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はてなキーワード: 門前払いとは

2024-04-18

イオンカードID登録が難しすぎて泣きそうになった

近所にウェルシアとかイオンスーパーがどんどん開店するから観念してイオンカードを作って届いたんだが、封書にあるようにスマホ登録しようにもイオン系支払いアプリ複数あって戸惑って、とりあえずめぼしいのダウンロードして、ウォレットアプリを開いたらスクエアIDログインしろって出てきて、こんなんカード作る時に登録たかな?って小一時間メールチェックで探して、新規ID作らなあかんの?って気付いて新規スクエアID作ってログインして入会ポイントもらったまではいいんだけど、次に先に登録していたウェルシアアプリWAONポイントポイント合算できるようにしたくて、アプリ経由でWAON POINTサイトに行ったんだけど、スクエアIDログインしようとすると「スクエアIDはもうすぐ終了するのでiAEONのIDログインしろ」ってページ遷移させられて、iAEONのIDなんて作った覚えがないか新規で作ろうとしたら「この電話番号登録済みだ」と断られて、登録した覚えないのにって不審に思いながらパスワード再発行手続きして、iAEONのIDをゲットしてWAONサイトログインするとiAEONの個人情報登録がされてないか登録してから出直してこいって門前払いされて、iAEONまで戻って個人情報登録して、WAONにやっとログインできると思ってログインしたら、ここでも再び個人情報登録させられることから始まって、それを入力してやっとWAONポイント統合手続きに進むことができて、めんどくさい手続きを終えられた。

2024-04-15

デジタル化が進んだおかげで人権を手に入れられている

デジタル化したせいで余計な作業が増えているという記事を読んだ。

https://blog.tinect.jp/?p=86085

自分80年代まれオッサン記事の著者よりも年配なのだが、これっぽっちも共感できなかった。と言うのも社会デジタル化が進んだ時代でなければ、まともな生活を送れていなかったであろうと断言出来るくらいデジタル技術に助けられているからだ。

子供の頃より発達障害の気があったのか、とにかく紙を使った事務作業的なことができなかった。手書き文字が汚すぎて第三者が読めない、学校で配布されるプリント類はまともに整理できないわ、授業の板書はただの走り書きになって見返しても意味不明になるわと、とにかく書類が扱えなかった。手帳を買ってもまともに記録できなくて予定管理ダメダメだった。

そんなわけで、高校までの授業態度を加味した学校の成績は壊滅的だったが、勉強自体はそこそこできたので大学進学はできた。大学生になると授業のレポート作成PCを使えるようになって生活が一変した。壊滅的だと思っていた事務能力が、PCのおかげで飛躍的に向上したのだ。

まず、まともに資料が作れるようになった。手書きノートと違って、誰でも美しい文字がかけて何度でも修正が効く。メモ帳テキスト形式文章を作っておけば、後から内容を検索して見返すことができる。PCのおかげで高校生まで苦手意識のあった資料作成が得意分野に変わったのだ。

次にデータ管理PC検索機能ソート機能には本当に助けられた。ファイル整理を一切しなくても、全文検索拡張子別に並べて日付ソートすれば目当ての資料が見つかるというのは最高すぎた。紙だとそうはいかないので大変だった。

自分場合

必要書類が見つからなくて棚をひっくり返す

数ヶ月後に別の書類必要になった時、前回の捜索でひっくり返したせいで資料がぐちゃぐちゃになって見つからさらにひっくり返して探しまくる

その次、別の書類必要となった時にはさらに棚が混沌としておりもはや発見困難…

というような悪循環を繰り返していたので、デジタル化によってようやくまともに資料管理ができるようになったのだ。

就職活動ときデジタル化に助けられた。そもそも手帳が使えない人だったので、PCからでも携帯からでも入力できるGoogleカレンダーがなければスケジュール管理不可能だった。履歴書だって手書きで作ると字が汚すぎて門前払い喰らっていたかもしれない。

学生の時点でこうなので、就職してからはなおさらである。紙ベース仕事する職場だったら、入社直後に社会不適合者のレッテルを貼られてしまい、干されてパワハラ受けて鬱で退職していたかもしれない。今の職場で15年以上働き続けて、いつしか管理職になり、今では部下を持ってそこそこ仕事が出来ているのはデジタル化のおかげとしか言いようがない。

仮に自分昭和平成初期に社外人になっていたかと思うとゾッとするので、デジタル化が進んだ時代に生きることができて本当に良かったと思っている。そんなわけで、この手の社会デジタル化の議論をする時は、効率の面だけでなくて発達障害の気のある人の救済になっているという側面についても、もう少し注目されても良いのではないかと思う。

2024-04-04

anond:20240404082814

入社して同じ環境で働けて反論してちゃん仕事して信頼関係を作れる時間があるならいいんだよ、別に

その点得意だし。仕事出来るマンから今まで働いたとこも褒めてくれたし。

メンバーとお客さんの中間プレッシャー半端なかったから荒むのは分かるけどよ、門前払いの志望者には関係ねえんだよ。たった30分という時間枠だぞ。しかも初対面だぞ? 初対面の相手に舐めた態度をとる面接官はどんな理由があろうとクソ。 

お前みたいに内部から反論できるやつは本当に貴重。そういうやつが面接の場に立つべきなんだ。ありがてえな。そのままクソ面接官を支えてやってくれ。嫌になったらやめていいけど。

仕事しないやつは知らねえ。クビにして正解。

2024-03-27

anond:20240327163740

それと向こうもわざわざ時間割いて落とすための面接なんかをやるくらいなら最初から書類で落としてる

「年齢で落とされた」「未経験から落とされた」ってのも正確じゃないと思う、

それを前提にして一応書類審査を通ってんだから向こうはそれは織り込み済みで時間を割いて面接の場を設けてる

書類を実力以上に盛りすぎたか、あるいは普通に面接でいい印象を残せなかっただけだよ

九州支社:

支社自体人事権はなく、採用は必ず本社を通す必要あり

元増田を支社の現地面接という体で門前払いしようかと思ったけど熱意に負けて本社に話を通すことにした

 

本社:

本来なら書類で落とすが、落とすと直接申し入れてきた支社の面目が立たないので、表面上支社の顔を立てるために書類は通したことにして面接不合格という体裁を取った

 

という経緯なら、採用する気ないけど形式的面接の場を設けるのもあり得るかなとは思った

実情はしらんけどね

2024-03-11

難関大学中退者には性犯罪者と同じ評価を下す

性犯罪者に対する社会の風当たりは厳しい。 最近四谷大塚講師Mが女子生徒をロリコン性犯罪者グループに売ったことで 中学受験業界全体が揺れている。 Mはおそらく大した罪には問われないだろう。 だからこそかも知れないが、「Mを死刑しろ」という声が絶えない。

なぜだろうか? それはきっと、以下2つの理由によるものだろう。

1.性犯罪社会にとって危険である

2.性犯罪者はどうせまた再犯する

1は自明だが、2の理由はなんだろうか?

そもそも犯罪者とは何だろうか? それは、犯罪を冒した人間のことである。 ではなぜ人は犯罪を冒すのだろうか? それは、犯罪を冒すことがその人にとって有益だと判断されたからだ。

ふつうの人は犯罪を冒さない。 なぜならば、犯罪を冒さなければ平穏生活が手に入るからだ。 言い換えると、ふつうの人の中では平穏生活が手に入ること > 犯罪を冒すこと という不等式が成り立っている。 しかし、犯罪者にとってはこの不等式が逆になっているのだ。 特に性犯罪のように意思を持って行わなければ成立しないもの場合はそうであるといえる。

この不等式は、ふつうの人にとっては絶対に逆にならないものだ。 でも犯罪者にとっては逆になっている。 これが何を意味するかというと、犯罪者は明らかにふつうでない感覚、あるいは人生観を持っている ということだ。

なぜだろうか? それはきっと、脳の気質レベルでなにかがふつうではないからだろう。 だから犯罪者のこの気質修正不能であり、 犯罪者はどうせまた再犯するということになる。 事実性犯罪者再犯率は極めて高い。

対象者のうち,調査対象となった性犯罪事件裁判確定から5年が経過した時点において服役中等の者を除いた1,484人について,罪名は問わずいずれかの再犯を行った者の比率である再犯率は20.7%であった。性犯罪再犯率は13.9%であり,全再犯を行った者のうちの約7割を占めていた。

昨今、東大京大といった難関大学中退する人間が目立つようになった。 SNSの影響うんぬんの前に、はっきりいって、頭が悪いんだろうと思っている。 ガイジと言っていい。

大学を22歳で卒業し、大学院を24歳で卒業するストレートに失敗する要因としては、 浪人留年中退の3つがあるが、 このうち就職における影響は、大きい順から 中退留年浪人となる。

中退は、そもそも高卒と同じ扱いになっているからというのもあるが、 特に難関大学においては別の理由もある。

難関大学卒業して、例えば京大卒になることと、 中退して高卒になることには大きな開きがある。 人生は全く違ったものになるだろう。 しかし、彼らはそれを放棄して中退という道を選んだことになる。 つまり彼らは、難関大学卒業して輝かしい学歴を手に入れることより、 中退して勉学の苦しみから解放されることを優先したのだ。 これは明らかにふつう感覚ではない。 これらの高みにたどり着くために、多くの人は子供の頃から塾に通い、 時には泣きながら勉強して、 それでもなお届かずに諦めたのだ。

日本大学卒業することはそう難しいことではない。 だから、あと少しだけ努力すればその高みに届いたはずなのに、 それすら辛いという理由放棄して中退してしまったということになる。

これは、平穏生活を手に入れることを難関大学卒の学歴を手に入れることに対応させて、 犯罪を冒すことを中退して楽になることに対応させれば、 性犯罪者論理と全く同じことに気づくだろう。

難関大学中退する人間は、大抵の場合仕事が出来ない。

これは以下のような理由による。

まず、仕事をするためにはそのプロダクトなりビジネスを ある程度はジブンゴト化する必要がある。 難関大学中退者というのは、自分人生という最重要プロダクトすら まともにジブンゴト化出来ずに放棄した人間であり、 このような人間が しょせんは他人定義したプロダクトなどをジブンゴト化することが出来るはずがあるだろうか(いやない)。

次に、なぜ彼らが大学中退することを選んだかというと、 これは大抵の場合勉強が嫌だったからだ。 彼らは多く場合アスペルガー気質があり、 好きなことはとにかく熱中するが、嫌いなことは絶対にやらないという 傾向がある。 このような傾向は、仕事をする上では致命的となる。

一方でふつう人間というのは そのような近視的なもの見方はせず、 より高い視点物事を見ることが出来る。 つまり自分人生にとって卒業ないし学歴がどういう価値があるかという包括的視点ものごとを見ることが出来るから、 興味のない科目や授業があったとしても、ある程度は受け入れることに成功し、 単位を落とすまでには至らない。

最後に、彼らは努力出来ない。 これは、嫌いなことに対して努力することが出来ないということでもあるが、 彼らは内心、中退したことを悔いている。 この後悔は、履歴書門前払いされるごとに深くなっていき、 次第に、こんなはずじゃなかったという思いに支配されることになる。 世の中のほとんどの大人は、もっと勉強して少しでも上位の大学に行けばよかったと後悔しているのである。 であれば、大卒になる権利すら自分放棄してしまった人間の後悔というのはこの比ではなく、 場合によっては自分を認めない社会に対する恨みすら抱くようになる。

このような人間は、中退せずに難関大学卒業した人生と、今の人生比較してしまい、 今の人生をこれ以上改善しようとは思わない。 なぜならば、その努力は、前者の場合に比べて報われる可能性が低いと考えるからである池江璃花子白血病から立ち直り、世界水泳に出場するまでに復活をしたが、 大抵の人間白血病になったら、仮にそれが治ったとしても、またトップレベル選手を目指そうとはならない。 なぜならば、白血病治療において抗がん剤放射線治療をした影響によって 自分身体は確実に弱化しており、努力しても虚しいだけだと考えるからである。 こうした状況において最大の努力をしてトップレベルまでカムバック出来るのは、 池江璃花子池江璃花子からに他ならない。 ふつう人間は、今日ほんの少し疲れているだけでも、今日はお休み明日から本気出すと言って それを繰り返すものである

では、低学歴はどうだろうか。 低学歴も、高学歴になることを諦めているのだから、 同様の論理適用出来るのではないかと思うかも知れない。

その考えは、大体は合っているが、性犯罪者というほどにはならない。

東進林修は、最後の授業においてこのようなことを言うらしい。

「これから一ヶ月間、必死勉強しろ必死勉強すれば、結果がどうであれ、人生の糧になる。 必死勉強しなければ、結果がどうであれば、 自分は一ヶ月間すら必死努力出来ない人間なのだと 生涯苛まれることになる。」

この論理学歴の高低に適用すると、 仮に必死勉強した結果が低学歴なのだとしたら、それは別に構わない。 しかし、必死勉強せずに低学歴なのだとしたら、その人は確実にだめだということになる。 ただ残酷なことに、最大に努力した結果低学歴なのだとしたら、 それはやっぱりだめということになるから結論として低学歴はやっぱりだめということになる。

実際、使えるか使えないかは概ね出身大学偏差値と相関がある。 特に論理思考力など仕事をする上で重要能力は、 低学歴の人には備わっていないことが多い。 生まれつき知能指数が低い場合受精しかやり直すしかないが、 そうでない場合でも、思考力というのは思考しなければ養われることはない。 難関大学問題思考力を要求するため、受験生の中には その訓練のために難問を何時間も考え続けたという経験をしたものが少なくない。 中学受験出身者の論理思考力が高いのは、膨大な量の論理パズルを幼少期に訓練しているからだ。 だから低学歴基本的には使えない。

しかし、その使えない度は、難関中退者よりはマシだとは言える。 大学受験は時の運もあるし、環境によって十分な準備を出来なかった人もいるだろう。 それに、大卒高卒の差に比べれば、大学偏差値の高低はそこまで大きな問題ではないから、 誰しもが最大限の努力をするという前提には無理がある。 実際、マーチ関関同立レベルで十分に高学歴という価値観を持っている人の方が大多数であることは間違いない。

から偏差値が低い大学出身人間でも、 大学に入ってから努力をして、そこから伸びてくるというケースはある。 しかしそれは決して一般的ではない。

生成AIに対する過激発言は、最終的には「クリエイターの敵である自公政権を倒せ」って扇動収束していくので、

誰が何の為に、どう言う意図を持って発言しているのかが分かりやすい。

クリエイタークリエイターで「私達を全面的100%支持するなら味方だが、1%でも異論を持つなら敵だ、徹底的に叩きのめせ」って言う過激な1ビット思考なので、

判断を保留にしている相手を説得して自分達の味方に引き入れる事はできない。これはリベラル扇動された末路と考えれば妥当か。

結局、インボイス反対運動の時のように、署名集めるだけ集めてノーアポ突撃提出に行って門前払いされたのを、

国民の声無視する自公政権」と言う印象付けに使われた挙げ句、提出はUSBメモリって言う阿呆みたいなオチがついて終わるだけのような気がする。

まるで成長していない…。

2024-03-09

anond:20240309151807

じゃあそこが合わなくて体持たなくなった時、さっきのレスの手使え

とりあえず頭の隅にでも保険として覚えておいたから少しは気が楽になると思う

でも役所できれば早く辞めた方が良いと思うよ

うそう言う福祉仕事ばかり増えるだろうし、非正規と使えない女や育児社員ばかり増えて、普通の戦力が漸減していくの目に見えてるし

予算人口減ってるからってことで絶対増やさないだろうし

男なら割と売り手だし、公務員ってだけで門前払いを食らうことは昔より減ってると思う(ただし男に限る)

2024-03-08

門前払いにしたりクビにしたりして食べている人もいる

そうしないと成り立たないからね

2024-03-07

アノン棄却は敗訴ではない。裁判所門前払いされただけ」

https://x.com/obruwcsfgtbzcti/status/1765612217150693467?s=46

教祖様裁判所相手にされてない人扱いするってこれもう半分バカにしてるだろ

「文春が刑事上の証拠はないと認めた、松本氏の件はデマ」と話題だが

過去に似た流れがあったことを、世間は忘れているのではないかと思う。

1999年週刊文春は元ジュニア達による性被害告発を、大々的に報道した。ジャニー氏と事務所名誉毀損訴訟を起こすが、東京高裁2002年に性加害の真実性を認める判決を下した。重要なのは裁判少年たちへの「性加害の真実性が認められた」にも関わらず、ジャニー喜多川氏は逮捕されることなく、刑事責任を問われることもなかったという事実だ。

刑事責任を問う」には、被害者が児童であれば直後に加害者の精液等を採取して被害届を出したり、加害者自ら暴行の様子を撮影して映像を保管していたなど、よほどの直接的証拠が残らなければ難しい。文春のA子さんのケースのように、事前にスマホを取り上げられて密室暴行をされたという流れが事実であれば、そもそも物的証拠は残りようがない。

これに限らず多くの性犯罪がそうで、密室内で行われる暴行は、そもそも物的証拠が非常に残りにくい。そのため警察性犯罪被害届は門前払いにしたがる。被害者は精神状態麻痺しており、トラウマのものを扱う聴取裁判に耐えうる人は少ない。結果として、人が人に重い精神障害を負わせるような暴行が起きたとしても、日本では殆どは裁かれることなく野放しになる。刑事事件として被害が認めらるハードルは非常に高い。

文春編集局長の「刑事事件として起訴するための証拠はない」という発言を「今になって証拠がなかったと認めた、デマ記事だった」とするのは単なるミスリードだし、時期尚早だとも思う。民事裁判では状況が異なる。刑事事件として扱うための物的証拠はない=暴行はなかった ではなく、単に証拠不十分で不起訴になるだろうということだ。

先に挙げたジャニーズの裁判のように、刑事事件としての物的証拠がなくとも(そもそも残りようがないが)、民事では、証言状況証拠重要視される。双方の主張をつきあわせて矛盾がないか調べ、状況証拠を照らし合わせ、時間をかけて真偽を問うことになる。このとき、もしも報道通りだとしたら、裏付けはそれなりに出せるはずだ。被害を訴える人々の、事件があったとされる日以降の精神科への通院歴、LINE等で友人や家族被害について相談していた電磁的記録、これらを時を遡って捏造することは難しい。(性的サービスのない)マッサージ店における暴行の件であれば、松本氏に性的要求をされ即退職したという店員出禁になったにも関わらず翌日に偽名で来店した松本氏に腕力で頭を押さえつけられ暴行を受けたとされる店員複数店員が当時その場で対応している。第三者を含めた証人や、状況証拠はそれなりに揃っているはずだ。

刑事事件としての起訴はもとより無理であって、これから民事裁判真実性が問われるだけの話だと思う。注意点として日本法律では、内容が真実であっても名誉毀損は成立する。報道内容について「過度に侮辱的な表現がある」「社会的ダメージが大きい」「報道公益性がない」などを争点にすれば、加害が真実であるかは問わず松本氏に勝算はある。だからこそ訴訟を起こしたのだろうとも思うが。

そのとき世間は「週刊誌が負けて賠償金を払った」というタイトルしか読まないだろうし、「無実だった」という印象を世間に与えることができる。園子温監督のケースでは、訴訟相手週刊誌和解し「事実と異なる内容で、全文削除させた」と強気の表明をしたが、そもそも被害を訴えていた女優さんは自死されていて、真偽は不明のままだ。そうやって何もかもがうやむやになり、忘れられ、また性犯罪告発があれば、とりあえず疑って全力で叩くことから始める。(いじめパワハラ告発ではそうはならない、ずっと冷静に話を聞く)建前はどうあれ、性加害の欲求を持つ人が大勢いることを本当は知りながら。

どれだけの人が似たような訴えを起こしても、世間は冷静に耳を傾けることなく、永久に同じことを焼き直し続けるのだと思う。


その他、ネット世論に思うこと。

「なぜ警察に行かなかったのか、なぜ週刊誌でいうのか」

法務省実施した性犯罪調査によると、警察被害届を受理した事件数は、推定被害者数の4.71%しかない。性犯罪に遭った人は、直後は否認麻痺状態に陥り、すぐに行動できる人は非常に少ない。例えるなら、全身を轢かれて重体になった人に対して「すぐに自力で立ち上がって動けないのはおかしい」と非難しているようなことに近い。PTSDを負えば、一生涯精神科に通院しかねない深刻な後遺症が残るのが、性犯罪だ。警察聴取裁判に耐えうる人は少ない。トラウマを受けた人は加害者への恐怖心が非常に強く、再加害の危険本能的に回避しようとする。どうにか勇気を出して警察に行っても「証拠がないので難しい」と、被害届をつっぱねられるケースも多い。一言でいうと当人精神状態環境が整っていない。

相手日本全国で名が知られ、ファン大勢いる人であれば、なおさら警察被害届を出せないだろうと思う。ジャニー当事者の会では、激しい誹謗中傷を浴びた男性自死している。最高峰弁護士を雇える権力者と、法廷一般人対峙できるものだろうか?ただでさえボロボロ状態で。ずっと時間が経ち、(優秀な弁護士を雇うことのできる)大きな週刊誌後ろ盾があり、かつ他にも同様の被害を訴える人が多いと知らされて、やっと世間被害告発をできるようになる心理は、同じ立場に立ったら本当は理解できるはずだと思う。当時泣き寝入り選択したこと非難し、そのため虚偽であると決めつけるのはあまりにも理不尽だと思う。

「のこのこホテルに行った方が悪い」

立場上下関係がなく、最初から二人でホテルに行こうと提案されていたなら、あるいはそうかもしれないしか新人立場で「失礼があればこの界隈で歩けなくなる」と事前に脅され、複数の男女の飲み会を「VIPを招いたので、週刊誌対策ホテルの部屋飲みに変更しますね」と当日になってLINEで通知された流れが事実だとしたら、かなり話が違う。その「飲み会」の趣旨が明確でない上に、意思決定をする時間を十分に与えられておらず、芸能界の強固な上下関係からキャンセルしづらい立場に置かれている。

ちなみにこれは不同意性交等罪の構成要件ひとつ経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって、受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること」に当たるが、法律は時を遡って適用されないため、今回の件では問うことができない。単に相手立場の弱さにつけこんではいけないという話だ。

スマホを持った馬乗り写真がある、スマホ没収されていないという証言がある」

女性スマホを持って松本氏にまたがる写真は、性加害を告発された飲み会とは別の飲み会真逆の印象を与える写真で、ミスリードされている。セクシー女優霜月るな氏が「記事にあるギャルは私だと思いますが出鱈目です、楽しい飲み会でした」と主張したのも大阪の異なる飲み会。ちなみにこの方は女性を集めるアテンド役をしたと自ら書き、1月14日時点で「松本さんがいないテレビ面白くない、喜んで参加したくせに。告発者はビッチ」といった内容をSNS投稿している。

週刊誌正義じゃない、デマだらけ」

デマも多いが、真実告発した記事も多い。その記事を扱う記者編集長によって異なる。週刊誌正義でも悪でもなく、単なる媒体だと思う。

一方的な言い分を鵜呑みにして、冤罪を生むべきではない」

もっともだが、そもそも松本氏は逮捕されていない。告発を信じるも信じないも、世論割れている。同じような被害を訴える人が沢山いるというだけの状況だ。松本氏は「事実無根である」として名誉毀損訴訟を提起しており、言い分は一方的でもない。片方の主張を鵜呑みにするべきではないが「とりあえず話を聞く」ということをせずに、頭から否定して告発者を叩くことが(日本では)性犯罪においてはお決まりの流れになっているように感じる。伊藤詩織氏、ジャニーズの件でも、ネット胡散臭い冤罪だと主張しては熾烈なバッシングを繰り広げたが、最終的に被害を認める判決が出ている。

2024-03-01

兄が憎い

兄は何をやらせても人並み以上にでき、そしてそれ以上に嫌な奴だった。自分ができる側であることを鼻にかけてもたついている他人馬鹿にしてくる、そう言う人間だった。逆に俺は何をしてもコツを掴むのに時間がかかる方だったのでよく兄のいじめの標的にされた。

兄に馬鹿にされて、俺は向いてないんだと色々な事を諦めてきた。勉強スポーツもそれ以外の趣味も誇れるところはなく、唯一身長では最終的に兄に勝てそうなところだけが救いだった。幸い実家零細企業を営んでおり、外に出てやっていけるだけの自信も無かった俺は後を継ぐことにした。兄は家業を継ぐつもりはなかったようで、親戚中見渡しても中卒と高卒半々の環境からその親戚連中でも知っているような大学合格した。

これだけならまだ良い。単なる出来の良い兄と出涸らしの弟のよくある話だろう。その後、兄は結婚して変わった。最初あんな嫌な奴が結婚したところですぐに愛想を尽かされると思っていた。でも結婚して子供が産まれて、今は仕事家事育児もこなす優しいお父さんなんだそうだ。兄が常に子供に優しく話しかけている様子を見て母は「人ってこんなに変わるのね」と驚いている。

変わるのね、じゃないんだよ。勝手過去にするな。例えば俺は未だに人前で歌う事ができない。その理由は、昔兄に歌の下手さを死ぬほど馬鹿にされたからだ。兄にいじめられたのは過去だとしても、その影響は過去じゃない。過ぎた過去は変えられないのだとしても、せめて兄の子供が同じように、馬鹿にされてひねくれて自尊心を失いながら育たないとフェアじゃない。

俺が高校生で兄が大学生の頃、兄が「本気で家業を継ぎたいと思っているのか、自分がやりたい道はないのか」と聞いてきたことがある。ふざけるなよ。学歴を手に入れてどこにでも行けるお前と違って、お前に馬鹿にされて何も手に入れられなかった俺には選べる道なんてなかった。どの面下げてそんなことを聞けるのか。

今俺は30歳で年収300万、このまま順調に家業を継いだとしても500〜600万がいいところだろう。恋人はできたことがないし、きっとこの条件では結婚相談所も門前払い大学院を出た兄はもっと貰っているんだろう、でも俺は毎年、兄の子供たちにお年玉を渡さなければいけない。

何が書きたいのかわからなくなってきた。ここに書き切れない、兄の悪行が沢山ある。一人でゲームしていたところを友達と遊ぶから強制的ゲーム機を奪い取られたとか、文章にしてしまうと一つ一つはなんでもない。でもそれらが積み重なって俺は兄が憎いし、すっかり過去のことにしようとしている奴らが許せない。

2024-02-29

事務は女が扶養内でするもの。男たるもの肉体労働営業をしなければらならない。

そのどちらもできない私はどこにも採用されない。

人手不足ってどこの話?いくら人手不足でも、その業務経験者以外は門前払いされるし、

官公庁事務しかほとんど経験のない50前の男を雇う会社は10000%ブラック

入社したら最後帰宅することは一切許されない。例え道端で倒れていても、鞭を打って働けと罵倒されるまで。

2024-02-28

anond:20240228171818

それ完全にあなたお気持ちじゃん

試しに詐欺罪告訴してみたらいいんじゃないかな

別に俺もインチキくさい商売嫌いだから非常にいいことだと思います

おそらく門前払いされるだろうけど

2024-02-24

anond:20240224084332

ノリが良くない性格は体よく門前払いされてノリのいい人だけ採用でいいよな

2024-02-23

ビッグモーターを辞めなければよかった。

自分ビッグモーターに勤めていたけど、天地神明に誓って不正はしていない。

しろ不正が許せないから辞めた。

でも辞めなければよかった。

伊藤忠社員になれたかもしれないのに。

前職がビッグモーターというだけで、転職しようにも、500社から門前払いされた。

嫁と子供を養っていかないといけないのに、ハロワ職員にも「こればかりはしょうがない」と見放された。

もう●ぬしかないのか。

2024-02-18

anond:20240218192624

IT屋として。

アイデアを出す側はなんの責任も負わない。これが結構イラつくポイントになる。

フワッとした思いつきを相談された段階でも、設計にどれくらい、実装にどれくらい、保守に何人くらい、全体的な予算はこれくらいで社内で通る確率はどんなもんってのは大体わかる。で、費用対効果として甚だ疑問が湧くことは多い。やる意味もなければ通る見込みもないものゴミみたいなアイデアを持ってきてばかりのやつってのは多い。そのゴミみたいなアイデアでも、受け取ったらケツ持たなきゃいけないから、決裁権持った人がわかるように、わざわざ断られるための資料作ったりしなきゃいけなくなる。

これが決裁権持ってて予算握っててリスペクトを持って相談しにきてくれる方だとまるで違うのだけど、そういう人が持ってくる話はアイデアの質も違うことも多く、門前払いするものでもない。


まぁつまりは、IT屋を巻き込まない時点で負け確定なのよ。その人がどうなのかは知らんけど、俺の周りには無責任草案のことを提案だと思ってるバカばっかりなので書いてみただけです。増田が当てはまらないならそれに越したことはないです。

2024-02-16

anond:20240216112349

氷河期面接固定電話じゃないと失礼で、フリーメールは失礼でキャリアプロバイダメールアドレスじゃないと門前払い普通時代だったぞ。

うーん、これは団塊妄想

ただ実際のところ、氷河期は同じ大学出身でも異常に能力が低く、他責的で攻撃的な反社思想の持ち主が多かったので、氷河期自体門前払いされてたのは事実だね。

2024-02-12

これだけコミュ力社会になったのに大企業総合職高卒門前払いしてるのはなんでだろ

しろ昭和時代みたいに高卒ウェルカム的な採用活動に戻る流れに思えるのに。

2024-02-10

漫画編集者の端くれだったことがある


青年向け漫画編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである

本日記は『セクシー田中さん』の件とは関係ありません。

働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくま編集プロダクションである出版社編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請け下請けだ。出版社出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品のものを作って、編プロ雑誌本体を作って、その制作過程印刷所やデザイン事務所といった専門集団関係することになる。

イマイチ説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマンガ絵を作り、建築事務所が基本設計~詳細(実施)設計をして、出てきた成果物を元に大手建設会社施工監理し、地元にある中小事業者が実際の土木建築作業をする。

自分が勤めていたのは、この例でいうところの建築事務所だ。受益者(国民=漫画読者)の希望に応えたい組織があって、そこから依頼を受けて動いている関係会社ひとつ。そういうアナロジーだ。

出版社との役割分担は、そこまで分離しているわけでもない。漫画編集者といえば、昔の手塚治虫ほかの自伝みたいに、漫画家とアツいやり取りをしているイメージがある。ああいう、企画経営制作現場の間にあるような仕事は、出版社社員が直接することもあれば、編プロ出版社(編集部)のオフィスを間借りして行うこともある。

前者の例だと、マガジンサンデーチャンピオンなどだ。コンビニ書店にほぼ必ず置いてあるレベル漫画誌。大手出版社総合職コース入社した人が、(編集取材制作、資材、宣伝マーケティング、総務経理人事その他事務)といった多くの部門ひとつである漫画編集部に割り振られて其処に居る。

後者の例だと、大手出版社が出している漫画誌でも、あなたが聞いたことのないやつもけっこうあると思う。そういうのは、編プロ出版社(編集部)の仕事を丸ごと請けて実施していることが多い。自分は、そういう会社で働いていた。職場自体大手出版社の中にあるが、いわゆる委託先の社員だった。別の言い方をすると、親雑誌に対する子雑誌関係

ほかの長文増田記事を見るに、あまりたくさん書けない仕様のようである。何文字までかは知らないが、文字制限があると思う。本当は何万字でも書きたいのだが、あくま自分が書きたいだけであって、あなたが読みたいとは限らない。一万字以内になるよう心掛ける。以下に、自分が関わった漫画家を2人だけ紹介しよう。最後に所感を述べて終わりにする。

その2人(A先生とB先生。どちらも若手)と私は、分水嶺のような関係追記;わかりにくい表現ですいません。ブクマカのBuchicatさんコメントのとおりです)だった。ある日、私が担当していた漫画家のA先生が新作の企画提案に来ていて、同じタイミングで別の編集者のところに持ち込みをしたのがB先生だった。その別の編集者が不得手なジャンルだったこともあり、A先生との話が終わった後で、私も一緒にB先生作品を読んだ。

その後、編集部責任者を交えた会議で、私が引き続きA先生の新作の担当者に決まった。新人であるB先生担当になる可能性もあったが、そうならなかったのは、今の漫画界の一界隈にとって幸運なことだった。



A先生について

A先生は、雰囲気が暗めだった。人間性まで暗いというわけではなく、心を開くと明け透けになるタイプだった。モードに入ると饒舌になる。

弊誌では、読み切りを何度か掲載したことがあった。アシスタント経験あり。小さい賞を取ったことがある。ヒット作はないが、若き漫画家としてはキャリアがあった。

画力が抜群だった。小学校中学校で、学習ノートフシギダネの絵とかをソラでゲームパッケージそのまんまに描く子がいただろう。とにかく天賦の才を持っていた。最小限の画量で、それでいて迫力と感情に溢れた1枚1枚を描く。そういう人だった。

難点は、マジメすぎるところか。少し前にやっていたアニメだと、チェンソーマンに登場するアキくんか(少し前……?)。とにかくマジメだった。いや、やはり『直向き』に訂正する。

A先生は、少年誌に見合わない重たいテーマに挑むことがあった。今でもそうだ。彼のマンガには『緩さ』がない。それもいいところなのだが。私は好きだった。はっきりいって。が、読者の傾向に合っているか微妙だった。

子どもの頃から漫画が好きだったらしい。中学生の頃のイラストを見せてもらうと、俄然キャラクターへの愛に溢れる作画を見ることができた。中学生らしい、プロには程遠いクオリティなのだが、しかし見ていて違和感がないというか、自然にくっきり入ってくる。

私という人間は、具体例で物事説明する癖がある。上の「中学生らしいイラスト」を別の事例で表現すると……「うるせ~!!知らね~!!FINALFANT ASY」(短縮URLhttps://x.gd/L5cc4)だろうか。以前、いつぞやかのid=pptppc2さんのブックマークコメントきっかけで元ネタを知ることになった。

あの時のA先生イラストは、ベルセルクセルピコだったと思うが、力強い表現だったのを覚えている。セルピコファルネーゼを抱きかかえて、

申し訳ありません 道案内を頼まれまして 少し席を外していましたもので」

と言うシーンの模写だった。

さて、そんなA先生だったが、ある時これまた重量級のテーマで描きたいものがあるという。先ほどの、編集部での新企画提案の話だ。

その際、A先生からプロットをもらい、私のデスクで拝見させてもらったところ……うちの雑誌では持て余しそうだった。作品の質が低ければ普通に打ち切りになりそうで、作品の質が高くても――弊誌の売上規模だと会社グループ全体の機会損失になりそうだった。私の前でパイプ椅子にかけているA先生は、不安げな面持ちだった。

内部の話で悪いが、例えば「甲」という雑誌亜流「乙」という雑誌があるとする。ビッグコミック(オリジナルスピリッツスペリオール)みたいな感じだ。この時、甲と乙に明確な上下関係があった場合、乙誌に掲載された漫画が甲誌に引き抜かれることがある。その際、甲誌の編集部から言われるのが、

「なぜうちの編集部に見せなかった?」

という意見だ。これは、ストレートに言われる場合もあれば、暗に言われる場合もある。だが、事前に上流の雑誌に見せていたとして、多くの場合玉虫色の返事があるだけだったりする。

話を戻そう。この時の自分は、編集部自分デスクのあたりでA先生次回作を見せてもらっている。確か缶コーヒーを飲んでいた。

自分としては、A先生マンガを弊誌に載せたいと思っていたが、先ほど述べたとおり、後ろ髪を引かれる思いもあった。社会派少年漫画というのは扱いが難しい。その作品が「あしたのジョー」の影響を受けているのは明白だった。「A先生であれば、きっと面白い作品にしてくれるのだろうな」という期待はあった。

うーん、大いに悩むところだ。どうしよう。思いあぐねていたところで、別の編集者から声がかかった。要約するとこんなところか。

「持ち込みに来た人がいる。私の専門じゃないので判断が難しい。門前払いにするレベルではないので、あなた判断を仰ぎたい。上の人間は今出かけている」

要するに、自分の専門外なので判断できないよ、と言っている。ここも会社なので、編集者の上には当然上司がいる。その人達がいなければ同輩に相談するのが基本だ(余談だが私は後輩だった)。こういう原則一般会社と変わらない。

その『別の編集者』というのは、儚い感じの純文系が得意なタイプだった。一番わかりやすい喩えは……『はちみつクローバー』みたいなやつだ。ああいうのが得意な人だった。

その時は、A先生との話が終わったら行くと告げた。それで、しばらくそのまま話を続けた。

「この作品はい意味で重たいねちょっと考える時間がほしい」

と言って、その日は解散した。A先生は、「お願いします!」と言ってパイプ椅子を立ち、そのまま帰っていった。いつもだったら喫茶店ご飯をおごっている。

A先生は、『いい子』だった。あまり感情は出さないけれど、人間に対する愛を持っている。そういう子だった。私が当時、A先生ご飯を奢って、彼がおいしそうな表情で食べている時、私は幸せだった。A先生幸福だと、自分幸福だと思えた。A先生漫画という手段で自らを表現している時、まるで自分もそれに劣らぬような喜びを得ていた。

ヘンな表現かもしれないが、例えば読者がA先生を褒めている時、自分A先生との区別がなくなっているというか。彼のことが、自分ことみたいに嬉しかった。これは愛なのだろうか。



○ B先生について

持ち込み部屋に行くと、別の編集者と、持ち込みに来た子が対面で座っていた(ちょこんと挨拶をしてくれた)。自分が座る席には作品が置いてあった。綴じられていない原稿用紙がある。ページ数にして30枚ほどだった。もっと多かったかもしれない。記憶あやしい

実際、B先生作品面白かった。コテコテの学園ものかと思いきや、登場人物それぞれに適度な制約があって、キャラクターも立っていた。これまでのキャリアを聞き取ったところ、作品雑誌掲載されたことがあるようだ。アシスタント経験もある。

絵の方は、自分がこういうのも大変失礼だが、上手な方ではなかった。どちらかというと、脚本や設定、キャラ作りが得手のように映った。当人情熱を注いでいる箇所はすぐにわかる。キャラ絵が有名漫画家の影響を受けているとか、キャラクター台詞回しがハリウッド映画風とか、背景や小物を手を抜くことなく全部描いているとか、そんな具合に。

光るものがある作家だった。これを見抜けないようなのはモグリ――そんなレベルで輝いていた。

私は作品を読み終えた後で、「ちょっと待ってね」と自席に戻り、少し残っていた缶コーヒーを飲み干して、思案を重ねつつ持ち込み部屋に戻った(どうするのが最良かわからないケースだった……)。

それで、テーブルではこういうやりとりをした。

私「イイ作品だと思います特にセリフ回しにセンスを感じます掲載ができるとかここでは言えないけど、話は通してみますね」

B「ありがとうございます

私「それで、担当はね……縁なので。あなたがするのがいいのでは?」

編「私よりもほかの人がいいと思いますもっと才能を引き出せる人が……」※小さい声で

私「いや、でも恋愛描いてるよ。エンタメだけどいいんじゃない」(こいつ、作家の前でアホなこと抜かしよって)

編「難しいです」

私「でもこれ、縁だよ」(意識が低すぎる……)

編「ほかの作家さんも抱えてるので。いっぱいいっぱいです」

私「わかりました」(トラブル回避のため後で編集長に説明しとこう)

B「すいません。僕の作品はどうなるんですか?」

私「後日連絡しますね。必ずしまから、それまでは他誌への持ち込みは待っていただけますか」

B「あの、はい。できればですが、早めでお願いします。一週間くらいでなんとかなりますか」

私「なんとかしてみます

作品のものと、作家プロフィールと、付属資料コピーを取らせてもらって、彼には外で缶コーヒーを奢った。ビル入り口まで送ったところまではいい気分だったが、正直、身に余る事態だった。

持ち込み作家の才能がありすぎるのも考えものだ。嬉しい悲鳴というやつ。誰が担当に付くかで今後の雑誌の売り上げに影響がある。重大な意思決定ということになる。

最悪、『進撃の巨人』の時みたいに優れた作家を逃してしま可能性がある。あれも、実際は諌山先生門前払いではなく、週刊少年ジャンプ担当が付くか付かないか微妙ラインだったらしい。それで、誰が担当になるかを押し付けあっている間に諌山先生が他雑誌に持ち込んでしまった、という話が業界団体公的飲み会で囁かれていた。



○ その後~

B先生についてだが、一週間後に担当編集が決まった。「別の編集者」でもなく私でもない。当時、若手のひとりだった20代の子が任されることになった。編集部トップを交えてB先生原稿コピーを読んだのだが、「若い感性が光る。年齢が同じくらいの人と組ませる方がいいのでは?」という結論になった。

その20代の子は、上の組織からこっちに出向してきている子で、いわば武者修行の身だった。一流大学出で、本社プロパー社員。いわゆる総合職である

最初は、私に選択権があった。B先生担当になる道もあった。だが当時の私は多忙であり、月に何度も会社に寝泊まりするレベルだった。新人は抱えるべきではない。しかし、才能のある子だから迷いがある。

A先生のこともあった。彼のあの作品を世に出してやりたい。もっと有名にしてあげたい。そんな想いがあった。

私が悩んでいるうちに、例の20代の子が手を挙げたのだ。私としても、彼のやる気と知性と直向きさは買っている。諸手を上げて賛成した。

今思えば、正しい選択だった。もし私がB先生担当になっていたら、面白い恋愛エンタメを楽しめる読者の数は減っていただろう。これでよかったのだ。

以後のB先生は、例の持込漫画ブラッシュアップを続けた。翌年には、晴れて弊誌に第一話が掲載されることになった。さらに以後は、担当編集とともに二人三脚で躍進を続け、イケイドンドンの勢いを保ったまま、一度も息切れすることなスターダム上り詰めた。今では漫画家として世に知られている。

一方で、私が担当を続けたA先生は地道な努力を続けた。

上で挙げたA先生の意欲作は、読者層に合っていなかった。それでも、高い画力シナリオ構成の上手さがあったのだろう。その意欲作は、連載期間を積み重ねる度にファンの数が増えていった(業界的には、Amazon第一巻のレビュー数が人気の代替変数になることが知られている)。

今では、A先生は親雑誌で連載を勝ち取るまでになった。去年だったか。彼の作品コンビニ立ち読みする機会があったのだが、やはり突き抜けた画力だった。週刊連載であそこまでの画力というのはまずない。



2024年現在、私は東京を離れて田舎暮らしている。地元町役場Uターン就職して、実家農業を手伝いながらスローライフに近い生活を送っている。

実は、編集者だった当時、働きすぎて病気になった。ある日、下腹部の辺りに違和感を覚えて、血の塊のようなものが血管を這っている感覚があった。病院に行くと、「遅くても明日中に入院しなさい」という医者から指導があった。

それなりに重い病気にかかってしまった。一応は死亡リスクもある。数か月ほど入院した後、どうしようかと考えて、考えて、考えて……編集部に復帰後は、労働を最小限にしつつ転職活動スタートした。

A先生については、幸いだった。彼の意欲作とは最終回まで付き合うことができた。私が退院した後、無事完結を迎えることができた。あしたのジョーに比べればハッピーエンドだった。

入院中に、A先生とB先生がお見舞いに来てくれたのを覚えている。ほかの編集仲間も来てくれた。A先生は、テンションが低めで、何を考えているのかわからないこともあるのだが、人間への基本的な愛というか、思いやりがある人だった。

もう40才を過ぎている。はてなユーザーの中では平均的な年齢か。思えば齢を重ねたものだが、当時の日々は今でも夢の中に出てくる。

若いから編集者をやってきた。身体を壊さなければ続けていたのかというと、多分そうだろう。でも、今の生活も悪くないと感じている。自分語りはここまでにして、締めにしよう。

もしあなたが、Webでも紙媒体でもいい。気になる漫画作品を見つけたとする。面白いものを見つけたと感じたら、ひとまず買ってみるのがいい。Webだと1話単位で売っている。

ひとかどの漫画家というのは、自らが産み出すモノを本気で高めにいっている。あなたフィーリングが合ったのなら、ひとまず1巻だけでも読んでみる方がQOL高まると思う。ハズレを引くことはあるだろうが、アタリだってちゃんとある人生は運試しである

2024-02-07

anond:20240206173958

テメエこの野郎ォオオオオオオオオオ

気力がない?空白12年35歳職歴無し無職派遣登録しようとして門前払いされた俺を何だと思っとるんじゃワレええええええええええええええ!!!!!!!!

いやまあ話は分かるやで、

ご両親は医者スンナ医師免許取れたから知能レベル医師の域まで届かない子息が生まれ可能性なんて頭になかったんやろね

頭にないがゆえに一つのテンプレートに当てはめようとして取り返しのつかないことになってしまう(まあ実家が太けりゃ人生を楽しむという意味での取り返しはある程度つくやろけど)

金は有るが想像力が欠落したクソ親の股からまれたことに同情申し上げます

でもさあ実家が太いんなら色々楽しめることあるじゃん?

ワイは昨日はお散歩中に雨に打たれてショーシャンクごっこして帰って寒かったし

野永氏のレシピハンバーグ作ったら激ウマで氏の他のレシピも試す気マンマンやし

AIイラスト作ってキャラ設定も作ってその子で3回シコった

今も合間にスケベ絵ポチポチしてる

金がなくても割とたのし

人生は志と好奇心

気力は何か楽しいことを見つけた時に湧くもの

楽しいことを続けたいと思ったとき勤労意欲が湧くもんや

遊び尽くして才能の無さを自覚したその先に労働意欲が湧く人もおる

元増田実家が太いということでもうちょっと高尚な遊びができるやろ

とりあえず家名を人質にクソ親に金せびって、ちょっとでも興味があることをやってみておもくそ遊ぶことをオススメしたい

親御さんもやらかしたことを自覚しててホイホイ金出すやろ

というか親御さんには黙って金を出す以外の選択肢がない

出さんようなら毎日昼間っから散歩してご近所さん挨拶もしてその身を世に晒し無職アピールして復讐したれ

体面を重んじる者には恥を晒すことが最も効く

ご近所さんからの「息子さんは何やってらっしゃる人なの?」という質問に窮する御両親の姿を想像すると愉快やろ?

遊ぶのは早い方が良いということを申し上げておきますやで

(加えて貴増田には内省力が有る程度備わっているようなので超えちゃいけないラインを超えることはないと信じておりますやで)

2024-02-02

anond:20240202174109

一緒に酒飲んだり飯食った後のホテルでのセックスが性加害っていう訴えは基本的門前払いで良いと思うわ。

あの時は嫌だと言えない雰囲気我慢したけど実は嫌だった。証拠は私の心。ってアホちゃうか?

自分は本気だったのに相手は遊びだったか復讐のために相手の男を性犯罪者に仕立て上げることも可能からな今の風潮だと。

ガキじゃねえんだから嫌なら意思表明しろ、証跡を残せ。それで初めて訴える権利を得られるって方がフェアだと思う。

異論あるの元々女に縁のないシコ猿くらいやろ。

2024-01-21

学歴フィルターが有能な本当の理由

人事の体裁を傷つけず円滑に採用が進むのは表の理由

この門前払いシステムが有能な本当の理由は、本当にやる気があって門前払いに納得出来ない奴は自分から様々な手段を使ってなんとか組織に潜り込もうと勝手アクセスしてくる点にある。

頭の物差しを測って切り捨てるだけではなく、切り捨てた中から激しく光るものを持ってる奴は自分から勝手に名乗り出てくるシステム

うその時点で営業マンとしては十分な資質を備えているし、こういうタフなタイプは今時の純粋培養辟易してる様々な部署からヒキが強い。

これはうちの話だが、東京私大熊本支社にたった1人しかいないOBを探し出してアポを取り熊本へと向かいその熱意に感動した熊本支社の管理職支社長経由で推薦出してリク採・フィルター全部すっ飛ばし採用ルートに乗せて総合職採用したことある。

恐らくバブルの頃まで遡っても、そのOB以来となる大東亜クラス大学から総合職採用になった。

普通に旧帝早慶の子に負けない熱意で頑張ってるよ。

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