はてなキーワード: 海運業とは
外航船員として数年働いてるんだけど、なんで皆ならんのかわからん。
商船大学に入るのはそこまで難しくないし、就職難易度もかなり低い。(機関士なら普通大学から中手企業行くくらいの努力で大手の日本郵船とか商船三井行けると思う)
乗船期間は半年から8か月がデフォでちょっと多いけど、その分休暇は3,4か月がデフォで、多いときは5か月とかもらえるときもある。
最近はまずないけど、乗船期間めちゃくちゃ長くなる時は12か月とかある。それ以上は労働条約を理由に船止められたりするリスクが発生するから伸ばされない。
乗船中の給料は大体倍だから初任給で額面50万近く行く。休暇中も基本給は必ず出るから、寝てるだけで金が入ってくる。
俺のいる会社は人も少ない中小企業で、給料はもちろん大手よりは安いけど1年目とかの年収は600万余裕で超えたわ(乗船期間は長かったけど)
今年は海運ボーナスどこもいいから、1年目の子でも8か月ちょいの乗船で600万行くと思うよ。
年収もそうだけど、なにより衣食住がまずかからん。朝昼晩きちんと飯が出て、チーフコックにもよるけど美味しいもんが食べられる。
コンビニとかは気軽に行けないけど、ビールとタバコは免税で買えるし大量注文した個人のものを届けてくれるシステムもある。(基本クレーンで積み込むから10万円分とか買ったりする。)
最近はコロナで降りれんけど、海外に上陸するチャンスもそれなりにある。寄港している間だけだけど、決まった時間外出して飲んだり買い物したり観光したり。
俺も有名どころならサンフランシスコやサウサンプトン、ドバイとか行ったし、マイナーどころではグアテマラとか南アフリカのケープタウン行った。
3Kのイメージがあるかもしれんけど、航海士なら言うほど3Kじゃないし、機関士も下手な工場とかよりは危険度少ないと思う。
そういう危険な仕事はオフィサー(航海士、機関士)じゃなくて外国人クルーが基本的にやっているってのがある。
奴隷みたいに扱ってるとかじゃなくて、指示出しや安全管理、書類作業がオフィサーはメインになってるから、クルーが安全にやってくれるようになれば危険作業に手出さなくてもよくなる。
キツさで言ったら、港が連続で続いたり、俺は機関士だから機械にトラブルがあったらかなり残業することもあるけど、
大きなトラブルなんて古い船で3か月に1回あるかないかって感じ。多分、労働時間的にはホワイト企業に少しブラック混ぜたくらいの感じだと思う。
ただの貨物船なら1か月の残業時間なんて5時間ぐらい。その代わり土曜は出勤になるし、残業しても27時間以内ならタダ働きだけど。
英語ができないとかいう心配もあるかもしらんけど、機関士に限って言えば英語できなくてもほぼ大丈夫。できるようになるから。
航海士も英語苦手って人がいたけど、なんやかんやでできるようになってたよ。
つか、造船所下請けの入れ墨いれてる若い兄ちゃんとかがブロークンイングリッシュでフィリピン人とコミュニケーションとれるんだから、大学行けるレベルなら大丈夫だろと思う。
最悪になるかもしれないのはやっぱり人間関係かな。
外国人は別にいいんだけど、日本人との関係は結構面倒くさいかも。
個室とはいえ、24時間一緒の船で生活するわけで、古い慣習を持っている人も残ってるからつらい人には辛いと思う。
タンカー系の会社とか、大手の中のとある1社とかは酷いハラスメントをする船長・機関長がまぁまぁ残っているらしい。
永遠に飲み会してたり、殴ったり、人格否定したりと。知り合いも鬱になって2年くらいで辞めてた。
もちろん全員じゃなくて、ごく一部(会社内でも問題児扱いされているらしい)だからじきにいなくなることを期待している。
船長・機関長まで育てるコストが馬鹿にならないから、なかなか首にできないという噂。
あと、ビジネスマナーとか陸職経験するまでつかないから、関係ない会社に転職するのは苦労するかも。
外航船員も年数がたてば陸に上がって数年間務めて、また海に戻るの繰り返しするのよ。ただ28、30歳ぐらいになってようやく陸職するから
ただ、その分船員としてのスキルは上がるから、陸に上がってからは頼りにされるし、転職先でも歓迎されやすいらしい。(機関士の場合は特に)
出世の心配がもしかしたらあるかもしれないけど、大手の話で言えば子会社の社長や役員してたりするから、高望みしなければ十分じゃないかな。
結局優秀な人は別ルートで評価されて出世すると思う。ただ優秀だと船に戻されずに陸が長くなるらしいよ。
ここまでメリットだらけなのに、なんでみんな外航船員にならないのだろうか。
ちなみに今日は仕事が早朝4時間あっただけで、あとは全部休みだったから酒飲みながらこれを書いている。
意外に気になる人もいるみたいだから、色々答えてみる。
みんなが「ならない人間前提」の書き方に違和感 あと、この業種の、10年前・20年前の状況書いてないのは草
"乗船期間は半年から8か月がデフォで" まずこの時点で無理って人多いんじゃね?自分が平気だからって多くの他人も同じだと思うなって話
まず、タイトルでみんなって主語を大きく書いたことはごめんなさい。
この上の人はある程度詳しい人だと思うんだけど、多分、一般の人が思っている以上に外航船員って少ないんだよ。
商船大の話なんだけど、大体機関士になれるコースは30人くらいいて、そこから15人ぐらいしか外航機関船員にならないんだよね。
商船大は神戸大と東京海洋大学しかない(厳密には違うけど、外航船員と言えばこの2つ)から、1年で30人程度しかならないのよ。
そんで日本外航船員は航海士と合わせて3000人くらいしかいないから、いい仕事なんだし倍くらいには増えてもいいよなって思ってる。
知名度が低いだけで、もっと浸透すればそれくらいは絶対行くと思ってる。
10年前、20年前に比べれば、労働条約とかもしっかりしてるし、組合との取り決めもいい方向に向かってるんじゃないかな。
タワマンの最上階より揺れてそうで俺には耐えられないな
船員って実は船酔いする人多いよ。俺も救命艇ぐらいのサイズなら普通に酔うし。
外航船のサイズって200m余裕で超えるものが多いんだけど、そのサイズになると波の波長より長いからそんなに揺れない。
自動車船乗ってた時は冬場の太平洋で2日間揺れたくらいで、他はほとんど揺れなかった。
揺れてた時は機関長も、一部のフィリピン人もダウンしたから、軽い仕事だけになってた。
ネット接続はどうなの
船によってはクルーのプライベート用に契約してて、よく覚えてないけど1GB1000円とか6時間3000円とかで買えるから、それ買ってスマホで使ってたよ。
俺は寝る前とかにYoutubeの動画をオフラインに落として、仕事終わりに見てた。フィリピンクルーはビデオ通話よくしてたね。
ウチみたいな中小は船によりけりだけど、大手さんみたいなところはもしかしたら無制限無料開放してたりするかも。
それでもやっぱりまだ遅いだろうけど。
船のインターネットって10年遅れてるって言われてるから、もう少しすればもっと快適になるかもしれない。
港はよっぽど田舎じゃなければ、海外用SIMとかでネット使える。
コロナで自分の家から出られなくて気が狂いそうになってる人もいたのに、知らないおっさんと同部屋で8ヶ月航海とか常人には無理やろ。潰しも効かなそうだし。
同部屋ではないよ。個室があるから、航海中のアフター5は基本1人部屋でのんびりしてる。
シャワーとトイレも部屋についてるから別に部屋から出なくてもいいし。
半年で辞めた知り合いとかは内航船に転職してたね。内航船なら3か月乗船とか、1か月乗船、タグボートとかなら毎日帰れるらしい。
内航船も人手が足りないし、高齢化が始まってるから、30代過ぎの人でもチャンスはあるよ。
まだ若いけど大学行き直すのはちょっとって人なら2年の短大ぐらいは行っといたほうがいいかも。
大手の子会社とか、しっかり海運業界でネームバリューがある会社じゃないと当たり外れが大きいらしいから。
結婚は?
30はじめくらいで陸勤が5年ぐらいあるからそのうちに探して結婚ってのがデフォかな。
コストカットで人員減ってるめぅよ
景気の状況で採用の増減はあるけど、人員減ってるイメージはないなー
日本人は資格がないクルーとして配乗されることはほぼ0になったけど、資格持ちのオフィサーはあんまり変わってないよ。
育てるコストが尋常じゃないから、リストラされるって話も聞かないし。さすがに会社潰れたところとかは船員もリストラされたけど、
タバコねぇ。タバコデフォの業界ってあるけど、ちょっと、、、、。ま、基本的には、退屈だから敬遠されるんやろね
タバコは吸う人は吸うって感じかな。今は制御室とかも禁煙になって船でも喫煙者は肩身が狭くなったよ。
日本人の中だけで言えば、タバコ吸う人の方が少数派かも。フィリピン人は半分くらい吸ってる。
“マイナーどころではグアテマラとか南アフリカのケープタウン行った。”サウサンプトンと同じくらいのメジャーに感じる。港町基準だと違うのかも。
正直降りた町の名前とかそんな覚えてないけど、アメリカ、中南米、ヨーロッパ、中東は自動車船なら結構よく行って、タイミングよければ知らん町上陸できるよ。
どれだけ収入が高かれどブルーカラーに成り下がるくらいなら死んだほうがマシでしょ
機械のトラブルシューティングみたいな仕事だけじゃないし、エンジンルーム暑いし。
陸上がって数隻の船を担当することになれば、完全にホワイトカラーの仕事だけになっちゃうけどね。
日本人がやらないから東南アジアの若い子ばっかなんだってよ。まあ建設とかもそうなってるよね
これは少なくとも外航船員に限っては違うよ。漁船とかはそうなのかもしれないから海運業界全体で嘘かはわからないけど。
日本というか、世界の裕福な海運国に限って言えば、フィリピン人とかインド人、東ヨーロッパの人を使うのは安いからに限る。
今は外航船員が減りすぎて、有事のときとか外国人船員は拒否るだろうということで、国を挙げて増やそうとしてる。
追記2
"陸職"って言い回しは独特だ!無気力に生きてたり取り立てて目標もスキルもない若手にはいいのかもね。
確かにそういう若い子で、船に興味が少しでもあるなら外航船員と言わず商船大だけでも考えてほしい!
チョイ憧れたけどカナヅチなので無理。
カナヅチの度合いによる。
泳ぐってか5年に一度ある講習みたいなのでほぼ浮いてるだけだけど。
就職する段階で『普通に結婚して、土日は子供と遊んで過ごす』キャリアパスにキチンと見切りをつけるのが難しいのかも?
やっぱり子供ができてから海上に戻るのが辛くて陸上を希望する人とか、転職する人は知り合いでも多いね。
機関士の場合は、SI(Superintendent)っていう船舶管理の仕事を陸で経験するから、それ関連とか、船舶機器系の会社に転職することが多いよ。
辞めるのは会社としてはあまり喜ばしいことじゃないだろうけど、潰しはきく。
ポールグリーングラスの現代海賊映画『キャプテン・フィリップス』を観ちゃったので…。
ここ数年のニュースだと、ソマリア付近で海賊出て襲われたのはゼロなはず。
タンカー会社入るんだったら、少なからず覚悟はしないといけないけど、今海軍とかいっぱいいるから海賊被害はまだ安全だよ。
タンカーマンはかっこいいけど、上陸は難しいだろうし、危険海域入るし、暑いしあんまり憧れない。。。
人間関係もだけど、酒飲めないと辛そうだな。
うちの会社ではまだ酒強要してくる人にあったことないけど、上でも書いた通り、人によっては酒癖悪い人はまだ残ってる。
ただ、もちろん下戸な人もいるから、まったく飲めないってわけでもなければ問題ないかも。
多分、酒に関して言えば陸と同じぐらいの文化レベルなんじゃないかな。
俺は酒好きだけど、あんまり飲み会とかせず部屋でチビチビ飲みながらDVDとか見てる。
戦争になって真っ先に徴用船となり、なんの補償もなかった歴史を知らんのか
もちろん知ってるし、日本郵船博物館とか神戸の戦没者の展示も見にいったよ。
でも船が徴用される段階って、陸にいても海にいても大して変わらないんじゃないかな。
女性でもなれますか?ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ大学は行けるとしても採用してもらえますか?
もちろん、小さい船会社は女性を受け入れる土壌が整ってなくて、採用されないかもしれません。
そういう点では陸よりも不利益を被るかもしれません。うちの会社は女性が応募してきたことがないのでわかりませんが。
少なくとも大手に関して言えば女性は採用されています。ちょっと違いますが練習船であれば女性オフィサーも多いです。
多くの人が知りたいであろう「女でもなれるか、おっさんでもなれるか」の質問に答えてくれてなくてお察し。自分は年齢的に無理だろうけど若い人たちに新しい選択肢を与えてくれてありがとな。
返信遅くてごめんね。
おっさんには外航船員は厳しいと思う。俺が知ってる中で一番就職時高い年齢は26か27歳くらいだったよ。会社員辞めて大学に入りなおしてた
内航船員なら30代後半でも全然若手扱いらしいけど。
以前に興味は持ったものの、なり方とかよくわからなかったな
外航船員に限った話で言えば、
ってのが一番多いと思う。
商船高専からでもなれるけど、航海士の方がかなり狭き門だし、機関士でも大学生と違って優秀さが求められるかも。
まぁ会社によっては定員割れしたところもあるから、今は言うほど難しくないかな。
あと、今一般大学行ってる人でも、大手の日本郵船、商船三井、川崎汽船に限って言えば自社養成コースってのやってる。
ただかなり倍率高いらしくて、俺が聞いたことがあるのは東大京大、早慶、一橋。体育会系で賢い人たちばっかりだった。
“船長・機関長まで育てるコストが馬鹿にならないから、なかなか首にできないという噂。”結局後輩がいなくてダメになるパターンでは。
俺もそう思う。そういう人たちは日本人と乗せない(外国人には優しいけど、日本人には厳しいって人が多いから)、船に乗せないって対策をとってるところもあるって聞いた。
商船大学に入るのが難しくないのは受けようとする人が少ないからであって お前が言うようにみんなが外航船員になろうとしたら難しくなるやろ
テレビ東京で特番3回くらい組んでも、ドラマやっても大して倍率変わらんかったぞ。
船長まで行って引退後は東京湾か瀬戸内海でパイロットして悠々自適生活が理想だよな
俺は機関士だからそういうルートはないけど、船長からのパイロット(水先案内人)はやばいよね。
忙しさはわからないけど、聞く限りでは商船で船長やるよりかは楽らしいし。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、日本の軍拡論が話題になることが増えたが、実際にどういうオプションがあるか軍オタ一般人が脳内でシミュレーションをしてみた。
ウクライナは核を持たないから攻められた論があるが、現実的には日本の核武装はできない。現代の戦争では、ウクライナを見ればわかるが道義的に有利な方が国際社会の支援を受けられる。
核開発に着手した時点で国際社会に警戒されるわけで道義的な正当性を自ら落とす下策だと思われる。
また、軍事評論家がよく言っている話であるが各共有は自国が戦場になったときに敵の上で核を使う同意的なもので、ロシアや中国といった仮想敵に対する報復能力としての効果はない。
日本で核抑止力を持つなら、アメリカ•イギリスと言った核保有国と友好関係を持って核の傘に入るか、宇宙開発、原子力発電技術を維持発展させて潜在的な核保有能力があることを警戒させるかしかないと思われる。
そもそもなぜ原子力潜水艦がありがたがられるかといえば、動力源として原子炉を積むことから燃料補給の心配がほぼなく、食料や乗員のメンタルが持つ限り作戦行動を続けられるという点にある。
で、原子力潜水艦は大きく分けて2種類あって、普通の潜水艦の動力源として原子炉を積んで行動期間を伸ばした攻撃型原子力潜水艦と、行動期間の長さを武器に世界中のどこかの海に潜んでおいて、いざという時に核ミサイルで他国を攻撃することのできる戦略ミサイル原子力潜水艦があるのだが、このうち攻撃型原子力潜水艦なら保有する意義はあるかもしれない。
海の上を航空基地にできる空母。アメリカやイギリス、ロシア、フランス、中国が運用している正規空母は航空基地1つ分に近い戦力を運用できる。それに対して現在日本で空母化をすすめている護衛艦いずもは半分以下の規模であり、本格的に洋上航空戦力運用するには力不足である。
ならば日本も正規空母を作るべきか?否である。空母単独では潜水艦の攻撃から脆弱であるため、護衛の艦隊を持つ必要があるが、仮に正規空母をイギリスと同じ2隻保有するとすれば現在の海上自衛隊護衛艦の定数をさらに増やす or 現状の主な任務である対潜哨戒能力を落としてでも空母護衛任務に艦を割り当てる必要が出てくるので負担がデカすぎる。
ではどうするべきか?追加するべき艦種は多目的に使える強襲揚陸艦だ。これは航空戦力の運用能力は空母に敵わないが、兵員輸送能力を有しており、戦時以外でも災害派遣に役に立つ。検討する価値はあるだろう。
仮に軍拡で防衛予算をGDPの2%にすると約10兆円。高齢化による社会保障費の増大で財政が厳しい日本が更なる負担を負うのは非常に厳しい。しかも軍拡で使うお金は公共事業のように社会資本のストックにならない。これの負担を少しでも緩和する方法はないだろうか?
軍拡を正当化する根拠があるとすれば、兵器の国産化と輸出しかないと思われる。戦闘機開発に予算をつければ航空産業の振興になるし、護衛艦を増やせば造船業界への支援になる。また、友好国に兵器を輸出しておけば、有事の際に買い戻して戦力増強というオプションも取れる。
少子化が進む昨今、軍人になる若年層が増えるのは経済的にはマイナスでしかない。現状の自衛隊の人員構成はざっくり陸自15万人、海自5万人、空自5万人。これが仮にトータル5万人増えるとすると、大手メーカー1社分の雇用に相当する。
若年層の人材不足を緩和する方法があるならば、自衛隊に職業訓練機能を持たせることである。陸自なら大型車両や重機の免許、海自なら船員、空自ならパイロットに整備士。
偶然かもしれないが、これらの技能が役に立ちそうな運輸業界、建設業界、海運業界、コロナ前の航空業界は全て人材不足に苦しんでいた。ならば、任期満了除隊後に就職斡旋できるような仕組みが有ればお互いニーズが合うのではないだろうか?
知らないだけでこの辺の取り組みはすでにあるのかも知らないけど。
リベラルでも社会でも共産でも良いんだけれど政治的に海運を語るのは苦手じゃない?最近そう思うようになった。
どう考えても日本にとって海運は重要で、これを発展させたり保護しようみたいな考えになるのは日本に住んでいる者として突飛な発想じゃないわけで、じゃあその主張をやってみようとなった場合はどうしても右派的な主張の感じになっちゃうよね。
実際どうなのかは意見が分かれるところだろうけど、例えば中国が覇権志向に至っていると定義したとき「世界航路を中国が掌握してしまうのを阻止しよう」というような主張は左派であっても是認するよね。でもこれは右派で主流の主張だ。
「是々非々で良いんじゃないか」と言われてしまえばその通りなんだけど、じゃあお前らコレを持って右派の代表格である自民党と協調すんの?と聞きたくなる。おそらく党派性が強いやつは自民党とは協調できないって言う人も居るだろう。
党派性で日本の海運や経済を捨てても良いみたいな思考をしちゃうのは左派として良いんだろうか?って最近思うんだ。
日本の歴史的には左派と海運業界の労働者は親しい関係にあるけれど、実質的に海運業界を守ろうと声を上げているのは右派が多いって矛盾はどうにかならないのかな。
たぶんこのエントリも左派はリアクション出しにくくて右派は積極的にリアクションするだろうけれど、これがきっと左派と右派の支持層の厚みの差なんだろうなと思わざる得ない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山田商店(やまだしょうてん)とは、大阪市に本拠地を置く化学系商社。1856年に大阪市の南船場に山田権左ェ門が開いた山田商店を源流とし、以降今日に至るまで重工業・軍需産業を中心に日本のトップ企業として君臨し続けている。戦後の財閥解体後も生き延びており、現在は住友グループに属しているものの、その影響力は未だ健在である。なお、旧三菱グループの総帥岩崎弥太郎の親族も経営に参加しているため、両派閥間の関係は極めて良好とされている。
概要. 創業者であった山田権左衛門は大阪で米穀商を営む傍ら、南船場の豪商たちと共に鴻池善右衛門の蔵屋敷から近い場所に倉庫を借り受けて商品販売を始めた。これが山田商店の始まりであり、その後徐々に店舗を拡大していったことでも知られている。そして明治に入ると米相場への投機を行い巨万の財を成した。また一方では海運業にも進出し、近代における日本商船隊の設立に大きく寄与した。他にも銀行や保険事業への進出など金融面でも多大な功績を残したことから、大阪財界の重鎮と称せられるに至った。
しかし第一次世界大戦により好景気が訪れると、その影響を受けて急速に成長していった。この流れの中で山田商店もまた順調に業績を伸ばしていき、大戦終結時には日本を代表する大商社へと成長した。しかしながら1929年の世界恐慌をきっかけにして世界経済全体が停滞すると、相対的に山田商店の業績も大きく落ち込んだ。それでも何とか持ちこたえていたものの、太平洋戦争に突入すると物資不足によって多くの企業が苦境に立たされる中で、山田商店をはじめとする関西資本系の大企業は逆に大きく躍進していくことになった。
戦争末期になると山田商店を始めとする関西系の大企業の経営陣の多くは徴兵されてしまい、代わりに軍人出身の者が後釜を埋めるようになった。戦後になって彼らの多くが戦犯容疑で逮捕されたものの、軍需品生産などのノウハウを持つ人材を失うことを嫌ったGHQの指示もあって不起訴処分となったことで山田商店をはじめとした関西系企業の存続が確定した。その後は朝鮮戦争勃発の影響による特需で復興を遂げていくとともに、高度経済成長期を迎えることになる。この時も山田商店をはじめ関西資本の大株主たちは多額の利益を上げ続けたが、バブル期の不動産投資の失敗を機に債務が増大したことでバブル崩壊後に破綻することとなった。それでも同社の株式は依然として高値を維持し続けており、依然として日本経済に大きな影響を与えていることは間違いない。
現在、同社では新規採用を行っていないために社員のほとんどは定年退職者か再雇用者であり、現役の社員数は最盛期の半分以下となっている。そのため現在では社内政治において発言力を有する人間はおらず、会長職にある人物を除く全ての取締役たちが社長以下の役員たちと同格の地位にありながら決定事項には従わなければならないという異常な状態になっている。これは会社のトップに立つ人間が実質的に会長の山田嘉吉しかいないためであるとされており、実際に彼は自身の権力を使って様々な便宜を図ってきたとされる。ただしその一方でこうした独裁的な体制に対して反発する人間も少なくなく、現在でも対立が続いている状況だと言われている。
はてな界隈では珍しいであろう船員という職業へ就いている35歳男性である私は小選挙区は自民、比例区は維新へ票を投じた。
我が海運業界ははてな界隈の一部の者たちが知るように、第二次世界大戦終結後の復興・高度経済成長期に時の政権による暴虐非道な対応によって自民党へ対し相当な恨みつらみを持つ業界である。
即ち、私たち海運業界は両手を挙げて自民党を支持することはなく、毎度毎度警戒心をもって自民党のやることなすことを見ているというのが海運業界の慣例的な姿勢である。
「また裏切られるのではないか?」という疑念は早々に晴れるものではない。
ただ、勘違いしてならないのは私たち船員は海事学生であった頃から本邦の物流を支える基礎土台であることを骨の髄にまで叩き込まれることが常であり、このような指導姿勢はもはや宗教と言っても良いレベルで「我々海運業界こそが島国日本の経済を支え、その滅私奉公は誇り高いものである」と船員ならば誰しもが心のどこかでこのような思想を信仰している傾向があると言える。
つまり我々はどこまでいっても「お国のため」「国民のため」「未来のため」と思って仕事をしているのだ。だからこそ今回議席数を減らしてしまった野党へ言おう、
本邦は島国であることは幼稚園保育園児でも知っている常識的な立地条件であり、経済が立ち行かなくなりモノを失った島国が行き着く先は他国から奪うしか無いのだぞ。
これを極論だと言うのは愛を知らぬ者か、愛を受けるだけしかしてこなかった者だろう。
愛する者が居る者たちに問う。愛する家族が子が友人が仲間が食えなくなったとき赤の他人のことなんぞ関係あるか?自分が食えなかったとしても愛する者へ食うものを与えるだろう?食うものが無ければ奪うだろう?自分が悪役に、人殺しになりさえすれば愛する者が食えると言うなら選択肢は1つだろう?
これに納得できない者たちは知っているか?我が海運業界は「憲法改正に反対していない」ことを。我が海運業界は「憲法改悪に反対している」ことを。
何故かわかるか?日本はいわゆる地政学上の概念でシーパワー論を重視する傾向にあり(島国だから必然的にそうなる)、日本が無謀なことにアメリカへ戦争を吹っ掛けたのはアメリカが日本の海運シーレーンを掌握しようとしたからだ。
日本のモノが無くなる危機へ対して起こったのが太平洋戦争であり、そもそも第一次世界大戦でロシアが物流の橋頭堡を作ろうとしたのがロシア南下政策なのだよ。
更に言えば日本の戦国時代が興った有力な説を知っているか?冷害による飢饉だぞ?食うものが無いから他国から奪えと内戦をやったんだよ。
何故、海運業界が憲法改正に反対せず改悪に反対するか、それはシーレーンを守るための保険をとっているからに他ならないんだ。
SDGsによって国内産業が致命的な状況へ陥るかも知れない、経済が冗談抜きで崩壊するかも知れない、島国日本がモノを失うかも知れないというときに野党キサマらは何をやっているんだ?戦争をそんなにしたいのか?島国日本で海上自衛隊員の数が足りなくなった際に誰へ、何処の業界へまず赤紙が届くかキサマら理解してないのか?
妻と子が居る船員の私に赤紙が届くようになった情勢下では私の選択肢は1つしか無いんだよ!悪役に!人殺しになるという選択肢しか無いんだよ!
目下重要なのは、EUの排ガス規制への対策。
EUの排ガス規制は製造段階から既定値以上のCO2が発生が確認されると著しく輸入を制限するというものであり、化石燃料を用いる自動車などの工業製品へクリティカルに影響してくる部分だ(CAFE規制)。
忘れちゃならないのは、EUはAppleやGoogleなどへも厳しい姿勢を取ることが有名であり、現在のCO2規制ではハードウェアのみを対象としているものの、これがソフトウェアへ規制拡大しないという保証が何処にもないことだ。
大規模なサーバー網を抱えるWebサービスの消費電力へ対しCO2規制が入った場合にどうなるかははてな界隈の者たちのほうが詳しいのではないか?
ある日いきなり「アナタのところのWebサービスはEU規制により増税・罰金対象です」と通達される日が来ないとでも本気で思うのか?
当然その対策にAWSやGoogle Cloud、Microsoft Azure、Akamai、CloudFlareなどは価格を上げるだろう。
リモートワーカーにも他人事ではなくなってくるかもな。
EUは規制によって自国産業保護をすることへ間違いなく旨味を覚えいる状況で、よく調べもせず何でもかんでも新自由主義などとレッテルを貼って無自覚にEUの自国産業保護政策を後押しする者たちの体たらくには開いた口が塞がらないし、それ以前に今回の選挙で間違いなく重要であった経済分野を主軸と捉えられず、桜を見る会やモリカケ、夫婦別姓や同性婚が最重要のような言動をしていた者たちへは「本当に労働者か?!」と疑いの目すら持ちたくなってしまう。
冗談抜きで仕事無くなる可能性のある動きが世界で行われている状況で、公文書偽造問題を精査することが第一声という党に民意が見えていると本当に思うのか?
「私たちの仕事を守る気は無いのか?!」と「コイツら何にもわかっちゃ居ねぇ!」と目を見開いてしまった多くの国民は愚かなのか?
このような状況で18歳以降の若者が自民を支持するのは当たり前だろうが!
就職氷河期世代に聞きたい、18歳・21歳の子たちは自分の就職と未来が掛かっているのに経済の話を第一声にしなかった党へ入れると思うか?自民へ恨みつらみを持つ就職氷河期世代だからこそ理解できるはずだ。
アナタたちがご丁寧にも就職氷河期の話を一杯してくれたお陰で若者は経済に無頓着な政党を支持しないという選択を取ったんだよ。アナタたちのようになりたくないから!
自民の議席数が思ったよりも減らない?むしろ維新が増えたお陰で悪化した?そりゃ維新も増えるだろうよ!
明確に経済のことを第一声として打ち出してくるこの2党へ託すしか無いんだからな・・・。
もう一度言おう、我が海運業界の命題は日本国経済を支えることにある。
野党は目を覚まして欲しい、民意へよく耳を傾けて欲しい、そして今回野党へ投じた者はその働きかけを私と共にして欲しい。
自然に溢れ、街並みが綺麗で、歴史もあって、飯は美味い、私はそんな祖国日本が大好きで、そこへ暮らす同胞を不幸にしたくはないのだ。
自民党一党独裁のような状況はよろしくないが、今の野党に日本は任せられない。
だからこそ野党を育てよう、野党が惨敗した理由を説明し、野党にこうして欲しかったと語り合い、野党へ声を届けよう。
次は自民に勝とう。
海運業界では船種をふなだねと読むが船主はせんしゅと読む。
海運業界では船種をふなだねと読むが船主はせんしゅと読む。
無理でしょ
現代戦はクラウゼヴィッツの戦争論と孫子の兵法が思想的ベースになっていて、ここへ航空戦力を追加した形になっているのよ
これら2大戦術書の戦争の結論は「戦争とは外交手段の1つである」というもの
つまり対話外交と戦争は別個のものじゃなくて境目が曖昧なグラデーションの地続きだという解釈になっている
この結論の恐ろしいところは、この結論を採用しているのは日本だけじゃないということなんだよね
軍事力を抱くすべての国々がこの結論を支持していると言っても過言じゃない
日本がいくら対話外交を叫んだところで他国はグラデーションなので「気付けば事実上の戦争状態」ということになるわけですよ
マジでその考えが通用するなら運輸業界は採用しているだろうし、ググったらすぐ出てきたけれど確かに運輸業界は憲法改悪に反対していて対話外交へすべての信頼を寄せていないようだ
日本では左派と言えば平和を望み、多様性を訴え、自由の獲得へ邁進する政治的主張を持っている人々というのが共通認識だ。
これらの人々は多くの場合、日本国憲法9条の堅持を中心とした反戦主義とほぼ同義となっており、軍拡政策へ対して異を唱えることが右派と比較すると圧倒的大多数だと言える。
しかしながら日本の主流左派とほぼ同じ主張を持ちながらも「だからこそ軍拡が必要だ」と訴えている人々が居る。
左派であれ右派であれ「そんな連中見たことがない」「もしかして暴力革命主義者のことか?」のどちらかの印象を持つ人が大半だろう。
しかしそうではない。左派軍拡主義者たちからすると暴力革命などもってのほかで、彼らは日本が戦争へ至らないために軍拡が必要だと主張しているのだ。
左派軍拡主義者たちの主張の中で他主義者たちが興味を示しそうな顕著な主張は「憲法改悪の反対」だろう。
彼らは旧民主党系、共産党系、社会党系などのいわゆる野党連合と同調しつつも「憲法改正の反対」ではなく「憲法改悪の反対」を主張しているのだ。
そうつまり「左派軍拡主義者は憲法改正に反対していない」という主流左派たちからすると驚愕するかも知れない主張を胸に秘めているのだ。
そんな連中は何処にいるのか?と疑問に思うだろうから答えよう。
運輸業界と聞いて「運輸業界の人々が左派軍拡主義を訴えるのは仕方ない」というリアクションを直ぐさま取った人は平均値よりも日本の歴史へ詳しいと言えるだろう。
惜しくも察することが出来なかった人々へ端的に説明するのであれば「日本は戦国時代から第二次世界大戦までにかけて、発生させた戦乱はほぼすべて『物資不足への危惧』を理由に起きている」のだ。
戦国時代は恒常的な飢饉により食糧を中心とした物資の奪い合いが発端。
明治維新・日露戦争・第一次世界大戦参戦はロシアの南下政策が発端(ロシア側も不凍港など運輸を理由に戦乱を起こしている)。
大東亜戦争・太平洋戦争も物資輸送網の確保が戦乱を起こした理由である。
物資の運輸を司る運輸業界がこういった点へ敏感に反応するのは無理もない。
特に海運業界は第二次世界大戦中の海上輸送網の戦略的対応および、その戦後処理に対して日本政府のやり方へ対して不信感を募らせた。
その記憶は現在でも継承されており「海上輸送網の軽視は日本という島国の立地条件から考えて間違いなく国難に繋がる」と信じて止まない。
それらはソマリア沖での海賊対策やホルムズ海峡での多国連携護衛作戦、有事の際には日本沿岸で就航している民間フェリーが自衛官を輸送する協定を政府と結ぶなどから、海運業界は海上輸送網を防衛するための軍拡を許容している。
逆を言えば他国を侵略するための軍拡は許容しないことが「憲法改悪の反対」という主張へ繋がっているのだ。
さて、これを知った主流左派の人々はどう思うのだろうか。
中には絶対的な非暴力主義とも思える主張をする人も居る。要は「軍拡こそが戦争へ繋がり、もし日本が戦乱へ巻き込まれれば降伏すると良い」という類の主張だ。
これは尊敬に値する素晴らしい考え方であり、国際法が尊ばれる現代国際社会では降伏した者へ更なる追撃を加えようものならば間違いなく戦争犯罪という判定になる。非常に納得行く理論だ。
しかし「日本の運輸業界が問題視しているのは降伏する以前の部分」であることに絶対的な非暴力主義者の多くは気付いていない傾向にある。
何故ならば日本は島国であり弱点は輸送網にあるからだ。それは歴史が証明しており、日本が戦乱に巻き込まれることは輸送網に攻撃を受けるということに他ならないのだ。最小限の攻撃で大打撃を与えられるなら指揮官はそれを選択するだろう。
つまり、輸送網への攻撃ということは即ち船舶や航空機が攻撃に晒されるということであり、非暴力主義者たちは沈みゆく船舶や航空機を見てから降伏すると言うのだろうか?
平和のために死んでいく船乗りやパイロットはそれはもう英雄扱いだろう。私達に降伏するという選択肢を取らせてくれた船乗りやパイロットには最大限の敬意を払わなければならず、永久にその勇姿を語り継がねばなるまい。
そう、戦争は悪であることを現代に伝えてくれている神風特別攻撃隊のように扱わなければならない。
……船乗りやパイロット当人からすると何とも馬鹿馬鹿しい主張だ。他人の平和のため、非暴力主義の正しさのために犠牲になれと言うわけだ。
船乗りやパイロットは死にたくはない。しかしながら日本が戦乱に巻き込まれるということは間違いなく攻撃目標は船乗りやパイロットである自分たちである。
船乗りやパイロットは日本で最も戦乱に近い民間人であり、ならばどういう結論に至るのか?と言えば輸送網を守るための軍拡なのだ。
一種の藁人形論法とも言える極端な例の絶対的な非暴力主義者をたとえに出したが、左派主流派の平和主張には運輸業界に属する船乗りやパイロットが犠牲となってしまう平和主義になりがちだということへ冷静に考えると気付くことがある。
左派軍拡主義が日本という立地条件において絶対的に正しいのかはわからない。あらゆる主義主張は正しい面と間違っている面、それら両面が同時に存在してしまうのは常にあることであり絶対的に正しいとは言えないだろう。
このエントリは左派軍拡主義という日本へ居ないことになっている主義主張へ目を向けてもらい、あなた達の主義主張へ役立てて頂くために公開した。
消える内航船、静かに進む「海の物流危機」 船員の過半数が50歳超でも「外国人はノー」
https://toyokeizai.net/articles/-/245568
上記の報道に対して業界人としての所感を示すと共に、現時点でのブコメに一部理解が追い付いていない点があるようなので指摘しておく。
日本国内の物価に合わせた用船料の適正化は急務ではあるとは思う。
ただ我が国は国内の貨物輸送量の約3割〜4割を海運へ依存しており用船料の引き上げは我が国の物価上昇の遠因になりえることを国民は理解して置かなければならない。
経済成長には物価上昇が必須条件とは言え、急激な物価上昇へ国民経済が耐えうるのか?には注視して置かなければならず、用船料の引き上げを国民が求めておきながら「すべてはお上に任せておけば良い」とするような考えは我が国国民の悪癖であると強く訴えておきたい。
貿易輸送の99%を外航船に依存している我が国は、外航船員に外国人を既に多く採用している。
大手商船では外国人船員の労働に関するノウハウが蓄積されており、内航船において外国人船員を採用する分には内航船全体として大きな問題にはなりにくいと予測できる。
ただし全体としてはそうではあるが、中小企業1社単体とすると外国人船員と日本人船員の文化的衝突が少なからずあると考えられ、いくつかの中小企業ではその対応に困惑することが予測できる。
例を挙げるとするならば、外国人船員を採用する外航船では12月になると外国人船員不足が発生するという現象が度々起きる。
これはつまり外国人船員の母国の宗教的な重要イベントであるクリスマスに伴う母国帰省であり、信心深い外国人船員になると仮病を使ってまで下船するという暴挙に出ることがある。
当然ながらニューイヤーや旧正月、特定の国の文化的に重要な祝日などでも度々発生し、外国人船員に不慣れな日本人船員や中小企業が外国人船員のこういった行動に理解を示せるかが疑問ではある。
ちなみに外国人・日本人問わず船員は世界全体を見ても信心深い傾向がある。歴史的に危険な職業だったので験を担ぐ文化が形成されたためだ。
現在の船舶はオートメーション化が進んでいるので、大航海時代のイメージが根強すぎる船乗り=力仕事というのは誤りである。
ただし力仕事がゼロということはなく、船舶を港に停めるための係留索や、船舶を保護する塗料など重量物は必ず存在するので力仕事がゼロになることは無いだろう。
更には長らく男社会であったため女性船員用の設備を備えない船舶も非常に多く、直ぐさま女性船員を大量雇用できるか?と言われれば不可能に近い。
もっと言ってしまえば、女性に不人気な土木・建築・陸上輸送よりも更に不人気な海上輸送へ就職しようという女性自体が稀有である問題がある。
海運業界に女性を受け入れる準備がないから女性が来ないと断言してしまうのは暴論だろうというのは諸氏も理解していただけると思う。諸氏が来てくれるというのであれば両手を挙げて歓迎するが。
用船料の適正化にも関係はするが、船員報酬が高値である方が良い側面に救済がある。
正直に言えば私の生家は非常に貧乏であった。生活保護を受給してやっと生活できる家庭だった。
しかし私が船員になったことから私の生家は生活保護を脱却し、人並みに暮らせるようになった。
貧乏家庭の子の船員という選択肢は高級取りとして立ち上がれる日本社会が持つ救済の1つなのだ。
ちなみに「人並み」だが、私は生活保護で生計を立てていた頃を思い出せば生活保護は決して「人並み」ではないと思う。
いくら生活保護の受給金が高くなろうが生活保護は「人並み」ではない。国民の皆さまの厚意により生かされているだけだ。自立して生きているわけではない。
私は国民の皆さまへ物資を届け、社会から高給を頂戴し、税金を納め、恩返しができる今の自分に誇りを持っている。
社会は幼き頃の私が受けたように生活保護から脱却できる救済の選択肢を増やすべきでだ。
貧乏であろうが身体障害者であろうが高給取りとなり多くの税金を納められる選択肢が必要だ。
だからこそ私は船員という危険職業はより高給であるべきだと考えているし、島国日本の海運は重要であり、船員という選択肢があるということを子供たちに教育して欲しいと考えている。
シナリオの教科書に失敗作の例として載せるべきなくらい支離滅裂な話だった。
戦後、日本軍と戦った南の島にそのまま住み着いた医師ディダムの元を、故郷ボストンから娘アメリアが尋ねて来る。ディダムに実家の海運業の株が相続されることになったのだが、彼がもし現地で家族などを作っていると「ボストンの慣習に照らして」道徳的に問題があるため、遺言状の条件により相続の資格を失う。それを暴いて相続権を取り上げるのが目的である。娘が来ると聞いたディダムの仲間は、彼の家族を隠そうとする…。
というと、まるで相続権を争って秘密を守り通す紆余曲折という話になりそうなあらすじだが、違う。まずもって、ディダムの仲間たちは相続の話は最後まで知らない。ディダムが回診で近隣の島へ出掛けているうちに、なんとなく「娘には新しい家族とか隠しとかなきゃいけないよね」で隠すのである。ディダムは島に帰って早々、娘に直接「株とかそういうの要らないし」と、自分がいかにこの島が好きかを語る。この時点でメインプロットは終わったも同然だが、何故かその後も惰性でディダム医師の3人の現地子(娘ふたり息子ひとり)の存在は隠されたままになる。
そもそも島の仲間は株のことなど何も知らないのだから、相続権を巡って必死に秘密を守る話にはならない。代わりに、ディダムの子供たちの偽の父親役を引き受けたドノバン珊瑚礁(店名)店主ドノバンとディダムの娘アメリアのロマンスが途中から話の中心になる。相続の話は知らないくせにアメリアに資産があることは「調べ」ただけで突き止めたフランス人総督が微妙にちょっかいを出してきたりもする。
しかしこれもよく見ると変な展開である。ドノバンはディダムの子供たちを隠すために父親役をやりながら、何故かアメリアの案内役のようなものも同時に務める。他に人材がないなら仕方ないが、隠すなら極力近づかないようにする方が良いのは当然である。このせいで、ディダムの子供たちと交流を深めたアメリアが、子供たちをディダムの家(つまり子供たちの家)のパーティーに招待したりして、変な感じになったりする。
結局のところ、この映画においては全ての出来事がドノバンとアメリアの交流を無理矢理作り出すためのヘタクソなお膳立てなのである。アメリアが島に来るために相続の設定をつくり、アメリアがドノバンに惚れるために、ドノバンがディダムの子供たち相手に「良い父親」を演じる状況を作り出す。
あげく、アメリアは島のそこここで見た「マヌラーニ(姫?)」の名前から、これが子供たちの母親であり自分の父の妻である事を勝手に推理し、そもそも相続の問題もなければアメリアに新しい家族に対する抵抗もなかったので、そのまま家族と和解し、本当は独身とわかったドノバンにプロポーズされて終わる。(この「マヌラーニ」の名前も、父親たちと一緒に戦った記念碑に名前がある、父親の病院がマヌラーニ病院となっている、マヌラーニの墓を教会で見かけた、だけで父親のプライベートな手紙に名前があったとかですらないので、よく当たり前に推理したもんだと感服せざるをえない。)
こんな「父親に現地妻がいたらすわ大問題、かと思ったらそんなことはなかったぜ」的尻切れとんぼな話が、脈絡のない乱闘シーンや、おっさんたちの「俺たちはよゥ…ここで戦ったんだよゥ…」という郷愁、ポリネシア?のエキゾチックな儀式とむりやりシャッフルされて映像化されたのがこの映画なのである。
長々書いたが、実際この映画のめちゃくちゃさを実感するためには、見た人の大半がストーリーを間違って理解している、という事実を指摘するだけで十分なのかも知れない。ともあれ、何がしたいのか理解するのに苦労する映画だった。
南の島の風景はよかった。
以前、話題に取り上げて貰った海運系船乗り。
主に6種類の方法が想定できる。
漁師とならずとも遊覧船や釣り船などで必ず要る資格であり、趣味で取得する人も多い。
区分は「1級」「2級」「特殊」に現在は別れており、業界人は「新1級」などと頭に「新」を付けることがよくある。
これは法改正で区分が変わったからであり、旧区分と混同しないためだ。
新区分ではいわゆる「水上バイク」が独立区分の「特殊」となった。これは水上バイクに関する海難 (海で発生する事故のことを指す業界用語)が頻発したからだ。
区分は新2級よりも新1級の方が大きな船に乗れるという認識で間違いないが、詳しく知りたいのならググると良いだろう。
ちなみに「コレもはやクルーザーだろ」とツッコミたくなるような高級プレジャーボートで無い限りは、たいてい新2級で事足りる。
ただし、新1級と新2級では水上バイクを運転することができないので、水上バイクを運転したいのなら「特殊」を取得しよう。
社会人であっても1ヶ月あれば取得できる。
ちなみにだが船舶系の運転免許資格は有資格者が同伴しているのならば無資格者が船舶を運転しても良い事になっている。
つまりお父さんが有資格者で同伴しているのならば子供に船を運転させても良いということだ。
子供にカッコイイ姿を見せたいお父さんは取得を検討してみたらどうか。
高卒の資格も得ようとする場合は「水産高校」「海上技術学校」「商船高等専門学校」へ進学しなければならない。
ただし実は各校とも得られる船舶系資格に微妙な差異があるので注意が必要だ。
基本的に漁業系の技術を習得するための文部科学省管轄の高校だ。
海運系に特化しているわけではないが、大まかな知識技術は「船舶」という枠組みにあるため共通点もあり就職先には海運系企業もある。
その水産高校によって取得できる海技士免状の等級に差異があるんだ。
当然、等級が低ければ法に定められた権限も違い、4級海技士より5級海技士は権限が限定的である。
4級海技士を取得できる水産高校の方が良いのか?という疑問もあるだろうが、4級海技士を取得できる水産高校は航海もしくは機関のどちらかしか取得できない。
5級海技士を取得できる水産高校の場合は航海も機関も双方を取得できるんだ。
個人的には4級海技士を取得できる水産高校の方が良いと感じる。
理由はより高い授業レベルが期待できるし、そもそも就職したら甲板部もしくは機関部のどちらかへ配属されるからである。
そして社会人になると昇級試験のために真面目に勉強する奴は少ないので早めに高い等級を取得しておくべきだ。
2年生になると遠洋へ出てマグロ漁を実際に行うことでも知られている。
マグロと共に小型のサメもかかるらしく、そのサメの頭を大ハンマーで殴って気絶させるそうだ。
筆者の友人にも水産高校の出の者が居り、彼の話では「女子が返り血を浴びながらサメの頭をハンマーで殴ってる光景は壮絶だ」とのこと。
詳しくは多分、水産高校を卒業した増田かTwitter民が語ってくれることだろう。
小型船舶操縦士と海技士の最も大きな違いは、小型船舶操縦士は航海も機関もカバーするが、海技士免状は航海士用の「海技士(航海)」と機関士用の「海技士(機関)」で別区分となっている。
これは海技士免状が必要なほど大規模化した大型船に対応するための区分だ。
危険物取扱者にも様々な種類があるが、それと同様に航海資格では機関士となれないし逆もまた然りだ。
海技士免状を取得するには「乗船履歴」「筆記試験合格」「口述試験合格」の3要素が必要だ。
先程から俺は「水産高校で海技士免状を取得できる」と言っているが、正確に言うと水産高校で取得できるのは「乗船履歴の特別短縮」「筆記試験の免除」のみである。
これは後述する海上技術学校や商船高等専門学校、海上技術短期大学校、海洋大学校を卒業しても同じである。
国も馬鹿ではないので、たかだか学校を出たくらいではポンッと海技士免状をくれたりはしないのだ。
学校を出ただけのそんなヒヨッコを広大な海原へ放ったりはしない。危険すぎるから。
海技士免状を取得しようとする者は、総じて口述試験の際に物凄く緊張する。
口述試験とはつまり面接による試験であり、学習した内容を試験官の出題に合わせソラで回答をしたり、時としてホワイトボードなどへ図解する試験だ。
それはおそらくこの日本で取得できる資格の中で唯一、試験官が受験生に対して、ブチ切れ、怒鳴り、叱る試験だからである。
受験生があまりにも回答へ窮したり、回答すら出来なかったりすると試験官はキレる。
それもそのはず、試験官の多くは引退した船乗りで構成されており、ヒヨッコの出来があまりにも悪いと現役の頃の感情が蘇って鬼と化すのだ。
試験時間丸々説教に当てられた事例も多数あり、受験生はそうはなるまいと必死になって受けるのだ。
当然、そうなると落とされるのは言うまでもないw
水産高校とは違い、国土交通省管轄の海運系へ特化した高校である。筆者の母校。
水産高校と比べて取得できる資格の差異は4級海技士(航海)と4級海技士(機関)の双方とも取得できる点。
海運系へ特化しているだけあり当然ながら漁法とかそういうのは一切学ばず、全て航海術や機関知識へ当てられる。
俺の経験では校舎の外壁を消防用ホースで洗ったり、屋上から「ジャコブスラダー」という空中ブランコで降りて校舎のペンキ塗りをしたり、やんちゃで破壊した校舎の板壁を修繕したり、グラウンドのフェンスを補修したり、ドアノブ直したり、電灯直したり、学園祭の野外ステージを作ったり、その他色々やらされた。
地域貢献ボランティアにも積極的であり、ごみ拾いに月一で参加させたり、近隣のジジババの家の植木の枝刈り草むしりさせたり、保育園児の相手をさせられたり、老人ホームの模様替えに派遣したりしている。
これらは「協調性」を育み、故郷を大切にする心を育むための教育らしい。
声を大にしては言えないが、海上技術学校の最初期である海員養成所は戦中からある組織なので、旧日本海軍の思想を今でも色濃く受け継いでおり「お国のため精神」が根強い。
何故、そんな旧体制的な思想が現代にも受け継がれるかと言えば、そもそも保護者が海上自衛官だったり海上保安官だったりするためだ。
教官((海上技術学校では先生ではなく教官と呼ぶ))から生徒、保護者に至るまで完全なる右巻きであり、そこへ通う非海洋系家庭の生徒も右巻きになる。
歴史の授業では勝海舟や日露戦争、大東亜・太平洋戦争の部分となると異様な盛り上がりを見せる。
件の中国監視船衝突問題では問答無用で一色氏を支持するといった雰囲気である。
卒業者に海上自衛隊士官候補生を多数輩出している(現在、尉官以上の卒業者がかなり多い)。
純粋培養でネトウヨが育つ環境なのでハテサの皆さんは気に食わない学校かも知れない。
文部科学省管轄の高校では無いためPTAとの関わりが非常に薄く、保護者も船乗りが多いため教官は普通に生徒へ体罰を下す。
俺自身、高校3年間で何度教官から殴られ、グラウンドを走らされ、罰作業を受けたかわからない。
「ウチのボウズがバカやったらブン殴って曲がった根性直してやってくれ」と親が言うので全く問題にならない。
むしろ体罰が「問題があるもの」という評価を学校に関わる者全てがしていない感じだ。体罰は必須であると。
生徒自身も「殴られて当たり前の行為をした」という認識があるため不満を持たない(殴られてマジムカつくという感情はもちろんあるが)。
一面から見ると厳しい校風であるため脱落者、つまり自主退学する者も少なくはなく入学者の1割程度は1年生の内に辞める。
これは海上技術学校自体が奨めていることで「合わないと思ったら早めに辞めて1年遅れで普通校に行った方が将来にも良い」という意見だ(俺の世代にも普通校へ1年遅れで行った者が居る)。
先輩は後輩の精神的フォローをしているが辞めてしまう者は結局辞めてしまう。
中学時代に軟弱な者が続けられないか?と言えばそうでもなく、3年勤め上げることで肉体的にも精神的にも成長していることが結構ある。
逆に番格をはっていた様な剛の者が直ぐに辞めてしまうこともあり、本当に適正はフィーリングでしかない。
水産高校のマグロ漁にあたる航海実習は日本全国を帆船などで周回する。
海があれば増田の地方にも帆船の日本丸や海王丸が入港してきたことがあると思うが、帆船に乗ってる一部の人間は海上技術学校の生徒だ。
そのためまともな修学旅行というものが存在せず、修学旅行先の定番である京都や奈良、北海道に学生時代に行ったという思い出の無い者が結構居る(どうせ就職したら行くけれども)。
こちらも海上技術学校と同様に海運系特化であるが、やはり微妙な差異がある。
管轄は文部科学省、5年制のいわゆる高専であり学歴としては海上技術学校より1段上である。
海上技術学校との違いは、海上技術学校が満遍なく海運のことを学べるのに対し、商船高等専門学校は「航海」もしくは「機関」のどちらかをより専門的に学べるようになっている。
取得できる資格も3級海技士(航海)、もしくは3級海技士(機関)のどちらかであり、資格としても海上技術学校より1段上だ。
入学するにも海上技術学校は良い言葉を使えば「来るもの拒まず」であるが、商船高等専門学校は一定以上の偏差値が必要である(進学校並ではない)。
海上技術学校は実践主義的なので「進学するまで何をしてきたか?」よりも「進学してから何をしたか?」が重視される。
文部科学省管轄である商船高等専門学校は前提としての偏差値があり、それ故に安心して一定以上のレベルの学習は保障されているという利点がある。
比較的新しい海洋系の学校なので海上技術学校のような右巻き偏重ということもなく結構自由な校風のようだ。
海上技術学校もそうではあるが、入寮している生徒が多く、その寮生活に不満を持つ生徒が少なくないらしい。
近年、海洋系以外の学部を創設し、より広い入学者を募集しているようだ。
当然ながら高校を卒業してからだって船乗りになるための道は用意されている。
高校の要素を持つ海上技術学校とは違い、基本5教科などは学ばず海運のことを集中して学ぶ2年制短大。
一般高校卒業から最短で船乗りになろうと思うのならこの選択となる。
海上技術学校では3年かけて取得する4級海技士を海上技術短期大学校では2年で取得できる。
ただやはり海上技術学校卒業と比べると1年間の周回遅れが発生するので、そのまま就職すると1つ年下の1年先輩が居る可能性があるので、そこを割り切る必要がある。
校風としては海上技術学校の生徒よりも意識が高いと言わざるを得ない。
普通高校から普通は選択しないだろう海運という道を選び、明確な目標を抱いて海上技術短期大学校へ来ているので資格の取得率が異様に高い。
海上技術学校や海上技術短期大学校ではボイラー技士資格や危険物取扱者資格なども取得できるのだが、海上技術学校と海上技術短期大学校を比べると海上技術短期大学校の方が取得しようとする者が多いのだ。
就職に対しての熱意もスゴイので、本気で学ぼうとしない人間が就職率だけ見て来ると単位が取れなくなり自主退学するそうだ。
しかも周囲は本気で学ぼうとしているので本気じゃない人間は邪魔者扱いされるらしい。
海洋系大学が統廃合された結果生まれたのが海洋大学である。筆者の母校。
海上技術学校や商船高等専門学校からの進学者も多く、入学時は一般高校出身者と海洋系学校出身者の知識量の差や海への適応力の差が激しい。
具体的にはロープやワイヤーを結んだりする実技(ロープワークという)の際に海洋系学校出身者は一瞬で終えるが、一般高校出身者はモタモタとしてしまい数十分かかってしまったりする。
更には実習船での海へ出ると海洋系学校出身者は活き活きとするのに対し、一般高校出身者は船酔いで実習どころじゃなくなるなどである。
半年間我慢して一般高校出身者でも真面目に学んでいれば海洋系学校出身者とのスキル差はそんなに開かなくなるのだが、それでもやはり実技で職人芸とも言える精度で物を完成させるのは海洋系学校出身者が一日の長もあり多い。
ただ必ずしも海洋系学校出身者が全てにおいて優っているかと言えばそうではなく、筆者の同期には金属加工で才能を開花させた一般高校出身者が居たりするので真面目にやってさえいれば問題はない。
資格は3級海技士(航海)または3級海技士(機関)のどちらかが取得可能。
商船高等専門学校と何が違うかといえば、そもそも大学なので例えば「高等学校教諭1種免許状(商船)」なども取得できる。商船の教諭免許なんてレアなのでたまたま何かのきっかけで現役教師と会話することがあると非常に盛り上がるw
学科や専攻の選択肢が幅広いので個人的には海上技術学校時代よりも楽しめたような気がする。大学時代が人生の春とはよく言ったものである。
ちなみにだが海洋大学は偏差値そこまで高くないくせに大学別平均年収ランキングでいつも上位にいる大学である(平均800万くらい)。
理由は簡単だ。船乗りは続けてると年収1,000万を余裕で超えるからだ。
就活は多くの学生に現実を見せてくれる悪夢だが、海洋系学生にとっては実はそこまで大きな問題ではない。
何故かといえば海洋系学生の就職先の8割は教官や教授、現役船乗りである親のコネだからだw
少しだけ経済の話をするのならば日本の経済は海運に依存しており、最も速く経済の動向の煽りを良い意味でも悪い意味でも受けるのが海運業界だ。
ただ好景気だから採用枠が増えるかと言ったらそうでもなく、どちらかと言えば人材の過不足によって増減すると言って良い。
現在はベビーブーム世代引退の最中にあるため人材不足を起こしており採用枠は多めだと言って良い。
その2へ続く
元記事を解説しよう。
元記事の増田と同様に、漁師の次男坊である俺は海上技術学校を経て海運業界ヘ就職している。
取り敢えず前提として、漁師の子が大型船の免許を取得しようとするだけで稀有な存在だ。
その漁村で1000人の漁師になる人が居たら大型船の免許(海技士免状という)を持ってるのは1人居るか居ないかの存在。
漁村というのは保守的な閉鎖社会かつ権威主義的で、1級小型船舶操縦士は2級小型船舶操縦士を見下す傾向にある。
漁村では口には出さないが免状の等級によるヒエラルキーは確実にある。増田の中にも漁師が居るだろうしわかるだろう。
そんな漁村で4級海技士(航海)や4級海技士(機関)を取得する者が現れたら、漁村の若い世代の中ではトップの権威を持つようになる(流石に若い世代の権威は年功序列を上回ることはない)。
多くの家では子供を教育するときに「増田さんちのせがれを見習え」が常套句になる。
海運業界で大手と言えば3社しかない。郵船、三井商船、川崎汽船だ。
その名は外の社会に対して無知な漁師でも知っている。最高クラスのブランドだ。
これはトンビが鷹を生むような話。
このことを海洋系高校の視点で見るならば、元記事で記されてる海上技術学校、商戦高専、水産高校の全生徒の中から大手3社へ就職できるのは毎年3人だけだ(そもそも就職枠がない年もある)。
元記事の増田は数万人居るであろう海洋系高校生のトップへ君臨した人間である。
手の付けられないヤンキー高から東大主席合格者が出る、5流大からメガバンクへ就職する、代アニ出でジョブズになる、漁村から見ると本当にそんなレベルの話だ。
俺のようなチンケな船乗りとは圧倒的にレベルが違う。いやマジで。
所々出る船乗り的な言葉使い、例えば「上陸する」や「2サイクルから4サイクルで燃費改善」、「100mで4000G/T」は全て妥当だ。
少なくとも業界人じゃないと出ない言葉であり、しかも漁船の船外機(エンジン)が4サイクル主流化したのはここ15年くらいの話であり、漁師じゃないと知らない(そしてバイク乗りなら4ストとかって言うよな)。
当然漁師は大型船の排水トン数の事なんかよく知らないので、漁師の経験と海運の経験双方が無いと口に出せない内容を話している。
7年で1000万はくだらないの部分は会社によって給料が違うし、そもそも俺はそのレベルに達していないので正確な判断に窮するが、そこそこ妥当性がある。
船乗りは法令上、乗船中の食事などを会社が負担しなければならないため小遣い5万円は船乗りと考えるのならばむしろ少ない。
初任給25万円(総支給額)のチンケな船乗りの俺でさえ若い頃は毎月10万から15万は遊びで使ってた。大手なのにこれは少なすぎる。節約してたんだなって感じる。
もし俺が元記事の増田の親ならば退職することを口にした瞬間必死に止める。
元記事の増田もこの点にツッコミ入れてたが、俺も盛大にツッコミ入れたい。
息子を想うのなら絶対に辞めさせない。漁村での権威を考えても息子が大手にいた方が何かと過ごしやすいはずだしな。
高額な送金もあるし。大手なら年収1000万突破は夢物語じゃないから老後も安心だ。
それを止めなかった親はオカシイと言わざる得ない。
どう考えても船乗りとして神がかった増田へ家業を継がせるか、そのまま大手に置いた方が両親は得だ。
そのどっちでもない選択をするとか俺には理解できない。元記事の増田よりこの両親は頭オカシイ。
何か質問があったら追記して返答しよう。
船乗りは3ヶ月働いて1ヶ月休むというスパンで働くため平日であっても休日なのだ。
2013/09/18/9:07追記
休暇中何やってるかといえば兄貴に呼ばれたら仕事手伝うくらいかな
2013/09/18/9:57追記
この増田にとっては漁師の家に生まれた瞬間から漁師になることが天命だった
プログラマからパソコンを奪うようなもの、自動車の整備士から自動車を奪うもの、跡取りから家業を奪うってのはそういうことなんだろうさ
そこを拾ってやらんとこの気持ちは理解できないんじゃね?
2013/09/18/10:19追記
何で海を続けなかったか?って質問が来たから言うけど、この業界かなり狭いんだよ
元記事で人間関係を悪くしたみたいな表現があったし、業界で噂が回っちゃったんじゃないかと
船はいつでも飛び込める状況だから医者がストップかけてるのかも
2013/09/18/10:34追記
船乗りには「部員」と「職員」という職の違いがあるんだよ
例えば甲板部(航海士が所属する部署。機関士は機関部)で部員のトップは甲板長だが、職員のトップは船長だ。
部員と職員の給料は100万円単位で変わってくるし、昇給率がそもそも違う。
つまり増田は就職後職員になってるんだよ。だから物凄く昇給して高級取りになってる。
2013/09/18/16:58追記
身内擁護するみたいでかっこ悪いが、資格じゃなくて就職先が凄かったパターンとか言ってる奴は自分がどういう立地条件の国で暮らしてるか冷静に考えたほうが良い
海技士免状が凄くないとは言ってないとかって反論が来そうな気もするけど、そう取られてもおかしくない発言の仕方だぞ
海技士免状試験がどれだけの科目で構成されていて、どれだけの実務経験があって初めて取得できるものか、更新は必要なのかどうかとかそういうの調べた方が良い
ここに俺が書いても良いけど、これは能動的に調べてもらった方が良い気がする
もし調べて何か感ずる部分があれば「安全運航を舐めてすみませんでした」と増田でも良いから全ての海技士免状取得者に向けて反省文を書け
大変だね、やっぱり推薦取れないだけのことはあるか。
そもそも船乗りの給与ってわけでもないし、船乗りでも高給取りは上級資格者だろ?
高専すら行ってないこいつがなんでそこまで簡単にもらえるようになるんだ?
何でそんな上がるんだ?途中で資格でもとったってのか?
よく知らんけど、
http://okwave.jp/qa/q3646414.html
ここにはそんな高卒ではもらえん、とはっきり書いてあるが。
うん、だからそんなのがあるならちゃんと示してくれよ。
そしたら納得するよ。
頑張れ。
こんな高卒レベルでその勢いで上がるのはおかしいだろ、と思ったんだが?
普通、高卒で就職しても、大卒が入ってくるときにそれより高くなってることは少ないだろう。
大卒資格者とは比べられないわけだからいきなり35万はないだろうし、
普通の大卒だと考えれば20万そこそこ、高卒でも22歳の頃にそれと同じかそれ以下だろう。
とすると、そこからものすごい勢いのカーブで上がることになりますな?
海運の業界は知らんが、世間一般的に恐ろしいことですな?ということなんだがな。
え…。
でも7年目で手取り35は海運業なら別におかしくないってのにご納得いただけませんか?
ごく普通の高卒でも、幸運な現業採用に入ればこれくらい出るっつー話です。
新卒35はアレっすね、海洋系の高専か海洋大学かなんか出て資格職+手当込の月収じゃないでしょうか。
海に出てる月限定の話だと思いますよ。それくらいは行くかもなー、と思うけど。
あと、ですね。
まぁ俺の内申がアホだったのはともかく、そこディスってもあんまり意味ないんじゃ。
「そーいうこともある」ってだけのお話で。増田さんは賢いみたいだから、それはそれでいいじゃないですか。
俺は雑魚、増田さんマジ賢いってことでいいじゃないですか。論点そこちゃうっしょ。「そういうこともある」ってだけっしょ。
なんにせよ増田さんマジ頭いい!流石!高卒初任給25万はないとおかしいと思うだけのことある!
もうね、七年目で35万まで上がるなら高卒初任給で25万ないとおかしいだろ!
って発言自体が、なんていうか気の毒っすね。