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2019-07-22

ネタバレ】天気の子みてきた。須賀が昔の新海主人公で味わい深い

点数をつけると100点満点で50点ぐらいなんだけど、主人公兄貴分にあたる須賀はちょっとおもしろい。

須賀はいわゆる新海主人公の末路として措定されている。過去に起きた、いまさらどうしようもないことに拘泥し、時を止めてしまったキャラクターだ。

須賀は愛した女性過去に失っていて、そのことをずっと引きずっている。そしてその忘れ形見の娘がいるものの、義母にその父としては不十分と見られており一緒に暮らすことが出来ていない。大人になれない須賀の象徴として一緒に暮らせていない娘がいて、その原因は最愛女性過去に失って時を止めてしまたことにある。

須賀が帆高に言う「もう大人になれよ、少年」というセリフは、大人になりきれない須賀自身に向けられたものとも言える。

そしてそんな須賀と主人公類似性夏美によって指摘される。「昔の自分を見てるみたいでほっとけなかったんでしょ」。須賀もまたかつて地方から東京へやってきた人間だ。そして東京で愛し合う女性が出来、しかし失ってしまった。須賀は陽菜を助けることができなかった帆高でもある。

ボロビルで帆高を止めようとする須賀はそういうコンテクストの上に立っている。帆高と相対する須賀がやけに物分りのいいことを言うのは彼が大人になろうとしているからだ。警察という社会的ものに取り入ろうとしたり、1人が犠牲になって社会全体が良くなるならそれでいいと嘯いてみたりするのは、娘がいて尚、大人になれない彼が大人になろうともがいているからだ。

帆高はそんな須賀に向かって「俺はただもう一度あのひとに会いたいんだ!」というようなことを言う。それを聞いた須賀は帆高ではなく帆高を止めようとする警察に襲いかかる。

このシーンはけっこうぐっとくる。大人になるってのは社会論理に馴致されることじゃない、後悔や本当の願いに向き合うことだ、という作品なりのアンサーになってると思うから。だからいい。

明確な描写がないからただの想像になるけど須賀はかつて最愛女性を失った時、こうしたいと思うことがあったにも関わらず出来なかったのではないか。そのことをずっと悔いているのではないか。だから時をとめてその場に立ち尽くしたままなのではないか。もしそうであるなら、警察に襲いかかる須賀は、帆高のためではなく、かつての自分のためにそうしていると言える。

事件の数年後、須賀が小さいながらもちゃんとした編集プロダクションを構えているのは彼が心に抱えた傷を乗り越え、大人になることができた証だ。往年の新海ファンとしては、やっと踏切の向こうに明里を見送った貴樹のその先を見れたような気さえする。

惜しむらくは帆高がそれをまったく理解していないことだろう。

面白い物語論理的に分解したときちゃん構造化がなされているものだ。

ラストバトルはただの殴り合いじゃない。主役と敵役それぞれの正義がぶつかり合う、積み上げたコンテクストが激突するから映える。『天気の子』は、主人公主人公の影(須賀)が対決し、その結果、影の呪い浄化され、いっしょに真の敵(警察)と対決するという構図を描くところまでは良かったのだが、「影の呪い」を主人公理解していないため観客にもそれがちゃんと伝わらずシーンの強度がかなり減じてしまっている。それはどう考えてももったいない。

『天気の子』はそういった練り込み不足が目立つ。帆高が家出して東京へ来たのは「帰りたくない」ぐらいの何かがあるからなのか、「あの光の中に入りたい」からなのか。あるいは陽菜が「天気の子」をやるのは、弟を養うため早く大人になりたい気持ち象徴である理解しつつも、母への想いはそこに乗っていかないのか、そこに何かもうワンパンチないのか。そういうブレや要素が浅いのはやはり残念だった。

個人的に100点満点50点となってしまったのはその辺り。もうちょっと作品として練り上げ、そしてまとめ上げてほしかった。

2019-07-16

anond:20190716000313

本音最愛の人の意向を最も尊重したい。」

最愛の人=義母。その次に嫁。

2019-07-08

ジャニオタ辞めて1年以上経ちました

去年の3月末にジャニオタを辞めてから1年以上経ちました。

最近とあることがきっかけで好きだったグループ映像を見て思うことがあったので、何か書こうと思って久しぶりにログイン自分でも忘れていたけれど辞めた当時こんな記事を書いていたらしいです。

https://anond.hatelabo.jp/20180329023241#tb

何書いたっけ、って思いながら読んだら色々と笑えたり納得できたのでこれも踏まえて最近気持ちを綴ろうかと。長い上にあんまり良い内容ではないです。今回も個人名は伏せます

まず、この1年間何をしていたかというと、とある二次元男性アイドルコンテンツオタクをしていました。男性声優推しも出来ました。ジャニオタ辞めたとはいえ曲は大好きなのでよく聞いていましたし、去年夏にあった15周年記念ライブだけは参加しました。

15周年ライブ純粋に楽しかったです。当日天気が悪かったり、2連で当てたのに同行者が来れなくて空席になったり、入場遅すぎて開演遅れたり。色々あったけどそんなの関係なくなるくらい良かったです。元担はやっぱりきらきらと輝いていました。ステージの上で歌い踊る姿にライトがあてられ、ターンに合わせて飛び散る汗が光を反射してきらめく。そんな光景すら「彼が生きている」ことを教えてくれて何故かとても尊いものに思えた。好きになったこともオタク辞めたことも、何一つの後悔も未練も残ることは無かったし、このステージをしっかりと記憶に留めておくことが、私にとっての彼への最後愛なんだと強く感じた。

あれから11ヶ月弱。私自身の生活環境も変わり新しい推しを全力で追うようになってから、彼の存在は私の中でどんどんと小さくなっていきました。彼は唯一無二の小説武器に変わらず活動を続けているようですし、歌もダンスもきっと少しは成長したのでしょう。「スキャンダルほぼ無いのに巻き込むな」なんて言っていましたけど彼もしっかりスキャンダルを起こしてくれたようです。彼の活動を噂には聞いていても興味を持つことはできなかったので、あの夏以降に何があったのかは知りません。

ですがある日、彼らの新曲PVを目にする機会がありました。6月に発売された両A面シングルグループ史上最もピュアラブソング。…ピュアって何?歌ってる人たち誰一人としてピュアじゃないのに。ライブで収録したファン歌声かいうのもいらない。上手く言葉に出来ないけどそういうの求めてない。曲は悪くはないけど耳には特に残らない。良くも悪くも彼ららしくはある。

問題はもう1曲の方、王道アッパーチューン。PV開始数秒で思考が停止しました。四角く囲われた何かに敷き詰められた花、そして花。横たわる裸の4人。趣味が悪いなんてものじゃないというか、センスの欠片も感じられない映像暴力。耳に残ることもなく右から左へと流れ消えていく音。1番のサビまで視聴して、耐えきれずに電源を落としました。

私は何を見せられていたんだろう。あれは誰だったんだろう。本当に私の好きだった人たちだったの?自業自得スキャンダル報道から降ろされた彼の色素の薄くなった髪も、相変わらず派手を好む彼のピンクの髪とハートピアスも、当時は少し苦手だった彼も、最愛だったはずの美しい人の真っ直ぐな黒い瞳も、何もかもが全く知らない何かに見えてしまった。

記憶の中の彼らが美化されすぎていたのか、それとも本人たちが変わってしまったのか。真実は分からないけれど、私はひとつの答えに気付きました。

私が求めていたものは、もうこの世界には存在しないのだと。

受け取る側の私か、発信する側の彼らか。そのどちらかが変わってしまったのだから、すれ違ってしまうのは当たり前。それは理解できるし納得もできます。あの時感じた「噛み合わなさ」が少しずつ膨らんだ末の、想定できた未来であるのだとは思います。けれどきっと私は心のどこかで、また好きだと思えることを望んでいたのかもしれません。そうじゃなきゃわざわざPVなんて見ない。そこに求めていたものなんてなかったけど。思い出を綺麗なままとっておきたかったのに自爆だなんて馬鹿しかない。

から、これで本当にさよなら

せっかくなので今の推しについての話もしようと思います

推している男性声優は、元担よりもずっと若く芸歴もとても短い人です。養成所を経て大手事務所所属し、とあるアイドルコンテンツデビューしたものの、他の声優らしい声のお仕事は数えるほどしかありません。それ以外では顔出しのイベント動画番組が少し。

たいして顔が良いわけでも、演技が上手いわけでもありません。歌はそこそこ上手いと思うけれど、本人や周りが声質や強みを誤解しているのか生かしきれていないのか、どんな演技をしても少しずれている気もします。確認する術はありませんが彼のファンもおそらく極わずか、DDでなく彼一人だけを熱心に推している人は50人にも満たないのではないでしょうか。そんなにいるのかな。いない気がする。

天下のジャニから売れない若手声優。落差酷すぎるし発展途上にも程があるけれど、それでも凄く好きなんです。自分に自信はないけれど真面目で素直で嘘がつけなくて、良い意味純粋だけどあざとくもある。甘やかし上手で甘え上手で、何よりとても優しい。

声優なのに演技よりも人柄が好きってどうなのって自分でも思うけれど、応援していてとても楽しいんです。イベントの度に手紙を書いてプレゼントを用意して喜んでくれるかなってワクワクして、当日顔見たらそれだけで嬉しくなってまた来たいなって思って。お渡し会や握手会みたいな接近イベは一切ないけれど、認知とか気にしなくていいこの距離感が心地良い。

きっと素敵な人に巡り会えたんだと思います。もちろん新しい仕事がなかなか決まらなかったり貴重な仕事の告知を忘れたり、もどかしくてイライラしてしまうことも時にはあるけれど、それよりも彼が与えてくれる喜びや幸せの方が遥かに大きい。あるラジオに送った悩み相談メールにたいして、「大丈夫だよ」って私だけに向けた優しい言葉をかけてくれたことを思い出したらどんなに忙しくてもつらくてもまた頑張れる。

から今度こそ、間違えたくない。「彼が好きな私」じゃなくて彼のことを好きでいたい。オタク仲間とつるんで量産服着てヘアメして、認知とかオキニばっかり気にして同担叩いて晒し合い落とし込み合い。そういう「オタクしてる自分」に酔ってる人がとても多いように感じるんです。若手声優界隈は特に。それが理解出来なくてとても怖い。私はそうはなりたくない。

そうならないために彼のことを最優先に考えていたいけど、無力なオタクが彼のために出来ることなんてせいぜい手紙を書いたりTwitterリプライをするくらいしかありません。それでも私の気持ちが少しでも彼に届くのなら。つらい時苦しい時に、ファン存在を思い出すことでまた前を向く勇気が持てるのなら。私は言葉を届け続けたい。それが私の彼への愛。

今ここに書き綴った言葉が届くことはないけれど、それでも私は彼の幸せを願い続けます

2019-06-19

https://dot.asahi.com/dot/2019053100037.html

俺はこの相談者の気持ちがよく理解できる。

俺は今でも自分の両親を姉たちをゆるすことができない。

当時婚約者だった、最愛の妻を紹介したときに「お前は30になるまで結婚させるつもりはない」「水商売女なのか?」「金目的なんじゃないか?」と言い放った連中を俺はどう許せば、どう納得したら良いと言うのか。

両親だけでなく一緒に育った姉にまで言われた。両親に言われるなら教育方針としてそういうこともあるだろうと今なら想定はできる。だがなぜ姉にまで言われなくてはならないのか。

その日、俺は絶縁を宣言して実家を後にした。

駆け落ち同然で結婚し、5年の月日が経った。子供も生まれ絶縁した両親と姉のことを考えるようになった。

俺も大人にならなくてはならない、息子を見せてあげたい、何とか家族3人でやれているということを伝えたいと思った。俺も親になったからと親父とお袋に伝えたかった。

俺は勇気を振り絞って1人で帰省をし両親に会った。しかし駄目だったんだ駄目だったんだよ。

両親の顔を見た瞬間、冷めたと思っていた怒りがあの言葉を言い放たれた当時と全く同じ熱量で再燃してしまったんだ。

最初は冷静に努めようと考えたが両親の出鼻から「何しに来たんだ。金でも借りに来たのか」という嫌味で一気に当時の怒りが蘇ってしまった。

両親へ罵詈雑言を浴びせるだけ浴びせ俺は実家を出た。

それからというものの俺の中の怒りと恨みは一切消えることなく残るようになった。

それだけでは済まず、どうにかして奴らを金銭的に追い詰められないだろうか、姉たちを本当に水商売へ叩き落とす方法はないだろうかと考えてしまうんだ。

こんな邪悪な考えを持つ俺が父親をやっていることに吐き気がする。でも無くならないんだよ忘れようにも忘れられないんだよ。

納得するまで話し合え?簡単に言うんじゃねぇよ!!!簡単に!言うんじゃあ!ねぇよ!!!!!

2019-06-09

[]2019年6月8日土曜日増田

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2019-06-08

最愛猫ちゃん「ありがとう」

先月の18日。

うちで飼っていた大切な猫が入院した。

2日間飲まず食わずだったため、脱水症状と他にも病気引き起こしていたようだ。

19日の朝お見舞いにいくも、入院した当初よりも凄く苦しそうだった。

昼に病院から「急いできてください」と連絡があり、病院に着くと心臓マッサージ最中だった。

その後5分もしないうちに、天へと旅立っていった。

医師から「残念ながら・・・」と伝えられた時、

我慢していた涙が永遠と流れ続けた。

この3年7ヶ月毎日一緒に生きてきた。

家で仕事をしているか仕事中も横にきたり、足元にいたりと、いつも仲良くしていた。。。

いつも一緒にいた。

思い返せば2016年1月

まれて3ヶ月の猫ちゃんがうちに来た。

僕は犬・猫どちらも飼った事がなく、特に好きという感情がなかった。

妻に対しても「飼うのは良いけど、世話はおまえがやれよ」と、今思えば酷い事をいえたもんだと。

当然ながら毎日見ていくうちに、愛が芽生えてくる。

最初は妻に押し付けていたトイレの片付けや、お風呂に入れたりと、自分の子供のように育てるようになった。

今年の4月には、仕事部屋にもキャットタワーを置くようにした。

理由はこっちの部屋でも一緒にいたいからだ。

猫を飼った事がある人はわかると思うが、寝てる姿は最高にかわいい

他にも話せる事はいくらでもあるが、ここらへんで終わりにしようと思う。


そして明日、新しい猫ちゃんをお迎えする。

の子には長生きしてもらいたい。幸せに生きてほしい。

僕は亡くなった猫ちゃんのためにも、今まで以上に愛を込めて育てていこうと思う。

から、亡くなったあの日から毎日泣いていた、泣かない日はなかった、でも泣くのは今日で終わりにしたいと思う。

本当にありがとう

キミは僕といて幸せでしたか

2019-05-28

エーファ・アルムスターというキャラクター

※ルルアのアトリエネタバレが多分に含まれます

先日「ルルアのアトリエ〜アーランド錬金術士4」というゲームクリアした。システム的に人は選ぶけれどとても面白いゲームなのでおススメ。

ところでこのゲームの登場キャラクターの中で一番魅力的なキャラクターと言えば、そう、エーファ・アルムスターだ。一番可愛いのはメルル姫だし、一番性的なのはトトリ先生だし、レフレは通いつめて懐かれるか怯えられるかしたい衝動に駆られるが、でもやはり、魅力的なのは圧倒的にエーファなのだ。その理由を順を追って説明しようと思う。

まず発売前に公開されたビジュアルに注目したい。ピンク基調にしたエプロンドレスを着たショートカットのお人形のような女の子がゴツイ大砲を持っている姿に目を奪われることだろう。可愛い女の子がゴツくて威圧感のある武器を持っている姿に心惹かれるのはオタク本能と言われている。これを見て、すぐにエーファという名前を覚えた。ちなみに戦闘ではこの大砲の砲身で敵をブン殴る。最高。

そしてルルアのアトリエが発売される。既にちょっとエーファに心を奪われていたながらもとりあえずプレイを始めた。エーファは主人公ルルアの幼馴染として物語開始とほぼ同時に登場する、ルルアのことなら全肯定するとても良い子だ。時々投げやりだったりするけれど基本的に全肯定しようとする姿がとても可愛い。エーファは、主人公ルルアの住む町アーキュリスに佇むアルムスター孤児院の子の一人である。そして序盤のとあるイベントの中でエーファがルルアのことを(恋愛感情として)好きだと明かされる。つまり百合キャラだ。これは予測できていたし、私は百合特別好きというわけでもなく、他にも魅力的なキャラクターが登場する中で少しずつエーファへの興味は薄れていった。彼女は幼馴染百合キャラというありがちなポジションなのだと思い込んでいた。

やがてエーファのキャラクターイベントが進む。彼女イベントの内容を要約すると「実はエーファは貴族の娘だったが家督争いに巻き込まれて幼い頃からアルムスター孤児院に預けられており、その実の親から落ち着いたので戻ってきてほしいと伝えられ、半ば怒りを露わにしながら断る」というものだ。ルルアはエーファに頼まれて同行し、その中でエーファの過去や悩みを知ることとなる。またこエピソードの中で、ルルアがもともとアルムスター孤児院の子であり、エーファとは同年齢の家族であった事も明かされる。正直言ってありがちなエピソードだと思う。この時点で、私はエーファに対しておおよそ興味を失っており、このエピソード適当に読み飛ばし記憶がある。本来ならこの時点で私は気付くべきだったのだ。

エーファのキャラクターイベントが終わると、サブキャラクター冒険者エルチェとの会話イベント、そしてアルムスター孤児院の父ベノンのエピソードへと繋がる。ベノンが昔は有名な冒険者だったかもしれない、という情報を得たルルアが持ち前の好奇心で探り始めるという内容だ。このルルアの行動をエーファがたしなめるシーンがある。なぜたしなめたか。未だ孤児院で過ごしており孤児院の子の最年長として、奔放なルルアに、子供達の手本となる行動をして欲しかったのか。違う。ルルアに注意した後「誰にだって知られたくない過去があるものだ」と、彼女は一人呟く。斜め後ろからの表情を映さなカットがひときわ目に残る。

ここでハッとした。エーファはありがちな幼馴染百合キャラだと思っていた。けれど彼女とルルアの関係はそれだけではない。エーファにとってルルアは家族であり、幼馴染であり、最愛の人だ。親愛、友愛恋愛の全ての想いをルルアに対して抱いている。この二人は作中のあらゆるキャラクターよりも深い絆で結ばれているはずなのだ。にもかかわらず、エーファは自分過去を、悩みを、ルルアには話したことがなかった。具体的な事が起こるまで、自分の内に抱えたまま、誰にも言わず生きてきたのである。エーファは「誰にでも知られたくない過去があるものだ」と言った。エーファは自分過去を、家族にも、幼馴染にも、最愛の人にも言わなかった。このとき、エーファは自分他人の間に明確な線を引いているのだと、そう感じた。そう思って会話イベントを見れば、両親(正確にはその使者だが)と会う時につらくてルルアを頼ったあの一回を除いて、エーファは作中全てのキャラクターと明確に距離を置いている事が見えてくる。踏み越えるべきでない一線を絶対に超えない。無茶は言わないし、媚びる態度もとらないし(ルルアに便乗することはあるけれど)、文句も言わず全てに肯定的。物語後半になって、エーファというキャラクターがとても異質なものに見えてきたのを覚えている。

そんなエーファの性質も、よく考えれば自然な事だ。だって、エーファは実の両親に捨てられたのだから。実の両親ですらエーファにとっては信頼に足りないただの他人なのだから。だからエーファは本源的な部分で他人を信頼できない。理性的他人を信頼できても、最後の一線をどうしても超えられない。他人を信頼して裏切られた時の気持ちを、エーファは知っている。彼女そうやって生きてきたし、これからもそう生きていくのだろうか、そう考えると心がギュッとなった。

ところで、本作はマルチエンディング方式採用している。バッドエンドとノーマルエンドとトゥルーエンドそれからネタエンド、あとはパーティキャラ毎にキャラクターエンドが用意されている。また本作のやりこみステージクリア後の世界である。通常、こういったゲームクリア世界はかなりメタ的都合に配慮されていて、例えばパーティキャラの一人が旅立つと決心しても、「まだ色々やらなきゃいけない事があるからそれが片付くまではここにいるぜ」的な辻褄合わせの会話が挿入されたりする。本作にはそれがない。エンディングパーティメンバーは各々の道へ歩き出すが、それを無視してクリア世界ではみんなパーティに残っている。エンディング未来がifなのか、クリア世界がifなのか、正直どっちでもいいけれど、この仕様からエンディングのif感が強調される。

本作のキャラクターエンドはとても面白い。例えばオーレルエンドは本作ストーリーと地続きにあり得るifストーリーなのだが、ニコエンドやフィクスエンドはなかなかに突拍子がない。確かにストーリー中でそういう可能性は示されるけれど、さすがにオーレルを差し置いて彼らが選ばれる未来があるとはとても思えない。でもそれでいい。それでいいんだ。ニコフィクスも、ルルアに対して普通でない感情を抱いていることは読み取れる。なら針の先ほどの可能性だったとしてもそれを掴み取る未来。いいじゃないか。最高じゃないか。少しメタ的な言い方をするなら、キャラクターエンドはキャラクター物語に対してわがままを言えるほぼ唯一の場である。だから多少突拍子なくてもいい。彼らが望んで止まなかった未来を気兼ねなく広げようじゃないか

からこそ、エーファが何を望んだのか期待した。もしかしたらちょっと顔の赤くなるような、甘い世界を見せてくれるのかもしれないと期待した。彼女が抱えた問題を越えた先に何が待っているのか知りたかった。だからこそ、驚いた。エーファは何も望まなかった。キャラクターエンドという自分が主役のステージに上がってまでして、彼女は全てのifを否定して現状維持を選んだ。彼女はついに、ルルアとの間に引いた他人としての一線を越える事が出来なかった。彼女は何に代えても手に入れたいと思っていたものを、自身人生の中で培ってきたつまらない価値観がために、ついぞ手に入れることはできなかった。この事実が、あまりにも残酷で、美しいと感じた。

アトリエ世界ファンタジー世界だ。登場するキャラクター基本的に皆前向きで、未来を悩み模索する。そんな中でエーファのエピソードは明らかに異質だ。彼女は、とうに決別したつもりの過去をただもう一度切り捨てただけで、本質的に何も変わっていない。彼女パーティメンバーの中で唯一、物語を通して変われていない。過去を切り捨てることはできても、決別して新たに踏み出すことはできていない。物語が終わって、その先の未来になっても、彼女自分の中にある傷跡にずっと引きずられている。エーファだけが、ルルアのアトリエ世界の中で、ひときわ人間的な存在として描かれている。つまらない事で大切なものを諦め、それで仕方ないと自分に無理やり納得させ、これで良かったのだとモヤモヤしたまま生きていく。そんな気持ちで、彼女モノローグを恨めしく、淡々と語ったのだ。

エーファ・アルムスターの魅力はそこにある。

2019-05-25

因果律NTRというジャンルを考えた

NTRというジャンルには重大な欠点がある。

NTR作品ではどれだけヒロインを魅力的に描こうとも寝取られた時点で『クズみたいな間男と平気で浮気して寝取られる程度の女』に成り下がってしまうのだ。

そこで俺は考えた。因果律を捻じ曲げてそもそも間男と結ばれる運命だったという風に書き換えてしまえばいいのではないかと。

例えば既に生まれている自分最愛の子供達が因果律が歪められたことにより『間男の子供だった』みたいになってしまったらなかなかに胸糞悪くて素敵だと思いませんか。

2019-05-13

anond:20190513144838

父の精子をもらったほうが最愛の嫁(娘の嫁からみた嫁)の元素をもらえるので良いのでは

お父様がもう不能なら知らないけど

2019-04-24

ここ2ヶ月で読んだ漫画と爪痕が残った漫画あらすじ&所感

読んだ漫画基本的にどれも最新刊まで)

Made in Abyss

隅々まで探索されつくし世界に、唯一残された秘境大穴アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。

アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?

所感:フェティシズムの塊。

たとえ灰になっても

難病の妹を救う為、10億の資金集めに奔走する高校生四宮良真は、不慮の交通事故で死んでしまう。しかし目覚めた先は、天使クロエルが支配する地獄狭間だった。そこは本名がバレると、灰になってしま世界……。強制参加させられた四宮たちは、名を偽り、性を偽り、嘘と本能に従い、命と金を賭けた人生逆転のデスゲェムが始まる!!

所感:作者死亡につき未完となった遺作。漫画の内容というよりこのニュースによって印象が三階級特進。

アオアシ

アオき原石よ、「Jユース」で飛翔せよ!愛媛に暮らす中学三年生・青井葦人。

粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めているアシトだったが、まっすぐすぎる性格が災いして、大きな挫折経験することに!!そんなアシトの前に、東京にある強豪Jクラブ東京ティエスペリオン」のユースチーム監督福田達也が現れる。アシトの無限可能性を見抜いた福田は、東京で開催される自チームのセレクションを受けるよう勧めて!?将来、日本サッカー革命を起こすことになる少年運命は、ここから急速に回り始める!!

所感:さすが「読めばサッカーが上手くなる」と言われるだけある漫画。基本のルールくらいしか知らない自分でも分かりやすくそれでいて実践的。その上漫画としても面白いというケチの付けようがなさ。色んなサッカー漫画を読んだが「サッカー漫画」ではなく「サッカー」が面白いと初めて感じた作品

ゴールデンカムイ

舞台は気高き北の大地・北海道時代は、激動の明治後期。日露戦争という死線を潜り抜け『不死身の杉元』という異名を持った元軍人・杉元は、ある目的の為に大金を欲していた…。一攫千金を目指しゴールドラッシュに湧いた北海道へ足を踏み入れた杉元を待っていたのは…網走監獄死刑囚達が隠した莫大な埋蔵金への手掛かりだった!!?雄大で圧倒的な大自然! VS凶悪死刑囚!! そして、純真無垢アイヌ美少女との出逢い!!莫大な黄金を巡る生存競争サバイバルが幕を開けるッ!!!!

所感:作者が正気ではないことだけは、わかる。

ザ・ファブル

寓話”と呼ばれし、風変わりな“殺しの天才”が、この町の片隅にひっそりと棲んでいる。殺しのプロとして“一般人”になりきれ! 野蛮で、滑稽な、大阪DAYS

所感:「間」が良い漫画

スピリットサークル

中学2年生の桶屋 風太クラス転入生がやってきた。霊が視える風太は、転入生・石神 鉱子にイーストという背後霊が憑いていることに気づく。風太イーストに話しかけないようにしていたが、その日の放課後、鉱子と別れる際にイーストに話しかけられ、つい返事をしてしまう。風太イーストが視えていることに気づいた鉱子はそれまでと態度を一変、スピリットサークル風太を殴りつけ、過去生を視させる。

所感:全6巻だが1ページも無駄がない。5巻でも7巻でも駄目。6巻にすべての話が淀みなく、綺麗に収まっている完成された漫画

デッドマウント・デスプレイ

それは「衝撃の第1話から始まる物語。幾多の死地を踏み越えた最強の聖職者と、希代の死霊術師の戦いは、新たな舞台新宿』へと誘う。

所感:よくある有象無象のなろう系だと思ったありきたりな設定。しかし、描く人間が違えばやはり面白さには差が出るのだと思い出した。

ドリフターズ

紀元1600年、天下分け目の関ヶ原……敵陣突破撤退戦島津の退き口」「捨てがまり」で敵将の首を狙うは島津豊久!! 生死の狭間で開いた異世界への扉……現在では無い何時か、現実では無い何処かへ、 …

所感:ヘルシングの人。やっぱりこれも作者の味付けでありきたりな設定でも差が出るものだと実感する。

ハイキュー!!

ある日偶然春高バレーテレビ中継を見かけた小柄な少年日向翔陽は、「小さな巨人」と呼ばれ躍動する地元宮城県立烏野高校エースに心奪われバレーボールを始める。低身長という身体的不利を補って有り余るほどの類稀なる運動神経とバネ、バレーへの情熱を持ち併せていた日向であったが、入学した中学校のバレー部に指導者どころか自分以外の部員がいないなど環境に恵まれず上達の機を逸していた。中学3年の夏、やっとのことでメンバーを集めて出場した最初最後公式戦で、日向率いる雪ヶ丘中は「コート上の王様」と呼ばれる天才セッター・影山飛雄擁する強豪・北川第一中に惨敗してしまう。影山に中学校での3年間を否定された日向は、影山へのリベンジを果たすべく憧れの烏野高校排球部に入部。晴れて迎えた部活動初日体育館に入った日向の目の前には影山の姿があった。初めは反発し合っていた二人だが、それぞれの持ち味を生かした“トスを見ない”クイック攻撃通称・「変人速攻」を編み出し、独りでは見ることのできない「頂の景色」を見るため、個性豊かな烏野高校の仲間たちと共に全国大会を目指すこととなった。

所感:ジャンプ漫画言わずもがな

パラレルパラダイス

異世界に迷い込んだ男子高生・太多陽太は、森の中で美少女騎士ルーミと出会う。そこは少女けが存在する世界。神の化身からルーミとの交尾を命じられる陽太。触れられただけで極限まで発情したルーミは‥‥!?

所感:安定の岡本倫。安定…?作品毎に酷くなり続けているという意味では安定か。

パンプキン シザーズ

帝国は、フロスト共和国と長きにわたる大規模な戦争を行っていたが、「薄氷条約」とも呼ばれる停戦条約が結ばれ、戦争終結した。

停戦条約から3年を経て、帝国復興しつつあったが、なおも社会混乱は完全には収まっておらず、難民兵隊の野盗化などの「戦災」が続いていた。そこで帝国および帝国陸軍は、これら問題解決する戦災復興の専門部隊として陸軍情報部第3課(後に通称パンプキンシザーズ」)の設置を決める。

第3課の実情は形式的な物であったが、彼らは戦災復興に真面目に取り組み、時に戦後の混乱を利用して私腹を肥やしたり、民衆を虐げる権力者たちと対峙する。

物語は、とある村にパンプキンシザーズとして赴いたアリス・L・マルヴィン少尉と、退役後は悲惨戦場に倦み疲れて行く宛ても無く各地を放浪していたランデルオーランド伍長との出会から始まる。

所感:最新刊で悪い意味で作者の「我」が出たと思う。今まで積み上げてきた影の黒幕の「格」をなぜここにきて暴落させたのか理解できない。

ヒストリエ

舞台紀元前、後にアレキサンダー大王書記官となるエウメネスの波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作です。蛮族スキタイ出身でありながらそれを知らず、都市国家カルディアでギリシア養父母に育てられたエウメネスは、そのおかげでギリシア教養を身につけることとなる。ある日養父スキタイ人に殺され、自分出自を知ったエウメネス奴隷身分に落とされてしまう。それが彼の波乱の旅の始まりだったのです。

所感:寄生獣の人。話のスケールかい

ブルーピリオド

成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚焦燥感を感じて生きる高校生矢口八虎は、ある日、一枚の絵に心奪われる。その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術世界へ身を投じていく。美術ノウハウうんちく満載、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語、八虎と仲間たちは「好きなこと」を支えに未来を目指す!

所感:青春

マージナル・オペレーション

ラノベゲームを愛好するおたく主人公新田良太(通称アラタ)。専門学校卒業おたく業界入りを目指すが挫折し、7年続けたニート立場に耐えかね、30歳手前で一念発起。ネットで見つけた外資系軍事企業PMSCsの好条件に魅力を感じ出来心就職した。軍事企業就職したニートが、異国での訓練期間で垣間見た、この世界現実とは?

所感:知らないで最低のやつか、知ってて最低のやつしか世の名にはいない。

不死の猟犬

両手にライフル――少女は躊躇なく人を撃つ。

その世界では、人間は死なない。撃たれても刺されても数秒後にはケロリと生き返る。

かつて「死ぬ」生き物だった人間たちは今、死の恐怖から解き放たれて暮らしていた。

ところがある時を境に異変が起きる。RDSという病にかかった者は、生き返る事ができなくなってしまうのだ。

なぜ突然? 自然淘汰か? 何者かの陰謀か?

RDSで最愛の妹を失った男・剣崎は謎を追い、そしてひとりの少女と出遭う……!

所感:陳腐な言い方すると「キャラが立ってる」

五等分の花嫁

貧乏生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!!しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初課題姉妹からの信頼を勝ち取ること…!?毎日お祭り騒ぎ中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

所感:例の低俗ニュースきっかけ。久しぶりに読む恋愛もの

夢で見たあの子のために

幼少期に家族を惨殺された中條千里は、ただ復讐を果たすためだけに生きている。生活の全て、学校の全て、復讐という目的を果たすのに必要な力とお金を得るため、自分が汚れるのも厭わない…。心配する幼馴染み、残された肉親の思いも振り切って果たそうとする、人生の全てを懸けた復讐劇の先にあるものは、果たして千里に何をもたらすのだろうか?!

所感:僕だけがいない街の人。この人やっぱりサスペンス1本の人なんだな。

来世は他人がいい

極道の家で生まれ育った女子高生染井吉乃。家庭環境特殊でも、おとなしく平穏に日々を過ごしてきた。婚約者の深山霧島出会うまでは!はみ出し者たちが織りなすスリルと笑いが融合した極道エンタメがここに誕生!!

所感:これから面白くなりそう。

王様達のヴァイキング

高校中退、バイトも即クビ。社交性もなきゃ愛想もなし。18歳の是枝一希が唯一持っているのは、ハッキングの腕。金融機関サイバー攻撃を仕掛けた彼の前に「お前の腕で世界征服する」と宣言する大金持ちの男が現れる。ハッカー少年仕事中毒エンジェル投資家、彼ら2人はどんな仕事を創り出すのか…?全く新しい新世代タッグ誕生!!!

所感:主人公の変化を楽しむ作品

異世界おじさん

17年間の昏睡状態から目覚めたおじさんは、異世界グランバハマル」からの帰還者だった……。現実異世界現実渡り歩いたおじさんと、甥っ子たかふみによる、新感覚異世界ジェネレーションギャップコメディ

所感:第一印象より数段絵が上手い。

2019-04-16

ホモ同人アンソロを受けたときの小話

アンソロのお誘いを受けたことがある。

私の推しをともに愛してやまない、Yさんからの依頼だ。

Yさんは推しは必ず受け手に回らせる。

私は推し受け手にこだわったことがない。ただ、相手は固定しているだけで、その日の気分によって、推しに愛の欲棒を彼の菊門で受けさせたり、たまに荒々しく、私の推しを、相手の菊門に愛の精神注入をさせている。

それもこれも、二人の人間関係の構築があったからこそで、関係の隙間を見て、こんなセックスはどうだろうと、処女気持ちの悪い妄想をしているに過ぎない。

男女カプは羨ましすぎるから見ない。原作にはない結婚のその後や次世代話、頭がラリってるスイーツ脳の字書きがつけた彼らの子どもたちの名前家族交流なんてツバペッペのペーだっ、である。ごめんなさい横道にそれた。

大恩あるYさんは、推し受けのアンソロをするから参加してほしいとおっしゃった。もちろん二つ返事で引き受けた。自分が甘受出来なくて発酵させた妄想でどちゃくそエロく仕上げさせていただきますぞっ!

あなた推し受けは素晴らしすぎるから、いつもの相手ではなく、ヤクザ青年と荒々しく組ませているのをみたいの」

「なんじゃとて!」

大恩あるYさんは、推し受け派でも、相手は選ばないタイプだったのだ。結論から言うと、描いた。

大恩あるYさんのために描く漫画も悪くない。

ヤクザ青年が私達の推しを押し倒して敷き引いて荒々しく組ませるホモ漫画を。

だけど、固定派の意地で、ヤクザ青年が愛の欲棒で、推しの菊門にねじ込ませるときに、最愛相手名前をうわ言で連呼させておいた。

Yさんはエモいホモを見れたと、喜んでくださった。

これが、男女前提の話なら、犯罪であるBLだとエモいで終わるのだ。すげえ。

なお、Yさんは、子持ちの専業主婦である主婦ってあんた、リアルでは固定派じゃあないですか。

勝ち組のくせにえげつないものを見て喜んでいるとは、結婚幸せの何もかもを与えるとは限らない良い見本なのだなぁ。

2019-04-09

フルーツバスケットの所感

それはつまり、「最愛の人を忘れるということ」「かつて愛した人を思い出にするということ」

裏切りだろうか

「“思い続けていなければならない”を自分に課す」ということの、どんなに、どんなに

2019-03-12

私が妻と出会ったのも木曜日なら結婚式火曜日

そして最愛の娘が生まれたのも火曜日なんだ。

なにより火曜日に出撃した時は一人も部下が死んだことがない。

火曜日はラッキ・デーさ。

さて、今日中に確定申告をやりきるぞ!

2019-03-05

おじいちゃん ごめんね

ぼくが生まれた時から住んでいた家

おじいちゃんが買った立派な家

一階はおじいちゃんのやってるお店があった

おじいちゃんのお店は人がたくさんいて、いつも賑やかだった

ぼくは立派な家が大好きだった

自慢の家だ

大きくなるにつれ、お店は随分静かになった

ある日 おじいちゃんから言われた

ここを でていく お金が無いんだ

夢の泡は儚く弾けた

ぼくは出て行く準備をした

重たいものも運んだ

おじいちゃんと運んだ

その途中、何故だかどうしようもなく悲しくなって

おじいちゃんの前で泣いてしまった

大きな声をあげて泣いた

悲しい。おじいちゃんの立派な家が大好き

出て行きたくなんかない。ここが好きだ

おじいちゃんは黙ってぼくのことを抱きしめた


十数年経ち、ふとこのことを思い出した。

大人になって気づいた。

本当はこの時、泣きたかったのはお爺ちゃんのほうだよな。

俺なんかより、ずっと涙を流したかったよな

最愛の孫にこんなに悲しい涙を流させる

お爺ちゃんの胸の内は、本当に張り裂ける思いだっただろうな

俺は大馬鹿者だ

お爺ちゃん、あの時泣いてしまって、本当にごめんね

ちゃんと、謝らせてほしかったな

2019-02-25

さしあたって。

非常に言いにくいことで,しかしながら,ずっと言わなければならないと思っていたことを,伝えなければならない人(もしくは人たち)に,過不足なくそしてタイミング良く伝えることは皆が思っているよりもずっと困難である

特に私のようなやらなければならないことを後回しにする癖を持っている人間にとってみれば,直接伝えることよりも間接的に目的の人(もしくは人たち)が伝え聞くように,その計画時間をかけて用意し,数十年のスパンで実行する方がたやすいことのように感じられる.

最初の,そして最も基本的な伝えたいことは,齢30を過ぎてから最近気づいたことだが,

私は,私の人生に興味が無い.

私の生きている理由はたった一つ.生まれてきてしまたかである.そして,私がこれまでに生きてくる上で大切に守っていたルールもたった一つ.敵も味方も作らず,ただ平穏に,喜びや悲しみや,それに付随して生じる感情の起伏もただひたすらに最小化することに腐心することであった.善を追い求めず悪を憎まず,ただ単純に生まれたから生き,死ぬまで低空を水平に飛び続けること,それのみを望んできたのである.それが単純に楽であったか大学に行き,職を得,とびぬけた業績を上げるわけでもなく,落ちこぼれるわけでもなく,常に可もなく不可でもない中庸の目立たない位置を確保してきた.そしてそれをこれからも続けていくつもりの私にとって,向上心とは人生において最も必要でないものの一つに過ぎない.悟りと言えば悟りなのかも知れないが.

妻と結婚したのも,それが単純に楽だったかである.両親から結婚をせっつかれ,それに嫌気がさしていたちょうどそのころに,同じような境遇だった妻と偶然にも出会い,お互いにお互いをよく知らなかったが,これ幸いにと入籍をしたのである特に好みの女性タイプを持たない私にとって,彼女の見た目や性格,育った家庭などが,良い方向にも悪い方向にも極端に偏ることなく,全てにおいて中庸であったことが,私の世間体を満足させるのに必要十分であった.

子供が生まれたのは,入籍してから1年が過ぎたころであった.入籍の後の数回の性行為のあと,妻が体調が悪いと病院に行き,一旦,単純な風邪であろうとの診断が下ってから,妻も思い当たることがあったのであろうか,産婦人科受診妊娠が発覚したのであった.特に問題もなく自然分娩で生まれたのち,これまで大きな病気もなく育ってくれていることはありがたいことである

だが,しかし.私はこの辺りで私の人生を終わらせたくなってきたのである自分うつ病などの精神的な病気に掛ってしまったのだろうか考えてもみたが,特に私の精神状態が変化したかというと何も変わっていない.特に悩みもなければ,うつ病ありがちな心的疲労が蓄積しているわけでもない.ここ数か月,これまでの人生を振り返り,現在自分の心境を把握し,そしてこれからどうしていきたいのかを考えてきた結果,人生自分の手で,自分の好きな時に終わらせるのが私にとって最良であり,その理由として私が唯一自分で納得できるのが,私は私の人生に興味が無いということだけであった.

私には妻子がいる.愛していないわけではないが,最愛の人たちかと問われるとよくわからない.最愛であるべきだ,と心で感じるのではなく,頭で理解している.

それでも,私には責任がある.妻子を養い,自立させ,彼女らが(子供は娘である)一人で生きていけるようにする責任がある.それまで少なくとも14年,すなわち西暦2033年まで私は生きていこうと決意した.

そのあとは妻には申し訳ないが,妻と離婚し,海外にて消息不明になった後,自殺をしようと思っている.

もちろん,それまでには色々不測の事態もありえるであろう(妻から離婚を言い渡される,妻,もしくは娘と死別するなど)から,これはあくまでも予定である.この人生の予定を記録するのがこの日記目的である.いつまではてなのサービスが続くかどうかも不明だが,いつの日か,願わくば私が死亡した後に,私の知っている人がこの日記を読み,そして私のことだと気付いてくれるかも知れないと考えるとき,私の心拍数は僅かではあるが大きくなるのである

2019-01-11

勘違いも甚だしいので

いい加減にしないと

本当に

見捨てるよ。


嫁に捧げろと言ってるでしょ

あなたの、

最愛の嫁にね。

子供が欲しくて子供を沢山産んでくれる嫁に。

トロフィー嫁に。

バイバイ

2019-01-10

anond:20190110215807

かつて あなたと付き合っていて得することがない という理由でフられたことがある

異性同性(いずれも筆者同様異性愛者)それぞれの友人はあまり冷徹すぎる理由と言った

友人ゆえの気遣いだったのを差し引いても これそのもの理由として明言するのは

生理的に無理だとか重いだとかよりもえげつない気はする



とはいえ今筆者が最愛の人に何をしてあげられているか

言葉にすることができない程度には確固たるものがない



実際 何が得って思うんだろうか

恋人に期待することは何なのだろうか

からない もうわからないよ

人を信用できない病気

どんなに好きな人でも信用できない

なぜなのだろうか

ほんの少しでも疑いのエビデンスがあると

それだけで最愛の人にすら疑念を抱く

そうなるくらいにその人を意識しているからなのかもしれない

だとしても信用しなさすぎなのではないだろうか

いったいどうしてこうなってしまったのか

2019-01-09

胸に空いた仮想的な穴

去年、最愛を2つ失った。きっかけは自分だけれど。

それからお酒飲み歩いたり、出会い系登録したり、今まで自分がしなかったことをしてみた。

けど今日全部やめてしまった。慣れないことはするもんじゃない。

穴を埋めたかったってのもあるけど違う気がした、いっときの迷いって怖いね

あとSNSも見れなくなってしまった。物理的には見れるんだけど、見れなくなった。

消失感、不意に感じる圧迫感と思いきや廓寥とした寂しさに変わっていく様子を内側から見ている、当事者なのに第三者

別に悲しさや寂しさがあるわけではないと思う。

仕事成功したい、お金を稼ぎたい、動物暮らしたい、もっともっと自分次第でできることがあるのに

そういった感情からか何もできない、ましてや吐き出す相手もいない、

どこを向いて歩けばいいのかわからない。

いつも通りの生活に戻っている、いつも通りでいいのかな?

時折胸が痛い、意識が1mほど後ろにある。

今までの生きてきた全ての愚行をタバコの煙に混ぜて吐き出すけど、いつの間にか溜まってる。

愚行は酸素かな?とりあえずよくわからない。

そういえば今年、本厄らしい。

たまたまネット記事で見てしまたから、気になってしまって全てをそこへ押し付けしまう。

多分だけど「今」ここで吐き出さなかったら、穴がもっと広がりそう。

あー・・・時間解決してくれるのかわからないけど早く埋まってくれないか・・・

2019-01-02

傷つかないで、はじめからなにもなかった

少し前に、決別した人がいる。

 

Aさんという。

知り合ってすぐに心を開いてくれた。

Aさんは私とのことをまるで「運命出会い」(とまではいかないが)かのように言い、なんでも打ち明けてくれた。

 

私はというと、最愛の人に去られ傷心していた。

本音を言うと、人間不信だった。

Aさんと仲良く接していても、それほどの快適さは得られなかった。

一人でいるとつらつらと暗いことを考えてしまうので、Aさんには失礼かもしれないが暇つぶしのつもりでつるんでいた。

 

ある日、数人でいるときにAさんがやって来た。

Aさんの様子がおかしかった。

挨拶をしても「…うん……」と返すのみ。

私以外にもこの調子だった。

Aさんと私の二人きりなら「どうかしたの?」と声をかけるところだが…。

みんなで楽しく過ごしている雰囲気を崩すのはためらわれた。

普段親しげな呼び方をするAさんが、ついに私をさん付けで呼び始めた。

私は努めて普段通りに振る舞った。

しばらくするとAさんは普通に戻った。

 

私が他人に最低限求めることがある。

自身の気分や機嫌で、周りを振り回さないこと――。

 

いつものAさんに戻りはしたが、そのとき居た知り合いは何かを察したのか、適当理由で既に帰ってしまっていた。

二人きりになると、Aさんは私に訊いてきた。

「何か気に触ることした?避けられてる気がして…。そういうことに敏感ですぐに分かるから…」

Aさんは、私のどの言動にそう感じたのか言わなかった。

私は終始まったくいつも通りだったのだが。

誤解と分かり、Aさんはほっとしている様子だった。

Aさんと友人になることはない、と私は感じていた。

 

しばらく経ち、私の生活が忙しくなった。

事情はAさんには話してあった。

精神的にも肉体的にも疲弊することは事前に分かっていたことだった。

幸いにして期間は決まっている。

最終日を無事に終えられればひと息つける。

 

一週間の内1日しかない休日に、Aさんは毎回会話を要求してきた。

会話の途中で私が寝てしまうことがよくあった。

期間の終盤まで来ると、毎週のAさんからの催促を億劫に感じ始めた。

何も考えず一人で休む時間が惜しかった。

 

私が一人になりたがることが多くなると、Aさんはメッセージを送り始めた。

挨拶だけのときもある。

挨拶に私が応えても、用があるわけではないらしく返事はなかった。

食卓画像が送られてきたときには、返答に困って無視してしまった。

毎日が忙しく、気の利いた文章を考える気力がなかった。

 

私は、Aさんから離れたくなっていた。

使っているSNSステータスを離席中にすることが多くなった。

たまに他の知人から他愛もない連絡が来た。

私の事情について詳しく話していないし久々だったので、軽く挨拶をしておきたかった。

私のステータスオンラインになった瞬間にAさんからメッセージが届いた。

嫌でたまらなくなった。

やめてと言いたかった。

 

ずっと無視を続けるのは悪いとも思ったので、たまに返事を返すようにしていた。

疲れていることや持ち帰った課題があることを理由に、会話への誘いを断ることが増えた。

Aさんは良い人だ。

からこそ、私が完全に嫌になってしまう前に分かってほしかった。

Aさんは私にメッセージを送りながらも、それが無視されると半日ともせずに発言を消去することが多々あった。

朝気づいたメッセージに、昼に返事を返そうと思っていても、そういうことをされると、朝から「返事を返さなきゃ」と意識していた脳のリソースがまったくの無駄になった気がする。

 

信頼できそうな共通の知り合いに相談することにした。

その人は、かつて似たような経験したことがあったらしく、私の気持ちをよく分かってくれた。

「はっきり言わないと、分かってもらえないと思う」と助言をくれた。

Aさんへのメッセージを一緒に考えてくれた。

「ううん、それじゃ分かってくれないと思う。これくらいはっきり言わないと…」

その人の協力で、私一人では到底思いつかないような、とげのなく、かつしっかりと言いたいことがまとまった文章ができた。

Aさんからの返事はなかった。

 

数日後、私を励ますメッセージがAさんから届いた。

分かってくれたのだろうか?

 

その数日後、Aさんからメッセージが届いた。

あと数日でこの忙しさから開放される、一番の踏ん張りどころ、というタイミングで。

Aさんから届いたのは「実家ペットが死んで夜も眠れず落ち込んでいる」という内容だった。

私自身、ペットロスになったことがあっただけに、何も言えなかった。

私に無視されたAさんは、ペットが死んだというメッセージを、またしても消去した。

 

「もう限界

先日、Aさんへのメッセージを一緒に考えてくれた知人に打ち明けた。

気持ちは決まっていた。

Aさんと縁を切る。

知人は「仕方ないね」と理解を示してくれた。

共通の知り合いや集まりから、私は突然姿を消すことになる。

まりリーダー役の人には、お別れしなければならなくなったことだけを告げた。

詮索はされなかった。

しがらみなく集団からひっそりと離脱でき、ありがたかった。

 

Aさんとのつながりをすべてブロックし、やっと心が休まった。

暇ができると辛いことを考えてしま時間も増えたが、快適だった。

 

あれから一ヶ月ほど経った。

Aさんからメッセージが届いた。

「忙しいときにしつこくして悪かった」という内容だった。

ブロックしたアカウントとは違うアカウントから送信されたものだった。

この送信者は既に削除されていた。

 

私はSNSアカウントを削除した。

 

Aさんと知り合った日、私はこんな話をしていた。

十分に打ち解けたと勘違いされることがよくある、と。

2018-12-30

b:id:soratansuが今年執筆してバズった増田

b:id:soratansuです

今年もおしまいなので、今年バズった増田ブコメを振り返っていきます

https://anond.hatelabo.jp/20180114053554

きじゃない人に好かれて困っている女増田見るたびに

自分意思で(好きになっていない)相手自分を好きになってもらおうとする」片想い

いか暴力的相手の心をひどく傷つけるか

そんなことを推奨しまくるテレビドラマ歌曲いか下劣である

いつも考えさせられる

https://anond.hatelabo.jp/20180214230357

こども3人産みたい」とか言ってる女、「私は28ヶ月死にかけになりたい」って言っているのと同じだしどれだけマゾヒストなんだよって思う

「こども3人ほしい」って言っている男も「俺は最愛女性28ヶ月死にかけにしたい」と言っているのと同じだしどれだけサイコパスなんだよって思う

この増田書いたとき自分コンプレックス肥大化していたんだろうなと思います

今年ホッテントリに乗った増田はこれくらいですね

ブコメ時間があったら追加しま

2018-12-22

催眠モノで

認識を変えられて最愛の人と思わされてるはずなのに「劣悪精子受精しますぅー」みたいな淫語ノリノリで言ってるのは流石にどうかと思った

それ相手が誰か分かってないと出てこないセリフでは?

まあそんぐらいで萎えはしないけど、ちょっと後味悪いな

2018-10-24

猫が死んだ話

気持ちの整理に書かせてもらう。

 

数年前、最愛の猫が死んだ。

の子が死んだら自分も生きていけないとすら思っていた猫だった。

それなのに実際のところ、自分は涙を一滴も流さず、それどころか悲しささえ感じなかった。

自分のことをよく泣いてよく笑う人間だと思っていたから、この感覚は凄く奇妙だった。

どうして何も感じないんだろう?

猫の死を実感できていないのか。ショック過ぎるのか。もしかしたら本当は愛していなかったのか。自分は薄情なやつなのか。

そもそも生き物が生きて死んでいくことに意味なんてないのではないか

何年も考え続けた。どこか冷めたような気持ち生活しながら、ぼんやりと。

 

最近、なんでもないような瞬間にふと、あることに気付いた。

あれからずっと心のどこかで、何かが欠けたような感じがしていること。

 

衰弱して目も開かないような子猫の頃、一度は処分されそうになったところを引き取った。

臆病で人を怖がって、でも自分のことは気に入ってよく傍にいてくれた。

最期に見つけた時、まだ体が柔らかくて、太陽の熱で体があたたまっていたから、生きてるみたいだなって思った。

あたたかさ、柔らかさ、よく居た寝床お気に入りごはん、抱っこされるのが好きだったこと。

自分にとってあの子のすべては、死んでしまたことへの悲しさじゃなく、一緒に過ごした時間の方だった。

そんな単純なことをようやくちゃん理解できて、はじめて涙が出た。

 

生き物が生まれて生きて死んでいくことに特別意味なんかないんだって、この数年間ずっと思っていたけれど、

の子が生まれて傍で生きてくれたことには心から感謝してる。

最愛の猫が、一緒に生きてくれた。こんなに幸せなことはないと、今でも思っている。

2018-10-10

[]若おかみは小学生!

若おかみは小学生!』を見てきたので感想。いつものごとくネタバレ気にしてないのでネタバレ嫌な人は回避推奨です。あらすじ解説とかもやる気ないので見た人向け。またこ作品書籍漫画版アニメ版あるけれど、それらは横に置いといて映画の話します。

総評

これは120点っすな。点数の基準は「上映時間映画料金を払ったコストに対して満足であるなら100点」なので、「見れて大満足! もうちょいお布施したい」でした。

演出とは裏腹に内容的にはかなりヘビー(というのを見越して爽やかで明るい演出を用いていた)なので、児童文学原作でお子様向け痛快娯楽活劇とは言い切れないんですが、個人的にはクオリティさえ伴えば子供を思いテーマや悲しい作品でぶん殴ってもええやないか、いてもうたれ、子供ってのは子供なりに受け取るんだ派なので、クオリティでぶん殴ればいいと思いますふるぼっこドン

この映画に関してはTwitter児童労働がどうのこうのという話もちらりと耳にした程度で事前情報収集もなく見に行ったんですが、そういう物語じゃなかったですよ。

喪失を乗り越えるという話

じゃあ、どういう物語だったかといいますと、大きく2つの柱が絡み合うストーリーでした。それは大きなテーマで言えば「喪失を乗り越える」と「自分自身と居場所を見つける」という話。

初っ端から重いですが、主人公である女子小学生・関織子(通称おっこ)は、本作冒頭の交通事故において両親を失います。もうこの時点で軽い話になりようがないわけですよ。にも関わらず事故被害のシーンはグロカットされ、葬儀とそれに続くドタバタのシーンも描写はされず、おっこは新生活の場であるところの、祖母の営む温泉旅館「春の屋旅館」へと向かいますトランクひとつ持って別に落ち込むわけでもなく、ちょっと大変なだなあくらいの顔色で一人旅をして、到着し、新しい部屋(いままでのマンションとは違う昭和的な和室)を与えられ、転校して新しいクラスメイト挨拶をして、ひょんなことから家業である温泉旅館を手伝うことになります

若おかみは小学生!』って言うタイトルから当たり前ですが、こうして女子小学生おっこの若女将修行生活が始まるわけです。

「春の屋旅館」がある「花の湯温泉」は歴史のある温泉街で、古都然としたまちなみに浴衣姿の観光客が歩く割合賑やかで、カラフルな町です。この辺音楽美術演出あいまって、しみじみと明るく暖かく描かれていて雰囲気良いですね。美術レベルは高かったです。

でも、この明るく爽やかなあたりが(とうぜんそれは演出意図に沿ったものなんですが)、ある意味ホラーでもあるわけです。

小学生児童にとって、両親を失うというのは、最愛家族を失うということであるのみならず、加護者も生活基盤も導き手も失うということです。もう、それは世界崩壊かいレベルでの悲哀なわけですよ。

にも関わらずおっこはそこまでの苦しさを見せない。両親を思い出してちょっとうつむくことはあっても、笑うし、日常生活を送るし、新しい出会いにも前向きでいる。それはよく考えればとてもとても異常なことなわけです。

異常なおっこの新生活は、やはり物語後半に向けて徐々に破綻してゆきます。「両親がまだ生存していて自分と一緒に暮らしている」という幻想を何度もみてしまうおっこは、あるシーンにおいて事故の原因となった(もちろん別のですが)大型トラックを見て、事故フラッシュバックから過呼吸になってしまう。おっこは、両親の喪失という悲しみを乗り越えたわけではなくて、ただ単に今まで封印をして日常生活を演じていたに過ぎなかったわけです。

あらすじなんかにおいて本作は「主人公おっこの成長を描く」なんてサラリと書かれているわけですけれど、それは不誠実な欺瞞であって、おそらくおっこの身になってみれば、それは成長じゃなくて引きちぎられてバラバラにされてしまった自己の修復というサバイバルなわけです。失った何かから目を背けて、決定的な破綻をしないようにごまかしながら疾走するというのが、この物語の前半部分でした。

自分自身と居場所を見つけるという話

そういう意味で、おっこが若女将をやるというのは、児童労働とかそういうレイヤーの話ではないのです。両親を失って加護者も生活基盤も支えも失ってしまったおっこにとって「いまできるなにか」に必死に飛びついて自分を騙そうとしていたとも見ることができます祖母である旅館経営者(現女将)の後継者問題という、旅館側の都合があったにせよ、おっこが旅館雑務に飛び込んで笑顔で充実していく背景にはそれがあるはずです。

事実おっこの若女将雑誌に取り上げられて評判を呼ぶという広告的な価値はあったものの、従業員としてみたとき、お客さんに感情移入しすぎて夜闇の中に駆け出すなど(一般的社会人価値からすれば)行き過ぎな面もありました。

でもそれも仕方がないと思うのです。両親という生活基盤を失ったおっこは、同時に目指すべき将来の自分像も失っています。「将来こういう自分になったらいいな」です。その空隙を、目の前に提出された安易な「若女将」で埋めてしまったわけですから、その意味では、おっこの若女将労働としての若女将ではなく「若女将ごっこ」でもあって、つまりはある種の自分の居場所探しなわけです。

たとえおっこ自身がそれを言語化できるレベルで気づいてなかったとしても、まだ収入もなく住む場所自分では決められない小学性にとって、他にできることなんて事実ないじゃないですか。それはせめて居場所を獲得するという生存努力です。

おそらく祖母はそのおっこの悲痛に気がついていて、周囲が無責任に「若女将誕生!」とはしゃぐなかで、決して自分からは手伝え、継げとはいいませんでしたし、おっこの労働危惧してた素振りも見えました。経営者として「子供接客なんてさせられない!」と拒絶することもできたでしょうけれど、おっこから女将をとりあげて、じゃあ不安定彼女精神に何をしてあげられるかと言えば何もない。だから黙認しかないわけです。

だいたい「自分自身と居場所を見つけるという話」なんてもの現代社会において、大学卒業して就職して一年二年経った青年が、俺はどうやらこういう方面には我慢が効くがこういう方面は苦手だぞ、どうやらおれはこういう仕事とこういう人間関係の中でなら生きていけそうだ――みたいなのをやっとこさやるものなわけで。そんなものを、小学生が引きちぎられるような喪失を乗り越えるのと二正面作戦でやるのは無茶というものです。

そういう意味では、周囲の大人たちはもうちょいどうにかフォローしてやれなかったのかよ、とも感じるんですが、でも逆にそれこそ大人視点傲慢物言いであって、大人だろうが子供だろうがどんな人間でも自分自身の心の中の悲しみや未来とは、自分一人で向き合うしかないというのも一面の真実です。

おっこは画面上の軽やかさやおっちょこちょいさに隠されがちですが、実は誇り高い女の子です。特に自分が設定した自己目標に対しては愚直なまでに誠実です。だからこそ、宿泊客のために対立している真月に頭を下げて教えを請うこともします。その実直さが両親を失うという危地の中で彼女孤立してしまった原因だし、それが巡って彼女の味方を増やす原因でもあったのは素敵だったと思います

ふたつの話の交差点

おっこは「喪失を乗り越えること」から逃避して、目の前のロールである女将に飛びつき、そこで必死に働くことによって苦しかった過去ある意味塗りつぶそうとしたわけですが、その逃避が「自分自身と居場所を見つける」ことにつながってゆきます

幾つかの出会いがあって、目指すべき未来のヒント、ロールモデル出会います。たくさん登場人物がいるのですが特筆すべきなのは三人でしょう。

まずは旅館女将である祖母。登場シーンは少ないのですが、彼女個人人格職業倫理が融合してしまったあの佇まいは、今は亡き母経由もふくめておっこの誠実さの根っこのように思います職業倫理がついには人格化しちゃうって、昭和的な善人のあり方としてすごく共感できるんですけど、今の時代では流行らないのかもしれないと思ってちょっとロリしました。

二番目には、おっこの同級生、秋野真月(大旅館の跡取り娘、通称ピンフリ)でしょう。この娘は小学生女子なのですが、広い視野旅館業と湯の花温泉京の未来を見つめていて、顧客に対して誠実であろうという、幼いながらある種の達人系キャラです(傲慢物言いをする残念キャラでもあるのですが)。この娘と同年代として出会うことができた、ライバルとして対立したり和解したりできた、というのはおっこを取り巻く幸運の中でも格別のものでした。彼女との交友は、悲痛から逃げ出して飛びついた「若女将ごっこ」に、その内実の精神性を加えて「本当の若女将」へ進化させてくれたと思います

(余談&劇中では語られませんが、温泉郷に住まう子供の中でも誰よりも本気で町の未来について抱え込んでしまってる真月の孤独にとって、その孤独の闇に現れて、自分の高さまで登ってくれると約束してくれたおっこの存在は、想像すると涙がこぼれるものが有ります。真月からみてもおっこは救いであったと思うし、そうだと良いなあ)

三番目は宿泊客である占い師グローリー水領です。長い黒髪をたなびかせたこ宿泊客は、都心部事務所を構える凄腕の女占い師なのですが、私生活での失意から「春の屋旅館」で飲んだくれ生活をしています

抑制的な演出描写される彼女鬱屈をおっこはどうにかして励まそうと、浴衣を着たことのないという彼女着付けを手伝います浴衣経験のそんな彼女艶姿におっこが感嘆した感想が「格好いい!」でした。

ものすごくさり気ないシーンだったのですが、それはおっこが喪失していた「自立した憧れるべき大人の女性像」を見出した場面だったんじゃないでしょうか?

私生活で辛いことがあっても他者に当たらず、それどころか宿泊先の幼い従業員おっこに気を使っておどけてまで見せる。グローリー水領はおっこ視点では「素敵な大人のお姉さん」です。その素敵な年上のお姉さんに、「可愛い」でも「素敵」でも「綺麗」でもなく「格好いい!」と小さく叫んだおっこに、少し泣けました。お洒落で(←女子小学視点では重要です)、颯爽としてて、自立をしてて、視線を合わせて話してくれる。そんなお姉さんはおっこにとってどれほど輝いて見えたことでしょう。暗闇の中で我武者羅に迷走していた、それでも笑顔だけは守っていたおっこにとって、それは小さな灯火で「未来自分」「目指すべき形」です。

祖母の言う「誰も拒まない花の湯」、同級生真月のいう「客を癒やすレストスペース」、女占い師自分仕事を「他人を励ます仕事」だと評したこと。それらは全て本作テーマに重なるパラフレーズです。そしてそういう人々の輪の中に、自分も入っていける。癒やしたり癒やされたりしながら前へ進んでいくコミュニティの一員になる。「若女将」という「自分自身と居場所を見つける話」は、おっこにとっては生存努力であり逃避だったわけですが、それを誠実に、ごっこから実体にしていくのならば、結局逃げていた「両親の喪失という苦しみを越えていく」につながっていくのだ、という脚本はすごく良かったです。

別れ

ここまで触れてませんでしたけれど、おっこには霊感があるという設定で「春の屋旅館」にきてから騒々しい幽霊少年やおませな幽霊少女出会い、励まされています。両親が今でも生存していて日常は壊れていないという幻想に悩まされていた頃おっこを支えていたこ幽霊たちですが、物語終盤でおっこから見えなくなってしまうという形で別れが示唆されます

でもそれは、おっこが人間社会のなかで居場所確立した――七つまでは神のうちといういわばまだ神様たちの一員であり神楽の主役でもあったおっこたちが、社会の中で着地して、痛みも悲しみも乗り越えていく季節がやってきたのだというエピソードです(おそらく魔女の宅急便黒猫ジジが喋れなくなる、も同様の構造ですよね)。

見終わってから気づいたのですが、この作品幽霊や鬼たちは、幼いおっこが空想したイマジナリーフレンズだとしても物語が成立するように設計されています

おっこは自分の中の勇気かしこさと一緒に自分の悲しみと戦った。「春の屋旅館」はその舞台であり、若女将はおっこが戦うための姿だった。

すべてのフィクションファンタジーなので現実視点を持ち込みすぎるのは野暮というものなわけですが、今後おっこは中学入学卒業して、大学はともかく高校くらいは出るはずで、一人前になるまで十年近い時間があります。(このお話のおっこは絶対旅館業一筋だと思うのとは別に一般化するのならば)そのなかで、旅館から離れるかもしれない。現実に寄せて考えるならその可能性は高い。

でもそんなことはおっこの戦いとそこで得たものとは関係がないわけです。おっこは若女将というコスチューム身分を手に入れたわけではなく、戦いの中で手に入れた人間関係自分自身がある。将来どこでなにをしようと、おっこの手に入れたものが曇ることは二度とない。それがこの映画の中心であって、それは児童労働とかそういうのではなく、もっとパーソナルで尊いものだったと思います

ps.おう真月ちゃんパート書き足したで!

2018-09-17

anond:20180917191738

😺ねこです。ねこだけど褒めますニャ!

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