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2021-03-22

孤独

当時私は二十五歳の青年で、丸まるの内うちのあるビルディングオフィスを持つ貿易商合資会社S・K商会のクラークを勤めていた。実際は、僅わずかばかりの月給なぞ殆ほとんど私自身のお小遣こづかいになってしまうのだが、と云ってW実業学校を出た私を、それ以上の学校へ上げてくれる程、私の家は豊ゆたかではなかったのだ。

 二十一から勤め出して、私はその春で丸四年勤続した訳であった。受持ちの仕事会計の帳簿の一部分で、朝から夕方まで、パチパチ算盤そろばんだまをはじいていればよいのであったが、実業学校なんかやった癖に、小説や絵や芝居や活動写真がひどく好きで、一いっぱし芸術が分る積つもりでいた私は、機械みたいなこの勤務を、外ほかの店員達よりも一層いやに思っていたことは事実であった。同僚達は、夜よな夜なカフェ廻りをやったり、ダンス場へ通かよったり、そうでないのは暇ひまさえあればスポーツの話ばかりしていると云った派手はでで勇敢で現実的な人々が大部分であったから、空想好きで内気者うちきものの私には、四年もいたのだけれど、本当の友達は一人もないと云ってよかった。それが一際ひときわ私のオフィス勤めを味気あじきないものにしたのだった。

 ところが、その半年ばかり前からというものは、私は朝々の出勤を、今迄いままで程はいやに思わぬ様になっていた。と云うのは、その頃十八歳の木崎初代が初めて、見習みならいタイピストとしてS・K商会の人となったかである木崎初代は、私が生れるときから胸に描いていた様な女であった。色は憂鬱ゆううつな白さで、と云って不健康な感じではなく、身体からだは鯨骨くじらぼねの様にしなやかで弾力に富み、と云ってアラビヤ馬みたいに勇壮うそうなのではなく、女にしては高く白い額に左右不揃いな眉まゆが不可思議な魅力をたたえ、切れの長い一ひとかわ目に微妙な謎を宿し、高からぬ鼻と薄過ぎぬ唇が、小さい顎あごを持った、しまった頬ほおの上に浮彫うきぼりされ、鼻と上唇の間が人並ひとなみよりは狭くて、その上唇が上方にややめくれ上った形をしていると、細かに書いてしまうと、一向初代らしい感じがしないのだが、彼女は大体その様に、一般美人の標準にはずれた、その代りには私丈けには此上このうえもない魅力を感じさせる種類の女性であった。

 内気者の私は、ふと機会を失って、半年もの間、彼女言葉も交わさず、朝顔を見合わせても目礼さえしない間柄であった。(社員の多いこのオフィスでは、仕事共通ものや、特別に親しい者の外は、朝の挨拶などもしない様な習わしであった)それが、どういう魔(?)がさしたものか、ある日、私はふと彼女に声をかけたのである。後になって考えて見ると、この事が、いや私の勤めているオフィス彼女入社して来たことすらが、誠に不思議めぐり合せであった。彼女と私との間に醸かもされた恋のことを云うのではない。それよりも、その時彼女に声をかけたばっかりに、後に私を、この物語に記しるす様な、世にも恐ろしい出来事に導いた運命について云うのである

 その時木崎初代は、自分で結ゆったらしい、オールバックまがいの、恰好かっこうのいい頭を、タイプライターの上にうつむけて、藤色セル仕事着の背中を、やや猫背にして、何か熱心にキイを叩たたいていた。

HIGUCHI HIGUCHI HIGUCHI HIGUCHI HIGUCHI ……

 見ると、レタペーパの上には、樋口ひぐちと読むのであろう、誰かの姓らしいものが、模様みたいにベッタリと並んでいた。

 私は「木崎さん、御熱心ですね」とか何とか云うつもりであったのだ。それが、内気者の常として、私はうろたえてしまって、愚かにも可成かなり頓狂とんきょうな声で、

樋口さん」

 と呼んでしまった。すると、響ひびきに応じる様に、木崎初代は私の方をふり向いて、

「なあに?」

 と至極しごく落ちついて、だが、まるで小学生みたいなあどけない調子で答えたのである彼女樋口と呼ばれて少しも疑う所がないのだ。私は再びうろたえてしまった。木崎というのは私の飛とんでもない思違おもいちがいだったのかしら。彼女彼女自身の姓を叩いていたに過ぎないのかしら。この疑問は少しの間私に羞恥しゅうちを忘れさせ私は思わず長い言葉を喋しゃべった。

あなた樋口さんて云うの? 僕は木崎さんだとばかり思っていた」

 すると、彼女も亦またハッとした様に、目のふちを薄赤くして、云うのである

「マア、あたしうっかりして。……木崎ですのよ」

「じゃあ、樋口っていうのは?」

 あなたのラヴ? と云いかけて、びっくりして口をつぐんだ。

「何なんでもないのよ。……」

 そして木崎初代は慌あわてて、レタペーパを器械からとりはずし、片手で、もみくちゃにするのであった。

 私はなぜこんなつまらない会話を記したかというに、それには理由があるのだ。この会話が私達の間にもっと深い関係を作るきっかけを為なしたという意味ばかりではない。彼女が叩いていた「樋口」という姓には、又彼女樋口と呼ばれて何の躊躇ちゅうちょもなく返事をした事実には、実はこの物語根本こんぽんに関する大きな意味が含まれていたかである

 この書物かきものは、恋物語を書くのが主眼でもなく、そんなことで暇どるには、余りに書くべき事柄が多いので、それからの、私と木崎初代との恋愛の進行については、ごくかいつまんで記すに止とどめるが、この偶然の会話を取交とりかわして以来、どちらが待ち合わせるともなく、私達はちょくちょく帰りが一緒になる様になった。そして、エレベーターの中と、ビルディングから電車停留所までと、電車にのってから彼女巣鴨すがもの方へ、私は早稲田わせだの方へ、その乗換場所までの、僅わずかの間を、私達は一日中の最も楽しい時間とする様になった。間もなく、私達は段々大胆になって行った。帰宅を少しおくらせて、事務所に近い日比谷ひびや公園に立寄り片隅かたすみのベンチに、短い語らいの時間を作ることもあった。又、小川町おがわまちの乗換場で降りて、その辺のみすぼらしいカフェに這入はいり、一杯ずつお茶を命じる様なこともあった。だが、うぶな私達は、非常な勇気を出して、ある場末ばすえのホテルへ這入って行くまでには、殆ど半年もかかった程であった。

 私が淋さびしがっていた様に、木崎初代も淋しがっていたのだ。お互たがいに勇敢なる現代人ではなかったのだ。そして、彼女容姿が私の生れた時から胸に描いていたものであった様に、嬉しいことには、私の容姿も亦また彼女が生れた時から恋する所のものであったのだ。変なことを云う様だけれど、容貌については、私は以前からややたのむ所があった。諸戸道雄もろとみちおというのは矢張やはりこの物語重要な役目を演ずる一人物であって、彼は医科大学卒業して、そこの研究室である奇妙な実験従事している男であったが、その諸戸道雄が、彼は医学生であり、私は実業学校の生徒であった頃から、この私に対して、可成かなり真剣な同性の恋愛を感じているらしいのである

 彼は私の知る限りに於おいて、肉体的にも精神的にも、最も高貴ノーブルな感じの美青年であり、私の方では決して彼に妙な愛着を感じている訳ではないけれど、彼の気難しい撰択に適かなったかと思うと、少くとも私は私の外形について聊いささかの自信を持ち得うる様に感じることもあったのである。だが、私と諸戸との関係については、後に屡々しばしば述べる機会があるであろう。

 それは兎とも角かく、木崎初代との、あの場末ホテルに於おいての最初の夜は、今も猶なお私の忘れ兼かねる所のものであった。それはどこかのカフェで、その時私達はかけおち者の様な、いやに涙っぽく、やけな気持ちになっていたのだが、私は口馴れぬウィスキイをグラスに三つも重ねるし、初代も甘いカクテルを二杯ばかりもやって、二人共真赤まっかになって、やや正気を失った形で、それ故ゆえ、大した羞恥を感じることもなく、そのホテルカウンタアの前に立つことが出来たのであった。私達は巾はばの広いベッドを置いた、壁紙にしみのある様な、いやに陰気な部屋に通された。ボーイが一隅の卓テーブルの上に、ドアの鍵と渋茶しぶちゃとを置いて、黙って出て行った時、私達は突然非常な驚きの目を見交わした。初代は見かけの弱々しい割には、心しんにしっかりした所のある娘であったが、それでも、酔よいのさめた様な青ざめた顔をして、ワナワナと唇の色をなくしていた。

「君、怖いの?」

 私は私自身の恐怖をまぎらす為に、そんなことを囁ささやいた。彼女は黙って、目をつぶる様にして、見えぬ程に首を左右に動かした。だが云うまでもなく、彼女も怖がっているのだった。

 それは誠に変てこな、気拙きまずい場合であった。二人とも、まさかこんな風になろうとは予期していなかった。もっとさりげなく、世の大人達の様に、最初の夜を楽しむことが出来るものと信じていた。それが、その時の私達には、ベッドの上に横になる勇気さえなかったのだ。着物を脱いで、肌を露あらわすことなど思いも及ばなかった。一口に言えば、私達は非常な焦慮しょうりょを感じながら、已すでに度々たびたび交わしていた唇をさえ交わすことなく、無論その外の何事をもしないで、ベッドの上に並んで腰をかけて、気拙さをごまかす為に、ぎこちなく両足をブラブラさせながら、殆ど時間もの間、黙っていたのである

「ね、話しましょうよ。私何だか小さかった時分のことが話して見たくなったのよ」

 彼女が低い透き通った声でこんなことを云った時、私は已すでに肉体的な激しい焦慮を通り越して、却かえって、妙にすがすがしい気持になっていた。

「アア、それがいい」私はよい所へ気がついたと云う意味で答えた。

「話して下さい。君の身の上話を」

 彼女身体を楽な姿勢しせいにして、すみ切った細い声で、彼女の幼少の頃からの、不思議な思出おもいでを物語るのであった。私はじっと耳をすまして、長い間、殆ど身動きもせずそれに聞き入っていた。彼女の声は半なかば子守歌の様に、私の耳を楽しませたのである

 私は、それまでにも又それから以後にも、彼女の身の上話は、切れ切れに、度々たびたび耳にしたのであったが、この時程感銘かんめい深くそれを聞いたことはない。今でも、その折の彼女の一語一語を、まざまざと思い浮うかべることが出来る程である。だが、ここには、この物語の為には、彼女の身の上話を悉ことごとくは記す必要がない。私はその内から、後にこの話に関係を生じるであろう部分丈けを極ごく簡単に書きとめて置けばよい訳である

「いつかもお話した様に、私はどこで生れた誰の子なのかも分らないのよ。今のお母さん――あなたはまだ逢わないけれど、私はそのお母さんと二人暮ぐらしで、お母さんの為にこうして働いている訳なの――その私のお母さんが云うのです。初代や、お前は私達夫婦が若かった時分、大阪川口かわぐちという船着場ふなつきばで、拾って来て、たんせいをして育て上げた子なのだよ。お前は汽船待合所の、薄暗い片隅に、手に小さな風呂敷包ふろしきづつみを持って、めそめそと泣いていたっけ。あとで、風呂敷包みを開けて見ると、中から多分お前の先祖のであろう、一冊の系図書けいずがきと、一枚の書かきつけとが出て来て、その書きつけで初代というお前の名も、その時丁度ちょうどお前が三つであったことも分ったのだよ。でもね、私達には子供がなかったので、神様から授さずかった本当の娘だと思って、警察手続てつづきもすませ、立派にお前を貰もらって来て、私達はたんせいをこらしたのさ。だからね、お前も水臭い考えを起したりなんぞしないで、私を――お父さんも死んでしまって、一人ぼっちなんだから――本当のお母さんだと思っていておくれよ。とね。でも、私それを聞いても、何だかお伽噺とぎばなしでも聞かせて貰っている様で、夢の様で、本当は悲しくもなんともなかったのですけれど、それが、妙なのよ。涙が止めどもなく流れて仕様がなかったの」

 彼女の育ての父親が在世ざいせいの頃、その系図書きを色々調べて、随分本当の親達を尋たずね出そうと骨折ったのだ。けれど系図書きに破けた所があって、ただ先祖名前や号やおくり名が羅列られつしてあるばかりで、そんなものが残っている所を見れば相当の武士さむらいの家柄には相違ないのだが、その人達の属した藩はんなり、住居なりの記載が一つもないので、どうすることも出来なかったのである

「三つにもなっていて、私馬鹿ですわねえ。両親の顔をまるで覚えていないのよ。そして、人混みの中で置き去りにされてしまうなんて。でもね。二つ丈け、私、今でもこう目をつむると、闇の中へ綺麗きれいに浮き出して見える程、ハッキリ覚えていることがありますわ。その一つは、私がどこかの浜辺の芝生の様な所で、暖かい日に照らされて、可愛い赤あかさんと遊んでいる景色なの。それは可愛い赤さんで、私は姉ねえさまぶって、その子のお守もりをしていたのかもしれませんわ。下の方には海の色が真青に見えていて、そのずっと向うに、紫色に煙けむって、丁度牛の臥ねた形で、どこかの陸おかが見えるのです。私、時々思うことがありますわ。この赤さんは、私の実の弟か妹で、その子は私みたいに置去りにされないで、今でもどこかに両親と一緒に仕合せに暮しているのではないかと。そんなことを考えると、私何だか胸をしめつけられる様に、懐しい悲しい気持になって来ますのよ」

 彼女は遠い所を見つめて、独言ひとりごとの様に云うのである。そして、もう一つの彼女の幼い時の記憶と云うのは、

「岩ばかりで出来た様な、小山があって、その中腹から眺めた景色なのよ。少し隔へだたった所に、誰かの大きなお邸やしきがあって、万里ばんりの長城ちょうじょうみたいにいかめしい土塀どべいや、母屋おもやの大鳥おおとりの羽根を拡ひろげた様に見える立派な屋根や、その横手にある白い大きな土蔵なんかが、日に照てらされて、クッキリと見えているの。そして、それっ切りで、外ほかに家らしいものは一軒もなく、そのお邸の向うの方には、やっぱり青々とした海が見えているし、その又向うには、やっぱり牛の臥た様な陸地がもやにかすんで、横よこたわっているのよ。きっと何ですわ。私が赤さんと遊んでいた所と、同じ土地景色なのね。私、幾度その同じ場所を夢に見たでしょう。夢の中で、アア又あすこへ行くんだなと思って、歩いていると、きっとその岩山の所へ出るに極きまっていますわ。私、日本中を隅々まで残らず歩き廻って見たら、きっとこの夢の中の景色と寸分違わぬ土地があるに違いないと思いますわ。そしてその土地こそ私の懐しい生れ故郷なのよ」

ちょっとちょっと」私はその時、初代の話をとめて云った。「僕、まずいけれど、そこの君の夢に出て来る景色は、何だか絵になり相そうだな。書いて見ようか」

「そう、じゃあもっと詳しく話しましょうか」

 そこで、私は机の上の籠かごに入れてあったホテルの用箋ようせんを取出して、備そなえつけのペンで、彼女が岩山から見たという海岸景色を描いた。その絵が丁度手元に残っていたので、版にしてここに掲かかげて置くが、この即席そくせきのいたずら書きが、後に私にとって甚だ重要な役目をつとめてくれ様などとは、無論その時には想像もしていなかったのである

「マア、不思議ねえ。その通りですのよ。その通りですのよ」

 初代は出来上った私の絵を見て、喜ばしげに叫んだ。

「これ、僕貰もらって置いてもいいでしょう」

 私は、恋人の夢を抱いだく気持で、その紙を小さく畳たたみ、上衣うわぎの内ポケットしまいながら云った。

 初代は、それから又、彼女物心ついてからの、様々の悲しみ喜びについて、尽きぬ思出を語ったのである。が、それはここに記す要はない。兎とも角かくも、私達はそうして、私達の最初の夜を、美しい夢の様に過すごしてしまったのである。無論私達はホテルに泊りはしないで、夜更よふけに、銘々めいめいの家に帰った。

赤い部屋

異常な興奮を求めて集った、七人のしかつめらしい男が(私もその中の一人だった)態々わざわざ其為そのためにしつらえた「赤い部屋」の、緋色ひいろの天鵞絨びろうどで張った深い肘掛椅子に凭もたれ込んで、今晩の話手が何事か怪異物語を話し出すのを、今か今かと待構まちかまえていた。

 七人の真中には、これも緋色の天鵞絨で覆おおわれた一つの大きな円卓子まるテーブルの上に、古風な彫刻のある燭台しょくだいにさされた、三挺さんちょうの太い蝋燭ろうそくがユラユラと幽かすかに揺れながら燃えていた。

 部屋の四周には、窓や入口のドアさえ残さないで、天井から床まで、真紅まっかな重々しい垂絹たれぎぬが豊かな襞ひだを作って懸けられていた。ロマンチック蝋燭の光が、その静脈から流れ出したばかりの血の様にも、ドス黒い色をした垂絹の表に、我々七人の異様に大きな影法師かげぼうしを投げていた。そして、その影法師は、蝋燭の焔につれて、幾つかの巨大な昆虫でもあるかの様に、垂絹の襞の曲線の上を、伸びたり縮んだりしながら這い歩いていた。

 いつもながらその部屋は、私を、丁度とほうもなく大きな生物心臓の中に坐ってでもいる様な気持にした。私にはその心臓が、大きさに相応したのろさを以もって、ドキンドキンと脈うつ音さえ感じられる様に思えた。

 誰も物を云わなかった。私は蝋燭をすかして、向側に腰掛け人達の赤黒く見える影の多い顔を、何ということなしに見つめていた。それらの顔は、不思議にも、お能の面の様に無表情に微動さえしないかと思われた。

 やがて、今晩の話手と定められた新入会員のT氏は、腰掛けたままで、じっと蝋燭の火を見つめながら、次の様に話し始めた。私は、陰影の加減で骸骨の様に見える彼の顎が、物を云う度にガクガクと物淋しく合わさる様子を、奇怪なからくり仕掛けの生人形でも見る様な気持で眺めていた。

 私は、自分では確かに正気の積りでいますし、人も亦またその様に取扱って呉くれていますけれど、真実まったく正気なのかどうか分りません。狂人かも知れません。それ程でないとしても、何かの精神病者という様なものかも知れません。兎とに角かく、私という人間は、不思議な程この世の中がつまらないのです。生きているという事が、もうもう退屈で退屈で仕様がないのです。

 初めの間うちは、でも、人並みに色々の道楽に耽ふけった時代もありましたけれど、それが何一つ私の生れつきの退屈を慰なぐさめては呉れないで、却かえって、もうこれで世の中の面白いことというものはお仕舞なのか、なあんだつまらないという失望ばかりが残るのでした。で、段々、私は何かをやるのが臆劫おっくうになって来ました。例えば、これこれの遊びは面白い、きっとお前を有頂天にして呉れるだろうという様な話を聞かされますと、おお、そんなものがあったのか、では早速やって見ようと乗気になる代りに、まず頭の中でその面白さを色々と想像して見るのです。そして、さんざん想像を廻めぐらした結果は、いつも「なあに大したことはない」とみくびって了しまうのです。

 そんな風で、一時私は文字通り何もしないで、ただ飯を食ったり、起きたり、寝たりするばかりの日を暮していました。そして、頭の中丈だけで色々な空想を廻らしては、これもつまらない、あれも退屈だと、片端かたはしからけなしつけながら、死ぬよりも辛い、それでいて人目には此上このうえもなく安易生活を送っていました。

 これが、私がその日その日のパンに追われる様な境遇だったら、まだよかったのでしょう。仮令たとえ強いられた労働しろ兎に角何かすることがあれば幸福です。それとも又、私が飛切りの大金持ででもあったら、もっとよかったかも知れません。私はきっと、その大金の力で、歴史上の暴君達がやった様なすばらしい贅沢ぜいたくや、血腥ちなまぐさい遊戯や、その他様々の楽しみに耽ふけることが出来たでありましょうが、勿論それもかなわぬ願いだとしますと、私はもう、あのお伽噺とぎばなしにある物臭太郎の様に、一層死んで了った方がましな程、淋しくものういその日その日を、ただじっとして暮す他はないのでした。

 こんな風に申上げますと、皆さんはきっと「そうだろう、そうだろう、併し世の中の事柄に退屈し切っている点では我々だって決してお前にひけを取りはしないのだ。だからこんなクラブを作って何とかして異常な興奮を求めようとしているのではないか。お前もよくよく退屈なればこそ、今、我々の仲間へ入って来たのであろう。それはもう、お前の退屈していることは、今更ら聞かなくてもよく分っているのだ」とおっしゃるに相違ありません。ほんとうにそうです。私は何もくどくどと退屈の説明をする必要はないのでした。そして、あなた方が、そんな風に退屈がどんなものだかをよく知っていらっしゃると思えばこそ、私は今夜この席に列して、私の変てこな身の上話をお話しようと決心したのでした。

 私はこの階下のレストランへはしょっちゅう出入でいりしていまして、自然ここにいらっしゃる御主人とも御心安く、大分以前からこの「赤い部屋」の会のことを聞知っていたばかりでなく、一再いっさいならず入会することを勧められてさえいました。それにも拘かかわらず、そんな話には一も二もなく飛びつき相そうな退屈屋の私が、今日まで入会しなかったのは、私が、失礼な申分かも知れませんけれど、皆さんなどとは比べものにならぬ程退屈し切っていたからです。退屈し過ぎていたからです。

 犯罪探偵遊戯ですか、降霊術こうれいじゅつ其他そのたの心霊上の様々の実験ですか、Obscene Picture の活動写真や実演やその他のセンジュアル遊戯ですか、刑務所や、瘋癲病院や、解剖学教室などの参観ですか、まだそういうものに幾らかでも興味を持ち得うるあなた方は幸福です。私は、皆さんが死刑執行のすき見を企てていられると聞いた時でさえ、少しも驚きはしませんでした。といいますのは、私は御主からそのお話のあった頃には、もうそういうありふれた刺戟しげきには飽き飽きしていたばかりでなく、ある世にもすばらしい遊戯、といっては少し空恐しい気がしますけれど、私にとっては遊戯といってもよい一つの事柄発見して、その楽しみに夢中になっていたからです。

 その遊戯というのは、突然申上げますと、皆さんはびっくりなさるかも知れませんが……、人殺しなんです。ほんとうの殺人なんです。しかも、私はその遊戯発見してから今日までに百人に近い男や女や子供の命を、ただ退屈をまぎらす目的の為ばかりに、奪って来たのです。あなた方は、では、私が今その恐ろしい罪悪を悔悟かいごして、懺悔ざんげ話をしようとしているかと早合点なさるかも知れませんが、ところが、決してそうではないのです。私は少しも悔悟なぞしてはいません。犯した罪を恐れてもいません。それどころか、ああ何ということでしょう。私は近頃になってその人殺しという血腥い刺戟にすら、もう飽きあきして了ったのです。そして、今度は他人ではなくて自分自身を殺す様な事柄に、あの阿片アヘン喫煙に耽り始めたのです。流石さすがにこれ丈けは、そんな私にも命は惜しかったと見えまして、我慢我慢をして来たのですけれど、人殺しさえあきはてては、もう自殺でも目論もくろむ外には、刺戟の求め様がないではありませんか。私はやがて程なく、阿片の毒の為に命をとられて了うでしょう。そう思いますと、せめて筋路の通った話の出来る間に、私は誰れかに私のやって来た事を打開けて置き度いのです。それには、この「赤い部屋」の方々が一番ふさわしくはないでしょうか。

 そういう訳で、私は実は皆さんのお仲間入りがし度い為ではなくて、ただ私のこの変な身の上話を聞いて貰い度いばかりに、会員の一人に加えて頂いたのです。そして、幸いにも新入会の者は必ず最初の晩に、何か会の主旨に副そう様なお話をしなければならぬ定きめになっていましたのでこうして今晩その私の望みを果す機会をとらえることが出来た次第なのです。

 それは今からざっと三年計ばかり以前のことでした。その頃は今も申上げました様に、あらゆる刺戟に飽きはてて何の生甲斐もなく、丁度一匹の退屈という名前を持った動物ででもある様に、ノラリクラリと日を暮していたのですが、その年の春、といってもまだ寒い時分でしたから多分二月の終りか三月の始め頃だったのでしょう、ある夜、私は一つの妙な出来事にぶつかったのです。私が百人もの命をとる様になったのは、実にその晩の出来事動機を為なしたのでした。

 どこかで夜更しをした私は、もう一時頃でしたろうか。少し酔っぱらっていたと思います寒い夜なのにブラブラと俥くるまにも乗らないで家路を辿っていました。もう一つ横町を曲ると一町ばかりで私の家だという、その横町何気なくヒョイと曲りますと、出会であいがしらに一人の男が、何か狼狽している様子で慌ててこちらへやって来るのにバッタリぶつかりました。私も驚きましたが男は一層驚いたと見えて暫く黙って衝つっ立っていましたが、おぼろげな街燈の光で私の姿を認めるといきなり「この辺に医者はないか」と尋ねるではありませんか。よく訊きいて見ますと、その男自動車運転手で、今そこで一人の老人を(こんな夜中に一人でうろついていた所を見ると多分浮浪の徒だったのでしょう)轢倒ひきたおして大怪我をさせたというのです。なる程見れば、すぐ二三間向うに一台の自動車が停っていて、その側そばに人らしいものが倒れてウーウーと幽かすかにうめいています交番といっても大分遠方ですし、それに負傷者の苦しみがひどいので、運転手は何はさて置き先ず医者を探そうとしたのに相違ありません。

 私はその辺の地理は、自宅の近所のことですから医院所在などもよく弁わきまえていましたので早速こう教えてやりました。

「ここを左の方へ二町ばかり行くと左側に赤い軒燈の点ついた家がある。M医院というのだ。そこへ行って叩き起したらいいだろう」

 すると運転手はすぐ様助手に手伝わせて、負傷者をそのM医院の方へ運んで行きました。私は彼等の後ろ姿が闇の中に消えるまで、それを見送っていましたが、こんなことに係合っていてもつまらないと思いましたので、やがて家に帰って、――私は独り者なんです。――婆ばあやの敷しいて呉れた床とこへ這入はいって、酔っていたからでしょう、いつになくすぐに眠入ねいって了いました。

 実際何でもない事です。若もし私がその儘ままその事件を忘れて了いさえしたら、それっ限きりの話だったのです。ところが、翌日眼を醒さました時、私は前夜の一寸ちょっとした出来事をまだ覚えていました。そしてあの怪我人は助かったかしらなどと、要もないことまで考え始めたものです。すると、私はふと変なことに気がつきました。

「ヤ、俺は大変な間違いをして了ったぞ」

 私はびっくりしました。いくら酒に酔っていたとは云いえ、決して正気を失っていた訳ではないのに、私としたことが、何と思ってあの怪我人をM医院などへ担ぎ込ませたのでしょう。

「ここを左の方へ二町ばかり行くと左側に赤い軒燈の点いた家がある……」

 というその時の言葉もすっかり覚えています。なぜその代りに、

「ここを右の方へ一町ばかり行くとK病院という外科専門の医者がある」

 と云わなかったのでしょう。私の教えたMというのは評判の藪やぶ医者で、しか外科の方は出来るかどうかさえ疑わしかった程なのです。ところがMとは反対の方角でMよりはもっと近い所に、立派に設備の整ったKという外科病院があるではありませんか。無論私はそれをよく知っていた筈はずなのです。知っていたのに何故間違ったことを教えたか。その時の不思議心理状態は、今になってもまだよく分りませんが、恐らく胴忘どうわすれとでも云うのでしょうか。

 私は少し気懸りになって来たものですから、婆やにそれとなく近所の噂などを探らせて見ますと、どうやら怪我人はM医院の診察室で死んだ鹽梅あんばいなのです。どこの医者でもそんな怪我人なんか担ぎ込まれるのは厭いやがるものです。まして夜半の一時というのですから、無理もありませんがM医院はいくら戸を叩いても、何のかんのと云って却々なかなか開けて呉れなかったらしいのです。さんざん暇ひまどらせた挙句やっと怪我人を担ぎ込んだ時分には、もう余程手遅れになっていたに相違ありません。でも、その時若しM医院の主が「私は専門医でないから、近所のK病院の方へつれて行け」とでも、指図をしたなら、或あるいは怪我人は助っていたのかも知れませんが、何という無茶なことでしょう。彼は自からその難しい患者を処理しようとしたらしいのです。そしてしくじったのです、何んでも噂によりますとM氏はうろたえて了って、不当に長い間怪我人をいじくりまわしていたとかいうことです。

 私はそれを聞いて、何だかこう変な気持になって了いました。

 この場合可哀相な老人を殺したものは果して何人なんぴとでしょうか。自動車運転手とM医師ともに、夫々それぞれ責任のあることは云うまでもありません。そしてそこに法律上処罰があるとすれば、それは恐らく運転手の過失に対して行われるのでしょうが事実上最も重大な責任者はこの私だったのではありますいか。若しその際私がM医院でなくてK病院を教えてやったとすれば、少しのへまもなく怪我人は助かったのかも知れないのです。運転手は単に怪我をさせたばかりです。殺した訳ではないのです。M医師は医術上の技倆が劣っていた為にしくじったのですから、これもあながちとがめる所はありません。よし又彼に責を負うべき点があったとしても、その元はと云えば私が不適当なM医院を教えたのが悪いのです。つまり、その時の私の指図次第によって、老人を生かすことも殺すことも出来た訳なのです。それは怪我をさせたのは如何にも運転手でしょう。けれど殺したのはこの私だったのではありますいか

 これは私の指図が全く偶然の過失だったと考えた場合ですが、若しそれが過失ではなくて、その老人を殺してやろうという私の故意から出たものだったとしたら、一体どういうことになるのでしょう。いうまでもありません。私は事実上殺人罪を犯したものではありませんか。併しか法律は仮令運転手を罰することはあっても、事実上殺人である私というものに対しては、恐らく疑いをかけさえしないでしょう。なぜといって、私と死んだ老人とはまるきり関係のない事がよく分っているのですから。そして仮令疑いをかけられたとしても、私はただ外科医院のあることなど忘れていたと答えさえすればよいではありませんか。それは全然心の中の問題なのです。

 皆さん。皆さんは嘗かつてこういう殺人法について考えられたことがおありでしょうか。私はこの自動車事件で始めてそこへ気がついたのですが、考えて見ますと、この世の中は何という険難至極けんのんしごくな場所なのでしょう。いつ私の様な男が、何の理由もなく故意に間違った医者を教えたりして、そうでなければ取止めることが出来た命を、不当に失って了う様な目に合うか分ったものではないのです。

 これはその後私が実際やって見て成功したことなのですが、田舎のお婆さんが電車線路を横切ろうと、まさに線路に片足をかけた時に、無論そこには電車ばかりでなく自動車自転車や馬車や人力車などが織る様に行違っているのですから、そのお婆さんの頭は十分混乱しているに相違ありません。その片足をかけた刹那に、急行電車か何かが疾風しっぷうの様にやって来てお婆さんから二三間の所まで迫ったと仮定します。その際、お婆さんがそれに気附かないでそのまま線路を横切って了えば何のことはないのですが、誰かが大きな声で「お婆さん危いッ」と怒鳴りでもしようものなら、忽たちまち慌てて了って、そのままつき切ろうか、一度後へ引返そうかと、暫しばらくまごつくに相違ありません。そして、若しその電車が、余り間近い為に急停車も出来なかったとしますと、「お婆さん危いッ」というたった一言が、そのお婆さんに大怪我をさせ、悪くすれば命までも取って了わないとは限りません。先きも申上げました通り、私はある時この方法で一人の田舎者をまんまと殺して了ったことがありますよ。

(T氏はここで一寸言葉を切って、気味悪く笑った)

 この場合危いッ」と声をかけた私は明かに殺人者です。併し誰が私の殺意を疑いましょう。何の恨うらみもない見ず知らずの人間を、ただ殺人の興味の為ばかりに、殺そうとしている男があろうなどと想像する人がありましょうか。それに「危いッ」という注意の言葉は、どんな風に解釈して見たって、好意から出たものしか考えられないのです。表面上では、死者から感謝されこそすれ決して恨まれ理由がないのです。皆さん、何と安全至極な殺人法ではありませんか。

 世の中の人は、悪事は必ず法律に触れ相当の処罰を受けるものだと信じて、愚にも安心し切っています。誰にしたって法律人殺しを見逃そうなどとは想像もしないのです。ところがどうでしょう。今申上げました二つの実例から類推出来る様な少しも法律に触れる気遣いのない殺人法が考えて見ればいくらもあるではありませんか。私はこの事に気附いた時、世の中というものの恐ろしさに戦慄するよりも、そういう罪悪の余地を残して置いて呉れた造物主の余裕を此上もなく愉快に思いました。ほんとうに私はこの発見に狂喜しました。何とすばらしいではありませんか。この方法によりさえすれば、大正の聖代せいだいにこの私丈けは、謂わば斬捨て御免ごめんも同様なのです。

 そこで私はこの種の人殺しによって、あの死に相な退屈をまぎらすことを思いつきました。絶対法律に触れない人殺し、どんなシャーロック・ホームズだって見破ることの出来ない人殺し、ああ何という申分のない眠け醒しでしょう。以来私は三年の間というもの、人を殺す楽しみに耽って、いつの間にかさしもの退屈をすっかり忘れはてていました。皆さん笑ってはいけません。私は戦国時代の豪傑の様に、あの百人斬りを、無論文字通り斬る訳ではありませんけれど、百人の命をとるまでは決して中途でこの殺人を止めないことを、私自身に誓ったのです。

 今から三月ばかり前です、私は丁度九十九人だけ済ませました。そして、あと一人になった時先にも申上げました通り私はその人殺しにも、もう飽きあきしてしまったのですが、それは兎も角、ではその九十九人をどんな風にして殺したか。勿論九十九人のどの人にも少しだって恨みがあった訳ではなく、ただ人知れぬ方法とその結果に興味を持ってやった仕事ですから、私は一度も同じやり方を繰返す様なことはしませんでした。一人殺したあとでは、今度はどんな新工夫でやっつけようかと、それを考えるのが又一つの楽しみだったのです。

 併し、この席で、私のやった九十九の異った殺人法を悉ことごとく御話する暇もありませんし、それに、今夜私がここへ参りましたのは、そんな個々の殺人方法告白する為ではなくて、そうした極悪非道の罪悪を犯してまで、退屈を免れ様とした、そして又、遂にはその罪悪にすら飽きはてて、今度はこの私自身を亡ぼそうとしている、世の常ならぬ私の心持をお話して皆さんの御判断を仰ぎたい為なのですから、その殺人方以については、ほんの二三の実例を申上げるに止めて置き度いと存じます

 この方法発見して間もなくのことでしたが、こんなこともありました。私の近所に一人の按摩あんまがいまして、それが不具などによくあるひどい強情者でした。他人が深切しんせつから色々注意などしてやりますと、却ってそれを逆にとって、目が見えないと思って人を馬鹿にするなそれ位のことはちゃんと俺にだって分っているわいという調子で、必ず相手言葉にさからたことをやるのです。どうして並み並みの強情さではないのです。

 ある日のことでした。私がある大通りを歩いていますと、向うからその強情者の按摩がやって来るのに出逢いました。彼は生意気にも、杖つえを肩に担いで鼻唄を歌いながらヒョッコリヒョッコリと歩いています。丁度その町には昨日から下水工事が始まっていて、往来の片側には深い穴が掘ってありましたが、彼は盲人のことで片側往来止めの立札など見えませんから、何の気もつかず、その穴のすぐ側を呑気そうに歩いているのです。

 それを見ますと、私はふと一つの妙案を思いつきました。そこで、

「やあN君」と按摩の名を呼びかけ、(よく療治を頼んでお互に知り合っていたのです)

「ソラ危いぞ、左へ寄った、左へ寄った」

 と怒鳴りました。それを態わざと少し冗談らしい調子でやったのです。というのは、こういえば、彼は日頃の性質から、きっとからかわれたのだと邪推して、左へはよらないで態と右へ寄るに相違ないと考えたからです。案あんの定じょう彼は、

「エヘヘヘ……。御冗談ばっかり」

 などと声色こわいろめいた口返答をしながら、矢庭やにわに反対の右の方へ二足三足寄ったものですから、忽ち下水工事の穴の中へ片足を踏み込んで、アッという間に一丈もあるその底へと落ち込んで了いました。私はさも驚いた風を装うて穴の縁へ駈けより、

「うまく行ったかしら」と覗いて見ましたが彼はうち所でも悪かったのか、穴の底にぐったりと横よこたわって、穴のまわりに突出ている鋭い石でついたのでしょう。一分刈りの頭に、赤黒い血がタラタラと流れているのです。それから、舌でも噛切ったと見えて、口や鼻からも同じ様に出血しています。顔色はもう蒼白で、唸り声を出す元気さえありません。

 こうして、この按摩は、でもそれから一週間ばかりは虫の息で生きていましたが、遂に絶命して了ったのです。私の計画は見事に成功しました。誰が私を疑いましょう。私はこの按摩を日頃贔屓ひいきにしてよく呼んでいた位で、決して殺人動機になる様な恨みがあった訳ではなく、それに、表面上は右に陥穽おとしあなのあるのを避けさせようとして、「左へよれ、左へよれ」と教えてやった訳なのですから、私の好意を認める人はあっても、その親切らしい言葉の裏に恐るべき殺意がこめられていたと想像する人があろう筈はないのです。

 ああ、何という恐しくも楽しい遊戯だったのでしょう。巧妙なトリックを考え出した時の、恐らく芸術家のそれにも匹敵する、歓喜、そのトリックを実行する時のワクワクした緊張、そして、目的を果した時の云い知れぬ満足、それに又、私の犠牲になった男や女が、殺人者が目の前にいるとも知らず血みどろになって狂い廻る断末魔だんまつまの光景ありさま、最初の間、それらが、どんなにまあ私を有頂天にして呉れたことでしょう。

 ある時はこんな事もありました。それは夏のどんよりと曇った日のことでしたが、私はある郊外文化村とでもいうのでしょう。十軒余りの西洋館がまばらに立並んだ所を歩いていました。そして、丁度その中でも一番立派なコンクリート造りの西洋館の裏手を通りかかった時です。ふと妙なものが私の目に止りました。といいますのは、その時私の鼻先をかすめて勢よく飛んで行った一匹の雀が、その家の屋根から地面へ引張ってあった太い針金に一寸とまると、いきなりはね返された様に下へ落ちて来て、そのまま死んで了ったのです。

 変なこともあるものだと思ってよく見ますと、その針金というのは、西洋館の尖った Permalink | 記事への反応(0) | 22:33

注目エントリこち

九、ジョバンニの切符きっぷ

「もうここらは白鳥区のおしまいです。ごらんなさい。あれが名高いアルビレオ観測所です。」

 窓の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟むねばかり立って、その一つの屋根の上に、眼めもさめるような、青宝玉サファイア黄玉パースの大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。黄いろのがだんだん向うへまわって行って、青い小さいのがこっちへ進んで来、間もなく二つのはじは、重なり合って、きれいな緑いろの両面凸とつレンズのかたちをつくり、それもだんだん、まん中がふくらみ出して、とうとう青いのは、すっかりトパースの正面に来ましたので、緑の中心と黄いろな明るい環わとができました。それがまただんだん横へ外それて、前のレンズの形を逆に繰くり返し、とうとうすっとはなれて、サファイアは向うへめぐり、黄いろのはこっちへ進み、また丁度さっきのような風になりました。銀河の、かたちもなく音もない水にかこまれて、ほんとうにその黒い測候所が、睡ねむっているように、しずかによこたわったのです。

「あれは、水の速さをはかる器械です。水も……。」鳥捕とりとりが云いかけたとき

切符を拝見いたします。」三人の席の横に、赤い帽子ぼうしをかぶったせいの高い車掌しゃしょうが、いつかまっすぐに立っていて云いました。鳥捕りは、だまってかくしから、小さな紙きれを出しました。車掌ちょっと見て、すぐ眼をそらして、(あなた方のは?)というように、指をうごかしながら、手をジョバンニたちの方へ出しました。

「さあ、」ジョバンニは困って、もじもじしていましたら、カムパネルラは、わけもないという風で、小さなねずみいろの切符を出しました。ジョバンニは、すっかりあわててしまって、もしか上着ポケットにでも、入っていたかとおもいながら、手を入れて見ましたら、何か大きな畳たたんだ紙きれにあたりました。こんなもの入っていたろうかと思って、急いで出してみましたら、それは四つに折ったはがきぐらいの大きさの緑いろの紙でした。車掌が手を出しているもんですから何でも構わない、やっちまえと思って渡しましたら、車掌はまっすぐに立ち直って叮寧ていねいにそれを開いて見ていました。そして読みながら上着のぼたんやなんかしきりに直したりしていましたし燈台看守も下からそれを熱心にのぞいていましたから、ジョバンニはたしかにあれは証明書か何かだったと考えて少し胸が熱くなるような気がしました。

「これは三次空間の方からお持ちになったのですか。」車掌がたずねました。

何だかわかりません。」もう大丈夫だいじょうぶだと安心しながらジョバンニはそっちを見あげてくつくつ笑いました。

「よろしゅうございます南十字サウザンクロスへ着きますのは、次の第三時ころになります。」車掌は紙をジョバンニに渡して向うへ行きました。

 カムパネルラは、その紙切れが何だったか待ち兼ねたというように急いでのぞきこみました。ジョバンニも全く早く見たかったのです。ところがそれはいちめん黒い唐草からくさのような模様の中に、おかしな十ばかりの字を印刷したものでだまって見ていると何だかその中へ吸い込こまれしまうような気がするのでした。すると鳥捕りが横からちらっとそれを見てあわてたように云いました。

「おや、こいつは大したもんですぜ。こいつはもう、ほんとうの天上へさえ行ける切符だ。天上どこじゃない、どこでも勝手にあるける通行券です。こいつをお持ちになれぁ、なるほど、こんな不完全な幻想げんそう第四次の銀河鉄道なんか、どこまででも行ける筈はずでさあ、あなた方大したもんですね。」

何だかわかりません。」ジョバンニが赤くなって答えながらそれを又また畳んでかくしに入れました。そしてきまりが悪いのでカムパネルラと二人、また窓の外をながめていましたが、その鳥捕りの時々大したもんだというようにちらちらこっちを見ているのがぼんやりわかりました。

「もうじき鷲わしの停車場だよ。」カムパネルラが向う岸の、三つならんだ小さな青じろい三角標と地図とを見較みくらべて云いました。

 ジョバンニはなんだかわけもわからずににわかにとなりの鳥捕りが気の毒でたまらなくなりました。鷺さぎをつかまえてせいせいしたとよろこんだり、白いきれでそれをくるくる包んだり、ひとの切符をびっくりしたように横目で見てあわててほめだしたり、そんなことを一一考えていると、もうその見ず知らずの鳥捕りのために、ジョバンニの持っているものでも食べるものでもなんでもやってしまいたい、もうこの人のほんとうの幸さいわいになるなら自分があの光る天の川河原かわらに立って百年つづけて立って鳥をとってやってもいいというような気がして、どうしてももう黙だまっていられなくなりました。ほんとうにあなたほしいものは一体何ですか、と訊きこうとして、それではあんまり出し抜ぬけだから、どうしようかと考えて振ふり返って見ましたら、そこにはもうあの鳥捕りが居ませんでした。網棚あみだなの上には白い荷物も見えなかったのです。また窓の外で足をふんばってそらを見上げて鷺を捕る支度したくをしているのかと思って、急いでそっちを見ましたが、外はいちめんのうつくしい砂子と白いすすきの波ばかり、あの鳥捕りの広いせなかも尖とがった帽子も見えませんでした。

「あの人どこへ行ったろう。」カムパネルラぼんやりそう云っていました。

「どこへ行ったろう。一体どこでまたあうのだろう。僕ぼくはどうしても少しあの人に物を言わなかったろう。」

「ああ、僕もそう思っているよ。」

「僕はあの人が邪魔じゃまなような気がしたんだ。だから僕は大へんつらい。」ジョバンニはこんな変てこな気もちは、ほんとうにはじめてだし、こんなこと今まで云ったこともないと思いました。

何だか苹果りんごの匂においがする。僕いま苹果のこと考えたためだろうか。」カムパネルラ不思議そうにあたりを見まわしました。

「ほんとうに苹果の匂だよ。それから野茨のいばらの匂もする。」ジョバンニもそこらを見ましたがやっぱりそれは窓からでも入って来るらしいのでした。いま秋だから野茨の花の匂のする筈はないとジョバンニは思いました。

 そしたら俄にわかにそこに、つやつやした黒い髪かみの六つばかりの男の子が赤いジャケツのぼたんもかけずひどくびっくりしたような顔をしてがたがたふるえてはだしで立っていました。隣となりには黒い洋服をきちんと着たせいの高い青年が一ぱいに風に吹ふかれているけやきの木のような姿勢で、男の子の手をしっかりひいて立っていました。

「あら、ここどこでしょう。まあ、きれいだわ。」青年のうしろにもひとり十二ばかりの眼の茶いろな可愛かあいらしい女の子が黒い外套がいとうを着て青年の腕うでにすがって不思議そうに窓の外を見ているのでした。

「ああ、ここはランカシャイヤだ。いや、コンネクテカット州だ。いや、ああ、ぼくたちはそらへ来たのだ。わたしたちは天へ行くのです。ごらんなさい。あのしるしは天上のしるしです。もうなんにもこわいことありません。わたくしたちは神さまに召めされているのです。」黒服青年はよろこびにかがやいてその女の子に云いいました。けれどもなぜかまた額に深く皺しわを刻んで、それに大へんつかれているらしく、無理に笑いながら男の子をジョバンニのとなりに座すわらせました。

 それから女の子にやさしくカムパネルラのとなりの席を指さしました。女の子はすなおにそこへ座って、きちんと両手を組み合せました。

「ぼくおおねえさんのとこへ行くんだよう。」腰掛こしかけたばかりの男の子は顔を変にして燈台看守の向うの席に座ったばかりの青年に云いました。青年は何とも云えず悲しそうな顔をして、じっとその子の、ちぢれてぬれた頭を見ました。女の子は、いきなり両手を顔にあててしくしく泣いてしまいました。

「お父さんやきくよねえさんはまだいろいろお仕事があるのです。けれどももうすぐあとからいらっしゃいます。それよりも、おっかさんはどんなに永く待っていらっしゃったでしょう。わたし大事なタダシはいまどんな歌をうたっているだろう、雪の降る朝にみんなと手をつないでぐるぐるにわとこのやぶをまわってあそんでいるだろうかと考えたりほんとうに待って心配していらっしゃるんですから、早く行っておっかさんにお目にかかりましょうね。」

「うん、だけど僕、船に乗らなけぁよかったなあ。」

「ええ、けれど、ごらんなさい、そら、どうです、あの立派な川、ね、あすこはあの夏中、ツインクル、ツインクル、リトル、スター をうたってやすとき、いつも窓からぼんやり白く見えていたでしょう。あすこですよ。ね、きれいでしょう、あんなに光っています。」

 泣いていた姉もハンケチで眼をふいて外を見ました。青年は教えるようにそっと姉弟にまた云いました。

わたしたちはもうなんにもかなしいことないのです。わたしたちはこんないいとこを旅して、じき神さまのとこへ行きます。そこならもうほんとうに明るくて匂がよくて立派な人たちでいっぱいです。そしてわたしたちの代りにボートへ乗れた人たちは、きっとみんな助けられて、心配して待っているめいめいのお父さんやお母さんや自分のお家へやら行くのです。さあ、もうじきですから元気を出しておもしろくうたって行きましょう。」青年男の子ぬれたような黒い髪をなで、みんなを慰なぐさめながら、自分だんだん顔いろがかがやいて来ました。

あなた方はどちらからいらっしゃったのですか。どうなすったのですか。」さっきの燈台看守がやっと少しわかったように青年にたずねました。青年はかすかにわらいました。

「いえ、氷山にぶっつかって船が沈しずみましてね、わたしたちこちらのお父さんが急な用で二ヶ月前一足さきに本国へお帰りになったのであとから発たったのです。私は大学はいっていて、家庭教師にやとわれていたのです。ところがちょうど十二日目、今日か昨日きのうのあたりです、船が氷山にぶっつかって一ぺんに傾かたむきもう沈みかけました。月のあかりはどこかぼんやりありましたが、霧きりが非常に深かったのです。ところがボートは左舷さげんの方半分はもうだめになっていましたから、とてもみんなは乗り切らないのです。もうそのうちにも船は沈みますし、私は必死となって、どうか小さな人たちを乗せて下さいと叫さけびました。近くの人たちはすぐみちを開いてそして子供たちのために祈いのって呉くれました。けれどもそこからボートまでのところにはまだまだ小さな子どもたちや親たちやなんか居て、とても押おしのける勇気がなかったのです。それでもわたくしはどうしてもこの方たちをお助けするのが私の義務だと思いましたから前にいる子供らを押しのけようとしました。けれどもまたそんなにして助けてあげるよりはこのまま神のお前にみんなで行く方がほんとうにこの方たちの幸福だとも思いました。それからまたその神にそむく罪はわたくしひとりでしょってぜひとも助けてあげようと思いました。けれどもどうして見ているとそれができないのでした。子どもらばかりボートの中へはなしてやってお母さんが狂気きょうきのようにキスを送りお父さんがかなしいのをじっとこらえてまっすぐに立っているなどとてももう腸はらわたもちぎれるようでした。そのうち船はもうずんずん沈みますから、私はもうすっかり覚悟かくごしてこの人たち二人を抱だいて、浮うかべるだけは浮ぼうとかたまって船の沈むのを待っていました。誰たれが投げたかライフブイが一つ飛んで来ましたけれども滑すべってずうっと向うへ行ってしまいました。私は一生けん命で甲板かんぱんの格子こうしになったとこをはなして、三人それにしっかりとりつきました。どこからともなく〔約二字分空白〕番の声があがりました。たちまちみんなはいろいろな国語で一ぺんにそれをうたいました。そのときにわかに大きな音がして私たちは水に落ちもう渦うずに入ったと思いながらしっかりこの人たちをだいてそれからぼうっとしたと思ったらもうここへ来ていたのです。この方たちのお母さんは一昨年没なくなられました。ええボートはきっと助かったにちがいありません、何せよほど熟練な水夫たちが漕こいですばやく船からはなれていましたから。」

 そこらからさないのりの声が聞えジョバンニもカムパネルラもいままで忘れていたいろいろのことをぼんやり思い出して眼めが熱くなりました。

(ああ、その大きな海はパシフィックというのではなかったろうか。その氷山の流れる北のはての海で、小さな船に乗って、風や凍こおりつく潮水や、烈はげしい寒さとたたかって、たれかが一生けんめいはたらいている。ぼくはそのひとにほんとうに気の毒でそしてすまないような気がする。ぼくはそのひとのさいわいのためにいったいどうしたらいいのだろう。)ジョバンニは首を垂れて、すっかりふさぎ込こんでしまいました。

「なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠とうげの上り下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから。」

 燈台守がなぐさめていました。

「ああそうです。ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」

 青年が祈るようにそう答えました。

 そしてあの姉弟きょうだいはもうつかれてめいめいぐったり席によりかかって睡ねむっていました。さっきのあのはだしだった足にはいつか白い柔やわらかな靴くつをはいていたのです。

 ごとごとごとごと汽車きらびやか燐光りんこうの川の岸を進みました。向うの方の窓を見ると、野原はまるで幻燈げんとうのようでした。百も千もの大小さまざまの三角標、その大きなものの上には赤い点点をうった測量旗も見え、野原のはてはそれらがいちめん、たくさんたくさん集ってぼおっと青白い霧のよう、そこからかまたはもっとうからときどきさまざまの形のぼんやりした狼煙のろしのようなものが、かわるがわるきれいな桔梗ききょういろのそらにうちあげられるのでした。じつにそのすきとおった奇麗きれいな風は、ばらの匂においでいっぱいでした。

いかがですか。こういう苹果りんごはおはじめてでしょう。」向うの席の燈台看守がいつか黄金きんと紅でうつくしくいろどられた大きな苹果を落さないように両手で膝ひざの上にかかえていました。

「おや、どっから来たのですか。立派ですねえ。ここらではこんな苹果ができるのですか。」青年はほんとうにびっくりしたらしく燈台看守の両手にかかえられた一もりの苹果を眼を細くしたり首をまげたりしながらわれを忘れてながめていました。

「いや、まあおとり下さい。どうか、まあおとり下さい。」

 青年は一つとってジョバンニたちの方をちょっと見ました。

「さあ、向うの坊ぼっちゃんがた。いかがですか。おとり下さい。」

 ジョバンニは坊ちゃんといわれたのですこししゃくにさわってだまっていましたがカムパネルラ

ありがとう、」と云いました。すると青年自分でとって一つずつ二人に送ってよこしましたのでジョバンニも立ってありがとうと云いました。

 燈台看守はやっと両腕りょううでがあいたのでこんどは自分で一つずつ睡っている姉弟の膝にそっと置きました。

「どうもありがとう。どこでできるのですか。こんな立派な苹果は。」

 青年はつくづく見ながら云いました。

「この辺ではもちろん農業はいしますけれども大ていひとりでにいいものができるような約束くそくになって居おります農業だってそんなに骨は折れはしません。たいてい自分の望む種子たねさえ播まけばひとりでにどんどんできます。米だってパシフィック辺のように殻からもないし十倍も大きくて匂もいいのです。けれどもあなたがたのいらっしゃる方なら農業はもうありません。苹果だってお菓子だってかすが少しもありませんからみんなそのひとそのひとによってちがったわずかのいいかおりになって毛あなからちらけてしまうのです。」

 にわか男の子がぱっちり眼をあいて云いました。

「ああぼくいまお母さんの夢ゆめをみていたよ。お母さんがね立派な戸棚とだなや本のあるとこに居てね、ぼくの方を見て手をだしてにこにこにこにこわらったよ。ぼくおっかさん。りんごをひろってきてあげましょうか云ったら眼がさめちゃった。ああここさっきの汽車のなかだねえ。」

「その苹果りんごがそこにあります。このおじさんにいただいたのですよ。」青年が云いました。

ありがとうおじさん。おや、かおるねえさんまだねてるねえ、ぼくおこしてやろう。ねえさん。ごらん、りんごをもらったよ。おきてごらん。」

 姉はわらって眼をさましまぶしそうに両手を眼にあててそれから苹果を見ました。男の子はまるでパイを喰たべるようにもうそれを喰べていました、また折角せっかく剥むいたそのきれいな皮も、くるくるコルク抜ぬきのような形になって床ゆかへ落ちるまでの間にはすうっと、灰いろに光って蒸発してしまうのでした。

 二人はりんごを大切にポケットしまいました。

 川下の向う岸に青く茂しげった大きな林が見え、その枝えだには熟してまっ赤に光る円い実がいっぱい、その林のまん中に高い高い三角標が立って、森の中からオーケストラベルやジロフォンにまじって何とも云えずきれいな音いろが、とけるように浸しみるように風につれて流れて来るのでした。

 青年はぞくっとしてからだをふるうようにしました。

 だまってその譜ふを聞いていると、そこらにいちめん黄いろやうすい緑の明るい野原か敷物かがひろがり、またまっ白な蝋ろうのような露つゆが太陽の面を擦かすめて行くように思われました。

「まあ、あの烏からす。」カムパネルラのとなりのかおると呼ばれた女の子叫びました。

からすでない。みんなかささぎだ。」カムパネルラがまた何気なくしかるように叫びましたので、ジョバンニはまた思わず笑い、女の子はきまり悪そうにしました。まったく河原かわらの青じろいあかりの上に、黒い鳥がたくさんたくさんいっぱいに列になってとまってじっと川の微光びこうを受けているのでした。

「かささぎですねえ、頭のうしろのとこに毛がぴんと延びてますから。」青年はとりなすように云いました。

 向うの青い森の中の三角標はすっかり汽車の正面に来ました。そのとき汽車のずうっとうしろの方からあの聞きなれた〔約二字分空白〕番の讃美歌さんびかのふしが聞えてきました。よほどの人数で合唱しているらしいのでした。青年はさっと顔いろが青ざめ、たって一ぺんそっちへ行きそうにしましたが思いかえしてまた座すわりました。かおる子はハンケチを顔にあててしまいました。ジョバンニまで何だか鼻が変になりました。けれどもいつともなく誰たれともなくその歌は歌い出されだんだんはっきり強くなりました。思わずジョバンニもカムパネルラも一緒いっしょにうたい出したのです。

 そして青い橄欖かんらんの森が見えない天の川の向うにさめざめと光りながらだんだんしろの方へ行ってしまいそこから流れて来るあやしい楽器の音もも汽車のひびきや風の音にすり耗へらされてずうっとかすかになりました。

「あ孔雀くじゃくが居るよ。」

「ええたくさん居たわ。」女の子がこたえました。

 ジョバンニはその小さく小さくなっていまはもう一つの緑いろの貝ぼたんのように見える森の上にさっさっと青じろく時々光ってその孔雀がはねをひろげたりとじたりする光の反射を見ました。

「そうだ、孔雀の声だってさっき聞えた。」カムパネルラがかおる子に云いいました。

「ええ、三十疋ぴきぐらいはたしかに居たわ。ハープのように聞えたのはみんな孔雀よ。」女の子が答えました。ジョバンニは俄にわかに何とも云えずかなしい気がして思わず

カムパネルラ、ここからはねおりて遊んで行こうよ。」とこわい顔をして云おうとしたくらいでした。

 川は二つにわかれました。そのまっくらな島のまん中に高い高いやぐらが一つ組まれてその上に一人の寛ゆるい服を着て赤い帽子ぼうしをかぶった男が立っていました。そして両手に赤と青の旗をもってそらを見上げて信号しているのでした。ジョバンニが見ている間その人はしきりに赤い旗をふっていましたが俄かに赤旗おろしてうしろにかくすようにし青い旗を高く高くあげてまるでオーケストラ指揮者のように烈はげしく振ふりました。すると空中にざあっと雨のような音がして何かまっくらなものがいくかたまりもいくかたまり鉄砲丸てっぽうだまのように川の向うの方へ飛んで行くのでした。ジョバンニは思わずからからだを半分出してそっちを見あげました。美しい美しい桔梗ききょういろのがらんとした空の下を実に何万という小さな鳥どもが幾組いくくみも幾組もめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした。

「鳥が飛んで行くな。」ジョバンニが窓の外で云いました。

「どら、」カムパネルラもそらを見ました。そのときあのやぐらの上のゆるい服の男は俄かに赤い旗をあげて狂気きょうきのようにふりうごかしました。するとぴたっと鳥の群は通らなくなりそれと同時にぴしゃぁんという潰つぶれたような音が川下の方で起ってそれからしばらくしいんとしました。と思ったらあの赤帽信号手がまた青い旗をふって叫さけんでいたのです。

「いまこそわたれわたり鳥、いまこそわたれわたり鳥。」その声もはっきり聞えました。それといっしょにまた幾万という鳥の群がそらをまっすぐにかけたのです。二人の顔を出しているまん中の窓からあの女の子が顔を出して美しい頬ほほをかがやかせながらそらを仰あおぎました。

「まあ、この鳥、たくさんですわねえ、あらまあそらのきれいなこと。」女の子はジョバンニにはなしかけましたけれどもジョバンニは生意気ないやだいと思いながらだまって口をむすんでそらを見あげていました。女の子は小さくほっと息をしてだまって席へ戻もどりました。カムパネルラが気の毒そうに窓から顔を引っ込こめて地図を見ていました。

「あの人鳥へ教えてるんでしょうか。」女の子がそっとカムパネルラにたずねました。

わたり鳥へ信号してるんです。きっとどこからのろしがあがるためでしょう。」カムパネルラが少しおぼつかなそうに答えました。そして車の中はしぃんとなりました。ジョバンニはもう頭を引っ込めたかったのですけれども明るいとこへ顔を出すのがつらかったのでだまってこらえてそのまま立って口笛くちぶえを吹ふいていました。

(どうして僕ぼくはこんなにかなしいのだろう。僕はもっとこころもちをきれいに大きくもたなければいけない。あすこの岸のずうっと向うにまるでけむりのような小さな青い火が見える。あれはほんとうにしずかでつめたい。僕はあれをよく見てこころもちをしずめるんだ。)ジョバンニは熱ほてって痛いあたまを両手で押おさえるようにしてそっちの方を見ました。(あ Permalink | 記事への反応(0) | 22:20

2020-09-12

上南線佐口駅からまっすぐ枹川に行く道、本当に気持ちがよくて最高

徒歩15分くらいなんだけど、その間ずっと清々しい気分になれる

木材工場から香る木の匂い横手に見える商店街の風情、川向かいに聳える浦見岳……

河原もまたいい ベンチはあるし、若者はハシャいでるし、亀はいるしでマジのどか

2020-08-21

頑張ってきたか

高校は立派だった。大学受験に大失敗した。なんとしても返り咲いてやりたいと思い就活は頑張った。世間的に見て普通会社に入ることができたが、大学学歴を考えたらだいぶ健闘したと思う。

その会社経験を積み、財閥メーカー転職した。語学力を認められ海外駐在を勝ち取った。嫁と子供にも恵まれた。細々と続けていた趣味帰国後に再開し、当時のメンバーバンド再結成することができた。

頑張ってきた。周りの反応を気にせず、少しでも良い方向を目指して仕事資格も、家庭と両立してきたと思う。30代も半ばを迎え、ふと振り返れば高校時代の友人達の中でも決して見劣りしない人生を送っていた。

山口経産省で激務で死にかけている。優秀な副部長ゆうちょ銀行で鬱になった。幼馴染の横手高校教員疲弊し、一番性格が悪くなった吉村独法で恐れられているらしい。会社を辞めたり大学燃え尽きたり、仕事文句ばかり言っている。

みんなを目指してこの10年頑張ってきた。だからみんなにはもっと立派になっていてほしかった。30代になってもあの頃みたいに夢を語りながら酒を飲みたかった。みんな東大京大出たんだろ!?もっと充実した人生遅れるはずだろ!?

2020-06-13

今晩から夜勤なのでもう少ししたら寝るが、寝る前にアニメを見る。

ツルネ-風舞高校弓道部-。

京アニなのね。シリーズ構成横手1話目の脚本も。

それにしても劇伴が変。

弓道って憧れるなー。

高校弓道部あったけど、帰宅部属性なので入部は頭になかった。

年食ってから始めてもいいもんなのかな。

2020-05-30

この時期にレジ有料化とか正気

レジ有料化 7月1日スタート環境省CM制作

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012449881000.html

経産省横手課長に聞くレジ有料化サポート体制

https://www.ryutsuu.biz/column/m040001saizen.html

関連:舛添要一氏 新型コロナ感染拡大防止へ「レジ使用義務化」提案

https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1814397/

こんなこと言うのもアレだが馬鹿なんじゃないの?

よりにもよってこのコロナがどうこう言って怪しい時期にレジ有料化とか役人我欲しか物事を考えていないなと思う。

今や環境詐欺も一通り国連のアレや排出権だのをやらかした結果、その環境問題とやらの胡散臭さや嘘等がバレつつあり、このコロナ騒動に至っては使い捨てが見直されつつあるのに今だこんな事を言い出している時点で、単に金をとる口実に使おうとしか思っていない事が良く判る。

でも今まで店舗がやっていた事を官庁がやり始めたって事は恐らくそういうことなんだろうね、マイバックやらエg…エコバックなんてスーパーはまだしもコンビニに持ち歩く方が少ないだろ。

それにレジ袋なんて燃やすのが一番だよ。

しか経産省と言い環境庁と言い、文科省と言い、文化庁と言い、厚労省と言い、役人議員と同じで我欲スケジュールを優先しすぎて、この時期に碌でもない事しかしないね

コロナ対応にしてもアレな所が多すぎたせいで大方の予想通り、またそっちはそっちでまた怪しい事になっているし、この融通の利かなさや決まった事で済まそうとして、我欲を優先するスタイルはいずれ国家ならず自分自身に対しても破滅をもたらす事になるだろうよ。

財務省もだけど、特に経産省関係もこのコロナの時期に碌でもない事しかしていないからな。

偉くて賢い融通の利かない馬鹿共程性質の悪いものはない。

しかしアベノマスクの寄贈が好評とか言葉遊びが色々好きな奴等が多いなと思う。

2019-01-21

荒野のコトブキ飛行隊がおもしろい。

・・・と思ったら、脚本横手 美智子 だった!

俺が好きになるアニメは、たいていこの人が脚本書いてる。。。。

2018-12-29

パトレイバーNetflix配信記念。「僕が考えたこんなパトレバーは嫌だ」と「僕が考えた新作パトレイバー

「僕が考えたこんなパトレバーは嫌だ」

・本編から数年後の二課メインメンバーバラバラになってる時間

・南雲さんの昔の男テロをする話

熊耳さんとカヌカは影も形もない

・そのくせ後藤隊長が「俺にはあいつらだけか」とか言っちゃう

イングラム活躍するのは5分程度

・なんかよくわからない哲学的な話が続く

後藤隊長事件を早期解決するために法律ルールを守らない

後藤隊長がもはや超能力レベル事件に先んじれる

・遅すぎたというより早すぎるんじゃないっすかね

・まあけどテレビシリーズでも、伊藤和典が本書いてた遊馬がイングラム三号機でファントムと戦う話の時とか、そんな感じだったから全体的にそういう風潮はあるんかなあ

横手版の小説と、ゆうきまさみ漫画版とかでは後藤隊長にそういう風潮は見受けられないと思うし、なにより作劇の都合ってのもありえるからこの路線で責めるのはやめとくか

後藤隊長が明らかに南雲隊長のことが好き

・まあけど二人でラブホテルに泊まるのが嫌か嫌じゃないかといえば僕は、いい52、いや48ぐらいの価値観だし、まあこの辺から責めるのもやめとくか

そもそもパトレイバー蕎麦を食べる必要があるんですか?

・けどさあ、それじゃあ太田殺人たかもと怯える話だの、特撮パロディ回だのも、パトレイバーである必要なんてなかったのかなあ

・そうはいうけど、明らかにパトレイバーという枠組みを蕎麦を食べる行為は逸脱すると言っているんだよ

・ふーんまあそれならそれでいいけど、なら逆にパトレイバーでやらないとならない話ってじゃあなに?

・そりゃ…… 春の嵐とか

・おまえそれ、おまえが特定キャラが好きなだけだろ

・ごめん、じゃあ、雨の日のゴマ

・それこそパトレイバーである意味とは? だろ!

・雨の日のゴマはいるだろ! 十選するなら余裕で入るわ!!!! もういい! コーナーの途中でコーナーします! 旧OVATV版と新OVAベストエピソード十選! のコーナー!

・ロングショット、Lの悲劇、特車二課壊滅す、地下迷宮物件、火の七日間、太田惑いの午後、黒い三連星、VS、二人の軽井沢、雪のロンド

・ふーーーーーん、まあ…… まあ…… わからんでもないかな、すらすら言いましたけども

・好きだし。お前のも教えろよ

殿下お手柔らかに

・お前本当にそれが一番目でいいんだな?

・順不同! スキスキ野明先輩

逆張りしてる

・してない! 量産機計画

・これは俺も好き。零式とかピースメーカーよりもAVS98のが見た目は好き

・石和AVS98対グリフォンパトレイバーベストバウトだな。職業選択の自由

・君が野明萌えなだけじゃない?

・災厄の日は選ばないから違うもん! 花とレイバー

・いやまあたしかにたまに見返したくなる話ランキングでは上位っぽいけど

安心売ります

・あっこれは俺も普通にあげるか悩んだ

視聴率90%

熊耳さん可愛い可愛い回な

・それは闇に呼ぶ声では?

・いや、なんかゆうきまさみ版が原作アニメ回ってあげづらくない?

・まあいいや、あといくつ?

・あといくつとか、自分から十選やろうと言い出して言いますかね? あと三つ。

春の嵐、雨の日に来たゴマ

・あと一つは?

あんたの勝ち

・んー? なんの話だっけ

最後カヌカと野明が飲む回

・……押井守脚本じゃねえか!!!

あんたの勝ち!!!!!!! おまえの勝ち! 俺の負け! 火の七日間好きだもん! 特車二課壊滅すなんてテープが擦り切れるほどみたもん! テレビアニメ史上もっとも優れた1話を選ぶならこちら特車二課だもん!

・なんだいえたじゃん…… 好きっていえたじゃん

・好きだもん…… 好きだから…… 好きだから嫌いなんだもん……

・というわけで次のコーナーです

「僕が考えた新作パトレイバー

・オープニングは血と骨パロディだが、豚でなく犬が屠殺される

反省してないな

・それはそれこれはこれだし

・でも真面目にどんなのみたい?

・『新九郎、奔る!』(しんくろう、はしる)は、ゆうきまさみによる歴史漫画。後に北条早雲となる伊勢新九郎主人公として、その生涯を描く[1][2]。

ゆうきまさみファンであって、ヘッドギアファンではないみたいな話?

・いやでもさ、ぶっちゃけ、あのメンバーって俺ゆうきまさみ以外は、他の作品は好きじゃないんだよな

・きみいっときとあるごとに、ラーゼフォンブルーフレンドあそこを一人で人形劇再現ごっこしてませんでした?

・してたけど、劇場版が好きなだけでテレビ版は別にで、劇場版京田知己作品って感じしない?

・うーん、詳しくないからわかんないけど、確かにするかも。えーじゃあ、.hackいろいろ持ってたじゃん

浜崎達也好きなんだよね、絶対少年浜崎達也の面と望月智充の面で好きなだけで、伊藤和典作品から好きって感じじゃないし

・だから君、マミ漫画版あんな後半の展開まで読まない的なブコメ書いてたのか

・あのさあ、書き起こしとかしてないしログも残ってない話だから記憶で喋るんだけど

・聞きましょう

伊福部崇さんと小野坂昌也さんがラジオで、うる星のどの劇場版が好き? って話になって伊福部さんはビューティフルドリーマーで、小野坂さんはオンリー・ユーが好きって言っていたんですよ

・まあ人には好みがありますからね、伊福部さんは「大友のディティールも押井哲学も知らないくせにほら文句ばかりたれる」なんて歌ってらしたし、好きなんじゃないですか押井哲学

・ただね、その、どっちかっていうと、ビューティフルドリーマーと言わない方が勇気いりません?

・どういうこと?

・いや、その、言葉選ばずいうと、正直覚えてます? 内容。ビューティフルドリーマー以外の。っていうかなんなら、オンリーユーが何作目か覚えてます

・一作目だけど

・あっそうか、これも押井からツッコミ側の人格はそれを把握するのか

ツッコミ側の人格という表現

・わかる人はわかるけど、その、小野坂昌也さんは、特に具体的にここがどうとか、あそこがどうっていう強い思いがあったわけじゃなかったみたいなんです。もちろんラジオなので尺の都合もあるんでしょうが

・そんなもんでしょ、人の好きとか嫌いって気持ちが常にそれなりの文量を伴うとは限らないじゃん

・そうなんですけど、そういうふわっとした好きとか嫌いのときに、ビューティフルドリーマーよりもオンリーユーが好きっていえます

・あーなるほどね、言いたいことわかってきた。「ハンバーグというジャンルには、さわやかという絶対的名店が存在するのに、そこまでハンバーグが好きじゃないのに、好きなハンバーグを上げる際にあえてさわやかを外してびっくりドンキーといえるのか?」ってことね

・その通り! そうなんだよ! びっくりドンキーがすごい好きで、かつハンバーグというジャンルを愛しているからこそ、名店を「あえて外して」、一般的チェーン店を褒めるのなら、わかるんですよ

・おまえこれ、この例えよっぴーさんのびっくりドンキー記事読んだから思いついただろ

ちょっとそもそもハンバーグにたとえ出したの、ツッコミ人格の方だから、君だよ!

・えーじゃあもう俺がボケ人格になるけど、びっくりドンキーを例に出したのは、伊福部崇さんが大晦日びっくりドンキーいく習慣があるからってのもあるかもですね

・やめて! 話がブレるでしょ! とにかくそのね、好きとか嫌いって気持ちもっとこう、気軽になんとなくで言ってもいいと思うんですよ、対象相手を過剰にくささなければ

・「すごいね〜」

・「すてきね〜」

・「大したものですね」

・「イイネしました」

・「じょうずね〜」

・「さすがね〜」

・「やっぱり …天才ですね」

・ってことだな

・うむ

・いまこれ、どっちがどっちの俺だ?

・まあそれはそれとして、ガチで僕が考えた新作パトレイバーは、日本以外の国が舞台なのがいいか

・ほうほうその心は?

・結局さ、パトレイバーの中に漠然とある埋め立て地から眺める東京」というシチュエーションのものが、押井守的な何かに過ぎないのかなあって

・うん? ちょっとよくわからない。ゆうきまさみ伊藤和典にはそれがないってこと?

・そういうわけじゃなくて、彼らもそれが「パトレイバーらしさ」を担っているとは考えていると思う。だから押井守以外もパトレイバーを描くときに、それらを描くと思うのだけど

ただそれがなぜパトレイバーらしいかというと、そこには押井守が旧OVAと劇1で魅力的に描いたからにすぎないというか。

パトレイバーというものを描くために必要絶対条件ではないのかもしれないというか。

・もうちょいわかりやすくいってよ

ゆうきまさみ版のパトレイバーで「埋め立て地から眺める東京」というシチュエーションを描くのは、ゆうきまさみというカメラ東京に行ってそれを撮っているわけじゃなくて、

ゆうきまさみというカメラ押井守というレンズを介して、押井守の中にある過去の思い出の東京を撮っているんじゃないか? みたいな話

・わかりにくいよ。それは分かち難いもので、わざわざ分けて考える必要ある? それじゃあ、パトレイバーの巨大ロボットという幻想は、ゆうきまさみがそれを描こうと決めたからだけど。

それを、伊藤和典横手美智子はゆうきまさみというレンズを介してしか眺められないの?

・そんなことはないと思う

・じゃあ、押井守だって一緒だよ

そうかもしれない。けど、こうなんていうか、この被写体にこだわる必要がないというか

・違うんだって。まさにその押井守というレンズを外して撮ったパトレイバーが、まさに、じゃじゃ馬グルーミンUPであり、平成ガメラであり、ラーゼフォンであり、超機動伝説ダイナギガなんじゃねえの?

・なんかそう並べられると、ヘッドギアメンバー高田明美がいなさそうだけど、まあそれもそうなのか

・いやそれにしても、ダイナギガのオープニングアニメすごいよな

・「やっぱ人間少し歩かなきゃ」のところ、未だに月に一回は思い出す

・これ有名なアニメーターさんがすごい参加してるとかなの?

・おれアニメーターってよく知らないんだよなあ

あきらかにクオリティがすごいよな

・なんのはなしだっけ

アニメ面白いって話だっけ

・そうそう、アニメって面白いんだよ、ひもてはうすしか今期見てないけど

・「たいへんよくできました」

今まで生きてきた私の年表を大まかに作ってみる

物心つく前】

・よく寝る子だった。夜泣きもせず、寝返りもうたなかったため、母親は死んでいるのではないかと私の様子をちょくちょく見に来ていたらしい。

・肉だるまのように太っていた。乳を吸う力がダイソン並みだったため、母親授乳が嫌だったらしい。ちなみに哺乳瓶の穴は秒でミルクを飲み干すため小さくされたそう。

・先住猫が私を自分の娘のように可愛がる。

物心ついた頃】

・鋏を貸してくれと私が言うので母が鋏を貸したところ、いきなりTシャツの袖を切り始めたとのこと。なお動揺して何をしているのか私に問いかけたところ「暑いから切った」と返答されたそう。

洗面所に「パパママらぶらぶ」と書こうとしたところ、「パパママぶらぶら」になる。

保育園時代

三輪車で転けたところに手を差し伸べてくれた男の子に惚れる。

TDLに行く途中父親好きな人を聞かれ馬鹿正直に上記男の子の名を答えた結果、TDLに行けなくなりそうになった。

クラスで気の強い女の子と私は同じ人が好きだったのだが、私のことが気に入らなかったらしく公園で遊んでいる最中ハブられる。ちなみに、その後好きだった子が一緒に遊ぼうとその子を説得して迎えに来てくれたの超嬉しかった思い出(ハッ、ザマァ

小学時代

・変なタイミングテンポが心の中で再生されっぱなしでイライラし続けることになる。

クラスの子呼び捨てにしたところ、「よび捨てにしないでよ!」とキレられる。

流れるプールにて足嵌め浮き輪父親と遊んでいたところ、横転し、死にかける。

写真撮られるのが嫌すぎて先生の自前のカメラを壊す。(悪意はない

運動音痴だったため、大縄大会練習が嫌すぎてトイレ雲隠れ

・この頃からいじめられる頻度が増える。給食当番の子給食がすでに用意されているにも関わらず、給食をとってこいと言われとりあえず取りに行く。ちなみにその後嫌なこと言われたかなんだかでトイレ雲隠れする。性格のいい男の子が迎えに来てくれ(特に仲良くない)多分更にいじめっ子達にガソリン注ぐような形に。

・「こども」という立場を盾にすれば大人は手を出せないことがわかっている舐め腐ったクソガキに育った。

・当時担任になった先生ほとんどに初見喧嘩を売り、言葉制圧される。(よくなかったなあとは思う。

保育園の頃に好きだった男の子アプローチするが反応無し。ちなみにそれなりに頭がよくその子モテ始める、女子の見苦しい争奪戦が始まる。

上記の子と私は給食を食べるのが遅く、昼休みを過ぎてもなお食べていたため、職員室通い常習犯となる。

・2年生の頃通っていた学童がなくなる。仕方がないので両親は学校内の待機所に通わせようとするが、こっそり抜け出し、近くの図書館に通う日々。(または家の鍵をこっそり開けておき、帰っていた。ちなみにエントランスは鍵がないと入れないため、横手にあるごみ捨て場の門をよじ登って侵入

音楽先生と体育の先生忘れ物が多過ぎて嫌われる。(ちなみに整理整頓忘れ物の欄は毎年がんばりましょうだった。

先生に怒られ、「帰りなさい」と言われたので問答無用図書館に向かったが閉館日だった。

・塾に通い始める。宿題をしていかなくて毎度怒られる。

・あまりにも私が勉強をしないので、テレビを親の寝室に退避。寝室に鍵をつけるが、ここで私は簡易なピッキング技術を身につける。

DSが発売される別途の中でどう森nintendogs三昧しすぎて怒られる。

クリスマスには毎年のように時計を送られるが遅刻癖は治らなかった。また、それ以外にもこういう女の子に育ってほしいんだなという親の欲望丸見えなプレゼントが毎年送られてくる。

父親に私のお年玉貯金投資にまわさないかと持ちかけられる。

・今と比較してもかなりキレやすかった父親に戦々恐々としながら過ごす日々。

先生リクガメを他の生き物係もいるなか、私一人で世話をしていたにも関わらずお陀仏させてしまう。なぜかめっちゃ責められる。

テニスやってみる。先生センスいねといわれて辞める。

中学受験してみるもの野球ルールがわから不合格

中学時代

小学メンバーが嫌すぎて異なる区域中学に通う。

・「誰だよ、お前は」というくらい知らない男の子に話しかけられ、知らない男の子自分のことが好きだという噂が流れる。逆に男の子が怖くなり女の子と付き合う。

・またもやいじめられ開始? (当時いじめと思わないようにしてたのでよく覚えてない)転入生の男の子が入ってくると同時に矛先が反れる。

彼女の友人に嫉妬される。「私の◯◯ちゃんをとらないで!」←うるせー◯◯ちゃんは誰のものでもねェ!

彼女の友人、体育の授業にて私をハブる。(本当にキモい

・何故か異様に音楽教師に好かれる。

彼女と幼馴染みに「ハリボ野郎」と例えられる。

・税の作文であまりにも酷い内容を書いたせいで、担任に「お前は俺を舐めてるのか?」と聞かれる。「舐めてないです」と返答し火にガソリンを注ぐ。

入学当初の理科テストで皆の前で先生に褒められたのが恥ずかしくて(褒められたくて勉強したわけじゃないのに的な)勉強をしなくなる。

・同じ絵画教室に通っている女の子の服にふざけ半分で絵の具をくっつけて怒られる。それ以来何年も通っていたそこには通えなくなる。

高校時代

・話のあう、よき友人ができる。(この友人とは今もちょくちょく遊んだりする。

・死と生について悩む日々。「循環」という観点から一応の解を手に入れることに成功する。また、思想の根源・循環について考え始める。

・みんなに嫌われている気がしてどこにもいけない。(ちなみにこれは学校卒業することで解消されたが、しかし母校である高校にはもう行けない。

・あ、高校祝いに虫歯を13本ほど治させてもらった。歯医者には「自業自得自業自得」といわれながら治療された。

彼氏ができる、が初恋の人に告白されたとかで別れを切り出される。いつまでも待ってると言い残し、別れる。(ちなみに去年、最高の形で現在進行形自分のことを私が好いていると勘違いしていた元カレの心を踏みにじってやりました、乾杯

・やりたいことないなら、就職しろ。旧帝国大以上でなければ認めんとの父親のお言葉就職を決意→就職

【近況】

自分が死なないために猫を飼った。

上司に女として見れないと言われる(うるせー!

・未だ、告白される経験zero・未貫通

2018-11-15

電車のドアの前で仁王立ちするオッサン死ね

電車に乗ろうとしたら、仁王立ちしてる図体でかいオッサンがいた。

どうにも入れないから、おっさんの横をなんとか通り、ドア横手すり子の後ろにたった。

おっさん相変わらず仁王立ち。

鞄触れてないのに、周囲に肘鉄かましまくる。

クソジジイであること間違いなし。

おっさんがずっとドア前キープしてウザかったけど、降りる駅は反対ドアだった。

(たまにしか乗らないのか?)

反対ドアの方向を向いたと思ったら、

周囲の女に手当たり次第肘鉄体当たり

ガタイの良い男の前で、やーっと「すみません降ります」の一言

クズすぎるから死んで欲しいな

2018-03-15

anond:20180314204633

富士宮って言ってる増田がいて、思い出したけど、

横手横手焼そばの店が何軒か有ったな。

旨いもんじゃなかったけど、他県ナンバーもいたな。

そこんちは焼そばで財を成して立派な店を建ててた。

ブームが去った今はどうなったのか知らね。

2017-06-03

http://anond.hatelabo.jp/20170603125725

「あたしのイングラムはあたしが毎日乗って少しずつ動きを覚えさせてここまで鍛え上げたんだ。あんたが気まぐれで遊ぶ玩具とは違うんだ!」

漫画版泉は言ってグリフォンを倒して、パトレイバーは一旦終わるわけだけど

この「あたしが毎日乗って少しずつ動きを覚えさせて」は、テレビ版やOVA版も内包していると僕は思ってる。

それは、いわゆる「絵日記漫画」や「パロディ漫画」を書いていた内輪向け漫画家にすぎなかった、ゆうきまさみ

ヤマトタケル、ルシィ、旧バーディーあ〜ると徐々に本格的な商業へのステップアップをしていき

ついに、ここまでの社会性を持った作品を書き上げたという、自負の心を感じるんだ。

もちろん、テレビ版やOVA版におけるゆうきまさみの関与具合は、またそれはそれはで議論必要だとは思うんだけど、

ゆうきまさみという漫画家が、この作品をこういう方向性で完結させるということは「アニメファンの遊び」ではなく

職業漫画家」として生きて行くという決意表明だったんだと思うわけですよ。

そしてそれは、パトレイバーという珍しい形のメディアミックス商業的な流れに推されてのものであったこともまた事実

それを重く受け止めていたのは、横手美智子か、ゆうきまさみの二人のうちのどちらかだとも思うんだよ。

このセリフが、押井守伊藤和典らが書いても、こうは解釈できなくて、こう解釈することを俺の脳みそ拒否してしま

パトレイバーで、ゆうきまさみから、このセリフは、

あの友達たちとの馬鹿話、

はてしない物語の一枚カット

OVA

NT読み切り掲載版、

サンデー連載版、

伊藤小説

劇場版

テレビ版、

横手小説

OVA

を経てのセリフなんだよ。

どれが良い、どれが悪いじゃなくて、これらすべてのどれらが欠けていても、

きっとゆうきまさみは今こうしていられないし、

あの時、あのセリフを書くことはできなかったんだよ。



と思っているので、元増田

「みんなが見たいのは超兵器とのタイマンバトルか戦争であって、ロボットに乗ってるおまわりさんの日常なんか取るに足らないわけだ。」

という解釈は、いまいちしっくりこなかった。

僕にとってのパトレイバーは、ゆうきまさみパトレイバーなんだけど、

その、ゆうきまさみパトレイバーは、すべてのパトレイバー内包していると思っているからです。

2015-12-20

2016冬アニメで迷ったらこれを見ろ!!

■全話必ずみる枠、まあ面白いだろうなって作品

アクティブレイド→オリジナルだが谷口監督だ。ギアスとかプラネテスとか名作やってる。リヴァイアスとかも。最近だと純血のマリアおすすめ中川さんが音楽だ。ギアス音楽やってるから多分良さげだろう。後は知らない。

亜人→有名漫画原作じゃ。岩浪さん、菅野さんで音響完璧だ。3Dなのでどうなるかね。まあ、見る価値はある。映画もやってたけど、見逃した。たぶんこれから見てもとりあえず大丈夫のはず。

少年たちは荒野を目指す→ロミオだ。信じろ脚本しっかりやってくれるはず。

僕だけがいない街原作評価めっちゃ高い。このマンガがすごい!で確か見た。

ディメンションW漫画SF界隈で盛り上がっていたような、面白いはず


■とりあえず全話見る、つまらなくてもとりあえず全話見る枠。どうしようもなくつまらなかったら途中でやめる。でも7-8話までは必ず見る。

ハルチカPAだ。PAはとりあえず見る。吉田玲子さん、脚本シリーズ構成?まあ、面白くするでしょ。

ファントムワールド京アニだ。とりあえず全部みる。

紅殻のパンドラ原作攻殻機動隊の作者のだ。不安な印象だがどうでしょ。

蒼の彼方のフォーリズムエロゲだが評価高いからね。とりあえず。

リムガル面白そう。落合の子供でるぞ。

落語面白そう。

赤髪おすすめ。二期。一期がニコニコで一挙放送するから一期見てなくても大丈夫!!

ぎゃるこ→とりあえず。

だがしかし→とりあえず。


■3-4話で視聴継続か中止か決める枠評価悪ければそもそも見ない。

フブキブランキサンジゲン楽しみ

クエロジック動画工房どうでしょ


■他

暦物語アプリで配信するらしい

ガンダム→配信。全四話らしい。


あと傷物語だ。映画だ。楽しみ。



追記

えーっと、PVだけ見て判断した。ニコニコYoutubeに 2016 冬アニメ みたいなPV集めた動画があるから、毎期でるからそれ見て判断してる。そこにスタッフ情報声優情報載ってるのよ。で、ラノベ原作漫画原作ゲーム原作だったらamazonなり自分の使ってる情報サイトで評判見ると。良さげなら見る。評価高すぎるやつはネタバレ見たくないからやる。

シュタゲなんかは原作やってよかった。Fate原作やっていてよかった。進撃とかも先に原作たかネタバレ回避できたし。やっぱりニコニココメントとかブログ記事とかで楽しみたいからね。


リムガル僕だけがいない街ハルチカ亜人なんかはPV見て面白そうって特に思った。ディメンションW京アニなんかはPV不安になった。twitterアニメ関連フォローしてない、公式サイトはまあ見ない。見るとしたらハマってから

あとはまとめサイトでどっかんどっかん盛り上がってたら、、見るかも。まとめサイト嫌ってる人はごめんね。あと、ここはてなからね。ブログ界隈盛り上がれば見る。ガッチャマンクラウズとかはてなで知ったし、知ってよかった。プレアデスとかもか。ああ、はてなブックマークアニメ検索して、そのページをRSSにいれればアニメ関連の情報大体入ってくるぞ。


ああ、ラノベ評価低いの、エロゲ評価低いの、ホモ枠、なんかは入れてない。少女漫画評価高いなら見る。百合評価高いなら見る。百合姫って百合しか載ってない漫画雑誌見てる。落語とか声優豪華だけど、声優で見るの決めない。トムハンクスが出てるからってその映画見ないだろ?

ああ、でも脚本だけでも見ない。原作良くて脚本シリーズ構成良いとか、オリジナルだけど監督凄いとか。今期だと横手さん脚本で、石像?のアニメがあるけど、ありゃあ見ない。


判断基準会社監督脚本かな。あと映像出来映えPVで見ると。京アニPV下手くそだよなあ。まあ、京アニからとりあえず見るんだけどさ。

2015-08-13

anond:20150812122441

 脚本家横手美智子のつくるアニメの笑いは何も考えなくていいので自分はすき。

銀魂美男子高校温泉部、イクサガDT、プリズン学園。

っていうかこの手の作品みてて脚本横手って出た瞬間笑うわ。

しろその名前オチだ。(八手三郎なんだっけ?)

 

あとおじゃまじょ→けいおん!の人はめちゃくちゃディープ信者がおる。

情緒的に綺麗な画面つくれるということで。

2014-06-01

2014-06-01 アタック25 liveanb側 集計開始?

http://anond.hatelabo.jp/20140518130751

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本日の出場回答者 6月1日 30代大会

小川和弘@静岡伊豆の国 公務員 日本史

越智世津子@広島尾道 **メーカー事務 時事問題

佐藤利充@秋田横手 エンジニア 科学

青 寅丸志保子@愛知名古屋 **分析会社事務 料理

http://web.archive.org/web/20140601032430/pa4.dip.jp/jlab/i/s/pai1401593055313.jpg

4月からジャパネットたかた価格消費税税抜きになっているはずです

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・01 アメリカンフットボール (31): ID:ot5i9lic 13:27:06.81

・02 夏服 (49): ID:IGvJq0y6 13:27:43.58

・03 塞翁が馬 さいおうがうま (61): ID:IGvJq0y6 13:28:30.31

・04 あめんぼ (64): ◆PZfg7VimcyR2 13:29:08.96

・05 3(番 (83): パブロフの猫 ◆bBexGCASrY 13:29:35.74

・06 YOSHIKI (103): ID:IGvJq0y6 13:30:18.84

・07 ジャイアン[[剛田武]] (113): ID:G016haMt 13:30:43.78

・08 犬 歯 (135): ID:ZUhq8d1Z 13:31:06.42

・09 ビワ (156): ID:IGvJq0y6 13:31:30.90

10 エルニーニョ(現象 (172): パブロフの猫 ◆bBexGCASrY 13:32:02.75

11 シェリー(ワイン (191): ID:+bj8pACh 13:32:37.60

12 ゲンジ(ボタル (196): ID:IGvJq0y6 13:32:58.19

・13 竹田 城[上はカタカナ] (216): ID:ot5i9lic 13:33:31.04

・14 リベロ (228): ID:IGvJq0y6 13:33:54.84

・15 ねずみ (247): ID:E/wyDz3e 13:34:23.14

・16 奇兵隊《きへいたい》 (261): ID:ZUhq8d1Z 13:34:49.79

17 (2)(番 (281): ID:7/w4usv1 13:35:36.95

・18 マリリン・モンロー (296): ID:IGvJq0y6 13:36:11.95

・19 土 星 (308): ID:VF+Fj3Kw 13:36:41.61

20 前田利家 まえだとしいえ (322): ◆PZfg7VimcyR2 13:37:15.26

・21 人事 院 (338): ID:zogKaFFf 13:37:48.36

・22 スコットランド ヤード (353): ID:G016haMt 13:38:15.29

23 花道 (362): ID:GXgsM7Y2 13:38:37.14

24 Tボーン(ステーキ) (374): ID:ZUhq8d1Z 13:39:03.26

・25 肝 臓 (385): ID:7/w4usv1 13:39:24.02

・26 ピカソ (407): ID:IGvJq0y6 13:39:50.64

・27 パピー(ウォーカー (438): ID:IGvJq0y6 13:40:33.58

28 [AC]沖縄(県 (459): ID:IGvJq0y6 13:41:04.59

・29 郷ひろみ (482): ID:G016haMt 13:41:48.79

・30 ロシナンテ (513): ID:ZUhq8d1Z 13:42:24.21

・31 大正(時代 (555): パブロフの猫 ◆bBexGCASrY 13:43:00.45

・32 アラカルト (578): ID:IGvJq0y6 13:43:21.76

33 多(い (591): ID:E/wyDz3e 13:43:50.41

・34 時そば ときそば (622): ID:IGvJq0y6 13:44:11.87

・35 [CM]しらみ(つぶし (714): ID:IGvJq0y6 13:47:06.15

・36 前島密 まえじまひそか (750): ID:ZUhq8d1Z 13:47:45.64

・xx ボスポラス(海峡 (822): ID:IGvJq0y6 13:49:15.14

・yy (3):ペンネ (974): ID:ZyIUzzLd 13:53:11.55

13pts ID:IGvJq0y6

5pts ID:ZUhq8d1Z

3pts*2 パブロフの猫 ◆bBexGCASrY ID:G016haMt

2pts*4 ◆PZfg7VimcyR2 ID:7/w4usv1 ID:E/wyDz3e ID:ot5i9lic

1pt*4 ID:+bj8pACh ID:GXgsM7Y2 ID:VF+Fj3Kw ID:zogKaFFf

携帯サイト 今月 1680名 累計 46032名中

2014-04-11

http://anond.hatelabo.jp/20140411010750

横手小説後藤隊長は、風邪薬であることすらも諦めている女々しい印象なんだよなあ。

http://anond.hatelabo.jp/20140411010750

いづぶちの雪のロンドの遊馬や、横手太田の戸惑いの午後の太田を題材にそれぞれを語って欲しいな。

ゆうきまさみ押井守の違い「正義の味方風邪薬

スーパーロボット大戦OEで、なんと漫画版の名台詞がボイス付きで流れるというサプライズがありました。

「あたしのイングラムはなぁ…」「あたしが毎日乗って…」

「少しづつ動きを覚えさせて…」「ここまで鍛え上げたんだ…」

「あんたが気まぐれで遊ぶ玩具とはなあ…」「違うんだぁ!!」

この野明の台詞は、

押井版野明の「レイバーが好きなだけの自分に甘えていたくない」(だからレイバーテストパイロットを辞めて、正義のために戦う)

という台詞とは対照的で、

レイバーが好きで、レイバーのために働く自分へのプライドを感じさせる名シーンだと思います

このように、ゆうきまさみ押井守は同じ題材、同じキャラクターを扱いながらも、まったく違った切り方を見せていると思います

その際たるものが「警察官」という職に対する価値観だと思います

まず押井守版の後藤隊長は、

「まともでない役人には2種類の人間しかいないんだ。悪党正義の味方だ」

このように述べています

このまともでない役人とは、自分たちのことでもあり、劇場2の敵のことでもあります

また、劇場1、劇場2共に、特車二課は上の了承をえず、独断専行で悪に対して殴り込みを行っています

という点を踏まえたうえで、ゆうきまさみ版の後藤隊長はどう語っているのでしょう。

警察ってのはカゼ薬みたいなもんでな、症状が出てから使われるのがほとんどだ。」

「熱が出れば解熱剤を、せきにはせき止めを投与するように、

「おれたちも症状に合わせて投入される。

与えられた仕事たんたんとこなしているうちになんとか社会が状態を取り戻す。

それが警察のあるべき姿なのさ。

わかるか泉? おれたちの仕事本質的はいつも手おくれなんだ。

こいつは覚悟がいるぞ。」

(中略)

「なあに、それでも風邪薬には風邪薬プライドがあるさ」

本質的はいつも手遅れ」

風邪薬には風邪薬プライド

このあたりは、もう露骨押井版とは違いますね。

手遅れにならないよう、先回りをする押井版に対して、

ゆうき版は本質的に手遅れであることを自覚し、それを受け止めたうえで、風邪薬には風邪薬プライドがあると、自分仕事に強い意識をもっています

最初に述べた野明の件といい、後藤隊長の件といい、

ゆうきまさみは「仕事をする一社会人としての警察官」を描いており、

押井守は「一社会人を超越した正義の味方としての警察官」を描いているといえるでしょう。

この、一社会人としての警察官という題材は、後の鉄腕バーディーにも引き継がれていく、ゆうきまさみの大きなテーマとなっていきます


追記

>aukusoe 押井守の超越感がどこから来ているのか、ゆうきまさみ市民感がどこから来ているのか、とりみきさん漫画でわかりやすく解説してください。

スタジオぬえの話とかゆうきまさみが通ってたカフェの話とか、アオイホノオでやって欲しい題材ですね。


>otiharuk otiharuk んー押井別に「先回りカコイイ」というニュアンスで使ってないような

格好いいというか、事実として先回りしてるわけじゃないですか。

ゆうき版は児童売買の可能性がある子供がいても、自分たちで独断専行はしなかった。

これが、押井とゆうきの後藤隊長の描き方の決定的な違いではないでしょうか?

ゆうき版の後藤隊長なら、劇2や劇1のとき独断専行したでしょうか? しないでしょ、

「みんなで幸せになろうよ」なんだから、劇2のあんなことさせるわけがない。


横手美智子職業選択の自由で、野明は警察官を選んでるんだよね。

>なのに、押井世界では実写版番狂わせで野明は警察官を辞めている。

>その辺をぼかして書くあたり、押井のずるい所だよなあ。

うーん、それは大げさじゃない、TV世界と旧OVA〜劇1〜劇2〜番狂わせ〜実写の流れは違うわけだし。





>いづぶちの雪のロンドの遊馬や、横手太田の戸惑いの午後の太田を題材にそれぞれを語って欲しいな。

ぶっさんの遊馬は明らかにセンチメンタルだったよね。

ラーゼフォンしかり、出渕が主役に据えるキャラはどこか詩的な感じで、

押井版の理屈っぽい遊馬や、ゆうき版のすねた子供みたいな遊馬とも違う、一番大人な遊馬だと思う。

太田に関しては難しいな、カヌカとクマガミが関わってきてややこしい。

押井版劇2小説にたしかクマガミさんが登場してたから、あの時空にもいることはいるんだろうけど、

劇2の事件には参加してない辺り、なんかややこしそう。



横手小説後藤隊長は、風邪薬であることすらも諦めている女々しい印象なんだよなあ。

うわー今手元に小説版ないなあ、アニメイトに買いにいって確かめてみます


>なるほど納得。押井版よりも、ゆうき版の方が好きな理由が判った。

ゆうきまさみは、どうにもならない社会の枠組みで悩む姿が多く描かれています

じゃじゃ馬の主人公は馬を育てることで、自分一人で出来ることの限界を知りクライマックスを迎えます

そりゃそうなんですよね、調教師でも騎手でもない、牧場従業員が馬に出来ることなんて高が知れている。

そういう、己の限界ゆうきまさみではたびたび描かれる重要テーマだと思っています


>miruna 読んでない スパロボオタは劣等種

漫画版の名台詞がボイス付きできけるのはスパロボだけなので例に出しました。


>triggerhappysundaymorning ゆうきまさみは画風から諦観滲み出してる気がします尿.

そうですね、絵日記漫画書いてたころからそんな感じですよね。



kanose 押井犯罪を先行してつぶすというのは正義の味方というよりも公安の発想なのでは。それにしてもブクマコメントへの反応はや!

あー横手小説後藤隊長公安時代は掘り下げられています

でもだからといって、それを部下に半ば強制した劇2はやっぱり、正義の味方だと思います


>frivolousman ゆうき→状況に対する「しんがり」として、労働者サラリーマンとしての警察官押井組織を超越しちゃうスーパー警察官FBICIA公安の類。

そうですね、僕も同じ理解です。

2012-10-30

[][]nigga関連

編集時刻:
    2012/10/30 05:12:27
編集者:
    nigga
編集内容:
    7d6 11d9 12a11,14
    -その凄まじいまでの快感危険性は数多の麻薬のなかでも最高峰に位置するものと語られ、しばしば<b>薬物の王者</b>(<b>The king of drug</b>)とたたえられる。
    +その凄まじいまでの快感危険性は数ある麻薬のなかでも最高峰に位置し、しばしば<b>薬物の王者</b>(<b>The king of drug</b>)とたたえられる。
    +-<a href="http://mimizun.com/log/2ch/ihou/1071563246/">『コ-ルドタ-キ-』</a>...“SICK”氏談(レス12以降)
    +-<a href="http://wiki.nsview.net/What_does_it_feel_like_to_inject_heroin%3F">『ヘロイン打ったらどんな感じがするんですか? | YA庫』</a>

http://d.hatena.ne.jp/keywordlog?klid=1398050

編集時刻:
    2008/03/07 11:27:02
編集者:
    nigga
編集内容:
    1,2c1,7
    -グレープフルーツを食べてダイエットをしようするダイエット方法
    +グレープフルーツを食べてダイエットをしようするダイエット方法ゆで卵グレープフルーツを組み合わせたダイエット方法が有名。
    -ゆで卵グレープフルーツを組み合わせたダイエット方法が有名
    +アメリカ合衆国場合は、1930年代ハリウッド起源を持つとの伝えからハリウッドダイエット』とも呼ばれ、食事の量を極端に制限するというその様相と、18日間という期間をあらかじめ設定することなどからクラッシュ・ダイエットの一種であるとも言える。
    +日本では『国立病院ダイエット』との異称がある。偏った食事メニューを基本にすることから、あまり推奨はされないようである。
    + 参考資料:<a href="http://wiki.nsview.net/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88">グレープフルーツダイエット</a>

http://d.hatena.ne.jp/keywordlog?klid=960972

編集時刻:
    2007/11/15 10:53:15
編集者:
    nigga
編集内容:
    8,12c8,13
    --[http://w.nsview.net/v/00080/:title=摂取寺] - 光明山と号する浄土宗の寺で、福岡県福岡市博多区立花寺というところにある。
    --[http://w.nsview.net/v/00088/:title=西専寺] - [[紫雲山]]と号する浄土宗の寺で、福岡県福岡市博多区諸岡というところにある。古くは岡山[[西専寺]]または諸岡山西専寺と号した。永正三年(西暦[[1506年]])の銘のある梵字板碑を寺宝として有す(1989年から県の有形文化財)。諸岡川御笠川との合流地点に近い。
    --[http://w.nsview.net/p/IMGP0752.html:title=無量寺] - 智願山と号する浄土宗の寺で、福岡県春日市の須玖というところにある。智願山、深広院、無量寺。
    --専修寺 - 一向山と号する浄土宗の寺で、福岡県久留米市の藤山町というところにある。元々は行基菩薩の開基で天台宗であったが、兵火で失したことから行明の手により浄土宗寺としての復興を受けた。
    --浄土院 - 安楽山と号する浄土宗の寺で、福岡県古賀市の新原というところにある。
    +-[http://w.nsview.net/v/00080/:title=摂取寺] - 光明山と号する浄土宗の寺で、福岡県福岡市博多区立花寺という町にある。
    +-[http://w.nsview.net/v/00088/:title=西専寺] - [[紫雲山]]と号する浄土宗の寺で、福岡県福岡市博多区諸岡という町にある。古くは岡山[[西専寺]]または諸岡山西専寺と号した。永正三年(西暦[[1506年]])の銘のある梵字板碑を寺宝として有す(1989年から県の有形文化財)。諸岡川御笠川との合流地点に近い。
    +-[http://w.nsview.net/p/IMGP0752.html:title=無量寺] - 智願山と号する浄土宗の寺で、福岡県春日市の須玖という町にある。智願山、深広院、無量寺。
    +-[http://wiki.nsview.net/%E6%AD%A3%E6%B3%95%E5%AF%BA_%E3%80%94%E5%A4%A9%E9%BE%8D%E5%B1%B1%E3%80%95:title=正法寺] - 天龍山、八部院と号する浄土宗の寺で、福岡県福岡市南区横手という町にある。境内に行明の『假墓』なるものがあるという。常に山門を閉ざしている。門を閉ざすというその時点でそもそも仏教根本理念を全く理解していないという信仰上のことはとりあえず置いておくとしても、寺がなぜ法人税を免除されているのかを全く理解していない点は笑止に尽きよう。
    +-専修寺 - 一向山と号する浄土宗の寺で、福岡県久留米市の藤山町という町にある。元々は行基菩薩の開基で天台宗であったが、兵火で失したことから行明の手により浄土宗寺としての復興を受けた。
    +-浄土院 - 安楽山と号する浄土宗の寺で、福岡県古賀市の新原という町にある。

http://d.hatena.ne.jp/keywordlog?klid=924231

wiki.nsview.netってid:nigga氏のウィキ? nsview.netへのリンクを張ってSEOしたいわけですね。

2012-05-25

作業中、常に横手エディタを開いておいて、何か思い付いたら即メモ→即公開、みたいな環境が欲しいなって考えてたんだけど、どう考えてもそれって:Twitter

でもTwitterは140文字って制限があるから、厳密には違う。

最適化されたサービスGoogle+のような気がするんだけれど、Googleでメインに使っているアカウント仕事関係者メアドが登録されまくっているので、さすがにモロに脳みそ大公開は躊躇される。

公開を躊躇するくらいならそもそも文章を公開すんなって話なんだが、なんか最近閉塞感に充ち満ちていて、煽りでもなんでもいいから外部から刺激が欲しいんだ。

リアルに響かない程度で。

疲れてるから遊びたい。

忙しいけど遊びたい。

仕事しなくちゃって思うけど意識が散乱する。

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