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2021-06-21

2021年アニメ、ほぼ悪口

シャドーハウス

原作改変したことアニメ版を見た身からも途中が飛んだことがはっきりわかる印象に。

ラム可愛い

ゴジラS.P<シンギュラポイント

ハードSFらしいかったるい説明と、学者だけで全て済ませてしまう展開はどっかの小説で見た印象。小説家が脚本を描くとSFを使ったサスペンスに終止してエンタメを考えない悪例として刻まれたと思う。基本有川と銘だけが事件解決してゆく形式で、ほかがおまけ、という雑な配分もハードSF小説くさくて正直ある意味では小説作法無視しまくってる。都合の良い狂言回し人間使い捨て無駄字数を増やすのがハードSF作法に見えて仕方がない。加藤侍とかいらんでしょ、狂言回しにすらなってないし。SF解説サスペンスに仕立て上げる、という手法古典SFで見られる手法だけども、映像分野に合わないんですよ。ずーっと地味なやり取りが続くだけだから

ゴジラじゃなくても成立しただろ、という印象を受けた人が少なからずいたはず。

ヒロアカ五期

個人的には好きです。オールマイトからエンデヴァーに移り変わったあとの一戦も熱く、オールマイト不在の隙間を埋めてくれましたし、潜入捜査しているホークスや隠された能力に目覚める未だ成長途中のデクくんなど普通に面白さが継続できてるのが良い。今期はきのこがかわいかった。

SSSS.DYNAZENON

前回よりも惰性で作っちゃった感じ。過去に思いを残した人々が精算し、狭っ苦しくて制限だらけの今に戻るという普遍的テーマ

Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-

SFカテゴリで見ちゃだめです。少なくともはてなでは。ただし物語としてはリゼロの作者だけあって過去改変や世界の変容をテーマ化していて、タイムリープものとしては(同一人物と遭遇するシーンの記憶がないのでリープかな)まあまあだったんじゃないかと思う。この作者の肝は熱血と涙にあるので、そこを受け取りたかった人は刺さったと思う。筆者はおっさんだし壮大なヒロイズム自己同一視できるほど夢は抱いていないので、若い人が感動してくれたら宜しいかと。こういうナウシカみたいな壮大な世界を一人で背負う、ってことに聖女性を見いだせません。だって増田だってクズばっかなのに人を救いたいと思いますかって話。

ちなみに物語的になんで人を救いたくならないかって、Vivyとその周辺にいるのがAIばっかだからです。AIに対する人権とか、Vivyが苦しかった際に救ってくれた人間とか、そういう感情移入させるシチュエーションがない。だからVivyやマツモト博士勝手に一人で戦って死んだ話にしか見えない。物語を作る際に思い入れる「環境」を作れてない。Vivyが救うトァクのメンバーの実情もスピンオフにしなきゃならないほど語られない。そんな意味では24構成にしてもいいくらいなんだけど、削りながらでももっと感情移入できるキャラを増やせたとは思う。トァクなんて敵対してただけなのに救いたくないですよね、あんなもん。感情移入と逆のことやってんですよ。

仕組みに振り切るのか、人間ドラマに振り切るのか作者も配分に頭を悩ませたんじゃないかな。

ぐちゃぐちゃ言ってます悪感情はないんですよね。ただ佳作感しかないというか。

戦闘員派遣します!

途中まで見て予約がかぶって潰れちゃったのでそのまま放置。このすばよりパワーダウンしてるので見逃してもいいかな感しかなかった。なんかぼんやり見てても頭に入ってくるタイプじゃなく、他のことしながら見てると頭に入らなかったのでそれもまずかったなと。要するにこのすばを期待した層をある意味で裏切った感じがするというか。ほんとよそ見しながらなので的はずれなこと言ってる可能性あり。

ドラゴン、家を買う

ダークホースじゃないかとぼけドラゴンと飄々とした魔王、アホの姫が物件を買い求めながらじんわりと旅する。騒がしすぎないのもいい。力を抜いて見られるコメディで、深夜アニメの本道だと思う。

憂国モリアーティ二期

女子向けだが正直見たかったのに一期見逃した枠。

ひげを剃る。そして女子高生を拾う

単なる男子よしよしアニメかと思いきや、実は子育てアニメだった件。誰もが途中で「あーもういいからやっちゃえば?」と思っただろう。でも実のところ、このアニメは男のナイト気取り欲求を満たす効果を持っていて、安易ヒロイズムに酔いやすいやつがハマるアニメの一つだと思います普通あん女子高生みたらヤバそうだから関わらないほうが良さそうだ、という思考が最適解として頭をよぎります

ちなみに、ヒロインエアーズロックまっぷたつに割れレベルのブスだったらどうするんでしょうか。これはもう無理でしょう。成立しません。何が成立しないかって、物語的にブスでも通用するかってこととルッキズムは別問題からです。

MARS RED

国の上層部が作り出した金剛鉄兵と、別に組織された零機関。そして物語中に挿話される舞台サロメなど。これらの話はキャラクターの背後にある一人の女の話に絡んでいて、デフロット君と前田義信の奇妙な縁など明らかになる。

丁寧な作りなんだけどいかんせん小粒な感じがある。サロメや他の挿話を十全に知らないと理解できない気もする。原作知ってる人なら言いたいことが山ほどあるんじゃないだろうか。

天スラ日記

天スラはキャラ楽しいので日常系に耐えうるのもわかるものの、延々とやられると中だるみするんだなという話。

聖女の魔力は万能です

マイン司書やるあれの空気感をなんとなく感じつつ視聴。かなり王道少女漫画的で、イケメンのあれと仲良くなってゆく過程うつむきながら逃げ回るなど、まあそりゃ受けやすいと思います。ただしひねくれた女子以外。イケメンに気に入られない自分と比べてしまって辛いらしいね。なんでそんなところに自分が登場するのか謎ですが。おっさん的にはありだと思います

擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD

地味だけど今期で一番人情に振り切った作品じゃないかと。時代劇意識した作り、子連れ狼などのモチーフ復讐と許しの葛藤という普遍的テーマ古典的ながら骨太だとは思います。ただ、名作かって言うとそうじゃなくて、今となってはなくなった形式を今やってみたという作品かと。

究極進化したフルダイブRPG現実よりもクソゲーだったら

中身がニコニコ旧2ch的。ヤンデレクズ陰謀家など嫌な感じのキャラをやり尽くしてんだけど、嫌な性格って実はテンプレ化しやすいな、という印象。話自体おバカ系なんだけど、それ以外に感想は出てこない。エンディングの「だいだいだい好き」の部位はおそらく「Die」だと思います

スーパーカブ

なんか良さげだと持って見始めたら、作者が炎上して延焼すらせず燃え尽きて終了した悲惨アニメ二次絵もどういうわけか自分の周辺では見ません。渋のランキングにもあまり見なかったような。中身も深みがありそうでなにもない作風で、原作文体も正直うまいとは到底言えない文章力なので、「増田カブ」というふざけた二次創作がはかどりました。これは単なる雰囲気アニメでしょう。礼子と小熊がでかいカブを引っこ抜いて、や~ん大きい、などという下らない同人誌が出ることを期待しています。あと、恵庭嫉妬のあまりコーヒープールを作って小熊の殺害を企てるエピソードも見てみたいですね。

ゾンビランドサガ リベンジ

うーん。安定しちゃったかな。はっちゃけてほしかったですね。メディアミックスとかスケベ心が出たんでしょうか。

普通です。面白いともつまらないとも言えない。リーゼントの回くらい毎回ふざけてほしかった。

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω

見た。普通。例のヒールみたいにエロに振り切っちゃったほうがいいのでは。

妖怪ウォッチ

メタネタパロディが減りすぎててあんまり。もともと大人用じゃないのだな、という厳しい現実のしかかる。

BLUE REFLECTION RAY/澪

ロジックが画作りと構成に追いついてない。キャラ原案ありむー岸田メルなんだけどまるで原作絵を再現するつもりがない。やりたいことは明らかにまどマギ系やゆゆゆの類似品。駄作だったアサルトリリィ以下。こうなると何がやりたいのかわからない。低予算が透けて見えるのが悲しい。

スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました

この系は絵面さえ良ければだいたい面白いと相場が決まってんだけど、これは本当につまらない。前回の魔女の旅々を思い浮かべたり、その他日常系を思い浮かべるとその退屈さに驚く。退屈なのに驚くってどういうことなんですかね。

86エイティシックス

もう一つのVivy枠。作者に失礼なんだけど、多分原作の方はもっと悲壮感溢れる感じなんだろう。

日本人の大好きな悲観的なメロドラマで、みんなと心が通じてるのに世界システムが許さなくって、という内容。ちなみにこれを男女の恋愛に置き換えると不倫ものになりますし、断絶をボーイ・ミーツ・ガールに置き換える事もできますロミオとジュリエットがその原型です。そして断絶と死はとても相性がよく、実際レーナさんたちと86ピアヘッド部隊出会えません。あとはそれにハマるかどうかという話です。

EDENS ZERO

一話だけ。これは糞だなと思ったので取りやめに。SFとしても中途半端少年漫画としても王道を履行しすぎてなにもない。

美少年探偵

画作りがすごい作品。まあ、あの人監督なら当然でしょう。内容はびっちり西尾節なのでそれ以外に感想はない。やってることが怪異普通探偵かの違い。

東京リベンジャーズ

新宿スワンの作者なのでヤンキーバリバリになるのはやむを得ないでしょう。ただ、キヨマサくんの本物感は声優ともどもよくできてんなと思います。他のヤンキーがいなさそうなのに、あれだけ田舎にいた感じというか。たちの悪そうなボス感もよく表現できてますね。マイキーくんは完全に創作です。あんヤンキーもいるにはいますが可愛がられる立場で、トップはったりしません。せいぜいトップ腰巾着です。そして連絡係程度のチビは背後の権力を傘に来て偉そうな態度を取ります。なんでそんな事知ってるかって、もともと田舎者だからです。

タイムリープものというより、キャラものとして見るのが正しいかと。なぜなら彼女だけでなく、ドラケンマイキー二名に死んでほしくないタケミチ、というラインがしっかり描けているから。

不滅のあなたへ

原作よりわかりやすく、かつ原作踏襲してるのでおすすめ感はあります。ただ原作は大作感のある無味乾燥とした物語なので、見続けることによって激しく感情を揺さぶられるとか、涙が流れすぎてトイレ便器から離れられないといった現象に見舞われることはありません。それはまあ、二期三期と続けてみればこの意味がはっきりわかると思います。作者が感動させに走ってないので。フシというサーガではなくフシという歴史を通した群像劇という立場なんでしょうね。

幼なじみ絶対に負けないラブコメ

もうこういうのはいいかなと思ってさっさと切った話。一話目も覚えてない。むしろ見たつもりで見てないかもしれない。

長瀞

まあこういうもんでしょう。だって他になんか言うことありますか?

褐色JKって創作物の中で何匹いるんでしょうね。

メガロボクス NOMAD

単なる雰囲気アニメと言われた一期ですが、二期も割とそうです、ただし、音楽美術センス、造形どれをとっても渋くて、昭和テイストを残しながら現代的という良い意味での線引を果たしている佳作だと思いますエンディングテーママリアッチを思わせる歌声郷愁を誘いますOPベンチャーズ的なギターサウンドも良い。肝心のボクシングシーンがしょっぱいと言われた前作ですが、少し改善してます。むしろボクシングを通したジョー人生を描く作品なので、ボクシングシーンこそおまけかも知れません。

追記NOMADノマド以外に「俺はマトモさ」という意味が込められていると思います

セブンナイツ レボリューション -英雄継承者-

実は零と同じ轍を踏んでいる作品。要するにストーリーの骨組みはちゃんと考えてあるのに、舞台が同じ場所の繰り返しだったり、キャラが多い割に話に広がりがなくラスト二話程度で一挙に情報量が増えるという、昔のアニメにあった悪いパターンが戻ってきている印象です。舞台勢力、そして敵と味方両方を映し出すだけでちょっと面白くなったことでしょう。

やくも

視聴者をお舐めになってるのでしょうか。

ましろのおと追記

久々に俺節風の人間ドラマが見られる傑作かなと思いきや、いきなりトーナメント化してしまい、某カルタ漫画か! と手に持ったバチを画面に投げつけた思い出。いえ、実際には投げつけてません。三味線持ってませんし。ハイセンスなお母様の全く方言が抜けきってないのはやりすぎじゃないだろうか。自分の音を鳴らせ、じっちゃんコピーになるなで終わったので二期あるんですかね。

ThunderBolt Fantasy 第三期(追記

これですね、個人的に好きなんですけど増田ボッコボコだったのでまあいいかなと思って書きませんでした。個人的には見れば面白い類で、キャラに馴染みが必要なので1期からおすすめしたい感じ。トリックスター役の凜雪鴉(リンセツア・鬼鳥)の奇っ怪さが今作の面白さの一つだと思ってる。どうも虚淵玄って名前出すのがいかんらしいですね。

ODD TAXI追記

地方AT-Xに入ってないんです。おわかりください。ちなみに超絶低速回線です。お察しください。

入間くん(追記

うーん。この手のいわゆる勘違い成り上がり系って80年代からあって、ある意味では普遍的ものなんだよね。でもこの入間くんはその古典芸を古典芸としてでしかやれてなくて、一期の一話目から俺は真顔で見ました。終始真顔でした。それでも頑張って一期の4話まで見たんだけど、どうしても真顔でした。これは二期も真顔に違いないと思ったので見ませんでした。

セスタス追記

幼少期編……三浦先生も死んじゃったのにこっちも酷い扱いにしてはだめでしょう……。

バック・アロウ追記

中島かずき脚本で、ガイナックスを忘れられなかった中村が再びガイナックスをやりたがった作品。この人のテーマ性はBNA以外、底辺場所から天を目指す、という部分に集約されていて、そのモチベーションが「人の持つ無限希望」にある、と本人の中で解釈されてんですね。しかしこれって彼の最も得意とするところなので、ある意味最も保守的作品なっちゃった感じがします。細胞の一部っていう仕掛けもありきたりでもありますし。

魔道祖師追記

用語が超わかりにくい。あとコンテの構成(シーン)がバンバン過去現在を交差しまくるので今何が起こっているのか飲み込みにくい。カメラワーク効果音と演出などは映画風で大変高度だとは思うんだけど、とにかくわかりにくさで損をしている。メモ取らなかったのを後悔しました。絵は美しいし、中国アニメ本拠地になりかねない別の意味での恐怖を感じさせる作品かと思います

7 SEEDS(ネトフリ→BSMX枠)

これ面白いんだけどアニメ知名度ゼロ過ぎて悲しい。基本的に作りは古いです。何しろポストアポなんちゃらで少女漫画SF黎明期匂いを強く残している。サバイバルといえばさいとうたかおサバイバル自殺島などでも既出なので新規性もありません。ただ、女性作者ならではの繊細な人間関係の描写や、ほんの些細な出来事から気づきを得て成長してゆく姿は、無人島生活ものと相性がよく飽きにくい構造かと思います。作者の目線人間の身勝手さを越え、人間の暖かさを信じる気持ちが伝わってくる点も良いかと思ってます

バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!(追記

これ語っていいんだろうか。なぜなら1期見てないから。この期に限って言えば運営側陰謀陰謀に立ち向かいながらも自らのアスリートとしての矜持を貫こうとする女性たち、という組み立てで、よくよく考えると一番フェミ枠なんじゃあるまいかと。やんなくてもいいのに時代機微な気がします。なぜならおそらく一期はそういう作品じゃなかったであろう予測がつくから

ともかくね、尻がエロい。それだけですよ。尻のために全話見るのが正解です。

2021-04-24

anond:20210424040747

創世神話にもオモシロ外人枠があってもよい

…いきなりやってきてなにやらやらかしてそのまま帰っていくトリックスター動物神みたいなのがそんなのな気がするな

2021-03-20

anond:20210320110720

でも他のジャンプキャラに「アイツって凄いのか?」って思われながら敵を圧倒していくジャンプキャラクターとか見たいよな。ラッキーマンとか今はもうラッキーさとかがフィーチャーされすぎてるけど。

 

そう考えると両津とかアイアンマン的な立ち位置にはなりそうだよな

中身は普通人間だけど特殊技能の多さや生命力の高さでヒーローにもトリックスターにもなりうるというか。

2021-02-23

anond:20210222184152

発達グレー長期人狼10プレイヤーだよ

長期人狼時間が長い分理屈が重みを持ってるし、発言履歴を見ながら考えられるし、リアルタイム人狼よりはコミュ障でもできる寄り。

長期は複合的に考えられるんで、一つのパーツとして強ければハマるし、メンバーコミュ重視なら初回に吊られる。トリックスターポジションな感じ。

勝とうと思うなら、搦め手を成功させる、まとめ確白に気に入られる、など積極的ゲーム作っていかないとなんとなく変人で弱位置に行きがち。

ねほりはほりしてくれる通訳が付くと生存率が上がる。逆に浮いてる奴のねほり役を引き受けて白稼いだりする。

トリックスターなので理屈をわかった上で意表つける狂人は成績がいい。少数でチームワーク重視の狼はカスみたいな勝率。意外といけるのが人の話を聞くだけ、手順間違えなければ自分意見要らずな確白まとめ役。

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つーか人狼ゲームプレイヤー面子に左右されすぎる。効率厨が多ければ理詰めが生きるし、

笑えればオッケーエンジョイメンバーなら変人でもいけそう。

人狼で「性格悪いんですねつきあうの考えます」っていう奴はゲーム現実区別が付けられない輩なので切れ。人狼の狼役はゲームを作っていくGM側。

2021-01-16

大好きな漫画がある。けれど誰にもお勧めできないでいる。

[追記2]この記事ネタバレです!!

ネタバレしかしていません!こんな増田読んでも楽しくないですよ!!

漫画が気になる人はここに行ってください!さようなら!ここから下は絶対に見ないで!!

リンク先見たけれどその漫画は興味ないな〜読む予定ないわー途中でやめたわ〜という人だけが下を読んでください。お願いします。

(未読の方が巻数を調べて作品名を突き止めるというのは完全に想定外でした。はてなーを舐めてました。すごすぎる・・・





以下元の文章



大好きな漫画がある。けれど誰にもお勧めできないでいる。

この漫画を語ろうとするとどうしてもネタバレになるからだ。それでも語りたいので誰にもそのタイトルがわからないようにこっそりと書く。

タイムリープしていた

その漫画は今時珍しいくらいの王道少年漫画だ。読者は皆そう思っていたと思う。連載9年目にしてとある事実が明かされた。作中キャラクタータイムリープしていた。その漫画は謂わばダル目線からみたシュタインズゲートだった。

そのキャラクターオカリン同様胡散臭いキャラだった。芝居がかった言動自作自演で周囲を翻弄するトリックスター。ついでに重度のオタクときている。けれどもなぜか憎めない。何をやっても許せてしまう。そんな奴がタイムリープしていた。たった一人でぐるぐると。人類を救うために奔走していた。

今思えば 奴やオカリンのふざけた性格必然だったのだなぁ。あいつはオカリンからしょうがないな。そう思えるやつでないとならない。そうでないとターミネーターのサラコナーになってしまう。タイムリープを隠して周囲を操るには気の触れた道化師でなければならないのだ。シュタゲ発売から10年経ってようやく理解した気がする

奴はオカリンとは違って冷酷だ。例えばトロッコ制御不能になったとする。線路の片側には100人のひと。もう片方には一人のひとがいる。こんな場合 奴は迷わず一人を轢き殺す。例えばヒロインと全人類を天秤にかけてどちらを助けるか。こんな場合 奴は迷わずヒロインを殺す。そんなキャラだ。でも気がついてしまった。奴はたまに悲しい眼をする。その表情は読みにくい。悲しんでいるのか、それとも疲れているのか、何かを諦めた表情なのか。見殺しにした人間が親しい人であったとき、奴はそちらをじっと見ている。

それに気がついてしまうともうだめだった。完全に沼にずぼっーーーとはまってしまった。もうダメだ。

世界観が好みだった。19巻目にしてようやく気がついた

この漫画王道少年漫画だ。でもなぜか編集部は「ダークファンタジー」と宣伝していた。どの辺りがダークなのだろう?とファンの間で度々話題になることがあった。自称ダークなファンタジー。その程度の認識だった。

19巻に入ったところで世界設定が明かされた。バロックだった。

うわーー  知る人ぞ知る不朽の名作 BAROQUE - 歪んだ妄想 - (1999年 スティング) じゃないかーーーー!!!

禁忌研究発狂した創世神。うわ・・・大好物ですよこういうの。

それで主人公たちの属するのが教団側なんですよ。それであいつ、タイムリープしている奴ね。奴をオカリン(仮)とでも呼ぼうか。

とにかく オカリン(仮)がですよ、研究所の所長なんです。バロックでいう上級天使ポジション

オカリン(仮)のやっていたことは倫理的絶対許されないことなんですけれども、それが人類を救う唯一の手段だったこと、人類を救うどころかさらなる災厄を招いてしまたことがオカリン(仮)自身から自嘲的に語られるわけです。

こんな話だったのか・・・これは確かにダークファンタジーだわ。

もう少し正確にいうと BAROQUE + 妖魔夜行グループSNE)という世界設定ですね。両方大好きだわ・・

ジタン先生みたいなキャラが入り乱れる

ゼノギアスジタン先生みたいなキャラクターがいる・・・みたいなことをいうとネタバレやめてください!なんていわれそうだけれども この作品に関してはそんなキャラクターばっかりなもの別にネタバレにならない。すごい。

ジタン先生並みにころころ変わるキャラは2人くらいいるし、それ以外も実は〇〇の正体とか、本人に自覚はないけれど実は〇〇だったとか。他の作品ならご都合主義なんていわれそうだけれどもこの作品に限ってはそうならない。なぜならオカリン(仮)がタイムリープしまくって集めたキャラクターからだ。本人に自覚ないけどみんな訳ありだったと。

真相が明かされるたびに毎回過去の巻を読み直している。ほら、映画シックスセンスラスト真実が明かされた時 みんな映画最初から見直したでしょ?あのシーンどうなってたの?って。レストランのシーンを見返して主人公メニューに触っていないところとか、椅子を全く引かないで座っていることとか気がついて ひゃあああーー ってなったでしょ。あれあれ。ああいうの。整合性チェックしてひゃーってなるのほんと楽しいです。

キャラクターの変化と関係性がぐっちゃぐちゃなのにどのシーンを見ても整合性破綻していないし会話も自然なんですよ。作者天才じゃないかな。

ネタバレ考察ブログなんて作っちゃったよ

令和だっていうのに。考察サイトなんて今時流行らないよ。毎日PV0。でも楽しい

拙者は古のオタクえこしか愛の語り方を知らぬ。我がオタク道を進む。

編集者もすごいとおもう

この漫画は22巻から主人公過去に戻り、25巻で1巻1話に繋がります1話の背景にいるどう見ても背景モブのおじさんたちが今見返すと重要キャラクター達なんですよ。これ〇〇さんじゃん・・▲▲さんもいる・・・。25巻までの構想が連載開始当初からあったそうで10年かけて描いたわけです。「こんな贅沢な作り方をさせてもらって・・」と作者と編集者が対談しているのですがほんとうですよ。今時こんな贅沢な連載の仕方ができるのか。

ゲーム

漫画の端々からゲーム愛を感じるんですよ。オカリン(仮)がこのシーンでやってるゲームペルソナだな。多分P3以降だな。とか。このキャラのやっているゲームモンハンだなとか。後ろのポスターゼルダの伝説 BotW だとか。ファンならギリギリ判別できるくらいのデフォルメ具合で描かれているのよい。アニメのおまけ映像にある格ゲーで遊ぶシーンがこれまたよくて、いかにもありそうな動きなんですよ。愛を感じる。そういえば最新刊戦闘メタルギアCQCみたいな動きしててさ!!いいよね!!燃えるわーーそんで最新刊の表紙をめくるとゲームステータス画面風に描かれたキャラクターゲーム大好きだわー 

人気がなくなって悲しい

どうも現在人気がちょっと落ち目みたいで・・かなしいですね

どうもレビューをみていると、キャラクター関係性がエモい!!みたいな方向性で受けていたのかな?それが巻数が進んで作者が趣味を出した結果 30代にぶっささる漫画になった一方で若い子が離れてしまったと。悲しい。

ごめんなさい漫画の人気ありました!!人気がなくなったのはオカリン(仮)でした!!

追記

なんと・・すみません。こんなに読まれるとは・・

earthether ググったらなんの漫画かは分かった。元増田意思尊重してタイトルは伏せるけど月刊誌掲載アニメ化もしている有名作品。/悲しいかな旬を過ぎて忘れられたのか。俺も今更読もうとは思わないし。

kei_mi アオいいよね…

shior718 わかった!てか全巻持ってた!これ本誌についてたスピンオフ漫画も好きだった…。主人公周りのキャラクターが全員愛おしい。あと漫画過去編ってどんな漫画でも確実に面白いよね。/答え合わせだけはしたい…

すごい・・これです。正解です。こんな30代にしかからない暗号文で書かれたような文章でよくわかりましたね・・感激です。スターつけている方々も本当に有難う。うわーー漫画ファンに会えたよ!みんなに会いたかったよぅ。みんな大好きだー。いっしょに語りたいなぁ。shior718さんもう少し話を聞かせて!!スピンオフもぶっ飛んでいて面白かったですよね。私は奴の頭のアレが切られてしまう話が大好きで何度も読み返しています

sinamon_neko Amazonで25巻で検索したらサラリーマン金太郎って出てきたから読んでみるぜ…サラリーマン金太郎…これはタイムリープ伏線ですね間違いない…

ぜんっっっぜんちがうけれど 個人的ピタリ賞をあげたい!! shior718さんの言及しているスピンオフ漫画って「サラリーマン●●●」なんですよ。shior718さんのコメント真下にこのコメント!このセンス奇跡起きた!コメント欄で奇跡起きてる!でもファン以外にはたぶん伝わらない。悔しい。


それから BAROQUE に引っかかっている方が多いようなのですが、すみませんバロックにあった狂気はこの漫画には全くありません。設定がちょっと似ているだけです。バロックを求めてこの漫画を読むとがっかりすると思います。大好きだから言及してしまいました。すみません

kirakking スティングが送る名作ゲームバロックユグドラと共に(なぜか)Nintendo Switch DL専用ソフトで発売中。しかオリジナル> 知る人ぞ知る不朽の名作 BAROQUE - 歪んだ妄想 - (1999年 スティング) じゃないかーーーー!!!

宣伝ありがとーーー!知らない人はちょっと見ていってください。昔のゲームちょっとなぁーという人はネタバレサイトを見るのでもいいですから!独特の世界観シナリオシナリオと噛み合ったゲームシステム。こんなゲームがあったのだということを存在だけでも語り継ぎたい。

kingate ……。25巻まで行って不人気とか大概にしろ言及されないのは、オマエの観測範囲くそ狭い(ググってない)か、嘘のどちらかだ。出版社舐めんな

そうですか・・すみません。人気があるなら良かった。漫画ってアニメが終わると民族大移動のように人がいなくなるのですね。これまでゲーム畑にいたものからショックが大きいです

Panthera_uncia 時短先生って誰だよ

mouseion 誰やねんジタン先生って。時短が頭に引っ掛かって似た名前から勘違いしたんだろうけど、ゼノギアスはシタン先生だぞ。シタン・ウヅキっていうんだ。主人公たちに人肉食品食わせといて自分は遠慮するつった鬼畜よ。

うわーーーー! ほんとだ間違えた! ジタンFF9だ!

camellow 人に漫画を勧めるのに粗筋の説明必須ではないと思うけどな… それどころか自分が好きだという事を宣言するだけでも充分なケースも多い。

耳が痛いです・・・。ほんとですよね。これどうしましょう。

作品が気になっている人もいらっしゃるようなのですがこっそりリンクを貼れば良いのか・・?30代以上にしか見えないリンクを。こんなにがっつりネタバレした後でそれは良いのか・・




期待されているものと違っていたらすみません。たまに10無料になるので待つのが良いかも。

*

追記

ネタバレ食らった・・という方すみません。でもたぶんこの増田を読んでも漫画面白さは失われないかと思いますよ。もっというとファンはここにある内容は大したネタバレではないと思っているかもしれませんね。これらの設定が明かされても反応が少なかったように思いましたね。他のキャラクターに比べて反応が薄い。オカリン(仮)は人気がないからね・・・みんな興味ないんだ。しょうがないんだ。人気投票位置から

さら追記

chocolaterock 回答よりも先に増田ブログ発見してしまたかもしれない私です

ほんとだ! ぎゃーー なんでわかったんです??!

2020-12-23

ウルトラマンZ』からニュージェネレーションシリーズを眺める

ウルトラマン ニュージェネレーションシリーズを遠くから眺めるの続き。

とりあえずテレビシリーズが完結したので、

まだ未見の方に考慮して、抽象的に『Z』の感想

・「それは終盤まで隠しておかなくていいの?」という設定が惜しみなく序盤中盤に詰め込まれ、かつそれらを出落ちに終わらせず活かすことで、終盤が盛り上がった。

複数登場人物が、敵か味方か、トリックスターのような振る舞いで入り乱れ、終盤まで関係性に緊張感があった。

・押しつけられた(?)ように思われる販売促進玩具に、丁寧な演出が施され、懸念された違和感が無かった。

構成や作劇を丁寧に扱えば、

 1) バトルものありがちな、敵味方のパワーインフレ(敵が強くなる/味方のパワーアップイベント)は必須ではない

 2) 隠し設定を終盤の見せ場にしなくてもよい

という原理原則を再認識させられました。

個人的には、『オーブ』『ジード』の後に『Z』でニュージェネレーションを締めて、その後に『ルーブ』や『タイガ』だったら、バランスが良かったのかも、と思います

(2020/12/24:日本語の乱れ修正と、先頭リンクを追加)

2020-12-15

つの間にか嫌いになっていた

去年の今頃なんて、本当に弱小でしかなかったVTuber事務所のホロライブ

でも、昨夏の3期生加入によりユニークさが認知されつつあったメンバー存在感を、今年初めから桐生ココが海外PRを開始。

更に春からコロナ禍で、逆にこれチャンスとばかりに精力的な箱推し誘導とてぇてぇムーブを敢行し、まさに百花繚乱の季節を迎えることに。

それがEN1期生大成功や金の盾組が続々という、これ以上無いくらい豊かな実りの秋に繋がったと。

ゲーム無許諾配信問題に、チャイナリスクを甘く見ていた炎上から中国撤退みたいな相当ヤバい話もありながら、

ここまで奇跡のような流れで、今や日本のみならず世界中キモオタ男性が注目するようになり、晴れて大手一角に大躍進。


さて、そんな激動のさなかに加入した新人が、ホロライブ5期生だったと。

聞けば春には5人全員採用されていたにも関わらず、夏まで活動開始が遅れたという経緯があるにせよ、

事務所知名度ブランド確立された後としては初の新規加入であり、その意味でもどんな活動をするのか、筆者も注目していた。

その結果、気がついたら自分でも心底驚くくらい、獅白ぼたんと雪花ラミィのことが嫌いになってしまった。

といっても、例の「清掃員」騒動で見せた底意地の悪い笑いを根に持っているとか、そういうことじゃない。


しろんは最近色んなメンバーに絡みに行っているのだが、それが「親睦を深める」ではなく、どういうわけか「しゃしゃり出ている」ようにばっかり見えてしまい、イラッとしてしまう。

しろん以外のメンバーファンから見ると「お願い営業」あるいは「いじり過ぎ」に見えかねないコミュニケーションなのだろうか、少なくとも「てぇてぇ」感は後述のラミちゃんとの絡み以外ではゼロ

あと宇宙人狼見てて思ったけど、勝ちを狙い過ぎて他の参加者微妙に噛み合っていない上に、本人気づいていないっぽい?

ここらへんはにじさんじの葛葉・叶とか本ひま笹木しぃしぃとかの、ガチ勝負しつつも見せるゲーム運びなんかと比べると、一方的に進めてる感が結構あるかも。


ラミちゃんは今やスパチャ総額では事務所内の上位陣にランクインするようになり、その意味ではヤバいくらい頑張っているのは間違いない。

しかし…それが泥酔ムーブも含めて配信中の「キャバ嬢営業全部入り」によるファンの囲い込みの為せる業であり、

それ以外「なんにもしていない」結果というのを踏まえると、「頑張るとこ間違ってんだろ、お前何しにホロライブに来たんだよ」感が半端ないのだ。

しろんとは正反対というか、1回こっきりで後が続いていない、言うなれば「お試しコラボ」ばっかりなのが、更に場違いな感じを助長しているし。


ちなみに同じ5期生のおまるんはコラボ解禁でいきなり桐生ココとコラボしたり、船長の圧に全く怯まなかったり、スバル漫才まったり、るしあとマイクラプロレスしてみたり、

最近は友人Aに代わる司会者ポジ確立しつつあったりと、ちょっと前までは「悩める図書委員」みたいだった逡巡から、真のトリックスターっぽくなりつつあるので、今後が楽しみである

あとは遅刻魔なところが直れば問題なさそう。

ねねちは数字的にはまだまだ三下ポジではあるものの、もともと歌が好きな所に、頑張り屋の超努力家で嫌味が全く無い上に、いじられ末っ子ムーブ撮れ高女王となり、

何より自然応援したくなるというキャラから、超王道アイドルに化ける可能性が少なからずあるので目が離せない。

それにはあちゃま・まつり・すいちゃん・トワ様と、結構クセの強いメンバーと楽しくやっちゃう、独特のコミュ力があるところも見逃せない。

きっとまのちゃんがいたら、二人でてぇてぇを全世界に発信していたのでは…と思えて残念である


まあ、いうてこの4人もまだデビューから半年も経っていないので、この評価も今後大いに変わる気がするけどな!

未来のことは誰にもわからないわけで。

2020-11-28

anond:20201128120903

新しい視点

でもわかる気がする

トリックスター的なかっこよさある

2020-11-03

アンの3シーズン

アンという名の少女の3シーズン目をNetflixで見ているが、失速感半端ないな。

アンが1シーズンから全然成長してないから見飽きてしまうというのも大きい。成長する主人公自身トリックスター?だと難しい。

2020-08-30

[]登場・未登場人物

楠永玉秀(くすながたまひで):元居戸家家臣。ある意味主人公武威戦国トリックスター武威ノ本中の忍びから監視されている。

小鯨白姫(こくじらはくき):おほHoIおほHoIと外交をになう昇国の惣領兵科は槍折人。

馬場阿茶局(ばばあちゃのつぼね):昇国家老。居戸家家臣団の乳母役。

桜桃みやこ(おうとうみやこ):居戸家家臣。いつも三百人役(石高一万あたり兵三百を動員)で領民に優しい。

虫愛軽路(むしめづけいじ):居戸家家臣。釣り野伏の囮役が得意。

古田三目(ふるたさんもく):居戸家家臣。佩用する臑当てが左右で異なる。

鈴木神楽(すずきかぐら):居戸家家臣。トリガーハッピー鉄砲大将

地弥呼(ちみこ):幌生家足軽大将。東南の風を吹かせる。春画絵芝居を嗜む。

澪生狼(みぶろ):幌生家足軽大将トリックスターを楠永玉秀と争う。

凹田米国衛門(へこだこめくにえもん):幌生家足軽大将。兎耳形兜を着用する。

カルロス・某(かるろす):南蛮商人。楠永玉秀の乱後、幌生家の御用商人に収まる。

犬縣某(いぬあがた):楠永の家来。一説によれば一門衆とも。

愛宕縁(あたごえにし):最初戦国大名人外自称する。

蟐娥光圀(じょうがみつくに):為力家の副将軍二名の同僚を伴って諸国を漫遊する安国寺恵瓊武威ノ本における外交僧のこと)。飢饉に備え、領民雑草の食べ方を知らしめる。

深紅龍(しんくりゅう):元居戸家家臣。楠永と共に出奔したが、その後は距離を置いている。

蘇祝媛(そのほぎひめ):昇国組下大名。怪力の小兵。

留守麗(るすれい):幌生家足軽大将合戦時、床机の横に打つためのかまぼこ板を置くことから、板武将と呼ばれる。家中を強力に掌握している。

義原鰭(よしはらひれ):為力家の郎党。その胴間声は敵味方を震撼させる。

松杉衿(まつすぎえり):為力家奉公衆。火計を得意とする。

舞農庫(まいのうこ):為力家一領具足。火計を受けるのが得意。

天使香取(あまつかかとり):為力家陰陽師。「遅参つかまつった!」が口癖。

縷々美大(るるよしひろ):為力家先手大将。酒を注いだ盃に蜘蛛が落ちてきた際、鬼にその盃を干させた逸話を有する。

野良猫(のらねこ):為力家家猫。

用語

酸茶(すいティー):荘園などから兵に徴発させた兵糧のこと

 以前、馬場阿茶局を居戸家の家老と書き申したが間違いにて候🙇

楠永玉秀の謀略

https://anond.hatelabo.jp/20200823175138

株兎の屈辱

https://anond.hatelabo.jp/20200825185224

赤備えロンダリングゆめうつつ

https://anond.hatelabo.jp/20200830143411

この増田フィクションです。実在仮想人物団体などとは一切関係ありません。

2020-07-22

anond:20200722144729

いまのF1黄金世代とも言うべき若いレーサーたちがしのぎを削るドラマです

ぐるぐる同じとこを同じような車がまわって黒い(銀色)のが勝つレースはショーとして見ると萎える。

今の状況を漫画的にとらえればどんな結果でも面白いし、レース中の無線も楽しめるし飽きないはず。

以下キャラ紹介

主人公:ルクレール(フェラーリ)

世界中ティフォシの期待を一心に背負った若き天才

モナコ出身ルックス、物腰、才能、すべてを持っている。

普段王子キャラだが無線で見せるオラオラ感のギャップがいい。

その影には日本非業の死をとげた兄と慕った先輩ドライバーがいた。

絶対的ライバル:フェルスタッペン(レッドブル)

二世F1ドライバーF1最年少デビュー記録を持ち、F1ルールすら変えさせた男。

世代の中では圧倒的速さがあり、F1王座地位約束されていると言っていい。

3強のなかでは劣ったマシンを与えられながら常にトップ争いをし続ける。

ホンダ勝利に導いた救い人である性格苛烈基本的に同世代は歯牙にもかけていない。

親友:アルボン(レッドブル)

若いからしのぎを削ったメンバーの一人だが、同じチームだったこともあり仲がいい。性格はめんたま飛び出るほどのナイスガイ。だがそこが欠点とされる。

ただし、サーキットでのバトル能力は高い。フェルスタッペンに同じマシンボコられていてピンチ母親刑務所にいったり、一度F2のシートすら失いかけたりした苦労人。

ルクレールインタビューライバルを聞かれるとアルボンと答えるのはエールか。

兄弟子:ガスリー(アルファタウリ)

ルクレールと同じく非業の死を遂げたドライバービアンキを慕っていたドライバー

ビアンキとは同郷であるフランス出身クルージングでは速さをみせるがバトル能力にかける。タッペンにぼこられ、アルボンレッドブルのシートを奪われたことに屈辱を感じている。フランス人らしい我の強さでその言動マスコミに取り上げられがち。

トリックスター:オコン(レーシングポイント)

サイコパス。ぶつけたフェルスタッペン笑いながら近づいて突き飛ばされるという場外乱闘起こして盛り上げた。とにかく誰とも仲良くできない男。お金のない家庭に育ち苦労をしてきたからという説もある。ガスリーとは実家も近いほんとうの幼馴染だが今は犬猿の仲

陽キャライバル:ノリス(マクラーレン)

ランドというスターウォーズから取られた名を持つゲーム好きの陽キャ。いたずら好きでパドックでも人気者。フェルスタッペンとはeスポーツチームではチームメイト。誰とでも仲が良い。速いし、うまい

知性派ライバル:ラッセル(ウィリアムズ)

ラッセル、ノリス、アルボンの1,2,3でF1に昇格しており、もっとも速さをもっていたが、最も遅い車で孤独に戦っている。ただ、その才能は折り紙付きであることには変わりない。自分パワーポイントプレゼンしてF1シートを取ったという伝説を持つ。ハミルトン引退してしまえば実は最速でチャンピオンになるかもしれない男。

ーーここまで同世代

2020-03-17

加藤純一のどこがよいのか

加藤純一、本人がとても楽しんでゲームをしている、という様子がよくわかるのがよい。

加藤純一は楽しさだけでなく悪感情も、悪口に載せてあけっぴろげに話す。しかゲームに対する悪口は言わない。意気揚々と軽口を放ち、発言をしれっと撤回する。ウソをつくことに頓着しない。彼は他人に対してもドライだ。誰かに害を加えられても態度を決めてスッパリ割り切る。憎み続けたりはしない。カラッとした性格の、感情豊かなトリックスター。そんなキャラクターが多くの人に好かれている。

トークには視聴者と一緒に遊んでいるような雰囲気に親しみやすさがある一方で、基本的視聴者を、見下してるように見えるくらいに突き放しているので、ありがちな間内で完結する内輪っぽさがない。これが感情移入のしやすさを生んでいる。視聴している側には、何のルールモラルさえも押しつけない、完全な自由を許されている、そんな空気感に居心地がいい。

気の合う男だけで盛り上がる楽しさ、いわゆる男性ホモソーシャル的なノリが好きな人は彼の配信ゲーム実況を楽しめるだろう。事あるごとにポロっと出てくる、女性を見下した差別的価値観にギョッとするので、広くオススメしづらいが(ただ最近コンプラを気にするようにはなってきているようだ。Youtube でのゲーム実況は子どもに見せてもいいレベルにあるだろう)。

ただしその際にはコメント欄を隠すことを忘れないで。加藤純一の実況動画コメント欄人格否定暴言飛び交う地獄であることで有名。


anond:20200317013531

2020-02-14

なぞなぞです スタースターでも増田に水をさすスターなぁ~んだ?

俺というトリックスター

 

ありがとうございました。

2019-05-02

anond:20190502082818

セワシ問題の解答候補セワシタイムパトロール隊員説」まとめ・その2

https://anond.hatelabo.jp/20190502082818 の続き

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ドラえもんの所有するひみつ道具は「未来デパート商品」などではなく、政府機関軍隊・T・Pなど、公権力だけに製造・所有・使用許可されている非買品であるドラえもんがその所持を許されているのは、前述の通り英雄特権であり、その使用はT・Pによって絶えず監視されている。

そもそも未来デパート」というブランド名おかしい。22世紀の人間にとって、22世紀は「現代なのだから。余談だが韓国には現代グループ資本現代百貨店というのがあるそうだ。

お店で買えるのに「ひみつ道具」とはこれいかに

危険ひみつ道具民間所有、特に個人所有が許されているはずがない。特に時間犯罪可能にするタイムマシン製造・所有・使用が厳しく制限されているはずである

ドラえもんひみつ道具を「注文」をすると、T・Pによる審議を経て許可されたひみつ道具けが未来デパートから配送された」という体裁をとって送られてくるシステムだろう(許可されなかった場合在庫切れとかなんとか口実をつけて購入できない)。ドラえもんも騙されている可能性が高い。この裏舞台こそがひみつ道具「秘密」だろう。

ヒーローマシングラフィックがショボかったのも官制品だからかもしれない

そもそもセワシの家が貧しいなら、いくつもひみつ道具を持っているのはおかしい。

ドラえもん危険ひみつ道具の所有が許されているのは、前述の通り、それが歴史の安定に必要判断された故。

他の未来人がひみつ道具タイムマシンを利用しているような描写もあるが、ドラえもんたちほど無制限には使えないはずだ。

ドラえもんひみつ道具使用についても、T・Pよって24時間監視されており、深刻な影響(少数人命の被害程度は容認)があると判断された場合ひみつ道具強制機能停止か、T・Pによる被害の修復・隠蔽工作が行われているはずだ。秘密裏に。

おそらく、ドラえもんひみつ道具遠隔操作で外部から機能停止できるようなバックドアが設けられており、いざというときはT・Pのオペレータ強制的に機能停止をしているはず(壊れた・電池切れという体裁をとって)。秘密裏に。

コメントでもあったけれど、宇宙の彼方に飛ばされたバイバインまんじゅうは、タイムパトロールが密かに回収し、解除薬剤のようなものを使って無害化しているはず。秘密裏に。

時間犯罪者達の持つひみつ道具やそれに準ずるメカ違法開発・違法改造したものだろう。

気になるのは「ドラビアンナイト」で船乗りシンドバッドが助けたというタイムトラベラーだ。彼はただの旅行者ではなく、任務中に遭難したT・P隊員か政府職員、あるいは時間犯罪である可能性が高い。

もし彼がT・P隊員だったとすれば、彼がシンドバッドに多くのひみつ道具相当の"王様コレクション"を与えたのは単なる謝礼ではなく、シンドバッドもまたドラえもんのび太と同じく、歴史の安定に必要な因子と判断され、利用されているのだろう。

そうなると、絵本世界に入ったはずのしずかちゃんが、現実世界バグダードに現れたのも、怪奇現象ではなくT・Pの差し金と考えられる。四人はしずかちゃんという餌に釣られて、まんまと呼び寄せられたということになる。

その目的シンドバッド保護とアブジルの打倒。アブジルはいわゆる時間犯罪者ではないが、歴史の安定にとって危険存在なのだろう。歴代ヴィランの中でも、アブジルはずる賢く直接戦闘にも優れた強敵と評判である。倒されなければ歴史を揺るがすとんでもない事件を起こしていたのかもしれない。

地球破壊爆弾」はさすがにジョークグッズの類だろう。

追記 islecape様の情報より。なんと、ドラえもんは「気象庁専用」と書かれたひみつ道具「天気決定表」を所有していた!そんなもの民間に出回っているはずがない。やはりドラえもんひみつ道具公権力に与えられたものとみて間違いないだろう。

さら追記 コメントでご指摘。「気象庁専用」というのは「子ども銀行」みたいなジョークかも。

セワシT・P説」とは相反するが、「未来デパート」は合法的店舗などではなく、違法ひみつ道具の売買をしている闇マーケット非合法組織の類であるという説もある。「未来デパート」とは正規の店の名前ではなく、T・Pによる捜査の目から逃れるための暗号名のようなものであると考えると、ネーミングのおかしさも納得であるひみつ道具の外見が子供向けのオモチャのようで、その名前センス小林製薬のようなのも、T・Pの目を欺くためのカモフラージュだろう。そして「ひみつ道具」の「ひみつ」とは「犯罪からT・Pに見つからないように秘密にしなければならない」という意味ということになる。

当然、ドラえもん違法行為セワシが関知していないはずはないので、これは「セワシ時間犯罪者説」となる。その場合ドラえもんが堂々とT・Pと会っている理由が謎だが。ひみつ道具を買うのに必要資金時間犯罪で稼いでいるのだろう。時間犯罪で金を稼ぎつつ、その金で次の犯罪必要ひみつ道具を買うというサイクルだ。「セワシ時間犯罪者説」ではセワシの真の目的は自らの時間犯罪の協力者にのび太を仕立てることだろうか。

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ドラえもんの耳と体色と声が修理できないということになっているのは、それらの欠損がドラえもんにとっての「英雄因子」であるとT・Pに信じられており、修理すると歴史に悪影響があると判断されたから。

正史には「耳を失い、体色が変わり、声が変わってしまったネコロボット」としてのドラえもん活躍が書かれていたのだろう。そこを改変すると歴史全体に何かマイナスの影響があると判断したのだろう。

なにかしらのトラウマ体験、肉体的な欠落など、人生負債を背負っていることが英雄の条件と考える発想は古代からある(例えば英雄ヘラクレス女神ヘラに気を狂わされ我が子を自分の手で殺してしまった)。耳をかじられたトラウマこそがドラえもん英雄因子であるとT・Pや政府要人判断しても不思議はない。T・Pのトップ合田一人みたいな人なのかも。

修理工場の修理工達や製造メーカーはT・Pから工作で「修理できない」と嘘をつき、全員で口裏を合わせている。非協力的な人間には抹消(T・Pぼん参照)処分があったかもしれない。

賢いドラミちゃんは事の真相に気づいているが、T・Pの報復を恐れてドラえもん真実を話せないのだろう。悲しいね

アンチ新ドラじゃないけどやっぱり大山ドラは味があっていいよね。

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のび太ドラえもん歴史英雄であることは、トップシークレットであり、彼ら自身にも伏せられている。

ビギナーズラックという言葉もあるように、未来世界時間犯罪無知である方がかえってプロ捜査であるタイムパトロール(以下T・Pと表記)にはできない柔軟な発想ができるという考えなのだろう。

「自らが英雄であることを知らないまま世界を救う英雄」というのはトリックスター的でもある。

また、のび太ドラえもんがT・Pの協力者であることが暴露すると時間犯罪者に命を狙われる危険もある。

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◇T・Pも無制限ドラえもんたちの行為容認しているわけではなく、歴史に深刻な影響(少数人命の被害程度は容認)があると判断された行為にはストップをかけている。空想動物徴収など。

おそらく24時間ドラえもんたちの行為監視分析されているはず。

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セワシT・P隊員説が正しいとすると、「ドラえもん」は「SF(すこしふしぎ)生活ギャグ漫画」の皮をかぶった「時間旅行系ハードコアSFサイエンスフィクション漫画」ということになるだろう。

作者・藤子・F・不二雄大人向けSF短編集の内容や、彼の幅広い文学に対する造詣と関心を考えれば、そういう背景設定があったことは想像に難くない。

T・Pぼん藤子・F・不二雄先生SF短編集は面白いからみんな機会があったら読んでみてね♪

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セワシT・P隊員説というのは詰まるところ「ドラえもんギャグ漫画であって、のび太世界を救うヒーローじゃない」というのはやっぱり嘘だったという話だ。

世界を救うのはもうやめた」マリーのアトリエでも結局魔王倒してるし(任意だけど)、「俺たちは、正義の味方、なんかじゃない」リジョイスも結局魔王倒してるし、つまりそういうこと。

その点「もう勇者しない」moon有言実行である

※返答2

https://anond.hatelabo.jp/20190503093926 "「恐竜狩りはスポーツとして大人気なんだ」と「恐竜狩りは犯罪TP捕縛される」の矛盾はどうなんだ"

この説で言うと、「恐竜狩りは犯罪TP捕縛される」が真実で、「恐竜狩りがスポーツとして大人気なんだ」の方がウソだったということになりますドラえもんに与えられた「子ども騙し」設定の一種でしょう、そういう話をすればのび太が喜ぶだろうと考えての。その後都合が悪くなったので、全員の記憶改竄が行われたはずです。

id:islecape ご注意ありがとうございます。 そうですね、書いてあるから正しいとは限りませんしね。 ただ、「天気決定表」のドラえもんセリフに22世紀では気象庁が天気を決めているというような趣旨のものがあるらしいので、もしそうならそれも傍証になると思います

https://www.nikkei.com/article/DGXDZO45715160U2A900C1MM8000/ 孫引きすみません

"Web等で喧伝される極端なドラミあげドラさげって片倉設定由来みたいな気がする" なるほど。

なんというかドラミちゃん自体が、結構微妙ポジションな気はします。例えばジャイ子なんかは出番が多い文、初期の役割を脱した、キャラの深みを与えられたのに対して、ドラミちゃんは出番が少なくて、「劣等生な兄と比べられる優等生な妹」という初期に役割として与えられたキャラ付けを脱せなかったんじゃないかな~、なんて思います関係ないけど私は「ミニドラSOS」が他のドラ映画と比べてもかなり好きです。子どもだけの冒険って雰囲気がして。

https://anond.hatelabo.jp/20190506045507 すみません"真相"は不適切なので、各論に変えました。あと筆者、男です。

2019-02-14

クトゥルフ グンマーは赦されましたかanond:20190214020837

グンマー舞台にしたクトゥルフ TRPGアドベンチャー群馬ファンタジー」は

ノットギルティー?

イメージ画像親都神社などに設置されていている「トリックスター

2019-02-11

トリックスターといえば

どんなキャラを思いつく?

漫画でも映画でも何でもいいんだけど

HUNTER×HUNTERヒソカとかかな

2019-01-27

anond:20190126210030

寅次郎というキャラクター批判的な目を向けてしまうと、単に「迷惑トラブルメーカーと、振り回される気の毒な周囲の人々」になってしまうけど、しかし実際のところ妹さくらと博が結婚し、博と父が和解したのも寅次郎がいたからこそだったように、いろいろトラブル引き起こしても結局なんだかんだでマドンナや周囲の人々を幸福にしている。やくざ商売ではあるが人を騙したり陥れることは決してない(しずかのパパが言うところの、のび太のような…)(1/29追記元増田メロンがどうこうと言及されてるのは『寅次郎相合い傘』だが、北海道浅丘ルリ子船越英二と組んで粗悪な万年筆を騙し売りしてたわ。まあそれはともかく)。さくらはもちろん、叔父夫婦の竜造とつねもそういうところは理解していて、寅次郎家族愛情を抱いている。こういう全体的な骨格は昭和でなくても一定の支持を受けると思う。

そもそもトラブルメーカーといっても、寅次郎高利貸しかに莫大な借金を抱えた結果とらやが潰れ一家離散、みたいなことは起きない。観客にはそういう安心感の前提がまずあって、その上で、彼らの人間関係破綻しない程度に巻き起こるあれやこれやの騒動を楽しんでいたのだろう。

とはいえその物語構造を肉付けしていくにあたって、時代背景が昭和中期ゆえに、テキ屋とか流しの歌手とか零細印刷工場ブラック労働とか、主人公恋愛観やマドンナの描き方とか、そういった諸々は現代感覚から見てなんでやねんと思われてしまうだろう。そもそも寅次郎自体インテリ山田洋次)が渥美清をダシに考えた「物語を動かすためのトリックスター」なので、ある種の偏見というか誇張もあるし(明らかにADHDだし)、今となっては見ていてヒヤヒヤする人がいるのは当然かもしれない(もちろん当時もアンチはいたはずだろうが、今はそういう“潜性”の意見がひとたび目立つと、さらにわれもわれもと集まる時代だ)。

1月29日(火)19時4分 第一パラグラフで『寅次郎相合い傘』に関する追記を行うとともに、文意を損ねない程度に一部の書き換えを行った。

2018-09-14

anond:20180914072823

自分トリックスターの役も出来るんだから便利だしいいだろ。

逆に普段から真面目キャラとかだと主人公としての存在が薄くなりがちになるんだよ。

2018-07-26

シャニマスの一番の問題点は実はキャラクター

シャニマスキャラは良いがクソゲーという声をよく聞くがそれは間違いである。

シャニマスの一番の問題点は間違いなくキャラクターにあり、「担当には絶対にしたくないけどなんか気になる」キャラがいない事である

具体的に名前を挙げるのは少々憚られるが、亜美真美のように担当アイドルとしてよりもトリックスターとして他アイドルに多大な影響を及ぼすような、

そういうキャラが全くいないため個々で観ると魅力的だが全員がそうなので全体で見るとイマイチ。という集団になってしまっているのであるシャニマスは。

いい面も悪い面もあるギリギリキャラって何人か必要なんですよ、こういう集団には。

2017-11-12

幻想芸術集団Les Miroirs公演『アルラウネの滴り -改訂版-』

ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!

アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン

イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。

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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。

んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。

これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。

ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。

劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。

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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。

当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。

あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!

それでは、行ってみよー!

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■全体として

先入観が無かったといえばウソになるわけで。

幻想芸術集団という大迎なプレフィックス

おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。

豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。

小洒落たサロンで撮った宣材写真

キレイどころの若い女性を中心に固めたキャスト

中央には男装の麗人

「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。

それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。

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これが。

開始10分で背筋を伸ばして、

脳を総動員して、

つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。

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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンススリラーになってる。

そりゃそうだよな。

単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。

幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。

あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。

(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。

 あれも超現実はデュラハン首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)

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そして、今さらながら。

自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。

ミニチュアジオラマを見ているのと同じだ。

右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。

これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。

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この舞台にしても。

ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラ嫌悪感をまる出しにしていたり。

カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアペトラクスクス笑っていたり。

ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマアラベスクをキメていたり。

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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。

これが脳にすごい負担がかかる。

決して不快ではない負担が。

これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。

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作劇について、もうちょっと書くと。

衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。

実際の登場人物はというと、全員が第三身分。

(脇役の伯爵、伯爵夫人、王様の3人をのぞく

それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層知識人というのがニクい。

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そしてデカダンス

スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス

なにせ純愛がまったく出てこない。

娼館。

仮面夫婦

父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。

例外はアルマカスパル気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。

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さらに設定考証がすげぇ。

神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。

おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。

唯一、気になったのは

「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」

ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。

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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。

具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。

当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、

「じい(侍医)」とか、

「せんていこう(選帝侯)」とか、

会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。

かと言ってなぁ。

そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。

時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。

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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。

ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベル普通なのかな?

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あと、要求水準の高い批判をすると。

階級社会不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。

21世紀の今から見て付け足した感じ。

フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。

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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?

それを言うのはヤボというものか。

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ま、ともかく。

全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。

見て損はなかった。

ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)

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以下は、キャストと演出について

※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。

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■男優3人

劇団と演目を全体として俯瞰すれば。

耽美で退廃的なテイスト

きらびやかな衣装と意匠。

おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。

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自分にウソはつけない。正直に言う。

観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。

全員が客演。

おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。

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 エーヴェルス先生の狂気、

 フランツの怯懦と勇気、

 ブリンケン伯爵の俗物さ。

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多分それは、つまりこういうことだろう。

女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。

あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。

これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。

ある意味三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。

こればっかりは、しょうがない。

こういう観客もいるということで、ひとつ

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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)

いやしかし、悪役ってオイシイよな。

自分的には今回の演目でこの人がNo.1。

最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。

途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。

宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。

理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。

唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。

そのせいでカスパルとの対比が弱い。

しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。

最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。

これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。

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■谷英樹(フランツ

普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。

ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。

できますって絶対。実際できてたし。

高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまってヨーロッパダメダメ青年を完全に演じきっていた。

迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。

というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション

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■杉山洋介(ブリンケン伯爵)

たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。

宮廷の権謀術数

複雑な典礼プロトコルの知悉、

家門の切り盛り。

そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。

涙を禁じえません。

そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。

いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。

ともかく、そんな感じがした。

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■武川美聡(オリヴィア)・小川麻里奈(ペトラ

ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。

カスパルフローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィアペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」

アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。

よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。

逆に言えば。

ストーリースケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。

もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?

それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。

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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。

ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?

会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?

状況の説明が足りないと感じたところがあったか?

少なくとも、俺にとっては無かった。

これ全部、彼女たちの仕事であって。

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こうも言える。

「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。

しかも、それだけじゃない。

「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。

専属キャストスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。

特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー

次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。

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■マリコ(伯爵夫人クロリス)

政略結婚で異国に嫁ぎ、政治のあおりで幽閉状態。

夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。

でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。

っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。

オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。

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■中村ナツ子(ロゼマリー)

加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。

と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。

美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラーパニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。

フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)

その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。

シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。

アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。

彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。

(彼女の第一印象については、

https://anond.hatelabo.jp/20170925212923

 の中村ナツ子の項を参照のこと)

というあたりで。

最後に。

あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。

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■麻生ウラ(アルマ

うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。

えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。

さて。

最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。

ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置

ただし彼女の場合は愛と忠誠心一方通行気味なのが哀しい。

キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルダンスを買われての登板か。

(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)

休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。

それにしても。

アイライン抜きでもアニメキャラ級の大きなお眼々。

とんでもなく整ったマスク

スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。

世を忍ぶ仮の姿バンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。

ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。

(この6行、後でカット)

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■乃々雅ゆう(フローラ

アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいライン

なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。

実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。

(なぜブルボン王朝(スペイン)かというと、黒髪だから)

その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。

立ち上げからのメンバーかと思った。

そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。

宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。

なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。

“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。

娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。

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■朝霞ルイ(カスパル

どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。

ベテランの風格。

打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。

この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。

男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。

ダークヒーローカスパルを好演。

カスパルがどんな人物かというと。

ん。

待てよ……整理すると!

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1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、

2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、

3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、

4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、

 (それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)

5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。

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なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!

どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!

旗揚げメンバー特権か!?

観劇前はフローラカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公

しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。

良かったっす。

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■a-m.Lully

あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、

全者全様にオイシイ役ばかり。

調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。

この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。

と、同時に。

「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?

 というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」

と思ったのだが。

脚本、キャスト、演出のケミストリー化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。

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大道具・セット

背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。

物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。

これ、大英断だと思う。

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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。

自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。

その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリリソース(金と時間と手間)をかける。

キャストこそが情景の担い手という戦略。これ大正解

少なくとも自分はそう思った。

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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。

ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。

回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。

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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。

ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッションインポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。

(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)

実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。

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と、同時に。

こうも思った。

「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。

MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。

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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて

・会場の音響が悪すぎ!

 卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。

 せっかく古典派の交響曲ストイックなまでにかためた選曲が台無し。

 客席横では四六時中、空調がプシュープシュー鳴ってるし。

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キャパ、狭すぎ!

 ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。

 大丈夫。大丈夫だって

 連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。

 ぜったい大丈夫だって!(←無責任

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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。

 カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った

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プログラムの誤植。

 コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。 

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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。

 理由を調べようと思ったけど、まーいーか。

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キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。

 最終日の最終回、疲労のピーク。

 ステージハイっていったって、限度があるわね。

 その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り

 挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。

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……んー、こんな感じか。

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ともかく、まとめとして言うならば。

幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。

次もタイミングが合えば観に行こうと思いつつ、このテキストを終わる。

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