はてなキーワード: 係累とは
三角関係だった主人公が幼馴染少女の方を選び二人で旅行に行って初体験してラブラブハッピー、からの衝撃の最終回
えっ?なんで?こいつ頭おかしいの??混乱が止まらないまま「おわり」の文字に迎えられ放心する
ラブコメ漫画を風刺し毒づく作風は今読むと、その手の漫画への嫌悪や憎悪がこもりすぎて痛々しいのだが
最悪の別れをした元恋人と大人になってから再会し今の俺ならやり直せるかもと駆け寄るもとっくに他の男と結ばれていましたエンドを秒速5cmより先にやっていて、エモ系の範疇であるあっちよりも露悪的で最悪な気分にさせてくれた
でも主人公はずっと抱えていた自己否定から解き放たれ、その元凶であった母とのわだかまりも解け、どこかよそよそしさのあった友人とも真の友達になり、密かに想いを寄せて続けていた好きな男の子に告白することもできました
前話がこれで、これはギリハッピーエンドにいけるのではないか……そんな想像を全て打ち砕きみんなダメになる
商業連載が打ち切りになり、同人で続きを描いていたら評価されて単行本は商業出版できたという異色の作品
織田信長の祖父の時代、落ち目の国の姫君と、アルビノ故に親に捨てられ野山で育った野良侍が「君の名は。」する戦国ラブコメ
入れ替わりものの設定を生かした、ハッピーエンドかバッドエンドかわからないあの衝撃的なオチは入れ替わりもの好きにはもっと知られていい
未来予知のできる主人公が、どうせ何をどう頑張っても俺の子供たちは途上で惨死して係累は途絶えると知りヤケクソになって地面を割り、
知的障害者の幼女とセックスして「そなたは私の子を産むかも知れぬな」とつぶやいて終わる
なんだよこれ
夏目友人帳作者の前作にして、打ち切りで終わった作品で、そのトラウマから夏目はやたら連載が長引いているのだろう
辺境の村で共に育った少年少女、少年が実は貴種漂流していた王の実子と判明し王都に招かれ即位
田舎の村にも若き王の善政は聞こえ、少女は誇りに思いながら王都へ行きパレードから新王を仰ぎ見るが、全くの別人が王をやっていて「誰だてめえ」と叫ぶところから始まる
池袋事故に対する報道へのブクマカの妄想と誹謗中傷が相変わらず酷い。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/articles/92ce22476420829d3971dfe32a407f14fc0c76f7
id:Hayano 批判が殺到したのは、すぐ逮捕されなかったこと、最初から非を認めないことの2点だったのに、全く取り上げられていないあたり、実にビミョーな記事。このライター自体、情報改ざんもいいところ。
先頭を切って飛び出したトップブコメの馬鹿一丁。以下は当時の報道の引用。
捜査関係者によると、飯塚元院長は胸の骨折などのけがを負い、警察官が到着した際には救急搬送を待っている状態で、そのまま入院した。このため警視庁は現行犯逮捕せず、任意での捜査を続けている。(朝日新聞デジタル)
お前は87歳の胸部を骨折している老人を留置場に入れることが適切だと思うのか?留置場に医療設備なんてねぇぞ?死んだらどう責任取るんだ?あ?
京アニを焼き払った青葉容疑者だって現行犯逮捕されずに病院に搬送されたんだが?あれも留置場に運ぶべきだったのか?
次、非を認めないのが悪いと言うが、事故の様相から見ても本人はブレーキを踏み込んだつもりになっているのは明らか、そりゃ認めないだろ。
何?「仮にそうだとしてもみんな怒ってるんだし、頭を下げて自分がアクセルを踏みましたと認めるのが筋」だとでも?
お前それで本当に車のほうに問題があった場合はどうするわけ?何も悪くないドライバーが刑に処されるのみならず、車の不具合も見過ごされて類似の事件が起こりかねないし二重の意味で迷惑なんだが?
お前がスカッとしたいというクソどうでもいい理由でそういう社会悪を生み出すのやめてくれねぇか?この程度気の利いた中学生でも少し考えれば思いつくと思うんだけど、この馬鹿とスターつけてるアホは何考えてるんだ?
似たような意見書き込んでるやつも含めてちょっと質問に答えてくれよ?
1.容疑者がどのような怪我を負っていたとしても逮捕し、医療設備のない留置場に放り込むことこそが何よりも肝要である。(Y/N)
2.己に罪の認識がなくとも世間や被害者が怒っていればそれに迎合し頭を下げることが大切で、事実や己の認識が如何様であったかは重要ではない。(Y/N)
・どちらもYであるという人……意見との間に矛盾はありませんが、頭が悪すぎるので発言する資格はありません。
・どちらもNであるという人……意見と矛盾しているので発言する資格はありません。
・誤魔化し、話逸しを始めたくなる人……発言する資格はありません。
というわけでお前ら発言する資格ないから今後絶対にブクマするのやめてね。
あ、ブコメを上から順番に取り上げて行って微に入り細に入り叩いて行こうかと思ったんだけど、なんかどれも↑の馬鹿と似たりよったりの頓馬だから十把一絡げでいいや。
で、あと未だに上級国民とかいう陰謀論を繰り返してる馬鹿にも言いたいんだけど、えっと具体的にはid:gowithyouとかな、
なんか根拠があって言ってるの?
この人事故起こした当日から普通に顔も名前も経歴もバンバン報道されて、やれ免許が失効したの、やれ実況見分をしただのと、
事あるごとに大衆の興味を満たすために延々報道されまくっていたよね。それのどこに上級国民の上級権力が働いているわけ?
勿論根拠なんて何もないよね、しってる?それ誹謗中傷って言うんだよ?犯罪だよ?
痛ましい事件だとは思うけれども、所詮は交通事故だよ、年間何千件も起こっている。
本人だって起こしたくて起こしたはずがない、「ブレーキを踏み込んでいるはずなのになぜこの車は加速するんだ!?」って、不条理を感じてすらいただろう。
それをありもしない陰謀論持ち出して誹謗中傷して一体何が得られるの?
本人のみならず、彼の係累はお前らが面白おかしく上級だなんだと妄想を垂れ流して遊んでいることでどれほど傷ついているんだ?
そういうことに想像力を巡らすのは、まだブクマカには難しいかな?まだ赤ちゃんだもんね、仕方ないかぁそうかぁ。
知ってるよ次にお前らゴミが何を言うかは。
「でも被害者はもっと悲しんでる」だろ?以下は被害者の松永さんの意見だよ。
飯塚幸三受刑者への社会的制裁が減刑理由になったことは非常に残念でした。遺族は、減刑されることを望まないからです。僕の全然知らないところで飯塚受刑者への誹謗中傷による社会的制裁が続くことに、僕自身が戸惑っていました。
誹謗中傷に至る理由は、その人が自分のなかに持っている「正義」だと思います。あと一つ、「優しさ」もあると感じます。会見などで僕が悲しんでいる姿をテレビなどで見て、こういう思いをさせた受刑者に僕に代わって言ってあげようという思いです。実際、「松永さんは人がいいから言いたいことも言わないと思うので、私が代わって言っておいてあげました」という内容のネットへの書き込みがありました。
寄り添ってくださるのは本当にありがたいと思います。ただ、受刑者へのネットでの誹謗中傷や自宅への街宣活動を動画で見ると、むしろ悲しくなります。なぜなら、僕自身、そういうことを望んでいないからです。
僕が一番望むのは交通事故を一つでもなくすこと。そうすることが亡くなった妻と子どもの命を無駄にしなかったと言える気がするからです。顔と名前を出して会見を行い、今も交通事件の被害者遺族らでつくる「あいの会」で活動を続けるのはそのためです。
人間は感情を持った生き物ですから、怒りを持って感情を表に出すのは当然だと思いますし、その感情を否定するものでもありません。ただ、個人に対する過度な中傷は、本質的に何が大事なのかをわからなくしている気がします。誹謗中傷による個人攻撃だけに終わり、健全な議論ができなくなってしまったと感じるからです。
例えば今回、司法の場で受刑者のブレーキとアクセルの「踏み間違い」が認定されました。だとしたら、踏み間違いが起きないためにはどうすればいいのか、踏み間違えない技術があるのならそこに公費を投じてもいいのではないか──。こうした議論が社会全体で起きてほしいのです。
いま年間30万件以上の交通事故が起こり、年間3千人近い方が亡くなっています。誰もがその被害者にも遺族にも、そして加害者にもなり得るのが交通事故です。その現実を知ってもらった上で、交通事故を社会問題として考えていってほしいと思います。(AERAdot)
自分が幼稚な陰謀論で悪人を叩いてキャッキャやりたいだけなのに被害者を盾に持ち出すのは頭悪い上に卑劣だからやめておけよな。
もう何年もはてなブックマークを見る理由って社会科見学ならぬ馬鹿以下見学の為になってるんだけど、それにしても最近の劣化は酷すぎねぇか?お前らとQ anonって一体何が違うの?
「いとこ婚の資産還流」自体初耳です。検索しても1件も出てこないし、「いとこ婚 相続」でも、それらしい話は出てこないです。そもそも「資産還流」って「相続資産を温存する」って意味では使わない言葉のような気がしますけど。「還流」は「どこかに行ったものが戻ってくる」って意味で、「資産還流」は地域とか国家単位での資産の移動を指す言葉でしょ。
相続の場合、そもそも故人の資産が一度国税に入った後で戻ってきたりはしてない。資産目録を作って、相続税を計算して、それを納付するわけで、「還流」って言い回しはおかしいですよね。
「いとこと結婚すると、その相手は相続税を節税できる」ということと「他人と結婚すると、その相手は相続税を節税できる」ということにどういう違いがあるんでしょうか。そこに愛があるかどうか、なんてのはどっちにも言えることですし、他人と結婚した場合だって、その「他人」は故人の係累、資産家一族の一員になるわけですから、「資産家一族は資産家一族のままに庶民一族は庶民のままにと固定化が発生してしまう」というのも、別にいとこ婚に限ったことでもないでしょう。
日本の相続制度は、横方向(同世代)の配偶者は配偶者控除で比較的厚遇されるけど、それ以外の相手(典型的には次の世代となる子や孫)への承継ではしっかり取られる仕組みです。いとこ婚で同世代の資産リレーはできても(といっても1.6億以上は普通に課税されますけど)、2人の間に次世代の子がいなければ、その財産は結局いとこの死亡時に国庫に入るのでは?
彼らは子孫のよい生活というのが最大のモチベーションだし、どんなに金があっても、地球で災害が吹き荒れていたらひ孫は困るだろう。
これは間違いなくそのとおりなんだけど、その富裕層の守りたいブツとして「地球」はややおっきすぎないかなって。
イーロン・ラスクさんとかジェフ・ベゾスさんとかが異常なまでに宇宙に入れ込んでるのはSDGsの考えと表裏をなすもんだと思ってて、連中は「自分および係累が維持される最低限の生態系を地球外に作る」が最大の目標で
自分に利があるのはSDGsの方なんだけども、このSDGsの推進スピードと環境のぶっ壊れるスピードの競争でたぶん競り負ける段になったら、富裕層群は自分たちだけ助かるほうに離脱するんじゃないかなあ、と思ってる。
アメリカの自動車労組だったか、とても維持できない高利率の退職者年金が槍玉にあげられて潰されてたのを見ると、キレイゴトで約束してても実際に回らなくなった時に潰されるのは弱い側だな、というのは見聞きするのでいまいち信用がおけんな、と思う。つかアメリカの自動車労組なんて強いはずだったのに資本の都合であっという間に潰されてるんだから、先進国の下層労働者たる俺なんか一捻りだよな、って。
自殺することに救われた奴だって確実にいたと思うんだよね。もう死んでるから意思表明を聞くことは不可能だけども。
それでも@残された家族はこんなに辛いんだぞ、っていうのばかりが喧伝されすぎてると思う。
時々ころしても死ななさそうな真性のゴキブリクズだった係累が自殺してマジやっほぅ!! みたいなのも見るけど、そういうのはここやほかの匿名の場所に限られてる。
自殺がもたらすネガティブ面ばかり強調されすぎていることも、自殺する人される人を追い込んでる・・・そういうところはないだろうか。
いざとなったら死ねばこんないいこともあるかもしれない、というのを意識していれば、すぐにそちらに飛びつくこともないのではないだろうか。
どうだろうか。
クスリ犯罪の予防啓発で~「人間やめますか」みたいなのはきつすぎてかえって逆効果~というのを、クスリで人を殺した犯罪者の子供が語る、みたいな記事を読んでそう思った。
自殺・自死に関してもあまり追い込まずに「まあそんなこともあるわな」くらいのユルい構えのほうが、救われる人は増えるのではないだろうか。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200711/k10012510041000.html
なんか例の事故現場に慰霊碑作ったんだって?まあ痛ましい事故だとは思うから、無碍には非難できないけどさ、コレに対するブコメが相変わらず「警察検察の陰謀」ってのばかりで、それがスター稼いでるのよね、
逮捕は刑罰ではないとか、現行犯逮捕なら令状は必要ないのでそのような事案では簡単に逮捕されがちだが本件事案の被疑者は胸部を骨折していたために入院したため現行犯逮捕は難しかったとか、
そもそも他の交通事故犯だって逮捕されても2日以内に釈放して以降在宅捜査に切り替えるのが普通だとか、そういう話は知らないのかもしれないけれど、
でもたとえみんなが義務教育修了未満の無知無教養だったとしても、この加害者の人って顔も名前も経歴もバッチリ報道されて、この慰霊碑の件だけでなくやれ行政処分で免許証が失効しただの、やれ現場検証に立ち会っただののたびに、
いちいち執拗に毎回報道されているのはわかるよね。その上結局刑事司法制度上も普通に書類送検されて普通に起訴されたんだけど、これでなんの権力がどこに働いているって主張なの?
逮捕が見送られたから?それを理由に名前に容疑者って付かなかったから?本当に権力があったらもっと報道に圧力かけたり出来るんじゃないかなぁ?
みんなの主張だと「胸を骨折してようが留置場に数日ぶち込んでいればよかったんだ」ってことになると思うけど、留置場は医療設備じゃないよ、そんなこと本当にやるべきと思ってるの?
それで怪我が悪化したら誰が責任を取るの?留置所に医者なんて常駐していないよ。
でさ、まあ君等が馬鹿なのは仕方ないのかもしれないけれど、でも見過ごせない罪深さもあって、
本人も勿論だけど、この交通事故犯の家族の人が君等の娯楽のための陰謀論でものすごく肩身の狭い想いをしているだろうってことは考えないの?
インターネットで誹謗中傷された女子プロレスラーの方が亡くなったってニュースの時は、みんな紅潮を押し隠しながら鹿爪らしい顔をして「木村さんを罵倒していたやつらは許せない!」って語気を強めていたけれど、
やってることあれと全く同じだよね、いや事実に基づかない陰謀100%の時点でテラスハウス見てた愚民に輪をかけて酷い。本人や係累が自殺したら君等って責任取れるの?
こう言うときっと「自殺したら~論法は己の命を盾に取った批判の封殺、それでは誰も責任を問われない社会になる」みたいに、またぞろバカがバカバカしいバカ語でバカ反論してくるだろうバカから先に釘を差しておくバカけど、
そういう枝葉末節の部分で言葉尻を捕らえて反論したつもりになるのはやめてバカね。
君等がこのエントリーに対して反論したいならまず第一に「池袋人身事故犯人が特権を行使していると目される相当程度の論理的根拠」を示すことが必要だから。
の続き。
てなわけでー。テーマ性とか物語性とか、そういういつも以上に堅い話はノルマクリアしたので、こっからは書きたいこと書きますよー。
ぶっちゃけて言えば、前述した脚本とかね、監督は脚本家に丸投げしてたんじゃねーかと思います。正直言って観客である自分はある種のアリバイ作りを感じました。「批評家に突っ込まれるような部分はちゃんと作っておきましたよ、これで文句ないでしょ」みたいな。
自分も前編で喪失と回復とか継承とかそれっぽい感想書いたんでノルマクリアー。そういう意味で共感しますよっと。
じゃあだとして、この作品監督は何をしたかったのよ? なにがドライブエンジンなのよ? といえば、それは変態(フェチ)っすわ。
本年いろんな映画がありました。素晴らしい傑作映画、佳作映画、名作、快作、問題作。そしてうんこ漏らすほどの駄作。でも年末になってこれほど「やばい」映画が来るとは思わなかった。
薄々そういう部分あるかな? と思っていったわけですが、度肝抜かれますよまじで。そういう趣味のない人には全く刺さらないと思うけど。興味ある人にとっては、鼻血ブーです。
そもそも舞台背景(現実世界側)はヴィクトリア朝のロンドンなわけです。おそらく爵位持ちのストームボール家がタウンハウスでのクリスマスの飾り付け準備ーからのー、名付け親ドロッセルマイヤー(眼帯をした黒人のイケメンすぎるおじさま)邸宅に移動。
バラ色からブルーグレイに沈みゆくちょっと煙っぽいロンドンの夕暮れを移動する馬車。街を行き交うあらゆる階層の人々!
ドロッセルマイヤー家では係累おおよそ数百人を招いたクリスマスの催しが今まさに開かれようとしています。ヴィクトリア朝の舞踏会です!
スターウォーズのクローン兵を見てがっかりした人いませんか? 自分はがっかりしました。そりゃね、数万人が現れての合戦シーンは迫力あるって言われればそうかもしれないですけれど、でもCGでそれやるって、コピペじゃないですか。ウルトロンのときもそうですけれど、大軍勢、大群衆は3Dモデル使い回して同じ姿の軍勢がうわーって押し寄せるわけでしょ。すごいけど、要するにそれってのっぺりした画面でもある。
でもこの舞踏会はコピペがないんですよ。全員色とりどりの、贅を凝らしたドレスやらタキシードやらなわけです。どんだけスタイリスト動員して、服飾に予算投入してんだよ、鼻血出すぞこら。
主人公クララがね、おしゃれが苦手だっていうこの娘が、おねいちゃん(素が出てきた)に髪の毛とかしてもらって、すみれ色のオーガンジーのドレスで現れるわけですよ。オーガンジー。髪飾りは多分朱子織り。
分かる人には「オーガンジーの透け感のあるシュークリーム袖」という説明だけで、その可憐さが伝わることでしょう。
クリスマスパーティーのプレゼント交換会で館の奥深くに迷い込んでいくクララがたどるその通路、ろうそくのキャンドルでゆらゆらと照らされる邸宅の暗がりの美しさ、赤い壁紙には黒いフクロウのテキスタイルがやがて黒いネズミのそれに変わっていく。
現実世界の物語案内人であるフクロウ(ドロッセルマイヤーおじさまのペット)から、幻想世界の物語案内人であるネズミ(ねずみ王マウスリンクス)へと引き継がれていくその暗示を、美術レベルでやってのけるその凄まじさ。
暗い木の洞を抜けて館の暗がりから抜け出たその先は、幻想世界の「クリスマスの森」。雪で白くデコレートされた、しかし緑が目に染みる清冽な森のなかを、泥棒ネズミを追いかけるクララのすみれ色のドレス。ネズミがダイブしてぱっと舞い散るザラメのような雪の結晶の幻想的な美しさ。
めっちゃイケメンの黒人青年。赤い軍服に金のモール飾り。腰にはサーベルで騎兵兜。すべてが完全にフェティッシュ。完敗。映画鑑賞中の感情をあえて言語化すると「ぎょぇわぁ!?」って感じです。
この映画の服飾はジェニー・ビーバンっていうおばちゃんがやってるのだけど、明らかに変態。っていうかおばちゃん『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でモヒカン衣装を量産してたじゃん? そんな二面性を持っていたのか。流石に度肝を抜かれたわ。おばちゃん最高や。
もしくは美術ガイ・ヘンドリックス・ディアスが犯人なのか? 『アレクサンドリア』もかなりキてたもんな。
幻想世界にいっちゃってからは、その病的な美術追求がとどまるところをしらない。捻くれて枯れ果てた真っ暗な「遊びの国」の森には、鮮血のように赤い毒キノコが咲き乱れているとか、廃墟化した遊園地の回転木馬、グランギニョール、道化のハーレクインの禍々しい美しさ。
巨大な城! 瀑布に差し出される水車と歯車! 真鍮の道管の迷路と地下通路に、濡れてベッタリとした湿気。輝かしい水晶天井に照らされる螺旋階段。
回想シーンで母に慰められる少女クララが着ている生成りのエプロンドレスの白い生地には、藍色のスズランの刺繍が散らされていて、これってもう完全にカネコイサオが『ワンダフルワールド』で夢見た世界なわけですよ。っていうか、全体的にカネコイサオでしょ。
10年代も最後半にはいっていまさらそんな角度から奇襲受けるとは思わないじゃないですか? いくらヴィクトリア朝だとはいって、『ワンダフルワールド』のフェチズムが立ち現れるとは、キン肉マンフェニックスのあふれる知性でも予測出来ないわけですよ。
色彩設計がほんとうにほんとうに美しい。ローズガーデンのヴァイオレットベースに茶色のラインとか、オリーブグリーンに熟れたオレンジの差し色とか。ため息が出るとかじゃなくて、鼻血が出るタイプの美しさ。
少女趣味がオーバードーズでフェチになってしまった病的な完全主義の美術背景の惑乱。
もうね、福井晴敏に宇宙世紀が殺されるとか言ってる場合じゃないです。ディズニーにカネコイサオが殺される。なお、もらい弾で少女革命・幾原邦彦も死ぬ。
なぜなら遊びの国へ金の鍵を取り戻すため軍を率いて旅立つ王女クララがまとうのは、黒の軍服(金モール)に赤のロングスカートだから。このロングスカート、品が悪くなりそうなところなのに布の質感と裾の縫い取り刺繍だけで男装めいた凛々しさをだしてるのだ。やばい。やばみ。
そのロングスカートから革のブーツでキックするクララ(なお、このキックが主兵装)。
この映画、興行的には失敗だと本国では判断されているのですが、当たり前ですよ。だって制作費100億超えですもん。『ボヘミアン・ラプソディ』の二倍以上でしょう。見た感じ、そのほとんどを美術と背景に突っ込んでいるようにみえる。出演者の演技も悪くないけれど、目立った名前はキーラ・ナイトレイくらいで他はあまり大きなギャラは発生していないのじゃないかな。
(このキーラ・ナイトレイ演じるシュガープラム(金平糖の精)は、かなり演技が良かった。ちょっと頭の弱いアーパーでふわふわした妖精キャラをキーラ・ナイトレイがやっているのだけど、キーラ・ナイトレイだと気づかなかったですよ。この味は往年に美人だった頃のシンディ・ローパーが醸し出していたあれじゃなかろうか?)
とにかく、画面のどこを見ても、美術的な意味で隙がない。コピペで穴を埋めておけとか、それっぽい小道具をおいてごまかしておけとか、撮影時に陰影をつかってしょぼいのを隠せとか、そういう気配がひとつもない。
監督もしくは美術の美意識が、一部の隙もなく、「この世界観でこのカメラアングルで、この角度を撮ったときには、ここにはこれがないとだめでしょうお前らなんでそれわからねえの!?」と言わんばかりの画面が、延々と、延々と続く。
それはたとえばパーティーシーンでテーブルの上のグラスがこちらのゴブレットは真鍮に銀メッキだけど、あちらのゴブレットは磨いた銅に幻獣の鋳造とか、そういうレベルで気合が入ってるにも関わらずそのゴブレットは2つ合わせても画面の面積の1%以下で5秒も写ってないとか、病気としか言いようがない。
変態が怖い意味でやばい映画なのだった。冒頭に言った+50点はまさにこの変態性に対する評価なのです。もうちょっと金が出したいのもこの部分であり、実を言えばこの鼻血は、パンフを購入してもDVDを購入しても払拭できる気がしません(画面小さくなると美術の細部がわかりづらくなるので)。究極的にはエルミタージュ美術館にでもいかないと、この興奮(というか発作)は解消されないとおもいます。
そんなあたりが『くるみ割り人形と秘密の王国』の感想でした。この映画感想後編がわかった方には強烈におすすめです。それ以外の人にはそこそこ映画だったと思います。
この映画のもうひとつの特徴である「量産化ピエール瀧軍団vsドルイド文明の巨大人形兵器」という側面には触れませんでした。この部分に対する評価は他の方に譲ります。
個人的には、事故とおっこの花の湯入りのあいだに、描かれなかったエピソードが挟まってるのではないかと思っています。
そのエピソードの詳細はわかりませんが、おっこが生まれ育った自分の家(描写からして都市部のマンション?)を出て、祖母の家に一人身を寄せることになるに至ったその事情が含まれているのではないか? ありていにいえば、おっこには、祖母以外にも親権の可能性のある存在が複数いて(父方の係累を考えればそう不自然ではないでしょう)、それらとの交渉や、もっと言っちゃうと押し付け合いで数ヶ月が経過したあとに花の湯に向かったのではないか? というのが自分の予想です。
少なくとも映画作中では、マンションを出た直後のおっこはそれなりに前向きに日常に復帰したかのように見えますが、それは両親を事故で失った直後の葬儀やらあと処理のタイミングにおいて「小学性程度では直視できない親類関係のごたごた」を目にしてしまい、両親の死を棚上げせざるを得なかったのではないか? 行先が決まった段階においてはある種の「前向きに諦める」とでも言うしかない心境に至っていたのではないかと見えました。