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2024-11-23

マジックギャザリングで統率者が流行っていくことに対するオキモチ

簡単にいうと、統率者はMTG簡単破壊するし二度と蘇らせないと思ってる。

統率者はMTGにおいて、100枚のハイランダー(各カードを1枚のみ入れる)というデッキで行う多人数戦フォーマット

基本的に4人で回していくため、対戦時間は1時間を超えることもザラ

感覚としてはボードゲームに近い

しばらく前から公式積極的にこのフォーマット推しているんだけど、ぶっちゃけアメリカ人が大好きすぎて既にアメリカではMTG=統率者になっている

日本人基本的カードゲーム競技的にとらえているせいか、こういう卓を囲んだカジュアルフォーマットは好まれてこなかった

ただ、最近は統率者が日本でも結構流行っている

そもそも統率者は非公式フォーマット

あるとき自分の好きなカードを1枚ずつ使って100枚デッキ作って遊ぼうぜ」って感じでユーザーの中で広まった

競技的にガチでやりあうのではなく、好きなカードを使いたい人がもちよって仲間内ボードゲーム感覚で遊ぶことが前提なので、カジュアルが最大の売り

なぜかアメリカ人はこれが大好きなんだけど、逆にアメリカ人からすればカードゲームガチ競技するって感覚おかしいらしい

さて統率者がが何を引き起こしいるかというと、モダンやスタンといった競技志向フォーマット消滅していること

本家アメリカではそういった競技大会がどんどん潰れているし、そういった需要にこたえる記事情報源もなくなっている

特にやばいのはジャッジがいなくなったこと(誇張)

いまMTGジャッジってどういう風になるのかも実はわかっていない

特に日本だとカードショップにいってそこにいる人に聞いてみないとわからない

遊戯王のように公式が丁寧にフォローするとか一切ないし、単なるルールに詳しいおじさん程度の扱い

だって誰も競技したがらないんだからしょうがない

特にアメリカは統率者しかみていないし、統率者は総合ルール結構無視している場合もあって、ジャッジ必要ないし

実態草野球麻雀にも劣るといっていい


そうやってカジュアル路線になっていくかというと、これもちょっと違う

統率者の中でもまた競技的なことをしようって人もでてきているし、そういうフォーマットも人気だ

ようするに非公式フォーマットの中にまた別のフォーマットが生まれているというカオスな状況

既に60枚デッキで2人がガチで対戦するってことをアメリカ人は忘れている

いかに統率者を楽しむかだけがMTG至上命題となっている


で、なんやかんやあって統率者に発言権のある団体がつい数か月前に禁止カードを発表した

この発表内容がまた厄介で、統率者に必須と言われた高額カードが含まれていたりしてまあ大炎上

結果、殺害予告なんかもでて団体解散公式がそれを吸収するという運びとなったわけだ

公式は今まで非公式ルールだった統率者の管理を担うことになったわけだけど、それに伴って統率者フォーマットで強さの基準を決定する試みをしようとしている

自分はこれ自体はいいとは思う

けどそもそも、統率者は制御不能状態に陥っていて内圧によって崩壊したんだよね

だって統率者って近所の仲間とマックで談笑がてらポテト食べつつやるようなものから

ルールがあるようでないのが統率者の最大の良い点

それが「統率者ではこのカード禁止します」なんて上から言われることがどんだけおかしいかってことか

もちろん各デッキごとに強さはマチマチだがそういうのすら大きな波に乗せられてよくわからない状態になっていた

自由カジュアル競技的ではないって言われても、やっぱり競技もしたいって人がハウスルール2を作って楽しむし、内紛状態なわけだよ

カジュアルものの中ですらガチカジュアル論争が起こるとか笑えない

公式対応もずっと悪かった

統率者に肩入れしすぎて、統率者専用カードを大量に作っては意味不明な売り方をしたせいで、競技的なことをしたい人から大いに嫌われた

逆に統率者向けセットがバンバン作られて、カジュアルに好きなカードで対戦するって前提も崩れたし

今回のスタン向けのファウンデーションだって、スタンでは使えないカードが収録されたジャパンアートばっかりが売れてるし

なんでアニメアートカードをスタンでも使わせなかったんだと多くの人が思ってるけど、たぶん公式は大して理解していない


何が言いたいかっていうと、MTGの1フォーマットに過ぎなかった統率者がMTG全体をくってしまい、どうあがいても初心者が入ってこれる要素がなくなっている

遊戯王とかは「インフレが凄い」の一言でかたずけられるけど、MTGの統率者は存在自体不思議文化暗黙のルールの上になりたっていて、間違いなく初心者には向かない

カジュアルに遊びたかったら他に選択肢はいくらでもある

100枚デッキからして高いんだよ

参入ハードル金額物理的な面でも

ただでさえオッサンしかゲームなのに、さらオッサンしかやらないタイプフォーマットしか残らなかったら、若い子には「あん気持ち悪いカードの何がいいの」っていうんだがね

まあオッサンたちはそれに気づくことはないだろうが


草野球楽しいのは、プロ野球というガチ競技面白いから自分達も楽しもうって文化根底にあるわけで、プロ野球が衰退したら草野球だってやりたがらないわけですよ

普通の人は草野球から野球をさせるんじゃなくて、プロ野球をみせるでしょ?

カードゲームだって、魅力的なプレイや有名選手いるか流行る背景があるわけで、カジュアルオンリーゲームオッサンたちのボードゲーム大会しかないわけ

いや別にボドゲが悪いわけではないけど、そこに競技的要素は二度と持ち込めないし、初心者は入ってくることもないだろう


日本世界第2のMTGプレイヤーを誇るけど、たぶん10年以内に全てのプレイヤーは統率者に移行するだろう

だって競技志向が薄れていけば残るのは統率者だけになるんだから

統率者でないデッキMTGにあらず

こうなるよ

そこではアメリカで起こった数々の問題が噴出するだろうし、統率者の内部でも変な独自フォーマットが作られて阿鼻叫喚になる

というかあと10もつかもわからない

それでも統率者は推されていくだろう

だって、統率者向けのカードしか売れないんだから

本当に厄介なのはMTGの売り上げって世界全体でみると結構売れてる方なんだよ

から親会社ハスブロはそこから離れたくない

MTGゲーム性が崩壊しようと大会ゼロになろうとどうでもいいと思うよあの会社

こういう厄介ごとをMTGないし統率者ははらんでいる

ゲーム内の内紛に誰が関わりたいんだろう

「統率者を楽しく遊んでいる人もいっぱいいますー」って言えるのあと何年だろうね

MTGアリーナ耐用年数が近いから、あと数年で統率者専用のDCGにとってかわられるだろう

うそうしたら競技TCGなんて誰も思わないし、やってる人の中でも問題が紛糾してしま

でも全部がMTGの中だけで進行するから、外部の人にはなんか騒いでいるけどある日MTGがサ終したってことになるんじゃないかな?


間内カジュアルに楽しみ、大会などの競技性も同時に確保できたらいいんだろうけどさ

そんな器用なことが一つのカードゲームで両立できるわけもない

競技性とカジュアルは天秤にかけるものじゃないが、特に競技性を捨てたゲーム日本では生きていけないし、本家アメリカももやばいだろう

硬直しきったもの弾力与えるとか、それこそマジックだよ

はい、じゃあこれでターンエンド

こっちは土地全部寝かせてあるから好きにやっていいよ

2024-11-20

女性向けゲーム中国資本浸食

1. あんさんぶるスターズ!!Music - 売上: 4.00億円

運営: Happy Elements株式会社 (東京都港区)←親会社中国北京市にある2009年設立Happy Elements Co., Ltd.

 

2. ディズニー ツイステッドワンダーランド - 売上: 3.31億円

運営: Aniplex Inc. (東京都千代田区)←親会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

 

3. 恋と深空 - 売上: 2.59億円

運営: 畳紙網絡(Papergames) 2013年8月設立中国江蘇省蘇州市会社Nikkiシリーズが有名、資本関係が何も分からない

 

4. 東京ディバンカー - 売上: 2.06億円

運営: Coly Inc. (東京都港区)2014年設立2021年3月東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に上場した日本企業

 

5. 魔法使い約束 - 売上: 1.29億円

運営: Coly Inc.

 

6. エリオスライジンヒーローズ - 売上: 1.09億円

運営: AIDIS Inc. (東京都渋谷区)2015年設立独立系ゲーム会社

 

7. 18TRIP (エイトリ) - 売上: 9,183万円

運営: CYBIRD Co., Ltd. (東京都渋谷区)←2017年株式会社カプコン2017年完全子会社化された

 

8. うたのプリンスさまっ LIVE EMOTION - 売上: 8,627万円

運営: KLab Inc. (東京都港区)2000年設立独立系ゲーム会社東京証券取引所プライム市場上場

 

9. ブレイクマイケース - 売上: 8,414万円

運営: Coly Inc.

 

10. アイドリッシュセブン - 売上: 8,247万円

運営: BANDAI NAMCO Entertainment Inc. (東京都港区)

 

Happy ElementsとPapergamesが成功しているのが気になるな…結構入ってきています

2024-11-16

doda新卒転職エージェントをさせて、いつでも募集をかけているブラック企業に人を押し込むクソ会社

dodaエージェントが強く転職を進めてきた会社入社してすぐに親会社意向部門整理が始まった。

クソクソクソ

doda新卒転職エージェントをさせて、いつでも募集をかけているブラック企業に人を押し込むクソ会社

dodaエージェントが強く転職を進めてきた会社入社してすぐに親会社意向部門整理が始まった。

クソクソクソ

2024-11-14

追記ありメガテン及びその派生重要なアクマ10

追記

マサカドのことすっかり忘れてた。そりゃもう文句なしガブリエルoutでマサカドinですわ。

天使がいなくなってしまったけどしょうがない。

それとイザナギ天津神というのもその通り。

まあ要するに日本神様と言いたいんだなコイツはって補完してほしい。

 

1. ロキ

デジタルデビル物語 女神転生」で最初召喚された悪魔という意味ですべての始祖。

その後の作品でも重要な役からチョイ役まで幅広く様々な役回りを演じる。

仲魔やペルソナとしてのレベルはだいたい中の上から上の中あたり。

 

2. ルシファー

CHAOSサイドの首領。多くの作品ちょっかいかけてきたり意味深なことを言ったり、たまにラスボスになったりする。

暇つぶしこちらの力量を測るという意図で戦うことも多く、負けてもまだ余力を残してる雰囲気で大物感をキープ。

ペルソナ以外で味方戦力となることは多くないが基本的最上位。

 

3. ジャックフロスト

多くの作品に登場するアトラスマスコット。ヒーホー。物語のものに絡むことは少ない。

特殊会話や特殊合体、サブイベント等で目立つことが多く、キングフロストやジャアクフロスト等の派生が大量に存在する。

性能は低レベルから中の下あたり。

 

4. ピクシー

ほとんどの作品に登場する。最序盤で戦闘勧誘チュートリアル相手になることが多い。

真3マニアクスではついにメインヒロイン格にまで昇りつめた。

レベルは大抵ひと桁台前半。

 

5. リリス

多くの作品に登場し、いくつかの作品においては物語の本筋に絡む重要なサブキャラとなってる。特にシリーズナンバリングでは驚異の活躍度。

なのにメガテンと言えばリリスみたいな空気がないのはデザインがころころ変わるからだろうか。

ユニットとしては中の上から上の下くらいのレベル

 

6. YHVH

LAWサイドのトップなのだ名前つきでそのものが出ることは非常に少ない。

YHVHを思わせるようなそれっぽいのが、他の神々との闘争に打ち勝って支配確立した神だったりする。

仲魔やペルソナにはならない。

 

7. イザナギ

デジタルデビル物語 女神転生」の主人公イザナギの転生した姿だったのでロキに並ぶ始祖と言えるがその後の出番は多くない。

しかしP4の主人公ペルソナとしてあっちこっちに出まくって、親会社のごたごたに揺れるアトラスを支えた。

国津神(や天津神からも一体出したいと思いエントリー

 

8. シヴァ

物語の本筋には一切関わらない最強クラスという立ち位置を堅持。ランダバロン=シヴァでお馴染み。

ラスボスより強い、いわゆる裏ボス的な感じで登場することもしばしば。

仲魔やペルソナとしてもだいたい最上位。

 

9. ガブリエル

出番が多いわりに扱いが悪い四大天使の中では優遇されてる方。

味方ユニットとしては上の下から上の中あたり。

天使からも一体出したいと思いメタトロンと迷ったけどこちらを。

9. マサカド

ウキョウの守護神として、真シリーズを中心に大きな存在感を誇る。

味方戦力となる場合はほぼ最高位。マサカドゥスは強力無比。

 

10. アリス

もとは真1のあるイベントで登場するだけのキャラだったのだが、人気が出たので常連クマ/ペルソナになった。アトラスオリジナル

レベルは中位帯から最上位まで幅広く、呪殺/呪怨等の闇属性エキスパート場合が多い。

 

 

サタンメタトロンベルゼブブ・ギリメカラ・マーラトールあたりを入れろという声が予想されるが気にしない。

 

個人的な好みで選ぶならネコマタとリャナンシーキュベレマーメイド

 

2024-10-31

anond:20241031161601

まって

S和システムは、東証マザーズメンバー投資会社Mに身売り(07年)

後に別会社Uに売られ(15年)、逆さ合併でS和が親会社になって(16年)、F井電機を買収し(21年)、だからF井電機は実際はU社の子会社

じゃあ流出した300億はU社か、U社株主ホテルN(1927年神奈川)か、またその株主の地所屋、Y銀行JR東日本に飛んだかな

地所屋が外資くさいけど違うかな

2024-10-30

最近MtGマジック・ザ・ギャザリング)の売り方

マジック・ザ・ギャザリングの新セットがお披露目されている。

昨今では当然のように日本人絵師によるアニメ調のイラストが入っているのだが、一部のおっさんに不評なんだよね。

ただあいつらは完全に無視してよい。

いわゆる限界古参くそ老害オタなので。

撮り鉄迷惑おっさんと同レベル

お気持ち表明したいのはわかるが、君らのお気持ち誰かのためになったことなんて1度たりともないんだから


まあそんな害虫はどうでもいい。

問題は現状のMtGって驚くほど商品展開が激しくて、古参新参もついていけないってのが一番の問題だと個人的には思う。

今回発売されるファウンデーションズというセットだけでも

という4種類が展開されている

もうこれだけでパックを買う理由が薄れてしま

中身ちょっとずつ違うんだもの

普通カードゲームをしたい人にとって、最新のパックを買えばすぐに遊べると思うでしょ?

あるいは、アニメ絵のイラストを当てたいと思ってる人が、間違って全然違うものかう可能だってある。

店舗としてもこんなに複数展開されているものを横並びにするのは厳しいだろう。

さらにこれらは同じカードなのにイラスト違いが無数に存在する。

別にイラスト違いなんてTCGではごく一般的だけど、昨今のMTGは同時期に何種類も作るからね。

魂の洞窟なんて一度に8種類もでたし。

再録のたびにイラストが違ったりするなら、それはそれでいいと思う。けど一度に大量はやりすぎ。

コレクター欲をくすぐるけどそれだけ。

安くて簡単に遊びたい人にはどうでもいい。

もっといやなのは、同じパックの中で使用できるフォーマットが異なるカードが含まれていること。

タンで遊びたい人が統率者向きのカードもらって何が嬉しいんだろうか。

しかも今回、同じカードなのにイラストが違うだけでスタン使用できるかどうかが違うってもの複数ある。

発売時期が違うならギリギリわかるけど、同じカードで同じような売り方されているのに

エクスパンションシンボル(どのパック出身か)が違うだけで別物っていうのはEVILが過ぎる。

中古だってこんなのどう取り扱えばいいわからず、どんどんMTG買取販売を停止している。

これで商品自体品質がよいならいいけど、日本語版誤植の多さは近年目を覆いたくなる酷さだ。

こういうの小売店にも中古屋にも初心者にもやさしくない。

マジでどうにかしてほしい。

というか親会社日本企業が買収してちゃんとしたものつくってくれ。

2024-10-28

国立近代美術館の「ハニワと土偶近代」展がすごく面白かった

美術展示としては江戸から現代にかけての、埴輪土偶モチーフにした作品展なのだけども、テーマの切り口がすごいよかった。

展示内容についての説明Youtube動画でもSNS各所でもあちこちでされてるので、検索して見てもらえば。

https://youtu.be/bewJX1SxTbQ?si=OfLxo_uurrnHxXXE

今回、展示の構図がいちいち上手くて、

1,プロローグで「近代美術館の建築時の発掘遺物」と「近代美術館開館後すぐ考古学遺物特別展開催し現代アート文脈に早々に取り込んだこと」の対比、

2,江戸時代の舶来好古な視点で描かれた埴輪土偶明治維新近代化以降の考古学研究視点で描かれた埴輪土偶の対比、

3,王政復古で「仏教伝来以前」を求めて古墳時代習俗埴輪に求める古代を見つめる視点と、明治天皇陵のために埴輪作りを復活させたために生じた「リアルタイム埴輪作ってる」現代の肌感覚の混交、

4,日本独自性主張のために富士山と一緒に日本代表選手として海外喧伝され、愛国象徴となってく埴輪

5,敗戦創世神話アイデンティティ喪失しちゃったあと、登呂遺跡考古学という「科学による裏付け」に日本人のアイデンティティ見出しちゃう流れ

6,岡本太郎代表される現代アートオールスターキャスト縄文ブームを後押しし、考古学現代アートが一足飛びに結びつくシーン

7,弥生VS縄文の構図で縄文推しをこじれさせて「うわ、きっつ」なレベルまで「日本人の原点は縄文」へ突き進むアートシーン

8,アート縄文に突っ走って埴輪アートモチーフから外された後、サブカルチャーでカッコよく可愛く活躍しはじめる埴輪大魔神、はに丸)とモンスター、異形化する土偶諸星大二郎的な)というねじ

 

などなど。

しかも、上記のこじれねじれたストーリー解説してくれる音声ガイド田中真弓という。

国立博物館はにわ展の音声ガイドはなぜか石田彰森川智之の寸劇。正直、なぜ)

 

展示の章立てごとに全部が面白いっていう稀有な展示で、アート文脈解題についてここまでアート素人でも理解やすく見せてくれて、しかも、この特別展上野国立でやってる「はにわ展」にぶつけてくるっていうタイミング自体批評性がやたら高い。

上野の展示が、話題性に乏しいあまり無理に話題を作ろうとして「挂甲の武人の5兄弟がはじめて一堂に会します」という、一体だけだと物足りないので数を増やして賑やかししてどうにか間を持たせようという悲哀を感じる内容になってるのだけど、その背景にあるのが国立博物館美術館が独立採算で金を稼がなければならず、展覧会開催を支えてきたNHK日経新聞朝日新聞みたいな旧メディアが衰退し、さらインフレで外から展示物を持ってくるのもますます難しく今後の展覧会集客すら先が見えなくなりつつあるという苦境下、手持ちの所蔵品を中心にした展示でなんとか糊口をしのごうという涙ぐましさで。

まさに日本が転換期であることを象徴するような、国宝にしてかつて日本象徴を担った埴輪のありようの今このとき、痛烈な批評やらかししまった。

すごい面白いです。見ないと損。

 

なお、あえて言えば欠点がないわけではなく。

ハニワと土偶の描かれたサブカルチャー作品年表が展示されてるんですが、そこにア〇スソフト作品名前がない。一切ない。

サイゲグラブルまで表に載ってるのに。

ソシャゲがアリならFGOも載せなきゃ嘘だよね。FGOを出したら、まあ型月がどこからそれ持ってきたかって言ったら直近の〇リスソフトだなって皆わかってるわけで。

逆に、アリ〇ソフト無視できるくせにサイゲを持ってくるのは何すか、自治体方面に金バラまいてるサイゲサイゲ親会社忖度かなんかですか。ふるさと納税ガチャ回せるぐらいベッタリなとこならアート文脈の端っこに載せてもいいってことすか。

現代アートのそういうとこがダメなんすよ、というオチがついたあたりで以上

2024-10-21

弊社の未来はどうなるんだろう

ほそぼそと黒字だった弊社がXX年前に大企業に買収されグループ企業になった

弊社は中小企業であるのでお金がなく、いろんなものを安く抑えていた

しか親会社大企業は弊社を取り込み、連結決算のお仲間にいれ、グループ企業とするためせっせと

弊社の強化を図り始めた

・今までA社にお願いしていた○○を大企業の物に統合!これで大企業側で弊社の○○も管理!→大企業の○○は弊社がA社にお願いしていた物と桁が1つ違うので年間コストが○一個増える

・今まで自前でやっていたXXを大企業のXXに統合!これで大企業側でXXも管理!弊社のXXは捨てて!→大企業のXXは自前のものとちがい桁が一つ違うので以下略

そして○○やXXは別に大企業の物になったので大企業側は管理やすくなり便利になったが、今まで痒いところまで手が届いていた○○やXXが手が届かなくなったので社員残業アップ!

・年間コストが爆上げしたため、弊社が弊社で欲しいもの予算が削られ買いたい物も買えずに親企業関係ではないもの老朽化がみるみるすすむ!

・年間コストが爆上げしたため、利益がなくなり、黒字だったのが赤字になった!人件費をあげられず新卒も採れないので社内の老人化

大企業大企業倫理であれしろこれしろといってくるが子会社中小にはそれをやる体力と金がないのだ。やれというなら金をくれ。

……潰れるのかな弊社

そろそろ逃げた方がいいんだろうか

2024-10-17

氷河期世代悲惨さがわかるドラマ

彼女たちの時代(1999年)

エリート会社員だった佐伯啓介(椎名桔平)が子会社営業会社に飛ばされ、その子会社が潰れて親会社に戻ると追い出し部屋で一日中放置される。

受講者同士を罵倒させる怪しい外部研修強制される。最終的に壊れて退社。

 

夢のカリフォルニア(2002年)

同窓会後に20代の男女4人で意気投合し母校に屋上に。ここから恋愛に発展するパターンかと思いきや、同級生男は世の中に絶望していきなり目の前で自〇する。

最終回は、主人公山崎終(堂本剛)がブラックっぽい飛び込み営業会社で頑張るぞで終わる。

 

白線流し(1996年2005年)

七倉園子(酒井美紀)は早稲田大学卒業後、小さな出版社アルバイト。その後、臨時講師。最終的には教員採用試験合格

 

今考えるとかなり酷い内容。「彼女たちの時代」とか今の若い世代からすると戦争映画みたいな遠くの出来事に見えるんじゃないだろうか。

他に何か氷河期象徴するドラマあったら教えて下さい。

(追記)

みなさま、ブックマークコメントや返信頂きありがとうございます

氷河期世代悲惨さがわかるドラマ

彼女たちの時代(1999年)

エリート会社員だった佐伯啓介(椎名桔平)が子会社営業会社に飛ばされ、その子会社が潰れて親会社に戻ると追い出し部屋で一日中放置される。

 

夢のカリフォルニア(2002年)

同窓会後に男女4人で意気投合し母校に屋上に。ここから恋愛に発展するパターンかと思いきや、一話最後同級生男が絶望していきなり自〇する。

最終回は、主人公山崎終(堂本剛)は最後ブラックっぽい飛び込み営業会社で頑張るぞで終わる。

 

白線流し(1996年2005年)

七倉園子(酒井美紀)は早稲田大学卒業後、小さな出版社アルバイト。その後、臨時講師。最終的には教員採用試験合格

 

今考えるとかなり酷い。「彼女たちの時代」とか今の若い世代からすると戦争映画みたいな遠くの出来事に見えるんじゃないだろうか。

他に何か氷河期象徴するドラマあったら教えて下さい。

2024-10-11

anond:20241010175706

直感的には、妄想で言われてないことを事実と思い込んでいる人の特色を感じる。。。

事実ベースがどこまでかわからん…。

以下、何故そう思うのか。

1. テキーラを何十杯<無理では。ショット1杯45mLやぞ。缶ビール350ml程度。17杯相当(=1瓶)飲んで死亡例などたくさんある。

2. プランナーリーダー私を小馬鹿にしているように鼻で笑ったり〜<主観。。。そもそもプランナーは調整役の側面が強い

3. LINE送信取消<物証がないってこと?見た気がするみたいな話?ほかも言われた系のやつ、自分もそうだが人間記憶あいまいからね…。

4. 私の呼び掛けを無視し、会議で私がまるで居ないように会話していました。高圧的な態度を何度も取られ、私が耐えきれずその場で泣いてしまうこともありました。 < 具体性…。そもそもエンジニアに対して高圧的になったって何ともならないことは、ゲーム開発やってる人間なら分かってるはず。多分エンジニアリング以外のとこで変なこと言ったとかで、それを本人も分かってるから詳細を書かないのじゃないかそもそも部署マネージャーとっていうのも変な話だ。

数年前・人数の多さから渋谷住友ガーデンタワー移転以降(2012)〜2020年頃までの何処かの話と推定。終わりがどこかわからないけど、グラブル・ゾンサガ・ウマ娘CM〜とか、コロナ特有の話がないことから2020年以前と推定

大きい会社なので開発が何ラインもあり、部署異動も容易。

それでも

サイゲームス、多分徹夜長時間労働はどうしてもあるし、実装ミスをあげつらう、同じネタでいじるはありえる。急速に成長した会社でもあるため未熟な上長も多く、人が多くなるとどうしたってそういう側面はあるだろう。

ダーツ部はわからないけどダーツバーでテキーラショットを3-4杯飲むのはまぁよく聞くが、「飲ませる雰囲気」はともかく強制で飲ませたりは、ないでしょ。。。会社エンジニア相手に。

エンジニアリーダーが常時アップルウォッチの通知を見ないといけないような状態にあるのは、それは普通では…。運用してるサービスエアプか?って思っちゃうよ。

これを書いてる人間について利益相反を明かすと、ソシャゲ業界には長くいてサイゲームス親会社と関連があった時期もあるものの、サイゲ本社とは縁もゆかりも無い。公開情報や人づてに漏れ伝わる噂しか知らない。

おそらくサイゲにはパワハラや高圧的態度は普通にある程度あり(または過去にあり)、それはゲーム開発としては比較的よく見ることに加え速度の早いインターネット業界ソシャゲ業界ということもある。

また、パワハラではなく単に激務であるということもあろう。

人によっては激務とそれに付随する諸々=パワハラ、とも感じるだろう。

パワハラ検索結果 12

https://jobtalk.jp/companies/338204/answers?topic=%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%8F%E3%83%A9

激務の検索結果 8件

https://jobtalk.jp/companies/338204/answers?topic=%E6%BF%80%E5%8B%99

904件のクチコミ中でこれだけ出るので、まぁまぁ激務でパワハラと感じるものはあろう。

一方でセクハラは厳しいし、検索にも出ない。

また、開発エンジニア女性は少ないだろうがデザイナー陣には女性のほうが多く(公開情報ほか)、あまりセクハラが横行する気はしない。

(ここまで書いてあらためて元増田を読むが、セクハラパワハラ主観的に思う事かもしれないが、タイトルの「Cygames体験したブラック労働を綴る」ではなくないか…?)

そういわけで、ブラック労働体験記を期待して読んだのに主観に基づくセクハラ・ほぼパワハラと言えなかったり本人でない(エンジニアリーダーへの)パワハラ告発で、訴訟になったら大丈夫…?って不安になりました。

鬱で離職され、その精神疾患がもとで精神障害になった(認定を受けた?)とのことですが、適切な治療を受けられることを本当に心から望みます

本当に事実そうであるなら、精神障害に基づく労災請求ができますしかし2年・5年の時効がありますので、医療者とともにお早い請求をおこなってください。

2024-09-29

転職したら思ってたのと違った

メーカー転職したんだけど、思ってたのと違った。

中途採用活躍」「上長中途採用者」って聞いてたけど、全員親会社から転籍者じゃねーか。

それあり?そりゃ活躍するよ

anond:20240929132255

付表6 賃金改定の決定に当たり最も重視した要素別企業割合の推移

平成21年から回答の選択肢に「親会社又は関連(グループ)会社改定の動向」「前年度の改定実績」が加わって不連続で、しっかり解釈できそうな期間は比較的短い(例えば20年までの回答の”世間相場”は21年からは一部「親会社又は関連(グループ)会社改定の動向」に流れたと思われるなど)

①「労働力の確保」と言う回答の割合が26年から上がり始めたように見える。28年の11.0%をピークに以後9%前後。その前の、21年から25年は3.4〜4.3%で世界金融危機失業者が多かった傷の深さをうかがわせる。

②「物価の動向」という回答の割合は、平成21年から令和3年まで1度しか1%を超えていない。平成17年から数えても同じである

 令和4年に1.3%を記録、1%を超えたのは、平成26年の1.2%以来、実に19年中2回目、7年ぶりであった。0.0%も2回ある。

 いか物価関係していなかったか物価が動かなかったかをうかがわせる。

 なお令和5年は7.9%。

③不動の一位「企業業績」 記録に残る最古平成17年の75.6%の評価は措くとして、ほぼ一本調子割合が減少している。

  21年の最大値61.6%から令和元年50.0%ときて、令和5年はなんと36.0%であった。

anond:20240929124010

賃金改定事情

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/23/dl/05.pdf

 

令和5年中に賃金改定実施した又は予定していて額も決定している企業について、賃金改定の決定に当たり最も重視した要素をみると、「企業の業績」の割合が36.0%(前年40.0%)と最も 多くなっている。次いで「労働力の確保・定着」が16.1%(同11.9%)、「雇用の維持」が11.6%(同 10.7%)となっている。 企業規模別にみると、すべての規模で「企業の業績」が最も多くなっている。(第6表、付表6)

  

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

まり企業賃金を上げるのは(下げるのも) 主には”企業の業績” 次第ということ

引き留めのために上げたり、企業業績が悪化した際に給料が高止まりしている人を雇い続けるために賃金を下げたりするのはマイナーな要素

第6表を見ると、第四位は「物価の動向」。第五位は「世間相場」第六位は「親会社関連会社グループ会社の動向」と、横並び意識を上げたケースもあった。

6略

 

2024-09-20

anond:20240918201036

実際売り上げは全然分かんねえんだよな

増田の出してる資料もSensorTowerってiPhoneAndroidアプリランキングから推計してるんで実際の売り上げと全然違うってこともよくある

ゲーム業界でもどのゲームがどんだけ売れてるのかは分かんないのでみんな知りたがってる

いぜんてきとうに調べたの有るので共有するわ

モンスターストライク MIXI

国内年間売上 900-700億くらい MIXIモンスト一本足なのでおそらく確度は高い

2023/04-2023/03

売上 986億(デジタルエンターテインメント)

EBITDA 382億

海外比率不明

pdf.irpocket.com/C2121/RLCz/JOm7/ut6n.pdf

ウマ娘 プリティーダービー Cygames

国内年間売上 900-600億くらい

2023/10-2024/09

売上 1420億

営業利益 188億

純利益 137億

海外比率不明

www.buffett-code.com/company/2ur5uyvmz4/

ウマ娘、年間売り上げ1000億円に 2021年世界で最も売れたモバイルゲームは?

www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/21/news099.html

パズル&ドラゴンズ ガンホー・オンライン・エンターテイメント

国内年間売上 451-300億円くらい

2023/01-2023/12

売上 1253億

営業利益 278億

ssl4.eir-parts.net/doc/3765/ir_material_for_fiscal_ym/150540/00.pdf

海外比率64.1%

Fate/Grand Order LASENGLE

国内年間売上 800億円以下 500億円以上

売上 N/A

営業利益 N/A

純利益 40億

www.buffett-code.com/company/ch401qhjvj

アニプレックス(親会社)

2024.03

売上 1511億

純利益 199億

www.buffett-code.com/company/diwaz6ojz4/

崩壊スターレイル,原神 miHoYo COGNOSPHERE 上海米哈游网络科技股份有限公司

国内年間売上 1400億円以下 1000億円以上

2022

売上 273.4億元(5516億円)

営業利益 N/A

純利益 161.45億元(3258億円)

news.gmw.cn/2023-06/08/content_36616884.htm

2023

売上 300億元以上(6053億円)

営業利益 N/A

純利益 N/A

http://news.17173.com/content/09122024/110325449.shtml

国別では日本シェア23.2%

36kr.jp/236620/

キノコ伝説勇者魔法のランプ JOY MOBILE NETWORK PTE. LTD.

???

会社自体もよく分から

プロ野球スピリッツA,eFootball 2024 KONAMI

国内年間売上 500億以下 KONAMIはでかすぎ分から

2023/04-2024/03

売上 2491億(デジタルエンタテインメント事業)

営業利益 794億

営業利益 N/A

img.konami.com/ir/ja/ir-data/meeting/2024/ja0509_rgc8wa.pdf

ドラゴンクエストウォーク スクウェア・エニックスコロプラ

国内年間売上 500億以下 スクエニもでかすぎ分から

2024.03

売上 2455億(デジタルエンタテインメント事業)

www.hd.square-enix.com/jpn/ir/library/pdf/ar_2023.pdf

2024-09-16

ある人間信者になってしまった話

数年前、身内がある男(A)の被害に遭った。

Aと身内は同じ学校とは言え面識は無かったが、身内が所属していたグループ活動に対し一方的ケチをつけて

学校側に根も葉も無い嘘を一方的通報されたり、学校外にまでの同様の通報公的機関にまでグループ悪事告発する、という体の怪文書を送りつけられるという

嫌がらせしか思えない事をされた。身内の所だけで無く、複数グループサークルに対し同様の嫌がらせをしていたらしい。

怪文書の方は、身内の所についてはさすがに相手にされてはいなかったみたいだが(他の所では相手から問い合わせが入ったケースもあったという)

学校側については学生から通報があった以上、何もしない訳にはいかず、身内らは対応に追われる羽目になった。


この時点では、通報者がAという同じ学校人間らしい、という事は認識していたが、Aとは全く面識も無かった上にやった事も動機意味不明過ぎて

本当に気味が悪いと身内はスルーして関わらない様にした。

その際身内からは「同じ学校に凄い気持ち悪い奴がいて怖い」「目をつけられても嫌だから無視するしかない」といった相談というか愚痴を聞いてはいた。

私もAの話を聞いて直接どうこうするよりは関わらない方が良い類の人間だと思った。

最初嫌がらせ通報の時点では無視する事にした身内だが、その後、同様の事をやられた別のグループがAに対し直接文句を言った所

身内らの名前を出して「あの人達自分のやる事には同意している」「彼ら(身内らのグループ)から依頼されて通報した」

「彼らから情報提供を受けて(通報を)やっただけ」などと言った嘘を吐き、そのグループから身内らがクレームを受けて事態が発覚した。

話し合って何とか誤解は解いて貰ったが、直接面識も無い相手勝手名前を出された挙げ句に、Aの粘着嫌がらせしか思えない行為に加担している

などと嘘をつかれて人間関係を滅茶苦茶にされそうになり、さすがに身内らも頭にきたらしくAに対して直接文句を言ってしまった。

こういう事は止めてくれ、あなた行為はハッキリ言って迷惑だし嘘をついて名前を出すのも困ると。Aは渋々といった感じで、その時は一応謝罪はしたらしい。


もし仮に、その時に相談を受けていたら、当時の自分はどう答えていただろうと思う時がある。

今の私ならば、そんなヤバい人間無視した方が良い、悔しいと思うけど世の中には関わってはいけない人間がいるのだから、と答えたと思うが

当時にそんな事を言って冷静に身内を制止出来た自信は無い。その事が非常に悲しく悔しい。



程無くして、Aによる「被害告発」と共に、恐らくAと思われる人物によって大量の迷惑メールが身内のアドレスに送りつけられたり

身内の個人情報特定出来る様な中傷匿名掲示板に書き込まれるなどの被害が発生した。

身内らの(少なくともこちからすれば)正当な抗議は、Aには「何も悪い事をしていない自分への攻撃」と受け取られた様だった。(事実、後で送られる事になる書類にはその様な主張が書かれてあった)

身内も含めた複数名(最終的には数十名の被害者が発生した)の個人情報と共に事実無根の中傷を「被害告発」という体でA自身個人ブログで公開される様になった。

告発という名の誹謗中傷も相当酷い行為だったが、Aの「(自称)被害告発」、Aが周囲に生徒らの悪口を言い回っていた時期、身内も含めた様々な人物犯人不明嫌がらせが発生したタイミングが余りにも一致していた為、当然周囲はAを疑った。

悪意を持って拡散された個人情報の内容は、Aによる学生権限悪用して収集したであろう個人情報が大量に含まれていた。状況的に犯人はAとしか思えなかった。

しかし悪質な事に、基本的ネットを使った手口なので、当然確固たる証拠は無かった。Aに問い正した人間もいたが、当然Aは否定した。証拠が無いからと。

俺が犯人だと思うなら証拠を出してみろよ、出来ないならそっちが犯罪者ですよ?などと半笑いで煽ったりもしたらしい。

学校側にも相談したが、やはり当初は同様の事を言われた。

個人情報掲載された中傷ブログについてはともかく、証拠も無い嫌がらせについては、例えAが疑わしくともどうしようも出来ないと。

話を聞く限り、学校側もAの異常な行動に対し、どう対処して良いかよく分かっていない様だった。

身内が別の学生と良から行為を繰り返している、等という真っ赤な嘘の中傷も、A自身による一方的な他生徒への話しかけやブログコメント欄等を介して拡散された。

その頃にはAが異常な行為を繰り返しているとんでもない人間という事が被害である身内らやその周囲には知れ渡っており、悪質な噂を信用する者は殆どいなかったのが不幸中の幸いだった。


しかし、この様な気色の悪い嫌がらせ事実無根の中傷をされて、身内は相当精神的にダメージを受けた。

いくら客観的に見てもちょっとおかしサイトで、まともに相手にする人間の方がおかしいと言える様な代物とは言え

個人情報と共に根も葉も無い中傷ブログに書かれているのも、就活を控えた身だった身内としては相当堪えていた様だった。

身内からヘルプが入り、私や両親らも何とかしようとしたが、結果だけ言えばどうにも出来なかった。

なにせネット書き込み一つにしても証拠は無い、当時はあまり情報が無く開示請求をしようとしても

弁護士に依頼すると多額の費用時間がかかるというハードルがあるという思い込みもあった。

仮に開示に成功したとしても、ネットカフェ等で書き込みをしているとまず書き込み者は特定出来ませんよと、相談に行った弁護士の人にも言われて愕然とした。

「この程度の中傷」は無視した方が良いです、と言った弁護士もいた。世間はそんなものかと思ったが、身内も私もまだ若く、それがおかしいと否定出来る根拠は持ち合わせていなかった。

こんな事をしでかすAの動機がただの逆恨みしか思えないのも、Aという人間から感じる理不尽な悪意を更に強くさせた。


自分や両親にも仕事生活があり、出来る限りの事はしたつもりだったが、同居親族では無かった為身内へのサポートにも限界はあった。

身内も就活を控え何かと不安定な時期で、ストレスは傍から見ていても辛そうだった。

そんな折、身内は当時勤めていたバイトから自主退職を促された。実質クビだった。

身内を名指ししたクレームメールや身内の根も葉も無い「悪事」を通報する怪文書バイト先の親会社人事部に届き

説明を求められた身内はAの名前こそ上げなかったもの学校トラブルに巻き込まれ以来不審嫌がらせが続いていると弁解した。

身内にも怪文書の詳細な内容は伏せられたが、警察沙汰にもなる様な問題を起こしている、といった内容が通報されたと暗に示唆されたらしい。

会社とは関係無い所で面倒なトラブルに巻き込まれている人間など、面倒なだけだったのだろう。

こんなおかし嫌がらせをされる様な人間とは関わり合いになりたく無かったのかもしれない。

弁解は受け入れられず、身内は結局職場を追われる羽目になった。


追い打ちをかける様に、身内宛にAから内容証明が届いた。Aに対し身内がやった抗議は「名誉毀損である」として、示談に応じない場合訴訟検討しているという。

書面には弁護士名前もあった。遂に身内は心が折れてしまった。Aに対し頭を下げて何とかして貰うと言い出した。

自分最初反対したが、両親とも話した結果、もう身内のメンタル限界だしこれ以上Aの様な異常者と相対するのは無理だろうと。

悔しいが多少の金を払ってでもAに嫌がらせを止めて貰って、泣き寝入りをした方がマシだと。

弁護士にも相談したが、やはりAの様な相手全面的に争うのは難しいと言われた。

多額の費用がかかり、仮に勝ったとしても弁護士費用を考えると完全にマイナス

またAの様な「無敵な人」なタイプが(弁護士言葉を濁してはいたけど)素直に賠償をするとも思えず、従わない場合更に手続き費用が…と言われた。


今思えば相談した弁護士はどちらかと言えばハズレだったが、こちらは法的知識もあまりない一般家庭の一般人で

弁護士さんが言うのだから、世の中はそういうものなのだ愕然としてしまった。

どうしてこちらは何も悪く無いのに一方的被害に遭って、明らかにであるAが得するばかりなのだろうと、社会理不尽さを痛感させられた。


結局一応こちらも弁護士を立てて示談をする事になった。示談金としては少額だったが、弁護士費用も考えると自分の月給が飛ぶ程度の費用がかかった。

お金は両親が支払った。悔しいが身内を守る為の勉強代だと思うしかないと言っていた。

Aみたいな太い家の出身と違い(A自身が自慢していたという)決して安くは無い出費だった。

父や母が普段から真面目に働いているのは、Aみたいな人間に金を差し出す為では無いのにと、本当に悔しかった。

Aと示談した途端、嘘みたいに嫌がらせはパタリと止まった。中傷ブログの方は駄目だったが、どうしようも無かった。


この中傷ブログに関しては、後で知る事になるのだが、別の被害者がブログ記述を削除する為に裁判を起こし

100万程の費用をかけて削除させたらしいが、即座にAはコピーブログを立ち上げ内容を転載裁判は完全に無駄に終わったという。

この胸糞悪い話を聞くと、あの頼りないハズレの弁護士の言う事もあながち間違ってはいなかったのかと思った。

Aは結局中傷ブログの件や他の問題(異性絡みで警察沙汰になる様なトラブルも起こしていたらしい)もあり、遂に学校側も対処して

結果的には限りなく退学処分に近い形で自主退学したというが、それでも私達の気は全く晴れなかった。


それでも身内は就職活動を頑張ったが、結局不本意な結果に終わった。

まともな企業人間なら、怪文書に近い中傷ブログや、仮に匿名真偽不明メールが送られていたとしても相手にしないだろうと言ったが

身内自身ストレス不安による不調もあったのだろう。元の志望した業界への就職は叶わず、異なる職種就職する事となった。

就職してからもしばらくは精神科に通い、カウンセリング等の治療を受けていた様だった。

この事は自分達にも最初は隠しており、ある程度状態が落ち着いた時に初めて「実は…」と打ち明けられた。

Aとの一件で多大な迷惑をかけてしまい、更に心配までかけさせたく無かったから、と謝罪された。

こんなにも身内を追い詰めたAを、改めて憎んだ。

何も関わりが無かった筈なのに、勝手に関わってきた挙げ句一方的逆恨みして嫌がらせや虚偽の事実を振りまいて中傷した挙げ句

いざとなったら被害ぶってこちらを加害者呼ばわりして攻撃する卑劣さ。

ギリギリ違法にならない様な嫌がらせや、証拠を取る事が難しい違法なやり口で相手を追い詰めて苦しめる異常さ。

まさに悪意の塊の様な人間だと思った。



やっとAとの嫌な記憶も少しは薄らいできた頃、再びAの姿をネット上で見かける様になった。

彼は退学後も、(恐らく太い実家とやらの金を存分に使って)華麗な経歴を引っ提げ、有名なネットメディアや

テレビに出演したりある有名人らと絡むなど、所謂知識人的な立ち位置としてネット上で活動していた。

当時の嫌な記憶フラッシュバックを起こしたのか全身が冷えて血の気が引いていくのを感じた。

当時同じ学校だった身内含めた多数の人にあれだけ迷惑をかけ傷つけておいて、よくこんな堂々としていられるなと思った。

よっぽど文句の一つでも言ってやろうかと思ったが、その頃にはAにも既にある評論家など似た様な同類取り巻きも多数いて、結局諦めた。

所詮自分普通に働いている一般人で、相手は少なくともネット社会では多数のフォロワーを従えているネット有名人

数に押されるのは目に見えていたし、身内を追い詰めた様に今度は自分が訴えられるかもしれない。

身内だってAにはもう今後一切関わり合いになりたく無いだろう。ブロックして忘れたフリをするしか無かった。本当に悔しかった。


それからまた時は経ち、今度は別の方向からAの名前を聞く様になった。

あるインフルエンサー人間喧嘩を売ったAは(割とそういう事を以前から各所で繰り返していたらしいが)

ある人間らに過去言動や経歴の矛盾点等、恐らくAが知られたく無かったであろう事まで掘り返され暴かれて、笑い者になっているという。

Aや取り巻きは、ある人間や支持者によるネットリンチだ!などと被害者面をしていた。

何も事情を知らぬ第三者であれば、自分もそう思ったかもしれない。

けれど自分は、正直「ざまぁみろ」と思った。Aが身内らにやった事を思えば、これぐらいの被害など因果応報だろうと。


ある人間所謂政治系のインフルエンサーで、Aはその対立する相手方の勢力に元々属していたんだか後で取り込まれたんだかで

Aとある人間らは本格的に対立する様になった。その過程を追って行く内に、様々な事を知った。

Aによる被害者は、身内や個人情報を晒された他の学生達だけでは無かった事。

身内も知らなかった様な、結構トラブルを在学中に既に起こしていた事。(警察沙汰になる程の事をしでかしていた事は、この時に知った)

金で買ったであろう自称の経歴は大半が虚飾に塗れた代物だった事。

違法中傷嫌がらせ以外にも、多数の人々を挑発し愚弄する様な数々の酷い暴言を吐いていた事など。

近しい人にコロナで亡くなった人は幸いにもいなかったが、親類の一人はコロナが原因で持病が重症化してしばらく入院していた。

会社にも、コロナにかかった後、後遺症でしばらく苦しんでいた人がいた。

例えばAは、コロナ患者を「ざまぁみろ」などと愚弄していた。本当に鳥肌が立った。

彼の様な人間が、平気で人の心が無い様な暴言を吐けるのだろう、と思った。

自分もAが苦しんでいるであろう光景を見て同じ事を思ったので、同じ穴の狢かも知れないが。


対立過程で、Aの被害者の一人が声を上げた。自分はAの被害者だと。

被害を受けたので訴訟も起こしたが、Aは判決無視して逃げ回っていると言った。

当時私が懸念した通り、被害者はAやAの取り巻きらに攻撃された。

取り巻きはAの言動をどこまで信用しているのだろうかと思った。

Aの言動被害の現状を知っていれば、一緒になって被害者をセカンドレイプなど出来ないだろうと。

しかしながら、党派性の強い人達の異常な言動を見ていれば、答えは自ずと分かった。

Aの取り巻きをやる様な人間にとっては、Aの言動の真偽などどうでも良く、ただ対立相手攻撃する、叩き棒の様な理由があれば何でも良いのだろうと。

度合いが違うだろうが、取り巻きらもAと同類なんだなと思った。

そんなAを公然と支持する(していた)、所謂知識人界隈の人間法曹関係者がいる、という事実にも面食らった。


被害者はAの取り巻きらに攻撃されネットから姿を消したが、その後、どういったやり取りがあったかは定かでは無いが

ある人間は、被害複数支援しAを再度訴える事になった。裁判過程で、Aはどんどんと追い詰められていくのを感じた。

ある人間動画もたまに観る様になった。Aが様々な方向から合法的に詰められ、追い詰められていく過程に、涙した事もあった。

やっと、被害者が報われる様になったと思った。

身内はAの言動を直接見るのはトラウマが蘇るから無理というので、自分がある程度まとめてから時折連絡している。

ある事でAの嘘や実像が暴かれた事を知った時には、身内も本当に安心した様に泣いて喜んでいた。



多少フェイクも入っているが概ねこんな事があった。

正直な所、ある人間賛否両論が激しいインフルエンサー系の活動家だ。

ここはてなではハッキリ言って否の方が多く、少なくとも観測範囲では否定しか見かけた事が無い。

その否定派に対し異論するつもりも無い。党派性がどうこうにもその手の話題には関わりたくも無い。

ある人間のメインの活動には正直興味が無いし、人間的にはちょっと色々と生理的に無理…とすら思っている。リアルでは関わりたく無いかフォローもしていない。


けれど自分は、ある人間活動により結果的にAが表舞台にはもう戻れない様なデジタルタトゥーがついていく事には

率直に言って良かったと思っている。あの様な悪意の塊の様な人間が、被害者を踏み躙ってまで表舞台に立つべきでは無いだろう。

ある人間活動には興味無いが、感謝意味も込めてたまに課金している。

累計すると自分的に結構金額課金しているかと思うが、ある人間被害者の裁判支援に数百万出資しているというのだから

それについては素直に頭が下がる思いだし、泣き寝入りしてしまった自分達の悔しい無念を晴らす意味でも応援する思いで課金している。

支援意味も込めて本も買った。内容には正直興味が無かったので、読んでみたいと言っていた知人にプレゼントした。


客観的に見て、自分賛否両論激しい、悪く言えばカルト的なインフルエンサー感謝して課金している、信者しか見えないだろう。

しかしそれでも、ある人間活動によって結果的には救われた思いがあるのも事実なのだ

その感謝の念を、声を上げられない被害者の無念を晴らしてくれた礼を、ささやかながらにしているだけだと自分では勝手に思っている。

宗教には大して興味が無かったけど、これが信仰とか信者とか言われるものなのだろうかと思った。

まあそれで良い。Aが完全に再起不能になるまでは、社会の片隅で頑張っている身内の分まで応援をする予定だ。

2024-09-11

え?おかしくない?親会社の国際放送担当理事が辞職してるのに問題のあった中国人を雇っていた子会社の代取が報酬自主返納で済ませるの?NHKグローバルメディアサービス詐欺パワハラが横行してるみたいだし解散したら?

2024-09-04

anond:20240904192539

親会社コロワイド)の創業者(蔵人金男元会長筆頭株主から挨拶ができない」と執拗社内報株主総会で叩かれていた子会社レインズ)のメイン業態牛角からね。

そろそろ本格的に忠誠を誓えるかトップダウンアイディアを出したら自分らが思ってもいない反応が返ってきたと。

多分チー牛についてのゼンショーみたいに全無視してほとぼりが冷めるまでじゃないかと。創業者詐欺の話もいつの間にか消えてなくなったし大戸屋のケースだってだって誰も話をしない。

2024-09-02

例の酒造会社お家騒動の件

地元でも似たようなネタがあったので、それを元にゲスパーしてみる。

そんで

具体的なストーリー捏造すると

おじいさんは戦争で駄目になった家を再興して、高度経済成長期を乗り越えてきた凄い経営者です。

息子が二人、孫が5人いました。高度経済成長期で多角化を進めてきたので、今後もそれぞれに成長するだろうと考えて、息子に株式の主要な部分を相続させ、孫にはそれぞれの会社を別々に相続されるよう手配して亡くなりました。

結果、孫世代のはみな、若干の持ち合いのありつつも決定的な上下関係がない「家業」をついで、それぞれに活動していました。

時は流れて、息子も良い年になり、相続する事になりました。この時事件が起こります戦後第二創業からみてひ孫世代に一人飛び抜けて早く頭角を現した娘がおり、息子世代から一気に間を抜いて娘に実権を渡したのです。

これで全体のバランスが崩れます。娘側は自分が優秀で結果を出してきたと言う自負があったこから、これを当然のこととして進めます

しかし、孫世代は均等に企業利権を分け合いやってきたわけですから、たまりません。いずれは乗っ取られる、そう考えた孫世代は結束し、ひ孫世代の娘とその父親を、自分たちの領域企業経営から排除したのでした。

それに対して娘は、結局「家」に入れなかったとして反発し、𝕏で拡散焦土作戦を展開し、泥仕合になっていくのでした。

こうならないようにするにはどうするか?

昭和第二創業者のじいさんが相続する段階で資産管理会社を作り、それを穏当に持株会社にして親子関係をはっきりさせるべきだった。

そんで、その持株会社株式を誰かができるだけ大きな単位相続してバラバラにしない。残りは現金土地などの資産を別け与える。

株式は持たないが創業家ということで各企業役員社長などのポジションに座らせるようにするべきだった。

超優秀な経営者がいても会社バラバラになったら商売できない。会社バラバラにしない凡才経営者の方が結果を出すだろう。


それから、例の北海道業務スーパー関係も、似たような経緯たどってると思う。遺産相続するとき会社グループを瓦解させるような真似をするべきではない。

それをするぐらいなら、相続する者が株式担保に金を借りるなり、第三者株式を売り払ってその金を相続させた方がだいぶマシである


後は、同意の上で中核になりたい会社が他の会社株式交換して地道に会社をまとめるとかなんだけど、これ自体は金にならないからやりたがらない。それぞれの会社が何かあって弱ってるときに救済するみたいなタイミングを逃さずに出来るといいんだけど。

そしてこれをやるなら、何かあって決裂してしまったとしても、相手罵倒したりケンカを仕掛けたりせず、自分の足場を固めつつ、相手が弱るまで待つ胆力なんだが、それはあるのかなあ。罵倒しちゃったらもうお終いなんだけど。

2024-08-30

anond:20240830200051

たんぱくな感じ、めちゃ分かる。新興企業だとそうでもないんだけど、JTC系だと特にそんな感じかも。

なんだかんだで意思決定者は親会社の偉い人だったりするし、コミュニケーションや決定に慎重になりがちでもある。直接の担当者会社の命によって業務としてやっているから、スタートアップ側とは温度差があることも多いかも。「ガツガツしてますよね」みたいに言う人もいたりする。

もし増田サラリーマン経験があるなら、相手はやらされているのだな、やらされてる中でも真摯対応してくれてるかもなあぐらいに思っておくのがちょうどいいかも。やらされてる仕事って温度下がるじゃないですか。

でも、JTC系は特に、いざ出資融資してくれるとなったらかなり安定感のある関係が作れると思う。あと別にスタートアップ側が色気を出す資金先は1つにする必要もないわけで笑

2024-08-28

anond:20240828123801

業績の数字って、どこを見てる?

自分が見た数字と食い違ってる(他の項目でも一致する数字が無い)んだけど。

親会社株主帰属する四半期純利益」で見たら以下だった。

◯2023Q2 9億円の赤字10億円の黒字

◯2023Q3 38億円の赤字28億円の赤字

◯2023Q4 370億円の赤字→399億円の赤字

◯2024Q1 28億円の赤字→ここだけ一致

◯2024Q2 92億円の黒字→64億円の黒字

なんでこんなことになるのかわからなくて怖い。

まさか、ChatGPTに聞いた?

2024-08-17

補足:趣味より儲かる本屋を残す必要性について

タイトル簡単に言えば「趣味的な本屋販売量だけでは、現在システムを維持出来ず書籍文化崩壊するから」という事になる。

これは他の経済活動でも同じで、趣味で採算度外視、あるいは薄給でもやりがいだけでやっています、と言うようなもの蔓延ってしまうと、後は滅ぶしかない。

一度滅んだ後に残存者利益が出てくると、改めて採算が取れるようになるのだが、その時は今の豊富で豊かな出版文化はなくなっているだろう。

と言うわけで、いただいた反応の中からいくつか補足としてワイの考えを述べておく。

何故客注を大事にする必要があるのか

上客、太客だから

書店顧客は、他の小売店と違い、売上の8割を2割の客が買っている、と言う極端な構造がある。色々な調査でひとりあたりの本の購入量の統計を取ると、左に大きなピーク、右に小さなピークの崩れたM字型になることが知られている。一つ目が年に数冊しか本を買わないライトユーザ。そしてもう一つが欲しい本があれば、後先考えず際限なく本を買ってしま病人である。つまりワイら。

そして、わざわざリアル書店で客注を出すような顧客というのは、大抵後者なのだ

「 客注は最速でも2,3日かかるのならば、ネット書店に勝てないのではないか」という話もあったけれども、こう言う後者顧客は、あえて意識的リアル書店を使っている。そしてお願いした本を仕入れてくれるという体験を求めている。

客注は儲からないのではないか

かに単体では儲からないが、その先にある最も儲かる「コンスタントに本を買ってくれる客」を育てる事に繋がるから


客注というのは今も昔も単体で儲かる仕事ではない。しかし、顧客サービスとしてはコスパが良いのだ。

日本書店委託販売という仕組みであり返品が自由在庫リスクがない一方で、利益率がかなり低くなっている。概ね売価の7割から8割ぐらいが仕入原価で、20%~30% ぐらいが小売店の取り分になる。ここから店の運営経費を賄うことになり、概ね原価率は9割を超える。一般食品スーパー利益目標が2割以上を指向することを考えると、利益率は低い。

そのため、一冊売る程度では全然からない。文庫本1冊注文されても仕入原価-売価が100円であり、客注対応の為に店員をひとり増やしたりすると赤字、と言うレベルである

が、当然ながら、人件費固定費に近い性質を持つのでこんなにシンプルではない。例えばコンビニ郵便はがきを売る・宅急便サービスをするのは、それらを利用するお客はついで利用を促すことが主だが、似たような性質と言えばイメージやすいだろうか。


さて、ネットの方が早いし面倒がない、と考える方の意見が多く見られており、これは事実である増田をみる様なユーザであれば尚更だろう。しかし、ネットリアル書店の間の配送期間というハンデがほぼ同じになる瞬間がある。

それが「新刊である新刊の発売日は統制が進み、現在ではネット書店ではフライング発売はほとんどない。

習慣的に本屋に行き、あるいは新刊が出ると、とりあえず自店で購入してくれる顧客をどれだけ確保できるかが店の成否に繋がるのである

そして、たくさんある書店の中から自店を選んでもらうには、価格統制がされている書籍では「体験」を育てるしかなく、客注とはそのための重要な機会なのだネットで買えばすぐに届くし、そうでなくてもコンビニコピー機で注文すれば早い事を知りながら、あえて書店を使う顧客を捕まえるチャンスなのだ

物流ではネット書店に勝てないのだからイベントやフェアを重視するべきだ

これはほとんどの場合間違っている。利益はでない。と言うのは、以下の様な性質があるためだ

この状況で、店頭型のフェアを増やす

  • 「本」という括りでは指向が広すぎて「フェア」などを開いても販売数量はほとんど増えない
  • 特定作家激推しフェアなどを開いても、その店に来る顧客の数は決まっているため、全体の販売額に繋がらない。
  • しかし、物流には負担をかける。例えば○○フェアをするからそのフェアに関する本を集めてくれ、というような依頼になるのだが、上記の通り販売量は期待できない中で結局返品になるからである。そして、データ的に今までフェアをやるからとたくさん仕入れても返品されていると言う実績が積み重なると、発注拒否されることが起きる。
    • こういった状況を「フェアをやろうと思ったのに取次が入荷させなかったからできなかった」と言うように言われがち。しかし、まずはその前に売上げの実績を立ててください、と言う事になる。今の取次は出版社はシビアデータを見て、返本やロスが出ないように配本するためこういうミスマッチが増えている。さら書店ちゃんデータを見て自店が持つ強みを伸ばすフェアをやるならば入荷されると思われるのだが。

またイベントを開くと

しかし、これらを承知の上で、上客を得るために実施するのは悪い事ではない。

が、それはいつもちゃんと本が買える、要望に応えてくれるという基礎があってこそであるので、そこを蔑ろにしたままやってもよくない。


さらに言うと、いつもちゃんと本が買える、と言う事に対して、イベントを開催するというと言うことは対立してしまうことがある。

本屋とは、ものすごい指向に幅があることを扱っているのが通常だから指向に合わないイベントをやっていると邪魔に感じることすらあるので結構気をつけなければならない。イベント顧客をゲットと繰り返したら、そのイベント指向自分にあわないと、居心地が悪く感じて顧客が離れてしまうと言うとは、残念ながらよくある話なのだ

大手書店が専用のスペースを設けるなどして、かなり気を遣っているのはこのためである

出版社や書店がフェアやイベント消極的だ、という事ではない。売れない事が問題なのだ。売れずにやりがいだけを消費してしまって持続性がないことが問題なのだ

Amazon楽天ヨドバシがあるから書店はいらないだろ

これはそう。

でも、Amazonの一番早い便でも半日であることに比べると、本屋店頭で買うのは見てすぐ実物を手に取れるので最速だし、本を読みたい欲を一瞬で満たしてくれるのはメリット

ん?電子書籍?  んん?ヨドの店頭受け取りだと30分でいける?  まぁそれはそう。

即配サービス使っても2,3日かかるの時間かかりすぎじゃね?

Amazonやヨドと比べられるとそれはそうなんだが、これでも他の小売業界向けの卸としてはめっちゃ早い。

Amazonやヨド、紀伊國屋などが取次在庫ありの場合、即配サービスより早いのは、彼らは自社で取次の倉庫まで取りにいっているからです。そこまでの出荷は一緒です。

それから大都市圏だと、午前中に出した客注が当日出荷になって翌日に届くことも仕組み上あります

パターン配本うんぬんかんうん

新刊の配本のうち8割以上が既にパターン配本でなくなっているので、認識がだいぶ古い。

パターン配本の批判が強まり出版社が指定した配本が行われるようになった。

が、結果から言うと、返本率が増加し出版社も在庫を抱える事になった。

そこで現在、取次は出版社や書店積極的データを開示し、配本を支援するシステムを用意して提供するようになった。取次のパターン配本だけに頼るのではなく、自分たちでも判断してもらおうと言う事である

これによって、中小出版社側もその注文に乗っかって大丈夫かと言うことをシステム的に判断するようになりつつある。


この状況で本が来ないと言うのは、出版社が数を減らしていると言う事だ。

結局は自分の店で売れるものは入荷するが、売りたいだけで売れそうにない本は入荷しないというだけ。出版社はベストセラー倒産などしたくはないのです。


ただ、最近買い切りの条件で注文数そのまま出荷する取り組みをやっている所も無いわけではないが、広がってはいない模様。

取次各社が、生き残らせる書店の取捨選択をやっている可能

これはもう間違い無い。

一般小売で考えると、趣味でやっていてきちんと経営していない店相手であると、卸売業者普通ここまで付き合わないが、取次という業態、あるいはその出自から考えて、半公共団体のようになっている面があるから今まで付き合ってたわけだが、それが限界に達しているのが今だ。


利益率という点では、実は取次の取り分(仕入原価-卸売価格)は書店よりもさらに低く、5~10%程度だと言われている。ここから経費が引かれて利益率になるとすると、一般卸売業者利益率の半額程度になってしまうと言う状況だ。

統計に寄れば、書店販売額は立地と坪数でほぼ決まると言われている。好立地の所では、ひと坪あたりの月商が13万円だという。仮にこれで15坪の小規模書店とすると、約200万円の売上げになる。さて、この書店から取次が得られる粗利(諸経費を一切含まない)は20万円が最大と言う計算になる。アルバイトひとりも雇えない金額だ。ここから人件費運送費、配達比、様々なリスク費用システム費用などを支払って利益になる訳がない。


取次が利益を上げるには、仕組み的に規模の商売を追求する一方で、流通コスト削減(これには返本率を下げる、と言った活動も含む)ぐらいしかやりようがない。小さな書店商売できる様に支えるのはほとんどボランティアである

儲かっていたころは良かったが、限界が近付く中、少なくとも黒字になること、自社が用意したサービス(即配や、データリブ経営を行うシステム提供など)をきちんと使いこなしてくれる事を条件に、それ以外の自然淘汰を止むなしと考えているのはそうなのだろうと思われる。


この取次の利益率が固定されている中で、一般流通流通スピードを上げろと言うのは無理だ。物流コストが上がりすぎているからだ。中小書店への配送を維持しつつコストをどう下げるか、そのためにはサービス水準を下げることもやむを得ないだろう。

そのような状況下で、その代わりに用意した早く配達するサービスも、追加で送料を負担せよと言うことも難しいと言われ、さらに即配サービスについて暴利を貪っているかのように言われるなどの状況で、手の打ちようがないことも理解してほしいところだ。

取次は多くの書店親会社でもないし、経済的合理性を考えた時には付き合う必要は全く無いのだから純粋に儲けるだけなら小規模書店を全部捨てた方がよいぐらいの状況だ。

電子書籍になるから印刷書籍はいらない

そう考えている人は少数派でかもしれない。市場の動きは違うようだ。

まず、ユーザー数、習慣的に有料の電子書籍を購入するユーザは30%~40%ぐらいが限度で、これ以上は伸びないことが知られている。

日本統計も、アメリカヨーロッパなど先に普及した統計などを見てもこの傾向で、電子書籍市場はほぼこれで大きな変動なく推移すると言われる。

また、販売量としても、雑誌を除く印刷書籍販売量はじわりと減っているが大幅な減少がみられない。特にコミックスを除くと、ここ10年ほどは横這い程度だ。

電子書籍が増えている、好調だ、という事の正体は、雑誌の減少と、それを補う電子コミックの伸びによるもの電子書籍印刷書籍を置き換えると言う動きにはなっていないのだ。もちろん数十年単位ではわからないが、ワイは現在の話をしているつもり。

志がある書店に対してこのような言い草は失礼ではないか

具体的にどこの書店のことを言っているのか分からないのだけれど(少なくともワイの文章特定書店念頭に置いたものではない)

勝手にどこかの書店を想定して、事実説明に対して、勝手に怒る方がよほど失礼では?

結局取次が問題だ・取次こそが癌だ

おそらくはちゃんと内容を読んでいないし、構造理解できてないからこういった結論になるのだろうと思うのであまり説明しても仕方が無いのかなと思いながら、なのだけれど、以下は一応認識しておいていただきたい。

趣味でやっている・やってないにかかわらず、取次が消えたのに、中小書店が残ると言うことはない。

同時に出版社の多くも吹っ飛びますこちらは中堅どころまで存在できなくなる。

Amazonヨドバシ紀伊國屋も維持できなくなります特にAmazonは取次を通さなイメージを持っている人も多いようだが、実際には取次在庫への依存度は高いまま。

もちろん数十年単位での緩やかな変化の先にはありうると思うが、この話は現在の話をしているつもり。

出版業界なんて残さなくていい、町の書店なんていらない、滅ぼしてしまえばいいと言うなら、Not for youですね。それこそ客じゃないのでお呼びじゃないです。客目線で話をしているので。自分が客じゃないと言う認識をしてほしい。

取次を挟まず、委託販売を外して買い切りで買えばいいじゃない

それは、そう。

ただその場合でも- 出版社側にそれに対応するリソースがないので

  • 物流コスト、送料が無茶かかって利益が飛んでしまう(取次の物流コストは徹底的に下げられている)
  • 出版社側が想定していない動きである為、結局売価が一緒になったりする
  • 小規模書店がやる程度の規模では、結局出版社側で行動を変える要員にならない。

と言う事で、基本は大手に頑張ってもらうしかないと思っています

2024-08-14

anond:20240814093522

法って国によって違うんで、親会社海外子会社の社内運用を現地無視して母国の法に合わせてると発言したらダメでしょ。

2024-08-13

anond:20240812201838

それは——無理だ——男女差別から……。

トランスジェンダーは参加可能なのか、とかも問題になるし、現実的企画した時点で炎上して謝罪まで見えてる。親会社プラットホーマー、スポンサーが様々な理由をつけてキャンセルするさ。

ネットの男女論が火種なのは合意だが、しかしにも関わらず、東大教授が言ってたように男女の脳は同じなので、分けることに合理性が無いんだ。

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