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はてなキーワード: 夜明け前とは

2024-08-02

anond:20240801163942

高校生の頃から登山をしてきた人間として、妥協解決方法を挙げる。

子供が生まれから子供と一緒に行ける日帰り低山しか行かなくなった。低山は人が少ない分、道迷いのリスクはあるが、GPSが発達してきてそのリスク大分減った。

もちろん、事前の地図読みと、上りの際の分岐確認写真をとりながらチェック。登山口と下山口が異なる縦走などは極力避けている。

あと、日帰りだと、荒天時はそもそも行かなくなるので、さらトラブルは少なくなる。

ただ、登山を始めたころは、高い山、有名な山にどうしても登りたくなる。

実際、有名で、沢山の登山者がいる北アルプス表銀座だって自分が歩いてきた稜線が円弧を描くように空中に伸びている景色は、自分の体の小ささと、それにもかかわらず、歩き続けられた自分の足の強さを同時に実感できる。

南アルプス北岳からみた富士山は、山と山のあいだの空気の厚み、上空から地上までの空気の重なりを、青色グラデーションが教えてくれる、絶景中の絶景だ。

とりあえずの必須条件として、子供GPSを持たせることと、計画書の提出(所轄の警察と家庭用)から初めてはどうだろうか。

子供GPS位置情報携帯電話パケットサーバーに定期的に送る機器だ。電池が長持ちし、自ら電源を切ることができない。保護者(妻)は数分ごとに地図場所確認できる。ここ数年で商品が増えた。

主な登山道なら、ほぼ携帯電話圏内だ。音声メッセージを送ることもできる。月額700円くらいだ。

計画書は登山者のためでもある。ガイドブックを参考にしながらでもいいし、地図を見ながらでもいい。日帰りでも、行動の節目節目で計画した時間通りでなければ、引き返すきっかけになる。

どうしても、日本アルプスなど高山に登りたいなら、小屋まりをやめることから提案しよう。1日の行動時間距離が長くなりがちだし、何かあったときの装備が貧弱になりがち。ウルトラライト一見機能的だが、トラブルには弱い。あれは体力も経歴も十分な人がやる事だ。

あと、バリエーションルートもだめだ。滑落しやす場所もふえるし、トラブル時に他人の目がない。登山道も迷いやすい。テント災害時にも有用だ。(これは山好きが道具を買ったとき家族にする言い訳典型だが。)

テント泊で夜明け前(夏場なら4時くらい)に歩き出し、10時か11時にはテン場に到着、あとは食事して夕方に寝るような計画にすれば、行動範囲は狭くなるが夕方の道迷いや午後の荒天に遭いにくい。

ご主人は、休みがとれるみたいなので、予備日は必須。焦らないで日程をこなせるようにしよう。自分は雨の日の停滞が意外と好きだった。

あと、冬は絶対ダメ。あと、秋も日が早いから要注意。8月の日照時間は、5月のそれとほとんど変わらない。道迷いは夕方におきる。

さらに、ご主人は、高尾山からスタートだということなので、首都圏在住だと思われるが、関東から東の山は早く日が暮れる(日本標準時比較した西日本と比べて)。低山で練習したくなる時期の、ちょっと涼しくなる9月は、昼過ぎには登山口に帰るくらいの気持ちでないと危ない。

2024-05-11

朝それはとてもねむたい

ずっと前の話、なんとなく日の出が見たくなって

11月寒い夜明け前に家を飛び出していった

近所の小さな山のてっぺんに登ると、三角屋根のベンチでサンドイッチを頬張ってる人がいた

見た目は同い年みたいで、よく見ると目が充血していた。

こんにちは、と挨拶をして「あなた日の出で見たくなったの?」と聞くと

カラオケの帰りでたまたま寄っただけもうすぐ

帰るつもり」とそっけない返事をくれた

だけど、日の出がみたい理由について話したら

「じゃあもうちょいいようかな」となり

二人で日の出を待つことになった

崖の下から見える窓からはまだ灯りが零れていたし、大嫌いでたまらなかった学校には多分誰もまだ来てなかったと思う

しばらくして、私はご飯も食べずに家を飛び出したことを先におなかが思い出したのか

(きゅっ)って痛くなった

それでおなかをさすっていたら、それを心配したのかその子板チョコをひとかけらくれた

食べたらあまくて、ほっとした

でも段々眠くなって来て、それは隣の子も同じみたいで明らかに目が開いてなかった

でも頑張って起きてようと思ったんだ

だけど、気がついたら私たちは寝ていた

目を覚ましたら既にそこは朝の光が満ちていて

おひさまは既に地平線から顔を出していた

慌てて隣の子を起こすと、あくびをしながら

「もう日の出ぇ?」と言っていた

「それがもう既に日の出は終わっちゃったよ」

「あらら」

あわあわする私をよそに全く気にしてないみたいな素振りの隣の子だった

じゃあ…ここまで来た意味ってと私ががっくりしていたら

ラーメンでも食べるかい?」と

にっこり笑ってその子が言ったもの

「でも朝ごはんが入らなくなっちゃうよ」と

私が言ったら

「だったらカップラーメンを半分ずつ食べればいいいじゃん。僕が買ってあげる」

「いいの?」

「いいよ、別にお金には困ってないし」

そんな会話をして、コンビニで何のだかは忘れたけれどカップラーメンを二人で食べた。

さっき地平線から顔を出したばかりってのに

おひさまったら「ずっとここにいましたよ」みたいな顔して街を照らしていた

遠くにうすくうすく月が見えていた気がする

2024-04-12

anond:20240410144708

夜明け前が一番暗い」

という言葉は誤解されていて、

日の出前が一番暗い」と勘違いされているんですね。

日の出の直前は既に空が白んで来ていますからいちばん暗い訳がないだろと思う訳です。

ところが本来夜明け前」は、日の出よりもずっと前の、まさに空が明るくなり始める直前なのです。

明るくなり始める前が一番暗いのは、そりゃ当たり前のことです。

2024-03-28

夜明け前までには時間がある。

眠気はあるのに眠れない時。

そろそろ起きないと、という頃に深い眠りが訪れる。

なかなかうまくいかないことばかりだ。

底辺にいると他人うんざりとすることが多い。

最低の能力者の集まりの中に生きているからだ。

雨降りに人がさしている傘を見て貸してくれ、

なんて不思議なこと言い出す人が普通にいる。

ああ、ウンザリする。

愚かさを多少なりとも消したいなら我を捨てることだ。

自分を捨てて、他の為に生きること。

それが出来たなら、多少なりとも意義が生まれる。

ねむろう

2024-03-14

anond:20240314192114

それ田舎マイルドヤンキーでも実現してるやん

夜明け前に漁に行って陽が傾いたら仕事終えて、休日は親子でイオン行って、じっちゃばっちゃから先祖代々の土地家屋継いで

時間管理能力サラリーマン以上だろ

2024-03-07

anond:20240307215745

ワイは夜明け前にめぼしい増田ブラウザお気に入りの中に収集し、正午から午後にかけて順番にはてなブックマークを付けていくという手法やで

2024-02-15

あ‘’~3.5

昨日が三日目だったけど、もう辞めたくなってる

昨夜の夢は、今までの職場大学時代の同僚友人の良かった面だけが出て来たキャストで組んだ、知らない所でやってる学祭みたいな話だった

今の現実しんどいので夢には心底ホッとした

逆に寝入り端に今の職場の様子がチラついてきたので慌てて払いのけてから寝た

しかし今朝の早朝、これまでの三日間用に合わせたアラームの時刻に、セットしてないのに目が覚めて夜明け前の薄明かりで考えてると、どんどん嫌だなあという方向に思い悩んでしまう、やっぱり夜もそうだけど暗い灯りの所で考えるのはよくない

扱ってるモノに興味が湧かないので区別がつかず、先行して業務に就いている同僚が間違いをして仕事中にさんざん詰られてるのを目の前で聞かされていつオレもあんな扱いをされるのかと考えて恐怖で常に萎縮している

こんなとこに居てはイケナイという想いと、いやいやそのうちなんとかなるんじゃないのという根拠の無い躁状態クルクル変わってしんどい

錠剤みたいな睡眠薬を1瓶服用して亡くなった人のニュースあったなそれなら簡単にしねるのだろうかやってもいいか

配偶者子供もも自力で生きていけるし、親や兄弟や親戚なんかどうなってもしらんし、いまそんな必死になっていきる必要ないよな

2024-02-14

anond:20240214094526

夜明自体はSunRiseとかあるからDawnはやっぱりちょっと暗いんじゃない?夜明け前の薄暗い感じ~空が明るくなってきた状態

2024-01-21

anond:20240121052453

君たち、よしなさい

窓を開けてごらん

夜明け前の空だ

新しい1日がもうすぐ始まる

きっとそれはたくさんの人が欲しかった一日なんだぞ

2023-12-24

ワイ:

クリスマス音頭という歌を作ってください。

最初の一フレーズは「サンタがやって来てホホイのホイ」です。

ChatGPT:

もちろんです。クリスマス音頭スタイルの歌の最初の一フレーズを考えてみますね。「サンタがやって来てホホイのホイ」を基にして、日本の伝統的な音頭リズムクリスマスの要素を融合させた歌詞を作ります

Copy code

サンタがやって来てホホイのホイ、

雪が降りしきる夜も明るく照らし、

プレゼントの袋を背負ってホイホイ、

子どもたちの夢を運ぶ夜明け前

キラキラ光るイルミネーション

家々を彩るクリスマスの歌、

みんなで踊ろうホホイのホイ、

幸せ溢れる聖夜の音頭。

この歌は、サンタクロースの到来を祝い、クリスマスの夜の魔法と喜びを表現しています伝統的な日本音頭リズムに乗せて、クリスマスの楽しさと温かさを感じることができる歌詞です。

ワイ:

どうも有り難うございます

2023-12-15

夜明け前って別に暗くないよな

だんだん白んできてもうすぐ日の出だなってわかるし

2023-12-14

夜明け前ちんちんだって休んでる。でもお前より先に動き出すんだよ。

2023-10-26

はじめてのコンサータ

yo発達障害者だ、おげんこ?

手帳年金ももらっていないが診断済み、処理速度ひくめのかわいい無職アラフォーだ(実家暮らし)。

私の持ってるかわいい欠点は多動というより先送り癖が強くて、髪の毛を洗うのに3日くらいかかったりするところ。な?くさそうでかわいいだろ?

あと古着ヤフオクメルカリで売って糊口を濡らしているが、今年のはじめに夏物の柄シャツを買ったのに出品する前に夏が終わってしまった。

これは私の想像だが太宰も夏物の着物をもらったものの着ることなく秋がきたんじゃないかと思う。私だって夏前に出品するって思ったし。結果そうならなかっただけだし。

精神科に通って20年、診断が下りて2年、どうにかしたいというよりは新しい薬を試してみたいって好奇心主治医に「わさわさ〜?」って聞いてみた。ドクターはどんなことで困ってるの?というので上記のような話をしたら出してくれた。

んで今週の月曜の朝、飲んでみた。溜まってた古着が目に入ったのでセットを組んで撮影をした。午前中に作業が進むなんてほとんどなかったか自分もびっくりした。

「あー、アレやんなきゃなぁ…」

みたいな気持ち

「なんかアレ、やっておこうかな…」

くらいに能動的になった。

あとは家から出る時に何度も戻らなくて済むようになった。今までは細かい忘れ物が多くて玄関クルマの間を2、3回往復してから出かけていたけど、靴を履く前に必要ものポケットに入ってる。

頭の中が静かになったりはしていない。ずっと脳内で私が喋ってるのは変わらないのだが、どんどん悪い方向や嫌な過去を掘り起こす感じはなくなって「えー、まぁ…そのぉ〜、んーと…ですから、いや、というよりは…」みたいに何かを話そうとして話せないみたいなまとまらない思考が回っている。それが気持ち悪いっちゃ気持ち悪い。前みたいに嫌な気持ち支配されて爪を噛むような自分もかわいかった気がしてくる。まぁ今も掛け値なしかわいいのだが。

何が言いたいかわかりにくいだろうがこれは私からコンサータに送るラブレターだ。(個人的定義申し訳ないが好意を伝達するメディアではなく、気持ちを認めた文字列のことを私はそう呼んでいる。)あなたのおかげで20年間追い求めてきた「ちょっとだけマシな状態」が手に入った。

何かが変わったわけじゃないし、IQは低いままだし、今も金に困っている。父の介護、母の介護、水はすでに膝下まできている。

未来は未だ夜明け前だが「ちょっとだけマシ」を積み上げていけばいずれマシマシになれるかもしれない。そうなればオーデイオーナイマシマシエブリデイだ。

いやー、薬とか脳内物質ってすごいね。何が本当の自分かわかんなくなっちゃうよ。まぁ偽物の私も比肩するものがないほどかわいいのだが。

2023-07-20

anond:20230719231011

年より臭いセレクトだが

和歌山川湯温泉

川掘れば湯が湧くところ。夏でも冬でもいいでー。

熊野本宮大社も近い。おすすめ

そしてそこから少し奈良に入ったあたりには玉置神社がある。駐車場から展望がいい。なかなかの絶景。ほんとは夜明け前に車で乗り付けられるなら、夜明け前夜明けの時間帯の景色おすすめなんだが、レンタカーでも借りんと厳しいか。季節によっては朝靄がかかって本当に美しいよ。YouTube動画貼っておく→https://youtu.be/dLiiqMEEobg

2023-04-19

スズメヒナが落ちてきたので保護した時の話(※ハッピーエンド

2016年5月8日の昼ごろ、我が家の裏手にスズメヒナが2羽落ちてきた。隣の家の軒下にでも営巣してたんだろう。

うち1羽は成熟しており「巣立ち」の最中なのか余裕があって、しばらくすると自力で飛び立っていったが、もう1羽はまだ羽も生えそろっておらず、飛行もジャンプもできない様子。ういのキッチン横の室外機の下に自主的避難し、縮こまって親を呼んでいた。ネットで軽く調べてみると、スズメヒナは巣から落ちるのが普通で、落ちたら落ちたで、その落ちた先で親は育児を続けるらしい。まわりを探してみると、両親と思われるスズメがとなりの家の屋根の上から見下ろしており、ヒナとさかんに鳴き交わしていたので、そこに退避したことには気づいているらしい。きっとその場で育児を続けるだろうと思い放置。ちなみに巣立ちヒナのほうは気づいたらいなくなっていた。飛べるので、もう親離れしたのか、あるいは両親が別の場所で世話し始めたのか。

夕方が過ぎ、そして夜になるが、両親はヒナから離れていってしまった。人間を警戒して、室外機の下に入り込めなかったのだろうか。小さな箱に布を詰めて、その中にヒナを移動させ、上から視える位置に移動させるが、結局ダメ。落下してから時間くらいが経ち、エサも貰えず、気温の低下で体温も下がり、ヒナはどんどん弱っていった。

母は助けてやりたいと言うが、私はこれが野生の摂理から仕方ないよ、と首を振った。夕食後、ひとりでヒナを見に行ったが、死んでたら埋めてやろうくらいにしか思っていなかった。

ヒナは箱のなかで横倒しになり、目を閉じ、脚をぴくぴくと痙攣させていた。もうだめだ、あと数分で死ぬな、と思ったそのときヒナが私の気配を察して口を開けた。なにか食わせてくれ、という風だった。私はショックを受けた。「助けて」と懇願された気がした。

今考えたら「じゃあ気取ってないで最初から助けろ」と思うのだが、その瞬間、私の心に「守ってやらなきゃ」という炎が燃え上がった。ほぼ衝動的に、ヒナを抱えて家の中に入り、玄関避難。まず40度ほどのぬるいお湯を注射器で与えてみた。誰かが自分を助けようとしていることに気づいたのか、声が出ないほど衰弱しきっているのに「ピイ」と鳴いてくちばしを開く姿に涙が出た。ぬるいお湯を与えたあと、足温器タンから引っ張り出してきて電源をつけ、その中にヒナを突っ込んだ。たまに水を舐めさせ、足温器で暖めながらじっと見守っていると、30分ほどして突然目を開き、大音量で鳴き始めた。体温が上がったこと、水を飲んだことで体力が戻ったらしい。その後、私は夜通しヒナに寄り添い、砂糖水を飲ませたり、きな粉を混ぜた卵の黄身(なんかググったら出てきた)などを与えて、なんとか夜を越させた。相手人間だと分かっているようだが、平気でエサをねだってくるし、注射器相手にもくちばしを開いてくれた。

9日、日の出とともに親鳥と思われる2羽がウチのまわりを飛んでいた。目の細かい籠に足温器ごとヒナを入れ、昨日ヒナが落ちていたあたりに置いてみると、2羽はヒナの声を頼りに右往左往し始め、やがてヒナ位置確認したのか、虫らしきものを咥えて飛んで来るようになった。給餌をしてくれているらしい。昼ごろ、何かあった時のために、スズメ用のエサの市販品と、鳥類に給餌するための道具を買ってきた。やっと一安心といったところだが、午後から雨が降り始めた。ヒナ足温器が濡れるといけないのでダンボールで覆う。ところが、雨のせいか、あるいはダンボールのせいか、親鳥は給餌をやめ、立ち去ってしまい、結局夕方以降、ヒナはエサを貰えなかったようだった。

足温器に入っているとはいえ、外は寒いので、中に入れてやることにした。結局この日の夜も、私は夜通しヒナを見守ることになった。ただ、ヒナ本能的に夜は眠るので、特に何もしないで寝かせてやればいいらしいのだが、ネット情報に惑わされて、ヒナを叩き起こしてエサ(買ってきた擂餌)を無理やり食わせたりしていた。このときヒナは既に人間への警戒心を思い出しており、私たちからエサを差し出されても、お腹は減っているだろうにあまり食べてくれなかった。差し出される注射器から後ずさって逃げて、イヤイヤと首をふるのがとてもカワイイ

当時、私は就職活動中で、この日の夕方に今働いている会社から内定をもらったのだが、スズメのことで頭がいっぱいで全然喜ぶどころじゃなかった。

10日、天気はくもり。夜明け前ヒナが腹減ったと主張し始めたので、擂餌と砂糖水をちょっとだけやり、そのあと外に出した。日の出と同時に親鳥が飛んできたが、ヒナはさっきので腹が膨れたのか、あるいは寝ぼけてるのか、親の呼びかけに返事をしない。少し焦ったが、しばらくするとちゃんとエサをねだり始め、両親の給餌が始まった。片親が屋根の上で周囲を見張り、もう片方がエサを取ってきて与える、という役割分担が美しい。

朝10時頃にハプニングがあった。近所の野良ネコヒナを見つけたのだ。母が気づいて、外に出て追い払った。その野良ネコはよく見かける子で、すごく人懐っこく、近所の夫婦に世話を焼かれているので野鳥なんぞ食わんだろうが、ちょっと怖い。ヒナに対して敵意はなく、単に箱を覗き込んでいただけだったようだが(追い払ってごめんね)、とにかく地上にヒナを置くのは、野良から守れず危ないという結論になった。

そして、ヒナ引っ越しを決行。親鳥が見守る中、箱ごと持ち上げて2階のベランダへ。ベランダの壁際の室外機の上に乗せた。ここならヒサシがあって雨も防げて、ネコも来れないし完璧じゃん!と思ったが、引っ越しが済んだ昼から夕方まで、親鳥は遠くからヒナを見つめるだけだった。さすがに窓際は人間が怖く、近寄れなかったようだ。日の入り前、片親がギーギーと大声で威嚇音を鳴らして人間牽制し、もう片方の親がエサを持ってヒナに近寄ろうとにじりよっていたが、やっぱり無理、怖い!という感じで諦めてしまう。そういうわけで、室外機の上よりもっとベランダの外側にアウトドア用の机を置き、その上にヒナを移動させたが、両親はそれを見届けたかどうか分からないうちに姿を消してしまった。とても残念だった。暗くなったのでヒナを私の部屋の中へ移動させ、一晩静かに寝かせた。

置き場は本当にベランダでもいいのか?親鳥は明日ヒナを見つけてくれるか?明日の天気はけっこう酷いけど大丈夫だろうか……など色々と心配事が重なってとても辛かった。私と同じ部屋で眠るヒナは、不安になるほど静かに眠っていた。

11日、天気は一日中雨という予報だったが運良く外れ、朝のみの降雨となった。しか低気圧のアレで風が強く、人間でも怯えるような突風が朝から晩まで吹き続けた。こんな天気だとヒナは外に出しづらいし、親鳥も来てくれないんじゃないか心配したが、親鳥は変わらず日の出と共にやってきた。風に煽られ、雨に濡れてもお構いなし。

さてヒナだが、足温器ごと外に出すと突風で吹っ飛ばされそうで、傘とかダンボールとか、いろいろ策を考えたが、レインコートをキツめに足温器に巻いて、ガムテープを駆使して机に固定してみた。親鳥がレインコートに怯えて近寄ってこないのでは……と心配だったが、あっという間に親鳥は欄干まで近寄ってきた。しかし「ヒナの声は聞こえるが、ヒナがどこにいるかからない」というふうに右往左往するので、少し場所をズラしてわかりやす位置に。私の部屋の窓からよく見える位置だが………? 少し経つと、どちらかともなくヒナを見つけ、暴風雨の中の餌付けが始まった。一体どこにいるのか、虫をしっかり見つけてきて与えている。天気こそ酷いが、足温器の中は暖かく風もなく快適で、ヒナ健康のもの、親鳥も献身的で、ネコ心配もない。この日、今までで初めて「誰も家にいない時間」が3時間ほど発生したが、なんのハプニングもなく、親子ともども普通そうだった。雨もやみ、あとは強めの風だけが難点だった。

帰宅後、ベッドで寝っ転がって、親鳥の給餌をぼんやりバードウォッチングしていると、ヒナと片親が、かなり大きな声で鳴き交わし始めた。それはまるで餅つきのように、ピイ、チュン、ピイ、チュンと交互にテンポが良い。ネットで調べると、互いの位置と安否を確認するためのコミュニケーションだと書いてあった。心配になった母が見に来るが、私はそのネット情報を伝えて、会話してるだけだと思うよ、となだめる。

しかし、母が立ち去った十数分後、突然スズメたちが叫び声を上げ、私が見ている中、ベランダの床にカラスが1羽降り立った!いじっていたスマホを放り投げ、窓にとびつき、開いて、怒鳴り声を上げてカラスを追い払う。カラスふわふわと飛んで、すぐ近くの電線の上にとまった。逃げたというより距離をとったという感じで、ベランダからは2メートルも離れていないが、人間では手出しできない位置だ。なんて狡猾な…!と、歯噛みした次の瞬間、親鳥2羽がファンネルのように屋根から飛んできてカラスに襲いかかった。カラスが飛び立つ。するとどこからともなく別のスズメツバメ(近所で育児をしてる別の夫婦たちのようだ)も飛んできて、空中戦がはじまった。カラス遠くへ逃げ、スズメたちはそれを執拗に追いかけて、追い払おうとしている。私はヒナの無事を確認したあと、ベランダで放心していた。あの鳴き交わしは、遠くにいたカラスを警戒するための点呼のようなものだったのだ。そして、私が見ていなかったら、カラスヒナにどこまで近寄っていただろうかと考えると恐ろしかった。カラスもこの時期は子育て中で、スズメヒナは「ごちそう」なんだそうだ。

母が駆けつけたので、事情説明すると、カラスけが必要ではないか、と言う。人間が見張っていれば追い払えるが、ずっと見ていられるわけじゃないし、なにより今週日曜日は家はずっと無人になる。賛成だった。母は手芸が得意なので、雨除けのために用意していたダンボールひとつ持ってきて細工を施し、「巣箱」のようなデザインに仕上げた。中に足温器カゴを入れ、コンセントはそのために開けた穴から外へ通す。もう雨は降ってないのでレインコートはひっぺがした。そして出入り口は上側に。幅5センチくらいの細長い広さにとどめ、スズメは通れるがカラスは通れないようにした。かなりゴツい見た目になってしまったが、両親は受け入れてくれるだろうか、と心配で、2時間ほど窓辺に座って観察。カラス撃退から帰ってきた両親がダンボールを見てギョっとしたが、片親はすんなりと入り口存在気づき、中のヒナの安否を確認した。受け入れてくれたらしい。もう片方は入り口に気づかず、何度か箱のまわりをうろついていたが、しばらくすると気づいてくれた。本当に良かった。これで安心である

日の入り前、それまで見張りと餌探しで手分けしていた両親が、両方とも餌探しを始めた。ヒナが寝る前の食いだめのためだろう。父が庭に撒いた米粒を拾い、ベランダといったりきたり上下運動しながら次々とヒナに与えていく。ヒナは生米は消化できないとネットに書いてあったが、そんなことないのか……? 日が沈むと両親は帰って行き、私はヒナを机ごと部屋の中へ。その晩はチョッカイを出さずに、ずっと眠らせていた。

12日、私が寝坊して夜明けに微妙に間に合わなかったが、慌てて机ごとヒナベランダに出すと、早速両親が給餌を始めた。部屋から観察してみると、両親とも巣箱に慣れ、給餌以外の用事でも箱のなかに入り、ヒナの世話を焼くほどになっていた。何度かカラスが近所に現れたが、そういうときは両親とも餌探しをやめ、巣箱に背を向けて欄干に並んで立つのがかっこよかった。

この日は天気がとってもよく初夏並に暑かったので、日中足温器をOFFにしていた。まったく問題が無さそうだったので、私は巣箱ガン無視普通勉強していたのだが、1時頃、突然様子がおかしくなり、窓の外を覗き込む。欄干に3羽のスズメが止まっていた。は?と呆然しかも穏やかじゃない雰囲気ベランダに飛び出すと、2羽は右隣の家の屋根に、1羽は電線に飛び退った。2羽のほうが両親だろうが、あの1羽はなんなの?

1雇われベビーシッター 2親戚 3両親が世話してる他の子供 4この界隈で子育てしてる友人 5赤の他人(縄張り争いに来た) とかそこらへん? 昼ごろからゲーゲー鳴いてたし、縄張りいかもしれない、と思った。巣箱を覗き込むと、ヒナと目が合い、ヒナが怯えて後ずさったが、元気そうだ。とりあえず部屋の中へ戻り、心配で巣箱を眺めていると、両親が来なくなった。たまに飛来しても、穏やかじゃない雰囲気道路に出てみて、家を遠巻きに眺めても誰もいない。育児放棄? 縄張り争いで追い出された? とか色々考えるが答えは出ない。それから時間ほど窓辺で観察していたが、

・青虫を咥えた親鳥がやってきて、箱のなかのヒナが鳴くが、なぜか親鳥は餌付けせず、咥えたまま箱から出てきて困り顔で飛び立つ(2回)

・エサを咥えていないスズメがやってきて、欄干を歩きまわって立ち去る

スズメが欄干にとまってカチカチと警戒音を鳴らし、アウトドアテーブルの中を歩きまわって隅々までチェック

・巣箱の上に立ってダンボールをつつき、ぐるぐると歩きまわる。そこにもう1羽のスズメがやってきて、威嚇音とともに飛び立つ

など、不可解な行動が続いてますます混乱。登場人物が親鳥だけなのか、それとも他のスズメが混じっているのか、さっぱり分からない(見分けがつかない)。

ヒナの安否を確認しに行くと、足温器の端っこの端っこで布にくるまって縮こまっていた。怖いらしい。心配だし謎だらけだったが、大学へ行く時間になってしまったので、今起こっている状況を母に説明して外出。そして授業中に、ハッと思い至った。もしかしてヒナ足温器の隅っこから動かないから、親鳥が箱のなかに入ってもヒナが見つけられず、ヒナがどっか行ったと思って混乱していたのではないか? そう考えると、あの謎の3羽目以外のすべての現象説明がつく。巣箱からヒナのおねだり声は聞こえるのに、中にはいっても、どこにも見当たらない。それで両親は巣立ったのか?とか食われた?とか考えてあちこちしまわっていたのだろう。そのことを母にメールすると、大正解だった。母の実験と観察の結果、ヒナは給餌にきた親鳥のために姿を見せることをせず、いつまでも隅っこでヌクヌクしていたというのだ。母は足温器の隅っこを折りたたんでめりこめないようにし、両親に突き出した。やがて両親がヒナ存在気づき、給餌を再開するが、もう夕方。2羽総動員でエサをかき集めて与えていたそう。その間にも、また布の隙間に隠れてしまったヒナを見失って両親が右往左往し、母がアシストするという出来事が繰り返されたとか。私が帰宅したときには日没後だったので、ヒナは家の中で寝ていた。まったく人騒がせな奴。

13日、快晴足温器のはじを折りたたむことでヒナの隠れ場所を無くしたつもりだったが、もうありとあらゆるスキマにめりこんでしまい、何度も親から姿を消してしまう。しょうがないので巣箱を外し、足温器+カゴの状態で外に出すと、数時間見失いっぱなしだった親鳥がやっとヒナと再会し、今まで聞いたこともないくらい優しく「ピヨピヨ」と鳴いて、エサを取りに飛び立った。ヒナ足温器から出てきてカゴの端に止まり、親の帰りを文字通り首を長くして待っていた…が、次の瞬間バサバサと飛んで落ちた!上へ上昇する力は無いらしく、ベランダの隅に落下。ああ、こうやって巣から落ちるのか、と感心しつつ、私はバッタを捕まえるようにヒナを手で捕まえて、カゴに戻す。しばらくして両親が2羽でやってきてヒナの安否を確認し、飛び立つと、またヒナがカゴの端に立ってしまう。落っこちそうだ。そろそろ巣立ちかな、と思うが、朝からカラスがうちのヒナをずっと見ていることには気づいていた。親鳥が屋根から見守る中、戻って戻って、と叫びながらベランダヒナににじり寄ると、ヒナ足温器の中に戻っていった。それと同時に、カラスものすごい近くを飛行して通り過ぎていった。やっぱり狙っていたか

こうなってしまうと、親鳥が餌付け&発見やすいようにカゴを外に出すよりも、カラスから身を守らせたほうがいいな、と思ってまたダンボール巣箱の中に戻した。すると、驚くことに、箱のなかでヒナが羽をばたつかせ、自力でよじのぼって外に出てきた。もう彼の巣立ちを止めることは誰にもできないようだ、と静観を決めるが、またベランダの隅に落ちてピーピー文句を言うので、もう一度捕まえに行った。捕まえる時、母親屋根の上からアブラゼミのようなすさまじい声で威嚇してきて殺されるかと思った。箱の上にヒナを戻して早々に立ち去る。その後、箱の上で「どうやったら飛べるの?」といった感じでモジモジするヒナの元へ両親がやってきて、となりに並んで早口でさえずり、まるで飛ぶコツを教えているような様子が見れた。ヒナが「ピ!」と元気よく返事をしているのも可愛くて、思わず録画した。しかしその後また飛ぼうとして落下。調べたところによると、スズメの巣立ちというのは他の鳥と違って、このように「飛ぶ力はないが羽ばたけるっちゃ羽ばたける状態になった頃にするのが正しいのだとか。そうして巣から落ちて、地面で暮らし始めるらしい。というわけで、もう箱に戻すのはやめた。それから夜まで、ヒナベランダの床で過ごすことになった。ピョンピョンと跳ねて歩くのは完璧にできるようになったが、飛ぶ力がなさすぎる。羽ばたいても10cmがせいぜい。親鳥の後を追って、ベランダの手すりに飛び乗ろうと試みるのだが、まったくできない。ただ、その壁を飛び越えるくらいのスキルがないと、カラス野良猫や自動車の渦巻く外界では生きていけないわけでして。親鳥はヒナ四苦八苦しているのを上から眺めるだけ。やがてヒナは疲れ果て、尻もちをついて座り込んでしまった。脚を前に投げ出してショボンと肩を落とした姿が可愛すぎてまた写真を撮った。すると親鳥がエサを与えに来て、励まし、また飛び去っていく。少し元気が出たヒナが親鳥のあとを追おうとして失敗。こんな調子夕方になってしまった。日が暮れるとヒナは室外機の下に引きこもり、親鳥が夕飯をたくさん与えて、この日は解散。野生の巣立ち雛は、ひとりで茂みなどに隠れてこうして夜を越すそうだが、さすがに寒いしかわいそうということで、室外機の下に腕を突っ込んでヒナをむんずと掴まえ、足温器の中に入れておいた。過保護干渉かもしれないが、ここまでやったんだ、こんなところで凍死してほしくない。結局そのあと机ごと部屋の中にいれて夜を越させた。

14日、15日はヒナダンボールの上やホットカーペットの箱の淵に立って風を浴び、たまに親からエサをもらう日々が続いた。天気はずっと良かった。ヒナがたまに飛ぼうとして落ちて、ダンボールのところまで戻れない~と悲しそうにしてるので、15日には机の上のダンボールまで自力で戻れるように、DIYで余った板や、プラスチックの箱を組み合わせて、スロープみたいなものを設けた。アスレチック場みたいになった。15日は家族全員が日中ずっとでかけてたので、そのスロープが役に立ったかは分からなかったが、帰ってきたらヒナは無事に足温器の箱にいたので良かった。夜は寒いので家の中へ入れてやる。

16日。風が強く、カラスもよく目立つ日だった。近くにカラスがいるときヒナダンボールと欄干のスキマに隠れ、親が並んで欄干に立ってヒナ背中に守ってたのがかっこよかった。

そして昼ごろ、親鳥1羽とヒナの2羽が段ボール箱の上にいて、私がそれをなんとなく横目に見た瞬間、目の前で2羽が飛び立った。えええ!飛んでった!と1階にいる母に向かって叫びベランダに出た。2羽は隣家の庭におちていた。直後、隣の家の奥さんが出てきて、どうするかなと思ったら、2羽ともちゃんと飛んで逃げた。しかヒナ電線まで飛び上がっていた!地上から電線まで飛べる力をいつの間にかつけていたとは。その後、姿見えなくなったが、数分後うちの庭に家族3人できた。母親?のうしろをテコテコついていくヒナがかわいすぎる。

このあと、ヒナがうちに現れることは二度となかった。ネット情報によると、飛べるようになったヒナは親のテリトリーから出て行き、同じような年齢の若いヒナグループを組んで暮らすらしい。17日・18日あたりは、親鳥らしき2羽がウチにきてベランダを覗き込み、うちの子来てます?って感じにピヨピヨ鳴いていたが、また見失ったのだろうか。母によると、スズメに米粒をあげると、たまに飲み込まずに咥えて飛んで行くやつがいから、もしかしたら餌付けしてるかもしれない、と言っていたがどうだろう。ヒナと親で飛んできて、親が米を拾ってヒナにあげるシーンが見たかったけど残念。

ヒナ長生きしてくれたらいいな。

なんで今更こんな昔の話を投稿たかというと、

野鳥保護って条例だかなんかで罰則対象な気がしてて、ネット上で言いふらしていいことじゃないと思ってたから。今もそう思っているが、9年前だし時効だろ

2023-04-01

暇空茜の祖父名前水原孝夫

嘘でーす


あとこれも嘘だけど、暇空の実家について

本人は実家京都って自称してたけどやっぱ奈良だと思うんだよね

根拠ネトゲ戦記の以下の記述

「取りたての免許と親の車で西大寺にあった24時間ゲーセンキャノンショットに行って夜通し遊び、夜明け前に車を戻したりしていた」

これは大学時代の話で、キャノンショット奈良奈良二条町2-4-14にあったゲームセンター

京都市と奈良市は45㎞くらいだから京都から奈良の往復も出来ないわけじゃないけど

免許取り立てで夜間の長距離はちとキツイだろうし

朝までに戻れないと親が仕事に行けなくなるとか考えると、それほど遠出はできないんじゃないか


あと去年の11月13日ツイート

大学時代とか通学片道1時間から常にポッケ文庫入ってたよ」

近畿大学から電車で片道1時間距離実家がある、ってことだけど

奈良京都も大体1~1.5時間圏内からあんまり参考にできないんだよな

まぁ東大寺学園時代は片道1時間もかからなかった、とも邪推できるんで、やっぱ奈良市近郊じゃねーかなーって

暇空も特定ごっこ楽しんでるみたいだし

やりたい人は住所でポンで奈良県内の水原さん調べりゃ20世帯くらい出てくるから

総当たりで調べれば実家特定できんじゃね?

なんて、ウソウソ



あとこれも嘘だけど

前に暇空が上げてたスプーン写真

弄ってたらおぼろげながら顔のようなものが浮かんできたので晒します

https://anonfiles.com/m6Bcf2i7zc/7645110_png

2023-03-14

チェコ日本スポーツと聞けば思い出すこと

WBC効果チェコが人気らしい。

チェコ日本スポーツと聞くと、きわめて個人的ではあるが思い出すエピソードがある。

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もう何年も前の話になるが、勤務先にチェコ大学院生のK君がインターンシップで来たことがあった。

留学している訳ではないので、日本滞在期間は短いインターンの期間中だけ。

K君は囲碁趣味だと言うので、実家にあった碁盤を会社に持って行って昼休みに対局してみた。

簡単に負かされた。私は級位者だが彼は初段くらいはありそうだった。囲碁が普及していない欧州ではおそらくは相当な強豪だろうと思った。

「いつもネット対局しかしないので、本物の碁石と碁盤を使うのは初めてです」とK君は言っていた。

(当時は囲碁AIはまだまともに使えるレベルではなかった)

そんなK君が貴重な週末を使って、一人で新幹線に乗り長野旅行するという。

週明けに会社でK君に会ったときに聞いてみた。

長野のどこに行ったの? 善光寺?」「違います

「じゃあ地獄谷?」「違います

「えっじゃあどこ?」「エムウェーブです」

「えっえっえっエムウェーブ!!!!????」

エムウェーブを知っている日本人がどれだけいるだろうか。

名前を聞いたことがあっても、その場所スケート場だとは知っていても、実際に行ったことがある人は少ないだろう。

私も一度だけ、たまたま建物の前を通ったことがあるだけだ。

わずどもってしまったが、K君は学究肌でインドアタイプ好青年。とてもスケートを好んでやるような人物には見えない。

長野駅に降り立ったK君は、外国人観光客が必ず行くであろう有名スポットはガン無視してエムウェーブ建物の前まで直行し、そこで撮った自撮り写真本国友達に送った。

すると彼らから

「SUGEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!」

という称賛の声が大量に返ってきたという。

そしてK君は、エムウェーブ以外のどこにも寄らずにまた新幹線に乗って、滞在している宿泊施設まで帰った。

この話をしたときのK君が、とても嬉しそうだったのが今でも印象に残っている。

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以下はK君によるエムウェーブについての説明と、後日私が調べた結果から事実関係再構成したものである

1998年長野五輪は、チェコにとって分離独立してから2回目のオリンピックだった。

チェコアイスホッケー代表が、この長野市内にあるエムウェーブで戦ったのだ。(追記あり)

当時のアイスホッケーの強豪国はNHL選手を多く抱える米国カナダそれからロシアの3国。

チェコは優勝候補とは見られていなかった。

ところが予選を勝ち抜いたチェコ代表決勝トーナメントでも快進撃を続け、準々決勝で米国準決勝カナダと難敵を次々と倒していく。

そして決勝で当たったのが、チェコにとって何かと因縁のあるロシアである

因縁理由は長くなるのでここでは説明しないが、気になる人は例えば「プラハの春」でぐぐってみるといい。

本国では国を挙げての大騒ぎとなった。

長野五輪では、アイスホッケー決勝戦北米への中継を想定して試合時間が決められた。欧州では早朝だ。

急遽、首都プラハ市民広場に大スクリーンが用意された。2月寒い日だったが、夜明け前から何万人もの市民が集まってきた。ちなみにプラハ人口は120万人。

大声援の中、決勝戦試合開始。

チェコが優勢だ。貴重な先制点を挙げた。

1万km離れた市民広場で大歓声が上がる。

ロシア必死に反撃するが1点を決められない。

1-0のまま第3ピリオドが終了した。

チェコにとって史上初の冬季五輪金メダルだ。

市民広場歓喜の嵐となった。

当時の現地報道映像をここで観ることができる。

https://www.youtube.com/watch?v=YtbtqMHe7to

この一戦はチェコでは語り草となった。

プラハ市内に「Nagano 1998」という名前スポーツバーが開店したくらいだ。

この店はその後も長らく営業を続けていたが、残念ながらコロナ禍で閉店してしまったようだ。

ここまでの話は、私もK君に聞かされるまで全く知らなかった。

長野五輪チェコが優勝したのは当時のNHKダイジェスト番組で見たような記憶がかすかにあるが、その後完全に忘却していた。

チェコTV局が野球中継をするのは今回のWBCが初めてだそうだが、Nagano 1998がもしま営業していれば観に来る客も多かったのではないだろうか。

日本でこのエピソードをご存じの方が一体どれだけいるだろうか。

追記: アイスホッケーの会場はエムウェーブではなくビッグハットだったらしい。K君は確かにエムウェーブと言っていたが、それが事実かどうかまでは調べてなかった。彼が会場を間違えたのか、会場の名前を間違えたのかは今となってはわからない。間違いを指摘できない日本人も含めて笑ってくれ。

2023-03-08

宇宙航空研究開発機構JAXA)の宇宙飛行士選抜試験に応募書類を送った福井県鯖江市小学2年大森陽生君(8)は3月7日H3ロケット1号機の打ち上げ失敗に「残念な気持ち」と話した。「『夜明け前が一番暗い』という言葉がある通り、必ず成功すると思う。なぜ失敗したかを考え、改良して成功につなげてほしい」と再挑戦に期待した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c6baae15ef36074f102cfdbf9c17c8142f132fc4

はてなーより大人な件

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