一生後悔します。でも、それでも名乗り出ないということは、仕方がないので–––」

今週に入って、もう三回めだ。

「またみんなで探します。見つかるまで、家には帰れません」

クラスのみんなが立ち上がった。またかよ、と不満そうに言う奴もいれば、宝探しを楽しんでいる奴もいる。俺はワクワクしていた。もし今回も俺が見つけたら、3回連続でお手柄だ。ヒロミも、喜んでくれるかもしれない。

まず最初に探すのは男子トイレだ。上履きなんて隠して何が楽しいのかさっぱりわからないけど、女子の入れないところに隠されているのは、ありそうなことだ。

俺は教室を出て右手にある男子トイレに入って、個室を順番にチェックした。洋式トイレが詰まっていた以外、おかしなところは何もなかった。

念のため用具室も開けてみたけど、モップと雑巾バケツがあるだけだ。バケツの中にも上履きはない。

男子トイレじゃないとすると、どこだろう。一昨日、ユカの上履きがなくなった時は、階段の脇にある理科実験室のゴミ箱の中に入っていた。昨日はアユミ上履きがなくなって、廊下を挟んで教室の向かいにある窓の外に落ちているのが見つかった。

今回も教室の近辺に違いない。あと他に上履きが隠せそうな場所は–––。

廊下の真ん中に立って見回していると、廊下の角に置いてある水槽の中に、大きな白いものが入っているのが目に入った。

近寄って見てみると、ビンゴ上履き水浸しになっていた。

先生!あった!」

俺は教室にいる先生に向かって叫んだ。

園田君、よく見つけるわね」

先生は、昨日ほどは驚いていないようだった。

「みんな、戻って」

先生が叫んだ。散り散りになっていたみんながそれぞれの机に着席していく。

遠藤さんの上履きが見つかりました。水槽の中に入っていたそうです。園田君が見つけてくれました」

俺は鼻高々だった。ヒロミの方を見てみたけど、こっちを見てはいなかった。

最後にもう一度チャンスをあげます

これで犯人が名乗り出たためしはない。今回もどうせ誰も手を上げない。

「みんな伏せて」

2秒。

「心当たりのある人は静かに手を上げなさい。これが最後のチャンスです」

1、2、3、4、5、6、7、8、9…98、99、100、101。

「みんな顔上げて。ずっとは待てません。今日はこれでおしまい遠藤さん、後で職員室にきて。靴、乾かしてあげるから

やれやれ。でも、名探偵になったみたいで、悪い気はしなかった。ヒロミちょっとかわいそうだけど。俺は立ち上がって、ランドセルに手をかけた。その時だった。

「全部あいつが隠したんじゃねえの?」

「そうだよな、3回とも見つけられるなんておかしいよな」

自分で隠したから、見つけられるんだ」

「私知ってる!そういうの、ジサクジエンっていうんだってママが言ってた」

教室のみんなが口々に言った。

「違う、俺は…」

そうはいってみたものの、確かに、なんで毎回俺が一番最初に見つけられるんだ?

「俺が隠したんじゃない」

状況は完全に黒だった。

「じゃあなんで毎回お前が見つけるんだよ。超能力でもあるっていうのか?」

全くだ。

「違うって言ってるだろ!」

俺はそう言って、ランドセルを抱えて逃げ出した。

翌朝、俺は布団から出られなかった。母さんが心配して部屋に入ってきた。頭が痛いと言った。

こうしていると、本当に頭が痛い気がしてくる。そうだ、俺は風邪を引いたんだ。きっと昨日体育の授業の後うがいをしなかったから。きっとそうだ。明日には良くなっている。何も問題はない。

どれくらい時間が経っただろう。12時は過ぎたかな。そう思っていると、母さんの声が聞こえた。

ケンジ、タカヒロ君が給食プリント持ってきてくれたわよ」

あいつは一番の親友だ。でも、今は顔をあわせる気がしない。寝て過ごそう。俺は返事をしなかった。

「寝てるみたい。いつもありがとうね」

次の日、俺はやはり布団から出られなかった。学校に行こうと思うと、水曜日出来事が頭をよぎって、体が動かなくなった。

犯人は誰なんだろう。3日も連続女子上履きを隠すなんて、どうかしてる。

そういえば、昨日は上履きは隠されたんだろうか。俺は昨日学校に行かなかったから、昨日も隠されていれば、犯人は俺じゃないとわかるはずだ。

希望が見えた気がした。布団から頭を出して、壁に掛けてある時計を見た。11時40分。

今日は5時間授業だからタカヒロは2時過ぎに来る。そしたら、聞いてみよう。俺はまた目を閉じた。

タカヒロ君が来てるわよ」

母さんの声で目が覚めた。

「はーい」

返事をした時、悪い予感がした。

もし昨日から上履きが隠されていなかったら?俺が休み始めた途端、誰の上履きも隠されなくなったら?

「起きてるみたい」

母さんの声の後、ノックが聞こえた。返事をしようとしたけど、声が出なかった。

ガチャ

ドアが開いた。

「よう」

タカヒロが動揺しているのがわかった。

「これ、みかんと、宿題月曜日までだって

俺は目を合わせなかった。俯せに寝て、喉の奥から声を絞り出した。

上履き、また盗まれた?」

2秒。

「え、あ、ああ。今日で5日連続だよ。全く何考えてるんだろうな」

嘘だ。タカヒロの嘘はすぐにわかる。

「誰の?」

「え?」

「誰の上履きが盗まれたの?」

「え、えーっと、誰だったかな」

でっち上げればいいのに、タカヒロは嘘がつけない。

「…」

ため息が漏れた。

「だ、大丈夫だよ。みんなきっと、もう気にしてないから」

もう気にしてない…?こいつは一体何を言ってるんだ…。

「俺はやってないんだ!」

俺は怒鳴っていた。

「ち、違う、そういう意味で言ったんじゃ…」

こいつだけは味方だと思っていたのに…。

「帰れ!今すぐ帰れ!」

ちょっとケンジ、どうしたの?」

母さんが部屋を覗いた。

タカヒロ君、ごめんね、せっかく来てくれたのに、ケンちょっと疲れてるみたいだから、また今度来てくれる?」

タカヒロは母さんにお辞儀して、逃げるように去って行った。

2016-01-26

仲間はずれにあっていた「彼女

小学3、4年生の頃、仲間はずれにあっていた。たぶん理由は、周りの女の子たちの話についていけなかったからだと思う(ゲームも持っていなかったし、ちゃおやりぼんも読んだことがなかった)。話しかけても無視されることが一番多かった。ときには上履きがなくなってることもあった。しかし、小学校卒業をしてから中学以降では仲間はずれにあうことはもうなくなった。

今思えば「ふ〜ン、周りの女の子たちと話が合わなかったのね」という感想ぐらいしか抱かないできごとだが、当時は小学校=私の生きていく場所社会であり、その社会の大半から無視されるということは、もしかして私って実は存在していないのかも!?と疑ってしまうくらいのできごとだった。

匿名ではあるが、増田につらつらと書いた文章コメントがついたり、注目エントリに載ったりする。学校会社以外の場所で、「私」は無視されない。ふと無視されていた私を思い出し、「私」は彼女ささやかに励ましに行く。

2015-11-20

川本くんが泣いた理由

川本くんが泣いた。

川本くんは、僕のひとつ下の後輩で、いつもクラスにひとりぼっちだった。と聞いてる。たしかに、放課後教室の前を通ると、一人で机に座っていることが多かった。

沈み始めるころの太陽の明かりだけが教室を照らし、電気も付けず、彼は何をしていたんだろう。皆は部活に行った。川本くんは?川本くんはどこに行ったんだろう。

川本くんがどこに行ったのか、僕は知らない。僕はただ、川本くんのいる教室の前を通って、部活はいかず、そのままさぼってどこかに行くのが常だった。

あの日はちょうど、駅前で何もない日だった。ぼんやり川辺から駅の方をながめ、ススキがだまって揺れるのを一人で眺める。

どこからともなくトンボがやってくると、その穂先にそっととまり、羽を下ろし、またしばらくするとどこかへ飛んでいった。

河川敷というのは不思議なところで、たまに出かけたくなるのだけど、でも、橋の下なんか通ると、いつかここで人が死んだんだろうなぁとか、

おぼれた人がいるんだなぁとか考えずにはいられない。僕は大抵そう思ってしまったときは、その場を足早に離れるのだけど、そのときは違った。

ぼくは静かに、橋の下で、コンクリートブロックます目をひとつひとつ降りていった。

「おいっ!」なんて声が聞こえれば、正直止めたと思う。でも、そんな声は聞こえなかった。少なくとも、そのときは。

川本くんがしゃべってたのを一度だけ聞いたことがある。もちろん、こっちは見ていなかった。誰もいない放課後教室で、机の前に立ち、うつむき加減のまましゃべっていた。と思う。

いや、しゃべっていたというのは間違いかもしれない。「ちゃくせき」ってそれだけ言ってたのを覚えてる。

もちろん、それが川本くんの声をきいた最後だった。これは思い込みに過ぎないんだけど、川本くんはその後、席に座ることもなかったんだと思う。

やっぱり、そうすると、川の水はもうまるっきりつめたくなっていて、僕はひゃっと言った。

言ったというか、心の中で。

やっぱり、上履きのままじゃ無理があって、べちょべちょになった上履きを僕はその場で捨てた。



午前2時。

こんな時間中学生が起きてるのはだいたいおかしいんだけど、その日は違った。

僕は中学生だったけど、そんなことが余計にそうさせた。

午前2時。こんな時間に起きてるのは、僕と、悪いやつと、それしかいない。

それしかいないと思うと、僕は笑えてきた。

そんなはずはない。

でも、この真っ黒に流れる川を見ると、そんなことはどうでもよかった。

午前2時。だいたいのやつらは寝ている。少なくとも、あの、学校にいるやつらは。

だいたい僕はいつも、学校が終わったあと、一人で教室にいる。何をするでもない。

何をするでもないけど、ただ教室にいるんだ。最高だろとしか思えない。

他の奴らは、たいてい部活にいっちまってる。頭もいっちまってるんだろう。

昔はずいぶん、おまえも部活にいけよって言われたことがある。

でも、もう言うやつはいない。俺が部活だって、俺は言い続けた。

おっと、そうだ。僕だ。僕は僕だ。

そんなに悪いやつじゃない。だって、大抵部活サボるやつらの理由は、

いや、理由というか、やることは、部活をサボってどこか繁華街にいったり、どこかそこらの川縁で遊んでるに違いないんだ。

それに、大抵サボる理由も言わないだろう。僕は丁寧だ。

「俺が部活だ」なんて、誰が聞いても笑うし、笑って、そうか、たまにはいけよ、って言って終わりだ。

僕はだから大抵、いつも教室に一人でいる。何をするでもない。

いや、すると言えば、たまには一人遊びをするぐらいだ。

誰もいない放課後楽しい。何がとでもいうわけでもなく、僕は単純に好きなんだ。

この、黒く流れる川を眺めていると、そんな風に思う。



上履きを捨てた。

上履きなんてもうとっくに用はなくなっていた。だって、この上履き名前、みてくれよ。

そんなやつ、もう明日はいないんじゃないか

だいたい僕はいつも一人で、それが今更変わるわけでもない。

沈みながらあっという間に見えなくなった上履きについてはそれ以上考えが及ぶこともなかった。

川本くんも、こんなふうに感じたのだろうか。

あぁ、冷たいよ。つめたい。つめたさがせまってくる。

でもそんなことはもうどうでもいい

つめたい、なんて概念も、もう明日にはなくなってるんじゃないか?

あぁ、つめたい。



黒い川のほとりにいると、ふと思うことがある。

ぼくは、生まれてこなくても良かったんじゃないだろうかって。

たまに通るトラックを照らすために、皓々と光るオレンジ色の街灯が、僕も照らす。

ついでに、川も。

川の流れは激しくて、いつも何かを飲み込んでそうだ。

激しいって言っても、君の言う激しいじゃない。僕の言う激しいだ。

いつ見ても同じ景色はない。淡々オレンジ色の光を反射し、そのくせいつも黒い。

この流れの中に入ってしまえば、僕も同じくなるのだろうか。

淡々オレンジを反射し、自分はその場にいないのに、光はいつもその場所で反射する。


午前2時。それが、翌日の新聞に載ってた時間だそうだ。

2015-08-20

http://anond.hatelabo.jp/20150820133125

中学高校ときに好きな子上履きをなめたのを思い出した。

普通に苦いだけで全然スウィーティじゃなかった。

さすがに体操着盗んだりとかリコーダー吹いたりとかまではない。

ぶっかけたりとかもない。

ちゃんと一線は引いてた。

2015-06-12

世の中分からないものだね

小学生の頃、転校先のクラス担任に、奴が当時ハマっていた海外ドラマに因んで宇宙人みたいなあだ名を付けられた。それから卒業まで、同級生からもそう呼ばれ続けて、ついでに上履きとか傘とか時々隠されていた。ふと思い出して担任名前をググったら大学教授になっていた。小学校教員養成をしているらしい。へ~。

2015-05-12

http://anond.hatelabo.jp/20150512021545

えらいですね~

私も中学の頃から社会人になっても美少女上履き匂い嗅いでます

子供は真似しちゃいけませんよ

2015-04-14

昇給意味がなんとなく分かってきた

先日、これ書いた増田です

昇給意味が分からない

http://anond.hatelabo.jp/20150410103715

ブコメ

かつて給与査定を盾に新人パンツを覗く極悪非道増田存在したことを知るものは少なくない。

って、ああ、そういやそんなのあったな。あれが発端か~って

なんとなく分かってきました

別に、たいして深い意味はないんですね

職場うんこ漏らしたか昇給女の子上履きを舐めたか昇給、とかそういう使い方で正しいんですかね?

2015-03-15

いじめは「する側の問題」ではなくて「される側の問題」として捉えるべきだと思う

昨日、NHKいじめについて特集していた。おそらく例の川崎市事件を受けてだと思う。

このときニュースに限らないけど、いじめテレビで取り上げられるたびに、少し不思議な気持ちになる。それは「なんでマスコミは、いじめをそこまで大事だと捉えているのだろう」ということ。

自分は小中の9年間、いじめを受けていた。と言っても、そこまで深刻なものじゃない。

罵詈雑言を吐かれる、ランドセルのなかを捨てられて代わりに砂や犬の糞を詰められる、牛乳拭いた雑巾臭い)や一輪挿しの花瓶を机の上に置かれる、上履きのなかに折れたカッターナイフの刃が入っているとか、その程度。

殴られたり、刃物で斬りつけられたり、万引きしてこいって言われたりといった、例の事件被害者少年が受けていたような凄惨いじめ、身体的・金銭的な被害を受けるいじめほとんど受けていない。

以下、続く内容は、そんな自分いじめられた経験だけをベースにして考えている。

いじめって、そんなにオオゴト?

なんとなく「大事」って書くと紛らわしいので、以下「オオゴト」とカタカナ表記にする。

自分は、いじめをオオゴトと捉えている人の感覚が分からない。

なぜかと言うと、いじめなんてどこにでも転がっているものだと思うから

世の大半の人は「いじめ」を「オオゴト」だと考えていると思う。だからいじめが「オオゴト」にならないと誰も目を向けようとしない。生徒が自殺したり、家出したり、不登校になったり、罪や事件を犯してしまったりしないと、誰も目を向けない。

でも、その「オオゴト」に至るまでに、小さないじめ」が毎日積み重ねられていて、その積み重ねこそが問題なのは当然の話。

以下、その「いじめなんて、オオゴトじゃない」と感じる根拠について。

▼「していいことと、しちゃいけないことを教える」だけで、いじめはなくなったりしない

たとえば「していいことと、しちゃいけないことを教えるべき」という意見があると思う。テレビのなかでも、ツイッターでそう投稿している視聴者意見が流れていた。

でも、それはいじめをなくすことにはつながらないと思う。なぜなら「どんな行為であっても、それはいじめにつながり得る」から

これは実際の自分の例だけど、小学校3年生のあるとき、物凄く機嫌が悪い日があった。

その日、少し寝坊して親に叱られて、学校では自分に非がないことで先生に叱られて(後にそれが判明して先生謝罪してもらったけど)、などなど、嫌なことが立て続けに起こった。

そして給食時間、仲がどちらかと言えば悪い(でも、自分いじめてきたことはない)クラスメイトから「お前、ホント国語ダメだよな」的なことを言われた。その前の時間国語テスト返却があり、その点数が悪かった。

別にクラスメイトは、そこまで酷いことを言った感じではなかったのだと思う。単純にちょっとからかってやろう程度だったんじゃないかと。

でも、頗る機嫌の悪かった自分は、それをうまく受け流すことができずに、たぶん「だったらどうした」「お前よりマシだ」みたいなことを言い返してしまったんだと思う。正直よく覚えていない。

そのあと、殴り合いの喧嘩になった。そしてそれ以降、そのクラスメイトからいやがらせが何度かあった。

この経験を後から振り返って、自分は「どんなに些細な一言行為であっても、受け手側の心理状態によってはいじめ(の発端)になり得る」ということを知った。もちろん「お前の我慢強さが足りないだけだろ」と言われれば、それもあると思う。昔は確かに沸点が低かった。でも、どんなに沸点が高い人でも、同様のことは起こり得るとも思う。

これが「いじめなんて、オオゴトじゃない」と感じる理由

いじめは、どんな些細なことが原因となっても起こり得る。だからいじめ=オオゴト」だと考えて向き合っていると、いじめの本当の原因(日々積み重ねられる些細な言葉や行動によるダメージ)を見落とすことになると思う。

▼「いじめ撲滅」という言葉に対する違和感

いじめは「撲滅するもの」ではないと思う。

そもそも、いじめを撲滅することは不可能だと思う。先述したように、どんな言葉行為であっても、それは「いじめ」につながり得るから。それこそ褒め言葉でも、相手の心理状態によっては嫌味に聴こえたりするように。

あと、どうでもいいけど、いじめ「撲滅」って言うと、なんか「いま起こっているいじめを一掃する」ってニュアンスに聴こえる。つまりいじめが起こってから対応する」という事後対応イメージ対応としてあんまり正しい気がしない。

それなら「防止」が良いのだろうか? そうでもないと思う。防止することも同じ理由不可能だと思うから

個人的必要だと思うのは「耐性」をつけること。「免疫」と言っても良い。つまりいじめ」は、誰もが受ける可能性があるものと考えて(誰もが風邪をひくみたいに)、そのための耐性・免疫をつけておくことが重要だと思う。

いじめは「する側の問題」ではなくて「される側の問題」として捉えるべきだと思う

まとめ。

いじめは「する側の問題」ではなくて「される側の問題」として捉えることが重要だと思う。

なぜなら「どんな些細なことでも、いじめ(の萌芽)の原因となり得る」からいじめる側を教育したり矯正したりしてもあんまり意味がない。いくら綺麗な言葉や行動であっても、言われた側・やられた側の心理状態によって、それはいじめになり得るから

からいじめは「される側の問題」と考えて、誰もが「される側」になっても大丈夫なように、耐性・免疫をつけてもらうことが大事だと思う。

「される側に耐性がないのが悪い」ということを言いたいわけじゃない。もし「される側」になってしまったとき、堪えられるようになっておこうということ。

「じゃあ、それをどうやるんだ」と言われると、なんにもアイデアないから、言いっぱなしになって終わってしまうのだけど……。

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