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はてなキーワード: 利益とは

2024-01-31

anond:20240131063130

でもそれで出してくるオリジナルが『不適切にもほどがある!』みてーなトンデモから

平成少年ダン以上の無茶苦茶昭和差別オンパレード

  

 

おしん』や『世界名作劇場』みたいな作品作れなくなったの、利益度外視して後世に良い作品をというスポンサーを得られなくなった以前に

TV権力になってしまって一般人感覚とかけ離れてしまったのが問題の根幹だと思います

 

もう情弱と一緒に心中するしかないと思う

2024-01-30

画像生成 AI (LoRA)によるポルノ被害

前回のまとめ

前回の記事では日米における画像生成AIの使われ方の違いを説明しました。

雑にまとめると以下です

 

 

今回はAIポルノの話

以下のPostが X (Twitter) で話題になっていました。

 

https://twitter.com/Pureevilbich/status/1751662096381587457   

(2.5万RT, 16万いいね 863コメント

 

元の投稿は (r/TwoXChromosomes)になされたものです。 

内容はインスタグラム写真を使われてポルノ画像を作られてしまったという話です。調べてみると友人、知人に LoRAされた AIポルノを生成されたという被害はそこそこ稀にあるトラブルのようです。今回炎上しているのは警察対応してくれないということについてです。以下翻訳

   

(r/TwoXChromosomes) url:https://x.gd/gl4BT

誰かが私のAIポルノを作った・・・

・・・そして警察は、彼らは何もすることができないと言った。電話は4分にも満たなかった。(もちろん110ではない普通電話だ)警察は私の名を聞くことすらしなかった。警察は私に彼らをブロックしてこれ以上接触してこないことを願いましょうと言った。まるで私がまだブロックしていないかみたいな言い草だ。

 

何者かは私のインスタ写真を使いAI生成に使ったのだ・・・そしてそれは気持ち悪いほどリアルに見えた

全く加工していない写真に見えた。指の形まで精巧で。まさに不気味の谷だった。私は震えていて、どうすればいいのかわからない

これが女性としての人生として受け入れろとでもいうのだろうか?

 

 

Someone made AI porn of me…

…And the police officer said they can’t do anything about it. The phone call (to the non-emergency line) lasted four minutes. He didn’t even ask for my name. He told me to block them and hope they don’t contact me again. Like I hadn’t already blocked them by the time I decided to report it.

The person had taken a photo of me from my instagram and put it though an AI generator… and it looked sickeningly realistic. It didn’t look altered at all. Even the fingers were fine. It was so uncanny-valley. I am shaking, and I don’t know what to do.

Is this really what life as a woman has come to?

 

トップコメント

法律はいつもテクノロジー進歩から大きく遅れている。

ホスティングサービスDMCA削除通知を提出しましょう。あなた著作権保護された画像あなた許可なく使用されているのです。(+2.9k)

 

Laws always lag far behind technology.

File a DMCA takedown notice with the hosting service. It's your copyrighted image being used without your permission, you can even sue if you want. (+ 2.9k)


日米の法律の違い

AI画像生成自体は罪になりません。上記のやりとりではインスタグラム写真勝手学習に使われたということで、著作権侵害として対処しようとしています

  

ただし日米で法律が異なるのに注意です。

日本ではどうでしょうね?

日本ではよく知られたように著作物AI使用は広く認められています。ただし

  

第三十条の四 

著作物は、次に掲げる場合その他の当該著作物表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人享受させることを目的としない場合には、その必要と認められる限度において、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

 

とあります。『著作権者の利益を不当に害することとなる場合』に該当すると良いのですが。そうじゃないと困る。

また、プライバシー侵害という観点から見れば「宴のあと事件」「石に泳ぐ魚事件」などの判例をみるに民事で訴えることは可能なように思えますね。

さらにいえば、もともと日本ではポルノの扱いが厳しくてポルノ画像公共の場送信するのは禁止されています猥褻物頒布罪)

なので上で話題になっている男は日本なら刑事罰で捕まるはずです。

 

こんなわけで、アメリカで起こっている問題がそのまま日本ですぐさま問題になるわけではありません。

日本における表現規制の厳しさに救われたようなちょっと不思議な状況ですね

 

萌え絵女性を救う?

あくまで現状においてですが、LoRAによるAIポルノ被害日本では全然耳にしません。

  

だって日本人萌え絵を生成させているんですもの

  

アメリカ人はフォトリアルポルノを作るのに対し、日本人萌え絵を作る。

萌え絵のおかげで日本人女性はあまり被害に遭わないというちょっと不思議なおはなし。 

  

もちろんこれはあくまで傾向です。例外はありますよ。アメリカ人にも萌え絵を生成する萌えオタはいます。また、古くはグラビアアイドルコラ画像を作る日本人もいました。

ここで重要なのは数の問題です。

昔はコラ画像を作る技術を持った人たちはごく一握りだったのに対し、技術を持たないアホが画像生成AIを手にしてしまったということが数々の問題引き起こしています

アメリカでは大量のアホがフォトリアルエロ画像を生成しているせいで出てくる問題なわけです  

逆に言い換えれば、日本にも知人でLoRAする知人の写真で追加学習させるアホが探せばいるかもしれないけれど数が少なすぎて表面化しないということですね

 

最後

念のためAI画像生成絵師さん達の名誉のために書いておきますが、Pixiv等でルールを守って投稿されている方々は何のトラブルも起こしていません。生成している絵もこだわりが込められていて、使う道具が違うだけで愛があるのだと感じます。まともな人ほど静かで目に入らない、問題のあるやつほど悪目立ちするというのが話がこじれる原因ですね

  

一連の記事絵師AI絵師対立を煽るものではないことを強調しておきます。(いちおう私は絵師立場です)

追記

コメントどうもありがとう修正しました

RoLA  → LoRA

LoRAする → の写真で追加学習させる

LoRAされた → AIポルノを生成された

   

あー すでにあるんですか・・・・困りましたね

 

トラバ

トラバが長すぎて全然探せないです。読めなくてすみません

追記

短縮url 追記しました

https://x.gd/gl4BT

 

増田仕様でRで始まる某所へのリンクが貼れなくて困っていたのですが、短縮url がありましたね

人々が声を上げることによって業界構造を変える

民主主義ごっこやってるせいで、まるでこれが為せるもののように思っちゃう人が多すぎるんだよな。

変わんねえから

みんなの知らないところで物事は決まっていく。

まず、仕事の流れを消費者理解してないから。

利益構造理解してないしな。

そもそも利益構造を揺らすことによって意見を通したい、という考え方そのものが間違いなんだけど。

なんでかというと、究極的には消費者って必要いからなんだよね。

株主広告主は必要だけど、株主広告主は本質的消費者必要としてない。

個人はそりゃ潰せるよ?松本とか、自衛隊パイロットだの。

でも業界構造というものは変わらんのですわ。

からみんなはさ、何も知らなくていいし、何も考えなくていいんだよ?

企業VtuberかいIP事業タレント事業の哀しきキメラ

会社管理しているIPを利用して生配信動画制作を行う権利販売、貸与しますよ」

というIP事業

会社管理するタレントとしてタレント活動を行い、得られた利益から成果報酬を支払いますよ」

というタレント事業

 

おそらく前者は

IP利用料を徴取しない代わりに、成果物権利はすべて会社管理する」

という契約

後者

個人タレント活動における経費は各自負担すること」

という契約

 

この二つが悪魔合体を起こして

個人活動は自腹で活動を行い、その成果物権利会社依拠する」

という哀しきキメラ誕生しているのではないか

 

そりゃタレント事業として本来行うべきサポート内容が著しく薄いだとか

IP事業として提供されるIP価値が著しく低い(新衣装なし、3Dなし)だとかが続けば

さっさと知名度稼いで活動はどうせ自腹なら自分で全部やるわな。

2024-01-29

社内ニート仕事擬きを創出する10テク

社内のほぼ全員が社内ニートである会社で働いたことがあるだろうか。

俺の会社はそういう会社である

強制的にクビになるまで意地でもしがみつくそ根性、そして増やすだけ無駄仕事勝手に増やす愚かさ。

だが安心して欲しい。なんとか利益も増加させている。

利益を追求するチームと、社内ニートとして仕事っぽいことをしているその他のチームがいるのである

まあ滅ぶ寸前だったら転職すればよい。

しかである社内ニートの連中は暇な時間をなんとか仕事に変換したいらしい。

そこでここでは連中が駆使している暇つぶし創出のちょっとしたテクニック集を開陳する。

 

1. 議論

だれかが議論をするといい始めた時は、大抵暇な時だ。

社内SNSテキストベース議論し始めたり、誰か特定人間を集めて会議室議論したりする。

だがこれらの議論はあまり生産的ではなく、生産的であろうとするが、無能なので何も生み出さない。

ずれたことを言うことに慣れきっているので、こんな議論さえある:

「俺たちの目的社会貢献だ。社会に貢献するためには社会不安定要因を見つける必要がある。ハッタショが社会不安定化させているのではないか。もしそうだとすると、ハッタショを更生するには周囲のサポートがいるのではないか。もしそうだとすると、サポート要員を確保するために人件費を与える必要がある。もしそうだとすると、利益になるビジネスモデルがない限りそのような人件費は払われない。もしそうだとすると、利益に頼らない方法を見つける必要がある。」

こいつがハッタショについて議論し始めたのは、普段からハッタショにムカついていてスカッとしたい以外の理由はなく、ハッタショを更生するビジネスなどやる気は微塵もない。

「もしそうだとすると」が多すぎて、前提が崩れるとすべての議論無駄になるのである

まあ、こうやって仕事をするふりをするアホが一定数。

 

2. 調査

調査というのは議論の次に多い言葉だ。まともな調査をする人もいるが、大抵の場合は信頼できないソースを引っ張り出し、自説を補強する以外のことはしない。

そもそもググって情報を見つけることを「調査」と仰々しくいうほどのことではないだろう。だが、そういって仰々しくいうと、本格的な情報を調べるように見せかけることができる。

信頼できる調査とそうでない調査の違いは、その努力方向性である

一時情報源を見るために論文翻訳する人たちや、バグの原因究明のためにデバッグしている人たちはかなり努力しているが、ツイート引用するだけの連中は脳が足りない。

 

3. 発信

社会貢献世間に影響を与えられてこそであるといい、匿名アカウントを使って炎上工作活動を行う。

これを最も好んで「暇つぶし」にしている人もいる。会社目的合致していればまだしも、ただのインプレ稼ぎに成り下がっていることが多い。

 

4. 画像生成などのツールで遊ぶ

これも調査に近いが、より子供じみたものになっている。

例えば画像生成AIでどんな絵が生成できるか検証してみました、みたいな連中だ。

まだ未検証のうちはそれでいいかもしれないが、何度も生成してどういうものか分かった段階でまだ続けようとしても生産的ではないだろう。

そもそも画像生成のAIをどうやって利益に変換するつもりなのか。そういう根本的な発想が抜けている。

 

5. 不要おもちゃの開発

社員のほぼ全員が社内ニートというのだからそもそも会社としての仕事がなんであったのか誰もわからない状態になることがある。

そういう時に、誰かが暇潰しのための議論で「こういうツールがあったらなぁ」などといい始める。

それでエンジニアが実際にそういうツールを作ると、「なんかちょっと違うんだよなぁ、僕が研究してきた哲学もっと含ませて欲しいんだよね」と理解不能なことを言う。

からツールも作ったきりで発展しない。利益に繋げようという意欲がない。

 

6. インフラ監視

インフラ監視」といって、無理やり仕事を作り出そうとする人もいるが、インフラインシデントが常日頃から膨大に発生するようなことはない。

監視のための仕組みをもっと徹底して導入するだの、k8sを使うだのいって無理やり仕事を増やそうとするが、コストしかならない。

 

7. 暇だからイベントでもやろうぜ

イベントを開いて人を集めれば、確かに社の知名度を高めたり、イベントから収益を得たりは可能だろう。

ただ利益の決定打には及ばない。場合によってはコストの方が高くつく。

被災地プレゼントを、などと言うが、被災地が今欲しいのは水と食料であるという基本的な部分の認識すら欠如し、頓珍漢なものプレゼントしようとする。

 

8. PoC

会社にまともな仕事存在するのか?と疑心暗鬼になっているエンジニアがPoCをし始める。

これはこれで、後々役に立つことはある。実運用適用可能技術も多い。

しかし、一部のエンジニア漠然と「すごいこと」をやろうとしており、それが厳密に言語化されないので、PoCの方向性があちらこちらに行く。

 

9. 自動化ツールの開発

これはどちらかというとプラステクニックだ。

利益に貢献するようなサービス運用しているとして、その運用時にマニュアル作業が発生していることがある。

これらを自動化するツールを作る提案をすれば、暇つぶしもできるし、生産性向上によって時間的余裕を創出できる。

まあ、時間的余裕を創出するからこそ社内ニートがより深刻化するのだが。

 

10. 勉強

最新技術勉強をするといって、技術書を読む。場合によっては、勉強会を開く。

例えばマイクロサービスアーキテクチャを正しく運用するには、とかそういったことだ。

本来シンプル運用すれば勉強時間に何日も割く必要はないが、まあ社内ニート暇つぶしが欲しいと喚いているのである

大根正宗で切るような話ばかりをするので、勉強が終わらない。

なぜなぜ分析を都合の良い所で止めるなよ

こいつもそうだけど、

anond:20240129205243

原因を考えて行くときに、なぜ都合の良い所で止めるんだ?

なぜなぜ分析は最終的にマクロ問題になっていくので、どこかで今回の事象特有の話に入っていく。

すると、この場合は「約束を破って大幅改編した」ところと「脚本家がインスタで一方的原作者攻撃した」のどちらかになるはず。これは必然じゃ無くて不作為または悪意が無いとできないから。

これを不自然なところで気って都合のいい自説につなげるのやめろ。

anond:20240129142710

メイクあんまり興味ない勢です。

メイクは興味ないけど、メイク好きな人の話聞くのは好きだよ!

詳しい人に教えてもらうのもとても楽しいけど、類友なのかあまり友人にはコスメ好きがおらず…。

増田の話も面白いもっと聞かせてほしいし、私のコメントへの返信も貰えると嬉しいです。

興味ない理由を箇条書きすると

・元々可愛い。といってもクラス20女子がいたら3~5人目レベル。だからといって1番2番になりたいとは全然思わない

ベースメイク嫌い。皮膚呼吸できない感じが最悪。未だに下地ファンデーション、お粉?の使い方がよく分からない。

3ヶ月に1回ぐらい使ってみるが、「よくわからなかった」でいつも終わる。シミは隠せて少し綺麗になる気はするが…

大学生ぐらいのときは肌が綺麗だったのもあって、毎朝顔も洗わず日焼け止め下地ファンでも塗らずに素肌にチークだった。

それでも若さゆえに可愛かった。今はさすがに顔洗うし化粧水乳液日焼け止めは塗る。普段メイク眉毛リップクリームのみ。

・めんどくさがり。メイクはとにかくめんどくさい。

・他に面白いことがある。美容よりも、勉強とか、真理の追求とか、読書スポーツなどの方が楽しい

コスパ重視の功利主義者。最小限度の努力で最大のリターンを得たいと思う。だから眉毛は必ず描く。眉毛コスパがいい。

描いてないと変だし、描くと急激に顔が引き締まる。あとリップクリームコスパがいいと思う。最低限の装いをしたい。

普段ほとんどメイクしないくせに、トーニングやフォトフェイシャルなどの美容医療歯列矯正コスパがいいと思うので通っている。

・年に一回とか、数年に一回とか、たまにしか会わない人と会うときや、皆で写真を撮る可能性が高いとき気合い入れてガッツリメイクする。

ハレの日のたった1日化粧頑張るだけで、その日出会った全ての他人に美しい自分の印象を残せるのでコスパがいい。

その時ぐらいしかファンデやアイシャドウを使わないのでなかなか減らない。使い切れない。

開封後5年以上経って、ほとんど使っていない化粧品を捨てた経験が多数。

美的センスなし、美術下手、お絵かき下手、手先不器用、うまくなる気がしない

・薄顔美人なのでメイク好きの人が私の顔に生まれたら楽しかっただろうなと思う。

私は化粧が面倒だから何もしなくても化粧しているように見える派手顔に生まれたかった。

そもそも自分の顔にそこまで興味がない。ふと気が付くとすぐヒゲ生えてるし鼻毛出てる。結構伸びてる。

・化粧する理由には主に以下の3パターンあると思うけど、「女同士のマウンティング、張り合いのため」「男にモテたい」「他人がどうこうは関係なく自分が美しくありたい」、

私は化粧するとしたら圧倒的に「男にモテたい」という理由。好みの男に会う予定があれば面倒でも頑張って化粧する。

メイク落とししても落ちきらない。ガッツリメイクした晩は、いつも風呂クレンジングしたあと、風呂上がりにバスタオルで顔拭いたら化粧がついててげんなりする。メイクって何でこんなに落ちないの。

武装系、変身系メイクは興味ある。やってみたい。自分が可愛くなることにはそこまで興味ない。男がいたら別。

子供の頃からオシャレ?着飾ること?が嫌いだったようで、母がせっかく結ってくれた髪をわざわざグチャグチャにして幼稚園に行ってたらしい。

メイクだけでなくファッションもあまり興味がないけど、対人関係において見た目の印象を良くすることはコスパが高い行為だと思っているので、

自分利益を最大化するために、似合うものを身に着けようとは思っている。

というわけで骨格ウェーブ自分の外見に似合うガーリーな服を着ている。中身はガーリーとは正反対だが。

生成AI推進派も反対派も「議論する以前の状況」を脱しよう

今日のハテブで下のようなブログが上がっていた

"24/1/28 「生成AIの『学習』は学術用語だ」ということをそろそろちゃん説明した方がいい"

https://saize-lw.hatenablog.com/entry/2024/01/28/210053

いまだにこのレベルの内容がバズってるのを見ると少し辟易させられるが

考えてみると、ちゃん技術理解してる人間すらこのレベルのことしか書けないのは

対話の場がなくお互いの言葉尻をとらえてる状況が悪いと思うので少し整理して書こうと思う。

生成AIをめぐる問題の最大の面倒くさいポイント

・現時点での著作権運用がよく理解されていない

著作権をめぐる法理が日々変化しつつあることが理解されていない

という二重の難しさにある。

単に概念的に難しいというだけではなく、日本においては法制度の実装レベルですでに混乱が生じている。

とくに生成AI著作権を語るにあたっては「フェアユースという発想に賛同するか否か」という観点必要不可欠なのだ

日本においては一般フェアユースの法理が未整備なのに

一足飛びに機械学習だけ著作権法30条の4によってフェアユース的発想が導入されているという

非常に奇妙な状況になっている。

フェアユースとは何か、というのは非常に難しい。

一定程度の公正さがあれば具体的な類型を列挙しなくても著作権制限できるという考え」

とでも要約できるが、これだけでは意味不明だろう。

英国にフェアディーリングというものがあるが、こっちの「公正さ」はわかりやすい。

フェアディーリング英国を含む英連邦法体系にある発想で

非営利かつ研究教育目的批評報道などの場合著作権制限される」ということ。

たとえばこれがなければ公営学校図書館は莫大な支払いに追われ成立しえない以上

「公正さ」のために著作権制限してよいという発想はわかりやす

近代以降の文明国でこれを否定するような法理はまず存在しえないだろう。

フェアディーリングのものではないが、EU情報社会指令第5条なども同じように

「公正さは基本的非営利や少なくとも公益目的、かつ具体的にあらかじめ列挙される」という発想である

しかし、フェアユースはそういう単純な話ではない。

営利でも、今までに判例がなくても、抽象的な議論で公正さを主張できれば新しく著作権制限できるケースを創れる」

というのがフェアユースなのだ

ただし、元の著作権者の利益を「不当に」害さな範囲で。何が不当か?それはよくわからんので最高裁まで争いましょう。

一見すると無茶にも思えるが、現代人の多くはこの法理の恩恵を受け、著作権制限することで利益を得る側だ。

最も影響が大きいのはインターネット検索

フェアディーリングの発想だけでは、検索エンジンのサジェスト機能すら著作権的にアウトということになる。

それを「フェア」にしたのは、米国著作権法に組み込まれフェアユースの発想なのだ

サジェスト機能だけでなく、情報技術を用いた新サービスが興るたびに多くの裁判が発生している。

ただし問題点は、それがフェアユースだと認められたとしても、EUの法理で「いや、この機能著作権的にアウトだ、金払え」ということも現時点ですら可能であるということだ。というか実際にそういう判決はそれなりの頻度で発生している。

だってフェアユースあくま米国を含む一部の国でしか確立していないのだから



しかし、現実問題として、それなりに有用webサービスを立ち上げようと思えば、まずフェアユース的発想に頼らざるを得ないだろう。

そもそも著作権の発想はインターネット以前のものだ。

そこでいわれている「引用」は基本的に紙媒体実名人物著作相互引用する低速で静的な状況を想定しており

インターネットアルゴリズムボットを含む様々なエージェントが高速で動的に情報をやり取りする状況は考慮外だ。

もちろん、法の運用上はそれらに解釈を加え、少しずつ判例を積み重ね、法的に許される状態を少しずつ拡張していくわけだが

その結果が「サジェスト権利侵害です」となるのと、「フェアユースなので許可」となるのとでは、新サービス市場の発展速度が圧倒的に違う。


ネット民になじみが深いのは二次創作ミームだろう。

これらは基本的著作権侵害であるが、訴訟を起こす利益などが小さすぎるため放置されているに過ぎない。

しかし例えば、訴訟が大幅に簡素化・自動化され、二次創作ミーム不可能となる社会を人々は望むだろうか?


ここで問題は、「フェアユース」が正しいか、ではない。

究極的には、「どちらを選びたいか」という話になってくる。

もちろん、自分でどちらかを選びたいからと言って、それが自分の国の法理として実装できるかというと、大抵はそれは別問題だ。

フェアユースの発想を頑として認めない米国民がいたとして、如何なロビー活動天才でも、死ぬまでに合衆国法典第17編第107条改正するにこぎつけるのはまず不可能だろう。

逆に欧州の新進気鋭の政治家EUの現状を憂い情報社会指令第5条を全面撤廃改正してフェアユース的発想を導入できるだろうか?

政治生命を賭したとしても、やはり死ぬまでにやり遂げるのは無理だろう。


しか日本は違う。

はっきり言って日本における法改正ハードルは低い。

すでに著作権法30条の4が存在しているというのがそれを端的に示している。

しかもそれほど政治的紛争もなくぬるっと成立した、としか言いようがない成立過程である

これは「元の著作物に表現された思想又は感情享受」以外なら、営利目的でも無許可機械学習を行っていいとするものだ。

ただしここにはやはり「フェアさ」は必要で、その条件は「元の著作権者の利益を不当に害さない」という抽象的なものだ。

現時点では確固たる判例はないので、大型の訴訟が起きてから決まることになるのだろう。

これはかなり米国っぽい、フェアユース的発想である

前述したとおり、日本著作権法にはもともとフェアユースの発想はない。

それにもかかわらずいきなりこれがぬるっと成立するというのは、ある意味特殊日本の政治状況、法体系面白さというほかない。

そしてこれを「所与の動かしがたい条件」とみなす理由もない。

ぬるっと成立した以上、ぬるっと撤廃されることだってありうるのだ。


ともかく、日本においてはいろいろロビー活動余地法改正可能性、政治闘争で結果が変わる余地が多分に残されている。

だが以下は整理しておくべきだろう。

あなたフェアユース的発想を認めるのか、認めないのか?

フェアユース的発想を認めたとして、生成AIの利用はどのような具体的なケースでどうフェア・アンフェアなのか?

これは非常に難しい問いだと思う。私が答えるなら

(1)

フェアユースは認める。そもそもインターネット時代にそれ以前の著作権法を解釈判例でそのまま運用する発想は無茶。

二次著作物の利用や検索エンジンなどのwebサービスを「基本はアウトだが、訴訟コストが支払えないか事実上セーフ」という現状はいびつすぎるのはもちろんのこと、訴訟コスト簡素化されてそれらが制限される状況が公正とも思えない。

(2)

生成AIにおいて元著作物と生成物の市場での利用形態が完全に競合する場合フェアユースを認めたとしても「不公正」といえる。そもそもフェアユースあくまで「新しい市場開拓」という米国的な大義名分があって初めて成立する。

イラストを売っている販売元と同じようなプラットフォーム再販売するような場合市場拡大していないし不公正だろう。

逆にそうではないケース、元データ市場と新データ市場バッティングしない場合にはフェアユース的発想で公正とされると思う。

というあたりになるだろうか。

みなさんもまずこれを考えてみてほしい。ここを明確にして初めて議論価値が生まれるといえるだろう。

2024-01-27

anond:20240127214147

差をなくす配慮義務があることと派遣元への利益供与になることは両立する

巷の自治機関は、弱者障害者に対する犯罪人殺しを不起訴にするサービス利益を得ている

彼らの辞書には恥や犯罪福祉という言葉はありません

したがって司法は、日本ならではの優生殺人主義経済活動を促進する原動力

日本にはスターリンヒトラーも驚いた

個人同士で殺される前に殺さなければ勝ち目はない、本当にそういう国があるのかと

anond:20240127183622

問題を正しく認知できないと前に進まないので

 

定期放送サンデルの『実力も運のうち 能力主義正義か?(原題:The Tyranny of Merit)』を読もう

キミら本好きって設定でしょうよ。ベストセラーになったぞ

 

図書館に置いてるのでネット図書館の蔵書を調べよう 

Google検索例:図書館 蔵書 鹿児島市

 

AIちゃんによる要約★

実力も運のうち 能力主義正義か?(The Tyranny of Merit)は、マイケル・サンデル教授が著したノンフィクションの本です。この本では、アメリカをはじめとする先進国で広まっている能力主義(meritocracy)という考え方が、どのようにして社会の分断や不平等を招き、共通善common good)を損なっているか分析しています

 

能力主義とは、個人の才能や努力に応じて報酬地位を与えるべきだという考え方です。能力主義は、公平で正義に基づいた社会を実現するための理想として、多くの人々に支持されていますしかし、サンデル教授は、能力主義が実際には、以下のような問題引き起こしていると指摘しています

 

サンデル教授は、能力主義問題を具体的に示すために、2019年に発覚したアメリカ不正入試事件college admission scandal)を取り上げています。この事件では、ハリウッドの有名女優富裕層の親たちが、大学入試試験不正に受けたり、スポーツの推薦枠を買収したりして、子供たちを名門大学入学させていました。この事件は、能力主義がもたらすエリート傲慢さや不正行為、教育不公平さや劣化社会の不信感や不満を象徴するものだと、サンデル教授は述べています

 

サンデル教授は、能力主義に代わる新しい社会のあり方を提案しています。それは、共通善観点から、人々の才能や努力だけでなく、運や環境にも目を向けることです。サンデル教授は、人々が自分成功や失敗に対して謙虚で寛容になり、教育知的な喜びや道徳的目的を取り戻し、政治が多様な声や利害を反映するようになることを期待しています

 

長文読むのがなんらかの理由で困難な人なら、Amazonオーディオブックのサブスクに『実力も運のうち 能力主義正義か?(原題:The Tyranny of Merit)』があって

確か無料だったような気がするのでそれを聴こう

 

共通善というものを扱う性質上、キリスト教というか神学から入るが、興味がなければそこは斜め読みしても問題ない

でも、共通善は、『おかげさまで』、『いただきます』、『生かされている』、『八百万の神付喪神』の宗教価値観を持つ日本人にとって馴染みやすものだと思うぞ

テキサスホールデムは忍耐のゲーム

ひたすら「勝てそうな手」になるまで待ち、そのような手になったらチャンスを逃さず、いい手になっているときに敵がそれよりもいい手になっている可能性にも着目し、「いい手」であるようなブラフかましていることも見抜く

だがテキサスホールデムはすこし考察すると、単調なゲームだとわかる

カードの並び順は固定であり、手札入れ替えなどの機会もないので、すでに勝敗自体最初から決まっている

から駆け引きの部分が重要になるわけだが、ブラフが良く機能するのはせいぜい1対1になったときであり、他の場合ブラフリスクが高すぎてできないだろう

「あ、こいついい手もってんな」とバレるとみんなフォルドして利益が減ってしまうので、良い手がきたら敵にできるだけ多く賭けさせなければならい

ここで一つワンポイントTipsだが、自信がある時にあえて賭けの最小額を出す。すると「見え透いたハッタリを!」といって誰かが低くない確率で少し多めのレイズをしてくる。そのあとでオールインすると、サンクコストバイアスオールインに乗ってくるので、大金を得られる

でもやっぱりチェス囲碁のほうが面白いな。テキサスホールデム心理要素が大部分を占めていて胃に悪いんだよ。金も賭けるしな

社会的弱者人権を一部返上して金融商品になればいいのでは?

たとえば、要介護で働けない高齢者がいたとしよう

こういう人は、まず個人情報保険会社に売る

これが1000万円で売れれば、5年くらいは不自由なく暮らせるだろう

そして、保険会社はさまざまな保険商品を作る

たとえば、月々3000円でその人が死んだら300万円貰えるみたいなのを。逆に70歳まで生きたら100万円貰えるとか。難病の人に手術が成功するかどうか賭けるとか、いろいろ考えられる。

この辺の金額設定は、確率専門家計算して、保険会社利益になるようにする。宝くじ競馬と同じ

これが合法になれば、生産性のない高齢者障害者などでも経済に貢献できる。

競馬市場規模は2兆円だが、競馬と違って競走馬を育成するコストがかからないし、保険商品の購入もネットでワンクリックでできるようにすればいいので、もっと行くと思う。

共産党事業収入企業献金に対してどこに誇れるところがあるのでしょうか?

宗教団体機関誌お金を得るようなもので、献金と何も差なんてない気がするんですけど。

そもそも企業献金だって別に税金ではないんですから問題なくないですか?

今回の問題本質資金裏金化になるのであって、その可能性は企業献金だろうが事業収入だろうが変わらなくないですかね?

共産党赤旗利益を粉飾してないっていえるんですか?

anond:20240127083210

スポンサーに金だしてもらって利益を出すビジネスモデルなのに、タダ見せだから安っぽくてもしょうがないって、ビジネスモデル理解して無くて草、バカすぎるやろ。

2024-01-26

anond:20240126105509

あなた疑念確認するのは非常にリスクが高い。あなたが今働いていて、かつ、学生兄弟姉妹もおらず、その気になれば一人暮らしできるし、母と家を出ていっても差し支えない、と言うのでもなければ、当面様子見がご自身(と兄弟姉妹)の利益だろう。

まあ大人(親)って別に大人じゃないんだよ。高校生大学生メンタルで鈍感さとか度胸とかズルさとか身につけてるだけなんよ。オッサンバサンなる生物はもれなくクズぐらいに思って良い。

まあ何が言いたいかというと、親への情は持って良い、それは自然なことだ。でも、「コレやったら自分人生的にヤベェな」ってことはやらないように、頑張ってうまく立ち回って!

anond:20240126183251

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

 〈佐藤優現象〉を支えている護憲派の中心は、雑誌としては『世界』であり、学者では山口二郎和田春樹である。この顔ぶれを見て、既視感を覚える人はいないだろうか。すなわち、「平和基本法である。これは、山口和田らが執筆し、共同提言として、『世界』一九九三年四月号に発表された。その後、二度の補足を経ている(56)。

 私は、〈佐藤優現象〉はこの「平和基本法からの流れの中で位置づけるべきだと考える。

 同提言は、①「創憲論」の立場、②自衛隊合憲化(57)、③日本経済的地位に見合った国際貢献必要性、④国連軍国連警察活動への日本軍の参加(58)、⑤「国際テロリスト武装難民」を「対処すべき脅威」として設定、⑥日米安保の「脱軍事化」、といった特徴を持つが、これが、民主党の「憲法提言」(二〇〇五年一〇月発表)における安全保障論と論理を同じくしていることは明白だろう。実際に、山口二郎は、二〇〇四年五月時点で、新聞記者の「いま改憲必要なのか」との問いに対して、「十年ほど前から護憲立場から改憲案を出すべきだと主張してきた。しかし、いまは小泉首相のもとで論理不在の憲法論議が横行している。具体的な憲法改正をやるべき時期ではないと思う」と答えている(59)。「創憲論」とは、やはり、改憲論だったのである

 同提言の二〇〇五年版では、「憲法九条の維持」が唱えられているが、これは、政権が「小泉首相のもと」にあるからだ、と解釈した方がいいだろう。「平和基本法」は、戦争をできる国、「普通の国」づくりのための改憲である。同提言軍縮を謳っているが、一九九三年版では、軍縮は「周辺諸国軍縮過程と連動させつつ」行われるとされているのだから北朝鮮中国軍事的脅威が強調される状況では、実現する見込みはないだろう(60)。また、「かつて侵略したアジアとの本当の和解」、二〇〇五年版では、周辺諸国への謝罪過去清算への誠実な取組みの必要性が強調されているが、リベラル過去清算は終わったと認識しているのであるから、これも実効性があるとは思えない。要するに、同提言には、論理内在的にみて、軍事大国化への本質的な歯止めがないのである

 佐藤が語る、愛国心必要性(61)、国家による市民監視(62)、諜報機関の設置等は、「普通の国」にとっては不可欠なものである佐藤饒舌から私たちは、「平和基本法」の論理がどこまで行き着くかを学ぶことができる。

 馬場は、小泉純一郎首相(当時)の靖国参拝について、「今後PKOなどの国際的軍事平和維持活動において殉死殉職した日本人の慰霊をどう処理し追悼するか、といった冷戦後平和に対する構想を踏まえた追悼のビジョンもそこからは得られない」と述べている(63)。逆に言えば、馬場は、今後生じる戦死者の「慰霊追悼施設必要だ、と言っているわけである。「普通の国」においては、靖国神社でないならば、そうした施設はもちろん、不可欠だろう。私は、〈佐藤優現象〉を通じて、このままではジャーナリズム内の護憲派は、国民投票を待たずして解体してしまう、と前に述べた。だが、むしろ、すでに解体は終わっているのであって、「〈佐藤優現象〉を通じて、残骸すら消えてしまう」と言うべきだったのかもしれない。

 ここで、テロ特措法延長問題に触れておこう(64)。国連本部政務官川端清隆は、小沢一郎民主党代表の、テロ特措法延長反対の発言について、「対米協調」一辺倒の日本外交批判しつつ、「もし本当に対テロ戦争への参加を拒絶した場合日本には国連活動への支援も含めて、不参加を補うだけの実績がない」、「ドイツ独自イラク政策を採ることができたのは、アフガニスタンをはじめ、世界の各地で展開している国連PKOや多国籍軍に参加して、国際社会を納得させるだけの十分な実績を積んでいたかである。翻って日本場合多国籍軍は言うに及ばず、PKO参加もきわめて貧弱で、とても米国国際社会理解を得られるものとはいえない」と述べている(65)。

 元国連職員吉田康彦は「国連憲章の履行という点ではハンディキャップなしの「普通の国」になるべきだと確信している。(中略)安保理決議による集団安全保障としての武力行使には無条件で参加できるよう憲法の条文を明確化するのが望ましい」と述べている(66)。川端吉田の主張をまとめれば、「対米協調一辺倒を避けるため、国連PKOや多国籍軍軍事活動積極的に参加して「国際貢献」を行わなければならない。そのためには改憲しなければならない」ということになろう。民主党路線と言ってもよい。今の護憲派ジャーナリズムに、この論理反論できる可能性はない。「8」で指摘したように、対北朝鮮武力行使容認してしまえば、改憲した方が整合性があるのと同じである

 なお、佐藤は、『世界』二〇〇七年五月号に掲載された論文山川均の平和憲法擁護戦略」において、「現実国際政治の中で、山川ソ連侵略性を警戒するのであるから、統整的理念としては非武装中立を唱えるが、現実には西側の一員の日本を前提として、外交戦略を組み立てるのである。」「山川には統整的理念という、人間努力によっては到底達成できない夢と、同時にいまこの場所にある社会生活改善していくという面が並存している」と述べている。私は発刊当初この論文を一読して、「また佐藤柄谷行人への点数稼ぎをやっている」として読み捨ててしまっていたが、この「9」で指摘した文脈で読むと意味合いが変わってくる。佐藤は、「平和憲法擁護」という建前と、本音が分裂している護憲派ジャーナリズムに対して、「君はそのままでいいんだよ」と優しく囁いてくれているのだ。護憲派ジャーナリズムにとって、これほど〈癒し〉を与えてくれる恋人もいるまい(67)。

10.おわりに

 これまでの〈佐藤優現象〉の検討から、このままでは護憲派ジャーナリズムは、自民党主導の改憲案には一〇〇%対抗できないこと、民主党主導の改憲案には一二〇%対抗できないことが分かった。また、いずれの改憲案になるにしても、成立した「普通の国」においては、「7」で指摘したように、人種差別規制すらないまま「国益」を中心として「社会問題」が再編されることも分かった。佐藤沖縄でのシンポジウムで、「北朝鮮アルカイダの脅威」と戦いながら、理想を達成しようとする「現実平和主義」を聴衆に勧めている(68)が、いずれの改憲案が実現するとしても、佐藤が想定する形の、侵略植民地支配反省も不十分な、「国益」を軸とした〈侵略ができる国〉が生まれることは間違いあるまい。「自分国家主義者じゃないから、「国益」論なんかにとりこまれるはずがない」などとは言えない。先進国の「国民」として、高い生活水準や「安全」を享受することを当然とする感覚、それこそが「国益」論を支えている。その感覚は、そうした生存の状況を安定的保障する国家先進国主導の戦争積極的に参加し、南北格差固定化を推進する国家―を必要とするからだ。その感覚は、経済的水準が劣る国の人々への人種主義、「先進国」としての自国を美化する歴史修正主義の温床である

 大雑把にまとめると、〈佐藤優現象〉とは、九〇年代以降、保守派大国路線に対抗して、日本経済的地位に見合った政治大国化を志向する人々の主導の下、謝罪補償必要とした路線が、東アジア諸国民衆の抗議を契機として一頓挫したことや、新自由主義の進行による社会統合破綻といった状況に規定された、リベラル左派危機意識から生じている。九〇年代東アジア諸国民衆から謝罪補償を求める声に対して、他国の「利益のためではなく、日本私たちが、進んで過ちを正しみずから正義回復する、即ち日本利益のために」(69)(傍点ママ歴史清算を行おうとする姿勢は、リベラル内にも確かにあり、そしてその「日本利益」とは、政治大国を前提とした「国益」ではなく、侵略戦争植民地支配可能にした社会のあり方を克服した上でつくられる、今とは別の「日本」を想定したものであったろう。私たちが目撃している〈佐藤優現象〉は、改憲後の国家体制に適合的な形で生き残ろうと浮き足立リベラル左派が、「人民戦線」の名の下、微かに残っているそうした道を志向する痕跡消失もしくは変質させて清算する過程、いわば蛹の段階である改憲後、蛹は蛾となる。

 ただし、私は〈佐藤優現象〉を、リベラル左派意図的計画したものと捉えているわけではない。むしろ無自覚的、野合的に成立したものだと考えている。藤田省三は、翼賛体制を「集団転向寄り合い」とし、戦略戦術的な全体統合ではなく、諸勢力からあいもつあいがそのまま大政翼賛会に発展したからこそ、デマゴギーそれ自体ではなく、近衛文麿のようなあらゆる政治立場から期待されている人物統合象徴となったとし、「主体が不在であるところでは、時の状況に丁度ふさわしい人物実態のまま象徴として働く」、「翼賛会成立史は、この象徴人物の未分性という日本政治特質をそれこそ象徴的に示している」と述べている(70)が、〈佐藤優現象〉という名の集団転向現象においては、近衛のかわりに佐藤が「象徴」としての機能果たしている。この「象徴」の下で、惰性や商売で「護憲」を唱えているメディア、そのメディア追従して原稿を書かせてもらおうとするジャーナリスト発言力を確保しようとする学者、無様な醜態晒す本質的には落ち目思想家やその取り巻き、「何かいいことはないか」として寄ってくる政治家や精神科医ら無内容な連中、運動に行き詰った市民運動家、マイノリティ集団などが、お互いに頷きあいながら、「たがいにからあいもつれあって」、集団転向は進行している。

 ところで、佐藤は、「仮に日本国家国民が正しくない道を歩んでいると筆者に見えるような事態が生じることがあっても、筆者は自分ひとりだけが「正しい」道を歩むという選択はしたくない。日本国家同胞日本人とともに同じ「正しくない」道を歩む中で、自分が「正しい」と考える事柄の実現を図りたい」と述べている(71)。佐藤は、リベラル左派に対して、戦争に反対の立場であっても、戦争が起こってしまたからには、自国国防、「国益」を前提にして行動せよと要求しているのだ。佐藤賞賛するような人間は、いざ開戦となれば、反戦運動を行う人間異端者扱いするのが目に見えている。

 この佐藤発言は、安倍晋三首相の目指していた「美しい国」づくりのための見解とも一致する。私見によれば、安倍の『美しい国へ』(新潮新書、二〇〇六年七月)全二三二頁の本のキモは、イランでのアメリカ大使館人質事件(一九七九年)をめぐる以下の一節である。「(注・反カーター陣営の)演説会で、意外に思ったことがある。人質事件に触れると、どの候補者もかならず、「私は大統領とともにある」(I am behind the President.)というのだ。ほかのことではカーターをこきおろす候補者が、そこだけは口をそろえる。/もちろん、人質にされている大使館員たちの家族配慮するという意図からだろうが、アメリカ一丸となって事件対処しているのだ、という明確なメッセージを内外に発しようとするのである国益からむと、圧倒的な求心力がはたらくアメリカ。これこそがアメリカの強さなのだ。」(八七~八八頁)

 文中の、「人質事件」を拉致問題に、「大統領」を安倍に、「アメリカ」を日本に置き換えてみよ。含意は明白であろう。安倍は辞任したとはいえ総連弾圧をめぐる日本言論状況や、〈佐藤優現象〉は、安倍の狙いが実現したこと物語っている。安倍政権は倒れる前、日朝国交正常化に向けて動きかけた(正確には米朝協議の進展で動かされたと言うべきだが)が、こうなるのは少なくとも今年春からは明らかだったにもかかわらず、リベラル左派の大多数は、「日朝国交正常化」を公然と言い出せなかった。安倍政権北朝鮮外交に敗北したのは明らかである。だが、日本リベラル左派安倍政権ときに敗北したのである

 〈佐藤優現象〉は、改憲後に成立する「普通の国」としての〈侵略ができる国〉に対して、リベラル左派の大部分が違和感を持っていないことの表れである侵略植民地支配過去清算在日朝鮮人人権擁護も、そこには含まれる)の不十分なままに成立する「普通の国」は、普通の「普通の国」よりはるかに抑圧的・差別的侵略的にならざるを得ない。〈佐藤優現象〉のもとで、対北朝鮮武力行使の言説や、在日朝鮮人弾圧の言説を容認することは、戦争国家体制に対する抵抗感を無くすことに帰結する。改憲に反対する立場の者がたたかうべきポイントは、改憲護憲(反改憲)かではない。対北朝鮮武力行使容認するか、「対テロ戦争」という枠組み(72)を容認するかどうかである容認してしまえば、護憲(反改憲)派に勝ち目はない。過去清算も不十分なまま、札束ではたいて第三世界諸国の票を米国のためにとりまとめ、国連民主的改革にも一貫して反対してきた日本が、改憲し、常任理事国化・軍事大国化して、(国連主導ではあれ)米軍中心の武力行使を容易にすることは、東アジア世界平和にとって大きな災厄である(73)。

改憲戦争国家体制拒否したい人間は、明確に、対北朝鮮武力行使の是非、対テロ戦争の是非という争点を設定して絶対的に反対し、〈佐藤優現象〉及び同質の現象を煽るメディア知識人等を徹底的に批判すべきである

(1)岩波書店労働組合「壁新聞」二八一九号(二〇〇七年四月)。

(2)ブログ「猫を償うに猫をもってせよ」二〇〇七年五月一六日付。

(3)ただし、編集者佐藤右翼であることを百も承知の上で使っていることを付言しておく。〈騙されている〉わけではない。

(4)「佐藤優という罠」(『AERA』二〇〇七年四月二三日号)中のコメントより。

(5)インターネットサイトフジサンケイ ビジネスアイ」でほぼ週一回連載中の〈 Permalink | 記事への反応(0) | 18:37

金光翔 『<佐藤優現象批判

インパクション』第160号(2007年11月刊)掲載

目次

1.はじめに

2.佐藤優右派メディアでの主張

 (1)歴史認識について

 (2)対北朝鮮外交について

 (3)朝鮮総連への政治弾圧について

3.佐藤優による主張の使い分け

4.佐藤優へ傾倒する護憲派ジャーナリズム

5.なぜ護憲派ジャーナリズム佐藤を重用するのか?

 (1)ナショナリズム

 (2)ポピュリズム

 (3) 格差社会

 (4)「硬直した左右の二項対立図式を打破」―〈左〉の忌避

6.「人民戦線」という罠

 (1)「ファシズム政権樹立」に抗するために、人民戦線的な観点から佐藤擁護する

 (2)「論壇」での生き残りを図るために、佐藤擁護する

7.「国民戦線」としての「人民戦線

8.改憲問題と〈佐藤優現象

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

10.おわりに

1.はじめに

 このところ、佐藤優という人物が「論壇」を席巻しており、リベラル左派系の雑誌から右派メディアにまで登場している。

 だが、「論壇の寵児」たる佐藤は、右派メディア排外主義のものの主張を撒き散らしている。奇妙なのはリベラル左派メディアが、こうした佐藤の振舞いを不問に付し、佐藤を重用し続けていることにある。

 佐藤による、右派メディアでの排外主義の主張の展開が、リベラル左派によって黙認されることによって成り立つ佐藤の「論壇」の席巻ぶりを、以下、便宜上、〈佐藤優現象〉と呼ぶ。この現象意味を考える手がかりとして、まずは、佐藤による「論壇」の席巻を手放しに礼賛する立場記述検討からはじめよう。例えば、『世界』の編集者として佐藤を「論壇」に引き入れ、佐藤の著書『獄中記』(岩波書店、二〇〇六年一二月)を企画編集した馬場公彦(岩波書店)は、次のように述べる。

 「今や論壇を席巻する勢いの佐藤さんは、アシスタントをおかず月産五百枚という。左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない。」「彼の言動共鳴する特定編集者と密接な関係を構築し、硬直した左右の二項対立図式を打破し、各誌ごとに異なったアプローチ共通の解につなげていく。」「現状が佐藤さんの見立て通りに進み、他社の編集者意見交換するなかで、佐藤さんへの信頼感が育まれる。こうして出版社カラーや論壇の左右を超えて小さなリスク共同体が生まれ編集業を通しての現状打破への心意気が育まれる。その種火はジャーナリズムにひろがり、新聞社会面を中心に、従来型の検察官邸主導ではない記者独自調査報道が始まる。」「この四者(注・権力民衆メディア学術)を巻き込んだ佐藤劇場が論壇に新風を吹き込み、化学反応を起こしつつ対抗的世論公共圏形成していく。」

 馬場見解の中で興味深いのは、〈佐藤優現象〉の下で、「硬直した左右の二項対立図式」が打破され、「論壇」が「化学反応」を起こすとしている点であるある意味で、私もこの認識を共有する。だが、「化学反応」の結果への評価は、馬場と全く異なる。私は、これを、「対抗的世論公共圏」とやらが形成されるプロセスではなく、改憲後の国家体制に適合的な形に(すなわち、改憲後も生き長らえるように)、リベラル左派が再編成されていくプロセスであると考える。比喩的に言えば、「戦後民主主義体制下の護憲派が、イスラエルリベラルのようなものに変質していくプロセスと言い替えてもよい。

 以下の叙述でも指摘するが、佐藤は対朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮武力行使在日朝鮮人団体への弾圧必要性を精力的に主張している。安倍政権下の拉致外交キャンペーンや、一連の朝鮮総連弾圧に対して、リベラル左派から批判や抗議の声はほとんど聞かれなかったのは、「化学反応」の典型的ものである。「戦後民主主義」が、侵略植民地支配過去とまともに向き合わず在日朝鮮人に対してもせいぜい「恩恵」を施す対象しか見てこなかったことの問題性が、極めて露骨に出てきていると言える。〈嫌韓流〉に対して、リベラル左派からの反撃が非常に弱いことも、こうした流れの中で考えるべきであろう。

 私は、佐藤優個人は取るにたらない「思想家」だと思うが、佐藤右派メディアで主張する排外主義を、リベラル左派容認・黙認することで成り立つ〈佐藤優現象〉は、現在ジャーナリズム内の護憲派問題点を端的に示す、極めて重要な、徴候的な現象だと考える。

 馬場は、佐藤が「左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない」などと言うが、後に見るように、佐藤は、「右」の雑誌では本音を明け透けに語り、「左」の雑誌では強調点をずらすなどして掲載されるよう小細工しているに過ぎない。いかにも官僚らしい芸当である佐藤自身は自ら国家主義であることを誇っており、小谷野敦言葉を借りれば、「あれ(注・佐藤)で右翼でないなら、日本右翼なんか一人もいない」。

 佐藤が読者層に応じて使い分けをしているだけであることは誰にでも分かることであるし、事実ウェブ上でもブログ等でよく指摘されている。そして、小谷野の、この現象が「日本知識人層の底の浅さが浮き彫りになった」ものという嘲笑も正しい。だが、改憲派の小谷野と違い、改憲を阻止したいと考える者としては、この現象について、佐藤優に熱を上げている護憲派を単に馬鹿にするだけではなく、〈佐藤優現象〉をめぐって、誰にでも浮かぶであろう疑問にまともに答える必要がある。なぜ、『世界』『金曜日』等の護憲派ジャーナリズムや、斎藤貴男魚住昭のような一般的には「左」とされるジャーナリストが、佐藤に入れ込んでいるのか? なぜ、排外主義を煽る当の佐藤が、『世界』『金曜日』や岩波書店朝日新聞出版物では、排外主義ナショナリズムの台頭を防がなければならない、などと主張することが許されているのか?

 この〈佐藤優現象〉はなぜ起こっているのか? この現象はどのようなことを意味しているのか? どういう帰結をもたらすのか? 問われるべき問題は何か? こうした問いに答えることが、改憲を阻止したいと考える立場の者にとって、緊急の課題であると思われる。

2.佐藤優右派メディアでの主張

 まず、佐藤排外主義的主張のうち、私の目に触れた主なものを挙げ、佐藤排外主義者としての活躍振りを確認しておこう。

(1)歴史認識について

 佐藤は言う。「「北朝鮮が条件を飲まないならば、歴史をよく思いだすことだ。帝国主義化した日本ロシアによる朝鮮半島への影響力を巡る対立日清戦争日露戦争引き起こした。もし、日本ロシアが本気になって、悪い目つきで北朝鮮にらむようになったら、どういう結果になるかわかっているんだろうな」という内容のメッセージ金正日に送るのだ」。朝鮮植民地化に対する一片の反省もない帝国主義者そのもの発言である。また、アメリカ議会における慰安婦決議の件に関しても、「事実誤認に基づく反日キャンペーンについて、日本政府がき然たる姿勢反論することは当然のことだ。」と述べている。

 特に大川周明テクスト佐藤解説から成る日米開戦真実大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く』(小学館、二〇〇六年四月)では、極めて露骨に、日本近現代史に関する自己歴史認識開陳する。以下、引用する。佐藤が自説として展開している部分である

 「日本人は(注・太平洋戦争)開戦時、少なくとも主観的には、中国アメリカイギリスによる植民地支配から解放したいと考えていた。しかし、後発資本主義である日本には、帝国主義時代の条件下で、欧米列強植民地になるか、植民地を獲得し、帝国主義国となって生き残るかの選択肢しかなかった。」(三頁)、「「大東亜共栄圏」は一種棲み分け理論である日本人はアジア諸民族との共存共栄真摯に追求した。強いて言えば、現在EUを先取りするような構想だった。」(四頁)、「あの戦争を避けるためにアメリカ日本妥協を繰り返せば、結局、日本アメリカ保護国、準植民地となる運命を免れなかったというのが実態ではないかと筆者は考える。」(六頁)、「日本武力によって、列強による中国の分裂が阻止されたというのは、日本人の眼からすれば確かに真実である。(中略)中国人の反植民活動家の眼には、日本列強とともに中国を分割する帝国主義国の一つと映ったのである。このボタンの掛け違いにイギリスアメリカはつけ込んだ。日本こそが中国植民地化と奴隷支配を目論む悪の帝国であるとの宣伝工作を行い、それが一部の中国政治家と知的エリートの心を捉えたのである。」(二八一頁)。また、蒋介石政権については、「米英の手先となった傀儡政権」(二五七頁)としている。他方、佐藤は、汪兆銘南京国民政府は「決して対日協力の傀儡政権ではなかった」(二四九頁)とする。

 右翼たる佐藤面目躍如たる文章である。ちなみに、こんな大東亜戦争肯定論の焼き直しの本を斎藤貴男は絶賛し、「大川こそあの時代知の巨人・であったとする形容にも、大川の主張そのものにも、違和感を抱くことができなかった」としている。

(2)対北朝鮮外交について

 佐藤は、「拉致問題解決」を日朝交渉大前提とし、イスラエルによるレバノン侵略戦争も「拉致問題解決」として支持している。「イスラエル領内で勤務しているイスラエル人が拉致されたことは、人権侵害であるとともにイスラエル国権侵害でもある。人権国権侵害された事案については、軍事行使も辞せずに対処するというイスラエル政府方針を筆者は基本的に正しいと考える」。さらに、現在北朝鮮ミュンヘン会談時のナチス・ドイツに準えた上で、「新帝国主義時代においても日本国家日本人が生き残っていける状況を作ることだ。帝国主義選択肢には戦争問題解決することも含まれる」としている。当然佐藤にとっては、北朝鮮の「拉致問題解決」においても、戦争視野に入っているということだ。『金曜日』での連載においても、オブラートに包んだ形ではあるが、「北朝鮮に対するカードとして、最後には戦争もありうべしということは明らかにしておいた方がいい」と述べている(10)。

 さらに、アメリカが主張してきた北朝鮮米ドル札偽造問題が、アメリカ自作自演だった可能性が高いという欧米メディア報道に対して、佐藤は「アメリカ政府として、『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』の記事に正面から反論することはできない。なぜなら、証拠を突きつける形で反論するとアメリカ情報源情報収集能力が明らかになり、北朝鮮を利してしまうからだ」(11)と、いかなる反証根拠も示さずに(反証必要性を封じた上で)、「北朝鮮情報操作」と主張しているが、この主張は、保守派原田武夫にすら否定されている(12)。佐藤現在右派メディアの中でも最も「右」に位置する論客の一人であると言えよう。

(3)朝鮮総連への政治弾圧について

 佐藤は、「在日団体への法適用拉致問題動く」として、「日本政府朝鮮総連経済活動に対し「現行法の厳格な適用」で圧力を加えたことに北朝鮮逆ギレして悲鳴をあげたのだ。「敵の嫌がることを進んでやる」のはインテリジェンス工作の定石だ。/政府が「現行法の厳格な適用」により北朝鮮ビジネス利益を得ている勢力牽制することが拉致問題解決のための環境を整える」と述べている(13)。同趣旨の主張は、別のところでも述べている(14)。「国益」の論理の下、在日朝鮮人の「人権」は考慮すらされてない。

 漆間巌警察庁長官(当時)は、今年の一月一八日の会見で、「北朝鮮が困る事件摘発拉致問題解決に近づける。そのような捜査に全力を挙げる」「北朝鮮日本交渉する気にさせるのが警察庁仕事。そのためには北朝鮮資金源について事件化し、実態を明らかにするのが有効だ」と発言しているが、佐藤発言はこの論理と全く同じであり、昨年末から激化を強めている総連系の機関民族学校などへの強制捜索に理論根拠提供したように思われる。佐藤自身も、「法の適正執行なんていうのはね、この概念ができるうえで私が貢献したという説があるんです。『別冊正論』や『SAPIO』あたりで、国策捜査はそういうことのために使うんだと書きましたからね。」と、その可能性を認めている(15)。

3.佐藤優による主張の使い分け

 排外主義者としての佐藤の主張は、挙げ出せばきりがない。前節で挙げたのも一例に過ぎない。では、佐藤は、こうした主張を『世界』『金曜日』でも行っているのだろうか。

 佐藤が仮に、「左」派の雑誌では「右」ととられる主張を、「右」派の雑誌では「左」ととられる主張をすることで、「硬直した左右の二項対立図式を打破」しているならば、私も佐藤をひとかどの人物と認めよう。だが、実際に行われていることは、「左」派メディアでは読者層の価値観に直接抵触しそうな部分をぼかした形で語り、「右」派メディアでは本音を語るという下らない処世術にすぎない。「左右の二項対立図式」の「打破」は、「左」の自壊によって成り立っているのだ。佐藤が『金曜日』と右派メディアで同一のテーマを扱った文章を読み比べれば、簡単にそのことはわかる。

 一例として、米国下院での「慰安婦」決議に関する佐藤の主張を読み比べてみよう。産経新聞グループサイト上での連載である地球を斬る〉では、「慰安婦問題をめぐるアメリカ報道を「滅茶苦茶」と非難し、「慰安婦問題に関する二〇〇七年三月一日の安倍発言についても「狭義の強制性はなかった」という認識なのだから正当だとして、あたかも「慰安婦」決議案自体不正確な事実に基づいたものであるかのような印象を与えようとしている(16)。ところが、『金曜日』では、こうした自分の主張は述べず、国権論者としての原則的立場から日本政府謝罪には反対だとしている(17)。なお、『金曜日』の同文章では「歴史認識を巡る外交問題 Permalink | 記事への反応(1) | 18:32

anond:20240126020048

周辺情報も含めてもう少し俺自身咀嚼する必要があると思った

あとで調べるためのコメント

以下自分メモ(☆は自分が書いたもの)

AIによる学習を阻害する技術に対する法的措置可能

GalzeやNightShade で機械学習邪魔する人は、刑事告訴されちゃうかもね。ウフフフフ

☆これのことか?

AIの発展を邪魔するAI犯罪政府認定! 『TIME』誌が選ぶ最優秀発明Glaze Nightshade

https://togetter.com/li/2275902

第4回AI時代知的財産権検討会の資料が公開。我々が送った意見は「資料5」にまとまっている。自分意見ちゃんと載っているか確認を。……まあ載っていたとしても結局会議内容に反映されてないっぽいのが最悪なんだが。30条4に対して未だにコレだよ

https://twitter.com/numatakeja/status/1734490907410571461

AI時代知的財産権検討会(第4回)議事次第

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/ai_kentoukai/gijisidai/dai4/index.html

資料AI時代知的財産権検討会 論点整理

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/ai_kentoukai/gijisidai/dai4/siryou4.pdf (P.18)

☆現状の記述。下線が引かれていないので要検討項目とは見なされていない

AIイラスト規制を求める団体理事不祥事について

「木目百ニ」の事件

AIイラスト規制を求める団体理事「木目百二」氏が二次創作ガイドライン違反支援サイト作品全消し、謝罪に追い込まれ

https://togetter.com/li/2135111

会の理事である木目百二氏が成人向け二次創作収益を得ていることが発覚

木目百二氏が二次創作作品を削除、謝罪

https://twitter.com/mokumemomoji/status/1651958062482337792 (☆2024/1/27現在アカウントが凍結されているため見ることができない)

一次創作物の二次利用に関するガイドラインの一例と、二次創作による収入について

ブルアカ公式が定めてる「継続的創作活動のための、原材料費光熱費諸経費、ツール類など制作にかかった費用程度の対価・利益を得る」を明らかに超過した売り方をして、

多くの人々がそれを買って毎日ブルーアーカイブ過酷オナニーをしてる

☆過剰な収入があったとする根拠は見つけることができなかった

ブルーアーカイブ公式二次創作ガイドライン

https://bluearchive.jp/fankit/guidelines

二次創作を行う者について★

個人または法人格のない団体は、後述するような当社が定義する「非営利目的」の場合に限り、「ブルーアーカイブ」を題材とした二次創作物(同人誌同人グッズ・デジタル作品など…)の制作・配布・頒布自由に行っていただいて問題ありません。

非営利/営利目的とみなす判断基準

個人または法人格のない団体は、非営利目的かつ日本国内での発表・流通場合に限り、自由二次創作物を制作していただいて問題ありません。

また、趣味範囲で利用し、継続的創作活動のための、原材料費光熱費諸経費、ツール類など制作にかかった費用程度の対価・利益を得る場合においても非営利目的範囲内とします。

そのほか

散々著作権を軽視して無法地帯になったイラスト界隈を自分たちが作ったのに、なに「思想家ぶって人に説教してるわけ?

端的に言えば「一般人を見下した態度を取るべきではなかった」これに尽きる

一般人に頭を下げずに、偉そうに「倫理」だの「道徳」だの「著作権」だの適当なことを吹聴してAIイラストへの攻撃を支持した

著作権に触れてる」と怒鳴ってAIイラストを捨てさせて、その次の日に自分二次創作同人宣伝をした

政府見解曲解して吹聴して、それを信じたファン達は盛大に恥をかい

☆どこかにAI絵師視点意見が整理されているところがあればいいのだが、見つけられなかった

事実関係については検証可能情報がほしいところ

NISAで高配当銘柄がぐいぐいあがったけど、権利落ち後怖いよね

そろそろ2月末や3月末の権利付き日が見えてきてるよね

日経過熱気味で不相応な高値

特に配当銘柄は明らかな初心者によってすごい値上がり

これさあ、権利落ち日に暴落する値幅、やばくならないか

権利付きまでに売って、権利落ち後買い戻したほうが配当貰うより利益出るまでないか

普通配当1万円ならきっかり1万円分前後株価が下がるのが普通だけど

今年に限ってはそれ以上がつーん下げて、狼狽売りも出てくるんじゃないかなって

と思ってこの上昇相場はいったんここで手放すことにした

[] 2024-01-26

最近、我が老境において、喜びの種となりつつあるのは、ビックバンセオリーを眺めることでござる。

インテリ気取りのオタク愚痴っぽい振る舞いが、滑稽さを誘い出し、わが老眼に微笑みをもたらす次第である

シェルドンなる輩は、ひも理論の奥深さに耽溺し、しかデニスキムの出現以来、中東問題解決と称して、何やら意味不明提案披露し、微妙差別的言葉も交えておる。

年を重ねても理解に苦しむ世の謎は尽きることなく、これが老いというものかと、我が老いびれた心に感じ入りたり。

 

さて、余は昔より数学の魅力に惹かれ続けてまいりました。

まりにも純粋数学よりも、応用数学の方が余には心地よいものでござる。

したがって、利潤を最大化させんが為に必要な推薦システムの機巧に興味を抱く次第でござる。

しかし、これは単なる問題解決において容易なものではない。

ユーザープロバイダー、システム三者関係形式化し、マルチステークホルダー問題として考察すれば、トレードオフの難しさが浮かび上がってくる。

システム運用最適化すればするほど、マッチングの機会均等性が損なわれるという難しい事態が生じる次第でござる。

この機会均等の欠如が引き起こす長期的な悪影響として、プロバイダーの離脱が挙げられる。

しかしながら、絶妙場合では単価競争が巧みに行われ、我が利益も増進するであろう。

サービス価値が低ければ低いほど、プロバイダ離脱危機高まる

なぜなら、サービスのものが他社と競争しており、「そんなに高いなら他のところへ行きます」との言葉が飛び交うのでござる。

故に、効用だけでなく、公平性も見逃すべからざる重要な要素となる次第でござる。

 

話は変わり、老齢においても脳の活性化を促す趣味模索しておる次第でござる。

何よりも自分が楽しむことが第一であるが、たとえばチェスヨガ比較し、どちらがボケを防ぐに効果的かを考察せざるを得まい。

多くのエビデンスが示す通り、運動は脳の活性化寄与するものである

したがって、ヨガが優位であるようだ。

ヨガに励む動機をどうやって引き出すか。

まあ、美しいお尻を手に入れることを目指してみるのも悪くはないかもしれぬな。

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