2024-08-16

書店で本を注文して届かない理由 あるいは書店の見分け方(補足あり)

三行でまとめると

補足を書いた

皆さん興味を持って頂いてありがとうございます。もう少し補足を書きました。

anond:20240817175710

客注の方法

書店から取次を通し、お客さんが取り寄せを依頼した本を注文するのにはートは2ルートある。それぞれの特徴として紹介しよう。

さて、お客の立場から見ると、後者の即配サービスを使ってほしいと思うだろう。メリットしかないので。ところが、中小零細の書店を中心に、頑なに後者を使わないケースが未だにある。書店側の理屈としては、

これらの背景には「今時ネット通販で本を買わない客は、即配サービスを使わなくても逃げない役だ」というある種の割り切りがあるようなのである

なんだかなぁあと思われるだろう。ワイもそう思う。

それからチェーン店などでは他の店舗から取り寄せたり、小さな書店通しで提携し合ってお互いに融通し合う仕組みを持っている所もあるが、今回は置いておく。

生き残らせるべき書店の見分け方

ただ、これを利用する事によって、その書店がやる気があって商売として続けていこうという気があるのか、ないのかを判別することが出来る。本を取り寄せた場合、どれぐらいの時間で届きますか?と聞いてみるのだ。

それで「在庫があれば」というコメント付きで一週間以内の納期を目安で告げられたらそこは気合いの入った書店である。一方で、そうではない場合にはもはや書店は惰性でやっているか趣味でやっている様な書店であろう。

やたらと趣味性の強いPOPを大量に載せていたり、イベントばかりやっていたりするが、肝腎書籍販売、お客に届けるという機能蔑ろにしている書店も残念ながら存在するのが現実である


さらに、酷い所だと、客注として指定するべき注文を、間違えて在庫補充として注文してしま場合すらある。そして、過去に入荷してそのまま返品したような実績が残っていると、長い間待たされた挙げ句、入荷しないケースがある。

昔は出版社同意していても取次の判断で届かないことがあったが、今はそれは無い。現在出版社営業同意して手続きをしていれば届くようにはなっている。しかし、出版社商売なので、過去にそう言うことがあると入荷させたくないと言うことになるだろう。最近は取次がデータベースにした管理システム出版社提供しており、大手だけではなく中小でも返本を減らす取り組み≒取引書店の淘汰が行われている。

例えば独自フェアなどを企画して注文したのに思ったように商品が集まらない、と言うような定型愚痴が垂れ流されることがあるが、これはだいたいこのパターンである。そして出版社営業同意していても、出版社システム的な足切り基準に引っかかって取次に関係なく配本が拒否されているケースがある。そして営業はそう言う面倒くさい書店には「取次が悪い」と伝えることがあり、そこで取次悪玉論が成長する事になるが、

売れもしないフェアを繰り返しPOPを並べるが、最も書店が大切にするべき本の流通という機能を諦めた書店と、しっかりとサービスを用意して仕組みを進化させている取次とどちらが悪いかは、明らかではないだろうか。

さらに、これはあまり良くないのだが、普段から「客注」だと偽って、本来は補充配本で依頼するべき本を注文することを繰り返していると、客注なのにもかかわらず入荷数が減少されたりする事があったりもする。


この手の書店は、書店が持つべ基本的役割果たしていないのと、既に本来廃業するべき水準で運営されているのを店主の思い込みだけで運勢されているケースがあって持続性がない。

そのため、積極的に使って支援、するような書店なのかどうかは十分に見極めたいところだ。遠く離れたこの手の書店支援するより、地元の最寄りの書店を使って支えよう。

記事への反応 -
  • 長い! ってなんでこの話題多いのかと思ったらはてブのホッテントリになってんのね。 でも本屋自体が取次にキレてんじゃん。 って廃業すべき。 ブラック企業をささえるブラック社員...

  • 今回話題になってる本屋はどっちなんだ

    • 客に言われるまで入荷されてないことに気付かない時点でお察し

    • 件の本屋さんは、大阪市中央区の一等地に土地付き自社9階建てビル1階に入っている本屋さん

  • Amazon規制して配送は二週間以上かけないといけない法律作ればいい

  • しかし何で一般人が本屋の在り方まで勘案せにゃならん世の中になってんだろ😔

    • 政治に任せていたら文化資本が失われていくからな 維新自治体では図書館も無くなり美術品も捨てられる

    • サービスの悪い店は使わないと言うそれだけの話

    • 国か何もしないから

  • やる気のある本屋の場合、取り寄せを頼んだら翌日に到着の連絡が来る そして取りに行くとAmazonの箱から出てくる

    • 居たなぁ、そうしてますって本屋さん。 大間違いなんだけど大正解。 そうなってるのは問題だけど、顧客サービス考えたら正解だよね そして、そんな事してらんないなら廃業一択なん...

    • ここに解決法あるやん

  • よしわかった。Amazon使うわ。

  • noteでグチグチ文句いう暇はあるのに客の為の手数料払ってでも 素早く商品を手配する気が無い書店だったってコト…? 最悪じゃん

  • 配達税を作って段ボール使うたびに1000円くらい税金取るようにすれば良い その税金で書店に補助金出せばアマゾンとも戦える

  • 店主がAmazonで注文して、店で受け取って、客に渡せばいいのでは。儲けは無いけど。

    • 増田かnoteか忘れたけどこれやってるって言ってる店主いたよね 俺も本屋じゃないんだけど待たせて客失う方が困るんでお客さんの代わりにAmazonで買って利益ゼロで売ることはある

  • 10日かかっても本が届かないくらい日本が貧しくなったんだな 本ってのは知識の泉なのにその本を読むのに何日もかけないといけない 知性を軽視する政策ばかり行う日本社会の末路

    • 日本はもう貧しい国だよ。 新500円玉が使えない自販機が当たり前のように残ってる。 新札発行に備えて、新札発行時に、新500円玉と新札に対応した機種に入れ替えるのかと思ったら、新...

      • まず自国の紙幣専用の読み取り装置が製品として存在している時点で裕福だという認識は持った方がいい

        • その製品が買えないようなら、存在していないのと同じでは・・・

    • 電子書籍使えばすぐ読めるのに...

  • 取次はいちいち「この書店は前にやらかしてないか」チェックしてから注文品を送るか決めてるの?(注文のはずなのに返品、というのがペナルティになるんだよね?) めんどくさくな...

    • 明確に取次に損が出てるなら楽だの面倒だの言ってられないだろう

    • システムが自動でやってんでしょ

    • マイナス評価とは別にペナルティポイント制があるんじゃねえの

    • ここら辺はシステムで自動的にやってる。書店がやらなくても取次がデータを抑えていて、あの店は何が売れるとかを自動的に判断してある程度は本を送り込んでる。 この上で店員が新...

  • anond:20240816112133 ホッテントリに上がってた本屋に問題が無いとは言わんが、流通側の認識がこれじゃ本屋は死んでいく一方だわなぁ。 「売れもしないキャンペーンなんか後回しにしろ」...

    • キャンペーンやるのもいいけどまず目の前の客と本を大事にしろって話だろ

      • 売れないキャンペーンやる書店からの真っ当な注文なんかまともに扱わないのは業界あるあるだから 目の前の本と客をキチンと処理してほしいなら売れないキャンペーンやるなって話で...

    • 家電に関しては、後発のヨドバシドットコムのほうがアマゾンより信頼できるし、実際シェアをかなり奪ってると思う(関東だけかもしれんが) 要はやる気と資本の問題だろう 新刊取次...

    • 「売れもしないキャンペーンなんか後回しにしろ」ってなったらマジでAmazonとかのネット通販で良いじゃん。流通側としては「街の本屋を生き残らせたいなら、下らんこだわりの前に量...

      • 今回話題になってる書店規模だと、取り次ぎや出版社が協力しなきゃならないようなキャンペーンなんか書店主導で打てないでしょ。 そこの協力までやれなんて主張してないし、その必...

        • 街の書店をAmazonの倉庫にしにして、店に来れる客は店に取りに来ればいい。 そうしたら2024年問題も解決する。 何もドライバーが家まで届けてあげる必要は無いんだ。 みんな店に買いに...

  • なるほど、日本の書籍流通の癌は取次って事か トーハンは潰したほうがいいな

  • このへんの判断は結構楽になってきて、取次各社はそれなりの中小チェーンをどんどん取り込んでいってるので客注手数料そんなに気にしない駅前書店はだいぶ多い 元日販取引の書店で...

    • まともな書店はこう考えるよな。 手数料率が上がったところで、売上げを捨てる理由にはならんし。システムもこなれてて簡単に注文できるし。

  • 思い付きのメモ 書店店頭用(not取置きbut)通販発注&決済システム 本屋の店頭で注文と支払いを済ませると、本が自宅に届く。 本屋の会員カード的なものと組み合わせることで住所の入力...

  • そもそも書店の店頭で注文して書店に取りに行くという人どれほどいるの? 田舎だったので、定期購読してる雑誌を毎月届けてもらっていたし、そのついでにと電話で注文したりもして...

  • 個別の注文に応じるタイプの流通って大抵はそれだけでは成り立たないんだよ。 大量輸送の仕組みに便乗して流通する仕組みになってるから。 全体の流通量が少ないところでは便乗でき...

  • 書店保護税を印税に組み込んだら?

  • 書店(取次も?)の役割を本を届けることだと思ってるようだけど、それってAmazonで十分というかAmazonのほうが便利なのよね その辺から意識がズレてる

    • 通販だと注文してから最低半日かかるじゃん。 リアル店舗ならその場でゲットできるんだけど 引きこもりだとそんなことにも気付かないの?

      • その場ってゲット出来ないからこの話題になってんだけど、アスペには難しかったか

        • え?「Amazonで十分というかAmazonのほうが便利」って話をしてるんじゃなかったの?

  • 欲しい本が決まってるんなら、Amazonで注文すればいいだけで本屋いらないんだよね

  • タイトルに簡単に言えば「趣味的な本屋の販売量だけでは、現在のシステムを維持出来ず書籍文化が崩壊するから」という事になる。 これは他の経済活動でも同じで、趣味で採算度外視...

    • 「同時に出版社の多くも吹っ飛びます。こちらは中堅どころまで存在できなくなる。」 これはおかしくね? 出版社は書店のことなんて無視して電子書籍で本を出版してれば問題ない。 ...

      • 俺もそう思うわ。 書店って本を買い取らないクソゴミだろ? 出版社にとってはリスク要因でしかない。

        • そうやって考えて書店流通をやめる、買い切りだけでいく、と宣言して始まる出版社は結構多いんだよ そして潰れるか、路線変更する。あるいは趣味でやってるゾンビみたいな出版社に...

          • 取次があっても出版社はめっちゃ潰れてってますけど

            • そうだね。だから書店と取次が弱ったらもっと潰れるね。

              • 意味わからん。 書店と取次に搾取されてるから出版社は潰れてんだろ

                • 出版社は取次も書店も使わずに出版社やることもできますよ。好きにしたらいいです。 だいたい破綻してるけど、まぁ愚行権の範囲

                  • だよね。 昔は知らんけど、今どき取次に頼る意味がわからん

                    • 取次を利用する「意味」が分からないうちは、絶対に失敗しますよ

      • 無くなると出版社が維持できなくなるのは書店じゃ無くて取次な。 仰るとおり、零細の書店が消滅しても出版社は、直接はそれほど打撃は受けないと思われる。 取次は単なる仲卸業者...

        • 物理書籍の取次は潰れて当然じゃね? 電子書籍取次が影響受けるのは避ける必要あるだろうけど、電子書籍取次だから書店とか関係ないでしょ。 物理書籍と電子書籍の両方の取次してる...

          • なぜ「物理書籍の取次は潰れて当然」と思い込んだのかが全く書かれていないんだが 思考停止って怖いな

        • いや、最悪Amazon一択で良いじゃん、出版社が潰れる理論が意味不明だわ。 一択で良いかどうかの議論はあっても、取次なかったら出版社潰れる、はキチガイの論理だわ

          • 日本の出版業界で、売上高が1億円を超えるのは30%しかない。売上高が1億円というのは、一般的な食品スーパーの年商よりも低い。 また、それなりに存在感のある出版社も、蓋を開けて...

    • だいたい月に1万円程度書籍を購入してるけど、欲しい本が店頭にないからって注文はしないな だって、Amazonだと店員とのやりとりがないから楽だもん 昔は注文してたけどね スマホでAmaz...

      • スマホでAmazonの画面を見せて「この本が欲しいんですけど」って間抜けじゃない? そんなことはしない ISBNを伝える

    • アニメ監督の神山健治がアニメ制作の現場は何でこんな劣悪なんだろう? どこに悪者がいるか下から辿って行ってかなり上まで見てきたけど別に悪者なんかいなかったって言ってたよ

      • そりゃみんな自分だけは悪者じゃないとおもってるからなー

      • CG制作なのは別にいいけど最近の脚本ちょっと酷すぎませんかね?

        • 神山才能枯れちゃった感あるよね でもロードオブザリングやるんだよな デカい仕事は持ってこれてるから期待はしましょ あてにはするな ガッカリするからw

    • 町の書店なんていらない、滅ぼしてしまえばいいと言うなら、Not for youですね。 本好きの消費者としては、やる気のない「町の書店」は滅んでいいと思ってます だって、どこ行っても...

      • 地方都市の画一化を嘆く傲岸不遜な観光客だ😔

      • 古書店はわりと小さい店でも特色があって面白い 入りづらいけど

      • 日本中どこに行ってもイオンがあるって怒るような奴だなあ。

        • 平地より山地が多いからね~ 植林した杉林もフィトンチッドたくさん出してるよたぶん

        • 逆ですね イオンのように「欲しいものはだいたいある」くらいの大型書店なら歓迎なんですよ 欲しいもの置いてないし、知らない本に出会えるような楽しみもない本屋はいらないと 実...

          • イオンがあると怒るような奴がお前だ、と罵倒されているという意味を読み取れずにこんな返信をしちゃうなんて もっと本を読んだ方がいいですよ。

    • 全部Kindleでいい おわり

    • どうせ滅ぶ運命なんだから 時代を停滞させずに潰す方向に向かったほうがいいのに 未来にリソースを割こう 電話が発明されたのに電報文化を残そうとか 自動車が発明されたのに馬車文...

      • 何を根拠にどうせ滅ぶと言ってる? 出版統計とか読んでる?

    • 書店は、太客を以下に確保するかが重要であるため、「広島から新幹線に乗って来ました」というようなお客は、イベント主催者の満足感は生まれるが、利益的には意味が無い。 こう...

    • あれやってるこれやってるとか言ってるけど、実際に本屋が潰れてるのが答えでしょ

      • はい。潰れている書店の特徴は以下の様に整理できて 家賃など固定費が高すぎる 一等地に店を構えたからと言って、客単価が上がらないため 店員を増やしても客単価が上がらな...

        • 要するに、取次の戦略が失敗してるってことじゃん

          • 全然日本語読めてないね。 もっと本読んで読解力鍛えた方がいいよ。

            • 結局、きらきらかなんか知らんけど20年で約半数の書店が潰れてるというのが現実なんだよなー

              • そして、経済的に持続可能な形で存続している書店を分析したら、まっとうな出店戦略を着実にやっている所が残っている きらきらイベントやっている所は残ってないってのが現実なん...

                • 潰れてる書店の大半はほぼほぼきらきらじゃないけどね

                  • 着実に生き残る手法「A」があり 行うと潰れる手法「X」がある この時「A」をやらずに経営を悪化させた人々が何故か最後に「X」を始めて、謎の理論で「A」をやっている人を批判してて...

                    • 単純に消費者としてAはいらないというか、あってもなくてもどうでもいい存在 消費者が書店や取次を延命させるために本屋に行ってると勘違いしてない?

                    • もう一個付け足すと、長年Aをやってて潰れた本屋いっぱいあるからね そりゃ潰れるよなというような店ばかりだけど

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