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はてなキーワード: 一冊の本とは

2020-08-19

anond:20200819100323

反応頂けるとは思わず

見た目は添削のような感じで、それを読むと褒めているとは分かるし、もらった時は嬉しくもあったんですが、ちょっと複雑でした。

例えるなら、自分の思い出の一冊の本褒め言葉落書きをされたような気持ちです。

2020-08-11

久々鮮明な夢を見た。

気がつくと増田図書館から借りた一冊の本を手に持っていた。題名も覚えている、米沢穂信「満願」だった。図書館場所が分からず友人aに聞いたのち自転車図書館に行った。図書館に着いたのだが、気がつくと自転車は消えていて、何故か自分で本を本棚に戻していた。その時の風景本屋図書館を合体したような場所であった。何というかショッピングモール本屋図書館にある読書台がポツポツある感じ。そこに友人aもいた。が、友人aに対する増田の興味は薄く友人aも気がついていなかったので無視して満願本棚自分で戻しに行く。驚く事に満願シリーズ作品では無いにも関わらず「満願2」「満願3」が本棚にあった。とりあえず満願本棚に戻す。そこから少し意識が飛ぶ、気がつけば図書館の外にいた。増田自転車駐輪場に置きに行っていて、そこで子供用のカゴがついたママチャリに乗る女性に会った。子供が一緒居たかどうかは記憶にない、そして増田は気がつけば彼女姉御と呼んでいた。正直タイプだった。増田の好きなアニメキャラの特徴を全て併せ持つ様な女性だった。久しく恋愛感情を忘れていたが、増田は夢の中で彼女と付き合いたいと思った。図書館の中に入ったはずが気がつけば彼女ゲームセンターにいた。完全にデートだ。しかし、甘い時間は長くは続かない。そこで目が覚めてしまう。凄く贅沢で甘美な夢だった。巨大な忍者ハットリ君軍団に追われる夢を昔見たが、それ以来初めて忘れられない夢を見た。

2020-07-22

有言不実行な友人の話

ある友人に我慢できず、他の友達に話すのも気が引けるので筆を執ることにした。

私の自分語りを多分に含んだ愚痴のような物なので、肩の力を抜いて読んでいただければ幸いだ。

私はしがない字書きの大学生である中学生の頃には仲の良い友人二人と、自分たちを模したキャラクター架空世界の中活躍させる創作を交換ノートの中でやっていた。元々絵を描くことも好きだったが、どう足掻いても上手く描けないことに諦めを感じ、気付けば文章ばかりを書いていた。

高校に入ると文芸部に入った。入部届けを提出するまで、入ったことは親には黙っていた。シンプルにそれまでやっていた吹奏楽に嫌気が差しただけなのだが、高い楽器(丁度自分の貯めていたお年玉やらお小遣いやらの全額程度だった)を買ったというのに吹奏楽を続けなかったので、父親は後にも先にも無いほど激怒した。当時の私は相当にショックを受けたが、まあこれは関係の無い話なのでやめておく。

とにかく文芸部に入ったのだ。正直本当に楽しかった。気の合う友人もできた。文学という架け橋が無かったら話すことも無かったような、私とは系統の違った部員一冊の本を作るのは刺激的だった。空が白んできても何も浮かば空虚日の出を見たり、締切の為に定期テストそっちのけで徹夜をしてキーボードを叩いて編集をしたり、高校生なりの熱量部活を、書くことを、“創作”を、楽しんでいた。

恐らく想像がついている方もいらっしゃると思うが、私はオタクであるとはいえ二次創作イラスト等の投稿や閲覧が楽しめるSNS投稿を始めたのはつい最近で、それまでは内輪のオリキャラでの創作小説を書いたり、時には友人を主体にした夢小説を書くこともあった。

そんなこんなでここの所二次創作を楽しんでいる私であるが、どうにも腑に落ちないことがある。

端的に言ってしまうと、あまり好かない友人がいるのだ。彼女高校1年生の頃からの友人で、ありがちな書き方ではあるが彼女をAと呼ぼうと思う。(A以外にアルファベットは出てこないので、特に気に留めて置く必要はない。)

Aは自信家だった。帰国子女のAは英語を始めとして成績優秀で教員にも好かれる模範的な生徒だった。本人はそれを隠すこともなく、「私は天才から」「と言うより、努力型の秀才なんだけどね」と言ってのけていた。努力を惜しまない姿勢は素晴らしいし、怠惰な私は純粋尊敬したが、その努力をひけらかす行為はいただけなかった。受験期にはキーワードをページいっぱいに書き連ねたノートボロボロになった単語帳を常に持ち歩き、志望校赤本まで隠さず机の上に置いてあった。私は「落ちたら恥ずかしくないのかな」とぼんやり思っていたし、本番当日にもAは「Twitterしてる場合じゃないけど不安 報われなかったらどうしよう」だの「爆死」だの呟いていたが、最終的にAは無事合格し、その大学へと進学した。

思うに、Aはオープン性格なのだ。未だにTwitterの鍵垢同士で繋がっているのだが、課題の進捗やらをよく呟いている。「自称天才から(オンデマンド)授業明日の分全部受けてレポートまで書いた」「虚しいから労って(レポート画像)」などなど。活きの良い大学生である

さて、本題から離れてしまったが、私がお話たかったのはAの創作についての話である

実はAは高校在学中から一次創作を嗜んでいた。Aはもう一人の友人とタッグを組んで自作ゲームを作ろうとしているようだった。所謂ファンタジー物で、次々とキャラクターを生み出してはストーリーの核となる部分を練ったり、キャラクター自身の掘り下げをしていた。

なぜ私がそれを知っているのか。それは彼女が片っ端からTwitterに放流するからである。興味が無いので完全にスルーしていたが、AやAの周りの友人はいつもAの生み出したキャラクターの話をしていた。

彼女ゲームシナリオとなるその“創作”の本筋を書いて、もう一人の友人は立ち絵や背景を書いていた。

書籍化しないかな」

Aのそんな旨の呟きをよく見かけた。

そのうち、Aの周りにいる友人は、そのキャラクターイラストを描き出した。漫画にせよ小説にせよ映画にせよ、ストーリーを追ううちにキャラクター個性を見出す私にとっては、設定や性格が書き連ねられた一枚絵を見せられても特に何も思わなかったが、友人たちは違ったようだ。確かに毎日それらのキャラクターの話を聞いていれば興味を持つの自然だろう。

最初こそAは大いに喜んでいたが、そのうちさして大きなリアクションをとらなくなっていった。そのうち、「おまえらファンアート15溜まったら本編まじで進めるわ、ケツ叩いてもらわないと無理かも」といった旨をツイートしていた。

Aとタッグを組んでいた友人は、徐々にTwitterに浮上しなくなっていった。その代わり、Aは自分のことを“字書き”と自称することが増えて、ゲーム制作の話は一切しなくなっていった。

Aはよく産みの苦しみの類いのツイートをする。

「一話が上手くいかいから先に進めない」

「予定の字数より多くなっちゃったw」

キャラには自信あるけど文に自信ないから〜」

「(とある児童文学タイトル)の後釜狙ってます

そう言って一通り喚き散らした後、「やっぱり今日は書けないから寝よう」と言って日付の変わる前には就寝している。

なるほど、AもAなりに書くことを楽しんでいるようだ。いつか自分創作を完成させて、それが大々的に二次創作される日を夢見ているらしい。丁度今、絵の上手い他の友人に描いてもらっているように。

私は一言言いたかった。

四の五の言わずに書けよ。

一発当てたいなら本気で完成させろよ。

甘えてんのか。

もちろん私は今の文壇リードするような大作家でもなければ、新進気鋭の小説家でもなんでもない。しかし、Aよりも文字を書くことは数こなしてきた。適切な表現が思い浮かばなかったり、心苦しくても大部分を削除してエンディングを書き直したり、寝食を忘れて夢中になって書いていたこともある。もちろんそれが重要なことでないこともわかっている。

Aは昔、高校生だった頃に私にこう話したことがある。

わたし、○○(私の本名)ちゃんのことすごいと思うよ。文芸部に入ったら、締め切りとかそういう重圧で死んじゃいそうだもん。自分好きな物上手く書けなそうじゃない?」

私はこれに何と返したかは覚えていない。しかし、文芸部は私に書き終えることの大切さを教えてくれた。

オープン彼女は書いている最中の苦しみを漏らすことを抑えていられない。しかもそれをやたらと文学的に表現しようとする。浮かんでこない、降ってこない、突然書けなくなる……、そういったありきたりの表現で。Aはやたらと“創作”や“小説”という言葉を使いたがった。自分が今しているのは“創作”で、“小説”を書いている。その行為に酔っているように見えた。けれど言葉が固くなってはいけないと思っているのか、進捗状況が載ったスクリーンショットに映る文はなろう系を模したような劣化させたような文体なのである

「私の文幼稚なのはわかってるんだけど、かっこつけた描写はしたくないな。児童書目指してるし」

子供が読みやすい文、単純に砕けた文、そして口語ばかりで仮名遣いの怪しい文。難解な表現を使うことと、状況を説明するために上手く言葉を組み立てること。これらは明確に分けられていると思う。斜に構えた描写を、子供には解しがたいと思っているのだろうか。私は自身の素の書き方がかなり固いこともあり、まるで自分が“かっこつけた描写”をしているような気がしたこともあり、なんだか頭にきてしまった。

また、数日後にはこんなツイートもあった。

承認欲求足りな過ぎて手っ取り早く誰かに褒められたいけど、二次創作は書けないからなぁ」

この発言は私の逆鱗に触れた。

私は、自分の書いた二次創作を「承認欲求を得るための行動だ」と言われたように感じたのだ。書いた物を貶されるのは嫌だけれど、書く動機をAのようにあからさまに「誰かから評価されるため」にすり替えられるのが耐えられなかったのだ。ネットに公開している以上、何らかの反応があることはもちろん嬉しい。しかしそれ以上に、頭に浮かんできたシチュエーションを練ってひとつの話を作ることが楽しいのだ。

今思うとAはそこまで考えて発言したように思えない。恐らく私の考えすぎだ。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いし、何を言ったかより誰が言ったかが気になる質なのかもしれない。

SNS上でのAとの繋がりを消そうにも、そのアカウントには共通の友人が多く、彼女たちが気を利かせて私の転生後のアカウントをAに伝えてしまうことは想像に難くない。かと言って「繋げないでくれ」とあからさまに嫌う素振りを見せて友人関係にヒビを入れたくもないし、ログアウトしてしまうと他の友人の呟きまで見れなくなるのも寂しい。そういうわけで今でもAとはFF内で、表向きは仲良くやっているわけである

さほど苦ではない。しかし確実に自分ストレスを感じていることはわかるので、いつか縁を切ろうと思っている。

結局これはさして大きな問題ではなく、周りからチヤホヤされている人間を妬ましく思っている私の醜さが露呈しただけなような気がしたので、この辺で筆を置いておこう。自分の“創作”のスタンスに口を挟まれて気分を悪くするのは、私自身もそうだから

2020-07-17

anond:20200716012131

どうでもいいマジレスすると

明治期とか昭和前半とかの作家の多くは

宮沢賢治太宰治とか実家が太くなければ食えてない

しろ内田百閒みたいに借金だらけの場合が多い

出版業界バブル時代広告収入モデル雑誌の部数も刊行点数も極度に増えた

その後、広告収入モデル機能しなくなって沈没が続いてるわけだが

バブル期~1990年代当時の方が特殊だったと考えるべき

***

じつは自分も零細下請けライターなのだ

書店ではなくコンビニで売ってる紙質の安い雑学本がメインだ)

仕事の本数自体は極端に減っていなくても単価の減少は痛烈に感じる

10年ぐらい前は一冊の本を3人ぐらいで分担して2~4か月ほどで作って

20万円前後にはなり、それを同時並行で3本ぐらい回していれば生活できた

ところが現在は、同レベル仕事では1本当たりの単価は2~4割は減少してる

理由は1回当たりの発行部数の低減

そりゃそうだ、今や金を出して紙の本なんか読む奴は年寄りしかいない

しかし、自分のような雑誌ではなく単行本メインのライターだと

(しょせんは無署名記事でも)たまーに一度担当した本に増刷が掛かり

予定外収入として印税が入ることもある

***

率直に言って俺はコミュ障なので勤め人は無理である

図書館古本屋で集めた資料を机の横に山積みにして

歴史雑学本とか統計データ本とかを書くぐらいしかできる仕事はない

(直接インタビュー系は依頼されることがかなり減った)

年収100万円台から300万円台を数年おきに周期している

40代でそれじゃ人生終わってるって?

これでも、勤め人をしていた当時のような人間関係トラブルはないし

ほぼ在宅で自由時間が多い生活だし

文筆専業になる以前よりはマシな方だとは思う

仕事の場を紙の出版からネット媒体に切り替える気はないかって?

原稿の単価、スケジュール編集校正のチェック、校閲とか

字句や事実関係の間違いがあった場合責任問題などで

紙の出版関係者は一応それなりに経験を積んでいるが

ネットメディアはどうも信用できないからなあ…

長年付き合いのあるフリー編集者(1970年代後半生まれ)は

自分らの世代まではギリギリ逃げ切れるのではないかと述べている

その背景として、自分らより下の世代は今さら紙の出版を目指す者が

かなり少ないので、下世代に食いぶちを奪われる危険性が低い点が挙げられるが

それもどこまで楽観して良いものか……

2020-06-29

[] #86-4「シオリの為に頁は巡る」

≪ 前

俺はひとまず“クエスチョン栞”という命名センススルーして、他に気になっていることを質問した。

「この人、店で用意した栞に感想なんか書いちゃってるけど、それはいいのか?」

一冊の本に対してこんな使い方していたら、必然的に栞は使い捨てになってしまい、提供側のコストバカにならない。

牛丼屋で紅生姜を大量に消費するようなものだ。

「ウチは提供しているだけで、どう使うかはお客さん次第だよ」

マナーの悪い客が一人でもいれば破綻しそうなサービスだが、マスター見解は大らかなものだった。

まあ場末のブックカフェから、そうそ問題は起きないとは思うが。

そこまで本格的なサービスってわけでもないし、多少ユルくても支障はないのだろうな。

「ちなみに、なんで“クエスチョン栞”って名前なんだ?」

「……さあ?」

マスターは表情ひとつ変えず、そう言ってのけた。

名付け親にそんな返答をされたのでは、もはやこちらが言えることは何もない。

「どうしたの、何か気がかりなことでも?」

奥歯に物が挟まったような俺の態度を察して、マスターが様子を伺ってくる。

「いや……そうだなあ」

俺は言い淀んだ。

自分の中にある、この栞に対する違和感

それは言語化するのも差し出がましいほど漠然としすぎていた。

「強いて言うなら……栞は付箋タイプにしたほうがよくない?」

結局、俺は適当提案で誤魔化した。

「そっかー。確かに、他のお客さんが読むとき困るもんね」

そう言いながらマスター厨房の方へ戻っていく。

俺は床に落ちたままの栞を、元の場所に戻すことにした。

とはいえ、やはり直に触るのは嫌だったので自前のペンを使う。

やり方はこうだ。

まず空いていた穴にペンの先端を通し、掬い上げる。

そして持っていた本を開いて、そこに栞を落とす。

要は“金魚すくい”みたいな感じさ。

個人的には“木の枝で犬のフンを弄ぶ子供”を彷彿とさせたが。

「んー、ここでいっか」

どの箇所に挟まっていたかは分からないので、とりあえず真ん中あたりに入れた。

「ページ数とか、この栞にメモしてくれればなー」

栞を落とした自分のことを棚に上げつつ、本を棚に戻す。

「これでよし、と」

俺はそう呟いた。

自分に言い聞かせることで、この栞に対する“違和感”を拭い去ろうとしたのだろう。

次 ≫

2020-06-27

[] #86-2「シオリの為に頁は巡る」

≪ 前

店に入ると、マスターが迎えてくれる。

「お、マスダくん。いらっしゃい」

マスターは口ひげを蓄えた壮年男性で、いつも白いワイシャツに黒いベストを着こなしている。

どちらかというとバーテンダーの方が似合いそうだ、と店に来るたび思う。

今日アイス? ホット?」

ホットの水出しで」

ホットの水出し……時間かかるけど大丈夫?」

問題いね。せっかちな人間コーヒーは飲めない」

「か、かしこまり

慣れた感じで注文を済ませ、俺は入り口近くの椅子腰掛けた。

意味もなく気取ってはみたが、実のところ俺はコーヒーが好きじゃない。

いや、厳密には好きでも嫌いでもないというべきか。

コーヒーは美味いだとか不味いだとかい次元で語る飲み物ではないからだ。

香りがどうだとか、苦いだとか酸っぱいだとか、厳密な評価基準なんて知ったこっちゃない。

コーヒーコーヒーしかなく、後は砂糖が入っているかミルクが入っているかの違いだ。

そんなものをなぜ飲みたがるのかと聞かれても、「コーヒーってそういうもんだろう」としか言いようがない。

…………

それから十数分ほど経ったがコーヒーはまだ出てこなかった。

「なあ、マスター。俺のコーヒー忘れてないよな?」

「作り置きがないか抽出中だよ。うちの店で水出し頼む客なんていないからね。しかホットからさら時間がかかる」

言葉の響きだけで選んでしまったが、どうやら「水出し」は時間がかかるものらしい。

深く考えずに注文した俺の責任とはいえ、焦がれてない黒水のために何十分も待たされるのは予想外だった。

しかし「せっかちな人間コーヒーは飲めない」と言ってしまった手前、今さら注文を取り消すなんてできない。

「暇なら本でも読むといい」

俺の貧乏ゆすりを見かねたマスター本棚を指差した。

最近新書も入ったし、よかったら覗いてみなよ」

そういえば、ここはブックカフェでもあったんだ。

店内の半分以上が本棚で埋め尽くされているのに、マスターに言われるまで全く気づかなかった。

たぶん読書に関心がなさすぎるせいで、認識範囲外だったのだろう。

から暇つぶし選択肢にすら出てこなかった。

「そうさなあ……」

学校課題以外で本なんて読みたくなかったが、それでも何もしないよりはマシだ。

俺は重い腰をあげると、恐る恐る本棚の群生に近づいた。

そしてタイトルを読むこともなく、手ごろな厚みという理由一冊の本を引きずり出した。

「……ん?」

その瞬間、本から細長い紙切れが滑り落ちた。

どうやら栞のようだ。

次 ≫

2020-06-18

anond:20200618120744

お前エア同人作家だろ

創作やるなら誰もが持っていて当たり前の、創作者の孤独への恐怖というものが感じられない

自分が書いたものが誰の目にも触れないことへの恐怖は?

自分が書いたものが他社の評価を経ない歪んだものであるかもしれないという恐怖は?

自分が書いた解釈が本当は間違っているのかもしれないという恐怖は?

自分が本当は物を書いてはいけないのかもしれないという恐怖は?

自分同好の士との関係をうまく築けないかもしれないという恐怖は?

自分がじつは透明な存在ではないかと言うことへの恐怖は?

どれもねえだろ

からおかしいのはお前なんだよ

お前からは何一つモノ作りに対する覚悟を感じられない

同人誌ってのは自分が書いた文章が形になる、それだけで嬉しいもんなんじゃねえの? これまでは自分の頭の中にしかなかった「ぼくが書いた一冊の本」を活字として手に取れるのが最上の喜びなんじゃねえの?

これをなんと呼ぶのか教えてやる

活字になっただけの黒歴史ノート」だよ

これから同人始めようというニュービーに歪んだ同人誌像を刷り込むからやめろ

苦労するのはそいつらなんだぞ

お前の住んでいる子供部屋の押し入れから出すんじゃねえよ

anond:20200604204327

同人文字書き男だけど、お前の界隈おかしいよ。

しろ同人活動をしていると表明している人間が実際には「同人誌を描いてくれた方に感想を送る」という責務を果たしていないことにあるかもしれない。

そんな責務見たことも聞いたことも実感したこともねえよ。お前の界隈おかしいよ。

この界隈には、いわゆる「ボス」的な立場にいる人間がいる。よくオンリーイベントアンソロジーなどの色々な企画を取り仕切ったり、学級委員として何かを回したりする立場人間と言えば、ほどほどの規模の界隈なら心当たりがあるのではないか

そんなやついねえよ。オンリーはやりたいやつが企画して参加したいやつが手を挙げてやるもんだろ。10年以上関わってきた界隈でこないだ新しいオンリー開かれたけど聞いたこともないサークルさんが主催だったよ。それでも毎度コミケにいるような古参から初めて見るような連中まで一堂に会してオンリーやってたよ。界隈で有名な人はいても界隈を取り仕切るやつなんていねえよ。お前の界隈おかしいよ。

ボス程ではないが、同人活動ガチ勢」の中にはちょくちょくそのような人間がいる。Twitterでは自分原稿や界隈の中で行儀が悪い人への愚痴ほとんど。それなのに自分インターネット適当イラストを上げる時は「RTうれしいな」と言っている。もちろん他人イラスト小説ほとんどRTしない。

少なくとも俺のいる界隈では、自分原稿の話ばっかりする人はいるし、厄介さんへの愚痴をたまに呟く人もいるけど、「行儀が悪い人への愚痴」ばっかり呟いてる「ガチ勢」なんて見たことねえよ。普通作品の話とか自分萌えの話とか自分にとっての創作論とかを主に呟くもんでしょ。お前の界隈おかしいよ。

同人文化を支えていこう」などとお題目を唱えている割に自身の……率直に言って絵柄やストーリーが大して練られているわけでもない原稿時間を割いて、お友達以外の他者にはほぼ無関心なのは、彼らの言う「同人文化」もたかが知れているのではないか

同人文化は個々人が自分の好きなことをしてその集積として成り立つもんなんだから自分創作友達との交流を最優先するのは当たり前でしょ。個々人が自分の好きなことを追求できる自由な場があって、その場にお出しされたもの同人文化であって、同人文化を支えるってことはその場を(書き続けるとか読み続けるとかの形で)維持するってことなんだよ。他人ベタベタ干渉することが支えるってことなんじゃねえよ。お前の「同人文化」像おかしいよ。

自分同人誌を読み捨てるタイプオタクだったら、まあそんなもんだろうと納得が行ったのかもしれない。

だが、今まで感想は書くものだと思っていたオタクにとって、この状況はまあまあキツい。

半分答え出てるじゃん。お前が勝手義務だと思ってるだけでそれは義務でもなんでもないんだよ。そのくらいわかろう? 自分の中で縛りプレイするのは勝手だけどそれを他人押し付けたら駄目だよ?

あと、感想送る→活動止まるは見えるけど、感想送らない→活動止まるはすぐには見えないから気づいていないだけじゃないですか。何もしなければ責任を取る必要はないけど、真面目に考えるなら見殺しにしてきた同人作家の数でも数えた方がいいんじゃないですか。感想を送らないことを正当化する人間が一番腹立つんですよ。

俺は最近小説あんまり書いてないけど、それはショボい文字書き(&設定厨)なのでネタが尽きてきたのと、私生活の面で色々なものごとに追われて余裕がないからであって、感想の有無は関係ねえよ。かつての俺は感想がなくても書き続けていたし、ありがたいことに最近過去作への感想をもらってそれ自体はめちゃくちゃ嬉しかったんだけど、だからって書くのを再開する気にはなれない。創作徹頭徹尾自分のためにやることで、感想はそりゃないよりもあった方が嬉しいけどそれで自分創作意欲が左右されたりはしない。

お前が感想によって創作意欲を左右される人間であり、お前の周囲にそういう人間が多いことはわかったが、だから感想を送るべきとかいうクソマナーを作られても困るんだよ。そんなもん知ったこっちゃねえよ。お前のお気持ちを世の中の常識だと思うなよ。どうしても送ってほしけりゃ「私は感想によって創作意欲を左右されるメンタルよわよわ作家なのでなるべく感想ください」とでも本に書いとけよ。そう書いておけば送ってやろうかという気になるファンもいるんじゃねえの? してほしい配慮は口で言わねえと他人にはわかんねえんだからよ。

正確には、界隈の中で本当に仲がよい友人ふたり程、それに地方在住のおそらく主婦業をやられているフォロワーさんからは来た。この方々がいなかったらこんなもの書く前にさっさと同人誌のことは黒歴史にして畳んでいただろう。

は? 同人誌ってのは自分が書いた文章が形になる、それだけで嬉しいもんなんじゃねえの? これまでは自分の頭の中にしかなかった「ぼくが書いた一冊の本」を活字として手に取れるのが最上の喜びなんじゃねえの? 感想なんて来なくたっていいんだよ。お前は自分が生み出した初めての本のことをどう思ってるんだよ? 感想が来なかったか黒歴史なのか? 違うだろ? 感想が来ようが来まいが、自分萌え理想を詰め込んだ一冊の本がそこに存在している、そのこと自体幸せは感じねえの?

お前、自分の本に来た感想のことは気にしてるのに、自分の本それ自体を気にしてるようには(少なくともこの増田からは)見えないんだよな。はっきり言って異常だよ。子供学校に行きはじめたんですけどちっとも友達を家に連れてこなくて~って言ってるみたいに見える。いや子供毎日元気に学校でお勉強してるだけでめちゃくちゃ偉いだろ! 子供を褒めてやれよ!

お前の感覚おかしいよ。

2020-06-11

anond:20200611075103

ネットなんかあるわけない時代他所の事なんて全ては『知らんがな』だろ。

・・・余談になるが、関西出身イラストレーターエッセイストの戦中を描いた半自伝?に、関東出身児童文学者のこれもやはり戦中派の大家が詳細な描写でこれでもか!と当時にそんなリベラル意識を持つことなんて有り得ない大嘘書くな!と糾弾するあまり一冊の本正史(苦笑)として纏めた故事も、そういうことだったような希ガス

2020-06-10

本の神聖視についていけない

和歌山オープンするツタヤ図書館デザインで、ツイッターお祭りになっている。

詳しくはこちらの記者の方のツイートを見ていただきたい。

https://twitter.com/fujino_asahi/status/1268721218925912067?s=20

コメント欄

車いすで近寄れない」(普通図書館でも高いところの本は取れないが、一考の余地はあるかもしれない)

「靴の汚れが本についてしまうのではないか」(これは説明が足りなかったと思うが、ここは土足禁止児童書エリア子供が楽しみながら本を読めるスペースになっている)

階段から落ちる危険性」「寝転がらないと本が取れないので衛生的にどうか」

という、懸念の声がある。このような「衛生や安全管理面でどうなのか」という疑問は必要だと思うし、よい。




それはよい。

私が気になるのは

「本に対するリスペクトが全く感じられない」「本に恨みがあるとしか思えない」「本をただの飾りとしか思ってない」などのお気持ち表明だ。





いや

ほんと

Twitterに長く住んでいるとこういうの良く見るんですけど…


なんでそんなに「本だけは特別もの」として扱うのかマジでわかんないんですよ。


一応私は一時期書店で働いていたこともあるし、文学部卒なので本には慣れしたしんでいる人間だと思う。

でもなぜそんなに「本が踏まれるなんてかわいそう」って悲観するのかマジでからない。



学術的な本や、歴史的価値がある本はそりゃ博物館図書館で大切にするべきですよ。そもそも図書館から、本は大切にするべきですよ。ほかの人も読むんだから税金で買ってるんだし。

でもそれ以上のことってない。

だって本ってモノで、消耗品で、本屋に行けば買えるし、リサイクルショップだって売っているものなんですよ。

それを「読み、かけがえのない創作物として大切にし続ける」のは一つの目的であって、別にそれに限ったわけじゃないんですよ。

雑貨として買ったっていいじゃないですか、一般流通してるんだからオマケ目当てで雑誌を読まずに捨てようと、「机の傾きにちょうどよかったから」って机の下に本を挟もうと、そんなのはもう個人にゆだねられていることですよ。

古着を切ってアクセサリーリメイクしたっていいし、食器乾燥機フィギュアの塗装を乾かす用途に使ったっていいのと同じです。


これは個人で買った本の話であり、図書館の本は丁寧に扱うべきです。でもそれは「公共物だから」です。

「みんなのものから個人が汚してはいけない」以上のことを「本に対するリスペクトが全く感じられない」ってケチつけるのは本当に傲慢だと思う。直接踏んでいるわけでもないのに。


以前、不要在庫となった本をドミノにしようとして炎上した図書館があったと思うけど、別にいいと思うんです。公共物、消耗品としての役割は果たしたんだから

なのに本に関してだけ「リスペクトがない」だの「本が好きじゃない人のデザイン」だの「好きなひとからしたら言葉が出ません」だのほんっと~~~~~~~~に「本を神聖視しすぎ」以外のコメントが出ない。

「衛生/安全/管理」と「自分の快・不快」は切り分けて考えてほしい。マジで

「足もとにある本を手にする人があるとは思えません。」とかマジなに?お前の家の本棚、足元まで本が入ってないの?「ひらがなが読めるようになったちいさいこども」が取り出しやすいのは足元に近い本だが?と、だれでも反論できそうなことを「本の神聖視」によって「私は衛生面や使いやすさも考えたうえで言っています」みたいな態度とるの気にくわね~~~~あなた、さてはこどもがいませんし、本を足元まで入れなければいけないほどの蔵書でもないですね???オタクなのでここまで一息)




「衛生/安全/管理」と「自分の快・不快」は切り分けて考えてほしい。マジで。大切な主張なので2回言いました。

図書館の本は丁寧に扱うべきです。でもそれは「公共物だから」です。「本だから」ではないです。大切な主張なので2回言いました。


でもこういうこと言うとツイッターめっちゃたかれるんだよね。私がベッドの横のサイドテーブルに、翻訳者違いの本を用意して、一冊の本をもう一冊に挟んでしおり代わりにして、翻訳の違いを楽しんでるとか言ったら「本を大切にしてない」「しおりを2つ用意しろ」ってぼっこぼこに怒られそう。なのでこういうところで書き込みます

2019-12-11

お空の上から選びました・前(短編小説)

「またやっちゃった…」

ヒロコは苛立ちと罪悪感でいっぱいになった胸を抑えて深く溜め息を付いた。

間も無く3歳になる娘のユウが赤くなったあどけない頬をめいっぱい歪ませて泣きじゃくっている。

嫌な周波数の泣き声がヒロコの脳に刺さり容赦なくさぶる。

片付けても片付けてもおもちゃを散らかし、いたずらばかりするユウをきつく叱りつけたのだ。

手をあげる必要などなかったことはわかっている。

同じことを何度繰り返せばいいのか、また抑えきれない怒りを発してしまった。

掌がヒリヒリと痺れている。

我に返った時には遅く、ユウは火が付いたように泣き出した。

それでもヒロコはすぐには動けなかった。

その様子を他人事のように見詰め、抱き寄せる事も出来ず、これを宥めるのも自分仕事かとうんざりし、またそう考えてしま自分が嫌だった。

夫の帰りは今日も遅いのだろう。

激務の為、終電になることがほとんどだ。最後に娘が起きている時間に帰ってきたのはいつの事だったろうか。

日が傾き始めた窓の外に目をやり、逃れられない娘の泣き声と孤独感にヒロコはまた溜め息をついた。

──

「こんなはずじゃなかったのに」

ヒロコはサキの家のリビングクッキーを齧りながら言った。

「イヤイヤ期は大変よね」

サキは応じる。

ヒロコの学生時代の友人だ。

サキの子供はユウの2つ上の男の子で、サキ企業勤めのいわゆるワーママである

ヒロコにとっては気の置けない親友であり、育児の先輩だ。

最近は忙しくて会う機会も減っていたがサキが2人目の出産を間近にして産休に入った為、久しぶりにお茶でもどうかと招待を受けたのだ。

「可愛くない訳じゃないんだけどね、時々イライラが止まらないの。本当にひどいんだよ。なんで何回言ってもわからないんだろう」

自分の家にはない、物珍しいおもちゃの数々に目を輝かせているユウを横目に、ヒロコはまた溜め息をつく。

「片付けは出来ないし、気付いたらすぐ散らかすし、昨日もリビングに水をぶちまけるし、トイレットペーパーは全部出しちゃうし…。毎日毎日片付けに追われてる…!すぐにビービー泣いてうるさくて頭おかしくなりそう。この子、私のこと嫌いなのかなって本気で思う事がある」

愚痴は次から次と溢れ出す。

サキは時折自身体験を交えながらヒロコの言葉にうんうんと耳を傾ける。

ヒロコがアドバイスなどを求めていないことはよくわかっている。

ただただ言葉を吐き出したいだけなのだ

まだ意思の疎通もままならない子供と一日過ごしているだけでどれだけ気力と体力が削られるかサキもよく覚えている。

久しぶりに人と話をしている高揚感と充実感に夢中になるヒロコの気持ちはよくわかった。

「…そろそろ保育園のお迎えに行かないと」

サキカップを置いた。

時間が過ぎるのはあっという間だ。

長居してごめんね」

ヒロコも席を立ち、ユウの散らかしたおもちゃを片付ける。

「帰るよ」

その一言でユウの顔がぷうと膨れた。

「やだ」

ヒロコの目が吊り上がった。

「また始まった…!ワガママ言わないで!!」

「やあぁー!あそぶ!あそぶの!!」

ユウはおもちゃギュッと握りいやいやと首を振る。

「もう時間なの!これ以上いたら迷惑でしょ!」

さなから乱暴おもちゃを取り上げると、ユウはわぁっと泣き声を上げた。

「はぁ…。もううるさい!泣かないでよ!行くよ!」

ヒロコはユウを抱き上げようとしたが、ユウは泣いて暴れ、その手から逃がれようとする。

カァッと目の前が赤くなるような感覚に襲われ、反射的にヒロコの右手にグッと力が入ったが視界にサキの姿が入り、ヒロコは震わせた拳を抑えた。

その分声はヒートアップする。

「泣いたって時間から仕方ないの!暴れないで!」

強引にユウを引き寄せ、そのまま引きずるようにして玄関へ向かう。

「みっともない所見せてごめんね。いつもこんなで…ホントごめん」

辛そうに頭を下げるヒロコにサキは困ったような笑顔を返すと、本棚から一冊の本を取り出してヒロコに渡した。

「ね、良かったらこれ、読んでみて」

──

ヒロコは疲れていた。

「こんなはずじゃなかったのに」

もっと育児って楽しいものだと思ってたのに。

お母さんだからメイクもお洒落ちゃんと出来なくて、髪を振り乱して鬼の形相で子供に怒鳴り、お母さんだから子供の為に我慢ばかりで辛い事ばかり。

ユウの寝顔を見て愛しいと思っても、朝になればまたあの1日が始まると思うと恐怖すら感じた。

の子を産んでいなければ…考えても仕方のないifが頭の中を駆け巡る。

夫は今夜も終電での帰宅になると連絡があった。

めしい。子供の事など考えず、仕事だけしていればいい夫が恨めしかった。

独りの時間はとても長く、虚無で満たされていた。

ふとヒロコはサキに渡された絵本の事を思い出す。

(絵本か…)

本屋へは何度か行ったが子供に何を選べばいいのかわからず、無難そうな物を数冊買ったきりだ。

読み聞かせをしてもユウはすぐに飽きてしま最後まで読み切れた事もなく、読んでいる最中絵本を破かれて怒って以来、開くのをやめた。

サキは何故、絵本なんかを渡して来たのだろう。

から取り出し、表紙を撫ぜた。

『この子は、ママをおこらせるためにいきています

絵本はそんな一文から始まった。

「えぇ…どういうこと?」

口の端に自然と笑みが浮かんだ。

静かなリビングにページをめくる乾いた音が響く。

いたずらで母親を困らせる可愛くない子供が、デフォルメされた絵柄で描かれていた。

(そう、毎日こうよ。嫌になる。この子ユウみたい)

嫌な感情が胸を巡る。

気分が悪くなり、一度は絵本を閉じようかと思った。

しかし、めくるごとにヒロコの手が震えだした。

(あ、このママ…)

絵本の中の母親自分が重なっていく。

(私だ…私がいる…)

『はっきり言って、おこらないママなんかダメだと思う!

あたしがあんたをうんだんだもん!

大好きすぎるからおこるのよ!あんたにはママよりしあわせになってほしいの!!

それがおこるってことなのよ!』

絵本の中のママは涙と鼻水で顔を汚しなから子供に叫んでいた。

ヒロコの目から知らずに涙がこぼれた。

(うん、私、怒りたいんじゃない。ユウが大好き。大好きだから怒ってしまうんだ…!私、間違ってなかったんだ…!)

胸が、身体中がカァッと熱くなった。

堰を切ったようにとめどなく涙が溢れてくる。

ヒロコは絵本を抱き締めて嗚咽を上げた。

ヒロコは昨夜泣き腫らしてむくんだ瞼をこすりながらも、穏やかな気持ちでいた。

今朝も早くからユウは冷蔵庫野菜室に積み木を放り込むいたずらをしていた。

いつものように怒鳴り付けたヒロコだったが、泣いているユウを自然に抱き締める事が出来た。

「あのね、ママはユウが好きだから怒ったんだよ。わかる?ユウの事がどうでもよかったら、怒ったりもしないの。だからユウが悪い事をしたら怒るのよ」

そう。こうやって子供に素直な気持ちを伝えれば良かったのだ。

今はまだ全ては伝わらないかも知れない、けれどきっとわかってくれるはず。

心持ちが違うだけでこんなにも余裕を持っていられるなんて。ヒロコは晴れやかさすら感じていた。

──

もしもしサキ?昨日はありがとう絵本、読んだよ」

追い詰められていた自分気持ち理解し、黙って絵本を渡してくれたサキ感謝を伝えようとヒロコは電話を掛けた。

「何て言うか、助けられた気持ち。私、いっぱいいっぱいだったんだと思う…」

「私もそうだよ」

サキの声は安堵したような響きがあった。

「いい絵本だったでしょう?私も辛いときに読んでるんだ。怒るのは悪いことじゃない、子供の為だって思えると気が楽になるよね」

「うん。ユウにちゃんと向き合えた気がする」

しばらく話を続けたあと、あぁそうだとサキは言った。

「あの絵本を書いた作家さんの講演会が再来週あるんだけど行ってみない?」

講演会?」

そんな堅苦しいのはちょっと…とヒロコは尻込みした。

「ユウも騒ぐしそんな所に連れていけない…」

大丈夫子供連れでも安心して行ける講演会なの。作家さんが子供と遊んでくれたり、絵本読み聞かせをしてくれたりするんだ。親も子供も楽しめていい息抜きになるよ」

本を一冊読んだだけ、どんな人かもわからない絵本作家講演会に3000円も出すのは専業主婦のヒロコにとっては少し高いなと思う金額だった。

だが、子供も沢山来ると言う話だし、ユウにもいい刺激になるかも知れない。

熱心に勧めてくれるサキに押され、せっかくだからと参加を決めた。

講演会と聞いて構えていたが、会場に入って拍子抜けした。

椅子も置かれていないホールブルーシートが敷かれているだけ。

子供大人もその上で体育座りをして待っている。

「なんなの、これ?」

わず口をついて出た言葉サキが拾った。

「知らないとちょっと驚くよね。まぁ座って座って」

サキに促されるまま、ブルーシートの端にそっと腰を降ろした。

キョトキョトと辺りを見回しているユウにサキが声を掛ける。

「ユウちゃん、これから楽しいお兄さんが来て遊んでくれるよ。ご本も読んで貰おうね」

サキの息子ケンタは場馴れしているのか、サキに寄り掛かるようにして静かに座っていた。

ケンタくん、お利口さんだね。ユウとは大違い」

「そんなことないよ。全っ然ダメな子なんだから今日はユウちゃんいるから良い子のフリしてるだけ。もうすぐ赤ちゃんも産まれるんだからもっとお兄ちゃんらしくして貰わないと困っちゃう。ね?ケンタ?…あ、ほら始まるよ!」

それはヒロコが想像していた作家講演会とは全くかけ離れたものだった。

絵本作家と聞いてかなり年配なのだろうと勝手に思っていたヒロコは、40半ばに見える気取らない格好をしたこ男性絵本作家その人であることも驚いた。

作家本人が壇上を降りて子供と触れ合い、子供達が楽しめるように趣向を凝らした様々な遊びが繰り広げられた。

時には大人も一緒に歓声をあげるような賑やかなもので、気付けばユウもキャッキャと声を上げて遊びの輪の中で満面の笑みを浮かべていた。

(凄い…)

今まで自分が知らなかった世界が広がっている。

絵本作家って本当に子供好きなんだね」

そっと囁くとサキ悪戯っぽく笑う。

「この人は特別だよ。こんなに子供の為に自分からやってくれる作家さんなんて聞いたことないもの。生の意見を聞きたいって日本中回って年に何本も講演会開くんだよ。絵本も発売前に講演会読み聞かせして、感想を聞いて手直しするの。凄いでしょ?」

サキ、詳しいね

「前にね、仕事でこの人のイベントに関わった事があって。妥協しないでこだわりを貫く姿勢とか、誰に対してもフランクで、作家なのに偉ぶらない所とか、凄く温かみがあって純粋な人だからファンなっちゃったんだ。しかも、ちょっとかっこいいじゃない?」

作家の事を語るサキの瞳はキラキラと輝いていた。

絵本読み聞かせもなんて上手なんだろう、とヒロコは思った。

子供達は食い入るように作家の手元を見詰め、声を上げて笑っている。

(これがプロ読み聞かせ…!ユウなんて私が読んでも最後まで聞かないのに、こんなに子供の心を掴むなんて。やっぱりプロは違うのね。私もあんな風に感情を込めて読んでみたらいいのかな)

作家は、二冊の本を読み終わり、次が最後読み聞かせだと告げた。

講演会も佳境である

もう終わってしまうのか…と残念な気持ちになるヒロコは気付かないうちにもうこの作家ファンになっているのだ。

新作だと言うそ黄色い表紙の絵本は、作家が渾身の思いを注いで全国のママ達の為に描き上げたのだそうだ。

この明るくて楽しい、優しさに溢れた人が私達ママの為に描いてくれた絵本とは一体どんなものなのだろう。

ヒロコの胸は期待に掻き立てられた。

世界中でママにしたい人はたったひとりでした』

読み上げられた一文にヒロコは頭を殴られたような気がした。

何故子供を産んでしまったのかと後悔が過る事もあった。

周りを見れば大人しい子供もいるのに何故ユウのようないたずらばかりする子だったのかと妬ましい気持ちになることもあった。

子供が親を選んで産まれてきただなんて考えたこともなかったのだ。

作家感情を溢れさせた独特の声音絵本を読み進め、ページを捲っていく。

空の上から下界を覗き、ママになる人を探す沢山の赤ちゃん達。

ひとりぼっちで寂しそうなママを喜ばせたいんだと飛び込んでいく魂。

ヒロコの心は激しく揺さぶられた。

気付けば茫沱たる涙が頬を濡らしていく。

子供は空の上で己の人生を決めてから母の胎内に降りてくる。

母に喜びを与える為に産まれるのだ。

ヒロコは肩を震わせしゃくり上げて泣いた。

その背中を優しくさするサキの頬にも涙が伝う。

そこかしこから鼻をすする音が聞こえる。

作家の声もいつの間にか涙声に変わっていた。

作家を中心に会場の空気が一つになったような感覚をヒロコとサキは味わった。

同じように感じる来場者は他にもいたのではないだろうか。

(自分絵本を読みながら泣くなんて、とても繊細な人なんだ…)

作家自分に寄り添ってくれるような気持ちになり、ヒロコはその涙が温かく感じた。

ママ…?」

ヒロコが泣いている事に気付いたユウが、どうしたの?と母の頬に手を伸ばす。

ヒロコは反射的にその小さな体をギュウと抱き締めた。

「ユウ、ありがとう

何故かはわからない。無性にそう言いたくなった。

「私の為に産まれてきてくれたんだね。ありがとう

講演後に開かれた即売会でヒロコは迷わず黄色い表紙の絵本を買った。

そのまま作家サインが貰えると言う。

感動と感謝を伝えているとまた涙が溢れてきた。

作家はにこにこしながら『ユウひめ、ヒロコひめへ』と言う宛名の下に2人の似顔絵を描いて手渡してくれた。

──

翌日からヒロコはユウに、そのサインの入った絵本積極的読み聞かせた。

講演会で見た絵本作家の姿を脳裏に思い浮かべ、それと同じように読み聞かせをしたのだ。

冗談を言うシーンでユウは笑う。

もう一度ここを読んでとヒロコにせがむ。

こんなこと今まで一度だってなかったのに。

この絵本はまるで魔法のようだと思った。

「ユウもこんな風にお空の上からママを選んだんだって。覚えてる?」

「うん。おじいちゃん

ユウは絵本の中の神様を指差す。

「このおじいちゃんにユウも会ったの?」

「うん」

幾人もの子供たちから聞いた話を元に絵本を描いたとあの作家は言っていた。

本当だ、ユウも産まれる前の記憶を持っているんだ、とヒロコは確信した。

「どこが良くてママを選んだの?」

「うーん…ママかわいい

照れたように小首を傾げながら舌足らずに答えるユウをヒロコはきゅっと抱き締める。

ママ嬉しい~!ユウも可愛いよ!可愛いママを選んだんだからユウが可愛いのも当たり前だよね~!」

ヒロコは幸せ気持ちで満たされていた。

子供からこんなにも愛を貰えると気付かせてくれたこ絵本は、ヒロコにとって正にバイブルとなったのだ。

後半はこちら↓

https://anond.hatelabo.jp/20191211112403

2019-09-16

一冊の本の話

本を読んだ。

海外セレブにも好まれキャラクターを扱う会社で、珍しいキャリアを歩む著者が社内改革を行い、低迷していた業績を回復させたという内容だ。

堅苦し過ぎず、小説の様になり過ぎず、淡々手法が書かれていて読み易い良い本である

組織コーチングキャリアに興味がある人には是非読んでほしい。

でも、増田は知っている。

書かれている改革間内監査法人BIG4系コンサルティング会社サービス提供していたことを。

関与したプロジェクトメンバーが社外に吹聴してしまったのだ。

軽いお喋り感覚自己顕示欲で、情報を漏らしたのだろう。

実際、そのメンバーSNSには高価な外食リゾート旅行など、あおり運転のM容疑者のようなイキった投稿が並ぶ。

メンバー恋人配偶者も、何年も前のミスコン出場の話題自分を良く見せたい欲を強く感じる投稿が多い。

何かを自慢せずにはいられない者同士の組み合わせが、他社の案件を含め、情報拡散させていく。

増田は悲しい。

本を読んで素直に感動出来なくなってしまったのも、情報漏洩を防ぐ為に様々な対策をしても関係者モラルが低いと意味が無いのだということも。

プロフェッショナルファーム職業倫理が欠ける人間がいることも、それが今も野放し状態になっていることも。

口頭や私物使用しての情報漏洩は証拠確保が難しい。証拠もないのに処分は出来ないだろう。

でも、そのメンバー仕事を続ける限り、本人またはパートナーを通じて、情報漏れ続ける。

漏れた先から更に広がる。人の口に戸は立てられない。

2019-07-17

anond:20190713122155

そんなものはない。

一冊の本で世の中が良くなるなどというのは幻想だ。

2019-02-08

anond:20190208194610

一冊の本の中で順番不統一になんかしてたら即校正されるだろ

エアプかよ

2019-02-03

毒親思い出帖 その1

確か小学校4年の頃

「ベス」という名前をつけ、どんくさい犬だが下手すると布団に連れ込んで一緒に寝たいほどかわいがっていた秋田犬がいた。

しか学校から帰ってきたある日、その子が突然居なくなっていた。

机の上に置かれた「プゥ一等あげますby灰谷健次郎

という一冊の本に変わっていた。

「(妹)にじゃれつくのが危ない」

理由だった。

それから数十年。

毒親が、子どものいない妹に「(私の子供の)どちらかをあげればいいと考えていた」という事が分かった。

今生でご縁を解消したい。

2019-01-22

腐女子カースト底辺同士のマウント合戦~」のこと 2

前回(https://anond.hatelabo.jp/20190122051523)の続きです。

6.欠落は誰にでもある

さまざまな理由から、化粧が出来ない、してくれる協力者もいないという人達に私は会ってきました。

病気怪我治療中の人、あるいは治らない障害を抱えている人が居ました。症状が出ないように薬を飲んでいて、副作用がひどいと教えてくれた人も居ます

発達障害からの注意欠陥、嗅覚・触覚過敏、どれほど頑張っても自分では時間管理ができない人、神経麻痺で手が震えてしまう人、不安障害や、醜形恐怖のために鏡で自分の顔が見られない人も居ました。先天性もあれば事故による後天性もあります

一見しただけではわからない、介助者もいない軽度の人ほど、偏見に晒されてつらい感情を秘めていました。「就活の時期はとても苦しかった」と胸の内を話してくれた人もいました。

それらは対話しなければわかりません。

生きるだけで精一杯の彼女達を外見で判断することは、とても残酷なことだと思いました。

初対面の人へ否応なしに恐怖を抱く人もいます彼女達はあまりにも傷ついてるのです。だけど彼女達も同じもの好きな人なら、親身になって耳を傾けてくれるなら、素直に明るく話せる『普通の』人達でした。

彼女あるいは彼らが、趣味を楽しむことを、ドレスコードもないイベントへ素顔と普段着で行くことを、そのために外出することを、誰が止めて良いでしょうか。

作中では、腐女子の一人のバイセクシャル発言を、言い訳と切って捨てるページもありました。

腐女子仲間の交流という非日常でならカミングアウト出来る人達もいるのです。クエスチョニング(自分性的嗜好がわからない人)も居ます

女性の体で生まれ性自認男性トランスジェンダーであれば、彼もまた女性らしい化粧をひどく嫌がるでしょう。

男性の体で性自認女性の人は、きれいな化粧をしたい彼女自身の願望を世間から嘲笑われて、ひどく悔しがることでしょう。

私自身が、長い間クエスチョニングの状態で、もしかしたら今もそうかもしれません。「雌雄何方でもない究極生命になりたい」などと本気で考えた頃もあります。そうしたキャラクターに憧れたことも。それを中二病黒歴史と切って捨てる気はありません。

その頃に考えた数々の想像は、今の作品作りに役立っています。何がどう人生関係するのかはわからないですし、簡単嘲笑材料にしてはいけません。

そして、結婚して子供もつ腐女子人達カーストの上位に位置すると作品内ではほのめかされていました。

独身の私には、既婚者のまま交友関係を続けてくれる腐女子が幾人かいますが、本人達の多くは決してそんなことを思っていません。

切り詰められた趣味時間一生懸命やりくりしています子供たちが幼く、預けられる人が居なければ、イベントに出ることもできません。離婚経験している人も居ます子供を産めない体の人も居ます彼女達の苦悩を「自虐に見せかけた自慢」などと断定することはできません。

外見に気を使えない分、時間が限られている分、彼女達は会場で迷惑をかけないよう礼儀正しくいようと努力しています

作家さんに送る差し入れを考えたり、相手不快にならないような感想手紙を丁寧に考えてくれます他人の悪意に敏感で、日々変化する対人マナーを注意深く観察しています

賢明な彼あるいは彼女達は、自分がなにか悪いことをしたら、自分を容易く卑下すれば、自分と同じ属性の誰かが心無い偏見を向けられると知っているのです。

自分を奮い立たせなければ、読みたい本を手に入れられないのです。彼女達にとってもイベント会場はまさしく「戦場」なのです。

主人公自身我慢して「普通」を演じてるからといって、どうして不特定多数にもそれを押し付けて、勝手審査してしまうのでしょうか。

腐女子として知り合ったのに、そこでしかできない話があるのに、なぜ、妹や会社の同僚にもできる彼氏の「恋バナ」を主人公はその中でしたいのでしょうか?

誰しもに欠落がありますいくら擬態を頑張っても、つつけば粗が見えることを知っています

見下す主人公よりも、その嘲笑われた「誰か」に共感して悲しみ、怒るのです。これは腐女子一般人も変わりありません。

ここまでくれば主人公の『欠落』は明確に見えてきます恋愛パートナーの有無や、化粧や顔の出来などとは関係のないものです。

物語としては、この欠落を彼女尊敬する『神』の作品で、あるいは腐女子の友人達との交流で埋める方向に少しでも向くと思わせられれば、得る物はあったであろうに、エッセイ漫画として面白くなるであろうに、無視したまま化粧と服装だけに固執し、自分以外の他人嘲笑し苛つきだけ表現して、何処かで見たような「あるある」ネタとしても使い古された、見慣れたエピソードで彩られた孤独な「自分語り」に、なぜ終始してしまうのでしょう?

主人公が妹との会話で傷つくシーンがありますが、それもどこか核心からずれています

描こうと思えばいくらでも描けて、周り込めばそれだけ「面白い」題材になるはずのこの欠落を、なぜ無視して、このように雑に扱ってしまったのでしょう。

作者自身結論が出ていないから?

であれば、必要なのは時間です。自分他人を見つめなければ、表面的な出来事自分内面を掘るだけでページが終わってしまます

結論が出ていてもページ内に収める技術問題

であれば、そのような『制限』を外すべきだったのです。悪意を放り投げてしまうより、収拾可能になるまで、試し読みの範囲伏線を詰めて描くべきだったのです。

そのほうがずっと「面白く」「続きが気になって」読んでもらえるはずです。

その柔軟さと判断力が編集者に無かったとなれば、漫画面白くできなかったのは作者だけの責任には留まりません。

私はそう考えます

7.SNS媒体での発表のリスクについて

ツイッター年齢制限がありません。誰でも登録できます

ツイッター機能として、登録者の興味のある事柄から自発的検索しなくても、プロモーションフォロワーいいねがTLに流れることがあります

日夜ツイッターではプロアマチュアを問わず真の意味で赤裸々な「漫画」が、作り手の欲望善意によって公開されております

読み手は気軽にそれらを楽しむことができます。なんの警戒心もなく、それを読めるのです。

まりツイッターを利用している未成年の、思春期の「腐女子」あるいは「腐男子」達も、この「腐女子カースト」という作品を目にした可能性が高いと言うことです。

今この文書を読んでいるあなたは、どう感じるでしょうか。

腐女子は皆が皆、18禁作品をたしなむ訳ではありません。未成年で、好奇心不安を抱えたまま腐女子世界に飛び込んだばかりの人達現実世界では未来ある学生達がそこにいるのです。

悪意に慣れていない少年少女も当然いますもっと幼くて、ただ漫画というだけで熱心に読む子も居ます。今は内容がわからなくても必ず影響は残ります。『顔芸』と呼ばれる大ゴマをつかって笑わせることは、どんな幼い子供にも通用します。

子供達に対し、自由想像世界に生きる存在であったはずの腐女子達の中に「カースト」が存在するなどと言い含め、ある嗜好を持つだけで現実では最下層の証明になるのだという差別意識を植え付けて、その子たちの無意識に色眼鏡を与え、自尊心を摘み取ってしまっていいのでしょうか。

自分もどうしようもない存在から笑って許して欲しい、などと言う虫のいいお願いを「いい大人」が子供果たしてできるでしょうか?

それとも子供達も自分と同じ目に遭いつらい人生を歩めと言うのでしょうか?

あの時から今もなお続く炎上は、腐女子ひいてはオタク達の怒りでありながら、撒かれた毒を浄化しようという一心不乱の活動でもあるのです。

それが見えない露悪的な人達はこの騒動冷笑しています。私はそれを、昔の自分のように恥じています

これについては個人の快不快に留まる問題ではありません。会社ではなく、一個人があのような悪意を撒いたとしても、彼らは同じように行動するでしょう。

わずかな露悪的な読者層を取り入れるために社会倫理無視して行動したのであれば、そうした会社に集まるのは、いっそう露悪的で短命な漫画ばかりとなってしまうでしょう。

8.倫理と信頼と商売関係

このような感想になってしまいましたが、改めて、私は自由創造性というもの尊重したい側です。

同時に面白くないと思ったもの面白くない、酷いと思えるものを酷い、ノットフォーミー(自分向けではない)な作品はそうだと言える自由もまた有ってほしいと思います

商業作品においてもアマチュアであってもそれはかわりません。ただひとつ願うのは、描き手と読み手企業購入者、互いが互いに優しい形でそれが実現することです。

作品の話になりますが。

今回の騒動を見ていた時に同レーベルの「こじらせブスの処方箋~見た目を気にして病気になりました~」という醜形恐怖を描くエッセイ作品と作者が気になり、こちらは購入しました。

内容は「腐女子カースト」よりも読めました。やりようによっては幾らでも面白くなる題材だと思いました。たった一冊の本では描き切れないはずなのに、始まりから消化不良のまま、読み終わってしまいました。なぜ充分に生かせず、彼女は次々と過激タイトルの新連載に移ってしまったのでしょうか。彼女無料公開している作品を見ていましたが、やはりどこか無理におどけている様な、抑圧されているような、物足りなさを感じてしまいました。

他の主力作品ヘテロ恋愛や性事情を題材にしたものや実録系が多いようです。WEB雑誌系のスポンサー出会い系美容系で占められていることと関係しているのでしょうか。それらへ興味が向くように迎合した作品作りをすることも、おそらく企業戦略としては正しいのでしょう。

しか果たしてそれは、自由創造性でしょうか?

自尊心の低い女性や、夢を求めて来た外国人や、年齢や身体のどうしようもない特徴で偏見に晒された、「世間ちょっとずれた」弱い立場の人々を集めて「見下す対象」を作り抑圧することが、今のレーベルでの狙いなのでしょうか?

そうではないとする証拠が、今回の騒動の中にあったでしょうか?

今連載されている作品達に、作家達に、充分に示せているでしょうか。

そうした雑誌ジャンル伝統的にあることを私は知っています

会社の内部事情について、私は一切知り得ません。

善悪を私が断じることはできません。ユーザー文句をいう事は出来ますが、断罪するわけではありません。

誰かの表現を止めることはできません。

一度出した表現は別の表現で塗り替えることしかできないのです。

多くの人にとって良くなければ、出資するほどではないと思われれば、自然と読者は離れていき、伝統はそこで終わるだけです。


9.おわりに

今回の感想を書く上で、障害者や、性的マイノリティについて書かなければならなくなりました。

それらを教えてくれた人々は、私の大事な読者達です。

私はかつて、仕事をやめたのと同時に、しばらく普通でいることを休もうと思いたちました。世間や周りに合わせようと無理をするのをやめて、家に籠りました。趣味漫画を描くうちに、私は作品を通じてツイッターで人と繋がりました。

読者のフォロワーの一人が、家庭の事で「爆発」し鍵垢で叫んでいた所に遭遇しました。私はその言葉を丁寧に読みました。

私が知り得る知識を総動員して、望んだ人生が歩めない悲しみを、それを他人から非難される恐怖と怒りを一生懸命想像しました。私は彼女問題提起を注意深く見定めようとしました。

リプライではなく空リプで、一緒になって怒り、一緒に笑い飛ばしました。それは一時のSNS上のやりとりでしかないし、実際に顔を合わせる間柄ではないですが、今でも彼女との交友は続いています

上下はありません。私の意見押し付けたわけではありません。

私と彼女は、対等な互いの読者として、信頼する友人として存在しているのです。

彼女理解を諦めて無視したなら、きっとこうはなりませんでした。

信頼関係の構築に大事なのは性格ではありません。ただ己を一度引っ込めて、わからないなら真摯に聴き、調べ、深く考えた上で言葉を使うことが大事だと私は気付きました。彼女が暴れすぎて収拾がつかなくなるほど傷つかないように、考えて行動することでした。

それは自分作品を作る時と同じでした。二次創作で『推し』を見つめて、彼あるいは彼女がどう行動するか考える時と同じでした。

彼女達の苦悩の間に、それでも己自身肯定する言葉があると、パートナー子供を心から愛している気配を見つけられると、私は安心できました。

他人の心の傷を全て想像出来るわけではありません。自分の心の傷に触れられることがあれば、動揺してひどい言葉を投げかけることもありました。ブロックされることもありました。しかしそれは、多くの人がそうなのです。ぶつかり合うことも距離を置くことも恐れてはいけません。本当に知りたいと思うなら、何度でも内省し正しい目で観察すべきなのです。

彼や彼女達が教えてくれた人生エピソードを、私はそのまま作品に描く気にはなれません。自分自身人生すらも。

作品には力があります祈りにも呪いにもなり得ます他人自分幸せにさせられるし、同時に破滅させられます。それほど重く、他人が口出ししてはいけない価値観が誰しもにあるのです。

一度発表したもの簡単に無かったことになりません。丁寧に積み重ねた善意よりも、悪意の一撃の方が取り返しがつかないこともあるのです。

それから私は、世間からちょっとずれた自分感性を、注意深く噛み砕いて、善か悪かも断定しないように、フィクションに載せて描き続けました。自分が好きな作品がどうして好きなのか、どう世間と噛み合わないのか、深く深く悩み、考えました。それを読んだ人達の中に、共感して会いに来てくれた人が何人も居ました。ゆっくり時間をかけてですが、心から対話をすることが出来ました。

世間からちょっとずれた人々にも悲しみがあります。楽しみがあります。それを見下して、ただの自虐的な見世物にして終わってはいけません。

良き人生として昇華すべきなのです。自分自身のために。

漫画を描いている人々、漫画マネジメントする人々、今まさに伸び悩んでいる方に、今一度向き合って頂きたいのです。

「本当に長く愛される作品」というものは何か。

説教ではありません。私自身がまさに悩んでいたから、これからも悩み続けるだろうからこそ、一緒に考えてほしいという願いです。

ただ楽しいから、ただ涙が止まらいから書くというだけでも充分良いのです。書き上げてから、少しだけ手を止めて、考えてほしいのです。一時の利益のために道を見失わないために。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

ハンドルネームペンネームも、いくらでも変えられる世界です。それは責任放棄することと一緒ではありません。

今回は匿名での投稿ですが、私は私の思ったことをできるかぎり真摯に見つめ、影響を考え、投稿に至りました。それが少しでも伝われば幸いです。

私の活動がいつか誰かの人生と交わることもあるでしょう。

その時には、互いに今より優しくなれていると良いなあと、願っております



追記

これを書いている間に、『COMIC維新りあら』公式ツイッターからお詫び文が出ました。

配信停止までやる必要はなかったかと思いましたが、仕方のない判断かもしれません。

また一冊の本が燃やされたと感じました。

2018-12-13

色んな問題結論一冊の本にまとめて欲しい

今盛り上がってる「圧倒的努力は報われる」というテーマ

「大抵鬱になる」「人に向けていう言葉ではない」

という結論が早々に出てるわけだが、こういう各種議題とその結論を大量にまとめた本を読みたい。

まとめwikiとかでも良い。

はやくしてカズト。

2018-11-21

集中力を取り戻したい

年齢が30代半ばになって、集中力劣化を痛烈に感じている。

読書全然進まない。中身が全く頭に入ってこない。

一冊の本を読むのに2週間ぐらいかかったりする。

原因はなんだろう?

仕事のこととか、食事管理のこととか、翌日以降の仕事のこととか考えると、思考あっちこっち行っちゃうんだよねぇ。

やっぱり年齢も関係あるんだろうな。

スマートドラッグかいものに手を出す人の気持ちちょっとわかるよ…

なんか改善案ないっすかね。

2018-11-08

技術書を読んで泣いてしまった。

尊敬している先輩が会社を辞めた。彼女は唯一、一点の曇りもなく尊敬していると言える存在だった。

でも、わたし彼女退職するその日になるまで退職することを知らなかった。

くやしかった。

少しでも彼女に追いつきたいと思って、仕事に食らいついて来た。ダメ上司ダメプロジェクトダメ会社。それにしがみついて来た。

なのに、わたしには何も言わず退職した。それが自分勝手な話なのはわかっていた。でも、悔しくてたまらなくなった。

送別会の夜、わたしは何かと理由をつけて参加をしなかった。少しでもこの悔しい思いを彼女に与えたいと思ったからだ。

次の日、彼女のいないオフィスに行くと自席に付箋のついた一冊の本があった。エンジニアリングの界隈で話題になっていた組織の本だ。

付箋には「会社よろしくね」と書いてあった。それは呪いのようにも感じた。

でも、本を読み進めるごとに、涙が止まらなくなった。余白の少ないその本にわずかにある余白には、彼女が書いたメモが残っていた。

あーすればよかった」

「こーすればよかった」

「なぜ自分にはこれができなかったんだろう」

苦悩にも似た彼女メモを見つけるたびに泣いた。それは、わたし仕事で感じていた苦しみそのものだったからだ。

尊敬してスーパーマンだと思ってた彼女もまた、わたしとおなじだったのだ。おなじように、苦しんでいたし、悩んでいたのだ。

それがわかった途端に、体の奥に暖かくたぎるものを感じた。やる気が湧いてきたというか、わたし彼女のようになれる、そう思えた。

そこから三ヶ月、今のプロジェクト必死にこなした。三ヶ月間は本を枕元に置いて、読み続けた。

プロジェクトは無事終了し、わたしは決心がついた。今の会社を辞めることを。

それは彼女のようになるために、次の挑戦をするためだ。今度は小さなベンチャー企業にいく。

2018-06-16

お前ら経済学経済学いうけど

経済学クイズ

から8年後、2026年に250周年を記念する一冊の本があります

経済学において偉大な功績を残したこの本の名前は何でしょうか!

答えは自分で調べてみてね!

2018-04-15

anond:20180415013316

伝記を考えてみると、人の10から70年の記録を一冊の本にまとめてあったりする。

人の数十年分の経験一冊の本にすることは、普通に考えると不可能な訳だけど、

何が行われているのかと言うと、情報圧縮なんだね。

不要な部分を削り、必要な部分も簡潔に示す。

それにより、実体験ではないものの、たくさんの経験を疑似的に得ることができる。

数学も、情報圧縮により、数千年の英知の結晶教科書になってるけれど、

ぶっちゃけ結晶部分をゴロンと丸のまま出されてる感じで、あれは使い道が分からんことが多いね

2018-04-01

商業じゃねえんだよ、趣味なんだよ。

同人活動、というものをやっている。

といえでも毎月イベントに出るわけじゃなく、

不定期に支部更新して、年に一回イベントに参加する島中文字書きサークルだ。毎月イベントに出るほど本作る体力ないし。


同人で本作ってる」と言うと、必ず「赤字にならない?」と金について聞いてくる輩がいる。必ずだ。「あ、◯◯◯円の赤字だね」と計算してくる輩もいる。

「そりゃまあ赤字になるよ。少数部数でページ数だけはやたら多いし」と穏やかに返しているが、

心中では「うるせえ!!!!!金のために本作ってるわけないだろ!!!!!!!!!!黙れ!!!!!!」と荒れ狂っているのである


好きな推しのやりとりとか、こんな会話とか場面とか、当方考察人間なので脳から溢れ出しそうな想いとか考えとかあるんだ。

ありすぎて早口になってしまいそうな熱を紙に、インクに込めて、一冊の本をだしているんだよ。

自分頑張った料として値段設定しているわけで、儲けるために同人やっているわけじゃねえんだよ。好きでやっている。趣味なんだよこれは。

2018-03-02

需要とか考え始めたら負け

1年前に初めて描いた同人誌の絵や話はめちゃくちゃで。でもたくさん感想をもらえた。凄く嬉しかった。本を出してよかったと思ったし勇気を出してサークル参加してみてよかったと、本当に思った。

それから今日までの約一年間割と早いペースでサークル参加をし、本を出してきた。

が、2ヶ月ほど前に出した本の感想ゼロ件。

その前に出した本には自信がなかった。自分の中で解釈がまとまらず、でも時間がなかったから描くしかなかった。感想なんてもらえると思えなかったし落ち込んでいたかウェブ拍手QRコードは巻末に載せなかった。

それでも相互フォロワーさんが感想をくれて少し救われた。

その後、ちゃんと考えをまとめてしっかり練って描かなければいけないと思ってわたし一冊の本をかきあげた。内容に自信はあった。話のながれも面白いと思った。

ウェブ拍手QRコードもしっかり載せて発行した。感想はいくら待っても来なかった。相互フォロワーさんからも来なかった。

仕方ないと思う他なくて、次のイベントのためにまた作品自分解釈と向き合う。

同人活動なんだから無理なんてしなくていいとわかっているけど、自分の好きなCPサークルが、本が、一冊でも多く世の中に出れば嬉しいという一心漫画イラストを描いている。

でもやっぱりマイナスなことでも全然構わないか感想が欲しい。反応が欲しい。

2018-01-21

自分の性能を高いレベルで維持するために必要もの10か条

1. 深い呼吸。5秒吸って5秒吐く。あとときどき肺がいっぱいになるまで思い切り吸気するのが良い。ストレートネック改善する。

2. 良い姿勢。ただし無理やり正しても駄目。立っているときは踵のやや内側に、座っているときは坐骨全体に体重がかかるよう意識すると自然と背筋が整う。

3. 軽い体操身体の可動域をきちんと使い切るのが大事肩こりには腕立て伏せ。あとこれは体操ではなくヨガだけれどViparita Karaniが効く(精神状態改善したり睡眠時間が減ったり)。

4. 瞑想。呼吸しながら鼻と唇の間の皮膚に意識を集中する。わたし経験としては時間が気になってしまうことが多い(あるいはそれを言い訳にして瞑想を中断してしまうことが多い)ので、タイマーをセットしておくのが良い。20分は続けること。

5. 日光浴。

6. 多すぎない食事タンパク質は多めに摂ること。寝る前3時間は何も食べない。

7. 身体フィットする衣服。これが案外大事で、合わない服を着ていると姿勢が崩れる。

8. 繰り返し読むことに耐える一冊の本

9. 温浴。最低15分は湯に浸かるのが良い。身体が縮こまっているよう感じられるときは交代浴がかなり効く。

10. 音読。必ずしも文章を読む必要はなく、その日起ったことを声に出して振り返ったり、頭のなかに浮かんだイメージを片っ端から描写していくとかでも良い。要は「自分が語るのを聞く」のが大事

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