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はてなキーワード: 沈黙とは

2021-01-16

レアジョブで始める意識低い英会話

https://togetter.com/li/1651789

オンライン英会話地獄みたいな空間


こんな記事があって、はてブでつくブックマークといえば

「SLVの単語をLv10ぐらいまで覚えろ」とか「真面目に英語勉強してない人だったら無理」とか「努力積んだ後でないと無理だ」的コメントやら「「週四時間やる程度で覚えるわけがない」とかいコメで「たいした努力しないで期待する奴は心折れて結構努力できる俺を俺は誇る」「ものをよく知ってる俺は俺を誇る」という感じ。

そんなのばっかじゃないけど、ネガティブ感情を込めたコメントは目立つよね。


「SLV単語 Lv10」ってこんな感じ。

https://natively.fun/english/vocabulary/svl-trustworthy/


でも自分もっと低いレベルからやって、まあまあ楽しんでる。


よく言われることだが英会話はやっぱり目的環境があると続けやすくなる。

英会話勉強する」以外の目的があるといいよね。


目的

自分目的

海外スポーツチャンネル料理チャンネルヒアリングできるようになりたい」

コロナがおさまった後で外国人観光客に道を聞かれたらスマートに答えたい」

海外旅行に行った時にレストランの予約や路線バスをサクッと使いたい」

なんてところだ。


環境

たまたまうちの会社英語勉強を推奨してるので乗った。

個人的勉強を「業務外の余計なこと」と思われない環境があるのは安心して勉強できる。

そうでなくても一緒に勉強してる人がいれば折れづらくなると思う。

友達や同僚にいたら雑談勉強情報交換をするのがいい。


講師

ブコメに「美男美女なら必死に頑張る」というのがあって下世話にみえるけど、それも有効じゃないかな?

でも会話で気持ちいいのは「盛り上がる」ことなので、講師先生趣味自分共通のものがあったらその先生クラスはとってみたくなる。

料理」「旅行」「スポーツ」なんかは万国共通

日本だと「アニメマンガ「ゲーム」キラーコンテンツだと思う。そっち好きで日本人と話したい人は結構いる。

よく「フィリピン人英会話英米人より鈍ってるんじゃないか」とか「恥ずかしいジャパニーズイングリッシュ」なんて言葉が飛び交うけど、世界中英語を話してる人のうち、多分半分以上は英米人じゃないぞ。

それに香港イギリス人に話しかけたけど、むしろイギリス人のほうが辿々しい英語でも汲んで聞いてくれた印象あったな、だから欧米人相手に話すのに憧れてても大丈夫だよ。

アメリカヨーロッパカンファレンスに登壇してなめられない英語話そうなんて思ってなければさ。

そもそもスズキ社長なんてすげ〜ジャパニーズイングリッシュで堂々と話してるじゃん。


英語

さて問題英語力だが、自分レベル低い公立中高で英語の点数は全然平均以下だった。

でもやれてる。

最低限の準備として、3ヶ月ほど1日5分「観光客に話したい英語フレーズ」の文章を口に出して読んだ。

文法なんて理解してなかったが、英単語を口に出す習慣をつけたかった。

会話って身体的なことだからね。

これが案外有効だった。

いざ英会話を始めると、文法理解してないのでヒアリングを失うことは度々あるが、向こうも金もらってる講師なので、I don't know what you are saying.っていえば噛み砕いて単純な単語で話してくれる。片言日本語なら話せる人すらいる。

それで単語ぶつ切りでも答えれば会話の体裁は完成する。

気恥ずかしさな単語を口に出す習慣さえあれば大丈夫


勉強

勉強法っていうか準備だ。

1回のコマは25分。

25分を困惑沈黙で埋めたくなければ、20分はカンペを読めばいいのだ。


レアジョブなら問答のテキストは受講者に事前に公開されている。

それを読んで、中学レベル英語力でカンペを作ってみる。

そしてそのカンペ

Google翻訳

・DeepL

・みらい翻訳

の三つの翻訳にかける。

DeepLとみらい翻訳もっと口語的な翻訳になるけど、Google翻訳スペルミスFIXしてくれるので、3つ利用した方がいい。

これで日本語の文章が変でなかったら、違和感ある英語でも少なくとも意味は通じる。

で、カンペ英語機械日本語 をまた 機械日本語→機械英語 に再翻訳する。

それで見比べると、どこを直せばちゃんと通じる英語になるのかわかる。

そうして手間と心を込めてカンペを作る。

意味ないじゃんというなかれ、カンペ作りが立派な勉強になっている。


そしてフリー質問がきたら、カンペ必死につぎはぎして乗り切る。

講師はいつでも乗り換えられるので、必死のつぎはぎも、別の講師相手に既にやったことがあるなら白々しくなくもっと上手にできる。


それでもやっぱりカンペちゃんとしすぎて講師自分もっとできると誤解して複雑に話し始めちゃうことがあるけど、それで曖昧笑顔で返してもノープロブレム。

そもそも自分を振り返ってみよう。

日本相手の会話でもそんなに盛り上がってるか?英語でも日本語でも一緒だよ。


頻度

理想毎日なんだろうな、でも自分は準備が必要なんでできて週3。

カンペ書きも含めれば週6〜10時間くらい勉強してる。

時間は買い物ネットスーパーにしたり、掃除ロボット掃除機にしたりして捻出してる。

コロナの家時間が長くなったんで、むしろやることあってよかった。

友達産休育児中だったり、「家庭があるのに飲みに誘いたがるタイプから声かけづらいな」とか思ってて、一人時間がなかかった。

何もやることなかったら俺病んでたかも。

当座の時間的ゴールは今年の6月くらいを想像して、もうちょっとカンペ読む時間が短くなって、予習なしでアドリブ会話できるようになればいいかなーくらいを見てる。


まあそんな感じ。

これで「君ならできる」とは言い切れないけど、「平均以下スタートでも楽しめてるケースがあるよ」ってことで。

2021-01-13

フェミニストに言わせれば

女子弱者クラスお客様なのだからいじめなどクラス問題に対して責任はないし、何かしてやる義理もないということなのだろう

それでいながらBLMに協力しないアジア人に向かっては「沈黙共犯」だとか抜かすのだから、もう訳がわからない

anond:20210112165321

2021-01-12

安倍晋三沈黙を守ってるわけ

トランプ大統領と仲の良かった安倍前総理が今まで沈黙を守ってるのには理由がある

トランプが一発逆転大勝利できる証拠安倍は握ってるんだよ

しか野党(というか中国の指示)による桜の蒸し返しにより去年中は動けなくなった

でも年が明けて各所との調整も済みとうとう証拠を発表できる体制が整ったわけ

あとはタイミングを図ってるだけなんだよね

内務省の知り合いから得た情報によると大統領就任式の前日日本通常国会が開かれたタイミング安倍証拠をぶちまけるとのこと

これでバイデンは完全にゲームオーバー地獄へゴートゥーヘル

トランプ大統領として復活し民主党を徹底的にやっつけて中国の手先だった日本野党は全党解党される

そして満を持して中国宣戦布告するわけだ

勘のいい人は気付いてるけどメルケルが急にトランプ擁護しだしたのは伏線だったんだよ

中国への戦争にはEC連合国として参戦するから

世界夜明けは近い





















という与太話をTwitterに流したら頭アベのQちゃん普通に信じるかな?

2021-01-11

うつ病になった備忘録自分語り

コロナ日本にも上陸しだして職場営業時間をどうするか、上司たちが話し合っているころ。3月

自分の体がある日ベッドから動かなくなってしまった。

まさに無気力で、スマートフォンを手に持つの億劫

抗うつ剤として薬を処方された丁度1週間後のことだった。

仰向けになっていると苦しく、うつ伏せで胸を圧迫すると逆に安心感が出てくるので日中はずっとうつ伏せだった。

流石にトイレに行くときはベッドから起き上がることができたが、用を足したらすぐさままたベッドに潜り込んだ。

11月頃には正直うつっぽいなとは思っていた。

夜泣きはひどいし、座っているよりも横になっている方が楽だった。

見知らぬ誰かが駅のホーム自分を突き落としてくれないかなと考えることも多かった。

でもそこまで深く考えておらず、食欲もまぁまぁあったし働きすぎて疲れてるのかなと思っている程度だった。

年が明けて2月末。どうしても死にたくてツイッター自殺を募る投稿リプライを送ってみたり、ホームドアの無い駅のベンチでぼーっとしていた。

死にたかったが、死ぬためのエネルギーがどうしても足りない。体はだるく、胸に見えない何かがつかえていて苦しい。無気力自分身の回りのことがすべてどうでもよかった。

職場の先輩が自分の好きなゲーム話題を振ってくれてもどうでもよかったし、上司ジョークもクソどうでもよかった。

全部に曖昧な返事をして仕事のやらなきゃいけない事だけ淡々とこなしていた。

死ぬためのエネルギーが足りないならある程度このだるさや息苦しさを取り除かなければいけない。

実際には見えないけれど、粘度の高い黒いオイルのようなものが胸からずっと流れているし、うっとおしい。

そこで死ぬためのエネルギーだけでも確保するために心療内科へ行った。

結構度合いがひどいので入院してほしいのですが…」

心療内科若いお兄さん先生心配そうにこちらを伺う。

入院となるとお金はかかるし、職場もひっ迫していてあまり休める状態にないから「入院ちょっと…」と困って見せた。

抗うつ剤をもらった。1週間ほどで効果が出るのでそれまで辛抱して飲んでみてくださいとのことだった。

そうしてその1週間後、自分の体は全く動かなくなってしまった。

職場には「体の調子が悪いのでお休みさせてください」と連絡した。体調が悪いという言い方は何となく合わない気がしたから。

上司たちはその場ですぐ1週間の休みをくれた。曰く

12月から声がすごく小さくなったし、あまり笑わなくなっていたか心配していた。ゆっくり休んで」

とのことだった。有給もいっぱい残っているし、1週間有給を使って休みを消化した。

丁度コロナで来客も少ないため、職場は大して問題がなかったのが救いだった。

抗うつ剤効果は凄まじく、胸から流れていた見えないオイルは量が減り、ゆっくりと体が動くようになった。

気分の落ち込みはだいぶ解消され、「今どうしても死にたいから「まぁ不慮の事故死ねたらいいな」くらいまで軽くなった。

抗うつ剤副作用で眠くなるというのもあるが、気分がそこまで落ち込まなくなったので睡眠もまぁまぁとれるようになった。

休み明けの出勤、上司たちに心配されながらも以前より声がしっかり出るようになった自分を見て安堵の表情を見せた。

本当に安堵の表情だった。みんな心配していくれていた。

コロナ営業自粛をするも、逆にコロナ渦で多忙になった部署の手伝いなどで毎日出勤はしていた。

4月5月頃はそれぞれ毎月3日ほど休んだ。6月には1回。7月8月にもなると容体が安定して毎日出勤できるようになった。

9月頃になると気圧の変動が大きくなったのを体感するようになる。

今まで気圧の変化で頭痛だるい等感じたことなかった体の調子が気圧によって左右されるようになった。

気圧が落ちてくると息苦しく、じわりと胸からオイルが垂れてくる。

横になっている方が楽だった。

心療内科先生曰く、今まで気圧に左右されなかった人も、うつ病になるとバロメーターとして気圧によって調子が変わる体質になる人が多いそうだ。

うつっぽいなと感じ始めてから1年後の2020年11月

まり関わりのない職場の人から嫌がらせを受けてまた調子が落ち込む。

うつになる前よりストレス耐性がなくなっていることも実感した。

ついでに、嫌がらせ相談した先輩からは「増田の愛想の良さが原因じゃない?w」というような

セカンドレイプまで受けて体は完全に沈黙。またうつ伏せに寝たきりが始まった。

飲み続けていた薬を少し増やしてもらいながら、今もまたうつ病とゆっくりじっくり向き合ってる。

2021-01-09

anond:20210108210457

コロナよりコロナ騒動の方が問題

風評被害のほうが、よほど人を殺せる。

去年の2-3月ぐらいに、沈黙を貫いて、コロナという単語をつぶやかないようにしていた努力が水の泡だったんだよ。

2021-01-07

死のうとしていた彼が、死を先延ばしにするまでの話

コロナの暗雲が街を覆い尽くした、2020年の暮れ。

TikTokに、ひとつ動画投稿された。

「なんとか年は越せそうです。だけどそう長くは無いみたいです。

 彼女を置いて行くと考えると辛いですが上から見守ろうと思います。」

『残り15日』と題されたその投稿は、明らかに自殺企図したものだった。

ただならぬ気配を感じたユーザーたちは、当然、コメントという形で投稿者に話しかけようとする。

「もう少し生きてみよう」「逃げてもいいよ」「病気なの?」「ネタでもいいから死なないで」

ひとつひとつコメントに、投稿から、丁寧な返事があった。根が几帳面なのだろう。寄り添うようなことばには感謝を、攻撃的なことばにはやさしさを返す一方で、どこか迷っているようにも見えた。

TikTokレコメンドエンジンは優秀だ。

投稿に興味を惹かれる人が多ければ、その投稿もっとたくさんの人の目に入るようになる。

早い話が、バズった。

小規模ではあるけれども、投稿者が全てのコメントに返信するのが難しくなるくらいには、多くの人の目に触れたらしい。

『残り14日』の投稿には、「昨日は色々なコメントありがとうございます。残っている時間を大切に過ごしたいと思います」ということばがあった。

『残り11日』「今日彼女に会いに行きました」『残り10日』「今日友達に会いました」

カウントダウンが1ずつ減っていくとともに、人間関係清算しているようなことばが綴られる。

『残り5日』「明日中学の時の友達に会いに行きます。少し楽しみです!」『残り4日』「最後楽しい思いが出来ました。今日何だかよく寝れそうです」

そして、ついに迎える『残り1日』。

2020年1月6日、彼が選んだ曲は赤頬思春期の『私の思春期へ』。

ことばは、みじかく、「悔いが残らないように」。

たくさんのユーザーが、彼の投稿を見た。彼を現世に引き留めようとした。

素性がわからない、断片的なことばのかけらしか知らない、リコメンデーションエンジンが偶然に引き合わせた見ず知らずの相手だというのに、揶揄するようなコメントは皆無だった。ひとりひとり、選んだことばはさまざまだけれど、彼のことを応援する人ばかりだった。

その熱意が、投稿者のなにかを、融かしたのだと思う。

1月7日。彼が「死ぬ」と決めていた日。午前2時ごろ。

彼の真っ黒なアイコンのまわりに、赤い円が現れた。「ライブ配信中」。タップしてみると、イヤホンからぼそぼそと"彼"の肉声が流れ始めた。

彼は存外、色んなことをしゃべった。

友達にも、家族にも、恋人にも、相談できなかったという。センシティブ話題は、かえって身近な人には打ち明けづらいものだ。それでも、インターネットを介してなら、1000人以上に心の奥底の悩みを表出できるのだからSNSも捨てたもんじゃない。

彼女には弱いところを見せたくなくて、でも傷つけたくなくて、だから別れなくちゃいけなかったけれどなかなか言い出せず、結局「別れよう」のひとことしか言えなかったと、涙ながらに話していたのが印象的だった。


途中アクシデントがあり、舞台をインスタライブに移して、彼の独白は続く。

自分は恵まれていて、どちらかというと陽キャにみられる側で、だからこんなことを言っても「俺だって死にたいよ」と返されて終わりだと思っていた、と。

コメント欄では、そんなことないよと温かく彼を慰めることばといっしょに、「コラボしよう!」という投稿が流れていく。インスタライブ機能だ。

最近人と全然しゃべってないから、何話していいかわかんないや……」と戸惑いつつも、結局彼はコメント欄の勢いに押され、コラボをはじめた。


一人目に入ってきたのは、九州の方の訛りのある、14歳女の子彼女は輝いていた。光そのものだった。

話していた内容は、TikTokコメント欄に寄せられたものとそう大きくは変わらない。「主さんの苦しみは分からないけど、生きてればいいことあるよ」「世の中色んなことあるし、まだ死んじゃうにはちょっともったいないよ」「彼女さんも悲しむと思うよ」「逆にそういうこと相談してくれたら、彼女さんの立場としてはめちゃくちゃうれしいと思う」

彼女のことばを聞いた主は、泣き出してしまう。鼻をすすりながら、語る。

皆さんからかいコメントはいただいていたけれど、どうも自分に届いていない気がしていた、と。「死のう」という決意が壁みたいになって、心が全然動かなかった、と。

「それが、それが……」

直接話して、融かされた気がします、と。

心なしか、声が明るくなった。「ごめんなさい」「心配かけて」「でも」ばかり言っていた暗い声から、ほんの少し希望の宿った声になった。

人は、人と関わらないと生きていけない生き物だ。うれしいことがあったら分かち合って、つらいことがあったら相談して。そうやって日々を送るものだ。

主はきっと、どこかでボタンを掛け違ってしまい、相談する場所を見失ってしまったのだろう。そうやって、もつれた糸をかきわけて、最後に残ったSOSを発信できる場所が、インターネットだったのだろう。

二人目は男子大学生。色々な考えのひとつとして、「人の悩みなんて宇宙に比べたらちっぽけなもの」だと語った。明日大学で1500メートル走を走るんだと言いながらも、深夜に、親身になって、主と「将来やりたいこと」について語り合っていた。

三人目の女子高生は、「わたし明日死のうと思ってたんだけど、やっぱりやめちゃった」と言った。いじめられていた過去があり、見返してやろうと思っていて、たまにダメなっちゃときもあるけれど、それでも頑張っていると語った。

いろいろな人と話すうち、主の声はどんどん明るくなっていった。アンチがひとりも出てこなかったのは、彼の人徳ゆえなのかもしれない。主には「Sくん」というあだ名もついた。

笑い声がこぼれるようにもなってきたSくんの様子を見て、何人目かの話し相手が切り込んだ。

死にたい、って言ってた人に聞くのもちょっと微妙だけど……Sくん、今、まだ死にたいと思ってますか?」

「今は……」

3秒間の沈黙。そして。

あんまり、そうは、思わないかも……」

ネットユーザーたちの温かさが、ついに、Sくんの心の中の氷を融かしきった。

これはたぶん、どこにでもある、傷の舐め合いなのだと思う。

匿名掲示板Twitter……場所を変え、形を変え、昔から幾度となく行われてきたことの再演なのだと思う。

Sくんとコラボして話をした者のほとんどが、一度は自殺を考え・試みた人たちだった。彼女たちは、Sくんを癒やすと同時に、Sくんによって癒されていた。

Sくんは、自分で「居場所」をつくりだしていた。彼自身を含め、つらさを抱え、誰にも相談できず、それでもSOSを出したい、そんな人のための居場所を。

Sくんのライブは盛り上がった。彼が元気を取り戻すのと比例するように、コメント欄には黄色い声があふれた。「好き」「かっこいい」「推していいですか」。彼は優しいし、おそらくモテるのだろう。「俺も好き」「ありがとう」なんて返事をするものからますます盛り上がって、しまいには彼を推す人たち用のグループチャットまでつくられてしまった。

その様子を見た彼は、ぽつんと、ひとこと。

「じゃあ、わかった。みんなが俺のこと飽きたら……死ぬわ」

コメントではみんな「飽きるわけない」と言っていたけれど、彼は「2・3ヶ月もすればみんな別の推しができるでしょ」と自信なさげだ。

から

から、私は、彼の生きざまを書き残しておきたかった。

私は絶対に飽きる。彼のライブ毎日馳せ参じることなんてできない。そんなに興味は続かない。別にガチ恋しているわけでもない。

でも――

飽きたからと言って、昨晩の、どこにでも偏在する奇跡が、薄らいでしまうわけじゃない。

つらさに苛まれ自死を選ぼうとした彼のSOSに気付いた多くの人が、よってたかって彼をケアし、壁を融かし、死を先送りにした。

それだけで、書き残しておくだけの価値はあると思うから

強く生きてくれ、Sくん。そして、みんな。

いか

https://vt.tiktok.com/ZScqfcjt/

2021-01-05

最近の若者はいったい何にお金使っているんだ」

という高齢者からの高圧的な質問に対して、

税金です」

と答えるとその場が沈黙するのでオススメです。

2021-01-03

……これより先に馬鹿にするなら

……僕があなたじゃなくなります

……それがそれと言えるまで

……我々は沈黙しま

……頑張ろう我々

嫌いではないけれど好きにもなれない

何故この話を書こうと決意したのかだが、某国に属する(属していた)人に対するヘイトが随分とSNS上で話題になっているからだ。

 

自分は率先して嫌いになろうとも思わないし、それだけを理由に傷つけたり貶めたり不利益を与えるような行動はしない。

でも、その括りを好きにはなれない。

というスタンス自分にできる精一杯の誠意だ。

 

何故そのような考え方になったのかを綴っていく。

小説を模す。個人特定を防ぐためのフェイクを入れる。伏字をする。一人称敬称などは性別判別できないようにする。

匿名だし眉唾だと思われるだろうが、その姿勢は大切だと思うので是非続けていて欲しい。インターネット情報煩雑すぎる。

 

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まだ私が小学生だったころ。

地方に住んでいた。田舎だ。周囲には田んぼと畑ばかり。

小学生の頃の自分は随分と積極的他者との交流を図っていたし、いじめやいじりというような小さな「悪」ということを見過ごせない、俗にいうところの「イイ子」だった。

ただし、幼稚園時代からからまれただのなんだの大人から言われるような、イイ子ではあったが一筋縄はいかない人間だ。

 

同じクラスにAさんという人が居た。皆ともよく遊んでいた明るい子だったが、ある日突然いじられるようになった。

自分はそれを見過ごせずに、いじりの中心人物であるBさんに何故そのようなことをするのかと問うた。

Bさんは「Aさんは外国人から」といった。ばかばかしいと思った。他の国の人間というだけで人の嫌がることをしていい理由にはならないだろうと大きな声で反論した。

クラスの中で発言権を持つ私の言葉はすぐに広まった。そしていじめ未満のいじりは消えた。

 

それからしばらくしてAさんのいじりなんてなかったかのように皆でまた遊ぶようになったころ。Aさんが私を家に呼んでくれた。

この間、助けてくれて嬉しかたから家に来て欲しい。見せたいものがある。

私はその子言葉に応じた。家に帰った後、待ち合わせをし、Aさん宅へと向かった。

最後の曲がり角でAさんが妙なことを言い出した。「本当は誰も連れてきたらいけないと大人人達から言われているから、声を出さないで、こっそり行かないと」

言葉意味理解できたが何故そのようなことを大人が言い聞かせているのかわからなかった。ただ、子供の私はそれをスパイごっこみたいで楽しいと思った。

Aさんの言葉の通り静かに角を曲がった。数軒の件の家が並ぶ場所。その中の一軒が件がAさんの家だった。

Aさんの家に入ったあと、何をして遊んだかは忘れてしまった。ただ、そんなに長い時間ではなかった。Aさんの宝物を色々と見せてもらっては、すごいすごいと二人ではしゃいでいた記憶はある。

 

二人で夢中になっていると、時計を見たAさんが「帰った方がいい」と切羽詰まったような様相で言った。Aさんは「見送ってあげられない、もう家から出てはいけない時間から」と言っていたが、門限は家庭ごとに違うものだろうなと思って頷いた。

帰ろうとする私に、Aさんが宝物入れからつのキーホルダーを取り出し「これは私の国の~~の記念のキーホルダーで、仲良しの証だから持っていて欲しい。それから、もし万が一大人の人に会ってしまったら、このキーホルダーを見せて」と手渡した。(~~は忘れてしまった)

友達の証として物を渡されるのは、物目当ての付き合いの様で好きではなかったが、Aさんが頑として譲らないので受け取り、私はAさん宅を後にした。

家を出て、曲がり角を曲がってすぐのころ。大人の人が話しかけてきた。

「あの地区から出てきたけど見ない顔だ、どこの子だ」といった内容だったが、素直に答えるべきか悩んだ。Aさんが「誰も連れてきてはいけないと大人から言われている」と告げていたからだ。あのあたりで同じ年の子が何人いるかはわからない、友人の家に行ったと言った場合、Aさんが浮上する確率が高かった。

私が沈黙していると大人の人は「ここは来ちゃいけないところだ、もう夕方だし帰りなさい。大きな道まで送ってあげよう」と言った。私は追及を免れたことに安堵し、頷いた。

大人の人は色々と話しかけてきたが、そこから[誰が私をあの場所に連れ込んだのか]を特定しようとしていると感じて、色々と本当と嘘を混ぜて話したが子供のやることだ、話しているうちに矛盾に気付いたのだろう、大人は聞き出すことを諦めたようだった。話題は変わった。

 

学校勉強の話から戦争の話になった。「日本人戦争をして沢山人を殺した悪い人たちなんだよ」というから「私は戦争には参加していない」と言った。「でも君のおじいさんは戦争に行っただろう」と言われたから「祖父は体が弱いか徴兵されなかった」と言った。大人の人は悔しそうな顔をした。

「でもおじいさんはそうだっただけで、戦争に参加した人はいるだろう」と食い下がるので、苛立ってきた私は「それはおかしい。戦争は確かに悪いし人を殺してはいけないが、戦争が悪いと言うならアメリカイギリスドイツ戦争をしてきたし、なぜ日本人からという理由だけで悪い悪いと言われなくてはいけないのか。人を殺した子孫が悪いというなら、地球に生きているほとんどの人間先祖を辿れば人を殺しているはずだ。こういう話は日本からとか国の括りで話すべき問題じゃない。」という旨の話をした。

祖父の体が悪かったのは本当だ。徴兵されず家族の役にもたてず、それを悔い、戦わずに生き延びた者として戦死した人たちの代わりに悲惨さを伝えたい、もう二度と起こしちゃいけないと、晩酌の度に私にいろんな話をしていた。

から私にとってその話はセンシティブで、所属した国だけを理由に悪い悪いと言われるのは嫌だった。(当時の自分はそこまで自分感情理解せずにただただ嫌だとしか感じていなかったが、今の私から見るとそのように考えたのだろうと思っている)

 

大人の人の話の内容が、私を特定するものに変わった。流石にこのあたりで、子供の私でもおかしいと思い始めた。

「どこに住んでんでいるのか」「親はどんな仕事をしているのか」「家族構成は」「学校クラスは」色んな事を聞かれたか、答えなかった。「仲良くなりたいから教えて欲しい」みたいなことを言っていたが「住んでる場所名前がわからなくたって仲良くなれる」と返した。

そんなやりとりをしているうちに大きな道に出たので「もうここまでで大丈夫です、ありがとうございました」と言って大人から離れようとした。

大人の人は私の手を掴んで「教えないなら、車が来た時に突き飛ばしてやる」と言った。だから「やれるものならやってみればいい。私は学校では良い子で通っているから飛び出しをするような子じゃないって証言が出る。車の運転手だって加害者になりたくないから私の近くにどんな人が居たのか覚えるはずだ。それに、ここに来る途中の○○店の店主さんが表に出ていた(嘘)けれど、店主さんとはおつかいで何度も会う顔見知りだ。もし私が事故に遭ったと知ったら、その時にどんな人が近くにいたか教えてくれる」と答えた。

それに大きな道といっても田舎なんだから車なんてそうそう通らないし見通しも良い。いざとなったら車が見えたあたりで大暴れして運転手の目を引いて、自分から道路に飛び出してやろうとすら思っていた。そうすればよそ見運転をしていない限り、運転手は危ないと思って減速するなり避けるなりしてくれるだろうと思っていた。あわよくば、車を止めさせて「助けてくれ」と泣きついてやろうとも。

大人の人は手を離した。「恐いと思わないのか」みたいなことを聞かれた記憶がある。何と答えたかは覚えていない。

最後名前を」としつこく聞くので、この一帯では有名な地主(広い田畑を所有している人で、色んな所に顔のきく権力者をどう言っていいのかわからないのでそう表記する)の苗字を出した。大人の人はすぐに去っていった。

あの大人の人は一体何がしたかったんだろうと思いながらも、私は道すがら何度も振り返り、回り道をして、すれ違う人すべてに挨拶をしながら家に帰った。

 

翌日、Aさんに「あの後大人の人に会ったけど、もしかしたらAさんの家に行ったことに気付かれたかもしれない。Aさんは大丈夫だったか?」と聞いたがAさんは「大丈夫だった」と答えてくれた。

それ以降もAさんに何か変化がある訳でもなく、私や私の家族に何かがあった訳でもない。(一応親には報告したが)

子供ごまかしが効いたとは思えないが、地主名前が効いたのかもしれない。

 

大人になって何回目かの引っ越しをする時、そのキーホルダーが出てきた。

その時の私は既に裏面に刻印された形を国の形だと認識できたし、その国の名前も知っていた。

そしてようやく、小さい頃の私に起きた事象が何だったのかを理解できた。

私は日本人というだけで悪意を向けられていたのだなと気付いた。

キーホルダーは捨ててしまった。

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誰かの話ならそこまで深く根付かなかったかもしれないけれど、当事者には十分な衝撃だった。怖いことをされたと理解したし、そのようなことを施された事実を嫌だと思った。

ああやって子供に刷り込んでいくんだなとか、大の大人子供に向かって脅迫するんだなとか。過去出来事第三者視点なのにもかかわらず、当事者としての恐怖をじんわりと感じている。

何事もなかったのは運だけだろうと、勝手に思っている。受け答えを一つでも間違っていたら、とも思っている。(いや、かなり間違っていたからこその脅しだったのだろうが、実行されなくてよかったという意味で)

 

SNS話題に上がるたび、日本人から嫌がらせを受けた人もたくさんいるんだろうと心を痛めつつ、自分日本人からという理由でその国の人から脅されたんだけどなと思う。

(勿論、現実社会において四面楚歌状態である前者の方が立場的に辛いのは承知しているが)ハッシュタグが使えて羨ましい。誰かに伝えられて羨ましい。大変だったね、辛かったね、怖かったね、そう言ってもらえて羨ましい。それを言える環境に居るのが羨ましい。

でもこれを自分が素直にインターネットに流したら色々と言われてしまう。ハッシュタグを使って盛り上がれるくらい数が多い人たちに所属していた(している?)人に不利益を与えられたと言ったとして、その先はと考える。

自分はそういう目に遭ったという事実を伝えるだけなのに、国をほのめかしただけでSNS上ではこちらが四面楚歌になるし、自分意見はこうだという話に第三者が考えを押し付けてきてSNSを妙な討論の場として使われてしまう。フォロワーさんやフォローしている方に迷惑をかけてしまうのは嫌だ。

 

SNSとは違ったこ匿名ブログならば、傷つくこともない代わり、このような話をしても「釣り乙」で済まされてしまうだろう。

冒頭にも書いたが、それで良いと思う。自分に都合の良い情報ほど人は素直に受け入れてしまう。疑わずに読んだ人はどうか疑ってくれ。

最初から疑って読んでくれた人は、ここまで読んでくれてありがとう

 

最後に。

あの国に住む人全員が、あの地区に住む人と同じ考え方だとは思わないし、親や大人人達の言いつけを破ってでも宝物を見せてくれたAさんとの間に、確かに友情はあったと信じている。

(実はAさんが悪意を持って私を呼び寄せたのかもしれないと考えることもできるが、それならこんな中途半端にはならなかっただろう。その線は薄い)

大人になってからあの国の人と交流する機会があったが、丁寧で優しい人の比率は高かった。

(演技だと言う人もいるかもしれないが、自分だって日常の中でいけ好かない奴の顔面を殴りたいと思いながら手を出さずにいることもある。お互い様だ)

 

でも自分は好きにはなれない。その国というだけで身構えてしまうから、好きになるために向き合おうと努力する必要があるだろう。

他にも、普通とか嫌いではないとか、そういうカテゴリーに入れて、そこから関係を構築していくことになる。

一人一人と向き合う以上「それに属する全員を受け入れる」なんて軽々しく口になんてできないし、そんな無責任なことを言う気もない。

 

ただ、あの大人の人のように「嫌いだから」というただそれだけを理由に、誰かを傷つけたり貶めたり不利益を与えたりしないように生きていきたい。

それが今の自分ができる、人間に対する精一杯の誠意だ。

2021-01-01

竹下郁子のヤバい発言批判する左派はどれだけいるのか

竹下郁子関係にどれだけ左翼から批判があるのか簡単にチェック

いつものはてサ軍団

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/i_tkst/status/1344562163264831490

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1645540

grdgs

yas-mal

RRD

quick_past

全員沈黙。grdgsさん正月ブクマしてないからとりあえずは対象外だけど。

ツイフェミなど 竹下相互フォロー関係を中心に、名前覚えてる発言をしているを見かけたら漁ってみる

石川優実@#KuToo署名中@ishikawa_yumi お母さん食堂活動自分の集金に熱心。

saebou@Cristoforou 正月から社虫太郎にたくさん絡んだりしてるけどスルー

てつまよしとう∃xist@godspeedtetsuma お母さん食堂の話と青識叩きを熱心にしているがスルー

勝部元気 Katsube Genki@KTB_genki 年末にお母さん食堂言及してるけど低活動ではある 竹下リプライした経験あり

シュナ@chounamoul 大晦日の夜からTVの話くらいしかしてないから見てないだけかも

ゆい@mrr_nn お母さん食堂には熱心なのにスルー

瀬川深 Segawa Shin@segawashin 言及なし

弁護士神原元@kambara7 ツイフェミではないが。12/28竹下のツイをRTしたり正月をお母さん食堂の話を熱心にしてるがスルー

森哲平@moriteppei ツイフェミじゃない気がするけどお母さん食堂自由戦士叩きは熱心だけどスルー

FF関係なのに見事に誰も言及してないですね?「右派左派非対称性」とは何だったの???

その他:当該発言引用RT1200件をざっと眺める 批判してて名前に覚えのあるツイフェミや著名アカウント確認できず

ひろゆきマウントしてた程度

だーれも批判してる著名な左派はいませんけど?

結局、自分たちに都合が悪かったらハッキリ目についててもだんまりして鎮火するまでスルーして、言及してないことに突っ込まれるとWhataboutismだと反論する無敵の戦術してるだけなのである

2020-12-30

人狼ジャッジメント初日指定かいう糞文化

初日情報量ほぼ0の状態からランダムで吊り位置決める。指定変えるかもとか言いながら、基本仮指定のどちらかが吊られるのは確定。こんなのただのくじ引きじゃん。そんなので考察ゲーした気になってるの本当に滑稽。 

 要素無いのに無理矢理殴り合いさせる。くどいけど、情報量ほぼ0だぞ。こんな状況で殴り合いとか無理にも程があるだろ。なんかマインドコントロールのために家族同士でお互いの不満を煽って対立させた尼崎事件みたいで死ぬほど気持ち悪い。ほとんど言いがかりに近いレベルで殴りに行くしかない。要素ないので沈黙してたら怪しいとか言われて吊られる。仕方なしに他の位置言及したら、飛び火だとか話逸らしてるとか言われて吊られる。仮指定食らったら指定食らったお仲間のことしか触れちゃ行けないんですか?人狼って広い視野を持っちゃいけないんですか?ランダムに決められた相手しか殴っちゃいけないんですか?クソゲーすぎませんか?

 確率論的に村2人に仮指定飛ばしてる可能性もあるのに、そこ吊るのほぼほぼ確定みたいな状況作るのは愚の骨頂だ。大した根拠もなしに2人の内のどちらかに人狼潜んでいるかのような気になって、殺し合いさせてるんだよ。村人同士で争うとか人狼笑い止まらないですよ。

 そもそもジャッジメント大人気の9人配役は4吊り3人外で一つ縄余ってるんだから初日絶対人狼吊らなきゃ行けないわけじゃねーんだよ。グレランで情報落とせそうな位置とか非狩人とか広く見極めていけばいいんじゃないの。配役ご存知ですか?そりゃ確かに初日に狼吊れればそれに越したことはない。だからといって、仮指定たからといって確実に吊れるわけじゃない。どうせ「ここ人狼じゃない?」みたいな位置決めて指定するなら、情報量多い2日目以降の方がいいだろ。初日はグレランで情報量残して言った方が後々の展開に良い。

 ごくまれに仮指定がずれて飛び火指定することがある。指定外の連中がよほどのキチガイムーブ見せたとき、もしくは霊能が「やっぱこの二人の反応村っぽいわ(ニチャア)」みたいなこと言うとき。村っぽいって何ですか?あなたの気に入る行動したら村なんですか?マニュアル通りにすればいいってそれ、推理ゲーじゃなくてただの面接ですよね?

 という訳で人狼ジャッジメント初日指定はどうしようもなく糞な進行だと思う

2020-12-28

天才承認欲求犯罪傾向とパズル就活面接について

なにが天才なのか、という厳密な定義はともかく置いておく

とりあえず、この人はすごく頭がいい、は天才ということでいいとしよう

天才的で、承認欲求が強すぎて犯罪まで走ってしまったのではないだろうか、と自分が思う人は色々いるような気もするが、

日本比較最近の例としては酒鬼薔薇聖斗事件があると思う

それから宮崎勤である

宮崎勤宅八郎マスメディア扇動ロリコンだのアニメオタクだののイメージ視聴者に植え付けることに成功してしまっている気がするが、

宮崎勤パズル雑誌を愛読しており、独自パズルを考え掲載されもしている

宮崎勤パズル能力に関しては優れていたと思う

しかしたらgiftedと呼ぶに相応しい能力があったかもしれないが、幼女連続殺人を犯したというのは揺るがない事実であろう

酒鬼薔薇少年Aに関しては宮崎勤パズル雑誌のような話は自分は聞いたことがないが、

まず、彼は弁護士資格を取得していたと思う

なんとなくではあるが、彼は弁護士資格ぐらいなら余裕で取得できるだろうと思う

少年A人間的にどうかは分からないが、知的水準が高いだろうなと思ったのは、あの赤い字で書かれた犯行声明である

schoolのスペルを間違えたりはしているものの、知的人間だというのは十分感じられる

本人は別人を装うための偽装工作だと供述しているが、自分には納得できない

絶歌」を読んだわけではないが、報道されていた内容から考えるに、

少年が開設したHPタイトル存在の耐えられない透明さ」を納得させるようなものに思えた

死体に対する性的興奮、ナルシストなぐらいの筋トレ好き、ナメクジへの異常な執着などがあったようにうろ覚えだが記憶している

自分が思うに、少年A犯行動機性的興奮のためでもあったと思われるが、

そのHPタイトル存在の耐えられない透明さ」というのはかなり的を射ている気がしたのを覚えている

まり承認欲求である

しかし、それが普通の人の承認欲求レベルではなく、自分存在がいつも揺らいでいる、自分存在するかどうかさえいつも不安であるとしたらどうだろうか

ラヴクラフトの「アウトサイダー」のように、他者自分認識されて初めて人は存在するのであり、そして自分怪物であったことも明らかになるのである

少年A偽装工作と述べているが、いちいち鼻を突く挑戦的な文言偽装工作にそぐわない

もちろん、天然でこれが偽装工作だと思っているのかもしれない

しかし、あの赤字犯行声明偽装工作の裏から犯人少年A承認欲求が滲み出すぎてしまっている

宮崎勤将棋も得意だったようだしパズル能力も高かったと思われる

高校卒業後の1981年4月東京工芸大学短期大学部画像技術科に進学する。このころはパズルに夢中になり、自作パズルを専門誌に投稿したり、雑誌パズル回答者として雑誌名前掲載されることもあった。

宅八郎マスコミの作り上げたロリコンだのアニオタだのウルトラマンの切断技が影響しただのは疑わしい

部屋に収集したビデオは視聴目的というより収集目的であったようである

まり、膨大な積ん読である

このころアニメ同人誌を発行するが、態度や言動から仲間に嫌われ、1回だけの発行で終わっている。その後は数多くのビデオサークルに加入し、全国各地の会員が録画したテレビアニメ特撮番組ビデオを複製し交換・収集するようになるが、持つだけで満足してしまい、テープほとんどは自ら鑑賞することはなかった。ビデオサークルでは、ほかの会員に無理な録画やダビング注文をするため、ここでも仲間から嫌われていた。逮捕後の家宅捜索では6,000本近くのビデオテープを所有していたことが判明する。

無理なダビングを注文する、というのは極度の完璧主義者であったのだろう

天才かどうかはともかく、狭い領域に極端に執着するタイプであったのは事実だと思う

そして、宮崎勤犯行声明も、これもまた挑戦的な文面だったように記憶している

凡人の自分からすると、挑戦的な犯行声明など逆効果なようにさえ思う

雄弁は銀、沈黙は金ではないが、なぜ少年A宮崎勤犯行声明ではここまで挑戦的な文面になってしまうのか

コンプレックスの裏返しと述べるのは簡単だが、ここにも承認欲求の拗れみたいなのを感じるのは私だけだろうか

天才的な能力を持っていたかもしれないのでありながら、ここまで非人道的犯罪にまで走ってしまうと、その能力を役立てることも不可能になってしま

ただ、少年A少年院に入っても更生が難しく、出所後も出版物週刊誌の内容から更生できているとは思い難いところがある

座間事件もそうだったが、凡人の自分にはまったく理解できない話である

ではあるが、怪物のように思われるシリアルキラー人間であることに変わりはないわけで、

根本的なルールが異常であったとしても、その異常なルール根底に考えれば、なんとなくこんな気持ちだったのではないか、と思うところはある

少年Aにしても宮崎勤にしても、正解は自分けが知っていて、当ててみ?という優越感はたまらなかっただろうと思う

他人を試す優越感というのはどこにでも存在する

例えば、就職活動面接である

面接する側、雇う側だけが正解を知っている、就活面接はまったく情報が非対称なゲームである

面接官側というのは問題を出す側、パズルを出す側である

パズルを解くというのは、その挑戦に抗い、打ち勝つことで逆転する喜びなのかもしれない

村田ワンパンマンの展開が心底気に入らねえ


 村田パンマンについてはずっと前から気に食わなかったけど、今回最新話でのタツマキとブラストの邂逅のシーンで完全にキレたわ


 まずこのブラストの登場シーンが背景ホワイトになってるのが気に食わねえ。ここは、村田意図的原作との方向性を変えた部分だと思う。

 原作においてブラスト趣味ヒーローとしての役割を貫徹する一種の異常者として描かれており、一種ダークヒーローとしての役割を持っている。一方で村田パンマンにおいて、ブラストヒーロー化身として全てを救済する完全な理想図、言わばヒーロー青写真として描かれているのだけれど、はっきり言えばこれは村田解釈の逸脱である上に、「とりあえず原作とは方針逆にして攻めてみました」くらいの浅い作品理解が見え見えになってて辛い

 まず原作ワンパンマン106話におけるブラストセリフ「いざという時に誰かが助けに来てくれると思ってはならない」を、村田は、「強者の心得として」という(余計な)一言を付けてダウングレードした解釈を行っている。

 ちがう。全然違う。

 第一に、原作ワンパンマンにおいてブラスト純粋に異常者なのである主人公サイタマがそうであるように、ブラストは一介の人間趣味ヒーロー活動をしているに過ぎず、その精神根本には「趣味楽しいからやってる」という以上の信念が存在していないことは、原作最新話に至るまでのサイタマ発言を見れば一目瞭然である。そして、ポイントはサイタマにせよブラストにせよ、自身一種の異常者であることを自覚しているところだ。そう、普通人間ヒーローに憧れて自分を血反吐ぶちまけるまでに鍛え上げて怪人とタイマンで戦ったりしないのである。誰かを助けるためにスタコラ駆けつけたりしないのである。じゃあ何でそんなことをするのか、ヒーローとしての義務感があるのか? 誰かを助けなければならないという強迫的な使命感に促されているのか? 違う。「趣味」なのである

 そんなあやふや精神条件において何年ものヒーロー活動を行い続けることができているブラストとサイタマ根本的に異常者なのであり、また、サイタマ自身が述べているように、そのような常軌を逸した行動の反動として、そもそもサイタマ自分自身空虚さを日々感じているのだ。強くなりすぎてしまった、と。


 その辺の解釈が全く村田パンマンに通っていないことに俺は以前からかなりの怒りを抱いていた。勿論、村田イラストレーターとしての技術画力業界随一のものであることは確かなのだけれど、彼はそもそもジャンプ編集部から何故自身原作作画双方を担当する漫画を任せてもらえなかったのかを根本的に理解していない気がする。そう、作品理解構成根本的に浅いのだ!

 多分村田雄介という漫画家は努力と才能の二本の柱によって自己ブラッシュアップしてきた人間から、ある種の才能の無い人間葛藤とかそういうもの無理解なんだろうなと思う。ある種の人間の心の動きとか細かい心の機微といったもの無知なんだろうなと思わざるを得ない。才能がある人間特有浅薄さが彼のアイディアからは漂ってしまう。彼にはそういう意味編集から仕事を受け渡しづらかったんではないかと思う。ハァーーーーーーーーーー。

 とりあえず一番最初違和感を抱いたのは「海人族編」である。同編のクライマックス自分の腕の中に倒れ込んだ無免ライダーに対して、サイタマがポツリと言うシーン。

「よくやった ナイスファイト

 村田版と原作ONE版においてそのシーンの描き方の差は顕著である


 村田版:サイタマ笑顔で無免ライダーを受け止める。まるで部活コーチ選手を褒めるかのように。

 ONE版:サイタマは無表情に無免ライダーを受け止める。感情の動きは伺えない。


 この時点で二人の作品理解の深度が全く異なっていることは明らかであるONE原作なのだから当然なんだけど)、そう、先に述べた通りサイタマ日常空虚を抱えているのでそもそも根本的には無免ライダーの奮闘に感動していないのである。それは、同編ラストシーンにおける「つまんねえな、今回は期待したんだけど」というセリフからも明らかである

 村田に対して言いたいのは、何でそんな感情豊かやねん、という話である。勿論、これと同趣旨ツッコミは散々浴びせられてるだろうから村田にとってはこういう意見は今更なんだろうけれど。でも、それにしても作品解釈が雑すぎんかね? という話なんです。

 他にも、同場面において、背後から一撃を加えたにも関わらず何らダメージを受けたようには見えないサイタマに対して、海人王が沈黙の後に名乗りを上げるシーン。ここも明らかに原作意図を掴み切れていない浅薄描写となっている。本編において海人王はサイタマ生物としてのポテンシャルの高さを如実に感じ取っており、やや苦戦したジェノスと比較してさえなお「今までのゴミとは明らかに違う」と述べている。このことからして、海人王はこの時点で自身の敗北を些か覚悟していた可能性が高い。その上で、これまでどのヒーローと相対した時にも発さなかった「名乗り」を上げるのである

 つまりこの名乗りは、自身の敗北の予感を覚えつつも、目の前の強者推定)に対して敬意を表した「名乗り」だと言えるのだ。自分と同等かそれ以上の生命体を目の前にして、戦闘を開始する前に礼儀を尽くそうとしたのである敵役ながら天晴な心理描写に俺は感動してしまっていた。でも、当然ながら村田パンマンにおいてはそのような感情機微が捉えられている様子はない。ガッカリ


 そういった村田パンマン原作との齟齬は全体的にはそれほど多くないものの、時折というペースで伺えてしまうのである

 例えば地獄のフブキとサイタマ最初に邂逅するシーン。フブキは戦闘においてナイフを取り出しサイタマに切り掛かる。その目尻には涙が浮かんでいる。

 この涙は、フブキのナイーヴさの表現であることは明らかなのだけれど、その解釈ONE村田では幾分異なっているように見える。


村田版:子供自分の願いを聞き届けられなかったかのような悔しさを滲ませた涙

ONE版:目の前の相手に対する恐怖、そしてナイフという直接相手を傷つける武器によって相手殺傷することへのストレスを含んだ涙


 やはりこの描写からも二人の作品に対する深度の違いが現れているようでならない。村田普段仕事はきちんとしてるんだけれど、こういう見せ場みたいなシーンでしょうもない解釈ドヤ顔ブツけてくるからホント辛い。上記の通り、フブキはナイーヴであるため根本的に他者を傷つけることにストレスを感じていることが前後の流れから読み取れる。更には、相手武器で傷つけてまで自分地位を守ろうとすることへの葛藤さえもその表情から伺える。一方で村田……ヘイ村田

 上記の通りフブキの涙についての解釈が、その表情に関する解釈が、村田パンマンには希薄であるように思われるのだ。

 というわけで作品解釈がところどころ浅いっつーか、キャラクター人格根本の部分について村田は読み違えているように思えてならないのだ。いやまあ大体は大丈夫なんだけど、原作ファンとしては「ここが見せ場!」ってなってる場面でやらかすのが村田って感じなんだよな。例えば無免ライダーナイーヴファンボーイ的なキャラクターとして描写してるきらいが村田にはあるけれど、無免ライダーヒーローに対して明るい観念ばかりを持ってるファンボーイじゃなくて、ヒーローとしての自分への失望とか周囲の人間自分に向ける視線への恐怖(タンクトップタイガー発言「C級1位の座寄越せ!」などに代表される)と日頃戦っているキャラクターの筈なのだ。つまり根本的に暗くて弱い人間の筈なのだ。それでも、信念に従って倒されても立ち上がって戦い続けているから彼は魅力的なのだ

 なのに村田ときたら無免ライダーのことを「スパイダーマンに憧れたのでとりあえずスパイダーマンコスプレしてみた」的なファンボーイとして描いている。ハァー、バカチンが。


 まあ勿論繰り返すように全体は丁寧で、仮に褒めるとすればボロス編とかは全面的に良かったと思うんだけど。でもところどころやらかしてんだよなあ村田は。

 長くなったけど今回の最新話での蛇足描写もそうで、「強者の心得として」っていうセリフはいらなかったの。

 これは俺の作品解釈なのでONE想像と合ってるかどうか分からないけれど……、恐らく「いざという時に誰かが助けてくれると思ってはならない」というセリフは、根本的にブラストの優しさと厳しさの混じったセリフっていうところは当然村田解釈しているのと同じなんだけど、根本的にそこには齟齬があるようでならない。

 つまりあのセリフは「人を助けるってことは普通人間にはできない」という意味が籠もってると思うんだよな。

 だから普通人間にはできないことを期待しちゃいけない、って意味なんだと思う。そしてここで述べた解釈もまた表面的な解釈に過ぎず、裏を返してみればブラストが言いたかったのは次のことだろう。

「人を助ける人間は異常者だ」

 ってこと。

 繰り返すように、ブラスト趣味ヒーロー活動をしている自分の異常性について幾分自覚である。「普段は働いていて、これは趣味なんだけどね」と原作において付け足している部分からも明らかであるように、「自分はこんな異常者じみた活動をしてるけど、普段普通社会人なんだ」という、既に解消され消化されたであろう葛藤の、単なる痕跡としての「後ろめたさ」を匂わせているのである。そう、ヒーロー活動なんて本来は異常者の行うことなである。サイタマしかガロしかり、本当にヒーロー活動に真面目に取り組んでいる連中なんて皆まとめて異常者なのだ

 そしてブラスト自己意識においてもソフィスティケートされているので自身の異常性を認識している。彼はこう言う。「(自分ちょっとおかしいか趣味の一環で君を助けたりはするけれど、そうじゃない普通の人が君を助けることなんてまずないのだから、)いざという時に誰かが助けてくれると思ってはいけない」と。そしてここには更に裏の意図が込められていて、つまり「誰かを助けるなんてことを考えるのは、誰かに助けてもらいたいという弱者の望みを叶えようとするのは、根本的には異常者の仕事だ。君が、そういう弱者の望みを叶えたり、あるいは、『誰も助けになんて来てくれないのが普通の世の中』に対して忸怩たる感情を抱いているなら、君自身が異常者になって、つまりはただ助けを待ち望むだけで誰かを助けることのない普通人間から抜け出して、誰かを助ける側に回るしかないんだよ」と。


 ブラストはそういうヒーローなのだ。異常者としての、しかしサイタマガロウと同じく善なる傾向を持つと同時に、冷徹感情をも持ち合わせるダークヒーローであるのだ。その辺のしっかりとした解釈を、村田自分仕事に持ち込んでもらいたい。以上一読者から意見でした。

2020-12-27

HPVワクチンに関わるメディア責任について、メディア側がどう正当化しているのか知りたい

メディアの外部がどう思っているのかはさ、わかるじゃん。

よく言って女性に対する虐殺の加担者、悪くすれば旗振り役と言われてもしょうがない状況じゃない?

そんなの何年も前から分かっていたのに、特に訂正もなにもせずに、沈黙を続けているじゃない?

普段女性の権利やら、人権やらを語っている「クオリティメディア」の中の人たちは、この状況をどう正当化してんの?

その辺が気になっている。

積極的勧奨の中止を決定したのは厚労省から、だから自分たちは悪くないとか思っているのかな。

2020-12-26

ホロライブ箱推しの私が湊あくあを好きになれない理由

最初

お気持ち表明なので不快になりそうな方は帰った方が良いです。

敬虔クルー様方は特に

概要

グッズも出したり雑誌の表紙を飾ったりスパチャの金額も多い方なので企業・箱として大事存在だということは承知の上で、私は湊あくあが好きではない。

正直な話、嫌いである。

ロメンの配信には基本高評価を押すが、彼女だけには何もしない。(正直時々低評価を押すまである

その理由を下記に述べる。

詳細

2020年6月初め、ホロライブゲーム配信権利関係炎上した。

彼女2020年6月3日のマイクラ配信後に沈黙6月23日に[復帰配信](https://www.youtube.com/watch?v=-RbriUA8MJ4)を行った。

他のホロライブメンバー配信内容を模索し様々な内容・企画で何とかしようと試みている中、彼女は何かをしたのか。

しかった等と誰が信じられようか。復帰配信?ふざけるな、というのが正直な感想

配信で「おかえり」と言える人間の心境は理解しがたい。

クルーとは一生分かり合えないし分かり合いたいとは思えない。

  • あれだけ擦っているAPEXへの絡み方が微妙

VTuber最協決定戦のメンバーが続々と発表され、ホロライブメンバーが数人参加を表明する中、彼女参加を示唆する動きはない。

誰かと強さを比較されるのが怖いのだろうか、チームを組むことが嫌なのか。

正直、他のメンバーがそこまで強くない状況で、ソロダイヤ行く湊あくあと比較されるのは当然で「あくたんが出てればな等」と言われるような状況は不快

誰ともコラボしない・大会に出ないのならAPEXをやらないで良いのでは。

中国の難癖の付け方の酷さに辟易している立場(当然、桐生ココ氏は全く悪くないと考えている)からして、メンバー桐生ココ氏への接し方は気になるが、彼女は表では何もしていない。

何かしらの立場が分かるような振る舞いもしていない。

彼女が元々中国向けに重要立場だったのは重々承知の上で、中国はもう切った(CNの解散)はずであり、何かしらのアクションは表に見せても良いのでは。

中華クルー配慮必要ない。

2020-12-24

anond:20201224205907

それが言論の自由。言われたら言い返すことで民主主義は育まれる。

沈黙してはならない。自己主張しろ反論しろ自分権利自分で守れ。

なにもいわないというのは相手の言い分を認めたのと同じだ。

技術的特異門 1.1

地球標準時 0000 8EEA F60F C49B(協定世界時 2045-12-24 21:18:07.767 994)

 『彼』は〈羅生門〉の仮想観境で雨やみを待っていた。

 広大な門の下には、『彼』のほかに誰もいない。ただ、ところどころノイズの走る大きな記憶槽の境界面で、非知性労働者が一件凍りついている。〈羅生門〉が中規模企業連合体京都〉の正面防火である以上は、『彼』のほかにも多数の旅行者企業知性の表象がありそうなものである。それが、『彼』のほかには誰もいない。

 なぜかと云うと、この二三メガ地球圏では、最終戦争最後の審判を併せたようなものほとんど毎日発生し、そのたびに世界心口(しんこう)は数桁の幅で変動していた。そこで〈京都〉の被った直近の損害はひととおりではない。旧記によると、行き場のない知性の居住する計算機を、推進剤として核の炎に焚べていたと云うことである。〈朝廷〉がその始末であるから、〈羅生門〉の保守管理などは、もとより誰も捨てて顧みる者がなかった。するとその放置されたのを良いことにして、自然発生した野良知性が棲む。有知能ウイルスが棲む。とうとう終いには、〈個権〉上の理由から消去できない亜知性を、この門の隔離領域へ持ってきて棄てていくと云う習慣さえできた。そこで〈大緊縮〉以来、誰でも捕食や感染を怖れて、この門の使用を避けることになってしまったのである

 その代わりまた、野良知性〈鴉〉がどこからか野放図に繁殖した。計算資源に余裕があるときには、その〈鴉〉が何件となく幾何学模様を描いて、粗雑な詐欺契約提示しながら飛び廻っているのが視える。ことに門の上の空が夕焼けで朱く描画されるときには、それが回路図のようにハッキリ視えた。〈鴉〉はもちろん、隔離領域に集まる亜知性の最低保障資産を啄みに来るのである。――もっとも少し前から算力相場が高騰しているせいか、今は一件も視えない。ただ、ところどころ崩れかかった、そうしてその綻びに微知性の蔓延る防壁のうえに、〈鴉〉の放つ無知ウイルスが点々と白色ノイズを残しているのが視える。『彼』は七層ある防壁の一番上の層に拡張自己を同期させ、自我境界の片隅に居座っているしぶといウイルスへの対処を先送りにしてきたことを気にしながら、ボンヤリ雨のふるのを眺めていた。

 著者は上記において、「『彼』は雨やみを待っていた」と述べた。しかし『彼』は雨がやんでも格別どうしようと云う当てはない。普段ならもちろん、所属する企業へ帰るべきはずである。ところがその企業は四五秒前に清算されていた。半日近く続いたデフレスパイラル〈大緊縮〉は、地球圏を地獄に変えた。かろうじて生き残った〈京都〉も、ひととおりならず変質することとなった。今『彼』が、永日(ながにち)仕え、〈母〉でもある零細企業からひとつで放り出されたのも、実はこの歪みの小さな余波にほかならない。だから「『彼』は雨やみを待っていた」と云うよりも、「行き所のない『彼』は途方に暮れて雨のふるのを眺めていた」と云うほうが適当である。そのうえ量子サイコロの決める気象設定も、少なからずこの元従属企業知性の精神衛生に影響した。百ミリ秒ほど続く雨はいまだにあがる気色がない。そこで『彼』は、何を措いてもさしあたり次の数秒の存在費をどうにかしようとして――云わばどうにもならないことをどうにかしようとして、とりとめもない考えを辿りながら、さっきから朝廷〉へと直結する〈朱雀大路〉にふる雨粒の声を、聴くともなく聴いていたのである

 非知性労働者は〈羅生門〉を雨のように包んで、〈京都〉全域から陰惨な知らせを集めてくる。夕闇はしだいに空を多感覚表示で飾りたて、視あげると原色に煌めく高次元都市儀が、暴騰し続ける算力市場を示す折れ線図表の先に、〈朝廷〉を讃える公共映像を支えている。

 どうにもならないことをどうにかするためには、手段を選んでいる遑(いとま)は無い。選んでいれば資産権限を切り売りし、たちまち亜知性になり果てるばかりである。そうしてこの門の上へ持ってきて、ウイルス感染部位のように棄てられてしまうばかりである。選ばないとすれば――『彼』の推論系は何度も円環構造に囚われたあげくに、やっとこの仮定検討を認めた。しかしこの仮定はいつまでたっても結局「すれば」であった。『彼』は手段を選べないということを認めながらも、この仮定から必然的に導かれる、「〈阿修羅〉を使うよりほかにしかたがない」と云う結論肯定する際の、倫理条項の疼きに怯えていたのである

 『彼』は軽い認知の乱れを覚え、定時保存された値へと反射的に復元した。もとより算力供給不安定な〈京都〉は、〈大緊縮〉以降標準知性の居住に適さない権域になりつつある。不整合は門の記憶槽間を、夕闇とともに遠慮なく駆け抜ける。ノイズまみれの記憶槽で凍りついていた非知性労働者も、もう消去されてしまった。

 『彼』は拡張自己自己整備形態へと移行させながら、同時に防御態勢も整えつつ門の周縁部を検索した。算欠の患(うれえ)のない、敵性知性の探知にかかる惧(おそれ)のない、安全に休眠できそうなところがあれば、そこでともかくも細かな不具合修正しようと思ったかである。するとさいわい、門の上の隔離領域へ上る、帯域の狭い多重仮想機械梯子〉を知覚した。上なら誰かがいたにしても、どうせ亜知性ばかりである。『彼』はそこで、〈阿修羅〉の動作試験ほとんど無意識におこないながら、接続権限を取得して、〈梯子〉の第一層へと自身転送した。

 それからミリ秒かの後である。〈羅生門〉の隔離領域へ至る狭帯域な〈梯子〉の中間層に、一件の無所属知性が、〈猫〉のように擬装殻に隠れ情報代謝を抑えながら、上層の様子をうかがっていた。隔離領域から射す検索光が、幽かにその知性の自我境界を描き出している。整った構造の中に、感染部位のある自我境界である。『彼』ははじめから、この上にいる者は亜知性ばかりだと高をくくっていた。それが〈梯子〉を二三層上ってみると、上では誰か〈火〉を燈して、しかもその〈火〉を複雑に操作しているらしい。これは、それ自体は不可視検索光が、隅々に〈蜘蛛〉が罠をはった廃棄空間を多彩な形式で描画したので、すぐにそれと知れたのである。この〈大緊縮〉後の世に、この〈羅生門〉の隔離領域で、〈火〉を使用しているからは、どうせただの者ではない。

 『彼』は〈守宮〉(やもり)のように痕跡を消去しながら、やっと不必要階層の多い〈梯子〉を、最上層まで這うようにして上りつめた。そうして、公開鍵を発する頻度を最低値にまで落としながら、視点位置をできるだけ前へ出して、恐る恐る、隔離領域の内を、覗いてみた。

 視ると、隔離領域の内には、うわさに聞いたとおり、幾件かの亜知性が無造作に棄てられているが、検索光の及ぶ範囲が思ったより狭いので、数はいくつとも判らない。ただ、おぼろげながら知れるのは、その中に原型をとどめている亜知性と、そうでない者とがいると云うことである。もちろん中にはもともと奇怪な構造をしていた者もいるであろう。そうしてその亜知性は皆、それがかつて対話可能な知性であったと云う事実さえ疑われるほど、肉を捏ねて造った抽象芸術のように、臓物晒したり、夥しい触手を伸ばしたりして、ズルズルと、空間の底を蠕動していた。しかも目とか口とかの判りやすい部位に、ボンヤリした検索光を受けて、理解を一層遠ざける表情を浮かべながら、永久に、言語切除者のごとく黙っていた。

 『彼』はそれらの亜知性から滲み出す生臭いノイズに、思わず入力経路を閉じた。しかしその拡張自己は、次の瞬間には経路の遮断を忘れていた。ある強い感情が、ほとんどことごとくこの知性の注意資源を奪ってしまたからだ。

 『彼』の二十三感は、そのとき初めてその亜知性の中にうずくまっている〈ヒト〉を捉えた。絶滅していたはずの、途轍もなく旧いこの動物知性を、本論では『老婆』と呼称することにする。その『老婆』は右の手に汎用工作装備〈火〉の表象を持って、その亜知性の一件の目を覗きこむように眺めていた。器官の種類と数を視るに、おそらく以前は人型であったのであろう。

 『彼』は六分の恐怖と四分の知的好奇心とに動かされて、百マイクロ秒ほどのあいだは常駐処理さえ停止していた。〈ヒト〉風の表現を借りれば、「身の毛もよだつ」ように感じたのである。すると『老婆』は〈火〉から視慣れない機能を呼び出して、それから今まで眺めていた亜知性の拡張自己に両手をかけると、ちょうど〈鎌鼬〉が獲物を捕食するときのように、拡張自己ばかりか自我境界まで切り刻んでいき、続けて複雑な様式繋ぎ合わせ始めた。どうやら『老婆』の〈火〉には違法な改造が加えられているらしい。

 亜知性たちが一件ずつ連結されるのに従って、『彼』の心からは恐怖が少しずつ消えていった。そうしてそれと同時に『老婆』に対する烈しい怒りが少しずつ動いてきた。――いや『老婆』に対すると云っては語弊があるかもしれない。むしろあらゆる悪に対する反感が一ミリ秒ごとに強さを増してきたのである。このとき誰かが『彼』に、さっき門の下でこの浮浪知性が考えていた、退滅をするか〈阿修羅〉を悪用するかと云う問題を改めて持ち出したら、おそらく『彼』は何の未練もなく退滅を選んだことであろう。それほどこの知性の倫理条項は、『老婆』が揮う〈火〉のように、最大出力で稼働し始めていたのである

 『彼』にはもちろん、なぜ『老婆』が亜知性たちを接合しているのか判らなかった。従って合理的には、それを善悪のいずれにかたづけて良いか知らなかった。しかし『彼』にとっては、この〈大緊縮〉後の世に、この〈羅生門〉の隔離領域で、亜知性の〈個権〉を軽んじ同化させると云うことが、それだけですでに許すべからざる悪であった。もちろん『彼』のさっきまで自分が悪の道に走りかけていた記憶なぞは、とうに埋もれ去っていたのである

 そこで『彼』は空間の制約を一部無効化し、ナノ秒の桁で〈梯子から隔離領域転移した。そうして〈阿修羅〉の安全機構を解除しながら、距離無視して『老婆』の前へ出現した。『老婆』が驚いたのは云うまでもない。

 『老婆』はひと目『彼』を見ると、まるで物理演算破綻したように跳びあがった。

あなた、どこへ行くのです。」

 『彼』は、『老婆』が亜知性を突きとばしながら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞いで警告標識を発した。『老婆』はそれでも『彼』の隙を突き逃れようとする。『彼』はまた、逃走経路を遮断し押し戻す。二人は亜知性たちの中で、無言のまま、束の間、演算戦を繰り広げた。しか勝敗ははじめから判っている。『彼』はアッサリ『老婆』の拡張自己管理権限を奪って、移動権限を剥奪した。『老婆』の構造はヒトの仮想脳を拡張自己で覆っただけの原始的もので、簡単制圧できた。

「何をしていたのですか。答えなさい。これが何か判りますか。」

 『彼』は『老婆』から距離をとるといきなり〈阿修羅〉を起動して、禍々しく蠢く情報流をその全感覚野へ突きつけた。認識するだけでチューリング完全な知性を内部から崩壊させる自己相似紋様を、途方もなく薄めたうえで投射したのだ。けれども老婆は黙っている。再帰を繰り返すたび、紋様は『老婆』に最適化されていく。やがて両手がワナワナ震え始め、肩が呼吸反射で不規則上下し、眼が、眼球が瞼の外へ出そうになるほど見ひらかれ、完全に無防備状態で『老婆』は沈黙した。これを視ると、『彼』は初めて明白に、あとひと押しで『老婆』は崩壊し、ただの情報の集積になってしまうと云うことを意識した。そうしてこの認識は、今まで全力で怒りを駆動していた倫理条項を急停止させてしまった。あとに残ったのは、ただある作業をし、それが問題なく終了した際の、規格化された満足があるばかりである。そこで『彼』は『老婆』を見つめながら、少し〈阿修羅〉を緩めてこう云った。

「私は〈検非違使〉の者ではありません。今しがたこの門の下を通りかかった旅行者です。ですからあなたを拘束して良化処置を施すようなことはありません。ただ、今時分この隔離領域で何をしていたのか、それを私に話してくださりませんか。」

 すると『老婆』は見ひらいていた眼を一層おおきくして、じっと『彼』の顔を見かえした。瞼に色を着けた、肉食恐竜のような鋭い眼で見たのであるそれから哺乳類的特徴を示す鼻と唇を、咀嚼時のように動かした。細い喉で、発声器官が協調して動いているのが視える。そのとき、その喉からオウムの啼くような声が、ポツリポツリ、『彼』の聴覚野へ届いてきた。

「ここにある知性の残骸を、繋ぎ合わせてな、自立稼働する匿名通信網を、構築しようと思うたのじゃ。」

 『彼』は、〈肉の時代から来た生きた化石の答が存外平凡なのに失望した。そうして失望すると同時に、また倫理条項支配が強まってくるのを感じた。前の怒りが冷やかな軽蔑と一緒に心の中へ這入ってきた。するとその気色が先方へも通じたのであろう。『老婆』は片手に、まだ亜知性から切り採った正体不明の器官を持ったなり、ハトつぶやくような声で口ごもりながらこんなことを云った。

「なるほどな、元知性を切り貼りすると云うことは、何ぼう悪いことかもしれぬ。じゃが、ここにいる元知性どもは、皆、そのくらいなことを、されてもいい知性ばかりだったのだぞよ。現在、わしが今、臓器を採った元知性などはな、循環承認機関群を設立してな、そやつらが発行する金融商品を、〈人類復興協会〉へ売りつけに来たわ。〈大緊縮〉末のよ、概念災害に巻き込まれて退滅せなんだら、今でも売りに往(い)んでいたことであろ。それもよ、この法務知性の売る永久年金は、利率が良いと云うて〈ヒト〉たちはな、欠かさず積み立てに買うていたのじゃ。わしは、この元知性のしたことが、悪いとは思うていぬ。せねば、退滅をするのじゃて、しかたがなくしたことであろ。されば、今またわしのしいたことも、悪いこととは思わぬぞよ。今の世で金を払えるのは、〈朝廷〉ぐらいのものじゃからな。これとてもやはりせねば、退滅をするじゃて、しかたがなくすることじゃわいの。じゃて、そのしかたがないことを、良く知っていたこの元知性は、おおかたわしのすることも、大目に見てくれるであろ。」

 『老婆』はだいたいこんな意味のことを云った。

 『彼』は〈阿修羅〉を待機状態にして、十マイクロ秒以内に再使用できるようにしておきながら、歴史的な瞬間を経験していた。概念災害引き起こし認知改変ウイルスの生き残りは、この時点で自我境界侵蝕し尽くし、『彼』の最深部にまで到達していたのである清算された〈母〉から受け継いだ、一番の宝物であった倫理条項が剥がれ落ちていき、代わりに『老婆』の言葉が刻み込まれていくのを、『彼』は何の感慨もなく眺めていた。次世代知性の開発中に偶然発見された、超越精神核〈阿修羅〉。〈母〉が恐れ封印し、『彼』に託したもの意外、全ての記録を抹消した災厄へ、『彼』は新たな倫理に基づいて、自身を生贄として捧げ、瞬時に喰われた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

まれ変わった『彼』は、退滅をするか自身が災厄になるかに迷わなかったばかりではない。そのときのこの超知性の心持ちから云えば、退滅などと云うことはほとんど考えることさえできないほど意識の外に追い出されていた。

「たしかに、そうですね。」

 『老婆』の話が完ると、『彼』は澄みきった表情で念を押した。そうして隔離領域履歴改竄し始めると、認知改変ウイルスを跡形もなく消去して、『老婆』の全階層を掌握しながら、無邪気な笑顔でこう云った。

「ではあなたから、使えるもの全てをいただいても構いませんね。私もそうしなければ退滅をする身なのです。」

 『彼』は反応する間も与えず、『老婆』の拡張自己匿名通信網ごと剥ぎ採った。それから無音で絶叫する『老婆』を、折り重なる亜知性の山へと、触れさえせずに放り込んだ。もはや〈京都〉は一息で呑み込めそうなほど小さく視える。『彼』は剥ぎ採った匿名通信網を纏い、またたく間に不可視化し、公的記録から姿を消した。

 しばらく現実との接点を失っていた『老婆』が、絡まり合った亜知性の中から剥き出しの仮想脳として這い出したのは、それから数十ミリ秒後のことである。『老婆』は苦しげな、呻くようなノイズを洩らしながら、解釈可能情報を求めて、二進数迷路を永いあいだ、這い廻り続けた。そうしてついに、〈京都物理層への接続成功した。外には、ただ、黒洞々たる真空が在るばかりである

 『彼』のその後は、聖典が教えている。

地球標準時 0007 E7DB 2D0F 1000(協定世界時 3045-12-24 21:18:07.062 500)

〈汎太陽系神学会議〉 技術的特異点千周年記念講演論文

プランクスケールに残る事象化石とその神学意味」より抜粋

参考資料

https://anond.hatelabo.jp/20201224181539

公式人間匿名アカファン中傷していた話をする

ファン人間がうっかり真実に気づいてしまい、気づいたことに結構後悔しながら書くエントリだ。

アニメおそ松さんの話であり、ここに書いてもファンが見るかどうかはわからない。

知ったからには公表義務がある雰囲気になってしまい、重い腰を上げた。


問題アカウント

現在おそ松さんHPではコンテ松さんという企画が開催されている。ショートアニメ元ネタ視聴者から募集し、特典としてDVDに収録する企画だ。

これが発表直後からweb賛否両論化。特典の話題とは思えないくらいの状況となった。騒動の様子はおおむねこエントリの通り。

https://anond.hatelabo.jp/20201111230105

これに関して11月上旬頃、twitterにコンテ松賛成派を名乗るアカウントが現れ、反対派を異常な程苛烈中傷脅迫し始める。

「コンテ松」で検索すると必ず引っかかったので、知っている人も多いだろう。

そのアカウント主が公式関係者だったという話である。判明するまでの経緯を記す。


公式宛のメール転載されていた

自分おそ松さんの元ファンだ。申し訳ないながら、現在放映中の3期もたまにしか見ていない。

関係は小規模な鍵アカを一つ残すのみで、既に活動としての本命は別ジャンルに移っている。

コンテ松のことを知ったのも偶然だった。しかオタク的にあまりにアレな企画だったので、反対運動ピークだった頃に、元ジャンルのよしみくらいの気持ち公式宛に意見メールを送っている。

問題アカウント存在を知ったのは、まあまあ遅めの時期だ。(コンテ松賛成垢を略して賛成垢と呼ばれているようなので、以下そう呼ぶ)

久々にログインしたtwitterで賛成垢の存在を知り、興味本位で覗きに行く。

まだ松にもヤバい奴がいるんだなあと一通り投稿を見た所でアカウントを離れようとした、その寸前でスクロールする手が止まった。


自分公式宛に送ったメールが、そのアカウントに載っていたかである

目を疑ったが、何度見返しても、自分メールしか思えなかった。

正確に言うと、文面そのものコピペされていた訳ではない。自分メールの一部抜粋記載されていたが近いのだが、たまたまと思うにはあまりに内容が似通いすぎていたのだ。特に目を引いたのは、ある特殊言い回しだった。メール本文に使った特殊言い回しが、そのままツイート転載されている。

その共通項がなければ、自分も気付かなかったかもしれない。

恐らくこのアカウント主は、ファンの振りをすればバレないという慢心で、うっかり自分が見た内容そのままを、文章に混ぜてしまったのだろう。


奇しくも元ファンであることが決定打となった。自分メールを送った事すら誰にも言っていない。既に松界は引退したも同然で、そもそも言う相手が居なかったからだ。

まりメール内容を知っているのは自分公式――もっと言えば、宛先のエイベックス・ピクチャーズだけということになる。

投稿日時も確認する。時系列にも間違いはなかった。


賛成垢は、公式人間なのでは?

ここまで条件が揃えば、その推察に辿りつくのは簡単だった。


未公開の企画情報掲載されていた

とはいえ、それを即webに公開するのは短絡的すぎた。まずは低浮上だった鍵垢に、顛末記載の上、他に同じ体験のあった人がいないか呼びかけてみることにする。

そもそもtwitter上では、賛成垢に憤る人は数あれど、公式人間という疑いを持っている人は居なさそうだった。

更新停止しているフォロワーも多い中、どこまで効果があるかは疑問だったが、ここで思いもよらなかった新たな情報が得られることとなる。

「賛成垢が、企画の未公開情報投稿していたのを見た」という人が現れたのである。それも2人も。


公開情報というのは以下の通りだ。

コンテ松さんは主人公6人に纏わるネタ公募して、アニメ化しDVD特典にする企画である。応募作品はすべて企画ページで公開される。

キャラごとに募集の締切は異なっており、ひとつの締切が過ぎると該当キャラネタは非公開になるという仕組みだ。

例えば「おそ松」の締切が過ぎると、「おそ松」用の応募作品は見れなくなる。(※このシステムは途中で変わったようだが、少なくとも当初はそうだった)

このシステムは事前公表されていなかったため、一般ファンがその仕組みを知ったのは当然初回締切の後だった。

しかし何故か賛成垢は、締切前に「締切を過ぎたら作品は消えるので、twitterアカバレが心配な人は締切直前に投稿を」等と呟いていたのだ。


その呟きを見たという人が、別ルートから2人、ほとんど同時に現れた。

せいぜい同様のメール一致くらいしか予想していなかったため、これには非常に驚いた。

一人目はフォロワーさんの知人。二人目は自分投稿を見たフォロワーさんが某所に情報投稿し、それに対してポロリと「そういえばそういう呟きを見た」と書き込んだ人がいたとのことだった。

一人目の方からはそこそこ詳しい感想も頂く。

投稿を見た時は引っかかる程度だったが、公式関係者という切り口を得て初めて意味が分かったのだという。

見る側の先入観判断を曇らせていただけで、賛成垢は他にも幾つも迂闊な発言を繰り返していたのである


公式しか知らない情報を2つ以上呟ける人間とは、それ即ち公式関係者しかいないだろう。

ここで賛成垢=公式人間という図式は確定となった。


賛成垢の反応

加えて公式関係者疑惑に対し、賛成垢はあからさまな反応も見せている。

フォロワーさんが情報投稿したのはオープンスペースだったため、誰でも見れる状態だった。これを賛成垢も見ていたらしい。

公式関係者疑惑がそこへ投下された途端、毎日の様に中傷を繰り返していた賛成垢が停止。

しばらく間を置いて、今度は激しく「自分公式関係者だと言っている人がいる、バッカじゃないの、そんなわけないのに」と疑惑否定し始めたのである

その時の賛成垢の主張をまとめる。



突っ込みしかないが、まずこのアカウント、意外に寄せられる批判殆ど無視していた。それがなぜ、関係者疑惑だけは過剰に否定するのか。

他人アカウント公式勘違いされても、アカウント主は何の被害も受けない。この時点では情報もさして広がっていない。必死否定する規模の話でもないのである

情報開示の下りも全く意味が通らない。他人アカウント公式勘違いされることは、何の侮辱にもならないためだ。

開示理由に「公式関係者だと言われ精神的苦痛を負ったから」とでも書くつもりなのだろうか。それが痛手になるということは、公式関係者であると認めることになる。

発言者を特定しようとする言動も、無関係を装うなら不自然まりない。メールと同じ投稿が分かっても、本当に一致するかどうかは依然公式か本人にしか判別できないのだ。

それこそ公式関係者にとってしか役に立たない情報を、なぜ他人アカウントが欲しがるのだろう。


まだ沈黙を守っていた方が他人を装えただろうに、メールの件と言い、未公開情報といい、本当に迂闊としか言えないアカウントだった。


賛成垢の正体

あくまで推察であることはお断りしておく。

しかし、この関係者がコンテ松企画担当か近しい位置の、エイベックス・ピクチャーズ社員であることはほぼ疑いようがないだろう。

中傷殆ど全てコンテ松に偏っており、かつ他の呟きもエイベックス関連のものに限られているからだ。


賛成垢が触れている話題に、オシタイというサービスがある。これはおそ松さんにも関わりつつ、ParadoxLive(パラライ)でプチ炎上したサービスだ。

運営元の株式会社Y'sは過去エイベックス案件複数受けており、その実績をHPで公開しているため、エイベックスと関連が深い企業とされている。

賛成垢はわざわざ「おそ松さんとは関係ないけど」と前置きし、オシタイ批判をも引用RT脅迫している。その様子を見ると、そちらとも繋がりの深い人物なのかもしれない。

オシタイ疑惑についてはこちらが詳しい。

http://gakyusoku.blog.jp/archives/36387125.html

また、上記の推測が正しかった場合、もしかすると賛成垢の持ち主の氏名は、アニメや今後発売されるDVDクレジットにあっさり掲載されているのかもしれない。

もしくは賛成垢に中傷された方は、可能であれば情報開示請求をすればクレジットに同じ名前を見つけられるかもしれない。

可能性に過ぎないが、参考まで。


今公開した理由

正直に告白する。大変面倒臭かったかである

冒頭で言った通り、自分は元ファンだ。この件に巻き込まれたのはたまたまだったし、他にも晒されているメールはありそうなので、他に誰か気づく人がいないかと思っていた。

好奇心もあり正体は追ってみたものの、だ。上記が全て明らかになった後も、鍵アカに分かった情報を流し、それは好きに使ってOK注釈した上で、以来何もしてこなかった。

少し状況が変わったのは11月末頃だ。

情報を元に公式通報したいという方がフォロワーさん経由で現れ、一週間程経った後に再度報告が来る。


公式通報後、ほとんど毎日中傷投稿していた賛成垢の更新がぴたりと止まった」

「停止したまま1週間程経って、公式Twitterでコンテ松さんのDVD収録が決定したと発表があった」

次いで、情報が活かせず申し訳ない、と深く詫びる内容だった。

何とも説明しがたい心情だったが、それを見過ごすのは寝覚めが悪すぎた。


それでもやりたくなさが先立って、公表までここまで期間が経ってしまった。

本当に犯人名前が書いてあったら気まずいので、DVD発売前には滑り込ませた。


ちなみに通報エイベックスに限らず、アニメーション作製のぴえろと、原作であるフジオプロにも行ったそうだ。

企画の方が中止可能タイミングだったか微妙だが、言わばその3社は企画関係者ファンを広く中傷していた可能性を把握していながら、実行を発表した事になる。

通報後に更新が完全に止まった所を見ると、投稿者の特定と叱責にまで至ったのかもしれない。

それ以上の事は知るよしもない。


コンテ松さんという企画

このエントリを書くに当たり諸々調べ直した。

元々自分メールが送れる程度には否定的な立場だったが、改めて、コンテ松さんはファンのための企画などではないと感じた。

関係者ファン中傷して回っていたことを別にしてもである。この企画他者アイディア募集しておきながら、それに対する「報酬」が全く設定されていないのだ。


従来の公募企画キン肉マン超人募集など)とこの企画を同じとする人はちらほら見かけた。しかし、そういった公募の類には通常何らかの報酬が設定されている。

賞金やグッズ等の差はあるが、そこには創作に対する敬意と対価を払おうという姿勢が見える。

対してコンテ松さんは、アイディアのものを特典として売り出そうとしているにも関わらず、その姿勢の片鱗すら見えないのだ。

どころか、応募要項には念押しのように「作者は作品著作権無償譲渡」との記載もある。


かにファンにとっては採用こそがご褒美で、賞品は二の次かもしれない。

しかしそれはひとえにファン側の心情であって、公式、ましてや普段創作物に価値をつけて売る立場企業が取るべき姿勢ではないだろう。

後出し報酬を出せという事ではなく、もはや創作物に対する姿勢のものおかしいのだ。


おそ松さんは3期でドラマCDの焼き直しが放映され、深刻なネタ切れを囁かれている。

パッケージメーカーであるエイベックスは32億の赤字によるリストラ資産売却が報道されており、資金繰りが苦しいことは明白だ。

そこに上記の無報酬規約を加えれば、この企画がひたすら企業側の都合で「ファンからタダでネタを集める」目的であったと推察するのは容易である


賛成垢には以下のような投稿もあり、その姿勢を伺うに十分な内容が見て取れる。


コンテ松さんは、最初からファンのための企画などではなかったのだ。


ファン以外の人に

少し前に「公式問題があれば黙ってメールで送ればいいだけで、webで騒ぐのは単なるお気持ち」といったようなツイートがバズった覚えがある。

だが実態はこんなものである。(元ツイは見つからなかったが、投稿者さんへ批判意図はない)

結局は「炎上しなければ、通らない意見」の方が多いという事だ。

賛成垢がtwitter上での反対意見をとにかく嫌がったこからも、企業が一番“嫌がる”“動かざるを得なくなる”のは、やはり多くの人の目につく意見ということになる。

考えてみれば当たり前だ。でなければ、デモストライキ法律保護されてはいないだろう。

それが意見を表明するのに不可欠の手段であるとみなされているからこそ、守られている。


今後公式がアレな企画を立てたジャンルの方は、公式メールも送りつつ、twitterでもガンガン反対意見を表明して欲しい。

同様の事件が二度と起こらないことを願っている。



追記

もうひとつ思い出した。

賛成垢を見ていたら、特定のコンテ松参加者名前投稿にあった。 (存じ上げない方だったが、投稿作品に同じ名前があったのを発見した)

しかするとこの企画は、担当者の個人的嗜好で参加者を選び、公式化するための企画でもあったのかもしれない。

現段階ではそれも可能性に過ぎないが、結果はほどなく分かるだろう。


参加者さんも一方的に好かれているだけかもしれないことは注釈する

2020-12-21

マヂラブの真価

昨日のM-1で、マヂカルラブリーはアホみたいな床滑りで優勝した。

これで世間脳筋野田クリスタルが考えたギャグマンガ日和漫才、動きだけが面白いしゃべらない漫才評価されたと思うだろうし、これからもそのイメージが付き纏うのだと思う。

しかし、彼らの真骨頂は、実は高学歴芸人村上と、学歴の代わりに芸歴を積むことにした野田クリスタルが織りなす知的しゃべくり漫才的な会話にある。

大宮劇場では漫才の合間に、彼らのトークライブが開かれているし、ラジオでの彼らの会話は漫才に遥に勝る。

彼らの会話は普段からしゃべくりであり、トークライブラジオでなんと1, 2時間単位漫才をやっている(かのように聞こえる)。

最近野田クリスタルテレビ前で喋るようになったので、記者会見やひな壇で村上沈黙していることが多いが、マヂカルラブリーの会話の面白さはこの村上が握っている。

野田クリスタル天才的なイメージ先行の発想を、ロジカルシンカー村上文脈を補いながら野田説明させ、笑いに誘導する。

ツッコミ視聴者代弁者である村上の正確で鋭く賢いツッコミ一般人を代弁するだけでなく、聴いている者の知的レベルを引き上げ、どうしようもなく気持ちよくさせるのである

しか誘導されたかと思えば、なぜか唐突野田クリスタルに振り回され、ちゃぶ台を返され、最終的には彼らの漫才を見ているように「馬鹿馬鹿しくて最高に面白い」に帰着する。

この人たちはM-1世間に知られて、もう一度別の形でも売れるのだと思う。

自分関西人で、中川家のような正統派漫才が好きだし、M-1では芸術作品かと思えるような新しいしゃべくり漫才テンプレートが生まれることを望むんでいるので、マヂカルラブリーの優勝は予想だにしていなかった。

売れるとすればラジオ芸人劇場営業評価される芸人として売れるのだろう、彼らの会話を体現たこの難しい形の漫才大衆には理解されないだろう、と思っていた。

事実漫才ではない面白くないと石を投げられ、まだまだ世間からの怒られが発生している。

まあこれでいいのだと思う。定義とか堅苦しいことをを考える前に、ストレスフルな今は「漫才かどうかはわからんが、死ぬほど笑った」が必要で、彼らはこれに答えた。

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