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2021-04-19

2021春アニメメモ3

https://anond.hatelabo.jp/20210411114622

スーパーカブ ◎ ネットですでに話題

不滅のあなたへ ○ 「大作だから見とけよ。」感出してるのでしばらく見てみる。

イジらないで、長瀞さん △ イジメ

スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました ○ 何も考えずに見れる。

究極進化したフルダイブRPG現実よりもクソゲーだったら ○ サイコパスな感じがインパクトあった。

転スラ日記 △ 「転生したらスライムだった件」は最初の数話だけ見た。それのおまけ?

聖女の魔力は万能です △ 様子見。

美少年探偵団 △ イケメンモノ。俺はお呼びでない。

MARS RED雰囲気はいい。様子見。「もしも鬼殺隊が国家機関だったら」?

86エイティシックスー ○ 深刻戦争モノ。しばらく見てみる。デスビスノスみたいのが出てくる。

2021-04-10

anond:20210409141738

まさに今日からオンエア開始の『86(エイティシックス)』はオタク向けアニメだぞ

元はラノベで作者がやりたい様に書いているか無駄に文は長いしくどいけど愛着あることは伝わる

しか漫画にもなってたはず

2021-04-08

そういえば洋物TRGPのNPCキャラクター名前シックスパックだったときに、

日本では馴染みがないがシックスパックというのは米国ではビールのパック売りに単位としてポピュラーで、

なんかそういうノリで冗談っぽい名前なんだよという注意書きがあったが、日本でもシックスパックは普通にあるようになったな。

シックスパックという名前はあまり普及してねえが。

2021-03-31

今後のリトルナトメアの予想メモ

個人的に今後のリトルメアがどうなるのか、勝手に予想してみたことのメモ

コメントされても返信しないと思う

※完全な個人の予想

・1がDLCを出したので、1・2年後に出る。DLCに理髪士が登場すると予想

・3が発売されるのは5年後以降

・その間に、(ベリーリトルナトメアも実況や考察されているあたり)

ベリーリトルナトメアの続編か似たような派生したゲームが出る

・3の舞台予想として、ホテルベルマンが登場すると予想しているので、ホテルと、

まだ空が舞台になっていないため気球船や飛行機と予想、海底研究所と地下下水道もありえそう

・その他に絵にライトをあてるところの絵にいた白い男の子とか

その他、1の絵に登場していただろうその他のキャラが敵として登場すると予想

・だいたい123で話をまとめる法則から7つの大罪が全員揃うか黒いシックスの正体についてが話の核として登場すると予想

・1の後の展開なら、能力対決になるか、それか、シックスと3~5人メンバーを入れ替えながら進むと予想

ベリーリトルナトメアの気球に乗る前の話になる可能性もある

・2で貞子ネタスレンダーマンゾンビみたいなのが出たので、日本外国代表的な恐怖キャラが混ざったのが登場すると予想

ITとかブギーマンとかテケテケとか鬼あたり)

・1で素手、2で近距離攻撃だったから、3は玩具の銃とか遠距離攻撃ができるようになると予想

・銃が出るならバイオハザードネタタイラントが出ると予想

2021-03-15

[] #92-12サイボーグ彼女

≪ 前

こういってはなんだが、当時の母はシックスティーンを倒すためだけに戦う復讐マシーンと化していた。

それは偏に、シックスティーンが母から大事ものを奪っていったからだ。

もちろん、復讐を果たしたとしても、失った身体が戻ってくるわけではない。

だが後ろ暗い感情ではあっても、それが母の背中を押してくれていたんだ。

からすれば、それがどこか儚げで、酷く痛ましく見えたのだという。

まあ、邪推するなら“個人的理由”も多少は含まれていたんだろうけど。

「俺もネガティブ感情のもの否定する気はないよ。なんだったら、復讐否定はしない。そういったものは、綺麗事を超越した先にあるものから。そこまで否定してしまったら、本当の意味でヒトじゃなくなる」

「じゃあ、あなたは私にどうしてほしいの」

「俺じゃなくて、君がどうしたいか。それが重要なんだ」

「それは、ちょっとズルい言い方じゃない~?」

「……ごめん」

「ま、分かるけどね。要はポジティブ理由で生きられるなら、それに越したことはないって話でしょ」

なにはともあれ、父との出会いで母の復讐心は徐々に薄れていった。

いや、薄れたというよりは“これからやりたいことが他にもできた”というべきか。

今までは復讐心でハイオク満タンだったけど、他の燃料でも十分に動けるようになったってことなんだろう。

その燃料がエコなのかは知らないが。

「……毎週、医療ラボメンテするんだけど、あれが面倒でさ」

「確かに毎週は面倒そうだね」

機械に詳しい人が近くにいたら、行く頻度を減らせるんだけどね」

「それって……分かった。頑張って勉強するよ」

「いやらしいこと考えてない?」

「考えてないよ」

「それならいいんだけど…結構グロいよ? 私の内部」

「だ、大丈夫。慣れてみせるさ」

こういうやり取りを聞いている時に感じる痒みって、科学的になんていえばいいんだろうな。


固い誓いを交わしてから後日の戦い。

心機一転した母は、これを最期にするつもりだった。

最後に全力を出して、晴れやかな気持ちで退場しようと。

「え……もう終わり?」

しかし、勝敗はあっけなく決した。

いや、あまりにも“あっけなさすぎた”んだ。

母が今まで戦ってきた中で、最も手ごたえの無い戦いだった。

もはやシックスティーンに、マトモに戦える機械は作れなかったのである

この時にいたシックスティーンロボットは、どれも子供のように小さな人型だった。

「……ムカつく」

いくらコストがなかったとしても、四足歩行ロボットなどはいただろうだし、そっちの方が勝負になったはず。

まり、これは同情を買おうと、わざと弱いロボットをよこしたってことだ。

母は、そのことにすぐ気づいた。

あなたたち、自分たちが何をやったか覚えてる? そもそも、なぜこんなことになっているか分かってる? 本当に分かっているなら、少なくとも“こんなこと”はやらないでしょ!」

このやり方は、母の感情逆撫でした。

だが、しかし、それでも。

腕に備え付けた高周波ブレードを、母は静かに収納した。

もし父と出会っていなければ、シックスティーンは跡形も無く消え去っていただろう(物理的な意味で)。



それからほどなくして、シックスティーン倒産

いくつかの元所属チームが新たな企業を起こし、今も密かに活躍してるって話をたまに聞くくらいだ。

そして母と父はというと……これは言うまでもない。

非業な出来事翻弄された母が、それ故に父と出会い、今はこうなっている。

そう思うと感慨深い気もするし、この話から復讐は虚しいとか教訓を得られなくもないが、俺から言えることは一つだけだ。

思春期の息子に、親の馴れ初め話は勘弁してくれ。

(#92-おわり)

2021-03-14

[] #92-11サイボーグ彼女

≪ 前

実際のところ、母の戦いがシックスティーンにどれほどの打撃を与えたかはハッキリしていない。

だが歴史の一ページを切り取るならば、この時シックスティーンは明らかに勢いを失っていた。

やることなすこと上手くいき、それだけで本が一冊書ける成功ノウハウが、現在では“しくじり”の見本市と評価されている。

前向きに解釈するにしろ、せいぜいリバウンドした人間ダイエットプログラムメガネをかけないメガネ売りってところだ。

結局は客体、実績ってことなんだろう。

この戦いの有り様は、シックスティーン栄枯盛衰象徴していたのかもしれない。


その状況を何よりも痛ましく思っていたのは、シックスティーンでもラボハテでも、ましてや母でもなかった。

全く無関係第三者だったのである

「やめろー!」

戦いの最中危険を顧みず飛び出してきた男がいた。

戦う力は持たないが、勇気根性だけで何でもやろうとする。

まるで戦うヒロインものにでてくる、ありがちなキャラだ。

で、この時に現れた奴が、まークサい言い方をするなら母の“運命相手”ってやつだ。

まり俺の父だな。

「なに考えてるの! 危ないじゃない」

「危ないのは君もだろう」

「はあ?」

この頃の父は、なんというか……その……義侠心に溢れた若者というべきか。

根っこの善良な部分は今でも変わらないとは思う。

ただ、それを現実他者とすり合わせるプロセスを、若気の至りスキップちゃうというか。

からこそ、母が己の身体をいたわらないこと、復讐不毛さ、企業間のしがらみ等など。

その辺りを全部ひっくるめて、いてもいられなくなったらしい。

「私の身体ほとんど機械から、多少の衝撃はなんともないの」

「でも、心が傷つくだろう!」

自分父親から、あまり悪く言いたくはないんだが……クサいセリフだなあ。

「心が傷つく……」

だが意外にも、その言葉は母の心に響いた。

父がそういうセリフを真顔で言える若者だったように、母も同程度には若者だったらしい。

ただ、今となっては黒歴史らしく、この時のことを嬉しそうに語る母の横で、父はバツが悪そうだった。

あの時の父の絶妙な顔は、「バツが悪い」で画像検索したらトップで表示されるレベルだろう。


それから母と父は、ことあるごとに邂逅を果たした。

波長が合うってやつなんだろうか。

「君は人間でもあり、ある意味では機械ともいえる。個人的復讐のために、サンドバッグのように機械が作られる。それを壊すのは何ともないのかい?」

「そっか、確かにそうだね。シックスティーンを倒すことばかり考えてて、そんなことを考えたこともなかったな」

父と言葉を重ねる度に、母の心境に緩やかな変化がおきていた。

自分をヒトに戻してくれた”

この頃の思い出を、母はそう語っていたが、やはり父はどこか居心地が悪そうだった。

で、それを聞いている俺はもっと居心地が悪い。

すまないが、このあたりのやり取りは甘さと酸味に加えて痒みが伴うので省略させてもらう。

語り手として不甲斐ない限りだが、やはりティーンエイジャーの息子にはキツい。

次 ≫

2021-03-13

[] #92-10サイボーグ彼女

≪ 前

「お前を倒すためにオレは生まれた! だから、お前を倒すことができる!」

大型ロボットの行動原理プログラム)はシンプル

戦うこと、目の前にいる“この個体”を倒すこと。

そう出来ているのだから、出来なければ生まれ意味がない。

母に怪我を負わせたために廃棄されたロボットは、ここにきて母を倒すために生まれ変わった。

シックスティーンは人だけではなく、利己的にロボット運命まで翻弄するんだ。

勝つためとはいえ、あまりにも冷酷。

しかし、それでも詰めは甘かったといわざるを得ない。

今この場にいる母の覚悟を、シックスティーンは甘く見すぎである

「確かに表面は固いけど、中身はどう? 間接部にも配線はいっぱいあるでしょうね」

「そこを狙うことくらい予測済みだ! 素手で引きちぎれるほど、俺のコードヤワじゃないぞ!」

「つまり素手じゃなければ切れるってことね」

母は両腕を振り上げた。

すると、その前腕部から刃物が勢いよく出てきたのである

「なにっ!?

データには存在しない攻撃方法に、大型ロボット対処が遅れる。

その隙を逃さず、母は攻撃を加えた。

起動の要が破壊され、大型ロボットは音を立てて崩れ落ちる。

「な、なんだそれは! 知らないぞ」

「今まで使える場面が無かったからね」

高速機動と空中旋回を可能とするブースター日常生活において全く必要のない超音波ブレード。

戦いのために準備をしていたのは、何もシックスティーンだけじゃない。

この時、母の身体医療用に施されていたパーツはなく、もはや完全に戦闘用だった。

調理器具とかって、良いもの買っても持て余しがちよね。よく料理をする人でも、使う包丁は3種類くらいで落ち着くんだって

「なんだ、何の話をしている」

「“専用包丁を使えるキカイがあって良かった~”って話。あなたAI(お頭)で理解するには、ちょっとハイコンテクストだったかな」

「……侮るな! まだ左腕が動く」

根性は認めるけれども、時間から今日は終りね。お金には困ってないけど、1玉70円のキャベツは見過ごせないの」


その後もシックスティーンは大型ロボットの改良を重ねたが、いつも勝てそうで勝てなかった。

それもそのはず、母の体にはラボハテの最新技術根付いている。

元々、この戦いはラボハテとシックスティーン技術対決だ。

レギュレーション問題はあったが、立場も状況も違う母にとっては関係のない制約。

同程度の実力なら、よりアドバンテージがあるか、足枷の少ない者が勝つの道理だ。

世間一般から見れば、母の体は枷だらけかもしれないが、この戦いにおいては誰よりも自由といえた。

シックスティーンにとっては悪夢だったに違いない。

ちょっと本気を出せば勝てるだろうと思っていた相手に勝てないのだから

それはつまり、後は為す術なく潰されることを意味していた。

から出た錆とはいえ、ここまでくると哀れだな。

次 ≫

2021-03-12

[] #92-9「サイボーグ彼女

≪ 前

“血を吐きながら続ける悲しいマラソン”みたいな表現を聞いたことがある。

最初に言い出した人が誰かは知らないが、たぶん本当に血を吐いたわけではないのだろう。

そんな地獄のようなマラソンが、マラソンといえるほど長く続くわけがいからだ。

母の復讐によって、シックスティーンは金という名の血を吐き続けるしかない。

しかし、血がなくなるまで走り続ける根性なんてシックスティーンにあるわけもなかった。

かといって、「もうやりたくないです」と言ってやめられる戦いなどない。

これは血がなくなるかどうかという戦いではなく、母の気が済むかどうかの戦いだ。

ならばシックスティーン手段を選んではいられなかった。


「おや、始めてみる新型ですね」

後日の戦いで、シックスティーンは新たな機体を投入した。

その機体の姿は、遠くから見ても分かるほど異様だった。

例えるなら、鉄腕アトムプルートゥと、ポパイブルートを足して2で割った感じだ。

ガワだけは人型っぽく見せてはいたが、体格は明らかに人間離れしている。

その見た目がハリボテでないことを母は察していた。

「いよいよ、本気を出してきたってところね」

あのバカかいロボットの裏で、頭を抱えているシックスティーンが見えるようだ。

穏やかではない状況ながら、母はどこか嬉しそうだった。

ちなみに、この時に戦ったロボットこそ、現在では近所仲間のムカイさんである

もっとも、この頃はムカイさんって名前じゃなく、製造番号の下2桁ケタで呼ばれていたらしいが。


この“大型ロボット”に対し、母は初めての苦戦を強いられた。

今までは遠慮があったものの、もはや多少の怪我はさせてもいいと開き直ったのだろう。

レギュレーションがあるので全力というわけではないが、今まで母が戦ってきたロボットとはワンランク違う相手だった。

無駄だ! お前の攻撃は、オレの体に何の意味も与えない!」

その強さは、機体の耐久力はもちろん、極めつけはそのAIにあった。

これまでの母の戦闘パターンインプットしており、的確な対処可能としている。

しかもこのAI、何を隠そう、母を誤爆をした時に使われていた人格データと同じである

もちろん、人に大怪我させた曰くつきのAIなのだから、通常なら体裁よく破棄されるものだ。

だが母に精神ダメージを与えるために復元し、対専用機として魔改造を施したのである

次 ≫

2021-03-11

[] #92-8「サイボーグ彼女

≪ 前

この戦いは何度も行われ、その度に母は獅子奮迅活躍を見せた。

人間の知能と、機械強靭身体

その振る舞いは、昨今の急激な技術革新に対する人々の期待と不安、その二つを象徴するようであった。

興味の度合いや好き嫌いはあれど、世間はその活躍視線を向けざるを得ない。

望むと望まざるに関わらず、母は一躍“時のヒト”となったのである

だが、この流れが永遠と続くはずもなく、いずれどこかで塞き止められる。

それは母の復讐心が薄れたとかではなく、“無関係だが無関係ではない”箇所が要因だった。


いうならば“世間の関心”である

なにせ、勝負の内容はいだって同じだ。

一方的蹂躙

痛快な展開も、こう何回もやられては慣れる。

そして、“慣れ”は“飽き”となる。

成熟は後に腐敗となるか、よくて発酵関の山

これが時代劇とか異世界チートものなら、それでもいいのかもしれない。

しかし、母は桃太郎侍でもないし太郎でもない。

ヒトは人の心があるが故に、赤の他人へ向ける“興味の量”が決まっている。

センシティブお題目で、傍観者の関心を引くのにも限界があるんだ。

そんな幾度も繰り返される戦いが10を超えたあたりで、さすがに観客の熱も冷め切っていた。


「マスダさん、私どものからこのような提案をするのは心苦しいのですが、何か別の要求はございませんか」

企業も、最初の内は催しの再開と盛り上がりを喜んでいた。

だが、この頃になると世間の注目度も落ち着き、スポンサーも離れたがっていた。

そんな中で、安くないロボットを作り、その度に破壊されて平然とはいかない。

敵側のシックスティーンは、特にその損害が大きかった。

その額は、初めから莫大な賠償金を払っていた方が遥かにマシ、そう思えるほどだったという。

「私の気が済むまで、そちらの都合は関係なく続けると。正式契約も交わしましたよね」

「ですが、このままだと我が企業も回らなく……」

「だから、それは“そちらの都合”でしょ」

しかし、母はその申し出を断った。

から見れば意固地になっているだけに見えるが、そうではない。

しろ母の復讐は、ここからが“本番”だったんだ。


母は、自分をこんな目に遭わせたシックスティーンを許す気はなかった。

その恨みは、機械サンドバッグ見立てて晴れるようなものではない。

そして直接の原因ではなかったものの、ラボハテ側にも多少の痛みは与えたかった。

そのための一計が、この大掛かりな催しだったのである

企業赤字だろうが関係ない。

ロボットを作り続け、必要のないテナントを買い続ける。

自分を苦しめた企業のクダラナイ催しに、今度は企業自身が苦しむ。

この皮肉じみた展開こそ、母の望むシナリオだったのである

なんともクレバーで、クレイジー復讐だ。

次 ≫

2021-03-10

[] #92-7「サイボーグ彼女

≪ 前

「私の怪我は、両社で行われた催しが発端なんですよね」

はい、おっしゃる通りです。テナントを奪うための戦い、という体で……」

「その戦いに参加させてもらえないでしょうか」

「ええっ!?

みんな困惑していた。

この催し自体、もはや中止という方向で両社共意見が一致していた。

それを再開するどころか、被害者が自ら乗り込みたいと言い出したのである

自分をこんな目に遭わせた、いわば死地といえるような場所なのに。

しかし、母はこんなもの死地だなどと思いたくなかった。

クダラナイ茶番の幕を、自らの力でもって閉じる。

それこそが、自分が前に進んでいくのに必要なケジメだと考えていたんだ。

「いや、しかし、この戦いはロボット同士によって行われるもので……」

「今の私だってロボットみたいなものでしょう」

無理筋だったが、ここまで押しが強いと断るわけにもいかなかった。

自分たちの過失でこうなった以上、被害者要求は飲まざるを得ない。

まあ、莫大な賠償金だとか法外な訴えをされるよりはマシだという打算もあったのだろうが。


この出来事は、世間に驚きをもって迎えられた。

企業同士の争いに巻き込まれ少女が、機械身体に生まれ変わって戦いを終わらせる』

ロボットVSサイボーグ少女

……なんていうストーリーは傍から見れば分かりやすく、極上のエンターテイメントのものだ。

もちろん実在する被害者を、そのようなストーリーで消費しようとする姿勢について疑問視する声もあったが、大局的には肯定的な声が多かった。

企業側にとっても、“本人たっての希望”という建前があり、信頼回復のため催しを再開できるのは願ったり叶ったりだった。


母はシックスティーンへの復讐という名目のため、一応はラボハテ側のチームとして参加。

そうして行われた第一戦、勝負は圧倒的だった。

母の一人勝ちである

ラボハテ側に味方ロボットもいたが活躍はないに等しく、実質一人で全滅まで追い込んだ。

観客からすれば怒涛の展開に見えるだろう。

しかし、事情を知る者からすれば必然的な結果だった。

以前、説明されたように、この戦いにはレギュレーションが設けられている。

これのせいで、ロボットは程ほどの強さにしかできない。

対して、母のスペックは周りのロボットよりワンランク上だった。

更にロボット側が、母に万が一のことがないよう更に武器威力を下げていたのである

母がそうしろと言ったわけではないが、相手はこの件で大怪我を負った被害者

手加減や忖度とまではいかずとも、技術者の間で遠慮や気負いがあったのかもしれない。

また、この時点では状況判断力人間の方がまだ優れていた。

機械情報処理時間をかけている間に、母は既に間合いを詰めて攻撃を行っている。

次 ≫

2021-03-09

[] #92-6「サイボーグ彼女

≪ 前

母の容態が回復してから間もなく、親族や仲間たちが見舞いに駆けつけた。

「マスダ、目が覚めたんだな!」

「あの活動の後、すぐに事故に遭ったって聞いて……」

「あの時、もっと引き止めてれば良かったって……」

「聞いたよ、身体の半分が今は機械になってるって」

「これからツラいだろうとは思うけど、生きててくれて本当に良かったよ」

みんなの悲喜こもごもな反応に対し、当人は意外にも落ち着いていた。

寝ていた頃の記憶がないから実感が湧かなかったのと、今の身体も不便ではなかったからだ。

技術革新の賜物というべきか、なんだったら生身の頃より快適とすらいえた。

だが、そう前向きに捉えてはみても、ふと頭をもたげてくる虚無感は否定できなかった。

この頃、母は自分身体をまさぐる癖があったという。

まり精巧に出来ていて、パッと見は依然そのままヒトの身体

機械の手足だが、しっかりと“触れている”感じがする。

だが、それは“触れている”という電気信号を変換し、擬似的に感覚再現しているだけ。

その小賢しさに、かえって苛立ちを覚えた。

触れている感じがする、そう感じている自分の手足が、人間のそれではないという現実

大事ものを失った時に「半身を失った」と形容することがあるが、母の場合文字通り失っていた。

その喪失感は計り知れないだろう。

それでも毅然としていられたのは、“これからやりたいこと”を既に決め込んでいたからだった。

自分は一生、この身体と付き合っていかなければならない。

だが、自分身体機械認識するたびに、この時の出来事を思い出し、暗い影を落とすだろう。

その度に打ちひしがれ、気にしないように振舞う日々なんて、想像するだけでも耐えられなかった。

過去を変えることも、忘れることもできないならば、せめて過去清算しなければならない。

母の無機質なボディは、怒りの炎で熱を帯びていた。


しばらく経った後、『ラボハテ』と『シックスティーン』の責任者が一同に介し、謝罪賠償などの話をつらつらと述べていた。

しきりに身体をまさぐりながら、母はこの話を“とんだ茶番だ”と思っていた。

医者らしき男(後に主治医だと判明)が言っていた推測と、概ね同じ内容だったからだ。

いずれにしろ、この権はプログラムミスAIバグとして片付けられる。

もし、わざと緩い識別認証を作っていたとしても、その証拠は『シックスティーン』が握っている。

主治医の男は、いつかそんなことを言っていた。

その証拠を暴き出す、なんてことをするつもりはなかったし、母もできるとは思っていない。

だが何らかの、“別の形”で、この報いを与えなければならない。

その思いは揺るがなかった。

「あの、ひとつ、お願いがあるんです」

次 ≫

2021-03-08

[] #92-5「サイボーグ彼女

≪ 前

「……分かりました」

あくま個人的な推測でしかないと念を押して、男は話を続けた。

「この両社が行っている戦いにおいて、勝負の決め手とは何だと思いますか」

質問意図が読めなかったが、母はとりあえず適当に答えた。

ロボットの使う武器威力とか、耐久力とかですか?」

「現時点で、それらは両社とも頭打ち状態です」

技術的には、より高性能にすることも可能らしい。

だが、一企業テナント戦争国家戦争レベル武器なんて使ったら大問題だろう。

そして耐久を上げすぎれば、決着が一向につかない。

この戦いはプロモーションの側面もあるため、多少の競技性を持たせる必要があった。

そのためには、ほどほどの威力、ほどほどの耐久力でなくてはならない。

技術的なアプローチをしすぎるとウケが悪いから、レギュレーションを設けているってわけだ。

このテの競技あるあるだな。

「じゃあ、何が勝負の決め手になるんです?」

「瞬発力、反応速度でしょうね」

反応が早ければ攻撃までのタイムラグも減るし、回避もしやすい。

武器威力や耐久力で差をつけられないなら、的確な攻撃こそ重要になってくる。

では、その反応速度を上げるには、どうすればいいのか。

方法は色々とありますが、最も効果なのは識別コード単純化でしょう。複雑な処理を介さなければ、対象スキャンしたと同時に攻撃が開始できます

だが、それは敵や味方はもちろん、スキャンした対象を大雑把にしか判別できないことを意味する。

まり、それだけ誤爆もしやすい。

あの時、あの場所に母がいなかったとしても、いずれ誰かが被害に遭っていただろう。

ロボット反応速度を上げるために、わざと誤爆上等の作りにしていたってことですか!?

「何度も言いますが、これは自分の推測でしかありません。何らかのバグ設計ミスという可能性も大いにあります

というより、真実がどうあれ“そういう結論”にしてくるに違いない。

なぜなら、それが“比較的マシな言い訳”だからだ。

意図的に雑なプログラムを組んで、案の定こうなりました』

そんなことを言ってしまえる企業に、誰も金なんて払いたくない。

それは企業側も分かっているだろう。

取り返しのつかない状況になったのなら、せめてマシな言い訳をして傷を浅くするしかない。

最も深い傷を負った母にとっては、堪ったものではないだろう。

いま自分の中でフツフツと煮えくり返る腸すら、機械に取って代わられている。

そのことを思うと、尚さら怒りが湧いてきた。

「……私を攻撃したのは、どちらのロボットですか」

シックスティーン製のロボットです」

シックスティーン……」

「ですが医療関係技術ラボハテが専攻していたので、マスダさんの治療は我が社の主体で行い、金銭面での補償についてはシックスティーンが……」

そこから医者らしき男は詳しい補償や母の容態について説明を始めたが、まったく耳に入ってこなかった。

この時、母の頭の中はシックスティーンへの暗い情念で溢れていたからだ。

次 ≫

2021-03-07

[] #92-4「サイボーグ彼女

≪ 前

医者らしき男は、事の顛末説明し始めた。

「『ラボハテ』と『シックスティーン』はご存知ですか」

「知らない人の方が少ないでしょう」

少し前、この時期を『技術革新最前線をひた走る者達が選別され、誰の目にも明らかになる頃合い』だと語ったのを覚えているだろうか。

その象徴的な存在こそ、この『ラボハテ』と『シックスティーン』という二つの企業なのである

「『ラボハテ』と『シックスティーン』はですね、とあるテナントを巡って争いの真っ最中だったんです。マスダさんが事故に遭った、あの場所近くですよ」

テナントの奪い合い? 私がこうなったことと、どう関係あるんですか」

「順を追って説明しましょう」

激動の時代、この界隈は未だ開拓予知があった。

逆に言えば、開拓者になれれば旨味も大きいってことだ。

生産の割当や、価格協定においてイニシアチブをとれる。

後に続く企業が爪あとを残そうとしても痛くも痒くもない。

なんだったら、その爪を折ることも、己が力とすることもできる。

この時点でツートップだった『ラボハテ』と『シックスティーン』も、そのことは良く理解していた。

からテナントひとつとっても無視はできなかった。

隙さえあれば確保しておきたいし、少なくともライバルには持っていかれたくないわけだ。

だが、そのために泥仕合じみたマネーゲームに興じるのは割に合わない。

そこで、とある取り決めをしたのである

技術なのだから技術力で勝負を決めようじゃないか

そうして、自社の機械を戦わせることにしたのだった。

このやり方は話題性もあり、お互い自社のプロモーションにもなる画期的協定といえた。

ニュースで見たことあります……それに私は巻き込まれたってことですか」

普通なら考えられません。両社の戦闘ロボットたちは、味方ロボット人間攻撃しないようにしつつ、相手ロボットだけを狙うようプログラムされていますから

通常なら、射線上にいたとしても人には誤爆しないよう作られているはずだった。

それに母が被害に遭ったのは、その渦中から離れ気味の場所

わざわざ狙わない限り、絶対に当たる事のない位置だ。

「原因は“コレ”です」

そう言って男は、ポケットからボロボロの布切れを取り出した。

母はその布切れに見覚えがあった。

「それは……っ」

事故に遭う少し前に、しぶしぶ付き合っていた学生運動

その活動で身に着けていた腕章だった。

どうやら、タイムセールに気をとられて着けたままだったらしい。

「これに描かれたマークが原因で、戦闘ロボットがマスダさんを敵だと勘違いしたのでしょう」

その腕章に描かれた絵は、『ラボハテ』と『シックスティーン』のシンボルマークを重ね合わせたものだった。

たぶん、それぞれの企業皮肉意図があってのデザインだろう。

「それでロボットが誤認した……っていい加減すぎませんか!?

「何らかのバグか、それとも……」

医者は一瞬ハッとした表情をして、途中で言葉を止めた。

何か思い当たる節がある。

母は、その機微を見逃さなかった。

「“それとも”……何です?」

「いえ、個人的な推測なので……むやみに混乱を招くだけです」

「だとしても、私には聞く権利があります

次 ≫

2021-02-17

みんなはセブンイレブン語源知ってる?

朝の7時から夜の11時までやってたからなんだって

できた当初はめちゃくちゃ営業時間長い!すごい!ってなったんだろうなー

今は24時間営業から名前はどうしよう?

セブンセブン?

シックスシックス?

個人的にはダブルオーがいいと思うなー

2021-02-02

松井優征新連載『逃げ上手の若君』は打ち切られると思う

前作『暗殺教室』前々作『魔人探偵脳噛ネウロ』読切『離婚調停』と比較しても妙に弱い気がする

主人公北条時行は戦わず逃げることに類まれなる才能を持っている。北条家は御家人であった足利によって瞬く間に滅ぼされる。未来が見えると自称する諏訪神主は肝心なところで言葉を濁すも「逃げる才能で時行が天下を取る」という。

ネウロは第1話、実父が殺害されたヤコの元に魔人ネウロが現れる。

壁に対して垂直に立っているという構図がすごかった。

手首まで貫通している遺影の実父が笑い、投げられた骨壷から溢れた灰はネウロと同じポーズでケタケタ笑う。

トリックが用いられた事件人智を超える頭脳魔界能力で早々に解決するも犯人動機には一切興味が無い。

理解し難い動機犯行に及びバレれば豹変する犯人

笹塚さんや吾代さんや怪盗Xや電人HALなど敵味方問わず魅力のあるキャラクター

葛西二郎シックスジャンプ史に残る名悪役だと思う。

すごくおもしろかった。


暗殺教室は学園モノだか朝の点呼で生徒全員が一斉に射撃タコの姿をした教師は全ての銃弾を避けて点呼をとる。月を破壊地球破壊すると予告している化け物。でも教師としての仕事はしっかりとして、不良行為や捨て身の攻撃を許さない。タイムリミット卒業まで。

あの手この手暗殺しようとし、それを躱す殺せんせー。

AI生徒だったり天才赤羽だったり自分もっと若い時に見てればさらにハマったと思う。

こちらも烏間先生ビッチ先生という頼りになる大人がいる。

合理主義だけど教育者としての理念は揺るがない浅間理事長もよかった。

物語が進むにつれて明らかになる殺せんせーの秘密と開花する渚の暗殺の才能。

そしてE組の卒業式。

大ヒットしてしっかり終わらせてくれた。

離婚調停は干上がった地球舞台で巨大な何でも切れる剣を引きずったおじさんの話。

道中で出会った少女に巨大ポンカンを分けてもらい、お礼に水を独占する地主を懲らしめる。

正体は神で引きずっている剣は地球を切っているのだという。

奥さんに愛想をつかれて財産分与として地球を半分にしているという。だから離婚調停

出会った少女はおじさんの方の地球に行きたいなという。

読み切りにしては随分綺麗でさっぱりとした読後感だった。

このまま行くと和をテーマにしているだけに鬼滅の後追いをして爆死したと揶揄されそう。

まだ二話目で物語も大きく動いている感じはしないから三話に期待。

あとどうでもいいけど神主諏訪って光属性だよね。望月さんや宮迫醍醐のような変態で光属性

2020-12-08

セックス → 分かる

シックス → 分かる

サックス → 分かる

ソックス → 分かる

スックス → ???

2020-11-25

anond:20201125161607

まあその通りだな

うちも結婚するときに「疲れてても喧嘩してても夜寝る前には5分間だけシックスナインする」ってルールにしたので

生理ときを除いて必ずお互いの性器を舐め合うようにしてる

そうやってると口論したこととかどうでもよくなってくるんだけど調子にのって口の中に出すとまた怒られる

2020-11-15

シックスナイン気持ちいいのと問ふ君は波をみつめる陽はかげりゆく

2020-11-08

夫が腹筋シックスパックのバキバキになってくれないかなあ

2020-10-30

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2020-10-19

宇多丸さんが辛そうだった

アフターシックスジャンクション。いつになく苦しそうに、もがきながら喋っていた。

まり面識はなかったけど、なにか出来ることは無かったのかと。

赤い公園津野米咲さん死去 29歳 自殺https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202010190000346.html

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