はてなキーワード: スクウェアとは
90年代前半の有名なゲーム(有名は定義によるけどここでは100万本以上売れたゲームを参考にした)を調べたら
・ぷよぷよ
・桃鉄
・ダビスタ
説明書とかで十分やり方が説明されてて不親切でもないし、あんまり難しいとかのイメージに当てはまらないように見える。
売上が多いゲームしか見てないって意見もあるけど、売上が少ないゲームのイメージだけで昔のゲームのイメージを語るのは変だと思う。
そして後の年代のゲームも見てくと不親切さや難しさが上がるようには見えなかった。
不親切だの難しいだののイメージが当てはまるのならもっと以前、つまり昭和のゲームの事を指す事になるって事になるのかな…
昔過ぎるだろ
ってあるじゃないですか
引っ越しするのには大きいし次の部屋はちょっと狭いので処分しようと思ったんですわ
2重の外カバーしてた3重構造の90Lぐらいのスクウェア型0.1mタイプビーズクッションを
リサイクルショップに持ってったら1つ目の外カバーが汚れてるから
素直に粗大ごみに出せばいいのに分解して捨てようとしたら散々だった
体にもひっつくけどすぐに落ちるのはいいんだけどかなりの範囲に散らばった
時間とか手間とか考えたら粗大ごみ500円払って捨てたほうがよかったなあ
買ったサイトのレビューにも書かれてるが粗大ごみで出せばよかったんだよなあと思う
やる前に見れたほうがよかったのは間違いないが
河原に持って行って中身だけ川に流せばよかったのに
フリースを洗濯した時に出るマイクロプラスチック何年分ですか・・・
5chに連投コピペで貼られてたんだけど、ググっても元の文章が出てこない。
・すぎやまこういち(1931年東京都生。作曲家。日本バックギャモン協会会長)
・植松伸夫(1959年高知県生。神奈川大学外国語学部英語科を卒業後、TVCM等フリーで活躍し、1986年スクウェア入社)
(要約)
すきやま:
だんだんドラクエ関連のスケジュールだけで1年終わっちゃうみたいな有様になってきちゃって、
あんまり他のことができなくなってきてるんだよね。困ったもんだよ。
ドラクエやると、やれCDブックだアニメだときて、レコードもブラスバージョンやエレクトーンバージョンやピアノバージョンが出て、
そうなると色んな出版社がピアノ譜やエレクトーン譜を出す。そんなことやってるから1年潰れちゃうもんね。
植松:
すきやま:
どうしても大変だと思いながら、「このゲームが好きだなあ」ってことになるとついね。
植松:
まさか本当にやって頂けるとはね。言ってみるもんだなとつくづく思いましたよ(笑)
すきやま:
でも楽しかったね、あれは。FFVも大変だったね。やっと僕も上がったんですけどね。
植松君は働き者だなとつくづく思いましたよ。何曲あるの、あれ?
植松:
60近くはあるかもしれないですね。
すぎやま:
60曲あのゲームの中にあるということは、実際作った曲はその裏にもっとあるでしょう。何曲ぐらい?
植松:
1コーラス作ったという感じで言ったら100曲ぐらいいってるかもしれないですね。
すぎやま:
働き者だなあ(笑)
植松:
曲数が多いというのも一既にいいとは言えないとも思ってるんですよね。
すぎやま:
植松:
そんなでもないんですけどね、それでも10曲ぐらいは少ないかな?
すぎやま:
そうでしょ。やってる時はこの曲面白いなと思うんだけど、終わったあと覚えてる数が少ない感じがしたね。
その原因は何だろうと思ったんだけど、多すぎるというのがあるのかもしれないな。
でもやっぱりどんどん意欲が湧いて、ここはこういう曲にしちゃおう、ここはこうしようっていうのが出てきちゃうものだよね。
植松:
作ってる方としてはまだ足りないんじゃないかという気もするんですよね。完成したあとに自分でやってみますよね。
そうすると、こことここの音楽変わってないやっていうところがいくつかあるんですよ。
だから作った本人は全部曲覚えてるから別に問題ないんですけど、
自分以外の一般の人にとっては多いかなとは思ってるんですけどね。
30曲に抑えようとしたんですよ。IVのときもちょっと多いと思ったんです。
今回は絞り込んでやろうと思ってたんですけど、欲が出てしまいますね。
すぎやま:
僕も曲を絞り込むときは断腸の思いでね。切る作業が大変ですよ。
前にも言ったと思うんだけど、むこうのミュージカルなんかを見ると本当に曲数少ないんだよね。
でも植松さんのやり方でいいなと思うのは、1つの曲をシーンに応じてアレンジを変えて出すケースが多いでしょう。
植松:
すきやま:
働き者なんだよ。FFVの曲は植松さんの趣味趣向がはっきり出てるから、
それがある意味でいい個性になってていいなというのがありますね。
スコットランド民謡をはじめとして、民族音楽への傾斜というのがあるでしょ。
植松:
今回そのアイルランドのリールっぽい曲を入れたのって初めてなんですけど、あれを入れますと
ユーザーの意見なんかのハガキに「アイルランド行ってきて帰ってきたらもうこれだ」というのがあるんですよ(笑)
別にアイルランドから帰ってきて、その影響受けてやってるわけじゃないんですけど。
以前から凄く民族音楽に興味がありまして、入れたかったんですけどファミコンのときとかって難しいじゃないですか。
すぎやま:
ちょっとやりにくいよね。
植松:
いつかやってやろうと思ってたんですけど、あんまり興味本位で民族音楽好きだから
入れるというのも安っぽく見えてイヤかなと思ったんですけどね。
先日、すぎやま先生がうちの職場にいらした時にお話ししたんですけど、今トルコ音楽を習いに行ってまして、
すぎやま:
植松:
日本人だったら日本の音楽ルーツとして民謡とかがあるはずだと思ってるんですよ。
日本に昔からある音楽が自分の血の中にあるはずだって自分では思ってるんですけど、
一度「雅楽(古来の宮廷音楽の総称)」の“ひちりき”(雅楽用の竹製の管楽器)を習いに行ったことがあるんです。
そうすると自分の中に流れている血というよりも、逆にそれがすごく新しい、
ブライアン・イーノのシンセサイザーの音楽に近い印象があったんですよね。
すぎやま:
笙(雅楽用の管楽器)のハーモニーなんかは音の響きが非常にシンセサイザー的な新しさがあるよね。
植松:
そうなんですよ。だからこれはものすごく面白いけど、自分にとっての血ではない気がしたんですよ。
雅楽は朝鮮からのものですけどね、そういうルーツみたいなものを考えていったら、
逆にヨーロッパの民族音楽がすごく自分にピンとくるものがあったんです。
自分にとってピンとくるものを追っかけていく方が面白いんじゃないだろうかと思って、
最近は自分が日本人だから日本古来の音楽をどうのこうのという考えはなくなってきてるんですよね。
すぎやま:
僕ら日本人で日本の文化の中で暮らしていると、いつかは三味線音楽や琴の音楽が耳に触れてるわけ。
和風喫茶やレストラン、エアラインなんかでもいつの間にか聞こえてくる。
アメリカで生まれ住んでるとそれは耳に触れないで大人になっちゃうでしょう。
僕らは耳に触れてるから、知らない間にそういう音感は身についてると思うの。
町の音楽「ミーファー」ってメロディがいくときに、もう1つの声部が「ミーミー」とそのまま引っ張って、
ミとファが平気でガチャーンと使ってるのがあるでしょう(トゥールの村などの音楽)。
植松:
バッテンなんですよね。
すぎやま:
植松さんはあれにある種の美しさを感じるからやってるわけでしょう。
で、僕も日本人だから聞いて「あ、ここいいな」と思ったんですよ。
「ソーミーファー」というのと「ソーミーミー」というところでミとファがぶつかっているのは、
西洋音楽のエフメジャーセブンの中のミとファのぶつかりの意味とは全然違う意味のミとファでしょ。
それは江戸時代の三味線や琴の音楽でしょっちゅうやってることなんだよな。
「ラファミミファミミファファミ」といってるときに、1は「ミミミ」といってミとファがぶつかってるという、
そういうテンションに美しさを感じるという江戸時代の音楽家らの伝統みたいな感覚の流れがあるんだよね。
あの部分を聞いて植松伸夫もやっぱり日本人だと思ったんですよ。
で、僕もアレをイヤだと思わずに、あぁこれいいなと感じて、僕も日本人だなと再確認したんです。
植松:
ミとファの半音でメロディと伴奏が平気でぶつかることがしばしばあるんですよね。
自分でもああぶつかってるな、クラシックの音楽のテストなら絶対にバツだなと思っても、
その響き欲しいしと思ってそのまま残すこともあるんですよ。
すぎやま:
それが間違いか間違いじゃないかというのは、感覚的にそのぶつかりが許せるかどうかなのよ。
いいと思うかどうかなのね。だから西洋音楽なんかも近代音楽以降はガンガンぷつかるでしょう。
それが前後の関係や音楽全体の姿からいって、感覚的にこれが美しいと思えるものはマルなのね。
ミとファのぶつかりあいが美しいと思える感受性があってやったものであれば間違いじゃないんだよ。
ただそれが自分一人でいいと思ってるだけで、世の中全員が気持ち悪いと思ったら
植松:
難しいですよね。音楽を学問にした人というのは、かなり強引だと思ってるんですよ。
どうやって音楽の点つけるんだろうって未だに僕思ってるんですよね。
小中学校を通して音楽というものを学校の教育に取り入れて100点取った人は偉い、
大人になって楽器を手にしなくなっちゃう人が多いんじゃないでしょうかね。
すぎやま:
音楽教育というのがどうあるべきかというものは、これはもっと考えなくてはいけない問題で、
植松:
すぎやま:
笛を吹いたことについて点数つけることよりも、笛吹く楽しさをわからせるのが大事だよね。
だからファイナルファンタジーとかドラゴンクエストの音楽というのは大事なんですよ。
植松:
ドラゴンクエストの音楽が好きになってコンサート行きますよね。
すぎやま先生なんかのコンサートはフルオーケストラでやってらっしゃるでしょう。
それはものすごい影響力だと思うんですよね。
子供がオーケストラを生で聞くチャンスが普段あるかというと、少なくとも僕は子供の頃そんな経験はしてないんですよ。
そうすると、ある意味ですごく羨ましいんですよね。小学校2-3年という頃に、N響の音が年に1回、生で聞けるわけでしょう。
すぎやま:
他のオケなんかのコンサート数えると、20-30回やってるよ。全部ドラクエじゃないにしても、1コーナーとかね。
だから、あちこちに頼まれて棒振りに行く仕事もやってます。それは大事なことだからね。
植松:
すぎやま:
しかし、いつもゲームの音楽作るときに、昔の大作曲家の作品聞くじゃない。
とてもかなわないなと思うことが多いね。
植松:
すぎやまさんがそんなこと言ったらこちらの立場はどうなるんですか(笑)
すぎやま:
昨日久しぶりにバレエ見ようと思って神奈川県民ホールに「くるみ割り人形」見に行ったの。
チャイコフスキーのド天才めって感じだよ(笑)。とんでもない天才だね。
植松:
チャイコフスキーは僕もすごく好きですね。音楽は誰が好きなんですかなんてインタビューとかであるじゃないですか。
すぎやま:
とんでもない大天才だよね、あの人は。
あの時代で20世紀の音楽家が考えて書くようなヴォイシングやってたりするわけよ。オーケストレーションのうまいこと。
植松:
この前、西田敏行がロシアに行ってチャイコフスキーの足跡を辿るという番組をテレビでやってたんですよ。
僕もチャイコフスキー好きだから見てたんですけど、チャイコフスキーはホモであるというのを聞いて、
「ああ良かった」と思ったんですよね(笑)
すきやま:
その良かったというのはどういう意味なの?
植松:
チャイコフスキーも人間だったんだなというね。ま、噂なんですけどね。
すきやま:
モーツァルトなんか完全にいってるよね。大天才でも大欠点があるという。
植松:
チャイコフスキーにしろモーツァルトにしろ、メロディが非常にわかりやすいんですよね。
クラシックって難しいから嫌いという人が多いですけど、そんなことないと思うんですよ。
すきやま:
ベートーベンとかブラームスあたりはみんなそうだよ。いいメロディもってるよ。
植松:
すぎやま:
植松:
だからドラクエなんかはオーケストラでやっても子供が聞けるんですよ。
すぎやま:
ドラクエにしてもFFにしてもメロディ大事にしてるからそこに強みがあるでしょう。
他にもFFでは民族音楽的なのがありましたな。デデンッデデンッ…てやつ(笑)
植松:
すきやま:
だからそのうちトルコも出てくるぞ(笑) FFでは吟遊詩人というジョブがあるじゃない。
吟遊詩人がマップの中のトルコやアイルランドみたいなところへ行ったりするとそこの音楽を覚えて、
それを戦闘中に唄うと何かが起こるみたいなことがあれば面白いんじゃない。
植松:
すぎやま:
増えるね(笑) でも吟遊詩人というジョブがあるから使えそうな気もするね。
植松:
一度何かに絡めてやってやろうと思ってるんですけどね。
どうしても容量がそういう余分なところまで回らないんですよ。
すぎやま:
植松:
すぎやま:
ダンジョンも違う?そんな気もしたんだけど。
植松:
いや、ダンジョンという曲は1曲しか用意してないんですよね。他で使ってるのを使いまわしてるんです。
すぎやま:
でもなんかすごく多い気がしたな。
植松:
実際多いんですよね。飛空艇は1曲ですし、チョコボは2曲だし。
すぎやま:
チョコボはまた面白いね。あの音楽と動きを見事にシンクロさせてて良かった。
植松:
あそこらへんはプログラマなんかと楽しんで作ってましたよ。
すぎやま:
植松:
ヘタクソなやつが最後はコンサートピアニストぐらいにしてくれと言われたんで、
最初はメトロノームにも合わせられないようなところから始めて、最後はドビュッシーまで弾けちゃうんですけど、
あのドビュッシーの曲(月の光)をみんなあんまり知らないんで、ガッカリしちゃったんです。
すぎやま:
グリークとかチャイコフスキーのピアノコンチェルトみたいな方がコンサートピアニストみたいな気がするからね。
植松:
そうですよね。最後のが弱かったのが残念だったな。
すぎやま:
植松:
息抜きというやつですね。でも結構一生懸命やっちゃうんで、息抜きできなくなっちゃうんですけど。
すぎやま:
作ってる本人はいいんだよ。遊ぶ方は息抜きできるんだから。植松さんはドラクエは上がったの?
植松:
実は最後のダンジョンの手前でFFVのアレンジCDの仕事に入っちゃいまして、まだなんですよ。
すぎやま:
上がってないの!?
植松:
今日までに終わらせるつもりだったんですけど。
すぎやま:
僕は対談頼まれたときに、12月中だと聞いてそれまでにFFVを終わらせる自信ないって言ってたんだけど、
元祖プロゲーマーを称してるからには面目にかけても上がろうと、しゃにむにやって上がりましたよ。
途中でやんなっちゃうゲームだと上がれないけど、やってて楽しかったから相当寝不足になりましたよ。
植松:
今回はアマチュアの勝利ですかね。スクウェアのメンツって、単独で独立して音楽で食っていけるか、
絵で食っていけるか、企画で食っていけるかという連中がまだ1人もいないんですよね。
すぎやま:
植松:
いえいえ。平均年齢がまだFFチームでいうと25ぐらいなんですよね。
すぎやま:
ドラクエチームもそうですよ。皆さん若い。僕1人だけ飛び抜けてるんだ。
植松:
結局若い、何かやってやろうという奴らが集まってるんですよね。
そいつらが泥まみれになって一緒くたになって限度知らずの頑張りをするんですよね。
全てのプロの人がそうというわけじゃないんですけど、中にはお金と割り切って仕事をする方もいらっしゃいますよね。
そうするとある程度から先の気力とか頑張りを越すというのは難しいというのがたまにあるじゃないですか。
そういうことが5のチームには無かったんですよ。
とにかく最後の最後まで、〆切のマスターを任天堂に送る朝まで、どこまでできるかということをみんながやったので、
そこらへんの適当なプロの人を集めて作っても、ああいう気合いの入った作品は出来なかったんじゃないかなと思うんですよ。
今になってやってみると、あそこをこうした方がいいというのはうのはいっぱいあるんですけど、
終わった時点ではもうこれ以上はできない、とみんなが思ってるんですよね。僕もあのときはそうでしたしね。
すぎやま:
結局世の中を見てると、FFにしてもドラクエにしてもそうだけど、
好きで好きでとことんまで頑張るという人が集まってるところのゲームがヒットしてるんだよね。
植松:
(続き)
といった問屋関係の逸話が当時バンバン登場した。メーカーも対抗すべく(?)ダンピング出荷、返品受付などで一本でも多くソフトを売りさばこうと必死だった。このあたり、問屋も小売店もメーカーも、市場の異常さに気が付かずもがいていた感じが否めない。初心会と二次問屋は、問屋の本分である「日本全国に適正量の在庫のゲームソフトを流通させる」という機能を忘れ、ただただゲームソフトを動かすことで得る利益をあげることに無我夢中だった。
ここで注意をしておきたいのが、「任天堂や初心会が、一方的にサードパーティや小売店から利益を吸い上げている」という既存の論調は近視眼的だ、ということだ。スーパーファミコン市場に参入したサードパーティはおよそ200社。このうち途中で撤退を決めたのは10数社で、しかもこれら撤退したメーカーの多数は異業種メーカーであり、本業での業績が低下したためだったり、バブル期の不動産に手を出して大やけどして倒産…といったもので、ゲームと直接関係あっての撤退ではないのだ。
小売店も同じことで、当時はファミコン-スーパーファミコンという新しい分野での市場拡大に手を出す小売店が多数いた。ただ問屋に苦しめられるだけの業種であるなら、こんなことは起きるはずがない。甘い蜜はそれなりに存在していたわけだ。ざっくり要約すると「不満はあるが儲けもある」といったところか。むしろPCエンジン・メガドライブの有力ソフトをスーパーファミコンに移植して一旗あげようとするサードパーティのほうが多かった。それほど有望な市場であるがゆえ、いろんな輩が入り込もうとやっきになったわけだ。
市場が拡大している間はそれでもよかった。しかしスーパーファミコンが円熟期を迎え、対抗馬として「次世代機」の姿がちらつくようになってきた頃に、いよいよおかしくなってきた。多数現れた三次問屋が小売店と二次問屋の中にねじ込み、己の利益を吸い取ろうとし始めた。手法としては品薄になりそうな人気ソフトを抱きかかえ、「小売店に小売価格そのままで」卸したりした。商圏を無視して跨いで他社の領域に食い込んで商売するところもではじめた。初心会の中にゲームソフトを投機商品のように扱う問屋が現れ、二次問屋三次問屋が喜んで利益の分前を頂いた。その分小売店に負担が偏り、結果的にはプレイヤーにも巡り、最終的には市場に悪影響を及ぼす。スーパーファミコン市場は歪んだまま大きくなり、そしてついに縮小を始めた。
衝撃が大きかったのはプレイステーションの登場だ。なんと問屋を使わず、ソニーが直接小売店にものを卸すという。革命的なやり方だった。返品なし、定価販売というところがネックになったが、どの商材も掛け率が一定であることに小売店は喜んだ。今までは問屋ごとに掛け率が違ったり、注文する本数によって掛け率が変動したり、そもそも抱合せで仕入れるしかなかった(違法? しったことか!)からだ。
こんなことが可能なのはプレイステーションがCD-ROMを採用しているからだった。リピート生産がROMほど時間がかからない。お金も自前の工場だからさほどかからない。最悪在庫になっても簡単に破棄できる。それゆえ最初こそ少量生産で行い、売り切れたら即リピート発注すればよい。こうすれば過剰な在庫にメーカーも小売も苦しめられずにすむ。値崩れ・抱合せも心配いらない。
ROMカセットを採用していたらすべて実現不可能なことだった。ちなみにセガもサターンでCD-ROMを採用しているが、他社の工場での生産だったためなかなかリピートが上手く行かなかったらしい。(なお、詳しく書かないがここで上手くいった改革は現在すべて崩壊している)
一方、任天堂はROMカセットの採用を64でもやめなかった。ディスクシステムに手を出してそのあまりに長いロード時間に苦慮したことの経験があるからだ。そしてこれを機にもう一度市場のリセットを図ろうとした。市場にはスーパーファミコンのワゴンセールが始まっている。なんとかして初心会内外にあるゲームの投機的扱いをやめさせなければならなかった。ソフトの数が少なくなれば、そのような動きはできにくくなる。そのためサードパーティのソフトをとにかく減らし、少数精鋭路線で進もうとした。初心会外に取引を広げ自前で流通を行うという選択肢もあったが、これは取らなかった(実はSFC時代にトイザらスが日本進出をしてきたとき、任天堂や各大手メーカーに直接取引を持ちかけてきたが、これは上手く行かなかったようだ)。山内社長はファミコン時代の遥か昔から取引を続けていた初心会を切ることに抵抗があったからだ。それに「絶対に売れない」といってたファミコンも買い取ってくれたのは初心会だ。この前もバーチャルボーイというズッコケハードを出したが任天堂は全量初心会にハードを買い取ってもらっているので被害は最小で済んでいる。(その負債は初心会が被り、さらにその負債は小売店に押し付けられた構図だ。)
しかしそれでも、初心会と二次問屋たちは目先の利益を追い求めるのに夢中だった。
スーパーファミコン市場末期の1995年発売の聖剣伝説3は初回出荷は70万本だったが、実は初心会からの注文本数は合計140万本だった。前作がミリオン超えをしていたのでそれだけ期待があった、という表側の理由だが、ようするにこれも投機的に扱われることが明白だった(そもそも前作聖剣伝説2も結構な数がワゴン行きしていた)。あまりに酷い値崩れを嫌ったスクウェアは出荷本数を半分の70万本にし、かつ卸値を10%引き上げると初心会にアナウンスした。こうした動きに一部の問屋がなんと小売店に対して「スクウェアを公正取引委員会に訴える!」と言いまわってしまった。もちろんスクウェア側には一切の非はない。運が悪いことに(それとも狙ったか)スクウェアは夏休みに入ってしまったので、小売店は真相を確認することができず業界の一大事が起きたのではないかとパニックになったところもあるという。この話は巡り巡ってなぜか「任天堂が悪い」ということになった。PSが発売されて半年以上経とうとする頃でも、初心会に危機感は全くなかった。
その年の末発売のドラゴンクエストⅥの発売にあたっては、初心会とエニックスの間で注文数の予測で大紛糾だった。初心会の予測は250万本。エニックスの予測は300万本。エニックスは自信満々だったが、初心会はそこまで売れないと踏んでいた。初期出荷は250万できまり、エニックスは自前で50万の在庫を抱えることになったが、この読みは的中する。即リピート発注がかかり、エニックスは二次出荷を行った。
最終的に320万出荷を果たすわけだが、売上予測ができない問屋にメーカーは価値を見出すだろうか?
そして、ついに、終わりのときは訪れた。
1997年2月21日。任天堂本社で毎年のように行われる初心会の懇親会。その幹部会の席上にて初心会会長である河田会長が宣言した。
幹事会は静まり返った。関係者には事前に知らされていなかったのだ。解散は任天堂山内社長と、初心会河田会長のトップ会談で秘密裏に行われた。今後一切の取引は商品ごと個別に行われ、しかも初心会内の特定10社のみそれが行われる。今までゲームソフトを投機的に扱って儲けを吸っていた会社は任天堂から拒絶され、二次問屋に落とされた。しかも64の少数精鋭路線のおかげでこれから商材はどんどん減る。今までのような振る舞いは不可能になった。
任天堂はスーパーマリオクラブの立ち上げにより売上予測をするようになった。つまり、予測のノウハウを自ら身につけつつあった。そうなれば商材を投機的にあつかう問屋は不要だ。「どれほどのソフトが売れるか、我々にはわかりようがない。流通のプロに任せるしかない」。かつての山内社長の言葉だが、流通のプロがプロに値する仕事をしないのなら、切られても仕方がないというわけだ。
実はこの流通改革に前後してプレイステーションでも問題が発生した。デジキューブだ。スクウェアがプレイステーションに参入する条件として、コンビニに自分たちで卸すデジキューブをSCEに許可させた。
もともとプレイステーションはすべてSCEが自前で小売店に流通することを売りにしていた。ところが後から来たスクウェアはSCEを通さず自前で流通させるという。
このあたりを詳しく解説する。SCEはソフトメーカーと協議し、ゲームソフトの初回生産量を決める(ということになっているが、実質決定権はSCEにあった)。
SCEは特約店(一部、ハピネットといった問屋も使用していたが)からの受注数がその初回生産量に満たない場合はSCEが自腹で在庫を抱える(ように努力いたします、という注釈付きではあった)。
と、ソフトメーカーにかなり親切のように見える。しかしこれには問題が含まれていた。初回生産量はSCEが決め、実際に流通させているのもSCE自身だ。ソフトメーカーが営業をしかけ多くの受注を獲得したとしても、SCEがOKを出さない場合、本当にそのソフトは流通しなくなる。実際に飯野賢治がプレイステーション版Dの食卓で自分たちで在庫を抱えてもいいから多くつくるべきだと要望を出しても、SCEはそれを良しとはせず、結果売り切れを引き起こし機会損失を生んだことがあり、飯野賢治はセガ陣営への鞍替えをしたことがあった。
ソフトメーカーからしたら、リスクも多いが儲けも大きい自社流通に切り替えたがっていた時期だったが、任天堂もSCEもそれを良しとはしなかった(ただし任天堂は初心会通しであるため、一社が売れないと踏んでも他の問屋が受注してくれる可能性はあるし、このときPSの取扱店はまだ初心会流通よりは少なかった)。しかしスクウェアだけには特例としてそれを認めるというわけだ。SCEは流通に関わらず、スクウェアが直接小売店とコンビニにゲームソフトを卸すわけだ。当然、初回生産量も自由に決められる。
いったいどういうことだ、SCEはロンチから頑張ってきたメーカーに対して不義理じゃないのか。こうした理論で反発したメーカーがいた。コナミである。
コナミはSCEに対して自社流通を求めた。ゲームをつくる製造委託費とロイヤリティは支払うから、お前のところの流通網は使わんぞ、ということだ。こうすることでコナミはSCE流通分の費用を削ることができる。5800円の小売価格のうちの取り分を増やすことができるわけだ。もちろん在庫リスクや小売店へのやりとりはコナミ自身がやらなければならないから、自社流通が完璧というわけではない。結果的に大手メーカーはみな自社流通になっていくが、ナムコだけは付き合いもあってか(ナムコはかなり初期からPSに絡み、ライブラリの整備も行うほどだった。自社プラットフォームを諦めたかわり、PSに注力したということだろう)SCE流通を使い続けた。
プレイステーション側でこのようなことが起きてるのだから、当然余波は任天堂側にも及ぶ。コナミは64やゲームボーイの自社ソフトに対して「これから初心会を使わず自前の流通網使いますから」と一方的に任天堂に要求した。かつての任天堂ならば決して受け入れるはずのない要求だろう。だかしかし、任天堂は簡単にこの要求を飲んだ。そして門戸が開かれた自主流通のおかげで、ゲーム業界の流通改革は全メーカーを巻き込んだ。最終的にはコナミ、カプコン、コーエー、スクウェア、エニックスといった大手は自前で流通網を持ち、中小サードパーティはそこへ委託流通する形に落ち着いた。つまり元初心会の問屋たちを全く必要としない流通を実現してしまった。
解体された初心会はボロボロになった。合併倒産が相次ぎ、その多数が姿を消した。残された10社は直接小売店と取引するようになり、二次問屋三次問屋は居場所がなかったからだ。
しかも任天堂から選ばれた10社も順風満帆ではない。10社のうちモリガングはバンダイ系列のハピネットに買収された。石川玩具はタカラへ事業譲渡した。松葉屋はラスコムに事業譲渡し、そのラスコムも後年自己破産している。そんな一方テンヨー、カワダ、カマヤは今でも元気に問屋業を営んでいる。(名前が出てこない他の会社は調べても出てこなかった。情報plz)
そしてジェスネットは任天堂の子会社となり、アジオカは事業譲渡を行って「任天堂販売」となったが、これはなんと2016年の話だ。初心会が解体されて20年近くたったが、完全に自前で任天堂が流通するようになった。
こうして初心会は歴史の中に消えていった。良い面悪い面両方ともあったわけだが、特に末期には悪い面が強く出すぎていた。しかしこうして羅列してみると、「初心会があらゆるあくどいことを駆使して不法に市場を牛耳っていた」というわけではなく「初心会が市場を牛耳っていたのでいろいろとあくどいことができた」ということに気がつくだろう。その市場も確固たるものではなく急激に膨らんだ不安定なものであり、なおかつ悪行も任天堂の山内社長の怒りが落ちない範囲内の話でしかなかった。
悪徳の町、ソドムとゴモラは神の怒りに触れ一夜にして滅んだ。初心会も同じ運命を辿ったのだった。
参考文献
東洋経済 1997年3.22号 盟友・初心会を抜き打ち解散した山内・任天堂 焦りの流通改革
平林久和/H.Hirabayashi @HisakazuH
大森田不可止 @omorita
※この旧版になります。完全版は無料でnoteで公開中ですので、是非そちらの方をご覧下さい。
https://note.com/syosin_kai/n/nb97f2a0a193a
ちょっとゲームの歴史をかじったことがある人なら聞いたことがあるだろう言葉『初心会』。
とにかくこの言葉へのイメージは最悪だ。「真っ黒組織」「ゲームヤクザ」「歴史の闇」「悪の秘密結社」etcetc。
そんな初心会だが、はたしてどれだけの人が正確に初心会とはなんなのか、どのような悪どいことをしてきたのか、そして最後はどういうふうに消えていったかを語ることができるだろうか? おそらく、ほとんどいないのではないだろうか。
この初心会について、私が調べたことをゲームの流通の歴史を絡めてまとめて書き出すぞ。これで君も初心会マスターだ! ちょっと長いけど勘弁な!
もともとの任天堂は花札屋であり、そこからトランプやおもちゃを売り出したことは知っているかな? 創業は明治時代だ。
1960年代前半の任天堂は問屋を通じてテリトリー別に小売店を団体で集め、トランプやかるたの特売セールの景品といった形で温泉招待旅行などを行ったりしていた。そうした中、「ダイヤ会」という親睦会が問屋内で自然発生する。このときはあくまでローカルな親睦団体という形でしかなかった。
1973年2月、光線銃といったヒット商品が出始めたのをきっかけに、このダイヤ会を全国規模のきちんとした親睦会の形にしようとして生まれたのが初心会だ。ファミコンが生まれるずっと前だ。そしてファミコンはこの初心会に参加している問屋(59社加盟、その中でゲームに力を注いでいたのは30社ほどだったそうだ)を通じてのみ、流通させようとした。これには理由がある。
ファミコンのゲームはROMカセットだ。ROMカセットはCDと違って作るのが大変だ。発売日の三ヶ月前にはどれくらいつくるか数字を決めなきゃならない。一本つくるのに1000円以上かかる。もちろん任天堂は自前の工場を持っているわけではないから、他社の工場にお金を払って作ってもらうわけだな。(ドラゴンクエストシリーズは京セラがつくっていたらしい)
つくってもらったゲームソフトを売る。売れればいい。残ったらどうするか? ROMカセットはとにかく廃棄しづらい。体積があるから倉庫の在庫としては大変だ。処分するにも金がかかる。そのため在庫なしの売り切りスタイルであることが求められた。第一、このときの任天堂に「日本全国どこでどれほど、どのファミコンゲームが売れるか」という予測を立てる能力はまったくなかった。
それゆえ当時の任天堂社長山内は初心会の力を借りることにした。ファミコンとゲームソフトは全量初心会への返品なし買い切り制。在庫は持たず、追加の注文が重なってきたら再販というスタイルだ。ファミコンの専売権を与えるかわりに返品は勘弁してくれということだ。初心会は全国にその配下の二次問屋があるので、彼らを通じて全国の小売店にファミコンを売りだした。ちなみに当初の初心会参加問屋の意見としては「こんなもの絶対に売れない」だったそうだ。
ややこしいのがこの後、ファミコンの登場に衝撃を受けたハドソンとナムコがサードパーティとして参加することだ。当時の任天堂はサードパーティが現れることを予測していなかった。というか、まさか他社がファミコンソフトを作れるとは思っていなかった。そのためサードパーティ参加用の契約書をあわてて作る羽目になったという。(このときアメリカにてアタリがサードパーティであるアクティビジョンを販売差し止めで訴えていたが、後に和解し、サードパーティが合法化された経緯があるため、そもそもサードパーティを認めない、という選択肢はなかったものと思われる)
このときのナムコは簡単だった。ナムコは自前でROMカセットを作ることができたからだ。アーケードの雄はハードウェアを扱う力に長けていた。ナムコに対しては自社生産を認め、1本100円のロイヤリティを収めてくれれば問題ないという契約を交わした。
ハドソンが問題だった。ハドソンは能力こそずば抜けていたが、なにぶん会社の規模が小さかった。とても自前でROMカセットは作ることができず、任天堂に頼ることになった。
任天堂からしたらさらに想定外の事態だ。どうやればスマートにサードパーティ用のソフトを流通させることができるのか。任天堂はリスクを負うことなく、かつゲーム市場が適正に伸びていくための方法を模索する必要があった。
最終的な仕様は、まずサードパーティは一括して任天堂に製造委託費を払う。その中からロイヤリティを差っ引き、任天堂は工場にROMを発注する。作る数は任天堂、サードパーティ、初心会の3つで相談して決める。初心会はサードパーティが任天堂に委託したROMを全数買取、支払いする。これで決まった。
もちろんこれが全てではない。年末はクリスマス商戦を狙って多数のソフトメーカーがソフトを投入してくるので、思ったような数が生産できないので任天堂が拒絶する場合もある。初心会の見込み以上に売れると意気込んだサードパーティが、自前で在庫を抱えてリピートを狙う場合もあった。ROMカセットは作るのにとにかく時間がかかるから、リピート発注が来てもそのとき在庫がなければ応えられるのは早くて三ヶ月後だ(半導体の在庫事情によっては半年待たされることもあったらしい)。そうなればすでに需要は中古で落ち着いてしまう。そういう理由で初心会の注文数よりも多くつくるメーカーもあった。そのままリピート注文が来ず在庫になった? その場合は大特価で二次出荷するしかない。君はかつてゲーム屋でファミコン版グラディウスが新品980円で売られているところを見たことはないか? あれはつまり、そういうことだ。
この中で任天堂を非難する流れがあった。サードパーティがソフトを出すにあたり、任天堂はなんのリスクもなくロイヤリティを徴収していると。しかしこれはそもそもファミコンという当たるかどうかわからないプラットフォームを立て、リスクを負った会社が得るリターンとしてはむしろ当然ではないだろうか。不満があるならセガのように自社プラットフォームを出せばいい。ナムコも自社プラットフォームを計画していたらしいが、結局世に出ることはなかった。
ファミコン時代の流通はこういうことで決まった。このあたりの動きでは初心会があまり悪の組織っぽくなくて意外かもしれない。こんな証言がある。スクウェアの創設者鈴木尚が2003年岡山大学にてインタビューを受けたときの発言である。
>初心会っていう問屋集団が、ある時期は全くファイナンスの役割を果たしてくれてたわけですよ。あまりに量が大きくなると「すみません、お金ないんですよぉ」って言うと手形をくれるわけです。その手形を担保に銀行からお金を借りるわけです。実質的には、ある日突然ファミコン・ブームが終焉しない限りは、返ってくるだろうという。
この時期はスクウェアがファミコンに参入したての頃を指す。任天堂はROMの製造委託費を前払いで求めてくるので、どこかが銀行の代行をしなければならない。そこで初心会が(正確にはその中の一つの問屋だろうが)その役割を果たしていたということだ。
スクウェアはこの後ファイナルファンタジーで有数のRPGメーカーとして名を馳せることになるが、実は完全覚醒するまでにはもう少し時間がかかった。初代ファイナルファンタジーの初回出荷数は40万本で、これが最終的には80万本まで伸びる。次回作ファイナルファンタジー2にて70万本超えの実績を得たが、実はこれ、途中でかなり問屋内で在庫が残って大変だったという。しかしファイナルファンタジー3では初のミリオン超え(最終的には140万本)を果たす。それに伴い過去作も売れるようになって、リピードがかかったというわけだ。このあたり初心会はうまくスクウェアのバックアップに動いているように見える。
そう見えるのは、それはスクウェアが一流メーカー入りを果たしたからだった。ファミコン末期の他のメーカーはどうだったか? 1990年8月晴海にて「ファミリーコンピュータ・ゲームボーイ展示会」「スーパーファミコン発表会」が行われた。年末発売のソフト中心に初心会や小売店に対して各ゲームメーカーが披露する展示会だ。この展示会自体は1988年からやっている。
しかし1990年ではついに「受注ゼロ」のソフトが出始めたのだ。しかも一つや2つではなく、この展示会で並んだソフト(約100タイトル)のうち、3割が受注ゼロだった。この時点でファミコン市場は売れるソフトと、そうではないソフトの差が尋常ではなく離れていた。
この場合、メーカーには2つの道がある。一つは発売中止。もう一つは「任天堂には最低限の発注を行い、初心会には最大限の営業活動を続ける」というもの。もちろん初心会に対して売る気を見せるために大規模な広告活動をやれば発注はくるかもしれないが、その分当然損益分岐点はどんどん高くなる。もっとも有効なのは卸値自体を下げてしまうことかもしれない。
そうしてギリギリの攻防が続けられなんとか出荷したゲームはどうなるだろうか? 端的にいうと、人気ソフトの添え物として扱われた。初心会問屋は二次問屋や小売店へ向けて1本の人気ソフトに対してこういった不人気ゲームや、在庫の売れ残りゲームが抱合せで売りつけた。このときのレートによって「1対3」「1対4」などという言葉が生まれた。(場合によっては1対8なんてのもあったらしい)
さらにはバッタ屋ルートなるものも存在した。問屋の不良在庫を捨て値で買取、独自のルートで小売店に売る。このときの小売店はゲーム屋とは限らない。スーパー、ディスカウントストア、リサイクルショップと様々だ。なかには「お楽しみ袋問屋」なるものもでてきて、中身が見えないファミコンソフトの詰め合わせが一山いくらの世界だったそうだ。こういった不人気ソフトはワゴンセールをとてもよく賑わしてくれた。
ちなみに抱合せ販売は違法なので、公正取引委員会による排除勧告が初心会問屋に入ったことがある。ドラゴンクエスト4の頃だ。そのためかわりに「新作ドラゴンクエストの受注を行います。なおドラゴンクエストの他にあの大人気ソフト郡(大人気とは言っていない)のリピート販売を行いますので、ぜひ同時注文してくださいね」なんて手法が取られた。
これらの状況を任天堂は当然良く思っていなかった。もともと任天堂はアタリショックを目の当たりにして、「クズソフトの氾濫は市場を殺す」と認識していた。そのため、サードパーティには本数制限をかけた。が、サードパーティ自体が増えれば意味がなかった。子供向けのおもちゃであるために表現規制を敷いたが、クオリティチェックはまだこの時行われていなかった。どんどん増えるソフトと初心会の流通在庫は市場を殺す材料になりえた。どこもが不良在庫を減らそうとやっきになって価格をディスカウントしてしまえば、プレイヤーは適正価格でゲームソフトを買おう、という意欲が損なわれる恐れがある。
そこで任天堂はこの状況を打破すべくスーパーマリオクラブという組織を立ち上げる。一般のモニタープレイヤー2000人超を使い、彼らに発売前のゲームを二時間実際にプレイしてもらい、どこがどう面白いのか、つまらなかったのかを評価をする。評価は項目ごとに点数付けされ、集計されたデータは問屋や小売店に送られる。このデータは雑誌ファミリーコンピュータマガジンなどにも送られ掲載されていたので、知っている人は多いんじゃないかな。そしてこのスーパーマリオクラブはソフト売上の予測も立てるようになった。意外なことにこの素人集団の予測が的中した。後年はマリオクラブの参加者自身が慣れてきてしまい、その予測が外れるようになってしまったが。余談だがマリオクラブはこの後正式な任天堂の品質管理部門となった。さらにその後分社化が行われ、マリオクラブ株式会社となった。
任天堂としてはスーパーファミコンを機に一度市場をリセットしようと試みた。品質管理に売上予測、あまりに多くなりすぎた流通在庫。今ではピンとこない話だが、当時のゲームメーカーは「いったいどれほどのゲームが実際にプレイヤーの手に渡っているのか、どれほど流通在庫が眠っているのか」を把握する方法がほとんどなかった。商売相手は小売店やプレイヤーではなく、あくまで初心会だからこんなことになったわけだ。
当時の任天堂社長山内はこう語っている。「どれほどのソフトが売れるか、我々にはわかりようがない。流通のプロに任せるしかない」。これは初心会オンリーの流通を自己弁護した言葉と思われた。しかしこの言葉には「流通のプロでもわからないのなら、任せる意味がない」ということを含んでいる。この言葉の本当の意味はこの後判明する。
そうして新たなスタートをきったスーパーファミコン市場だったが、これは結論からいうと、なんら変わらなかった。むしろますますカオスになっていった。このあたりからいよいよ初心会の初心会らしい悪行が目立ち出す。厳密にいうとこの美味しい市場に目をつけた業者が、なんとか流通に入り込もうとし、初心会の中の一部(ここはもしかしたら一部ではないかもしれない)が彼らと手を組んだ結果なのだが。
・スーパーファミコン本体がほしい場合はアクトレイザーとの抱合せで(違法? 知りません)。しかもスーパーファミコン自体の掛け率は98%。場合によっては小売超え。別売りのケーブル(スーパーファミコンはAVケーブルが別売りだった)を売るほうが利益がでる状況だ。
・80万本の出荷実績があるサッカーゲームの第二弾が登場したとき、初心会のとある問屋一社が初回出荷数50万のうち25万を買い占めた。この25万は発売日に大量には卸さず、自前で在庫として抱え、市場在庫が枯渇して小売店や二次問屋が注文してくるのに対し、他のクズソフトとの抱き合わせ(違法? 知らない子ですね)で売りさばいた。
・とある問屋がメーカーに対して「うちは来週から社員旅行にでかけるんで、申し訳ないのですけど一週間早くソフトを卸してくれませんか?」と要望があった。それに応じて一週間早くソフトを送ると、なんとそのまま発売日よりも一週間早く小売店にソフトが並んでいた。社員旅行なんてそもそも嘘だった。
・メーカーに対してゲームソフトを大量に仕入れることを約束する見返りとして、その担当者個人の口座にリベートを送るように要求した。
(続く)
https://anond.hatelabo.jp/20210504185958
ちょっと調べてみたところ、やはりそうだった。具体的には『タクティクスオウガ』(1995)のスタッフで『ファイナルファンタジータクティクス』(1997)にも参加しているのは、松野、皆川、吉田という中核スタッフ3人と、外部のサウンドスタッフである岩田、崎元だけだった。
私がFFTから感じていた「タクティクスオウガ感」は、お話、絵、音楽という表層的なものだったのか(もちろんスクウェアのスタッフもタクティクスオウガに“寄せて”作ってただろうけれど)。
件の中核3人以外の『タクティクスオウガ』スタッフは、その後ニンテンドー64で任天堂より発売された『オウガバトル64』(1999)に参加している。
クエストはそこからGBAで『タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis』(2001)をリリースするのだが、そこに『タクティクスオウガ』のスタッフはほぼ残っていない。 ここに至ってクエスト閥とスクウェア閥で完全に道が分かれたように見えるが、実はここからまた一捻りある。
その後クエストはIPをスクウェアに売却するのだが、そのときにスタッフもスクウェアに移籍したようだ。その結果、『タクティクスオウガ』(1995)にも『FFタクティクス』(1997)にも未参加だった『タクティクスオウガ外伝』(2001)の若いスタッフの中から、スクウェアに移籍後『FFタクティクスアドバンス』(2003)に10人、『FF XII』(2006)に11人ものスタッフが名を連ねている。ていうか『FFタクティクスアドバンス』ってこれもう実質『タクティクスオウガ外伝』じゃん、というメンツで作られている。『タクティクスオウガ外伝』の村澤裕一ディレクターは現在もスクエニでデザイナーとして『FF XIV』の開発に関わっているようだ。そして、その『FF XIV』のアートディレクターは皆川裕史。タクティクスオウガの遺伝子はまだ息づいている。
今更だけど、米津玄師の感電、最初のあたりでゲーム音っぽいのが入ってるけど
あれってNAMCOのアーケードゲームMAPPYの音源?もしくはそれっぽいのイメージして入れたのかな?
警察のドラマMIU404用に書き下ろしというし、警察もののゲームでMAPPYっぽいの入れたのかな?
さすがに歌詞のハイウェイスターはスクウェアのゲームじゃなくディープパープルの曲のイメージだろうけど。
ただ曲中は犬と猫の鳴き声だけど、MAPPYはネズミの警官と泥棒猫なので関係ない?
あまりそういう制作話とか読まないしネットで探しても何も出てこないので、深読みしすぎなだけかもだけど
誰か知ってる人いるかな~と思って書いてみた。
ヒラコーこと漫画家の平野耕太の事が好きだった。とても面白い漫画を描く人だと思っていた。
ヘルシングはとても面白かった。独特の言語感覚も、個性のある画風も、厨二をとことん煮詰めたような設定も、何もかも魅力的だった。
あまり筆が早い方では無かったが平均的に1年に1冊単行本を出すというペースをキッチリと守っていた。新刊に待ち焦がれた。待ちに待った新刊を読むと本当に面白かった。
2006年からはOVAも発売された。こちらも半年から1年の間に1本というペースでリリースされた。中々良い出来で原作新刊の発売までの楽しみにしていた。
2008年にヘルシングは完結し2009年に最終巻が発売された。終わってしまう事がとても寂しかったが、既に新作の連載が決定していたのでそちらに期待していた。
同時期に発売された「以下略。」というコメディ漫画も面白かった。ヘルシングにしてもグロテスクな内容も多い本編とあまりにも落差がある単行本書下ろしのくだらないギャグがとても笑えた。
ヘルシングの最終巻が発売されて数ヵ月後、「ドリフターズ」の連載が始まった。あのヒラコーの新作という事もあり瞬く間にヤングキングアワーズの看板漫画になった。
こちらもとにかく面白かった。面白かったが、単行本が発売するペースが遅かった。4巻が発売される頃には作品に対する熱が冷めていた。
5巻が発売されたのは4巻が発売されてから20ヶ月経っての事だった。6巻が発売されたのはその30ヶ月後。漫画を2冊出すのに、4年以上かかった。
内容が幾ら面白くても、この続きを読めるのはどうせ大分先だろうと思ってしまった。OVAのように熱を持続させてくれる展開があった訳でも無い。
熱が冷めると、これまで面白いと思えた所の全てが癇に障った。ヒラコーは毎日精力的にTwitterを利用していた。もう「その時間を使って漫画を描けよ」としか思えなかった。
こちらが新刊を待ち焦がれている時に、ゲームをしているヒラコーが嫌いだった。ふざけた事を呟いているヒラコーが嫌いだった。誰かと絡んでいるヒラコーが嫌いだった。
こんな人の描いた漫画を面白がっていた事が嫌だった。尖った面白いオタクなのかと勝手に思っていた。「自分の事を尖った面白いオタクだと思っている人」にしか思えなかった。
進め聖学電脳研究部で、ヒラコーはスクウェアと、ファイナルファンタジーと、スクウェアファンの事を心底嫌っていた。ネット上の作品アンチのような事を誌面でやっていた。今はこちらがその気分だった。この人の事が大嫌いだ。
今でも「2巻ってニカーンってのばして書くとなんかハマーンみたいでステキですね」というネタはくだらなくて好きだ。ルークとヤンのガンダム売るヨ!!月光蝶!!も好き。他のガンダムネタは全部嫌い。何もかも趣味が合わない。
こんなに嫌いな所があってもドリフターズの新刊が発売されれば読む。嫌いだと思いながら、面白いから読む。ドリフターズの6巻が発売されて1年半以上経つ。俺は平野先生の執筆と、ドリフターズの新刊を待っている。
バーチャルYouTuber事務所3社(カバー、いちから、アップランド)の管理機能に関するログ
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田角陸くんがいちからを始めた年齢の時にスタートアップを首になったワイ、格差に震える
一般的に社内法務に弁護士資格や法学部出身部長を置く会社は大企業でも少なく、じゃあ誰が
リーガル担当するの? となると総務になる。労務も法知識が要るのでセット運用や
いちからは管理本部長にPwCあらた出身の公認会計士を据えていて強い。通り一遍やれる
部下のアラートを拾って他の経営幹部に共有できる資質がありそう(現場では煩わしくいわれるが)
一方でカバーは現場あがり半分、投資家半分と歪な役員構成をしとる。管理責任者がおらん
後者2人はTwitter見る限りリスクを厭わない性質やから歯止めにならん。ビジネスポエムばっかりなやつは信用ならん(個人の感想です)
管理部門不在で起こるべくして起きたとしか思えへん。営利利用許可も、夜空メルの件も
アップランドもカバーと似たような状態で総務求人乱発しとったのを思い出す
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じゃあ法務が確立されていればガバナンスは大丈夫なんか?といえば当然違ちゃう(2020/06/06修正)
オタク界で有名な事例として、スクウェア・エニックスの著作権法違反容疑で家宅捜索ってのがあった
よりにもよってコンテンツ屋さん版権屋さんが著作権法違反容疑とか、前代未聞の珍事や
この事件はなんで起きたのか? スクエニには立派な法務部があるのに
これはスクウェアとエニックスが合併したときの話なんやが、法務はゲーム部門よりの監査的ポジションになったらしいな? 知らんけど
ほんでこのときガサ入ったのは出版部門で、法務部様の威光が届いとらんかったと聞いてる。相談の体制も甘かったし強制力もなかった
なんでこんなことになったのか、これは現場判断でどうにかなる問題ではない
出版事業の担当役員が現場に運用落とし込むか、役員全体の判断で法務部の管轄を整理せんとあかんかった
これも起こるべくして起こったインシデントや
日本やと法務含む管理部門も役員も舐められてる、まあ業務を知らん、相互不理解が招いたことなんやけど、
それだけ指揮権を発揮する担当役員は大事やし、スタートアップくらいの小さい会社やと役員構成から事業の状態が透けるんやなって
[B! 高輪ゲートウェイ] 高輪ゲートウェイのAIが男女で絵柄が違いすぎて炎上。女キャラはアニメ絵柄で髪の毛をさわる仕草をし彼氏の有無を語る、男キャラはリアル調で名前もなく事務的対応 - Togetter
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1482285
molmolmine あーーこればダメだ燃える。男性も2次元にして、変な質問に答える機能無くせばいいと思う。普通仕事中に彼氏の有無聞かれたら警戒ゲージMAX振り切れるぞ。
2020/03/17
samu_i 女性の顔出しはリスクが高く、お金で解決できるのが絵だったとか(顔出しの男性のほうが絵より安い説。その他の機能面については考えてないです
2020/03/17
srjspirits 男AIもイケメン二次元キャラにしして「いつもお疲れ様」とか「今日も頑張ったね」とか言わせるようにすればバランス取れてたはずなのになぜ中途半端にやるのか。やるなら本気でやりきれよ
2020/03/17
aminisi 確かにバランスが悪くは見えるけれど新規性追求しつつアニメに不慣れな高齢者などの存在も考えると時点ではある程度は仕方がない気もする。実写かアニメか、男性か女性かで4パターンあれば理想的だけど予算的問題か
2020/03/17
いやいや、よく見ましょう。
男性駅員はフォトリアルな、女性駅員はアニメ寄りな志向なだけで共に3Dです。
https://pbs.twimg.com/media/ETBbrXVU4AAYrL-.jpg
https://pbs.twimg.com/media/ETBbrZTU4AAIMb1.jpg
はてブは孫がプレイしてるNFL2K(1999年、ドリームキャスト、発売:セガ、開発:Visual Concepts)や劇空間プロ野球(2000年、PlayStation 2、発売・開発:スクウェア)を見て実写映像と勘違いするようなお爺ちゃんお婆ちゃんユーザーしかいないのかな?
https://anond.hatelabo.jp/20200211202529
さて、続きだ。ゲーム業界の流通において初心会がやってきたこととその最後を述べてきたが、今回は初心会を葬った旧SCE、ソニー流通を中心に街のゲーム屋的な小売店視点で色々語ろうと思う。しかしこの期間は非常に起きた出来事が多くかつ入り組んでいるので、あえて細かな要素をオミットして正確さよりもわかりやすさを重視することにする。それにデジキューブの銃撃事件の真相なんざわからないからな。
時代はプレイステーション参入前。任天堂エンタテインメントが行き止まりに行きつつある頃だ。そのことについては前回語ったが、さて、任天堂以外の、NEC(PCエンジン)やセガ(メガドライブ)あたりはどうだったのだろうか? 初心会が横暴なら、こちらのほうに注力するという手段もあったのでは?
ぶっちゃけこっちはもっと酷かった。ソフトが売れないというわけではない。10万本売れるソフトはあった。あったのだが問題はプラットフォーマーが用意した他の大量のソフトだ。
当時、任天堂に対抗するためにNECやセガは自社プラットフォームの発売カレンダーの空白をなんとか埋めようと躍起になっていた。サードが自主的にソフトを作ってくれるのならそれに越したことはないが、そうではない場合は自分たちで用意する必要もあった。自分たちがパブリッシャーとなり開発会社に委託してゲームを作らせる。さらにはサードに対しても「ウチの流通に乗せますので○万本は絶対に売れますだから作ってください」みたいなアプローチも行った。そうして「とりあえず」カレンダーを埋めることができたソフトは、「とりあえず」問屋が頑張って小売に売った。在庫になっても不良在庫になるだけなのがわかっているので大バーゲンで売った。小売はもともとの卸値が安いため、最初から値引きして売る。売れ残ったら損だから博打みたいなものだ。そうしたソフトが並ぶと小売価格そのままのソフトは見向きもされなくなるのであわせて値引きされる。PCエンジン末期、餓狼伝説2(クソゲーではないのだけど)が100円で棚に50本くらい並んでいるのを見たことがあったが、あれは問屋の不良在庫を捨て値で小売が拾ってきたんだな。
どこかで見た状況と思わないか? そう、アタリショックだ。ゲームの在庫が問屋にも小売にも溢れわけがわからない状態になっていた。価格が崩壊し定価が意味をなさなくなっていた。
任天堂は初心会が横暴、セガとNECは頼りにならない。こんな状況の市場に次世代機の波と共に救世主がやってきた。ソニーだ。ソニーが直接小売店と契約するというのだ。
衝撃は大きかった。CD流通の流用で、「リピートを早く」「小売価格の大幅な値下げと小売店に対するマージンの確保」「掛け率は大量に取ろうが少量だろうが同じ」という特徴をもち、かつ「中古売買の禁止」「値引き販売の禁止」という成約があったが、それでも多数の小売店からは好意的な反応を得た。そもそも初心会でも値引き販売は原則としては禁止だったのだから。
そして何よりプレイステーションが小売店に好まれたのは、ゲーム機本体の卸値が安く、プレイステーション1本体だけを売っていても結構な利幅があったこともあげられる。これはかなり珍しいことで、通常は卸値と小売価格はほとんど変わらない。Xbox360の発売当初は二次問屋の都合一部の小売店において卸値が小売価格を超えたという珍事すらあったという。プレイステーションとサターンは発売時期がほとんど一緒で、スタート時点ではサターンのほうが優勢だった。しかしこれがじわじわと小売店をプレイステーション派に偏らせていった。プレイステーションは小売店にハードでもソフトでも確かな利益を確立してくれた。
そうしてFF7が、DQ7がプレイステーションで出るという流れが生まれ一気にプレイステーションが圧倒的な優勢を保持するようになるわけだが、この流れのなかでゲーム屋は何かが違うと確信した。プレイステーションが救世主になってくれたはずだった。しかしFF7を発売するスクウェア(当時はエニックスとの合併前だった)が打ち出したデジキューブは、既存のゲーム屋にツバを吐きかけるようなものだった。なにせ目玉タイトルのFF7の出荷本数の半分をコンビニに任せるというのだから。これではゲーム屋はやっていけない。いくら本体を売れば儲けになるといっても一人にせいぜいが一台が限界だ。ソフトをたくさん売れなければしかたない。
そしてソニーの態度もなにかおかしくなりはじめていく。元々の小売店への説明会では「返品はNG」ということになっていた。なっていたのだが、個別の対応としてソニーの担当者が返品を受け付ける旨を話していた。そのため小売店のなかでは安心して在庫を抱える店もあったわけだが、返品したいと言い出すと担当者の態度がころりと変わる。前に言っていたことと違うことを言い出す。ようやく返品受付をしてもらうも半額返金……。そのような事例が発生した。結局ソニーとしては二度返品を「特例」として受け入れるのみにおわり、いよいよもって「返品NG」が周知徹底されることになった。
頼りにするミリオンソフトは入荷しない、個別対応で約束していた返品制度はなくなった。このような状況下でもなおソニーは「中古取り扱い禁止」「値引き販売禁止」を打ち出していた。中古を取り扱った店や値引き販売した店は、不思議なことに”配送事故”が発生してソフトの入荷が遅れるようになった。
FF7発売の頃にはすでに任天堂は初心会を解散させていた。ニンテンドウ64を発売し、ポケモンを大ブームにさせた任天堂ならこの頃のゲーム屋の救世主なり得ただろうか? 残念ながらこの頃の任天堂(正確には任天堂系列の問屋だが)は「小売価格を下げつつ小売店への卸値を上げる」という暴挙に及んでいる。それでもポケモンが死ぬほど売れたのだから恐ろしい。
ソニーが信用できず、任天堂はあてにならない。そうした状況で頼りになるのはセガ……ではなかった。セガはメガドライブの反省を活かしおもちゃ卸問屋をまとめてセガ・ユナイテッドという流通会社を立ち上げる。大手のゲーム屋には直接卸し、小さな街のゲーム屋には二次問屋を使って卸す、ちょうど初心会とソニー流通の間のようなハイブリット流通機構を作り上げた。在庫管理とコストダウン両方の面でなかなか上手くいったはずだが、いかんせんプレイステーションの圧倒的ソフトラインナップには敵わなかった。自社でなんとかできる力はあるのだが、セガにはポケモンがなかった。しかしメガドライブ末期の状況からここまで着実に改革を進められたのは称賛に値する。NECは途中で死んだのに。
そしてついに中古裁判が勃発する。1998年1月には公正取引委員会がソニー流通の「値引き販売禁止」「中古売買禁止」が問題視され排除勧告を受けた。しかしこれで下がらずソニーは他メーカーを巻き込んで中古禁止裁判を起こす。ゲームメーカーvs小売の裁判だ。その一方で株式会社上昇(ようするにカメレオンクラブだ)がエニックスを訴える。「新作ソフトは扱わない」「ロイヤリティとして中古売上の7%を支払う」といった提案を出したものの実際にエニックスからソフトの出荷停止を食らってしまったがゆえの反撃だ。なおこの頃にはソニーがスクウェア(デジキューブ)だけを優遇することが問題視されて、各社サードメーカーも自社流通で小売店に卸すようになっている。
2つの裁判が同時に起きて別々の判決が生まれて、ここらへんは非常にややこしい。ややこしいが小売店は公然と中古を売るようになった。値引きもするようになった。自社流通に切り替わった各社ゲームメーカーも忌々しく思っていたが裁判と流通とは別との判断だったのか、おおっぴらに”配送事故”が起きることはなくなっていく。
ちなみにこの頃、セガはドリームキャストに向けさらなる流通改革を行い、セガユナイテッドをセガミューズへと編成しなおす。これは老舗おもちゃ問屋ムーミンがセガユナイテッドに合流した形だ。ムーミンはメガドライブ(もしかしたらもっと前?)の頃からセガと共闘しているお得意様だった。なお、ソニーを学んだのか「値引き販売禁止」「中古売買禁止」を小売店に押し付け、同じく公正取引委員会より立ち入り審査を受けるはめになる(もっともこれは後日小売店と契約しなおしをすることによって審査は打ち切られた)。小売店の救世主はなかなかいない。
中古裁判は最高裁にまでもつれ込んだが、ようやく結論は出た。中古販売は合法だった。小売店は大手を振って中古売買ができるようになった。値引き販売をしてもお咎めはなくなった。小売の完全勝利だ。「ファミコンショップ」はPS2の時代にまでいたりようやく安心できるようになったかのようにみえた。
そうではなかった。むしろゲーム屋地獄はここからが本番だった。
まず大店法の改正があった。巨大店舗の小売店が各地に出来上がる。そして家電屋の店舗の巨大化がどんどんと進む。巨大化した店舗で何を扱うか。ゲームも扱うようになった。ゲームは美味しい商材だと思われた。そして今までグレーゾーンだった中古に合法判決が出た。取り扱わない理由がなくなった。
そのため大手販売店は客寄せのために新作ソフトを大きく値引きする。これが卸値と同価でも構わない。とりあえず客が来て、他の家電もついでに買ってくれれば儲けものだからだ。そして中古も多数取り扱う。ゲームの利益の確保はこっちだ。そこそこの価格で引取りそこそこの価格で販売する。これも回転が早ければ利益が稼げる。ビデオレンタルのゲオとツタヤが入ってきたのも大きかった。街のゲーム屋さんにできることは限られていた。大手資本に真正面から戦って敵うわけはなかった。中古販売という最高の武器を手に入れたかわりに、同じ武器をもった最強の敵が現れたのだ。多数のプレイヤーがそちらに流れた。売っているものが同一なら、安いところで買うのが当たり前だからだ。
その後まったく救いがなかったわけではない。DSの大フィーバーがこの後起きた。ゲームに触れたことがない新規層でも直感的なタッチパネルを備えたデバイスはゲーム市場を一気に活性化させた。誰もがみなDLライトを買い求めてゲーム屋と家電屋を往復した。飛ぶようにDSライト本体と脳トレとどうぶつの森が売れた
しかしここでも任天堂流通が小売の前に立ちふさがる。任天堂は小売店から受けた仕打ちを忘れていなかった。64よりもPS1,ゲームキューブよりもPS2を優先させた街のゲーム屋に、引く手あまたのDLライトを多く卸す理由がなかった。DSライトは任天堂流通のお得意様、デパートのゲームコーナー、おもちゃ系統の販路を優先して入荷していった。今まで子供向けのプレゼント用途にゲームキューブ、ポケモン関連をしっかり取っていた「実績」のおかげだった。街のゲーム屋が本当に一息ついたのはおそらくさらに後のモンハンポータブルの大ヒットあたりからだろう。
こんな流れがあり、地方から今現在ほとんどの「ファミコンショップ」が姿を消している。初心会を中心とした問屋は、成熟したゲーム業界がメーカーの自主流通を実現させたことでその役目を終えて消えていった。となれば、地方のゲーム屋もまた、成熟したゲーム業界によって役目を終えた存在としてみなされてしまったのだろうか? おそらくはそうだろう。そして将来的にはゲームを販売する大型店舗すらいなくなるかもしれない。ダウンロード販売をメーカーは推進しているからだ。
そんな流れのなか、この令和の時代に意地でも自前の店舗でゲームを販売している「ゲーム屋」を見かけることがある。業界の厳しい荒波に揉まれそれでも生き延びている人たちだ。私は彼らに尊敬の念を抱かずにはいられない。
彼らに幸あらんことを。
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2018年04月23日 13時04分 公開 「漫画村」のロゴ入り漫画、Amazon Kindleストアで無断販売される 集英社「至急対応する」 - ねとらぼ 508 users
2018年05月08日 11時45分 公開 まとめサイト「やらおん!」「オレ的ゲーム速報」をTogetterが名指し批判 無断転載で問われるまとめサイトの責任とは (1/2) - ねとらぼ 375 users
- yas-mal ねとらぼ相手にコレは強いな。>「昨今の「漫画村」の騒動などもあって、(略)どちらのサイトも広告収入が主だと思われますので」 2018/05/09
- douron 文中に出てくる"副編集長"は、「はちま起稿」の提灯記事をねとらぼに掲載した上、他者を貶める時だけ無記名に切り替えるという、まとめサイトと変わりないクズです。参考http://kyoumoe.hatenablog.com/entry/20150905/1441391885 2018/05/09
- rew05 それにしてもねとらぼはいつの間にか著作権問題における週刊文春みたいになってるな。頑張って欲しい。 2018/05/08
- tora_17 同じ事をはてブでもやってるからね>コメントを「名無しさん」掲示板の書き込み風に引用/「敵の敵は味方」と限るまいに記事に浮かれてTogetter・ねとらぼ批判者に猛然と噛み付くブクマカ達、はっきり言ってチョロ過ぎ。 35 clicks 2018/05/08
- d346prt ブクマカの中にも、「ねとらぼ・togetter』と「やらおん!・オレ的」の違いが分からないのが居るんだねぇ。 togetterツイート責任まとめ 2018/05/08
- ytRino ねとらぼもtogetterも同レベルのゴミだよ ゴミ互助会でもやってんの? internet 2018/05/08
- ifttt ちょっと前だったら四つ巴の様相を呈していただろうに、ねとらぼえらくなったな… / と思ったら関連記事にTogetterのツイートスクショバンバン出てきて笑う 2018/05/08
- public_key もしねとらぼから取材があったとしても最初に担当者名を名乗られないのか…って思った 17 clicks 2018/05/08
- atsushimissingl 最近ほんとねとらぼさんカッコイイっす 14 clicks 2018/05/08
- cu6gane 元の話題結構前のだと思ったら、ねとらぼ独自に取材とってたのね。/やらおんはデレマス関連で未央アンチ形成のすくつ(何故か変k)だからさっさと潰れてほしい。 togetterまとめ批判 21 clicks 2018/05/08
- Louis オレ的「取材には基本的に応じる方針だが、ねとらぼの副編集長がTwitterで当ブログの内容を無断転載し、一般人に当ブログを攻撃するようけしかけているため、問い合わせに対し安心して答えることができない」ははは 2018/05/08
2018年05月09日 09時30分 公開 「海賊版という認識なかった」 Anitubeに毎月広告費1300万円を支払っていた代理店が取材に応じた (1/2) - ねとらぼ 352 users
2018年05月12日 07時30分 公開 「自己評価が低い人」の心理を「ボールの飛距離=自分の力」で表した漫画に「分かる」「完全に自分」の声 - ねとらぼ 525 users
2018年05月20日 18時30分 公開 “FFT黒本”「小数点以下の確率で盗める」21年目にして驚愕の事実発覚か 「スクウェアが資料にうそを入れた」 - ねとらぼ 472 users
2018年05月21日 19時00分 公開 「在留カード渡さないと帰さない」 日本eスポーツ史上に残る“最悪”の汚点、「League of Legends」国内リーグで何が起こったか (1/4) - ねとらぼ 734 users
- kei_mi ねとらぼが取り上げてくれて良かった 2018/05/22
- uturi “LJLにはRampageが必要だから、脅迫とかウソの情報で在留カードを泥棒しても3カ月のペナルティーで終わりです。” ひどい。/ねとらぼなのにちゃんと取材してる珍しい記事。 スポーツトラブルゲームねとらぼ 2018/05/22
- Y_Mokko ねとらぼが記事化したことで変わるのか変わらないのか。RiotJPが腐ってるのは昔からだが、腐ったままで今まで来てしまったツケが来ている。 51 clicks 2018/05/22
- kizimuna06 おー、この件ネトラボにも取り上げられたのか。今が日本人が近代化の過渡期なのかもね。 2018/05/22
- CIA1942 お、ねとらぼが動いた/チームの花形選手である外国人から在留カードを取り上げて縛り上げた連中が大した罰も受けずにリーグに残っている、という酷すぎる話。 2018/05/21
- nakakzs ねとらぼが取材に乗り出したか。eスポーツの発展期でもあり、こう言ったものに対する対応の如何が今後業界全体に影響しかねないし、悪対応だと公的に阻害され、ジャンル毎衰退する可能性は大きい。 eスポーツ 115 clicks 2018/05/21
2018年05月22日 18時00分 公開 漫画村との取引否定していた広告代理店、一転して「深く反省」 関係者は「海賊版と手を切れば仕事ない」と証言 - ねとらぼ 477 users
- sho 今日の時点だと「A社が日大よりまし」に見えてしまうのがすごい。ねとらぼはほんといい仕事したけど、それでもA社の名前は明かさないのねー。 ad 2018/05/23
- bienbienbienbien ねとらぼなのにすごい仕事してる 2018/05/23
- IGA-OS ねとらぼ(まじめ)の方。 2018/05/23
- uturi 社名が出てこない時点で週刊誌未満の怪文書と変わらん。まぁ、はちま起稿を宣伝してたねとらぼだから仕方ないか……/他のブコメ見てたらまるっと信じてる人が多くて驚く。 ねとらぼ 2018/05/23
- Panthera_uncia 出版社は500億ぐらいねとらぼに払ってさし上げろ 2018/05/23
- tecepe ねとらぼさん最近絶好調なので是非ともはちま奇行が過去にやった悪行とかも特集してみて下さい。 2018/05/23
- tailwisdom 一時期バズフィードが社会派の記事で名をあげたが、ねとらぼもそれに続こうとしているのかな。おおいにやってほしい。 10 clicks 2018/05/22
- kindou ねとらぼさんの姿勢が素晴らしいな。海賊版絶対許すまじだ。 314 clicks 2018/05/22
- koyhoge ネットメディアのジャーナリスト賞がもしあったら、漫画村の件に関してねとらぼは受賞に値する働きをしたと思う。 copyrightcomicadvertise事件 98 clicks 2018/05/22
2018年05月29日 11時00分 公開 日清「どん兵衛 釜たま風うどん」の圧倒的社内プレゼン資料公開 小学生の落書きみたいな屁理屈ゴリ押しが満載 - ねとらぼ 568 users
2017年12月11日 18時35分 公開 「和式便器は金隠し側を後ろに座るのが正解」Twitterで拡散 TOTOに聞いて真偽を確かめてみた 351 users
- ifttt 一回ねとらぼくらいの大きめのメディアで悪意の有無にかかわらずデマの発信源を晒すとかしてみてほしい。こういうのいつまでたっても減らんぞ 2017/12/12
- b4takashi デマ元のツイートを載せないのはねとらぼの良心か 20 clicks 2017/12/12
- kalmalogy "TOTOに聞いてみたところ「金隠し側が前です」との回答"「実は…」から展開されるデマ多すぎ。そしてねとらぼ最近いい仕事する。 デマ 44 clicks 2017/12/12
- tikuwa_ore 騒動の発端となった例のツイートを掲載しない辺りに、ねとらぼの優しみを感じる。(ぶわっ)/勘違いマンがいるが、要は現代は金隠しを前が正解で、過去がどうだったかは別の話。元ツイ主もそれを理解してなかった。 ねとらぼトイレ考察ネタTwittertogetter 2 clicks 2017/12/11
2017年12月18日 15時20分 公開 「突発性難聴になったら全てを投げ捨てて、病院です」 どのくらいヤバいのか耳鼻科医に聞いてみた - ねとらぼ 338 users
2017年12月25日 18時40分 公開 Twitterはなぜ他人の「いいね」をタイムラインに流す仕様を続けるのか 運営に直接聞いてみた - ねとらぼ 465 users
2018年01月24日 20時30分 公開 「ブラックボックス展」痴漢事件、“暗闇”の中の真相は明らかになるのか 被害者連絡会が半年かけて訴訟に至った理由 (1/2) 306 users
2018年02月04日 12時10分 公開 結局“絶滅危惧種”ウナギは食べていいのか 水産庁と日本自然保護協会に聞いてみた (1/2) - ねとらぼ 838 users
- tydk27 ブコメを読んで環境省納得。ねとらぼにはぜひ続報を期待。 社会 2018/02/04
- gomaberry ねとらぼさんがんばったね 2018/02/04
- eroyama 確かに鰻業者が絶滅してもウナギ食文化は絶たれてしまう / ねとらぼも影響力のあるメディアであり、人民の心の支配にはねとらぼをも支配しないといけない 2018/02/04
- Okky ねとらぼには引き続きこういう切り口の取材をいろいろやってもらいたいな。応援してます。 2018/02/04
- tsekine わざと水産庁とそのカウンターに取材するねとらぼ優秀。 2018/02/04
- mazmot ねとらぼ、仕事してる。これ読んで、水産庁の意見がなるほどと思える人は少ないだろうね。 2018/02/04
2018年02月05日 11時05分 公開 「もうやめにしよう」 過熱する恵方巻き廃棄問題に兵庫のスーパーが一石投じるチラシ 「かっこいい」と大反響呼ぶ - ねとらぼ 513 users
2018年02月09日 12時00分 公開 藤井聡太五段を見たときに感じる「口の奥の苦み」――プロ棋士を目指した“元奨”作家が振り返る「機会の窓」 - ねとらぼ 696 users
kurimanju ねとらぼのタイトルが上手いだけでは?もっと「口の奥の苦み」が伝わる文章を、というか話に期待 2018/02/10
- zilog80 僕の知ってるねとらぼと違う。 将棋人生 2018/02/09
- mobojp 凄い文章。続きを読みたい。著者もねとらぼもいい仕事してる。 28 clicks 2018/02/09
- karelu すごい。ねとらぼすごい。 将棋 2018/02/09
- tecepe プロの推薦が無きゃ入れない奨励会に入会してる時点ですさまじく将棋は上手いという才があるのにこんなドロドロになってしまうくらいの天才の中の天才の中に天才なんだな藤井五段。しかしねとらぼ最近とても良いね。 89 clicks 2018/02/09
- otokinoki 少し香り立つような良い文章/将棋やアスリートは勝者の物語だけど、小説やエンタメは必ずしも勝者の物語ではないので、橋本さんの連載に注視していきたい/ねとらぼ、良い記事をつくってる、コレは。 46 clicks 2018/02/09
- BigHopeClasic これを連載する、というのは、正直ねとらぼの編集部機能を見直した/3月のライオンで「ウサギはサボるが宗谷はサボらない」と描かれたように、藤井も(羽生も)これから先もサボらない。だから「あがり」なのだ 将棋 2018/02/09
2018年03月06日 10時00分 公開 「派遣会社なんてないほうがいい」 派遣業界の闇に一石を投じる派遣会社「リツアンSTC」社長が語る本音 - ねとらぼ 576 users
- s-tomo 言うてもPR記事だし、と思いかけたがPR先がねとらぼな時点で相当分かってる会社だよなあ。 25 clicks 2018/03/12
- prbaybe で、ねとらぼはブラックじゃないんですかね? 2018/03/06
- mouseion いや存在自体がブラックだから、派遣会社なんかない方が良い。ねとらぼは必要悪として存在して欲しいみたいだけど、それで困るのは他でもない労働者なんだぞ。ねとらぼはそいつらに責任取れよ。 2018/03/06
- bottomzlife なんだかんだ言ってコレ「広告記事」なわけですが。しかもバズることを目的としたネイティブアド。最近ねとらぼはこういう広告商品多い。死ね。 13 clicks 2018/03/06
2018年03月23日 12時00分 公開 スーパーカブで通学する種子島の高校生 卒業式にHondaが新聞の「全面広告」で祝福 - ねとらぼ 456 users
2018年03月30日 08時00分 公開 「窓に男性のシルエットを映す」 レオパレスが単身女性用の防犯技術を開発 - ねとらぼ 432 users
2018年04月15日 18時25分 公開 「二度と掛けてくるな」 “漫画村”広告主への取材一部始終、広告は取材後に消滅 (1/2) 1497 users
2018年04月17日 22時16分 公開 「漫画村出稿メール」を独自入手 「偽名営業」「取引先は海賊版サイト」元代理店従業員が語る異常な実態 (1/2) - ねとらぼ 1380 users
- Seiji-Amasawa 今回のねとらぼさんはすごかった。 #daycatch 2018/04/19
- otihateten3510 ねとらぼががんばってる / もう普通に犯罪集団だよね。こういうのを逮捕できてない社会が残念。 2018/04/18
- ks1234_1234 "「Facebookで見つけた無関係の人を勝手に広告塔に――」広告代理店の信じられない宣伝ページ作り" はうわ。そして漫画村広告は儲からないという生々しい話。なんか ねとらぼ凄いな。 社会 広告 トラブル フリーライダー 15 clicks 2018/04/18
- miwat-hide14 ねとらぼ、やるじゃん 2018/04/18
- deep_one 「顧問弁護士から連絡をするとのことでしたが、しばらくしてまたM氏から電話があり」全く動じていなさそうなあたりがねとらぼ。じゃあこっちも我が社の顧問弁護士をお出しします…になりそうだしな。 2018/04/18
- d346prt ホント最近のねとらぼ、ちゃんとした仕事してて驚く。この動きは、ねとらぼ任せでなくWeb広告の向上を望む関係者も乗っかって欲しい。/ところで「ブロッキング反対するのは漫画村擁護」とか言ってた人達どこ行った? 広告 漫画 著作権 メディア 2018/04/18
- mecchanikukyu ねとらぼさんGJですわよ 50 clicks 2018/04/18
- b4takashi ねとらぼ独自取材頑張ってるじゃん…! 23 clicks 2018/04/18
- daij1n ねとらぼさんがジャーナリズムを発揮しておる。広告代理店側の責任の所在はどこになるんだろう。現場担当者が処分されるのか、それとも偉い人か。 26 clicks 2018/04/18
- syossan 今後は何かあったらねとらぼにタレこむ流れやな(適当 2018/04/18
- simgorira ねとらぼの本気をみた 26 clicks 2018/04/18
- nibo-c ねとらぼ超本気モードだ。 社会 25 clicks 2018/04/18
- xr0038 ねとらぼ Kikka さんの記事/身の安全とかちょっと心配になるレベルでだいぶ突っ込んでいる/続報にも期待したいけど独立した情報源として別のメディアにもがんばってもらいたい 著作権犯罪ねとらぼITmedia 2018/04/18
- Gondwana ねとらぼとライターさんの素晴らしい仕事。中国ばりのブロッキングとか言い出した連中は恥じるべき。 2018/04/18
- komamix ねとらぼすげえ仕事してる 13 clicks 2018/04/18
- ryuukakusan ねとらぼでここまで出来るなら、警察が動けば現状の法律で捕まえられる人が沢山いるんじゃないの? 大手出版社はいったい何をしているの? 会社広告グループ漫画 2018/04/18
- stealthinu ねとらぼがすごい本気。窓口会社Xというのもいわゆる「SEO」会社あがりなのね。そういうのやってたところはずっとそんなのだな。 著作権マンガwebこれはすごい 127 clicks 2018/04/18
- LanikaiSands 最近のねとらぼ、めたるまんとよっぴーが合体した感じになってる 2018/04/18
- hanyA ねとらぼさん、がんばってんなぁ 2018/04/18
- zions ねとらぼにカンパしたいレベル。違法サイトに広告を出しても、なんら咎められない状態が長く続いたので、誘惑があれば負けるのは必然だったかと。オーバレイ広告を規制できる業界が、違法サイトを潰せないわけがない ジャーナリズムこれはすごい 2018/04/18
- worldproxy ねとらぼガンバレ 2018/04/18
- ounce ねとらぼ自体ではなくライターを褒めるべきだ。 2018/04/18
- ohesotori ねとらぼ応援するよ! 著作権漫画広告社会 2018/04/18
- mirai-iro 最近のねとらぼのこれ系の記事、以前に著作権侵害サイトであるところのはちまJINを擁護する記事を載せてしまった贖罪意識からなんですかね 剽窃スパム法令違反企業 2018/04/18
- songe いろいろ気になるが一番気になるのはねとらぼの気合の入りよう あとで読む 2018/04/18
- Mist ねとらぼさんがんがえ~。 28 clicks 2018/04/18
- vlxst1224 匿名部分が多すぎてタレコミ自体の信憑性が気になるところだが、ねとらぼにはこのまま頑張ってほしい 2018/04/18
- transniper ジャーナリズムに徹しているねとらぼ troll 18 clicks 2018/04/18
- njgj ねとらぼがマジでちゃんとしたメディアとして機能してる…っていうか、唯一のメディアになってる。 2018/04/18
- munioka303 テレビにしろネットワークにしろ結局のところ換金装置である広告が諸悪の根源か それにしてもねとらぼ覚醒 2018/04/18
- monochrome_K2 ブーメランを恐れてなかなか踏み込めない領域に果敢に踏み込んだねとらぼの勇気には感心。逆に言うと政府は自分達に実害がないからブロッキングで進めているんだろうなと思う 広告著作権 2018/04/18
- cinefuk 「広告営業自体のブラック体質によって、順法意識よりも売上至上主義が優先する」やはりブラック企業は滅ぼさなければ…/ ねとらぼはSoftBank直営で、他社と違い違法な広告に頼る必要がないから自由にやれるのだろうか 広告漫画web著作権ブラック企業 20 clicks 2018/04/18
- tanakakazu ねとらぼすごいな。大手のマスコミはこういう取材はできんの? 2018/04/18
- hotelsekininsya ねとらぼ、ええ仕事やな。割と想像どおりの下衆さで、ネットで稼ごうとする奴らにロクなのはおらんという印象。 2018/04/18
- karelu ねとらぼすごい。 2018/04/18
- tswi ねとらぼとは思えないハイクオリティ記事 会社広告 27 clicks 2018/04/18
- sadn 金の流れを絶つのが違法サイト撲滅の近道だから、ねとらぼには頑張って欲しい ネット 18 clicks 2018/04/18
- wa_oga いいぞねとらぼがんばれ 2018/04/18
- osknabe ねとらぼさんの素晴らしい仕事。こういう記事を今後もお願いしたい。 2018/04/18
- potekenpi 最後のこれ、漫画村潰したのは実質ねとらぼの可能性あるじゃん。やることやらずに安直にブロッキングなどという効果が薄い割に将来に重大な禍根を残す方法をとった政府・業界は猛省せよ。 2018/04/18
- katsusuke ねとらぼってそんなサイトだったのか!感動した 2018/04/18
- guru_guru やるじゃんねとらぼ/それにしても金額が小さい… 2018/04/18
- wata300 ねとらぼしゅごい… ネット社会マンガ広告著作権 2018/04/18
- towerman ねとらぼ、というユルいネーミングにイメージ引っ張られるけど、ITmediaは大手老舗メディア。大手メディアはアドネッワークを苦々しく思ってる。 2018/04/18
- von_walde ねとらぼさんの本気。。。どうしたんや 8 clicks 2018/04/18
- flowerload ねとらぼすげえ。 2018/04/18
- gabill ねとらぼ砲 2018/04/18
- poko_pen ネット広告で生きてるねとらぼ(ITmedia)がネット広告の問題店を指摘してるのに、新聞社やメディアなど直接ネット広告で生きてないのが及び腰なのがね。 2018/04/18
- anguilla ねとらぼが本気出してる 広告著作権 2018/04/18
- dark 最近のねとらぼは、何かに覚醒したかとしか思えない/悪徳会社の実名報道は壁が高いのかね ねとらぼ漫画広告 2018/04/18
- sora-papa 久しぶりにジャーナリズムを見た。しかもねとらぼで。(・∀・) 66 clicks 2018/04/18
- wrss ねとらぼ頑張れ! 支援ブクマ広告著作権法 Permalink | 記事への反応(2) | 15:00
「あ、それ!懐かしい足が」マリオRPGに登場する『マロ』というキャラクターの等身大ワタアメを作るのが将来の夢だと語っていたO君は人間圧縮装置に吸い込まれ、取出し口からガチャの容器に入ってガコンと出てきた。スーパーマリオRPGは任天堂とスクウェア(現スクウェアエニックス)が共同開発したスーパーファミコン用ソフトで、購入特典としてスーパーファミコン本体が4000円お得になる割引クーポンが付属していた。当時スーパーファミコンをまだ所有していなかった自分は、O君から譲り受けたスーパーファミコン本体が4000円お得になる割引クーポンでハード円熟期のスーパーファミコンを購入したのであった。「わさビーフ2枚入ってる!!!」圧縮され何オクターブか高い嬌声がガチャのカプセルから鳴り響く。ストロボはまだ4回使えるので、多少しくじっても帰れなくなることはない。「これ借りられますか?」「醤油は持参してください」「バリバリ最強ナンバーワン!」脳の裏側から念仏が鳴り響く。だんだんだんだん念仏の音量が大きくなって、気が付くと月曜日の朝が目前に迫っていた。泣きたい。