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2023-01-15

anond:20230112161850

途中でSFと判明って、成功例が持ち上げられているだけで大体失敗じゃね?

なんか突然神や宇宙人が現れて「この世界は我々が作ったのだ。お前らは箱庭だー」とか言って、そんでラストには子供ピコピコ遊んでいるゲーム機が映るみたいなオチっしょ?

いやそれ単に設定や伏線の消化不良をデウス・エクス・マキナスーパーちゃぶ台返しかましとるだけじゃん。

そんなん俺は凄いとは思わないね

なんつうか、SFってもうフィクションにおける一般的ジャンルになってるから、あらゆる作品SFになりうるわけよ。

サザエさんだって「この世界ループしてね?」「実は私たちは絵だったのよ」「この世界は高次元が作っているアニメなの」とか言い出せばそれでもうSFじゃん。

なんだろうな……『科学的に現状を考察する』をしたらもうSFなっちゃうわけよ全部が。

魔法ビュンビュンかましてる漫画で「伝統的にコレやるといい感じとかじゃなくて、実験とかして一つずつ要素分解してみません?」とかやりだしたらそれはもう科学手法に脚を踏み込み分け。

いわゆるエブリデイ・マジックドラえもんひみつ道具原理からないけど凄いんですよ凄~~いで終わるまでがSF以外で、そこに「タケコプターは反重力発生装置で頭のプターは単なる冷却ファン」とか言えばそこでSFなわけ。

その間にあるのはマジで科学的な思考法で現状を考察してるか』だけなわけじゃん。

マジで一瞬でなんでもSFになるわけ今はもう。

俺たちの世界はとっくに神話じゃなくて科学で物を考えてるから

それこそ恋愛モノでメインヒロインが「これはミラーニューロンのうんちゃらで脳内麻薬があーだこーだ」とか抜かし始めたら、その作品はいきなりSFというジャンルに脚を踏み込めるわけよ。

でもそっから安易に飛躍しちゃいけないっていうか、SFへの扉がどこにでも開いてることに対してもっと警戒意識を持つべきだと思うの。

何故ならSF化するとリアリティラインがグーーーっと上がっちゃうから

SFっていうのはつまる所『登場人物作品世界が状況を冷静に分析してしまう』っていう状態なのよ。

今までさんざん嘘まみれなのを「あっ、ここギャグ漫画時空なんで。マジメに考察とかしないでもらえます?」で誤魔化してきたのを突然マジレスの嵐で処理しだすことになりかねないの。

それはときに読者への裏切り作品世界のものからの反逆、そして世界の完全なる内部崩壊危機があるのよ。

から俺は基本的に、『安易気持ちSFに近寄るな』と思ってる。

最後まで最初に作ったジャンルを貫くっていうのが、作者の読者に対する誠実さなんじゃないかって。

2023-01-14

身体子供を欲しがってる

20代後半。筋トレを始めたおかげで10代の頃より健康的な生活をしてるけど生理は年々重くなってる。

量が多い、生理痛が重い、PMSなど泣けるほどつらい。ピルはどうしても飲むのを忘れてしまうし、何より体質に合わなくて止めた。

私は反出生主義じゃない。もしいい出会いがあってタイミングが合えば欲しい位には思ってる。けど今は別にいらない。相手見つけるのも面倒だし時間かかるし、普通に仕事楽しいから

同性の友達ルームシェアをしているので彼氏そもそも特に必要だと思ってない。(と思う)

 

頭ではそう思っているのに、最近身体が「子供を作れ」と言ってる。

外出した時に赤ちゃん子供を連れている人を無意識に目で追いかけてしまったり、本屋ひよこクラブの表紙をまじまじと見てしまう。

アニメなどで子供が酷い目に遭うシーンは、昔は平気だったのに最近直視できない。

不動産情報を集めている時も「子供がいたらここは狭いよなあ」とか無意識に考えている。

 

色々自分と向き合った結果、「脳ではいらないと思ってるけど身体が欲しいと思ってる」状態であることがわかった。

まあ、15歳くらいで子供を産むことが当たり前の社会で生きてきた人間末裔なんだから不思議ではないよなーとかSFみたいなこと考えてしまう。

 

ここで本能に任せて子供を産む人生を歩むのもなんか違うと思う。だから私は行動しない。

私と同じような状態の人がいたら本能に振り回されないでほしいなーと思ったので書きました。オチがなくてすんません

未来操作能力

SFとかの未来操作バリエーションって少なくとも2種類あって

だと思うんだけど、この際に「未来に何が起こるか」の根拠

かになる。さら

とかもある。特に「蓄積が現実を起こす」について現実に当てはめると、需給だなと思う。

未来予測する能力とは、「何を望むか」について発生した力とも言えるかもしれない。

集団が望めばマスクをつける未来予測でき、個人が望めば節約スキル高まる未来予測できる。

高校卒業と同時に、男女1組で無人島キャンプに行かされる

無人島カップルの数だけ無数にあるものとする

SFありがちな無人島シュミレーション的な装置でもいい

そこで1週間相手生活を共にし、カップルになったら実際に結婚

みたいな筋書きどうだろう

でもまああれだな、現実生活したらすぐに別れるんだろうな

夏休みの時だけのカップルみたいなもんで

2023-01-12

途中でジャンルが変わる作品が好き

連載漫画路線変更で途中からバトルものになる……とかそういう話ではない

指輪物語的なファンタジーものかと思ったら遠未来舞台SFものだったと物語終盤に判明するようなやつ

古代日本を想起させる土地亜人たちを率いて国盗りする男を描くファンタジーが終盤でSFと判明したり

記憶喪失の男が記憶を取り戻そうとするもなぜか数日後に世界が滅ぶ伝奇ホラーが終盤でSFと判明したり

正確には途中でSFと判明する作品が好き、か?

舞台設定をひっくり返すにはSF便利すぎ説というわけか

実は遠い未来の話でした、実は仮想空間での話でした、みたいな……

未開の惑星を旅するファンタジースペースオペラかと思ったら仮想空間内での話でしたなんて設定の作品もあった あれも好きだ

そういえば「巨大移民宇宙船の中で昭和の日本を再現していました」みたいな作品もあったな

まあこれはスパロボしかストーリーを知らないが

「実はループものでした」ってのも良いな

田舎祭りの日に殺人事件が起きるミステリーものゲームが続編が出るたびにだんだんジャンルを変えていった体験は他で得難いものだった

(今となってはオチを知ってるから殺人事件と書いてしまったが、連続怪死事件表現した方が適切だっただろうな)

第一話時点ではループものってわからなくて、最終的にファンタジーになって、実はそのファンタジー成分も宇宙からやってきててSF成分含有と判明するんだよな

言ってしまえば私は「どんでん返し」が好きってことなんだろうな

教育実習生が生徒と親交を深めていくお話かと思ったら、すべて主人公妄想と判明したり

自分のことを童話キャラクターと思い込む病気の人々と交流するお話かと思ったら、病気ではなく洗脳だと判明したり

みたいなのも好きだから

ただこういう作品が嫌われる理由もわかるんだよな

端的に言って読者に対する裏切りから

ラーメンを頼んだのにカレーライスが出てきた」みたいな例え方をされる

だいたい叙述トリックものと同じような扱い

しか叙述トリックものにも言えることだけど、むしろ裏切ってほしいんだよね

しかも不意打ちで裏切ってほしい

バーナード嬢曰く。』の三巻でも語られた内容だ

2023-01-08

anond:20230108164703

はあ、まあそういう考え方を持つの個人自由ですが、そういうSFチックな考えで他人権利の有無をジャッジするのはなんていうか…

まあこれ以上はレスしません

文明が進んでも人間は成長しない

なぜなら世代交代があるから

教育というのもあるけど限界が見えてきている

最近少し若者が賢く見えるのはネットのせいだろうけどこれも限界が見えてきている

よくSFなんかで「こんな未来なのにアホみたいなことで人類争ってるし嘘くさい」みたいなのあるが、あれは正しいんだと思う

anond:20230108082405

中国はまもなく滅びるぞ!と言いながら日本側がじわじわと滅びつつある姿が童話的というかディストピアSF的というか。

「ほら、ほろび、た、、、」という末期の言葉の後、野晒しのシャレコウベになって雨に打たれるシーンで終わるのが目に浮かぶ

一人の犬夜叉世代高橋留美子ファンの令和うる星感想かいろいろ

犬夜叉アニメ開始時12歳の世代です。

本格的にオタクになったのはそこからとはいえSF好きの父がうる星を買い、いろいろ好きな母がらんまを買っていたのでこれらの作品は読んでいた。犬夜叉アニメ開始の少し後に家がCS契約し、そこでうる星とらんまの再放送やってる所があったのでこれらも一緒に見ていた。犬夜叉は私がはまった後に原作を買い始め、それ以降の作品も買ってったので実質犬夜叉だけアニメから入った事になる。

個人的に昔のうる星アニメに関しては好きであるが、原作を知っていると間延びした話もあったなという印象。パロディネタはかなり好き(後に出てきますが私はギャグ元ネタ探しが好きです)。アニオリは回によって好きと苦手の差が激しい。メガネは好きでも嫌いでもない。

そして令和うる星の今の所の印象は、原作をがんばって一年に詰め込もうとしてるなー、放送開始前はテンポの良さを心配していたけど実際始まるとテンポが速すぎて逆にここもうちょっと省略して欲しくないな、でも仕方ないんだよなーな感じ。原作を知っているからそう思ってしまうのであって初めて見る人には良い感じなのかもしれない。絵は現代に合わせてとてもかわいいし声も全く違和感無い。一つ惜しいといえば、るーみっく作品以外からパロディネタが見当たらない事。ギャグ元ネタ探しが好きな私にこれは結構気になってしまう事で、事情はある程度わかりながらもでもなあ~という気持ちでいる。個人的に一番見たいのは夢の実の話の科学特捜隊コスプレなのだが、展開的に絶対必要なわけではないのでまあ無理だろな…。

なお各回ごとの作画については昔から全くわからないため何も言えない。オタクになったきっかけの犬夜叉ですら未だに各回の見分けがつかない有様。劇場版犬夜叉くらいに大幅にデザインが変わってやっと気づく程度(これは作画の話ではなくキャラデザの話な気がする)。京アニが関わった回もあるという知識はあるがやっぱり見てもわからないので多分どうしようもない。とりあえず今日神戸に行くのが楽しみ。

 

自分世代はもう若いとは言えないが、この間の年末年始の集まり12歳ほど下のるーみっくあんまり知らないいとこがスマホで今これが好きとテイキョウ・ヘイセイ・ダイガクを見せてきたので驚いた。少なくとも自分の周りでこの動画全然流れて来なかったのもある。きっかけは何であれ下の世代結構見ているのかもしれない。

ところでネタになっている肝心の大学が何のことか全然からないけど、正月スポーツ王帝京魂言ってる所でいいんだろうか。

2023-01-07

増田♂52歳のナントカ

https://ncode.syosetu.com/n5859gc/

https://ncode.syosetu.com/n1240hf/

https://ncode.syosetu.com/n9588hk/

(´・ω・`)「…イイね!世が世なら確かにSFだ!(『油圧通信』マイッタ)今の世でも、立派なディザスターサイエンスファンタジーである。続き、ぜひとも書いてほしい~」原発はどうなってるんや…?新キャラ(?)はどう絡んでいくのか…?


21:56【追記

ブックマーク先~(笑)…読んでみるわ!

経理担当者がいちいち領収書ちゃんと溜め込んで管理しなきゃいけない」は巨悪だろ

こういったブルシットジョブのおかげで世界貧困の輪が広がっているんだ。

こういうのがITの力で自動化したら世界もっとかになる。

ブルシットジョブをしていた時間で他のもっと意味のある仕事が出来る。

この世界における本当の巨悪っていうのは「やりたくもない仕事をやらないと社会が回せない技術的な貧しさ」なんじゃないだろうか?

っていう話について書かれた新書とかSF図書館プライムリーディング無料で借りられそうなのでオススメあったら教えてください。

金かけるほどではないけど、ちょっと熱が高まったので。

1冊1000円で買うほどじゃないけど、図書館に借りに行くぐらいの熱の高まりなので。

2023-01-06

倫理観を全部捨てて出生時性が女性の私が子供を産んでもいいと思う条件を考えてみた。

尚、私は以下のような考えなので自分子供を持たないということを前提に人生選択をしており、自分人生に満足している。

少子化対策の話に関与してはいけない人材なのは百も承知だが、ほこたて的な思考実験をしてみたくなったから書いた。

二度言っておくがマジで倫理観が0なので、ただの思考実験として捉えることが出来ない人は読まないで欲しい。

---

子供を産むと育てるという過程がついてくるが、現代社会子育てにかかる時間コストは膨大すぎる。

そもそも血の繋がった子供だろうが結局は他人だし、他人人生自分時間や金といったリソースを膨大に介入させることで、思い通りにならないことを受け入れたり対価を求めたくならない自信がない。

よって育てる過程は全部アウトソースとする。

産むまでの過程もかなりしんどい

つわりを始めとした体調の変化、腹が膨らんで体重が増えて動きにくくなるのも嫌だ。

それが数日ではなく10ヶ月間も続くなら今までのような働き方は難しいだろう。働き方が変われば当然得られる対価も変わるだろうし、生活も厳しくなる。

それに、自分技術職に就いているが、10ヶ月間のブランクを取り返すにはそれなりの労力がいると思われる。

それらを乗り越えても得られる何かがないと厳しい。

上述の通り、自分は産んだあとの過程に関与したくないので産んだあとに得られるメリットは一切ない。

せめて妊娠間中報酬は欲しいし、さらに言えば仕事感覚を取り戻すまで追加報酬が欲しい。

というか妊娠によって起こる体調の変化が10ヶ月後に完全に元通りなわけがなさそうだし読めなさすぎる。

よって産む工程もアウトソースとする。

産み育てる工程を全てアウトソースすると、残るは性行為から着床までになるが、それもアセクシャル気味な自分としてはなるべくしたくない。

なので「自分」が子供を産むのに関与してもいいと思える過程卵子提供までだろうか。

提供した卵子から遺伝子情報分析し、適宜条件に合う精子マッチング試験管内で人為的に着床、その後人工母体内で成長させ出生。

同じような境遇で生まれ子どもたちが集まり教育を施す役職の者がいる保育所のような場所で共同生活を送りながら過ごす……。

この流れを一体に請け負う「子供培養教育機関」なるもの政府運用するとしよう。

そこに卵子/精子提供するとインセンティブが貰える、それなら卵子提供をしてもよいと思える。

まあめちゃくちゃコストかかりそうだけどな。というかこういう SF 小説読みたいのであったら教えて欲しい。

Webによって世界が分断されるという話

https://anond.hatelabo.jp/20090924132651

14年も前に書いてた。

https://anond.hatelabo.jp/20160902225640

ついでに7年前にSF短編にしてた。

2023-01-05

誰だか分からない増田年賀状ょ慈顔寝田住まい楢川か誰だ(回文

おはようございます

今日から通常業務だわー

もうお正月休み気分も家に帰るまでです!って多分始業式の校長先生挨拶でもありそうなレヴェルで

2日頑張ったらまたお休みという、

とりあえずは

この2日は気力で乗り越えるわ!

スプラトゥーン3のフェスも土日あるけど

あのSF巨匠アーサー・C・クラーク氏の『都市と星』10億年プレイされるゲームサーガ」みがあって

外の世界に気付いてしまった住人のような私的で、

まあ多分ホラ貝ある程度集めて称号が「えいえんの~」になるまでは遊ぶとは思うけど、

あとガチャギア10個セット詰め合わせは引き当てたいわっ!

って結局遊ぶんかーいってなるけど

これ逆にさー

10億年遊べてるゲームってのも凄くないどんな内容よ?って言わば思うけど

まあそれはさておき、

今日年末年始のどっとたまったお仕事こなしてパパッと片付けて終わりたいところね。

年始のご挨拶来て頂く会社もちらほら、

私はこちらの部屋の事務所で片隅で見付からないようにしているんだけど

挨拶面倒くさいからね。

だけどまあ私がいることを分かっている人は私の所にも丁寧にご挨拶してくれて恐縮だわ。

今日はまだ年始1発目なので

いつもより32本遅い電車に乗ってみたけど、

座れるかどうかの瀬戸際で車内混み合っていないレヴェルでこの時間帯でも優雅電車に乗れるのは多分今日までな気がするわ。

昨年の今頃何してたっけ?って

書いた増田を読み返してみるものの、

さっぱり内容が私自身でも分からないので今はもうほとんどあんまり滅多なことでは振り返り増田はしないことにしているわ。

じっくり本当は見返してみたい季節も訪れるんだけど、

たぶんそんなことやってる暇があるなら前進あるのみよ!

ってこと。

あー

うそ

年賀状いただいた分のお返事書いてしまったんだけどピョンピョンとウサギだけにって

多分今年の干支ウサギだって覚えているのも多分7日までだと思うので

それ以降はすっかりみんなウサギの事なんて忘れてしまうし。

でね、

いただいた年賀状お返事書く際に

この人なんのつながりでやり取りしている人だったんだっけ?って

もはや何の誰だかよく分からない人が結構いて、

ましてや会ったことない人たちとかのこう言う年賀状のやり取りはもう惰性中の惰性しかないダサさかも知れないわ。

これって意味あんのかしら?って思いつつ、

私は印刷した面だけで送るのは淋しいので気が効くように何か一筆書いているんだけど、

本当にこの人は何の人だっけ?と思いつつ

昨年の年賀状の返事的なことも書きつつ、

なんか変な1年に1回しかやり取りが進まない通信手段で連絡を取り合っているのよね。

変なのーって我ながら思いながら、

お返事書いていたわ。

まあ万能に使えるコロナ自愛下さい的なことを書いておけば100点的な内容よ。

私なんかこのふと気付いて、

これなんで続けているんだろうって現象名前を付けるなら

SF巨匠アーサー・C・クラーク氏の『都市と星』10億年プレイされるゲームサーガ」の

サーガみがあるわね!ってサーガみって名付けたいわ。

その現象に。

10億年たぶん年賀状やり取りしていてもこの人誰だっけ?って

ふと外界の世界のことに気付く住人の様に

ふと我に返ってこの人もうやり取りしなくても大丈夫なんじゃね?って思うのよね。

そんな多分、

私に送ってきてくれてる年賀状だんだん少なくなってきているこの時代背景の昨今

そうやってサーガみの年賀状に気付いた人多いと思うわ。

だって年賀状配達枚数だって年々少なくなってきているって言うじゃない。

年賀状配達ニュースの出陣式でロボット配達員が

ファミリーレストランの配膳ネコロボットと戦わせたらどっちが速いのかな?

スピード的な意味でって思うけど

多分ロボット大原則の1つである最高速度は決まっているって事項の項目があるから

同程度のスピード争いなのかも知れないわ。

あの遅さは。

映画の『ワイルド・スピード』でドミニクさんもレストランのシーンであまりの配膳ロボットスピードの遅さに激怒するレヴェルだと思うわ。

エコさがマックスかよ!ってね。

そんな中、

そう不思議に思う年賀状にお返事を書いて出して、

また来年その返事が来て

年に1回ずつしかやり取りできなくて全然話が進まないのが続くのよね。

まったく

サーガみがあるわ。

うふふ。


今日朝ご飯

景気付けに元気よく大好きなタマサンドしました。

あとホッツヒーコーね。

牛乳たっぷり入れて大好きなアニメの柄で飲むのは美味しいわっ!

デトックスウォーター

炭酸レモンウォーラーに追いレモンポッカレモンを追加しつつ。

勢い余ってたくさん買ったものの、

さすがにこの寒さではがぶ飲み出来ないわね。

減らなくて悲しー時ーって叫びたいわ。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

増田♂52歳のナントカ

(´・ω・`)「バックグラウンドで当時は音楽趣味を所持してなく存在すら認識になかったジェフローバー1980年作を聴きながら なろう で海面に魔法シート浮かべた国の内政SFを読みながら乗り換え電車に入って吊革よりもしっかりしてる網棚のフチに取り付いて先にその下に座っていた髪モジャってない吉田類がらみの人が手帳ひらいて一心に書き込んでるのを「あっ!四角い枠線にマンガ描いてる?!」とおもって近眼老眼なのでメガネはずしてスマホ画面に合わせてた焦点を合わせ直したら、

クロスワードパズルに答えを入れてるだけだった。」

2023-01-04

anond:20230104075723

雑感

聖書を分けて読んでいたのと、ウェブ小説も含めているので、2022年は冊数を書くことをやめた。

上述のように、「史記」、「太平記」、「旧約聖書」と長い作品通読できた。また、詩集も昨年と比べて増えた。意識的になかなか読めていなかった芥川賞作品を増やした時期もある。

昨年やおととしと比べて変化をつけられたか

とはいえ、なんだかんだで生物学脳科学歴史SF海外文学が相変わらず多い。

個人的には現代語訳でも構わないのでまた日本古典をしっかり読みたい。

気が向いたら聖書通読感想を書くかもしれない。

村上春樹ヒロイン登場人物たちのつながり

「鼠」は「風の歌を聴け」に始まる「鼠四部作」に登場する。主人公の友人であるが、ある日突然行方くらまし、「羊をめぐる冒険」では自ら死を選ぶ。語り手と主人公の仲は深く、あたかも語り手の半身のようである。己の半身が半ば死の世界にいるというモチーフはこの後に何度も繰り返される。

この半身のように親しい友人は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」のなかでは幻想パートの「影」に姿を変える。彼は語り手の半身であり、語り手の記憶を保持している。壁の中に閉じ込められた世界脱出するためには二人がそろっていなければならないが、土壇場で語り手は壁の内側にとどまることを選び、影は死ぬことになる。

ノルウェイの森」では彼は「キズキ」になる。物語の序盤で排気ガスによる死を選んだことが語られ、交際相手であった直子の死の遠因となる。

また、直接の半身ではないにせよ親しい友人で自ら死を選ぶ点で共通しているのは、「ダンス・ダンス・ダンス」の「五反田君」だ。彼は連続殺人犯であったことを明かして死ぬ。このあたりのくだりは恐らくチャンドラーの影響が深い。

このように、半身はしばらくのあいだ無力な存在だったが、「海辺のカフカ」以降では様子が変わる。「カラスと呼ばれる少年」は、「カフカ少年」のもう一つの人格のように見えるが、彼は「カフカ少年」を客観視し、適切なアドバイスを与える。一貫してサポートしてくれる存在だ。半身が異界の住人であるというモチーフであり、「鼠」の系譜に属しているが、そこに自ら死を選ぶような面は見られない。「海辺のカフカ」は主人公がとても若い点でも特異だ。

ただし、佐伯さんが現実感を失った生活をするきっかけとなった、東京大学紛争で殺された友人は、佐伯さんがノルウェイの森の「直子」の系譜に属するとすれば、「キズキ」のもう一人の子孫だ。

キズキと直子が、そして佐伯さんとその恋人は幼い頃から自然性交をしていたが、まるで思春期完璧さを求める性向現実によって打ち砕かれるかのように、その関係が死によって断たれる点でも、この二つのカップル類似している。

直子

村上春樹小説には一貫して何らかの精神疾患を患った、少なくとも感情的不安的な女性が出てくる。

デビュー作の「風の歌を聴け」の時点から、「小指のない女の子」として出てくる。彼女は話している途中に突然泣き出してしまう。また、周囲の人々がひどいことを言うとも語るが、これが事実なのか、精神疾患ゆえの妄想なのかどうかは判然としない。

この系譜が「1973年のピンボール」の中ですでに亡くなっているかつての恋人「直子」につながり、さらに「羊をめぐる冒険」の「誰とでも寝る女の子」につながっているかどうかはわからない。ただ、「ノルウェイの森」の「直子」には直接つながっているだろう。語り手の過ちによって感情を失った「国境の南、太陽の西」の「大原イズミ」も、彼女の裏面だ。「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の「白根柚木」もその子孫だ。

また、恋人または妻の一つのアーキタイプとして、「ねじまき鳥クロニクル」の「クミコ」「加納クレタ」や「スプートニクの恋人」の「にんじん」の母にも発展しているようにも思える。

より明確な形としては、「海辺のカフカ」の「佐伯さん」が子孫のようだ。前述のように恋人の死をきっかけに精神を病む、少なくともある種の現実感を失ってしまう点が共通している。ただし、佐伯さんは後述の老女の系譜もつながっている。ピアノができたことを考えると、「スプートニクの恋人」の「ミュウ」も「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の「白根柚木」も同じカテゴリに入れていい。

そもそもこのキャラクターの流れについての記述は、誰が後の作品の誰に直接発展したかを明確に追うことではない。おそらくはいくつも混ざり合っている。むしろ、これは村上春樹作品解釈するための補助線として見るのが適切だろう。

彼女がやたらとタフになったのが「1Q84」の「青豆」かもしれない。あるいは、生命力にあふれている点では後述の「ミドリ」だろうか。

ミドリ

直子とは対照的な心身が比較健康タイプ女性系譜もある。

性に対する好奇心の強い「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の「太った娘」もそうだが、彼女は後述する「少女」の系譜につながる面もある。

同じく制に対して罪悪感を持たない「ノルウェイの森」の「ミドリ」、「国境の南、太陽の西」の「島本さん」、「スプートニクの恋人」の「すみれ」、「海辺のカフカ」の「さくら」(どうでもいいがこのキャラのせいでおねショタに目覚めた)、「1Q84」の安田恭子へとつながっている。

少女たち

村上春樹作品時系列順に読み返すと、ある時点で突然新しい属性を持ったキャラクター群が登場する。それは、どことな巫女的な力を持った若い女性である

前兆としてあらわれるのが、「羊をめぐる冒険」では耳専門のモデルをしている21歳の女性だ。彼女不思議な力で主人公を羊へと導くが、物語の終盤を前に姿を消してしまうので、いくばくか影が薄い。しかし、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」に出てくる肥満17歳女の子は語り手を「やみくろ」の支配する東京の地下世界にいざなう

より少女性が強まるというか、単純に年齢が幼くなるのが「ダンス・ダンス・ダンス」に登場する13歳のユキで、彼女五反田君の殺人痕跡巫女のように感じ取ることができた。

ねじまき鳥クロニクル」での「笠原メイ」は、映画ロリータ」を思わせる登場の仕方をするし、終盤では主人公を救う力の源であるかのように描写されている。月光の下で裸身をさらす姿は、今までの村上春樹にはなかった描写である。確かにノルウェイの森」で「直子」がそうするシーンはあるが、彼女は成人した女性だ。

海辺のカフカ」では夢の中に現れる十五歳の佐伯さんの姿を取る、ここでは少女との性交が初めて描かれる。

巫女的な少女系譜がより明確になるのが「1Q84」に出てくる17歳カルト教団育ちである「ふかえり」だ。彼女は何らかの学習障害を患っていて独特の話し方をするが、彼女との性交異世界との経路となる。

村上春樹が歳を重ねて少女との性交を書くのをためらわなくなっていったのは面白い(【追記】「ふかえり」にいたっては巨乳文学少女という属性!)。というのも、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」では肥満女の子から私と寝ないかと誘われて断っているからだ。

老人

大学の先輩がこう述べていた。ある種の作家自分が生まれる十年ほど前の出来事テーマにすることがある。なぜなら、自分が参加できなかった「祭り」だからだ。これが事実かどうかはわからないが、村上春樹は古くから第二次世界大戦中国テーマに含まれている。「鼠」の父親戦争とその後の混乱で金持ちになった人間だ。興味深いことに村上春樹の父は中国従軍している。

(余談だけれどもこの先輩は村上春樹作品にしばしば出てくる井戸「イド」まり無意識示唆しているのではないかと言っていた)

さて、老人がキャラクターとして物語信仰に深くかかわるようになったのは、「羊をめぐる冒険」の「羊博士からだろう。彼はいるかホテルにこもったきりで、外に出ようとしない。しかし、探し求めている羊がどこにいるかという重大な情報を指し示す。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」でも、現実パートには「老博士」が出てくるし、幻想パートには退役した「大佐」がいる。

軍人という属性が前面に出てくるのが「ねじまき鳥クロニクル」の間宮老人だ。彼はノモンハンにて過酷体験をするし、そこである種の悪しき力に取りつかれる。

海辺のカフカ」には「中田老人」が出てくる。彼もまたある種の不可解な力(後述の闇の力?)の犠牲になり、記憶や知性の多くを奪われてしまう。一方で、彼は「カフカ少年」に代わって父殺しを遂行する半身でもある。

1Q84」では少し特殊で、これは近過去SFであり、戦争経験者やその前後に生まれた人々が相対的若い。それゆえ今までのパターンを単純に当てはめるのが適切かはわからない。

天吾の父がこの系譜に属するだろうか。「1Q84」では善悪が入れ替わることが多い。幼い天吾を無理やりNHKの集金に連れまわす点でネガティブに描かれていたにもかかわらず(村上春樹はこうした巨大組織一般に「システム」と呼んであまり肯定的に扱わない)、後半では声だけの存在になった彼が助けに来るのだ。

なお、戦場に行っていたという点を考慮すると、これらの老人たちは村上春樹父親世代に当たるだろう。

米軍基地にいたという点でジェイもここに属しているかもしれない。

老女とその息子

一世代上の女性が出てきたのは「ノルウェイの森」の「レイコさん」だ。彼女は心を病んではいものの、主人公たちを導いてくれる。「直子」のルームメイトとして、彼女の心身の安定に寄与している。

それがおそらく「ねじまき鳥クロニクル」の「赤坂ナツメグ」になるし、「海辺のカフカ」の「佐伯さん」を経て「1Q84」の「緒方静恵」になる。

彼女たちの多くは戦争をはじめとした暴力の中で深く傷つき、その中でもある種のコミュニティ安全地帯運営し続けている。「レイコさん」は精神病院の患者たちのまとめ役だし、「赤坂ナツメグ」は女性向け風俗(?)で女性性的空想現実にし、「佐伯さん」は図書館という静謐環境守護し、「緒形静恵」は性暴力を受けた女性避難所運営して、しばしば法を破ってでも報復を行う。年齢的にはかけ離れるが、「スプートニクの恋人」の「ミュウ」もこの老女の系譜に属するか。

彼女の息子たち(血縁があるかどうかはともかく)の系譜は、「赤坂ナツメグ」の息子「シナモン」、「佐伯さん」の図書館司書を務める「大島さん」、それから緒方静恵」の柳屋敷セキュリティ担当するタマルだ。セクマイであることが多い。

対となる存在

1973年のピンボール」の双子女の子を除いて、概して二人組の登場人物は不吉な前兆だ。体格は対照的なことが多い。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」では「大男」・「ちび」の二人組が語り手に刺客差し向け、第三勢力になって儲けようとだましに来る。「ダンス・ダンス・ダンス」ではまるで「長いお別れ」みたいな嫌がらせをしてくる「文学」「漁師」と語り手があだ名をつけた警官が出てくる。「海辺のカフカ」に出てくる二人組は、軽率発言から大島さん」を傷つけてしま自称フェミニスト二人組だ。「1Q84」には「さきがけ」のリーダーの警備をする坊主頭ポニーテールの二人組がいる。

ただし、何度か繰り返すが善悪シンボル意図的に逆転させることが多いのが村上春樹作品で、おなじ「海辺のカフカ」でも「カフカ少年」を森の奥に導くのは同じように体格が対照的な二人組の日本兵だ。

また、よくよく考えてみれば、「風の歌を聴け」の時点でも、「小指のない女の子」には双子の妹がいたのである。直接姿を見せず言及されるだけだが、このモチーフの萌芽とみていいだろう。

村上春樹はある時点で純粋な悪の起源はなんであるかについて語ろうとしている。

それは悪しき登場人物の姿だけでなく、クトゥルフ神話的な怪物としても姿を見せる。

現に「風の歌を聴け」に出てくるデレク・ハートフィールドの伝記は、ラブクラフトバロウズをはじめとしたパルプフィクション作家たちを混ぜ合わせたものだ。

「鼠四部作」のなかでは「羊」がそれに該当する。不可解な暴力権力の中心に存在し、人間に憑りつくことで現実的な力をふるう。あるいは、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の現実パートの「やみくろ」たち、幻想パートの「門番」。「ねじまき鳥クロニクル」の「ねじまき鳥」や、綿谷昇の属する政治世界。そして「海辺のカフカ」に登場する「ジョニー・ウォーカー」や、「中田老人」の口の中から出てくる不可解な物体

非人間的な力ではないが、「ノルウェイの森」の「レイコさん」の精神悪化させる原因となった少女も、この系譜に属していると見なしていいかもしれない。

だが、「1Q84」のリトルピープルの存在解釈が難しい。今までとは異なり、単純な悪ではないようだ。初読時には「これは人が複雑な現実物語化する能力の具現化で、善にも悪にもなりうる、ある種の単純化する力ではないか」と思ったが、再読したら違う印象を受けるやも知れない。また、「牛河」も悪しき力の手先のように見えるが、離婚した妻子がおり、生きた人間であって化け物ではない。

善悪曖昧と言えば、「海辺のカフカ」では「圧倒的な偏見でもって強固に抹殺するんだ」が主人公サイドと敵役サイドのいずれでも使われる。

こんな風に、村上春樹はある時期から善悪意図的にぼかし、単純化を避けるようになった。

追記アフターダーク暴力を振るった深夜残業してたサラリーマンもここにいれていいかも。

そのほか

村上春樹後半期のテーマの一つをまとめるとしたら「どれほど不適切な養育環境で育ったとしても、その現実を受け入れてスタートするしかないし、ときとしてそこで学んだことに結果的に心が支えられてしまうケースがある」だろう。言い換えると「歴史過去を消し去ることはできない」だ。

あと、「国境の南、太陽の西」の「にんじん」はうまくしゃべれないけど、「海辺のカフカ」の「カフカ少年」の造形に影響を与えたかもしれない。

別に結論はない。ただ、こういう順で発展していったのだなと考えながら読むと楽しいだけである

もう一つ興味深いのは、親が亡くなるかそれくらいの年齢に近づくと、ちゃんと親と向き合ったような小説を、みんな書き始めることだなあ。

こっそり追記。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のロックを流して走るタクシー運転手星野青年っぽいな。

更に追記。不吉な二人組といえば、「ノルウェイの森」で日の丸を掲げる寮長と付き添いの右翼学生を思い出した。

カズオ・イシグロ大体読んだけど好きかわからなくなった

わたしを離さないで」(2005)

臓器移植のために育てられた人間の子どもから大人になるまでの記憶を綴る。

かに美しい小説だ。子供から大人になるにつれて、見える世界は広がっていく。たとえそれがどれほど酷なものであろうとも、子供たちはそれを受け入れねばならない。語り手は振り返り、ひとつ出来事を大切に手の中で壊れやすい卵を計るように並べている。

読者も少しずつ、まるで語り手と一緒に育っていったかのように、事の真相を知らされていく。細やかな、性格を端的に示すエピソードミルフィーユのように繊細に重ね、誰もが持つ幼いころの記憶登場人物シンクロさせる手際は見事と言っていい。主役三人の性格の違いとそれによっておこる対立の見事さは、この小説SFというよりも性格劇に分類したくなるほどだ。夢中になってはまる本とは違うけれど、読む価値はとてもある。

しかしながら、感情描写文章リズムがうますぎるあまり、根幹のSF的設定が、ふと荒っぽい夾雑物にまで見えてきてしまう瞬間がないでもない。細密な建造物を支える、太すぎる柱にたとえればいいのだろうか。

そもそも臓器移植のためだったら、人間を育てるんじゃなくて臓器だけ培養すればいい。

どうも舞台となっている世界技術水準や、テクノロジー社会に与えるインパクトの細部の詰め方が幾分甘い。

日の名残り」(1989)

かつて仕えた主人が第二次世界大戦中に対独協力者で、それを理由戦後に没落したため、その屋敷を買った米国人に仕えることになった執事の話だ。カズオ・イシグロ本領である、決定的な本音事実意図的にあるいは無意識に隠したまま語り続ける居心地の悪さ、気持ちの悪さがいかんなく発揮されている。

熟読すると面白いが、何があったかは作中では基本的には明確に語られているのもいい。

かつてはほのかな思いを寄せていた同僚であった女中からも、今となっては過去の人とみなされており、最後自分人生って何だったんだという悔恨にさいなまれるシーンは最高だ。

かつての美しいイギリス風土と、失われた執事美徳悪徳について。感情に蓋をしがちで、行動原理自分の「したいこと」ではなく「なさなければならないこと」になっているひとにおすすめしたい。面白かったので英国メイド執事の本を何冊か読んだ。

遠い山なみの光」(1982)

長崎出身現在イギリスの片田舎に住む悦子(語り手)の所へ娘のニキがロンドンから訪ねてくるところから始まる。ニキが言及する悦子の生涯を、ニキからのまた聞きや、写真の印象だけから詩にしようとする詩人が出てくるのだけれども、なんだか作者自身創作する自分のことを批判的に見ている姿が透けてみえる。全体として、シングルマザーとしての苦しみが複数語られている。

これは褒め言葉としていうのだけれど、読んでいてずっと不穏な感覚をぬぐうことができず、いいようのない気持ちの悪さがある。たぶんその正体は登場人物の会話が互いの自己主張に終わっていて、基本的相手の話を全然聞いていないところにあるのだろう。会話の形をしているのに、対話になっていない。むしろ並行する独白だ。映画脚本のお手本的でもある。

最初のうちは、この違和感終戦直後日本人ならこんなあからさまな会話なんてしないだろうからにも思われた。しかし、明治文豪の名作だって、会話が人工的であることも少なくはない。ただ、この作品ほどのひどい噛み合わなさはまれな気がする。少なくともあちらでは噛み合わせようという努力はしている。

台詞説明したり議論したりする手法は、大抵は粗削りというか不器用な印象を与えるので好まないのだが、この場合コミュニケーション不全というか、相互理解の失敗の雰囲気をよく伝えていて、効果的だった。

浮世の画家」(1986)

情けないかつての画家の話。老い第一線を退いた後も、自分はまだ影響力があると思いこんではいたが、世間自分存在などすっかり忘れている。自分のしてきたことなど、大したことではなかったのではないか、それどころか完全な誤りだったのでは。歴史によってそう裁かれることに怯えている。老人にとって、今までのお前の人生は何だったのか、と問うことほど残酷なことはあるまい。

そのくせ、隠しようのない自己満足防衛がどこまでも続いており、かつては地位のあった老人はどこまでのその虚飾から自由になれない。計算したうえでのことかどうかわからないが、この翻訳日本経済新聞の「私の履歴書」の文体そっくりだと思ってしまうのは、私のやっかみであろうか。

やはりカズオ・イシグロ真骨頂は情けのない自己弁護にある。

充たされざる者」(1995)

よく、入り組んだ官僚機構カフカ的というけれども、どっちかといえばこの作品みたいなのがカフカ的な気がする。過去というか記憶曖昧で、自分そもそも何をしたいのかわからず、その場の判断だけで物語全体が動いており、映画なんかでは必須の究極の目的・ゴールも曖昧だ。「夜想曲集」所収の旅する芸術家あるある話がベースになった作品と同じにおいがする(この短篇集は切り口の優れた良き英国短編集といった趣だ)。

すべての事件が宙ぶらりんのままにされて進み、星新一ショートショートでその場限りの対応しかしない軽薄な男を主役としたこんな作品があった覚えがあったことを思い出したが、読んだときにはどうしてもタイトルが思い出せなかった。それは結局「未来そっぷ」に収録された「熱中」であるとわかるんだが、一番満たされていないのはきっと読者だ。

カズオ・イシグロテーマひとつコミュニケーション不全が前面に出ているだけでなく、筒井康隆虚人たち」を思わせるような、自分が何者であるかわかっていないのにさほど気にしていない空疎さがあり、何かを風刺しただけではないのだろうが、それはまだ読み取れず。

奇妙だ。自分他人記憶の壁が溶けて無くなってしまったみたいな語りであり、語り手は身内だと感じるとちょっとしたことですぐに激昂したりすすり泣いたりして、いったいどういう人物なのかとらえどころがない。すべてが宙づりで半端なまま物語が終わる。語り手はどの街を訪れても、延々と同じことを繰り返すのだろうか。

わたしたちが孤児だったころ」(2000)

両親に置いていかれたのはなぜか、そして母はどこに行ったのか。著者の中では一番残酷な話かもしれない。物理的な暴力よりもその結末が。地獄の寝取らせ小説であり、真理に近づこうとして全員が不幸になる。それでも、なお、愛そうと試みたし、愛されてはいたのだ。

息子が親父と同じ道ならぬ愛という過ちを犯しかけるのは残酷ユーモアがあふれているようでいて、ある種の試練であったのだろう。試練に打ち勝ったからと言って直接幸福になるわけではないのが皮肉でいい。

追記】目の前に日本軍軍艦が停泊してるのにのんきにパーティーしている租界の人々って嫌なリアリティがあった。

忘れられた巨人」(2015)

忘却テーマだが、P・K・ディックのようにアイデンティティ曖昧になっていく離人感よりも倫理的な面を問うているようだ。つまり戦争責任とか政治的意図的隠蔽とか。

国家組織的に目を背ける行為と、個人がつらい過去を忘れることによって救われることの両方が描かれている。ファンタジーもある程度は書けるのがすごい一方で、見たくないものを見ようとしない描写や、自分のことばかりで会話が成り立たない場面は健在。

ファンタジーにしては「危険度」とか「スタミナ」の訳文がちょっといかなとも思ったけれども(別に嫌だと感じるレベルではない)、これは現代日本語としては普通に受け入れられてるのかな。

あと、サクソン人の穴を掘った(ホビットみたいな)家の描写があるんだけれど、これって実際にそうだったのかな? サクソン人の家とググっても出てこなかった。

ちなみにル・グインはこの作品を好まないらしく、ウィキペディアには両者の対話引用されている。

のしようとしたことには敬意を払いますが、私には効き目がありませんでした。うまくいくはずがありません。どの作家文学ジャンルの表層だけをうまく使えません。その深みはなおさらです。そのジャンルと同一化することを恐れるほど軽蔑している限りは。読んでいて痛ましく感じられました。まるで、高いロープから落下しながら聴衆にこんな風に叫んでいるみたいでした。「私は綱渡り芸人と呼んでもらえるのかな?」と。

ル・グインには私の本が好きか嫌いかを決める資格がありますが、私に関する限りは誤ったほうの肩を持っているようです。私は(註:作中では不可解で不気味な存在として現れた)妖精や竜の側に立っています

シグロ氏のご意見をうかがえてうれしく思います。同氏の「私の作品ファンタジーだと人々は思うでしょうか?」という質問に対する、私の明らかな早急な返答に傷つけるような内容があったことをお詫びします。

クララとお日さま」(2021)

人工知能太陽光病気回復させる効果があると思い込むことで起きる珍妙な話だ。

どう考えても不合理で奇妙な信念に従い、偶然によって祈りが叶えられる話で、しか最後はただゴミ捨て場で朽ちていく。これは無神論者による宗教パロディではないか? と勘ぐってしまう。無神論者からすれば、いかなるかたちであれ神を信じる人々は、誤った信念にすがり、存在しない相手効果のない祈りをささげる哀れな人々だ。

カズオ・イシグロSFは、SF主食人間からすると、不合理か古い知識に基づくように感じられる設定が多く感動すべきシーンもそこが気になってしまう。

たとえば、明らかに危険能力向上処置子どもにするような社会は、現代から相当な価値観の変遷があったはずだし、かなりの時間を経ていないと起こりえないだろうが、長い時間経過に伴うテクノロジーの発達については述べられていない。スマホさえ出てこない。

カズオ・イシグロSF設定がときどきザルなのはリアリティレベル小説よりSF風の映画テレビドラマくらいにまで下げていて(下手をすれば寓話絵本レベルまで)、それは脚本家でもあったからなんじゃないかって考えたんだけど、そこまでたくさん脚本を書いていたかまではわからなかった。

かに技術的細部に立ち入らないので古くなりにくい一方で、そこが物足りなく感じられる。新しい技術だけをポンと現代に放り込んだ感じで、今と地続きな感じがして生活感があるのはいいけれど、技術によって完全に変容してしまった人類の心性がもっと欲しいと感じる。未来を描く意味はそこにあるんじゃないだろうか。

だいたい、フレーム問題解決というか一般常識インストールされてないスタンドアローン親友ロボットなんて危険すぎるだろう。誰もアップデートされないスマホなんて使っていない。SFはどこまでリアリティのある技術を出すべきかという問題もないではないが、短編ならともかく長編でこのネタをこれをやるのは、平均的理系知識を持つ読者にとってはかなりしんどい

結論

以上。読んだ順。

私が好きなのはカズオ・イシグロではなく「日の名残り」だった。

追記

わたしを離さないで」だけ既読、似た感想。この小説SFというより寓話に近いと思う(増田も書いてた)。ドナー人権周りの描写も臓器を貰う側の葛藤も削ぎ落とし、搾取される者の命の輝きのみに焦点を絞ってる感じ

こちらのブコメがとても素敵だったので引用させていただきました。不都合がありましたらお知らせください。

2022年に読んだ本

1月

琉球から歴史の原文へ。太平記史記を並行して読み始める。

現代語訳とはいえ長くてしんどい

2月

メモを取っているので一冊にかける時間が長い。とはいえ世界史教科書では一行で終わっていた出来事の細部を知るのは面白い

3月

ウェブ小説を読む。

4月

東アジア史が中心。

5月

詩集芥川賞に手を出す。

シン・ウルトラマンを見たせいか特撮関係の本が後半に増える。

6月

後半には自分学生時代ベストセラーだった本を手に取った。

価値観現代とは変わってしまっている点が多数あり、今読むときついと感じる箇所も。

7月

暴力団言語学、法学テーマの月だった。

8月

旧約聖書を読み始める。

9月

ちょくちょくSFを挟んで旧約聖書を読み進める。

10

旧約聖書読了学生時代新約聖書通読たから一応全部読んだことになる。

カズオ・イシグロ邦訳が出ているのはたぶん読み終えた。

11月

生物の標本にまつわる本を読みだす。やはり生物学は面白いネタが尽きない。

12月

土偶埴輪についても読む。

漫画

ジョジョを読み終えた。それにしてもハルタコミックスばっかりだ。

十三機兵防衛圏については友人に薦められたかクリア後のノリで買った。

美術展など

今年はたくさんいけた。行かない月もあった気がするが、それはそれ、そのときの気分に従った。

映画

「シン・ウルトラマン」★★

プラットフォーム」★

エクストリームジョブ

12モンキーズ」★★★

雑感

(長くなったのでブコメ

2021年に読んだ本

今更だけど2020年に読んだ本

2021年に読んだ本

1月12冊)

前半では美術知的にとらえようとした。後半は生物学テーマ

2月10冊)

脳科学生物学が中心。小説ゼロ

3月12冊)

SFと平安文学

4月12冊)

平安文学マイブームが続き、続いて神林長平ヴォネガットを読み始める。

5月17冊)

英国貴族執事メイドテーマ。なぜか田中啓文も読みだす。疲れたので脱力系を。

6月10冊)

空想法律読本シリーズ経済学、それと奇妙な味短編集。

7月(16冊)

シオドア・スタージョン一角獣・多角獣」

奇妙な味シリーズがしばらく続く。たまに古いSFが読みたくなる。

8月(7冊)

ブラウン神父シリーズは途中で飽きる。「聊斎志異」を読みだす。

冊数が少ないのは、中島敦全集がぶ厚いからだ。ページ数では一冊で実質三冊ほど読んでいる勘定だ。

9月(9冊)

ひたすら中国古典を読む。物語としては読みやすいが、脚注について調べていると意外と時間がとられる。

中島敦全集手紙手帳メモ書きまで収録。

10月(10冊)

アーネスト・サトウを除いて中国文学が続く。明治維新が一日単位で記録されていると見落としていた事実が多いとわかるし、刻一刻と情勢が変わっていったのも感じられる。。

11月12冊)

歴史に関心が移る。アイヌ民族について知りたくなる。

12月(13冊)

アイヌ民族から琉球視点を移す。

漫画(19冊)

やっと森薫を読み始める。ハルタコミックス(旧fellows!)ばっかり。

美術展など

コロナで回数は少なめ。

映画

プーと大人になった僕

パディントン

「イェスタディ

JUNK HEAD」★★

「シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版」★★★

雑感

生物学脳科学歴史SF海外文学が多い傾向は昨年から変わっていない。

一方で、日本古典文学にも少し手を出した。

また、「聊斎志異」「西遊記」「三国志演義」と長めの中国古典に取り組めたのは良かった。

2022年に読んだ本

今更だけど2020年に読んだ本

2023-01-03

anond:20230103181217

ステイン・アライブ』で主人公が「…じゃあ男は女の奴隷か?!」てキレてる場面をおもいだしたやで

…あと、増田90年代翻訳SF『女の国の門』を読んだらもっとオモロいで、とおもう

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