「シリーズ作品」を含む日記 RSS

はてなキーワード: シリーズ作品とは

2024-07-27

そろそろ『アサシンクリード』の面白さについて語っておくか

ストーリー

アサシンクリードは、理不尽支配に反発して権力者暗殺する「アサシン教団」と、時の権力者を操り社会を裏から支配する「テンプル騎士団」の、古代から続く戦いを描いたゲームである。「混沌・悪」VS「秩序・悪」という感じである

アレクサンダー大王も、始皇帝も、カエサルも、チンギス・ハンも、永楽帝も、チェーザレ・ボルジアも、実はテンプル騎士団の一員だったし、実はアサシン暗殺されていたんだよ!という世界観である。ちなみに過去作品ではフランシスコ・ザビエルテンプル騎士団とされているので、今回(シャドウズ)もイエズス会テンプル騎士団の手先だったりするのだろう。

アサクリのもう一つの軸が「イス」と呼ばれる超古代文明人の存在である。彼らは人類創造した神のごとき存在であり、実際にギリシャ神話北欧神話に登場する神々の正体は「イス」である。彼らが遺した強力なオーパーツを巡って、アサシン教団とテンプル騎士団争奪戦を繰り広げていく、というのが一つのパターンである

また、この「イス」の遺した技術に基づいて、現代では「アニムス」と呼ばれるバーチャルリアリティマシンが開発されており、それを使って過去の様々な時代アサシン記憶追体験している、という基本設定がある。つまり、実は主人公は、アサシン活躍仮想的に体験しているだけの現代人なのである。アサクリには「現代パート」もあるのだが、これは完全な続き物になっていて、シリーズを追いかけていないと意味がわからないので、なかなか評判が悪い。初心者現代パートなんかすっ飛ばしても問題ないぞ。

というわけで、リアリティのある歴史ドラマかと思ったら急に濃度の高いオカルト伝奇SF要素をぶちこんできて暴走しはじめるのがアサシンクリードの魅力である。詳しくは年表を見よう!

アサシン クリードシリーズにおける年表 - Wikipedia

ゲームシステム

アサシンクリードの特徴といえば何と言っても「オープンワールド」と「パルクール」だろう。「どこでも登れる」「どこまでも行ける」というオープンワールドアクション本家本元とも言えるシリーズなのである。窓のフチや壁のヘリなどを掴んで、するすると登り、飛び上がり、軽やかに街を駆け巡る。何にも邪魔されることなく思いどおりに移動できる楽しさがそこにはある。

そのオープンワールドで何をやるのかと言えば「ステルスアクションである。敵の拠点侵入し、見つからないように探索し、標的を殺して脱出するのである

まずは侵入するまえに敵拠点構造を入念に調査する。どこに敵が配置されているか確認し、それらの移動パターンを観察して、どういうルート侵入するかを考える。サッと壁を登って開いている窓から侵入しよう。いやいや屋根伝いに高所から標的を探すのもいい。手薄な裏口の敵をこっそり暗殺するのはどうか。もちろん正面から殴り込んで敵を全員ぶっ殺しても構わない。

まりオープンワールドとしての移動の自由度がそのまま、プレイヤーが取れる侵入ルート自由度に転化しているのが、アサクリの醍醐味なのである。「たった一本しかない正解のルートを見つけ出す」のではない。「数多く用意されたルートの中から一本を選び出す」のが楽しいである

さらに、この「街を自由に駆け巡る」「敵の拠点侵入する」といった要素からまれたのが、アサクリの「歴史考証」の部分である

そうしたゲームシステムでは「街並みをどう作るか」「建築物をどう作るか」がとても重要になってくる。なにせ「プレイヤー侵入する建物だけ作ればいい」「プレイヤーが移動するルートの周りだけ作ればいい」というわけにはいかない。広大な街を作り上げて、そこにいくつも拠点を建て、大勢NPCを配置して、そしてプレイヤーが隅々まで移動できるようにしなければならない。それがゲーム面白さに直結していくのだから

そこでアサクリは「歴史上の街を再現する」という方法を選んだ。完全にオリジナルの街を一から作るよりも、見本を用意したほうがある意味では作りやすかろうし、その副産物としてプレイヤーの没入感と知的好奇心を得ることもできた。建物文化風俗再現度は高く評価されており、アサクリの売りの一つになっている。

もちろん史料調査には限界があるし、ゲーム的な都合が優先されることも多い。過去シリーズでも「この年代にこのアイテムはまだない」「この街にこんな建物があるのはおかしい」といったようなツッコミが入っている。前々作『ヴァルハラ』などは特に批判が多かったというので、地域年代によってまた作りやすさが変わってくるのかもしれない。

とはいえ、アサクリがわざわざ歴史考証のチームを設置し、多くの史料確認し、専門家の監修も受けているのは事実であって、ただのゲームとしては相当に頑張っているのは間違いない。プレイヤーとしては、決して完璧ではないということは頭に入れつつも、巨額の予算によって作られた「自由に走り回れる歴史景観」を楽しみたいところである

オススメシリーズ作品

とりあえず現時点でオススメするなら前作『アサシンクリード ミラージュ』だろう。元は前々作『ヴァルハラ』のスピンオフとして制作されていたということもあり、『ヴァルハラ』の前日譚のようなストーリーになっていて、ボリュームも控えめであるゲームシステムとしても原点回帰を目指したシンプルな作りで「これぞアサシンクリード」という作品になっている。

ミラージュ』をクリアしたなら、続けて『ヴァルハラ』をやるのもいい。前述したとおりストーリー的に繋がりがあるし、『ヴァルハラ』はシリーズのなかではかなり変わっていて、「アサクリらしくない」作品でもある。主人公アサシンではなくヴァイキングなので、ステルスよりも正面切っての戦いのほうが得意だったりするし、各地の勢力ひとつひとつ同盟を結んでいったり、自分たち拠点を開発して発展させていったりするような、戦略的な側面が強い。

このあたり、近年のアサクリは「従来通りのステルスアクション」と「他のゲームのようなバトルアクション」のあいだを揺れ動いていて、『シャドウズ』ではついに「ステルス担当奈緒江と「バトル」担当の弥助のダブル主人公になったという経緯がある。

アサクリシリーズは、オープンワールドにおけるスタンダードを生み出した、現代ゲームの頂点のひとつと言っても過言ではない名作であるプレイしないまま死ぬのはもったいない。いまのうちに『ミラージュ』『ヴァルハラ』をプレイしながら、日本舞台となる『シャドウズ』の発売を楽しみに待とうではないか

2024-07-23

弥助関連の騒動の始まりについて

事前知識として

・第1作「アサシンクリード」は2007年ごろに発売され、「シャドウズ」を含めるとメインシリーズとしては14作も出ており、海外では割と人気なシリーズで、日本でもゲーマーであればタイトルくらいは聞いたことがある人も多いかもしれない。

海外忍者人気の高さからか、忍者といえば日本アサシンということで日本舞台を望む声はシリーズ初期から一定存在した。

第3作「アサシンクリード3」のオープニング映像にてホルスの目(古代エジプトシンボル)、Ω(オメガギリシャ文字)、鳥居(日本における神域のシンボル)の3つが描かれているシーンがあり、

以前から一部ファンの間ではその3カ国を舞台にしたシリーズが出るだろうという予想が出ていたが、古代エジプト舞台10作目「オリジンズ(2017年発売)」、古代ギリシャ舞台11作目「オデッセイ(2018年発売)」の発売後

SEKIRO(2019年発売)やGhost of Tsushima(2020年発売)など日本舞台にしたヒット作がゲーム業界で続いたことなどから日本舞台シリーズ作品の期待が高まっていた。

(実際はオデッセイ~シャドウズまでの間に2作品出たため、日本舞台シリーズはもう出ないのではという声も上がっていたが)

(おそらく)事の発端

日本舞台シリーズ最新作「シャドウズ」の情報解禁。トレーラーや発表された内容からファンの間に不満が広がり始める。

主な原因としては以下の2つと思われるが、正直ここまではシリーズファンゲームファンたちなどを中心にしたツッコミや、炎上とまでいかずとも規模の小さい小火程度だったのではないかと思う。

一言でまとめるなら「過去作に比べて雑な部分やスタンスの違いが目立った」というところだろうか。

実在人物主人公起用

今作はダブル主人公であり、実在人物黒人男性「弥助」と架空人物日本人女性「奈緒江」」である

これまでのシリーズでは主人公架空の現地人という法則があり、近年におけるUBIはいわゆる「ポリコレ推し」が強かったため、日本男性差し置いての弥助の主人公起用を疑問視する声が出た。

だが個人的にはこれは明言化された法則ではない(はず)なので、UBIに対する不満のきっかけ程度ではないかと思っている。

舞台に対する考証について

シリーズ作品ユニティ」で作成したノートルダム大聖堂3Dマップデータが、2019年火事で焼失した部分の復旧に使用できるのではないかといわれたり、

UBI自身も直近の作品であるオリジンズ」、「オデッセイ」、「ヴァルハラ」において「ディスカバリーツアー」と称して歴史ガイド配置したり、フィールド自由に歩き回れるようにした学習教材用バージョン提供するなど

舞台となった土地文化建築物歴史考証を売りにしていた。

しかし、公開された動画の畳の形状や、田植え風景を見て「豊作で人手がいるのだろう」という発言、植生の季節感から、事前調査や考証が不足していると捉えられる部分が多数発見されたことで不満が一気に広がった。

海外製のゲームなのに指摘が細かすぎ」とか、「フィクションなんだから現実と違うところもあるだろう」という意見が叩かれる原因はここにあるだろう。

直近のシリーズでUBI自身が考証力の高さを売りにしていたということを知らない≒話題にいっちょ噛みしにきただけと受け取られてしまうからだ。まぁ話は既にそんな次元じゃないというのもあるが。

(おそらく)延焼した要因

このあたりから急激に炎上の規模が大きくなり自分は追いきれなくなったし追っていないのでパッとおもいつくものを箇条書き程度に。

・UBIへのインタビューでの弥助起用の理由が「私達の目になれる人物が欲しかった」などの発言拡散される。

日本向け動画中国語字幕を設定するなどポカミスを連発する。

・コンセプトアート関ヶ原鉄砲隊ののぼりなど、多数の盗用が見つかった。

ロックリー氏の関係の部分は正直良くわかってない。弥助は一次資料が少ないのに伝説サムライが云々みたいな表現ロックリー氏の著書とUBIに共通していて、そこから発展して追求されてるみたいな感じだろうか。

2024-07-04

anond:20240704131321

今までのシリーズ作品も俺らが気付かんかっただけで歴史に詳しい人から見たら考証ガバガバやったんかな…と思ってる

いやコロッセオあん空間ないやろというのはわかってたけども

2024-03-22

anond:20240322054619

こういうときって大体のシリーズ作品が「最高傑作である◯(大体は2か3辺り)をやれ!!!!」って口角バブルこうせんの飛ばし合いになるもんだけど、そうはならずに「初代」か「最新作」となってる辺り、結局ポケモンって初代がピークでそれ以降は凡作しか出せてない無能N代目の集まりっぽいね

あゆーてアップルが1000年続こうがスティーブを超える人材お下がり社長席に座ることになるとは思えないし、本当に凄いモノほど「初代がピーク」なのかもなあ。

2024-01-24

anond:20240124213629

引きこもって四半世紀ずっとゲームしとるワイやけど

ポケモンは金銀まで、FFは7だけ(11と14はネトゲから無料間中だけ触った程度)、ドラクエは一作も触れてない

そんな人間もおるから気にせず好きなもん遊ぶといいで

今はコンシューマータイトル存在感は限られとる

PCモバイルですごいタイトルが百花繚乱しとるから

特にゲーム産業市場規模のうち、50%超はもうモバイルから収益になってる、そんな時代なんや

日本コンシューマ系は相変らず90年00年代流行させたコンシューマーシリーズ作品が主力でやっとるけども

そういう流れに与する必要はないんやで

2023-09-15

人生の半分以上費やしてる作品でなんならオタクとしての自我が目覚めた原因でもあるし他に推してるジャンルも同じ作品読んで作家になった方ばかりというめちゃくちゃオタク人生の基盤になってるシリーズ作品最新刊で幼少期から唯一地雷として二次創作を読まないように避けてた展開が起きちゃった!!!!!!!!死ぬ!!!!!!!!!!どうして…どうして……そんな公式解釈違いなんて言うめんどくさいオタクになりたくないよ……終わりだよ…………………………現実20年経っていきなり新刊に出てくるなんて聞いてないよ、誰が予想出来たよ…………

Twitter上では界隈に住んでるからどこにも言えないよ……もうダメだよ…………他に推してるジャンルは大体コンテンツ終了したか完結した小説だけだよ…………もうオタクは生きていけないよ……………………

2023-09-01

トランスフォーマー同人インジャンルにしない方がいい

先日「実写映画 トランスフォーマーシリーズの新作、「トランスフォーマー ビースト覚醒」が放映された。

この作品現在も放映中で、自分もこの作品を見て楽しいと感じることもあったし、映像技術最初期の実写映画からは格段に進歩していると感じられ、作品としては好きだと思った。

問題はこの映画が公開された後だ。

トランスフォーマー同人活動のメインジャンルとして活動するべきではない。

まず、今回の映画公式アカウント挙動である

既に公式アカウントをチェックされている方はもうご存知かもしれないが、出処不明リー動画を平然と引用ポスト公式情報として紹介したり、ファンアートどころかネタバレ二次創作意味合いを含むイラストをリポストしたことファンから注意喚起がなされる事態にもなった。

それだけでもかなり問題だが、ファン側にもかなり問題がある。

まずシリーズ作品ニコニコ動画海外動画サイト違法視聴する一部のファンがいる他、数年前にIDWパブリッシングで連載されていたコミックスコマtumblrなどから拾い画として投稿したり、その切り抜いたコマ画像コラージュしてイラストを付け加えたりなどする投稿も多い。

また、センシティブ画像を鍵やワンクッションなしで投稿したり、挙句の果てに公式作家では無いのにskebなどのコミッショントランスフォーマーキャラクターを描き金銭を得ている人もいる。

更に多いのがリークや連載中のコミックスの進捗画像などの流出だ。

ネット上の問題だけではなくリアルで行われているイベントでも問題が起こっており、コラボカフェトラブルを起こしている人間や、同人イベント活動でもひとつサークルに居座って帰らず、アフターまで着いてくるような人間複数見かける。

また、ファン同士の横の繋がりが広いため、解釈や絵柄で陰口を叩かれる人も居り、ライト層が入ってきた場合確率トラブルに巻き込まれたり、怖い思いをする可能性があるのだ。

から何度でも声を大にして言いたい。

トランスフォーマーという作品を好きになるのはいい。

だが絶対同人活動のメインジャンルにするのはオススメしない。

界隈の治安改善されるか、公式からきちんとしたガイドラインが整備されるなどの事がないかぎり安全な界隈では無いからだ。

2023-07-16

クラリス最後ルパンについていくべきだったのか?

クラリス最後ルパンについて行かなかった主な理由作品ルパン三世だからだ。

ついていったら、ルパンに新しいキャラクターが増えてしまうからだ。

かつて士郎正宗攻殻機動隊の新シリーズ神山雄一郎監督制作することになったときにつけた注文は、

何をやってもいいけれど、最後には公安9課が元の形に戻るストーリーにすることということだった。

このような制約はシリーズ作品に当たり前のように存在するものだ。

この普遍的法則により、当然のごとくクラリスルパンについていくことはない。

 

しかしだ。

もしもルパン三世 カリオストロの城がルパンシリーズではなく、

独立した作品であったとしたのならクラリスルパンについていくのが必然であったのではないだろうか。

2023-06-08

テイルズシリーズ公式Twitter4コマ漫画不快だと燃やされた!

表現が燃やされたぞ!!!!!!

表現の自由戦士!急げ!!!!!!!!!!!!

実際は同人レベルで口調ミスしてる上に、作者がシリーズ作品をクソゲ認定繰り返してた過去を掘り返されて

キャンセルカルチャー食らっただけのファンの内輪揉めらしいけど!!!!!!!!!!!!

…ああそうだよ!あらゆる表現の自由を守るなんて無理なんだよ!!!!!!!!!!!!!!

どうして人は愚かなんだ!!!!!!畜生!!!!!!畜生!!!!!!!!!!!!!!!

2023-04-05

グループカラーブラックが入るのは戦隊だけ

戦隊も元々は「黒は悪者の色」という意識があって初めて黒が入った「大戦隊ゴーグルV」では揉めたらしい

という事でシリーズ作品で何とかバリエーションを付けようとして黒を入れた戦隊シリーズとは違い、他の単体ものでは黒は使われない

力の源は同じだけど敵勢力としての黒はいるかもしれない

2023-03-05

[]3月4日

ご飯

朝:朝マクド(どっひゃー)。昼:ラーメン。夜:アルフォート

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

探偵・癸生川凌介事件譚 死者の楽園

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第三弾にあたる。

すっかりお馴染みのいつメンで、遊園地で起こる事件捜査する。

オンラインゲームを利用した人物の誤認、館モノのらしさを利用してのミスディレクションと、構造の妙を生かしているシリーズで、良い意味ユーザの介入度が低いゲームらしくない作家性溢れる展開が続いていたが、今作はシンプル推理ADVらしいシナリオ

証言を聞いて、物証調査してっていう、お馴染みのやつ。

悲劇を笑い飛ばす癸生川のキャラクタ性に救われるものの、だいぶと重たいストーリーだった。

完全に恒例だが助手白鷺洲伊綱が大活躍するのも、前作で僕が興味を惹かれた矢口床子の再登場、シリーズを通しての前置きや、次の作品へのキャラクタも登場したりと、色々やってきている感じ。

白鷺洲伊綱女性に好かれやすい設定のようで、今作でもスキンシップ描写があるのが良き。

彼女へかなりの偏愛を見せる久美浜ちゃんは、今先だけの出番ではなさそうなので、この辺は要チェック。

短編ADVとしてシンプルながら出来が良いし、アクが無い真っ直ぐした味付けでありながらキチンと作家性をミステリ的なそれでなく、人間確執や恨みの方向で出しているので、ここまで遊んだ中ではかなりど真ん中な位置付けだと感じた。

ただ、流石に三作品目ともなると同じ構図は避けたようで、癸生川によるちゃぶ台返しがなかった。

正直、そのパートこそが他との明確な差異面白味だと感じていたので、マンネリを恐れずやって欲しかった気持ちもある。

とはいえシリーズ作品としての趣が強くなってきて益々楽しくなってきたぜ!

探偵・癸生川凌介事件譚 白鷺に紅の羽

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第四弾。

2作目で前振りがあった伊綱さんの過去エピソード

前振りで随分ハードルが上がっていたが、それに相応しい価値のある良いシナリオだった。

感想を書くのが勿体無く感じるタイプ作品で、良い意味でこの余韻を具体的な文章で残したくない。

あらすじとしては、伊綱さんの過去記憶喪失の謎の女性一人称で追いつつ、視点人物の失われた過去と、伊綱さんの家族にまつわる事件捜査するお話

伊綱さんの家族や周辺の人間名前関係性だけが示唆される、本人が登場しないキャラの多さが、視点人物の正体を曖昧にしていくのが、暗中模索雰囲気楽しい

とはいえ、落ち着きそうなところに落ち着いており、そこの意外性や、叙述の方法による誤認を誘うソレは主題ではないのだろう。

かなりど直球ど真ん中に「小説」をやっていて、ミステリ界隈に伝わる有名な嫌味な反転させて「人間が書けている」と評するのが相応しいと思った。

めちゃくちゃな人格で、事件に幕を引くためだけの舞台装置的な名探偵癸生川の出番がほんの僅かなのも、今作はそこがやりたいんじゃないからねっていうことかな。

田舎風景描写キャラクタ心理描写を重ねながら情緒的な文章を魅せるところも多く、他のシリーズとはかなり毛色の違う内容だった。

特に最後の方にあるタイトル意味がわかる構図は、背景絵を使った演出も決まっておりすごく印象的なシーンで感情的に訴えかけられた。

物語冒頭の意味深なやりとりが、最初から全てを語っていたところも、話の順序の工夫で魅せる良きシーンで、思わずクリア後すぐにもう一度最初から遊んで確認した。

探偵縦横無尽自由さを面白がる一作目、本格ミステリのある種の滑稽さを笑う二作目、証言から人間関係を整理していくADV王道をしつつシリーズとしての縦筋の前振りをしていく三作目ときての今作は、シリーズの幅の広さに感心させられた。

探偵・癸生川凌介事件譚 昏い匣の上

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第五弾。

今回は、いつメンの出番は少な目で新しい登場人物都市伝説ライター弥勒院蓮児を主人公にした今までは雰囲気の違うお話だった。

都市伝説を扱うだけあってホラー雰囲気で恐ろしいお話が展開していく。

新しいことをやろうとしたからか、気を衒う要素は少なく、良く言えば手堅くまとまっている、悪く言えば事件については見所がなかった。

ミステリ的には疑うべきところを然るべき疑いを持って読めばまあそりゃそうだし、そもそも容疑者の数的にもミステリをやりたいのではないだろう。

合う合わないの個人的な話をし出すと、ミステリとホラー親和性みたいなところに行き着きそうなので、まあ僕の好みではなかったと短くまとめておこう。

ただし、上で事件については見所が無かったと述べたのは、事件以外、シリーズものとしての見所があった。

それが新キャラ弥勒院蓮児が我らが名探偵癸生川凌介ファーストインプレッションの評、

出会った瞬間、なぜかホッとしてしまった。一瞬だが、もう大丈夫だ… という気持ちにさせられた。」という文章だ。

これはなるほどなるほど、癸生川凌介という人間をすごく端的にわかやすく伝える良き文章で、それが初対面のキャラ一人称視点地の文表現されるのが良かった。

これは癸生川凌介への評ではあるが、僕がミステリを愛する理由って要するにコレだよなあ、と思わせられた。

作中でどんな悲惨な恐ろしい事件が起きても、名探偵がそれを引き摺り回し、現実解決可能事件に落とし込むところは、まさに「ホッとする」は良い形容だ。

(ミステリの世界は広いので、ここをズラす名探偵も両手で数えられない程度にはパッと浮かぶけども)

そんなわけで、4作目の過去編に続いて、新キャラの新しい展開と、いつメンミステリがそろそろ恋しくなってきたところで、次の第6作目は王道中の王道を取り扱うようなので、一気にプレイしようと思う。

2022-12-16

アーマード・コアシリーズをよく知らない人に紹介する

アーマード・コアシリーズの新作、ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON が発表された。

この10年近くずっと新作を待ち続けていたので本当に楽しみだし、たくさん売れて評価されて、今後も新作が出続けてほしい。

そこで、アーマード・コアをよく知らないけど少し興味がある、という人に向けてシリーズの紹介をしたいと思う。すでに同じような記事が出ているけど、こういうのはいくつもあって良いだろう。

どういうゲーム?

3人称視点3Dアクションゲームで、プレイヤーアーマード・コアAC)と呼ばれるメカロボット)を操縦して戦う。公式にはジャンルは「3D戦闘メカアクション」とされている。

ゲームとしてのアーマード・コアゲームに出てくるメカとしてのアーマード・コア区別するために、以下ではメカの方をACと書くことにする)

ACはコアと呼ばれる胴体を中心に、頭、腕、足(人型以外にも色々な種類がある)や武器動力源のジェネレーター、高速移動用のブースターなど様々なパーツを組み合わせて完成する。完成済の機体の中から選んで操縦するのではなくて、たくさんあるパーツの中から自分で選んで組み上げた(アセンブルした)機体を操って戦う、というところがこのシリーズの大きな特徴。

主人公プレイヤー分身名前自分で決める)は金銭を対価に依頼を受けて戦う傭兵で、色々なミッションをこなして金を稼ぎ、稼いだ金でパーツを購入して機体を強化し、また次のミッションに向かう…というのがゲーム基本的な流れ。ミッションの他に、AC同士の一対一の対戦で賞金を得られるアリーナがある作品も多い。

どういうところが面白い?

先日公開された IGN のインタビューhttps://jp.ign.com/armored-core-6/64541/interview/armored-core-viから宮崎氏の言葉引用する。

ARMORED CORE VI』の開発がどういう形で始まって、どういう狙いがあったかというと、まずは「ARMORED COREシリーズ従来のコアコンセプトである自分の機体を自由カスタマイズできるアセンブルと、それを自由に動かせることになります

アーマード・コアの核となる部分はまさにここなんだけど、これだけだと未経験者はイメージできないと思うので、もう少し詳しく説明する。

前提として、ACのパーツには「これを選んでおけば最強」というもの基本的にない。どのパーツにも個性があって、選んだパーツやパーツの組み合わせによって機体の動きの特性や得意な戦い方が大きく変わってくる。

防御力の高い機体で真正から敵と撃ち合っても良いし、動きの速い機体で敵を翻弄しながら戦ってもいい。遠くから狙撃するスタイルの機体を組んでもいいし、近接武器メインの機体で敵を切り刻んでもいい。

ミッション一つ一つにも機体の向き不向きがあるので、攻略するために状況に合わせて最適なアセンブルを考えていくことも必要になってくる。もちろん、自分の考えた最強の機体で最初から最後まで戦い抜いても良い。プレイヤーごとに様々なスタイルがあり得るし、様々な遊び方がある。

また、ACアセンブルではただパーツを選ぶだけでなく、機体を好きな色に塗装したり、エンブレムを貼り付けたり、名前を付けたりと、機体の性能に関わらない部分まで細かくカスタマイズすることができる。そうやって隅々までこだわって完成したAC自分だけの唯一無二の機体で、そしてそれを自由に操って戦場を駆け回ることができる。これがとても楽しく充実感があって、他のゲームでは代えがたい魅力だと思う。

シナリオクリア後には全てのミッションを再度プレイできるようになるので、最初ガチガチ攻略用機体でさっさとクリアして後から好きな機体で趣味に走ってもいいし、クリア後はひたすら他のプレイヤーとの対戦に没頭しても良い。

一周クリアたからもう遊び尽くした、おしまい、とはならないのもこのシリーズの特徴だ。

こういう戦法で戦いたい、好きな武器を撃ちまくりたい、見た目がかっこいい機体で戦いたい、他作品に出てくる好きなロボットに似た機体を作りたい、操縦が難しい機体を上手く乗りこなしたい、あえて自分制限を加えて縛りプレイを楽しみたい、他プレイヤーとの対戦に勝ちたい、などなど、色々な遊び方にアーマード・コアシリーズは応えてくれる。そこが本当に面白くて楽しい

ソウルシリーズに似てるの?

これに関してはすでに IGN のインタビューでも語られているが、大前提としてソウルシリーズアクションRPGで、アーマード・コアシリーズ戦闘メカアクションだ。

基本的操作方法から世界観に至るまで全然違う。飛び交うのは矢や魔法ではなく銃弾レーザーだ。とはいえ、同じフロム・ソフトウェアが作っているのでフロムゲーに共通する要素は見られるし、ゲームシステムにも似通った部分はある。

例えば、ACアセンブルソウルシリーズキャラメイクと似ていると言えるかもしれない。

キャラクターが装備する防具のようにACにはフレームパーツ(頭、コア、腕、足)があるし、剣や弓、魔法祈祷ACでは武器パーツになる。ソウルシリーズキャラビルドを突き詰めるのが好きな人はきっとACアセンブルも楽しめるだろう。

キャラメイクの際に外見にこだわり抜いた経験がある人はACカラーリングエンブレム作成にハマるかもしれない。

もちろん異なる点もあって、例えばアーマード・コアシリーズにはレベルアップの概念がない。同じアセンブルの機体は常に同じ性能で、レベルアップするのは操縦するプレイヤーの腕前だけだ。

この他にもシビア世界観や多くを語らないストーリーテリングといったフロムゲーによく見られる特徴があるが、挙げていくときりがないのでこのくらいに。

シリーズ作品がたくさんあるけど最初から全部触れないと駄目? 過去作をプレイしていないと新作のVIを楽しめない?

そんなことは全くないので安心してほしい。シリーズが長く続く中で世界観ゲームシステムが何度かリニューアルされていて、分類すると以下のようになる。

系列が異なる作品ストーリー上のつながりは無いので、例えば3系だけプレイしても十分に楽しめる。(初代系と2系のように一部世界観がつながっているものはあるが、ストーリーを追いかける上では知らなくても問題ない)

なお、ここに挙げたのは据え置きゲーム機のタイトルのみで、他に PSP携帯電話スマホ以前のガラケー)向けのタイトル存在する。

新作のACVIでは世界観からゲームシステムまですべて一新されることが(今出ている情報だけからでも)分かっているので、シリーズ経験者もVIからプレイヤースタートラインは横並びになる。VIから始めても全く問題ないはずだ。

とはいえシリーズ全般通用する基礎知識というものはある程度存在するし、過去作も面白いので気になったらぜひプレイしてみてほしい。

過去作をプレイしてみたい。どこから手をつければ良い?

ぜひプレイしてみてほしいと書いたものの、残念ながらどの作品動作するハードが旧世代機になってしまっているので、2022年現在だとそもそも過去作をプレイする環境を用意するのが難しくなってしまっている。

手元にある(あるいは手元に用意できる)ゲーム機で遊べるタイトルおすすめ。機種別だと、最初シリーズに触れる作品としては

個人的おすすめ。これに限らず気になった作品から手を付けても大丈夫だけど、同じ系列の中で後発の作品は前の作品プレイしていることを前提に難易度調整されていたり、前の作品ストーリー上のつながりがあるものがある。

そのため、3を飛ばして3SLから始めたり、NX飛ばしてLRから始めるのはあまりおすすめしない。(ストーリーに関しては作品ごとに単体で完結するので、その点は安心してほしい。ただ、同じ系列の中であれば前作をやっておいた方が後の作品をより楽しめる)

ちなみに、PlayStation の初代アーマード・コアは古い作品なので今遊んでも面白くないかというと、全くそんなことはない。

アーマード・コアというゲームの基本はシステムの面でも、世界観の面でもほぼ全てこの1作目の時点で完成しているので、古いゲーム故のグラフィックの粗さが問題ない人はぜひ触れてみてほしい。

最後

ここまで読んでくれてありがとう。いつかどこかの戦場出会えることを楽しみにしている。

2022-12-04

ポリコレアレルギーの人って作品自分の好みのキャラが出るのが当然と思ってんの?

ポケモンとか、シリーズ作品であってもキャラクター続投ものじゃないのにやれミニスカートがいないだおねえさんが可愛くないだって怒ってる人って何、と思う

嘆いてるだけなら自由だけど、ポリコレはクソやらやめろやらまで行ったら表現規制派と何も変わりないのにな

そんなに人間が好きならかわいい女の子がメインのゲームやればいいのに

自分所謂ブスキャラ(この言い方も嫌だが)の方が好きだから大抵の作品は興味ないな、not for meだなと思ってる

少数派なのはわかってるけどさ

ポリコレアレルギー人間自分の好みのキャラクターをいちいち作品に期待しすぎだし、自分の嗜好が世間の嗜好だと思っているのが迷惑だわ

2022-11-04

anond:20221104130450

お前が何でゴミなのか書いてやろう

エルデンリングは…の先にある作品である

エルデンリングはこれらの作品進化させた結果こうなったのである

・つまり、これらの作品を踏まえないで、…比較している…考察は…ゴミである

何の意味価値もないのはお前だと思う

マーベルの新作はマーベルシリーズ進化させた結果できるが、新作映画比較する際にはシリーズ作品すべてとの関係解説しないとならないのか。そんな事をしてる奴はまるで見かけないが、なぜそう主張するんだ?

お前の優れた点は、自説の一番のポイントの「なぜ過去形態にこだわるのか」を一切説明していないところだ。だから薄っぺらいんじゃなくて、虚無だと即座にわかる。ゼロゴミにすらなれない

2022-08-04

ガンダムエクシアダブルオーガンダム、みたいに同じシリーズ命名規則バラバラってのは珍しい

ガンダムってシリーズごとに機体の命名規則バラバラな気がする

作品が変わると○○ガンダムガンダムXXみたいに普通に命名規則が変わる。

ダブルオーに至っては一つのシリーズ作品なのに、機体名にガンダムが入っていないもの普通にあったりと、結構いい加減

他の作品はまあまあ統一されている

例えば仮面ライダーは「仮面ライダー○○」がデフォルトで、そうでないものイレギュラー扱いだったりする(例:アナザーアギト

まあ怪人の命名規則ちょっと違うけど

つの作品シリーズもの命名規則バラバラってのはガンダムくらいじゃないか

2022-01-10

コントAV倒錯構造

ふと、どんなコントネタが好みなのか自省してみたくなった。

脳内ライブラリを振り返ってみると、アルコ&ピースの「ボウリングハイスコアを買い取る業者」や「体育館天井に挟まったバレーボールを除去する業者」、チョコレートプラネットの「開けにくいポテトチップスの袋を開封する業者」のような、あり得ない設定の業者説得力を持たせたネタが好きなのだと気づいた。

ここで強調しておきたいのは、コントを演じる二人が設定に違和感を抱かないままネタが進行するという点だ。非現実的業者所与のものとして受け入れられており、利用客との間であるあると思わせるやり取りがツッコミ不在のまま繰り広げられる。そのギャップユーモアを感じてしまう。

これと同じことはAVの好みに対しても言えるのではないか連鎖的にそんな思考に至った。

アナウンサー性交しながら淡々ニュース原稿を読み上げるAVナース治療の一貫として当たり前のように搾精するAVオフィスレディが口淫しながら商談を進めるAV

自分がとりわけ興奮を覚えるAV共通しているのは、本来覆い隠されるはずの性的行為がさも当然かのように日常生活の一部に組み込まれており、出演者はそのことに違和感を抱いていないという倒錯した構造だった。

中には、アナウンサーものナースものといったジャンルの垣根を越えて、性的行為ハードルが低い世界観自体を売りにしたオムニバス形式シリーズ作品制作されている。このようなシチュエーションに対する一定需要が感じられる。

笑いを満たすコント性的欲求を満たすAV

一見したところ交わらない両者について、「演じる」という部分に目を向けてみると、自分は「あり得ない設定の上にリアリティのあるやり取りを重ねる倒錯構造」に心惹かれる性質なのだささやか気づきを得た。

幸先の良い一年となりそうだ。

2021-11-29

最近読んだ(非)BLと、BL雑記

 少ないお小遣いで何買って読もうかなってしばらく考えた。来月の二日に『その花の名を知らず』(長野まゆみ)が発売されるというので、もう何も買わずに来月末まで待って、またお給料が出たら我慢して貯めた千円に新たなお小遣いの千円をプラスして買おうかなと思ったけど、やっぱり後回しにすることにした。なお、『その花の名を知らず』は『左近の桜』シリーズの第四弾である。二年くらい連載されていたらしいので、1冊で二巻ぶんあるはず。

 ついでだから最近読んだ訳ではないが『左近の桜』を紹介しておこう。

左近の桜』(長野まゆみ

あらすじ

 左近桜蔵(さこん さくら)は、武蔵野とある旅館女将の息子である。彼の家の生業は、実は男性専用の連れ込み宿だ。

 ある日の夕方、桜蔵は番頭の代わりに客を迎えに出て、間違えてこの世ならざる者を拾って来てしまった。その一件以来、桜蔵はしばしば謎の引寄せ体質により、亡霊を拾って来るようになる。そんな桜蔵のことを父の柾(まさき)はそれはお前が「女」だからだと言うのだが……。


ざっくりと解説

 舞台現代東京ながら、江戸情緒の僅かに残る世界観主人公の桜蔵が己の変わった体質により事件に巻き込まれ、毎度「アッー!」なことになる、短編連作集。また、桜蔵の出生の秘密を解くミステリー要素ありいの、桜蔵と父柾とのBL要素ありいの、読み応えがあるシリーズ作品だ。


増田感想

 個人的に気になるのは柾×桜蔵あるいは柾←桜蔵のほんのりBLがこれからどうなっていくかだなぁ。柾に対する桜蔵の思いはうっすら恋情もありつつ父への慕情とか憧れ。作中時間が経つごとに着々と老いていく柾と成長していく桜蔵。いずれ桜蔵が父を超えていく父子相剋物語になるのか、それとも桜蔵が成熟した「女」となって柾に抱かれるかなんかするのかっていう。

 柾と桜蔵の本当の父親がどういう関係だったのか、過去の話もいつか明かされるのか、たのしみ。

 



さて、結局『その花の名を知らず』を買うのを見送って買ったBL……というか、非BLはこれ↓


『日々、君』(小池定路

あらすじ

 脚本家の蓮野は仕事が忙しくなり、ただでさえ苦手な家事が回らなくなってしまった。そこで、前からちょっと気になっていた後輩の日暮を呼び出し、家事手伝いのバイトを頼むことにした。

 苦もなく家事をこなし、頼めば一緒にご飯も食べてくれる日暮に対し、蓮野は感謝以上のなんとも形容しがたい思いをつのらせていき、やがて日々を日暮のことばかり考えてしまうようになる。

増田感想

 前におすすめされてpixivで読めるぶんだけ読んだんだけど、一巻まとめて読んで、すごいなと思った。

 何がすごいって、四コマ形式コマ割で描かれていること。一ページ8コマの配分なんだけれども、ちゃん四コマごとに軽くオチのようなものがついているというか、そこで一区切りがついているということ。四コマをはみ出して半端なコマ数で一旦途切れるということがない。そして、8コマぶんで一回り大きな一区切りだし、数ページで「1話」として綺麗に完結している。そして1冊の漫画として綺麗に終わっている。(全2巻らしいんだけどね。)

 す、すごい……作者は四コマを描くために生まれた、四コマの神なのか? BLとしてどうこうという以前に漫画が上手すぎてこわい。絵も可愛いしなぁ……あぁ、すごい……。

BLなのに「非BL」とは。

 作者自ら本作を「BL」と明言しており、編集部BLとして売り出したようなのだが、本作は某BLレビューサイトには「非BL作品に分類されている。何故なのかというと、単にBLレーベル作品ではないからだと思う。だが、レビューを見てみると、本作が「非BL」に分類される理由レーベル問題以外にもあると思う読者もいるのがわかる。

男×男=BL ではない。

 実は商業BLにはけっこう厳しめのルールがあって、それを満たさなものBLとは見なさないようなのだ。私の知っている限りでは、以下のルールがあるっぽい。

 そんな感じなので、セックスどころかキスハグもしない『日々、君』はBLではないと言われてしまう訳だ。けれども、恋愛になりそうでならない感じでもだもだしつつ、着実に互いの距離感を縮めていく描写は、恋愛ものの基本かつ根幹って感じがするよなぁ。

 なお、上記で紹介した『左近の桜』もレーベル問題で非BLなんだけど、亡霊達×桜蔵という、桜蔵総受けBL状態でありながら本命のカプと見なされる柾×桜蔵はずっとノータッチ状態なのがまた非BLとされる一要素かもしれない。

 はぁ……、商業BL(とそのファン)って面倒臭いな。以下、BL雑記

BLというジャンル確立されたせいで行き場を無くす表現もある。

 商業BLにはルールがあるが、個人で書いているぶんにはそこまで厳格にこれはBLだがあれはBLではないとかやらなくていいはずだ。

 ところが、Web投稿サイト投稿するとなれば話が微妙になってくる。中にはBLガチ勢字書きや商業で食っていきたいセミプロBL書きとかも混ざっている。読み手にしても、漠然BLっていうのは男同士でヤってればいいんでしょと思ってるだけの人から商業BL同等の物を読みたい人もいる。

 私個人感覚では、BLを書いて投稿サイト投稿し、多くの人に読まれたいと思ったら、商業BLルールに則った物を書くのが無難なのかなって感じる。人類の半分が女だからって登場人物の半数が女だったりとか、攻めが浮気しまくりとか、カプ離別バッドエンドとかは書かない方がいいんじゃないかと……。ただ無視されるだけならまだしも、「それはBLではないです」って苦情が来たらつらいし。

 じゃあ、そんなBLルールは窮屈だからってBLタグを外して「ヒューマンドラマ」だの「サスペンス」「学園ドラマetcタグだけ着けて投稿すれば、後から親切な読者に「BLタグを追加されるとか、「腐媚びキメェ」と苦情が来るかもしれない……。なまじっか面白い物を書いてしまった場合BLと明記しなければ人はそれを一般向けとして読む……ばかりか、何となく男性向け」に近いものと読んでしまい、後から「なんだよ女向けじゃねえかよ」とか「もっと男が喜ぶようなこと書けよ」って苦情も来るかもしれない。

 ……とかいう話を、最近とあるBL字書きコミュニティで話し合ったのだった。BLというジャンルがあるせいで、BLではない男×男の作品って行き場がなくない? と。

 で、どうする? って話で。対話相手は、そんなら仕方ないか腐女子から顰蹙買ってもいいかBLと言い張って書くよ、とのこと。一般向けと見られて、もっと人気を出すために男向けの表現……たとえば従順可愛い巨乳の女を書くくらいなら、生意気で男の言うことをきかない女の登場する「BL」を書きたい、と。なるほど。

 プロ世界なら、純文学とかエンタメ系という性別どっち向けとかないジャンルで書いていけるけど、Web素人小説書きはどっち着かずではやっていけないんだよね……という話。

 それとは別に、私が思うBL不自由で厄介だと思う点は、BLは男同士の関係恋愛帰結するということ。虐待も執念も「愛ゆえ」ということになってしまうので、へたに男→男の性犯罪から復讐譚みたいなものを書いてしまって、それをBLとしてWeb投稿しちゃったりすると、暴力描写が「癖」とみなされ一部の読者がたいそう喜ぶ……かもしれない。というのは、よろしくないよなぁと思う。たとえば殺意殺意なのだが、BLマジックがかかると恋情や愛情になってしまう。という歪さかげんにむずむずする時がある。

 だからってBLなんて無くなれと思ってる訳ではないのだが。

2021-11-19

ネトゲ引退して、未練等の消化

大型アップデートを控えた某ネトゲに関しての、愚痴と不満と未練です。消化不良な感情の行き処が無くて、書き遺す事にしました。

現在進行形でこのネトゲを楽しんでいて大好きだという人はなるべく読まないでください。

軽く自己紹介をすると自分機械にもゲームにも疎いです。なので知識的な事は滅茶苦茶かと思います

人気で有名なゲームシリーズネトゲ版らしいですが過去作という同じタイトルテレビゲームを一つも遊んだことがありません。

そんな自分が何故そのネトゲを始めたのかというと知人から「騙されたと思ってやってみてほしい」と言われてしまってついうっかりという理由です。 

どうして辞めたのか

 未練があるなら辞めなくてもよかったのでは?その通りですね、ストレス苦痛が未練を上回ってしまいました。未練に関しては一番最後言い訳していますのでそれだけ気になったなら最下部へどうぞ!

 

1.環境に恵まれなかった

トップクラスの腕前を持つ人達と知り合えても完成されたコミュ所属している人達ばかりで、自分に入り込める余地がなかった。

自分がチームを立ち上げるために募集して頼み込み走り回りもしたけれど賛同を得られず、最終的に挑戦に必要な人数を集めることも出来なかった。

立ち上げメンバーの一人が自称未成年男性とのことでしたが途中でネトゲ内の女性にハマっておかしなことに。ネトゲあるある系の笑い話かもしれなくとも食らった側としてはキツい、気持ち悪い、そして迷惑だった。

 

2.運営方針矛盾が多く、色々とおかし

規約」という言葉がめちゃくちゃ。特に不満を感じた部分は「アカウント共有の禁止」についてと「外部ツール使用禁止」について。

 

運営と同じ会社出身過去シリーズ作品スタッフで、そのネトゲ自体にもシナリオ提供という形で関わっているクリエイター家族とのアカウント共有を宣言していたというものを見かけました。

それとは別に暴言下ネタ辺りでGMに注意されている一般ユーザースクショTwitterで見かけました。「うんことかちんちんとチャットで言ったのは自分ではなく弟です」と注意されているキャラ発言していた画像だと記憶しています。それに対するGMの返答が「家族であっても他人とのアカウント共有は規約違反なので今後弟さんに操作させないようお願いします」的なものだったと思う。

モニターの向こう側にいるのが誰なのか、運営側はゲームアクセスているIPアドレスマシンの事くらいしかからないだろうし。例のクリエイターの「家族と共用」なんてIPアドレスマシンも一緒だろうからGMが自宅に伺うくらいしないと共用かどうかの判別は無理ですよね。だからアカウント共有の禁止」という規約に関しては、なんとなく掲げているだけにしか感じられない。

本来の「アカウント共有禁止」も代行(他プレイヤーIDパスワードを教えて代わりにログインクリアを依頼する行為)の事を指すのであれば「常識的に考えて違反行為だ」とも理解できる。あんな例文(後述)を出す運営だし、アカウント共有の禁止についても「ご家族ご友人であっても」という一文を追加した方が良いのでは?そして違反者をきちんと罰してほしい。家庭内共有は前述の理由で正直無理だろうけど。

ふと思い出したけど、運営チーム所属クリエイターが「(規約プレイ可能年齢になっていない)子供にパッド渡したらキャラ動かしてた、かわいい~」的なのもあったような。

 

そして、例の「アカウント共有を公言したクリエイター」は生配信の際にデスクトップを映し、ACT(ダメージ計算などができるソフト)のアイコンががっつり写っていて炎上していたことも記憶に新しいですね。「今は運営会社や開発チームに所属していない外部のゲストクリエイター。彼は関係者じゃないだろうが」という意見もあったようですが、ゲーム会社スタッフ事情に関して無知自分から見ても、この「家族アカウント共有宣言してデスクトップACTアイコンを映したクリエイター」は運営側の人だと判断してしまます真剣にやったコンテンツの中心キャラの年齢を自分判断修正した的な事を言っていた覚えもあるし、これで運営側の人間じゃないというのは流石に無理かと。

クリエイターの細かい事情無知自分からしたら「このネトゲに関わっているスタッフが奥様にアカウント貸したりACT使ってるんだったらぶっちゃけもう公式はそれらを黙認してるっつう事じゃん」と、感じてしまいました。こいつが許されるなら一般人でも同じ行動が許されていいだろうよと。

 

引退した今だからこそ言えます自分ACTを利用していました。利用しないと「遊べない」からです。正しくは「遊べない」ではなく「自分理想とする遊び方が出来ない」に、訂正します。「なぜ自分自身の理想プレイングにはACT必要なのか?」ということも考えました。規約違反(のはず)だから必要不要問題じゃなくて使っちゃダメだ。とも思いつつ。

まず、ACTで計測をし出力されたゲームの結果をアップロードしてランキング組成しているコミュニティサイトがあります。次に、海外コミュニティには「そのサイトアップロードしたデータの提出が可能な者に当コミュ大会への参加資格がある」というものがあります。そのコミュ大会に憧れを感じていて出場したかったんです。参加者海外プレイヤーばかりですが、自分が挑戦したいと思った大会で優勝したのは日本のチームでした。ACTがないと参加できない。導入が必須規約違反にはなるけど導入しないと舞台に立てない!

 

実はACTというソフトには「5秒後にこういう攻撃が来る!ここが安全地帯から移動して!」と教えてくれる機能を追加する事もできたそうで。これはネトゲ側で規約に明記されている「ゲームバランスを崩す機能を持つソフト」を使っているという扱いになりますよね。裏技チート。ずる。そう呼ばれるものですよね。ちなみに機械音痴自分には最後までそういった使い方の設定の方法がわかりませんでした。

特定ユーザーコミュニティへ参加するには「ACTで出力されたログ」が必須だったから導入せざるを得なくて使っていました。チームメイトの誰か1人だけがACTを導入してログを提出できる環境にあればいいので、自分自身がACTを導入する必要性がないと言われたらその通りです。が、チームの誰かは必ず導入しなくてはならない。なので結局その大会に参加しているチームの時点で規約違反くそもあるかという感想です。ついでにACTが導入できるのはそのネトゲパソコンで遊ぶプレイヤーだけなので「PS3(PS4)お断り事件」というもの過去にあったらしいと聞きました。くだらない。

 

ACTを利用せずにあのネトゲを遊び楽しんでいる人達も沢山いらっしゃるかと思います。前述したランキングサイトに巻き込まれるという形で載せられたりする事からACTランキングサイトに悪い印象を抱いている人達いるかと思います。「悪い印象」という言葉だけを取り上げるなら、読み上げツールと呼ばれるチート行為(「ここの安全地帯に移動してください」等と教えてくれる拡張機能)にいい印象はもちろんありません。自分が設定できないから僻んでいるんだねwと言われたら何も言えませんが、ACT=読み上げだと思っている人達一定数いるようで。それを使っていなかった自分と読み上げ機能を使うユーザーを一緒にされることは不服ですが、どちらも同じACTユーザーです。ACTユーザーであるだけで「ツーラー」とも言われてしまますVCで有名なDiscordツールですしDiscordユーザーもツーラーでは?と思いますね。ここにツッコミを入れようとすると限が無い。余談ですが「読み上げを使わないとギミック処理ができない馬鹿」がいると言われているようですが、自分は「設定すらできない馬鹿」の方でしたw

結局、ACT刃物のように使う人次第で印象が変わるものだとゲーム機械音痴自分は感じました。自分はただトップ層のプレイヤーになりたかったし、他部門活躍するトッププレイヤー交流してみたかった。だから必要だった。

 

そんなこんなで運営への不信や不満

まあもう、これ、運営が悪いじゃん。ACTいらずのゲームシステム設計や催し」提供できていれば良かったわけで。運営から参加希望者に限定したランキング大会を用意してくれていたら、トップを目指したいような人たちだけが参加するでしょうと。ACT規約違反から絶対に導入しないorプレステで遊んでるけどトップを目指せるなら参加してみたいという人達でもトッププレイヤーと認められるチャンスが得られる。しか主催者運営なら、公式に認められたトッププレイヤーになれるという事じゃないか

冒頭で「自分は憧れの大会に出て実力を試したい、仲間になってください」とあちこちに頼み込んだりしていたと書きましたが、前向きに参加を検討してくれたフレンドに概要を伝える過程で「大会参加にはツール(=ACT)必須なんですね。それらの使用規約違反利用者と関わりたくないから無理です」と断られた経験もありました。その後フレンドも切られ、通報もされただろうと当時は相当ビビりました。公式ツール不要ランキングを催してくれるのであれば、その人は一緒にトップを目指してくれていたかもしれないのに…と悔やんだ思い出が蘇りました。

 

ある意味トドメを刺してくれたのは例の例文発表でした。大丈夫です、理解してますありがとうございます。」のあれですね。初めて読んだ時の感想は「うわ…」です。奥様とアカ共有&デスクトップACTライターの件の時点で呆れてはいたのですが、あの例文公開で運営への不信感が限界突破しました。この通り、同じくらいのプレイヤースキルを持っていそうな「フリーの」仲間には恵まれず、自分は俗に言われる野良で遊んでばかりのプレイヤーでした。ご縁のあったトッププレイヤー達は所属や居場所があった。自分には無かったし作れなかったし入れてもらえなかった。野良参加が多い身としては、あの例文のケースを実際に目にしています。「慣れている人で周回しよう」という意図募集に、メンバーを全滅させるミスを何度もする人。募集主はミスした人に「大丈夫ですか?」と尋ねてミスした人も「大丈夫です」とのことで「どんまい、気を取り直していこう!」からの、同じ人が同じ場所ミス。慣れている人で周回する募集なのに必ず間違えて全滅させ、時間ばかりが過ぎていく。これは迷惑行為ではないのでしょうか?30分あれば3周出来る面なので3周できるといいなーと参加したら、25分で1周も出来ず解散。毎回ミスをする人に対してですが時間返せよと感じました。「上手い人は下手な人に文句を言わない」「ゲーム時間に余裕がある人がやるべき」と言われたらその通りかもしれません。そして野良しか遊べない人は固定を組む努力を怠っているからという言葉もあるみたいですが、自分だって一緒に上を目指してくれるメンバーを探し説得するという行動をしました。単純に自分とフレになってくれたトッププレイヤー達に遊びましょうと声を掛けてみたところで、断られる回数の方が多くそれにも疲れました。95%くらいが「〇〇時から固定だからごめんね」でした。「今日は疲れてるからやだよーwやる気ないよーw」という断り方をしてくれる人の方が納得できたというか気持ちは良かったです。そのタイプの人は後日改めて声を掛けてくれることも多かったです。

しか運営が一度示してしまたこ方針(「理解しています大丈夫です」のミスる人に「理解していませんよね?」と何度も言ってはいけない)が続くようであれば「不慣れな人たちがあわよくばの気持ちで進行度や腕前をごまかし募集に入ること」が増えてしまうだろうし「面の皮が厚い奴ほど得を出来るゲームシステムという事がさらに加速しただろうなと。やってらんね、となったわけです。

過去UORO等を遊びネトゲ経験値の多い叔父が親戚にいます。もちろんこのネトゲも遊んでいた時期があり、魅力的なNPCやそのNPC達とダンジョン探索ができること等を評価していたけれど運営システムに愛想を尽かし辞めたそうです。ついでに「例の文についてどう思いますか?」と振ったらただ一言民度やば」と。運営はなぜあの例文を公開したんでしょうか。謎です。

 

少しずつ蓄積していった不満もあります。この機会なので吐き出しておきます。確かにクリエイターという存在はこのネトゲにとっては創造主神様かもしれない。けれどこのネトゲ内で数多く存在している「開発スタッフを崇拝する独特の空気」も最後まで理解することができなかった。ACTとも無縁だった一年くらい前の話。宝探しでハズレが出たときスタッフ名前チャットで叫ぶ行為が多発し、由来を調べた結果、率直に気持ち悪いと感じました。「(クリエイター崇拝を)気持ち悪いと思うならこのゲームは合わない。やめたら?このゲーム。」という風潮まであるらしく。そして、アップデート予定等をユーザーに伝える公式生放送スタッフが着ていた私服話題になり同じ品を特定し購入したユーザー達でとても盛り上がっていた…という出来事にも気持ち悪さを感じました。これは個人意見です。

クリエイター崇拝といえば、冒頭から何度も書いている「奥様とアカ共有&デスクトップACTライター」は人として大嫌いです。悪い人という印象しかありません。その人の役職が何なのかすら実はよく理解していないのですが、大嫌いになりました。作家人間性で作品登場人物の善し悪しを決めたくはないけど、ファンを通り越した信者が「オキニのA君がカッコイイのは〇〇様が産み出してくれたからです!ありがたや~」とキャラ以上にクリエイター本人を持ち上げている内容が目に入ってしまって、そのキャラへの印象も残念ですが下がってしまいました。具体的ですが道を開けい!のお殿様はキャラとして結構好きだった。はず、だけど、気付けば苦手になっていました。お殿様に罪はないのに…

 

こうして今残っているユーザー層や運営方針に愛想を尽かし、自分分身でもあったキャラを消し、そのネトゲ世界から遠ざかるという決断しました。

きっぱりやめられた事のはずなのに未練が?妙だな…

仕事必要になった旧ノーパソブラウザランキングサイトが開きっぱなしで残ってたり、バージョンアップが控えているのもあって嫌でも情報が目に入ってきてしまった。道路ど真ん中のうんち踏んだ。

そしてよ。参加する事にずっと憧れていた海外コミュ大会がよ、発表されてよ?未練ダラダラだなおいって言われたらそこまでだ、その大会の種目内容じゃあ未練デロデロにもなるわクソが!

突如開催が発表されたその大会エントリー締切日は今日なので、この遺言を見た実力者は自分の代わりに参加してきてください。よろしくお願いいたします。

 

もう自分パソコンには、そのネトゲ本体ACTランキングサイト専用のアップローダーも無い。

成仏しなきゃ。

ここまでお目通しいただきありがとうございました。

2021-10-13

ポリコレすっとぼけがウザい

既存シリーズ作品歴史やそれらを取り巻く環境を見れば、表現者意思顧客層の需要関係なく、ポリコレムーブメントによって無理矢理ポリコレ要素がねじまれたことが明らかに推察可能なのに、そのことを指摘すると「いやいやこれは自然描写ですよ」「作者がこういう世界を描きたかったんですよ」と抜かす卑怯ポリコレ論者がヘドが出るほど嫌いだ。

ポリコレムーブメントがなかったらいきなりスーパーマン同性愛者になるハズねーだろアホぬかせよ。


これって性的消費がどうのと言っていたフェミニストオタク批判する時に指摘していた、"文脈無視したすっとぼけ"と同じなんだよな。

エロいエロいと盛り上がっていたコンテンツが、いざ性的だと批判を受けると「え? 別にエロくないですよ? これをエロいと感じるアナタの方がおかしいんじゃないですか?」って風にすっとぼけるアレと完全に一緒。

文脈意図的無視しなければ、その同性愛要素なんかが、"望まれて生まれ描写"か"ポリコレのためのポリコレ"か大体は判別がつくだろ。

たとえ作品歴史を歪めてでもポリコレ推進の方が大切です! って思ってんなら正々堂々そう言えば良いのに、いきなり白痴になってすっとぼけんの止めーや。

2021-09-12

ライバーが改めて振り返るラブライブ炎上について

 松戸市で御当地Vtuber警察コラボ企画が、フェミニスト連盟を名乗る集団から抗議されてお蔵入りになったという話を聞いて、大きなため息が出る。同じような経験を私も過去にしたからだ。といっても、私の場合企画のものは潰れなかったので完全に一緒というわけではない。だが、戸定梨香さんとそのファンの方、コラボ企画成功しようと尽力された方々には心底、同情します。ご当地を盛り上げるためにこれからも頑張ってほしいと願うばかりです。

 さて、タイトルにもあるように私はライバーという、「ラブライブ」というシリーズ作品ファンです。ライバーとはそのファンの人々を公式での呼び方となります最近Vtuberファンの方もそう呼ばれているみたいで、Twitterとか見てるときにごっちゃになって混乱することがあります所属する会社固有の呼び方なのかもしれませんが、私自身がV関係には詳しくないので間違っていたらすいません。

 ご存じの方も多いと思いますが、ラブライブもかつて御当地とのコラボ企画を行い、それがフェミニストと名乗る人たちから抗議を受け、炎上した過去があります。私としては正直、忘れたい過去で触れたくもないのですが、先日このようなつぶやきを見かけました。

https://twitter.com/Rudy_hul/status/1429696603904827392

 あまりにもふざけている内容で正直、開いた口もふさがらない、という気持ちなのですが、これに限らずにまるでラブライブという作品を我々が守ってやったのだというフェミニストを名乗る人たちのつぶやきを見かけるのがあまりにも多く、そして松戸市の一件もあり、事の終始をどこかに残しておかないと良いように改竄されてしまうのではないか、と危機感を持ち、この文章を書かせていただきました。

 可能な限り中立立場で書くのが一番、望ましいとは思うのですが先述した通り、私はライバーですので立場的にはラブライブ擁護する側の視点になりますし、正直に言うとフェミニストと名乗る人達に対しても良い感情を持っておりませんので、否定的意見になりますので、ご承知ください。また、アンチフェミと名乗る方々についても批判的な内容も含まれますので、重ね重ねご承知ください。

 長文かつ誤字脱字も多いと思いますが、おおめに見てもらえると幸いです。

炎上するきっかけになったJAなんすんとのコラボについて

 まず最初に、多くの人がJAなんすんとのコラボ企画炎上したと思われていますが、実は違います最初に事のきっかけを説明したいと思います

 現在ラブライブには4つのシリーズがありますシリーズごとに拠点となってる舞台が違うのですが、今回、事件になったのはシリーズ2作品目の「ラブライブサンシャイン!!(以下サンシャイン)」になります。他の三つの作品秋葉原お台場原宿東京拠点を置くのに対して、サンシャイン静岡県沼津拠点を置き、地方色を強めた作風で人気を得ました。2016年から始まったアニメでは地方色を強めるために沼津からの多くの協力のもと、実際の店舗建物風景を取り入れ背景や小物に描写することで、アニメを見たファン地域商品を探して見つけるという形で大きく盛り上がりました。件のコラボもこれがきっかけで始まりました。

 アニメ1話主人公の一人、高海千歌スクールアイドル部の設立のために校門で呼びかけを行うというシーンがあるのですが、そこで彼女踏み台にしている段ボール箱は、「西浦みかん寿太郎」というブランドのものを使っていました。これをファン発見し、Twitter等で広がった結果、作中で登場したアイテムを欲しいと思ったファンが西浦みかん寿太郎を注文し始めます。それがきっかけとなって、2017年コラボ企画としてオリジナルパッケージみかん10キロ箱が期間限定販売されることになりました(デザインこちhttp://www.ja-nansun.or.jp/lls/ )。売れ行きも好調であっという間に完売、続く2018年期間限定で同じパッケージ販売されて完売に至りました。

 しかし、これは炎上無関係です。ファンの間では話題になりましたが、特に問題なく好評のまま終わりました。

 続く2020年パッケージリニューアルされて( https://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/news.php?id=6243 )再び数量限定販売されます。今回はみかん以外にもジュースなどのセットが低価格帯で販売されましたが、一番値段が高いはずのみかんが真っ先に売り切れになるという現象が起き、私は笑いながら見ていました。

 ここで炎上した、と思われるかもしれませんが違います。事はここから2週間ほどだった2月の半ばに置きます

 202月12日、JAなんすんからオファーを受けて高海千歌みかん大使に任命されます。これは先述の通りに千歌がコラボきっかけになったことや、彼女自身が好物としてみかんを挙げていることから任命されたのだと思います。それに伴い、等身大ポスターが展示されることになりました。このポスターこそが、フェミニストと名乗る人たちから抗議を受け、炎上するきっかけになったものでした。

(参照:公式Twitterの告知 https://twitter.com/LoveLive_staff/status/1227422254998392832?s=20 )

西浦みかん大使について

 コラボ企画の一環として思われている西浦みかん大使ですが、実際にそういった側面が完全にないとは言えませんが、私個人の受け取り方としてはコラボ商品を売るというよりは「売上に貢献してくれたことに対するお礼」という側面が強いように感じました。実際、大使任命が発表されたころにはすでにみかん完売しており、販売促進という観点から無意味でした。しかしながら、企画としては完全に別物にも関わらず、同月内での出来事だったので、コラボ企画ポスター炎上したと勘違いする人が多かったように感じました。

炎上してから

 12から展示されたポスター炎上されたことで17日には撤去されました。期間としてはたった4日間だけの短いものとなってしまいました。関連するコラボブース撤去されてしまいました。ただ、これはメインのコラボブースが置いてあったららぽーとから撤去されただけの話で、ほかの場所ではポスター普通に使われていたようです。ここら辺の話は私が説明するよりも、企画継続のために尽力してくれたおぎの稔議員ブログを見た方がわかりやすいかもしれません( https://go2senkyo.com/seijika/157504/posts/114975 )。また、あくまで展示ブース撤去されたに過ぎず、みかん大使は引き続き高海千歌が受け持ち、その後も3月いっぱいまで企画などは続いており、現在JAなんすんとのコラボ企画は続いている。

 炎上騒ぎになった結果、さまざまなニュースサイトテレビ番組にも取り上げられる形となります個人観測範囲にすぎませんが、基本的大手サイトテレビではややフェミニストと名乗る人たち寄りの意見個人まとめサイトでは擁護する意見が多かったように感じました。その内容に触れるつもりはあまりないのですが、個人的に気になったのが、

アニメより露出を増やして描かれているからなんか不自然

ラブライブシリーズ女性安心して楽しめるコンテンツのはずなのに残念です」

 といった意見ニュースサイトなどで紹介されたことだ。これについては私が大きく疑問符が付く。まずアニメよりも露出が増えているという指摘だが、まずこれを見てほしい

https://www.youtube.com/watch?v=Sbz9EeyUOIs

 動きをつける関係スカートが長めに描かれているように感じるが、スカートラインと足の位置確認すればポスターとそう変わってないのがよくわかるはずだし、何なら初代ラブライブからライブの絵が流用されているが、そこでもスカート幅はたいして変わってないように見えるはずだ。

https://www.oricon.co.jp/news/2095260/photo/13/

 また、このサイトでは下部でアニメの切り抜きが見れるようになっているが、そこで高海千歌ジャンプしている画像を見てもらえばわかるが、スカートの丈としてはポスターのものと大きな差があるようには見えない。また、アニメでは深夜アニメではお約束とも言える水着回があり、海の家を手伝うという名目であつまったメンバー水着に着替えて海の家を切り盛りしつつ合宿をするというエピソードもある。このほか各自検索してもらえれば、アニメでもポスターとほぼ変わらないスカート丈で放送してるのはわかると思う。

 当然ののことながら水着なのでポスターよりもはるか露出が多いし、何なら作中でメンバーの一人である黒澤ダイヤが、メンバーの中でスタイルがいい(というか、胸の大きくて引っ込むところは引っ込んでいる、いわゆるボンキュボン)の松浦果南にそのスタイルを使って客引きをするように指示する場面もあり、同じくどちらかといえば平坦なスタイル高海千歌桜内梨子を「砂利」と評して貶めるシーンも存在している(余談だが、そういってる当の本人ダイヤもどちらかといえば砂利寄りのスタイルであるとはいえアニメキャラなので全員、普通にスタイルがいいのだが)。

 はっきり言わせてもらえばこのポスターよりもアニメ描写の方が露出は多い上に、ポスター問題視するならばアニメは余計に女性安心して見られるような作りではないと私は感じるのだが、本当にそのような意見を言った人はアニメを見ていたんだろうか、と疑問に感じる。

 また、アニメの外に視点を向ければ雑誌などでアニメポスターよりも際どいイラストは数多く存在しているし、ポスターなどでも使われている。それゆえに、ファンからすると『何故、このポスターだけ?』という疑問が出るのは道理だと感じる。

その後のコラボ

 さて、上記でも言ったようにポスター撤去されただけで大使就任そのままであったし、JAなんすんとのコラボ企画は引き続き行われていた。その上で、こんどは3月沼津茶とのコラボが行われて新しいポスターが発表される。

http://www.ja-nansun.or.jp/lls/numazucha.html

 茶畑で着物姿の千歌がお茶の葉を嗅いでいるという絵なのだが、今度は何故かこれに対していままでラブライブ擁護していた層、いわゆるアンチフェミと呼ばれる層が批判をし始めたのだ。対してフェミニストと名乗る人たちは比較行為的な意見を出しており、概ね好評であったが、アンチフェミと呼ばれる層の一部がバッシングを始めた。

https://togetter.com/li/1487489

 絵柄がしょぼいといった意見ならともかくとして「コラボとして意味がない」といった意見も数多くみられる。また、このまとめでは無かったが「FGOの女主人公に見える」といった意見も出ていたが、これに近い絵柄は過去にも使われており、これが初ではなくライバーにとっては馴染みのある絵柄だと私は思っているのだが、どうにもこれが「フェミニスト日和った」という印象を持つ人も多く、批判する声が少なくなかった。

 それまでの状況が一転し、擁護側と批判側がひっくり返ってしまったのだ。これは当時の私も非常に困惑しており、だれが敵でだれが味方かわからなくなってしまった。はっきりと言わせて貰えば、この一件でフェミニストと名乗る人たちに対する嫌悪感が上がったが、同じくらいアンチフェミと呼ばれる人たちに対する嫌悪感も強くなったといえる。

結局どうなったの?

 結局のところ、こういった炎上には明確な終わりなど存在せず、いつの間にか忘れ去られてるというのが常々だが、この炎上も同じようにだんだんと人から忘れ去られていった。ただ、炎上としては作品知名度もあって非常に大きな話題となってしまい、赤十字の宇崎ちゃんと並んで語られる話になり、今でもラブライブコラボするとフェミニストを名乗る人やアンチフェミと呼ばれる人が数人ほどやってくるのがうっとうしい程度だ。

 だが、一番最初に挙げたTwitterのようにフェミニストラブライブを守った、といった行動はない。沼津茶の時も「これでいいんだよ」という謎の上から目線で納得しただけで、最初ポスターのように積極的に行動することはなかったし、燃やすだけ燃やして満足して帰っていっただけだ。

 じゃあ、アンチフェミが守ったかと言われれば微妙で、沼津茶のポスターの際はラブライブ攻撃し始めてきて、いちライバーとしてはうんざりであった。

 結局のところ、フェミニストと名乗る人たちとアンチフェミと呼ばれる人たちの喧嘩土俵にされてぐちゃぐちゃにされただけ、という印象である

 最後に言っておくが、ラブライブ現在コンテンツとして息が続いているのは断じてフェミニスト様のおかげではなく、炎上した後も暖かくコラボ企画を引き受けてくれたJAなんすんと沼津市のご厚意のおかげと、ライバーが支え続けた結果である。それを自らの手柄のように語ってほしくはないし、今後一切、ラブライブに近づいてくるな、というのがいちライバーとしての思いだ。

2021-07-01

DLSiteがるまに見てたら、女性エロいかに抑圧されてるのかよくわかる

監 レ プえっ っていう音声作品があるんだけれど。

これ11000円するんだよね。

極めて暴力的表現使用しています

極めて残酷表現使用しています

極めて狂気的な表現使用しています

この音声は、暴力的表現が多く含まれており、男性恐怖症やトラウマになる可能性も十分あります

作品のように全ての方に楽しんで頂けるものではないため、あえてこの値段に設定しております

本作が今までのシリーズ作品とは完全に異質なものであることを十分にご理解ください。

1万円は本当にこの作品を聴き、越智さんに監禁される覚悟があるのかをもう一度よく考えて頂くための1万円になります

本作については作品性質上、今後も割引セールには参加することはありません。

それだけ値段がするし

めちゃくちゃヤバいみたいな警告が書いてあるから

からどんだけすごいもんかと思ってたら

男性向けエロだと割と普通の内容なんだよこれが。

女性監禁してレイプしたいって男性エロ同人だとあるあるじゃん

でも、女性向けに男性あるあるエロ提供したら

女性からぼこぼこに叩かれるんだな。

からあえてこの値段設定にして、軽い気持ちで聞こうとするやつをはじかないといけない。

いや、女性でもレイプ願望あるやつくらいおるやろって思ったけど

次元世界ですらこのくらいやらないと許されないらしい。

女性の方がエロくたっていいと思うんだがなあ

あとは11000円だしてこの普通の音声買う人が1000人以上いて、

女性金持ってんな―って思った。

2021-06-15

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ初心者ガイド

閃光のハサウェイ」は独立性の高い話なので、初代ガンダムやその他のシリーズ作品を観ないと理解できない、ということはないと思う。どうしても予習をしたいなら、直接的なつながりがある「逆襲のシャア」を観ればいいというくらい。ただしガンダムシリーズの根本の設定は理解しておく必要がある。最近オタクならガンダム自体を観ていなくてもある程度は受動喫煙していそうだが。というわけでこの記事では受動喫煙レベル説明を目指してみた。

知っておきたい人物

ガンダムシリーズの主要人

アムロ・レイ…初代ガンダム主人公地球連邦エースパイロットシャアの反乱において「地球に落下しようとする小惑星モビルスーツで弾き返す」という奇跡を顕現させて、そのまま行方不明になった。

シャア・アズナブル…アムロライバルジオンエースパイロットマザコンロリコンをこじらせた挙げ句に「地球破壊して人が住めなくしようぜ」とか言い出したやべーやつ。アムロと一緒に行方不明になった。

ブライト・ノアアムロ上司にして盟友。糸目モブ顔で「修正してやる」と言ってアムロを殴るやつ。そして「閃光のハサウェイ」の主人公・ハサウェイの父親

逆襲のシャア」の登場人物

ハサウェイ・ノアブライトの息子として登場する。その関係からアムロとはもともと親しい。シャアの反乱においては13歳で、ブライトが乗る戦艦密航し、クェスを追って無断で出撃する。

クェス・パラヤ魔性のクソガキ。ハサウェイの初恋相手連邦高官の娘だったが、突如としてシャア寝返り、巨大兵器に乗って大暴れした挙げ句、ハサウェイの目前で死んでトラウマを残した。

チェーン・アギアムロ恋人戦場でクェスを殺したが、それによって逆上したハサウェイに殺され、このこともハサウェイのトラウマとなっている。

ガンダムシリーズのこれまでのあらすじ

閃光のハサウェイ」の背景設定

これについては漫画版閃光のハサウェイ」の第一話が非常にわかやすい。

https://comic-walker.com/viewer/?tw=2&dlcl=ja&cid=KDCW_KS03202238010001_68

他に知っておきたいこと

ハサウェイの乗機として登場する「Ξガンダム」(クスィーガンダム、ハサウェイは「クスィージー」と呼ぶ)と、そのライバル機となるレーン・エイム搭乗の「ペーネロペー」は、「ミノフスキークラフト」という装置を史上初めて搭載したモビルスーツである。実はガンダム世界モビルスーツは「重力下で空を自由に飛ぶ」ことができなかった。これまでに出来たのは背中バーニアを使って「大きくジャンプする」「落下の速度を緩める」くらいのものだったのだ。ミノフスキークラフトはまさに「重力下で空を自由に飛ぶ」ための装置なのだが、これまでは戦艦のような大きなものしか搭載できなかった。それをモビルスーツに搭載してのけたことで、この時代ではΞガンダムペーネロペーけが、空において自由を手に入れたのである。劇中でペーネロペーが登場したときの異質な動き、異様な駆動音に、ぜひ注目してもらいたい。

また、Ξガンダムペーネロペーが搭載している「ミサイル」も、劇中では何気なく発射されているが、実は特殊技術が用いられている。ガンダムシリーズでは「ミノフスキー粒子」という架空の粒子によってレーダー無効化されており、ミサイルのたぐいも使えなくなっていた。そこで「レーダーがなくても超能力的な感覚戦場を把握できる人間」がクローズアップされて「ニュータイプ」と名付けられた。ニュータイプ超能力によって兵器遠隔操作するシステムを「サイコミュ」と呼び、サイコミュによって動作するミサイルを「ファンネルミサイル」と呼ぶ。Ξガンダムペーネロペーミサイルこそ、この「ファンネルミサイル」なのである

あ、そうそう。いちばん重要情報を忘れていた。この映画三部作の一作目だから単体では完結していない。気をつけてくれ。

2021-05-28

カタカナファンタジーが苦手である

 昔から個人的に、日本語カタカナ英語で「ファンタジー」という言葉を当てられてカテゴリ分類される作品(小説映画漫画など)の大半が苦手である。良い悪い、正しい正しくないではなく、あくま個人的な好みの話である。もしも、これらを好きな人が気を悪くされたら、先に謝りますすみません

 日本語で言う時に「ファンタジー」よりも「幻想」という硬めの言葉を当てられる作品は嫌いではない。国内作家で例を挙げれば、山尾悠子とか。

 海外SF周辺の作家作品だと、クリストファー・プリーストの『魔法』や『奇術師』は好きであるものすごく古いが、子供の頃に読んだH.G.ウエルズの短編魔法を売る店』も好きであるSF作家視点から魔法(のような技術体系)が存在する世界」を描いたような作品、例えばハインラインの『魔法株式会社』や、霊魂テクノロジーが実現した未来世界を描いたロバートシェクリー『不死販売株式会社』のような佳作も好きだ。ここまで読めばお分かりのように、どちらかと言えば私はSF寄りの人間である

 日本を含めて世界的に『ハリー・ポッターシリーズや『指輪物語(LoTR)』シリーズ劇場映画としてヒットした頃に「食わず嫌いも良くないな」と思い、これらの映画を観に行ったり原作に挑戦したりした。結果を言えば、結局だめだった。私は、これらを少しも楽しめなかった。『ナルニア国物語』も駄目だった。SF映画ジャンルに含められるが実質的には「剣と魔法世界」のようなものと言ってもよい『スター・ウォーズシリーズも、旧EP4以外のシリーズ作品は全く楽しめなかった。こんな感じだから当然ではあるが、家庭用ゲームの『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などにも手を出していない。

 「剣と魔法系統の娯楽作品の全てを無条件に嫌いかと言えば、そういう訳でもない。子供の頃にテレビビデオで観た『アルゴ探検隊冒険』や『タイタンの戦い(オリジナル版)』といったレイ・ハリーハウゼン作品は、昔も今も大好きである

 『ハリー・ポッター』などが苦手に感じるのには、別の理由も有る。たとえば、ドラえもんの「うつつマクラ」で、余りにも都合が良すぎる夢(文武両道の大天才モテモテで、教師にも親にも級友にもチヤホヤされる世界)に、のび太が興醒めしていたようなものだと言えば、理解してもらえるだろうか?学期末の成績を発表する場で、校長が「勝ったのは…スリリン!……じゃありません!大逆転でグリフィンドールの勝ち!」とか言って、バラエティ番組の「結果発表ー!」みたいな真似をしてスリリンの生徒たちを糠喜びさせたのは非道い。校長あんな依怙贔屓をするような人間からスリリンの生徒たちも性格が歪んでしまったのではないだろうか。あの校長は、教育者として失格だと思う。スリリンの生徒たちは、腐ったミカンなんかじゃない!こんなハリー・ポッターがヒットしたということは「なろう系作品」を好む人間が、日本と同様に海外でも少なくないということなのだろう。どうも私は「なろう系作品」が苦手だ。そういえば、上で挙げた『アルゴ探検隊の大冒険』や『タイタンの戦い』は、ハリウッド作品としてアレンジされているとはいえギリシア神話英雄譚がベースであり、依怙贔屓どころか、むしろ主人公理不尽な試練が課せられる物語なので、その点がツボなのかもしれない。

 LoTRが苦手なのは正義の側のキャラクター白人ベースの美しい造形または愛嬌の有る造形ばかりで、悪の側は醜悪な造形ばかりというのが、どうしても興醒めしダメだった。ルッキズム。それに、LoTRの悪の側の造形は、白人から見た有色人種イメージが入り込んでいる気がする。ルッキズム。それはそれとして、第一部で地下に消えたガンダルフが、続編で生きていたと判明し、杖一本を手に巨大な怪物相手にガキーン!ガキーン!と肉弾戦をしていたところは、正直に言うと大爆笑した。

 こんな感じでカタカナファンタジー作品の大半が私は苦手であるが、例外的に楽しめて大好きだった作品が、先ごろ惜しくも亡くなられた三浦建太郎の『ベルセルクである

 外形的には、人知を超越する異形の存在怪物魔法などが存在する世界舞台にした物語という意味で、同じカタカナ英語ファンタジーという単語が当てられていた作品ではある。しかし、私個人にとっては、ハリー・ポッターLoTRと天と地の違いが有るように思えた。もちろん、私にとっては『ベルセルク』の方が「天」であるハリー・ポッターLoTRファンの人には、重ね重ねすみません。繰り返しますが、個人の好みの話です。

 ゴットハンド名前(スラン、ユービックヴォークト)や、黄金時代篇の敵の武将名前(ボスコーン)からは、作者の原体験SF作品が有ったことは想像に難くない。だからベルセルク物語世界では「魔法のような人知を超えた事象存在する/起きるならば、その根源となるエネルギーは何処から齎されるのか」「その代償に払う犠牲は何か」といった理(ことわり、ロジック)を、作者は考えていたと思う。上でも書いたように、SF作家SF視点から魔法存在する世界舞台にした物語」を書くケースはしばしばあったので、SF好きの三浦建太郎もそれらの影響を受けていたことと推測される。ゴッドハンドの1人として転生する直前、深淵に降ったグリフィスが「ヒトの作りし神」に出会って対話を交わす場面(※単行本未収録)は、あれも「この物語世界がどのような理(ロジック)で動いているか」を読者に示すものだったと言える。

 少し脱線するが、理(ことわり、ロジック)と言えば、ハリー・ポッターのような作品を読んだり見たりしていると「あんな大きな学校が有って、そこから大勢卒業生たちが魔法使いになって世に送り出されて、就職先は確保できるのだろうか?」とか「石を投げれば魔法使いに当たるぐらい、たくさんの魔法使いがいる世界では、そもそも魔法使いの存在価値は有るのだろうか?」とか考えてしまう。モンティ・パイソンコントスーパーマンだらけの世界で大活躍するスーパーヒーロー!我らが『自転車修理マン』!」みたいになったりしないのだろうか?捻くれたSF好きである私は、おそらく「物語のような『不思議世界』が存在していて、それが自分のいる現実世界と地続きであって欲しい」という願望が強いのだろう。だから不思議世界を成り立たせるロジックを求めてしまうのだと思う。ちなみに、驚異の世界を成り立たせるような、もっともらしい理屈を付けてくれるハードSFは大好きである

 話を戻すと、『ベルセルク』の物語魔法や異形のモノが存在する世界で展開されるが、主人公ガッツ自身は、魔法による恩恵を受けていない時期の方が長かった(パックの翅の鱗粉で傷を治癒する描写とか有ったけれど)。ベヘリットによりゴッドハンド召喚され、鷹の団メンバーたちが使徒たちへの贄として捧げられた悲劇を考えれば、ベルセルク物語における魔法人知を超えた異形の怪物ほとんどは、主人公に困難を与える原因として存在したと言っても過言ではない。そんな中でガッツは、鍛錬で身につけた能力人間の業で作れる武器だけを頼りに、使徒という異形の怪物たちを相手に、文字通り満身創痍になって半死半生になりながら、ギリギリで死線を掻い潜る闘いを繰り広げていた。リッケルト、鍛冶のゴドー養女エリカの親子、パックなど少数の例外を除けば、長い間ガッツの闘いは孤立無援だった。これでは読者も、応援したくなるというものである

 それとは対照的に、地下牢で長期間に渡る拷問を受けたものの、ベヘリットを使ってゴッドハンド召喚し、彼らの1人フェムトとなり、受肉して自分王国ファルコニアも手に入れた新生グリフィスは、謂わば「うつつマクラドリーム状態を実現した、ハンサム野比のび太である。まさに、なろう系の究極形。しかも、ノスフェラトゥ・ゾッドを筆頭に使徒たちを配下に従えているのだから主人公との戦力差は圧倒的であり、まさに天と地の差である

 こういう丁寧な前フリがあればこそ、近年の主人公を取り巻く状況に変化(イシドロファルネーゼセルピコなどの新たな仲間の誕生、髑髏の騎士魔女による魔法サポート)を生じさせたことにも、説得力が生まれた。最初からガッツに心強い仲間がいて、魔法によるサポートも受けられるような状態物語が始まっていたとしたら、私のようなカタカナファンタジーの大半が苦手な人間は「ハイハイ、どうせ魔法でチョチョイのチョイと助かるんでしょ」と興醒めして終わっただろうし、多くの熱狂的なファンも生まれなかったことだろう。

 長い長い時を経てキャスカ正気を取り戻したことは、主人公ガッツにとっても読者にとっても喜ばしいことだった。しかし、それでグリフィスに対するガッツの闘いに終止符が打たれた訳ではなかった。新たな仲間や魔法的なサポートを得たとはいえ、これから先もガッツは、強大なグリフィスに対して、苦しく不利な闘いを挑むことになるのは確実だった。そういう骨太物語を、作者は描いてくれる。長期間休載は読者としては辛いけれど、長く待つだけの甲斐が有る作品を描いてくれる。これまでと同様に、これから先も、そうであろう。そう思っていた。鷹の団メンバーが、グリフィスの夢の実現を信じていたように。

 私を含めたファンの願望は、もう叶わない。三浦建太郎自身ペンによる物語の続きを、我々が読むことが出来る機会は、永遠に喪われてしまった。

 このまま未完で終わらせるのか。構想のメモなどを元に、誰か脚本家作画者を代筆に立てて遺志を継ぐのか。今後どうなるのかは、未定だという。どちらが良いのか、私には分からない。

 人は誰しも、別れを告げる時には詩人になるのだと、誰かが言った。しかし、ご覧のとおり私には詩才は無い。こんなに心乱れたままで、長々と駄文を書き連ねた挙げ句、偉大なる作家が彼の代表作の中に残した印象的なフレーズ引用するぐらいしか出来ない。

 「風が、旅の終わりを告げていた」と。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん