2020-11-11

おそ松さん三期があまり盛り上がらないのは何故か

一世を風靡した「おそ松さん」というアニメをご存じだろうか。赤塚不二夫おそ松くんベースだが、キャラ設定等はほぼアニオリだ。

個性的なむつごのキャラ不条理ギャグ、そこはかとなくインモラル下品、だがどこかおしゃれな作風個人的意見です)に人気が爆発した。

深夜アニメにも関わらず子供にも人気で、放送が始まった2015~2016年ころは社会現象とまで呼ばれるくらいの人気だった。同人界隈も盛り上がった。

しかし、現在第3期が放送されているのにいまいち盛り上がりにかけているように感じる。

5年も経てばこんなもんかと思うが、2年前の二期、昨年放映した映画ときはまだ、もうちょっと盛り上がっていたように思う。

Twitter検索欄に「おそ松さん」と打つとサジェストに「つまらない」と出てくる始末。

何が原因なのだろうか、他の人の感想意見を見ながらまとめてみた。


①鬼滅やツイステにヲタクが吸われた

これはしょうがない。

流行から

そもそも二期の頃もユーリ等に吸われた。

そして今季ダイ大や金カム2期、ヒプマイ、呪術廻戦、ひぐらし夜叉姫等、同時期に期待値が高く話題さらアニメが多すぎるのも原因だ。

ネームバリューではおそ松さんもそれらの作品に負けていないのだが、

世間では鬼滅映画で賑わい、pixivはツイステ創作で溢れているので時期もちょっと悪かったかもしれない。


キャラデザの変更

一期、二期、映画とずっと務めていたキャラクターデザインの人が降板し新しい人になった。

急な絵柄の変化に戸惑いを隠せない人も多かったはずだ。松ファンなら、明らかに違うのが分かる。新しい人が悪いとは言わない。しかし顔も体系も違うのだ。

でもまあ、その人がすべて本編作画の指揮をとっているわけではないし、その人はベテランなのでアニメーションがうまい。本編にはさほど影響はないように見える。

そもそも松のフォルムは難しく、アニメーターによって作画のブレがひどいのだ。

コマ送りして見ると作画崩壊なんてこともしょっちゅうある。4~5頭身でムーミンのようなフォルムなので他のアニメと比べると多少の作画崩壊は目立たない。というか、動けば問題はない。

問題立ち絵キービジュを使ったグッズの売上だが……。


③中身が暗い

なんか全体的に暗い。

・結局コンプライアンス馬鹿にしている1話。

・新キャラ登場でこれまで当たり前だったギャグ要素にケチがついていく。(チビ太のチビ蔑称とか、デカパンの格好はわいせつ物陳列だとか何とか…。そもそもチビ蔑称ならシコ松も蔑称だしトト子に対するうんこ評価侮蔑なのになぜつっこまない。ガバガバAIか?)AIに対してはむつごの誰かが面白くツッコめばギャグになるが、誰もツッコまないので放置されている。多分伏線からこの不穏さは最後までとっておくんだろうがこれがいつまでも続くとなると……。

スタバァでうんこしたりチンコぶるんぶるんさせて弟に迫ったりしていた一松が三期は打って変わって折り紙折ってラジオごっこする陰キャなだけの人に。

・一期で結婚したサブキャラ橋本にゃーが突如離婚してシングルマザー化。アイドルであるトト子ちゃんももう後がないと言われ自身の年齢を気にしている様子。生活費稼がなきゃいけないにゃーと後がないトト子は一期からやってきたアイドルをやめて女子プロレスラーに…。(オチギャグにしているがすごく重いです…)

・友人の結婚式に出て落ち込む等、むつごの年齢を感じさせる会話。

三期は、「パロデギャグ+本編軸ギャグ+シリアス本編軸(AI絡み)」の構成でやっていくのだろうか。

4話の「カップ麺を食べたいがために奮闘するむつごの話」のように、明るく楽しい話もあるが、正直見ていて陰鬱な話の方が多い。

三期の新しい取り組みとして、1話完結ではなく続き物を試みているのだが、それが今のところシリアスで楽しくない。

このシリアス風味のAI日常パートや妙にリアルを感じさせる重い設定がずっと続くと思うとなかなかしんどいものがある。たぶん1期2期と同じく24話で特大シリアスをやって最終話で大爆破オチなのだろうが……。

リアルで考えれば6人全員ハタチ過ぎてニートなのはもともとキツい設定なんだからアニメの中くらい楽しく明るく馬鹿やってるニートでいてほしい。(そもそも赤塚不二夫のむつごを「将来はバカニート」という設定にしたのはおそ松さん公式なのに、今更むつごに自虐させていかダメかを描くのは正直言ってよくわからない。1期は20代前半だが3期は20代後半になっているので、そういう時間の経過を書きたいのだろうか)

まだ序盤なので今後に期待したいが、5話まですべてこうなので不安が拭えない人もいるのだろう。

1期にも2期にもシリアス回はあってそのたび良い意味でも悪い意味でも話題にはなってきたが、それはたまにあるから良いものではないだろうか。

「また笑おう」がキャッチコピーのはずなのに、シリアスとのバランスおかしいので笑えないことになっている。

ギャグアニメを見ている人がギャグアニメへ期待することは、安心して笑えるということだ。笑いたいときに妙にリアルなキツさを突きつけられると視聴者の心も疲弊する。


既視感

どこかで見たような話が多い。

既視感。これは単純に、二期以降ひとりの脚本家がすべてひとりで書いているのでネタ切れなのではないだろうか。

一期は他の脚本家もいて、交代で書いていたが二期から何故かひとりで書いている。

ドラマCDフェス松さんを合わせれば現在脚本家が作った話はゆうに40話を超えるので、ネタ切れも仕方ないのかもしれない。

個人的には助っ人脚本家を雇うか、ネタ出しのアドバイザーみたいな人を入れるかした方が良い気がする。そして監督脚本家意見を言える人物必要なのではないだろうか。

制作チームを気の合う人だけで固めるとどうしても内輪ウケになってしまい、視聴者との壁ができることがある。特に二期は視聴者不快になるような下ネタが多めで賛否両論だった。(もちろん二期も面白い話はある)

衝突しない程度のストッパーはある程度重要だし、「ひとりで決め過ぎない」ということも、続編物語を作るうえでは大切だと思う。

「むつごを使ったコントを見ている気分になる」といった意見を見た。

むつごじゃなければできないギャグ、そのキャラじゃなければできないネタもっとあれば盛り上がるのかもしれない。

追記 6話はついに過去に出したドラマCDをそのまま映像化してしまった。本当にネタ切れなのかもしれない。


キャラ格差

出番の差、扱いの差がわりと露骨うんざりしている人が多いようだ。

そういえばイヤミも1話以降出てないな…。

不憫なのはトド松とカラ松、たまにチョロ松で、全体的に空気なおそ松。暴れん坊フィジカルな一松と十四松の構図は二期から同じだ。

一松と十四松はあまり痛い目に遭わない代わりに下品下ネタ担当な気もしたが、三期はそれすらなくなってしまった気がする。(一話で食糞する十四松は面白かったけど)

一期二期は大ボケ担当だった十四松だが、映画と三期ではわりとまともなツッコミキャラとなってきたのではないだろうか。十四松の新しいキャラクターを模索しているような気もする。

一松に関しては前述したように唐突下ネタやキレ芸、カラ松に対する理不尽暴力等のトリッキーさがなくなり、出番は多いのになんとなく影の薄いキャラになってしまった。

ひとりだけAIに靡かず不信感を募らせたり不穏な空気を出したりと、わざとキーキャラとして置いているように見えるが、そろそろ一松の持ち味であるヤバい奴感を出してほしいところだ。

十四松をツッコミキャラ・チョロ松をボケキャラとしてギャップをつけて昇華したように、ポジショニングの変化も多少はあった方が飽きがこず面白いかもしれない。

あとコンビの差(このキャラはあのキャラとばかり絡んでるな…というもの)。二期以降、そういう格差に気を使っているのは感じるが三期はどうなるのだろうか。一ファン的には、推しはいろんなキャラと絡んでほしいのだ。

これはアニメ本編と関係ないことだが、A推しの人が、「最近A+Bのコンビグッズばかり出て萎える」と言っていた。相手を固定されるよりは、さまざまなキャラとの版権、グッズが見たいのだろう。


広報の変化

おそ松さん公式ツイッターによる広報の変化。三期からは、ファン意識した企画が多い気がする。

まりファン参加型。

放送が決まってから放送3話目くらいまでの企画コラボについて調べてみた。


【二期】

おそま通信

カウントダウン(一人ずつ)

日替わり松(一人ずつ)

衣装むつご紹介(一人ずつ)

公式アンソロ6冊同時発売

おそ松さんVRコンテンツ開始

セレクション発売

しま松開始(おそ松さん牧場ゲームしかし1年持たずに終了した)

水族館とのコラボ

東京ガールズコレクション 2017

47都道府県勝手応援プロジェクト

6つ子がアプリにおじゃましま〜つ(さまざまなアプリコラボ


【三期】

塗り絵

絵描き

ファンクラブ設立年会費5700円)

救出作戦イヤミにむつごが攫われたというていで、救出を呟くとキャラクターのボイス付きのリプライが貰える)

衣装公開(全員ひとまとめ)

キャラクター紹介(一人ずつ)

また笑おうハッシュタグ感想キャンペーン(ツイで再放送感想を呟いてもらうキャンペーン

ブライダル松さん(結婚式とコラボ

おそ松巨大広告(渋谷に巨大広告)

クラウドファンディング新聞公告掲載(これは松公式企画したというよりもクラファン会社が持ち掛けたらしいが)

集えよ同胞NEET応援プロジェクト!(ファンから歌声を募って主題歌CDに収録する企画

4コマ募集ファンの描いた作品アニメになる企画


2期も別にそこまですごい企画を出しているというわけではないが、3期は明らかに、「こうじゃないだろ感」がぬぐえない企画が多い。すごくお金をかけているのは感じる。

塗り絵絵描き歌は幼児用(?)なのに、肝心のアニメの中身は暗くて子供ウケするような話ではない。そもそも今でも松を見ている層は大人の女のオタクが大半だ。

そして、むつごが結婚式を祝ってくれるブライダルコラボをしているのに、5話のアレ(知り合いの結婚式帰りのむつごが将来を憂いながらトボトボと歩いて帰るだけの話)はまずいのでは……? あれを見て呼ぼうと思う人がはたしているのだろうか?

ツイッターでも荒れていた4コマ募集企画通称コンテ松さんについても話そう。

ファン4コマ形式のコンテを書いて応募すると、その中から採用された作品ショートアニメになってDVDの特典につくという。

素人作品アニメ化する夢のような企画だが、裏を返せばファン妄想公式になるということだ。しか円盤の特典なので、これによって「円盤買えない」と嘆く人もわりといた。

さらに応募は匿名ではなく、応募した人のツイッターIDサイト掲載される仕組みなので、過去に何を描いているのか、どのキャラ腐女子なのか等を掘られる人も出た。地獄絵図。

Twitterでも賛否両論だが、円盤特典が賛否両論な時点で商法としては失敗しているような気がする。

個人的には今までにない取り組みなので期待をしたいが、否定的な人の意見も分かる。

今まではファン意識したようなネタはあまりなく、むしろ2期1話ではファン小馬鹿にしている始末だが、今期からファンに寄っているような気がする。その姿勢に戸惑いを隠せない松ファンもちらほら見えた。

三期が始まる前、制作陣が雑誌で言っていた「新しい試み」はことごとく効果を得ていないように感じる。



1期第1巻の円盤(BDDVD)の初動売上は79,108枚。

2期第1巻は10,321枚だ。

深夜アニメなら1万を超えれば大成功の部類だ。1期1巻の売上が化け物だったため2期の落ち込みっぷりは各場所揶揄われるが、数字だけ見れば十分成功している。

ちなみに映画興行収入は6億~7億円くらい(127スクリーンで、二期から1年の月日を経てのこの数字はまずまずではないだろうか)

しか公式サイトで行われた「666666人に届け!キャンペーン」も、動員数は535269人でストップし、最後トド松にだけ色がつかず終わった。(10人達成ごとにキャラクターに色がついていく仕組みだった)

トドはいまでも無色のまま、サイトの奥に笑顔で佇んでいる。

別にアニメは売上がすべてではないが、売上が著しくないと4期はない。

3期の売上はどうなるのか…今からキドキする。

通常アニメは1巻で5000枚売れれば続編の可能性が見えてくると聞く。「おそ松さん」はわりと金がかかるアニメなので、4期を期待するなら7000~1万枚の売上は欲しいところだ。

  • 今年でいえば、ごちうさ三期もそうだし、超電磁砲の何期かわからん期もそうだが、あまり盛り上がってる(た)ような印象を受けない もう何年もやっててさすがに飽きられたか 来年ある...

  • ちょいちょい面白い話もあるんだけど不穏な雰囲気で終わることが多いから疲れてきた。肩の力を抜いて気楽に見ろとは何だったのか。カップラーメン食おうとして罠にかかって切り刻...

  • んー、でも、要するにつまんないだけだよね・・・、、、、

  • 2期の途中からギャグのセンスが古いと感じて見るのやめた 3期やってることすら気付かなかった 1期のヒットは絶妙なバランスだったから継続させるのは大変だと思うが ギャグのネタを...

  • 二期はなんか雰囲気が合わなくて見なくなって、久しぶりに三期1話を見た 内輪受け感というか、おそ松さんファンのみんな~!みたいな雰囲気が寒く感じて微妙だったな…こっちを無駄...

  • 二期でごっそり離れたと思う

  • 癖のないキャラデザインに人気男性声優が声当てしてバカやってるのが二次創作好きの腐女子にウケただけでガワやシナリオなんて何でもよかったんだろ。東方みたいなもんだよ、二次...

  • わりと一発ネタの要素が強かったわけで 細く長くやれるようなアニメではないよな

  • まあネタ切れでしょ

  • 話は一期2クール目からすでにゴミだったろ。一カラ・おそカラ腐女子人気で持ってただけ。なのに勘違いして2期の方向性間違えてこけた。で、あわてて腐女子媚び映画作ったら、バカ...

  • 元ファンの人間がうっかり真実に気づいてしまい、気づいたことに結構後悔しながら書くエントリである。 ネタバレするとおそ松さんの話だ。ファンはショックを受けそうなら見ない方...

    • コンテ松賛成アカ覚えてます。私も噛みつかれたので。 コンテ松が円盤に掲載されることが決まると同時にアカ消して逃げました。 あー、これは…と思いました。

    • 典型的なインターネット名探偵だな。 ごくわずかな情報を繋ぎ合わせて邪推を重ね、 あとはチェリーピックで都合のいい補強をしていく。 そして坊主憎けりゃの精神で、相手の他の行...

    • とんでもないデマ。 “しかし何故か賛成垢は、締切前に「締切を過ぎたら作品は消えるので、twitterアカバレが心配な人は締切直前に投稿を」等と呟いていたのだ。” これは完全に間違...

    • イチカラが圧倒的人気でおそカラなんかたいしたことないよ

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