はてなキーワード: 仮想現実とは
おおお!苦い!
ヘッドマウントディスプレイを漬けて
ゴーヤのCGを眺めて見る仮想現実か拡張現実かをもゆうに越える!
ぶわーって口全体に広がる、
苦いけど美味しい!
大人の味というか、
苦すぎて、
でもこの大人の苦さが夏に効くのよ!
夏と言えばゴーヤ、
夏バテに効きそうだわって思ったわ。
夏のおつまみも捗りそうよ!
今度はお茄子試してみようかしら!
うふふ。
朝早いとめちゃ盛々旺盛に食べれるので
凄いゴージャスと言うか昨日の残りのを食べきらないとという感じ、
子どもちゃんがファミレスのドリンクコーナーで自ら調合して味を追求しているかのような自由研究なんて私はしないけど、
興味本位ではあるわ。
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
バ美肉だ恋声だと仮想現実・インターネットをエンジョイしているお前達、その先にある絶望を知れ。
いいか、よくきけ、お前達のなかから、これから一年二年と経つにつれ、どんどんトランスジェンダーが生まれていくだろう。
お前達は、褒められるだろう。
お前達は、日常的に女として扱われる/扱われているだろう。
お前達は、女であろうと振る舞おうとする/振る舞っているだろう。
お前達は、これこそが本当の自分ではないかと認識し始めるだろう。
この先に待つものは何か。
ずばり、性自認の上書きだ。
上書きされた性自認とお前達は戦うだろう。
その戦いに勝てた者は良し。
無ければこの大波から、一歩下がってしっかりと状況を見極めろ。
この波は、既にインターネットに何度か来ている。
大きな波の例として、
一つは、ある同人ゲームファンの間で発生した女装コスプレブーム。
VRによって起こされている現在のこの波は、かなり強力な波だと言える。
VRは自身の動きと連動するため、脳が簡単に「これは自分だ」と誤認する。
その内脳は「なぜこのキャラクターが自分ではないのか?」と問答を始める。
「なぜ喉からは野太い男の声が出るのか?」
「どうして毛が生えてくる?」
「どうして?」
「どうして?」
その先にある絶望を知れ。
現実を見極めろ。
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こんな事を書いてますが、私はMMOネカマの波によって埋もれていた性自認を引きずり出され、それからいろいろあって女として生活している元男です。
古き良きネットゲーのアバターとテキストチャットだけで人格ねじ曲げられちゃった位だし、VRとか本気でやばそうだな〜、と、ヒヤヒヤしながら観戦しています。
バ美肉: バーチャル美少女受肉。 あるVtuberさんのあたりから起こった現象で、仮想現実でかわいいキャラの肉体を獲得するぞ!というムーブメント。
今からもう四半世紀以上前の話だが、大学の時の就活でテレビ局とラジオ局を受けた
ただ自分のテストの点という縦軸と大学の偏差値という横軸がクロスしただけという理由で
地方から上京し、一人暮らしを始め、その大学のシラバスの一環で、私は人生で初めてインターネットに触れた
白黒画面でブラウザのMosaicで見たインターネットのホームページは
寝食を忘れるくらい、気付いたら朝になっているぐらい夢中になっていた
その時のあまりの衝撃で
白黒画面でブラウザのMosaicで見たインターネットのホームページは
当時はラジオもテレビも生放送ではFAXでお便りを募集していた
ハガキよりも早く、文字とイラストが送れる当時にしては便利な機械だったからだ
テレビを見ながら片手で入力してテレビの前を一歩も動かずに送れる
しかもデジタルデータだから、デジタルデータのまま取捨選択して画面に表示できる
FAXみたいに人の手で用紙を壁に貼ってテレビカメラで撮るなんてのも不要
テレビでもっとPメールやインターネットを活用できるようにしたい
それは制作会社がやることでウチでやることではない、とかいわれた
まあそれでも当時の俺が思いつくぐらいなので、他にもきっと思いついている人は居るはずです
それでも変われずに、凋落してようやく変わろうとしてもがいているようですが、はやく沈んだほうがいい
1回ぶ壊れたほうが変化は早いです
(15年ぐらい前のライブドア騒動でかわれなかったのがターニングポイントかな、つーかそれでも15年前だよ!!)
まあその後の私は普通にインターネット関連の会社に就職してぼちぼち幸せに暮らしてます
さて、今はテレビはほとんど見ないのですが最近VRにハマりまして欲しいコンテンツが出来ました
しかしそれは凋落していてもテレビ局でないと作れないと思うので提案したいのです
四半世紀たってようやく正しい事が証明されている、先を読める私の提案です
もちろん、それはそれだけで楽しいです
しかし入り込めるVR(仮想現実、人工現実感)の世界は、本当に現実だけなのでしょうか?
人として生きていくと、どうしても自分の現実しか経験することができません
しかし、たとえば本で偉人の伝記を読むとその人の人生の一部を経験したと感じることができないでしょうか?
たとえばドラマを神の視点から見るのではなく、登場人物の視点で見るんです
そしてその視点になる人を変更できる
そういうドラマが見たい!
結論だけ先に書かせてもらう。
「ネトゲ廃人をやめたければ、似たような別の、中毒性が低かったり人生捧げなくていいゲームに鞍替えしろ」
医学部に入って、速攻で嫌になった。
「自殺してやる」と家を飛び出したりした。
それくらい、やる気なかった。
6年たって、医師免許さえとってしまえば親も文句ないだろうと思った。
常軌を逸している。
2カ月勉強しても、間に合うか分からないテストが、半年に1回やってくる。
部活もキツイ部活だったが、サボりまくった。部活はさぼりまくったが、才能があったのか、大会では部内で一番勝っていた。
日常風景がネトゲで、リアル世界は仮想現実としか思えなかった。
当然ながら、テスト勉強もできず、2回留年。ホトンド最底辺でなんとか卒業できた。
あるいは、ネトゲをやっていなければ。
ネトゲなんて、いつでもできるのだ。
分からない。
そういうものだったのかもしれない。
このままでは人生が終わると、大学2年生(1留なので3回生)で、
ネトゲを種類を変えてみた。
なんとか、ネトゲの種類変更がうまくいった大学3年生は成績がよかった。学年10番位だったか。
大学四年生(2留したので6回生)で、さらにゆっくりなリアルゲームに変更した。
なんとか進級できた。
これは、今に始まった事じゃない。キズナアイと名乗るキャラクターがYoutubeで2016/11/29に動画投稿して活動した所からはじまる。
動画の内容は、二次元キャラクターが3Dで動いていて、VRを使った仮想現実を基に自分が思うままの動画を投稿していた。
傍から見れば、ユーチューバーが3Dのキャラを通していろいろやっているだけだ。
2017/6まではいわゆるオタクと言われる人に大方騒いでいるだけだった。
現に、キズナアイの動画からも伺えるが、再生数も基本10万再生である。(記載日頃の再生数)
2017/7~2017/12にいわゆる四天王のと言われる人が活動を開始し始めた。
だが、ここでねこますというバーチャルユーチューバーに着目する。
見た目はキツネを擬人化した女の子だ、だが再生すると声が男性だったのである。
彼は、自分の3D技術を動画にして頑張っているところをYoutubeに投稿することで意欲を維持したかったようだ。
そして、クリエイターはお金が無いという事を嘆いていたねこます氏は、
突然仮想通貨のモナーで融資が降ってきて今後の自分のクリエイターとしてのスキルを上げる事が出来てるようだ。実際に動画にその節がみられる
ここで、ようやくクリエイターも自分が頑張りで報酬が出るかもしれないと思うようになったのだろう。
次々とバーチャルユーチューバーが増えてきたのである。
クリエイターだと絵を描くVtuber、声優をするVtuber、歌を歌いたいVtuber、作曲をするVtuber
3Dを作りたいVtuber、自主制作ゲームを作りたいVtuber、アイドルになりたいVtuber
ほかには、特撮系、擬人化系、LGBT系、ゲーム実況系、宇宙人系、ロボット系、執事メイド系
ナース系、薬剤師系、兄弟姉妹系、学生系、ロリショタ系などなど、上げると限がない。
そりゃ既に3000人も居るわけだから仕方ない。
だが、こうやって増えていく中で非常に残念なことに、自分に迷走する人が目立ってきた。
何故Vtuberを始めたのか、そして、始めていく上で何か目標があったはずだ。
挑戦することは何も悪い事じゃない。だが、まだ周知もされていない程度で自分の実力の無さを嘆くのはどう考えてもおかしな話だ。
そもそも、ゲームクリエイターだってゲームをリリースして、初めて人々の目に映り、人気へと繋がるはずだ。
作曲者だって、曲を発表して販売してからファンの動向を知ることができる。
ユーチューバーはYoutubeに動画を投稿して初めて完成するのではないだろうか?
人気や利益を動画投稿する前に気にしている人は抑々、Vtuber界隈の人に失礼だと思ってほしい。
ちゃんと行動し、頑張りがちゃんと帰ってくる所、それがVtuberの世界だと思ってほしい。
男vs女ではなく、男&女vs既得権益にならないと、と言ったけど、非モテのミソジニー男やヤリチンミソジニー男を肯定するわけではない。
ヤリチンミソジニー男は、リアルでの環境に気を使っていたら、ある程度、回避できる。(そういった、軽薄で、経験人数を増やすことしか考えてないような男が出没する場所を避ければ、関わらなくて済む、職場にいた場合は、避けられないけど…
関わりたければ、風俗やキャバクラや出会い系やナンパ待ちをすれば、そんな男ばかり見える。
けど、非モテミソジニー男はネット上に多く目にする機会があり、自分が気を使っていても、目にしてストレスを感じる場合があるから、こっちの方がタチが悪い、と、個人的には思う(ネットでしか攻撃できない非モテミソジニー男とリアルで女性を傷つけるヤリチンミソジニー男と、どっちが嫌かは人それぞれでしょうが…
そういった男たちは、女を見下し、消費し(二次元やAV動画など、あくまで非現実の中でだけど)、キャバクラや風俗に通うヤリチンミソジニー男とやってることは変わらない、と思うけど、本人たちはそんな男たちと自分たちが同種だとは、気付いてないんだろうな、と。
そういった非モテミソジニー男の存在と、女性への差別発言が許される土壌がある社会のせいで、ネット上で、女性差別的な発言をよく目にするのが、疲れる。
最近は、ビッチという差別発言が公的な場(匿名ではないレビューサイトなど)で許されていることに、納得がいかない。
日本の男だけが取り立ててクズなわけではなく、全世界的に男はそういった差別発言をする可能性があるけど、他の先進国では、それが社会的に許されていないから抑止力になっていて、そういった男の差別意識に満ちた言動が少ない、今の日本では差別発言が社会的に許されているから、そういった言動が多い、だから、社会的に許されない風潮ができれば、変わるんだな、と思ったけど。
そういった風潮に変わるためには、上の世代(50代以上は確実、40代も危ないかも…)が死ぬことが一番の近道で、日々、早く上の世代が死なないかなぁ…と思って、生きてる。
差別をしていいという社会、男女の扱いに差があった環境で育った世代は、骨の髄まで性差別意識が染み付いてるから、自分たちが問題のある言動をしていることに、気がつかない。
今の若い世代は、教育の段階では男女に差がないという環境で育っているから、平等意識が強い。(社会に出たら根強く残る男女差別に、疲れるんだけど、男も女も…)
だから、そういった世代が中心となれば、自然と、性差別の少ない世の中になると思う。
性差別だけではなく、性別役割分業の意識をはじめとする、高度経済成長期だけに通用した価値観、終身雇用や新卒採用や長時間労働や、そういった、今の時代に即していないのに上の世代が過去にしがみついていて新しいシステムを生み出さないから、今の世に歪みが生まれる原因となっている、古い価値観やシステムたち。
それらが、上の世代が死ぬことで、一掃されるのではないか、と、期待している。
だから早く死んで欲しい、社会の中心から引退して欲しい(年取っても権力の座から離れたがらない人間が多いから、引退より死んでくれるのが一番いい)と思うけど、そういった老害的な存在がいなくなり、ようやく現状に適した社会システムを運営できるようになったとき、少子高齢化でこの国は立ち行かなくなっているかも、という懸念も…
過去から現在まで、いつの時代も、年寄りは昔のやり方に固執して、だけど数で勝る若い世代が現状に適したシステムを導入して、やってこれてたのかなぁ。
今は昔のやり方にこだわる古い価値観の世代が数で勝ってて、いくら若い世代が現状に適したシステムを考案しても通らないのかな…と。
そう考えると、少子高齢化という、現役世代より高齢者の方が数で勝るような歪な状態になった時点で、日本は終わってたのかもしれない、初期にまともな対策をとればよかったのにね…
上の世代の、現状に適さない、過去のシステムを延命させようとするやり方にはついていけないし、そういった世代が死ぬまで待っていたら日本は終わってしまうかもしれないし、若者に残された選択ってなんなんだろう。
そうじゃないと、この国で生き残る(最低限度の生活ができる存在として)のはハードル高すぎる。
現実には、海外に出るのはハードルが高いから、労働とかって社会活動はしながらも半引きこもりみたいな生活をする若者が増えてるんだろうけど…
外に出るのはお金がかかる、若い世代でお金があるのは稀、半引きこもりで支出を抑えるしかない、と…
そうやって、老尊若卑な社会で、どうするつもりなんだろう…
海外に出る、まではいかなくても、地方移住で中心から離れた暮らしをするという若者が増えているのは、古い価値観(資本主義や物質主義)から離れて支出を抑えて、長時間労働にも巻き込まれずに暮らす、という、古い世代が固執する古い価値観に決別してる人が増えている、ということかな。
私もそういった暮らし方に近い。
私の観測範囲では増えているように感じるだけで、実際に地方移住する若者が多いのかは、知りませんが。
そうやって、全体の豊かさや幸せを追求した過去の時代から、個人の豊かさや幸せを追求した時代に変わっていくんだろうな、と。
技術の発展で仮想現実が今より充実したら、お金がかからず、個人の幸せの追求である、ネット社会が、今よりもっと大きな存在になるんだろうな…少し明るめの妄想。
伸びるかなと思ってたら伸びたな。
観測者が「テセウスの船であることを認めない」と主張した場合は、その観測者にとってその定義が有効とされ、
別の観測者が「テセウスの船であることを認める」と主張した場合は、別の観測者にとってはその定義が有効とされる。
この場合、部品を置き換えられた結果の船を周知していながら関連者はテセウスの船であると認識しているため、
ただし、これにはオリジナルのテセウスの船自体に主観性がないとする。
日常において構成物質が変わっているのにも関わらず同一個体として認識されているものは「人間」である。
物体としては焼け落ちた城を再建させた城についても同じことが言える。
この場合も周りの観測者が大阪城と認めるから大阪城と定義できる。
◆水槽の脳
これは仮定としては十分成立する。
反論として現代科学において脳にこのような仮想世界を作り出すために必要なコンピュータを作り出すのは物理的に不可能だというものがある。
しかしこれは現実世界の科学技術や物理法則を元に論じられており、
「水槽の脳が実在する世界」においては別の物理法則や遥かに進んだ科学技術を持っているという仮定をするだけで条件をクリアできる。
そのためこの世が仮想現実であるという主張に対して、完全な反論は存在しない。
その説そのものが、科学的な進歩において何の有益性もないという科学者や論者がいるが、
◆哲学的ゾンビ
人間とまったく同じふるまいをする、主観的意識を持たない哲学的ゾンビを作り出すために必要な構成物質が定義できないから、である。
例えば魂と言われる霊的存在、主観的意識が人間のようなふるまいに必要不可欠であった場合、哲学的ゾンビは成立しない。
魂の研究に関してはまだ発展途上の段階であり、最近になって発見されたクォーツなどのように、
仮に未だ見つかっていない法則や粒子が主観的意識を構成する物質であり、必要な要素であった場合は哲学的ゾンビは成立しないからだ。
つまり、主観的意識の有無が哲学的ゾンビの成立に関与するかどうかを科学的に証明できない限りは反論が可能である。
地球が平らであると信じられていた時代においては端にいくとその先に何があるか、という論議は成立するが現代では成立せず、
仮に魂の構成物質と機能の発見が終わった後にもまた、この問いかけは成立しなくなる。
私自身は魂がまだ未発見の粒子により構成されているという説が正しいと信じている。
ある男が沼の傍で突然雷に打たれて死んでしまう。
その時、もうひとつ別の雷がすぐ傍に落ち、沼の汚泥に不思議な化学反応を引き起こし、死んだ男と全く同一形状の人物を生み出してしまう。
この落雷によって生まれた新しい存在のことを、スワンプマン(沼男)と言う。
スワンプマンは死んだ男と全く同一の構造・見た目をしている。記憶も知識も全く同一である。
沼を後にしたスワンプマンは死んだ男が住んでいた家に帰り、死んだ男の家族と話をし、
死んだ男が読んでいた本の続きを読みながら眠りにつく。
そして翌朝、死んだ男が通っていた職場へと出勤していく。
これは素人が本物とよくできた贋作を見分けることができない程度の認識問題となる。
また、仮に最初の落雷がある男に落ちずに沼に2度落ちた場合は、スワンプマンを含めた男は計3名となる。
その点だけをくみ取ってもスワンプマンたちに同一性は成立していない。
よって沼にはじめて来た男とスワンプマンは同一存在ではないと定義できる。
これは魂・霊的存在・主観的意識が科学において未だに解明されていないことを意味している。
科学的に解明されていない余地があるからこそ、思考実験のバリエーションが多く組まれる。
また、観察者の能力についても、人類は正確に把握できていない。
そのため主体性意識を持つ存在の認識や定義について論じない、触れない哲学も多くみられる。
観測行為は観測する者の不在では論じれない量子力学や最先端物理学においては必要不可欠であり、
哲学が未だ観測者の能力と機能性について、正確に学問体系に組み込めていないというギャップが引き起こしている問題だと考える。
小学校、中学校は田舎で育ち、高校はその地方のトップ校へ進学した。
海外生活のいいところは仕事をしつつ、現地に駐在する社会人や志を高く持った学生と容易に会え、自分の時間も多く持てることだ。
休学をしなかったらどうなっていたんだろう、とよく考える。
日本の大学の文系学部は賛否両論あるし、人それぞれだろうが、基本的に居心地が良い場所だと思っている。
サークルにゼミ、バイト、インターン、ボランティア、テスト前に勉強。
そんな環境から抜け出してみようと思ったのは3年生になる前の春休みだった。
インターンの選考や就活が迫ってくると大体の学生は上記のことを考えざるを得ない。自分もその1人だった。
大学受験までは受験勉強や学校での生活以外に外に出ることなんて殆どなく、大学に入ってからは新しい環境や刺激のオンパレードだった。
新しく買ったiPhoneでFacebookやTwitterを開くとあふれんばかりの情報が流れる。
僕はその波に飲まれていた。
手元のスケジュール帳にはびっしりと詰まったサークルとバイトと授業、そして遊びの予定。
スマホを開くと魅力的に見える情報や起業家やビジネスマンといった輝いて見える人たちによる指南。
そうして情報を摂取し、目の前のことをやり続け、僕たちは意味もなく、価値もなく、満足していく。
満腹中枢を刺激され続けるそんな大学生活を送っていたら、あっという間に就活と言われる時期に突入する直前になっていた。
就活のための準備を3年生の前期から活動の合間を縫って少しずつ進めていた。
わからない。
フィールドは広がったものの高校の延長線上で生きていた大学生活。毎日それなりの充実感もあり、就活で自信を持ってアピールをできるような部分もあった。
目の前のキラキラしたものを追い求めていただけだったんじゃないのか?
いやでもそれが欲望だったんじゃないのか?
ここで自分の甘さに気づいた。
僕は泡の中に生きていた。自分で作った何重もの泡に囲まれて、泡に反射した社会や人々を見ていた。そんな風に感じるようになった。
僕はストレートで卒業することをやめた。逃げなのかもしれないけれど、逃げた。自分の欲望がわからないまま生きていくのが嫌だったから。
そして休学届けを出した。
当時自分が一番やりたいと感じていた分野でのインターンだった。
仕事の内容はそんなに楽しくなかった。やる気をなんども失うこともあって、そんな時はノートに自分のことを書いたり、日記を書いたりしていた。
環境も時間配分も変わった。自分を包んでいた泡はこんなにも屈折した解釈を自分にさせていたのかと自身をメタ認知するようになった。
そしたら泡が少しずつ割れ出した。
そして虚無に陥った。
画面の向こうにいるあの起業家の成功の裏にある日常は全く異なる。
そんな情報に惑わされ影響される。人間の意思は移ろい易く、弱い。
仕事はそんなに大きいインパクトを与えられるものばかりではない。
泡はバイアスとも言い換えられるのではないだろうか。
そして誰しもがそのバイアスを認識している/していないにせよ、それらを通して解釈をしている。
そして大学という物語、仮想現実を疑い始めた。そんな海外生活7ヶ月目。
良くも悪くも地に足がついた。とても遅かったと思う。
そんなことを考えながら、今日も虚無の中を前向きに突き進む。
コロプラが任天堂の特許を侵害したことに気が付かずにバーチャルジョイスティックをブランド化してカプコンなどゲーム会社相手にライセンス商売しようとしていたところで任天堂に訴訟されてネットを大いににぎわせているが、ここでもう一つ「コロプラがVRの特許ゴロ行為をしている」という噂が流れてきた。
増田はツイッターのツイートから5chのスレにたどり着き、情報を集めると「コロプラがVRの特許をすでに120件申請している」というのが噂の原因のようだ。どうやら「en-courage」という求人サイト(自称キャリア支援団体)のコロプラのページに掲載されている情報らしい。
https://en-courage.com/2019/company/ae7765fe247a897d948bd60118461f5bcff729c207f021ddd556de17cf249b65
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2015年:VR専門TV局「株式会社360channel」設立
2016年:世界最大級(1億USドル)のVR専門ファンド設立
2016年:Oculus Riftローンチタイトル世界最多リリース
2017年:「TITAN SLAYER」VRゲーム売上世界一
※なおこれまでに取得したVR関連特許数は120を超える
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以上の年表がコロプラの実績らしいが、VR業界有数のVRハードウェア「Oculus Rift」の発売日時点でリリースしたタイトル数がコロプラが世界最多といっても2本同時という意味だし、TITAN SLATERがVRゲーム売り上げ世界一といってもPCゲーム売り上げ統計サイト「Steamspy」を参照してもせいぜい3700本(Steamspyは1万本以下の売り上げのタイトルの正確さは保証外)でOculus StoreやViveportなど他プラットフォームを考慮しても5000本だし、この時点でいろいろと盛り過ぎである。ちなみにHTC社のファンドも1億ドル(を複数回)の規模なので、コロプラも結構お金に余裕あるんですね。
http://colopl.co.jp/products/vr/(コロプラのVRタイトル)
http://www.moguravr.com/colopl-oculus-touch-vr/(Oculus Riftのロンチ時点のコロプラのリリースタイトル)
http://steamspy.com/app/528260(TITAN SLAYERの売り上げ)
コロプラはVRで既に120件の特許を申請したとのことだが、はてブのホットエントリにもランクインした記事「任天堂に訴えられたコロプラが妙に強気な「真意」を分析してみた(パテントマスター・宮寺達也のブログ:https://tmiyadera.com/blog/1326.html)」によると「実はコロプラはベンチャー企業としては異例な程に特許に熱心な会社である。2013年に佐竹さんという弁理士の方が入社されており、非常に特許出願を推進している。特許の数は2013年・0件、2014年・3件、2015年・6件であったが、2016年・78件、2017年・124件とここ2年で飛躍的に伸ばしている。任天堂の2017年の特許件数が137件なので匹敵する勢いである。」とのことであり、120件という数の特許の申請はかなり多いことがわかる。
また、自称:イノベーション企業のフィラメントに掲載されている前述のコロプラの佐竹氏へのインタビュー記事『「特許」と「オープンイノベーション」のオイシイ関係!? コロプラ弁理士が解説(http://thefilament.jp/dialog/1129/)』によると
佐竹 ここ数年、どんどん特許を取っています。中でも、VRの分野での取得が多いですね。VRはここ数年、一気に盛り上がってきた感じがしますね。でも技術自体は何十年も前からあるんですよ。ここへきてやっと盛り上がってきたのは、グラフィックの描画レートが上がったために、ようやく見るに耐えるものになった。昔はマシンパワーが足りなくて、VRゲームなんてものは作れなかった。工場の危険な設備点検のシミュレーションをするためなどに実用化されていましたが、ゲームとなると、描画速度が必要だったし、操作の要素も必要になってくる。
そういうところが特許の狙い目なんです。「ちょっと前まで技術開発がされていなかった理由」が分かれば、チャンスです。ゲームでいう描画速度みたいな音声コントロールも、ここ数年のことです。Siriなんかは先行してあったけれど、簡単なことしかできなかった。あれがようやく進化してきたということは、色々特許を伴った新技術があるはずなんですよ。音声認識があることを前提にしたサービスってまだあまりありません。そこに可能性があるわけですね。
とのことなので、コロプラの佐竹氏は「VRの特許をたくさん取得している」ことを自覚していて、引用外のインタビュー内の記述によると「宝の山」だと認識しているので、「VRの特許を積極的に取得しているんだなあ」ということがわかる。
前置きが長くなってしまったが、それではコロプラのVR特許をいくつかピックアップしてざっくりと見てみよう。
ちなみに増田はVR開発者気取りのワナビーですが人並み以上のVRの知識は有しているという自己認識です。間違っている箇所があればはてブやトラバで指摘お願いします。
前提条件として:VR知識がなくともある程度コンピュータ・ゲームへの理解や経験があれば言いたいことがわかる内容だと思うし、経験がなくともわかるように努力します。解決手段は読まなくともよいです。特許は番号が違っても内容が複数かぶるものがありますね。特許って分割できることを今回初めて知った。
【公開番号】特開2018-7227(P2018-7227A)、特開2018-7175(P2018-7175A)
【要約】 (修正有)
【課題】仮想空間へのユーザの没入感を損なわずに、仮想空間に没入するユーザに不意打ちを与える状況を防ぐことが可能な情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理方法は、仮想カメラ300と、集音オブジェクト400と、音源オブジェクト500とを含む仮想空間を規定する仮想空間データを生成するステップと、集音オブジェクト400と音源オブジェクト500との間の相対位置関係に基づいて、音声データを加工するステップと、加工された音声データに基づいて、ヘッドフォンに音声を出力させるステップと、仮想カメラ300がヘッドマウントディスプレイの動きに連動せずに移動したかどうかを判定するステップと、仮想カメラ300と集音オブジェクト400との間の距離Dを特定するステップと、移動した仮想カメラ300と集音オブジェクト400との間の距離Dを徐々に縮めるように、集音オブジェクト400を移動させるステップと、を含む。
・例えるならホラーゲームなどでプレイヤーと怪物の距離や視界の向きに応じて警戒音の大きさを調整する特許でしょうかね?怪物とプレイヤーの距離が縮まるほど緊張感のある曲の音量が大きくなってプレイヤーの緊張感を駆り立てるとか。
【公開番号】特開2018-5610(P2018-5610A)、特開2018-5609(P2018-5609A)
【公開番号】特開2018-987(P2018-987A)
【要約】 (修正有)
【課題】直感的に視点を切り替えることができる表示制御方法を提供する。
【解決手段】ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を備えたシステムにおける表示制御方法であって、当該方法は、左眼用仮想カメラ300Lと右眼用仮想カメラ300Rとを含む仮想カメラを含んだ仮想空間を定義する仮想空間データを生成するステップと、仮想カメラの視野および仮想空間データに基づいてHMDに視野画像を表示させるステップと、所定の条件を満たす場合に、左眼用仮想カメラ300Lと右眼用仮想カメラ300Rとの間の距離を変動させることで仮想カメラによって描画される仮想空間の範囲Rを変化させるステップと、左眼用仮想カメラ300Lによって取得される左眼用視野画像と、右眼用仮想カメラ300Rによって取得される右眼用視野画像とをHMDに出力するステップと、を含む。
・プレイヤーが椅子に座った状態の頭の高さを基準として、プレイヤーが立つと視界のスケールが広くなって物体が小さく見えるようになり、プレイヤーがしゃがむと視界のスケールが狭くなって物体が大きく見えるようになる。また、移動距離のスケールも比例する。子供は視野が狭い(目と目の距離が狭い)から物体が大きく見えて、大人は視野が広い(目と目の距離が広い)から物体が小さく見えるというアレですかね。後者は大人と子供の歩幅の違いかな。視野のスケールをプレイヤーの頭の高さで変更させるVRの仕様は初めて見た。
【公開番号】特開2017-228322(P2017-228322A)
【要約】
【解決手段】回転モードにおいて、制御回路部は、ユーザの操作に基づき少なくとも回転方向を特定すると共に、ユーザの操作が検出され続ける間、仮想カメラ(1)または仮想空間(2)を回転させ続けながら、HMD110に視界画像26を更新させる。
・頭の左右旋回もしくはコントローラの入力でカメラもしくは空間を回転させる以上の内容には見えないんだけど、だれか詳しい人いたら教えてください。
【公開番号】特開2017-220224(P2017-220224A)、特開2017-220162(P2017-220162A)
【要約】
【課題】仮想現実の提供の際に映像酔い(VR酔い)が低減される技術を提供する。
【解決手段】仮想現実を提供するコンピュータのプロセッサが実行する処理は、メモリにおいて仮想空間を定義するステップ(S1010)と、HMD装置を装着したユーザが傾いている方向を検出するステップ(S1020)と、ユーザの傾いている方向に基づいて、仮想空間における仮想ユーザの移動方向を決定するステップ(S1030)と、仮想空間における仮想ユーザの視界が移動方向に移動するように、HMD装置に視界画像を表示させるための視界画像データを生成し、生成した視界画像データに基づいて視界画像をモニタに表示させるステップ(S1040)とを含む。
・底が丸い(鍋のような)板のコントローラの上に座るまたは足を乗せることでユーザーの傾きを検出し、仮想空間内でのプレイヤーの移動方法を決定する仕様のようですが、イメージ画像の図11と図12がどう見てもフランスの3DRudder社が開発した3DRudderそのものにしか見えません。日本国内への輸入はアスクが担当しています。(https://www.ask-corp.jp/products/3drudder/controller/3drudder.html)コロプラくんは一体何のつもりで特許を申請したのでしょうか。ASKに代わって自分が3DRudderを代理販売する予定なのか、はたまた自分でハードウェアを作る予定なのか、それとも…?
【公開番号】特開2017-220219(P2017-220219A)、特開2017-220164(P2017-220164A)
【要約】
【課題】仮想現実の提供の際に映像酔い(VR酔い)が低減される技術を提供する。
【解決手段】仮想現実を提供するコンピュータのプロセッサが実行する処理は、メモリにおいて仮想空間を定義するステップ(S1010)と、HMD装置を装着したユーザの動作を検出するステップ(S1020)と、ユーザの動作に基づいて、仮想空間を飛翔する物体の飛翔方向を決定するステップ(S1030)と、仮想空間におけるユーザの視界が飛翔方向に移動するように、HMD装置に視界画像を表示させるための視界画像データを生成し、生成した視界画像データに基づいて視界画像をモニタに表示させるステップ(1040)と、物体が仮想空間の対象物に到達した場合に(ステップS1050にてYES)、仮想ユーザの位置を対象物まで高速に移動させるステップ(S1060)とを含む。
・プレイヤーの頭の向きやモーションコントローラ(WiiリモコンやPSMoveのようなもの)でプレイヤーのワープ位置を決める特許です。VRでは酔い対策のために今だに決め手となる移動方法が確率されておらず、現在最も効果的だとされている移動方法の一つがワープ移動です。プレイヤーのコントローラでワープ移動したい位置を指定して、ポインティングした箇所に一瞬でワープ移動するというもので、米Epic Games社が米VRハードウェアメーカーOculusの支援のもとで2015年に公開したVRデモ「Bullet Train」が最も有名な例とされています。ほとんどのVRがあまり動き回らない前提のものかワープ移動かの2択という状況で、コロプラがワープ移動を特許に申請したということは…?
【公開番号】特開2017-211912(P2017-211912A)
【要約】
【課題】仮想空間における非制作領域の視認を制限可能な表示制御方法を提供する。
【解決手段】ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を備えたシステムにおける表示制御方法であって、当該方法は、仮想カメラ300と非制作領域NRを有する少なくとも一つの対象物Wとを含む仮想空間を示す仮想空間データを生成するステップと、仮想カメラ300の視野および仮想空間データに基づいて、HMDに視野画像を表示させるステップと、HMDの移動量に応じて仮想カメラ300を移動させるステップと、HMDの移動量に基づいて仮想カメラ300と対象物Wとの間の距離を特定するステップと、当該距離が所定の閾値L1以下であると判定された場合には、当該距離が所定の下限値L2を下回らないように、仮想カメラ300の位置を制御するステップと、を含む。
・プレイヤーの視界を目標地点にまで等速直線運動で移動させる特許のようです。目標地点まである程度の距離に達すると移動速度が下がり、目標地点に到着すると止まります。VRはプレイヤーの視点となるカメラをアプリ側で動かすことはご法度とされていて、どうしても動かす場合は加速度運動は絶対に避けて等速直線運動のみで移動するのが一般的です。これはそれを特許として申請したもののようですね。
【公開番号】特開2017-208809(P2017-208809A)
【要約】
【課題】ヘッドマウントディスプレイにて動画コンテンツを再生する際に広告等の他のコンテンツを表示しても、ユーザの没入感に与える影響が少ない方法を提供する。
【解決手段】仮想空間に適合させて再生するための動画コンテンツの初期方向を特定するステップと、初期方向の水平方向における向きとHMDのロール方向の水平方向における向きとが一致するように仮想空間に前記動画コンテンツを適合させて再生するステップと、初期方向の後方側に、第1のサブコンテンツを表示するステップと、HMDの向きおよび傾きのうち少なくとも一方に応じて視野を更新するステップと、を含む。
・VR空間内でユーザーに違和感のないように広告動画を出す特許のようです。ユーザーの視線が広告にどれだけの時間向いていたかを計測するそうです。VR内の広告はGoogleやFacebookなんかが研究してそうな感じですが日本国内ではVR広告の話はあまり聞きませんね。
(追記)トラバの罵り合いは増田とは全く関係ない第三者同士の罵り合いです。
【公開番号】特開2017-208676(P2017-208676A)、特開2017-208808(P2017-208808A)
【発明の名称】仮想空間を提供する方法、プログラム及び記録媒体
【課題】ヘッドマウントディスプレイにて動画コンテンツを再生する際に、広告等の他のコンテンツを表示する方法を提供する。
【解決手段】仮想空間を定義するステップと、仮想空間において再生される動画コンテンツと、動画コンテンツの表示域の一部に表示されるサブコンテンツとを合成して合成コンテンツを生成するステップと、合成コンテンツを仮想空間に適合させるステップと、ユーザの視線を特定するステップと、視線に基づいて、視界領域を特定するステップと、合成コンテンツのうち、視界領域に相当する視界画像を生成し、HMDに出力するステップと、を含む。
・図11より、VR空間内の動画と広告を合成する技術の特許かつユーザーの視線の統計を取得する特許
【公開番号】特開2017-207898(P2017-207898A)
先日ホッテントリに上がっていた単著持ち増田のエントリを読んで、そういえば自分も増田が原因で本を書いたんだったと思い出した。
数年前、初めて増田に文章を投稿したら2000ブクマ付いた。「文才がある」「物書きとして食っていける」とか言われたので、24万字の文章を書いてKindleで出版した。ぜんぜん売れなかった。人の言うことを安易に信じてはいけないと思った。
そのあとまたホームレスになったので(2年ぶり3回目)しばらく福島で除染作業員として働いた。除染と言うと何か特別なことをしているように聞こえるけど、実はただの土木工事である。肉体労働は久しぶりだったけど、小難しいことを考えず黙々と目の前の作業に打ち込んでいると、頭の中の不純物が取り除かれていく感じがした。
そうだ、僕は物書きになりたいなんて思っていたわけじゃない。そんなものは誰かから押し付けられた「物語」でしかない。いままでも「元ホームレス→成功者になる」みたいなステレオタイプな物語を押し付けられたことは何度もあったけど、いつも心の中で蹴り飛ばしてきた。なぜ今回に限って勘違いしてしまったのか。
福島では相馬市の松川浦という観光地にある旅館に住んでいた。国からの補助があるので宿泊費はかからなかった。旅館だけあって飯がめちゃくちゃうまかった。直前までわりと本気で食うや食わずの生活をしていて、就業前の健康診断で「就労可能です」のハンコの横に「貧血症――経過観察お願いします」とか書かれるレベルだったけど、1か月で元の体重に戻れた。
そしてこういう現場に集まる人間というのは基本的にろくでなしばかりである。入ったばかりの給料を数日で飲み代やパチスロに使ってしまい、すぐに前払い制度を利用するはめになるような、そんな人間ばかりだ。同じろくでなしとして、とても居心地がよかった。やはり自分はこちら側の人間だと思った。
そんなわけでしばらくここに居着こうと思ったけど、東北の夏は意外と暑かった。僕はそれまで日本の東側に来たことがなく、東北の夏なんて京都盆地の夏に比べたら余裕だろとか思ってたけど、ぜんぜん余裕ではなかった。しかも仕事中は半袖作業服禁止で、手袋は三重、さらに安全長靴にヘルメット、高性能防塵マスクというフル装備で、炎天下の中、延々と作業するのだ。このままでは干物になってしまうと思い、涼を求めて北海道へ行くことにした。
割のいい仕事をしたおかげで金はそこそこあったので、JRの青春18きっぷを使って道内をしばらく旅した。
旅の途中、いろんな人に出会った。日本一周中のライダーやチャリダー、本州でこういう人に出会う機会は少ないけど、北海道ではさほど珍しくない。彼らには独自の文化があるようだった。こういった旅人向けに格安で宿を提供するライダーハウスの存在も教えてもらった。ライダー専用のところもあれば、旅人なら誰でもウェルカムみたいなところもあるようだ。
美瑛にある「蜂の宿」というライダーハウスはめちゃくちゃ居心地がよくて、しばらく沈没してしまった。同じように沈没中の旅人が多く、宿を出るときは少しバツが悪くて、朝早い時間、夜逃げのように出発した。稚内の飲み屋では一人旅の女性客に「函館に住んでるから着いたら連絡してね」と電話番号を渡された。でもいざ函館に着いて連絡しようとしたらだんだん死にたくなってきたので忘れてたことにして函館を後にした。小樽のライダーハウスではなぜかオーナーに気に入られて「上の階の空き部屋に住んでいいよ」と言われたけど、結局置き手紙だけ残して去ってしまった。
そんないつも通りのあれこれがありつつ、最終的に札幌でクソボロいマンスリーマンションを借りて住み始めた。
石狩平野はドカ雪が多い地域で、昨日まで普通だった街の景色が、朝起きたら突然、一面の銀世界になっていることも珍しくない。人の背丈より高く積み上げられた道路脇の雪。凍った路面をすいすいと歩いていく人たち。数センチの積雪で大騒ぎになるような地域に住んでいた僕には、すべてが新鮮だった。海外を旅したときも自分がいかに世間知らずかを思い知らされたけど、同じ日本でも住む土地が違えばこんなに空気も文化も違うのかと思う。
そうだ、僕はあまりにも世界を知らなさすぎる。ホームレス経験があるからなんだというのだ。「なんでも知ってるゲンさん」みたいなステレオタイプなキャラクターはどこにも存在しないということがわかっただけじゃないか。インドや東南アジアを旅したからなんだというのだ。日本の近所をちょろっと見てまわっただけじゃないか。アメリカにもアフリカにもヨーロッパにも行ったことがない。政治も経済も科学も宗教も、本当に何も知らない。
もっと世界を知りたいと思う。いままで自分ひとりで知識や経験を積み重ねてきたけど、もう限界だと思った。独学には「体系的に学べない」という決定的な限界がある。だから大学へ行こうと思った。もっと世界を知るために、僕には高等教育が必要なのだ。
しかし僕は中卒なので大学へ行こうにも受験資格がない。まずは高認(旧大検)を受ける必要があった。とりあえず過去問にざっと目を通してみると、文系科目は特に対策しなくても合格点を取れそうだったけど、理系科目は壊滅的だった。数学なんて問題文の意味さえわからない。やべえよ。
コールセンターでWindowsのテクニカルサポートの仕事をしつつ、参考書と格闘する日々が始まった。途中で何度も心が折れそうになったけど、数学が扱うのは実体のある数(かず)ではなく、数(すう)という概念なのだということがわかってから、唐突に理解できるようになった。数を感覚的に扱えるようになり、数式の手ざわりがわかるようになった。
勉強時間の半分くらいを数学に費やしたおかげもあってか、本番の試験では90点を取れた。分数の足し算すらあやしかった状態からここまで持ってこれたのだから、まずまずの結果だろう。国語は無勉強で満点取れたので、読解力は普通にあるようだ。他人の評価は主観が混じるので話半分に聞くけど、こういう機械的な評価は信用できる。英語も無勉強で満点取れるかと思ったけど、2問ほど間違えた。どちらも穴埋め問題だ。自分でも文法力が足りてないことは自覚していたけど、やはりその通りだったようだ。他の教科もなんとか70点以上をマークし、無事、高認に一発合格した。
これで大学受験の資格は得た。学力はまだぜんぜん足りてないけど、土台部分は構築できたはずだ。これからさらに何年かかけてこの上に知識を積み重ねていくとして、次に考えるべきは資金の問題だろう。無給で4年間大学に通うなら最低でも800万、できれば1000万は貯金しておきたいところだ。しかしこの額はさすがに札幌の労働単価では厳しい。やはり稼げるところに行くべきだと思い、住んでいた部屋を引き払ってまたホームレスになり(2年ぶり4回目)今度は東京へ向かった。
ちなみに僕には家族も友達もいないので、こういうときバックパックに入りきらない荷物はウェブ管理可能なトランクルームに預けるようにしている。ダンボール1個分の荷物を月数百円で預かってくれて、いつでもウェブから出庫できるので、こういう生活スタイルにはとても便利な存在だ。
いままであちこちを転々としてきたけど、東京に来るのは初めてだった。西成で暮らしていたときに山谷の話は聞いたことがあったので、まずはドヤで当面の寝床を確保する。西成みたいに1泊1000円前後で泊まれればしばらくそこで暮らそうかと思ってたけど、2000円前後が相場のようだったのでドヤ街からは早々に引き上げ、少し北上して南千住駅近くにあるシェアハウスの一室を借りて住み始めた。
次は仕事だ。自分の持つスキルの中で最も金になるのは、やはりプログラミングだろう。上京する前にリハビリとして最新技術はひととおりさらっておいたし、その経緯を文章にまとめてQiitaに投稿しておいた。なぜかその記事は「文学作品」という評価を受けたけど。技術記事なのに……なんでや……。しかし職探しのときにその記事をポートフォリオとして使ったらめちゃくちゃウケがよかった。東京はエンジニアが不足しているとは聞いていたけど、これほどとは。仕事も多ければ単価も高い。いままで自分が住んだことのある都市と比べると、京都・札幌の倍以上、大阪の1.5倍以上の単価だと思う。
そんな感じで生まれて初めて金に困らなくなった(!)ので、まずは渋谷に引っ越した。JR渋谷駅のホームまで徒歩5分のマンションなので、主なオフィス街は自宅から30分以内で行けるし、渋谷にある会社ならもちろん徒歩圏内だ。ジュンク堂(東急)まで徒歩10分くらいで行けるのもすばらしい。近くに庶民派スーパーがないことだけが難点だけど、西友のネットスーパーに助けられている。いつも配送ありがとうございます。
次にPCを買い換える。生活スタイルの問題もあってここ数年はずっとノートPCを使ってきたけど、東京には腰を据えて何年か住む予定なので、ハイエンドデスクトップPCを買うことにした。WindowsとLinuxどちらも使いたかったので、これまで通りデュアルブートにしようかと思ったけど、切り替えが面倒なのでWindows上の仮想マシンとしてLinuxを動かすことにした。開発は基本的にその中ですべて完結させるので、仮想マシンの中でさらに仮想マシンを動かす場面も出てくる。こういう使い方だとそれなりにスペックが必要だろうと思い、CPUはi7-7700K、メモリは64G積んだ。どうせハイスペックにするならいっそVR Readyにしようと思い、グラボは1080Tiにした。そんな感じでいろいろぶっこんでいったら最終的にPC本体だけで40万かかった。さらにDELLの34インチ曲面モニタ、東プレの変荷重キーボード、HTC Viveとデラックスオーディオストラップ、等々、もろもろ合わせて最終的に総額60万以上かかった。半年かけて海外を貧乏旅行したときの旅費を軽く超えててさすがに草生えた。
2017年末になってもVR市場は未だ揺籃期の様相を呈している。キラーコンテンツとなりそうなゲームはちらほら出始めているものの、起動直後の「おお! VRすごい!」からその後が続かないものが多い。
そんな中で僕がハマったのはQuiVrという弓ゲーだった。ゲーム中で何度も繰り返す矢を放つ感触がとにかく素晴らしく、現時点で250時間プレイしている。まだアーリーアクセスだけど、毎週コンスタントにアップデートが続けられていて、次々と新しい要素が追加されていくのも飽きない理由だと思う。でもその分バグが多く、プレイしていてだんだん腹が立ってきたので、Discordに乗り込んでバグ報告しまくっていたら、いつまにかベータテストに参加するようになっていて、いまではランキング上位プレイヤーのひとりになっている。
Rec Roomもおすすめしておきたい。ユーザーコミュニティがとても活発なソーシャル系VRゲームで、RedditやDiscordを覗くと、運営とユーザーが一丸となって、いいゲームにしていこう、いい場にしていこうと努力している様子がうかがえる。そのおかげか、マナーの悪いプレイヤーが非常に少ない。ハラスメント行為等はほぼ皆無と言ってよく、Fワードを使っている人さえあまり見かけないほどだ。ゲーム自体も、チーム戦のペイントボールやレーザータグ、協力プレイのアクションRPG風ゲーム等、無料とは思えないほどのクオリティの高さなので、VR機器を持っている人はぜひやってみて欲しい。
そしてそのRec Roomよりさらにコミュニティが活発なのがVRChatだ。もはや活発という次元を超えてカオスと言っていい。半年前に初めてログインしたときは10~20人くらいのユーザーがHub(ログイン直後のワールド)で適当にダベっていて、他のワールドにはまったく人がいない、みたいな閑散とした状況だったのだけど、今月初旬に同時ログイン数が1000人を超え、Discordオンラインメンバー数は2000人を超えた。現在は同時ログイン数3000人を超し、Discordオンラインメンバー数は4000人を超すような状況だ。どうも有名なYoutuberや、Twitchの有名生主といったインフルエンサーが最近こぞってVRChatを取り上げているようで、この爆発的なコミュニティ拡大はまだ収まる気配がない。デスクトップモードがあるので参加するだけならVR機器が不要だというのも大きいか。
Rec Roomとは違いVRChatはコミュニケーション主体のソーシャル系VRゲームだ。ミニゲームは前者に比べて見劣りするものの、ユーザーカスタムのアバターやワールドが自作・公開可能で、これが海外のオタクたちの創作意欲を刺激したのか、黎明期のニコ動を彷彿させる盛り上がりを見せている。こういった事情によるためか、もしくは別の何かが彼らをひきつけたのか、実際のところはわからないが、VRChatのユーザーはほとんどが日本のアニメフリーク・漫画フリークだ。ユーザーカスタムのアバターはそれらに影響を受けたものが多く、美少女キャラやロボットやモンスターが目の前を行き交う様は、まるで攻殻機動隊の電脳空間のようだ。とはいえ現状では4chan的な文脈そのままの著作権ガン無視状態なので、前述の爆発的なコミュニティ拡大にともなって近いうちに問題になることが予想される。なんとかソフトランディングして欲しい。
しかしこの未来感すさまじい仮想現実の世界にいると、なぜか昔のインターネットを思い出す。特にテレホーダイ時代の2ちゃんねるのことを。夜の11時を過ぎると一気に人が集まり、どこの誰とも知らない人たちと一晩中バカ騒ぎをして、朝になるとネット全体が静まり返っていた、あの懐かしきオールドインターネット。VRChatをやっているとあの頃の記憶が蘇ってくる。ドイツ人にドイツ語を教えてもらったり、サウジアラビア人にアラビア語を教えてもらったり、台湾人に3Dマーカーペンで中国語を書いてもらって「おおー、漢字の意味なんとなくわかるー!」とか感動したり。そんな多種多様な国籍・人種の人たちとアニメについて語り合ったり、アニソンをみんなで大合唱したり。MMDナイトクラブというワールドでMMDモデルのダンスが見られるのだけど、ステージ上で踊る初音ミクを囲んで、みんなで一晩中踊り明かしたりもした。マジでなんなんだこのカオスな空間は。しかしこれだ。これがインターネットなのだ。夜明け前の静けさと、どこか熱に浮かされたような興奮。それらが齟齬なく同居する、この奇妙な感覚。久しく忘れていたこの感覚を、強烈に思い出す。
でもいちばん印象深かったのはラノベの朗読会だ。ある日、いつものように適当に外国人たちとダベっていると「いまからショーが始まるから来ない?」と誘われた。開かれた転送ゲートをくぐってみると、その先は100人以上収容できる劇場のワールドで、さまざまなアバターの人たちが観客席に座っていた。舞台上の主催者とおぼしき人は「みなさんお好きな席にご着席ください。いまから『転生したらスライムだった件』の朗読を行います」とか言っている。え、どういうこと? と思う間もなくショーが始まる。やたら渋い声で、VRならではの身振り手振りも混じえて、感情表現豊かに読み上げられていく、まだアニメ化すらされていない日本のラノベ(正確にはウェブ連載版の英訳版)。ああ本当に世界は広いんだと思った。自分の知らないことなんて星の数ほどあって、そのすべてを知ることは絶対にできないんだと、少し胸が苦しくなった。
と、最近はVRの世界にどっぷりだったのだけど、遊んでばかりいたわけではなく勉強もしていた。特に英語だ。いままでリーディング、リスニングについてはそれなりにできていたのだけど、文法力がないのでライティング、スピーキングに関しては壊滅的だった。しかしVRを始めてから英語圏のコミュニティで英文を書いたり、VRゲーム内で英語を話したりする場面が増えてきたので、文法を基礎からじっくりとやり直した。二十代の頃に文法をみっちりやったときは死にそうになるくらいしんどかったけど、今回はそうでもなかった。やはり目的があると吸収力が段違いだ。そのおかげか、ライティングに関しては文法間違いがかなり減ったように思われる。スピーキングはいまでもだいぶあやしいけど。客観的かつ機械的な判断が欲しいので、来月久しぶりにTOEICを受ける予定だ。10年前に受けたときのスコアは680だったけど、今回の目標は800に設定している。2年後くらいには900を目指したい。ここまで英語力を上げておけば、大学受験の際にかなりのアドバンテージになるはずである。
あとはやはり数学だ。英語の勉強が一段落したら、数Iの復習から始めて、数IIへ進む。僕が受験しようとしているのは文系(経済学部)なので必要ないかもしれないけど、余裕があれば数IIIに関してもどんなものかくらいは頭に入れておきたい。前回の勉強のときに、数学は小さな理解と小さな納得を積み重ねていくしかないということが身にしみてわかったので、この科目に関してはじっくり腰を据え、時間をかけて少しずつ勉強していくつもりだ。
国語に関しては受験前に赤本で少し対策すればいけそうなので、あまり心配はしていない。その他の科目は最悪捨ててもいいけど、時間があれば知識を少しずつ補填していこうと思う。
こんなやり方で本当に大学に行けるのかはわからない。すべてが手探りだ。たとえ行けたとしてもその先のことはわからない。この歳で「大学を目指している」なんて言うと、先のキャリアを見据えてのことなんだろうと勘違いされることが多いけど、僕の場合、本当に何も考えていない。大学で政治や経済を学んで自分が何をしたいのかなんてまったくわからないし、それが金になるとも思えない。卒業したあと食い扶持が稼げなくて野垂れ死ぬかもしれない。その可能性は決して低くない。以前と比べれば多少はマシになったように思えても、やっぱり基本的に僕はバカなんだと思う。
でも同時に、それでいいとも思う。行動に理由なんていらないのだ、と。行動の理由なんて事前にいくら用意したところで、たいていの場合、それは建前やこじつけでしかなく、本当のところは後になってからしかわからない。ミネルバのフクロウなのだ。後になってからしかわからないなら、後になってから知ればいい。いまは行動するだけでいい。そう思う。
先日、久しぶりにKindleのストアページを見てみたら、あの24万字の本へのレビューが1件増えていた。
やっぱり僕はこれでいい。こうして増田で誰に宛てるでもなく近況報告をしたり、Steamに長文レビューを投稿したり。誰が読んでいるかもわからなくて、でもたまに反応があったりして、それが少しくすぐったくて。
特別なことなんて何も起きなくていい。夢も希望もなくていい。
人生に物語は要らない。
庵野監督の言う「物語中にライバルが作戦を邪魔したり、頭の悪い奴が足を引っ張る展開がストレスで苦手」という声に共感や異論/ステロタイプの「うっかり」が嫌なのではという声も
これでサマーウォーズでスパコン冷却用の氷持ってかれるところに軽く触れられてたんだけど、
既に若者の車離れが叫ばれていた00年代後半にRX-7を重用し、
現実よりも増してITに依存したあの世界にあって魅力的な仮想現実システムOZに全く興味を示さない。
(余談だがRX-7は2002年に販売を終了しており、翔太は中古で手に入れたものと思われる。翔太の微妙な古めかしさと懐事情が垣間見れる。)
(スパコンの氷を持ち出したのも仏壇の供え物にするためだった。)
のちに「マイルドヤンキー」などという言葉で電通マンにレッテルを貼られてしまう「田舎の若者」を
ある種忠実になぞっているのがあのキャラ「翔太」じゃないかな。
そしてそれは地方都市に住み、
集団行動が苦手(であるため農耕社会に由来する田舎特有の全体主義には馴染めないだろう)な
極め付けとしてカズマはOZ内のコミュニティで半ば伝説として降臨しており、
暴走するAIを退治することに躍起な男どもと、それを尻目に淡々と催事の準備を遂行する女性陣の対比で成り立つ「サマーウォーズ」において
OZという作品設定そのものを軽視し関わろうとしない翔太は特異な人物の一人。
翔太が氷を持ち出したことでスパコンが熱暴走を起こしため事態は急転直下で窮地に陥り、
皆に責められた彼が頓珍漢な弁明を始め挙句カズマの在り方を否定しまいキレたカズマに殴られる。
この一連の流れは現代的な感覚に則った都市型生活と20世紀から続く田舎のライフスタイルのかち合いであり、
作中では話についていけない若者だと置いていかれている翔太が、健二やカズマに冷や水をぶっかけて反撃してくるシーンじゃないだろうか。
細田守が都市人として持つ自負と「田舎」というものの捉え方が色濃く表れたシーンであり、
1.プロローグ
今日、私の財産の一部について久しぶりに確認を行ったところ、とんでもないことが起こっていたので紹介したい。
事の発端は8年前の入社の時に遡る。当時、就職難ではあったが何とか今の会社に入り、将来のためにと思い毎月10万円ほどずつ頑張って貯めていった。1年7ヶ月かけてやっとの思いで貯めた200万円を2010年11月にゆうちょ銀行の定額貯金に預けた。
これには訳があり、当時利率がだんだん低くなっていたのと、親父が『今使わない金は定額にでも預けておいた方がいいぞ。』とよく言っていたので、それを真に受けてしまったためである。
2.起死回生の策
1年後の2011年11月に一大決心をした。
まず、前年に預けた200万円を全額解約したのだ。3年以上預ければ、年0.05%の利息が付くが、1年で解約したので利率は0.04%となり、利息は手取りで640円であった。これでも、現在の定額貯金の金利に比べれば4倍にもなるのかもしれないが、親父のころとは比べものにならないほど少なかった。
親父は就職して6年ほどかけて200万円貯め、郵便局で定額貯金をしたといっていたが、当時の金利は年8%の半年複利で、さらにマル優とやらで税金は全くかからず、10年後の満期日には438万円以上受け取ったとのことであり、要するに200万円を預けて238万円の利息を受け取ったらしい。
今現在、定額貯金に預けるとすると、年利率は0.01%であり、200万円を10年預けたとしても、税引き後の手取りの利息は1,600円にも満たないことになる。生まれた時代によってこんなに違うなんてやってられへんな〜。
話を戻して、当時私は、利息がこんなに少ないのなら別の運用をやればいいのではないか、株式なら配当や株主優待があるものもあり楽しみも増え預貯金よりもずっとお得なのではないかと思い、一世一代の大決心をし、解約した200万円をすべて株式に投資しようと考えたのです。
購入したのは、近所に店があったり、配当が良かったり、優待が良さそうだったものをピックアップし、ハイデイ日高とクリエイトレストランツを500株ずつ、神戸物産を100株、ペッパーフードサービスとベネフィットワンを10株ずつ購入し、5社で手数料込みで194万円弱支払った。
当時ハイデイ日高は、年に1万円分の日高屋の優待食事券がもらえた。また、ペッパーフードサービスは年に1万5千円分のペッパーランチの優待食事券がもらえ、当時は500円ランチをよく食べたものだ。
さらに、ベネフィットワンは、ホテルが1500円で泊まれたり、食事の割引きがあったりして非常に重宝している。これらの優待があるだけでも定額貯金の利息に比べはるかにうまみがあり良かったとぐらいに当時は思っていた。
株式を購入してちょうど70ヶ月(6年弱)になるが、今日その分析を行ったところ、とんでもないことに・・・・・。
まず、現在年間10万1千円の優待食事券や商品券をもらっており、これだけで投資額の5%以上になる。さらに、ベネフィットステーションでホテルが安く泊まれたり、多くの特典を受けている。これらだけでも銀行の預貯金の利息とは雲泥の差である。
つぎに、今期の年間配当は、税引き後の手取りベースで21万円以上となり、1年間で11%以上の利息を受け取っていることになる。これは、親父が定額貯金をしていたときの年8%よりもさらに多い運用となっている。すでに受け取った税引き後の配当は全部で73万円を超えており、投資額の3分の1以上が配当金として戻ってきた格好である。
最後に、評価額であるが、その前に株数であるが、株式分割が行われたことにより、ハイデイ日高は500株が1,243株になった。同様に、クリエイトレストランツは500株が4,500株に、神戸物産は100株が400株に、ペッパーフードサービスは10株が6,000株に、ベネフィットワンは10株が2,000株になっている。
今日現在の評価額は5社分の合計で44,424,260円であり、たとえばこれらすべてを今日の終値で売っていたとすると、売上手数料と税金を支払った後の手取りで3,578万円余りとなり、投資額を引いた純利益額が3,384万円余りとなる。これに、今までに得た配当金を加え投資期間の70ヶ月で割ると、200万円を預けたときからずっと元本とは別に毎月49万円以上の現金をもらっていたのと同じことになる。これは、私の税引き後の月給の3倍ほどであり、もしこのような状況が今後も続くのなら、仕事を辞めて株式で運用しながら遊んで暮らすことも夢ではないように思える。(今のところ仕事を辞める気はないが。)
別の見方をすると、ハイデイ日高の半端な243株と神戸物産の200株だけを売却した場合、その手取り収入と今までの配当金を合わせた合計金額は220万円余りとなり、当初投資した194万円弱は年利約2.4%の利息付きで回収できたことになり、それとは別に4,262万円余りの株式が財産として残り、また、それらから今までと全く同じ株主優待が受けられることになる。
これって、もしかすると昔あったとよく言われている『バブル』じゃねぇ。給料も上がってきたしバブルはすでに来てるんじゃねぇ。
でも待てよ。物価はそれほど上がってないし、超低金利だし、要するに企業が余剰金をため込み、また、日銀が量的金融緩和政策で株等を多量に買い込んだことによるアベノミクスマジックなのか?。もしそうなら、日銀が放出するときに、株価の大暴落が起こることも考えられるのか?。ならば、仮想現実的な現状から脱却するために、株をすべて売却しておいた方が良いのだろうか?
6年ほど前に定額貯金を解約し株式を購入していなかったなら、このような検討は全く必要なかったし、その方がある意味幸せだったのかもしれないが。
コツコツ働いてお金を貯めるだけでは老後の年金生活は苦しいようだし、今のうちに資産を増やしておいて、退職後にそれを活用してより快適な生活をするのが一番現実的なのだろうか?