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はてなキーワード: エジプトとは

2024-11-19

anond:20241119101114

ひとの増田を『みんなおまんこ』みたいな紹介するんじゃねぇよ😠

𓂺という文字は、古代エジプト表記法に由来する象形文字です。具体的には、この象形文字は座っている人物を表し、人間や神をさまざまな姿勢役割表現することが多い一連の記号の一部です。

主な詳細:

1.形式解釈

一般的には、膝の上に手を置いて座っている人物が描かれています

テキストに応じて、人間の姿、特定個人、または座っている存在に関連する抽象的な概念(安定性や存在など)を象徴する場合があります

2.言語での使用法:

古代エジプト象形文字では、このような数字は決定詞(単語意味を明確にする記号)または表意文字(考えを直接表す)として機能します。

単語の中での使用法によっては音韻的な意味を持つこともあります

3.文化的テキスト:​

このような座像は、畏敬の念、安定、落ち着きなどと結び付けられることが多く、エジプト美術における人間や神々の描写を反映しています

これらは、特に形式的または敬意を持って人間罵倒するときに、人の名前タイトル、または役割説明使用されることがあります

この象形文字をどこで見たか(例えば、芸術作品テキスト象徴的なテキストなど)についての詳しい情報があれば、その解釈についてより正確な情報提供できます

2024-11-07

自動車歴史スタンダードな車 10

波が引いたような気がするが、乗ってみる。

スタンダードを作った車、塗り替えた車から選択10選は、選外を含めてそれほど異議はない。

anond:20241028235025

しか自分なりに選べば違う別の10選ができるかも、と思ったが……

選ぶべき「スタンダード」が多すぎて収拾がつかなくなった。

方針転換して、「どんな車がスタンダードなのか」にしたら、若干は絞り込みやすくなった。

知名度生産期間・累計生産台数・派生車種の多彩さを考慮して選考

ライセンス生産車も同じ車種として扱い、シリーズ終了年もそっちの方を採用

もちろん独断偏見だが、ほぼほぼ定番の車ばかりなので、技術的な解説は無し。

順位はつけず、年代順です。

ロールス・ロイスシルヴァゴースト  1906~1925 6,173台

生産台数はそれなりだけど、頑丈で車両寿命が長いので、時代を超えちゃてる。

派生車種に装甲車もある。

このクラスの車は霊柩車採用されることが多い。

英国では、誰でも一生に一度はロールス・ロイスに乗れる」

フォードモデルT  1908~1927  約1,500万台以上

ヘンリー・フォードモデルチェンジを一切認めず、生産設備等をこのモデルに全振り。

生産終了時に次期モデルが用意できず大騒動

シトロエン・トラクシオンアバン  1934~1957  約76万台

長寿車になってしまったのは、第二次大戦後復興期にモデルチェンジが後回しされたため。

とはいえ、外観は古風だが、性能的には最終期まで競争力が有った模様。

エンジントランスミッションはHトラック転用された(物理的にも180度回転させている)

DSの登場で、やっと引退

フォルクスワーゲン タイプ1  1938~2003  約2,153万台

メキシコ1955年ノックダウン生産開始から2003年の最終モデルまで、ずっと作り続けていた。 

同国でも「国民車」

ジープ  1941~

ライバル車は、車オタじゃない一般人にとっては「ベンツジープ」「トヨタジープ」「イギリスジープ」だ。

ライセンス生産最後まで続けていたのは、インドマヒンドラ

自社ブランドマヒンドラ・タールは、外観・装備をラングラーに寄せているが、中身はおそらくそのままだろう。

フォルクスワーゲンタイプ2  1950~2013 

現在売れ筋であるRVミニバンSUVは、そもそも素人お断りな「はたらく車」がルーツ

アメリカだと税金の安さもあってピックアップトラックも含むが、「はたらく車」を「自家用車」的に使う人が多数存在した。

メーカーがそれに気づいて一般向けに再開発した、という歴史があるのでジープと共に選出

公式では、ブラジル生産コンビ(KOMBI)2013年モデル生産終了とされているが、個人的には2006年空冷エンジン廃止で終了な印象

ヒンドゥスタンアンバサダー  1958~2018

ベース1956年英国モーリスオックスフォード シリーズⅢなので、この位置

ロータスセブン  1957~

自動車産業黎明期から人々はレースで競い、「スポーツカー」というジャンルも早々に誕生。 皆が公道最速最強を目指し、開発を続けてきた。

エンジンを大きく、空力ボディ、軽量化効率的駆動方法サスペンションタイヤなどに最新テクノロジーを詰め込んでいくのが定番、と思っていたら…

当時のレーシングカー公道仕様にしたら、究極のスポーツカーになった

フィアット・124  1966~2012  2,300 万台(ドイツ語Wikipedia情報

ライセンス生産した国は ソ連/ロシアインドマレーシアスペインブルガリアトルコ韓国エジプト 

ソ連/ロシアラーダVAZ-2104ステーションワゴンが最終モデルらしい。

あれこれを全部足すと、生産台数はフォードT型を抜いて単独2位

都市伝説だが…

フィアット社がイタリア共産党仲介ソ連ライセンス契約を結んだときソ連産の鉄鋼をイタリアに安く輸入できる契約も同時に結ばれた。 その鉄の質が悪かったため、イタ車は錆びるようになった…

日産ツル 3代目 Nissan Tsuru 1984~2017  300万台以上

メキシコでは、ビートルを継ぐ「国民車」になってしまった模様

正体は7代目サニー(B13)

FF化された5代目サニーメキシコ工場で作ったのが初代ツル。 3代目までは普通にモデルチェンジされてきた。

しかし8代目サニー北米と同じセントラ(Nissan Sentra)を名乗り、4代目ツルにはならなかった。

惜しくも選外

ミニ 1959~2000  530万台以上

2階建てパワートレインラバーコーンサスペンション10インチタイヤは、「スタンダード」とはちょっとちがうのでわ

ルノー 4(キャトル) 1961~1994  800万台以上

プジョー206に抜かれるまでフランス最多生産車。

5ドア、つまり2ボックスハッチバック定番化させた。

プジョー 405  1987~2024  500万台以上

イラン最近まで生産されていたが、昨今の経済制裁の影響で終了した模様(フランスWikipedia情報

プジョー 206  1998~2013  1200万台以上

フランス車史上最も多く生産された

その他の候補

2CVシトロエン・トラクシオンアバンの廉価バージョン

ポルシェビートルスポーツカーバージョン

DS1962年ド・ゴール大統領を救ったエピソードが好き。

トラバント 1957~1990 カルチャーショック

国民車」の実態

ドアが4枚ある車の最大の顧客タクシー業界

インドアンバサダーメキシコのツルは、ほぼタクシー専用車。

都市のなかを目立つ塗装で走り回る姿を日常的に見ることになるので、自国生産されていることもあってこその「国民車」扱い。

モータリゼーションを支えた「自家用車からコスト最優先の「はたらく車」に役割が変わってきてる。

2024-10-30

国連女性差別撤廃委員会調査報告をみんなで読もう!

2024年10月 ベナン・カナダ・チリ・キューバ・日本・ラオス・ニュージーランド・サウジアラビア

2024年6月 ブラジル・エストニア・クウェート・マレーシア・モンテネグロ・韓国・ルワンダ・シンガポール

2024年2月 中央アフリカ共和国・ジブチ・ギリシャ・イタリア・ニジェール・オマーン・タジキスタン・トルクメニスタン

2023年10月 アルバニア・ブータン・フランス・グアテマラ・ジャマイカ・マラウイ・ニカラグア・フィリピン・ウルグアイ

2023年5月 中国・ドイツ・アイスランド・サントメプリンシペ・スロバキア・スペイン・東ティモール・ベネズエラ

2023年2月 バーレーン・コスタリカ・ジョージア・ハンガリー・モーリタニア・ノルウェー・スロベニア・チュニジア

2022年10月 アルメニア・ベルギー・フィンランド・ガンビア・ホンジュラス・セントクリストファーネイビス・スイス・ウクライナ

2022年7月 アゼルバイジャン・ボリビア・モンゴル・モロッコ・ナミビア・ポルトガル・トルコ・アラブ首長国連邦

2022年2月 ドミニカ共和国・ガボン・レバノン・パナマ・ペルー・セネガル・ウガンダ・ウズベキスタン

2021年11月 エクアドル・エジプト・インドネシア・キルギス・モルディブ・ロシア・南アフリカ・南スーダン・スウェーデン・イエメン

anond:20241028235025

ジープ(1941~)が無いのは軍用車からか? 

フィアット・124系 

本家Fiatでは1966年1985年までセダンクーペオープンステーションワゴンと展開

ソ連インド韓国エジプトでも2010年代半ばまでライセンス生産され、累計生産台数は1500万台超    

ビートル・T型フォードにつぐ超スタンダード

ソ連魔改造してロータリーエンジン載せたのも、この系列

ヒンドゥスタンアンバサダー(1958~2014)

インド国民車 

ベース1956年英国モーリスオックスフォード シリーズⅢで、さらに古い

フィアット・124系より古いけど、それゆえのシンプル構造のため部品調達や修理の安易さで生き延びた模様

日本軽トラや、インド圏の「オートリキシャ」・タイの「トゥクトゥク」などの三輪車次点に入れたいぞ

2024-10-14

これオモロイなぁ anond:20241013193307

エジプト象形文字のワニさんかw

尻尾伸びたやつ𓆊

台に乗ってるやつ𓆋

尻尾曲げたやつ𓆌

毛布?かぶってる?やつ𓆍 4種類もあるのかww

2024-10-13

anond:20241013094250

エジプト壁画で、着色してあるものは肌の色を茶色く塗ってあるが、着色してないものは肌の色に対して何かしている形跡は見受けられない

2024-10-09

シロネンのキャラクタートレーラーすごいな

これが新時代ギャルキャラ

あのラップってファイルーズあいが歌ってるのか?

今知ったんだがこの人ってエジプトにもルーツがあるんだな父がエジプト

ナタの世界観アフリカ民俗中南米神話混じってるからまさにって配役だな

2024-10-08

anond:20241008132753

過去の経緯を言い出したら、もともとはパレスチナ有史以前からユダヤ人が住んでた土地で、ローマ占領され、アラブ占領され、十字軍が奪還し、エジプト征服され、トルコに取られ、って

いろんなところに征服されて都度追い出されて来た歴史があり、ようやく奪還したのがイスラエルってことになるから当事者からすると「本来故郷を取り戻しただけ」なんだろうね

単純に「先に手を出したのが悪い」のであれば、ユダヤ人は悪くないとも言える。どっちもが正義だと思ってるから戦いが苛烈になる

2024-10-03

周辺国からしたらイスラエル鬱陶しいだろうなあ

イスラエル1000万人

イラン7000万人、イラク4500万人、シリア2000万人、サウジアラビア3500万人、エジプト1.1億人

 

例えるなら日本関東のどこかに突然500万人の別の国ができるような感じ?

2024-10-02

anond:20241002120424

そういうのは、むしろ受験強者にこそ一定存在するぞ。

 

意味もなくテレビ見たり、雑学の本読んだり、ふんわりした学びのある施設に遊びにいったりしてない。

勉強関係ないこと何もしてないんだよ。

から選択授業で美術を選ばないだけで、ダリを知らない、なんてことがおきる。

俺は日本史受験関係なかったか豊臣秀吉をしらなかった中学生とか

地理をやってないかエジプト位置が分からない高校生とか

漫画ゲーム取り上げられてきたかロビンフッドという弓使いを知らなかった大学生とかを知っている

三四郎はそれなり寝ついた。運命与次郎も手を下しようのないくらいすこやかな眠りに入った。すると半鐘の音で目がさめた。どこかで人声がする。東京火事はこれで二へん目である三四郎は寝巻の上へ羽織を引っかけて、窓をあけた。風はだいぶ落ちている。向こうの二階屋が風の鳴る中に、まっ黒に見える。家が黒いほど、家のうしろの空は赤かった。  三四郎寒いのを我慢して、しばらくこの赤いものを見つめていた。その時三四郎の頭には運命がありありと赤く映った。三四郎はまた暖かい蒲団の中にもぐり込んだ。そうして、赤い運命の中で狂い回る多くの人の身の上を忘れた。  夜が明ければ常の人である制服をつけて、ノートを持って、学校へ出た。ただ三十円を懐にすることだけは忘れなかった。あいにく時間割のつごうが悪い。三時までぎっしり詰まっている。三時過ぎに行けば、よし子も学校から帰って来ているだろう。ことによれば里見恭助という兄も在宅かもしれない。人がいては、金を返すのが、まったくだめのような気がする。  また与次郎が話しかけた。 「ゆうべはお談義を聞いたか」 「なにお談義というほどでもない」 「そうだろう、野々宮さんは、あれで理由のわかった人だからな」と言ってどこかへ行ってしまった。二時間後の講義の時にまた出会った。 「広田先生のことは大丈夫うまくいきそうだ」と言う。どこまで事が運んだか聞いてみると、 「いや心配しないでもいい。いずれゆっくり話す。先生が君がしばらく来ないと言って、聞いていたぜ。時々行くがいい。先生は一人ものからな。我々が慰めてやらんと、いかん。今度何か買って来い」と言いっぱなして、それなり消えてしまった。すると、次の時間にまたどこからか現われた。今度はなんと思ったか講義最中に、突然、 「金受け取ったりや」と電報のようなもの白紙へ書いて出した。三四郎は返事を書こうと思って、教師の方を見ると、教師ちゃんとこっちを見ている。白紙丸めて足の下へなげた。講義が終るのを待って、はじめて返事をした。 「金は受け取った、ここにある」 「そうかそれはよかった。返すつもりか」 「むろん返すさ」 「それがよかろう。はやく返すがいい」 「きょう返そうと思う」 「うん昼過ぎおそくならいるかもしれない」 「どこかへ行くのか」 「行くとも、毎日毎日絵にかかれに行く。もうよっぽどできたろう」 「原口さんの所か」 「うん」  三四郎与次郎から原口さんの宿所を聞きとった。

https://anond.hatelabo.jp/20241002004712

 広田先生病気だというから三四郎が見舞いに来た。門をはいると、玄関に靴が一足そろえてある。医者かもしれないと思った。いつものとおり勝手口へ回るとだれもいない。のそのそ上がり込んで茶の間へ来ると、座敷で話し声がする。三四郎はしばらくたたずんでいた。手にかなり大きな風呂敷包みをさげている。中には樽柿がいっぱいはいっている。今度来る時は、何か買ってこいと、与次郎の注意があったから、追分の通りで買って来た。すると座敷のうちで、突然どたりばたりという音がした。だれか組打ちを始めたらしい。三四郎必定喧嘩と思い込んだ。風呂敷包みをさげたまま、仕切りの唐紙を鋭どく一尺ばかりあけてきっとのぞきこんだ。広田先生が茶の袴をはいた大きな男に組み敷かれている。先生は俯伏しの顔をきわどく畳から上げて、三四郎を見たが、にやりと笑いながら、

「やあ、おいで」と言った。上の男はちょっと振り返ったままである

先生、失礼ですが、起きてごらんなさい」と言う。なんでも先生の手を逆に取って、肘の関節を表から、膝頭で押さえているらしい。先生は下から、とうてい起きられないむねを答えた。上の男は、それで、手を離して、膝を立てて、袴の襞を正しく、いずまいを直した。見ればりっぱな男である先生もすぐ起き直った。

「なるほど」と言っている。

「あの流でいくと、むりに逆らったら、腕を折る恐れがあるから危険です」

 三四郎はこの問答で、はじめて、この両人の今何をしていたかを悟った。

「御病気だそうですが、もうよろしいんですか」

「ええ、もうよろしい」

 三四郎風呂敷包みを解いて、中にあるものを、二人の間に広げた。

「柿を買って来ました」

 広田先生書斎へ行って、ナイフを取って来る。三四郎台所から包丁を持って来た。三人で柿を食いだした。食いながら、先生と知らぬ男はしきりに地方中学の話を始めた。生活難の事、紛擾の事、一つ所に長くとまっていられぬ事、学科以外に柔術教師をした事、ある教師は、下駄の台を買って、鼻緒は古いのを、すげかえて、用いられるだけ用いるぐらいにしている事、今度辞職した以上は、容易に口が見つかりそうもない事、やむをえず、それまで妻を国元へ預けた事――なかなか尽きそうもない。

 三四郎は柿の核を吐き出しながら、この男の顔を見ていて、情けなくなった。今の自分と、この男と比較してみると、まるで人種が違うような気がする。この男の言葉のうちには、もう一ぺん学生生活がしてみたい。学生生活ほど気楽なものはないという文句が何度も繰り返された。三四郎はこの文句を聞くたびに、自分寿命わずか二、三年のあいだなのかしらんと、ぼんやり考えはじめた。与次郎蕎麦などを食う時のように、気がさえない。

 広田先生はまた立って書斎に入った。帰った時は、手に一巻の書物を持っていた。表紙が赤黒くって、切り口の埃でよごれたものである

「これがこのあいだ話したハイドリオタフヒア。退屈なら見ていたまえ」

 三四郎は礼を述べて書物を受け取った。

寂寞の罌粟花を散らすやしきりなり。人の記念に対しては、永劫に価するといなとを問うことなし」という句が目についた。先生安心して柔術学士談話をつづける。――中学教師などの生活状態を聞いてみると、みな気の毒なものばかりのようだが、真に気の毒と思うのは当人だけである。なぜというと、現代人は事実を好むが、事実に伴なう情操は切り捨てる習慣である。切り捨てなければならないほど世間が切迫しているのだからしかたがない。その証拠には新聞を見るとわかる。新聞社会記事は十の九まで悲劇である。けれども我々はこの悲劇悲劇として味わう余裕がない。ただ事実報道として読むだけである自分の取る新聞などは、死人何十人と題して、一日に変死した人間の年齢、戸籍、死因を六号活字で一行ずつに書くことがある。簡潔明瞭の極である。また泥棒早見という欄があって、どこへどんな泥棒はいたか、一目にわかるように泥棒がかたまっている。これも至極便利である。すべてが、この調子と思わなくっちゃいけない。辞職もそのとおり。当人には悲劇に近いでき事かもしれないが、他人にはそれほど痛切な感じを与えないと覚悟しなければなるまい。そのつもりで運動したらよかろう。

だって先生くらい余裕があるなら、少しは痛切に感じてもよさそうなものだが」と柔術の男がまじめな顔をして言った。この時は広田先生三四郎も、そう言った当人も一度に笑った。この男がなかなか帰りそうもないので三四郎は、書物を借りて、勝手から表へ出た。

「朽ちざる墓に眠り、伝わる事に生き、知らるる名に残り、しからずば滄桑の変に任せて、後の世に存せんと思う事、昔より人の願いなり。この願いのかなえるとき、人は天国にあり。されども真なる信仰の教法よりみれば、この願いもこの満足も無きがごとくにはかなきものなり。生きるとは、再の我に帰るの意にして、再の我に帰るとは、願いにもあらず、望みにもあらず、気高き信者の見たるあからさまなる事実なれば、聖徒イノセント墓地に横たわるは、なおエジプトの砂中にうずまるがごとし。常住の我身を観じ喜べば、六尺の狭きもアドリエーナスの大廟と異なる所あらず。成るがままに成るとのみ覚悟せよ」

 これはハイドリオタフヒアの末節である三四郎はぶらぶら白山の方へ歩きながら、往来の中で、この一節を読んだ。広田先生から聞くところによると、この著者は有名な名文家で、この一編は名文家の書いたうちの名文であるそうだ。広田先生はその話をした時に、笑いながら、もっともこれは私の説じゃないよと断わられた。なるほど三四郎にもどこが名文だかよくわからない。ただ句切りが悪くって、字づかいが異様で、言葉の運び方が重苦しくって、まるで古いお寺を見るような心持ちがしただけである。この一節だけ読むにも道程にすると、三、四町もかかった。しかもはっきりとはしない。

 贏ちえたところは物寂びている。奈良の大仏の鐘をついて、そのなごりの響が、東京にいる自分の耳にかすかに届いたと同じことである三四郎はこの一節のもたらす意味よりも、その意味の上に這いかかる情緒の影をうれしがった。三四郎は切実に生死の問題を考えたことのない男である。考えるには、青春の血が、あまりに暖かすぎる。目の前には眉を焦がすほどな大きな火が燃えている。その感じが、真の自分である三四郎はこれから曙町原口の所へ行く。

 子供葬式が来た。羽織を着た男がたった二人ついている。小さい棺はまっ白な布で巻いてある。そのそばきれいな風車を結いつけた。車がしきりに回る。車の羽弁が五色に塗ってある。それが一色になって回る。白い棺はきれいな風車を絶え間なく動かして、三四郎の横を通り越した。三四郎は美しい弔いだと思った。

 三四郎は人の文章と、人の葬式をよそから見た。もしだれか来て、ついでに美禰子をよそから見ろと注意したら、三四郎は驚いたに違いない。三四郎は美禰子をよそから見ることができないような目になっている。第一よそもよそでないもそんな区別はまるで意識していない。ただ事実として、ひとの死に対しては、美しい穏やかな味わいがあるとともに、生きている美禰子に対しては、美しい享楽の底に、一種苦悶がある。三四郎はこの苦悶を払おうとして、まっすぐに進んで行く。進んで行けば苦悶がとれるように思う。苦悶をとるために一足わきへのくことは夢にも案じえない。これを案じえない三四郎は、現に遠くから、寂滅の会を文字の上にながめて、夭折の哀れを、三尺の外に感じたのであるしかも、悲しいはずのところを、快くながめて、美しく感じたのである

 曙町へ曲がると大きな松がある。この松を目標に来いと教わった。松の下へ来ると、家が違っている。向こうを見るとまた松がある。その先にも松がある。松がたくさんある。三四郎は好い所だと思った。多くの松を通り越して左へ折れると、生垣きれいな門がある。はたして原口という標札が出ていた。その標札は木理の込んだ黒っぽい板に、緑の油で名前を派手に書いたものである。字だか模様だかわからいくらい凝っている。門から玄関まではからりとしてなんにもない。左右に芝が植えてある。

 玄関には美禰子の下駄がそろえてあった。鼻緒の二本が右左で色が違う。それでよく覚えている。今仕事中だが、よければ上がれと言う小女の取次ぎについて、画室へはいった。広い部屋である。細長く南北にのびた床の上は、画家らしく、取り乱れている。まず一部分には絨毯が敷いてある。それが部屋の大きさに比べると、まるで釣り合いが取れないから、敷物として敷いたというよりは、色のいい、模様の雅な織物としてほうり出したように見える。離れて向こうに置いた大きな虎の皮もそのとおり、すわるための、設けの座とは受け取れない。絨毯とは不調和位置に筋かいに尾を長くひいている。砂を練り固めたような大きな甕がある。その中から矢が二本出ている。鼠色の羽根羽根の間が金箔で強く光る。そのそばに鎧もあった。三四郎卯の花縅しというのだろうと思った。向こう側のすみにぱっと目を射るものがある。紫の裾模様の小袖に金糸の刺繍が見える。袖から袖へ幔幕の綱を通して、虫干の時のように釣るした。袖は丸くて短かい。これが元禄かと三四郎も気がついた。そのほかには絵がたくさんある。壁にかけたのばかりでも大小合わせるとよほどになる。額縁をつけない下絵というようなものは、重ねて巻いた端が、巻きくずれて、小口をしだらなくあらわした。

 描かれつつある人の肖像は、この彩色の目を乱す間にある。描かれつつある人は、突き当りの正面に団扇をかざして立った。描く男は丸い背をぐるりと返して、パレットを持ったまま、三四郎に向かった。口に太いパイプをくわえている。

「やって来たね」と言ってパイプを口から取って、小さい丸テーブルの上に置いた。マッチと灰皿がのっている。椅子もある。

「かけたまえ。――あれだ」と言って、かきかけた画布の方を見た。長さは六尺もある。三四郎はただ、

「なるほど大きなものですな」と言った。原口さんは、耳にも留めないふうで、

「うん、なかなか」とひとりごとのように、髪の毛と、背景の境の所を塗りはじめた。三四郎はこの時ようやく美禰子の方を見た。すると女のかざした団扇の陰で、白い歯がかすかに光った。

 それから二、三分はまったく静かになった。部屋は暖炉で暖めてある。きょうは外面でも、そう寒くはない。風は死に尽した。枯れた木が音なく冬の日に包まれて立っている。三四郎は画室へ導かれた時、霞の中へはいったような気がした。丸テーブルに肱を持たして、この静かさの夜にまさる境に、はばかりなき精神をおぼれしめた。この静かさのうちに、美禰子がいる。美禰子の影が次第にでき上がりつつある。肥った画工の画筆だけが動く。それも目に動くだけで、耳には静かである。肥った画工も動くことがある。しか足音はしない。

 静かなものに封じ込められた美禰子はまったく動かない。団扇をかざして立った姿そのままがすでに絵である三四郎から見ると、原口さんは、美禰子を写しているのではない。不可思議に奥行きのある絵から、精出して、その奥行きだけを落として、普通の絵に美禰子を描き直しているのである。にもかかわらず第二の美禰子は、この静かさのうちに、次第と第一に近づいてくる。三四郎には、この二人の美禰子の間に、時計の音に触れない、静かな長い時間が含まれているように思われた。その時間画家意識にさえ上らないほどおとなしくたつにしたがって、第二の美禰子がようやく追いついてくる。もう少しで双方がぴたりと出合って一つに収まるというところで、時の流れが急に向きを換えて永久の中に注いでしまう。原口さんの画筆はそれより先には進めない。三四郎はそこまでついて行って、気がついて、ふと美禰子を見た。美禰子は依然として動かずにいる。三四郎の頭はこの静かな空気のうちで覚えず動いていた。酔った心持ちである。すると突然原口さんが笑いだした。

「また苦しくなったようですね」

 女はなんにも言わずに、すぐ姿勢をくずして、そばに置いた安楽椅子へ落ちるようにとんと腰をおろした。その時白い歯がまた光った。そうして動く時の袖とともに三四郎を見た。その目は流星のように三四郎の眉間を通り越していった。

 原口さんは丸テーブルそばまで来て、三四郎に、

「どうです」と言いながら、マッチをすってさっきのパイプに火をつけて、再び口にくわえた。大きな木の雁首を指でおさえて、二吹きばかり濃い煙を髭の中から出したが、やがてまた丸い背中を向けて絵に近づいた。かってなところを自由に塗っている。

 絵はむろん仕上がっていないものだろう。けれどもどこもかしこもまんべんなく絵の具が塗ってあるから素人三四郎が見ると、なかなかりっぱであるうまいかまずいかむろんわからない。技巧の批評のできない三四郎には、ただ技巧のもたらす感じだけがある。それすら、経験がないから、すこぶる正鵠を失しているらしい。芸術の影響に全然無頓着人間でないとみずから証拠立てるだけでも三四郎風流である

 三四郎が見ると、この絵はいったいにぱっとしている。なんだかいちめんに粉が吹いて、光沢のない日光にあたったように思われる。影の所でも黒くはない。むしろ薄い紫が射している。三四郎はこの絵を見て、なんとなく軽快な感じがした。浮いた調子は猪牙船に乗った心持ちがある。それでもどこかおちついている。けんのんでない。苦ったところ、渋ったところ、毒々しいところはむろんない。三四郎原口さんらしい絵だと思った。すると原口さんは無造作に画筆を使いながら、こんなことを言う。

小川さんおもしろい話がある。ぼくの知った男にね、細君がいやになって離縁を請求した者がある。ところが細君が承知をしないで、私は縁あって、この家へかたづいたものですから、たといあなたがおいやでも私はけっして出てまいりません」

2024-09-21

みんなイスラエルのことを買いかぶりすぎ

かつては軍事力中東で飛び抜けていたけど、今はイランエジプト核兵器無しで単独で戦える軍事力はない。2006年ヒズボラ壊滅を目的レバノンに侵攻したけど失敗して撤退している


諜報や工作活動にしても、国際法を平気で無視するから何でもありなだけで、実態は失敗も多いし、今回のハマスによる大量虐殺イスラエル諜報活動の失敗が一因。ヒズボラ通信機器爆弾仕掛ける暗殺作戦無関係の多数の一般市民が巻き添えになってるけど、あん無差別テロに近いことだって無政府状態レバノンからできる


ミュンヘンオリンピック選手たちが虐殺された事件報復作戦でも、ノルウェーで首謀者と間違えて人違い殺人を犯した挙げ句犯行時と同じ車で空港まで逃走して現地警察逮捕されるという失態を演じている。さら逮捕された工作員の1人が閉所恐怖症で、警察署の狭い取調室で恐慌状態に陥ってベラベラ自白、所持していた書類から暗殺計画が発覚し、世界中に知れ渡り、遺族にも多額の賠償金を支払うことになった

犯行後に車を乗り換えなかった理由プライベートの購入品を別の車に移し替えるのが面倒だったからとか、手順を無視して書類を破棄していなかったとか、工作員閉所恐怖症も本人の申告を幹部が見落としていたとか、少しでもイスラエル人と一緒に仕事したことがある人なら納得できるはず

イスラエルって超優秀な奴らが上澄みにほんの一握りいるだけで、残りはカスが多くて辟易する。上澄みが製品サービスビジネスモデルを開発、残りの運用保守担当は期限・時間・手順を守らないし、しつこいくらいに事前確認しても凡ミス重大ミスかかわらずしょっちゅうやらかすから「こいつら大丈夫なんか?」ってなる

2024-09-11

個人的聖書面白かった部分

追記:ごめんタイトルに「に」が抜けてた

個人的聖書ハンターハンタータイソン教典みたいなのを期待した人ごめん

…………

旧約

創世記

メジャーエピソード多くて全体的に読みやす

全体的に寿命長すぎてビビる

アダムとか900年くらい生きてる

出エジプト

せっかくマナ降ってきたのにニンニク食べたいかエジプトの方が良かったって神に文句言うあたりが面白い

サムエル

なんか兄妹でゴタゴタするエピソードが色々ヤバい

ヨナ

何かの植物が枯れて日陰がなくなったことを神に向かって文句言うんだけど(ヨナが)

おいおいそんな神に逆らって大丈夫…?て心配してるうちに気になるところで終わる

あのあとどうなっちまったんだ

新約

福音書4つ

パンが増えるエピソードが大体面白い

ペテロがそんなこと絶対しないって言ってたのにイエスの予告通り3回否認しちゃったことに気づいて号泣するところ、青い服着て戻ってきたナウシカを見たバアさまが目かっぴらいて予言の通りじゃ!ってなるところくらい毎回泣いてしま

使徒行伝

使徒パウロ爆誕エピソードが熱い


予言系、詩系、手紙系は解説書が無いととっつきにくいけど図解があると断然面白くなる

2024-09-10

親露の国はたくさんある


ゴリゴリの親露

BRICS構成

中国

ブラジル

南アフリカ共和国

エチオピア

マレーシア

タイ

イラン

エジプト

CIS構成

アゼルバイジャン

ベラルーシ

キルギス

モルドバ

タジキスタン

ウズベキスタン

ワグネル政権保護を依頼してるレベル依存

マリ

ニジェール

アジア

北朝鮮社会主義人民共和国


そこそこの親露

BRICS構成国だけど油断ならない

インド

アラブ首長国連邦

CIS構成国だけど油断ならない

カザフスタン

欧州勢

ハンガリー

スロヴァキア

ドイツ(天然ガス利権ウクライナ対立)

ポーランド(歴史問題ウクライナ対立)

中東

サウジアラビア

アフガニスタン

パレスチナ

トルコ

シリア

アジア

モンゴル

ベトナム

ミャンマー

バングラデシュ

トルクメニスタン

南米勢

ベネズエラ

ニカラグア

ボリビア

キューバ

アフリカ

アルジェリア

スーダン

ガボン

マダガスカル

エリトリア

ブルキナファソ


ほのかに親露

欧州勢

フランス(第一党と第三党が親露)

イタリア(メロー政権が親露)

アイルランド

スペイン

ブルガリア

セルビア

ノルウェー

スロベニア

アジア

日本(貿易支援)

インドネシア(ウクライナ平和宣言署名拒否伝統的に反米)

中米

メキシコ(ウクライナ平和宣言署名拒否)

2024-08-25

anond:20240825155101

文章面白くない理由を分類しないと上手くならないんじゃないのかな?

話のネタ面白くない

のか

文章自体が上手くない

のか。

話のネタの良し悪しというのは例えば、

「これ俺が昔エジプトに住んでた時の話なんだけどさ、、、」

で始まる文章ってもうその時点で面白いの確定じゃん。

そういうのはネタがいいということなんだと思う。

でもそういういネタなのに面白文章にならないのだったら書き方が不味いんだろうね。

2024-08-13

ある名前から特定人物しか思い浮かばないことってあるよね

例えばメッシって聞いたらリオネル・メッシ以外思い浮かばないじゃん?

アルゼンチンには彼の親族以外にもメッシさんが何人もいるはずなのに。

他にもエジプトにはファイルーズさんはいっぱいいるはずなのに、ファイルーズあいしか思い浮かばない。

現実有名人イメージに引っ張られてしまうから、こういう名前って創作でめちゃくちゃ使いにくいよね。

内容が野球関係あろうがなかろうが、主人公名前が「ダルビッシュたかし」の漫画があったらもうギャグじゃん。

人の名前でどうこう言うのが物凄く差別的なのはわかってるけど、でもハッキリ言わなくてもみんなギャグしか認識しないでしょ。

それでさ、今日発表されたにじさんじ新人に渚トラウトって人がいて、早速マイク・トラウトに絡めて色々言われてんのね。

負傷離脱中の暇な時間を利用してVTuberデビューとか、ついにエンゼルスから脱出成功とか。

これで初配信の時に「おつナイトメア〜」とか「低めの変化球打ちなら任せろ!」とか言えるならいいけど、全然知らない実在人物に絡めたキャラ付けされるとか面倒臭いだけだよな〜。

anond:20240812153757

めっちゃくちゃ面白かった。読んでいて体がエジプトのほうに行ったようだった。もっとあなたの文を読みたいのですがブログなどやっていませんか?

2024-08-12

anond:20240812153757

こいつ嘘だわ

俺が知ってるエジプトを紹介するな

まずエジプトってのは砂漠のど真ん中にあるの

サハラ砂漠とかっていうラクダサボテン蜃気楼オアシスがあるとこな

で、そこにピラミッドかいファラオの墓あん

これが遊戯王アテム

からエジプト人は正史を伝えてくれた日本人感謝してるって

そして近くにはスフィンクスがあって

なんかなぞなぞしかけてきて間違ったらくいころそうとしてくんの

だけど正解すっとスフィンクスはしぬの

その奥に行くと金銀財宝があってうはうはなの

そのあとクレオパトラかい美女がいるらしいか

肌が黒い女好きはいくべきなんだよ

んでエジプトって日中は常時40℃超えてんのな

かわりに夜は-273℃くらいらしいけど

エジプト人はピラミッド結構無関心なんだよ

まぁ実際マミーとかいう包帯ゾンビがたくさんいるから怖いんだけどよ

奥まで行くとすげぇ鍵があっからそれとったらあとはおしまい

ああピラミッドの地下には黄金トライフォースってのがあるんだ

でもそれ豚野郎が守ってっからそいつぶっ倒さねえとだめなんよ

あと石板もあったか

これがあるとマサムネが手に入んのスピッツじゃねーぞ

あーとんでなんだっけエジプトってハフハフマムシーって肉料理

これがうまい

こんなん

これが正しいエジプト

嘘はおしえねーでくれや

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