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はてなキーワード: ニールとは

2017-04-06

わたし固定費

40代女。

以前から気になっていたのだが食費や交通費ではない私を維持するための化粧品サプリ金額/月を調べてみた。

化粧品サプリを買っても消費期間が各々違うので一月あたり、一年あたりの支払金額が把握しきれないでいた。

医療費病院の処方薬は除く。



第一群 サプリスポーツクラブプロテインコンタクトレンズスポーツクラブ

健康を維持するのに絶対必要もの

退職しても絶対定期購入する。

しろサプリは今後増えていくと予測される。

\41,342/月 \496,104/年

感想 やはりいちばんかかっている。年金生活に入ったら不安退職後はコンタクトをやめてメガネ


第二群 基礎化粧品類+美容院

美容には絶対必要だけれど頑張れば多少金額は落とせるもの

化粧水大高酵素マッサージオイルなどはニールヤード使用している。

\7,490/月 \89,882/年

感想 大容量製品を買っているせいか思ったより少ない。収入が落ちても維持できそう。


第三群 メイクアップ用品

通勤には必須だが退職したら必要かどうかわからないもの

ベースメイク用品はアディクションマスカラアイラインはドラッグストアコスメ使用

\4,730/月 \56,670/年

ファンデーションなどは単価が高いのでもっと買っているかと思ったが数ヶ月かけて消費するのでさほど使用していない。

一ヶ月総固定費 53,555 年間総固定費 \642,656

今後もこれらのために頑張って働く!

以上

2017-02-15

誤字脱字等報告 20160421[548]~20161004[612]

●各報告記事へのリンク文字数制限があるようなので複数記事に分けてあります

・「誤字脱字等報告 20160421[548]~20161004[612]」(このエントリ)

・「誤字脱字等報告 20161013[617]~20170125[655] および総合更新履歴等

・「誤字脱字等報告 20170131[656]~20170303[670]

・「誤字脱字等報告 20170306[671]~完結、~SS-39、~ハンネ-7

・「誤字脱字等報告 20170713[ハンネ-8、SS-40]~ (更新中)

 

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「612 遊び場」

 

 境界門と国境門が開いているために転移陣と海の向こうに白い砂漠が見えていた光景虹色の扉が閉ざされたことで見えなくなっていた。

境界門と国境門が開いていた時には転移陣と海の向こうに白い砂漠が見えていたが、虹色の扉が閉ざされたことで、その光景は見えなくなっていた。

 

 ハンネローレ様は元の飼い主のところへヴォルヘニールの返却にいらっしゃいました

→ハンネローレ様は元の飼い主のところへヴォルヘニールを返しに行っておられます

 

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「610 ランツェナーヴェの船 後編」

 

 できるだけエーヴィリーベの剣を振るう者は多い方が良いし、

→エーヴィリーベの剣を振るう者はできるだけ多い方が良いし、

 

 フェルディナンドはわたしが渡した魔紙に魔法陣をスティロで描き始めた。

→フェルディナンドはわたしが渡した魔紙にスティロで魔法陣を描き始めた。

 

 耐撃性

→耐衝撃性

 

 周囲の視線ちょっと気になる。

→周囲の視線ちょっと気になる。

 

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「608 ランツェナーヴェの船 前編」

 

 空よりも一段暗い海の上に

→空よりも一段暗い海の上で、

 

 門柱の屋上班長指揮官達が高度を下げていく。

→門柱の屋上に向かって、班長指揮官達が高度を下げていく。

 

 シュミルの乗り込み型騎獣を中心にした

→シュミルの乗り込み型騎獣を中心にして

 

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「607 新しいアウブ」

 

 完全には回復していると思えません。

→完全には回復していないと思います

→完全に回復しているとは思えません。

回復が完全だとは思えません。

 

 知らないうちに皆殺しされるという事態は防げたらしい。

→知らないうちに皆殺しにされるという事態は防げたらしい。

  

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「606 ツェントとグルトリスハイト

 

 よほど効率は悪いと思う。

→よほど効率が悪いと思う。

 

 マニュアル本的なグルトリスハイトが作られた。誰にでも使える物ではないように地下書庫の奥に収められる。

マニュアル本的なグルトリスハイトが作られ、限られた者にしか使えないように地下書庫の奥に収められた。

 

 女王は何人かい子供の中で

女王は何人かい子供の中で

 

 君の居場所については考えてみよう。ひとまず、目の前の問題から片付けるとしよう。

→君の居場所については考えてみるとして、ひとまず、目の前の問題から片付けるとしよう。

 

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「603 アーレンスバッハの礎と供給の間」

 

 大きな球状の礎の中には淡い緑に光る液体が揺らめいているが、半分にも満たないように思える。

→大きな球状の礎の中には淡い緑に光る液体が揺らめいているが、その量は半分にも満たないように思える。

 

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「599 二人の情報と名捧げの石」

 

 こちらにあった姫様の情報行方不明でしたか

こちらにあった情報では姫様は行方不明とのことでしたか

 

 どのようにしてフェルディナンドはわたしがメスティノーラの書を得たことを知ったのか、わからない。

→フェルディナンドがどのようにしてわたしがメスティノーラの書を得たことを知ったのかは、わからない。

 

 わたし意味ありそうな目で見つめる。

わたし意味ありげな目で見つめる。

 

 フェルディナンドの危機を救うために今だけです、と

→フェルディナンド様の危機を救うために今だけです、と

 

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「591 守る方法

 

 そんなことを平然と命じられる養父様でなくてよかったとさえ思う。

→そんなことを平然と命じられる養父様でなくてよかったと思う。

 

 どうやらその聖典の部分が可動するようで、鍵穴があるようです

→どうやらその聖典の部分が可動式になっており、鍵穴があるようです

 

 神殿図書館神殿登録されていない者は

神殿図書室は神殿登録されていない者は

 

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「588 礎の魔術」

 

 と意味を込めて微笑むと、

→という意味を込めて微笑むと、

 

 突然の話題変換に

→突然の話題転換に

 

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「587 帰ってきたわたし

 

 それは、それは面倒くさそうに

→それはそれは面倒くさそうに

 

 グレーティアと視線が同じなったことを実感すると、

→グレーティアと視線が同じになったことを実感すると、

 

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「586 閑話 ジギスヴァルト視点 ローゼマイン失踪と帰還」

 

 フラウレルムとは誰だったのか、とジギスヴァルトは記憶を探り、

→フラウレルムとは誰だったか、とジギスヴァルトは記憶を探り、

 

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「585 メスティノーラの書」

 

 流れ込んでくる知識について考えようした途端、

→流れ込んでくる知識について考えようとした途端、

 

 わたしはエアヴェルミーンが本当に記憶を見れることに感心していると、

わたしがエアヴェルミーンが本当に記憶を見れることに感心していると、

 

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「580 親睦会(四年)」

 

 玄関ホールにはエーレンフェストのマントをまとった学生でひしめきあっている。

玄関ホールにはエーレンフェストのマントをまとった学生達がひしめきあっている。

 

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「576 アウブの面接とエントヴィッケルン

 

 自分の側近達の上級貴族

自分の側近の上級貴族達を

自分の側近から上級貴族達を

 

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「575 トゥ-リの成人式

 

 無理難題を振りかけるかわかりません。

無理難題をふっかけるかわかりません。

 

 写本がすごく楽になるになるはずだ。

→写本がすごく楽になるはずだ。

 

 ハルムートから受け取って祝福を与えた。

ハルムートから魔石を受け取って祝福を与えた。

 

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「573 フェルディナンから手紙

 

 ライゼガングとの繋がりになります

→ライゼガングとの繋がりだけになります

 

 後の皆は荷物仕分け

→他の皆は荷物仕分け

 

 部屋がなかなか与えられなかったことようで、

→部屋がなかなか与えられなかったようで、

 

 一番忙しい中に

→一番忙しい時に

 

 仕事量は依然と比べものにならない程に増えたそうだ。

仕事量は以前と比べものにならない程に増えたそうだ。

 

 しなければならない理由にならないはずだ。

→しなければならない理由にはならないはずだ。

 

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「561 カルステッド宅でのお話 前編」

 

 結婚するとレオノーレは仕事を止める

結婚するとレオノーレは仕事を辞める

 

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「557 閑話 望みと出口」

 

 優秀な者は若手に多いと分析されているらしい。

→優秀な者は若手が多いと分析されているらしい。

 

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「556 領主会議奉納式」

 

 加護が増加する神事とは興味のあるものだったようだ。

加護が増加する神事は興味のあるものだったようだ。

 

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「552 王族との話し合い」

 

 魔力がなくなかったからといっても崩れることなどない。

→魔力がなくなったからといって崩れることなどない。

 

 他の大領地ならば影響力を増えるので

→他の大領地ならば影響力が増えるので

 

 魔力でわたくしに一年分の時間を売ってくださいな。

→魔力でわたくしに一年分の時間を売ってくださいませ。

 

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「550 地下書庫の更に奥」

 

 登録者許可のない者が

登録許可のない者が

 

 まさか弾かれると

まさか弾かれるとは

 

 其方を兄上の第三夫人というのは

→其方を兄上の第三夫人に迎えるというのは

 

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「548 相談

 

 アナスタージウス様にもお話いたしま

アナスタージウス様にもお話しいたしま

 

 マグダレーナはエグランティーヌ様を見つめる目を

→マグダレーナはエグランティーヌを見つめる目を

 

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2017-01-09

今の私の手札は強力ですから

今後2,3ヶ月先までの安寧は確保されたと言っても過言ではありません

光瀬龍百億の昼と千億の夜 ヘルマン・ヘッセのシッダールタ サン=テグジュペリ人間土地 バックのカモメジョナサン スティーブン・キングの第四解剖室 石川博品の四人制姉妹百合

筒井康隆七瀬ふたたび、エディプスの恋人 ベルヌの月世界旅行 マクニール世界史 椎名誠のアド・バード 瀬名秀明ブレインヴァレー 宮崎市定アジア史概説

名前を聞いただけでゾクゾクしてくるラインナップです

もう、幸せぇ~

2016-10-11

ニューヨークタイムス』紙の『シン・ゴジラレビュー翻訳

レビュー:『ゴジラ』がまた戻ってきたよ。ウィンクしながらね。」

By ニール・ジェンズリンガー

http://www.nytimes.com/2016/10/11/movies/shin-godzilla-review.html?_r=1


シン・ゴジラ』は日本スタジオ東宝によるゴジラの最新ヴァージョンだ。


 とっちらかった特殊効果てんこもりはあたかもわざと印象を散漫にしようとしているのかのよう。物語はかなり雑でついていくのに苦労する。嵐のごとく大量に登場するキャラクターはまあ日本人の観客にとってはアメリカ人の思う以上にたぶん意味があるんだろう。

 本作は、パロディに徹しているときには最高のパフォーマンスを見せる。だが、それだけで二時間の尺がもっているかといえば、あやしいモンスターよりもユーモアをもうすこし付け足すべきだったのではないだろうか。


 映画が開幕すると、打ち捨てられた船を捜査している最中に、水中火山噴火したと思しき突然の爆発が起こる。政治家政府関係者真相を突き止めようとあわくって右往左往する一方で、中級官僚矢口蘭堂長谷川博己)は、この事態が巨大生物によって引き起こされたものであると気づく。

 おそらく劇中人物のなかでこの男だけが、二ダースにも及ぶ他の東宝ゴジラ映画を観たことのある唯一の人間なのだろう。


 蘭堂とアメリカ公使石原さとみ)の二人だけがトーキョーに向かって上陸進撃してくる怪物対処しうる能力を持ったキャラクターであるオリジナルゴジラ原子力黎明期の恐怖から誕生した怪獣であったが、この2016年ゴジラ原子力要素を孕んでいる。他にも、アメリカに対する日本の愛憎が大雑把かつ幼稚に描かれたりもする。


 最終的に核爆弾をぶちこむか――日本にとっては過激手段だ――、あるいはフリーズドライめいた変わった作戦を試してみるかの二択を強いられる。

 そのクライマックスに、特別印象的な特殊効果シーンがあった。

 日本在来線車両は、客を運ぶよりも怪物をひるませるほうが得意らしい。

2016-06-02

[]もものかは

(多く「…もものかは」「…はものかは」の形で)ものともしない。物の数ではない。なんでもない。そっちのけにする。「世間非難も―政策を断行する」

テッド・チャンの「あなたの人生の物語」という短編集の中の「地獄とは神の不在なり」の405ページ、後ろから7行目終わりから文章が、

ニールが以前に説明したのもものかは、」

とあったけど、全然意味がわからなかったから調べたら、そういう表現があった。

なんとなく字面から「のにもかかわらず」と読み替えればその場では意味が通ってそれが偶然合ってたからよかった

まだまだ知らない表現あるんだなあと思ったけど、翻訳としてわざわざわかりにくい表現をチョイスするのはどうかと思う。

って感覚はずれてるかなあ・・・

ものかはなんて、30年生きてきてそれなりに小説も読んできたけど初めて見たから、今はほとんど使われてない(知ってる人も少ない)んじゃないかなあと思うけど

翻訳とかそれの校閲とかを生業にしてたら、そういう感覚とはずれちゃうんだろうな

まあ自分が知らなかった=知ってる人少ないはずっていうのが乱暴だってのは百も承知だけど

わざわざ権威高く書くためか、自分こんな言葉知ってるんだぜ的な感じで珍しい言い回し使いたがるのはやめてほしい

特に翻訳ものなんて、翻訳って時点でまず伝わりづらいんだから、そこからさらに変にひねられたらどうなるかは想像するまでもない

つーか使用例みるに「ニールが以前に説明したの『にも』もものかは、」ってほうが適切じゃないのか?

したの+もものかはってなんか使い方おかしくねーか

2016-05-29

タコチンとニール

タコチンとニール”との一致はありません。


ニールタコチンはあった。

2016-04-20

国連記者会見がまともだった。けど別の意味で糞だった。

正直、国連女子差別撤廃委員会の話とかブーア・ブアッキオさん周りはクソだと思うけど

今回のはまともだったと思う。

横にいたマクニールさんはともかく(マクニールさんは最後暴言言ってたのはやめて欲しい。通訳翻訳しなかったみたいだけど。

報告者のデイヴィット・ケーンさんの話はぶっちゃけかなりまとも。


正直この内容なら納得するネット住民も多いと思う。

ぶっちゃけかなりまともでまとまってる。

批判・賛成どっちもあると思うけど議論になりうる内容だった。


けど逆に糞だったのは質問者側がひどすぎる。

電波なのかカルトなのかわからんが、ネット安倍批判すると記事が削除される話するやつとか半狂乱になって質問するやつとか。

話が長すぎて司会から止められてるし。

意味わからん

なんなんだこれ。

外国特派員協会質問っていつもこうなのか?

めちゃくちゃすぎる。

2016-03-01

シンフォギアライブ2016感想

とりあえず勢いに任せて書いてみたら、twitterに投げるには長すぎ、そもそも俺きめぇってなったので。

誰か一人でも、共有できる想いがあれば嬉しいので、こっちに投げ込みます

感想の内容は両日ぶんが混じっています

キャストさんは敬称略

影ナレ

土曜日曜で内容が違う、無駄に豪華仕様

ライブ2013の例からいって、円盤収録もない可能性が高いので、両方を聞き比べられた人はきっと幸せ

というかむしろ、日曜の内容は土曜を聞いてること前提だったような。

『後は昨日のテープ流しといて』とか、『強制退場ってことは、チューするのか?』からの『昨日と言ってることが違うゾ』とか。

しないフォギアといい、やっぱスタッフ側もガリミカ好きなんだなと理解した次第。

Exterminate

オープニングはRADANT FORCEかギャラクシィクロスか、という大方の予想を覆しての、まさかオープニング曲。いや、アニメ本編のオープニングだから使い道としてはあってるんだけど。

後のMCでも言ってたけど、これまでにも各媒体で『終わりの曲』『Glorious Breakを受けてのアンサーソング』って言われてたから、てっきり終盤で演るもんだと。

そしてそれが予想外だったことに加えて、ついに始まったってことで感情が昂ぶって、覚えてたコールが飛んでしまったりも。ラスサビ前の『Exterminate』は叫べてよかった。

星天ギャラクシィクロス

Exterminateから息つく間もなく、初手から全開のシンフォギアライブ

ふたりそろって、口からCD音源クラスの声量。

MC

日笠陽子は『マリアカデンツァヴナ・イヴ役の』と噛まずに言うだけで笑いが起こる女性になってしまったなあ。

不死鳥フラン

序盤からまさかの予想外曲。リハの音漏れから、前期曲も演るんじゃないかと思われていたけど、このメロディアスで印象的なイントロが流れたときの適合者のヒートアップっぷりはもう。おう、叫んだとも。

そしてこの予想外に難なく適応して完璧コールを飛ばす適合者たち。このライブ成功約束された瞬間といってもいいかもしれない。

SENSE OF DISTANCE

トーン低めのキャラ声で、この熱狂のただ中にいきなり入っていくとか、冷静に考えたらわりと超難易度っぽい気もするけど、さすが装者の中でもライブの場数はトップクラスと言っていいだけある。

Just Loving X-Edge

予想はできていたとはいっても、実際にディストーションばりばりのギターイントロが流れると、どうしたって盛り上がる。南條愛乃の高音と茅野愛衣の低音とのハーモニーは、もうねえ。

Edge Works of Goddess ZABABA (Short ver.)

イントロがかかったとき、きっとほとんどの適合者が、『このセトリ、俺たちを殺す気だ』と思ったにちがいない。

MC

今回も、南條愛乃デザインで揃いの衣装ギアのヘッドパーツを模した、というかそのままヘッドパーツの萌えポイントが高すぎて。あと、茅野愛衣は、なにげに前回のシンフォギアライブ以来のライブとのこと。あんな強くてまっすぐな低音を出せる女性声優って珍しい気がするのに、もったいない

あと、このふたりが回るのは恒例行事になってしまったような。

ORBITAL BEAT(Ver.ZABABA)

MCからの流れとはいえ、これも嬉しい予想外。

いやほんと、茅野愛衣の低音は素敵。オリジナルバージョンの、近い声質のハーモニーもいいけど、ZABABAの個性のあるバージョンもいいものだ。

おきてがみ

\デデース!/\デデース!/

(顔をしてぷるぷる)のところはコールしないのね。

陽だまりメモリア

これ、イントロだけで、即座にライトを紫に変えられたひとってどのくらいの割合だろう。というレベルの予想外。ライブ2012以来だし、そういえばそのときも初披露なのにこういうコールをしていた記憶が蘇ってきた。

MC

井口裕香はほんと、サービス精神旺盛だ。

歪鏡・シェンショウジン

響へのラヴソング井口曰く)。

ステージから客席に放たれるレーザーは、シェンショウジンの光そのもの

銀腕・アガートラーム

身体を削って喉を振り絞るようなパフォーマンスには、ただただかっこいいという言葉しか出ない。

MC

話を総合すると、奈々さんが好きだから触りたいけど、触られたらぽよぽよだぞ、と。

いやでも実際問題、あの声量をあれだけ身体を動かして安定して出せるなんて、鍛えてることに異論はないやね。

あと、『たやマ?』はしばらく笑い転げてしまった。

純白イノセント

染みる歌詞染みるメロディ。「歌が好きだ」とハジけた感情の上昇は、日笠自身を現していた。

泣き声で『みんなに力、もらったよ!』とか泣くでしょ。

Rebirth-day

シングルカットバージョンではなく、アニメ本編で使われていたイントロのロングバージョン。次第に加速していく4つ打ちの重いビートにあわせて、会場を埋め尽くした赤いライト上下に揺れ続ける一体感は静かに熱気が高まっていくのをしっかりと感じた。

そしてキレッキレの振りがまたすばらしい。

TRUST HEART

『盛り上がってるか! 群雀ども!!』ってアオリで一気にクリスへと切り替わる瞬間。

MC

高垣彩陽爆笑MC』って、どこぞのアドリブアニメ声優じゃないんだからさぁ。

衣装がほんとクリスのもの。靴のリボンの可愛さたるや。

そして、もらったブドウ缶で、クリスうさぎキーホルダークリスソーサーを入手するとか、ほんと役に愛されている。

あと、Re焼肉-Dayに触れてあげるあたり、彼女はいい子。

繋いだ手だけが紡ぐもの

から1期の回想とか泣くってば。……いやごめん、ネフシュタンクリスは久しぶりすぎて正直笑った。

放課後キーホルダー

ほんと、この曲の揺れ幅がクリスだよなぁ。前回の教室モノクロームもよかったけど、こちらも圧巻の歌唱力で歌い上げられたら、そりゃもう幸せですわ。

BAYONET CHARGE

来るとわかってようが、このイントロで高まらないなんて嘘だ。

きりしらとはまた違った形で、特徴的な声と声とのぶつかりあいは、緊張感であり安心感でもあり。

Beyond the BLADE

あんなヒラヒラの衣装舞台を右に左に走り回るなんて、水樹奈々ライブ特性はほんとどうなってるんだ。

MC

『話はベッドで聞かせてもらおう!』の正しい使い方講座。

それはそれとして、ダジャレで自らを窮地に追い込んだSAKIMORIの照れ顔最高。

あと、『翼はこういうキャラじゃない』って言ってたけど、しないフォギアを見る限りはわりとそういうキャラっぽいよ?

空へ…

から1期の奏回想とか泣くってば。泣くってば。

客席の青いライトにまじってちらほら見えるオレンジと赤の光に、やっぱりみんな奏のことが好きなんだなって。1期から追いかけている適合者も、まだこんなにいるんだなって。

Glorious Break

空へ…でしんみりしすぎて、存在が頭から消えてたよ!

Grorious Breakはなにげに、久々のコール

殲琴・ダウルダブラ

水瀬いのりのあの小さい身体のどこからこんなドスの効いた声がでてくるんだって思いが、生歌を聴いてさら不思議になった。

MC

シンフォギア現場にずっといたとはいえ、ついにこのメンツに混じってライブ参戦とか、そりゃ怖いだろうって話で。

tomorrow

歌い上げる系の唄を、生でこれだけ表現できる子だったのかー、と。黄色ライト意味が、さっきとはぜんぜん違って見えた。

リトルミラクル -Grip it tight-

スポットが当たって姿が見えたときディスプレイに響そのものの姿が映し出されたとき、そして歌い始めと、わずかな時間に3回。

コールがしょっぱなから高潮

限界突破 G-beat

限界突破とは何か。この曲だ。

ただただ叫んだことと、それをさらに自らが煽っていく悠木碧と、それだけしか頭に残っていない。

MC

響を連れてくることだけを考えました。そしたらみんなが『座長』って呼んでくれました。

ライブ2012、2013と見てきた適合者は、そのトークに込められた想いがどれだけ重かったのか、自分のことのように感じていたはず。

2012のカーテンコール。締めの挨拶をしたのは、奈々さんだった。もともとそういう予定だったのかもしれないし、そうじゃなかったのかもしれない。

2013のカーテンコールでも、このメンバー自分座長なんてありえない、そう言っていた。

やっと、本当の意味で、自分がいられる場所を見つけた。そういえる彼女は、間違いなく強くなった。

撃槍・ガングニール

高まってるところにこれはいけない。

というか適合者は何故サビ合唱を当たり前のように!

いつかの虹、花の想い出

手を繋いで左右に揺れながら楽しげに歌うふたりが、ほんとうに幸せそうだったあったかい曲。

MC

日笠を、泣いたことで弄る悠木碧の頭上に、ぴこんとフラグが立ったのを見たのは、自分ひとりではないだろう。

まりの歌

勇ましくて、でも優しくて暖かい曲。

横一列に並んだ装者たちが、思い思いに身体を揺らして歌ってるのが、ほんとうに楽しそう。

特報

長い暗転時間が終わり、流れてくるあのイントロ

これまでの歴史が語られ、そして。さすがシンフォギア、予想を裏切ることにかけてはその方向性に間違いはなかった。

RADIANT FORCE

 絆、心、一つに束ね 響き鳴り渡れ 希望の音

 願い、祈り、全てを背負い 本気を超えた 本気の唄

このフレーズを1万人で絶唱した、その事実

twitter検索しても、興奮により上気した満面の笑顔とぐしゃぐしゃになった泣き顔が同居していた適合者は決して少ないものではないようで。

シンフォギア世界は、唄を奇跡に変えられる世界は、あのとき、たしか存在した。

「ありがとう」を唄いながら

RADIANT FORCEがくるなら、当然こちらも。

どうして、さっきまでわけのわからいくらいに絶唱していたのに、この曲ではコールどころかかけ声も上がらないことが統一できてしまうのか。

FIRST LOVE SONG

そして最後まで予想外の1期曲。まさか、また、この唄を聴けるなんて。あのときには今にも折れてしまいそうだった悠木碧が、中央で笑いながら、ほかのふたりを導いている。

ラストの、3人で手を繋ぐ演出には、惜しみない拍手を。

MC

見事なフラグ回収でした。

虹色フリューゲル

シンフォギア世界を閉じるのは、やっぱりこの曲。

と・き・は・な・て!!

いつか、『逆光のフリューゲル』を聴きたいと、想いながら。

カーテンコール

狼狽えるな!」と言いつつ自分いちばん狼狽えていたことを暴露される日笠。

武士ノイズを2日ともネタにされる水樹奈々

ライブ2012のゲームコーナーの話もすこし。四字熟語といえば、やぱり翼さんの『風林火山』。

誰が言ったか『次はアイドル活動とか?』の直後、おそらく客席のほとんどの目は、ピンクい人に注がれていたのだろう。

キャストがそれぞれ、殴っただの殴られただの敵対していただの嫌いだっただの言い合っていて、こういう関係性の変化を積み重ねて楽しめる、長いコンテンツになったんだなと感慨も。

「やっぱり、愛ですよね」のフリに乗り損ねた日笠はおいしすぎてもう。

BDが発売されたときに、しっかり編集点で切られていたらそれはそれでほんとおいしいよなぁ、とよこしまな考えも。

シンフォギアはほんとうに、長く続くコンテンツになった。まだ終わらない。キャストの愛が、スタッフの愛が、適合者の愛が、武道館を満たしていたのを、みんなが感じていた。だから、そこにあるのは笑顔だけで。

また会えるからさよならなんていらない。

G・X!!!

2016-02-18

もう映画は構図しか観ていない

映画ストーリー自体にはもう殆ど目新しさを感じなくて、構図の新鮮さだったり、空気感表現だったり、そういう画面作りにしか魅力を感じられない。

シナリオ自体はどうせ虚構世界の話で、リアルで起こってる世界の方がみていて面白いわけだし。

ウェス・アンダーソン天才マックスの世界ロイヤル・テネンバウムズを見た時や、ニール・ブロムカンプエリジウムガンダムコロニーを見たときや桜を散らせながらの戦闘、ザレイドGOKUDOのアクションシーンは興奮した。

http://anond.hatelabo.jp/20160218042334

2016-01-27

Twitter社は、アカウントを凍結するとき理由を毎回述べてほしい

外国特派員のマクニール議論していたのが面白かった、@catbskyが凍結されていた。

(マクニールはツイ削除して逃亡した)

と思ったら新規であったので解決。

@CatNewsAgency

2016-01-13

語感イメージ先行型の記憶システム

曖昧な耳を持っているせいであろうか。

新しい言葉を聞くと大抵空耳し、知っている言葉で出来の悪いダジャレのような感じに再構築されて、実際とはかけ離れたイメージがその言葉の第一印象として刷り込まれしまう。

そして後から中身を知ってもうまく上書きされず、その単語を思い出そうとするときのとっかかりが第一印象のイメージの断片になりがちなので、

誰かと「あーホラあれあれ……○○っぽいの」という話をしたとき、周囲の人に共感してもらえない。

悔しいので、共感してもらえなかったものを軽く20個ほどあげてみる。

誰か「あーわかるわかる」って人、いませんか。

後半はともかく、前半は割とわかってもらえる気がしているのだが……。

[イメージ][ジャンル]→→→[中間データ]→→→[正解]
北欧神話に出てきそう消臭剤→→→ファヴニール→→→ファブリーズ
マクドナルドラーメン車の会社→→→マックラーメン→→→マクラーレン
落ちた寿司神様→→→落っこと寿司→→→オッコトヌシ
悲惨な犬イベント→→→悲惨だワン→→→サンタラ
ペンギン女の人→→→ペンギン→→→ベッキー
韓国焼肉のタレ遊戯王カード→→→バンサンカソウル→→→バーサーカーソウル
転落死する感じ会社→→→ヒュー!レッド(血)パッカーン!→→→ヒューレット・パッカード
めっちゃ強いカナブンスパイス→→→カナブンバサラ→→→ガラムマサラ
飛来する大量の肉まん番組→→→肉まんラッシュ→→→鉄腕ダッシュ
輝く坂東さんFate用語→→→サン坂東→→→サーヴァント
特産品昆布の島IT用語→→→昆布アイランド→→→コンパイラ
防御力の高いデブUSJ食べ物→→→タンキーデブ→→→ターキーレッグ
よつばとじゃないポケモン→→→あずまんが大王→→→アズマオウ
ドラクエクリアしてそう勢力→→→アリアハン大制覇→→→シリア反体制
腐るぞ!って怒ってるおじさんモンスター→→→腐るぞオラァ→→→クシャルダオラ
おばあちゃんびっくりモビルスーツ→→→あんれまぁ→→→アッシマー
ドクダミを見つけて喜ぶなんJワンピースキャラ→→→ドクダミンゴwww→→→フラミンゴ
急にハゲ文句を言う歌(歌い出し)→→→なんすか急に禿げ上がり→→→夏が過ぎ風あざみ(少年時代)
ママさん毒矢殺人事件イケメン→→→フグママ刺さる→→→福山雅治
とっても平和ロンドン肉料理→→→ロンドンすごい平和(ピンフ)→→→ローストビーフ



いかがだろうか。

基本的空耳由来のものなので、突拍子のない中間データも口に出して速く読んだり遅く読んだりしていると、きっとジワジワとつながりがみえてくるのではないかと思う。

ちなみに私は、「福山雅治」の写真を見て名前を思い出そうとすると「毒矢殺人事件」の強すぎるサスペンスから

一度「フナコシエイイチロウ」を経由して「福山雅治」に到達する回路が出来てしまっている。シナプス

2014-12-25

ワナビに向けたラノベ創作技術論の整理と俯瞰1

2014/1/1 全文が正しく表示されていないことに気づいたため修正した。遅ればせながら指摘に感謝したい。

はじめに

ラノベ作家になりたいワナビは二種類存在する。

才能のあるワナビと才能の無いワナビである

才能のあるワナビは己の思うがまま書き連ねればそれで問題ない。一次落ちなど経験することも無く、一発で新人賞を取ったり、取れなくても編集者が連絡してきたりして遅かれ早かれデビューに至り、そしてワナビに向けたラノベ創作論を書いたりする。私はこうやってプロとして本を書いてます、どうぞ参考にしてください。

これが意味するところは、才能のあるワナビ他人の書いた創作技術本を読んで必死トレースしたりなどしなかった、という非情現実であるノウハウ本を欲するのはいだって才能のないワナビで、そして才能の無いワナビ今日選考落ちの通知を見て顔を覆うのである。○○先生の本に書いてある通りにやったのにどうしてダメなんだろうか。何がダメなんだろうか。

ラノベ創作技術本は本当に役に立つのだろうか。

スティーブン・キングプロットなど不要だと言う一方でディーンクーンツプロットの無い作品など糞だと断じる。大塚がまずキャラから作れと言う一方で冲方世界から作らないようでは話にならないと言う。

ラノベに限らず小説創作技術本はそれぞれの主張がまるでバラバラであり、まとまりがない。もっともこの手の本は意識の高いサラリーマンがこよなく愛する成功体験本と同じカテゴリである。ゆえに真面目に考える必要は無いとするのも一理あるだろう。

しかし、本当に彼らの主張はバラバなのだろうか。

実のところ彼らは単に表現が違うだけで、最終的に同じことを述べてるのではないだろうか。

手順が違うだけで、結局同じことをしているのではないだろうか。

もしそうだとすれば重要なのは手順ではなく最終的にどういう状態であるかにあり、その状態がいずれの作家も共通しているのであれば、それこそが欠かすべきではない要素ではないのか。

大沢は「技術は教えられるが、才能は教えられない」という。だがヒックスは「モノを書くことでの才能の問題は、相当に過大評価されて」いるとして、「それはやっていくことで獲得」できるものだと言う。

Hard work beats talent when talent doesn't work hard.

Tim Notke

本稿は個別の手順というより、最終的にどういった状態を目指しているのか、という観点ラノベ創作技術本の各説を整理し、俯瞰する。筆者はワナビではなく、単なる興味本位でこの整理を行ったに過ぎない。しかし才能が無いことを自覚し、それでもなお努力によってこれを覆そうというワナビにとって、本稿がより効率的努力を実現する上での一助となれば幸いである。

ラノベ定義

本稿ではラノベを「ラノベの主要レーベル新人賞に向けてワナビ執筆する、新人賞を取りうる内容の小説」と定義し、本質的ラノベ定義へは踏み込まない。このことからカテゴリエラーをめぐる問題このラノベの本質的定義限界を探ることと同義であり、本稿では割愛する。

参考文献

本稿執筆にあたり参考とした文献を下記に記載する。

作家名で適当に並べたに過ぎず、記載の順に意味は無い。

まだ参照すべき文献は多くあるが、ひとまず本稿執筆にあたっては上記で一区切りとした。

ラノベの読者

ラノベ作家商業主義であらねばならない、と五代/榊は明言し、飯田キャッシュフローを生む作品こそが素晴らしい作品なのだという。実際、ラノベ新人賞商業的に売れるラノベの発掘を目的としているのであって、ワナビ承認欲求を満たすためにあるわけではない。

新城ラノベの読者の多くは男子中高生であり、すなわち「毎月のお小遣いが限られている学生であるとする。飯田さらラノベの読者はアニメ漫画ニコニコ動画を好むオタクであるとする。そしてラノベは彼らの限られた小遣いの使い道として選択される商品でなければならない。榎本西谷水島も、いずれも同様に読者が誰かを意識しろと主張する。

ところでワナビが書いた新人賞用のラノベの読者は、中高生ではない。

新人賞の下読みの多くは大学生バイトであり(あるいは主婦新人編集者)、選考するのはプロ作家であり、プロ編集者である。いずれにせよ選考過程中高生存在しない。

読者が誰かを考えるべき、という指摘はもっともだが、プロ作家ワナビでは立場が違う。ワナビラノベレーベルで勤めるサラリーマン編集者想像する『中高生』にウケるラノベを書かなければならない。榎本現実中高生とふれあい彼らの考え方を理解しろと言うが、本当にそんなことをすれば事案待ったなしのワナビは少なからずいるだろうし、現実中高生には圧倒的にウケる20代30代の編集者には全く理解できないものがあったとすれば、それは間違いなく一次落ちである

行頭は一段空けましょう、といった小説執筆上のお作法ができていなかったからといって間違いなく多くの中高生は気にしない。しかプロは気にする。そうした基礎的作法の欠如は中高生云々の前にまず彼らに不快感を生じさせる、という点を理解しておく必要があるだろう(応募に際してはあらすじを付すようにという指示に対して小説煽り文や序文を付けるといった無理解なども根は同じだろう)。

ラノベ創作の段階に関する整理と比較

最終的なラノベに至るまでの執筆上の段階や要素は論者の数だけ存在する。例えばキングによるアイディア原稿の2段階、クーンツを始めとするアイディアプロット原稿の3段階、冲方による能書き、種書き、骨書き、筋書き、肉書き、皮書きの6段階などがある。

本稿では「アイディア」「プロット」「原稿」の3段階を用いて各説を俯瞰する。この各段階は「アイディア」が最初であるという点を除けば、随時行き来することがいずれの説においても許容される。一度「プロット」に移行したら「アイディア」へ戻ってはならないなどと主張されることはないし、「原稿」の完成に至ってから再度「アイディア」の段階に戻る作家存在する。

一方で、これらの「段階」はそれぞれ独立しているわけではないことに注意する必要がある。いずれもその前段階の上に構築されている。つまり、あるワナビが「プロット」に問題があると認識したとしても、その前段階に問題がある可能性は否定できない。これは感想や選評においても言えることであり、問題点の指摘がまったく的外れでなかったとしても、その問題引き起こしているそもそもの原因は何なのか、という点を突き詰めなければ、根本的な問題はいつまでたっても解消されないままだと言えよう。

以下、それぞれの段階についての各論に入る。

アイディア

アイディア」とは筒井がいうところの「妄想」であり、単語キーワードフレーズ、断片的な会話や場面など様々なものであり、その創作で用いるかもしれないし、用いないかもしれないネタである

冲方は「アイディア」を3段階に分けており、まず主題を考え(これを能書きと称する)、次にそこから様々な雑多なアイディア連想し(種書き)、今回はこのあたりのアイディアを使おう、と決めて整理する(骨書き)という。

しかし実際には冲方自身、これらを行きつ戻りつして執筆を進めていくとしており、「骨書き」の段階からは後戻りしないと固定しているわけでもないことから、本稿では参考として紹介するに留める。

この「アイディア」の種類についてもいくつかの主張があり、例えば冲方主題世界、人物、物語文体の5種であるとするし、榎本キャラクター世界設定、ストーリーの3種としている。分類それ自体意味を持つものではないが、それぞれが独自用語を用いて自説を主張している状態では整理のしようもないため、本稿では「主題」「世界」「登場人物」の3種に分けて整理する。

主題

本稿では主題テーマは同一の概念とみなすが、主題とは、そのラノベ創作において根幹となるアイディアのことである冲方大塚はこの主題を根として木構造状に各アイディアが繋がっていることを主張する。

主題を確定するタイミングについて冲方は真っ先に考えるとするし、大塚作成した主人公像の要素を深化させそこから主題抽出するとしている。榎本プロット作成の段階で必須としていることからそれ以前に考えておかねばならない。西谷執筆段階で突如として「物語の核」を意識する、と述べるが、この「物語の核」が主題とみなせるのであれば、プロット後に主題を決めてもいいということになるだろう。

このように主題をいつ考えるかは説によって大きな差があるが、結果としてラノベ創作において「主題」が必要不可欠だと多くの作家が述べていることに変わりはない。

繰り返しになるが、全てのアイディアの共通の祖先として「主題」は位置付けられる。従って本稿の分類で言うならば「世界」や「登場人物」は必ずこの主題関係する要素を持たねばならない。言い方を変えれば、「主題」はアイディアアイディアの共通要素として機能するため、ワナビ本人は主題として位置づけたが、それが「世界」や「登場人物」に関係していないのであればそれは「主題」ではない。

この「主題」があることの意義について、「読者は「設定資料集」を読みたいのではなく、「物語」を求めている」という榎本の指摘、また「「細部」には主題が宿る「細部」とそうでない「細部」があります。そしてあなた方の小説がしばしば欠いているのは「主題の宿る細部」なのです」という大塚の指摘を踏まえるなら、読者が「物語」と捉えるか「設定資料集」と捉えるかは「主題」の有無次第だ、ということになるだろう。

設定資料集が好きな人存在することは事実であるが、彼らは設定資料集ならなんでも好きなわけではなく、特定物語を好んだことで、その物語のより詳細な背景情報を知ることを好んでいるに過ぎない。興味のない物語設定資料集など誰も目を通してくれはしない。

このように「主題」は重要な要素であると考えるが、その表現方法に関して榎本主題台詞地の文で語ると胡散臭く、説得力が無くなるとしているし、クーンツ主題で読者を説教してはならないと注意を促している。台詞地の文での表現を避けるとなれば、多くの場合登場人物の行動、またそれによって引き起こされた出来事によって表現されることになると考えられる。

世界登場人物

本稿では会話文の主体になりうるものを形作る上で用いられる情報名前性格容姿、口調など)の総体を「登場人物」と定義する。「キャラ」「キャラクター」とこれを区別するものもあるが、特筆の無い限り本稿ではまとめて「登場人物」とみなす。

一方で、登場人物以外の全ての設定を本稿では「世界」と定義する。具体的には魔法の有無などの自然法則身分制のような社会構造、もしくは携帯電話の無い世界といった現代社会との差分もまた「世界である

いずれを先に考えるかについては諸説ある。例えば冲方水島世界が先だとするし、大塚西谷登場人物からだとする。榎本のように特に順序には言及しないものもある。

しかしながら冲方大塚の「世界」と「登場人物」が揃った状態についての言及は非常に似通っている。

冲方は「人物たちの性格や言動や行動の全般は、結局のところ、大半が、世界時代に左右されたもの」と言い、このような世界からこそ、そこに登場するこの人物はこのような設定になるのだ、という必然性要求する。

大塚もまた登場人物個性については「キャラクター所属する「世界」の物の見方価値観に由来するもの」があるとしており、その人物の設定は彼の存在する世界の設定から必然的に生じたこのような価値観に由来するのだ、という必然性要求する。どちらの側から見るかの違いだけで、冲方大塚も目指している状態は同じだと言っていいだろう。

世界登場人物リアリティ

ワナビの「世界」について「リアリティ自分身の回り3mくらいしかない」「おまえの世界には学校コンビニと自宅しか存在していないのか」と五代/榊は批判し、リアリティには細部の設定が必要不可欠だ、という立場をとっている。一方で「登場人物」の細部情報への批判としては「異能力の内容だけやたら細かい」にもかかわらず「話に全然関係ない」としており、両者をまとめると「主題」の宿る細部こそが必要不可欠であり、それ以外の細部の設定は不要だとする大塚説とほぼ同一と言っていいだろう。

冲方は「そのテーマが内在する世界を、しっかり構築することができるようにならなきゃ話にならない」と世界における主題を重く位置づけた上で「実際にその世界について書かなくても、少なくとも自分は知っていたいし知らないと駄目」と細部の設定の充実に言及する。

その一方で登場人物については、冲方はそれが主題関係しないのであれば「性別や年齢をあとから決める」とする。水島登場人物プロット上の必要性が出てから作れと述べ、最初長大キャラ表を作るというワナビありがちな行為を繰り返し否定する。ヒックスは事前定義表に基づいて穴埋めで作られた登場人物を「組み立てられた登場人物」と表し、そして「最良の脚本には、組み立てられた登場人物存在していない」と断じる。

だがこれらは登場人物に細部の設定が必要ない、という意味にはなりえない。例えばクーンツプロットをまず作ることを前提とした上で、リアリティを持った人物描写のためには、登場人物に関しても細部設定が必要だとして、身長体重、体型、年齢といった肉体的特徴、声や話し方、動作や仕草など多岐に渡る項目の設定を列挙している。

登場人物」であれ「世界」であれ、リアリティは細かな設定によって得られるものだ、という点はいずれの主張とも矛盾しない。その細部の設定が「主題」と関係する場合最初に考えるべきとする見解はあるが、関係しない場合、それがとりわけ「登場人物」の細部設定の場合、これを最初に考えることは多くの見解で明示的に否定されている、ということになる。

これとは相反する主張として、西谷はまず人物設定から始めるべきだとする。「積極性」「肉体的な強さ(美しさ)」「いざというときリーダーシップ」「やさしさ」「辛抱強さ」「頭の良さ」で点数をつけてチャート作成するのが良いとして、さらには性格趣味、髪の色からメイクの仕方、ブラジャーの形状までを設定例として挙げており、そこには「主題」との関係性への言及はない。

ところが西谷は実際の作例において仮置きの主人公を用意するに留めており、チャートについては一切触れず、細かな設定も一切用意しない。まず最初に「世界」と「主題」に取り掛かり、「企画を練り上げる段階で、主人公を変えてしまう」「主人公を引き立てる脇役は、書いている途中で思いつく」とすら述べる。

最終的なこの作例が実際の西谷の手順なのだとすればその手法はむしろ冲方寄りである Permalink | 記事への反応(5) | 20:41

2014-06-05

好きなSF打線組んだ

好きなSF短編打線組んだhttp://anond.hatelabo.jp/20140604175240

が楽しそうだったので、便乗。短編に限らずに打線組んでみました。

1二:ニールスティーブンスン「スノウ・クラッシュ

フランチャイズ小国家、凄腕ハッカースケートボードに乗った運び屋、仮想空間上のAI人格等々、わかりやすサイバーパンクガジェットを詰め込みつつも説明臭くはなく、スピード感ある展開で一気に読めるエンターテイメントSF。よくできたハリウッド映画みたいで素直に楽しい。粘り強いバッティングと走力に裏打ちされた出塁率の高さから、不動の先頭打者

2遊:パオロ・バチガルピ「第六ポンプ

バチガルピは、個人的には長編だとちょっとダレる感があって、そういう意味ではこの短編集の方が好み。ねじまき少女世界観濃縮版「カロリーマン」、文明がゆるやかに崩壊する恐怖「第六ポンプ」が好み。現代代表する作家の一人に数えられますが、独特のディストピアバイオパンクを突き詰める職人気質。2番ショートで起用。

3中:チャールズ・ストロス「アッチェレランド

現代と地続きの近未来からスタートして、加速度的に変容する社会人類技術的特異点を迎えるまでを描く大作。ストロスはコンピュータ関連のジャーナリストってこともあって、ギーク文化との親和性も高そうなディテールが満載で楽しい。抜群の守備範囲の広さ、打てば長打を量産する勝負強さで3番に定着。

4一:グレッグ・イーガン順列都市

イーガン短編無難と言われてますが、この「順列都市」は素直に面白いと思う。荒唐無稽アイデアを、超力技で煙に巻かれてなんとなく納得されられてしま快感。本書冒頭の、コンピュータ上でシミュレートされた人格コピーが、目覚めて状況を把握してから辿る思考過程を描いたシークエンスが最高で、10回は読み返してる。イーガンほど投手プレッシャーを与える打者はそういないでしょう。ネクストバッターサークルにいるだけでも圧倒的存在感

5右:チャイナ・ミエヴィル都市都市

現代SFファンタジー最右翼(本人は左翼だけど)。スキンヘッドピアスのイカツイ兄ちゃんです。一見ありふれたハードボイルド警察小説?と見せかけて「重ね合わされる都市」というとんでもない舞台装置、どうやったらこんなもの思いつくのか。さらにそれを言語化できる力量もすごい。

6三:ブライアン・W・オールディス「地球の長い午後」

ここまででお分かりの通り、増田現代SF好きです。が、この「地球の長い午後」は入れざるを得ない。遠未来、自転が停止した地球動物植物の力関係が逆転した異常な世界で、食物連鎖の下層で右往左往する人類の、圧倒的無力感ベテランならではの味わい深さと駆け引きの巧さ。

7左:椎名誠「武装島田倉庫

6番・オールディスの直接的な影響下にある、椎名誠SF三部作。の中でも、この「武装島田倉庫」が一押し。奇妙な生き物が跋扈する文明崩壊後の世界を、さまよい、戦い、逃げ惑う人間たちの群像劇です。これも何度も読み返してるな。漬汁がなんか旨そう。

8捕:コーマック・マッカーシーザ・ロード

海外文学方面では、現代SFにおけるイーガン大正義ポジションを占めておられますマッカーシー御大の手による、核戦争後と思しきポストアポカリプス世界をさまよう親子を描いたロードノベルです。沈黙の音が聞こえそうなくらいの静寂と、真綿で心臓を締め付けられるような絶望と哀しみ。大変地味ですが間違いなく大傑作。

9投:ウィリアム・ギブスンヴァーチャルライト

ギブスンといえば「ニューロマンサー」でありそれに続くスプロールシリーズなんでしょうが増田はどうにもこの「ヴァーチャルライト」が好きでして。何と言っても作中に出てくるベイブリッジ。閉鎖された橋をホームレス選挙して好き勝手に増設を繰り返し、無計画・無軌道に成長してしまった構造物…すてきすぎる。

中継:テッド・チャンあなたの人生の物語

増田の中では「柔らかいイーガン」という位置づけにあるんですけどどうでしょうか。「実存」をメインテーマに据えながら、幻想的・宗教的な色彩の強い作品群。ワンアイデアをじっくり煮詰めて、これ以上ないくらい適切に料理した佳作集。死ぬほど寡作なのが玉に瑕。最近何してんの。

抑え:ジェームスホーガン星を継ぐもの

ハードSF is 星を継ぐもの

監督 オラフ・ステープルドン最後にして最初人類

増田的には究極のSFはステープルドンになるんじゃなかろうかと思っています20世紀から20億年後までを俯瞰する人類史。これほどのタイムスパンで書かれた作品は他にないんじゃなかろうか。しかもこれ1930年作品ですよ。半端ない

2014-04-26

円城塔本の雑誌の連載「書籍化までn光年」で取り上げた本のリスト

http://anond.hatelabo.jp/20140421200127

書籍化まで7光年 (2009年)

  1. アンドルー・クルミー 『ミスター・ミー』    「『ミスター・ミー』とドップラー効果恋愛小説
  2. ポール・オースター 『幻影の書』    「オースター百%の『幻影の書』と本のスカート
  3. ピエールバイヤール 『読んでいない本について堂々と語る方法』    「読んでいない本を語る方法と「特性のない本」」
  4. ジョン・クロウリーエンジンサマー』    「言葉の"ずれ"と物騒な本」
  5. 浅暮三文ぽんこつ喜劇』    「ひよこサクラ実験小説
  6. シュボーンロバーツ 『多面体と宇宙の謎に迫った幾何学者』    「迷走と眩惑の理学タイトルの謎」
  7. David Flanagan 『プログラミング言語 Ruby』    「プログラミング言語小説屋」
  8. ジャック・ルーボー 『麗しのオルタンス』    「超絶馬鹿技巧小説『麗しのオルタンス』に隠された秘密
  9. ジャック・ルーボー 『麗しのオルタンス』    「数と音楽の秩序で作られた希代の小説
  10. ヒュー・ケナー 『機械という名の詩神』    「文学テクノロジー作家関係
  11. チャールズ・ストロス 『アッチェレランド』    「全編ボケ倒しのすごい奴」
  12. 多和田葉子ボルドーの義兄』    「『ボルドーの義兄』謎の276文字を追う」

書籍化まで6光年 (2010年)

  1. パウル・クレー新版 クレー日記』    「小説のような日記日記のような小説
  2. 中野美代子ザナドゥーへの道』    「多幸感に満ちた文字の連なり」
  3. ジャック・ルーボー 『麗しのオルタンス』    「『麗しのオルタンス』ジャック・ルーボーに直撃質問!」
  4. ミロラド・パヴィッチ 『帝都最後の恋』    「タロットにしたがって読むパヴィッチの本」
  5. ダンガードナーリスクあなたは騙される』    「現実小説よりハッピーなのだ!」
  6. ティーヴ・トルツ 『ぼくを創るすべての要素のほんの一部 』    「長い小説が書けない理由!?」
  7. 大野克嗣 『非線形世界』    「単純素朴なのになぜか伝わらない本」
  8. ジル・プライスバートデービス 『忘れられない脳』    「ジル・プライス忘却のない人生
  9. クラーク・アシュトン・スミス 『ゾティーク幻妖怪異譚』    「「そういう人」スミスが好き」
  10. スタニスワフ・レム 『泰平ヨンの航星日記』    「レムの欠番を埋めるのは」
  11. エミーリ・ロサーレスまぼろし王都』    「見えないものが見える瞬間」
  12. イヴィッド・レヴィット 『数式に憑かれたインド数学者』    「稀代の数学者架空伝記」

書籍化まで5光年 (2011年)

  1. ブノワ・デュトゥールトゥル 『幼女煙草』    「不穏さに満ち満ちた『幼女煙草』」
  2. スマイル・カダレ 『死者の軍隊将軍』    「不思議な国アルバニア戦争小説
  3. 高橋陽一郎 『変化をとらえる』    「数学教科書いろいろ」
  4. サイモン・シンエツァート・エルンスト代替医療トリック』    「代替医療に挑む議論の書」
  5. 辻原登 『闇の奥』    「辻原登は変である
  6. 柏野牧夫 『音のイリュージョン』    「聴覚だって騙される」
  7. マックス・ブルックスWORLD WAR Z』    「語り伝える書」
  8. ジェラルディン・ブルックスマーチ家の父』    「網目だらけ」
  9. グレゴリー・コクランヘンリー・ハー ペンディング 『一万年進化爆発』    「淡々進化中」
  10. イヴィッド・グラン 『ロスト・シティZ』    「見えない都市
  11. Federico Biancuzzi、Shane Warden 『言語設計者たちが考えること』    「言葉を作る人たち」
  12. A・R・ルリヤ 『偉大な記憶力の物語』    「無限記憶を持つ男」

書籍化まで4光年 (2012年)

  1. V・S・ラマチャンドラン、D・ロジャース=ラマチャンドラン 『知覚は幻』    「美の起源?」
  2. Charles Yu 『How to Live Safely in a Science Fictional Universe』(『SF的な宇宙安全に暮らすっていうこと』)    「ウーのくすぐり芸」
  3. マット・リドレー 『繁栄』    「人類は滅亡しない?」
  4. ウンベルト・エーコ 『バウドリーノ』    「エーコが好きだ!」
  5. Steven Bird、Ewan Klein、Edward Loper 『入門 自然言語処理』    「見えない辞書
  6. エットハミ・ムライ・アメド 『モロッコ食卓』    「信楽焼タジン鍋
  7. ピーター・ペジック 『青の物理学』    「青の見取り図
  8. クリストファーチャブリス、ダニエルシモンズ錯覚科学』    「見えないゴリラ
  9. 大沢文夫 『大沢流 手づくり統計力学』    「百円玉実験不思議
  10. トルケル・フランセーン 『ゲーデル定理――利用と誤用の不完全ガイド』    「ゲーデルさんごめんなさい」
  11. Mark Kac 『Kac 統計的独立性』    「数学者をつくる本」
  12. ロザリー・L・コリー 『パラドクシア・エピデミカ』    「矛盾と逆理の入門書

書籍化まで3光年 (2013年)

  1. レベッカスクルート 『不死細胞ヒーラ』    「ヘンリエッタ細胞
  2. ジョン・パウエル 『響きの科楽』    「宇宙人にあげたい本」
  3. 山田風太郎旅人 国定龍次』    「山田風太郎輪郭
  4. レニー・ソールズベリー、アリー・スジョ 『偽りの来歴』    「世界改竄
  5. Bruce A. Tate 『7つの言語つの世界』    「たくさんの言語
  6. 寺田尚樹 『紙でつくる1/100の世界』    「これは本です」
  7. アンソニー・ドーアメモリー・ウォール』    「非SF作家SF
  8. オリヴァー・サックス 『心の視力』    「サックスおじさんの症状」
  9. ダニエル・アラルコン 『ロスト・シティレディオ』    「読んでも未知の本」
  10. P・Gウッドハウスジーヴスとねこさらい』    「"ゆるさ"のシリーズ
  11. ヴィクトリアブレイスウェイト 『魚は痛みを感じるか』    「魚の痛みの判定基準
  12. イヴィッド・イーグルマン意識は傍観者である』    「傍観者法学

書籍化まで2光年 (2014年)

  1. ブライアンクリスチャン機械より人間らしくなれるか?』    「純正人間の奮闘記」
  2. Clifford A. Pickover 『The Math Book』    「数学的あれこれ250」
  3. トレヴァー・ノートン 『世にも奇妙な人体実験歴史』    「楽しい自己人体実験
  4. フリオリャマサーレス無声映画のシーン』    「幸せ本棚
  5. ジョセフ・オルーク折り紙のすうり』    「折り紙数学
  6. ニール マクレガー 『100のモノが語る世界歴史』    「大英博物館のモノ」
  7. 根上生也四次元が見えるようになる本』    「四次元練習
  8. トーマス・トウェイツ『ゼロからトースター作ってみた』    「トースターを作る男」
  9. ロベルトボラーニョ『2666』    「ボラーニョの奔流」
  10. ガイ・ドイッチャー『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』    「言語世界の見え方」
  11. D・マンフォード、C・シリーズ、D・ライトインドラの真珠』    「空海フラクタル
  12. V・S・ラマチャンドラン『脳のなかの天使』    「九つの美の法則

書籍化まで1光年 (2015年)

  1. 川添愛『白と黒のとびら』    「数学小説の融合」
  2. リチャード・パワーズ幸福遺伝子』    「純文とSF
  3. ロン・カリージュニア神は死んだ』    「真正突破短編集」
  4. ラウディアハモンド『脳の中の時間旅行』    「素朴に語る時間の話」
  5. Franco Moretti『Distant Reading』    「遠くから見る世界文学
  6. Lev Manovich『Software Takes Command』    「新しい思考の道具」
  7. デイヴィッド・マークソン『これは小説ではない』    「小説ではない小説
  8. シャロンバーチュ マグレイン『異端統計学 ベイズ』    「紛糾する統計学
  9. 内村直之『古都がはぐくむ現代数学 京大理解析研につどう人びと』    「数学という営み」
  10. Stanisław Lem『Summa Technologiae』    「レムの『技術学大全』」
  11. M・G・ヴァッサンジ『ヴィクラム・ラルの狭間世界』    「言葉より速く」
  12. 語り手 姉崎等、聞き書き 片山龍峯『クマにあったらどうするか』    「クマにあったら」

書籍化まで○光年 (2016年)

  1. ピーター・H・ディアマンディス、スティーヴン・コトラー『楽観主義者未来予測』    「未来は本当に暗いのか」
  2. ジェシーケラーマン駄作』    「いない、いない、の本」
  3. キャサリン・ゴヴィエ 『北斎と応為』    「歴史小説の書き方」
  4. 横山悠太『吾輩ハ猫ニナル』    「色んな言葉が混ざる小説
  5. 佐久間保明監修、本庄千代編『しかけ絵本世界』    「四角な本の大革新
  6. エミリー・オスター『お医者さんは教えてくれない 妊娠出産常識ウソホント』    「経済学者出産育児論」
  7. クレイグ・モド『ぼくらの時代』    「オモチャ電子書籍
  8. Noam Nisan、Shimon Schocken『コンピュータシステム理論実装』    「コンピュータをつくる」
  9. マーティンガードナーガードナー数学パズルゲーム』    「人生を変える数学パズル
  10. ピーターメンデルサンド『本を読むときに何が起きているのか』    「「読む」を考えさせる本」
  11. 遠藤侑介『あなたの知らない超絶技巧プログラミング』    「プログラミングロマン
  12. ベン・H・ウィンタース世界の終わりの七日間』    「世界の終わりへ続く日々」

書籍化まで△光年 (2017年)

  1. 奥修『珪藻美術館』    「ぞわぞわ感の境界
  2. マークチャンバーランド『ひとけたの数に魅せられて』    「ひとけたの数を語る本」
  3. ピーター・ウォード、ジョゼフ・カーシュヴィンク『生物はなぜ誕生たか』    「地球が生まれから歴史
  4. ライナー・クニツィアダイスゲーム百科』    「機械が作るゲーム
  5. ウンベルト・エーコプラハ墓地』    「史上最大の偽書の成立秘話
  6. ユーディット・シャランスキー『奇妙な孤島の物語』    「紙に書かれた五〇の島の物語
  7. 高野秀行『謎のアジア納豆』    「納豆とはにかみ」
  8. ロビンダンバー人類進化の謎を解き明かす』    「友達は二百人できません」
  9. アンソニー・ドーア『すべての見えない光』    「ドーア言語兵器
  10. ティーヴン・ウィット『誰が音楽をタダにした?』    「変化する音楽生態系
  11. 鈴木真治『巨大数』    「書くことのできない数」
  12. コマヤスカン新幹線のたび 金沢から新函館北斗札幌へ』    「視点がひっくり返る絵本

書籍化まで□光年 (2018年)

  1. まつもとゆきひろまつもとゆきひろ 言語のしくみ』    「言語のつくり方」
  2. 原武史政治思想史』    「物から読み解く政治思想
  3. マリオ・レブレーロ『場所』    「どこまでも続く部屋」
  4. 横山茂雄『神の聖なる天使たち』    「ディーとケリーの奇妙な運命
  5. ルシオ・デ・ソウザ、 岡美穂子『大航海時代日本人奴隷』    「記録に残されなかった者たち」
  6. 倉谷滋『分節幻想 動物のボディプラン起源をめぐる科学思想史』    「「発生」をめぐる学問歴史
  7. イチカワヨウスケ『野菜だし』    「レシピと伝達」
  8. 古賀弘幸『文字と書の消息』    「文字歴史の広がり」
  9. 赤野工作『ザ・ビデオゲームウィズ・ノーネーム』    「2115年のゲームレビュー
  10. 本山尚義『全196ヵ国おうちで作れる世界レシピ』    「世界196ヵ国の家庭料理
  11. フレット・スメイヤーズ『カウンターパンチ 16世紀活字製作現代書体デザイン』    「美しい活字への道」
  12. ジェニファー・ダウドナ、サミュエルスターバーグ『CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術発見』    「遺伝子編集の新技術

2013-12-18

80: フライングニールキック(大阪府):2013/09/13(金) 14:38:39.53 ID:cy0NyNCP0

嫡出子と認められないのは差別だ!と言ってたけど

それって非嫡出子も対する差別発言じゃないかな?

支援しているのは同系統の団体だろうに変なの・・

2013-07-15

超高校級絶望的解説♪( ´▽`)

http://anond.hatelabo.jp/20130715074019

あなたが疑問に思ったダンガンロンパギャルについて江ノ島盾子ちゃんが解説しまーーす!

楯突いて死んじゃったギャルは実はアタシじゃなくってー、通称残姉ちゃんの異名を…じゃなかった

通称超高校級軍人異名を持つ戦場むくろ!ナノですよー!

とても残念なことに私の双子の姉なんですけど絶望的なまでにシスコンで本当は異名の通りの超スペックを備えてるんですがシスコンすぎるが故に妹のことを盲信して居まして本当はもっと活躍してくれるかなって思ってたんですがそんな妹に裏切られたらどうなっちゃうのかなって私ドキドキしてしまいまして…

やっちゃった(๑´ڡ`๑)♡”

ストーリー的には表紙と実際で顔が違うとか、そばかすがあるとか、雑誌用に盛ってるとか、あれ全部伏線(๑´ڡ`๑)♡”

だいたいアタシが本当にあんな残念な顔してるわけないじゃん!アタシがあんな顔してたらそりゃもう…絶望よ!屈辱敵すぎて絶望ちゃうわ!(*´д`*)

…あ、そうそう、全身グングニールで穴だらけになったのも忘れないでね!

あとあとそんな不審な死体が出てくるから!って、言っちゃった\(^o^)/

まあ全部のネタバレとかなると説明めんどくさいしー、飽きちゃうんでー

今日はこの辺にしておきますわね。

ウン、これアニメならきっと最終話くらいでやっと出てくるネタバレだね!

ねぇねぇ、絶望しちゃった?

2010-08-04

http://www.afpbb.com/article/politics/2745987/6040887

在日米軍日米同盟の意義をマンガで 「わたしたちの同盟」公開

8月4日 AFP在日米軍は4日、日米安全保障条約改定50周年を記念し、日本若者を対象に日米同盟の意義を伝えるマンガ「わたしたちの同盟―永続的パートナーシップ」をホームページで公開した。

 全4部構成のマンガのうち、 4日に公開されたのは第1部。主人公は米国少年「うさクン」と日本人少女「新居あんず(Anzu Arai)」だ。「うさクン」は米国意味する「USA」のローマ字読み、「新居あんず」は同盟意味する英語アライアンス(alliance)」に引っ掛けたネーミングだ。「うさクン」は「ウサギ」にも引っ掛けてあり、ウサギのような耳がついたフードをかぶっている。

 マンガのなかで、うさクンはあんずに、「大切なトモダチ」としてあんずの家を守るためにやってきたと説明している。

 マンガは、2人の主人公を通じて、在日米軍の役割や日米同盟の意義を学べる内容となっているという。

 マンガという手段を用いたことについて、在日米軍広報ニール・フィッシャー(Neal Fisher)少佐は、AFP電話取材に対し、日本ではコミュニケーションの手段としてマンガがよく用いられているためと説明した。

 「わたしたちの同盟」は、米国による広島への原爆投下65周年を2日後に控えたタイミングでの公開となった。

これって、「これくらい(子供が読むレベル表現方法)なら日本人日米同盟を理解出来るだろう」って事だろ。

要するに、日本人日米同盟をがきんちょ程度の理解しかしてない(と米軍は考えている)と。そして悔しいことにその認識は間違ってないと。

その辺に対して日本人は(アメリカにも自分自身にも)憤るべきだと思うんだけどな。

2010-05-04

アクション書評 マクニール「疫病と世界史

 1976年刊。米国を代表する歴史学者ウィリアム・マクニールの主著で、その後のグローバルヒストリー研究にも絶大な影響を与えた。ジャレド・ダイアモンドベストセラー「銃・病原菌・鉄」のタネ本の1つとしても知られる。

 本書で中心となるメッセージは、次の1点に集約される。「疫病の流行が、世界史重要な決定要因でありつづけてきたのにそれが無視されてきた」ということ。昔の人類がいかに疫病に苦しめられてきたか、また疫病が歴史上の事件にいかなる影響をあたえてきたか、医学の発達した現在においてはそれらを実感することは難しい。史料の乏しさも手伝って伝統歴史学ではこの重要な要因が無視されてきたことをマクニールは冒頭、痛烈に批判する。数少ない史料を補完するように、彼は一流の歴史家として培った卓抜な想像力を武器に、議論を展開していく。例えばこんな具合に;

インド地域での諸王国はなぜ、なぜいつも外部から簡単に征服され、その征服王朝も短命だったか。その背景には、高温多湿な気候がはらむ高い厄災リスクが、各王朝の国力(人口)を削いできたからではないか。カースト制度も同様に、病原菌に侵された原住民への隔離意識というものがそもそもの発端にあったのではないか(上巻p160)。

欧州文明の中心が地中海世界から北部へと移動していったのは、長い間くりかえされてきたペストの影響が大きい(上巻p209)。西暦634年から、急速に拡大していったイスラム勢力に対して東ローマなど欧州勢が簡単にやられてしまったのも、542年以降に地中海世界に繰り返し起こっていたペストによってかなりの国力をそがれていたのが一因だ。

・その後、欧州でしばらく活動を休止していたペストは、なぜ14世紀になって思い出したように全ヨーロッパで猛威をふるったのか。それは大モンゴル帝国の影響がある。もともとヒマラヤ山脈を本拠地としていたペストは、モンゴルの同地への征服活動の結果中国に広がり、それが交易路に乗って1348年のヨーロッパに到着し大流行した。実際、1331年にペスト中国流行ユーラシア草原部は1346年を軌に人の流れが止まった。その地にいた人が病気ですっかり死んでしまったからだ(下巻4章)。

・16世紀初頭。スペイン人が新大陸アメリカに侵入してきたとき、アメリカ原住民天然痘などに為す術も無く犯され人口は20―25分の1に激減した。これは無理もない。ユーラシアヨーロッパアフリカ間の広大な土地がもたらす生物多様性の中で、繰りかえしの厄災をくぐり抜けてタフになったヨーロッパ人に比べると、アメリカ原住民はただの無垢なヒトにすぎなかった(下巻5章)。

 そして現在天然痘ペストコレラなどの医学対処法が完成し、新大陸アメリカのように無垢な住民が大量に存在する未開拓エリア存在しない。つまり、私たちは数千年の人類文明史上初めて、疫病による大量死のリスクが消滅した時代に生きている。このことはもっと認識されていい一方、気を抜いてもいけないと著者は警告する。マッドサイエンティストたちが、有毒かつ伝播性の高い病原菌を作りだす危険性もあるし、地球温暖化の進行は我々と病原菌とのバランス(均衡)を崩すかもしれない。また今後起こりうる地球生命体との接触は、我々人類に全く新しい疫病をもたらすかもしれないのだ(下巻6章)。

 強く感じさせられるのは、この難解かつ前人未到だったテーマに果敢に挑んだ著者の気概だ。特に、紀元前のころの疫病の影響については有用なデータがほとんど存在しておらず、事実上推測することしかできていない。普通研究者ならば、こんな局面に直面したとき「やっぱりこのテーマ止めようか」となる。あるいは周囲からそのように諭される。にもかかわらず、これだけ自信をもって堂々と議論を展開している所に、何だか読んでいて勇気すら与えられる。清々しい本。

http://twitter.com/zaway/status/13367034409

2010-04-24

アンガス・マディソン「The World Economy」メモ

2000年代世界経済史の著作の中でも、最も重要なものの1つで、バーンスタイン「豊かさの誕生」やJ.サックス貧困の終焉」のネタ本としても知られる(アマゾン情報)。その最大の特徴は1000年以上に及ぶ人類歴史を膨大な”統計データ”によって叙述していること。これだけの情報を集めるのに一体何十年かかるのか。著者の労力を想像するともはや”スゴ本”なんて生易しいレベルではない。「経済統計で見る世界経済2000年史」という名前で柏書房から出版されてもいるが、現在絶版である。以下,ポイントを列挙する。



世界経済システム)が数字の上で本格的に動き出したのは「17世紀」。

東西貿易が量、品目ともに拡大し、ヨーロッパ諸国からアジアへ向かう船便数は、16~18世紀の間に4倍へ。

その数はさらに、18~19世紀の間も2倍へ膨れ上がった(p65)。

・それでもヨーロッパの個人所得の本格的な上昇は

産業革命が浸透した19世紀をすぎるまで待たなければならなかった。

1000年から1800年までの西欧諸国の一人当たり

年平均GDP成長率はわずか0.1%台だった。

一方で1820年以降は1%を超えて急成長する(p265)。

・その一方で、アジア経済成長はとても緩やかなものだった。

かつて技術文明世界リードしていた中国の一人当たりGDPは14世紀にはヨーロッパに抜きさられている(p44)。

しかしそんなアジア諸国の例外が日本だ。江戸時代の安定政治のもと、

都市の衛生にも気を配り、着実に豊かさを増していった。

明治維新が起こる前の19世紀の前半には、日本は1人当たり所得中国を追い越していた(p264)。

(別の言い方をすれば中国は20世紀に入るまでの過去1000年、ほとんど経済成長がなかった)

また、日本に関して付言すれば、世界歴史上もっとも高いGDP成長率を謳歌した1950~73年("Golden Age")

の期間中でも群を抜いて成長率が高かった(年間8% 世界平均は2.9% p126)。

・ただ人口については、西暦以来一貫してアジア西欧を凌駕し続け、その差も拡大している。

 本書によれば地理的にインド中国世界人口のツートップである構図は、西暦が始まった頃から変わっていない。西暦0年の時点で、すでに中国人口は5000万人を超え、1500年を過ぎるころには1億人を突破していた。中国人口はそのれからさらに、2度の人口爆発経験した。1つは18~19世紀初頭の100年で、1.3億人から3.8億人へ3倍に爆発。2回目は20世紀後半、50年弱で5億人強から12億人へ爆発した。それぞれの時期について、西欧諸国の人口合算と比べると、1000年~1500年の間はだいたい2対1。19世紀~20世紀には3対1の比率だ。つまり、中国はほとんど所得成長がなくても、人口だけは西欧をこえるスピードで拡大してきた計算になる。同じ議論を、インドについても当てはめることができる。







【その他、気になったことなど】

・16世機~17世紀にかけて、欧州最大の都市ナポリ(281000人,AC1600)で、

18世紀~19世紀にロンドン(865000人,AC1800)へと移り変わる。意外と

アムステルダムリスボンなどはそうでもなかった。

第二次大戦前と大戦後で、西欧諸国は移民の排出元から流入先へと転換した(p128)

1870-1949までのうちに1800万人がアメリカなどへ移住した。

しかし、1950年以降1998年に至るまで逆に2000万人移民を受け入れている。

人類歴史に負の人口ショックを与えてきた3大要素として、マクニールなどの研究も参照しつつ「飢饉病原菌戦争」とおいている。西洋とそれ以外の発展の違いについては、「いかに」の部分は定量的にかなり明快に記述しているが、「なぜ」に言及した部分はあまり目立たない。その意味で本書は、記述西洋寄りという意味西洋中心的ではあるものの、発展の原因を西洋的なものに限定していたかどうかは議論の余地がある。

人口所得、実物取引などのデータについては各国別の詳しい時系列がある一方で、金融関連や価格データが少なかった。それと、主要地域における経済発展の速度の違いがメインテーマに上げているのならば、それぞれの都市農村との関係がどう変化したかにも踏み込む必要があると思った。欲張りすぎか


http://twitter.com/zaway

2010-03-29

2010年3月28日 ー パキスタンインドの水開発競争

国際河川の開発の中で,昔から一つの不文律がある。経済が発達した国から水資源開発の優先権を与えて行こうと言う考え方である。例えば,1980年代から1990年代にかけて,インドシナ半島の中でタイ経済発展が突出した。カンボディアポルポト政権の後で,まだ政治各派が争っていたし,ベトナムはカンボディア侵攻で世界経済制裁を受けていた,ラオスは完全にタイ経済の中に組み込まれていた。

勿論中国は,天安門事件などが起きて,まだ海外進出を考えるどころか,内政に腐心していた。このような情勢の中で,タイは着々と自国領域内,国際河川であるメコン河の左岸支流,チ川,ムン川の開発を進めていた。1992年を境目に,カンボディアが和平復帰,ベトナムへの制裁解除,と進んで,メコン河の水の使い方で,メコン委員会の場でメコン河の開発に於ける原則論が議論され,一つのルール確立された。

このときに一つの議論になったポイントは,インドシナ半島が混乱している中で既に灌漑など,メコンの水を取り込んでいるタイの施設がどう扱われるべきか,と言う問題である。タイの当時の既開発は,メコン河支流にダムを造って灌漑に導水したものであるから,灌漑後にメコン河へ返される可能性もあるが,殆どは灌漑として消費されてしまう水で,下流国としては本来容認できない問題である。

このタイ既得権は,新しいメコン委員会組織されたときに,ベトナム,カンボディアラオスの沿岸諸国の代表によって,追認,承認された形をとった。当時は,タイと他の三国との間に余りにも大きな経済の実力差があったから,このような追認が出来たわけである。今,もっと激しい議論の渦中に合うのが,カシミールを中心としたパキスタンインドの水争いである。

メコン河のケースと違うのは,パキスタンインドの間で,水資源開発能力に,メコン河の場合ほどは,格差がないと言うことである。それでも,1960年代に結ばれたインダス河水条約の中には,先に開発した方が水利権優先権を主張することが出来ると書かれている。インダス河上流のニールム川は,下流はアザドカシミールパキスタン実効支配地域,上流はジャムカシミールインドの実効支配地域である。

インドは,上流で348MWのキシャンガンガ水力を建設中で,水は分水されてガンジス河流域に転流される。また下流のパキスタン領内では,969MWニールム-ジェルム水力が既に着工している。インドは上流なので黙々と工事を進めているが,下流のパキスタンは機会ある毎に,インドの暴挙を非難して国際社会に訴えている。場合によっては国際調停の場に出て行く覚悟もしている。

パキスタンは,幾らインドに抗議しても,インドは物も言わずにただ黙々と上流プロジェクトを進めている。ここでパキスタンも悟ったようだ,実際に開発が先だ,と言うわけである。先に運転状態に入ると,上流のダム優先権を否定出来る,というわけである。50kmに及ぶパキスタンプロジェクトの導水路トンネルが工期を左右している,ここにトンネルマシンを導入して工期を2年間短縮し,インドを追い越そうと言う。

2009-05-05

骸と生者

2009年2月14日村上春樹イスラエルの団体が主宰する文学賞であるエルサレム賞を受賞した。その時の顛末が文藝春秋2009年4月号に村上自らの手で記されている。

当時、イスラエル軍によるパレスチナ自治地域たるガザ地区への攻撃が進行していた事もあり、村上には少なからず受賞への批判があったようだ。しかし村上は「黙って出かけていって、やるべきことをやって帰ってこよう」と決意し、自らのイスラエルの政策に対する意見を受賞スピーチで述べた。

村上は無条件に批判すべき対象として「壁」なる比喩をかかげ、「爆撃機戦車ロケット弾白燐弾機関銃」を具体例として挙げた。イスラエルに対する明らかな批判に同席していたシモンペレスの表情はスピーチの途中からこわばり、「イスラエルについて批判的なメッセージを発しなくてはならなかったことに対して、つらい思いがありました」と述懐する。村上はスピーチで明らかに強大たる「システム」に対する不支持を表明し、「卵」である人間の側への立ち位置を強調した。

一方、村上イスラエル訪問は批判の対象となったイスラエルを知る事に捧げられている。受賞スピーチの場にて表情をこわばらせたシモンペレスが「ノルウェイの森」の愛読者であり、エルサレム市長ニール・バラカットマラソンの話題を交わしたと語る。村上は受賞の機会を活かしてエルサレムテルアビブを回る。「普通イスラエル人が何を考えて」いるのかを知りたかったそうである。街の人と対話し、イスラエルの戦う理由をたずねる。

ここでイスラエル人は表情豊かに描かれている。一方のパレスチナ人はほとんど姿を見せない。この文章に登場するパレスチナ人は唯一、検問所で若いイスラエル軍兵士に殴打される一家の長たる男だけである。今回の訪問では敢えてガザウエストバンクを訪問しなかったそうだが、受賞の舞台となったエルサレムには3割を超えるパレスチナ人が住んでいるという事実は決して語られない。

村上も言及したホロコーストに必要とされたのは個々のユダヤ人の名称ではなく、IBM製のパンチカード・マシーンだったのは皮肉である。物語でなく、統計が優先されたのだ。そして2009年パレスチナ人存在日本人作家の目には留まる事がない。彼らはその生の過程いかんを問わず、死んだ人と死にゆく人々として記憶される。「千人を超える命を落とした人々」や「焼かれ、貫かれる非武装市民」に対する哀悼はあっても、「生と死の物語」「愛の物語」「人を泣かせ、人を怯えさせ、人を笑わせること」は存在しない。そこには燃え尽きた納屋があるだけだ。

ニュースヘッドラインを飾り、世論を喚起するには死者の数がものをいう。だからサラエボ青空市場には迫撃弾が落下しなければならなかったし、PLOハイジャックに走り、ハマス人間爆弾通勤客で混雑するバスに送り込む。エチオピアはその飢餓によってロックミュージシャンを一カ所に結集せしめた。

この地上に生きる誰もが忙しい。私はパレスチナの惨状をテレビネットでしばし目にした後、これから控える仕事をどう乗り切るか、週末を誰と過ごすか考える。村上は「4200枚の原稿」を抱えている。他人の人生にまで関心を寄せる時間はないのだ。かくして悲劇は一過性の報せとして消費される。私にとってのパレスチナ問題とはそういうものだ。

にも関わらず、私はある種の誠実さを望む。彼らが無慈悲に消費されるだけの存在とは考えたくない自分がいる。これは力の不均衡でなく、物語の不均衡だ。氷漬けにされた彼らの生を取り戻さなくてはならない。公正さなどは裁判官に食わせればいいのだ。私たちに本当に必要なのは物語である。クソまみれの人生を送るクソまみれの人間を描写する物語が。

2008-08-01

http://anond.hatelabo.jp/20080801154453

ああ、ニール&イライザで思いだしたけど、カジヒデキmini skirtくらいは入れてもいいんじゃない?

この前ジョニー・マー?を久し振りに聴いたら下手すぎる英語に吹いた。

2007-05-22

http://anond.hatelabo.jp/20070522095237

光が見れてエキサイティングとかいってる時点で被爆してるだろw

と、それなりの装置がつくれるようじゃないから、そこまでアレ学生とは思えないけど、

記事があまりにもバカくさい。

実際は少年プラズマあたりを発生させる実験に成功しただけで、

電子遊離やら重合あたりを説明しようとしてフュージョンって単語をつかっちゃって、

それを聞いた人にはなんのことかわからないがそれは核融合なのか!!?

ということになり、なんかめんどくさくなって、そーそーそー、となって、

華氏ケルビン温度の区別もつかない人が記事にしましたとさ。

そんな匂いがするよ。

核融合をしたいだけなら材料さえあれば高校生でもできるんじゃないか?

濃縮ウランさえあればあとはバケツだけあればできる。

だって北朝鮮だってできるんだよ?

関係ないけど、アリニールセルカンが子供の頃タイムマシン実験に成功した!っていうエピソードと似てるね。

追記:

華氏をファラデー温度とか書いて、あれ??と思って後から調べた。

ファーレンハイト度なのね・・・。

世の中難しい。

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