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2021-05-04

anond:20210504185909

(続き)

といった問屋関係逸話が当時バンバン登場した。メーカーも対抗すべく(?)ダンピング出荷、返品受付などで一本でも多くソフトを売りさばこうと必死だった。このあたり、問屋小売店メーカーも、市場の異常さに気が付かずもがいていた感じが否めない。初心会二次問屋は、問屋の本分である日本全国に適正量の在庫ゲームソフト流通させる」という機能を忘れ、ただただゲームソフトを動かすことで得る利益をあげることに無我夢中だった。

ここで注意をしておきたいのが、「任天堂初心会が、一方的サードパーティ小売店から利益を吸い上げている」という既存論調は近視眼的だ、ということだ。スーパーファミコン市場に参入したサードパーティはおよそ200社。このうち途中で撤退を決めたのは10数社で、しかもこれら撤退したメーカーの多数は異業種メーカーであり、本業での業績が低下したためだったり、バブル期不動産に手を出して大やけどして倒産…といったもので、ゲームと直接関係あっての撤退ではないのだ。

小売店も同じことで、当時はファミコン-スーパーファミコンという新しい分野での市場拡大に手を出す小売店が多数いた。ただ問屋に苦しめられるだけの業種であるなら、こんなことは起きるはずがない。甘い蜜はそれなりに存在していたわけだ。ざっくり要約すると「不満はあるが儲けもある」といったところか。むしろPCエンジンメガドライブの有力ソフトスーパーファミコン移植して一旗あげようとするサードパーティのほうが多かった。それほど有望な市場であるがゆえ、いろんな輩が入り込もうとやっきになったわけだ。

市場が拡大している間はそれでもよかった。しかスーパーファミコンが円熟期を迎え、対抗馬として「次世代機」の姿がちらつくようになってきた頃に、いよいよおかしくなってきた。多数現れた三次問屋小売店二次問屋の中にねじ込み、己の利益を吸い取ろうとし始めた。手法としては品薄になりそうな人気ソフトを抱きかかえ、「小売店に小売価格そのままで」卸したりした。商圏を無視して跨いで他社の領域に食い込んで商売するところもではじめた。初心会の中にゲームソフト投機商品のように扱う問屋が現れ、二次問屋三次問屋が喜んで利益の分前を頂いた。その分小売店負担が偏り、結果的にはプレイヤーにも巡り、最終的には市場に悪影響を及ぼす。スーパーファミコン市場は歪んだまま大きくなり、そしてついに縮小を始めた。

衝撃が大きかったのはプレイステーションの登場だ。なんと問屋を使わずソニーが直接小売店ものを卸すという。革命的なやり方だった。返品なし、定価販売というところがネックになったが、どの商材も掛け率が一定であることに小売店は喜んだ。今までは問屋ごとに掛け率が違ったり、注文する本数によって掛け率が変動したり、そもそも抱合せ仕入れしかなかった(違法? しったことか!)からだ。

こんなことが可能なのはプレイステーションCD-ROM採用しているからだった。リピート生産ROMほど時間がかからない。お金も自前の工場からさほどかからない。最悪在庫になっても簡単に破棄できる。それゆえ最初こそ少量生産で行い、売り切れたら即リピート発注すればよい。こうすれば過剰な在庫メーカーも小売も苦しめられずにすむ。値崩れ・抱合せ心配いらない。

ROMカセット採用していたらすべて実現不可能なことだった。ちなみにセガサターンCD-ROM採用しているが、他社の工場での生産だったためなかなかリピートが上手く行かなかったらしい。(なお、詳しく書かないがここで上手くいった改革現在すべて崩壊している)

問屋存在意義が問われ始めていた。

一方、任天堂ROMカセット採用を64でもやめなかった。ディスクシステムに手を出してそのあまりに長いロード時間に苦慮したこと経験があるからだ。そしてこれを機にもう一度市場リセットを図ろうとした。市場にはスーパーファミコンワゴンセールが始まっている。なんとかして初心会内外にあるゲーム投機的扱いをやめさせなければならなかった。ソフトの数が少なくなれば、そのような動きはできにくくなる。そのためサードパーティソフトをとにかく減らし、少数精鋭路線で進もうとした。初心会外に取引を広げ自前で流通を行うという選択肢もあったが、これは取らなかった(実はSFC時代トイザらス日本進出をしてきたとき任天堂や各大手メーカー直接取引を持ちかけてきたが、これは上手く行かなかったようだ)。山内社長ファミコン時代の遥か昔から取引を続けていた初心会を切ることに抵抗があったからだ。それに「絶対に売れない」といってたファミコンも買い取ってくれたのは初心会だ。この前もバーチャルボーイというズッコケハードを出したが任天堂は全量初心会ハードを買い取ってもらっているので被害は最小で済んでいる。(その負債初心会が被り、さらにその負債小売店押し付けられた構図だ。)

しかしそれでも、初心会二次問屋たちは目先の利益を追い求めるのに夢中だった。

スーパーファミコン市場末期の1995年発売の聖剣伝説3は初回出荷は70万本だったが、実は初心会からの注文本数は合計140万本だった。前作がミリオン超えをしていたのでそれだけ期待があった、という表側の理由だが、ようするにこれも投機的に扱われることが明白だった(そもそも前作聖剣伝説2結構な数がワゴン行きしていた)。あまりに酷い値崩れを嫌ったスクウェアは出荷本数を半分の70万本にし、かつ卸値を10%引き上げると初心会アナウンスした。こうした動きに一部の問屋がなんと小売店に対して「スクウェア公正取引委員会に訴える!」と言いまわってしまった。もちろんスクウェア側には一切の非はない。運が悪いことに(それとも狙ったかスクウェア夏休みに入ってしまったので、小売店真相確認することができず業界の一大事が起きたのではないかパニックになったところもあるという。この話は巡り巡ってなぜか「任天堂が悪い」ということになった。PSが発売されて半年以上経とうとする頃でも、初心会危機感は全くなかった。

その年の末発売のドラゴンクエストⅥの発売にあたっては、初心会エニックスの間で注文数の予測で大紛糾だった。初心会予測は250万本。エニックス予測は300万本。エニックスは自信満々だったが、初心会はそこまで売れないと踏んでいた。初期出荷は250万できまりエニックスは自前で50万の在庫を抱えることになったが、この読みは的中する。即リピート発注がかかり、エニックス二次出荷を行った。

最終的に320万出荷を果たすわけだが、売上予測ができない問屋メーカー価値を見出すだろうか?

そして、ついに、終わりのときは訪れた。



1997年2月21日任天堂本社で毎年のように行われる初心会の懇親会。その幹部会の席上にて初心会会長である河田会長宣言した。

本日を持って、初心会解散します」

幹事会は静まり返った。関係者には事前に知らされていなかったのだ。解散任天堂山内社長と、初心会河田会長トップ会談秘密裏に行われた。今後一切の取引商品ごと個別に行われ、しか初心会内の特定10社のみそれが行われる。今までゲームソフト投機的に扱って儲けを吸っていた会社任天堂から拒絶され、二次問屋に落とされた。しかも64の少数精鋭路線のおかげでこれから商材はどんどん減る。今までのような振る舞いは不可能になった。


任天堂スーパーマリオクラブの立ち上げにより売上予測をするようになった。つまり予測ノウハウを自ら身につけつつあった。そうなれば商材を投機的にあつかう問屋不要だ。「どれほどのソフトが売れるか、我々にはわかりようがない。流通プロに任せるしかない」。かつての山内社長言葉だが、流通プロプロに値する仕事をしないのなら、切られても仕方がないというわけだ。


この改革任天堂内に留まらなかった。

実はこの流通改革前後してプレイステーションでも問題が発生した。デジキューブだ。スクウェアプレイステーションに参入する条件として、コンビニ自分たちで卸すデジキューブSCE許可させた。

もともとプレイステーションはすべてSCEが自前で小売店流通することを売りにしていた。ところが後から来たスクウェアSCEを通さず自前で流通させるという。

このあたりを詳しく解説する。SCEソフトメーカー協議し、ゲームソフト初回生産量を決める(ということになっているが、実質決定権はSCEにあった)。

SCEは特約店(一部、ハピネットといった問屋使用していたが)からの受注数がその初回生産量に満たない場合SCEが自腹で在庫を抱える(ように努力いたします、という注釈付きではあった)。

掛け率はソフトメーカー一律。

と、ソフトメーカーにかなり親切のように見える。しかしこれには問題が含まれていた。初回生産量はSCEが決め、実際に流通させているのもSCE自身だ。ソフトメーカー営業しかけ多くの受注を獲得したとしても、SCEOKを出さな場合、本当にそのソフト流通しなくなる。実際に飯野賢治プレイステーションDの食卓自分たち在庫を抱えてもいいから多くつくるべきだと要望を出しても、SCEはそれを良しとはせず、結果売り切れを引き起こし機会損失を生んだことがあり、飯野賢治セガ陣営への鞍替えしたことがあった。

ソフトメーカーからしたら、リスクも多いが儲けも大きい自社流通に切り替えたがっていた時期だったが、任天堂SCEもそれを良しとはしなかった(ただし任天堂初心会通しであるため、一社が売れないと踏んでも他の問屋が受注してくれる可能性はあるし、このときPSの取扱店はまだ初心会流通よりは少なかった)。しかスクウェアだけには特例としてそれを認めるというわけだ。SCE流通に関わらず、スクウェアが直接小売店コンビニゲームソフトを卸すわけだ。当然、初回生産量も自由に決められる。

いったいどういうことだ、SCEロンチから頑張ってきたメーカーに対して不義理じゃないのか。こうした理論で反発したメーカーがいた。コナミである

コナミSCEに対して自社流通を求めた。ゲームをつくる製造委託費とロイヤリティは支払うから、お前のところの流通網は使わんぞ、ということだ。こうすることでコナミSCE流通分の費用を削ることができる。5800円の小売価格のうちの取り分を増やすことができるわけだ。もちろん在庫リスク小売店へのやりとりはコナミ自身がやらなければならないから、自社流通完璧というわけではない。結果的大手メーカーはみな自社流通になっていくが、ナムコだけは付き合いもあってか(ナムコはかなり初期からPSに絡み、ライブラリの整備も行うほどだった。自社プラットフォームを諦めたかわり、PSに注力したということだろう)SCE流通を使い続けた。

プレイステーション側でこのようなことが起きてるのだから、当然余波は任天堂側にも及ぶ。コナミは64やゲームボーイの自社ソフトに対して「これから初心会を使わず自前の流通網使いますから」と一方的任天堂要求した。かつての任天堂ならば決して受け入れるはずのない要求だろう。だかしかし、任天堂簡単にこの要求を飲んだ。そして門戸が開かれた自主流通のおかげで、ゲーム業界流通改革は全メーカーを巻き込んだ。最終的にはコナミカプコンコーエースクウェアエニックスといった大手は自前で流通網を持ち、中小サードパーティはそこへ委託流通する形に落ち着いた。つまり初心会問屋たちを全く必要としない流通を実現してしまった。


解体された初心会ボロボロになった。合併倒産が相次ぎ、その多数が姿を消した。残された10社は直接小売店取引するようになり、二次問屋三次問屋は居場所がなかったからだ。


しか任天堂から選ばれた10社も順風満帆ではない。10社のうちモリガングバンダイ系列ハピネットに買収された。石川玩具タカラ事業譲渡した。松葉屋はラスコム事業譲渡し、そのラスコムも後年自己破産している。そんな一方テンヨー、カワダ、カマヤは今でも元気に問屋業を営んでいる。(名前が出てこない他の会社は調べても出てこなかった。情報plz

そしてジェスネット任天堂の子会社となり、アジオカは事業譲渡を行って「任天堂販売」となったが、これはなんと2016年の話だ。初心会解体されて20年近くたったが、完全に自前で任天堂流通するようになった。


こうして初心会歴史の中に消えていった。良い面悪い面両方ともあったわけだが、特に末期には悪い面が強く出すぎていた。しかしこうして羅列してみると、「初心会があらゆるあくどいことを駆使して不法市場を牛耳っていた」というわけではなく「初心会市場を牛耳っていたのでいろいろとあくどいことができた」ということに気がつくだろう。その市場も確固たるものではなく急激に膨らんだ不安定ものであり、なおかつ悪行も任天堂山内社長の怒りが落ちない範囲内の話でしかなかった。

悪徳の町、ソドムゴモラは神の怒りに触れ一夜にして滅んだ。初心会も同じ運命を辿ったのだった。


参考文献

麻倉怜士 久夛良木健プレステ革命

高橋健二 スーパーファミコン任天堂陰謀

武田亨 売られた喧嘩、買ってます任天堂勝利青写真

山名一郎 ゲーム業界三国志

山下敦史 プレイステーション 大ヒットの真実

赤川良二 証言。『革命』はこうして始まった

東洋経済 1997年3.22号 盟友・初心会抜き打ち解散した山内任天堂 焦りの流通改革

参考ツイッターアカウント

岩崎啓眞@スマホゲーム屋+α @snapwith

平林久和/H.Hirabayashi @HisakazuH

大森田不可止 @omorita

2020-01-03

本当にいた困った人たち〈実名編〉

社会出会ったおかしな人たちのことを、この際、実名で書こうと思う。

 理由は以下の通り。

 ・この後の人生で、彼らとかかわり合うことはないだろうこと(憎まれても構わない)

 ・自分けが一方的被害を受けて、彼らがぬくぬくと生きながらえているのは不公平なこと

 ・おかし人物行為の知見を広めることで、世の中から同じようなことを減らすべき

 こういうことを書くと名誉毀損になるのではという疑問については、これらは事実で、パワハラ等の事例を共有することは公益を図る目的になるので、当たらない。

〈目次〉

平林久和

赤司俊雄・後藤志乃武

青山敏之

平林久和

 ウィキペディア

 ゲームアナリストと名乗ってゲーム関係記事執筆などをしていた人。

 2006年頃、アルゼ(現ユニバーサルエンターテインメントというパチスロ会社の子会社管理職をしていた。アルゼはその頃ゲーム開発から手を引くことを決め、ゲーム開発部署社員が集められ、赤司(後述)を伴って平林から話があった。この話が無茶苦茶ものだった。

 ・PS3の売り上げが低調だ。ゲーム業界はもう駄目だ。

 ・かといってパチンコ業界もこれから縮小するといわれている。新しいことをしなければならない。

 ・例えばARMだ。これで携帯電話は飛躍的に処理能力が増える。そこに向けてコンテンツを作る。

 つっこみ所がたくさんある。

 まず、WiiニンテンドーDSの売り上げは好調だったのにそれに触れていない。PS3も出たばかりで、失敗と決めつけるには早計だったことは今からすれば明らかだ。

 ARMというのは携帯機向けのCPU設計図なのだが、調べてみるとゲームボーイアドバンスなどにも使われており、別段新しいものではない。しかしその場では誰もARMなんて知らないので、黙って聞くしかない(知ってる人もいたかもしれないが)

 ゲーム開発を止めたアルゼが、ARM向けのコンテンツ(何なのかよくわからないが)を開発するとも考えにくい。

 平林氏の無茶苦茶理屈は昔、雑誌ゲーム批評』で「ノーガード戦法」と書かれていた。あまりおかしいことを平然と言うので、何かの罠なのか? と警戒しているうちに時間が経ち、相手のペースでことが進むということだ。

詭弁

 このように平林氏は詭弁を多用する。それも大してうまくなく、初歩的な詭弁ばかり使う。

 他にこんな詭弁も使った。

◎「私はカプコン岡本吉起と同じくらいのゲーム業界歴だ」

 岡本氏は開発現場の人だが、平林氏はライターで開発に携わったことはない。比較対象にならない。しかしこう言うことで、岡本氏と同等の経歴があると思わせる。

ARMは大したことがないという意見に対して)「他の人にこの話をすると、みんな『凄いですね』と言うんだ。大したことがないと言うのはお前だけだ!」

 これは多数論証という詭弁。「みんな」を持ち出さないと説得できない時点で情けない。また、この「みんな」はおそらくお世辞だ。

■話術

 平林氏の話術は、最初はおとなしく話し始め、「PS3はもう駄目だ」と言うあたりで急に大声になり、割れそうな勢いでモニターバンバン叩くという、緩急をつけたものだった。

 これはヒトラー演説手法に似ている。夕方の薄暗くなる頃におだやかに話し始め、だんだん熱気を帯びさせて人々を暗示状態に持ち込み、クライマックスで手を突き上げ、大声を張り上げ、人々は熱狂する。もっと平林氏の大声では、その場にいた人たちは引いたのだが。

 プレゼン手法勉強したのだろうなという印象だった。それにより、言っている内容が無茶苦茶でも仕事が続けられているのだろう。

性格

 ただし一旦大声を荒げた後は興奮気味だった。その場に元ゲーム会社Tの人がいたのだが、その人に向かって「これからお前のあだ名はTだ!」などと言った。その人は憤然としていた。

 平林氏は水口哲也氏とネットラジオをしていたそうだが、水口氏に「お前のあだ名セガだ!」とは言わないだろう。

 明らかに目下で自分にとって何の利もない人物にはどれだけ酷いことを言ってもいいという、相手によって態度を変える人物だった。

一見したところ、洗練されていて聡明そうに見える。(……)多くの人から賞賛と注目、拍手喝采を集めたいのである

(……)浅くても広い知識他人受け売りではあっても新しい話題を用意している。評判の小説映画にも通じている。実際にそれを読まず、また見にもいかいなくても誰かに聞いた話を自分経験したように話す(……)

 自分をいつでも中心おいて考えようとする。相手を感心させるために、かなり手のこんだうそをつくこともある。(……)

(……)他人を利用することも巧みで、利用できると思ったものはいろいろな理由をつけて接近してもたれかかる。

(……)自分の目の前にいる人が、どういう人かと考える前に、自分に役立つ人かどうかを考えてしまう。相手のためを思うというよりは自分のことを考えるのである

(……)

(……)権力地位財産を持っているものに対しては見苦しいほど迎合する。


引用元:『好きと嫌いの心理学詫摩武俊講談社現代新書 pp. 186-188

 これは「ヒステリー性格」という性格説明文の一部だが、平林氏にかなり合うように思う。

 例えば平林氏のウィキペディアを見るとやたら立派そうな肩書が並んでいるが、具体的に何なのかはわからない。あのように自分を立派に見せる方策(はったり)だけは得意なのだ

■なぜ素直に話さないのか

 その場の話は、ゲーム開発部署人間に、アルゼグループとしてのゲーム開発中止の方針を伝えるものだった筈だ。ではなぜそれをそのまま伝えないのか。なぜゲーム業界はもう駄目だだの、ARMだのといった話をするのだろうか。

 思うに、上層部意向を下に伝えるだけだと、ただの中継点の役割しかいから、それが嫌だったのではないだろうか。自分は上の言いなりではない、自律した中間管理職だと言いたかったのだろう。

会社上下関係

 その場には関連会社課長クラスの人たちもいたのだが、平林氏がいくら無茶苦茶なことを言っても、黙って聞いているばかりだった。会社では上役がいくらおかしなことを言っても、逆らわずに従わないといけないものなんだなと思った。

 まるで軍隊だ。そんな独善的上下関係だったら、全国でパワハラ過労死が起きるのは当然だ。

■口先だけ

 平林氏は2008年頃にアルゼを離れたようで、ARM向けのコンテンツなるものは当然実現していない。「ゲーム業界はもう駄目だ」と言っていたが、今でもゲーム業界にかかわる仕事をしている。

 このように、発言がどれもこれもその場限りで空虚だ。それなのに仕事を続けられている。世の中には、このように口先だけで世の中を渡っていく人がいるんだなあと実感した。

赤司俊雄・後藤志乃武

 PC版『ギャラクシーエンジェル』・Xbox360プロジェクト シルフィード』のプロデューサーディレクター

 この2人に受けたのは完全にパワハラだ。

 以前から自分後藤から企画書を出せと言われていて、いくつか出していた。すると平林氏によるゲーム開発終了宣言の後日、企画書についての話し合いで、後藤が激高した。

 経緯はこんな感じ。

 ・後藤企画の疑問点について質問してくる

 ・自分は、それらはちゃんと考えがあってのことなので回答する

 ・すると後藤が急に「こんな企画は0点だ! いやマイナスだ!」と怒り出す

おかしなことを平然と言う

 聞くと、企画FPS視点ゲームなのだが、ダンジョン状なので上から視点2D(『デビルワールド』みたいな)で十分なのだと言う。

 しかしその理屈だと『DOOM』も2Dで良かったことになる。『DOOM』が2Dだったらあんなに売れたわけがない。

 赤司は「俺は天井のあるゲームは嫌いだ」と意味不明なことを言う。なんでも天井という要素があるなら、そこに敵が張りついているとかでそれを生かさないと意味がないのだと言う。

 それなら天井をぶち抜いて空にすればいいのだろうか。『ダンジョンマスター』や『ウィザードリィ』に天井に張りつくキャラがいないとしたら駄目なのだろうか。

 天井必然としてあるもので、要素としてあるものではない。

■会話が成立しない

 こちらはその点を指摘するのだが、後藤は完全に頭に血が上っていて聞く耳持たない。赤司はニヤニヤしている。赤司は社員たちに部署の閉鎖を告げるときもニヤニヤしており、常識が欠けていた。

 2人による「お前は無能だ」という罵倒が続いた。2人は上司で、数でも2対1とこちらが不利。この状況で言い返せるわけがない。

 自分企画書が優れていたとは思っていない。書く技術は低いし、いきなり書けと言われて書ける性格ではないし、そのとき会社の状況にも合わせないといけなかった。しかし2人の指摘はそれ以前に無茶苦茶だった。

 後藤の頭に血が上っていることを示すエピソードがある。

 自分企画の要素を説明する際に「この部分は過去ゲーム『E』のような~」という言い方をした。すると後藤は側坐に「Eなんてまるで駄目!」と吐き捨てた。

 自分は、Eの要素の一部を引用したと言っただけだ。それはEのゲーム全体の評価とは関係ない。Eは、一部は良いが全体としては駄目なゲームだった。

 しか後藤はそれを理解せず、Eの全体の評価の方に話を移した。頭に血が上っているから、「E? あんクソゲーを参考にしたら駄目に決まってる」と脊髄反射で考えたわけだ。このようにして論点がずれるのは、感情的人間との口論でよくあることだ。

自分の間違いを絶対に認めない

 その後は何を話したか覚えていないが、自分が何かを指摘すると、珍しく2人の耳に入ったようで、2人とも黙り込んだ。

 しばらくして赤司は「それはわかった」と言ったが、後藤はその日は最後まで口を開かなかった。自分の否を絶対に認められない性格

 そして次の日に後藤の放った台詞がまたとんでもない。「昨日はあれだけ話して、あれしかからなかったわけだろ!」。つまり自分後藤)の理解力は棚に上げて、お前の説明が悪いから話が長引いたと言いたいわけだ。ここまで見事な責任転嫁は他に見たことがない。

■威張る口実探し

 その後、解散が決まった部署は、よその会社部署ごと移転させてもらえないか打診することになった。

 すると2人は自分企画能力の低さをことさらに指摘し、企画課題をやるよう言ってきた。これはつまり、言うとおりにしなければ移転先が見つかっても連れて行ってやらないぞ、ということだ。従わざるを得なかった。

 そして1週間で企画10個出せとかいう指示に応じていたのだが、結局移転先は見つからなかった。すると2人は途端に企画課題はなかったかのように触れなくなり、「お前はこれからどうするんだ」と自分の進退に口出ししてきた。部署解散が決定しても管理職としての謝罪は何もなく、「今どきLightWave仕事なんかないぞ」「自営業なら名刺を作っておくものだ」と役に立たない自己満足レベル説教が始まった。

 つまりこの2人は「お前の企画力を上げてやる」とかのお題目は何でもよく、部署解散となって負い目を感じている自分たちが部下に対して頭を下げるのが嫌で、理由を見つけては説教マウンティングしていたのだろう。

 別の会社経営不振リストラされたことがあるが、最後給料を受け取りに行ったとき社長は隠れて出てこなかった。同じリストラでも上司によって態度が分かれるものだ。どちらも素直ではないが。

自分に酔う

 後藤による企画課題なるものはまったく役に立たなかった。提出したものに対してどうでもいいことしか言わなかった。

 例えば、ニンテンドーDS電子書籍を読むという企画を出す。すると後藤は「すでに電子書籍リーダーがあるが?」と言うのだ。当時はスマホタブレットKindleもまだなく、電子書籍リーダーは高価で普及していなかった。だからDSを廉価なリーダーにということなのだが、そんなことから説明しないといけないらしい。もし採用面接でこんな無能晒したら不採用だ。だがこのとき後藤採用する側に座っているから許されてしまう。会社いかバカバカしいものかわかる。

 そういう初歩的な質問をしてその後突っ込んだ質問をするのかと思えばそうではなく、それで話は終わり。

 それでいながら、最後には「教えるべきことは教えられたな」とか言っていた。自分に酔う奴だった。パワハラは「お前のためを思ってしごいてやってるんだ」という考えでされることが多いから、自分に酔う奴が多いのだろう。

発言録と人物

(長いので適当に読んでください)

後藤

 ◎自分を棚上げ

 ・「お前は声が小さいよ! 俺も赤司さんに声が小さいって怒られるけどさあ」……「俺も言われるけど」と断れば許されると思っているらしいが、それは甘えだ。そもそも声が小さくても相手に伝われば問題はない。

 ・「大学学部はどこを出たんだ」……自分大学を出ていない。大学を出ていない人物にこう聞くことがいかに失礼かは説明するまでもない。

 ・説教を受けた後に自分が退勤しようとすると「何か言うことはないか?」……何か反省言葉があるんじゃないか? と言いたかったらしい。陰湿脅迫じみた言い方。

 ・「お前の企画書には矛盾がある」と言って自分企画書を見せてきた。企画書としての体裁は整っているのだが、それにも矛盾がある。それを指摘するとごにょごにょ言い訳をする。他人に厳しく自分に甘い。

 ・企画には3つの新しい要素が必要だと力説するので、直近の後藤ゲームの3つの新しい要素を聞いた。すると嫌そうな顔をして「これは俺が聞いて感銘を受けた言葉なんだが……お前に響くかわからないが……他人のことよりも自分のことをどうにかすればいいんじゃね?」と言う。はあ? 自分のことを棚に上げて他人にどうこう言ってるのは今のあんただろ? 何言ってんのこいつ。ノーガード戦法か。パワハラをする人間思考いか支離滅裂かわかる。

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 ◎他人を見下す

 ・雑談では、口を開けば悪口しか出てこない。他社のゲームから外注の人から近所のカレー屋まで、あらゆるもの悪口対象になる。

 ・「人月がさあ……あっ人月ってわかる?」……ニヤつきながら2,3回同じことを聞かれた。相手知識を試すのが失礼なことは、上司取り引き相手に同じことができるか、と考えれば明白だ。

 ・隙あらば他人を見下そうとしている。散らばって欲しい乱数が高確率で同じ値が出るので「ゲーム中の乱数が偏る」と言ったら「乱数は偏るものだ。あっ、作ったことのない奴にはわからいか(笑)」と言われた。その後、同じタイミング乱数は同じ値が出るようプログラマー意図的に設定していたことがわかったが、後藤は謝らない。

 ・こちらを揶揄挑発する口調をするので怒ると、「その程度で怒ってたらディレクターは務まらないよ。下から突き上げは喰らうし」と言う。後藤が下から突き上げられるのは、まともに指標や予定を示さないからだ。挑発と一緒にするな。

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 ◎暴言

 ・「パチンコのヒット商品を作るなんて簡単だ」……パチンコの開発をしている人の前で同じことを言ってもらいたい。

 ・「殺すぞ」……重いのでExcelセキュリティを切っていると話したら言われた。Excelセキュリティをオンにしろという通達があったわけでもなく、同僚に「切ると速くなる」と聞いたので切っていたのだが。この発言は赤司も聞いていたが、何も注意しなかった。

 ・「お前は一度大手企画職に入った方がいいよ」……入れるならとっくに入ってる。こう言うことで「お前は大手には入れない程度の人間だよな」と再認識させる陰湿な嫌味。

 ・セガパソナルームの話になったら、理屈は忘れたが「あれは問題ない」と言い出した。本人はその後スタッフを連れて独立したのだが、スタッフの前で同じことが言えるだろうか。こちらの言うことにいちいち反論しないと気が済まないらしい。

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 ◎卑怯

 ・ゲーム開発の話で追いつめられると専門用語を使って誤魔化す。

 ・調べればわかる嘘をつく。部署は前の小さい会社から今の会社に吸収されたのだが、それは経営が行き詰まっていたわけではないと言う。しかし後日、今の会社IRに、吸収の際に相手方の負債負担したと書かれていた。

 ・「体験版なんか出しても売り上げに影響はない」と言う。そうなのかと思っていたが、その後『ゴッドイーター』が体験版を丁寧に出すことで売り上げを上げ、口から出まかせと判明。

 ・『プロジェクト シルフィード』は『ステラアサルト』の焼き直しなのだが、開発中は「ステラ~」の「ス」の字にも言及しなかった。代わりに全然似てない「エースコンバット」の話ばかりしていた。つまりステラアサルト』の焼き直しということを隠すためのミスディレクション(注意そらし)だった。

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 ◎自尊心が低い

 ・自分の話ばかりする。「俺は企画の立て方で悩んだことないから教えようがないな~」「俺はこうしてディレクターの座を手に入れた」「俺があとディレクションできるゲームは○本くらいかな」など、何でも自分に結びつけて説教をする。自分尊敬されてないと感じており、それが不満だったらしい。自慢話なんかする奴は尊敬されないということがわ Permalink | 記事への反応(9) | 21:12

 
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