はてなキーワード: 久美浜とは
○ご飯
朝:朝マクド(どっひゃー)。昼:ラーメン。夜:アルフォート。
○調子
携帯電話で配信されていたアプリをニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第三弾にあたる。
すっかりお馴染みのいつメンで、遊園地で起こる事件を捜査する。
オンラインゲームを利用した人物の誤認、館モノのらしさを利用してのミスディレクションと、構造の妙を生かしているシリーズで、良い意味でユーザの介入度が低いゲームらしくない作家性溢れる展開が続いていたが、今作はシンプルに推理ADVらしいシナリオ。
悲劇を笑い飛ばす癸生川のキャラクタ性に救われるものの、だいぶと重たいストーリーだった。
完全に恒例だが助手の白鷺洲伊綱が大活躍するのも、前作で僕が興味を惹かれた矢口床子の再登場、シリーズを通しての前置きや、次の作品へのキャラクタも登場したりと、色々やってきている感じ。
白鷺洲伊綱は女性に好かれやすい設定のようで、今作でもスキンシップ描写があるのが良き。
彼女へかなりの偏愛を見せる久美浜ちゃんは、今先だけの出番ではなさそうなので、この辺は要チェック。
短編ADVとしてシンプルながら出来が良いし、アクが無い真っ直ぐした味付けでありながらキチンと作家性をミステリ的なそれでなく、人間の確執や恨みの方向で出しているので、ここまで遊んだ中ではかなりど真ん中な位置付けだと感じた。
ただ、流石に三作品目ともなると同じ構図は避けたようで、癸生川によるちゃぶ台返しがなかった。
正直、そのパートこそが他との明確な差異で面白味だと感じていたので、マンネリを恐れずやって欲しかった気持ちもある。
とはいえ、シリーズ作品としての趣が強くなってきて益々楽しくなってきたぜ!
携帯電話で配信されていたアプリをニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第四弾。
前振りで随分ハードルが上がっていたが、それに相応しい価値のある良いシナリオだった。
感想を書くのが勿体無く感じるタイプの作品で、良い意味でこの余韻を具体的な文章で残したくない。
あらすじとしては、伊綱さんの過去を記憶喪失の謎の女性の一人称で追いつつ、視点人物の失われた過去と、伊綱さんの家族にまつわる事件を捜査するお話。
伊綱さんの家族や周辺の人間の名前や関係性だけが示唆される、本人が登場しないキャラの多さが、視点人物の正体を曖昧にしていくのが、暗中模索な雰囲気で楽しい。
とはいえ、落ち着きそうなところに落ち着いており、そこの意外性や、叙述の方法による誤認を誘うソレは主題ではないのだろう。
かなりど直球ど真ん中に「小説」をやっていて、ミステリ界隈に伝わる有名な嫌味な反転させて「人間が書けている」と評するのが相応しいと思った。
めちゃくちゃな人格で、事件に幕を引くためだけの舞台装置的な名探偵癸生川の出番がほんの僅かなのも、今作はそこがやりたいんじゃないからねっていうことかな。
田舎の風景描写とキャラクタの心理描写を重ねながら情緒的な文章を魅せるところも多く、他のシリーズとはかなり毛色の違う内容だった。
特に最後の方にあるタイトルの意味がわかる構図は、背景絵を使った演出も決まっておりすごく印象的なシーンで感情的に訴えかけられた。
物語冒頭の意味深なやりとりが、最初から全てを語っていたところも、話の順序の工夫で魅せる良きシーンで、思わずクリア後すぐにもう一度最初から遊んで確認した。
探偵の縦横無尽な自由さを面白がる一作目、本格ミステリのある種の滑稽さを笑う二作目、証言から人間関係を整理していくADVの王道をしつつシリーズとしての縦筋の前振りをしていく三作目ときての今作は、シリーズの幅の広さに感心させられた。
携帯電話で配信されていたアプリをニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第五弾。
今回は、いつメンの出番は少な目で新しい登場人物、都市伝説ライター弥勒院蓮児を主人公にした今までは雰囲気の違うお話だった。
都市伝説を扱うだけあってホラーな雰囲気で恐ろしいお話が展開していく。
新しいことをやろうとしたからか、気を衒う要素は少なく、良く言えば手堅くまとまっている、悪く言えば事件については見所がなかった。
ミステリ的には疑うべきところを然るべき疑いを持って読めばまあそりゃそうだし、そもそも容疑者の数的にもミステリをやりたいのではないだろう。
合う合わないの個人的な話をし出すと、ミステリとホラーの親和性みたいなところに行き着きそうなので、まあ僕の好みではなかったと短くまとめておこう。
ただし、上で事件については見所が無かったと述べたのは、事件以外、シリーズものとしての見所があった。
それが新キャラ弥勒院蓮児が我らが名探偵癸生川凌介のファーストインプレッションの評、
「出会った瞬間、なぜかホッとしてしまった。一瞬だが、もう大丈夫だ… という気持ちにさせられた。」という文章だ。
これはなるほどなるほど、癸生川凌介という人間をすごく端的にわかりやすく伝える良き文章で、それが初対面のキャラの一人称視点の地の文で表現されるのが良かった。
これは癸生川凌介への評ではあるが、僕がミステリを愛する理由って要するにコレだよなあ、と思わせられた。
作中でどんな悲惨な恐ろしい事件が起きても、名探偵がそれを引き摺り回し、現実の解決可能な事件に落とし込むところは、まさに「ホッとする」は良い形容だ。
(ミステリの世界は広いので、ここをズラす名探偵も両手で数えられない程度にはパッと浮かぶけども)
そんなわけで、4作目の過去編に続いて、新キャラの新しい展開と、いつメンのミステリがそろそろ恋しくなってきたところで、次の第6作目は王道中の王道を取り扱うようなので、一気にプレイしようと思う。