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はてなキーワード: ソーシャルとは

2015-09-07

匿名ダイアリーっていま求めれている気がする

ソーシャルサービスでなにか発言すると、どこかしらにつながっているし、

ブログ匿名性はないし。

自由気ままになにかを口にしたい時は匿名ダイアリーがいいのかもね。

2015-08-09

http://anond.hatelabo.jp/20150809155750

横だけど、暇な時間をつぶすだけのゲーム健全で、

ゲームのために他の生活時間犠牲にするようになったら不健全

という見方があるんじゃないかね。

そして、ソーシャル要素は後者になりやすい印象があるのではと。

http://anond.hatelabo.jp/20150809155628

ソーシャル要素があったから何か根本的な違いなんてあんのか?

RPGアクションは違うものだけど、ゲームとして根本的に違うかっつーと変わらんよね。

2015-08-03

巷で蔓延っているFate/GrandOrderに関する情報の真偽について

8/4 22時追記しました。

字数制限引っかかったので内容はこちらで

http://anond.hatelabo.jp/20150804220604



Fate/GrandOrderというソーシャルアプリゲームが7月30日、アンドロイド端末向けにGoogleプレイストアにて配信開始されました。

ところがそのガチャがひどいとか、返金リセマラなる新しい単語が出来たり

おまけにTwitterで流布しているデマ拡散されて混沌としてきているようです。

いちユーザーとしてその情報の真偽について書かせて貰います


@chiaki_pさんのTwitterより引用させて頂きました。

初めに言っておくと発言主を誹謗中傷する意図ではなく、

多くのユーザーiOSの配信を待つユーザーがいる中で情報混沌としている中で整理するためにこのダイアリーを書く事を理解していただきたい。

なるべくソーシャルゲーム慣れしていない人にも読みやすく書いたつもりですが、読みづらかったらすみません



>・延期に次ぐ延期


正論。はじめは2014年リリース予定だったのに半年以上延びました。

延期は型月のお家芸感はあるが、それは別として予定通りにリリースされなかったのは純然たる事実です。



>・キャッシュプレイヤーデータが格納されていることが判明、騒ぎに


これも事実である。多くのキャッシュを消したユーザーデータが消えたと騒ぎになったが、

その期間は配信開始の7月30日20時~翌8月1日2時の間で、2時よりメンテナンスに入ったため解消された。

厳密には2時以降の時間でもキャッシュ削除によって消えた場合もあるかもしれないが、

わずか6時間の間の出来事であり、現在は解消されている。

もちろん前代未聞のバグだが、以下のように対応を取られている。


プロデューサーレター

http://typemoon.com/news/2015/0c4tok

>また、この状況に鑑み、本件に該当されるユーザーの皆様がデータ復旧までプレイいただけない

事態を打開すべく、データ復旧に関するオペレーションを変更いたします。


>専用のお問い合わせフォームよりご連絡いただいた後、よろしければ新規IDを取得いただき

プレイを進めつつ対応をお待ちいただければ幸いです。

データ照合完了後に、新たなIDへ、以前のIDで取得されたサーヴァントや各種アイテム

>聖晶石、QPなどの必要データを移行させていただくという形で対応させていただきます


時間はかかるが以上の対応を行っており、他のソーシャルゲームデータ消失等の対応比較しても十分な措置である判断することが出来ます

何度も言いますが、現在は解消されています




>・まさかの事前登録メールが手動、最長7日かかるらしい


これも事実。まだ届いてない人もいる模様。

筆者はあまりソーシャルゲームは躍起になってやらないので判断材料は少ないが、事前登録メール比較的すぐに届くらしいです。

しかしこの事前登録セイバー・リリィスタートダッシュのプレーヤー必要かというとそうでもなく、ステの伸びも悪く微妙です。

やきもきするとは思いますが気長に待つしかないですね。




>・課金ガチャは1種類のみ、サーヴァント概念礼装が出現するが、サーヴァントの出現確率は低い


これは本当。筆者もこのゲームで一番改善するべき点だと考える。

序章はチュートリアルで引いたサーヴァント、マシュ、お助けキャラでなんとか突破は可能だが、

一章中盤からかなり難易度が上がりサブにもサーヴァント必要になる割に、出ない。

通常ガチャならと思いきや、通常ガチャ200Pで一回引けるのに対して、フレンド使用で得られるポイントは25P(野良は10P)でフレンドを8回使ってやっと引ける。

かといって引いたところでサーヴァントが必ず出るわけではなく、慢性的戦闘の駒不足はバランスが悪いとしか言いようが無いだろう。

課金してもまともに駒が揃えられないのはさすがに笑えないので、ここは早急に直すべきだろう。




>・ガチャのページのイラストが、中心にサーヴァントを据えており、明らかにサーヴァントメインのように思わせる。また、比率記載されてないため返金騒動


これについては、今現在は黒に近いグレーである

明確にデベロッパーからの発表は無いので今後どうなるかはわからない。


そして返金騒動からまれた「返金リセマラ」について


まずリセマラというのは、ソーシャルゲームではよく行われる行為で、

チュートリアルクリア後に大抵レアガチャを一回以上引けるので、それを引いたあとに強いカードならゲーム開始、弱いカードならアプリアンインストールインストールし直してチュートリアル…という風に繰り返す行為である


そしてこのゲームにおいての返金リセマラとは、

方法についてはこのダイアリー拡散したくないので書くのを控える。

端的に言うとデベロッパーに金銭的に負担がかかるため、行ったアカウントゲーム内でアカウントBAN(アカウントが使えなくなる)される可能性も少なからずあり、そして下手したらゲームが存続するか危ういレベルの真っ黒なリセマラとなる。

ゲームを強いキャラではじめてもアカウントが使えなくなったり、ゲームが出来なくなったら意味が無いので自粛の流れとなっている。

尚この方法は1アカウントにつき1回しか使えないが、それだけ行うユーザーが多いと影響が出かねない。


高額な返金も確認されているが、これは先述したデータ消失に対するものである模様。

現在、ただガチャを回して返金要求が通るわけでは無い。




>・難易度が高く、最上レアサーヴァント入手前提のクエスト存在する


これは大きな間違い。本スレでは1章のある敵が非常に強く、こういった噂がはびこっているが

筆者は最上レアは無しで現在開放されているストーリーを全て見る事が出来た。


このゲームタイプ相性で与えられるダメージが大きく変わり、たぶん被ダメも変わる。

これが重要なのだチュートリアルでほぼ触れられてない事と、

有効サーヴァントが先述の渋いガチャが重なってこのような噂が蔓延ってしまったと思われる。


基本的にこのゲーム複数ユニットを強化しながら、ストーリーを進めて行く必要がある。

石の配布頻度は高いので、サーヴァントさえあれば時間はかかるが無課金で進める事は可能だ。

ただ当たり前だが、時間がかかる。しか課金をしたところでガチャからサーヴァントが必ず出るわけでは無い。このバランスがとにかく悪い。

現状ではリセマラ無しでは無課金プレイは難しいが、レア度が高いサーヴァントが引ければ勝ちというわけでは無い。

今後の改良を期待するしか無い。




>・なぜか戦闘により入手したアイテムが加算されていなかったことが判明

一部アイテムはどうやらそういう不具合がある模様。まだ修正されていないので、早く直して欲しい。




>・延期に次ぐ延期をしたにもかかわらず、第2章までしか実装されていない、100万字とかいう嘘。末実装を隠すための難易度ではという声も


2章までは事実だが、このツイートをした方はあまりストーリー系のソーシャルゲームをあまりプレイした事が無いと思われる。

スマートフォンの性能が上がると共に、アプリタイプソーシャルゲームは増え、またキャラクター声優を売りにする他オリジナルコンテンツストーリーを売りにするゲームも増えた。

筆者が知っている範囲だとグランブルーファンタジー、スクールガールズストライカーズなどがある。


これらのストーリーを売りにしているソーシャルゲームは今現在、メインストーリーが完結しているソシャゲは無い。

もう一度言う。ストーリーを売りにしているソーシャルゲームはメインストーリーが完結しているソシャゲが無い。

筆者の調べ不足で存在しているかもしれないが、基本的ストーリーメインタイプソーシャルゲームは言い方によっては「未完」状態でリリースされる。

これは当たり前の事であり、これは先述のガチャと違って決してこのゲームけがおかしい訳ではない。

100万字のシナリオについては誇張広告といえばそうなるが、これもソーシャルゲームではおかしい事では無い。最終的に実装すればいいからだ。

ちなみに声優に関してもTwitterカウントした有志曰く、実装している声優は約半分だ。参加イラストレーターについても発表された全てのイラストレーターカード実装していないようだ。


この広告に関しては個々人で思うところのあるなしは存在するが、基本的にこれはソーシャルゲームにおいては普遍的ものだということをご理解いただきたい。


ちなみに同時期にリリースされたケイオスドラゴンは、現在1章までしか開放されていない。

なので筆者も1章までだと思っていたので、むしろリリース時点で全員分のキャラクエとメインクエ2章分は頑張ったほうだと筆者は思う。



>・プレイ最上レア必要なことからヤフオクに多数のリセマラアカウントが出品される

>・儲けられることに気づいた中華BOT作成し、オークションに流している模様

>・そのため、ゲーム内の助っ人にはmynameというプレイヤー蔓延


これについても事実

このゲームデータ引き継ぎはIDパスワードを設定すればいいので、

平たく言うと1つの端末でもデータ複数所持できる。

筆者はあまりアプリプレイしたりその時にリセマラをしていないのでわからないが、

アカウントリアルマネートレードは早急に対策を打つべきだろう。



>・多数のGoogleへの問い合わせの結果、FateGOは現在不適切コンテンツ」としてレポート集計されています

これ、いまいちどこに表示されてる物なのか筆者は見つける事ができませんでした。

基本的Googleストアがソシャゲに関して不適切という判断を下すのは、ガチャ課金景品表示法に牴触していないかという部分が強いので、

先述のガチャに関してはかなり黒に近いグレーなのでこういった意見が寄せられるのも無理は無い、という感想です。

ソーシャルゲーム景品表示法違反についてはパズドラ事件簿のクリスマスガチャ、脱法進化などで検索すると関連した話が出て参考になると思います




>・結果的に、これまでのFate作品に泥を塗る形に


これについては個々人の感想ですから仕方ないと思います

ただ、プロデューサーレターなどから今後のやる気は感じられるので判断するのは時期尚早かと思いますリリースしてまだ一週間経って無いのに…。

しろ泥を塗っているのはこうした情報の真偽を確認せず真に受けている人や、ビュー数が稼げるからとこの情報転載しているアフィブログの方が泥を塗っているのではないかと筆者は思います




>ちなみに、FateGOの開発は武内さんの友達の友達ディライトワークスという会社です


>つい最近まで、社員は1名だった会社で、資本金は100万円です


>もしかしたら今週乗り切れずに夜逃げもあるかもしれないので、どうぞみなさん今後のFateGOの行く末をお楽しみください



この発言の真偽についてですが、

まず社員1名の情報元について。


>「Fate/Grand Order」が目指す,スマホ時代の新しい物語とは。奈須きのこ×武内 崇×庄司顕仁の3名に聞く,その狙いと手応え

http://www.4gamer.net/games/266/G026651/20141001120/


庄司顕仁氏(以下,庄司氏):

> ディライトワークスは,2014年1月設立したばかりの会社です。最初は個人で,ゲーム業界のよろず屋カンパニーとして立ち上げました。今は開発チームを中心に,30名ほどの規模になっています事業の中心はゲーム開発ですが,基本的ゲームに関することは何でもやる,というスタンス会社です。

庄司氏:

> 共通の友人を通して,武内さんから本作の企画について相談を受けたのが最初だったと思います。その頃のディライトワークスはまだ僕一人の会社で,ゲームビジネスに特化したコンサルタントとして,開発プロジェクトに対する問題解決やビジネスコンサルティング提供メーカーマーケティング改革組織改革,珍しいところでは人事制度改革などを行っていた頃でした。



こちらの発言から来たものと考えられます

最近までとありますが、少なくとも2014年1月最近と呼ぶにはちょっと範囲が広すぎるかと思いますね。

この記事の日付は昨年10月10日時点で30人前後はいるわけですから

まり関係無いかもしれませんが株式会社は最低3人の取り締まり役が法で定められているので、このプロジェクトの為に人員を増やし株式会社として旗揚げしたことが考えられます


資本金についてはただ単に過去出資を受けた額の合計額で、その後の会社の業績とは違い固定されているものです。たぶん会計学簿記をやってる人は基礎知識としておわかりだと思います

仮にこれから新規事業で売上が増えても資本金は増資を行わなければ変わりません。

(この辺ちょっと勉強したのがだいぶ前で自信無いので、気になる人は調べてください)


今年上場廃止したスカイマーク資本金は140億円でした。

必ずしも資本金イコール会社価値ではありません。

実績がない新興会社な事には変わりはありませんが。



夜逃げ云々はこれは個人の感想ですが、

この企画お金を出しているのはアプリの配信元からもわかるようにアニプレックスと考えられます

アニプレックスTYPE-MOONもとい有限会社Notes.ディライトワークス。

現状わかるだけでもこの三社が関わっているプロジェクトです。



あくまディライトワークスとTYPE-MOON運営と開発指揮のみと考えられるので、アニプレックスがこの企画から手を引いた場合、このゲーム夜逃げ扱いになると思います

しかしここまで書かせて頂いた情報を読んだ上でそれは現実的でしょうか?

リリースしたばかりのソーシャルゲームとして当たり前、よくある部分」ばかりで

「そうでない」部分は、渋い礼装ガチャサーヴァントガチャくらいです。くらいって言い方はちょっと語弊がありますが。



アフィブログ基本的にビュー数を稼げるような炎上事案しかとりあげません。

できればTwitterなどのSNS拡散しないで欲しいです。

もし仮にFate/GrandOrderが今後良いゲームになったら口コミで広げていってあげてください。



そしてシナリオだけ読みたい人へ。

たぶん一年後か、二年後くらいになれば全てのシナリオ実装されてるのではないでしょうか。

全てのシナリオが入っているこれまでのFateコンシューマーゲームであり、ソフトハードを買って一気にプレイできる言わば「連載完結漫画」です。

ソーシャルゲームである今回のFate/GrandOrderはまだこれから話が続いていく「連載漫画」です。まだ始まったばかりです。

なのでもし、全ての話を楽しみたいだけなら最終章リリースされてからプレイしてはいかがでしょうか。

から始めるなら、シナリオゲーとしてではなくソーシャルゲームとして楽しむ事をおすすめします。



ひとまずシステム等は今後改良されると思うので、個人的には頑張って欲しいです。

読みづらい長文と誤字脱字等失礼しました。



2015-06-17

プラテューン

スマホで出せばよかったと思うんだけど。

ソーシャル性もあるし、ゲーム自体シンプルだと思うし。

持ってないからよくわからんのだけどwiiuじゃないとダメだった理由ってあるの?

2015-06-15

切込隊長AppBank叩きがわざとらしい

注) この増田パズドラーでむらいの動画しょっちゅう見てるので、それなりのバイアスがかかってる可能性があります

昨日に立て続けに隊長AppBank叩きの記事を出したけど、なんか仕込みっぽいというか、とにかくAppBankを叩くという目的が先にあって、色々ネタをつなぎあわせた感が強い。以下気になった点

もろもろ一気に出すぎ

以下の時系列で3記事が立て続けに出たわけだが

1. (yahoo個人ブログ)グノシー他、AppBankモンスト攻略ブーストアプリダウンロード数を水増し 2015年6月13日 1時44分 (記事記載時間)

2. (ふじふじメルマガ)【いきべん通信】MAXMぴっぴ、そろそろ天罰だっていんじゃね? 2015-06-13T10:00:00+09:00 (時間フィードから)

3. (切込隊長ブログ)AppBank村井智建さんの4,500万詐欺まがい話を被害者ふじふじ氏が暴露 2015-06-13T11:33:12+09:00 (時間フィードから)

ふじふじ氏のfacebookでは、なんか偶然ってことになってるっぽいけども。 https://www.facebook.com/tadashi.fujinaga/posts/10153456648708643 https://www.facebook.com/tadashi.fujinaga/posts/10153457561688643 https://www.facebook.com/tadashi.fujinaga/posts/10153458114538643

ジェントルふじふじ氏ってだれよ

この方は初めて知ったが、えーと、フジテレビ怒濤ゲームアプリ1000本ノック」とかの人?なのかな。ソーシャルに残念な方という印象が。。。

問題の店の告知もやる気なさげだし、( http://www.eagle-inc.jp/recent-announcements/iphone5s )

TwitterはタダのBotだし ( https://twitter.com/ikiben )

未だに店のブログを閉じもせず放置だし。

AppBankと仲違いした、ということだけは分かった。ちょっと笑った。 https://www.facebook.com/tadashi.fujinaga/posts/10151761586823643:0

あと起業セミナー的なのもやってるっぽい?なんか情報商材的な臭いのするこれにも関係http://school.rainbowapps.com/

正直近寄りたくない感じだけども。

隊長ミスリードが目立つ

そもそも4500万円というのはふじふじ氏がトータルで焦がした額であって、AppBankに払った額ではないので、タイトルからミスリードAppBankブランドだったら結果が違ってた?それはふじふじ氏の商才の問題だろう。

記事匿名だったもの隊長実名に変換しているが、これも微妙ソースロンダリングっぽいし。GT社ってもとのメルマガには出てこないし。

このタイミングでケースビジネスが終わってたというのを既成事実のようにしているが、それならAppBankもとっくに撤退してなきゃおかしくね?

で、話の流れと畳み掛けで、リワード広告の主犯がAppBankみたいな流れに持ち込んでるけど、パズドラ攻略アプリの方はそういうことしてないあたり、AppBankは良くて共犯モンスト側がパズドラ追い上げるためになりふり構わなかった可能性のほうが高い。

そもそもなんでmixi叩かねえんだ

登場人物のなかで隊長が真っ先に殴るべきはmixiだろおまえ自分仕事忘れたのかよ


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AppBankマックスむらいがきな臭かったり、最近調子に乗りすぎなのもわかる。俺も某所で罵倒コメしてる。

それでも俺が言いたいのは、隊長に踊らされて、別個の問題を足せば満貫みたいに騒ぐのはやめるべきだ、ということです。

2015-05-22

凄腕アフィリエイターさまと飲み会してきた

さてみなさんごきげんよう

ブロガーの僕ちんになぜか「アフィリエイター同士で呑むのですが、一緒に同席どうですか?」とDMをいただいたので、「ぼかぁブロガーなんだけど」と思いつつご一緒することにしました。

僕が入るとどうしても話がシモの方に行きがちなんですが、店に入る前の会話は「アフィリエイトはもうオワコン」という超真面目話題だったらしいので、シモの話を交えつつそのへん掘り起こして自分なりにその話をまとめてみました。

一流アフィリエイターが考える、アフィリエイトはもうオワコンだと思う理由

なるほど、となるとこれから非常に大事なのは

というところでしょうか。ああっ、石投げないでっ!当たり前の結論申し訳ないです。

ブロガーでもサイト主でも自分が持っているサイトメディアとして意識することが非常に大事になってきましたね。メディアってのは大層なもんじゃなく、いわばポジショントークなんですが、いかにオリジナル立ち位置を確保し、「こんな彼がこういう思想のもとに主張するわけです」という顔を確保することが必要ですよ。

今はまだ3ケタ万円稼げる世界かもしれませんが、5年後10年後を考えた時に、Googleアルゴリズムとの果てしない戦争を考えるよりも、俺メディア確立してソーシャルで枠を広げていくことに全力を注いだ方が、後々大きな差になって生き残れるような気がしてきましたよ、と。

あれ?となるとイケハヤ大勝利じゃないっすか。定期炎上メソッドで、ネガティブでもいいからネットのあらゆるところからリンクをかき集め、最強のドメインを作り上げた後にアフィリエイトの暗黒面に堕ちる(笑)自身と奥様にものすごい精神負荷がかかりそーなメソッドですが、たしかに大勝利ですね、誰もが真似できるもんじゃないですけど。

すんませんアフィリエイター世界よくわかってませんけど、アフィリエイト、将来オワコンになってもいいじゃないっすか。

この経験を元にまた企業に潜り込めるでしょう。オウンドメディアは非常に大事だし、企業風土にあったメディア企業から提案していきましょうよ。

それか、広告代理店じゃなく販売店側にクラスチェンジちゃうか。代理店よりも販売までカバーしたほうが利幅は高くなるわけです。楽天ヤフーに出店して永遠に金を吸い上げられるよりも、裸一貫で勝負し続けたアフィリエイターさんならその辺、楽勝だと思うんですがいかがでしょう?

あ、そろそろ目的地に着きますのでこのへんで。

詐欺捏造・偽作

台湾誌(1704年

ジョルジュ・サルマナザールはフランスまれ白人だったが、ウィリアムイネスという牧師の協力を得て「キリスト教改宗した台湾人」になりすました。「台湾人の先祖日本人である」「香草をまぶした生肉を食べている」などデタラメ風習を広め、独自の「台湾語」まで作りだした。当時のヨーロッパでは台湾ことなど全く知られていなかったので、サルマナザールは25年ものあい台湾専門家と見なされ、彼が執筆した『台湾誌』は知識人からも信頼されていた。しかし、ハレー彗星で知られるエドモンド・ハレーが、『台湾誌』に掲載された星図などから矛盾を見つけ出して突きつけたため、彼はついに自らの虚偽を告白した。

ベリンガー事件(1726年)

数学教授デリック図書館司書エックハルトは、横柄な態度のヨハン・ベリンガーに腹を立て、悪質ないたずらを仕掛けることにした。二人は石灰岩に細工をして、カエルミミズ化石彗星太陽の形をした化石、「ヤハウェ」という文字が刻まれ化石などを作り出し、ベリンガー化石採集していた山に埋めておいた。当時は化石が生まれる原因が分かっておらず、神秘的な力によって形成されると考えられていたので、いま見ると明らかにおかし化石でも、ベリンガーは本物だと信じこみ、図版を収録した書籍まで出版してしまった。話が大きくなって慌てた犯人の二人は偽造であることを明かしたが、ベリンガーはそれを中傷だと考えてまったく取り合わなかったという。

コック・レーンの幽霊(1762年)

コック・レーンにあるリチャード・パーソンズの家に、ウィリアムケントとファニーという夫妻が下宿していた。しばらくしてファニーは天然痘で亡くなったが、それ以来、パーソンズの家では何かを叩くような音や引っかくような音がたびたび聞こえるようになり、パーソンズは「ファニーの幽霊に取り憑かれた」と主張した。ファニーの幽霊は、自分ケントに毒殺されたことを訴えているのだとされた。幽霊のことはロンドン中の話題になり、見物客が連日のように集まってコック・レーンを歩けないほどだった。しか調査の結果、パーソンズ自分の娘を使って、木の板を叩いたり引っかいたりさせていたのだということが分かり、彼は有罪となった。

トルコ人(1770年

ヴォルフガング・フォン・ケンペレンは「トルコ人」という名の人形を完成させた。それは完全な機械仕掛けチェスを指し、しかほとんどの人間より強いというものだった。「トルコ人」はヨーロッパ中を旅してチェスを指し、その中にはベンジャミン・フランクリンナポレオン・ボナパルトなどの名だたる人物がいた。多くの人間がその秘密を暴こうとしたが果たせなかった。ヴォルフガングの死後、「トルコ人」はヨハン・メルツェルのもとに渡り、ふたたびアメリカなどで大金を稼いだが、1854年火事によって焼失した。その後、最後の持ち主の息子が明らかにしたところでは、やはりチェス盤のあるキャビネットの中に人が入っていたのであった。

首飾り事件(1785年

宝石商シャルル・ベーマーは、自身が持つ高額な首飾りを王妃マリー・アントワネットに売りたいと思い、王妃の友人だと吹聴していたラ・モット伯爵夫人仲介を依頼した。伯爵夫人は、王妃に渡すと言って受け取った首飾りを、ばらばらにして売りさばいてしまった。その後、ベーマーが代金を取り立てようとしたことから事件が発覚し、伯爵夫人逮捕された。しかし「王妃伯爵夫人同性愛関係にあった」「本当は王妃陰謀だった」といった事実無根の噂が流れ、マリー・アントワネットの評判は貶められた。ちなみに、かの有名なカリオストロ伯爵も巻き添えで逮捕され、のちに無罪となっている。

ヴォーティガンとロウィーナ(1796年

19歳のウィリアムヘンリー・アイアランドは、父親を喜ばせるためにシェイクスピア手紙文書を偽造するようになった。多くの専門家がそれを本物だと鑑定し、ジェイムズ・ボズウェルなどは「我らが詩人聖遺物を生きて見られたことに感謝する」と祝杯を上げたほどだった。ついにウィリアム戯曲の偽作まで行うようになったが、その戯曲「ヴォーティガンとロウィーナ」はあまりにも悲惨出来栄えだった。また、その頃にはエドモンド・マローンによる批判も広まっていた。ウィリアムは罪を自白したが、世間はそれをウィリアム父親が息子に言わせているものだと受け取った。当の父親も、無能な息子がそんなものを書けるわけがないと、死ぬまで贋作であることを信じなかった。

プリンセス・カラブー(1817年)

イギリスで異国の言葉を話す身元不明女性保護された。ある船乗りが「言葉が分かる」というので通訳となった。船乗りによれば、彼女インド洋島国王女ラブーであり、海賊に囚われていたが逃げ出してきたのだということだった。彼女地元の有力者たちのあいだで人気となり、またその肖像画新聞掲載されて広まった。しかし、その新聞を見た人から通報があり、彼女メアリー・ベイカーという家政婦で、架空言語を作り出して、カラブー王女のふりをしていただけだということが判明した。

ポヤイス国(1822年)

イギリス軍人グレガー・マクレガーは、中南米で実際に功績を上げたのち、イギリスに戻って「ポヤイス国」への移住者募集した。ポヤイス国は南米の美しい楽園で、土地は肥沃であり、砂金が採れると喧伝された。ポヤイス国の土地役職通貨などが高額で売りに出された。それを購入した二百七十人の移住者グループが船で現地へ向かったが、そこにポヤイス国など存在しなかった。荒れ地に放り出された移住者たちは次々に死んでいった。マクレガーフランス高飛びし、そこで同じ詐欺を働こうとして失敗した。さらベネズエラへと逃げて、そこで英雄的な軍人として死んだ。

ピトケアン島の独裁者1831年

アメリカ冒険家だったジョシュアヒルは、ハワイ移住しようとして失敗した後、タヒチ島からピトケアン島へと渡った。ピトケアン島は、イギリスからタヒチまで航海したのちに水兵たちが反乱を起こしたという「バウンティ号」の生き残りと、その子孫たちが暮らす絶海の孤島だった。ヒルは、自分イギリス政府から派遣された要人だと嘘をつき、独裁者として君臨した。逆らう者には容赦なく鞭を振るい、恐怖で島を支配した。それから6年後、通りすがりイギリス海軍の船に島民たちが助けを求めたことで、ついにヒルは島から追放された。

ティッチボーン事件1865年

イギリスの名門ティッチボーン家の長男ロジャーは、1854年南アメリカ沖で海難事故に遭って亡くなっていたが、その10年後にオーストラリア肉屋を営む男が「自分ロジャーである」と名乗り出た。翌年、ロジャーの母である未亡人と「ロジャー」はパリで面会した。華奢だったロジャーとは違い、「ロジャー」は体重100kgを超える粗野な男だったが、未亡人は彼こそがロジャーだと認めた。貴族を名乗りつつも労働者であった彼は、イギリス庶民からも大いに人気を集めた。しか未亡人が亡くなった後、裁判において彼は偽者であるとの裁決が下され、14年の懲役刑を課されることになった。

カーディフ巨人1869年

ジョージハル進化論を支持する無神論者だったが、聖書に登場する巨人実在について口論となり、それがきっかけで巨人化石捏造することを思いついた。石膏を巧みに加工し、毛穴まで彫り込んで、いかにも偶然発見たかのように装って大々的に発表した。専門家たちはすぐに偽物であることを見抜いたが、キリスト教原理主義者の一部は進化論への反証としてこれを支持し、また全米から多くの見物客がやってきた。フィニアス・テイラーバーナムが同様に巨人化石見世物にしはじめたことで、ハルバーナムを訴えるが、その裁判取材していた新聞記者がハルの雇った石工を突き止めて自白させたため、ハル観念して偽造を認めてしまった。

ケーペニックの大尉1906年

ドイツの靴職人ヴィルヘルム・フォークトは、古着屋で軍服軍刀などを購入し、「プロイセン陸軍大尉」に変装した。彼は大通りで立哨勤務をしていた近衛兵に声をかけ、十数名の兵士を集めさせると、ケーペニック市庁舎に踏み込んだ。フォークトは、市長秘書らを逮捕し、また市の予算から4000マルクほどを押収すると、兵士たちにこのまま市庁舎占拠するよう言いつけ、自分は悠々と駅に向かい新聞記者から取材に応じた後、列車に乗り込んで姿を消した。彼はすぐに逮捕されたが、ドイツ全土で人気者となり、時の皇帝によって特赦を受けた。

ピルトダウン人(1909年

イギリスピルトダウンでチャールズドーソンによって発見された化石は、脳は現代人のように大きいが、下顎は類人猿に似ている頭蓋骨だった。ドーソンはこれをアーサー・スミス・ウッドワードと共同で研究し、人類の最古の祖先として「ピルトダウン人」と名付けて発表した。当時は大英帝国繁栄期であり、人類発祥の地がイギリスであるという説は強く関心を持たれた。しか1949年フッ素年代測定により、ピルトダウン人の化石捏造されたものだと断定された。捏造犯人は未だに分かっておらず、『シャーロック・ホームズ』の作者であるアーサー・コナン・ドイル真犯人だという説まである

エチオピア皇帝事件1910年

後に作家となるヴァージニア・ウルフを含む6人の大学生たちは、外務次官の名義でイギリス艦隊司令長官に「エチオピア皇帝艦隊見学するので国賓として応対せよ」と電報を打ってから変装をして戦艦ドレッドノートが停泊するウェイマス港に向かった。ぞんざい変装だったにもかかわらず正体がバレることはなく、イギリス海軍から歓待を受けた。彼らはラテン語ギリシア語を交えたでたらめな言葉を話し、適当ものを指して「ブンガ!ブンガ!」と叫んだりした。ロンドンに帰った彼らは新聞社に手紙を送って種明かしをし、イギリス海軍の面目は丸潰れとなった。

アルバニア王オットー1世1913年

ドイツ曲芸オットー・ヴィッテは、アルバニア公国独立の際に「スルタンの甥」のふりをしてアルバニアへ赴き、嘘がバレるまでの五日間だけ国王として即位した、と吹聴した。そのような記録はアルバニアにもなく、当時からオットー証言は疑わしいものとされていたが、オットードイツ国内でよく知られ、新聞などで人気を博していた。オットーが亡くなったとき、その訃報には「元アルバニア王オットー1世」と書かれた。

コティングリー妖精事件1916年

コティングリー村に住む少女フランシスグリフィスとエルシー・ライトは、日頃から「森で妖精たちと遊んでいる」と話していた。ある日、二人が撮影してきた写真に小さな妖精が写っていたことに驚いた父親は、作家アーサー・コナン・ドイルに鑑定を依頼した。そしてドイルが「本物の妖精」とのお墨付きを与えて雑誌に発表したため、大騒動となった。50年後、老婆となったエルシーは、絵本から切り抜いた妖精を草むらにピンで止めて撮影したと告白した。しかし、フランシスもエルシーも「写真は偽物だが妖精を見たのは本当だ」と最後まで主張していた。

アーン・マレー(1943年

オーストラリア現代詩誌『アングリーペンギンズ』に、25歳で亡くなったという青年アーン・マレーの詩が、彼の姉であるセルから送られてきた。『アングリーペンギンズ』誌はこれを大きく取り上げて天才と称賛した。しかし、これは保守派詩人であるジェームズマコリーハロルドスチュワートが、現代詩を貶めるためにつくったデタラメものだった。この事件によりオーストラリア現代詩壇は大きな損害を蒙ったが、1970年代に入るとアーン・マレーの作品シュルレアリスム詩として称賛されるようになり、以降の芸術家に大きな影響を与えるようになった。

タサダイ族(1971年

フィリピンミンダナオ島で、文明から孤立したまま原始的暮らしを続けてきたという「タサダイ族」が発見された。彼らの言語には「武器」「戦争」「敵」といった言葉がなかったため「愛の部族」として世界的な話題になった。彼らを保護するため、世界から多額の寄付が集まり居住区への立ち入りは禁止された。しかし15年後、保護地区に潜入したジャーナリストは、タサダイ族が家に住み、タバコを吸い、オートバイに乗っているのを目撃した。全ては当時のフィリピン環境大臣マヌエル・エリザルデJr.による募金目当てのでっちあげだったとされた。

ソーカル事件1994年

評論雑誌ソーシャルテキスト』は、「サイエンス・ウォーズ」と題したポストモダニズム批判への反論特集に、アランソーカルから寄せられた『境界侵犯すること 量子重力の変換解釈学に向けて』という論文掲載した。しかしそれは、ソーカルがのちに明かしたとおり、きちんと読めば明らかにおかしいと分かるような意味不明の疑似論文であり、ソーカルはそうしたでたらめをきちんと見抜けるかを試したのだった。それはポストモダン哲学者たちが科学用語濫用かつ誤用している状況に対する痛烈な批判だった。

2015-05-08

Facebook仕事用に使うの勘弁

チームのメンバー限定Facebookグループ作って、

仕事関係しそうな記事とかを得意げに投稿しあってるオヤジ達。

会社用の別のツールもあるのに、ですよ。

オヤジ達が自分たちだけの小さい世界で満足してるのが、まず気に入らないです。

いい記事も多いのだけど、それは会社全体に伝えるべきだと思うけど、

自分のチームが成長することにしか興味が無いんだなって思ってしまう。

小さい会社でどのチームも密接に関わってるはずなのに。

そして、プライベート時間で、わたしは仕事とどっぷり関わりたくないのです。

できれば業務以外の出来事共有位のつもりで繋がったのに、

業務時間外でもじゃんじゃか流される仕事を思い起こすような記事の数々。

今日だって折角休みを取ったのに!! うんざりです。

ということで最近Facebook見てません。

Facebookにもあげたけど、あの記事の通りで~~~」なんて話しされても分かりませ~~ん

2015/05/11 追記

会社ではChatworkを使ってるので、Facebookグループじゃなくそちらに書くように促してみたら、

「いやーやっぱりこのソーシャル時代、慣れるって意味でもFacegook使ったほうがいいのじゃないかな?」

「僕の独り言みたいな投稿、皆に知らせる必要も無いでしょ?」

ですって。

2015-05-04

女子大生ソーシャルベンチャー偽善

テーブル○ロスという女子大生ベンチャーがある。

アプリを通して外食予約すれば、一部が途上国給食支援になる、というベンチャー

いろいろ話を聞いてみたんだけど、なんかペットボトルキャップと同じような偽善構造なんだよね。

なんでも、手数料は1食当たり150円以上掛かって、で、実際に途上国に行くのは、せいぜい20円とか30円、なんだそうだ。

2015-03-29

最近思ったこと

最近まで男性女性の間には越えがたいギャップがあって(少なくとも)それぞれが考えていることをお互いに理解することは完全に不可能じゃないかと思っていた

最近この考えを少し改めた

まず考えるべきは性による考え方のギャップではなく(性を区別しない)個人間の考え方のギャップである

そもそも他人がなにをかんがえているかはたとえ親兄弟であっても完全に理解するのは不可能である

どこかの小説家何かに書いてあったが個人の一生は彗星みたいなもので他の彗星と交わる(すなわち他人の事が完全に理解できる)確率は限りなく0に近いだろう

さてこの考えを男女間に導入すると

    ある男性とある女性思考差=個人の思考差+性別による思考差 ...(1) 

に分けることができるだろう

ここでさらに「性別による思考差」を詳しく見てみることにする

性別による思考差」とはいったいなにかと考えると先天的もの後天的ものに分けられそうな気がする すなわち

    性別による思考差=物理的な男女の機能差に基づく違い(ホルモンバランス生理のありなしなど)+社会的ジェンダーバイアス ...(2)

地図が読めない女」のような例を持ち出すまでもなく前者の違いは確実にあるだろう

人間のように男女がペアとなって生活するような種族だと性別間で得意能力が違った方が生存には確率に有利なはずでそれにともなって脳の機能ことなるように進化してきたと思える

がこの機能差が男女間で越えられないような思考差を築くだろうか?

自分直観としては答えは「否」

例えば自分男性理屈っぽいことが好きだが(数学とか)仮に自分女性に生まれたとしてもこの趣向が変わるとは一切思えない

しかしながらこの直観現実に反しているように見える すなわち大学工学部をみてみると男子学生の数が圧倒的であり女子学生の数は1割にもみたないではないか

その通りである ではこの違いはどこから来ているのだろうか?

自分はこの違いの大多数は(2)の第二項である社会的ジェンダーバイアス」にもとづくものではないかと疑っている

まり女性は家庭的なことをやったほうが幸せになれる」「女性論理的ではない」といった世間常識(あるいは空気)によるある種の抑圧のため生来数学が好きであってもただ女性というだけでその趣向を意識的あるいは無意識的に変更させられているのではないだろうか

実際自分経験を顧みても高校までは例えば数学の成績にはそこまで男女差はなかったように思う

しか大学学部でその差が出てくるということは「将来の職業の選択」への第一歩である大学を選ぶにあたり上記のソーシャルバイアスが働いているんじゃないだろうか

日本よりも抑圧が低そうなアメリカだと学部の男女差はもうちょいましだと聞いたことがあることからソーシャルバイアス文化的背景によっても異なると考えられる(人種による差がないと仮定)

とここまで考えると男女の思考差(1)は個人差というどうしようもないものを除くとほぼジェンダーバイアスのみに依存していると考えられる

なので例えば日本人男性である自分日本人女性の心理を知りたい場合日本社会における男女間にどのような利害関係力学構造が働いてるかを知るだけで十分なはずである

この考え方から行くと世間一般でよくいわれる「男女の間には永遠に理解しえない何かがある」はただ単に個人間のどうしようもなく埋めがたいギャップのことを針小棒大にいっただけではないだろうか


注:用語適当です

2015-03-23

[] 『ソーシャルリンク』 その10

  写真の中の高橋圭一には、今も手錠で作られた鎖ががんじがらめに絡まっている。もう一方の鎖の先は、共犯者に繋がっているものだと思っていたが……

冤罪、か」

  翌日、俺は全国に展開している喫茶店コーヒーを飲んでいた。高橋圭一勾留されている警察署に面会を求めに行って、門前払いされた帰りだ。

「面会できれば、何か分かったかもしれないのにな……」

  美味くもないコーヒーをすすりながら、俺はつぶやいた。西織あいかの話では、彼女は憧れの先輩である高橋圭一を追って『光の華』に入信したらしい。その後一年ほどは何事も無く過ごしていたが、最近良くない噂を聞くようになったとか。

  子供信者なんて滅多に見なかったのに、最近やけに子供の姿を教団内で見る──

  誰の子供か、知っている人は居ない──

  話を聞いてみると、知らない人に連れて来られたと言っていた──

  いつの間にかその子供は居なくなり、二度と姿が見えなくなる──

  数日すると、違う子供が代わりにやってくる──

  もしかして信者の中に子供誘拐して施設監禁している人が居るのではないか? そんな噂が誠しやかにささやかれていたそうだ。そして報道される女子児童に限った連続誘拐事件と、高橋圭一の劇的な逮捕信者達は噂の真相を知ることになった。

  しかし彼の人柄を良く知る西織あいかは納得しなかった。憧れの先輩である高橋圭一がそんな犯罪に手を染めるはずがない。また、忙しい芸能活動スケジュールをぬって誘拐事件を起こすなど、客観的に考えても不可能だった。にも関わらず、誰も高橋圭一犯行に疑いを持たず、しかもそれを裏付ける物的証拠まで上がるに従って、彼女は教団が組織ぐるみ高橋圭一を陥れたのだと悟ったのだった。そして彼女は、手練手管を駆使して教団の幹部に接触して内実を探っていたらしい。今のところ、これと言った情報は得られていないそうだが。

  彼女の話を全面的に信じたわけではないが、教団を探るという共通の目的がある俺達は、お互いに協力しあおうという事になった。俺達は連絡先を交換し、俺は彼女を、彼女マンションまで送り届けたのだった。

  図らずもアイドル個人的な連絡先を手に入れた形になった。嬉しいような、どうでもいいような。思春期の子供じゃあるまいし。だいたい、俺は別に西織あいかのファンじゃないしな……

  そんな事をぼんやり考えていたから、

「続いてのニュースです。昨夜、タレントの西織あいかさんが帰宅途中に男に連れ去られ、行方不明になっているとのことです」

  喫茶店に置いてあるテレビからそんなニュースが流れてきた瞬間、飲んでいるコーヒーを吹き出しそうになった。

警察によりますと、あいかさんを連れ去ったのは渋谷区在住の佐々木誠容疑者26歳」

  テレビの画面には俺の顔写真がはっきりと映っている。冗談じゃない。いや、確かに誘拐まがいのことはしたが、でもなんで警察が動いている?

警察は男を指名手配とし、市民から情報提供を募っています

  西織あいかはちゃんと自分の家に帰ったし、おそらく今日問題なく仕事に出かけたはずだ。行方不明になんてなっているはずがない。となると、考えられる可能性は一つ。

  あのアマ裏切りやがった。

  テレビの中ではどこから手に入れたのか、俺の小学校卒業文集が晒されていた。画面にデカデカと、拙い文字で書かれた『お笑い芸人になって天下を取る!』という子供の頃の俺の夢が映っている。ああ、懐かしい。そんな事を考えていた時代もあった。俺の感慨をよそに、コメンテーター芸能界への憧れが犯行へ繋がったのではないかとか、勝手なことを言ってる。うっせえ黙れ。お前になんの権利があって、純粋子供の夢を汚すんだ。

  その時、隣を喫茶店の店員が通り過ぎていった。俺はとっさに顔を伏せた。卒業文集がどうのこうの言ってる場合じゃない。俺は指名手配中なんだ。しかも全国ニュース写真が公開されているんだ。

  店員の様子を伺う。俺の事を不審がっている様子はない。誰も、自分喫茶店に今しがた放送されたばかりの指名手配犯が居るなんて思わないだろう。ニュースをちゃんと観ていたかどうかも怪しい。しかし、俺はひどい不安に駆られた。今にも警官が大挙して俺の元に押し寄せて来る気がする。顔を隠さなくては。

  俺は、いつも持っているサングラスをかけて目元を隠した。これだけで焦燥感が三割減した。慌てて喫茶店を出る。外に出ると、人、人、人。全員が俺を見ているような錯覚を覚える。

「ごほっ! ごほっ! あー! 風邪だ!」

  誰も聞いていないだろうに、俺はわざとらしく咳をしながら近くのコンビニに入った。ごほごほ言いながら、口元を押さて顔を隠してマスクを買った。会計の瞬間、店員に気づかれやしないかと肝が縮み上がった。コンビニを出てすぐさまマスクを付けようと、包装のビニールを破ろうとするが、顔を隠すために片手が塞がっているので上手く開けられない。もどかしさのあまり、口でビニールを咥えて包装を破った。取り出したマスクをつけ顔を完全に隠すと、俺はやっと落ち着きを取り戻した。

  さて、これからどうするか。俺は指名手配中の身だ。外に出ていてよかった。おそらく事務所には警察捜査が入っているだろう。しばらく事務所には帰れない。とにかく西織あいか真意を問いただす必要がある。俺は携帯を取り出すと、昨日交換した彼女の番号にかけた。数回呼び出し音が鳴った後、回線がつながった。

「おい、どういうつもりだ」

  俺は彼女を問いただした。しかし、帰ってきた返事は

「……おかけになった電話番号は現在使われておりません」

  無機質な音声案内の声だった。

  * * *

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2015-03-22

[] 『ソーシャルリンク』 その9

  暴力効果は絶大だった。拳を三回腹の上にふり降りしてやると、先程までの騒動が嘘のように西織あいかはおとなしくなった。今ではソファの上でぴくりともしないでいる。

「手間かけさせやがって」

  肩で息をしながら、俺は言った。

「いいか、俺はお前のファンでもなけりゃストーカーでもない。ただお前の事務所の先輩が起こした事件を調べていて、お前に話を聞きたかっただけだ」

  彼女は、大人しく俺の話を聞いているようだ。うつろな瞳を天井に向けている。

「だから、大人しく話を聞けるならこれ以上暴力は振るわない。俺のことを黙っていられるなら、無事に家にも帰してやる。芸能活動も続けられる。いいか?」

  彼女の顔を覗きこむように言う。彼女は弱々しく頷いた。

「よし……」

  俺は彼女の口に貼ったガムテープをはずした。彼女自由になった口で、何度か深呼吸をした。はやり息苦しかったのだろう。呼吸を整えた後、大きく息を吸い込むと、

「きゃーー!!! 痴漢!! 変態!!」

  途端に叫び始めた。近所に響き渡るような大声だ。ここはアパートじゃないし夜に人通りが多いわけでもないが、もし人に聞かれるとまずい。

「犯されるーー!!! もがっ……」

  冷や汗をかきながら、俺は慌てて彼女の口を手で塞いだ。さっきと同じ展開だ。

「いでででで!!!

  だが今度は、彼女は俺の指に噛み付いてきた。親指を噛みちぎる勢いだ。俺はたまらず、自由な方の手を彼女下腹部に振り下ろす。

「がはっ」

  今までと違って、明らかに効いてる反応。ここか。ここが急所なのか。俺は全力を振り絞って彼女下腹部を殴打した。

「はぁ。はぁ。はぁ……」

  殴っている方も息切れするくらい繰り返し殴った。見れば、今度こそ彼女は完全に従順な目をしていた。後で考えてみれば殴ったのは調度、保健体育の時間に習った子宮のあるあたりだった。

「大人しくしろ

  噛まれ右手をさすりながら、俺は言った。

「うん……もう殴らない?」

「ああ、殴らないよ」

「じゃあ、大人しくする」

  体を縮こまらせて、彼女従順の意を示していた。ゾクソクした。こいつは、やばい

  いやいや、こんなことをしている場合じゃない。急にもたげたサディステックな欲望を胸の奥に仕舞いこむと、たいぶ遠回りしたが、俺はやっと本題に移った。まずは田中との関係を探る。

「こいつに見覚えはあるか?」

  彼女田中写真を見せた。

「しっ、知らない。誰……? この人」

  嘘は言っていないだろう。俺の目には彼女田中の間の関係が見えている。田中写真から彼女に伸びるのは弱々しい線一本。おそらく偶然に一度顔を合わせたことがあるといった程度か。

「お前、『光の華』って新興宗教に入信してるよな?」

「うん」

高橋圭一も入信してるよな?」

「うん」

  高橋圭一写真を見せながら、俺は問うた。彼女から写真の中の高橋圭一には、眩い光を放つ太い繋がりが伸びている。憧れ、尊敬。きっと芸能界の先輩として慕っていたのだろう。もしかしたら、男女の間の特別感情も持っていたのかもしれない。しかし逆に写真から彼女へは、細い関係しかなかった。

「じゃあお前と、『光の華』と、高橋圭一と、知っている限りのことを話せ」

  彼女はしばし沈黙し、考えをまとめているようだった。

「信じてくれないかもだけど……」

  ためらうように前置きした後、彼女は言った。

「先輩は無実なの。教団に濡れ衣を着せられたの」

  * * *

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2015-03-14

[] 『ソーシャルリンク』 その8

  やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。これはいくらなんでもやばいソファに横たわる女を横目に、俺は苦悩していた。

  幸い西織あいかは死んだわけではなかった。叫ばれないよう口を押さえた時にうっかり鼻も押さえてしまっていて、呼吸ができずに気を失っただけのようだった。路上に横たわる彼女の胸が浅い呼吸で上下していることに気づいた時の安心感といったら。

  そのまま逃げようかとも思った。地面に落ちた通話中の携帯からは、まだマネージャーの呼びかける声が聞こえていた。俺はまず通話を切ると、携帯の電源を切った。何だか不安だったから、電池も外しておいた。

  他にも位置情報を発する物を持っているかもしれないと思って、バックを漁ったら防犯ブザーが出てきた。ポケットに入れておいた万能ナイフドライバーを使って解体した。バックからは他に気になる物は出てこなかったが、発信機の類を身につけているかもしれないと思ったから、服の上から彼女の体をくまなく弄ったが、それらしい手応えは無かった。

  そりゃ一介の駆け出しアイドルにそこまでの警備があるわけがないが、その時はちょっとしたパニックになっていたとしか言い様がない。女性らしい体の弾力など味わう余裕もなく、次はどうやって彼女を移動させるかを考えなければならなかった。

  俺は彼女の体を引きずって近くの電柱にもたれかかるようにした後、さっき通り過ぎたコンビニまで走って焼酎を買い、彼女の頭にぶっかけた。全身から酒の臭いをプンプンさせた、酔いつぶれ女の出来上がりだ。俺は彼女を介抱する連れの体を装ってタクシーを拾い寝床事務所我が家に帰ってきたのだった。

  タクシーを拾うまで、体感では一時間もかかったように感じた。にも関わらず途中人目につくこともなかったのだから想像以上に全てを手早く滞り無くやり終えたらしい。我ながらおかしな方向の才能に驚く。タクシーではサングラスで顔を隠していたし、多分怪しまれてはいないだろう。

  事務所ソファ彼女を寝かせると、念のために拘束しておくことを考えた。しかし、都合よく拘束用のロープなどがあるわけではない。ガムテープはあったから、とりあえず口にガムテープを五重に貼っておく。手の拘束には刑事のふりをするのに使ったスーツと一緒に買ったネクタイを使った。足はガムテープをぐるぐる巻きつけておいた。気づいてみれば、俺は女一人を拉致監禁していた。

  盤石の監禁体勢を整え、俺の頭は少しずつ冷えてきた。俺はただ、会って話を聞いてみたかっただけなのに、どうしてこうなった事務所に帰ってきてから三十分は過ぎたが、彼女はまだ意識を失ったままでいる。事情を話せば許してもらえるだろうか?

  いや、ここまでやっといて、それはないだろう。週刊誌の一面を飾る自分の姿が頭をよぎる。アイドル拉致監禁! 犯人精神異常者? 自殺未遂過去あり!! 「自分超能力者だ」意味不明供述!!! ……悪夢だ。こんな形で有名になりたかったわけじゃない。

「うぅーん……」

  西織あいかが悩ましく喉を鳴らす。目覚めが近いのかもしれない。気が動転していて思考がそっちに向かわなかったが、自由の効かない女と二人きりなのだキャミソールの胸元から覗く、汗ばんだ二つの大きな膨らみに目を奪われる。ピチピチというよりムチムチ。肉感的だ。

  どうせ罪を逃れることができないなら、いっそやることやっちまおうか? 途端に溢れてきた唾液をぐびりと飲み込んで、俺は彼女の寝転ぶソファににじり寄った。右手をそっと彼女の胸に被せる。大きい。手に収まらない。揉むと張りのある肉の感触が伝わってくる。こいつあ、すげえぞ。

「ううーーん」

  一際大きくうめいたかと思うと、彼女は目を覚ました。つかの間、目と目が合う。彼女視線を下げ、自分の胸の上にあるのが俺の手だと見るやいなや瞬時に状況を読み取り、

「う、う゛う゛う゛う゛!!!

  ジタバタと、のたうち始めた。

「おい、じっとしてろよ」

  水揚げされたエビみたいにソファの上で飛び跳ねている。元気なもんだ。俺は彼女を大人しくさせようと、彼女の体の上に跨った。そしたら彼女は一瞬動きを止めた。何だ、と思う間もなく、反動をつけて勢い良く体を起こした。

「ぎぁあ!」

  がつん。目の前に火花が散った。ヘッドロックをぶちかまされたと気づいたのは床に転がった後だった。なんて女だ。腹が立った。立ち上がって未だに見境なく暴れ続ける彼女を見下ろして言った。

「おい、暴れるな。大人しくしろ

「うー!んう゛ー!!!

  一向に大人しくなる気配がない。なめやがって。俺は拳を固め、

「今すぐ黙らないと殴るぞ

  彼女は俺の警告などまるで聞いていないようで、身を捻りながら唸り続けている。

「3、2、1……」

  俺は彼女に向かって拳を振り下ろした。

  * * *

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2015-03-11

雄弁は銀 沈黙は金

ソーシャルは銀 非ソーシャルは金

そう遠くない時代に実感することになるでしょう

2015-03-08

[] 『ソーシャルリンク』 その7

  結局、不自然な言動をしたのは独身寮に住んでいた田中一人だった。翌日から俺は彼の寮の前に張り込みを始めた。朝、日の出前に起きてチャリで一時間かけて彼の最寄り駅まで。チャリをそこに停めると家の前まで歩く。そこで彼が起き出して出社するのを待つ。彼が家を出ると、その後をつけて一緒に職場まで。あとは退社を近くの喫茶店で一日待つ。彼が退社すると一緒に帰宅して、それからは彼が眠るまで夜中まで張り込み。終電もない時間になるからチャリ事務所まで帰ってくる。この生活を一週間続けた。睡眠時間は平均4時間ほどになった。正直堪える。

  何の成果も上がらず迎えた週末。俺はやはり朝から張り込みを続けていた。午前中は特に動きも無かったが、昼過ぎにどこかに出かけた。慌てて後をつける。最寄り駅から電車に乗り五駅先で降りた。駅から歩くこと十分。彼はうらぶれた雑居ビルに入っていった。

  エレベーター前の案内を見ると二階に『光の華』という宗教法人事務所を構えているらしい。田中は四時間ほどそこで過ごし、自分の家に帰った。それからは外出することなく就寝した。

  * * *

  田中の就寝を見届けてから事務所に帰ってきた俺は、早速ネットで『光の華』という宗教団体について調べてみた。最近規模を急激に拡大している新興宗教だという。その信者は多岐に渡り一般人のみならず芸能界司法警察機構政界にも少なから信者がいるそうだ。

  教祖中野興右衛門という人物で、45歳。バブル崩壊後、経済的に荒廃した日本を離れ、インドで十年間ブッダもかくやといった荒行を積み超自然的な能力を身につけたらしい。どんな人物なのか写真でもないものかと検索してみたが、一つも見つからなかった。なんでも、神秘性を保つために写真の類は一切撮っていないらしい。この情報化時代写真の一枚もないなんて、神秘性を通り越して不気味だ。まあ、逆にSNS今日の昼に何を食べたとか、誰と会ったとか、日常を垂れ流している宗教教祖なんていたら、それはそれで嫌だけれど。

  今度はこの宗教関係があると言われている人物を検索してみる。真偽は不明だが、ネット上のゴシップが大量に出てくる。あまり芸能界に詳しくない俺でも知った名前がちらほら見える。高橋圭一名前も見つかった。これで田中との繋がりが何なのか分かった。きっとこの宗教を通して関係があったのだろう。

  関連サイトを見るともなしにブラウジングしていると、一人のアイドルが目に留まる。西織あいか。19歳。明るい髪と、意思の強そうなぱっちりした猫のような瞳が印象的だ。売り出し中の駆け出しアイドルらしく、テレビで見たことはないが、かわいらしい。正直タイプだ。所属堀川プロダクション

  高橋圭一所属堀川プロダクションだった。同じ事務所で同じ宗教団体に属している芸能人二人。怪しい。

「確かめてみるか」

  * * *

  堀川プロダクションは中堅どころの芸能事務所だ。俺は事務所の入ったビルの向かいにある古本屋から、人の出入りを監視していた。まるで芸能人の追っかけになった気分だ。たまたま窓際の棚に陳列されていた、興味もない競馬マンガ立ち読みしながら待つこと三時間サングラスで顔を隠しているが、西織あいかと思しき人物が事務所から外に出てきた。

  急いで古本屋を出る。彼女は通りの角を曲がるところだった。見失わないよう小走りで後を追う。しばらく後をつけ、人通りが途絶えたのを確認して声をかけた。

「西織あいかだな」

  彼女は振り返って俺を一瞥すると、

「ファンの方? こういうの困るんですけど」

  と、不機嫌も露に言った。これで本当にアイドルが務まるのだろうかと、他人ごとながら心配になってくる。

別にファンじゃないが、ちょっと話が聞きたくてな」

  俺の話を聞いているのか聞いていないのか、はぁ~、と大きなため息をついたかと思うと、バックから携帯を取り出した。

もしもしマネージャーさん? ちょっと今すぐ来て欲しいんですけど……」

  彼女は有無をいわさず事務所に連絡を取り始めた。問題になるのは困る。焦った俺はとっさに、彼女の手から携帯を叩き落とした。

「ちょ……もがっ!」

  背中から手を回して羽交い締めにし、騒がれないよう口元を押さえる。

「騒ぐな! ちょっと話を聞くだけだから……」

  俺は囁くように言った。携帯からマネージャーと思しき男が、どうした!とか叫ぶ声が聞こえている。大事になるとまずい。

  彼女はしばらくもがもが暴れていたが、観念したのかやがて大人しくなった。

「よし。そのまま大人しくしてろよ」

  口元から手をどけても、騒ぎ出す様子はない。安心して羽交い締めにしていた力を抜いたら、彼女の体はずるりと腕の中から滑り落ちていった。

「え……」

  見れば彼女はぴくりともせずに地面の上に横たわっている。まさかまさか

「し、死んでる……」

  * * *

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2015-03-03

[] 『ソーシャルリンク』 その6

  事務所寝床に帰ってきた頃には始発が動き出す時間になっていた。興奮冷めやらぬままソファ腰掛ける。リュックから盗ってきた卒業アルバムを取り出した。パラパラとめくると、クラス集合写真の載っているページを見つかった。ポケットから高橋圭一写真を取り出し、ページにかざす。

  高橋圭一写真からは、今も四方八方に無数の関係が伸びている。その内の一本が、集合写真の上に伸びている。まず一人。期待通りだ。俺は全クラス写真から高橋圭一関係を維持している数人を見つけ出した。

  夕方まで一眠りすると、同じく卒業アルバムから見つけた電話番号を使って、さっき見つけた高橋圭一の元同級生達に電話をかけた。何気ない卒業アルバムの持つ情報としての価値の高さに驚く。そりゃあ個人情報保護が厳しくなるはずだ。

もしもし佐藤です」

  おばさんが甲高い声で電話に出た。佐藤って奴の母親だろう。

もしもし、私、佐藤君のクラスクラス委員をしていた佐々木と申します。覚えておいででしょうか?」

「は、はぁ……」

  覚えているはずがない。佐々木というクラス委員が居たのは本当だが、卒業アルバム写真の上で、二人の間には一切の繋がりがないのは確認済みだ。

佐藤君とは同じサッカー部チームメイトとして、仲良くやっていたのですが。話にだけでも、聞いていませんでしょうか?」

「そう言われてみれば、そうだったかしらねぇ」

  二人がサッカー部だったというのも本当だ。

「それで、ご用件は何でしょうか?」

高橋君のニュースは聞いてますよね? ほら、僕達、元同級生として高橋君には特別思い入れが……今回の事には、みんなショックを受けていまして。一度、ケジメと言いますか、僕達で集まって、話しておこうということになりまして……それで、佐藤君の今の連絡先をもらえませんか?」

  同様の手口で狙いをつけた元同級生、全員分の住所を手に入れた。

  * * *

  週末。洋服の青山で買い込んだ安いスーツに身を包み、俺は調べをつけた元同級生達の元を訪ねてまわっていた。全員高橋圭一と同じ年齢で、31歳だ。同じ高校卒業したはずなのに、それから十年以上も経つと二人として同じ人生を送って来なかったのが分かる。幸せな家庭を築いている者、そうでない者。卒業アルバムの中で凛々しい顔つきの少年が、立派な中年に育っていたり。

  これから訪れるのは都内大手企業独身寮だ。目的の部屋を見つけ、インターホンを鳴らす。

はいはい、どなた?」

  やがて、くたびれたトレーナー姿の男がドアを開けて顔を出した。

田中さんですね。私、こういう者なのですが……」

  俺は懐から警察手帳』を取り出し、彼の目の前に掲げた。マスキングテープステンシル活用して、それっぽい黒い手帳旭日章警視庁を金字でスプレーしただけの偽造警察手帳だ。何度も作り直してやっと完成した。力作だ。このタイプ警察手帳はもはや使われていないそうなのだが、疑われることはなかった。

警察の方が、何の用ですか?」

  いかにも警戒している。そりゃ突然訪問してきた警察なんて、歓迎はされないだろう。俺は偽造警察手帳を懐にしまい、代わりに高橋圭一写真を取り出した。

「ご存知でしょうが高校の元同級生だった高橋圭一都内連続児童誘拐殺人事件容疑者として取り調べを受けています。それで念のため、元同級生にもお話を伺ってまわっているんですよ」

「俺が何か知っているとでも?」

「いえ、全員に聞いていまして」

  俺は、ちょっとすまなそうな顔をして言った。

「何も知りませんよ。高橋とは、卒業以来会ってもいない。別の世界の住人でしたから」

「そうですか。ご協力ありがとうございました」

  俺は頭を下げて、その場を後にした。

  彼は嘘をついている。俺の目には高橋圭一写真から彼へ繋がる関係が見えていた。十年以上昔の元同級生などという、弱々しい関係ではなかった。それは、警察に嘘をついてでも隠さなければならないような関係だ。さて、一体何を隠しているんだろうね?

  * * *

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2015-03-01

[] 『ソーシャルリンク』 その5

  さて、この事件捜査すると決めたのはいいが、何から手を付けたらよいものか。まさか高橋圭一写真を持って、鎖の先に繋がっている共犯者が見つかるまで街をうろつくわけにもいかない。

  新聞週刊誌テレビインターネット。俺は事件関係しそうな情報を集められるだけ集めた。しかし、共犯者に繋がる情報は見つからなかった。テレビは連日、高橋容疑者について報道していた。派手な交友関係、爛れた異性関係、隠された変態趣味……史上最悪の犯罪者だ。容赦も何もない。

「こういう時って、なぜか卒業アルバムとか晒されるよな……」

  今回は特にめぼしい内容が書かれていなかったのか、報道されていないが。

卒アルか……」

  彼も学生だった時期があるわけで、当然学校に通っていれば人間関係が生まれるわけで。

  もしかしたら、彼の人間関係卒業アルバムから探れるかもしれない。卒業アルバムには卒業生写真が載っている。高橋圭一写真と突き合わせれば、もし今も関係が続いていれば分かるはずだ。

  ネット高橋圭一の経歴を検索する。都内にある高校に通っていたらしい。早速電話で問い合わせる。方々から問い合わせが殺到しているのだろう。何度かけても話し中だ。10回以上かけて、やっとつながった。

もしもし、○○高校事務所です」

  電話口の相手は疲れきった声で言った。

もしもし。私、佐々木探偵事務所佐々木誠也と申す者ですが、例の都内連続児童誘拐殺人事件について調べていまして……」

  すると相手はうんざりした口調で、

「そういうのは警察にまかせていますので」

  とだけ言って電話を切った。マスコミ警察ならいざ知らず、探偵への対応なんてこんなもんだろう。さて、どうするか。いっそマスコミ関係者を騙ろうか。しかし、図書室やそこらに保存されているであろう、アルバム現物を見せてもらわなくては困る。校内に入る時に身分証の提示くらいさせられるだろう。身分証の偽造? そんなスキル無いぞ。

「よし、学校に忍び込もう」

  ちょっと卒業アルバムを見せてもらうだけだ。そっと忍び込んで、そっと出てくる分にはバレやしないだろう。

  * * *

  その夜、草木眠る丑三つ時。俺は目立たないよう黒装束に身を包んで、件の高校の校門前に立っていた。校門は柵で閉じられているが、高さは2mもない。よじ登ろうと思えば、よじ登れる高さだ。俺は周囲に人が居ないことを確かめると、サッと柵を超え校内に侵入した。

  人目を避けて校舎の裏手にまわる。ガラス窓が一つあった。施錠されているが、何の変哲もないクレセント錠だ。俺は背負ってきたリュックの中からマイナスドライバー釣り糸を取り出した。サッシの隙間にマイナスドライバーを突っ込んで広げ、先を結んで輪っかを作った釣り糸を滑りこませる。その輪っかを錠に引っ掛け、引っ張れば……

  ガチャリ。音を立てて鍵が開いた。順調極まりない。窓を開けて校舎に侵入した。俺って天才じゃなかろうか。

  その時の俺には、最初に校門をよじ登った時点でモーションセンサーに引っかかっており、警備会社から警備員急行している途中だとは思いもよらなかった。

  俺は校舎をうろついて、図書室らしき部屋を見つけた。鍵がかかっていたが、ただの引き戸だったので力技で扉ごと外して中に入った。目当ての卒業アルバムは図書室の一番奥の棚にあった。高橋圭一卒業した年のものを抜き取る。後は彼の写真と付きあわせて確認するだけだ。

  カツン

  図書室の外の廊下から足音が聞こえた。心臓が飛び上がった。カツンカツンカツン……こちらに近づいてくる。

「おい、扉が外されているぞ」

「本当だ」

  なんてこった。懐中電灯を持った人影が二人、図書室に入ってきた。おそらく警備員だ。

「誰かいるのか!」

  俺は卒業アルバムを抱えたまま息を潜めた。どうしようどうしようどうしよう。

  二人組のうち、片方が入り口の前に立ち、片方が部屋を調べるために中に入ってきた。出入口は一つのみ。逃げ場は無い。

  薄暗くて二人の姿はぼんやりしか見えないが、間にある関係ははっきり見える。上司と部下だろう。部屋に入ってきたのが上司入り口を固めているのが部下。しかし、違和感がある。これはむしろ、義父と義理の息子の関係か? たまたま同じ会社家族で? いや、この関係もっと後ろめたい何かでは……?

  部屋を改めていた警備員がこちらに近づいてくる。あの本棚の角を曲がったら、俺の姿が見えるだろう。俺は隠れていた本棚の影から飛び出した。

「あっ、待て!」

  警備員懐中電灯で俺を照らす。俺は顔を見られないように手で隠しながら、叫んだ。

「おい、おっさん! あんたの部下、娘さんのことヤリ捨てしてるぞ!」

「なななななんでそれを!」

  思いっき狼狽える部下。その隙をついて、彼に体当たりをぶちかます。お互い派手に転倒するが、すぐさま立ち上がって猛ダッシュ。後ろでは警備員の二人が、お前だったのかとか、知りませんとか押し問答している。

  侵入した時に使った窓から外に出て、来た時は気づかなかった裏口か校外に出た。怪しまれない程度に走って高校から距離を取る。20分ほど走って、もう十分だろうという所で一息ついた。

「盗ってきてしまった……」

  手の中の卒業アルバムに目を落とす。これって、窃盗だよなぁ。

  ええい、やってしまったのは仕方がない。それもこれも、凶悪事件を解決に導くため! 結果オーライってことになるさ!

  * * *

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[] 『ソーシャルリンク』 その4

  佐々木探偵事務所占い屋の看板を下ろして、俺は事務所に新しい看板を掲げた。浮気調査專門の探偵をやることにした。人探しや素行調査も請け負おうかと思ったが、やはり浮気だ。なにせ浮気調査なら、調査対象は依頼主の夫か妻なのだから探す必要はない。それに情事現場を押さえるまでもなく、浮気相手と二人でいる様子を目にさえすれば、二人が不倫関係にあるかどうか知ることができる。簡単な仕事だ。

浮気、してますね」

  俺は女の写真を一目見て言った。

「やっぱりそうですか……」

  神妙にうなずく依頼主の男。

しかし、写真だけでよく分かりますね」

「まあ、長年のカンってやつですかね」

  俺の能力写真にも有効だ。姿さえ映っていれば問題ない。ただ、その繋がりが誰に向かっているかは分からないが。

  写真には20代後半の女の上半身が映っている。背中である黒髪で、美人に入るか入らないか微妙な顔つきの女だ。写真の中の彼女から、ドロドロしたどす黒い関係が何処かへ伸びている。おそらく、繋がった先は浮気相手だ。

  依頼主の旦那へも白い色の細い関係が伸びているが、いかにも弱々しい。茹で過ぎた素麺みたいだ。逆に旦那から妻には太くがっしりした関係が伸びている。二人の関係のちぐはぐさが忍ばれる。

  俺は依頼主と契約内容確認し、前金として10万円を受け取った。一日につき1万円。10日分だ。浮気相手が見つかった場合は、成功報酬として5万円貰うことになっている。10日かかると言ってあるが、そんなにかかりはしないだろう。チョロい商売だ。

  次の日から、早速俺は依頼主の家の前で張り込みを始めた。小奇麗だが小さな賃貸マンション子供が生まれたら引っ越すつもりでいたらしいが、未だに子宝に恵まれておらす、その機会がないのだとか。依頼主の部屋は4階、右から2番目。近所の公園のベンチに陣取って、人の出入りがないか注視している。俺は視力は良い方なので、裸眼で観察できる。怪しむ人も居ないだろう。

  初日は鳩にエサをやったり、近所のおじいさんと世間話をするだけで一日が終わった。依頼主の部屋には、監視対象ママ友が訪ねたのみで、男の出入りはなかった。次の日、監視対象は一度買い物に出ただけで、特に人と会う様子もなかった。

  翌日。張り込みを始めてから三日目。監視対象は昼前にめかし込んで出かけた。お、これは、と思って後をつける。JR地下鉄を乗り換えること40分。彼女都心ビジネスホテルに入っていった。一階がレストランになってるやつだ。

  少し時間を開けて俺もホテルへ入る。彼女レストランで男と会っていた。なんとも生き生きとした、女の顔で喋っている。二人は黒く濁った粘着関係で繋がっていた。間違いない。彼が浮気相手だろう。

  俺はスマートフォンで二人の写真を取り、ホテルを出た。依頼主は離婚のための証拠集めではなく、浮気を止めさせるための証拠が欲しいだけだそうだから、これで十分だろう。後はあの男の身元を調べれば一丁上がりだ。

  それから俺は男の方の後をつけ、住所や勤め先を調べあげた。報告書をまとめて依頼主に提出するまで五日。成功報酬を受け取って15万の売上だ。悪くない。悪くないのだが、最初の300万のインパクトが強すぎたせいか、どうも味気なく感じる。思っていたより楽な仕事じゃない。丸一日じっと張り込んでるのも、体は疲れない割に精神の疲労がひどい。

  もっと割のいい稼ぎ方はないものか。なんて考えながら、ぼーっとテレビを観ていたら、ニュース番組が始まった。経済サミットの開催。各国がなにがしに合意閣僚問題発言批判を強める野党。連日の猛暑アイス商戦の激化。うんぬん。

「次のニュースです。日本犯罪史上最悪とも呼ばれた、都内連続児童誘拐殺人事件容疑者として、芸能事務所堀川プロダクション所属の男が逮捕されました。逮捕されたのは、タレントの『タカミー』として知られる高橋圭一容疑者31歳です。警察によりますと、先月末から『先月行方不明になった女児と一緒に居たのを見た』といった複数目撃証言が寄せられ、高橋容疑者の自宅の家宅捜索に踏み切った所、行方不明になった女児の物と思われる衣服押収したとのことです。高橋容疑者は容疑を認めているとのことです」

  幼い女の子だけを狙って誘拐し、性的暴行をくわえた上に残忍な方法殺害するという、常軌を逸する凶悪犯罪犯人が捕まったらしい。それだけでもニュースバリューは高いのに、しか犯人芸能人。人気絶頂バンドマンだ。番組は長々と時間を取って、事件の経緯を伝えていた。しかし、俺はそれとは違った意味で画面に釘付けになった。

「それにしても、なぜ、高橋容疑者はこのような犯罪に手を染めたのでしょう?」

  アナウンサーに話しをふられたコメンテーターが分かったような解説を始める。やれ容疑者バンドマンとしては珍しくオタク趣味で有名だった、マンガアニメの影響だ、うんぬん。そういうテンプレートがあるのかなと思わせる、テンプレ通りの解説だ。

  それはともかく、気になることがある。画面に高橋容疑者映像が映る度に、俺の目には彼の持つ人間関係が見えている。さすが芸能人だけあって、すごい数の繋がりがある。彼から四方八方に伸びる関係のうち、見慣れない種類の関係があるのだ。彼の体には、無数の手錠つなげて作った鎖が巻き付いている。まさか警察がこんな拘束の仕方をするわけがないから、これは俺の目にしか見えていない、繋がりの一種だろう。その鎖の一方は画面の外の何処かへと伸びている。誰と繋がっているのかは分からないが、かなり強い関係だ。これは、何だろう?

  犯罪者……手錠……関係……犯罪者のつながり……

  ひらめくものがあった。これはもしや、この事件には彼の他にも共犯者がいるということではないか? おそらく警察も気づいていない。犯人犯行自白して一件落着したと思っている。つまり共犯者存在は俺しか知らない。そいつを見つけてやれば……

  瞬間、脳裏に映像が瞬く。

超能力探偵現る!』

『史上最悪の難事件を解決!』

『未解決事件の解決に警察特別に協力を要請!』

  新聞雑誌が俺の活躍を伝え、一躍有名人に。探偵業の合間に芸能活動なんかして、バラエティーやらCMやらに引っ張りだこ。

「これだ!」

  俺は事務所で一人、拳を突き上げた。待ってろよ共犯者、待ってろよ俺のセレブレティライフ

  * * *

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2015-02-25

[] 『ソーシャルリンク』 その3

  占い業はすぐ廃業した。あの占い屋に行くと必ず別れるという噂が立って、客足がぱったり途絶えてしまたからだ。また借金けが増えた。

「はぁ~。もう死のうかな」

  隣で雑誌立ち読みしていたオッサンがギョっとして俺を見た。ふらっと立ち寄ったコンビニマンガ立ち読みして、ついつい長居してしまった。ジュースでも買って出よう。適当清涼飲料水ペットボトルを手にとってレジへ向かう。

「150円になります

  バイトだろう。若い女の店員だ。かわいい。支払いを済ませ商品とお釣りを受け取って店を出ようとした時、レジの向こうから店長らしき中年男性彼女に声をかけた。

「よくやってるな」

  ぽんと肩に手を置き、店長彼女を労った。二人は、なにやら濃い紫色の、ねばねばと糸を引くような『繋がり』でつながっている。これは、もしや……。俺は一つの思いつきと共に店を出た。

  * * *

  数日後、深夜。俺は件のコンビニの前で人を待っていた。目的の人物が店から出てくると、すかさず声をかけた。

すみませんちょっとお話よろしいでしょうか?」

「はあ」

  声をかけたのはこの店の店長。彼はうろんげな目で俺を見返していた。それはそうだろう。俺は夜だというのにサングラスで顔を隠しているのだ。怪しまない方がおかしい。一気に本題に入る。

もしかしてあなた不倫をなさっていませんか?」

「なっ、なんのことだ?」

  驚き目を見開く中年

「立ち話もなんですから、詳しくは、あそこのファミレスででも話しましょう」

  彼は黙って俺についていきた。ファミレスでは適当料理飲み物を注文した。

「してますよね? 不倫

「何をバカなことを」

証拠ならあるんですよ」

  俺はポケットから印刷しておいた写真を取り出し、テーブルの上に放った。彼とあの若い女性店員がラブホテルに入っていく写真だ。

「……何が望みだ?」

  男はすっかり観念したらしい。

「300万だ」

「さっ、300万!?

  席から立ち上がって叫ぶ男。

「ちょ、落ち着いて。騒ぎになったらお互い困るでしょう」

  すとん、と彼は元通り腰を下ろした。

「300万……」

  放心したようにつぶやいている所に追い打ちをかける。

「お前、小学校に上がったばかりの娘がいるだろ。不倫離婚なんて事になったら娘に会えなくなるぞ」

「そっ、それだけは……」

  顔色が変わった。さらに畳み掛ける。

「娘にも会えず、慰謝料養育費を払うためだけに働く日々を想像してみろよ。元嫁が再婚して新しい生活を始める横で、お前は稼ぎの大半を持って行かれて、趣味も贅沢も何もできず、一人で死ぬまで過ごすんだ」

「くっ、くぅ~!」

  彼は自分の寂しい老後の姿を想像したのか、頭を抱えて唸っている。

「それに比べれば、今300万払うくらい、どうってことないだろう? な?」

「うっ……くっ……くくく……」

  気づけばいい年した中年おっさんが、嗚咽を漏らして泣いていた。かわいそうだが、身から出た錆ってやつだな。

「じゃあ明日、ここで同じ時間に待っているぞ」

  料理はまだ来ていないが、支払いを済ませて俺は店を出た。

  翌日、彼は本当に300万を持って来た。分厚い茶封筒に、銀行から下ろしたての札束を三つ入れて。俺に金を手渡す瞬間の、泣き笑いのような形相と言ったら、なかなか見れない類のものだった。これに懲りて、これからはまっとうな人生を歩んで行って欲しい。

  さて、それはともかく。300万。300万だ。事務所に帰ってから一枚一枚数えてみたが、本当に一万円札が300枚あった。こんなにまとまった金を稼いだのは、生まれて始めてのことだ。今までろくろく、稼げやしなかったのに。これこそ、ボロ儲けってやつじゃないか。またやるか。発覚しないだけで、不倫なんてそこら中にあふれている。俺はそれを簡単に見つけられる。まるで、金の成る木だ。

  しかし、そう何度もゆすりたかりが上手くいくとも思えない。いつか通報されて警察のお世話になるだろう。もっと合法的なやり方はないものか……。

  そうだ、ひらめいた。あるじゃないか、うってつけの職業が。

  * * *

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[] 『ソーシャルリンク』 その2

  統合失調症。ありもしない幻覚や幻聴に悩まされる精神病気認知の歪みから被害妄想に陥ることもある……

  読んでいた本を机に投げ出し、俺はソファに横になった。アパートを兼ねた賃貸事務所だ。自殺未遂をしたアパートは追い出された。無事に退院した俺は、膨らんだ借金を返すべく新しい事業を始めたのだ。

  自殺未遂から生還してから、俺の目にはそれまで見えなかった物が見えるようになった。『人と人の間の関係』が見えるようになったのだ。なぜかは分からない。ただの幻覚かもしれない。なんと言ってもうつ病持ちだったのだ。他の病気になっても不思議ではない。

  人間の脳の神秘って奴かもしれない。自殺に使った洗剤からたまたま特殊化学物質が発生して、その影響で眠っていた能力が目覚めたのかも。あるいは、酸欠によって脳の一部が死ぬことで、今までと違う脳の回路が活動を始めたのかもしれない。事故きっかけに画家音楽家になった事例もある。

  いずれにせよ、俺は超自然的な能力を手に入れた。窓から通りを歩く人々を眺める。人間社会的な生き物だ。様々な人が様々な人と『繋がり』を持って生きている。今の俺には、それが見える。

  『繋がり』は実に多種多様な見た目をしている。あの看護婦医者の間は運命赤い糸で繋がっていた。同じ恋人同士と思しき男女でも、もっとぼんやりした、細く白い糸で繋がった仲もある。『繋がり』は二人の関係象徴した見た目をしているらしい。燃え盛る炎や、逆に黒光りする重々しい鎖で繋がった仲もある。

  通りを若い夫婦幼稚園ぐらいの子供の親子連れが歩いている。全員が淡く光る、クリーム色の光のリボンで全身が包まれている。概ね、良い関係は明るい色をしている。

  スーツ姿のサラリーマンが二人歩いている。先輩と後輩のようだ。先輩から後輩には、蜘蛛の糸のような細くもやもやした線が伸び、後輩の全身をふんわりと包んでいる。後輩から先輩へは汚水を滴らせるヘドロが伸びている。人間関係は非対称だ。一方が特別に悪い感情を持っていなくても、逆もそうとは限らない。

  髪の毛のような細い関係四方八方に伸ばす若いOL、胴体に太いロープを一本だけ結びつけた中年男性。本当に人それぞれだ。人とどのような関係を築くかこそ、生き方のものなのだ

  その時、事務所の呼び鈴が鳴った。客だ。慌てて机の上の読みさしの本を椅子の下に放る。カーテンを閉めて部屋を薄暗くした上で、俺はもったいぶった雰囲気を作って言った。

「お入りなさい」

  事務所の扉を開け、制服姿の学生が入ってきた。

こんにちは~」

「ここがねぇ」

「ほんとに当たるのかよ」

「ほんとだって! キョーコもここで占ってもらったって!」

  見覚えがある。近所の中学校制服だ。男女ペアで六人。

「悩める子羊達よ、プリンス佐々木占いの館にようこそ。あなたの恋の行方を占ってしんぜよう」

  俺はこの能力を生かして占い屋を始めた。恋愛占い專門だ。お互いに気があるかどうかなんて、見れば分かるのだからチョロい商売だ。リーダー格らしき女子が言った。

「私達の恋愛がどれくらい続くか占ってください! まずは……」

  すかさず手を上げ、続く言葉を制止する。

「皆まで言わずとも分かっています

  男女が二人づつで六人だ。当然カップル三組で来たということだ。強く想い合っているカップルは、今の俺には一目で分かる。それを言い当てることで、『ホンモノ』という評判を立てるのだ。噂が噂を呼び、俺の占い屋は連日長蛇の列ができることだろう。さあ、年端も行かぬ中学生どもめ。超自然的な体験をさせてやるぜ!

「お名前を聞かせてもらって、よろしいですか?」

田中です」

佐藤神奈

「ニシーって呼ばれてます

「トモっでーす」

鈴木元一郎です」

「ササで」

  めいめい名乗る中学生達。友情空色リボンだ。太さはまちまちで、所々ピンと張り詰めていたり、余裕があったりするが全員が中学生らしい爽やかな友情で結ばれている。とても健康的だ。

  俺は友情とは違う、もっとねちっこく強い繋がりを持つ男女を見つけていった。計三本。実に素直だ。分かりやすい。

田中さんとニシー君、佐藤さんと鈴木君、トモさんとササ君が恋人同士ですね。どのカップルもお互いがお互いを強く想っています。他の誰よりも特別に思っていますよ。恋愛は長続きするでしょう」

  リーダー格のポニーテールチャーミングな田中さんクールビューティっぽい佐藤さん、お調子者っぽいトモさん。野郎どもは、どうでもいいけどだいたいイケメンだ。中学生だと言うのに、みんな実にかわいい。こんなかわいい彼女がいるのが羨ましい。

  しかし、何か様子がおかしい。六人の男女は全員、時が止まったかのように黙りこくっている。俺の言った事が信じられないといった顔だ。

「どういうことよ……」

  次の瞬間、もの凄い事が起きた。六人の間にあったパーティの飾り付けみたいな華やかなリボンが、一瞬でバラバラにちぎれ飛んだ。残ったのはどろどろの愛憎。

「ニシー、私とは付き合えないって言ったよね!?

「そっ、それは、ササがお前のこと好きだと思ってたから……」

「は? 俺がいつそんな事言ったよ?」

「ササっち! ちゃんと言ってくれたら、私、ゲンなんかと!」

「ゲンなんか? なんか? 鈴木君のことを悪く言わないでくれる?」

「はあー!? お前が一番……っ! 俺のこと振ったじゃねぇかよ!」

  激しく罵り合う中学生達。一言ごとに六人の間の関係は波うち、尖り、断裂し、何か濁った関係が新たに生まれるのを繰り返し──

「…………」

  重苦しい沈黙があたりを支配する頃には、彼らの関係ウニのような針でお互いを刺しあう物に変わっていた。これは、もしかして、とんでもない事をしてしまったのでは……?

「あ、あの~」

  全員の視線が俺に向く。

青春してるとこ悪いんですが、占い代、一人千円……」

「はぁ?」

  ギンギンに睨みをきかせてくる田中さん

「払うわけないでしょ! ふざけてんの!?

  彼女事務所の戸を乱暴に開けて、外に出た。無言で牽制あいながら、それに続く残りの五人。

「あっれー。おっかしいなぁ」

  占いなんてチョロい商売だったはずなのに。何がまずかったんだろう?

  * * *

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