はてなキーワード: 誤用とは
この辺、ブクマカの奴らがどこまで自覚的かあやしいから、一応、強調しておくわ。
もちろん、「自分にとって役に立っていない」という実感から出発して、(なんらかの理論的な接合点を提示して)「世の中の大半の人にとっても役に立っていない」という立論をすること自体が無理筋なわけではない。
しかし、三角関数をめぐる議論と同様、「社会システムの維持・運用・改善において、どのような役割を果たしているか」を充分に理解して初めて、それを主張する権利があるんじゃないのか、と思う。
言うまでもなく三角関数の社会的な実利の最たるものは、工学の分野における設計・計算・分析、さらにはその背景にある数学的思考法そのものへの貢献だよな?
じゃあ、漢文は?
これに対する答えが全く思いつかない奴は「能力不足により学習成果を碌に得られなかったせいで、勉強に意味がないと思っている馬鹿」だから、発言資格なしな。
【参考】
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/m-dojo.hatenadiary.com/entry/2024/03/01/033138
最近なんかブクマカの傾向が変わって、自分の頭で考えることが苦手で権威に弱い奴が増えているから、わかりやすいように、まず権威を引っ張ってきてやるな。
日本の文学は漢字に非ずや、日本の文学は漢文崩しに非ずや、漢字を用ゆるの法を解せずして、能く文を作ることを得んや、真に文に長ぜんとする者、多く漢文を読まざる可らず
まあ、僕が言いたいことは中江兆民が全部言ってくれているなって感じなんだけど、自論として敷衍すると、主に以下のことを主張したい。
(1)現代社会において(おそらく歴史的にも)、最重視されているのは言語コミュニケーションであり、非言語コミュニケーションは補助的役割しか果たしていない。
(2)よって、社会全体の「言語運用能力」の水準維持・向上は、優先順位が著しく高い。
(3)日本社会においては現代日本語の運用能力が重要であるが、現代日本語は突然変異的に現れたものではなく、漢文や古文といった歴史的蓄積を基盤として成り立っている。
(4)したがって、義務教育において漢文の語彙・修辞を学習することは、多くの人が現代日本語における表現技法に長じることに繋がり、より豊かな自己表現・他者理解の実現という形で、社会全体の福利に資するものである。
(1)と(2)は、まあ大体の人が同意してくれるかと思うけど、一応補足すると、たとえば、「勉強ができない小学生はまず国語ができていない」っていうのはよく指摘されているよな?
なんでって、そりゃ「学習は言語による伝達が前提とされているから」だよな。
これは歴史的に過去の蓄積の継承には言語が最も重要な手段だったからだよね。だって、対面なら非言語的な手法もある程度役に立つけど、時間的・距離的制約からして対面による伝達のみに頼るのは非効率すぎるよね。
今となっては、動画や音声を記録してそれを広く伝播させることも可能にはなったけれど、それだって結局かなりの部分を言語に依存しているよね。
世界中を探せば、たとえば言語ではなく音楽を用いたコミュニケーションを重視する民族が存在するかもしれないけど、そういった方法論は全くヘゲモニーを握っていないよね?
「画像」を共有するインスタ、「動画」を共有するTikTok、それぞれそれなりに流行ったけど、これらがSNSの最大勢力か?違うよね、ここでも「言語」を共有するコミュニケーションツールが最大勢力よね。
したがって、「言語」の問題は、他の「音楽」とか「美術」とかと同列に語ることはできない。
個々の認知・思考への影響もあるけれども、それ以上に社会全体の問題として、人類の発展を支えてきた知恵・知識の継承、認識の共有による社会形成といった点において、「言語」こそが最優先と言ってもいい。
で、どっちかっていうと、(3)や(4)の方が意見の分かれるところだよね。
この辺は実感がない人が一定数いても仕方がないかなとも思うので、いくつか具体例を挙げていく。
たとえば、語彙のレベルでは「五十歩百歩」とか「鼎の軽重を問う」とかになる訳だけど、もう少し広く文章表現にも関係している。
冒頭で書いた「教養なき輩に教養が何たるかを語ることができようか」は【反語】という表現技法で、これ漢文由来です。(もちろん英語にも反語的な表現はあるけど、日本語の文章表現の由来は漢文の方。)
「すべからく~だ」の誤用がちょくちょく話題になるけど、これ【返読文字】という漢文の読み下し技法を由来とする表現だね。(漢文的には「須らく~べし」)
あと、よくあるのは、【対句】かな。「Aはα、Bはβ」みたいなやつ。
杜甫の『春望』の「感時花濺涙 恨別鳥驚心」(時に感じて 花にも涙を濺ぎ 別れを恨んで 鳥にも心を驚かす)が典型例。
項羽の『垓下の歌』の抜山蓋世、正確には「力抜山兮気蓋世」(力山を抜き 気世を覆う)も有名だけど、厳密には対句とはちょっと違うのかな。
それと、結構重要な影響を及ぼしているのが、「同じようなことを複数回表現したいときに、できる限り同じ言葉を使わない」というルール。
冒頭で僕が書いた「能力不足により学習成果を碌に得られなかったせいで、勉強に意味がないと思っている」っていう文章だけど、これ「勉強が苦手だったせいで、勉強による成果が得られなかったせいで、勉強に意味がないと思っている」という表現だったら、どう?
なんだか頭悪そうに見えるし、その点を置いておいても、同じ単語が出てくるせいで目が滑ってあんまり頭に入ってこなくない?
要するに、見栄えが悪いという美学の問題でもあるんだけど、読みやすさや読み手に浮かぶイメージの豊かさの観点から、できる限り、別の語彙で(=表現を吟味し、言葉を尽くして)語るのが良い文章ということだし、これは漢文から大いに技法を学べるところなの。
文化的影響の側面を言い出したら、たとえば井伏鱒二の「さよならだけが人生だ」とかかなり色々あるけど、実利の話としては脱線かもしれないし、そこはまあいいや。
とりあえず、ざっとした話としては、「漢文は現代日本語の語彙・表現・リズムに大きく貢献しているし、それは無意識のうちに現代日本語話者に多大な影響を及ぼしている」とだけ理解してくれればいい。
漢文を学ぶことは現代日本語を学ぶことであり、これ抜きに豊かな文章表現はできない。
できるっていうんなら、実例を持ってきやがれ、ってんだ。
(実際、本当にそういうものがあるのなら、日本語の新たな可能性だから、見てみたいと思う。)
優先度が低い
こっちは優先度が高いと思っていて、その理由を「言語の重要性」と「日本語における漢文の重要性」としてるので、「優先度が低い」とだけ主張しても平行線なのよ。
どちらかの点を否定する論拠がほしい。
現代数学だって当然に突然変異ではなく歴史的蓄積を基盤として成り立つものであるが、数学能力を育むためにユークリッドの原論から始めようという奴はおらぬ。
一理ある。
ただ、問題は、現代日本語の「修辞学」を学ぶ方法がほとんどなく、事実上、漢文がそれを補っている、っていうことなのよ。
断片的な読解テクニックは教えてもらえても、まともに「修辞学」を習えた覚えがない。それを言うなら漢文だって充分ではないけど、有用度は漢文の方がかなり高いと思う。
まあ、しょせん僕の経験でしかないので、ある程度多くの人の共通体験として、「現代文の授業のおかけでこれが身に着いたよね」というのが明確になれば、議論も落ち着くのかもしれない。
そうだっけか。
僕は中一で漢文、中三で三角関数を習ったけど、私立の中高一貫だったので、カリキュラムがいびつだったからなのかも。
もしかして、普通の公立の中学・高校の学校教育のことわかってないかもしらんね。
なるほど、2022年から「論理国語」という科目が増えたんだね。ものを知らずに思い込みで主張して申し訳ない。
https://www.taishukan.co.jp/kokugo/product/?type=textbook&id=63
カリキュラムを見ると、「定義」「具体的/抽象的」「立場・対比・対立・仮説」「統計・分析・分類」等に重点を置いているみたいで良さそうだね。
これを必修化してはどうか、というのはよくわかる。
熟語は中国語に由来してるから、基本的には漢語の語順(SVO)が適応されることになる。
ただ、和製漢語については日本語の語順で作られているものも存在する。
・酒造(OV):酒を(O)造る(V)だから「造酒」が正しい
・鬼滅(OV):鬼を(O)滅ぼす(V)だから「滅鬼」が正しい
「店休日」についてだけど「店を(O)休む(V)日」だから「休店日」が正しく、「定休日」は「定めて(副詞)休む(V)日」だから「定休日」が正しい。
※ここで「正しい」と書いたのは漢文構造に従っているという意味であり、漢文構造に従ってない漢語が「間違っている」というつもりはなく、日本語構造に従った漢語もまた中世から見られる伝統的なものであると補足しておきます
増田が覚える違和感は漢文構造に反していることが原因だと思う。
ただ、日本語の語順に従った熟語には「酒造」「人選」など定着しているものも多く、漢語の語順に従っていないという理由だけで誤用であるとは一概には言えない。
(ちなみに「調剤」は、「ととのえる、調合する」という意味を持つ「調」と、「薬を配合する」という意味を持つ「剤」を並べたVVの構造で、「進行」などと同じで似た動詞を並べた型みたいです。)
鯖と錆が読みも漢字も似ているのなんでなんだろう
語源が同じなのかな
ぐぐりましょうね
こういうときは漢字の「鯖」の語源と大和言葉の「さば」の語源の両面から攻めないといけない
さば
→小さい歯を意味する「小歯」「狭歯」という説、あるいは多数で群れをなすことから多いことを意味する古語「サハ」が濁音化して「サバ」になった説
→いわゆる「わびさび」の「さび」と同じ語源か、すなわち古びたものを意味する「寂び」、これをさらに遡ると「荒び」
うーむ、「さば」と「さび」で音が似ているのは偶然と
じゃあ「靑」のつくりが「さば」みたいな読みをするのかな?……って、それはない
音読みの音が似ているならともかく
音読みなら「セイ」と読みたくなるわな
そうか、この疑問って「似た漢字の音読みが似るのはよくあるというか当たり前だけど、似た漢字で訓読みが似るのは珍しい」という発想から来たものだったのだなあ
銅が錆びると青くなるから「錆」……と思いたくなるが、どうもその説は薄そうだ
元々は金属の澄んだ音を表す漢字だった?澄んだ様子を表す「靑」が「金」とくっついた漢字ということか
それが日本で誤用されて金属の酸化したアレを指すようになったという説か←なぜ誤用されたのか?ここの疑問を掘るのも面白そう
じゃあ鯖の方の成り立ちはなんやねん
もともとは魚や肉を混ぜて煮た料理を「鯖」としていた?なんか怪しいサイトばっかでてくるな
それがサバが青々とした魚だから「鯖」という漢字をあてた……ということらしい
両方ともたまたま青に連想される性質を持っていたからってこと?
まとめると
「さば」と「さび」の音が似ているのは偶然
「さば」と「さび」の両方がたまたま青っぽい性質を持っていたから「鯖」と「錆」の漢字があてられた←「錆」の説明を端折りすぎだろ
こういうことって結構あるんだよな
なんか関連のありそうな二つの言葉の語源を調べたら全然違うってこと
「偶然なわけない、釈然としない」と言う気持ちを「偶然だぞ」と説き伏し組み伏せるパワーが必要になる
---
あーそうだ、「青」じゃなくて「靑」なのは何故なのかって視点での調べ方はしてなかったな
「靑」が使われてある程度日本でメジャーな漢字は画竜点睛の「睛」くらいか
鯖と錆でつくりが旧字の青なのは同じ理由があるのか?という疑問文を作ることが出来るか
これも偶然くさいなあ(未調査)
---
おすすめエントリに出てきた「帝王切開の語源のややこしさの話」って日記がおもしろかった
語源を調べるのが好きって人はやっぱそこそこの数いるんだな
というか、こういう自称調査する最高学府(わざとなので誤用とかいいです)とこれに同調する連中に深い深い闇を感じる。ネタ抜きにジャニーズレベルの
学問が社会選別以上の意味を持たない国はネタ抜きに遅かれ早かれこうなる
2020-02-22 | W・イアン・リプキン教授(疫学、神経学および病理学の人。SARSとか研究してたらしい) いわく https://anond.hatelabo.jp/20200222143917#
2020-12-18 |https://anond.hatelabo.jp/20201218213410#
死にかけたは比喩だが39度以上の熱が3日以上続いた。フツーにインフルってますやんクソがと思ったわ
ワイは打たんぞ
2020-12-18|https://anond.hatelabo.jp/20201218222743#
たぶん出ないと思うぞ
インフルエンザワクチンの接種で死んでる人はほぼ毎年いて公的機関も統計取ってるが
すべての人に問題が出ないことを保証するものではありませんってヤツ
基礎疾患がある人はなんて雑な括りではなく、○○がある人は○○%の確率で重症化すると通達・備えるけど
今は出来たばっかで無いからな
2022-07-22 |ワイくんはコロナはただの風邪派じゃ無いけど反ワクやが? https://anond.hatelabo.jp/20220722132004#
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9272/?ST=m_news
コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院、ジョン・スノウ冠教授で同大学院感染症・免疫学センターのディレクターを務めるW・イアン・リプキン(W. Ian Lipkin)氏は、
「もし世界中の全ての人にワクチンを接種するとしたら、ある人がワクチンに対して副作用を起こす可能性は、MERSを発症する可能性よりも高いだろう」と話す。
◆予防の鍵はラクダ
SARSのときにはウイルスを媒介する動物の駆除が制圧を早めたように、MERSのさらなる感染拡大を止めることが何より望まれるという点では誰もが一致している。
リプキン氏は、最も有効なのがラクダだと期待する。MERSの予防ワクチンを人に接種するのではなく、感染拡大の鍵を握っているらしいラクダへの接種に焦点を移した方がよい。「宿主としてのラクダを根絶すれば、MERSを抑え込む合理的な一撃になるだろう」とリプキン氏。
ラクダ用ワクチンの開発であれば、人間用ワクチンの開発よりも安く、早く、容易に実現するだろうし、人間の場合に比べて安全性の懸念も小さいとリプキン氏は話す。
副反応について関連増田
https://anond.hatelabo.jp/20200406222223#
anond:20240206223125 anond:20240206180507 anond:20240206193933 anond:20240206163012 anond:20240207082332 anond:20240207134435 anond:20240207141421