はてなキーワード: あおりとは
狂気のゲリラ的バブル型住宅高騰が発生している横浜市は、地価の高騰が社会問題になっている川崎市と隣接している。その川崎市に隣接しているのが東京都。再開発&地上げラッシュが起きている地域だ。通常では考えられない問題が、奇しくも同時期に、近所で起きている。
都市部と地方の格差拡大問題はすでに多くの人に取り上げられてきたが、ここにきて、大きな問題として浮上しているのが、都市問題である。見えてくるのは「負のバブル化する東京圏」という問題だ。
東京圏というと、日本の中心とか、観光地のすがすがしさや、文化情緒などをイメージするものだ。そしてそういう豊かさもあれば自然も文化もあるような、勝ち組の豊富さにひかれた人々が集まった結果日本国民の20%が住む人口の規模に発展を成し遂げたのも事実だ。
ところが、そういう魅力のあった時代は、どれも2011年より前に偏っている。東京都内だって、2012年以降はハッキリ言って無機質な再開発が進むだけで、池袋にせよあるいは下町の極北として知られる23区東部にせよ、その時代は昔に偏っている。
東京圏には街ごとの序列意識がある。実際には、地価も安く店舗や交通網の多い郊外や下町地域の方が住むにはいい場所で、むしろ山手線の内側や中央線沿線の西側は治安リスクとインフラ事情の貧弱さによる問題や何より高齢化の問題を抱えているのだが、東京圏はとにかくそのような事情を無視するのである。
私は2011年以降を「東京圏の黒い時代」と名付けている。都市圏との境目までは延々と個性ある光景が広がる。境界線から都市側に行くと、ある段階で急にその流れが終わる。神奈川県を抜けたら、山手線周辺に入ったら、埼玉県や千葉県を抜けたら、急に、歴史ある土地柄とは思えないファスト的風景や無機質な風景になるのである。
地域性がハッキリしているのが日本の都市とは言われている。阿佐ヶ谷や亀戸のように、駅名だけでイメージがつく。八王子なら高尾山の風光明媚さ、立川なら公園みたいに。しかし、東日本大震災以降の、「東京圏の黒い時代」は、はっきり言って、似たり寄ったりのものが増え続けているのである。
私は東海道線で横浜から東京に行くたびに、電車を降りて駅を出て歩いたときに見かけるあの「同じ都市風景」に、思うことがあった。赤羽でも、秋葉原でも、新小岩でも、渋谷でも、練馬でも、そして東京都の外の川崎や横浜でさえも、既視感のある風景。特別な理由があるわけでもないのに妙に没個性化していて膨大な人や金が凝縮される感じ。
「たまたま職場に近かったから」「たまたま学校に出やすいから」「たまたま住みやすい家があるから」「たまたま生活に便利だから」という、都会人の生活に至る中継点としての、半端な利便性、関係性を抜きにすればあまり成立しないところに、いびつな成長を遂げた姿があるのである。
こういう場所で、このような社会問題が連鎖して起きているということが、私にはとても気がかりなのである。昭和の裏社会もののようなイメージもあるバブル期ではなく、アベノミクス時代の方が実は事態が深刻で、市民が悲鳴を上げていて、頻繁にクローズアップされる現実は、日本人として見過ごせない。
大阪などよりは景気がよく、おまけに賃金水準が日本でもトップクラスで、多様性もある。その代割り、それ以上の価値はあまりないという場所に生きる日本人たちは、いったいどのような意識を形成するのだろうか。私とその家族も、あなたたちも、ほぼ同じ環境にいるはずだ。
しかし、2010年代くらいになると、地方にしかなかったファスト風土的光景が一気に都市部に広がり、凝ったチェーン店や文化はより高次のニーズを満たす街中のそれらに客を奪われる形で潰れ、貧困の高齢化、多文化共生などのあおりを受け、都市部の繁栄の広がりは陰りをみせてきた。
オタクだったら池袋と秋葉原の関係。池袋の方が本来は規模が小さいが、力をつけている池袋側のオタク文化に歴史や多様性以外なにもない秋葉原は負けてしまう。オタク系企業も西に移っている。そして西側の方が多様化が進んでいて成長が著しい。結果秋葉原文化は6年ちょっとでどうなったか。もう、電気街さえ。
じゃあ池袋がいいかというと、多摩地域と同じで一定のインフラ群はあっても、妙にひっそりしていて、千葉の都市部をもっとオーラを悪くした感じなのである。昭和時代に無機質に造成された建物がくすんでいる。人口も減りかけているだろう。
限られた都会の極地以外は、過去のように「勝手に集まって勝手に増えて勝手にぎわう」流れは通用しないでいる。とにかく輝きといえるような流れも何一つない。
しかし、大阪と違うのは外からの「東京圏は人口が最も多く、資源に富んでいて、日本の中では一番豊かで洗練されていて上等な部類に位置している」というイメージはあるということで、やはりギャップに葛藤するのである。不都合な現実、分断、ゆるやかな荒廃。こういうのを一番痛感するのが私たちだ。
でもこの「東京圏の黒い時代」にこそ、社会の急激な流れを感じる人が多い。現在では過酷なセクハラが常態化し「セクハラされた男社会4ね」という女性の叫びがネット上に飛び交う。
この「東京圏の負のバブル化」を本気で考えなければいけないのが、今の東京圏の現状だと思う。これらの場所がオーラを改善させ、2000年代までのような自・他ともに認める固有の性質を各地が確立でき、いびつな偏りのない競争が起きるくらいまで調整する役割を、私たちは放棄してはいけない。
最後若者が出る杭になるのを恐れるなと言ってるの見て。若者側に期待するなんてのを見て、ああ、馬鹿だと思った。
若い奴を煽るのなんて簡単だし、めんどくさいやつを変えるより楽だという安易な気持ちだろ。
若い奴も若い奴なりに出る杭になって動いていったやつを見て「学習」してるんだが。
一つの解が立場を超えたフランクな関係、一つの解が、上がもの凄い自分を律して下に目配りし、自分自身が変わるのを厭わないこと。
儒教は上に立つ人間は自らを強く律することを求められる。この後者側。
なお、上がフリーダムで勉強しないで、自分を律さないでいいという腐った儒教が日本を取り巻く忖度社会な。儒教ってのは非常に腐りやすい。
上は引っ掻き回されて面倒。下は当然放逐されるなり不遇となる。
そのくせ、体育会系の上も成果を出さないとならないから、表面的には部下にイノベーションを(笑)自由な意見を(笑)とかほざいてるもんだ。
ほんまこの世はまどか☆マギガのキュウベェみたいな奴ばかりやで。
安全なところから、夢(笑)や希望(笑)をあおり、使い潰してお前は能力ないのにこんなことするんじゃねーよカスwwwwwなのが日本社会の一つの姿でもある。
捕鯨ってインターネットではタブー視されているのかわからないけれど行きつけのクジラとフグを出す料理屋が反捕鯨運動のあおりを受けて潰れたので、捕鯨に関して考える材料になればと思い日記を書きます。
そもそも日本が何で捕鯨でこんなにたたかれているかというと第二次世界後国内の物資が足りず、油もとれる肉もとれるクジラをバカスカとっていたからで…そのあと戦勝国アメリカの言うことも聞いて漁獲引数や個体(親は捕ってはならない、とか)は守り続けていたということを念頭に置いておいてほしい。はてな文法とかわからんから読みにくくてごめん。
主なエビデンスは水産庁の出している調査捕鯨データです(http://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/pdf/140513japanese.pdf)
調査捕鯨のデータ、全然とれとらんやんけ!!やはり調査捕鯨は無駄!!と憤る人、国もいますが、調査捕鯨によって得られたデータにより作成された論文を拒否する媒体もあるので興味を持った方は論文を探す前に水産庁をディグったほうが良いです
A.そもそも資源量に関して「クジラ」っって大きなくくりで話している時点でおっ、こいつは面倒くさい奴だ、と思うのですが…
だって「トキは絶滅に瀕している」とはいうけど「トリは絶滅に瀕している」って言わないじゃないですか。
それは置いておいてクジラの多くの種類は豊富であったり過去の乱獲から数を増やし続けています。
最近調査捕鯨で採集されているみんな大好きミンククジラなんかは常に高水準で資源は安定しているし、ザトウクジラなんか増えすぎて南極のミンククジラの生息域を脅かしていたりしています。
IWC(国際捕鯨委員会)の科学委員会は1992年に資源に安全な捕獲枠計算方式(RMP)を算出しているのだけれど、国際捕鯨委員会の会議では政治的理由がハバを聞かせていて、「絶対に捕鯨を阻止するべきである」という反対国の意見に押し切られて採択はされていないです。
A.なぜなら彼は特別な存在なら仕方がないですが、賢い云々で言うとクジラより脳が大きい動物もいます。
例えばイルカ、ネズミの一種(銀河ヒッチハイクガイドでは地球でが人間が3番目、イルカが2番目、ネズミが1番目に賢い生き物であるとされていたのですがあながち間違いではないのかも)。
また、マッコウクジラがハーレムを作るだとかの社会構成を作る点に関しても同様にクジラより複雑な社会構成の動物もいます。
その地域での「神」としての特別な生き物という観点で考えるならば(ゴールデンカムイを見ればわかる通り)、異なる文化が集えばすべての生き物が「神」になる可能性があります。
一番簡単なのが牛でしょうか。(どうでもいい余談ですけれど捕鯨船日新丸がハラル認証されたので日本に流通している鯨肉はイスラム圏の人間でも口にすることができます)
他に例を挙げるならば日本で神の使いとされている鹿は西欧ではスポーツハンティングとされ毎年ミリオン単位の鹿がスポーツとしての狩りで殺されています。
西欧の文化では鹿の狩猟は管理釣り場でニジマスを釣る感覚と何ら変わらないと考えられます。
(クジラは頭がよくて、歌を歌ってコミュニケーションして、親子で行動して、ハーレムを作って、絶滅に瀕していて…という複数のクジラの特徴をかけ合わせ、人々の頭の中で考えられている理想のクジラ象をスーパーホエールと呼びます。そんなクジラ、いません)
A.捕鯨は今の方法(簡単に言うと銛ミサイル)が即死率が高く効率が良いとみなされ採択をされています。
動物の命をいただく行為なのでもちろんもっとも苦しまずに屠殺する方法がとられていますし、改善もされています。
参考までにですが牛はノッキングガンで気絶させ、その間に血を抜いて絶命させます。人間が勝手に肉を食べているわけですから、エゴは介在しますよね。
A.商業捕鯨モラトリアムとは国際捕鯨取締条約によって商業捕鯨に猶予期間が設けられてたことを指します。
よく引き合いにされるのが1983年に発行されたこの附表第10項(e)で
この10の規定にかかわらず、あらゆる資源についての商業目的のための鯨の捕獲頭数は、1986年の鯨体処理場による捕鯨の解禁期及び1985年から1986年までの母船による捕鯨の解禁期において並びにそれ以降の解禁期において零とする。この(e) の規定は、最良の科学的助言に基づいて検討されるものとし、委員会は、遅くとも1990年までに、同規定の鯨資源に与える影響につき包括的評価を行うとともに(e)の規定の修正及び他の捕獲頭数の設定につき検討する。
と記されています。
この項の前半を読むと「商業目的の捕鯨数はゼロにする」と読み取れますが後半をでは「遅くとも1990年までにはクジラに対して資源評価を行って、捕獲頭数を検討する」と書かれています。
日本はこの後半の資源評価を行うために現在調査捕鯨を行っているわけです。調査捕鯨に関しては同条約8条で定められています。
1.この条約の規定にかかわらず、締約政府は、同政府が適当と認める数の制限及び他の条件に従って自国民のいずれかが科学的研究のために鯨を捕獲し、殺し、及び処理することを認可する特別許可書をこれに与えることができる。また、この条の規定による鯨の捕獲、殺害及び処理は、この条約の適用から除外する。各締約政府は、その与えたすべての前記の認可を直ちに委員会に報告しなければならない。各締約政府は、その与えた前記の特別許可書をいつでも取り消すことができる。
2.前記の特別許可書に基いて捕獲した鯨は、実行可能な限り加工し、また、取得金は、許可を与えた政府の発給した指令書に従って処分しなければならない。
3.各締約政府は、この条の第l項及び第4条に従って行われた研究調査の結果を含めて鯨及び捕鯨について同政府が入手しうる科学的資料を、委員会が指定する団体に、実行可能な限り、且つ、l年をこえない期間ごとに送付しなければならない。
4.母船及び鯨体処理場の作業に関連する生物学的資料の継続的な収集及び分析が捕鯨業の健全で建設的な運営に不可欠であることを認め、締約政府は、この資料を得るために実行可能なすべての措置を執るものとする。
未だに調査捕鯨なのはこのモラトリアムが続いているからですね。1990年にはちゃんと漁獲量が決まるはずだったのに。おかしいな。
言いたいことは言えたのですっきりしました。またなんかあったら追記します。
シーシェパードが妨害活動を行っている船が総何トンなのか調べましたが出てこず…単純に長さは50~60mくらいなんで総トン数200~400トンの船でしょうかね?
対する日新丸は全長約130m、総トン数8030トン。第〇勇新丸などの目視調査船は総トン数700トンです。
人間をこのような狂気の行動に駆り立てるクジラという動物、とんだカリスマ動物ですね。
自動車で幅寄せ、あおり運転し轢き逃げしたキチガイ犯罪者「杉本壮」を逮捕!
https://matsuri.5ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1524363352/
凶悪犯罪者の実名をスレタイに載せて立てると効果的。キチガイ犯罪者を実名つきで晒し上げれば犯罪抑止になる。顔写真もあるなら貼るとなお良し。
自動車で幅寄せ、あおり運転し重傷を負わせ轢き逃げしたキチガイ犯罪者「杉本壮」を逮捕!
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1524354342/
あおり運転で重傷を負わせ轢き逃げしたキチガイ車カス "杉本壮" を逮捕
https://hawk.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1524354029/
4/21(土) 16:39
先月、神奈川県伊勢原市で車を運転中にオートバイをあおり、転倒させて大けがをさせたまま逃走したとして、医師の男が逮捕されました。
危険運転傷害などの疑いで逮捕されたのは、伊勢原市の医師・杉本壮容疑者(25)です。
杉本容疑者は先月18日午後1時45分ごろ、伊勢原市三ノ宮の市道で車を運転中、厚木市の男性会社員(45)が運転するオートバイに幅寄せしたうえ衝突、
転倒させて男性に重傷を負わせ、そのまま逃走した疑いがもたれています。杉本容疑者は当時、医師として伊勢原市内の病院に勤務していたということです。
調べに対し、杉本容疑者は「オートバイを追い越したことは間違いない。後でぶつかったことを知り、逃げたつもりはありません」と容疑を否認しています。(21日15:14)
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180421-00000039-jnn-soci
自動車という凶器で幅寄せ&あおり運転という凶悪犯罪で加害した凶悪犯罪者 #杉本壮 は死刑になるべきだ。
こういった凶悪な殺人未遂罪的行為には日本の法定刑としても死刑が適用される可能性も実はある。殺人未遂罪には法定刑で死刑も含まれている。
こんばんわ。
IPアドレスの枯渇が言われ始めたのっていつ頃でしたっけ?
IPv4は32ビットだから40億個しかなくて世界の人口より少ないとか、
コンピューターは一人一台どころか一人が複数のデバイスを持つようになるとか、
それはそれで説得力がある。
でも私は当時から「IPv4だってまだ使えるだろ」って考えでした。
会社に1つあればプロキシ使って社員みんなでネット使えるわけですよ。
IPv4の32ビットに、ポートの16ビットを加えれば実質48ビット、256兆個のデバイスが使える。
というかずっと使われてきて今も人々の役に立っている工夫があるわけ。
なのに明日にでも恐怖の大王が降ってくる的な不安をあおる記事が幅を利かせる。
予算取りとかそういう思惑はわかるけど、見苦しい時代だったね。
まあIPv6が高機能なのは当然だが、どうやって移行するんだよ?
通信の根幹にかかわるプロトコルを変えるなんてありえないでしょ。
WindowsもMacもルーターもキャリアも粛々とIPv6対応進んでるけど、壮大な無駄事業に終わるよ。
フレッツなんてすごい投資してるよね。
こりゃ本気だ。
でも無理だから。
かつてのフレームリレーみたいな落としどころになるんじゃない?
「実は下のほうではIPv6で動いてますよ(ただしブラウザはIPv4で動いてますから)」とか。
「せーの」じゃなくて徐々に移行するって説明がされていたね。
IPv4の海の中にIPv6の島ができてだんだん大きくなっていくイメージ。
あれはまやかし。
海の世界と陸の世界が分断されて、利用者は海に住むか陸に住むかを選ばなきゃならない。
今日見たニュース、ネットショップ、SNS、どれかIPv6だった?
無いでしょ?
1日だっていやでしょ。一日分の売り上げを失う。
1時間なら?
1秒なら?
1秒ならいい?
つまり「せーの」になる。
今や政治にも金融にも小売りにも物流にも、個人も企業も行政も、
IPv6が言われ始めたころとは比べ物にならないぐらいネット依存しちゃってるから、
「せーの」以外ありえなくなってるよ。
原油価格が上がれば採掘コストの高い石油も掘れるというのが一つの理由。
IPv4も工夫すればまだまだ使えるわけで、
1000㎏です。
そして鉄の塊でとっても固いです。
1000㎏の鉄の塊で、歩行者や自転車にぶつかったら相手は死んでしまいます。
人は歩いていてよろけないですか?
自分の足であるくことなく、自分の足で歩いている人たちに有害な排気ガスを浴びせ、吸わせて楽をさせてもらっています。
私たちは1000㎏の鉄の塊を運転していますがえらくはありません。
私たちは楽をさせてもらっている代わりに、教育を受けて大きな責任をあずかっています。
人のすれすれを走っては危険です、一時停止ではとまらないと危険です。
信号のない横断歩道は歩行者が優先です、妨害してはいけません、鼻先を横断歩道の上に乗せるまえに歩行者が見えたら、載せないようにしましょう。
奪った命は帰ってきません。
あなたの過信した運転技術で人すれすれに追い抜いたり、驚かせたり、
正しくは、
正しくは、
正しくは、
信号で止まったときに目の前まですり抜けしてきた「自転車や原付」は追い抜いてはいけません。
交差点内を抜けて車線内での走行が安定してから、そこでようやく抜きます。我慢しましょう。本当に危険です。
私たちは車に乗って、石油を消費し、排気ガスという有害物質をまき散らして、だれよりも楽をさせてもらっています。
長時間の運転で疲れたり、眠くなったり、トイレに行きたかったり、携帯いじりたかったり、すると思います。
中学生とかならともかく、読めばわかるだろ。
正直ちょっとあおり気味に書いたけれど、人数多くて複雑に事が運んでいるけれど、話はわかるだろ。
面白くない、という意見ならわかる。だが、難しくてわからない、は、ちょっとそれで他の本とか説明書とか契約書とか読めるの? と思ってしまう。
難しいのかもしれないけど、難しいなりにどこを把握しておけば話についていけるか、「漫画のルール」みたいなのあるでしょう。何年漫画読んでるんだよ、と思う。
普段すらすら読める「中身がない」と言われる漫画をそれはそれで批判するくせに、ハンターハンターみたいなのが出てきたら難しい、とか我が儘姫かよ。
違反じゃなかったり、違反かもしれないけど、危険だったり、イラッとさせられるので、やめてほしいこと。書いてみたらけっこうあった。動きが怪しい車には近づかないのが一番です。今日も安全運転でいきましょう。
あおりハンドル。左折するとき、いったん右にハンドルを切ってから左に曲がっていくやつ。先日はてブに上がっているのを見かけたけど、「あおりハンドル」という名前がついているのは知らなかった。軽でもやってる人がいる。
ウインカーを出さない。または、曲がり始めてからウインカーを出す。聞くところによると、ウインカーを出すのは恥ずかしい事という地域があるらしい。
夕方、暗くなってきてるのにライトを点けない車。ヘッドライトは自分の視界を確保するためだけにつけるんじゃないんやで。目が良いアピールはやめてほしい。
夜の信号待ちのとき、ライトだけでなくスモールまで全部消して真っ暗にして気配を消す車。電気がもったいないという話を聞いたことがある。ライトは消すのがマナーという人もいるようだが、大抵の場合は消さないほうが安全だと思う。
晴れている夜なのにリアフォグランプをつけている車。これはもったいなくないのか。濃霧の時に遠くからでも見つけてもらうためのランプなので、後ろにつくとかなりまぶしい。
夜、すれ違いざまに、すれ違う手前の数メートルでハイビームに切り替える車。ハイビームを積極的に使うのは良いことだけど、地味にイラッとくる。
工事現場の片側通行の信号が赤なのに無視して突っ込んできたせいで、途中ですれ違えず、ついに両方から車が入ってきてしまって下がることもできず大渋滞を引き起こす車。死んでほしい。
車が少ないからといってセンターラインをまたいで走り、対向車が来た時だけ自分の車線に戻る車。通り過ぎるとまたセンターラインをまたぐ。センターラインを超えている時点で違反だけど、本人は安全なつもりなんだろうか。
制限速度40kmの道を、時速30kmとか35kmくらいでずーっと走っている車。違反じゃないが、追い越せる場所ばかりではないし、朝は無理に追い越していく車もあるので、ゆっくりだから安全とは言い切れない。
峠道でスピードが出せず、後ろに行列ができているのに譲らずに頑張っている車。スピードを上げろとは言わない。特に下りは危険。さっさと待避所に寄せるなどして譲って肩の荷を軽くしてほしい。
前方に赤信号が見えたら、はるか手前からノロノロ運転になり、青になるまでそのままゆっくり走り、青になったら加速する車。後ろについているとイラッとくる。ブレーキを踏まずに信号を通過してるわけだが、ブレーキパッドが減るのがもったいないのだろうか。
同様に赤信号のとき、停止線や前走車のずっと手前で止まり、50cmくらいずつ、スーカックン、スーカックン、と、ちょっと進んでは急ブレーキ、ちょっと進んでは急ブレーキ、を繰り返しながら間隔を詰めていく車。意味がわからない。
感応式の信号なのに、停止線から1台分以上の距離を空けて止まる車。反対側から車が来て反応するまで、赤信号のまま延々と待っていたのだろうか。
ちょっと昔のことだけど、前を走っていた車が、青信号なのに減速しながら信号に近づき、停止線で止まった瞬間に信号が黄色になったことがある。黄色なのでクラクションをならすわけにも行かず、そのまま信号が変わるのを待ったことがある。あれは何だったんだろうか。
何度も蒸し返される慰安婦問題、執拗な韓国の市民団体、無能に見える韓国政府。どうしようもない韓国人たちという風な報道が連日なされているが、本当に韓国の人々はこうまで醜いものなのか。
分断統治という手法がある。支配する側が支配される側の人々の間の対立をあおり、結束できぬようにし、支配者への挑戦を未然に防ごうとするもの。陰湿な話である。起源は古代ローマ帝国にさかのぼる。
アメリカ人ジョージ・フリードマンが「100年予測」の中でこう書いている。示唆に富んだ記述なので引用する。
・“世界中の海洋を支配するという、前例のない偉業を達成したアメリカは、当然ながらその支配を維持したいと考えた。これを最も簡単に行う方法は、他国に海軍を構築させないことだ。つまり海軍を構築する動機や資源を持たせなければよい。“
・“仮想敵国を地上戦を主体とした紛争に釘付けにして、陸軍の兵力や戦車で軍事予算を吸い上げ、海軍に投入できる予算をほとんど残させない。“
・“地域覇権国になりそうな国を手一杯にさせておくために、いくつもの同盟体制を絶えず組み替えた。“
・“アメリカは強国が出現しそうな地域の安定を乱そうとした。アメリカが目指したのは地域を安定させることではなく、不安定に陥れることだったのだ。“
・“韓国はそれ自体でも侮れない強国だが、その真の重要性は、韓国がアメリカにとって強大化する日本への対抗勢力であり、アメリカが日本海で勢力を誇示するための拠点だということにある。“
日韓対立が長期化して一番得をするのは誰なのか?この問題の背後にいて対立をあおり、焚きつけている者はいないのか?この問いは発し続ける価値がある。
単純な陰謀論に与したいとは思わないが、本当の悪人は意外と善人面・友人面をした連中のなかにいるのかもしれない。
要するに、慰安婦問題・日韓対立・北朝鮮の核の脅威という問題に対処する必要に迫られる人々にとって、アメリカ合衆国は悪の帝国のようなものである。
上記のことから、近い将来の出来事について確度高く予測できることは次のとおり。
・米朝衝突はない。危機感が高まっても、実際の衝突、核戦争のシナリオはそこにはない。
・日韓対立はなくならない。領土問題、歴史問題は、名を変え品を変えて対立を再燃させ続ける。双方の国のリーダーたちがどんなに努力しても、完全解決はなされない。領土問題、歴史問題は、ひどいいいがかりとしか思えなくとも、現状のアメリカが海洋覇権を維持しようとし続ける限り、消えることはない。現状を理解し、上手に付き合っていくより他ない。
というのを検証してみようかと思ったのだけれど、それに際して面倒くさい前提をいくつか踏まえないといけない。
鉄道ファンの面倒くさいところとして、「鉄道の旅である以上持っている切符で乗れるところは鉄道に乗らなければ」というのがある。
その伝で言うと、函館青森間は青春18きっぷだけでは乗れないのだけど、2300円のオプション券を追加購入して、道南いさりび鉄道五稜郭〜木古内間と、北海道新幹線木古内〜奥津軽いまべつ間を乗ることができる。奥津軽いまべつ駅に隣接するJR津軽線の津軽二股駅から再び青春18きっぷの旅を再開することになる。
ただ、問題は道南いさりび鉄道もJR津軽線も著しく運転本数が少ない上に、どちらも北海道新幹線との乗り継ぎなんか全く考慮していないダイヤとなっていることで、結果函館青森間の移動に6時間7時間は平気でかかってしまう。実にアホくさい。これに対して、津軽海峡を結ぶフェリーは所要時間4時間弱、津軽海峡フェリーが1日8便で2220円から、青函フェリーも1日8便で1600円から。これなら鉄道ファンでもフェリーを選んじゃうよね。
JR北海道の経営難はつとに知られたところだけど、9年前とくらべても青春18きっぷで乗れる普通列車が経営難のあおりを受けてかなり減った。減っただけならいいんだが、JR北海道のダイヤ編成は、伝統的に普通列車から普通列車への乗り換えを全く考慮しない。乗り継ぐべき列車が前の列車の到着の直前、3分4分前に発車してることはザラにある。「普通同士の乗り継ぎなんて認めん、何が何でも特急料金払って特急に乗れ」と言わんばかりのダイヤを組む。まともな客はこんなことで腹を立てないだろうし、長距離を乗る客には安くて便利な切符は別にあるのだけど、18きっぷの利用者にはそういうことになっている。
とりあえず、今回は特急使わなくても鹿児島まで余裕で行けるのだけれど、ムーンライトながらを取れないときとかはこっちで時間短縮するしかないかも。
というわけで、旅程を考えてみた。
知床斜里 0728 - 0949 北見(4724D→4656D)
【旭川発1347の滝川行普通に3分だけ間に合わず2時間半足止め。こういうことするから北は嫌い】
岩見沢 1805 - 1843 札幌(区間快速いしかりライナー)
【札幌発1843の小樽行快速エアポートに連絡できれば1日目のうちに長万部まで行ける。札幌圏は混んでるから接続できないのはわかるけど悔しい】
札幌 2028 - 2114 小樽(区間快速いしかりライナー)
【この辺は時間と列車に余裕があるので札幌で止まらず小樽まで行ってもいい。オフ会なら札幌かなと】
【もう一本遅い列車もあるので、札幌なり小樽なりで時間が必要であればそちらでも可】
【これもあと10分くらい早く着くとギリギリ12時出港のフェリーに間に合うかもなんだが……。まあ函館で昼飯食おう】
【ほぼ同時刻にもっと安い青函フェリーも出るのだけど、次の列車への乗り継ぎを考えるとこちらを選択】
【この列車に乗るために青森ではなく新青森へ向かって、かつフェリーも早い津軽海峡フェリーを選択する】
【オフ会】
【オフ会】
辻元清美が誤報だと反論しているけれど、党の会議で「飲み会自粛令」が出されたことは事実だよね?
(太字引用者)
まず、「自民党議員との夜の飲食を見合わせる方針」を決めた、という事実はありません。
そして、報じられた発言や提案をしたのは私ではなく山内康一議員です。
そして山内議員の提案の意図は、いまは野党がバラバラの状態。立憲民主党の会議のなかで、「まずは野党同志が食事をしたり親睦を深め、コンセンサスをとってほしい。自民と懇親するのは、どう考えているのか、ある程度まとまった後の話し合いの先にしてもらいたい」という主旨でした。
もっともな意見なので、私も賛成しました。野党と先に飲んで、だけですので、「辻元が『自民と飲み会自粛令』」という報道は事実ではありません。
「野党と先に飲んで」と要請することは、とりもなおさず当面は自民党との飲み会を自粛せよという意味になる。
もちろん、これは立憲民主党が正式決定した方針ではない。それに自粛するにしても、最初の短期間ですむことだから支障はないと思う。この程度の束縛を「自粛令」という強烈な言葉で表現してよいかどうかは、たしかに疑問符が付く。
ところで、党内会議では山内康一が「野党と先に飲んで」と提案して、辻元はそれに賛成しただけなのだという。
ここで重要なのは、最初に提案したのが山内だったということではなく、辻元が党内では国対委員長という偉い立場にあったことの方だろう。
山内がこの提案をして、辻元がそれに賛成の発言をしたとき、その場にいた議員たちはそれを辻元の"指示"と捉えるはずだ。党幹部である辻元の意向に従って、ひとまず野党同志で数回の飲み会をやるまでの期間、自民党関係者との飲食を自粛せねばならないと考えるだろう。
この点を踏まえると、やはり辻元が「野党と先に飲んで」という指示を出したことになる。そしてこれは、自民とは先に飲むなという自粛要請だと言わざるをえない。
『飲むなら野党同士で! 立憲民主党が異例の「自民党との飲み会自粛令」』
http://www.sankei.com/smp/politics/news/171102/plt1711020047-s1.html
本文はやや控えめな筆致になって、『自民党議員との「飲み会自粛令」ともとれる異例のお触れ』という表現に留めている。
これは論評として当然許される範囲だろう。人がいつ誰と飲食をするか、本来個人の自由なのだから、それを束縛しようとする提案に皮肉をこめて「自粛令」と呼ぶことは、そこまでおかしな論評ではない。
国対幹部が各委員会の理事らに「党が費用を出すのでまずは野党の理事同士で交流を深めよう。自民党とは野党の結束が固まった後にやるべきだ」と呼びかけた。
従って、誤報ではない。
産経新聞に対して、誤解を招くタイトルを付けるな、皮肉まじりの論評をするな、という批判は可能だろう。
しかし、産経新聞を「完全な誤報」などと非難することはできない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201711/CK2017110302000134.html
辻元清美の名前をあげて、その辻元が「飲み会禁止令」を出したと報道したメディアは、東京新聞である。
はてなブックマークでは、あたかも産経新聞こそ悪者だと言わんばかりの論調だが、産経新聞は辻元を名指ししていないことに注意するべし。
立憲民主党の辻元清美国対委員長は二日の党会合で、国会の委員会活動を巡り、自民党の理事から夜の飲食の誘いがあっても断るよう指示した。野党第一党として、自民党への対決姿勢を強める狙いがあるとみられる。
理事は委員会の審議日程などを調整する責任者で、与野党の第一党の理事が「筆頭」として折衝の中心になる。立憲民主関係者によると「飲み会禁止令」は懇親の場を通じ、自民に取り込まれることを防ぐためとしている。
これは「飲み会禁止令」が永続的なものであると誤解させる報道だ。この記事では、「飲み会禁止令」があくまで一時的なものであることは読み取れない。
しかしながら、辻元が議員たちに、「自民党の理事から夜の飲食の誘いがあっても断るよう指示」したということ自体は、事実なのだろう。その理由は私が上述したとおりだ。
ゆえに、これを「完全な誤報」とまで言えるかどうか微妙なところ。
これは言うまでもないことだが、誤報、フェイクニュースを許してはいけない。
そのためには、どの新聞社のどの記事に誤りがあったかを明確にするべきだ。そうでないと、辻元が誤報のせいでデマ被害を受けたという話も、これまた事実かどうか検証することができない。
本件で「飲み会自粛令」という表現を用いた報道は、おそらく産経新聞だけである。東京新聞は「飲み会禁止令」となっている。ゆえに辻元が今回投稿したブログ記事『自民と飲み会自粛令の謎』は、産経新聞の方を批判しているかのように思われる。
だが、辻元は産経新聞が悪いと名指ししていない。辻元側の主張によると、「一部メディア」が「完全な誤報」をしたということらしいが、このような当てこすりでマスコミ批判をしたり、自分はマスコミに叩かれた被害者だとアピールして同情を引こうとする態度に、私は憤りを感じている。これは第三者による比較検証を不可能にするものであって、政治家にふさわしい態度ではない。もし産経新聞に何か問題があったり、産経新聞が誤報を流したと言いたいのであれば、辻元ははっきりとその社名とその該当記事を示したうえで抗議するべきだ。
はてなのリベラル、はてサたちは、揃いもそろって辻元を甘やかしすぎているし、産経新聞を憎みすぎたせいで目が曇っている。すでに述べたとおり、東京新聞も似たような表現で「飲み会禁止令」と報道をしたことには留意しておきたい。はてなブックマークでは右翼が悪い、すなわち産経が悪いというブコメが多かったけれども、これは産経一社の報道ではない。
そして重要なことなので繰り返しになるが、本件では産経新聞が誤報をしたわけではない。むしろ産経新聞に誤報のレッテルを貼ることの方がデマである。今回、辻元はこのデマを煽る側にいるのではないか。
安倍首相は自身が朝日新聞にバッシングされている被害者だとアピールし、その手法によって朝日新聞に不信感をもつ者たちからの同情を集めている。辻元が今回やっていることは、朝日を産経にそっくり入れ替えたようなものである。辻元がデマの被害者だとアピールすれば、産経新聞を快く思わない者たちの同情を引くことは容易なのだ。
無論、辻元がデマ被害を訴えるのは自由であるし、デマはどんどん撲滅するべきだと思う。
しかし、「一部メディア」による「完全な誤報」があったなどという検証不可能な主張をするべきではない。あいまいな言い方でそれとなく産経新聞への敵意をあおりたて、自身をかわいそうな被害者に位置づけるとすれば、それは安倍首相と同じ姑息なやり口だ。我々はこのような大衆煽動の政治家を許してはならない。
ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!
アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン!
イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。
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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。
んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。
これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。
ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。
劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。
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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。
当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。
あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!
それでは、行ってみよー!
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■全体として
先入観が無かったといえばウソになるわけで。
幻想芸術集団という大迎なプレフィックス。
おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。
豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。
中央には男装の麗人。
「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。
それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。
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これが。
開始10分で背筋を伸ばして、
脳を総動員して、
つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。
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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンス/スリラーになってる。
そりゃそうだよな。
単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。
幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。
あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。
(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。
あれも超現実はデュラハン(首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)
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そして、今さらながら。
自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。
右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。
これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。
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この舞台にしても。
ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラが嫌悪感をまる出しにしていたり。
カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアとペトラがクスクス笑っていたり。
ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマがアラベスクをキメていたり。
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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。
これが脳にすごい負担がかかる。
決して不快ではない負担が。
これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。
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作劇について、もうちょっと書くと。
衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。
実際の登場人物はというと、全員が第三身分。
それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層の知識人というのがニクい。
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そしてデカダンス。
スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス。
なにせ純愛がまったく出てこない。
娼館。
仮面夫婦。
父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。
例外はアルマとカスパルの気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。
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さらに設定考証がすげぇ。
神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。
おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。
唯一、気になったのは
「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」
ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。
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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。
具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。
当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、
「じい(侍医)」とか、
「せんていこう(選帝侯)」とか、
会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。
かと言ってなぁ。
そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。
時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。
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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。
ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベルが普通なのかな?
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あと、要求水準の高い批判をすると。
“階級社会の不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。
21世紀の今から見て付け足した感じ。
フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。
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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?
それを言うのはヤボというものか。
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ま、ともかく。
全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。
見て損はなかった。
ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)
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以下は、キャストと演出について
※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストのビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。
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■男優3人
劇団と演目を全体として俯瞰すれば。
耽美で退廃的なテイスト。
きらびやかな衣装と意匠。
おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。
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自分にウソはつけない。正直に言う。
観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。
全員が客演。
おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。
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エーヴェルス先生の狂気、
フランツの怯懦と勇気、
ブリンケン伯爵の俗物さ。
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多分それは、つまりこういうことだろう。
女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。
あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。
これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。
ある意味、三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。
こればっかりは、しょうがない。
こういう観客もいるということで、ひとつ。
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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)
いやしかし、悪役ってオイシイよな。
自分的には今回の演目でこの人がNo.1。
最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。
途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。
宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。
理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。
唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。
そのせいでカスパルとの対比が弱い。
しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。
最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。
これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。
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■谷英樹(フランツ)
普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。
ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。
できますって絶対。実際できてたし。
高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまって、ヨーロッパのダメダメ青年を完全に演じきっていた。
迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。
というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション。
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■杉山洋介(ブリンケン伯爵)
たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。
宮廷の権謀術数、
複雑な典礼プロトコルの知悉、
家門の切り盛り。
そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。
涙を禁じえません。
そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。
いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。
ともかく、そんな感じがした。
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ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。
「カスパル、フローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィア、ペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」
アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。
よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。
逆に言えば。
ストーリーのスケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。
もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?
それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。
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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。
ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?
会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?
状況の説明が足りないと感じたところがあったか?
少なくとも、俺にとっては無かった。
これ全部、彼女たちの仕事であって。
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こうも言える。
「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。
しかも、それだけじゃない。
「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。
専属キャストがスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。
特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー。
次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。
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■マリコ(伯爵夫人クロリス)
夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。
でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。
っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。
オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。
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■中村ナツ子(ロゼマリー)
加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。
と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。
美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラー/パニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。
(フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)
その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。
シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。
アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。
彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。
(彼女の第一印象については、
https://anond.hatelabo.jp/20170925212923
の中村ナツ子の項を参照のこと)
というあたりで。
最後に。
あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。
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■麻生ウラ(アルマ)
うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。
えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。
さて。
最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。
ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置。
キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルとダンスを買われての登板か。
(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)
休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。
それにしても。
とんでもなく整ったマスク。
スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。
世を忍ぶ仮の姿はバンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。
ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。
(この6行、後でカット)
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■乃々雅ゆう(フローラ)
アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいのライン。
なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。
実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。
その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。
立ち上げからのメンバーかと思った。
そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。
宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。
なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。
“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。
娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。
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■朝霞ルイ(カスパル)
どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。
ベテランの風格。
打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクなトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。
この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。
男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。
カスパルがどんな人物かというと。
ん。
待てよ……整理すると!
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1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、
2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、
3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、
4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、
(それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)
5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。
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なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!
どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!
観劇前はフローラとカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公!
しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。
良かったっす。
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■a-m.Lully
あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、
全者全様にオイシイ役ばかり。
調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。
この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。
と、同時に。
「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?
というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」
と思ったのだが。
脚本、キャスト、演出のケミストリー(化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。
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■大道具・セット
背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。
物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。
これ、大英断だと思う。
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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。
自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。
その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリとリソース(金と時間と手間)をかける。
少なくとも自分はそう思った。
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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。
ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。
回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。
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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。
ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッション・インポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。
(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)
実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。
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と、同時に。
こうも思った。
「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。
MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。
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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて
・会場の音響が悪すぎ!
卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。
せっかく古典派の交響曲でストイックなまでにかためた選曲が台無し。
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・キャパ、狭すぎ!
ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。
大丈夫。大丈夫だって。
連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。
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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。
カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った
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・プログラムの誤植。
コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。
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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。
理由を調べようと思ったけど、まーいーか。
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・キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。
最終日の最終回、疲労のピーク。
ステージハイっていったって、限度があるわね。
その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り
挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。
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……んー、こんな感じか。
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ともかく、まとめとして言うならば。
幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。
(この日記は、「副業で風俗レポを連載していたのだが、」https://anond.hatelabo.jp/20171023190844を「俺が編集者ならこう書き換える」という内容に無断で編集したものです。)
お久しぶり~。とにかく更新が滞りがちなこの連載。今回はちょっと趣向を変えて、生まれて初めてアジアンエステに行った日のことを書くぞ。もう六年半も前の話だ。僕のドスケベオイルマッサージ道はこの日から始まったのだ!
某月某日、夜。駅前の商店街を歩いていると、妖しく点滅する立て看板が目に入った。
インターホンを鳴らすと、異様に背の低い白髪の老婆が出てきた。待合室に通され、メニューを渡された。メニュー表には複数のコースが書かれていたが、婆さんは大きな目をさらに大きくして90分一万円のコースをゴリ押ししてきた。僕は気圧されて、よくわからないまま一万円を払った。
部屋に案内されて、ベッドに腰かけていると、小柄な女の子が入ってきた。名前はナナちゃん。第一印象はツンとして見えるが、笑うと一気に表情がやわらぐ。かわいい! 大きな目に長いまつげ。ピンク色のぽってりした唇が印象的。髪は長めで、えり足がスッキリとまとめられている。あらわになったうなじがセクシー。しかし、何より目を引くのはオッパイ。かなりでかい! 上着がパンパンに膨れあがってる。そして、むき出しになった太もも。僕が太ももフェチになったのは、この日がきっかけかも。ミニスカートからのびる二本の素足。た、たまらん....。
ナナ「初めてですか?」
僕 「はい」
僕 「あ、はい」
ナナ「じゃあ、脱いで待ってて」
ナナちゃんが部屋を出ていく。言われるままに服を脱ぐ僕。上半身裸になったところで、ナナちゃんがバスタオルを持って戻ってくる。いたずらっぽい笑みを浮かべながら、僕のズボンのベルトを引っ張る。脱ぐように促しているのだ。恥ずかしながら、僕はすでにビンビン。ナナちゃんがそれを見て、キャッと笑う。腰に白いバスタオルが巻かれると、腹部がふくれあがり、その形状はまるで雪山。
一緒にシャワールームへ。ナナちゃんが全身をやさしく洗ってくれる。「後ろ向いて」「はい、前」「もう一回後ろ」ころころと向きを変える僕。後ろ向きになると、ナナちゃんの手首が僕の足のつけねを通って、さわ~、と尻の穴を通過。最高だ...。タオルで体を拭いてもらい、部屋に戻る。紙パンツを渡されたが、明らかに小さい。無理して履いてみたが、思いっきりハミ出てしまう。ナナちゃんがそれを見てウフフと笑う。
ナナ「・・・やっぱり、あおむけでいいよ。うつぶせ、痛そうだから」
うつぶせだと、いきり立ったモノが圧迫されて痛いと判断されたらしい(笑)それで急遽、あおむけの態勢から始めることに。ナナちゃんが僕のひざの上にまたがると、太ももの感触がじかに伝わる。う~ん、たまらん!
まずは首筋のマッサージ。ナナちゃんが前かがみになると、はだけた胸もとから谷間が見える。膝を動かすたびに、スカートの中もちらり。これってわざと!? そして、ここから先は怒濤の展開。まだ序盤なのに、ナナちゃんが僕の全身にオイルを塗り始めた! 本来はうつぶせでじっくりと肩や腰をもんでから、ようやくあおむけになり、オイルが登場するのは後半なのだ。しかし、ナナちゃんは通常のセオリーをすっ飛ばして、大暴走。おそらく僕の興奮が伝わり、一気にスパークしたのだ! 奇跡のフュージョン。国籍を越えた魂の交感。ナナちゃんの指先が、僕の体の上を縦横無尽に滑走。そのなめらかな滑りは、ロシアのフィギュアスケーター、ユリア・リプニツカヤ選手のようだ。僕はあっという間にフィニッシュ。開始からわずか30分。瞬殺だった...。
本来、こういったマッサージは焦らしてナンボ。ナナちゃんの施術はあまりにトリッキー過ぎた。でも僕は大満足! 最高のアジアンエステデビューであった。
🌑
これは、ある風俗系のサイトのために書いた原稿である。そのサイトが突然閉鎖してしまい、行き場所がなくなった。自分で言うのも何だが、本当に下らない。僕は二年近く、こんな文章ばかり書いていた。この記事は、新しい店を取材する時間が無かったので、苦しまぎれに昔話を書いたのだった。結果的にこの原稿は陽の目をみなかったわけだが、書きながら当時のことを色々と思い出した。
あの頃、実は僕はドン底の状態だった。親から継いだ会社を倒産させた後だったのだ。単なる地元の中小企業だったが、そこそこ歴史のある会社だった。古参幹部の裏切り、横領、大手の参入、理由を挙げればキリがないが、結局は僕が無能だったのだ。すべてを失った。恋人も仲間も、みんな去って行った。絵に描いたような転落人生だ。酒びたりの日々。毎日、目を覚ます頃にはすでに日が暮れかけていた。時計を見るのもつらかった。起きるとすぐに冷蔵庫を開けて、安い缶酎ハイをあおり、またベッドに戻る。酒が切れたらコンビニに行って、缶酎ハイとカップ麺を大量に買い込む。そんな生活が何ヵ月も続いていた。
いよいよ金が尽きてきたので、警備員のバイトを始めた。まわりは爺さんばかりだった。地元では警備員の仕事が高齢者の受け皿になっていた。爺さんたちと一緒に働いているうちに、まだ20代後半だった僕も、老後みたいな気分になっていた。
件のエステに行ったのは、そんな時期のことだった。前述の通り、僕は30分で果ててしまった。そのあとどうしたかというと、ずっと彼女とお喋りをしていた。彼女は色々な話をしてくれた。まだ来日して三年足らずで、日本語はジブリアニメで勉強していると言っていた。なぜか子供の頃の写真を持っていて、それを見せてくれた。山村の風景を背にして、薄汚れたシャツを着て立っている、仏頂面の少女が写っていた。それが彼女だった。話を聞いてみると、彼女は非常に貧しい家に生まれて、家族を支えるために、日本に出稼ぎに来ていたのだった。
僕も自分のことを話した。地元の中小企業の二代目社長。社員は26人。趣味はスキーとテニス、車はベンツを2台所有。どれも過去には本当のことだった。でもすべてを失っていた。僕は彼女に、会社経営の苦労や、幹部に対する不満を、現在進行形の悩みとして語った。彼女の前では社長でいたかった。悲しい見栄だ。話しているうちに、自然と涙が流れてきた。彼女がそっと抱き寄せてくれた。僕は彼女の胸に顔をうずめて泣いた。しばらくのあいだ泣き続けた。あのとき彼女はどんな気持ちだったのだろう。異国で、初対面の男が、いきなり泣きだしたのだ。理由もわからなかったはずだ。かなり戸惑ったにちがいない。
ナナちゃんと話した翌日から、僕は仕事で新しい現場に入った。美術館の警備スタッフだ。スタジオジブリのレイアウト展覧会だった。そこでマズイことが起きた。彼女が客として入場してきたのだ。どうやら彼女は一人で、オレンジのワンピースにスニーカーを履いて、髪はポニーテールにまとめていた。相変わらずちょっとツンとしていて、喋らなければどこからみても普通の若い女性だった。僕はあわてて顔を伏せた。見られてはいけない。彼女の中ではまだ僕は社長なのだ。警備服を着ているはずがないのだ。彼女は食い入るように展示物を見ていた。僕は帽子を限界まで目深に被り、ばれないようにした。
午後になって、今度は外の駐車場ですれ違いそうになり、あわててトラックの背後に隠れた。警備員なのに、僕の挙動は完全に泥棒だった。彼女は僕の前を通り過ぎて、その先の角を右に曲がっていった。彼女は僕の視界から消えた。
数日後に、地面が揺れた。これまでにないぐらい、大きく揺れた。巨大な津波が来て、あらゆるものを破壊した。そう遠くない場所で、原子力発電所が爆発した。日常が奪われ、何日も、何週間も、不安な状態が続いた。
僕はやることもなく、ふと思い立って再びあの店に行ってみた。当然のように閉まっていた。インターホンを鳴らすと、ゆっくりドアが開いた。中からあの大きな目の老婆が顔を出して、「やってませんよ」と言った。
僕 「いつごろ再開しますか?」
老婆「もうやらないよ。おしまい」
僕 「・・・」
老婆「みんな中国に帰ったよ」
僕 「ナナちゃんは?」
老婆「ナナも帰った。モモも帰った。サクラもユキもみんな帰った。日本は危ないから」
当たり前だが、ナナちゃんとはそれっきりだ。僕はほどなく上京して、小さな広告プロダクションに就職した。その後、仕事で知り合った風俗関係者に請われ、メンズエステの体験レポを書くようになった。
最初のうちは、アジアンエステを取材する度に彼女のことを思い出したものだが、最近はすっかり忘れてしまっていた。女性の胸に顔をうずめて泣くなんて、あの夜が最初で最後だと思う。
諸般の事情でサイトが閉鎖されてしまった。原稿が一本無駄になってしまったので、はてな匿名ダイアリーに放流する。
🌑
お久しぶり~。とにかく更新が滞りがちなこの連載。今回はちょっと趣向を変えて、生まれて初めてアジアンエステに行った日のことを書くぞ。もう六年半も前の話だ。僕のドスケベオイルマッサージ道はこの日から始まったのだ!
某月某日、夜。駅前の商店街を歩いていると、妖しく点滅する立て看板が目に入った。
インターホンを鳴らすと、異様に背の低い老婆が出てきた。待合室に通され、メニューを渡される。メニュー表には複数のコースが書かれていたが、婆さんは90分一万円のコースをゴリ押ししてきた。僕は気圧されて、よくわからないまま一万円を払った。
部屋に案内されて、ベッドに腰かけていると、小柄な女の子が入ってきた。名前はナナちゃん。第一印象はツンとして見えるが、笑うと一気に表情がやわらぐ。かわいい! 大きな目に長いまつげ。ピンク色のぽってりした唇が印象的。髪は長くて、えり足がスッキリとまとめられている。あらわになったうなじがセクシー。しかし、何より目を引くのはオッパイ。かなりでかい! 上着がパンパンに膨れあがってる。そして、むき出しになった太もも。僕が太ももフェチになったのは、この日がきっかけかも。ミニスカートからのびる二本の素足。た、たまらん....。
ナナ「初めてですか?」
僕 「はい」
僕 「あ、はい」
ナナ「じゃあ、脱いで待ってて」
ナナちゃんが部屋を出ていく。言われるままに服を脱ぐ僕。上半身裸になったところで、ナナちゃんがバスタオルを持って戻ってくる。いたずらっぽい笑みを浮かべながら、僕のズボンのベルトを引っ張る。脱ぐように促しているのだ。恥ずかしながら、僕はすでにビンビン。ナナちゃんがそれを見て、キャッと笑う。腰に白いバスタオルが巻かれると、腹部がふくれあがり、その形状はまるで雪山。
一緒にシャワールームへ。ナナちゃんが全身をやさしく洗ってくれる。「後ろ向いて」「はい、前」「もう一回後ろ」ころころと向きを変える僕。後ろ向きになると、ナナちゃんの手首が僕の足のつけねを通って、さわ~、と尻の穴を通過。最高だ...。タオルで体を拭いてもらい、部屋に戻る。紙パンツを渡されたが、明らかに小さい。無理して履いてみたが、思いっきりハミ出てしまう。ナナちゃんがそれを見てウフフと笑う。
僕 「あ、はい...」
うつぶせだと、いきり立ったモノが圧迫されて痛いと判断されたらしい(笑)それで急遽、あおむけの態勢から始めることに。ナナちゃんが僕のひざの上にまたがると、太ももの感触がじかに伝わる。う~ん、たまらん!
まずは首筋のマッサージ。ナナちゃんが前かがみになると、はだけた胸もとから谷間が見える。膝を動かすたびに、スカートの中もちらり。これってわざと!? そして、ここから先は怒濤の展開。まだ序盤なのに、ナナちゃんが僕の全身にオイルを塗り始めた! 本来はうつぶせでじっくりと肩や腰をもんでから、ようやくあおむけになり、オイルが登場するのは後半なのだ。しかし、ナナちゃんは通常のセオリーをすっ飛ばして、大暴走。おそらく僕の興奮が伝わり、一気にスパークしたのだ! 奇跡のフュージョン。国籍を越えた魂の交感。ナナちゃんの指先が、僕の体の上を縦横無尽に滑走。そのなめらかな滑りは、ロシアのフィギュアスケーター、ユリア・リプニツカヤ選手のようだ。僕はあっという間にフィニッシュ。開始からわずか30分。瞬殺だった...。
本来、こういったマッサージは焦らしてナンボ。ナナちゃんの施術はあまりにトリッキー過ぎた。でも僕は大満足! 最高のアジアンエステデビューであった。
🌑
自分で言うのも何だが、本当に下らない。僕は某風俗サイトで二年近くこんな文章ばかり書いていた。先の記事は、新しい店を取材する時間が無かったので、苦しまぎれに昔話を書いたのだった。結果的にこの原稿は陽の目をみなかったわけだが、書きながら当時のことを色々と思い出した。あの頃、実は僕はドン底の状態だった。親から継いだ会社を倒産させた後だったのだ。単なる地元の中小企業だったが、そこそこ歴史のある会社だった。古参幹部の裏切り、横領、大手の参入、理由を挙げればキリがないが、結局は僕が無能だったのだ。すべてを失った。恋人も仲間も、みんな去って行った。絵に描いたような転落人生だ。酒びたりの日々。毎日、目を覚ます頃にはすでに日が暮れかけていた。時計を見るのもつらかった。起きるとすぐに冷蔵庫を開けて、安い缶酎ハイをあおり、またベッドに戻る。酒が切れたらコンビニに行って、缶酎ハイとカップ麺を大量に買い込む。そんな生活が何ヵ月も続いていた。
いよいよ金が尽きてきたので、警備員のバイトを始めた。まわりは爺さんばかりだった。地元では警備員の仕事が高齢者の受け皿になっていた。爺さんたちと一緒に働いているうちに、まだ20代後半だった僕も、老後みたいな気分になっていた。
件のエステに行ったのは、そんな時期のことだった。前述の通り、僕は30分で果ててしまった。そのあとどうしたかというと、ずっと彼女とお喋りをしていた。彼女は色々な話をしてくれた。まだ来日して三年足らずで、日本語はジブリアニメで勉強していると言っていた。なぜか子供の頃の写真を持っていて、それを見せてくれた。山村の風景を背にして、薄汚れたシャツを着て立っている、仏頂面の少女が写っていた。それが彼女だった。話を聞いてみると、彼女は非常に貧しい家に生まれて、家族を支えるために、日本に出稼ぎに来ていたのだった。
僕も自分のことを話した。地元の中小企業の二代目社長。社員は26人。趣味はスキーとテニス、車はベンツを2台所有。どれも過去には本当のことだった。でもすべてを失っていた。僕は彼女に、会社経営の苦労や、幹部に対する不満を、現在進行形の悩みとして語った。彼女の前では社長でいたかった。悲しい見栄だ。話しているうちに、自然と涙が流れてきた。彼女がそっと抱き寄せてくれた。僕は彼女の胸に顔をうずめて泣いた。しばらくのあいだ泣き続けた。あのとき彼女はどんな気持ちだったのだろう。異国で、初対面の男が、いきなり泣きだしたのだ。理由もわからなかったはずだ。かなり戸惑ったにちがいない。
この話には後日談がある。翌日から僕は仕事で新しい現場に入った。美術館の警備スタッフだ。スタジオジブリのレイアウト展覧会だった。そこでマズイことが起きた。彼女が客として入場してきたのだ。どうやら彼女は一人だった。僕はあわてて顔を伏せた。見られてはいけない。彼女の中ではまだ僕は社長なのだ。警備服を着ているはずがないのだ。彼女は食い入るように展示物を見ていた。僕は帽子を限界まで目深に被り、ばれないようにした。午後になると、今度は外の駐車場ですれ違いそうになり、あわててトラックの背後に隠れた。警備員なのに、僕の挙動は完全に泥棒だった。
数日後に、地面が揺れた。これまでにないぐらい、大きく揺れた。巨大な津波が来て、あらゆるものを破壊した。そう遠くない場所で、原子力発電所が爆発した。日常が奪われ、何日も、何週間も、不安な状態が続いた。再び店に行ってみると、当然のように閉まっていた。インターホンを鳴らすと、ゆっくりドアが開いた。中から背の低い老婆が現れて「やってませんよ」と言った。
僕 「いつごろ再開しますか?」
老婆「もうやらないよ。おしまい」
僕 「・・・」
老婆「みんな中国に帰ったよ」
僕 「ナナちゃんは?」
老婆「ナナも帰った。モモも帰った。サクラもユキもみんな帰った。日本は危ないから」
当たり前だが、ナナちゃんとはそれっきりだ。僕はほどなく上京して、小さな広告プロダクションに就職した。その後、仕事で知り合った風俗関係者に請われ、メンズエステの体験レポを書くようになった。最初のうちは、アジアンエステを取材する度に彼女のことを思い出したものだが、最近はすっかり忘れてしまっていた。女性の胸に顔をうずめて泣くなんて、あの夜が最初で最後だと思う。ナナちゃん、元気だろうか。