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2021-04-16

早稲田大学履修登録についての覚書

https://togetter.com/li/1698356

前提

自分が在学していたのは10年くらい前

件の学生国際教養学部で、自分政治経済学部

キャンパスは同じでカリキュラムも概ね社会科学人文科学系なので多少は共通項もあるはず

国際教養は1学年600人くらいで、政治経済は1学年800人くらい

https://waseda.app.box.com/s/mm9excnx8y4qfd92ls95bqzbtx5lpm51

https://waseda.app.box.com/s/6jfnkx02vtydrgbxm8xrzb7mdshufppc

あと「留年」という言葉で誤解されがちだが、早稲田学部基本的に年度取得0単位でも進級はする。その代わり、5年生以上を「延長生」と呼称する。俺は詳しいんだ。

所感

・取りたい講義を取れないのは大学としてどうなのか

→定員分を吸収できるだけの講義数があっても、多くの人が取りたがる特定の人気講義に人が集中したら抽選にせざるを得ない。それは早稲田に限った話ではない。

オンラインからもっと柔軟にしろ

→選外となった希望者にオンライン聴講権限付与するような制度はあっていいと思うが(あるかどうかは知らん)、

いくらオンライン講義とはいえ質問への対応課題の採点、単位認定等は担当教員が行うわけで、限度がある。

その辺は大学教員多忙さに理解のあるはてなブックマークユーザーの皆さんならご理解いただけるかと思いますが…

・定員が多すぎるのではないか

→定員が多すぎるから抽選になるのではなく、募集数を超えて人が集中している講義のみが抽選になる。

・必修が抽選なんてひどい

→例の学生は必修の抽選に落ちたなんて書いてないように見えるんだけど、どこかにそう書いてあった?

必修が自動登録されて、空いたところに教養科目とかを入れるのがよくあるパターンだと思う。

同じ必修でも担当教員を選べるタイプの科目であれば、当然教員や内容によって人気の差は出るので抽選は発生し得る。だとしても全員を受け入れきれない必修科目なんてまずないと思うけどなあ。

抽選留年する可能性があるってこと?

申請した科目が抽選ばかりで、それに落ちまくったらそうなる可能性はある。

ただ科目数自体は確保されているはずなので、本来は2次や3次登録でそういう学生を吸収しきるという仕組みになっている。

件の学生場合、1次で半分以上落ちたとはいえ2次で十分挽回できる範囲のはずなので、なぜベストを尽くさなかったのかという気持ちもある。

件の学生対象履修登録案内

https://www.waseda.jp/fire/sils/assets/uploads/2021/03/Schedule_Spring_CurrentStudents_J.pdf

n次登録が終わった時点でまだ空きのある講義情報現在の履修者数/定員)が掲示板ポータルサイト(全学共通)で提示され、学生はそれを見て次の登録申請を行うのが基本的な流れ。

全てが抽選というわけでもなく、担当教員選考を行うこともあるが、そこは人による。

自分のいた頃は3次登録が終わってもあぶれてる人はかなりレアケースだった記憶があるし、全登録期間が終了して全講義の定員が埋まってるなんてことはあり得ない(必修科目なら尚更)のでどこかしら滑り込めた。

そもそも人気講義は選外になることを織り込んで「取りたい講義」「取れそうな講義」を組み合わせて申請するものなので、件の学生は不運とはいえその辺もちょっと不器用だったのかなという印象。

自分他人のことを言えないタイプ学生だったが)

ただ…推奨17単位で、3次登録申請が全て通っていたとしても合計18単位というのはちょっと履修計画に余裕がなさすぎると感じた。

ってか2次登録は?

窮状を訴えるのに2次登録の結果だけ触れてないのが引っかかるんだけど…申請忘れてたりしないよね…?(他人ことなのに止まらない冷や汗)

先行:0(1科目限定

1次:9/19

2次+3次:5/9+?

大体の人は1次で落とされまくっても2次で半期20単位分くらいの履修を確定させる。(年間取得上限は必修込みで40)

1次よりも2次や3次の方が通る可能性は高いだろうに「1次の登録数>2次+3次の登録数」になっているのはさすがに2次+3次の申請自体が少なすぎるような気がする。

これだけ見ると典型的な「人気講義ばかり申請して抽選で爆死する人」のようにも見えるが、今年の講義実施状況が分からないのでそこは何とも。

とはいえこういう人は少数ながら毎学期必ずいる。自分がいた頃も、履修登録を忘れていて自動登録の必修以外ゼロ単位になった奴がいるなんて話も聞いたことがある。(真偽不明

件の学生は期間内登録自体はしてるようなので憤懣遣る方ないというのは分かる。なので問題抽選云々というより救済措置の方にある。

定員が多すぎるというブコメが多いが、普通に定員を吸収しきるだけの講義数はあるよ。履修登録の度に全講義が定員いっぱいになる学部が回るわけないじゃん。

から登録期間終了後にあぶれた学生を定員に余裕のある講義に受け入れるくらいの融通はきかせてあげてほしい。

個人的に優先してほしいのは

救済措置の設置>抽選システム改善>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>定員削減

って感じ

なんでこうなっちゃったんだろうね

学生へのバックアップ体制不備

自分がいた頃は学部事務所に行けば誰かしら履修相談に乗ってくれたが、今のご時世でそこのバックアップがうまくいってない、行き届いてない、周知されてない可能性は大いにある。

特に抽選で選外になる可能性を織り込んで履修計画を立てる」のは基本のキみたいなものなので、各学部はそこをもっとフォローするべきだと思う。

(選外になる可能性を考慮しろという注意書きはシラバスに明記されていたし、今もされているとは思う)

国際教養の細かい事情は分からないが、一般的に1年生は必修が多いのであぶれることはさほど多くない。

(必修科目が定員超過することはまずないし、そもそも自動登録されることが多い)

件の学生は新2年生とのことなので、去年と同じ感覚で取りたい科目を申請していった結果、抽選で爆死したのではないかな~と思った。

国際教養学部特殊性

従来は2年次に1年間留学する学部だと思うけど、コロナ留学できてない分国教履修登録する学生が例年より増加している可能性もあるのでは。学部内履修学生数の増加に対して開講科目は増えているのだろうか。

↑元記事でも触れているブコメがあったが、

国際教養学部というのは早稲田でも少し特殊学部で、学部生は原則として2年次に海外留学する必要がある。

ところがこのご時世で留学生の行き来が殆どなくなってしまっている。

これは推測だが、

本来であれば留学国外にいるはずの日本人学生が、学部内の講義に集中して抽選が多く発生してしまった

コロナ禍において、急に学部内の講義を増やすことができなかった/オンライン対応で定員を増やすことができなかった

この辺りは要因としてあり得るのかなと思う。

Add-Onlyというのはおそらく国際教養学部独自制度だと思うが、これがコロナの影響でなくなったというのはよく分からない。

↓こういう事情のようだが、それでもよく分からない。

https://twitter.com/naataso_wsd/status/1382293955446902792

ただまあ、政経には元々そんな制度なかったので、救済措置として登録期間終わった後も空きの残っている講義にぶち込める制度作れや!というのは賛成。

確認している情報自分が言えること

コロナ禍で情報が集めにくいという事情もあったとは思うしその点は同情するが、そもそもの履修申請が少なすぎるように見える

1次でどれが抽選になるか分からなくて選外いっぱい出るのは仕方ないし、自分経験がある。ただ2次以降は充足状況が公開されるので、それを加味して計画を立てるんやで。

・1次で半分以上選外になっている時点でシラバス持って学部事務所相談しに行くべきだった

何だったら登録の度に相談しに行ってもいいくら

・2次は…?

2次は…?

・それはそれとして、空きのある講義は何かしらあるはずなので学部側は推奨単位数程度は満たせるように融通しろ

人気講義が既に埋まっている段階ではもはや公平もクソもないので

学部側はモグリもっと寛容になれ

選外になった講義資料を融通してもらうくらいええやろがい。皆大体同じ額払ってんだろ

・履修に限らず学生生活で困ったら早めに学部事務所相談しよう!
なんだかんだでこれが一番大事だし一番言いたいことなのでよく聞いてください
大金払ってんだからどんどん職員迷惑をかけていけ!!!!!
高齢化著しいはてなを現役大学生が見ているわずかな可能性に懸けて何度でも言うぞ!!!
人に!!!頼れ!!!!!頼るのは!!!早ければ早いほど!!!良い!!!

(このご時世でアレだがメールだけでなく直談判も意外と通ったりする)

(この時期は履修専門のアドバイザーがいた気がするけど今もあるんだろうか…?)

一部気になったブコメ

戦略が悪い」という話にしてしまうと「人気のない講義に余裕を持って申し込んだけれど、本当に運が悪く低確率で全部落ちてしまった」人も自己責任になる。あなたは運悪い0.01%から留年ね!で納得できるか…

そもそも人気のない講義抽選になりません!!!!!!!!!!!!ストレートインです!!!!!!!!!!!!!!

人気がなさすぎてマンツーマンみたいになることもあります。(胃痛

からこそ「取りたい科目」を軸に「人気や日程を鑑みて取れそうな科目」を組み合わせて申請すればほぼ問題なく単位数確保できます!!!

オンラインの授業なら物理的に講義室が足りないってこともないはず。何故対応できないのか/調べたら毎年600人以上入学してるのね。それは確かにオンラインでもパンクするわ。でもだから対応できないはおかしいよね。

かにオンラインでもパンクするわ→だからといって対応できないはおかし

パンクするから対応できない」は成り立つだろ???何が言いたいんだ???

上でも書いたけど、聴講生としての視聴権限を与えるのは良いと思うしやるべきだと思うよ。

受講生として受け入れるのであればまた別の話だけど

獲得した科目数の少ない生徒を優先的に当選させればこういう事は無くなりそうだが何故そうしないのか?

履修科目数までは考慮してないと思うが、年次が高い方が優先になるというのはあったと思う(うろおぼえ)。4→3→2→1か4→1→2→3

より良い、より偏りの少ない抽選システムがあり得るのではないか?というのは同意するし、件の学生もそういう主旨の発信だと思う。

授業料ほしさに、教えられる分以上に定員増やしすぎたのかな。

定員100名の人気講義希望者全員が受講できるように学部定員を100名にしました!

かくして不人気講義廃止され、それに伴って学部研究領域も縮小し、研究能力も低下しましたとさ。めでたしめでたし。(これは皮肉です)

総合大学を選ぶメリットカリキュラム選択肢の多さで、カリキュラム選択肢は多ければ多いほど履修希望者の偏りが「人気」という形で生じるわけ。

から登録期間終了後の救済措置や聴講制度の導入には賛成だけど、抽選が発生すること自体はある程度避けられないんですよ。

人気講義なら増やせばいい!って言う人もいるけど、ぶっちゃけ講義の人気なんて楽単か教員個人の人気に拠るところが大きいので、例えば同じ「政治学」をA先生とB先生がそれぞれ受け持ったところで、結局教え方の上手いA先生講義に人が集中するだけなんだよね。

沢山の授業を開講し、管理する立場からすると、「人気科目だけでカリキュラムは作れない」「カリキュラム学問の体系の表現であるから、全体として万遍なく履修登録されて学問を身に着けて欲しいとは思う。

そう思います。人気科目だけでは学部、ひいては学問も成り立たない。

救済措置云々とは別の話としてね。

マイルストーンなんか見て、楽単、人気講義だけ取っていったら、抽選外れまくった時はこうなるよね。過度の集中を促すマイルストーン誌が元凶ひとつ

学生の有志団体アンケート等を基に集計・出版している「マイルストーン」という情報誌があって(毎学期周辺の書店大学生協に平積みされている)、

シラバスと見比べながら大体どういう講義があって、どれが人気で、どれが楽単で、どういう試験方式で…といった口コミ情報を新入生でも入手できる。同学科の友人が少なかったので大変お世話になりました。

ただその一方で、楽単や人気講義への過集中を促した面も否めないとは思う。

今はそれに加えてSNSの発達が一部講義の人気先行に拍車をかけている面もある…かもしれない。

自分時代も人気科目とそうでないのがあって、落ちた科目は他で我慢して、最低限の科目数は確保できたのに、今は違うのか?/ドラフトではないが、ある程度抽選で落ちたら、他を優先的に選択できるようすべき。

そうなってるはずなんだけど、たぶん件の学生はそこで妥協できなかった(orしなかった)んだと思う。

オンライン聴講のようなことができれば他の科目を登録して取りたかった講義に潜る、とかできたんだろうけどね

2021-04-15

サンデル保守だが、リベラルを倒した左翼(=今のリベラル)と仲良

しろサンデルの言っていることは、保守主義に近い。

悪しざまに行ってしまえば、自治会とかのコミュニティルール決めれば正しい程度の言い分。

もちろん、いろいろ留保はつけてるが、それが社会に馴染みにくい少数派に厳しいルールになるのは当然。

少し前のリベラル(これを、政治学用語でニューリベラルと言う)は、そういうしがらみを破壊して、変人にも居場所があるという感じだったんだが、サンデル他が叩き潰しちゃった。

これが、有名なリベラルコミュニタリアン論争。

で、ここで捻じれがあるんだが、この時に、サンデルと一緒にリベラルをぶっ叩いていたのが、まあ左翼

どうしても、自由主義というのは強者理屈になりがちで、また道徳的非難に値する連中に対してやさしい。

そういうのを批判していた人たちがいた。その代表格が、ユルゲンハーバーマス。北守とかが大好きな思想家だ。

ノリとしては、矯風会みたいな宗教保守とラディカルフミニストが今日として、ポルノという悪しき自由を叩いているという構図に近い。

こういう背景を理解する必要がある。

anond:20210414172058

2021-04-14

悲報ジェンダーギャップ指数デタラメすぎる件

アイスランドのジェンダーギャップ指数についての記事を読んでて、まさかそんなことはと思って調べてみたら本当にデタラメ指標だったので書く。

要約

  1. 国家元首」と「政治的リーダー」はまったく別の概念である
  2. ジェンダーギャップ指数は「国家元首」と「政治的リーダー」の区別がついていない
  3. したがってガバガバすぎてまったく使いものにならない
  4. それはそれとして、元のnoteにもおかしい点があるのでそこは突っ込む

前提:国家元首(head of state)ってなに?

簡単に言えば「その国で『形式的に』一番偉い人」。

形式的に」というところがミソだ。たとえば多くの立憲君主制国家では、形式的には君主が一番偉い。君主首相を任命し、議会招集し、軍の最高指揮権を持っている(自衛隊の最高指揮権首相にある日本例外的)。

でも、実際には、君主に実権はほとんどない。日本イギリスノルウェーのような民主的立憲君主国では、議会多数派を握った人物首相に任命し、内閣に言われるがままに議会招集し、実際の軍の指揮は首相国防相といった政治家に任せている。

まり、そういった国では、「その国で『形式的に』一番偉い人」」と「その国で『実際に』一番権力を持っている人」とは別になる。

後者、つまり「その国で『実際に』一番権力を持っている人」のことを、「政府の長」という。

アメリカのような大統領制の国では、「国家元首」と「政府の長」は同一人物だけど、議院内閣制の国では、この2つは別人だ。

まり、こういうこと(天皇元首かどうかというややこしい議論はここでは措いておく。実務的にはどう見ても国家元首なので)。

国家元首形式上一番偉い人)政府の長(実際に一番権力がある人)
アメリカジョー・バイデン大統領ジョー・バイデン大統領
イギリスエリザベス2世女王ボリス・ジョンソン首相
日本徳仁天皇菅義偉首相

で、オーストラリアニュージーランド、それにカナダは、いわゆる英連邦王国だ。つまりイギリス国王オーストラリア国王ニュージーランド国王カナダ国王を兼ねている。そうすると、こういうことになる。

国家元首形式上一番偉い人)政府の長(実際に一番権力がある人)
オーストラリアエリザベス2世女王スコット・モリソン首相
ニュージーランドエリザベス2世女王ジャシンダ・アーダーン首相
カナダエリザベス2世女王ジャスティン・トルドー首相

まり、これらの国の「直近50年での国家元首の男女比」を調べたら、ここ半世紀以上ずっとエリザベス女王国家元首をしているのだから、全期間にわたって「女性国家元首」と判定されないとおかしいはずなのだ

ジェンダーギャップ指数デタラメ

で、ここで最新のジェンダーギャップ指数の報告書を見てみよう。

ドキュメント内を“head of state”で検索すると、最初に出てくるのは次のような文章だ。

...Across the 156 countries covered by the index, women represent only 26.1% of some 35,500 parliament seats and just 22.6% of over 3,400 ministers worldwide. In 81

countries, there has never been a woman head of state, as of 15th January 2021... (p.5)

……思い切り、なんの留保もつけずに「国家元首」って書いとるやん……

いや、普通、こういう文書を作るときはさ、「政府の長」とか「政治的リーダー」とか「選挙によって選ばれた最高位の役職」とか、そういう言い回しにしておくものなのよ。だって、「国家元首性別」っていうのはジェンダーギャップを考える上で無意味まりいから。オーストラリアニュージーランドカナダイギリスもこの半世紀以上ずっとエリザベスウィンザーさんっていう女性国家元首だけど、それって政治におけるジェンダー平等においてはなんの意味もないでしょ?

そして、読んでいくとこういう表現にも行き当たる。

...However, in Canada, a woman has been in a head-of-state position for only 0.3 years over the past 50 and in the United States, there has never been a woman as president. (p.30)

……やっぱりこの報告書、「国家元首」と「政府の長」を区別してない! カナダはこの半世紀以上ずっと女性国家元首だって言っとろーが!

なぜその区別重要

そんなの些細な言葉の使い方の間違いじゃん、と思うかもしれない。でも実は、これは重要問題なのだ

現在民主主義国家政体を分類するにあたって、国家元首政府の長がどのように権力を分担しているか、という指標重要だ。それに従うと、民主的政治システムは概ね次のように分けられる。

システム名称内容代表的な国
大統領制直接選挙された大統領政府の長となるアメリカ合衆国
半大統領制直接選挙された大統領議会の支持を得た首相権力を分担するフランス
議院内閣制国家元首形式的存在で、議会の支持を得た首相政府の長となる日本ドイツインドイギリス

ここで大事なのは同じ「大統領」でも、大統領制議院内閣制では持っている権力全然違うということだ。アメリカ大統領国民から直接選挙され、連邦行政権を握っている。いっぽうドイツ大統領は、議員たちを通じて間接的に選ばれ、国政に関する権能をほとんど持たない。これはどちらかというと戦後憲法下での天皇に近い存在と言っていいだろう。違いは世襲されるか選挙されるかという点だけだ。

サミットを開いたときに、なんでアメリカフランス大統領が出てくるのに、日本ドイツカナダイギリスイタリア首相が出てくるのかといえば、後者の5カ国は議院内閣制の国で、国家元首天皇国王大統領)より首相の方が権力を持っているからだ。なんでオリンピック開会式では首相ではなく天皇国王カナダ場合国王代理たる総督)が挨拶するのか? 形式的には彼らの方が偉いということになっているからだ。

(ところで、太平洋諸国アフリカには、「議会から大統領を選ぶ」タイプ共和国がけっこうある。南アフリカボツワナナウルマーシャル諸島といった国々だ。こういう国の場合議院内閣制でありながら大統領が実権を握っているということになるので注意されたい)

なので、「大統領女性」とだけ言われても、どのくらい権力を持っているのかがわからなければ意味がない。仮に、大統領がなんの権力もない完全なお飾りで、首相がすべての権限を握っている国があったとして、大統領がずっと女性首相がずっと男性だった場合女性政治的平等立場にいると言えるだろうか?(インド大統領がこれに近いかもしれない。10年ちょい前のインド大統領女性だったんだけど、覚えてる人ってどんくらいいます? まあ覚えてないよね、インドではここ数十年ずっと首相男性だったので……)

から、本当に大事なのは大統領制における大統領」や「半大統領制における大統領あるいは首相」、そして「議院内閣制における首相」の男女比のはずなのだジェンダーギャップ指数はそれをカウントするべきだ。

それなのに、無邪気に「国家元首」の男女比を出してきて「ニュージーランドでは過去50年間のうち14年間は女性国家元首でした」なんていうデタラメをぶっこくような報告書を、どうして信用できるだろう(なんでデタラメなのかはわかるよね? NZ国家元首は50年以上前からずっとエリザベス女王からです)。この報告書は「この国は過去何年にわたって女性国家元首でした」という数字を羅列してはいるが、「国家元首」の定義デタラメ融通無碍なのにその数字ハイそうですかと受け入れることはできない。本当に国家元首を数えたのか? 国家元首政府の長を混同してないか? それらの数字は別々に数えたのか、それとも合算したのか? このことがちゃんと注記されていない数字をどう使えというのだろうか。

まさか、こんな基礎的な事柄について、こんな雑な数字を出してくる統計だとは思ってもみなかったよ。国家元首政府の長の区別なんて、政治制度を分類する上でのイロハのイじゃねーか。その程度のこともわきまえてないやつが数えた数字になんか意味あんの?

それはそれとして、元のnoteにもおかしい点があるのでそこは突っ込む

まず、「二元主義議院内閣制」と「一元主義議院内閣制」と言っているが政治学ではそんな分類は使わない議院内閣制とは政治権力議会で選ばれた首相に一元化させる制度のことである。仮に分立しているならそれは半大統領制という別の制度であって、議院内閣制ではない。

二元代表制」という言い方はあるが、これは日本地方自治を指す言葉だ。日本地方自治は、首長知事市長)を直接選挙で選び、首長県庁市役所を率いて行政を取り仕切るシステムになっている。上で書いた類型に当て嵌めれば大統領制になるが、知事市長大統領と呼ぶのは変なので「二元代表制」と呼ばれている。「二元」というのは、首長議会がそれぞれ別に選挙されるからだ(議院内閣制では、行政トップ議会多数派から選ばれるので「一元」になる)。

(余談だが、現代日本政治がグチャグチャに混乱している原因の一つが「中央議院内閣制地方大統領制」という政治制度のちぐはぐさだろう。議院内閣制大統領制では「権力の握り方」が違うから中央地方システムが違うと政党組織を1つにまとめることが難しいのだ。ある組織の内部に異なる論理で動く複数組織が混在していると一枚岩になりにくいのは、感覚的に理解できるところだと思う。この点、中央地方大統領制統一しているアメリカや、連邦と州のどちらも議院内閣制統一しているカナダドイツと比べてみると日本のちぐはぐさがわかる)

2021-04-06

anond:20210406001352

そう。だからあえて、法学政治学行政学経済学、あたりは名指ししてないよね。

国内に多少は必要だと思うから

2021-03-19

anond:20210318231603

文学での扱いでも同様とみなしていいものがあるのかどうかは知らんが、

社会学者政治学者とかの場合は「政治イデオロギー」を対象研究することはあるので、

ある「政治イデオロギー」が専門の学者、を名乗ることは別に許されうることだと思うが。

自分感覚だと、例えば文学でもあるイデオロギー関連の作品メインで研究してたら、

そういう意味での政治学・社会学的な「専門」だと周りに思われかねないってのはあり得ると思う。

もちろん「文学」の世界でどう捉えるかごっちゃにしたいわけではないし、それが先生たちにとっていいのか悪いのかは知らないけど・・

2021-02-22

必読書コピペマジレスしてみる・哲学

日本文学編→anond:20210222080124

追補編→anond:20210218080224

プラトン饗宴

おっさん飲み会真実愛について延々語るだけなので、哲学書の入門編にいいんじゃないかな。楽しそうにしてるおっさんはいいぞ。

アリストテレス詩学

どうしてフィクションで人は感動するかについて述べた本の走りで、後半は散逸しているんだけど、カタルシスについてはなるほどなあ、とは思った。作家になりたいんだったら普通にハリウッドの三幕構成の本を買ったほうがいいかもしれないが、この読書リストを読んでいる人は実用的な知識よりも読んでいて楽しいかどうかを求めている気もする。

アウグスティヌス告白

読もうと思ったまま長い時間が過ぎてしまった本で、まだ読めてない。アウグスティヌス若いころややりたい放題やっていた時期のことも書いてあるらしいので、宗教書として以外にも楽しめるんじゃないだろうか。

マキァベッリ『君主論

塩野七海エッセイですごく推していたから読んでみたけれども、普通に面白い。例えば、中途半端に生かしておくと復讐されるから、いっそとどめを刺しておけ、みたいなことが書いてあって、優しいと人から言われてしま自分には大いに刺激になった。ところで「孫子」もそうだが、戦争政治学について書かれた本はたいてい「そもそも戦争は大悪手で、戦争になる時点で何かやらかしてる」という趣旨言葉があり、全くその通りだと思う。

モア『ユートピア

未読なんだけど、結婚とはある種の契約なんだから、まず処女童貞がお互いに裸を見せ合ってからだ、みたいなディストピア的な描写もあるらしく、ディストピア文学好きの人は楽しめるんじゃないかな。あとは非モテ界隈の人とか。実際、完全な平等社会を目指そうとするとどっかしら歪みが出るもので、それについて考えるのにも使えそう。

デカルト方法序説

自然科学的な考え方、ロジカルシンキングマニュアル。長くないのですぐ読める。得るものがあるかどうかはわからないけど、逆に普段している論理的思考そもそも存在しない時代があったことは、実感しておくと歴史を学ぶ上で面白いかも。

カント純粋理性批判

平凡社の上巻を読んで挫折純粋な理性っていうけれども、ヒトの心にはデフォルト時間とか空間とかの枠組み、基本的概念が組み込まれているよね? 的な話をやたら細かく述べていく内容だったように記憶している。長いので三行でまとめたくなる。

この本に限らず、いくつかの哲学書は「この本さえあればあらゆる哲学的論争をおしまいにできる」「この本からあらゆる結論が導き出せる」的なスタンスで書かれたものが多い印象。

キルケゴール死に至る病

エヴァヲタなら読まなきゃという謎の義務から読んだ本。要は、どうすれば自分を信じることができるか、について語った本であったような気がする。自分は救われないだろうという絶望から、それでも神を信じるという境地に至るまでの道筋を延々と語ったようなものだった、はず。

自分特定信仰を持たないが、どうせ自分なんてと己を見捨てた境地から、まあ自分自分だよね、的な気分に至った経験がある人が読むと楽しめるだろう。

ニーチェ道徳の系譜

善悪の彼岸」と「ツァラトゥストラはかく語りき」なら読んだ覚えが。自分カトリック中高一貫校出身であったせいかキリスト教思想にある欠点を指摘したこの本を面白く読んだ。キリスト教になじみがなくても、たとえば来世があると考えることで現在を生きることがおろそかになるといった指摘は、興味深く読めるんじゃないだろうか。あとは、増田で定期的に出てくるルサンチマンがどうこうとかいう話が好きな人にもおすすめマッチョぶってるところはあるが。

フロイト快感原則彼岸

新潮文庫の「夢判断」「精神分析入門」「トーテムとタブー」「一神教起源」なら読んだ。フロイト自身はヒトの心を脳から探りたかったらしいのだけれど、当時はMRIやら何やらはまだないので対話式の治療法を導入したらしい。

彼の理論は今となってはツッコミどころがたくさんあるのだろうけれど、クラインだとかビオンかについて触れるなら頭に入れておきたいし、心理学特にパーソナリティ障害について読むなら知っておきたい。自分フロイトアドラーよりもユング派だが。

ラカンについては新書を読んだがさすがについて行けなかった。

ブルトンシュルレアリスム宣言

ラブストーリーの「ナジャ」だけ読んだ。謎めいた女のあるある的な話だ。

ウィトゲンシュタイン哲学探求』

論理哲学論考」だけなら読んだ。これもカントみたいに「俺が哲学のくだらない争い全部終わらせてやる」的な立場で書かれている。定理がずらずら並んでいるだけで、余計な表現がなく、簡素

ただ、言語限界について今の人が持っている感覚ってのは大体この時代の人が言っていたことだった気がするし、そういう意味では面白いんじゃないかな。この辺は数学ともかかわっていて、ペアノとかゲーデルとかヒルベルトとかその辺興味があったらいかがでしょう。

ちなみにウィトゲンシュタインポパーとの議論でキレて火かき棒を振り回したヤバいやつだというのは哲学界隈では有名らしい。

レヴィ=ストロース野生の思考

シン・ウルトラマン予告編でちらっと映っていたので読んだらいいかもしれない。

この本そのものは未読で「悲しき熱帯」ともう一冊なんか専門書を読んだことは覚えている。面白かったエピソードの一つは、ある民族身分入れ墨にするんだけど、入れ墨のない人間白人たち)を見て面食らう。要するに身分証明書を持ってないようなものから

定期的に異民族と共に暮らすドキュメンタリーが読みたくなる性分なのだが、それはたぶん、自分のやり方や考え方が絶対じゃないってことをよく教えてくれるからで、これも本を読む効用の一つだろう。趣味なので効用なんて本当はどうでもいいが。

サイードオリエンタリズム

面白い。僕自身スタンスとしては、日本人海外で誤解されていることを批判するんだったら、自分外国に対する偏見無知を減らそうと努力するのが筋だと思っていて、それの理論的な補強をしてくれた本。身近に外国人の多い環境ではないが、すぐに役に立たないからと言って読まないというのはなんか違うんじゃなかろうか。自分イスラーム世界インドについて、どれほどわかっているのだろう?

上田秋成『胆大小心録』

雨月物語しか読んだことがない。「雨月物語はいいぞ。

九鬼周造『「いき」の構造

どっからがいきでどっからが野暮なのか、直方体を使った図があった気がするが忘れた。

柳田國男『木綿以前の事』

遠野物語しか読んだことがないし、それも「マヨヒガ」のことしか覚えていない。

おまけ:いしいひさいち現代思想遭難者たち

自分現代思想に出てくる名前がわからなすぎて最初に読んだ本の一つ。四コマ漫画だがかなり本質をとらえており、いしいひさいち本業は何だったのかよくわからなくなる。素直に笑っておきましょう。勉強ってのは楽しみながらするもんだ。

おまけ2:ローラン・ビネ「言語の第七の機能

上のリストでは省略した20世紀哲学者が実名で登場するミステリなんだけど、フーコーサウナ美青年イチャイチャしたり、七十年代音楽を聞きながら薬をキメたりしているので、現代思想だのポストモダンだのをかじったことがあるならおすすめ。著者がやりたかったのは、たぶん上の世代の脱神話化というか、強すぎる影響の破壊なんだろうけれども、ここも素直に笑っておくのがいい。


以上。

2021-02-18

anond:20210218160249

政治学経済学ロジックだよ、というかロジックじゃない学問が少ないと思われるが

哲学あたりはロジック性が薄いと言われてたかな、でも学部レベルでは哲学のものじゃなくて哲学史みたいな内容だし・・

2021-02-08

anond:20210208122115

二大政党綱引きするのが良いとよく言われるけど、これ何か理論的な根拠あるの?他に健全化の方法はないの?

政治学詳しくないか純粋な疑問なんだけど。

たとえば企業なら、社長副社長社内政治で足を引っ張り合うよりも、団結して協力しあう方がうまく経営できるでしょ。

腐敗や迷走を防ぐには株主社外取締役オブザーバーとして目を光らせてたり、監査組織のチェックを入れたりみたいな、経営者(政党)とは別の立場監視役で回すモデルだし。

他にもたとえば公務員なら、腐敗を防ぐために頻繁に異動させるやり方をしてて、これは頻繁な与党野党政権交代に似てるけど、このやり方は深い経験が蓄積されないし、責任を持って長期プランに取り組まないというデメリットも生むのでときどき問題視される。

教えて、詳しい人。

2021-02-04

フェミニズムが死すべき理由

 15歳のときベル・フックスの「フェミニズムはみんなのもの情熱政治学」を読み、それが私のバイブルになった。そこに書いてあったフェミニズム説明を読んだだけで、それが世界を変えるとわかった。地元図書館にかろうじてあったフェミニズム書籍コーナーに潜り込むや否や、 牟田一恵や田嶋陽子世界に浸りこんだ。私が進学先の大学を選んだ理由は、その時すでにTwitterで名を馳せていた北村紗衣先生が教鞭をとっていたからだし、ジェンダー論の授業があるからだった。大学を出て最初についた仕事では社内セクハラの撲滅に従事し、プライベートでもTwitter消費者運動を通じて、男女差別と戦ってきた。ほぼ十年、このために使った時間は知れない。

 何が言いたいかというと、フェミニストを名乗れる人間がいるとしたらそれは自分だということ。九州田舎で育った孤独ティーンエイジャーにとって、フェミニスト冒険譚を読むのは震えんばかりの興奮だったし、目を見開かされる思いだった。周囲にこんな人は見た事がなかったけれど、ネットを通して自分と似たような人が他にいるとわかって希望が生まれた。大学に通い始めてからは、フェミニストでいることにひねくれたプライドもつ人を他にも何人か発見した。けれどそれはまだ珍しかったし、社会の主流な考え方からはすっかり外れていた。だから、なぜせっかくそれなりの企業就職した自分が、社内恋愛の末の寿退社ではなく、男受けの悪い反セクハラ活動血道を上げているのか、誰も本当にはわかっていなかったし、私はフェミニストだと言うと、ほとんどの人が眉をしかめた。月日を経て、私は同じ志を持つ仲間の輪を少しずつ広げた。職場教育、そしてマンガアニメなどの趣味世界。それぞれの世界活動する私たちを、フェミニズムが互いに引き寄せた。そんな仲間の助けがあったから生き延びる事が出来た。けれど仲間を探すのは難しかった。私たちはまだ、社会の中で傍流だったのだ。

 でもこの十年、状況は様変わりした。映画ドラマフェミニズムに則って制作されるのが当たり前になった。アナ雪や逃げ恥を通じフェミニズムは恥ずかしがらずに誰もが楽しめるものになった。

 そして、たぶん一番重要なのは、今やフェミニストはカネを、そして権力地位をも持っているということだろう。世界で一番大きな、そして一番勢い良く成長している企業女性配慮し、女性を雇っている。日本大企業や省庁も女性差別をやめ敬意を示すようになった。強い女性はかっこいい。私たちは勝ったのだ。

 そして、そこに問題がある。私たちは未だに自分達が反乱軍かのように振る舞っているけれど、今やフェミニズム帝国だ。十年前までは私たちはおおむね正しく、批判的外れで間違っていた。だから他人に耳を貸さな私たち習性は深く根付いている。それどころか、フェミニストに向けられた批判スクラムを組んでやりかえすのが絆を深めるためのちょっとしあ儀式になってすらいる。今までは誰かの批判攻撃するのも、かつては大したことではなかった。一握りのフェミニズム親和的な人以外にそうした論考が読まれる事はなったからだ。そんな内なる声も、今や大きな問題になっている。フェミニストが本当の権力を振りかざしているからだ。キズナアイラブライブポスターへの攻撃、宇崎ちゃんポスターにまつわる献血ボイコットは、フェミニストの私にとって恥ずべき出来事だった。けれど恐ろしいのは、その暴力的な振る舞いが、フェミニスト界隈に常在する何かと同じ感じがすることだ。それでいいという空気があることだ。ただ驚くしかない。その空気はあっという間に、誰かが大切に育ててきた営みを、無造作に叩き潰すほどに膨張した。ファミリーマートのような主流の大企業ですら、私たちの突きつけた理不尽圧力に巻き込まれている。今や私たちは、「自分反乱軍だと思い込んでる帝国軍」なのだ

 だから日本は未だ後進的な男性社会で、私たちフェミニストはそれに反抗するレジスタンスであり、いつの日か勝利するだろう」みたいな、フェミニスト界隈の通奏低音はすごく違う感じがする。たしか私たち女性は、かつては家父長制にいじめられたり、大企業無視されたりしていた。でもそれは、私たちにカネも力も無かった頃の話だ。今や私たちには権力があり、日本資本主義社会私たちを標的にするのではなく仲間とみなすのやぶさかでない。20年前の男性社会私たちお茶くみや家庭に押し込めようとしていたけれど、今や私たち仕事学術に家庭に多くの選択肢を持つ一方で、文句も言わずに黙々と経済的後ろ盾になってくれている。

 フェミニズムの愛すべき要素の一つに、共感連帯を大切にするという価値観がある。誰かが泣いている時、証拠事実検証は、大抵役に立たない。いの一番に、「私もあなたのために怒りたい」と表明し、それを実行しなければ社会は変わらないのだと、痛い目に遭いながら学んできた。これはフェミニズム界隈を通底するルールだ。誰かが被害を表明すれば、ただちに飛んでいって守り合う。客観的データに基づく結論は、提示するのに時間がかかるし決まって歯切れが悪い。だからスピード攻撃力が高い「お前は差別主義者だ。私は傷ついた」と言い切る思い切りが習慣になる。

 なのに、フェミニスト自分たちの共感埒外にある人々へ示す冷酷さには、思わず目を丸くしてしまう。知りうるほとんど全てのフェミニストが、自分より年収の低い男性や、性的魅力に乏しくオタク文化に逃げている(と見なしている)男性嘲笑し、あるいはそういった言説を窘めもしない。逆に高学歴高収入男性や、容姿に優れるなど性的魅力が豊富タイプは、あらゆるレトリックを用いて養護し、倫理的お墨付きを与える。収入学歴容姿共感駆動するフェミニズムは、これら男性ステータスに対してどこまでもプリミティブな接し方をする界隈だ。フェミニズム世間を席巻し、プレイヤー絶対数が増えるにつれ状況は悪くなっている。

 解決策を知っているというつもりはない。けれどどこかで何かが間違っていると意識することはできる。現に私より若い世代では、女性たちの間ですらフェミニズムへの忌避感が広がっていると感じている。しか私たち現役フェミニストは、フェミニズム忌避する女性に対してどんな態度をとってきただろう?ここで口にするのも憚られる、卑劣言葉を投げつけては、仲間内での連帯を高めてきたのではないか?こう想像するのはおかしな事だろうか――この深く根付いたクソっぷりが、若い世代を遠ざけているのでは?

 あたりを見回すと、私たちが育ててきたフェミニズムが、自由への革命から威圧的権力へと姿を変えたのがわかる。私たちは確かに素晴らしいものを生み出した。けれど私たちは不注意で、普通の人々を傷つけないための安全策を怠った。私たちは不注意で、未来フェミニストたる多くの若者たちを成長の各段階で追い出してしまった。私たちは不注意で、世界アップデートしたとき失うものがある人を気にかけなかった。いい目を見る人のことをだけを考えていた。(だいたい自分達のような人々だ。)

 古い世代の連中より高潔でありたいと、いつも願っていた。けれど蓋を開けてみれば、力不足ゆえに無害なだけだった。体に染み付いた被害意識は、私たちいじめ行為に至る際の非道言い訳と成り果てた。

 だから言いたい。フェミニズムは終わりにしよう。フェミニズムは素晴らしいことを色々してきたけれど、今のフェミニズムは歪んだ復讐心暴力衝動に駆り立てられる怪物だ。まともな答えは、これを終わらせてもっと良い何かを作り出すことしかない。

 もっと良い何かとはどんなものだろう?私たち攻撃したラブライブには希望を感じる。私たちが巻き込むのに失敗した若い世代女性をはじめから取り込んでいるからだ。どんな未来が来るにせよ、私たちは良き人物になることを重視する必要がある。今までよりずっと。

 弱さへの憎悪と、強いものへの阿諛追従は終わらせなければいけない。これはフェミニズムとあまりにくっつきすぎている。だからこの星からフェミニズムを消し去るしか、確かな方法はないと思う。

2021-02-03

占い師って意外と高学歴多いのね

昔は占いを毛嫌いしていてあんなもん信じる方がバカと思っていたけど、

人生酸いも甘いも噛み分けるうちに、

人には精神的な支えがほしいときがあることや、

インスピレーションを働かせることの大事さ、

自分内面との対話重要性みたいなものを知るようになり、

単に当たる当たらないではなく心のカウンセリングとして占い必要性を知った。

そこで、占いについて勉強し始めたんだけど

そしたら意外とみなさん高学歴なのね。

哲学心理学研究して占い師になるパターン多。

鏡リュウジ 国際基督教大学卒→国際基督教大学大学院修士課程修了(心理学

マリィ・プリマヴェラ 慶應義塾大学法学部

しいたけ占いのしいたけ 早稲田大学大学院政治学研究科修了 (哲学。たぶん早稲田大学から持ち上がりだったような)

あと占い師じゃないけど、占い師の家系というトイアンナ慶應義塾大学法学部

(私は彼女記事占い師って世襲だったりするんだって面白がったり、占いって統計学なのねということを聞いて占いへの偏見が薄れて興味が出た)

ほんとにそれだけなんだけど、

クリスチャンディオール占いを大切にしていたという話を聞いて思い出しただけです。

ディオールの素敵な動画をどうそ

https://www.fashion-press.net/news/69267

2021-02-01

anond:20210201064401

無料動画なんて一方的アジテーションばかりからあんな物みないほうが正解だぞ。

あんもの政治学んだらあかん。まともなやつはもう相手にしてないだろ。

2021-01-31

anond:20210131185600

それは全くその通り。社会学である必要はないというか、現にさまざまな学問社会についてやっている。

 

社会学内部でその問題は、各学問と各学問の間に必ず発生するスキマを埋めるための学問社会学だとされているな。

心理学が「それは個人心の問題ではないとで考えないことにする」とか、経済学が「それは金の問題ではないので考えないことにする」とか、政治学が「それは政治問題ではないので考えないことにする」とか。その全部から零れ落ちる部分を含めて、社会全体を研究したいね、ということになっている。

2021-01-25

小選挙区制はもうやめろ

二階の選挙区有権者がどうとか、麻生選挙区有権者がどうとか言ってるけどさ、小選挙区制なのが一番問題でしょ。

有権者に期待するなら小選挙区制をやめるべき。

まあ東大政治学法学者経団連に金渡されてるから絶対改革案は出てこないんだけど。

2021-01-12

陰謀論者は真面目で誠実

結局こんにちの混乱は、「政治的意見を自信をもって発言する模範的市民になりましょう」という、極めてうさんくさい学級委員長規範めいたものから発せられていると言えるでしょう。

例えば政治学のせの字も知らない人々がこの風潮をうけたときまず何をするでしょうか。

GoogleTwitterYouTube話題キーワード検索し、ある程度の注目を集めているようである刺激的な「新常識」を目にするのです。なるほどそれらの「新常識」をめぐって、多くの人々が賛成と反対の意見を交わしているのを彼らは目の当たりにします。

なかにテレビに出ている有名人や、なんとなく肩書きの堅い大学先生もいるようです。

自分も早くたくさんの知識を吸収して話に追いつきたい、周りの人間よりも一歩賢い人間として自信をつけたいという、学校のお勉強以外ではじめて学びを得ることの楽しさや知的好奇心発見した彼ら。次第にどこかのコミュニティめいたもの所属するようになり、仲間意識自尊心形成されていくことでしょう。

いったい彼らのどこを責められるでしょうか。

彼らは真面目な努力家で仲間思いの、社会や国を良くしたいという立派な目標をもった模範的市民のものです。

少しばかり学問の体系についての知識が足りないだけで、日々ひたすら誠実に新たな知識を探し自身の成長を求めているのです。たまに批判者に対して汚い言葉を使ったりもしてしまますが、日本文豪たちがユーモラスに罵り合っていたエピソードあなたたちに人気であることを彼らは何度も目にしています

で、こんにちの混乱を収めるために何が必要となるでしょうか。上のプロセスを踏まえていくつか挙げてみましょう。

政治的発言を万人に求めるような浮ついた風潮を排除する

学問の体系が少しだけ身につくような挑戦の機会を義務教育中に与える

インターネットには嘘と悪意がはびこっていることを知らしめる

労働趣味に打ち込むことで日常生活から充実感を得られるような社会構造にする

なんだかありきたりで見たことのある意見ばかりですね。最初の一つは除くとしても、どれも教育的で正しい、凡庸でつまらない意見に言い換え可能です。

ただ、これらの実現には相当の期間と多大な努力必要となることは間違いありません。

この手間を避けて強引に混乱をなかったことにしようとするからインテリたちは真面目な彼らを小馬鹿にする書き込みをするのです。いや、小馬鹿にする書き込みしかできないと言ってよいでしょう。

彼らもまた、一分野での成功を願い努力する才能をたまたま得られただけの人々なのです。政治社会についてまともに勉強する余力がないので、なんとなく賢そうな社会学者の小言に同調しつつ、業界内の空気読みにふけっている賃金労働者に過ぎません。

ではこんにちの混乱を収める方法はもはや存在しえないのでしょうか。

いいえ、そんなことはありません。われわれは2つの可能性を無視してきました。

ひとつは、よくわからない観念は一掃し平静を取り戻した心で、日常と少しの非日常を真面目に生きる伝統感を獲得することです。これは、各自自分人生を一回きりのものとしてなるべく味わい尽くすように努め、それに多少のまぼろしを混ぜ合わせて一体感を作り出す、保守的社会を目指すものとなるでしょう。

もうひとつは、すべての意見を外部のシステム依存し、ひたすら物質的な世界に満足できる身体社会的に創りあげ、民主主義を脱皮することです。これは、政治機構や巨大IT企業イデオロギーを一任し、それに従うだけで正しさが付与される、内と外の善悪の熱気を帯びた合理的共同体を目指すものとなるでしょう。

2021-01-10

飛び級少年少女が混迷する政治の舵をとってくれるんだろうか

政治学大学政治家学部エリートコース仮称)みたいなものが出来るのだろうか

2020-12-28

anond:20201228220146

非常に面白かったが、やはり政治学法学倫理学という片方の視点からこの問題を論ずるのは限界があるとも思う。

あくまで上の3つの学問人間定義するものである

生物学医学環境学自然科学といった視点も取り入れないと包括的議論はできないし、

さらに本件は人類の農耕史と狩猟歴史にも関わってくるうえ、仏教ユダヤ教・ヒンズー・イスラムといった視点必要になる。

かろうじてホッブス契約概念などが出てくるが、これもやはり近代以降の西洋哲学上の定義ひとつにすぎず、

それだけをもって菜食主義議論するは素材が少なすぎると言わざるを得ない。

人間を中心にすえた議論においては、菜食の可否は議論俎上にすら登らないのが当然だし、

結論として肉食を続ける」というのは論者の研究分野の選択肢からしても、予期できるものと思う。

余談だが宇宙研究したり数学研究してつきつめる人は、菜食に興味を持つことが多いという。

anond:20201227202302

論点が2つ

①筆者の挙げるパレスチナイエメンアルメニアウクライナウイグルチベットの置かれている状況を日本に当てはめるのが妥当と言えるのかどうか。(経済力人種宗教資源地理)

外交安全保障をHighとして、内政をLow位置付ける概念は、政治学の中でメインストリームなのか、またそれは軍事関係者などのイデオロギーに影響されてないものなのか(引用Wikipediaっていうのも?だし、Wiki自体にも引用文献が少ないから疑問に思った)

2020-12-27

増田ブクマカ自民党が支持される理由学術的に説明したい(追記

標題に関する追記 (2020/12/28 16:52)

標題は「~理由国際関係論という学問用語を使って説明したい。」とした方が正確である

しかし、それでは読んでもらえないと予想したので標題のようにしている。

本文

自民支持されるのはおかしい( https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/DocSeri/status/1342720709873692672 )というエントリが人気だ。

自民議員が腐敗しきっていて不祥事だらけなのは事実だ。

それでも自民党が支持されるのは、外交安全保障政策を任せることができる政党自民しかいからだ。

学術的に言うと国際関係論という学問では、High and low politics ( https://en.wikipedia.org/wiki/High_and_low_politics ) という言葉がある。

High politics とは、外交安全保障といった分野を指す。

Low politics とは、High politics 以外の分野を指す。

High politicsでの失敗は、国としての存在に関わる。

Low politics もまた重要であるが、Low politics成功するには、High politics領域で国が安定していることが必要不可欠である

そのためHigh politicsLow politicsにまして極めて重要である

High politicsで失敗するとどうなるかは、パレスチナイエメンアルメニアウクライナウイグルチベット、【イラク】(2020-12-28 10:48追記)、そういった国々ないしまたは"地域"から学ぶことができる。



立憲民主党・その母体である民主党系の政党は、High politics を軽視している。

例えば鳩山首相(当時)は、日本中政府沖縄県アメリカのいずれもが同意していた辺野古移転案を白紙化し「最低でも県外」を推し進めようとした。

それは失敗に終わり、期待を裏切られる結果となった沖縄県辺野古移転案さえも拒否する結果となった。



例えば蓮舫副代表(当時)は2019年F35105機の購入計画爆買いだと批判した。

2020年数字になるが、中国は第4・第5世代機を1080機保有していることに対して、日本は309機しか保有していない。

( https://www.gyoukaku.go.jp/review/aki/R02/img/s2.pdf )

これを踏まえれば、必要な装備水準について現実的な対案を提起することなしの批判は支持できない。


こうした例から立憲民主党とその母体はHigh politicsを軽視していると私は判断している。

不祥事を繰り返す自民党の議員たちは実に不快であり有害である個人的には思う。

からといって、High politicsを軽視した政党を支持することはできない。

そのためHigh politicsの分野で信頼できる政党ができるまでは、自民党を消極的に支持するしかない。

2020年9月10日毎日新聞によると安倍政権への世論調査

「最も評価が高かったのは外交安全保障政策で、「評価する」が57%で、「評価しない」の27%を大幅に上回った。」という。

( https://mainichi.jp/articles/20200910/ddm/012/010/100000c )

2020年9月3日朝日新聞でも、世論調査で最も支持されたのは「外交安全保障 (30%)」であった。

(https://www.asahi.com/articles/ASN937F3RN92UZPS005.html)

こうした調査からも、自民党が支持される理由がHigh politics を重視し現実的安全保障政策を取ってきたことにあると考える。


2020-12-28 10:31追記

まず、多くの方からコメントをいただいたことに感謝する。

いただいた人気コメントと、新着コメントのうちいくつかにたいしてコメントしたい。

そんな大上段の話ではなく、ドブ板(冠婚葬祭学校地域の式典・イベントに顔を出す等々)と地盤(後援会)の過去からの累積が効いてる、って話では。単純接触効果は偉大ですよ。天下国家論じるだけでは選挙勝てない。

ドブ板地盤看板鞄が55年体制から現在まで自民党を支えたことは、私もそう思う。

しかドブ板地盤看板鞄では、安倍政権が終了時に世論支持率が上昇し、その評価する政策として「外交安全保障政策」が一位となったことを説明できない。

北方領土が返ってこなくなったり,拉致被害者が返ってこなくなったり,Googleマップミサイルサイト決めたり,自衛隊幹部一同が会食して一斉感染したり,high politicsってスゲェな!

4つの反論のうち拉致被害者の奪還の困難さを評価するのは難しいが、その他3点について言及する。

まず一般論として他国実効支配している領土交渉返還できるのは極めて稀なケースで、北方領土返還されなかったからと言ってただちにhigh politicsを軽視しているということにはならない。

ただし安倍政権ロシアナイーブ善意を期待して対露譲歩(2島先行返還論への転換)をしたことが何ら成果をあげなかったことは特筆すべきであり、安倍政権が対露外交で大きな失敗をしたこと同意する。ロシアには善意や信義は通じない。国際関係論でいうところのrealism学派の外交理論を全面採用すべきであったし、せめて今後はそうあるべきである

イージス・アショアの配備予定地の選定に防衛省担当者Googleマップ使用たか、及び自衛隊幹部一同が会食したかどうかについては、自民党がhigh politicsを重視しているか否かという論点には関係がない。

中韓が嫌いなだけの人が水を得た魚になるエントリ

具体的な反論または質問の形に書き換えていただければ、解答したい。

学術的になってる?(´・_・`)なんか2chでよく見たはい論破と同じ空気を感じる。

学術的に」という言葉違和感を覚える方がいるのは理解できる。

というのも、「学術的に」とは曖昧表現であって、この場合は「国際関係論という学問用語を使って」という方が適切なのが正しい。

そうしなかったのは、そのタイトルだとたぶん読まずにスルーされてしまうだろうと予想したため。

例として挙げた辺野古政策F-35世論調査結果の全てにおいて議論単純化され過ぎていて、「学術的??」となる。居酒屋の隣の席のオッチャンが言ってた。

単純化しなかった場合議論とはどのようなもの説明してほしい。

学術的に」は先述のとおり。

辺野古移転国内問題が主じゃね?戦闘機代替機種もあるんじゃね?コロナ防疫は安全保障問題じゃね?

3点の反論にそれぞれ解答する。

1点目、普天間基地問題解決日米安全保障条約運用の安定性に寄与することであり、日米安全保障条約運用の安定性を向上させることはhigh politics課題にあたる。

2点目、戦闘機について。蓮舫氏は35に変わる代替機種などの提案した上で批判したのではなく対案なき批判となっている。

蓮舫氏が代替機種、あるいは戦闘機の購入よりも安全保障を向上させる装備体系の提案をしたのであれば、その内容に応じて賛成または反対をする。

3点目、防疫は安全保障問題ではないか、という指摘はそのとおりだと思う。

外交安全保障対米追従

具体的な反論または質問の形に書き換えていただければ、解答したい。

結論から先に考えてないかな?書かれていることは仮説でしかない気がします。データ根拠が弱い(30%って)ので、追加のレポート期待しています

根拠が弱いのはおっしゃるとおり。

ただ、実験のできない、さら統計もとれない分野ではこれ以上の根拠を持ってくるのは難しい。

「それでも自民党が支持されるのは」ではなく「それでも俺が自民党を支持するのは」だろう。太宰メソッドだ。Objectだけを分析してもSubjectの行動の理由説明したことにはならないだろう

朝日新聞毎日新聞世論調査の結果の下りを読んでほしい。

引用Wikipediaニュースサイト程度で「学術的」って…これ以上何も言う気が起きない

国際関係論の学徒だが、もう大学図書館にも電子ジャーナルにも入れない、本も経済的事情で売ったので

そこは多めに見てほしい。

2020-12-28 11:39

①筆者の挙げるパレスチナイエメンアルメニアウクライナウイグルチベットの置かれている状況を日本に当てはめるのが妥当と言えるのかどうか。(経済力人種宗教資源地理)

High politicsに失敗した場合、例えば北朝鮮の核攻撃を主要都市に受けた場合

それらの国々と日本の状況に大差はなくなると私は考える。

外交安全保障をHighとして、内政をLow位置付ける概念は、政治学の中でメインストリームなのか、またそれは軍事関係者などのイデオロギーに影響されてないものなのか(引用Wikipediaっていうのも?だし、Wiki自体にも引用文献が少ないから疑問に思った)

国際関係論」という学問分野ではメインストリーム

国際関係論には、大きく分ければ2つの学派がある。1つはrealismで、もう1つはliberalism。

realism は、High politicsだけに関心がある。

liberalism は、High politics以外にも関心がある。だが、最も重要視するのはHigh politicsであるという見解はrealismと共通している。

これはliberalismの中心人物であるJoseph Nyeという学者が「安全保障とは酸素のようなものであり、それが希薄になり息が苦しくなるまでは、人々はその重要性に気づかないが、実際にそうした状況になれば、それ以外のことは考えられないほどに重要なのである。」と著作である国際紛争理論歴史」という本で述べている事実が端的に説明している。


政治学」まで広げた場合メインストリームかどうかはわからない。

日本の、国際関係論を除く、政治学者」の間でのメインストリームではないとは感覚的には思う。


2020-12-28 12:43 追記

民主党政権時、外交側を軽視していた事例があった、としか書いてないような…。自民党が外交を重視しているとも、その結果が支持に繋がるという根拠もちとわからず…。

ご指摘のうち、「自民党の外交が支持されている」のは朝日毎日世論調査の結果で説明できていると思う。

自民党が外交を重視している」例がないのはそのとおりだと思ったので追記する。

例として最も適切なものは、「自由で開かれたインド太平洋」構想の定着だ。

自由で開かれたインド太平洋」構想は、麻生外相2006年に行った演説にある「自由と繁栄の弧」 (https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/18/easo_1130.html) 構想、ないしは2007年安倍首相インド国会での「2つの海の交わり」「安全保障ダイアモンド」(http://www2.jiia.or.jp/kokusaimondai_archive/2020/2020-01_003.pdf?noprint) に起源がある構想だ。

これが、例えば2020年アメリカ共和党の国家安全保障戦略報告書でも日米豪印(Quad)協力の継続・支持が提言(https://jp.reuters.com/article/idJP00090300_20200618_00220200618)され、アジアNATOであるかと議論されるまでに定着した。

国際政治学者の細谷教授は、自由で開かれたインド太平洋に対して「過去1世紀半の日本外交歴史の中で、これほどまでに日本提唱した外交構想が国際社会に浸透して、幅広い支持を得たことはなかったのではないか。(https://apinitiative.org/en/2020/12/21/14345/)」と述べている。

自由で開かれたインド太平洋」構想は自民外交最大級成功であり、自民党が外交を重視している根拠としては最も適切なものだと考える。

2020/12/28 13:43 追記

「ないし」は漢字では「乃至」と書く.

意味は「~から~まで」だ.

最近辞書には「または」の言い換えとしても見えるが, 「または」とか「やら」を使っておくのが賢明だろう.

「ないし」を使うと高尚で学問的な感じが出るためかネット論客はむやみに使いがちだが, 諸君, 漢字意味をきちんとわかってて使ってるだろうか.

ご指摘ありがとうございます修正しました。

2020-12-20

2020年アメリカ大統領選挙に関するQ&A

前田 耕 (Ko Maeda)@MaedaPoliSci

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340058410356781057

の一連のツイートより

前田

ノーステキサス大学准教授政治学)。ミシガン州立大学Ph.D. 研究領域選挙選挙制度政党競争政治制度など。

 

[公式選挙投票結果]

12月14日選挙投票の結果を国立公文書記録管理局が公開してます

 

まだ全州揃っていないけど、接戦州はミシガン以外全て載ってます。各州の公文書PDF版が見れます

以下、よく出る話を連ツイでまとめます

本当にもう終わりにしましょう。

 

 

Q:1月6日の集計時に逆転できる?

A:無理です。集計手続きはElectoral Count Actという法律規定されていて、

上下両院同意しないと選挙人票を捨てられません。下院民主党多数です。

 

Q:ペンス副大統領拒否権を持っていると聞いた。

A:デマです。Electoral Count Actにそんなこと書いてません。

 

Q:ジョージアなどの接戦州では共和党側の選挙人も投票したんでしょ?

A:法的根拠もなく、ショーとしてやっただけです。

 

Q:まだ係争中の裁判があるでしょ?

A:あるけど、選挙投票も済んだので、これ以降の裁判ではこれまで以上に"moot"や"laches"(簡単に言うと"もう手遅れ")で棄却されることが増えるでしょう。

PA共和党は、あるケースについての最高裁への意見書に「どうせこれで結果は変わらない」と書きました。

 

Q:でも大統領選で大規模な不正があった。

A:不正があった場合に異議を申し立て手続きは各州の州法規定されています

それで認められれば、法に基づいて結果が修正されます

でもトランプ側が起こした裁判は次々に敗訴、または法廷外では高らかに叫ぶのにその「証拠」を裁判に出してきません。

 

Q:反乱法/内乱法を発動すれば?

A:Insurrection Actを発動して軍を派遣しても、既にある法律執行することができるだけで、法律無効化するとかできません。

 

Q:大統領令が...

A:大統領令憲法法律の枠内のことしかできないので、すでにある法律を覆すことはできません。

 

Q:実力行使憲法法律も停止したら(ペルーフジモリがやったように)?

A:そのためには軍の支持が要るけど、陸軍長官陸軍参謀総長は既に選挙への介入を否定してます

軍人違法命令服従する義務は無いし、違法と知りつつ実行したら処罰されます

 

Q:トランプが負けを認めないとどうなる?

A:彼の任期1月20日正午に終了するので、その時点でもしWhite House内にいたら、

不法侵入者として排除されます(だからその前に自主退去するでしょう)。

また、藤井厳喜という方が、大統領経験者には不逮捕特権があると前に書いてましたが、ありません。

 

 

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340074251781615621

前田 耕 (Ko Maeda)

@MaedaPoliSci

 

12月19日

Q:バイデンが勝つと〇〇になるけど、それでもいいの?

A:いいかどうかが問題じゃなく、次期大統領選挙結果に基づいて決められるんです。法治国家ですから。(いま、「選挙不正でも法治国家と言えるのか!」と思った方は6番目のツイートをどうぞ)

 

本当に、もう終わりにしましょう。

14/end

 

 

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340125130920484864

前田 耕 (Ko Maeda)

@MaedaPoliSci

. 

21時間

このQ&A集は私がまとめたものです。

選挙人を決めるのは当然ですが各州の有権者です。

その結果を州政府認証し、国立公文書管理局のトップのthe Archivistという役職の人が、

1月3日に各州から公文書上下両院に送付します。

 

 

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340120366040137731

前田 耕 (Ko Maeda)

@MaedaPoliSci

 

22時間

全部違います

議会ルート州法違反なので最初から無理

司法ルート司法はその役割果たしている

大統領令非常事態宣言憲法法律の枠内なら可能軍制服組はその役割から逸脱しない見込み(当然)。

です。

引用ツイート

セイウチさん

@seiuchiblog

22時間

返信先: @MaedaPoliSciさん

貴重な見解ありがとうございます

 

議会ルート→手遅れ

司法ルートサボタージュでほぼ無理

大統領令非常事態宣言→1/20迄なら合憲。但し軍制服組のサボタージュ可能性あり。

 

という理解でよろしいでしょうか?

 

2020-12-10

リベラルを責める前に安倍を責めろよ

安倍人生見てみろよ。

金持ち政治家一家の家に生まれて何不自由ない暮らしを与えられ、東大生平沢勝栄家庭教師につけてもらいながら、

勉学においては何一つ結果を出せず、大学へは内部進学。

大学では高級車を乗り回し、政治学の授業に出てなかったのになぜか単位取得し、卒業後は神戸製鋼就職

努力から逃げ続け、それが学力にもはっきり表れている人生なのに、総理大臣を二度も経験し、在任最長記録まで打ち立ててしまった。

 

ネットリベラルNIKECMを褒め、公立中学動物園呼ばわりしたから何だってんだ。なんて小さな落ち度だよw

安倍晋三という人類史上の社会悪批判できない右保がリベラル攻撃しても説得力が一切無いことは言うまでもない。

2020-12-06

真面目な話をしていた人が途中から自分の自慢話を始める現象に名前をつけたい

わりと以前から社会学とか心理学とか政治学とか主にジャーナリズムビジネス系の実用書を読んでいると、前半部分はそれなりに統計とか理論的な分析とかで納得できる話が書いてあるのに、だいたい半分を過ぎたあたりから突然著者の自慢話になることが多いなと思ってた。

目次だけを見ると一冊全部きちんとまとめているようなのに、どうも後半部分が面白くない。個人主観というか間接的に直接的に自慢話が多くなっているなといういやーな感じがしてくる。

とはいえ一冊全て同じ調子で書くのは難しいのかもなと思ってそれほど気にしてはいなかったのだが、ここ最近になって同じような匂いを感じるジャンルを見つけた。

マンガという媒体を使って子育て夫婦生活を赤裸々に描く系の話だ。

最初のうちは子育てあるある夫婦のすれ違いあるあるでそこそこ面白いことを書いている人も、なぜだか途中から急に過去学歴だとか恋愛遍歴の多さだとか、愚痴を言いつつ旦那の稼ぎが良さそうなことを匂わせてきたり、家族海外(人気のあるヨーロッパの国が多い)赴任したとかそういう話題を入れてくる。

そうなると最初の頃の「あるある」はどこへやら、書いてる作者が自分で「あんたらとは違うんだよ」と言っているかのように思えてきてまたいやーな感じがしてくる。

どちらも実体験をもとにそこから多くの人に共通する話題コンテンツとしているところに特徴があるが、途中から急に自慢したくなってしまうこの現象になにか名前はないものか。

2020-10-25

anond:20201025153055

日本で一番頭いい大学政治学を学ばないと総理になれないんだよ

日本人じゃない人は知らないですか

2020-10-14

anond:20201014033401

そうだな!黙ってるなんてダメだよな!!

本業ITコンサルタントだけど政治学社会学果ては医学までがっつり語ってる人は知ってるけどな!

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