はてなキーワード: 屋台とは
のんびりとした小規模サークルなんだけど、1年程前から盗難が相次いでいる。
うちのサークルは外部から定期的に現金収入があるのだが、まずその一部が消えることからはじまった。最初は100円とか500円がなくなっていて、まさか盗難だなんて誰も思わず(寄付が潤沢でお金に余裕があるサークルなせいか、数十年単位で伝統的に丼勘定だった)、お金を受け取ったらきちんと処理しましょうと全員に伝えて終わった。しばらくして、今度は5000円が消えた。これは流石に無視できず、しかし誰もこんな仲のいいサークルに泥棒がいるなんて信じたくなくて、普段出入りしている外部のたち人の仕業だろうと無理やり結論づけ、盗難があったことだけ大学に報告した。
そこから数ヶ月後、大学祭で私達のサークルは食べ物屋台を出店し、そこそこ売り上げたのだが、そのお金が全て消えた。当日は外部の人間の出入りはなく、10名ほどの部員だけで回していた。みんな暗い顔をして、うつむいて、何も言わなかった。本当に、奇跡みたいに仲がいいサークルの中に、泥棒が混じっていることが否定できなくなったのだ。
そして極めつけがサークル旅行だった。もう予測はつくかもしれないが、宿に支払ったお金が、宿の人がほんの僅かな時間目を離した隙に無くなったのだ。宿の人は封筒を受け取ったあと、食事の準備に追われ(夫婦で切り盛りする小さな宿だったので忙しく)、受付の少し奥まったところにそのまま置いていたらしい。ちなみにその日、小さな宿には私達しか泊まっていなかったし、封筒を受け取ってから業者など外部の人間の出入りはなかったと言っていた。背筋が寒くなった。気まずいとかどうしようという気持ちを通り越して、もはや怖い。恐怖で震えている。怪物が平気な顔で、私達の仲間だという顔をしている。怪物が私達と同じ鍋を囲み、同じ毛布で寝て、夢を語り愛を語っている。怖い。悪意があるのかすらわからない。ほんとに大好きなサークルで、大好きな人たちなのに。怖いよ……
若い男だった。
メガネをかけていて神経質そうというか、ナードっぽいというか、あたしの中の記者のイメージとは違っていた。
あたしが頷くと、彼は向かいの席に座り、タブレットをテーブルに立てた。
タブレットにはツインテールで派手な髪の色の女の子のコンピューターグラフィックが写っていた。
さすがのあたしもコンピューターグラフィックの触らない女の子のお山には興味はない……
いや、なくもないが、この会話を録音するためなのだろうが、このようなアシスタントAIを表示させておく彼の記者らしくなさの方が気になってしまう。
「いきなり本題ですいません。宇宙世紀130年ごろに見たというモビルスーツの話を聞かせてもらえますか?」
もう40年近く前だ。
それでも、あたしにとってあれは忘れられない大切な思い出だ。
ただ、それはあたしにとって大切なだけで、あたしと彼女以外の誰かにとって聞くに値する話でもない。
彼も、あたしが見たモビルスーツが気になるだけで、あの時の会話に興味があるわけではないだろう。
だけど、あたしは彼女のことをどうしても自慢したくなり、口を開く。
宇宙世紀が進むにつれ、資源の採取や工業のためのコロニーでなく、観光コロニーという有り方が生まれ始めた。
宇宙に余暇を過ごしに来るアースノイドや、商売で財をなしたスペースノイドたちを、コロニー内で作った地球より地球らしい自然で持て成すのが、あたしの住んでいた観光コロニーのお題目だった。
もちろん、この地球より地球らしいというのは、人がそう感じる、というだけで、地球や地球に住む人以外の動物にとっては、宇宙世紀以前のフィルムに現れる「間違った宇宙」のような居心地の悪さを感じるのだろう。
地球も地球に住む人以外の動物も、言葉を介さないからわからないけど。
そんな観光コロニーのホテルでマッサージ師として、あたしは働いていた。
同業者には、自分の屋号を持ち、複数のホテルを掛け持ちするような業務を行なっているものもいたが、あたしはそのホテルの専属マッサージ師だった。
その日は、ヘリウムを運ぶ木星船団の方達が地球と木星を行き来する途中に、慰安でこのコロニーに遊びに来ていた。
大通りには軽食を出す屋台なんかも出ていて、ずっと暮らしているのに少し見栄えが変わるだけで楽しくなってきた。
ぷにょふわで柔らかそうなお饅頭などを買って、食べながら職場に向かう。
「夜の時間」にコロニーが調整された時分、地球より地球らしい自然を唄う割に夕焼けみたいな表現がないのは良く上がる不満点だ、路地裏の方から男女の声が聞こえてきた。
「お姉さんいいおっぱいしとるなー」
「ありがとうございますであります、ですがその勘弁してほしいでありますが」
女性はずいぶん体格がよく、なにより健康的で圧倒的スイカをお持ちだった。
可愛いより格好良いと言われそうな雰囲気だ、豊満なお山は男性受けするだろう。
「いいだろ?
金は…… ねえな、俺ら貧乏だから、こんなコロニーきても遊ぶ金がねえんだよ!」
「いやそのお金の話はしていなく」
「そうだ! 金券ならあるぞ! あの木星のじいさんからもらった、金券だ! 金券でどう?」
うんざりだった。
金で女を買おうとする男にも、
そんなスペースノイドの地球への憧れをダシに優越感に浸るスペースノイドにも、
そんな金で成り立っているこのコロニーにも。
あたしにも。
その手は柔らかかった、硬貨と比べて。
務めているホテルまで一気に走った。
首を振る。
きっとこのお姉さんなら、自分でどうにかしていた。
二人で部屋に入り、電気をつける。
彼女の顔がよく見えた。
「アキ・ヤマトです」
互いに自己紹介をする。
そうなのかな?
宇宙移民三世だか四世ともなると、宇宙世紀以前の国の概念は今ひとつわからない。
なんでも、ヤマトというのは日本の古い名称らしく、そういうのが面白くて調べてことがあるらしい。
それから色々な話をした。
彼女の話、あたしの話、二人ともの共通の話、二人ともが知らない話。
彼女も興が乗ったのだろうか、自分が軍人でまだ公表されていない試作MSで木星船団を護衛していること、その護衛には先のコスモバロニア建国戦争でレジスタンスのエースとして活躍したパイロットもいること、けれどそのエースを差し置いて性能が優れた試作機に乗ることともどかしさ。
どこか、別の世界の話のように思えて、楽しく聴けた。
そうして、コロニーが「朝の時間」になる前にアキさんを見送った。
帰り際にまた取るに足らない話をした
「海を知ってますか?」
さすがに、それぐらいは知ってる。
アツの部分はなんなのだろう。
「アツミ殿もいつか、一人で自在に泳げるようになるといいでありますな」
あたしは彼女と二人がよかったが、そうは言えなかった。
……無粋な男だ。
仕方なく、その後観光コロニーが何かしらのテロ組織に襲撃された話をする。
10年以上後の軍の発表によると「木星船団をあえて狙うことで木星から目を背けることが目的の、木星帝国のマッチポンプ的な攻撃」だそうだ。
「それでその時にみたのが、F91とF92なんですね」
F92という呼称は、彼女が会話の中で漏らした試作機の名前で、本当にそうかはわからないし、そもそもあれがそうだったのかもわからない。
それでも、あたしの直感…… 少しニュータイプ思想のようで気味が悪い言い方だけど、
それから、ホテルで療養していたF91の方のパイロットの面倒をみていたのがあなたなんですね」
違わないけど、違うと言いたい。
あたしが面倒をみたかったのは、彼なんかじゃない。
「ふーむ、それでそのF92の形状について詳しく聞かせてもらえますか?」
色々と話すが、なにぶん40年前だ。
「へー」
「ほー」
「ふむふむ」
相槌がうっとおしい。
「わかりました。そうだ、最後にF91のパイロットの話も少しいいですか?」
はっきり言って、これこそあまり覚えてない。
……いや一つだけあるな。
ちょっとした小話だけど、彼が泊まっていた部屋の隣部屋があの夜に彼女に言い寄っていたおじさんだった。
あたしが面白がって、同僚にこの話をしたら、
何故か話が混線してしまって、おじさんでなく彼の方が「金券でどう? の人」とホテル内で呼ばれてしまい、少しかわいそうだった。
「勘違い?」
「それは、それは……」
屋台もキャッシュレス、QRコードで物乞い? 中国で電子決済が爆発的に普及
https://thepage.jp/detail/20170727-00000007-wordleaf
利用者はアプリを立ち上げ、店が提示するQRコードを読み込めば決済が完了します(アプリの種類などによりやり方は異なる)。クレジットカードや既存の電子マネーと異なり、店側の負担も最小限で済むわけです。
日本遅れてる…
実家(北京から新幹線で2時間弱)に毎年帰っているのでそこらの雑感でも。南の方のことはは知りません。
1. 金盾について。
日本から出張や旅行で行く場合は少しの事前準備で回避できることは今まで書いてきた方のおっしゃる通り。
ただ、中国内でのVNPなしのLINEの使用は場所によってできる場合もある。
実家近くの個人宅で多く使われているケーブルテレビ系のWifiでは使えない模様?
飲食店のWifiでは案外使えたり、祖父母の家のWifiでは使えなかったりと、運に左右されるのでVNPは安心。
また、Google等のについては、中国国内で中国人に最適化されたWebサービスが構築されているため、
現地人は全く不便を感じることはない。なんなら、電子マネー含めて日本より便利だと感じることが多々。
たとえば、学術書を含むほとんどすべての紙書籍にQRコードがついており、
出版社の公式アカウントをすぐフォローできるようになっている。
追加情報を得る場合にアドレスをタイプする手間が省けるので、これが案外便利なのだ。
なお、Gmailが使えないのが不便、から、Google遮断の文化的影響まで、
が、なにせ人数が多く、海外に住む中国人も多いため、遮断されている情報もすぐ入ってくる。
2. 電子マネーについて。
知り合いで弁護士のお世話になった方がいるのだが、弁護士の費用を電子マネーでやりとり。
そして、契約書も、画像送信→スマホ上の画像にサインで済んだ。合理的である。
実家の地方都市は、深センのようなIT都市ではないため、屋台にまでは普及していなかった。
老人が多いので現金で払っても驚かれはしない。
ただ、日本に移住したのが早すぎたせいで二世代身分証も口座も持っていない私には正直めんどうくさい。
外国人にとってはより面倒くさいと思うが、中国は今のところ観光産業に力を入れる理由がないため、
改善される日は遠そうだ。
(現在、中国の観光産業は非常に盛んだが、これは国内での移動が大半)
3. 交通手段について
個人的には、混雑がひどいし、かゆいところに手が届かないと感じている。
中国語が読めれば、どの都市でも本数の多いバスがかなり便利に使えると思う。
たとえば、北京市では地下鉄は3〜6元だが、バスには1~2元で乗ることができる。
中国人としては、地下鉄は高い!というイメージになってしまう。
荷物を持って歩かなければならない期間が長く、不便。
電子マネーシステムを利用した乗り合いタクシーも広く使われている。
ではどこが異なるのかといえば、日本をはじめとして先進国では、行政が頼りになる。
これが中国との最大の違いだと思う。
中国では、行政は頼りにならない、と誰もが思っているし、実際頼りにならない。
行政を相手に手続きをしようとすれば、めちゃくちゃたらい回しされることが日常茶飯事。
習近平の汚職改革で、賄賂で物事をスムーズに進めることもできなくなってしまった。
5. 最後に
中国は北と南でも随分雰囲気が違うし、上海と北京では都市の雰囲気がまったく異なる。
・煎餅菓子…揚げ玉のような味のパリパリにみそ(醤)を塗り、卵とともにクレープで包んだもの。おいしい。
・油条…いわゆる揚げパン。揚げたてを豆乳や豆腐脳(とろとろの豆腐)といっしょにいただくのが最高においしい。
・炸醬麵…日本のジャージャー麺とは違い醤も具(もやし、キュウリ、大豆など)もたっぷりで食べるのがおいしい。
・牛肉麺…最近日本でも流行っているが、本場は麺が違うと思う。パクチーをかけすぎないのがおいしい。
・北京ダック…北京にはたくさんおいしいお店があるが、気軽に入れるチェーン店(全聚德とか)でも安くておいしい。
・稲香村…空港でも買える中国の老舗お菓子メーカー。植物油を使ったクッキー・桃酥がおすすめだが全種類おいしい。
・イスラム料理…中国では「清真」と言われる。小麦粉を使った料理と、羊を使った料理は何でもおいしい。
汚い屋台ほどおいしい法則が中国ではあるので、日本人の皆さんにとっては抵抗が大きいと思いますが(特に煎餅菓子と油条)、
最近中国アゲサゲ論が盛り上がってるので、せっかくだから上海在住3年の自分の実感をだらだら書く。
屋台含めて普通に生活してて使えない店はまず見ない。上海以外の地方でも普通は使える。上海のコンビニ、飲食店だと利用率は95%以上という印象。公共機関が運営してる観光名所とかはたまに使えない。さすがにホームレスが投げ銭もらうのに使ってるのは見たことない。「財布無しで生活できる」という話をよく見るけど、実際は身分証や社員証、交通カードとかはカードタイプなので、それを収納する財布を持ち歩くのが普通(これらがカードタイプなのは財布を持ち歩くことが前提の時代の名残なのでこれから形状変わると思う)。中国国内の銀行口座と紐づけないと事実上使えないのだけど、去年から外国旅行者の銀行口座開設が難しくなったので、外国人が使うのはかなり困難だと思う。これは外国人排斥目的ではなくマネロン防止の観点からの政策と理解している(日本では外国人旅行者は銀行口座作れるのかな?)ちなみに日本とか中国国外でalipayとか使える店増えてるけど、これは中国人旅行客専用サービスで日本人は中国でアカウント持ってても使えない。国として完全にモバイルペイメントに依存するのはヤバイという自覚はあるらしく、店が現金払い拒否することは禁止されてる。
携帯で支払済むのはまあ便利。セキュリティが…って話も日本人からよく聞くけど、携帯端末ロックパスワードと支払パスワードの2つあるので、少なくともスイカみたいに落としたら終わりっていう支払方式よりは安全な気がしている。
「現金信奉してる日本人は未開人過ぎ」みたいな言説も多いが、中国で普及した理由は、まず何よりも店側の手数料がめちゃ低いからどの店でも使えるようになったこと。それに加えてalipayとwechatが1番ガチで戦争してる時に死ぬほど割引バラまいたてた。モバイルペイメント使うと10%引きとか普通だった。またalipayはアカウントにチャージしてる残高に対して銀行金利の数倍の金利を付けてたから、使わないけどとりあえずアカウント作ったっていう中高年も多かった。もちろんこんなのでペイするわけないのだが、アリババとテンセントが先行投資として根性入れて血流しまくって頑張ったからみんな使ってるだけ。日本だって普及期にここまで根性入れて金燃やしまくるプラットフォーマーがいたら普及すると思う。
もともとモータリゼーションの急速な進展で利用率が低くなった自転車専用道がたくさんあったこと、GPSやバッテリーの価格低下、モバイルペイメント普及による低コストの料金回収スキームという各種資源を現実的なパッケージとしてまとめ上げ、駅間移動のだるさというニーズを社会レベルで解消したのは、まさにイノベーションのお手本とも言える快挙だと思う。素直にすごい。
ただ本当に経済性があるかというと微妙で、モバイクのCEOも「どうやって利益をあげたらいいか分からない」と正直に発言してるような状態。しかも、結局今は駅間のバス、タクシー、徒歩移動が多いから便利なんだけど、中国の都市部は今ものすごい勢いで地下鉄の建設が進んでいて、東京並みのネットワークに近づいていくと、雨だと使えない自転車の優位性はどんどん下がっていくのは確実。時代の徒花で終わる可能性は否めないと個人的に感じる。
確かにみんな未来を楽観視していて、借金してでもバンバン金を使うし、それがますます経済を好転させてる。正直羨ましい感じはする。金盾で情報統制されてるのは事実だけど、普段の生活に別に影響ないし、GoogleやFacebookと遜色ない中国製のサービス(本当に遜色ないんだよ。全く困らない)を使えるから何の不満もないのが実態。治安も良いので、沿岸都市部に住む限りは、日本を超えていると感じられなくはないかな。
じゃあ中国は日本に完勝してるかというと、個人的には全然そう思わない。結局都市部の人間が便利な生活を送れてるのは農村部の人からも搾取してるから。各種Webサービスも、結局最後は人海戦術で回していて、農村からの出稼ぎ労働者がものすごい低賃金で頑張ってるから成り立っているのが現状。貧富の差はとても大きくて、地域間の収入格差は最大6倍くらいあるんだぜ。日本でいうと平均月収10万円以下の県があるということに近い。それでも中国は日本に完勝してると思えますか?これだけの国内格差に本当に皆さん耐えられますか?
色々と書いて来ましたが、勢いがあって面白い国なのは間違いない。LCCなら三時間数万円で来れるから、しのごの言わずに一回見に来たほうがいいと思うよ!
オイラ昨日深センに行ってきたんですわ。広州から電車で深センに入って、深センから香港経由で日本に帰ってきた。
そしたらタイムリーなことに深セン行ったら日本ヤバイと思ったっていう↓の記事がバズってて、だけどオイラの見て感じたことと相当違うなと思ったんで忘れないうちに感想を書く。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545
あなたは今から書くことを読んでも深センに希望を見ることができるだろうか?
これはよく知られている話だけど、深センではGoogle, Facebook, Twitter, Line等の資本主義国のWebサービスが大半使用不能。
旅行blogで深センの情報を読もうと思っても、閲覧制限があるようでLivedoor blogやfc2 blogは参照できなかった。
かといって百度で日本語の現地情報を検索しても、フィルタリングがかかっているようでスカスカの情報しか返ってこない。
記事の筆者も当然この状況を見ているはずだが、これでも深センに希望を感じたのだろうか?
深センへは日本からの直行便が少ないので、広州経由で深センに向かったわけだけどもやたら難儀した。
直線距離だと100km程度で、日本で例えるなら東京宇都宮間ほどの距離。
最近の中国では全土に高速鉄道が走っているので、そいつを使えばわずか30分で着く…のだけれども。
外国人は鉄道のチケットを事前予約するのはできないので現地の駅で切符を買う必要があるので広州南駅に向かったのだが、
自動券売機は、中国の身分証を読み込む必要があるので一切使えない。窓口に並んで切符を買う必要がある。この窓口の待ち時間が異様に長い。
さらに、中国の鉄道は全席指定になっているので、当日券を買おうとしても4時間後の便しか買えなかった。
しかも、鉄道に乗る前に待ち受ける身分証確認と手荷物検査。行列続きで非常に疲れた。
深センについた後も地下鉄の移動前にはX線スキャンの荷物検査があり、非常に面倒だった。
どうやら中国では鉄道は日本でいう飛行機のような存在で、気軽に利用できる乗り物ではないようだ。
記事でも言及されていた深センの電気街、「華強北」。オイラも行ってきました。というかこれ目当てで深セン旅行を決めたんだけどね。
で、実際に行ってみて、結論から言うと「失望」の一言に尽きるかと。
確かに規模は大きいよ。ヨドバシ秋葉レベルのビルが何棟もあって、秋葉原の高架下にあるような個人店がぎっしり中に詰まってるんだから。
だけど売られている商品に多様性がないんだな。店が100店舗あっても大半がスマートフォン販売 or そのアクセサリー。
USBケーブルに充電器、交換用のバッテリーにSDカード、こんな商品を扱う店が9割くらいを占める。
もちろん、Foxxconの横流し品であろうスマートフォンの機構部品を扱う店や、顕微鏡片手にスマートフォンの基盤修理をしている店のようなマニアックなのもあったんだけど少数派。
さらに、オイラの期待していた「深セン」でしか買えないエッジのきいたもの、例えばbitcoinの採掘マシーンとか評判の高い中国メーカーの短波ラジオのようなものは皆無だった。
まあ、この辺はオイラの探し方が足りなかったのかもしれないが、表通りに立ち並ぶ店の品ぞろえは日本とそう変わるものではなかった。
QRコードの読み込みで決済ができきる「微信支付」は銀行口座と紐づけが必要だから、外国人は簡単に利用できないよ。
仕方ないから町の人の使う様子を見ていたんだけど確かに普及はしている。レンタルサイクルや駅の売店で使っている人はすごく多い。
ただし、屋台の支払いでも普通に使われているかというとそうでもないよなという感じ。
「日本ヤバイ遅れている」を強調するために話を盛っているような気はする。体感的には日本の駅ビルテナントでのSuica決済と同程度の印象。
日本に帰るために、深センから国境(香港返還後20年たってもまだ残っているのだ!)を徒歩で超えて香港に入った。
香港の街並みは深センや広州と比べるとどこか古臭く見える。駅も狭いし、鉄道車両も年季が入っている。
だけどここには自由があった。Googleもtwitterもfacebookもすべて使える。DMMの18禁サイトすら自由に見れる。
地下鉄を乗るときの手荷物検査は存在しないし、外国人もオクトパスカード(香港版Suica)を買えるし、クレジットカードの普及率が高いので、商店で気軽にキャッシュレス決済ができる。
中国本土に居たのはわずか数日のことだったが、香港では深センにない自由を感じたのだった。
観光地でのクレジットカード決済(VISA/MASTER)を普及させるべきだと思う。
歴史ある観光地(大聖堂や博物館、王宮など)の入場料もカードOKだった。カード使える?って聞いたら「もちろんよ!」と返された。
サインじゃなくて暗証番号入力で本人確認するから、それほど手間もかからないし。
ポーランドでは、路面電車の停留所にある自動券売機もカードが使えた。
屋根もない吹きさらしのホームに設置された、小さな白黒液晶パネルとボタンがいくつか配されただけの武骨な自動券売機なのに、クレジットカードが使える。暗証番号用のテンキーも完備。
現金使ったのは、屋台でケバブとかアイスクリーム食べだときと、怪しいマッサージ店に行ったときぐらい。
いざという時のために現地通貨は必要だけど、基本的にクレジットカードで払えるというのは、旅行客にとってはすごくありがたい。
いままで台湾や香港には何回も行ったことがあったけど、どうしても中国本土に対する悪いイメージが拭えずに(人の多さとか、サービス精神の欠如とか、大気汚染とか)、今までどうしても行く気になれなかった。
ところが最近、気が変わった。
思っているほど酷い場所ではないのかもしれない、と。
むしろ、スマホやIT技術の活用など、日本より進んでいる面もあるのではないか、と。
ほら、最近、ニュースやメディアでも中国独自のスマホサービスを取り上げてるじゃないですか。
「スマホアプリのQRコードでコンビニでも屋台でも支払いができるので、中国人は現金を持ち歩かなくなっている」とか
「街中にはシェアサイクルがあふれていて、スマホでQRコードをスキャンするだけで簡単に使えて、移動がすごく便利になった」とか。
現金嫌い&便利でラクなの大好きな私としては、もう気になると実際に試してみたくてしょうがない。
というわけで、嫌がる友達を説き伏せて、野郎二人で上海へ旅立った。
だって、クレジットカードのVISAやMasterが基本的に使えない(外国人向けホテルとか空港はOK)んだよ、あの国。
その代わり、中国で使えるクレジットカードは中国独自の「ユニオンペイ(銀聯カード)」。その隙間をスマホ決済が埋めている感じ。
そのQRコードを使ったスマホ決済にしても、基本的には中国国内に銀行口座を持っていることが必要、、、って旅行客には無理じゃね?
しかし、この現代社会でいまさら現金だなんて面倒くせえ!デジタル決済最強!
なんとか抜け道はないのか、といろいろ調べて頑張った結果、以下の「ツール」を手に入れた。
【スマホ決済サービス】→「微信支付(WeChat Pay)」
中国国内に銀行口座がなくても口座を開設OK。チャージは香港の代行業者経由でやった。(気にる人はググって)
※もう一つのスマホ決済サービスである「支付宝(Alipey)」は、中国の銀行口座がないとダメでした。
日本のクレジットカード会社(クレディセゾン)が発行する旅行者向けのプリペイド・クレジットカード。
こうした有力な武器を携え、勇者(?)2人は上海へと旅立った。
===1日目===
空港に到着。
友は、空港内の両替所で1万円を人民元に両替。人民元をゲット。
俺は、空港内のATMでクレジットカードで人民元を引き出そうとするが、何度やっても、また別のカードを試しても、エラーでダメ。一人旅だったら焦るとこだけど、とりあえず人民元を友だちから借りる。現金最強。
空港からリニアモーターカー&地下鉄で上海中心部へと向かうべく、リニアの窓口で交通系ICカードを買う。
「銀聯カード」のステッカーが貼ってあるので使おうとしたら「ごめんね、現金だけ!」だってさ、、、またしても友達から人民元を借りる。
銀聯カードが使えるのはリニアの乗車券だけで、ICカードの購入はキャッシュオンリーっぽい。
早速クレジットカードでキャッシングを試すと、今度は無事に引き出せた。人民元ゲット!
外資系ホテルだけあって、Visa / Master カードOKでした。JCBはダメだったけど。
QRコードをかざしてる人がいたので「お、WeChat Pay使える!?」と思ったが、Alipayだけだった。
おとなしく現金で払う。
Alipayのステッカーしか貼ってなかったので念のため確認したけど、やはりWeChat Payは対応していないとのこと。
その代わり、銀聯カードはOKだというので、カードで払ってみる。ようやくキャッシュレスで支払!
カードの暗証番号を入力した上に、伝票にサインまでするという、安心だけど面倒くさい手順だった。不正利用防止?
===2日目===
お支払は現金で!
こちらもAlipayのみ対応でWechat Payは不可。お支払は現金で!
業界2番手のWechat Payは対応してない店が多いみたい。(特に老舗は)
喉が渇いたので、商業ビル内のフードコートでフルーツジュースを飲む。
店員に指差しで「Wechat Payで!」と伝えてから、レジ横のQRコードをアプリで読み込み、自分で金額を入力して支払い完了。
やっとQRコードで支払えた、、、
上海市内の地下鉄やフェリーに乗る。交通系ICカードでピピッとお支払。
自動改札だけど、自動扉じゃなくて回転棒(?)を一人ずつ回して通過するタイプ。
あと、地下鉄の改札口には必ずセキュリティーチェックがあって、大きな荷物(スーツケース)はすべてX線チェックされる。
日本が安全すぎるのか、中国が疑い深すぎるのか、よくわからなくなる。
スマホ画面に表示させたWechat Payのバーコードをコンビニ店員がレジのバーコードリーダーで読み込むだけで支払い完了。
これはラク。日本のコンビニで「Suicaで!」と言って支払うのと同じ感覚。
大手チェーン店の対応が進んでいるのは、日本も中国も同じなのね。
さすが観光客向けの殿様商売。レジのお姉ちゃんもやる気なさそうだったし。
===3日目===
歩いてみた範囲だと、地元民向けの屋台なWeChat PayのQRコードを貼っている店が多かった気がする。
みんながみんなQRコードでキャッシュレス、というわけでもなさそう。
空港で昼食。
だけど悔しい(?)のでWeChat Payで払ってみる。POSレジでスマホ画面のバーコードを読み込んで支払い完了。
アプリ内に店名や金額など支払いの記録がいちいち残るので、証拠や記録を残すには便利かも。
===結論===
いろいろ準備したのに「ツール」の出番が少なくて残念でした。
地元民向けのお店ならもっとWeChat Payの出番があったかもしれないけど、こっちは観光客で、地元民じゃないからねぇ〜
俺もちょっと期待しすぎた部分があるし、実際に現地に行ってみて「こんなもんか」とわかったのも良い経験だったかなと。
2
2日目 午前
ホテルの朝食の後、午前のおやつの蛋餅を食い、猫の村 猴硐→九份に向かうことにした。
まず地下鉄での行き先は台北車站(セントラルステーション)だ。
着いたら、駅周辺を散策する事にした。
すぐ近くに市場があり、その中ではここでも屋台的なものがあった。
台北では其処彼処で料理をして、其処彼処で誰かが何かを食っている。
市場を出ると小雨が降って来たので、近くにあった美術館に入ることにした。
美術館はひんやりして心地いい。
照明を落とした展示室では、赤と青の幻想的な浜辺で艶めかしく肌をさすり合う男2人と、それを覗く小太りな水兵の映像作品が放映されていて、よくわからないけど南国を感じた。
勝手な印象だけど、中華圏の現代アートは男の性を描いたものが多い気がする。
美術館をでたら、むしろ雨は強くなっていたが、3分もしないうちに止んで、強い日差しが古式ゆかしい建築様式の美術館を照らしてきた。
きっと今日もまだまだ暑くなるんだろう。
2日目 午後
台北車站に戻り、台鐵で猫の村として名高い猴硐に向かう。
この途上でも旅の目的の一つがあった。
台鐵弁当だ。
台湾鉄道には日本統治時代からの伝統で駅弁があるそうで、これは蚵仔煎と並んで是非食べなくてはいけないものだった。
どこで売っているのかわからず、改札を通ると、改札のすぐ脇に売店があり、そのまえの待合所で、老若男女が弁当をガツガツ食っていた。
きっと、現地人も食うために生きているし、旅行者もここに何かしら食いにきているに違いない。
排骨(スペアリブ)弁当がイチオシのようだったが、暑さにやられたのか、少し重い気がして、なんだかわからない別の弁当を頼んだ。
でてきたのは、角煮弁当だった。
温かく、蕩けるように柔らかい角煮を口に含んだ瞬間、思わず「うまい」と呟いた。
台北の食い物は、不味いものこそなく、むしろ多分ずっと食べても嫌になる事は無いだろうと思うくらいには美味いが、「びっくりするほど」とまではいかなかった。
しかし、別に飯屋でも屋台でもなんでもない、駅の待合所で、遂に美味くてびっくりするものに出会った。
台鐵を乗り継ぎやがて猴硐に着くと、ホームには猫ならぬ、猫耳のついた麦わら帽子を被ったお嬢さんがいた。
ここに来る人は、自らも猫になって来るらしい。
改札を出たらさぞかし猫だらけなのだろうと思ったら、改札を潜る前にすでに1匹、窓際で寝息を立てている。
一枚写真に収めて改札を通ると、其処彼処に猫が。
観光客にすっかり慣れているのか、どいつもこいつも写真を取られようが撫でられようがどこふく風。南国は猫も呑気なもんだ。
カフェに入って一息つく事にした。
大きなテーブルでアイスコーヒーを飲んでいると、4人客が入ってきて、マスターが「席をかわってくれないか?」
いいよ、と窓際席に行くと、椅子の上に寝息を立てた白猫が。
と、少しすると、不意に便意をもよおしてきた。「やっぱエリーさんの言った通りだったかな?」とも思ったが、一昨日の飛行機から寝不足気味ではあったし、正直台北の食に関しては衛生的に完璧といったものは少なかったので、何が原因か特定が難しい。
そんなに深刻な不調でもなかったので、トイレを借りて用を足し、「もっとまずくなったらその時は台北に引き返そう」位で、旅程を続ける事にした。
お土産の猫型パイナップルケーキを買うため、また筆談メモを描いていると、ブレスレットが何処かに行ってしまった事に気付いた。
頻繁にカバンに手を突っ込んでいるうちに外れてしまったのだろう。
少し探したが見つからない。
そうこうしているうちに雨が降ってきたこともあって、諦めて駅舎に向かう事にした。
「山の天気は変わりやすい!」
猫型パイナップルケーキを売っているお土産屋さんのおばさんは日本語が堪能で、結果としてメモは無駄だった。
目当ての品も手に入ったので、駅前を散策していると、「ブーーーーン」という音。
猫の写真を撮りきにて、実に珍しいものをカメラに収めることができた。
まだ日は高い。エリーさんのオススメに従って、猴硐から遠く無い、十分の瀑布を見る事にした。
十分駅に着いたは良いが、急に決めて下調べがないので、滝までの行き方が分からない。
とりあえず人並みに従って歩くと、沢山の人がいろんな国の言葉で天燈を空に飛ばしていた。
十分は、色々な願いが書かれた天燈が宙を舞う事でも有名な村だ。
天燈の翔ぶ界隈を過ぎれば、川沿いの通りに出た。
さあどうしよう。
これに乗れば確実だ。
メモに滝の絵と「十分瀑布」と書いて、運転手のオッチャンに見せる。
すると、呆れたような顔で「歩いた方が早いよ」
そうなのか。
ワンメーターでも乗せて、良い加減な値段でもふっかけりゃ稼げるだろうに、正直というか商売っ気が無いというか。
でもよくよく考えれば、そんな客を乗せるより、ここから直接九份や台北に行く客を待った方が良いのかもしれない。
オッチャンが指差す方向にしばらく歩くと、「十分瀑布公園」に到達した。
渓谷にかかる吊り橋を2つ渡ると、遂に大瀑布が見えてきた。
滝の飛沫と折から降ってきた小雨であたりはビショビショ。
傘をさしてカメラを構える訳にもいかないが、幸い雨ガッパを持ってきていた。
用意周到。エリーさん、そんなに迂闊な男でも無いんだぜ。
飛沫と小雨に濡れながら、十分の瀑布をカメラに収めることが出来た。
さあ九份だ。
2日目 夕方
十分から九份最寄り駅の瑞芳に向かう車内、向かいに座っていた女性2人の親子連れ、娘さんの方が騒ぎ出した。
言葉を聞くと韓国からきたようで、どうもこの列車が瑞芳に留まるかどうかがどうしても気になるらしい。
手元にスマホがあるので調べれば一発なのだが、なぜか地図アプリなどを見ていて要領をえない。
英語でお互い話そうとするも伝わらない。
お姉さんが先程の女の子に聞いた。「あなたは何処から来たの?」「I'm chainese.」大陸の人だろうか?
「ここに日本人もいますよ」シャイな日本人らしく、心の中だけで言った。
2日目 夜
瑞芳に着く頃にはすっかり日も落ちて、九份観光には絶好の時間帯だ。
駅前で張っていた兄ちゃんに「九份」伝えると、すぐに車を紹介してくれる。
タクシーのオッチャンに行き先を伝えると、出発進行。
しばらくすると九份老街に到着した。
中国語は発音がダメ、英語も中学生レベル、日本語だって怪しい。
台湾は人気の観光地だから日本人が沢山いると思ったら、これが意外と会わないもので、むしろ白人の方がよく見かける位だったが、ここ九份ではちょっと歩くとすぐ日本語が聞こえる。
しかし、良い加減、歩き通しで疲れてきて、少し具合も悪くなってきた。
脱水症状かな。
九份ではお茶でも飲もうかと思っていたのだが、人ですごいし、都合よく茶藝館も見つからない。
写真も撮ったし、もう切り上げようか。
ふと茶器の店が目に入ったので入ってみると、幸運な事に、茶藝館が併設だった。
茶藝館では店員さんがお茶の淹れ方を流暢な日本語で説明してくれる。
赤く光る街を見下ろして、ゆっくり金萱茶を飲んでいると、果たして大学生か若手社会人と思しき兄ちゃん3人連れが、賑やかにやって来て、日本語で高山烏龍茶とお茶菓子を頼んでいた。
諦めかけていた目的が果たせたので、会計の際に店員さんに伝えようと思い、「旅行の目的の一つが九份でお茶を飲む事だったんです。」と言ったが、さすがに日本語で複雑な言葉は伝わらないようだった。
説明の日本語が余りに流暢だったので油断したが、あれは決まり文句なのかも知れない。
「最高だ。」
「謝謝!」
台湾に行って来た。
一人での海外旅行は初めてだ。
台湾であった事、感じた事つらつらと書く事にする。
長いし、起こった順に書いていて、特に脈絡もないので、ドラマは期待しないで欲しい。
取り留めない旅行記だ。
もし文書の中で一文でも、行ってない人の興味を唆れたり、行った事のある人に「あ〜、あるある」って思ってもらえたら嬉しい。
出発前
そもそもなぜ台湾に行こうと思ったかというと、少し前にちょっと凹むを事があり、いつまでも気に病んでも仕方ないし、何か面白い、自分の興味を引かれる事がないかなぁなんて考えてたところ、「そういえば、台湾料理で気になってるものがあるんだけど、実物を食べた事がないんだよなぁ」と思い出し、休暇の予定も決まってなかった事もあって、「じゃあせっかくだから行ってみよう」となった訳である。
初めてなので、ツアーを予約して、飛行機とホテルの世話だけをして貰うつもりだった。
いざ行くと決まれば、何より問題なのは言葉で、元々日本でもコミュ障気味なのに、別の言葉が話されている国で過ごすのは甚だ不安だった。
でも出発当日が来て、フライトをまつ夜の羽田空港国際線ターミナルで、簡単な中国語を暗記していてた時にふと気付いた。
そうだ、俺、イラスト描けるじゃん。
言葉の通じない国に行くんだ、使えるスキルは何でも使わないと。
午前4:50、タイガーエアに乗り込んだ。
ツアーなので、自分の他にも出発する日本人がいるかと思ったが、日本人は少数派のようだった。
ちょっと不思議に思ったのは、機内の台湾人の男性はほぼメガネ。
なんでどいつもこいつも目が悪いんだ。
後から更に不思議だったのは、台北の地に着くと男子メガネ率がむしろ低いのだ。
台湾人は飛行機に乗る時だけメガネをかける決まりでもあるのか?
1
1日目 午前
LCCの狭いシートで変な姿勢に耐えながら3時間のフライトを終え、朝の桃園空港に降り立った。
空港でキョロキョロしてると、いきなり兄ちゃんに現地の言葉で話しかけられた。
バス?とか言ってたので、行き先に迷ったと思われたらしい。
一瞬どう答えていいか迷ったけど、オレンジのベストを着てゲートのすぐそばに立っている女性を指差し、「大丈夫」と言うふうに手を振ったら、彼は「なんだ」という顔をした。
あ、言わなきゃ。
「謝謝」
実はツアーガイドはすぐに見つけていたのだけど、他のツアー参加者が集まってから声をかけようと思っていた。
しかし、誰も集まる気配がない。
機内に日本人が少ない筈だよ。
「すいません」と日本語で言うと、ちょっと訛った日本語で「どこにいたの?すぐに声かけてよ〜」と笑顔で言われた。
より覚えやすくする為に、勝手に「エリーさん」と呼ぶ事にした。ちょっと伸ばしただけだから大きく違わないだろう。
ホテルに向かうミニバンでエリーさんに「何かみたいものある?」と聞かれたので、「九份に行きたい」というと、「どう行くか調べてますか?」
「ざっくり」と答えると、「ざっくりじゃダメよ!」とひどく呆れられた。
エリーさん曰く、九份は凄く人気、今は祝日で台湾人も行くから人でごった返している、行くなら早くいけ、と。
さらにはついでに十分も行くべきで、こんなこんなこんなツアーがあって・・・と説明が止まらない。
「実は蚵仔煎と肉圓を食べに来た。あとお茶も買う予定」と言いうと、彼女は「それだけ?」とまたもや呆れ顔で言った。
「それだけじゃ量が少ないよ!」
さらっと書いているが、この会話の中で、エリーさんは料理の名前を何度も聞き返している。
曰く、「発音がメチャクチャだから何言ってるのかわかんないよ!」
日本人とは随分テイストの違う接客なので思わず笑ってしまった。
夜市にも詳しいエリーさんによると、蚵仔煎の様な夜市料理は行列の店で食べるべきで、それは味の問題というより、回転の早い店の方が素材が新鮮なので、当たる事が少ないからであるとの事だった。
台湾人がよく行列するのは、そういう理由もあったのか。なるほど。
エリーさんの勢いに呑まれかかってたけど、会話が少し止まって、ふと窓の外から街を見れば、台北市は建物が密集しているのに気付く。
その中にセブンイレブン。
漢字もコンビニも人の背格好も一緒なのに、行き交う人は全然別の言葉を話している。
それは不思議な感じだ、と言おうかと思ったけど、それを言うとエリーさんが凄いエネルギーで何かの説明をしそうなので言わないでおいた。
ホテルに着いたらチェックインの15:00まで、荷物を預けて自由観光。
エリーさんは、台湾での見所と注意をまくしたてたあと「わからないことがあったらLineで連絡して!」と事細かに連絡方法を教えてくれた。
「あと折りたたみ傘を持って行って!今の台湾は天気が変わりやすい!」
どうやら手が届く限りは面倒を見ないと気が済まないらしい。
台湾人は親日とよく聞くが、接した感じでは、どうもナショナリズムの問題ではなく、何か人間が親切というか、お節介焼きであるように感じた。
エリーさんと別れてしばらく歩くと、南国の陽射しの下、台湾国旗がはためいている。
そういやエリーさんに「暑いな、さすが南国」と言うと「ここは南国に入らないよ!台南の方が亜熱帯!」って言ってたっけ。
すぐに暑さに耐えかねて、冷房の効いてそうな店に飛び込んだ。台湾で食べたかったものの一つ、豆花を食べていると、店内ラジオからはB'zが流れて来た。
細かい注文が出来ないので、かき氷とピーナッツの甘煮だけをトッピングしてもらった豆花はとてもアッサリしていた。
大通りで信号が青に変わるたび、びっくりするくらいのライダーが駆け抜けて行く。
この台湾的光景を収めようと交差点の歩道でカメラを構えたら、後ろから「前方!」という様な声をかけられた。
「前危ないよ」とでも言われたのだろうか?ひょっとしたらもっと荒っぽい表現なのかもしれない。
台湾人は親切だけど直接的でもある。
1日目 午後
ホテルのチェックインの15:00にはまだ間があったが、台北は午後になって更に気温が上がって来た。
本来は2日目の午前にこなす予定だった、台湾茶の買い出しを前倒す事にした。
エリーさん曰く、祝日の台湾人は勤勉では無いらしく昼頃にようやく起き出すとの事だったので、一抹の不安を抱えてはいたが、しばらく歩くと、お茶のいい香りが漂って来た。
通りに面した倉庫の様な店。
林華泰茶行。
上質なお茶が卸値で買えるとの事で、予め来ると決めていた店だった。
実際に来て見ると、その倉庫の様な空間に微かに漂う不思議で素敵な香りに心が踊る。
ただ、少し計算が狂ったのは、店が思った以上に小ぢんまりとしているし、本来は問屋なので、店員もぶっきら棒。
タンクトップから腹を放り出したオッさんが茶葉のチェックなどしていて、ゆっくり見るのは場違いだった。
そこでは吟味しながら4種類買う予定だったけど、実は到着直後の免税店で、エリーさんの勢いに押されてすでに高山茶を1つ買っていたので、3種類にした。
金萱
蜜香紅茶
20代とおぼしきにいちゃんに、それぞれ「1/4斤」とメモして伝えると、「150?1300元」とぶっきら棒に返して来る。
台湾の店員さんは人がよく、自分の言葉が変でも何とか必死にコミニュケーションを取ろうとしてくれていて、それが返って不甲斐なく、少し凹んでもいたのだけど、さすが問屋のにいちゃんにそんな忖度は無い。
一杯の茶のイラストと
「喜歓的香味(とても好きな薫りです)」
「謝謝。」にいちゃんは微笑んで言った。
初めてエリーさん以外の台湾人とちゃんとコミニュケーションが取れたと思った。
昨日から大して寝ずに動き回ってるので、良い加減疲れて来たけど、ホテルのチェックインにはそれでもまだ時間がある。
台北101に向かう事にした。
地下鉄にのっていたら、博愛席(日本でいうところの優先席)に座ってたばあさまが、乳幼児を抱いている母親に気付いて、手招きして席を譲っていた。
台湾人はほんとうに人が良い。
うっかり降りる駅を間違えて、次の電車を待っていたら、地下鉄のホームでロードバイクを押す人がいた。
曰く、あんな古くさい台湾ではなく、もっと近代的な今の台湾を見てくれ。
でも、実際歩いてみると、やはり台北の街は自分がイメージするアジアのエネルギーとノスタルジーに溢れている。
そうかと思えば、台北101は東京で言うところの押上のソラマチの様に、周囲から浮いて急に出現した近代モールだった。
その地にはその地の食い物が有る。
乾麺のコーナーで、刀削麺と同じ棚に讃岐うどんが並んでるのには何だか笑った。
大して腹も減ってなかったけど、疲れを癒す意味で、ここのフードコートでガソリン補給をする事にした。
加油、俺。
頼んだのは排骨と魯肉飯のセットで排骨には八角の強い風味が有る。
これが中華な味だ。
魯肉飯をかっ込んでふと顔を上げると、半袖シャツを着た対面のにいちゃんの袖から綺麗な花柄が覗いていた。
そういえば林華泰茶行に行きすがら、通りかかった裏路地でも、書き描けの紋紋を背負ったおっちゃんが上半身裸で何かを食っていた。
デパ地下と紋紋に満足したので、人でごった返した展望台には登らなかった。
1日目 夕方〜夜
やっとホテルにチェックインできて、シャワーも浴びてさっぱりできた。
どこで何を食うかは決まっている。
寧夏夜市で蚵仔煎を食べるのだ。
実はエリーさんに、この暑くて食品が傷みやすい時期に牡蠣を食べるのは勧めないと止められていた。
「私たち台湾の人間は胃が大概のものに慣れている。でもあなたたちは違うでしょ」と。
一理あるんだろう。
でもこの旅行の重要な目的の一つが本物の蚵仔煎を食べて、どういうものか知る事だったのだ。これはマストなのだ。
日が落ちて、明かりが灯った台北の街。
道中驚いたのは、街中に野良犬がいた事。
少し遠巻きにしてる人もいたが、同時に野良犬を気にするふうでも無く、すぐ脇で座ってなんか食ってるおっちゃんもいて、日本ではもうない風景が日常なんだなぁと驚いたりもした。
日本で伝え聞く喧噪はちょっと盛ってるんじゃないかなんて疑っていたが、実際に行くと日本の縁日以上の人、人、人。
食習慣が全然違うのを肌で感じる。
夜市を一回りすると、一番行列のできてる店がわかった。
ここに決めた。
朝にエリーさんに酷評された付け焼き刃の台湾語は捨てて、筆談だ。
蚵仔煎を描いたメモを見せて注文する。
やがて店内に通されて、目当ての品が運ばれて来た。
おお、これが蚵仔煎か。
まず写真を一枚。
そして口に運ぶ。
プルプルしている!台湾風にいうとQQだ。
牡蠣オムレツと言いながら、片栗粉ような生地の方が主で、それに卵が絡み、その中に青菜と小粒の牡蠣が旨味を添えていた。
かかっているタレは甘酢か。テーブルに置いてある辛味噌を添えると更に風味が増す。
エリーさんの忠告は忘れてないが、ひょっとしたらヤバいものを食べているのかも知れないというスリルもまたスパイスのようなものだった。
「很好吃!」メモを見せると、店員のお姉さんはサムズアップした。
トルコ人の方々が営むお店もあれば、トルコ国籍クルド人の方々の経営店もあり、
はたまた、トルコとはまったく関係の無い人々が経営している店もある(ような気がする)。
祭りやイベントの夜店でも見かけるし、屋台村のキッチンカーでも見かけたりする。
結構目に見えて増えているけど、これって美味しいのか?
正直なところ、お肉は見た目ほどジューシィではなく、乾いた印象で、やっぱり臭いが強い。
ケバブ店に洋服店やカバン店が隣接していると、商品に臭いがついていそうなので買わないし、売り上げも上がらないだろう。
家系らーめん店の強とんこつ臭の近隣に、アパレルはそうそう見かけない。
でも、何故かケバブ店はお構いなし(かどうかわからないけれど)に隣接しているのね。
ケバブは強い臭いの割りにあっさりというか、味に物足りなさをどうしても感じてしまう。
テイクアウトできて食べ歩きできて、外国の食べ物で、という共通点では
メキシコのブリトーがあるが、それと比較してみると、ブリトーはとても美味しい。
知っている限り、ほとんどのメキシコ料理店の味は美味しいし、ブリトーは美味しい。
ついでにいうと本場メキシコのそれらもおいしい。
東京では、ブリトー等は、ケバブの倍以上の値段設定がされているから、ブリトーよりケバブの方が断然コスパはいい。
チープな魅力なら別の食べ物でいい。肉まん(豚まん)とか焼小籠包とか、もっと安くて美味しいものがいろいろあるね。
で、やっぱりケバブについては「美味しいのかなぁ、これって」と食べながら思ってしまう。
味も臭いも、どうしても日本人に合うとか思えないし、ウケているとは思えない。
お店は増えているし、24時間営業で頑張っていたりするお店や、毎日通る道で声をかけてくれる店員さんを見かけると、
少し前に、子どもたちの声が騒がしいから保育園の設置に激しく反対するという住民運動があった。
自分は小学生の子どもがいて、週末の野球に一緒についていっているのだけど、練習をする学校が住宅街に隣接しているということもあり、音には結構気を使っている。というのも、数年前に(私達家族が参加する前に)チームの方に苦情があったそうなのだ。練習をする子どもの声がうるさいと。それで、練習は10時までは大きな声を出さずにやらないといけない。
記事を読んで、たしかに地域住民の顔を知らないなと思った。知らないことにより、相手が匿名化、具体的な顔が思い浮かばない「地域住民」というラベルになってしまっている。逆もまた然りで、相手からすると我々は「少年野球チーム」というラベルで認識されているということになるのだろう。具体的な顔が思い浮かばないと、双方の思いはすれ違うし、意見も過激になっていく。
小学校のグラウンドが使えない時に、行政の管理するグラウンドを借りて練習したことがあった。
立派なグラウンドだったが、これもまた住宅街に隣接していた。さすがに野球専用のグラウンドなので、声を出しても良いだろうと、大きな声を出させて練習していたら、グラウンド隣のアパートからおじさんが出てきて「年寄りが寝ている」「大きな声を出さないでくれ」「ここは声を出してはいけない場所だ」とクレームをつけられた。こっちはお金を払ってグラウンドを借りているわけで、グラウンドで声を出してはいけないという話は聞いていない。多少の押し問答になったが、結局こちらが折れることになった。こちらはグラウンドを利用する人が、そのときどきで変わるので、地域住民との交流とかは望めない。どちらかが折れるしか無い。住民が年をとることで、もともと気にならなかった音が気になり始めるということもありそうだ。
また別の話になるが、夏に地域のお祭を小学校のグラウンドでやっている。
まさしく地域住民が集まり、屋台をだし、ステージ上ではマジックやバンド演奏などの出し物をやる、わりと盛大なイベントだ。
昨年、ステージ上でのカラオケの最中に、警察がやってきて、お祭りを管理している地域の重鎮と会話をしていた。あとで聞いたところ、学校のとなりのマンションの住人から警察に通報があったそうだ。うるさいと。まさか地域住民のお祭りに対して、住民が警察に通報するとは思わなかった。
すごい時代になっている気がする。
あとで追加された屋根なんだけど
ドーム球場のこけら落としでお馴染みのジアルフィー兄さんたちが
まあ、いまはお察しの通り、
無理してでも行くべきよね。
無理矢理でも行けばよかったわと後悔先に立たず後の祭りよね。
みんなも後悔しない夏を、
なんてね。
もう9月だけど。
ヘビーローテーションでかかるから、
セプレンバーな気分を一気にかき立ててくれるわよね。
ラブの所に線を引いて返すわ。
セプテンバーと言えば
それも楽しみね!
焼き秋刀魚を思い出すわ。
しみじみ呑みたいわね。
だけど残念なことに
フルーツはあるというのにね。
うふふ。
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
「気持ち悪いから嫌」なんであって「気持ち悪ければ排除していい」って理屈だよな
じゃあどうすりゃいいのかっていうと、それが許されない空気を作るしかない
これに至る道は今適当に考えたところ2つほどある
女性やLGBTに対する差別のように、お偉いさんにお願いしてなんとかしてもらうというのが王道だ
また彼らに向けたサービスを展開するという、商業主義からのアプローチも有効だろう
ただ刺青に関しては、正直このルートは厳しいと言わざるを得ない
生まれつきでもなければ刺青の人を守ったところでポリコレボーナスが入るわけでもなく、
刺青フレンドリーを訴えたところで他の客がビビっていなくなってしまえば無意味だからだ
刺青差別らしきものを見かけたら、とにかく刺青の人が団結してネットで雑に炎上させる
事実オタクも、コミケで自分らを馬鹿にしてきたホットドッグ屋台のバイトとか、
そういった輩を過剰防衛的に攻撃しながら今の地位を築いていったわけだ
言っておくがポリコレなんぞに保護者面されるいわれは何ひとつない
「“恋ダンス”動画削除を」 星野源が所属するレコード会社が要請、9月以降は削除手続き
一世を風靡したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のEDテーマ「恋」を使用した恋ダンス動画が削除されるらしい。
日本人のみならずアメリカ大使館職員も動画投稿する程流行っていて、正に大ブーム!という感じだったけれども、どうやらドラマ放映期間だけビクターが「見逃して」いてくれただけで、ドラマが終わって約1年経った今、著作権を理由に動画の削除要請を行っていくとの事。
今回の騒動を見て、私が学生時代に感じた海外における日本ドラマ・アジアドラマ(特に韓国)の普及の仕方と著作権の問題についてちょっと述べさせてほしい。
小学3年生~高校卒業まで某東南アジアのインターナショナルスクールに通っていた。
住んでいたのはいわゆる発展途上国だったけれども、インターという事で生徒のほとんどが先進国出身、または発展途上国のエリート一家だった。(物価が安かったのでそこまで裕福でなくても先進国出身ならなんとかインターに通えた)一歩外に出ると発展途上国の一般的な人が通う市場なんかにも足を運べる環境。大学3年生でアメリカに交換留学もして、まあインター通っていたので英語は特に問題もなく現地の友達もでき、友達の国籍のばらつきとか考えて多分(欧米とかアジアだけに偏りすぎてはない目で)日本ドラマ愛好家について少しは語れると思う。
ただ、私はエンタメ関係の仕事をしている訳でもないし、著作権の専門家でもない。
インターに通っていたのだって10年程前。アメリカも4年前で今とは事情も違うかもしれないし、あくまで「学生だった頃の私」が感じた「海外から見たクールジャパンおよびアジアエンタメ」でしかない事は了承してほしい。あとネットでお隣の国の話題だすと荒れそうだけど、どっちが優れてる・劣ってるじゃなくて、お互い見習うとこあるよねって感じだって事を先に言っておきたいし、人種差別的なコメントをする人に対しては一切反応しません。(実際、韓国エンタメも面白いしね。最近だとコクソンよかったよ)
海外で日本のドラマを観る人って私から見ると3種類タイプがいて
①漫画・アニメが好きなのでその延長線で日本のドラマも観る
②アジア系なので、流行っている海外ドラマ(=欧米ドラマ)にイマイチ親近感を覚えられず同じアジア系のドラマとして日本ドラマに行きつく
③母国・海外問わず色んなドラマを観る
ここから見てわかる通り、入り口がアニメでもない限り海外の日本ドラマ愛好家って韓国ドラマのファン層と被っている。(詳しくない人以外だと東アジアひとくくり。日本人が白人を見て「アメリカ人!」っていうのと同じような感じ。)
そして、こういう人達がどこからアジア系ドラマに接触するかって言うとほとんどが違法DL、または違法DVD屋さん。
私の家の近くには違法DVDを売っている屋台があって、様々な国のドラマ・映画DVDが売っていた。特に買っていたわけでもないけれども近所のスーパーに向かう近道沿いだったのでたまに近くを通る。
某国に行ったすぐの頃はまだ日本のエンタメ産業に力があったので、面白いアジア系ドラマ=ジャパニーズみたいな認識だった。東アジア系ルックスである私達家族が屋台を通ると必ず「Japanese Dorama!」(日本人にもわかりやすいようにドラマを日本語発音してくれる笑)と声がかかる。
慣れてる店員さんだと日本人韓国人見分けて韓国人にはコリアンを勧めていたけれども基本はジャパニーズ。中韓のお客さんも日本のドラマが嫌いな人は少なかったし(少なくとも海外に出て来れるような教育レベルだと反日の人は少ない)、面白いから勧めておいて損はないだろ、的な感じ。この頃の日本ドラマだとフードファイトとかごくせんとか人気だったかな。あと古いけど中国系に東京ラブストーリーは鉄板だった。
(中華系は見分けるの難しかったみたいだったけど。そもそも北京語・広東語聞き分けるのが素人には難しいし、北京語話してたからと中国ドラマを勧めてみたら台湾人で機嫌を概してしまったとか、そもそも現地に馴染んだ華僑なので中華系ドラマに興味がないって人もいたので)
ところが一時期からこうしたお店でJapanese Doramaを勧められる事が一切なくなってしまう。時期としては多分冬のソナタがでてきた数年後くらいだったと思う。
別にその頃から急に日本ドラマの質が下がったとかじゃない。(冬のソナタ以降韓国ドラマの質が上がったっていうのはあると思うけど)
理由は明快で、その頃から日本のドラマのDVDの規制が激しくなって、DVDに焼くのが難しくなったから。
結果DVD屋さんのメイン商材は韓国ドラマ中心となっていった。
アジア系ドラマ観てみたいけど何から観ればいいのかわからないって人は、そういったDVD屋さんに行って店員さんにお勧めを聞くんだよね。
店員さんも商売なので持っている商品の中から勧めるしかない。ドラマを気にいってくれた人がいたらじゃあ同じ俳優さんがでてるこのドラマは…とか同じ雰囲気のドラマだったらこんなのもあるよって。
あるもの勝負なので売れるのは韓国ドラマ。人間やっぱり長く観てると愛着が湧いたりなじんできたリする訳で、普段から韓国ドラマを観てる人間はやっぱり日本のドラマよりもそっちを選んじゃう傾向がある。こうした人達が周りの友人に勧めて口コミで広がる。日本のドラマが売っていないので日本人及び純粋な日本ドラマファンはこうした屋台に行かなくなってさらに韓国ドラマが増えていく、というループ。
アジア系ドラマ専門の人以外も例えばハリウッド映画のDVDを探しに行ったらたまたま面白そうだったし(違法なので)安いからという理由で日本ドラマを観る機会がなくなっていく。
で、これって同じ現象がインターネットの違法DLでも起きていて。同時期から日本のドラマを追いかけるにはものすごい苦労をして違法UPされた動画に辿りつかなきゃいけなくなっていたらしい。私は運よく親戚がDVD録画したものを日本から送ってきたりしてくれていたが、そういうツテがなく、日本語ができない人は日本で放送された直後にファンが字幕を付け、数時間でそれが消される前に観るしかない。
そこまでして日本のドラマを観るか?ってなるとじゃあ韓国ドラマでいいやってなってしまう。特にさっき言った日本ドラマを観ている人間のタイプのうち②の人なんかは日本ドラマが好き!という訳でもなくアジア系ドラマで面白いのを探しているだけなので、探しやすい韓国のを…となる。
著作権的にどうなんだ?!って声がかかるのもわかるし、個人的に今オタクをやっていてブルーレイとか買っている私から見ても違法視聴は許されないと思う。
ただ実際、口コミでってマニアから始まるので、例え違法であっても露出が多いのって確かに有利だ。
こんな話がある。
私が学生の頃、涼宮ハルヒの憂鬱がインターのオタク仲間の間で流行っていた。確かその頃京都アニメーションかどこかの人が「海外でも受け入れられるとは思っていなかった」という旨の発言をしていたのを覚えている。萌えアニメが海外で流行った事はあまりなかったし、そもそも話の順を入れ替えて放送するっていうのも最初から原作ファンのみを狙い撃ちしていたかららしい。それが爆発的にヒットしたのは、その頃台頭してきたYoutubeでEDダンスが拡散され、オタク達がそれを真似た動画やパロった自作MADが話題になったから。(恋ダンスみたいだね!)今や海外のアニメファンの間でもKyo-aniって言えば通じる程のブランド力を持っているけれども、結局入口は(少なくとも私の周りでは)ネットでの違法視聴だったと思う。
今回の恋ダンス削除騒動を受けて高校までのインター生活+大学でのアメリカ留学で感じた「とにかく露出を増やす!」っていう点がやっぱり日本は遅れてるのかもしれないなって思ってしまった。The Melancholy of Suzumiya Haruhiみたいに恋ダンス経由で逃げ恥を知って、日本のドラマを観始める人だっているのになって。ビクターの言い分もわかるんだけど。
もちろん日本のエンタメ産業の人だってただ手をこまねいていただけではない。今はCrunchyrollで合法にアニメ配信をしたり民放も一週間以内だったらネットで番組が視聴できるようにしてたりする。でも結局その波に乗るのは韓国の方が上手かったかなって感じ。
アニメ除くと民法ドラマ・バラエティに英語字幕はついていないし、民放のネット配信って海外からだとアクセスできない事も多い。(韓国はArirangっていう英語字幕つきのケーブル番組とかある)
因みにアイドルとかでも同じ現象が起こっていて、アメリカで出会ったK-POPファンの友達は「昔はJ-POPを聞いていたけれどもYoutubeでフルであげてくれるとこが少なくてK-POPに移った。」と言っていた。今ほとんどの韓国アイドルが新曲をフルでネットにあげてるんだね…確認すると日本だとハロプロくらいかな…?LDHは日本の事務所の中ではかなり海外に目を向けてる感じはするけれどもやっぱりShort ver.しか上げていないし、坂道はMV集出してからShort ver.のみ。ジャニーズは基本的に全てアウト。例外的にAKBはフルで上げてるのもあるけど、あれは握手会ありきなのでカウントはしない方がいいのかもしれない。
あと、先に行っておくけどネットとか特にツイッターとかだと絵師の間で「欧米では文化にお金を払う土壌ができている!」みたいな事聞くけど、正直一般の人は正直そんな事全然ないよ。ちょっと前にイタリアのケーキ屋が「インスタで宣伝してやるからケーキを無料でよこせ!って客には何もだしません!」って表明して話題になってたの覚えてる方もいると思う。
個人レベルでも某アニメのDVDボックス欲しいっていうのに「え?ネットでただで観れるのに?」って返してきたの何人も欧米人いるからね。
実際にそれを仕事にしている人や趣味で漫画を描くような人だとその感覚理解してくれるけど、趣味で絵を描く(例えば同人誌を描くとか)ってのが割とアジア系に多いので日本人の他だと確率的に台湾・韓国人が多いかなって気はするけど。
何度も言うけど別に日本のエンタメコンテンツが弱いわけではない。「逃げ恥」始め今だって素晴らしいドラマ・映画が生み出され続けている。
中国人の友人は「日本ドラマ・映画の静かな感じはなかなか他の国ではだせない」と言ってるし、国内外問わず一番好きな映画は「桐島、部活やめるってよ」
アメリカ人の友人は「おくりびと」を絶賛していたし、フィリピン人の友人は「ホタルノヒカリ」の大ファンで一番好きな日本語は「ブチョー」。
でもこの人達って日本のエンタメ産業が強かった頃の日本のドラマを観て育っているからJapanese Doramaを観るという習慣ができている人々。上述した日本ドラマをよく見る外国人の中で②③の内、日本ドラマは面白いと知っているから、その中から自発的に面白いものお探してみようとした人々だ。で、入り口は違法視聴でもファンになった人達はきちんと公式のDVDなりサントラなりをネット販売を通じて買っている。
日本エンタメの露出が減っている中で、これから次の世代の日本ドラマファンをどう増やしていくのかってのはすごく問題になっていくと思う。この人達の何割かは母国のテレビ業界に入ってアジア系ドラマのバイヤーをするかもしれないし、Japanese Doramaを見ていた人なら放映権を買ってくれるかもしれない。
じゃあ①のアニメから入って日本ドラマも観るようになった人は?それはしばらく安泰なのではってなるけれども、冬のソナタ~今の韓国ドラマのレベルの上がり方を見てると、正直漫画なんかも追いつかれるんじゃないかなって思ってるんだよね。特に「紙の」漫画がどうしても重宝されがちな日本に対して、韓国漫画はWEBで攻めているという話も聞いた事あるし、割と面白いのもある。欧米人ってオタクとかエンタメ産業の人以外ネットで言われてる程文化にお金払わない。そうするとやっぱりただで読めるWEB漫画は強い。日本の漫画も最近はWEBで配信してるけど、それが「公式で」英語に訳されているか…もしないのならば非公式で訳されたものが黙認されているかってのはある。
どっちがいい悪いじゃなくて、お互い見習うところがあると思う。ただ、よく言われている事だけれども日本って宣伝が弱すぎるし、COOL JAPANとかいう前に、正直もう少しネットとかでの宣伝方法とか考えた方がいいんじゃないのかな。
終わり。