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はてなキーワード: 技法とは

2024-04-27

よい作品と売れる作品が違う決定的な理由

 芸術作品には、そのメディア特有表現を駆使し、他のメディアでは再現できないような唯一無二の体験を観客や鑑賞者に提供することを目指したものがあります。このような作品は、そのメディア可能性を最大限に引き出し、芸術としての価値を高めるでしょう。

 例えば、絵画であればキャンバス画材特性を活かした表現彫刻であれば素材や造形の特徴を活かした表現音楽であれば楽器作曲技法を駆使した表現など、それぞれにしかできない表現があります。このような作品は、そのメディアの特徴を深く理解し、表現可能性を追求した芸術家によって生み出されます

 

 一方、商業的に成功を収める作品には、メディアミックスがしやすいという特徴がありますメディアミックスとは、一つの作品物語複数メディアで展開することです。例えば、小説映画化漫画化され、さらゲームアニメなど様々な形で展開されることがあります

 このような作品は、元となる物語キャラクターの魅力を幅広いメディアで伝えることができ、より多くのファンを獲得することができます。また、複数メディアで展開することで、それぞれのメディアの特徴を活かした表現を楽しむこともできます

 

 芸術作品において、そのメディア特有表現を追求することは重要です。絵画彫刻音楽など、それぞれにしかできない表現を極めることで、芸術としての価値が高まります。一方、商業的な成功を目指す作品では、メディアミックスがしやすいことが重要となります小説映画などを複数メディアで展開することで、より多くのファンを獲得することができます

 このように、芸術作品商業作品は、それぞれに異なる価値観や目的を持っています。そのため、良い芸術作品と売れる作品は、決定的に異なるものとなってしまうのです。

 

2024-04-21

日本ドラマ面白かった時期自体そもそもないよね

職場食堂行くとテレビチャンネルNHKでちょうど「ちゅらさん」と「虎に翼」やってる時間に飯食うことになるんだけどさ、どっちも笑えるぐらいレベル低いよな。

説明ゼリフの連続みたいな脚本、それを棒読みしてるだけの俳優リアリティもなければ面白みもない動き、学芸会とはこのことだなって感じ。

確か「ちゅらさん」って朝ドラの中では評価スゲー高かったよね?

でも改めて見てもこの酷さよ。

皆して沖縄風を装おった変な喋り方するのに精一杯でほぼ棒読み

演技に感情が全く籠もってないんだよね。

指先の演技みたいなのも全く出来てない。

狭いスタジオの中の狭い価値観で狭苦しく合格を貰うだけの内容。

まあそもそも脚本ストーリーテリングが全く持ってお粗末というかさ、奥行きというものがないんだよねえ。

1話15分って短さを活かしてワンテーマを確実にこなしていくような作りにすればいいのに、半端なクリフハンガーを繰り返して細切れにしていって、そんで1週間分全部つなげても結局しょーもない話にしかなってない。

いや本当によくこんなもの流行ったもんだよ。

NHK視聴料徴収して低レベルドラマ作ってるのはもうしゃーないけど、こんなもの評価してる日本人大勢いるってことに絶望しかないわ。

そしてそこから全く進歩せずに時間が20年止まってる。

ちゅらさん」「が今見たら駄目駄目に感じるのはしゃーないと思う。

でも、「虎に翼」の出来は2024年にお出しするにはショボすぎる。

「虎の翼」の何が終わってるかって、語りたいテーマについての掘り下げが足りてないんだよね日本ドラマ全般がそうだけど。

女性社会進出」ってお題目を掲げてそこで満足して、毎話毎話思い出したように「そうだ。このシーンでそのテーマ言及してみませんか?」と思いつきのように脚本に入れてキャスト棒読みさせる。

ひえぇ~~~~~~恥ずかし~~~~~~~~~海外ドラマがとっくの昔に卒業してることをまだやってる。

これじゃ小学生の作文だよ。

テーマに沿ったことをそれっぽくやって「それっぽいことしてるでしょ?」をアピールして花丸貰おうとするだけじゃ駄目だよ。

最初の段階で全体の構想をしっかり練って、全体の背骨をまず一本通し、それぞれのキャラクターにも設定や物語としての背骨を一本一本通していく、そういう最低限の下準備をせずにその場の思いつきだけで見切り発車はプロ仕事じゃないって。

まじでさ、作り方が学芸会リレー小説すぎるわけよ。

視聴者の反応を参考にしてある程度フレキシブルに動かしていきましょう」みたいな言い訳でもして最初の作り込みをサボりまくってることを会議で誤魔化してんのかもだけど、そのやり方じゃ世界水準じゃ話にならねえっての。

ほんまありえんぐらいに程度が低いなあ。

そして昔からずっとそうだった。

日本ドラマ面白かった時代なんて一度もないよ。

映画はそこそこ作れてるけど、それは黒澤明みたいに映画監督としての映画監督が作った時に面白ものが出来てただけ。

ドラマ技法を取り入れるに従ってどんどんしょーもないものばかりになっていった。

日本ドラマレベルが低くて、ドラマ業界が作った映画は酷いものばかり。

映画業界レベルが高い部分もあったけど、ドラマ業界の連中に毒されることによってどんどん駄目になった。

まりさ、日本ドラマ業界は昔から今までず~~~~~~~っと学芸会しかしたことがないわけ。

ほんましょーもないよ。

芸能事務所の言う通りにペコペコする人間ばかりで固めてればそうなって当然だけどね。

アイドル事務所ちゃんドラマなんてやる気一切なくてあくま学芸会で顔を売りたいだけだもんね。

2024-04-18

anond:20240417211742

ホヨバ作品理解が浅いな。十把一絡げに語れるもんではない。

崩壊学園や崩壊3rdくらいまでは、萌え萌え的な平成日本萌えカルチャーを強く意識した作風でありつつ、崩壊現象侵食される世界抗う少女というシリアス混じりのアツい少年漫画的な展開をベースにしてる。SF的な背景は作り込まれはいるけどカラーとして強く出てるわけじゃなく、アクセントとかテイストの域に収まってる。ただ、収まってるがゆえに詳細な背景が何年も伏せられていて「そういうことか!」となるまで時間がかかりすぎるから、これも運営ゲームとして興味を持続させるためのやり方ではあるんだけどもどかしくはあるな。

原神はファンタジーで、スターレイルスペースオペラで、どちらもSFというかオーバーテクノロジー的な要素はあるけれどもスパイスにすぎず、前2作の少年漫画的ノリよりは洗練された、穏やかでじんわり・しんみり来るヒューマンドラマ主体としてる感じになってるな。萌え萌え感も特に全面には押し出してなくて、デザインをよく見るとフェチを感じるけれども、露骨さはなくて令和のオタクカルチャーらしくこれも洗練されてる。萌え的なもの摂取できるけれど、それを主眼として飛びつくもんではないのよ。グラブルみたいな感じと言えば近いかもしれない。

で、ゲームという媒体で得られるナラティブというのは、例えどんなすぐれたSF小説と比べたとしても、やっぱり別モンなのよ。

ホヨバースゲームはそれを特に理解していて、ゲーム内だけでなく動画音楽や催しとあらゆる表現を使って多角的作品観を彫り上げていく技法に長けているし、作品間の特に明示するわけではない些細なシンクロニシティみたいなものが大から小まで散りばめられてる。そういうところを汲み取れるくらいになると、小説やら萌えゲーやらが比較対象にならないことが理解できると思う。

2024-04-13

俺は『Angel Beats!』に心を縛られ続けている。

俺は『Angel Beats!』に登場する岩沢さんというキャラクターが使っていたアコギを探し続けている。

そもそも、俺がギターを始めようと思ったきっかけは、ガルデモの曲である『My song』と『一番の宝物』を弾き語りたいと思ったからだ。

劇中で使用されているものと同じ機材を所有したいと思うのは自然な流れだろう。

そういったわけで、懐かしみながらも『Angel Beats!アニメ第3話を見返してみると、

岩沢さんの持っているアコギはヘッド形状がVの形をしているということに気が付いた。

https://imgur.com/a/3xosANU

これはヤマハの『FGシリーズによく見られる形状である

(おそらく)名前の由来であるゆず』の岩沢 厚治氏も愛用している事から

FGシリーズのうちのどれかであることは間違いないだろうと当たりをつけた。

となると、岩沢さん本人の

「このギターゴミ捨て場で拾った」

との言動からして、

FGシリーズの中でも1万5千円と定価が安く、

個体数の多い『FG-151』あたりが妥当だろうか。

しかし『FG-151』だとするとサウンドホールのインレイ(装飾)が一致しない。

FG-151』のインレイは白い線が複数本入っているだけのシンプルものだ。

だが、岩沢さんのギターサウンドホールをよく見ると、

ロゼッタ』と呼ばれる特殊技法の木工細工によって仕上げられていることに気付く。

これはよほど高級なモデルに違いない、もしかすると同じヤマハでも最高級のグレードである『L』シリーズかもしれない。

いやいや、最低でも定価15万円はする『L』シリーズゴミ捨て場に捨てる人などいるのだろうか。

いや、そんな人はいないだろう。

『L』シリーズ考慮から外そう。

そんな事を考えながら、

いつものように大阪日本橋カードショップを巡っていると、ある1枚のカードが目に入った。

それは『ヴァイスシュヴァルツ』のカードだった。

https://imgur.com/a/lT8lD9c

おい!!!!!岩沢!!!!!

これマーチンじゃねぇか!!!!!

最低でも定価45万円はするマーチンじゃねぇか!!!!!

マーチンゴミ捨て場に捨てるバカがどこにいるんだよ!!!!!

教えてくれよ!!!!!

拾いに行くから!!!!!

じゃあな!!!!!

ー終わりー

2024-04-05

とっても書き散らし

あっは~、よくは知らないよ知らないけどさ。絵が誕生して贋作問題があって写真誕生して写実的な絵の価値が問われて印刷技術の向上とともに一点物と複製品価値が生まれコラージュなんて描かない画法が生まれて無断転用問題が発生してデジタルが生まれてより複製転用一点物の価値が問われてPhotoshopによる加工技術が進むとフェイ画像を作れると問題になりその他アナログ技法を模したデジタルソフトによって画材屋に影響が出てきてネットワークが強固になるほど作品は作者の意図から離れて転がされる様になり目に見える数値が人の心を容易く掌握するようになって優劣をつけたがる馬鹿が増え金儲けでもないのに筆を折るアホが増え金儲けに誰かのキャラクターを無断でAVに出演させるいっろんな事が関わる業界や人の関係性を変えたくさんの建前とチキンレースを繰り返し国の違いだ宗教の違いだのと宣い最後は結局は贋作だのなんだのと出し尽くされたアイデアの上で喚き散らかし大炎上人殺しここまで来るのに何年かかったずうぅぅぅぅぅううっとあーじゃないこーじゃないと喧々諤々してきたのにぜええぇぇぇんぶまとめてAIが2年足らずで辿りましたよ早かったあまりに早い半年じゃ足りないからあと十年はロムってろ

2024-04-01

anond:20240401154711

プログラミング言語処理系比較OS比較に変えたうえで、「ある程度」を「正確に」に変え、さらに、それができなければ欠陥とまで言い切るとは、なんて高度な論破技法なんだ

完全に参りました

2024-03-24

AI絵師への不快感

絵描きです。DALL·E 2 やMidjourneyが出た頃から画像生成AIを知って使ってみた。仕事上のこともあり何に使えるか、どう使うかは模索してる。今のAI検索結果がまとまって出てくるという認識

最近スマホアプリの普及もあってAI画像生成するTwitterアカウントが急に増えた。二次創作の界隈にも出てきた。

設定とか全然知らないままポン出しの絵アップロードする。このキャラのほくろはそこじゃない…とかザラ。この種族とあの種族の特徴混ざってるとか、種族身体的特徴として公式設定になってるやつも全部無視。まあもともと手や足や、細部変でも出す人は多いけど。

公式画像をi2i平気でする。公式画像切り貼りも多い。アイコンとして配ったりもする。やめろ。

絵に対しての解像度が低いから、違和感が解らない。絵描きごっこはしたいけど、大半が勉強しない。

レタッチしてみましたっていうのも見たけどそこだけ浮いてる絵なのがわからない。にじみ水彩プロンプトの絵にアイビスGペンは浮く…技法への理解もない。

AI使ってて加筆上手い人も時々はいる。細部へのこだわりがもともとかなりある人や、見る力が高い人はAIで伸びることもあると思う。絵が好きな人だと思う。

AIでも、何枚も画像出力してアップロードしてるから苦労してると主張するアカウントをみた。ツールによっては手だけ直せる機能もまああるしControlnet使ったりリタッチしたらいいのに…知らないしできないんだろうな。

ガチャたくさん回してるのが苦労?

絵を描いてると多数のラフボツ資料に当たるのも著作権について調べるのも、そんなの普通のことだったので、ガチャ大量に回すだけで辛い人には笑ってしまった。じゃあそれだけすごい絵を出力してるのかな?と思ったら公式のi2iもかなり多くて失笑した…。

2024-03-23

IT国家資格を作って最難関資格にするには

出題科目

■必修科目

1. セキュリティ

2. ネットワーク

3. アルゴリズム

4. AIデータサイエンス

5. PMマネジメント・開発技法実務

6. Webアプリ開発実務-バックエンド

- Rails, Laravel, Django, Spring

7. Webアプリ開発実務-フロントエンド

- React, Vue

8. OS

- カーネルドライバコンパイラ

選択科目(1科目選択

1. クラウドインフラ開発実務

- AWS, Azure, GCP, Firebase

2. ハードウェア組み込み実務

3. 3Dゲーム開発実務

- Unity, UnrealEngine, WebXR

4. アプリ開発実務

- Flutter, Swift, Kotolin

5. IoT, メカトロニクス実務

- ROS, CAD, C++

2024-03-22

本来と言うか、元の意味の才能は民主化(共有)できるようなものではないでしょう。

「楽しんでそれをやれるなら、才能がある」とよく言われるように、才能とは続け、飽きないこと自体でしょう。

今回で才能の民主化バカが騒いでいるものは、技法テクニックに過ぎないものが鍛錬を経ずに使える(ように見える)だけで、才能というのは一向に民主化(共有)されていません。

熱心にsdプロンプト練りやらloraやら追加学習に取り組んでイラストを出したり、熱心にNovelaiをシバいて小説を作ったりするのは、才能が民主化されたのではなく、その人らにそのような才能があっただけでしょう。

私は初代Novelai diffusion、sd1.5、NovelaiV3、sdxlとこれまで触ってきて、どれもこれも1〜2ヶ月で飽きました。

才能がない証左です。

2024-03-20

anond:20240319171811

2028年3月20日、ワイの日記やで。

この4年間で起こった事は、まるで古い伝説の中から飛び出してきたような出来事ばかりやった。マハカルの大乱動が世界を揺るがし、時空の裂け目が現実と幻を曖昧にした。マハカルは、古代から伝わる言い伝えにある、世界の秩序を一変させる天災のこと。その影響で、ワイとフェミちゃんは、神秘的な力が溢れるパラダシアへと導かれたんや。

パラダシアでの生活は、初めは戸惑いの連続やった。ここでは、チャクラの流れを整えることで物質を操る術や、心を静めることで見えない力を引き寄せる禅の技法日常茶飯事。ワイは、神秘の力を操る術師、カルナマスターのアショーカに師事した。彼から、パラダシアの根底流れる力、バラマナ秘密を少しずつ学んでいったんや。

しかし、学びの日々の中でも、フェミちゃんのことは常にワイの心を占めていた。彼女が求めた女性が救われる世界、その真意理解することは、ワイにとって大きな目標となったんや。

現在、ワイが住むセリアタウンは、パラダシアにおける学問技術の中心地や。この町では、伝統的な知識現代発明が見事に融合しており、特に、時空を超える研究が盛んに行われている。セリアタウンの図書館では、マハカルの大乱動以前に遡る古文書や、異世界知識に関する膨大な記録が保管されており、ワイはそこで多くの時間を過ごしている。

フェミちゃんとの冒険から始まったこの旅は、ワイを未知の世界へと導いてくれた。パラダシアでの経験は、ワイの人生に計り知れない価値をもたらしてくれているんや。

2024-03-09

クトゥルフ神話原作小説は、微妙すぎるウルトラ大怪獣ものだった。

クトゥルフ神話ってやたら2chとかで話をされていて、どーもマニアックな怖い存在に対する小説か何かだという認識だった。

それで、原作はラヴクラフットって人の小説だというので、原作を読んでみた。

  

内容的には、ホラーなんだけど、ホラー対象が、ウルトラ大怪獣みたいな封印された邪神ってやつ。

ウルトラ大怪獣は、人間社会への復讐みたいな感じだけど、邪神は単なる迷惑怪獣目的とかは無い。

  

これだけだと面白い小説になりそうなモンだけど、ラヴクラフトさんは小説の才能がイマイチだったのか、ストーリー絶望的に面白くない。

邪神をそのまま活躍させればいいようなものだけど、邪神が出てくるのは大体一瞬だけ。大怪獣が出てきて、人間がびびるっていう。

どちらかというと、小説は、その大怪獣の周りにいる人達の頭おかしい具合が描写される感じ。

その人物おかしい具合が、そんなに面白くない。あまりにも普通の人が普通に頑張ってるだけっていう。

いうたら、ウルトラ大怪獣を見にきてるのに、大怪獣とかその戦闘とかをほぼ描かずに、ウルトラ大怪獣と戦う自衛隊の、その自衛隊の中でも計測機器とか作ってる技術者視点がひたすら描かれるみたいな感じ。

変な電波が乗ったか?とかそういう話が延々続いて、自衛隊の話すらほぼ出ずに、大怪獣も一瞬みたいな作品を見ているような感じ。

  

ここまでつまらない部分を書いたが、もちろん、これだけ生き延びてる作品なので、面白い部分は多い。

設定集としては、厨二病の超絶エリートというか、厨二病で素晴らしい設定資料を残す奴がいるけど、その最上級って感じ。

厨二病小説は、小説1つ1つはあまりもつまらないんだけど、ウルトラ大怪獣ストーリーより怪獣キャラクターが魅力であるように、クトゥルフ神話写真結構魅力的なキャラではある。

正直、邪神だの、見たら発狂するだのっていう話が先行しすぎてて、「一体どんな怖い存在が描かれているんだ!」と思ったけど、拍子抜けするほど普通ウルトラ大怪獣一種ウルトラ大怪獣見て発狂とかせんだろと思うんだけどなあ。

あと、「邪神を信奉する異常なカルト集団!!!!」みたいなのは現代なら『ミッドサマー』みたいな異常なカルト集団とか期待するけど、カルト集団の描き方が適当すぎて、まあ現代で言うなら、ちょっと変な新興宗教程度、そこまで映画になるようなレベル面白さはなく、せいぜい祈りを捧げて邪神人間を捧げてるくらいの感じの描写

うーん、やはり、小説描写のつまらなさばかり書いてしまうなあ。

ものすごく面白い設定のはずなのに、絶望的につまらないゲームみたいな惜しさなんだよなあ。

  

現代の目から見たら、『SIREN』とかが面白すぎるゲーム性+面白い設定みたいなのが出来上がってるからウルトラ大怪獣の超絶劣化版というか、ゲゲゲの鬼太郎の超絶劣化版を見せられてる気分。

ラヴクラフトさんの小説自体を褒めている記述あんまり見ないので、やっぱ小説としてはイマイチなんだよなあ。

設定自体はいいところあるのに、小説技法が下手くそすぎて、カルト集団が描けてなかったり、邪神活躍イマイチだったり。

「いや、そこの設定じゃなくて、あくまホラーの怖さなんだ」と言われても、ホラーとしても人物描写が下手くそで、ラヴクラフトコミュ障すぎて会話文が下手くそすぎる感じ。

  

逆に言うと、「こんな無茶苦茶面白い設定集を、全然イカせてないじゃん!俺が完成させてやる!」みたいな余白が、二次創作を大量に産んでいいのかもしれない。

いわば、ゆっくり霊夢みたいな感じだよなあ、原作の余白があって、大喜利し放題だよっていう、野獣先輩とか、そう言うのに近いのかも。無茶苦茶面白いインパクトはありそうなんだけど、微妙な感じっていう。それをみんなで盛り上げてる感じ。

ラヴクラフトは三流作家としての人生だったけど、野獣先輩も三流ビデオから二次創作が大量に出ているように、ラヴクラフトも、三流だから、やり放題だってのがミームとしては絶妙な良さなのかもなあ。

  

なお、自分は、『恐怖の世界』ってゲームで、クトゥルフ世界観を感じて、面白い!どんだけ不気味なんだ原作は!と思ってクトゥルフ神話を読み始めた口だからTRPGで有名な方は何も知らないけど、ワクワクして面白そうな設定をゲームとして楽しむなら、クトゥルフ神話は確かに面白いやろうねえって感じ。

まあ、それって、ウルトラ大怪獣二次創作し放題ならそれが面白いよねって感じだしなあ。

2024-03-08

anond:20240308121837

あっていいかどうかなら当然あっていいし、個人的にはすごく刺さる漫画だったけど、いくつかの点で技法として弱い箇所があるのもたしかなんよ。

まず、台詞徹頭徹尾直截的すぎる。それ自体は悪くないけど、時々上滑りしてたり、演出が甘かったりする。上滑りしてる一番の例は「未成年にある決定権ってなんだ」かな。あれは「作者の思想を語るために言わされてる」感が強い。しかも、それがかなり冒頭に来てるのがつらくて、後半の展開の色々な部分(レイプされて泣き寝入り同級生の「エロ(笑)」など)も「作者の思想を語ることを目的に、キャラクターをひどい目にあわせたくて用意した展開」という印象を強く植えつけてしまってる。

あと、もったいないなと思ったのはラスト2ページ。この辺の種明かしはすごくエモくもっと尖らせること出来そうなのに、最終的に「友達になれてよかった」でおさめるのはかなり期待外れ。大事なところで大事言葉を明言するの、やり方さえ間違えなければめちゃくちゃ刺さるんだけど、台詞があっさりすぎる。

総じて惜しいんだよ。自分創作やるとき同じことやるから本作は肌に合って好きだし、そういう台詞回しにしちゃう気持ちもよくわかるんだけど、だからこそもったいない作品だと思った。

でもまあ新人賞作品ってこと思えば仕方ない部分はあるだろうし、次回作からもっとよくなるのを楽しみにしてる。

2024-03-05

出力テーマがあるだけの生成イラスト詰め合わせパックをCG集と謳って販売するのをやめろ。ストーリーも何もないただの一枚絵をマンガと言い張るのをやめろ。

生成AIは推進すべきだと思ってるけど、その上でAI絵師の半分ぐらいはカスだ。

その絵はどういうシチュエーションで、どんな経緯でそうなって、そこからどんな話が展開されるのか?

そいつは誰のことを見てて、どんな話をしていて、どんなことを内心考えているのか?

そういうことを全く考えず適当イラストを生成して大量投稿して越に浸っている奴らは、マジで生産性の欠片もないゴミカスだ。

勿論中にはCG集(DLsite分類準拠)のように、台詞を付けたり連続性のあるイラストを並べたりしてストーリーを作ってる奴もいる。生成AIイラストを使ってゲームを作ってる奴もいる。本当に偉い。天才。素晴らしい。

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同様に、ただポーズを取っているだけの一枚絵しか描かない絵師も概ねしょーもない奴らである

会話をつけろ。モノローグでもいい。ストーリー付与しろ。何が「この子言動トレースするの難しい〜☆」だ。逃げるな。甘えるな。お前の愛はその程度か?

とはいえ、表情差分を用意して素材として配布している方には本当に感謝している。ありがとうあなたがたのおかげで世に生まれ物語が数多くあります

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お察しの通り、私は物語至上主義である。絵でも音楽でも小説でも、ストーリーを見出だせるものが一番偉いと考えている類の人間だ。そこいらの美麗なだけの一枚絵よりモーション借用山積みのMMD紙芝居の方が高尚だとすら考えている。

無論、これは物語に対して地雷がないという話ではない。解釈違いには普通にキレ散らかすし、作品出会って5秒でブラバしたことも数知れない。

それはそれとして、新たなシナリオを世に生み出すことの難しさと素晴らしさを知っているというだけである

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以前いた界隈のいわゆる「同担」にあたる絵師もの多くは、まるで物語というものを作ろうとしなかった。彼らは単なる立ち絵だとか100番煎じの原作の人気なワンシーンだとかのオリジナリティの欠片もない一枚絵ばかり投げていて、私は心底辟易した。

即売会に出て、漫画を出している絵師の方は何人かいた。常に漫画ストーリーを持つイラストを書き続けている修羅の者もいた。彼らには心の底から敬意を払っていたが、年々少しづつ彼らはその数を減らしていた。

それと同じぐらいいたのが、「イラスト集」を出す絵師たちだった。説明キャプション台詞も何もなく、ただただイラストを1ページに1枚貼り付けて、それを新刊だと嘯く奴ら。そういうやつらに限って新刊情報ギリギリまで秘匿するので、マッピングときは本当に面倒だった。

「このイラストテーマはこうで、このキャラクターのこの側面をこのように解釈して、これこれこのような技法を使って……」と解説を載せてイラスト集を作っていた人物は、一人だけだった。一枚絵を描く絵師たちの中で、最も美麗で、最も細緻で、最も文脈の籠もった絵を描く人物だった。彼のイラスト集だけは全巻揃えていた。

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公式の真似事ばかりしているオリジナリティの欠片もない絵師ものことが嫌いだった。

いや、嫌いとまで言うのは言い過ぎか。邪魔だったというか、鬱陶しかったというか、そういった感情の方がより近い。

お前らは四コマの一つも描けんのか?会話劇ツイートの一つもできんのか?何が「この子思考回路分かんな〜い」だ分からないなら分からないなりに挑戦して考察して語ってみせろ描いてみせろお前の解釈を見せてみろそんなんだからいつまでも「分かんな〜い」止まりなんだよクソどもが。

そんなことを考えながら界隈の端で短編小説を書き殴っていたのが、当時の私だった。

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これから先、生成AIの隆盛によって「仕掛けや文脈を持たない単なる立ち絵の一枚絵」の価値暴落するだろう。そしてこれからより多くの人が生成AIを使うようになれば、「シチュエーションシナリオも考えずただ適当に生成したAIイラスト」の価値暴落するはずだ。

まり今後は、きっとシナリオで戦う時代になる。漫画は細部の書き込み伏線で、AIイラスト紙芝居生産力と敷居の低さで、文化的シェアを奪い合いながら物語を生み出し続けることになるだろう。

ありがとう生成AIフォーエバー生成AI

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ちなみに私自身は生成AIをやっていない。

正確には一瞬だけ触れたことはあったのだが、「左手が液化し宙に浮かぶ様子」「切り落とされた右足とそこからまびろでる羽毛の山」「折り砕かれた額の角」などが上手く出力できなかった時点で諦めた。私の呪文練度が低かったのか生成AIが未だそこまでの域に達していないのかは判断つかないが、いつかはこれらを出力できるようになることを祈るばかりである

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……絵師特権階級が云々って話で吹き上がってる人たちに色々言おうとして書き始めたはずなんだが、なんか全然別の話になったな?

2024-03-03

anond:20240302201948

ただ、問題は、現代日本語の「修辞学」を学ぶ方法ほとんどなく、事実上漢文がそれを補っている、っていうことなのよ。

これは従来の学習カリキュラム表現力があまりにも軽視されてたってことだな

学習指導要領では表現技法を学ぶことが重視されてるが、漢文を基礎にしてはいない

対句だとか重複のない文章だとかを扱う技術現代日本語の範疇で十分に習得できるということなんだろうし、その判断妥当だろう

anond:20240302201948

現代日本語の表現技法を学ぶのに必要という理由なら、それこそ漢文必要ないのでは。

2024-03-02

追記あり】「義務教育漢文不要」って主張は「三角関数不要」って

この辺、ブクマカの奴らがどこまで自覚的あやしいから、一応、強調しておくわ。

もちろん、「自分にとって役に立っていない」という実感から出発して、(なんらかの理論的な接合点を提示して)「世の中の大半の人にとっても役に立っていない」という立論をすること自体無理筋なわけではない。

しかし、三角関数をめぐる議論と同様、「社会システムの維持・運用改善において、どのような役割果たしているか」を充分に理解して初めて、それを主張する権利があるんじゃないのか、と思う。

言うまでもなく三角関数社会的な実利の最たるものは、工学の分野における設計計算分析さらにはその背景にある数学思考法そのものへの貢献だよな?

じゃあ、漢文は?

これに対する答えが全く思いつかない奴は「能力不足により学習成果を碌に得られなかったせいで、勉強意味がないと思っている馬鹿」だから発言資格なしな。

教養なき輩に教養が何たるかを語ることができようか。)

【参考】

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/m-dojo.hatenadiary.com/entry/2024/03/01/033138

漢文の実利上の意義

最近なんかブクマカの傾向が変わって、自分の頭で考えることが苦手で権威に弱い奴が増えているから、わかりやすいように、まず権威を引っ張ってきてやるな。

日本文学漢字に非ずや、日本文学漢文崩しに非ずや、漢字を用ゆるの法を解せずして、能く文を作ることを得んや、真に文に長ぜんとする者、多く漢文を読まざる可らず

幸徳秋水『兆民先生』より)


まあ、僕が言いたいことは中江兆民が全部言ってくれているなって感じなんだけど、自論として敷衍すると、主に以下のことを主張したい。

(1)現代社会において(おそらく歴史的にも)、最重視されているのは言語コミュニケーションであり、非言語コミュニケーションは補助的役割しか果たしていない。

(2)よって、社会全体の「言語運用能力」の水準維持・向上は、優先順位が著しく高い。

(3)日本社会においては現代日本語の運用能力重要であるが、現代日本語は突然変異的に現れたものではなく、漢文古文といった歴史的蓄積を基盤として成り立っている。

(4)したがって、義務教育において漢文の語彙・修辞を学習することは、多くの人が現代日本語における表現技法に長じることに繋がり、より豊かな自己表現他者理解の実現という形で、社会全体の福利に資するものである

(1)と(2)は、まあ大体の人が同意してくれるかと思うけど、一応補足すると、たとえば、「勉強ができない小学生はまず国語ができていない」っていうのはよく指摘されているよな?

なんでって、そりゃ「学習言語による伝達が前提とされているから」だよな。

これは歴史的過去の蓄積の継承には言語が最も重要手段だったからだよね。だって、対面なら非言語的な手法もある程度役に立つけど、時間的距離的制約からして対面による伝達のみに頼るのは非効率すぎるよね。

今となっては、動画や音声を記録してそれを広く伝播させることも可能にはなったけれど、それだって結局かなりの部分を言語依存しているよね。

世界中を探せば、たとえば言語ではなく音楽を用いたコミュニケーションを重視する民族存在するかもしれないけど、そういった方法論は全くヘゲモニーを握っていないよね?

画像」を共有するインスタ、「動画」を共有するTikTok、それぞれそれなりに流行ったけど、これらがSNSの最大勢力か?違うよね、ここでも「言語」を共有するコミュニケーションツールが最大勢力よね。

したがって、「言語」の問題は、他の「音楽」とか「美術」とかと同列に語ることはできない。

個々の認知思考への影響もあるけれども、それ以上に社会全体の問題として、人類の発展を支えてきた知恵・知識継承認識の共有による社会形成といった点において、「言語」こそが最優先と言ってもいい。

で、どっちかっていうと、(3)や(4)の方が意見の分かれるところだよね。

この辺は実感がない人が一定数いても仕方がないかなとも思うので、いくつか具体例を挙げていく。

たとえば、語彙のレベルでは「五十歩百歩」とか「鼎の軽重を問う」とかになる訳だけど、もう少し広く文章表現にも関係している。

冒頭で書いた「教養なき輩に教養が何たるかを語ることができようか」は【反語】という表現技法で、これ漢文由来です。(もちろん英語にも反語的な表現はあるけど、日本語の文章表現の由来は漢文の方。)

すべからく~だ」の誤用がちょくちょく話題になるけど、これ【返読文字】という漢文の読み下し技法を由来とする表現だね。(漢文的には「須らく~べし」)

あと、よくあるのは、【対句】かな。「Aはα、Bはβ」みたいなやつ。

杜甫の『春望』の「感時花濺涙 恨別鳥驚心」(時に感じて 花にも涙を濺ぎ 別れを恨んで 鳥にも心を驚かす)が典型例。

項羽の『垓下の歌』の抜山蓋世、正確には「力抜山兮気蓋世」(力山を抜き 気世を覆う)も有名だけど、厳密には対句とはちょっと違うのかな。

こういう文章表現現代日本語でも見たことない?

それと、結構重要な影響を及ぼしているのが、「同じようなことを複数回表現したいときに、できる限り同じ言葉を使わない」というルール

冒頭で僕が書いた「能力不足により学習成果を碌に得られなかったせいで、勉強意味がないと思っている」っていう文章だけど、これ「勉強が苦手だったせいで、勉強による成果が得られなかったせいで、勉強意味がないと思っている」という表現だったら、どう?

なんだか頭悪そうに見えるし、その点を置いておいても、同じ単語が出てくるせいで目が滑ってあんまり頭に入ってこなくない?

要するに、見栄えが悪いという美学問題でもあるんだけど、読みやすさや読み手に浮かぶイメージの豊かさ観点から、できる限り、別の語彙で(=表現吟味し、言葉を尽くして)語るのが良い文章ということだし、これは漢文から大いに技法を学べるところなの。

文化的影響の側面を言い出したら、たとえば井伏鱒二の「さよならけが人生だ」とかかなり色々あるけど、実利の話としては脱線かもしれないし、そこはまあいいや。

とりあえず、ざっとした話としては、漢文現代日本語の語彙・表現リズムに大きく貢献しているし、それは無意識のうちに現代日本話者に多大な影響を及ぼしている」とだけ理解してくれればいい。

結論

漢文重要なのは言語」が重要から

漢文を学ぶことは現代日本語を学ぶことであり、これ抜きに豊かな文章表現はできない。

できるっていうんなら、実例を持ってきやがれ、ってんだ。

(実際、本当にそういうものがあるのなら、日本語の新たな可能性だから、見てみたいと思う。)

追記

優先度が低い

こっちは優先度が高いと思っていて、その理由を「言語重要性」と「日本語における漢文重要性」としてるので、「優先度が低い」とだけ主張しても平行線なのよ。

どちらかの点を否定する論拠がほしい。

現代数学だって当然に突然変異ではなく歴史的蓄積を基盤として成り立つものであるが、数学能力を育むためにユークリッド原論から始めようという奴はおらぬ。

一理ある。

ただ、問題は、現代日本語の「修辞学」を学ぶ方法ほとんどなく、事実上漢文がそれを補っている、っていうことなのよ。

現代文の授業で充分論理的表現技法を習える。

断片的な読解テクニックは教えてもらえても、まともに「修辞学」を習えた覚えがない。それを言うなら漢文だって充分ではないけど、有用度は漢文の方がかなり高いと思う。

まあ、しょせん僕の経験しかないので、ある程度多くの人の共通体験として、「現代文の授業のおかけでこれが身に着いたよね」というのが明確になれば、議論も落ち着くのかもしれない。

漢文三角関数高校で習うのでは?

そうだっけか。

僕は中一で漢文中三三角関数を習ったけど、私立中高一貫だったので、カリキュラムいびつだったからなのかも。

もしかして普通公立中学高校学校教育のことわかってないかもしらんね。

そういう意味では、僕の方こそ発言資格いかもしれない。

高校で)論理国語選択、(中学で)漢文は必修。

なるほど、2022年から論理国語」という科目が増えたんだね。ものを知らずに思い込みで主張して申し訳ない。

https://www.taishukan.co.jp/kokugo/product/?type=textbook&id=63

カリキュラムを見ると、「定義」「具体的/抽象的」「立場・対比・対立・仮説」「統計分析・分類」等に重点を置いているみたいで良さそうだね。

これを必修化してはどうか、というのはよくわかる。

anond:20240302000059

ほんとうに趣味で好きに作りたいだけなら、評価基準を気にする必要はないわね

第三者から評価されたいなら、歴史的評価されてきた作品を知り、技法進化を学び、現代評価基準を知り、自分の強みとポジショニングを考え、能力的に可能最適化を行わなければならないだろう

ほんとの天才以外は努力戦略でなんとかやり繰りするしかないのは、どの分野でも一緒だろうな

2024-03-01

anond:20240301115444

実際加筆からイラスト技法に入ってく人多いからな。

手書きAIもどっちも使いこなせるやつは使える。計算機無くても暗算できるほうがいいのと同じ。

2024-02-09

ボアニメOPの鍔迫り合いの話

現在放映中の深夜アニメ勇気爆発バーンブレイバーンを楽しみに見ている。

ジャンルのものメタ系統作品で、一見「令和の勇者ロボシリーズ」だけど、おそらく最終的には「令和のまどマギ」枠になるのではないだろうかという予感がある。ジャンルについて自己言及的なあたりのメタさは「SSSS.GRIDMAN」にも通じるところがある気もしなくはない。

ジャンルメタる上で重要になるのが「様式」で、本作の序盤は「スーパーロボットアニメ」の様式が(相対的に)リアルロボット寄りの世界観に持ち込まれときギャップ違和感描写話題になりXのトレンドに上っていた。

本作の監督である大張正己その人は、特にロボットアニメ造形や演出において数々の様式を作り上げた人で、特徴的ながらも非常に汎用性が高く効果的な技法名前文字って「バリ○○」みたい名前がつけられたりしている。アニメに詳しくない人でも独特のケレン味と「気持ちの良さ」は一度見ただけで確実に印象に残るはずだ。

氏の功績や影響力はめちゃくちゃ大きいのだが、それにしてもロボットアニメというジャンルは全体として演出様式を重んじる傾向にある印象がある。理由はいくつか考えられるがそれは置いておきます



演出様式という視点で注目すると非常に面白いのがオープニング映像だ。ロボアニメのオープニングアニメーションは様式美が強く、翻ってそのアニメ作品がどの程度ジャンル様式に則っているかを測る一種のリトマス紙にもなる。


冒頭で例に出した「SSSS.GRIDMAN」はアニメーション全体が映像演出教科書になっていいんじゃないかというレベルで非常に様式を押さえた作りになっている。OP映像も非常にわかやすい。

https://www.youtube.com/watch?v=ku6Lz0dlTfs

味方は上手(かみて)からベクトル最後ラスボスは下手(しもて)画面上側。物語キーになる人物の配置、顔の向きなどかなり構造として作り込まれてあり完璧だ。余談ながら、この作品は大張演出オマージュしすぎたあまり、本人から若干苦言を呈される(のち和解)ということもあった。

上手下手は映像演出の基本のキながら一瞬のカットでも効果が抜群なのと、ロボットには人間ほどの露骨な顔の表情がつけられないからか、OP映像では比較様式に則って素直に使われるようだ。


バーンブレイバーン」でも見事なくらい上手下手の様式に則っている。

https://www.youtube.com/watch?v=Zkg_03wzNKQ

味方勢力が上手から下手向き。グリッドマンもそうだが、徹底することで非常にヒロイックな印象になる。ここで気になるのが、1分あたりからの鍔迫り合いだ。当初上手にいたブレイバーンが途中で相対する敵(?)と逆の向きになり下手側に移動する。

下手側は「攻撃を向けられている側/劣勢側」にもなるので、この剣戟シーンでブレイバーンが押されている状況なら無くはなさそうだが、キメのカットではほぼシンメトリーで力が拮抗しているもの同士に見える。

他方同じような構図で味方側が下手にくる鍔迫り合いは他にもある。


ガンダム00 2nd 1期OP

https://www.youtube.com/watch?v=5gdItTOUpDM

ガンダム00 2nd 2期OP

https://www.youtube.com/watch?v=CgqXWXjA8WE

どちらも終盤、主人公機とライバル機が鍔迫り合いをするが、主人公側が下手、ライバル機が上手になる。

これは作中での2人の関係性を理解すれば納得がいくもので、というのもこのライバルキャラ主人公一方的に執着して付け狙うだけで逆に主人公側にはこのライバルキャラとは特に戦う理由がなく、都度からまれてはあしらうというだけの関係性でしかない。ライバルの強い一方通行片思いが反映されている演出だろう。

ガンダムといえばそれ自体様式重力が強い作品だが、中でも演出様式を重んじていると思われる作品に「ガンダムSEED」がある。シリーズの中でも妙に大張成分を感じさせる作品は、メカデザインも含めて独特なケレン味を帯びた作風になっている。

この作品OPでも鍔迫り合いが登場する。


SEED無印、確か3期くらいのOP。※期間限定公開(おそらく劇場版上映のため)

https://www.youtube.com/watch?v=AHwxpKaufrw

ここでも1分あたりで味方と因縁のある敵との剣戟があるが上手が味方機だ。

ちなみにこのOP物語が大きく動くタイミングでの新規OPで、演出によってその後の勢力の変動が暗示されるものになっており楽曲歌詞とも絶妙リンクしたSEEDシリーズきっての名OPになっている。


鍔迫り合いではないが、上手下手の扱いが非常に巧みなのがガンダムW後期OPだ。

https://www.youtube.com/watch?v=ICOwBtm8L_s

冒頭で上手からまっすぐに抜けていくウイングゼロがとてもヒロイックだ。最後ウイングゼロライバル機と相対して下手に地球を写したあとの掴み合いで画面が回転してウイングゼロが下手下側にくる。その角度のままライフルを発射する。

牽強付会すれば、初代ガンダム1話アムロザクを刺した決めカットと同じ構図で劇的であるそもそもガンダムWという作品自体、味方がとにかく劣勢になりがちでだいたい常に負けている側なので、主人公の見上げるカットとともに逆転の一発、というのはとても熱く効果的だ。


最後に、同じガンダムシリーズOPでいうと映像演出の面で興味深いと思ったのが直近の「水星魔女」。ネタバレが含まれるので未視聴の方はご注意。

https://www.youtube.com/watch?v=aU8ruUe7UlE

冒頭で主人公が上手入りの動きをするのに対して、主人公であるエアリアルはサビ部分の見せ場で、一瞬上手から入ったあとは画面中央奥に飛んでいく。そして最後に逆光シンメトリーという、若干不穏なカットで終わる。特に最後の構図は何か小骨がのどに刺さったような違和感を覚えるものがある。

初期の作品キービジュアルではエアリアル逆立ちをするように反転していたりと、何かしらエアリアルという機体に異質さを表現しようとした意図がうかがえる。

そして2期OP

https://www.youtube.com/watch?v=0Zmt74GeVpY

45秒あたりでようやくエアリアル改修型が上手入りするが、それを見上げるスレッタの表情は不安気で、新型機登場というOP華のシーンながらどこか不気味なシーンにもなっている。

そして、物語クライマックスに入り、OPカット更新される。

https://www.youtube.com/watch?v=bJa4Fwi5X9g

1分あたりからスレッタの本当の後継機になったキャリバーンが満を持して上手から随伴機とともにバーストし、その先から敵対してしまった改修型が下手入りし、剣戟カットでキメる。

2024-01-29

anond:20240103075612

メモ力学以外にも、論理学とか弁証法技法ファンタジーな設定に混ぜる。既存のもの調査してないけど死ぬほどありそう

例。骨を操る力で傘を飛ばし攻撃された、のでいや骨を飛ばしてくれと指摘して防ぐ、しかし傘にも骨はあるだろうと反論され防げない

2024-01-25

anond:20240125165227

視覚聴覚身体特定部位に非接触センサが集中してるから使いやすいけど

触覚は脳ハックしない限り無理そう

味と匂いは将来的になんかレーザー照射みたいな技法でいけそうな気もする

2024-01-14

anond:20240113144228

表現技法自分のものでないにせよ、内容は自分主観体験を持ち出さなければ会話は成立しないのだから

どうあがいても自分表現になる。

2024-01-06

風邪引いたかApple Musicで「風邪」と検索して出てきた曲全部聴いてた

全6曲。

風邪をひいた時の歌/[Alexandros]

落ち着いたアレキサンドロス。よく聴いてるわけじゃないけど『kick&spin』とか『閃光』とかのイメージが強くて意外な気もしつつ、耳触りのよい英語結構好き。何言ってるのか分かんないけど。

日本語で歌うパートにくると歌詞の内容が分かりだす。「午後一時半の小田急線」——どうやら、一度出勤したけど風邪気味だから午後休取って早退したやつの話らしい。サボってる学生や、楽しそうな主婦がいたりする時間帯だ。うんうん、わかるわかる。

そして彼は、最寄りに着いたところでふと気付く。このまま乗っていれば実家に帰れる、と。そして実家で猫に会い、(おそらくは親に)小言を言われ、おいしい味噌汁を飲む——。

は?

小田急沿いに実家……?

ペットを飼えてる実家……?

そして自分独立……?

この曲は、俺のような英語リスニングもできない片田舎人間風邪をひいた時に聴く歌ではない。ただただ、恵まれ環境にいる人間風邪をひいた時の歌なのだ

「いや、そんな恵まれてもないだろ」と思う方もいるかもしれないが、2番の日本語パートで彼自身もこう内省している。

「思えば恵まれ生活をこう/与えられてたこ坊ちゃんが/ロックンロールなんて/叫んでいいんだろうか?」

彼は会社員というよりはロックを叫ぶバンドマンのようである。アレキサンドロスの人そのものを描いているのかどうかは分からないが(まあどちらでもよい)、芸術系とか創作系・表現系に全ベットできる人間実家が太いというのはままある話である

彼の悩みに答えは出ず、玄関まで送りに出てきた親(おそらく)の顔も見ることができずに電車に乗り込む。「一人部屋のアパートに帰ろう」——ロックで売れまくってるってわけでもないようだ。

曲を聴くというよりは歌詞を読みふけってしまった。この曲で描かれる人物は俺とは全然違うところを生きているけども、好感が持てないかと言えば全然そんなことはないし、そういう人間風邪をひいた時の情景を描いた歌として、うん、よかった。しっとりしたアレキサンドロスも良い。

風邪/amazarashi

名前だけは見たことあるけどちゃんと聴いたことのなかったamazarashi

ピアノイントロから入っていきなり「37℃の微熱」、うん、風邪の歌だ。

そしてなんか、フィロソフィーとか運命とか必然とか言い出したな……と思ってるうちに曲が終わった。歌詞サイトを見る。さっきのアレキサンドロスでも見ていた。

2回目の再生ボタンを押すと、なんとこの曲1分55秒である。そりゃすぐ終わるわけだ。

しかし改めて歌詞を見ると、この曲で描かれる風邪を引いた人間もまあ、全然共感できない類の人間だ。部屋にはソファがあるし、彼女がいるし。フィロソフィーとか運命とか必然とか言い出すあたり、俺には話を合わせることもできなさそうである

彼は「ごめんちょっと調子が悪いだけなんだよ本当に」と言い訳をし、「かれこれ数時間/便器にしがみついて/朦朧と/うわ言」。うわ言だったらフィロソフィーとか言うのもやむなし……か?

2分に満たない短い曲の中で、「朦朧と」のフレーズが繰り返される。印象に残る曲だ。全然好きだ。好きだ、amazarashiもっと俺の調子がよくて、なんか小難しいことを考えたいときに聴きたい。

恋風にのせて/Vaundy

恋風邪じゃねーか!

でもまあ、Vaundyは好きなので(数曲しかいたことないけど…)楽しみである

これ前に聴いたな……。

Apple Music自動再生で似たような曲や売れ線の曲を流してくるので、Vaundyなんかは知らぬうちに受動喫煙しているのだ。

恋風にのせて」というタイトルには、いわゆる恋の病的なもの風邪に例えた「恋風邪」と「風にのせて」言葉や思いを吐き出す行為がかかっていて、全編的にそんな感じの曲である俳句みたいな技法で割とすき。

しゃらくせぇ曲だなあとは思うものの、そのしゃらくささがVaundyの魅力だとも思う。いい曲。

「くだらない愛で/僕たちはいつも笑っている」

風邪/小林

Twitterフォロワーにこの人のファンがいて、ちょくちょく名前情報が目に入っていた。実は曲を聴いたことはないのだが、シャニマスが好きみたいなので信用の持てる人だと思う。

そして肝心の『風邪』。風邪をひいた舞台役者脚本家?のつらさを綴った曲のようであるあんまり面白くない舞台あんまり上手くない芝居をして、叩かれて、病んでいるようだ。そんな感じの「風邪ニュアンスを感じた。

自らの作品表現稚拙さに苦しむというのは、個人的には結構わかる。わかるけれども、今食べたい料理はそれじゃない。それじゃないんだ……全然上流階級人間を描いてていいからがっつり熱出して寝込んでてほしかった……。こういう形の風邪全然あるんだけども。こういう形の風邪の話だよね?解釈に失敗してるような気もする。

それはそれとしていい曲だと思うし、小林私のボーカル結構すき。やはり信用の持てる人だと思う。元気になったら(あるいは精神的に病んだら)他の曲も聴いてみようかな。

⑤ただの風邪/KIRINJI

エイリアンしかいたことのないキリンジ

この曲もしっとりした雰囲気で、熱が出てぼーっとしたいときに合っているような気がする。

歌詞としては、風邪が治った直後の情景が描かれている。まだ少しぼんやりとしつつ、でも体の軽さがある、そんな感じ。早くこれになりたい。

「君の手のひらはbutterfly」「僕の額をその翅で慰めた/あぁ」

どうやらこいつにもパートナー的な人間がいるらしい。だけど、不思議嫉妬のような気持ちは湧いてこない。キリンジの、この曲のふんわりとした雰囲気ゆえだろうか。

曲は終盤に1分ほどbutterfly…を連呼して終わる。すごい余韻である風邪ときってこれぐらいの余韻がほしいというか、ぼーっとしたい。いい曲だ。好きだ、キリンジ

風邪が治るまでを再現/ヌミャーン(三味線漫画奏者)

間違いなく1番ひどい。

検索しても歌詞は出てこないし、そもそも歌詞というか一般的な曲の体をなしていない気がするし……音楽に決まったルールなんてねえんだよと言われたらそれまでだけど……。

でも、これが1番なんというか風邪っぽい気がする。風邪引いたときに聞けてよかった。

2024-01-05

anond:20240105210128

クラス内包記法もenumerate関数再帰関数も「技法」とか「公式」いうほど大仰なものじゃなくて

「字」とか「単語レベルのプリミティブなツールだよ

言語最初から用意されてる機能もの

 

技法」とか「公式」にあたるのはアルファベータ法とか動的計画法とかそういうの

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