はてなキーワード: 敗戦処理とは
最初に"聲の形"を見た時に重なる部分が多くて具合が悪くなった。
昨日何度目かの視聴をした。
かなり醜い話と懺悔になるが思うことを書いていく。
なんというか、人間の記憶は主観的だし恣意的だ。見たいものを見たいようにしか見ていない。
ファクトはあるが、どう見えているかはみんなバラバラだし、昔の事ともなるとファクト自体もあやふやになる。
少しぼかして書いていることもある。
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クラスの中でも小柄だったが、テストは毎回100点、頭が切れて口喧嘩が強い、悪ガキで面白い遊びを思いつく。
何やっても要領が良い、どうするのが正解か知っていても大人に媚びるのが大嫌い。
喧嘩っ早くて体格が上だろうと年上だろうと取っ組み合いしてぶっ飛ばされたり怪我もしょっちゅうしていた。
私には2つ上の兄と3つ下の弟がいる。お陰で交友関係が広かった。
そうした背景もあってか小学校に入ってからずっと、誰に対しても物怖じせずにあれこれ言ってきた。先入観をあまり持たずに人と接してきた。
男の子、女の子、年上、年下、昼休みにドッチボールをする人、本が好きで静かな人、お金持ちの家の人、幼稚園上がりの人、保育園上がりの人、勉強が苦手な人、ゲームが好きな人、ゲームを買ってもらえない人、野球をやっている人、サッカーをやっている人、わがままな人、音読で閊える人、発達障害っぽい人、同学年の女の子全員からキモがられていた「小1の時に教室の真ん中で***を漏らした人」とも。
カーストのどのTierの人とも話せるのが私の強みだったし、(今思えばやりすぎているが)笑わせたり弄ったりできた。
小学校5年生の時だった、私のいた小学校では各学年に4クラスあって3年生と5年生でクラス替えが行われる。
5年生のクラスのメンバーには1年生の時からの友達も3年生からの友達も多く、割と見知った顔に囲まれ結構安心した事を覚えている。
登校班や子供会なんかが同グループだった友達が多かったこともかなり幸運だった。
いつだったか時期は詳しく覚えていないが何度目かの席替えの後、私の隣の席にはクラスの冴えない女の子がいた(以降Yさんと呼称する)
私が教科書を忘れて「見せて」と言った際だったか、消しゴムを忘れて「借して」と言った際だったか、あからさまな態度と嫌味をもって拒否された。
初めて同じクラスになった私とそのYさんの間が、構築前から突如として誰にも知られずぶち壊れて険悪になった。
とにかく”きっかけ”は存在した。それは本人の属性や変えようのない部分ではなく、本人の言動そのものに起因することだった。本当に瑣末な事だったが。
当時の私は、今よりもさらに「自分の損」に興味がなく、あけっぴろげの人間だったので、恥知らずでわがままこそ言えど、「消しゴムが無い」と言われれば、ちぎって半分あげたし「教科書忘れた」と言われれば、そのまま貸すような人間だった。
また、奔放なぶん蛮行を働いて教師たちの御用になる事や、真面目タイプの女の子のチクリポイント稼ぎの養分にされる事も多かった。
クラス替えをして、全然知らない、普段静かにしている、何の毒もなさそうな見た目の、ほとんど話をしたことが無いような人間からいきなり剥き出しの100%の敵意を出された事は私にとって苛立ちよりもまずはショックだった。そんなつっけんどんに拒絶されるものか?と思った。
多分Yさんも人付き合いがうまくなかったんだと今ならば思うし、人間の合う合わないはどうしようもない上に精神の未発達段階で大人の対応をできるわけがない。
もしかしたらどこかで知らないうちに嫌われることをしていたのかもしれない。
幼かった私は、Yさんから向けられた敵意を「あーなんか嫌われてるけどまぁいっか」とか「まぁそんなもんか」で処理することができなかった。
後にいじめと呼ばれるものになることの始まりは、あくまで個人間の諍いであった。
私はYさんの剥き出しの敵意に対して意地になって目に見える形で露骨に応答した。
給食の時間に同じ食器の運搬係になれば一人で給食室から食器を運んだし、Yさんが牛乳係の時には自分のぶんは自分で牛乳を配膳した。
大人であれば「なんやこいつ関わらんとこ」で済むような人間に対して、同じように敵意をむき出しにして徹底抗戦した。
当然相手も同じような態度を取り続けた。収束までずっと仲裁が入ることはなく、私とYさんの終わる事の無い喧嘩が始まった。
1人でやっているつもりでも教室内のピリついた空気は伝染する。
周囲が異変に気付き始める。
「何かあったの?」などと問われたことはなかった。当時の私はそう聞かれても、最初のきっかけをうまく言語化できなかったと思う。ただ「あいつはわけからないけどなんか自分のことを嫌っているからこちらも戦う」という態度だけは徹底して取り続けた。私はYさんのあだ名を命名した。キャッチーなあだ名で、「デブ」とかの悪口では無い。まだ私はこの後大事になると微塵も思っていなかった。
しばらくしてクラスの人間が真似をし始めた。地獄の始まりである。
子供は愚かだ。ストッパーが無ければ増長して行動はエスカレートする。みんながやっていると善悪の判断がつかないまま真似をする。
「仕掛けたのはあっちだ」とか「自分は嫌いな奴と1人で戦っていただけだ」と思っていたが、周囲がのってくると、自分もまたそれにつられて調子にのった。
「一緒にいじめよう」など口にせずとも、教室というフィールドの中で生じた歪みは波及していき、クラスメイトは不穏な空気を汲み取り同調していく。
当時意識していなかったが、不幸な事に自分にはそれだけの影響力があった。カースト上位に属するとはそういうことだった。アホアホが影響力を持つコミュニティは破滅に向かう。場面場面でお調子者キャラが目立とうとして度を超えてやりすぎる事があったが、私はそれを止めなかったし、時には一緒になって参加した。「結託して集団でいじめをしよう」などと言い出さなかったことだけは言えるが、言わなかっただけである。見えない鎖が教室に張り巡らされていた。
「〇〇菌」
誰が考えるのか、日本各地でいじめはなぜかいつもこの形に収束する。こうして個人間の喧嘩は、いつの間にか一見(というかどう見ても)私が主導したクラス全体のいじめの様相と化した。
ランダムにペアを組むワークではYさんはいつもあぶれ、男子はおろか女子も露骨に嫌がったし「Yさんの隣」や「Yさんを含む班」は席替えの度にハズレの席となった。いじられキャラは押し飛ばされてYさんとぶつけられるし、休み時間は「Y菌」で鬼ごっこが始まった。その頃には私がつけたあだ名は学年中に広まっていた。
愚かな私は、みんなが私の味方になった気がしていた。
今日の今日まで喧嘩の発端(前述)すら誰にも話した事がなかった。「弱者に一方的に」というつもりもなかった。私の中ではYさんが突如宣戦布告した戦争だった。
しかし結果としてやられたからやり返した「報復」という形をとって、一人の地味な女の子が得られるかもしれなかったささやかな小学校時代をぶち壊した。
わたしはその頃、一度受けた傷はオーバーキルで相手を倒しきるまで忘れない性格をしていた。一人で始めた戦いであって、自ら徒党を組むことはなかったが、加勢されることは私の正当性の現れな気がして拒否しなかった。その一方でこれは「いじめだ」とも頭のどこかでは認知していた。
私は私の始めた喧嘩に、意図せずともクラス全体が引きずられていっておかしくなっていく事を止められるほど精神が発達していなかった。
これは言い訳も虚しいほど完全にいじめだ。物理的な暴力や器物の損壊が伴わなかっただけだ。個人間の不仲から発展した空気はムードとなって場を支配し、カーストを動かし、もはや私の手で収束できる問題ではなくなってしまった。
6年生になる。いよいよ看過できないレベルにまでいじめが広がる。
高学年にもなると知恵をつけて、その方法もより精神をえぐるものになる。
他のクラスでは直接的に集団で殴る蹴る下着を脱がされるの暴行や、給食費を盗が盗まれる物が隠されるとかの、より凶悪な問題が顕在化しており、6年生になってからは同学年の4クラス中2クラスが学級崩壊していた。私のクラスでは、目に見えてYさんの村八分が酷くなっていた。Yさんがどれほど身の狭い思いをして修学旅行を過ごしたのか、私は想像もできない。他人事のように書いてしまっているが私の責任である。自分の手を汚さないやり方を望んでいたわけではない。私は私でYさんと相変わらず徹底抗戦していたのだ。
Yさんが給食係をやれば「あいつが配ったスプーンでご飯を食べたくない」という言葉が囁かれた。誰がどう見ても個人間の喧嘩では無い。
ある時、昼休みだったか「総合」の時間割だったかの時間に私はクラス担任から事情聴取を受けた。
私は「していない!」と訴えた。(それはいじめというのだよ、小学生の私よ)それでもそれ以上続く言葉出てこなかった。罪への意識は十分あった。
私がYさんにやられてる以上に痛めつけてしまっていたことも理解していた。
まずは「このクラスにいじめがあることを認識しているか」といった主旨の質問が全員に向けて発せられた。周知の事実だったが全員がすっとぼけた。
なぜこんなことになっているのか、原因がなんなのか誰もわかっていないにも関わらず、Yさんへのいじめを知らない人間は同学年に居ない。
全員の前で「先生は(私)さんが主犯格でやっているように見えている」と担任から名指しで名前が挙げられた。
「Yさんにきちんと謝りなさい」と言われた。体がロボットのように動いたがどうやって謝ったのか覚えていない。
いじめだと内心で思ってきた事をここまできてようやく裁かれた気がした。
「手から離れた問題が雪だるま式で大きくなり敗戦処理の段階になって、私はトカゲのしっぽとなって切り離された」という事実をもって。
私は確かにYさんと冷戦をして、原因も話さず、周囲が巻き込まれていくことを止めもせず、1人の小学校時代を壊滅させた。始めたのは私だ。止めなかったのも私だ。わかりやすい戦犯だ。私の後に「私も加担した」と続く者はいなかった。
誰かに「無視しろ」と命令したとか、「あいつのこと避けよう」とか私は言っていない。でも嫌悪感を態度で表して周囲はそれを忖度した。
「誰がはじめたいじめなのか」とか、「あいつはいじめに加担してない」とかはどこからを言うのだろうか。教室はお通夜になった。
「むしろお前らこそいじめてただろ」とも思った。普通に考えて悪いのは私だ。理解している。
醸成された空気に異を唱える小学生はいない。我関せずすらも難しい。せめて普通に無視してあげる事が関の山だ。小学生のカーストで一度つけられた烙印はなかなか消えない。玉突き事故を起こしたら自分の居場所が保てなくなる。
本来であれば穏やかに過ごせるはずだったささやかな生活を台無しにした。どれだけ胃が痛かったろうと思う。遠足も修学旅行も楽しくないものだったろうかと勝手に思う。向こうはなぜ私と交戦状態になっているかもわかっていなかったと思う。私も当時はうまく言語化できなかった。
学級裁判の後、Yさんのいじめの件はクラスの黒歴史のように禁忌となり、「聲の形」の石田くんのような転落を味わうことなく、私は卒業した。Yさんもついぞ何がきっかけで始まったのか口に出さなかったが(というか引き金を認識していなかっただろうが)一人静かにかけがえのない青春の一部を失った。それは取り戻すことはできない。
その後、地元の公立中学校に進学した私はスクールカーストに属する事をやめた。
自分の意地や些細な喧嘩で人を壊すと思うと恐ろしくなった。中学では勉強マシーンになり、人と仲良くなりすぎる事も辞めた。
私の進んだ中学校は私の居たA小学校と、一回り規模の小さいB小学校から進学してくる生徒でほぼ100%になる。
大規模ないじめに発展する問題を起こした人間が言うのはあまりにおかしな話だが、B小学校から上がってきた人間は本当に問題児ばかりであった。母数が少ないのでA小学校出身者に舐められまいとして毎年こうなるのだと後で知った。
私は同じ中学校に進学したYさんの小学校時代の話は何も言わなかったし、Yさんとは一度だけ同じクラスになった記憶があるが直接会話もしなかった。
それでも誰かが広めたのであろう、私のつけたあだ名や過去はB小学校出身者にも簡単に広がった。何が起きたのか事実も発端も知らずに面白おかしく吹聴する輩がいる。
中学1年生の時、B小学校出身の友人から話があった。英語の授業で当てられたYさんは"How many friends do you have?"という英語教師の問いに"I have many frieds."と答えたそうだ。友人は笑っていたが私はとても笑えなかった。
それでもYさんにはB小学校から来た友達が少しだけできたように見えた。私にとってそれは少しだけ救いだった。
私は中学校生活の中で、2年生から入った塾関連で話しをする人は居たが新しい友達(と言える存在)は出来なかった。
入ったバスケットボール部でも当たり障りのない会話をする人は居たし、たまに一緒にふざける人たちもいたが、順番に繰り返される暴力や金銭授受の絡むいじめを見てから人間関係がわからなくなった。
どうしても同じ時間を過ごさなければいけないタイミングでは、それまでのキャラで場当たり的に属したが、残りの時間は勉強を頑張る人たちや、それまでの小学校から仲良くしていた人たちと細々とつるんだ。
兄の影響で2個上の先輩達から可愛がられたが、1個上の先輩からはその反感もあってかすこぶる嫌われた。はっきりいって居場所はなかった。あれこれ「自分に資格がない」と思って罰だと思って受け入れたし、居場所を作る気もなかったので当たり前だが。
私がおとなしくしている間にも悲劇は拡大・再生産されていた。問題児ばかりのB小学校の出身者は次々とA小学校の出身者を再起不能にして登校拒否にさせた。そんな中Yさんは大きないじめにあっていなかったように思う。あまり関わっていなかったので”多分"だが。
A小学校の時に明るかった人間やクラスのカーストでも最下層でもなかった人間が次々と再起不能にされていく様を見ると何か色々と惨めな気分になった。自分の愚かさにもしょげた。
私はミステリアスキャラになった。B小学校の人たちからちょっかいをかけられたり、体育祭の後の打ち上げで軽くハブられて悔しい思いをしたり、順番に巡るいじめの被害にあった人間に擦り寄られたりすることもあったが、そんなことはどうでもよかった。なんだかんだで助けてくれた人はいた。とにかく適当に過ごした。気持ち悪くてダサい人間関係から離れたかった。自分の黒歴史を見るようだった。
小学校時代を猿山の大将として過ごし、学級裁判でだんじりから見事に転げ落ちた私はとにかく静かに過ごしたかった。今更許される事でもないが悪いことはもうしたくなかった。被害者ぶる事は無かった。昼休みは一人で過ごす事が多かったし放課後に誰かと遊ぶことも極端に減った。自分の中身がそっくり入れ替わった気がした。
高校に入ってからはしょうもないことを言う人はいなくなった。とても楽だった。楽しかったし友達も沢山できた。
自分が変われた、受け入れられた気がした。でもそんなことを感じて良いのだろうか?被害者は忘れることはない。
大学ではもう完全にみんな大人になった。大学はもうそのまま社会だ。
アホはいるが当たり前の常識をわきまえた人間が多い。彼らの中にも私と同じような後悔を抱えていたり、するのだろうか?と思うことがある。
過去の過ちは消えないし心に負った傷や失ったものはもう取り返せない。
私は27歳になった。
人をいじったりすることは相変わらず得意だが、全然違う性格になっている。
職場で多くの人を見てきて、人に好かれる人間と人が離れていく人間について考えた。自分の悪かったところと向き合って見直せるようになった。
でも今の私がいろんな人に優しくしたり、何かを与えることでYさんには何かあるのだろうか?と思う。
これは償いか?罪滅ぼしなのか?何を?誰のために?自分が楽になりたいだけか?と思う。(申し上げにくいが今でもYさんと仲良くできるとは思わないが)
二十歳を超えてから仲良くなった人たちと話しをしていて、いじめを受けたことがある人間が多く存在することを知った。そうした話しを聞くと胸が苦しくなって呼吸がおかしくなる。都合のいい人間だ。いじめられていた人間は自分の話をするかどうかで済むが、いじめをしていた人間は誰かに言い出すことができない。懺悔にしかならないからだ。
いじめをうけたことのある人間は私を軽蔑するだろうか。憎むだろうか。
私は自分の身近な人や、大切な人がいじめを受けて苦しんだことに対して義憤を感じる。あまりに勝手すぎる。そんなことを感じることが許されない前科者だ。
Yさんは今、何をしているだろうか?高校生の頃に制服姿のYさんを見かけた事がある。そのあとは知らない。友達はできたか。大学に進学したのか。就職したのか。どこに住んでいるのか。小学校の頃の事など何処吹く風でどこかで楽しく生きているだろうか。自分に自信を持てただろうか。自己破壊だけが目的の人生を送らないでほしいと身勝手に思う。わたしは許されることは無いし、やったことが無かったことにもならない。だから私のことは怨み倒して構わない。
でもYさんはどこかで自己肯定して救いがあったと思える人生を送って欲しい。私は一生この罪を背負って生きていかねばならないと思っている。
精神が成熟していないコミュ二ティは悲劇だ。教員のせいにすることもできない。
とんでもないくだらない理由でいじめが生じる。生贄が生じる。あるものは一生消えない傷を、ある者は罪を感じて、大多数は何も覚えていない。
イニシエーションとして自分の大切な人がスケープゴートになったら?私は許せない。傷つけた人間をタダでは済まさない。
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今日、小学校の頃からの仲で、Yさんに関する顛末を知っている友人に連絡をしてファクトに関する認識合わせをした。
その友人はやはり「私が主犯格に見えた」と言った。と同時に「でも流された Permalink | 記事への反応(7) | 00:41
幼いころに思い描いてた未来の自分になれなかった。自分は自分が想像していた以上にダメ人間だった。という現実を心底思い知らされてから初めて大人としての人生が始まる。
増田が絶望している事柄は多かれ少なかれほかの大半の人も体験している。ずっと悶々とする人もいる、趣味に走る人もいる、家庭や子供をもって「あきらめる理由」を見つけた人もいる、いろいろよ。
俺も若いころの夢破れて、学生時代の同期が自分がやりたかった仕事やプロジェクトで大活躍してるのをFBの近況で見ながら、クソ仕事しかできない自分に絶望して憂鬱な日々を過ごしてたな。
今は落ち込むにも気力が続かず、とりあえず頭の中で100周くらいしてからいろいろ開き直って自分の興味のある技術の勉強を少しづつしてる。
42歳を超えて、ようやく他人と比べることをあきらめることができた。てか執着する気力が萎えた。
増田もどこかのタイミングでいろいろ開き直って違うことをチャレンジしようという気になるだろう。30歳後半になれば、他人と比べるのに疲れて心底どうでもよくなる。そうなればちょっとは精神的に生きるのが楽になる。
いつか心に火が付くときに備えて、とりあえず散歩かヨガでも趣味にして体力維持だけは心掛けたほうがいい。人生敗戦処理中のおっさんからのアドバイスだ。
26歳になった。
高校生の頃から患っているうつ病が寛解しつつあり、日常生活もつつがなく送れるようになってきた。
でも希死念慮だけは日に日に強まる。
高校生の頃、進路をまともに考えられなかった。薬剤師になりたいとなんとなく思っていたけど、自分はふさわしくないと思いその道から逃げた。
いつかはしてこなかった努力、積み重ねることができなかった経験、それら全ての清算をしなくてはならない瞬間が訪れるのだろう。
たぶん俺はその瞬間に耐えられない。
努力をしてこなかったくせにもうなれない物の方がもう多いこの現実に耐えられない。プライドだけは高い。なにも持っていないのに。こんな自分に辟易する。
這いずるようにして無駄に大学だけは四年で出たのが裏目に出た気がする。新卒期間ももう終わった。
俺は甘ったれてるから、あんなにうつと戦ったのだから、苦しかったのだから、辛かったのだから、もっともっとなにかを手に入れたかった、という思いがとても強い。治りたいんじゃなくて報われたかった。
もうなれない物の方が多い。
どうにもならなくなった試合に登板する敗戦処理の投手のような人生を送らなければならないのなら、いっそのこと、もうここで死んだ方が楽だ。
娯楽作品についての評価は「面白い」か「つまらない」の2つのベクトルの中にあると思う。
しかし、けものフレンズはそのどっちにも当てはまらない、最低の作品だった。(2がという意味ではなく、無印も含めてである)
そもそも私はけものフレンズは絵柄(3Dモデル)が好みでなく、放送当時は見ていなかった。しかし、最近になって友人に強く勧められて無印を見始めた。
見てみるとなるほど確かにSNSで盛り上がるのが分かるほど面白い。
最終話のタイトルが出てくる演出で鳥肌が立つほどのめり込むほど楽しんで見ていた。
私はアニメなどを全話見終わると2次創作を探し始める癖を持っている。喪失感によるものだろうか。
けものフレンズ2を見ようとする前にそうしたのは幸運だったのかもしれない。
しかし、多くのコメントの中に「たつき降板」といったコメントが多く見られた。
監督が誰なのか気にしながらアニメを見るたちではないのでたつきとは誰なのか知らなかったが、なぜたかが監督が降ろされただけでこんな騒ぎになるのか気になった。
調べてみるとけものフレンズ2について何か騒ぎがあるらしいとのことなので、まずはけものフレンズ2を見ることにした。
無印ほど面白いわけでは無かったので残念ではあったが、続き物で2が面白かった作品なんて数えるくらいしか無い。
けものフレンズもその「続き物の法則」の中の作品だったなぁと思いながらも騒動の詳細を調べた。
簡潔に述べよう。
監督などが続編で降板とかはよくある話だ。才能の有無に関わらず。
公式が出した発表もなんら普通のものだった。作品を作るチームとして、意見が合わないのならお互いに譲り合うか、チームを解散するか。いたってごく普通の降板、契約打ち切りの理由だった。
しかし、公式の発表を待たずしてたつき監督が降ろされた旨をツイートしていた。
バイトの面接や就職試験に落ちて会社名を出して愚痴っている学生と同列のバカだと思った。
仕事の話をSNS上でする時点でどうかと思う。相手先の許可を取ってないなら尚更。
ケロロ軍曹がとても好きだったので、「吉崎観音さんはなぜ黙っていられなかったのだろう」「あんな面白い作品の作品がバカだったとは」と悲しくもなった。
2の監督や関係者は敗戦処理だけをしていればよかったのかもしれない。調べると2に関わるのは汚れ仕事だったようだから。
しかしこの人たちもSNSで黙っていられないバカだったようだ。たつき監督と同レベルの。
ケムリクサも良い作品であったのに、彼らのせいで安っぽいマウント取りの道具になってしまった。
けものフレンズ。作品としてとても面白く、制作陣に拍手を送りたいが、裏側がとてもお粗末で、最低な作品。
舞台裏から喧嘩の怒鳴り声が聞こえてくる芝居が良いものでないのと同じである。
楽しく見ていた人すらも、場外乱闘に巻き込もうとするその雰囲気は過去最低のアニメであるとすら言えるだろう。作品自体が面白いのなら尚更最低である。
私も匿名ではありますがこんな日記を書いてバカの仲間入りをしてしまうのだろうか。
しかし、バカのせいで素晴らしい作品がゴミクズにされてしまうのはとても悲しく、バカになってもいいからその想いをなんとかして安眠したかったのである。
・前年順位に応じて出来高総額が決定する(1位50億、2位以降5億ずつ減って6位25億)
・年俸のベースはゼロ円。一軍に年間フル登録された場合の最低保証年俸は1500万円(1日66,667円らしい)なので、後述する算定方法で最低保証に届かなかった選手は別枠の予算(数億)で補填される
・残り金額を出来高として分配。選手、ファンが納得できる形の計算式でチームへの貢献度を数値化し、支配下登録選手を1位〜70位まで順位づけする
・男子プロゴルフの賞金分配率を参考にする。1位20%、2位10%、3位6.8%、4位4.8%、5位4%、、、9位2.82%、10位2.62%、、、、、40位0.46%と下位は分配率がゼロに近づく
・優勝した場合、1位の翌年年俸は10億。2位5億、3位3.4億、4位2.4億、、40位2,300万円。最下位だったらみんなその半分。
・前年の成績は一切考慮されない。5億もらった選手が極度の不振で翌年2,000万円に落ちることも。1,500万だった選手が大ブレイクし、翌年3億円突破とかが起こる。
・1位を複数年続ける選手に限っては、球団が1年あたり2割のアップ査定。そのくらいの広告効果はありそう
・「16勝4敗の投手」と「.310、42本、110打点の打者」のようなちょっと悩みそうな順位付けを考えるのは大変だけど、徹底的に勝利貢献ポイントを算出して何とか順位をつける
・具体的には、逆転サヨナラ2ランは、8-1からの満塁弾より勝利貢献ポイントが高い。代打専門でも、少ない打席数で勝利貢献ポイントを積み重ねられるかもしれない
・楽勝ムードでのつなぎ、敗戦処理のリリーフは貢献ポイントが低い。ヒリヒリした場面で結果を出せばポイントが高い。運の要素も絡み、試合数、打席数、登板回数は関係なくそこでの内容だけが査定対象
・制度的に可能かはわからないけど、年俸変動が大きすぎるため、球団が徹底して納税準備を行う。2億だと所得税45%+住民税10%で55%きっちり天引きして支払われる。個人事業主の選手たちは経費もかかるので、必ず確定申告で還付を受けるはず(翌年の税金が〜のコメントが出そうなので)
・計算式をオープンソース化し、球団サイト内でデイリーランキングを発表する。開幕戦で4本塁打して1位に躍り出たが、不振でたちまち神9から脱落、のようなニュース性が生まれる
・自力で考えた内容はこのくらいなので、順位付けの計算式のアイデアや、想定される問題点などをどんどん補ってもらえたらうれしいです
※以下の文章を書いた人間は、2018年の夏のある日、何者かに連行されて戻ってきませんでした。多分どこかの留置所で鼠に囲まれて暮らしているんだとおもいます。
オリンピックを2年後に控えた平成最後の夏を送りながら、なぜオリンピックに向けて気持ちが盛り上がらないかをつらつらと考える。
こういった大きなイベントに無邪気に期待を寄せられなくなってしまった原因のひとつは、純粋にイベントの本旨を楽しめなくなったためだ。オリンピックはその事前準備で、政治的な思惑に翻弄されまくりすぎた。復興五輪だと言い出したのは誰だったか、今となっては定かではない。復興に手を貸してくれた世界に復興の状態を知ってもらう、興味を持ってもらうということ自体は素晴らしい。しかし、例えば小池百合子氏の、長沼ボート場を巡る一連の経緯を見ると、うんざりしてしまうのだ。
頭の黒い鼠とは何かを調べると、こんなのが出てくる。インターネットは便利だ。
曰く、食物などをかすめ取る身近な人をネズミにたとえた語、物がなくなった時に、身近にいる人間が盗んだのだろうということを暗にいう言葉だという。
都民は失った。オリンピックの時に輸送を担う大動脈となりうるはずだった環状二号線の輸送能力とか、元から安全性には問題がなかった豊洲ブランドの安全イメージとか、年間200億円に上る市場移転延期経費とかを。そして何より、もっと健全な都政というサービスを受けられるはずだった2年間を。怪我の功名的に交政審の優先して整備されるべき6路線が整備されることになったのは皮肉だ(こんなのいままでだったら都が基金を積み立てるなんてあり得なかったが、彼の方が手柄を焦ったがために成立したように見える。早速8号線に江東区が食いついているし)。
そろそろ都民は気がついていいと思う。ていうか気がついているか。
オリンピック施設の見直しや、豊洲の市場の移転の一連で「支持率」とか「イニシアティブ」とか「期待感」とかっていう名前の”利権”をむさぼっていたのは誰なのか。そしてむさぼり尽くした挙げ句に後に残った膨大な敗戦処理をひっそりやり過ごそうとしているのは誰なのか。見せ方だけで国政に打って出ようとし、あまつさえ自民党の寝首すらかこうとし、さすがにそれはけっちんを食らって以来イメージカラーと称する緑を封印し、ギトギトしたイメージを払拭することに必死で、2020年に再選を狙っているのは誰か。
これの1:48からの顔面演技がとても好きで、シニカルな笑いをウィスキーの肴にしている。
こういう顔面芸でコトを進めるのではない、重厚で落ち着いた人が知事にならないだろうか。都道府県の政策遂行こそ、地に足の着いた住民本位のものであって欲しい。そういうのを見て国政が襟を正すくらいの、粛々とした都政運営であって欲しい。
そういうファンダメンタルな部分がしっかりしていて初めて、都民はオリンピックに無邪気に期待できたりするのではないだろうか。
小池氏の政策の特徴のひとつはイメージ戦略が幅をきかせることである。イメージ戦略も、確かに重要だろう。しかし小池氏のはイメージ「だけ」戦略ではないかと首をかしげるものが多い。ボランティアのユニフォームがダサいからもっと格好良くします、とか、&Tokyoは意味わからないのでTokyoTokyoOldmeetsNewにします、とかは、舛添前知事のカラーを消し去るためとしか意義が見いだせない。実際、ダサいといわれるボランティアのユニフォームは新デザインと併用で継続使用しているし、TokyoTokyoについては意味不明度合いでいうと&Tokyoとどっこいである。首都大学東京については石原慎太郎のネーミングセンスが悪いのはわかるが、それを変えろと言い始める時点で同じ土俵に乗った愚策になるという感覚がない。というか前の知事がやったことの色消しに躍起になるところが、そういうレベルで勝負していることが透けて見えて、心胆を寒からしめるのである。前政権の政策の否定はトランプ大統領の十八番だが、あちらは内容に賛否があるとはいえ公約の実施である。翻ってこちらは実施の意味がよくわからない。東京さくらトラム?都電荒川線で良かろう。そんなものに一体、いくら予算を割くつもりか。
小池氏が展開するイメージ戦略で個人的に最悪だと思っているのは、氏自らを指して女子呼ばわりすることである。首都のトップに君臨する首長が自らを指して女子呼ばわりとは、悪い夢である。一回ジェーン・スーに3時間くらいぶっ続けて説教されるといいと思う。そしてそれを氏のお好きなニコニコ動画で流してみればいいのではないか。自民党に代表される旧弊にいじめられ、ガラスの天井に阻まれるかわいそうな、しかしそれに負けない女子、小池百合子66歳。サリーちゃんやメーテルのコスプレもしちゃう(これについては、体制側がカウンターカルチャーにすり寄るナンセンスを指摘したいが、本旨からそれるのでやめる)。
強権発動して見せしめに部下や先達の粛正をするあたり、独裁者のよくあるスタイルである。どうせ強権を発動するのであれば、今時の民主主義的なやり方では速成が無理な都市改造を広域にするのが良かろう。狭域でデベロッパーがどや顔して整備する拠点開発に蹂躙される東京ではなく、広域で東京都ならではで推進できる内容を実施してみるのはいかがか。独裁者がトップに立ってきれいになるのは街並みと軍服くらいしかないのだから。でも小池氏は多分、しない。そこまで腰の据わった政策論を持っていないのだから。だって鼠だし。コスプレが好きな氏のこと、ミッキーマウスになれば見栄えも受け入れられやすいかも。あ、女子だからミニーマウスか。
巨人が最下位を驀進している。何の不思議もない。結果を出せなかったヘッドコーチがバッテリーコーチまで兼任している、キャリアで3割打った年が1年しかない選手が1軍バッティングコーチをしている、スタメンに右打者をずらっと並べて代打には左しかいない、などいくらでも理由は挙げられるが、一番どうしようもないのは采配がフローチャートで完全に予測可能なことだ。1点以上負けているときはほぼ以下の通り。
・5回 投手の代打にお試し枠の選手が出る。塁に出ればめっけものくらいの扱い。
立岡、田中俊太など。ここで阿部や亀井を出すことはまずない。また、もっと早くから勝負することもほぼない。場合によっては2番にも代打を出せばいいと思われるが、ここでは出さない。
・6回 1点でも負けていれば敗戦処理コースが出てくる。宮国、田原など。今は調子が良い選手が入っているのでそんなに打たれないが、もっと酷い選手が入っていたときはここで炎上していた。この選手たちが勝ち継投や先発に昇格することはほとんどない。また、ピンチになっても点を取られるまで降ろされない。
・7回 小林または投手の代打に大城が出る。小林が何割打っていても8番のまま。捕手交代。
・8回または9回 主に2、8、9番のところに阿部が出る。クローザー相手なので打てない。終わり。
敵からしたらこれほどやりやすい相手もないだろう。流れを変えようという手が一つもない。判子が采配した方がマシである。ランダムな要素がほんの少し入っただけで全然違うはずだ。相手を裏切り、流れを作る采配をしてほしい。
下書きも清書もプロットすら無く、思うが儘にキーボードを打つのがこんなに楽しいとは思いもよらなかった、これは癖になりそうだ。
そういった様相になっている為、脈略も無く続きになる。
そもそもなんでこんな文章を書いているのかと云うのもリハビリであり、私は文字書きの端くれではあるのだが仕事として文章を書いていなかった時期が長く、これはいかんと文章のノウハウとか云々とかは全て取っ払って速度を重視して記載している。どれだけ脳内の考えを適当に高速で文章に出来るかどうかといったアレなのだ。
つまりこんな固くて不遜な文章に付き合わされているあなたには誠に申し訳ないが老人の独り言に付き合ってほしい。
03.寝取られ、寝取らせ、寝取り
昨今の創作物ではNTRと書いて様々な読み方があるが、主には寝取られを意識した物だろう。
そもそも寝取りと云った歴史は古く、恐らくは人類に夫婦や”つがい”が出来た時点から寝取りは発生していると考えられる。人のものを横取りする楽しさというのは結局の所、人間の動物としての本能に近いのだろう。
しかしここで少し変わった性的嗜好が生まれる。カンダウリズムと云う性的嗜好である。これは自分のパートナーの美しさを自慢するがあまり他人にそのパートナーの裸体などを見せつけて悦に入る行為である。
この語源となった王はこの行為の結果、パートナーとその他人に暗殺され王位と妻を簒奪されるのだが、これが後の世、つまり現代では寝取らせて興奮する性的嗜好として語られている。
語源の行為は恐らくは他人に自分の妻を自慢すると云うよりも、そんな美しい妻を娶った自分の方が偉いという子供じみた自慢では無かったのだろうか。マウンティング行為とも言われる物だ。
マウンティング行為自体は動物であれば行う、つまり先日の”性について思う事01”で記載した様に自分のDNAを優先して残す為に行う行為であり、群れを作る生き物であれば自然に行われる。群れの長は高齢になって動物として弱くなれば群れから追い出され、そして新しい長が生まれる。そういう物なのだ。
人間は他人より優位に立とうとする競争本能がある。スポーツでも学問でも地位でも身分でも何でも良い。ともかく自分はあいつより偉いんだ。という行為なのだが。
殆どの場合、生まれた環境、教育の結果として勝つ者、勝てざる者が生まれる。生まれながらにして競争し、少しでも自分が優位に立とうとする生き物なのではないか。
話が横道にそれた様に見えるが、実はこのマウンティングがNTRには大きく作用すると考えている。
このNTRと云う単語、実の所”浮気”でいいのではないか。と考えたこともある。NTRと描写する事は文字として新しくインパクトもあるが、所詮は浮気がバレた、そういう話なのではないか。
ところが男性向けの創作物では特に顕著なのだが、NTRと云う行為、性行為を”元のパートナー(配偶者や元恋人)に見せつける”と云う要素が加わる。
大抵何かしらの弱み(万引きや過去の犯罪行為、元配偶者との浮気など)を握られ性的にコントロールされる、所謂調教されるのだが、あんなに同じ行為をすると体が刺激に慣れてしまうのですぐ慣れて飽きるのが現状だが、創作物ではその新しい性的興奮にズルズルとハマって行く。
やがて、その性行為や調教プレイを記録媒体(DVDやネット上)で配偶者や元恋人に見せつけて、如何にあなたが性行為が下手であったか、今の自分がどれだけ性的に満足しているかと切々と時には罵りながら語る訳だ。
男性キャラクターに多いが、それを見せつけられた配偶者や元恋人が攻撃されているにも関わらず性的に興奮し自慰行為を始め、惨めに果てるといった具合だろう。マゾヒズムによる興奮であるとみて間違いない。
こういった事は首を傾げる行為ではあるのだが、先だって記載したマウンティング行為の一種と考えられないだろうか。
この記録媒体を送りつけて来た人物は何としても幸せな元配偶者を攻撃したくてしょうがない、結果としてそのパートナーを性的に貶めてソレを見せつける事で”勝った”としたいのだろう。
勿論、現実的にこんな事をすれば高額の示談金を積むか、裁判記録に莫迦者として記録が残るだろう。一生負け続ける事になる。マウンティング処の騒ぎではない。
私はこのNTRから配偶者に見せつける行為を”自覚の無い同性愛者の被虐行為”もっと砕いて言えばホモ(レズ)のサディストであると位置づけている。
結局このセックスの快楽にやたら弱いパートナーはオマケであって、この物語の本質は人間として寝取った方が勝ったと言いたいとしか私には伝わって来ない。
大体寝取った側の殆どがアウトロー(不良や上司、元のパートナー等)として元配偶者より性行為が旨いと描写されている事が多い。
元より性行為を描写する創作物なのだから当然ではあるが、この手のタイプの話だとそのまま終わってしまい結果どうなったのか、このセックスにやたら弱い女性は過敏症などで病院に入院した方が良いのではないかとか、妊娠など描写されている場合も、このセックスにやたら弱い女性はこの環境で子供を産んだ場合の法的な対処などどうするつもりなのか、又寝取った側は慰謝料は支払えるのか(慰謝料は逃げる事が出来ない)、今更配偶者が居たなど知らなかったなんて言い訳は一切通用しない事をした訳だし。などどうでもいい事を心配してしまう。
私的には、NTRモノの欠点はそういったオチを投げっぱなしにする物がとても多いのでつまらない。と云う事に尽きる。物語として終焉を迎えて居ないのだ。そう、物語としてはまさにこれからなのだ。
結局寝取られた側は敗戦処理を投げて終わるにしても、復讐するにしても。結果どうなったのかは想像にお任せしますなどは創作者の逃げであると私は感じる。
煽情的な男女を見せたかっただけなら凌辱物でも寝取りでも良かったハズなのだ。どうしてNTRモノを選んだのか。何故被害者を描写したのか。
創作者がホモのサディストで読者に対して嫌な気分を味わって欲しかったなんてのも酷すぎる。
是非ともこの不幸な物語の終わりを見せて欲しいものだ。なんにしても悲劇である事には変わりないだろうが。
これはNTRモノを読んだ私個人の感情移入先が殆どの場合被害者になる事が多い為に感じた私信である。
勿論、読者の中には女性が堕ちていく様を見て興奮した方も居るだろうし、感情移入先が寝取った側で女を好き放題出来て興奮した、マウンティングできたと感じる方も居るだろう。
感情移入先が不幸になりのは避けたいと思うのは当然なのだが、それでも一瞬だけマウンティング出来た、とか。堕ちただけで終わる話では寂しくないだろうか。
長くなったので今回はこれにて。
俺の兄弟がちょうど大学卒業時にリーマンショック直撃世代だったんだが、人生の敗戦処理状態を覚悟で就職して結果的に嫁さん含めて最高に幸せな状態になったと思うケースモデルがあるが、これくらいやってやっと不安定さもない結婚生活ってなるモデルとして考えて欲しい
大学を卒業して、よりにもよって入ったのが自殺率が底辺ブラック企業を超える断トツトップのJ隊、しかも赴任直後に東日本大震災に直撃遭遇
俺たちの親父は会社を倒産させて自己破産、俺は当時大学生で、退学の危機にまで陥ったが、何とか大学を卒業できたがその事後処理でマトモな就職活動が出来なかった。
兄弟も兄弟で、親父の借金の一部を肩代わりし、上官にも金を借りなければいけないくらいに疲弊して、一時はクビ覚悟でこっそり夜のバイトでもしようかなと相談を受けていたほど困窮しているようだった。
しかし周りの人間にも恵まれ、公務員として居場所を作り軌道に乗って、ようやく大学卒業をして9年後、20歳の女子大生(実家は自営業)と結婚できた
両親や親族同士は祖母の付き合いまで仲は良好、お互いの顔合わせも和気あいあいで幸せの絶頂という感じ、親父もコネで就職ができてハッピーエンド
残された俺はかつて、とある競技で国体レベルの選手だったんだが、辞めざるを得なくなり、焦って就職した先が、非人道レベルのブラック企業
精神破壊寸前まで追い込まれて、東京へ逃亡して、一般技術者派遣で不安定ながら毎晩不安障害で嘔吐を繰り返しながらも、20代としては平均上を何とか稼げているレベル、それこそ親兄弟には言えないような汚い手段を取りまくらなくては、ロクに食っていけない訳で、すっかり磨れてしまっている
平均より稼げる方法はいくらでもあるけれども、結婚して幸せに子育てもできて将来に不安のない環境なんてものを得るには、これほどの幸運と悪運、最低でも駅弁かMARCHレベルの大卒の頭と資格と、頑健な肉体というスペックが必要というわけだ
結婚や子育てなんて簡単だろとか、舐めきったことをほざく馬鹿老害どもや、意識高い系の童貞やマ○コに蜘蛛の巣を張ったまーんたちよ
少なくともお前らのいう「簡単」とか「普通」はこれくらい運がよくて時間もかかるレベルなわけだが、今すぐにでもできるのか?
追記
そもそも景気とか卒業年次の社会とかで変わる変わらないって認識でしか見てないような底の浅い馬鹿には無理だね
恵まれてる恵まれてないにかかわらず、一定の学歴と社会人として平均上を維持しつつ、これを7~8年間積み重ねて、ついでに彼女も作ってようやく到達できるくらい難しいのを、お前らアホ共は簡単にできると、できもしねぇくせに言ってるのが滑稽って話だよ
あのなあ
お前ら信者が作品の不満点をメーカーの尖兵を自称してぶっ叩きに来ることは百歩譲って構わんよ?
いや正直死ねと思うけど
でもその結果シリーズが衰退していったのならちゃんと何が敗因だったのかの敗戦処理もしろよカス
自分らの買い支えと抑圧のせいで作品が無変化になり時代についていけないようになり
本当に残すべきだった根幹の独自性を受け継ぐこともできずに消えていったことの責任を取れよ
もちろんメーカー側がお前ら馬鹿の声を拾い上げたのが敗因ってのが真っ先にあるわな
風が吹いてるときだけ声でかくして主張すんじゃねえよ
だから毎回いろんな分野で腐らせる白アリになってんだろうが
新聞を読むと(ハテさらしく私は朝日新聞を購読している)、今回の北朝鮮の核武装の動きを止めるのは極めて困難であると感じる。
米国としては北朝鮮が存続したまま、ゆるやかに(キューバのように)国際社会の枠組みに入ることを望んでいるのだろう。
もし、自分が米国のしかるべき立場ならどうするか、考えてみると今の北朝鮮指導部を排除して、代わりの指導者を据えるしかないだろう。米国があちこちでやっている方策である。
つまり、比較的米国や中国からコントロールしやすく、穏健派でグローバルな視野があり、かつ北朝鮮の人民なり官僚なりからみて金王朝の相続者として一定の納得を与えるような人物である。
そんな都合の良い人物がいるのか?
という所を考え合わせると、我々は既に挽回のしようのない先手を、大分前に打たれていたのではないか。我々のスパイ活動は既に敗北しており、今の我々は敗戦処理の中にいるのではなかろうかと思えてならない。
少子化の原因はまず非婚化なわけで、中絶や子供の支援は少子化対策とは別の話だと思いますね。
そもそも自分は、十分な支援さえすれば少子化が改善するという発想自体に否定的なんですよ。
都市化が進んで、女性にリプロダクティブライツを認めた以上、少子化になるのはやむを得ない。
でも、無理矢理結婚させられたり出産を強制されるよりはずっといい社会じゃないですかと。
今まではそういう概念のなかった田舎から余剰人口を補充できたけどそれももう無理で、
移民を受け入れるかの議論も、結局は地獄を国内の田舎に求めるか外注するかの差でしかない。
少子化を本気で解決するなら、究極的には精神論しかないと思ってます。
政治家の肩を持つようで嫌な気分になりますが、だから少子化対策は宿命的に的外れにしかならない。
http://anond.hatelabo.jp/20170331120918
いや、そういう楽しみ方、最初はあったよ。1話ではむしろみんなそこに突っ込んでた。ぜんぜん少数派じゃないよ。みんなそうやって笑ってたよ。
ニコニコのコメントじゃ、動かないフレンズに「jpg」「不動明王」ってでっかい赤字つくのが定番化してたし。棒読みとか低クオリティつながりで淫夢と同じって言ってる人までいた。途中から、実は結構裏がある設定じゃね?って話題になってからは空気が変わった感じだった。
変わったのは4話終わったくらいだったかな?クオリティ崩壊してるのなんて、1話からずーっとそうだから、ネタにするのも飽きるよ。で、普通だったら飽きられて終わるんだろうけど、考察とか語録とか、別の楽しみができた。もうみんな、低クオリティを前提として受け入れて、別の話題で盛り上がってる。そうなると、もう終わったネタなんてサムいだけだよね。
当初はネタにされてた低クオリティが、そのうちネタにされなくなったのは他にも理由がある。
けものフレンズを見始めて、後から「メディアミックス作品だけど、先行したゲームは終了→アニメは敗戦処理兼新人声優育成担当」「低予算なので期間も人数もいません」みたいな情報が出てきた。いや知ってる人は知ってたんだろうけど、多くは後からネットの記事で知っただろう。
それと同時に、「けものフレンズのCGは動物の動きに忠実」とか「間のとり方がすごく計算されてる」みたいな指摘をする人も出てきた。
そんな話を聞いて、ああ、低予算で納期も工数も足りなくて、だからこんな低クオリティなんだ。でも、キャラの動きとか、会話の間とか、ピンポイントでこだわってる部分はあるんだ。むしろ、全てを完璧に作り込むことはムリだって諦めて、それでもこだわりたい所は妥協しなかったんだね。って感じたのは俺だけじゃないと思う。
そうなると、もう、低クオリティなとこをネタにして笑うってできないよね。情が入ってしまうっていうか。制作側を応援する気持ちになっちゃうから。
この変化を象徴してるのが8話「ぺぱぷらいぶ」だ。ニコニコのコメントだけど、前半で「ライブシーンないのかよ!」「予算がないですから」って笑って、後半のライブシーンでは意外にちゃんと動いてくれて。そのシーンにつくコメントが「動いたあああ」「予算が溶けるぅ」「CGスタッフの体力が削られていく・・・」とかね。予算がない中で、それでも必死で取り組んで作られたアニメーションが、総体のクオリティは低いかもしれないけど、細かく見ていくと職人芸が光るアニメになってる。
アイドルのライブシーンなんて、他の有名なアニメと比べるまでもないようなデキだけど、ここまできたら「うっわなんだよ今の動きwしょぼw」ってネタにして笑うなんて、もうできない。
増田の楽しみ方が特殊ってことは全然ないよ。むしろ誰もが最初はそう思ってた。否定されるべきでもないし、過ちでもない。増田の感性がみんなとズレてるってことは全然ない。まったく平凡だよ。ただ、周りのみんなはもう別の話題に移ってるのに、一人だけ延々とおんなじネタを繰り返してたら、そりゃあお前サムいよって話だよ。
最終話も終わって、あのラストのセルリアンもラスボスにしては笑っちゃうような絵だったけど、でももう誰も笑ってなかった。ブコメにもあったけど「惚れた弱み」ってとこだな。
https://twitter.com/tm2501/status/759920045006856192
あまりにも「誤字が多い誤字が多い」と俺の周りでうるさいので、自分の人気記事である「名探偵コナンランキング」を校正ツールにかけてみているんだが…「難読漢字だから表記を改めましょう」とか言って中学生でも習う漢字に直しを要求される。
ゆとりかよ!!
俺の文章って「16歳の国語が苦手だったけど、漢検準2ぐらいは取れちゃった青 才くん」が読める程度の語彙で書いているから…逆にコレを難読と言われちゃった日には「高校まで勉強してこなかったバカに合わせろ」ってことになるからなぁ〜
障碍者、障害者、障がい者問題みたいなもので「表現を調整したらいいのでは?」みたいに言われるのはまだしょうがないけど、校正ツールは漢検4級ぐらいの感じに突っかかってくるから非常に「バカのために文字数が長くなるテンポの悪い文章作るぐらいなら、書きたくねーよ」感
国語が苦手で本もたいして読んでない青 才くん(16歳)で漢検3級は学校から与えられた勉強だけ、準2級はそこそこ勉強して取れたから逆にそこが読めないって言われて文章を直せと言われたら
とか言っちゃいそう…。3までが基礎だもん
自分が偏差値60行かないぐらいの人だったし、小中学校で成績トップに行ったことがない人から、俺が「勉強すればできる」って言った基準は、大体の人はできるからなぁ〜。
頭のいい人の「できる人基準」じゃなくて、「え?それができなくて生きていけるの?」で「アホでしょ」と言ってる
変わってるとか、独創的とかそういうふうに自分のことを思ったことはありますが、頭がいいと思ったことは正直言って一回もないです!!
校正ツール試してみたけど、「そういうことじゃないんだよ」みたいなところしか治らねー!!
あまりにもうつが酷くて悪夢を見てうなされて1日寝て過ごす程の事態。…ほんと、明確に人が半分以上の原因を作って俺が敗戦処理みたいなことをしてるから…ホント、あの手の人は信じられないという気持ちでいっぱい。
一年以上の準備期間を費やして増田連合軍は北方異民族追討の兵をあげた。
遠征軍には中心的な増田四家の当主がすべて参加し、統治の安定ぶりを誇示している。
会談では他家に強敵を任せる流れだった増田家(四)も戦後の立場を考えれば一家だけ参戦しない判断はできなかった。
そこまで読んでの決断なら増田家(八)の当主は大した奴だと、ちんぽこ将軍は半ば安心していた。
遠征軍には他の増田家に連なる人間も、北は増田軍(三)ごと降伏した増田家(一)の亡命武将から、
南は降伏以来実家に帰っていない増田家(士)の敗戦処理当主まで参加していた。
彼らの総兵力は二十万に達する。まさに増田島の総力を結集した史上初の増田連合軍と言えた。
二十万人の増田は増田領(一)と増田領(三)の境界をなす増峠、その南に広がる大きな盆地に邀撃の陣を構えた。
増峠を越えてやってきた北方異民族の軍勢が、平原の北を赤黒く染める。
傭兵を導火線に、全球的な寒冷化に押されて、南下してきたなどの同情できる動機は彼らになく、欲得ずくである。
肥育したものを潰して塩漬けにし、金の容器に封入保存する風習で知られていた。
これは缶詰の起源ともされるもので、彼らの文化はともかく、技術は決して侮ることはできない。
増田島の住民が知らない角のやたらと大きく広い動物?を騎乗可能に品種改良したものの騎兵で、威圧感は馬の比ではない
中にはチャリオット形式の敵もいて、赤い服をまとった御者の姿は、何故か増田たちの本能的な殺意を呼び起こした。
両翼に展開した?騎兵を相手取るのは、カラトラヴァ騎士団と増田騎馬軍団だ。
尤も、彼らの数はどんなに集めても合計で五千を超えないので左翼に集められている。
右翼には各家から集中された騎乗士を、前列に配置された武熊が補強する状態だった。
目算では敵の?騎兵は左右共に一万から一万五千。これに数千の軽装歩兵が加わっている。
味方は右翼が騎乗士一万に武熊五十頭、左翼が騎士団三百に騎馬軍団四千五百、その他が五千であった。
バックボーンを構成する歩兵の数では増田連合軍が確実に上回っている。
上回るように動員し、補給体制を整えてきたのだから劣勢だったら大問題であった。
前衛は言い出しっぺの法則で増田家(八)本国衆四万がつとめる。指揮官は増田出羽守。
「このいくさに勝てば、殿が増田家(四)の姫を紹介してくれる……」
独り言をつぶやいているのは、おめでたいからではなく、恐怖をまぎらわすためだ。
十万人に迫る目前の異民族は
「https https」「スマフォ」「ニッキニッキ」「タノシクタノシク」
などと口々に意味不明な言葉を供述しており、受け身の意識でいると狂気に引き込まれる。
「特に「www」や「//」と笑ったり恥ずかしがったりしている輩が憎々しいでござる。
笑ったり恥ずかしがったりできなくしてやるでござる!」
増田出羽守の後方で増田家(五)の先鋒をつとめる増田左混は言った。
増江川の敗北で一時干されていた彼であるが、大軍をひきいた経験はやはり貴重なため、起用されていた。
彼は転がり込んできたカラトラヴァ騎士団と合同訓練を積むことで戦術の視野を広げていた。
中軸を構成する増田軍(五)全体の兵力は比較的戦場に近いこともあり五万を数える。
彼らの領土は一度も本格的な戦闘の舞台になったことがなかった。実に幸せな家であった。
増田左混の右手には増田家(四)を中核とする歴戦の精鋭たちがいた。
「昔は傭兵にしていたくらいで話が通じる連中だったので候が、そやつらがさらに遠方の異民族まで呼び集めたようでござる」
増田家(一)の亡命武将が、当主に説明する。峠の向こうが冬の間に地獄になったことを想像しながら、
長い準備期間を耐えてきた彼はこのいくさで退くなら果てる覚悟を決めていた。
戦意の高すぎることが心配される増田軍(四)は合わせて三万であった。
なお、増田軍(四)には旧増田領(二)などに展開している他の部隊も存在する。
反対側の中央左翼よりには増田家(十)の当主がいた。故郷が遠く、別に海上輸送の負担があるため、彼らの軍役は軽い。
武熊がトラウマになっている旧増田家(九)家臣団も寄騎につけられて総勢三万だった。
最後に増田家(八)当主がひかえる後衛には、四万人が集まっている。
輜重兵が一部混じった雑多な集団であり、味方にはあまり期待されていなかった。
最初に動いたのはもう一つの部外者であるカラトラヴァ騎士団だった。
恐怖を知らない騎士たちは三十倍を超える敵にむかってまっすぐ突っ込んでいく。
敵はおめきながら迎撃の体勢を整えた。先頭をはしる騎士団のグランドマスダーは異国語で部下に叫ぶ。
「カラコール戦法だ!」
彼が槍を掲げると騎士たちは一斉に顔を左手のあらぬ方向にねじ曲げた。そちらに指をさす。
「「あっ!!?」」
言語の壁を通じて通用するしぐさをみて、?騎兵たちは一斉に右手をみた。
「「??」」
何もないことを不審に思って視線を戻した先には視界一杯の白銀の騎士たち。
ごあ、ぐあっしゃゃあああああん!!
耳を聾する轟音をかなでて敵味方が激突する。?の大きな角も馬にまで装甲を施したカラトラヴァ騎士団相手には障害にならず、敵の右翼は切り裂かれた。
彼らがこじ開けた突破口を五千の騎乗士が拡張する。一方、増田騎馬軍団は大きく左に回り込む機動をおこなった。
騎士のいない反対翼の戦いは増田連合軍の有利には展開しなかった。
「com.com.」
?チャリオットが耳障りな音を立てて迫り、旋回しながら武熊に矢の雨霰をふらす。
「ぶおっ、まおっ」
武熊たちは腕で頭をかばい、いやいやをした。さらに射られるとたまらず敗走する武熊が現れる――味方の方向へ。
「こっちくんな!」
「やっぱり武熊は増田の敵」
「敵に回すと恐ろしいが、味方にしても頼りないっ!」
武熊とハサミは使いようなのだが、右翼の騎兵は勝手なことをわめいて混乱をきたした。
そこに?騎兵たちが威勢よく突っ込んでくる。
「「うわあああああっ」」
増田出羽守は由緒正しいスカラベの前立てを部下に向かって反射させ、刀で敵を指し示した。
五万の雑魚ナメクジがうねうねと敵に向かって進む。時折、敵味方の矢が飛び交い、飛翔音が恐怖を煽り立てる。
至近距離に近づいたことで増田兵は黒い毛皮をまとった敵の中に、本物の生きた毛皮が混ざっていることに気付いた。
「敵の武熊だ!」
「いや、セルクマだ!」
そいつの身体は増田島の武熊より一回り大きかった。しかも、暴れた時の危険を無視して敵兵が大武熊の近くにまとわりついていた。
増田たちはさっそく脱糞する。それでも槍にすがってへっぴり腰で向かっていく。
「イチランイチラン!」「モウケモウケ!」
異民族は突然騒ぎだし増田の肝をつぶした。ほとんど気を呑まれた状態で中央での戦いがはじまった。
「右翼の連中は何をやっておる!」
増田ちんぽこ将軍は右翼の崩壊をみて叫んだ。事前に打ち合わせた作戦があっさり台無しになってしまった。
「右を向けぇい!」
烏合の騎兵集団を破砕した敵の?騎兵が奇声をあげて駆け寄ってくる。三万の歩兵は味方の右側面を守るために戦いはじめた。
「やっぱダメだ~~っ」
あれだけ意気込んで進んだのに、撃退されるとは情けない。
負け上手の増田出羽守は無理して流れに逆らうことはせず、部下と一体になって逃げた。
「姫との結婚は無理でござるな……」
敵の中央はいきおいに乗って増田連合軍を追ってきた。増田家(五)が汚れた尻拭いに割ってはいる。
「必ず負ける兵は必ず勝つ兵と同じ。やはり、軍師にとっては使いやすいわい」
増田匿兵衛はうそぶいて銅鑼を鳴らせた。前衛が引き出した敵を左右の歩兵が側撃する――計画だったのだが、右側は?騎兵への対処が必要だったため機能したのは左側の増田家(十)軍団だけだった。
「放てぇ~~っ」
自慢の手銃が火を吹き、防備の薄い斜め右から撃ちまくられた蛮族がバタバタ倒れる。
コミュニケーション不能な連中もさすがに怯んだ。そこに増田家(士)の尖兵が斬り込んでいく。
「……この兵があれば天下も狙えたはずでござるが」
自分のではない脱糞の臭いがして、増田中弐は邪念を追い払った。
戦場の西側では増田軍が圧倒していた。鋼鉄の戦士たちが?騎兵の中央を食いちぎる一方で、増田騎馬軍団が側面や背後に回り込み、騎射で滅多撃ちにする。
増田島の湿潤な気候が蛮族の合成弓にあわなかった影響もあり、一方的な射撃戦になる。
このまま敵の後方を回り込んで、東の騎兵戦も勝利に導けば完勝。
そんな、計画だったのだが、味方の右翼が時間稼ぎに失敗したため計画が根本から狂っている。
喧騒の中、増田騎馬軍団の指揮官たちは、その事実を忍びに聞かされた。
「父上!」
ある増田騎馬が北を弓でさした。増田典厩は頭をつるりと撫でる。
「まったく、とんだぢゃぢゃ馬ぢゃわい……」
増田軍(四)は敵左翼?騎兵の攻勢をしのぎ続けていた――むしろダメージは?騎兵の方が大きかった――が、
機動力にまさる敵の動きを拘束することはできず、敵左翼の一部はついに本陣にまで乱入してきた。
精強な増田軍(四)に近い右寄りに本陣をおいた方が安全という読みが裏目に出た。
「うろたえるな。うろたえるではない!」
と叫ぶ増田家(八)当主が一番うろたえていた。尻は腸そのものを体外に排出してしまった感触だ。
ナマコならそれを囮にして逃げるのだが、最高司令官ともなれば、そういうわけにもいかない。
「ipip!」
馬廻りが角の派手な?騎兵を相手にしている間に、随伴していた軽装歩兵が足下まで迫ってくる。
「ひかえろ、下郎が!!」
当主は悲鳴をあげると、腰の大業物を抜いて、一刀のもとに小鬼を斬り捨てた。
“!?”
「://」
敵は一瞬硬直する。増田家(八)の当主はかつて伝説的な剣士に師事し、
「ぬりゃ!てりゃっ!」
「それ以上、いけませぬ」
太刀が刃こぼれだらけになったところで馬廻りが主を止めた。四万の後衛は?騎兵を軒並み倒しおえていた。
普段は輜重を護衛している彼らが、増田家(八)では最精鋭なのであった。
輜重が奪われない信頼があるからこそ、増田軍(八)は安心して戦えた(負けられた)。
そして、彼らが防衛された食糧を期待して本隊への合流を目指すことで全体が敗北から早期に立ち直るのであった。
だが、やはり実戦経験の乏しさは問題であり、頭領がみずから戦う事態に後衛はそうとう混乱していた。
そんな最悪のタイミングで敵中央から東にこぼれた大量の歩兵軍団が襲いかかってきた。
最初は東西に引かれていた戦線はいつのまにか、南北に引かれる状態になっており、本陣は最右翼の最前線だった。
敵味方が増田左混が戦っているあたりを中心にして、回転扉のように右回転した結果である。
「ここは一旦、お引きを」
増田匿兵衛が進言する。当主は言い返しかけたが考えを改めて軍師にしたがった。
「くそっ」
「お腰の物は味噌ですかな?」
「……たわけ。うんこに決まっておろうが」
「某もでござる」
見ると増田匿兵衛も漏らしていた。
大将が敵前逃亡したことで増田連合軍の士気は低下、思い思いの方向に退却をはじめた。
あくまでも退却をこばんだ増田家(一)の旧臣たちは敵に突入して討ち死にを遂げた。
「むごい……」
と漏らしつつも、増田家(四)の当主も、死兵の抵抗を利用して戦場から離脱した。
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