はてなキーワード: 芸能事務所とは
コムドットについて詳しくなくとも、SNSで拡散される彼らの活動を目にする機会は多い。彼らはそのように有名になってきたのだから、彼らのファンでない私のような人間が彼らに言及することも、ごく自然なことだと言える。
彼ら、というかリーダーのヤマト氏の炎上に対する声明を読んだ。
少し調べれば、多くの人がその文章に対し強い違和感を抱いていることがわかる。今暇なので、この違和感を明文化してみようと思う。
まず、コンビニ、近隣住民への騒音での迷惑等についての謝罪がある。これはそうだろう。コロナ禍でなくても絶対にやめてほしい。赤ちゃんが寝付いたばかりかもしれないし。
ここでは明確に謝罪の対象にしていないが、彼らは当然マスクをしていない。感染症予防のため、飲食店等を除き、複数人でマスクなしで密になることは避けるべきという『ルール』がある。
コムドットはこれまでも何度か炎上しているようだ。YouTuber飲み会をはじめとするそれらは、『ルール』に違反したから炎上した。
ではここで、この『ルール』について踏み込んで考えてみよう。
ここでの『ルール』とは、法律ではないものの、社会全体の利益のために守るべきこと、とでも言い換えられるだろうか。現在におけるマスク着用はまさにそれだろう。
私が彼らの炎上やそれにまつわる弁明について調べ強く感じたのは、彼らは本当にこの、マスク着用『ルール』の必要性を理解しているのだろうかという疑問である。
マスク着用ルールは、判子は斜めに押すとか、乾杯の際はグラスを下にすべきとかそういうクソくだらない仕草ではなく、疫病の蔓延を防ぐためという目的を持ち、また明確に効果が判っているものである。マスクは本当に不便だが、私たちは自分がウイルスの運び屋にならないよう、大切な人、あるいはそうでない人を守り、この疫病を根絶させるため、マスクをして、密を避け、ときには帰省や結婚式を我慢して過ごす。
自分と他人を守るための『ルール』を履き違え、大きな問題となった、NAMIMONOGATARIというHIPHOPフェスについて、知る人は多いだろう。HIPHOPにカウンターカルチャーの側面は認めているものの、それは体制的な抑圧であったり、不条理な命令であったりに対するカウンターである。
おそらく参加者にとって、マスク着用、密の禁止、禁酒もしくは減酒というルールは、「根拠のない、上からの不条理な命令」程度の認識だったのだろう。だから破っていい。
コムドットメンバーの根底に、同じような気持ちを認めるからこそ、ファンは不安すら覚えているのではないか。
コムドットのファンには良識的な人が多いと感じる。悪いことをしたことは認めつつも、応援の姿勢を示し続けることは簡単なことではない。
だからこそ彼らは不安を抱くのではないか。自分が応援している人たちが、バカではないと信じているからである。
コムドットと『ルール』は意外と根深い関係性を持つ。彼らが盗撮を嫌い、直接ファンに苦言を呈する動画をアップロードしたことは有名らしい。
盗撮はもちろんルール違反であるが、ただちに法律違反ではない。そんなことを言い出したら、彼らの撮影中映り込む人々は、彼らを訴えていいことになる。
では何をもって悪意のある盗撮とみなすのか、その線引きが難しいからこそ、『ルール』によって彼らは自分たちの、また、ファンは彼らの盗撮を許さない。
マスクおよび密を避けるというルールと、この盗撮に関するルール、正当性については述べるまでもないが、彼らは前者のルールをたびたび軽んじ、それどころか、タバコは外で吸うが(条例違反)、他人のタバコのポイ捨てを厳しく指摘するなど、矛盾が多く見られる。
これは大きな違和感であるし、彼らもその矛盾を否定はしないだろう。だから謝罪文は早々にその姿を変える。
ヤマト氏による謝罪文は、いかに多くの誹謗中傷が寄せられ、その恐怖が如何程であるかを切々と述べている。情に訴えている。
さらには過去に行きすぎたネット上の誹謗中傷により自ら命を絶った有名人をもちだし、覚えていないのかと訴える。
ここにも大きな違和感がある。明文化するのは難しいかもしれないが、やってみよう。
まずここでの有名人はまず間違いなく木村花氏のことであろう。彼女の痛ましいニュースは私たちに否が応でも画面の向こうに人がいることを思い知らせた。もちろんそれを私たちに教えるためだけに彼女は亡くなったわけではない。
まず第一に、このタイミングで彼らが自らその話を持ち出すことに対する違和感である。
任意の誰かが社会通念上誤ったことをしたとき、「そんなに叱ったら死ぬよ!」などと言われたら、私たちはどうしたらいいのだろう?
死は究極的に個人的なものだ。100人いれば100通りの死に方があるだろう。もしそれが自死であれば、その理由は本当に個人的なものだ。
彼らはあえて木村花さんという個人名を出さないことで、これに関するそしりから逃れようとしているのかもしれないが、個人名を出せないということは、それは配慮ではない。後ろめたさがそこにあるということである。
木村花さんは、何もしていない。本当に何もしていないが、マスメディアにより悪意のある人間に仕立て上げられ、自分の意見を述べることもできず、頼れる人もおらず、また前例もないため、亡くなるほど追い詰められていたことに気づく人もおらず、孤独に死を選んだ。彼らとは土台から違う。それを指摘されたくないから、個人名を出さなかったのは、卑怯とすら思う。
自分たちの引き起こした不祥事に、無関係の故人を持ちだし、自分の死を匂わせることで、批判から逃れようとする姿勢がダサい。彼らの肩で風を切るイメージとあまりに相反する態度に、違和感を覚えるのである。
もちろん誹謗中傷はルール違反ですらなく法律違反だし、絶対に行ってはいけない。密になるよりマスクしないより騒音を起こすより、明確に悪いことである。そういう人に対し、彼らは私刑に出る必要もない。法的にアプローチすることができる。皮肉なことにこれは、あきらかに木村花さんの事件あっての効果である。
正直なところ、そんなに批判の矢面に立つのが嫌なのであれば、大きな芸能事務所に入ればいい。大きなところであれば文春スキャンダルを揉み消すこともできるし、こういった際矢面にたちタレントを守ってくれる。
しかし彼らは自由でいることを選んだ。事務所のものになり、金銭的、肉体的な縛りを受けるより、自由に活動していくことを選び、彼らのそんな姿勢がウケているのである。
自由は必ず痛みを伴う。これは、自由な者は痛みを覚えるべきということではない。痛みを受けることと自由であることは、ほとんど同じ意味であるということだ。
総合的に一貫性がない、悪い意味で、あらゆる立場のいいとこ取りをしてやろうという彼らの甘えを私たちは感じ取っており、彼らと彼らのファンが大事にする『筋を通す』ことができていないことに、失望を抱かれているというのが、現状への分析である。
【女優】
20年前までは嫌な奴ばっかりだった。
(昭和の頃を知ってる大先輩に言わせると、昭和の女優なんかもっとクレイジーだったとか)
【俳優】
女優とほぼ同じ。
芸能事務所の方針なのか知らないけどテレビの印象のまんまって人が多い。
【お笑い】
敬語使わない率がグンと跳ね上がる。
大御所は穏やかな人が多いが、マジで若手がクソすぎてお笑いが嫌いになったレベル。
【歌手】
イメージ通りって人ばかり。
独特そうだなという印象はあるが、お笑いのクソに比べればほぼ全ての人が敬語で冷静に話してくる人ばかりなので安心できる。
【アナウンサー】
不機嫌、人相悪い、会話が常に上から等、その辺のクレイマーと変わらないオッサンばかり。
女子アナもとにかく不機嫌、会話常に上からで「うわ〜こんな奴ばかりなんだ…」になる。
たぶんDとかHの代理店文化を未だに引きずるマスコミ=エライと本気で思ってる人種なんだと思う。
テレビなんか早くなくなれば良いのに。
贔屓にする気持ち一切なしで断言できる。
Jは神。
マジで神。
いやマジでリスナーに煽られて脱ぐ女or最初から露出度高くて視聴者を集める女ばかり配信してる気がする。
ライブ配信サイトやアプリが入れ替わり立ち替わりで出てくるたびに承認欲求拗らせた女が露出しまくっている。
特に印象的なのは、脱ぎだす年齢層が変わっていないということ。
つまり、新しい配信アプリに触れた若年層が承認欲求を拗らせて脱ぐ、というのがアプリごとに世代交代しながら行われている。
豊かな胸を持った人は胸を強調し、太ももがいいと言われたらスカートを履きニーハイを履くような感じだ。
当時はプレミアム会員でないとニコ生ができず、BANされたときのデメリットが多かったのでやる人もそんなにいなかったが、
ノーブラやパンチラ、果ては自慰でBANされた女がそれなりにいたと思う。
モイ!twitterと連携が高いように見えてそんなに高くはなかったtwitcasting君である。
ニコ生のように大層な機材がなくても生放送ができるため、未成年に人気があった。
今もそれっぽいことやってる人おるんかな?
こっちはtwitter公式のライブ配信アプリなのでtwitterと連携できてすごい。
手軽さはツイキャス以上なのでtwitterやってる女に流行った。身内間でしかやりとりしていないような女がLIVEしてるのを誰かが見つけてきたのが多かったかな?
初期は脱いだら後追いでアーカイブがBANされる感じ、時がたったらLIVE中にBANされるように。
日本で爆流行りのLINE、使ってない奴おる????????ってくらい未成年に流行ってたので未成年がこぞって使いまくってた。
たぶんここが一番年齢層が低い。
さすがに児ポでしょっ引かれるのを怖がったLINE社がパトロール入れて健全化を図った結果、
誰も彼も〇〇オーディション(視聴者から課金アイテムを巻き上げて1位になったら芸能事務所所属とかアイドルになれたりする)しかやってねぇ……
っていう無の大地と化した
インスタでできるやつ。まぁそれくらいの年齢でインスタやってない奴もいないしやってる奴多いよねってところ。
ペリスコと同じくプライベート向けでやってるのが多かったので、
身内向けにだらしない恰好をしているところに目を付けた男が群がったりしてた。
まぁ夜な夜な「そういう」LIVEをしている人もいるっぽい。
とにかく稼げや稼げってかんじのアプリなので、今もそれなりに露出している女が多い。胸チラパンチラくらいでBANはされない。
Tiktokに17Liveのような集金ライブ機能を付けたらどうなるかって、まぁ露出高い女ばっかりになるよね。
まぁ未成年がなんか露出してると視聴率上位になるっぽいけど。それに味を占めて露出が高まる女もいる。
Tiktokの主なユーザーは40代男性らしいし、みんな釣られて集金アイテム投げまくってるっぽい。
中にはアイテムくれたら動いて胸チラしますパンチラしますみたいなやつもいる。最近見ないからBANされたかな?
あとなぜかインドネシア人が多いらしい。翻訳機能を使って日本人のLIVEを見てコメントしに来る。
とまぁいろいろ並べてみたけど、並べた配信アプリでの年齢層はずーーーーーっと変わってないからね。
アプリを経るごとに年齢層が上がっていくんじゃなくて、まったくもって年齢層は変わってない。
この体験を経て、私はある理解を得た。「正しい戦略は、その時々の環境、文脈、空気によって異なる」ということだ。世の中にはいろんなルールや常識、慣習があるけれども、それらをストレートに適用すべき場合もあるし、必要ならばかなぐり捨てないといけないこともある。
アブラハム・マズロー(欲求の五段階ピラミッドの人)の『完全なる経営』にこんなことが書いてある。
‟彼らの心理学によると、最善の思考や最善の問題解決ができるかどうかは、問題を含んだ状況を、期待や予想、憶測などを交えることなく、この上なく客観的な態度――先入観や恐怖、願望、個人的な利害などを交えない、神のような態度――で見ることができるかどうかにかかっている。…(中略)…解決すべき問題とは目の前に存在する問題であって、経験によって頭の中に蓄えられた問題ではない。頭の中に蓄えられた問題は、昨日の問題であって今日の問題ではなく、また、両者は必ずしも一致するものではない‟ p.129-130
‟さらに範囲を広げれば、家庭生活、すなわち妻や夫や友人たちとの関係についても、この方法を当てはめることができる。各状況における最善の管理方法とは、各状況において最もよく機能する管理方法のことだ。どの方法が最善であるかを見きわめるためには、予断や宗教的な期待を排した、完全な客観性が求められる。現実的な知覚は現実的に行動するための必要条件であり、現実的な行動は望ましい結果を生むための必要条件なのだ。‟ p.132
マズローは、物事をありのままに見つめて、現実的に考え、行動することが成功への鍵だと言っている――と私は解釈した。
イケメン先輩は結局、条件付きの免職処分になった。黒服が嬢と付き合った場合の店への罰金50万円と、Tちゃんの彼氏への慰謝料として50万円、計100万円を返済したら辞めるという処分だ。店長は、翌日のミーティングの席において、みんなの前でイケメンに公言した。「約束を破ったら組に売る」と。店に対する裏切り行為は許さないという態度を明白にしたのだった。
これと、上の引用文がどう関係あるのかというと……この後すぐ、私と同学年のアルバイトの子が、S店の備品を盗んでいたのが判明した(立命館大学に通っていたので、以下リッツとする)。定期的に、ヘネシーなどの高級酒(そのうち廃棄される飲みかけ。キッチンに置いてある)や、午後の紅茶や炭酸水やチーズその他をくすねていたらしい。その犯行を見つけたのは、皮肉にもイケメン先輩だった。
そのリッツは、イケメン先輩の時と同じく、閉店後に一番奥の席につかされた。最初の数分は、あの時と一緒だった。坦々とした、もの静かな事情聴取だ。その近くにM主任が座っていたのも同じだ。
違ったのは、私も主任と一緒に丸椅子に腰かけていたことだ。リッツの普段の行動に関する参考意見を述べることになっていた。
別にリッツは、良くも悪くもない、普通の奴だった。口数は少なかったけど、まあ真面目かなという印象だった。サボっている様子はないし、店の女の子に声をかけるなどの御法度もないし、当日遅刻や欠勤もなかった。
でも、人間とはそういうものなのだ。裏で何をしているかわからない。人間は言葉ではなく行動で判断すべきという金言があるが、それでも不十分だ。どんな人間にも裏がある。
10分ちょっとが経過した。私の供述も上の通り述べていた。その間、盗んだ物の確認と弁償代の話をしていたように思う。お店で無くなったとわかっているものが時価8万円相当(私の個人的計算では3万円~4万円相当)とされて、ほかにも盗まれた物があると仮定して、倍額の16万円を1か月以内に弁償すれば警察に被害届は出さないという内容で決着した。
最後に店長は言った。「リッツ君。今日が最後の勤務日だ。もう来なくていい。けど、ほかのお店に情報共有とかしないから、働きたかったら別のキャバで働いてもいいよ。今回は残念だったけど、また成長したあなたの姿を見たい。それで、いつかまたお客さんとしてうちに来てくれたら嬉しい」という言葉でお開きになった。
当時の私は、「おかしいのではないか!?」と思った。当時のS店の黒服に課せられる罰金額は、記憶の限りでは以下のとおりだ。
・当日遅刻 5,000円
・当日欠勤 10,000円
・店の売上に影響するトラブルを起こした場合 時価(これが上記の慰謝料)
リッツは規定どおりの罰金を科されなかった。被害額のみだ。しかし、イケメン先輩は規定どおりの罰金のうえボコボコにされている。
当時の私は腑に落ちなかった。後に推測したことだが、店長には以下のような思考順序があったのではないか。
①リッツを殴って、25万円+16万円を請求したうえで脅す(イケメンと同じ対応)
②リッツが立命館大学の学生課もしくは先輩もしくは親に相談する
④罰金は減殺される可能性が高い。警察に通報されたら逮捕リスクあり。
上記①~④が成り立つならば、リッツに対して甘い対応をするのが正しい。そう読んだのではないか。
店長は、自他の権益に対してストレートな人だった。取れるモノはきっちり取っていく。悪く言えばがめつくて、善く言えば組織のことを考えている。
今回の件だと、警察に被害届を出してもS店には一銭も入らないし、リッツが問題行動を起こしたことをほかの店に情報共有するメリットはないし、彼がほかの店で問題を起こしても当店には関係がないし、リッツが負い目を感じていれば社会人になってからS店でお金を使うかもしれない。
※社会人になった今では、このような考え方は極めて短期的かつ自己本位的なものだと感じる。木屋町で風俗営業を行うすべての店の利益を考えれば、リッツは警察に突き出すべきだったし、他店にも情報を共有すべきだった。こうした当たり前のことができないほどに、風俗業界というのは生存が厳しい世界なのだ。
憶測だが、店長には過去に痛い経験があったのかもしれない。16万円でも十分に得をしているからそれで済ませる。そういうことだ。
一方で、イケメン先輩は、いわゆる「身分がない」タイプの社会人だった。だから、ルールに則った対応を採る(暴力のうえ正規の罰金を課す)のが正しかった。
私は今、地元の広島で地方公務員をしている。この仕事は、公平とか中立とか平等が叫ばれる業界ではあるが、確かに、市民や企業を公平に扱わないことが正しいケースがあるのだ。例えば、地元を盛り上げる活動をする部署が大きいイベントを開催する折には、成功のキーパーソン及びその所属団体に対して相応の便宜を図る。近年の例だと、「全国菓子大博覧会」や「広島てっぱんグランプリ」といったものだ。
上記の「成功のキーパーソン及びその所属団体」について、関係者を良好な立地に出店させたり、相応の額の契約を用意したり、行政内組織で要職に就けたりする(教育委員など)。
一般市民や企業を不公平に扱いたいからやっているのではない。公平に扱うのが長期的には一番正しい戦略なのはわかっている。これは、組織目的を達成するために必要不可欠な過程であると上の人間も下の人間も判断したからそうなっている。
反対に、戸籍課や税務課や医療課などの住民対応を行う部署においては、「融通が利かない」などのクレームをどれだけ食らっても、ひらすらに法律や要領に従って仕事をやり続けるのが正しい戦略ということになる。特定の人をひいきしても自治体にとってのメリットは薄いし、逆に訴訟リスクがあるからだ。
キャバクラでの仕事は正直キツかった。嫌なお客さんには絡まれるし、たまに一気飲みを要求されるし、人が殴られるのを見ることがあるし、ホールに立ちっぱなしで足の裏が痛いし、キッチンはものすごく忙しいうえに鼠とゴキブリだらけだ。
でも、勉強になった。夜の歓楽街での仕事が、今の地方公務員としての自分の糧になっている。あの時、求人情報誌を開いてよかったと今では思える。
この春から時給は1,800円になった。昇給の際、店長からは、「お前以上の時間給をもらっている大学生は木屋町にも祇園にもいない。お前を評価している。就職活動中もシフトに入ってくれ」と言われた。※多分これが目的で時給を上げたのだと思う。これまでと違い、昨年比で増えた仕事もないからだ。
この辺りから、シフトに入ることが少なくなった。これまでは、週に4日、たまに5日という具合だった。でも、公務員試験の勉強もしないといけないので週に3日の勤務になっていた。
時間はあっという間に過ぎていって、夏が終わる頃に内定を得た私は、「自由だあああぁぁ!」とばかり、夜の街で遊びまわるようになった。
私には小さい名誉があった。木屋町や先斗町のいろんなバーに行ったが、S店で黒服をしています、付け回しの仕事を任されていますと言うと、大抵の店員さんや夜の街の常連の顔つきが変わるのだ。「こいつはやばい奴だ」という顔をする人もいれば、軽蔑した視線を向ける人もいれば、逆にすり寄ってくる人もいた。
バーにはよく行ったが、キャバクラにはほとんど行かなかった。S店で働いているとわかったら追い出されるリスクがあったからだ。それに、私はKFJ(京都風俗情報掲示板)のお水板において、当時木屋町で№1とされていたS店で何年も働いている。お客さんに「おごってやるから来いよ」と誘われて他店に行ったことはあるが、なかなか満足がいかなかった。S店の子に接客されたことはないが、それでもわかる。歴然とした『差』があった。
今思えば、承認欲求というやつが足りていなかったのだろう。シロクマさんの本で言うと、「認められたい」というやつだ。当時は、自分をスゴい奴なんだと思いたかった。実際はぜんぜんそうではなかったし、逆に、本当にスゴい奴ほど自分を大きく見せたがらない。
そういう人は飽きているのだ。ちやほやされることに。褒められることに。子どもの頃から、自分のパフォーマンスの高さを周りに認められるのが当たり前だった。だから、調子に乗ったり、偉ぶったりしない。それだけのことだ。
11月になった頃だった。M主任が退職することになった。時期は来年の3月。田舎に帰るらしい。
トラブルを起こしたわけではない。円満退職だ。夜の業界で7年も働けば、体はボロボロになる。普通は3年もてばいい方だが、M主任はそこまで働いて、十分すぎるほどの結果を出していた。私は「今までありがとうございました」と、お店の終わりに2人だけになったところで伝えた。
この時のM主任の言葉は脳裏に刻んであるし、忘れた時のために日記にも取っている。重ねて言うが、この記事でところどころの描写がやたらと詳細なのは、大学生当時の日記をベースにしていることによる。
「おう。〇〇ちゃん、お前もな、元気でな。ええけ?(※方言が入っている。いいか?の意味)〇〇ちゃん、仕事ができる奴になれよ。仕事ができんかったらな、人間は終わりやぞ。どこに行っても生きてかれんようになる。仕事だけはな、ちゃんとやって一流になれよ。お前もこの店で何人も見てきたんやないけ、どうしようもない根性なしの連中を。ええけ? お前は悪い奴じゃない。でもな、どっか気が抜けて、間抜けなところがある。そこが好きなんやけどな。とにかく、仕事ができるって言われるようになれ。俺からお前に言えるんはそれだけや」
呑みに行きましょう、と誘うつもりだった。でも、誘えなかった。私の中で、M主任はそれだけ偉大な存在だった。神だった。神を呑みに誘うことはできないのだ。
その翌日。営業時間中の夜10時くらいだったか。店長ともう1人、灰色のスーツを来た人が紙袋を携えてS店にやってきた。「ちょっと今時間あるか」と、上の階にある事務所に連れて行かれ、その人から名刺を渡された。
このS店の母体である芸能事務所の人だった。取締役ナントカ部長だった。ソファに座らされてからの話の内容は端的で、「私を社員として採用したい」という話だった。
部長の話には説得力があった。説得力の要諦とは、ロジックにあるのではない。本人が持つ、その考えや判断への自信や信仰、そして意見を伝える際の胆力や粘りの強さが、本人の口を通して迫力となり、相手に伝わることで説得力が生まれる。
・公務員はこれから厳しい時代になる。お金の問題ではない。本質的な意味で割に合わなくなる。
・あなたが就職する自治体の初任給は16万円だ。うちは基本給だけで26万円出す。
・S店での働き次第では本社に来てもらう
・日本の芸能界を盛り上げる一員になってほしい。それだけの才がある。
・お客さんも仲間もあなたを支持している
今思えば典型的なリップトークだ。なぜかといえば、上の内容の半分以上は私をほかの人に置き換えても、ちょっと修正するだけで通用するからだ。
でも、当時の私は大学生だった。この時すっかり、S店で働こうか、それとも地元で公務員になろうか迷い始めていた。もし、これが公務員試験を志す前であれば、この会社で働いていたかもしれない。
特に最後にやつ。あれにはやられた。部長はソファの脇に置いていた紙袋から手紙を取り出した。十枚ほどの。小封筒に入った、そのひとつひとつを私の前にゆっくり差し出すと、それが――すべて嬢からの手紙であることがわかった。
「〇〇君。試しにひとつ開けてみて」
ある嬢からの簡潔なメッセージが入っていた。「これからも〇〇さんと働きたい」「〇〇さんに店長になってほしい」「卒業してもいなくならないで」。こんな言葉が認められていた。
「もうわかるね。〇〇君はみんなに慕われている。社会があなたを認めている。こんな大学生、ほかにいないよ」
『雇用契約書』とあった。裏面には雇用条件的なものが書いてある。これを片手に取って私は、ボールペンを握りしめた。
右上に日付を書いて、ずっと下の方にある住所欄に個人情報を書き始めようとする。ボールペンをあてどなく前後に振って、書くのを静止しようとする脳と、書くのをやめたがらない右手が小さいラリーを繰り返していた。
私は思い切って、ボールペンを紙面に押し付けた。そして、インクが紙に付いた途端――心臓から流れ出た血が、冷たい何かとともに押し戻されて、再び心臓へと逆流するのを感じた。私の指先は動くのをやめた。
その場で立ち上がって私は、「残りを読んでから決めます」と告げて、手紙を抱きかかえてS店に帰ろうとしていた。事務所の扉を開けて出る時、舌打ちのような音が響いた。
手紙のほとんどはテンプレートだった。ひな形がきっとあって、嬢はそれらを真似ている。そういう罠だった。手紙はぜんぶで11枚あって、その中でテンプレでないのは3通だった。そのうちひとつを挙げると、ヘタクソな文章で、私のこれまで4年間の行動や仕草がつらつらと書いてあった。
私に対するポジティブな言葉も、ネガティブな言葉もあったけど、この3通の手紙には共通していることがあった。「地元に帰っても頑張って」。そんな内容だったかな……? 初めに読んだ1通はTちゃんからだった。
彼女はハーフで、日本語がそこまで上手くはないのだが、それでも一生懸命な筆跡だった。何度かミスって修正液で消した跡があった。Tちゃんらしくて、不器用だけど愛が籠った手紙だった。
一昨日それを読み返した時、ふいに涙が零れた。
あの部長の姑息な手を見抜いてから一週間後、私は2月末でS店を辞める旨を店長に告げた。残念そうにしていたけど、これは当然の結果なのだ。
私は地元で公務員として働く道を選んだし、芸能事務所だって私が本当に欲しかったわけではなく、おそらくはM主任の代わりとしてだった。もし本気ならば、大学4年生の春までには声をかけている。
最後の勤務日は静かだった。普通の職場だと、辞める人には花束贈呈とかがあるんだろうけど、S店にそういった慣習はない。ただ普通に、最後の客が帰って、照明の光度を上げて、ホールとキッチンを片付け始めて、嬢がみんな帰って……。
最後に、このS店に初めて来た時に見た、この分厚い扉を閉める際に、「お疲れ様です」と小さく呟いた。私は、夜が明けてほんのりと水色の空が見える河原町通りへと歩みを進めていった。
(次が最後です)
そこから先は思い出したくない。身分証を出して、「あなたがしたのはキャッチという犯罪行為で~」と路上で警察官2名から懇々と説諭を受け続け、彼らが帰った後に、暗い顔をした店長とM主任が地下のお店から出てきて、「ちょっと来い」と事務所に呼ばれ……面接の時のソファに座った私と、左隣に主任がいて、店長は斜めの位置にあるパイプ椅子に腰かけていた。
「すいませんでした」
店長はパイプ椅子をちょっとずらすようにして身を乗り出した。ガラス張りのテーブルの上にあった煙草とライターをガチャガチャと手に取る音がする、と思った時だった。
「誠に申し訳ありませんでした!!」
M主任が謝ったのだ。直後、「私の責任です」という小さな声が聴こえた。
・あなたが警察に払う罰金は50万円。S店とM主任で25万円ずつ肩代わりする
・もう二度としないように。次はクビにする
といったものだった。
優しい人達だった。私のような盆暗に対して、ここまで優しい嘘をついてくれたのだから。今ではわかる。あの時、警察は私とS店を指導するだけで済ませてくれたのだ。
状況が違ったら、普通に逮捕されていたかもしれない。あの場で解放されて、しかも私が罰金の納付書をもらっていないということは、そういうことなのだ。
M主任には頭が上がらない。もし、もう一度会うことがあったら何万円でもおごるし、「百万円貸してくれ」と言われたら迷ってしまうに違いない(貸さない)。
なお、当時のキャッチ行為の規制基準においては、路上の客に声をかけた後に何メートルも付いていったり、身体に接触しない限りはセーフだったようだ。一部の悪質な店は、警官の目が届かないビル内で付きまといや身体接触などをしていた。
大学の講義に出ながら、S店でのアルバイト(キッチン、ホール、店の前に立つ案内係)に週4でシフトに入る生活を続けている間に2年が過ぎた。単位はけっこう落としていた。履修しても半分ちかくは落とすので、できるだけ多く登録するようにしていた。教職課程も取っていたため、割とぎりぎりで卒業した感がある。
この年が転機だった。キャバクラの黒服の仕事にのめり込んでいた私の時給は、この年の秋に一気に1,600円に上がった。理由はシンプルで、『付け回し』というポジションを任されるようになったからだ。
すでに私の先輩は、店長とM主任とイケメンだけになっていた。後は、2人の社員と2人のアルバイトが私の後に続く。ここまでの間で、お店で働き始めたのは10人以上はいただろうか。みんな、あっという間に辞めていった。
この業界は、はっきりいって申し訳ないのだが、中途半端な人生を送り続けた挙句に流れ着いた人間が多い。負け癖がついている。だからすぐに諦めるし、ふてくされるし、誘惑に負けて嬢を口説いたり、物を盗んだりして――制裁を受ける(後述)。
『付け回し』の仕事をざっと説明する。要すると、女の子をどの席につけるか決める人だ。スナックだとチーママがやっている。併せて、各席の料金状況をチェックする。フロアの中央から客席を常に見渡して、嬢の配置をどうするか考え続ける。
このポジションは、自分の成果を数字で把握するのが難しい。というのも、いわゆるABテストというやつができない一発勝負系の仕事なので、自分が決めた配置が果たして正しかったのかすぐにはわからない。
でも、時間が経つとわかる。ちゃんとした人が付け回しをやると、ゆっくりと、じんわりではあるが、お客さんが増えていく。一見さんがまたお店に来てくれ、月に何度か来てくれるようになり、やがては常連になる。店長やM主任のレベルだとそうなる。
そのお客さんに嬢を付けた時の反応を1回1回ちゃんと見ていて、それに応じて次はどの嬢を付けようかを思案し、試行錯誤を繰り返し、やがてそのお客さんの嬢の好みを理解するようになるからだ。それだけではなく、お客さん同士の空気を察して、喧嘩が起きないようにする心遣いも忘れない。
お酒が入っているうえにそういう気質の人が多いので、しょっちゅうとは言わないが喧嘩が起きる。例えば、当時のM主任は、カラオケでほかのお客が歌えないほどに曲を入れまくる人がいると――それとなくデンモクを操作して曲が流れる順番を変えたり、嬢を利用して歌わせないように場をコントロールしていた。
女の子の側でもそうだ。
彼女らもプロだが、やはり年若いので、「嫌な客」「苦手な客」「うざい客」みたいなものがある。反対に好みの客もあるわけで、一流の付け回しをする人は、そのあたりの機微を理解しながら客と嬢との最適な組み合わせをシナジーとして導き、実行に移せる。
私はその域に達することはできなかった。私が付け回しを任される時というのは、店長か主任がそのポジションを離れざるを得ない時だけだった。
実際、私はあまりセンスがなかったと思う。お客さんに怒られてばかりだった。私が付け回しをしていた時の一見さんのリピート率は2人の先輩に比べて低かったし、お客さん同士が喧嘩に発展する前に止められないこともあった。
ある時などは、あるお客のグループ(今でいう半グレ風の人達)が、堅気な感じのお客を店内で突然ボコりはじめた。カラオケのトラブルだった気がする。
その半グレは堅気の若者のところへ行き、いきなり胸倉を掴んで殴りつけ、引き起こし、ガラス卓の上に叩きつけた。そして、足で何度も胸や腹を踏みつけた――近くにいた嬢が絶句して吐き気を催していた。別の気丈な子が肩をさすって慰めている。
また別の大柄の男が、殴られた男を引きずり起こし、その頬に一撃を加えて地面に引き倒したところで私が止めに入った(判断が遅い!)のだが、ヒートアップしていた彼らを抑えるのがやっとだった。店長やM主任だったら、リアルファイトになっても目線と対話だけで事を収めるし、そもそも喧嘩になることがまずない。
結局、私が物理的な意味で間に入って無理やり止めた。もみ合って、もみ合って、「もうやめてください!」と半分キレながら叫んで、それでようやくなんとかなった。殴られた人は、もちろん料金なしで帰ってもらった……後で警察官が店に事情聴取に来ることもなかった。
私には付け回しの才能がなかった。『一応できる』というだけの交代要員であり、それ以上でも以下でもなかった。嬢達は、私を憐れんでか、明らかにおかしい付け回しに対しても苦情を言ってこなかった。一部の子は、「あのお客さん私に飽きてたよ」とか、「なんで今代わらせたの。指名の話してたのに」とか、「あの子が芸能人の卵だから楽なお客さんにばっかり付けてるの?」とか、ちゃんと本音を伝えてくれた。
でも、ほとんどの女の子(特に20才以下の若い子や、逆に30代半ば以降の子)は、私を憐れんでか、苦情すら言ってくることがなかった。信頼されていなかったのだ。
さて。そろそろ(後述)の話をやりたい。
この年の秋だった。イケメン先輩が罪を冒したのは。私の価値観のターニングポイントになった体験でもある。
お店の女の子、しかも上位数人に入るほどの人気で、そのうえS店のお客さんと付き合っていた嬢(以下Tちゃんとする)と交際していたことが判明したのだ。
なぜわかったかというと、怪しいと感じたそのお客さんがTちゃんの携帯を盗み見たところ、イケメンとの睦言のやり取りが画面に映っていたということだ。噂だから、真実かどうかはわからない。でも、浮気はバレてしまった。
嬢との恋愛は大きな罪だ。キャバクラなどにとっての女の子というのは、大事な商品なのだ。マクドナルドでいえばハンバーガーだ。店員がハンバーガーを盗んで食べたら処分されるだろう。そういうことだ。
しかも、前回の記事で、S店というキャバクラの母体が芸能事務所であることを述べた。Tちゃんはそこに所属している子だった。今でもたまに、テレビのバラエティで見ることがある。その度に、「あんた成長しすぎやろ!」と唇を尖らせて食い入るように番組を見ている私がいる。
この時の私や、私の後輩達は、このことが問題になったのをイマイチ信じることができなかった。というのも、イケメンとTちゃんとの間柄は、スタッフ内では公然の秘密だったからだ。お店が終わった後のミーティングでは、イケメンに対するTちゃんの態度が違った。なんというか、口喧嘩がこなれているというか、恋人同士が醸し出す雰囲気だった。
勤務中もそういうことがあった。Tちゃんはお酒に弱かった。カクテルならば、どんな嬢であってもリキュールを一滴か二滴しか入れない。でも、ボトルやシャンパンとなるとそうはいかない。ごまかしが効かないのだ。特に、シャンパンを卓の上で薄めるわけにはいかない。
そんなこんなで、稀に、酔いつぶれたTちゃんが私のいるキッチンに入ってきて、ビア樽(ビールの詰め替え用のタンク)に腰かけることがあった。うわごとを呟いたり、ボウっとしたり、どこか一点を見つめるようにしたり、急にキレだして携帯電話をごみ箱にシュートしてトイレに駆け込んだりしていた。
ある時、Tちゃんが携帯をごみ箱に叩き込んだ後、イラついた声を上げ、キッチンを飛び出そうとした時だった。ガンッ!という音とともに、キッチンの出口にある真四角の排水溝にはまり込んでしまった。ガンッ、というのは排水溝の鉄板が跳ねた音だ。
イケメン先輩の動きは速かった。いつもであれば、廊下に立っている嬢が貧血で倒れたりしても、涼しい顔をして対処に入るのだが、Tちゃんが排水溝にハマった時は違った。「すぐにキッチンのドア閉めて!お客さんに見える」と血相を変えて対応に入ったのだ。
イケメンの声と同じタイミングで私は、キッチンのドアを閉めにかかっていた。酩酊状態で泣き出したTちゃんを救う(掬う)役目はイケメンに任せて、懐中電灯を点け、排水溝に落ちたTちゃんの私物を拾い上げる。
その際、イケメン先輩が、Tちゃんに「馬鹿。気いつけや」と優しく呟いたのを覚えている。京都弁だったのでうまく思い出せない。
だからこそ、イケメン先輩が犯した罪をすぐには意識できなかった。
ある日の営業終了後だった。暗かったホールの照明の光度が上がって、店の片付けが始まって、嬢がみんな帰って、皿洗いや店内清掃もみんな終わった頃に、「そこに座れ!」という声が響いた。店長がお店の入口からやってきて、片付けをしていたイケメン先輩を一番奥の席に座らせたのだ。傍らには主任もいた。
私や、ほかの役職のない社員やアルバイトは店を出ていこうとしたが、店長が「いいからそこにいろ」と言った。私は、扉を1枚隔てたキッチンにいた。声はよく聞こえなかった。扉の隙間から、奥の席で事情聴取を受けるイケメンの後ろ姿が見える。
細々とした声で、Tちゃんと付き合っていた事実を説明していたと思う。事情聴取は5分も経たないうちに終わった。というのも、「オメー何してんだよ!しかも客の女と付き合って。おい!ふざけんな」と、急に店長がヒートアップしたかと思うと、ガラスの卓にあった灰皿を、イケメンの顔めがけて投げつけた。
おそらく口周りに当たったのだろう、イケメンが顎のあたりに手をやった途端に店長は立ち上がり、イケメンの顔を殴打した。M主任が丸椅子から立ち上がって止めに入るも、店長に突き飛ばされて断念した。
床のカーペットに仰向けに倒れたイケメンの上に跨り、店長が何度も何度も、その端正な顔に鉄拳をぶつけていた。イケメンは、「すいません、すいません!」と謝り続けていた。
耳に入っていないかのごとく、何十発もイケメンを殴り続けた店長だった。ある瞬間に、ふと立ち上がって、イケメンの体をサッカーボールみたいに思いっきり蹴飛ばすと、「ボケが」と呟いて、私達のいるキッチンの横を通って近くの席に座り、どこかに電話をかけ始めた……。
その後、イケメンが泣きはらしながら、血だらけの顔でホールをうろついていたのを覚えている。
(続きます)
この日記の内容はみだしのとおりだ。京都での学生生活の4年間をキャバクラでの黒服の仕事に捧げた。
昨年末のこと。コロナのおかげでストレスが溜まる中、ふと京都が懐かしくなって一人旅に行った。学生時代と社会人約十年目では、さすがに景色に差があった。いろいろと感じるものがあったので、ちょっとしたためてみることにした。
広島の田舎から京都に出たばかりの、当時18才だった私は大学生活に憧れを抱いていた。第一志望ではなかったが、行きたいと思っていた大学だった。
4月はあっという間に過ぎた。入学式、オリエンテーション、サークル勧誘、学部学科での新入生歓迎会、初めての履修登録、初めての講義、初めてのゼミ活動。
楽しくもあったし、不安もあったけど、5月になって、まだあることをしていないのに気が付いた。
アルバイトである。大学生はアルバイトをするものだと思っていた。それ以前に読んだ漫画やアニメでは、大学生はみんなアルバイトをしていた。
早速、求人情報の掲示板を見た。インターネットではない。学生課の前に貼ってある物理的なやつだ。すると、学内カフェがよさそうな気がしてきた。時給もいい(850円だった気がする)。
その日のうちに、お店に行って店員のおばさんに声をかけた。アルバイトがしたい、と。
何分間か話した後、「土曜日にシフトにはいれます」と告げると、大歓迎な感じで、「今度オーナーも交えて面接しましょう」と言ってくれた。私の携帯電話の番号を伝えた。
その翌日だった。知らない番号から着信があった。携帯が鳴っている最中、ガラケーの通話ボタンを押す直前に着信が切れた。
もう一度かけなおすと、女性の人が電話に出た。どうも話がかみ合わない。「こちらからはかけていません」とのこと。どうやら、大学全体の電話受付窓口に繋がっていたようだ。でも学内の誰かが、私に電話をかけている……。
増田の処刑はすでにおわかりだろう。あのカフェからの着信だったのだ。私はそんなことにも気が付かなかった。
それから3日が経って、あのカフェに行って、面接の件がどうなったのか聞いたところ、「オーナーに、あなたが電話に出ないと伝えたら、もう面接はいいって」という衝撃の答えが返ってきた。
私が阿呆だっただけだ。今でも、仕事でこういう感じのミスを冒すことがある。
ある日、京都御所の近くにあるコンビニで求人雑誌を持ち帰った。
パラパラと中を覗いてみる。飲食店や小売店が多いようだ。ただ、どのお店も時給が低い。大学の近所にあるお店は、だいたい750円~800円だった。今思えば、こういう視点はやはり若いな、と思う。
大学生の場合は、たとえ時給400円だろうと、釈迦に生きる人としてふさわしい常識や言動、知識を身に着けられる職場がいい。大学の同期で、一流どころの企業や官公庁やNPO法人に就職した連中は、リクルートや株式会社はてなや高島屋でアルバイトをしていた。
当時の私は、リクルートもはてなも高島屋も知らなかった。私の出身は広島県の府中市だった。そんなオシャンな会社は地元にはない。天満屋だったらあるのだけど。もし私が東京の府中市出身だったら、リクルートもはてなも高島屋も知っていたのかもしれない。
さて、求人情報誌も終わりの方まで来た。すると、スナックやキャバクラ、バーのページが出ていた。
あるお店の男性スタッフの時給のところを見ると、22時までが900円で、22時以降が1000円とあった。基本の労働時間が20:30~5:30で、開店準備と片付けを除いた9時間に対して給与が支払われる。ツッコミどころが満載だが、こういう業界なのだ。今でもおそらくこんな感じだろう。
「でも、夜の店はちょっとなあ」と感じつつ、「失敗したとしても私はまだ若い。なんとかなる」とよくわからないポジティブも抱いていた。
あるページを捲ろうとして私は、ある求人に目が留まった。「木屋町で一番レベルが高い店です!」みたいなことが延々と書いてあった。自画自賛もいいところだ。※本当に一番レベルが高い店だった。
でも、「面白いな」と思った。しかも深夜時間帯の時給は1100円ときている。さっそく電話をかけて、簡単に自己紹介をして年齢と大学名を言ったら、「ぜひ面接に!」ということになった。
5月の割と寒い夜、私は親からもらった原付に乗って、家から木屋町まで10分ほどの距離を慎重にゆっくりと駆けていった。
マクドナルド河原町三条店の近くにある、小ぢんまりとしたビルの地下1階にその店はあった。
当時の私はビルの前に立ち竦んでいた。田舎育ちの私は、ビルの下に降りていく階段を見たことはなかった。真下の方から数人の話し声が聴こえる。
おそるおそる階下に降りていくと、廊下が十メートルぐらい続いていて、奥には分厚い扉が開け放たれていた。表面に店の名前が書いてありそうな。近づいていくと、店の中から男女が笑い合う声が響いた。
扉の前には小さい丸椅子が設えてあって、2人のお客さんとイケメンの黒服(ボーイ)が楽しそうに話をしていた。お客さんは、丸っこい小さいグラスに入ったお茶を飲んでいる。
ふと、ひとりの嬢が出てきた。黄色い、ひらひらとしたドレスだった。歩く度に、ドレスの裾がブゥンと上下していた気がする。顔つきは覚えていない。失礼ではあるが、「化粧濃いな」と感じたのは覚えている。外国人風の浅黒い肌の、ツンとした表情だった――人生で初めてキャバクラ嬢を見た瞬間だった。
さて、イケメンの人に「面接に来ました」と告げると、「ちょっと待ってね」と言われ、奥に引っ込むと……すぐに別の男性がヌッと出てきた。
体格が大きい、熊みたいだ。笑っている。当時の私には恐い人に思えた。実際には、恐ろしさと優しさが同居するタイプ……と見せかけて、普通にサイコパスだった。
店長と名乗るその人と、同じビルの2階にある事務室に入って、さっそく面接が始まった。私はソファに座らせてもらっていて、ガラス張りの机の上にペットボトルの緑茶が置いてあった(はずだ)。店長は反対側のソファに腰かけた。
「飲んでよ」
思い出せる限りだと、こんな感じだった。
「いい高校行ってたんだね」
「18才か。若いね~」
こんな感じだったと思う。当時は、落ちる可能性が高いと思っていた。ボーイの経験がないどころか、アルバイトをしたこともなかったからだ。自分が盆暗な方だということもわかっていた。
ところで、キャバクラで4年も働いていたのだ。私のような類型(実務経験のない若い子)を採用する理由はわかる。
①単純な労働力として
多くのお店では、ホールやキッチンの仕事を8時間ぶっ続けでやらないといけない。開店の準備と片付けもある。休憩はあるが非常に短い。キッチンのビア樽に座って5分間など。なので、体力のある人がほしい。
②肉壁として
態度の悪いお客さんは必ずいる。特にお酒が入っていると、接客が気に入らないということで難癖をつけたり、声を荒げたり、脅迫してくることもある。
※稀に暴力団組員も来る。「暴力団お断り」のステッカーをどの飲み屋も貼っているだろう? あれは歓楽街では冗談の一種だと当時は思っていた。この業界では、清濁を併せ呑み、判断が早く、臨機応変に対応できる者が生き残る(と店長が言っていた)。
お客さんとトラブルになっても、年が若くてガタイのいい奴がいるのといないのとでは展開が違ってくることがある。たとえ殴られても、私みたいに若いのは自分が悪いと判断して、お店に治療費を請求しないことが多い。
③レアドロップ枠として
一例として、私と同じ同志社大学で、かつ同じ法学部法律学科の奴で、大学生活の4年間、ホストをしていた奴がいる。週に3日ほどの出勤で、大学3回生になる頃には月に30万~40万ほどは稼いでいた。本人いわく、「いろいろあるので稼ぎ過ぎないように気を付けていた」とのこと。全く正しい行動だ。大学生の年齢でその判断ができる時点で、奴は普通ではなかった。2021年現在も、堅気ではない仕事で大金を稼ぎ続けている。その彼は、KFJ(京都風俗情報掲示板)のホスト板にもスレッドができるほどの猛者だった。つまり、年が若くても超スゴイ奴は一定数必ずいる。そういった人材を時給1000円前後で使えるチャンスに賭けているのだ。
当時の木屋町や祇園にあったスナックやラウンジやキャバクラは、そのほとんどが個人もしくは社員10名以下の会社が経営していた。
私が働いていたお店(以後S店とする)は、それなりの企業が経営母体だった。モデルや女優なんかを育てている芸能事務所が、副業としてキャバクラを出していたのだ。
※もうみんな読んでないのでぶっちゃけるが、㈱オスカープロモーションが母体として経営している店だった。当時の私は、そんな会社の存在自体を知るはずもなく。
そこに所属している子が修業や小遣い稼ぎの意味で働きに出てくる。そういう構造のお店だった。もちろん普通の子もいる。
以下、私が働いていた4年間で記憶に残っていることを書き出してみようと思う。たぶん長文になる。
キッチンとホールの仕事をやっていた。時給は1,100円。キッチンが主で、社員の人が少ない時に限ってホールに出る。
最初の頃は、強面のM主任に怒られてばかりだった。今思えば強面ではなかったし、体格も中肉中背だったが、当時若輩だった私には圧が強すぎた。
キッチンの仕事というのは、いうまでもなく優先順位がモノをいうわけで……おしぼりとつきだしの用意も、ドリンク作りも、フード作りも、皿やグラス洗いも……人生で最初に覚えた仕事は、社会に出てからの仕事の縮図だった。
・次の次くらいまで優先順位を決めながら動く
・途中で別の仕事に移らない
・雑多な仕事はまとめておいて後でやる
より精神的な意味での教えもあった。例えば、トレンチ(お盆)の持ち方について。S店での持ち方は、指を立てて、手のひらが触れないようにして胸の前で持つというものだった。
当然、最初のうちはできない。いや、言われたとおりにできるのだが、どうしても、たまに手のひらでベッタリと持ってしまう。
最初にそのミスをした時だった。「おい」というM主任の声が聞こえた。怒られると思って身構えていると、「新人が間違えた持ち方しとんぞ」と、上で述べたイケメンの人が叱られていた。確かに、私は最初にトレンチの持ち方をイケメン先輩に教わった。
でも、当時は「なんでイケメン先輩が怒られるんだろう。なぜ私じゃないんだろう」と素朴に考えていた。
このS店では、そういう社会人として基本的なことを教わる機会が何度もあった。私は盆暗でノロいタイプの人間だったから、ありがたい教えでも、耳から耳にスーッと抜けていったのがたくさんあったに違いない。日記にもっと細かくつけておけばよかった。
今でもM主任を思い出すことがある。厳しい人だったけど、まともに仕事をこなすことを誰よりも考えていた。私のことを考えてくれていたかはわからないけど、今でも確かに思い出すのだ。
めちゃくちゃ厳しくて……でも、ふいに無邪気で優しい笑顔を見せてくれる。私はずっとM主任の後ろを追いかけていた。今、この場で感謝を述べさせてください。ありがとうございます。
この年の春先から初夏にかけて、正社員と同じ仕事が増えていった。一例として、ホールを回る仕事が主になった。棚卸しもするようになった。時給が上がり1,200円になった。
本来、大学生のアルバイトは、キッチンでフード作りや洗い物をするものだ。ホールに出ることもあるが、あくまで代打的に割り振られる。原則、社員がキッチンでアルバイトがホールということはない。にもかかわらず、なぜ私がホールの担当になったかというと……。
信じられないだろう。でも事実だ。私がS店に入った時、社員5人のアルバイト3人(私を含む)体制だった。1年目の梅雨時に社員がひとり免職処分(能力不足だと思う)になって、また秋になった頃に社員1人が系列店に行って、3月の春休みの頃、ひとつ上の学生アルバイトが飛んだ。従業員が3人いなくなって、3人補充された結果こうなった。
ホールを回る仕事について、思い出せる範囲で優先順位が高い方から挙げていくと、①お客さん又は女の子(=キャスト。以下嬢とする)の監視、②オーダーの受取と実行(買い出しを含む。お客さんだと煙草、女の子だとストッキングや生理用品)、③嬢によくない行為をしているお客さんへの注意、④お客さんからのイジリや自慢話やお酌に付き合う、⑤灰皿やアイスペールの交換、⑥喧嘩を止める(リアルファイト含む)……といったところか。
重労働だが、そこまでキツイということはない。一般的な飲食店でもこれらに近いことをしているはずだ。最初は立っているだけでも辛かった。足が棒になってしまう。慣れてもやっぱり足の裏が痛い。
思い出に残っているのは、やはりM主任だ。仕事ができる男性で、30代半ばで月給は45万円(残業代は基本給に含まれている)だった。客引きのプロであり、街を歩く人でその気のなさそうなお客さんでも、1分も経たないうちにお店への興味を起こさせ、大体3分以内にお店に連れていく。何より損切が早い。この人はだめだと感じたらすぐにその場を去って、別の人に声をかける。
真夏の夜だった。私に初めての仕事が割り振られた。いわゆる、キャバクラの店の前にいる人の役だった。客引きではなく、連絡役に近い。お店に用のある人、例えばリース関係の業者だったり、面接希望の嬢だったり、店長の知り合いだったり……むろん、通りがかりのお客さんにサービス内容を聞かれることもある。
さて、ある3人組のお客さんが店の前を通った時、S店に興味を示した。「お兄さん。どのセットがお勧め?」と聞かれた私は、しどろもどろになりながら、2万円(2h)と1万3千円(1.5h)と1万円(1h)の3つのコースを説明した。金額はうろ覚えだ。たぶん違う。
3人組のリーダー格は、「う~ん」という表情になって、何点か質問をしてきた。うまく答えられなかったのは間違いない。最後は、私の方が心が折れてしまった。
その場を立ち去る3人組を見送る私の後ろに、M主任がいた――縄跳びで打たれたような、痺れた痛みが私を襲った。主任の回し蹴りが私のお尻にクリーンヒットし、地下に入る階段の手すりの辺りにもんどり打って転げた。頭を壁面にぶつけたのを覚えている。
主任に何と言われたかはよく覚えていない。罵倒の数が多すぎたのだ。「お前!売る気ないやんけ!」だったら確実に言われている。「すいません」とだけ謝ると、「〇〇ちゃん。次はないぞ」と言ってお店に入っていった……。
数分後、また別のお客さんが店の前を通った。私は、ここまでの人生で最大の過ちを犯した。私はM主任の真似をして、お客さん候補とトークを始めた。
「こんばんは。これから何件目ですか」
「2件目」
「どこ行ってきたんです」
「居酒屋」
「どちらにいらしたんです」
「和民」
「この店は高いからいい」
こんなやり取りだった。話すうち、だんだんと相手の気が乗ってきて、でもお金がないのも事実のようで、でもお店に入ってほしくて、M主任を見返したくて……去ろうとする相手の腕に触ってしまった。
「はいそこやめて!」※確かこんな口上だった。早口な警官だった。
その場で2名の警察官にサンドイッチにされた私は、しどろもどろに言い訳を始めた。やがて応援の警察官が到着し、単独でお店の中に入っていった……。
(続きます)
リアルアイドルの場合、目に見えるファンを相手にしてるから「ヤバい」奴ってのが運営にもファンにもわりとわかりやすいんだよな。ファンコミュの中ではそういう「ヤバい」奴の情報って常に共有されてるし、運営も把握してる。地下、インディークラスだと定期的に「ヤバい」ファンを親衛隊みたいなやつがボコって問題になる。
よく反転したファンが逆上してみたいな漫画があるけど、実際にはドルオタなんて臆病な小心者ばっかりだから運営に対面で「出禁。近づいたら警察呼ぶ」と言われたらシュンとなってネットでアンチ活動するのが関の山。たぶん、顔知られてるのが怖いんだろうな。
反転してって言ったけど実際、ストーカーしたり脅迫したりするやつってほぼほぼ元ファンなんだよ。それも重度の。だから運営からも本人からも認知されてたりする。そりゃ怖いだろうけど相手が何者なのかはわかってんだよね。
でもVtuberの場合、タレント本人もそうだけどファンにも実体がない。運営からもタレントからもファンなんてネット上の「文字」か「数字」でしかなかったものが、突然現実にアタックしてくる。誰なのかもわからない。これはちょっとした恐怖ですよ。どこから説明しましょうか。
そういうヤバい奴の情報がまったく表立っての共有されてないからそいつ一匹なのか、複数なのかマジでわからないはず。鈴原も一匹は駆除したけど他にも数件きていて潰していくことを諦めて引退することに決めたらしい。ご愁傷様。
Vtuberは顔を出して活動しないからこういった犯罪には無縁、なんてことは昔から言われてきたよね。でも、実際には多くのVtuberの声優が誰なのかということは広く知られてる。本気で知ろうと思えば事務所やスタジオを貼っていれば十分に情報収集することはできる。
Vtuberといえど結局、フィジカルな実在から逃れることはできない。
リアルアイドルの時は運営、アイドルは目の前にはそれを見る客がいて、それを見る客の前にはアイドルがいた。一種の相互監視の体制だったわけ。都市伝説になるが大手の芸能事務所には893のケツモチがついており、一線を越えた客は「わからせ」られるなんて話もあったよね。実際、不自然に現場から消えたファンもいるし。
でもVtuberにはそれがない。何も見えないもやもやとした霧の向こうからいきなり実弾が飛んでくる。この実弾は「金」だけじゃなくて、現実への「付きまとい」であり現実への「脅迫」だ。
勘違いしてたんじゃないか。自分が相手をしているのがネットバンクの自動振り込み機かなんかだって。Vtuberはよく「Vtuberも人間。モニターの向こうには人間がいることを忘れるな」というようなことを言うが、そのVtuberや運営は「ファンも人間。モニターの向こうには人間がいる」ってことを忘れてなかったか? 押せば出てくるのは金だけじゃないんだってこと。
鈴原るるというにじさんじのVtuberが、加害脅迫メッセージが相次いだらしいことで引退した。
だが彼女に限った話ではなく、普通に生身で活動しているタレントも含めた一般論として、理性が怪しい人間に狙われた時にできることは少ないと思わされる出来事だ。
私の好きな芸能人が脅迫されて活動休止したら、最悪の場合実際に被害にあったらと想像すると、色々と考えてしまう。
芸能事務所が責任をもって守るべきだ、みたいな話はあり、ある程度までは私も頷く。
だが鈴原については、しばらく休止して事務所や警察と連携して一度問題を解決したはずがまたメッセージが送られた(鈴原は果たし状と表現しているので詳細は不明)、という状況らしい
こういう、一個一個対処しても次が現れる場合、安全を確保するというのは現実的に困難ではないだろうか。
『法律、権力なんてキマってる人間の前では何の役にも立たない』
突然君の前にガンギマってナイフを持った男が現れたとする。
君は上級国民だ。偉い知り合いがたくさんいるし、ちょっとおおっぴらには言えないようなアブない付き合いもたくさんある。最強弁護士事務所と契約もしている。
だが、今この場にはいない。たくさんいる政治家の知り合いも今まさに迫りくるナイフの前には無力だ。
だが、今この場に警官はいない。いずれ訪れる手錠も留置所もナイフの盾にはならない。
だが、今この場にはいない。たくさんいるヤクザの知り合いも、後から行われる凄惨な報復も今まさに迫りくるナイフの前には無力だ。
この投稿は冗談のオチがつくわけだが、まさか一カ月もたたないうちに真面目な現実としてこれを振り返るとは思わなかった。
後先考えないガンギマりマンに対して、その危険性をほぼゼロにすることはできない。
最強の護衛、しかもトイレなどを考えると女性ボディガードなどを四六時中つければかなりマシだが、金銭コストも生活の不便さも凄いことになるだろう。期間を限ってならばともかく、そうじゃなければ現実的ではない。
また、それでも万が一という不安は付きまとう。
これが日本国に対する脅迫なら「テロには決して屈しない」と宣言し、テロリストが沈黙するまで戦い続け、解決までの間に犠牲者が出てもコラテラルダメージ(仕方のない犠牲)として大義名分は保たれるのだが、芸能事務所がタレントを仕方のない犠牲とするのが許されるわけはない。
まーなんすかね。
芸能人やネット越しの友人がストーキングされたらというのを考えると、無力感みたいなのが凄いっすね。
別に私個人が元々問題を解決させられるとは思わないけど、人間社会の限界みたいな。
全米ライフル協会だったら「こんな時こそ銃武装」って言うのかもしれんけど、先に一発撃たれた方がオワる武器を両方持つようになったら、ターゲットの顔がわかってるストーカー側の方が有利だから逆効果なんだよな。
はてなの人たちはVtuberや芸能人に興味薄いから客観的な意見が聞けるだろうけど、著名人がどこかのガンギマり無敵マンに同時多発的にターゲッティングされた時、安全を十分確保しながら活動することってできると思う?
他人に褒められることが目的だと思って高校卒業くらいまですごした。それはおおよそ良いものだった。
部活、学業、委員会、同級生や教師に見られる面ではいい子であるように努めた それが趣味というレベルで
大学は第一志望の国立に現役で合格した。それなりの親孝行だと思う。手段としての勉強も楽しかった。
一人暮らしを始めて数ヶ月で精神的に弱って病院に行った。そのあたりから人生観的なものが徐々に変わっていった
18まで極めて近視眼的な生き方だった。目標はもう与えられない。周囲はすでに自分の目標を掲げている。達成する人もいる。
公共の電波を使って河原乞食に大金くれてやってた今までがおかしかったのだ
若者を食い物にするしか能のない低脳どもを追い出して、日本の芸能事務所もブラッシュアップしていけばいい
今年もコロナ対応であちこちの音楽コンクールが「録音審査」になりそうだ。
去年は吹奏楽、管弦楽、合唱、アンサンブルなどありとあらゆるコンクールが録音審査になったが、その影響で録音・編集特需が起き、コロナで大打撃を受けた音楽業界の貴重な食い扶持として機能した。
具体的にはパートや人ごとに単独で録音し、それらを繋ぎ合わせ、細かい音程や音量や音質をレコーディングエンジニア側で調整し、あたかも1つの録音作品として作ることだ。
各コンクールには審査規定で「一発録りで、無編集なこと」というのがあるが、機能していない。何千何百とあるコンクール参加団体全ての録音に立ち入ることは物理的に無理だからだ。
そのため、金がある学校や団体は、そのツテをたどって芸能事務所や音楽会社にコンクール対応を依頼する。もちろん箝口令は全方位的に敷いている。
どうもこの増田は広大なバーチャル界隈の中のYouTube畑しか知らないようなので説明する
まず大前提として彼らはYoutubeで数字をとっている配信者たちとは別物
ユニット名 | 所属プロダクション | 音楽レーベル | 備考 |
GEMS COMPANY | ディアステージ | avex trax | 技術協力:スクウェア・エニックス |
まりなす | avex(ABD) | AVALON(avexグループ) | |
えのぐ | 岩本町芸能社 | ユニバーサルミュージック | |
Palette Project | MateReal株式会社 | - | サイバーエージェント出身、現GREEグループ資本 |
突然固有名詞を出したが彼らこそが日本4大バーチャルアイドルユニットである。
彼らの強みは芸能事務所、大資本のタレントであり、リアルアイドルイベントにも参加枠を持つ部分だ。
そして彼らの所属する事務所には彼らよりも売れないタレント・アーティストはゴロゴロしている。
特筆して潰そうとも思わない。自社で磨けなかった宝石が他で芽が出るくらいなら抱え込む、それが芸能村である。
実際出遅れてるかは知らないが、バーチャルタレントのメジャーデビューが続く昨今において音楽レーベルとしてのavexは全く獲得をしていない。
3大メジャーのユニバーサルやソニーを筆頭に、ビクターやランティス、トイズファクトリー、NBCユニバーサルがVタレントの音楽マネジメント権や出版権を獲得している中、自社タレントしか擁していない。
となると貴重なイベント出演枠を持つ自社タレントは温存できるなら温存したいのではないかと勝手に思っている。
いるだけでいい存在。
これはVtuber界隈(表)しか知らないと知らないだろうが、昨今のバーチャル界隈の片隅ではバーチャルメインなのにリアルもやるという脳破壊されそうな文化もある。
アバター方式⋯⋯いわゆるアメリカザリガニ平井やガッチマンVともまた違う新形態⋯⋯定義が難しい⋯⋯
中身公表の桜樹みりあやバーチャルジャニーズのあすかなとも違う⋯⋯公然のMZMや民安ともえやとも違う⋯⋯
バーチャル存在と、バーチャルの中の人というキャラクターを並行してやるという形態が、確かに受け入れられつつあるのだ
そういう方向性に進む可能性があるのなら容姿も影響するのだろうが、俺にはもうよく分からない。時代の変化なのだろう
ということであまり気にしなくても平気でしょう
とは言えかつて5大ユニットの一角を締めたリブドル(中国)は無くなってしまったので油断はできないですが。
個人的にはこの中だと最近のパレプロはチャレンジングで好きです。以上。
22/7は普通のアイドルがアバター着てる認識なので触れてません。もしくはアイマスとかラブライブの仲間の認識
2020年10月に開催されたTOKYOアイドルフェスティバル2020(バーチャルTIF併催)の際もリアルアイドル側で出演してたし⋯⋯
知らないわけじゃないけどバーチャル畑じゃないという認識を当初から持ってたので全く興味なかったの!!
ごめんね!!
これまで五輪があるからという理由である程度のイベント開催が容認されていたが、五輪が中止になったことで感染拡大防止に政策を全振りすることになり、全てのスポーツ・芸能イベントが中止に追い込まれる。無観客開催もNGとなる。そのためスポーツチームや芸能事務所の活動休止や解散が相次ぐようになる。
しかし、自民党政権の支持率はむしろ上がる。菅総理は「言い訳の無い謝罪一辺倒」の姿を見せ続け、野党からの追及に耐える姿を見せることで、「野党からのクレームに耐える執行者」のポジションが確立。さらに野党に対しては「五輪中止を防ぐために何かやってきたのか?」という批判が殺到することになる。内閣支持率は60%を超えるだろう。そして維新を除く野党は支持率が1%前後に落ち込む。