はてなキーワード: 中華とは
お互いの気持ちを曇らせるために。
いろいろなものを捨てた。電話番号も写真ももらった手縫いのマフラーも。
ただ彼女のためにつくったSNSのアカウントだけは最後に残った。
開くまいと思いながら、数か月に一度、開いてしまう。
溢れるばかりのメッセージが目に飛び込む。
やがて彼女のメッセージの頻度は減っていった。そして返信もやめた。
あれから7年になる。
元気?
たったそれだけだ。恐らく彼女は、ときおりオンラインになっている俺をみつけては、
ひたすら返信を待ち、オフラインになって三日、一週間と経つのを眺めているんだろう。
俺が彼女にとって最後の男になってしまっているのだとすれば本当に切ないことだ。
しかし、俺にとってもまた、セックスが特別なものになってしまっていることにうすうす気が付いていた。
見つめ合い、肩を抱き合うだけで浮遊する感覚になった。
彼女と長い時間かけて重ねた唇、時には激しく駅弁スタイルでしたときの滑る汗、あの日々を上回るセックスはもう人生で経験することはできないだろう。
その通りだった。
村西が愛した黒木香は今、一体どこで何をしているんだろう。
NETFLIXの「全裸監督」で描かれた黒木香は、虚実交えているだろうが、
ものすごいリアリティがあった。黒木の母親役を演じた小雪の存在感も鳥肌ものだ。
・・せっかくしんみりとしたことを書こうと思っていたのに、だんだんズレてきた。
駅弁といえば。。
「全裸監督」は、今少しずつさまざなまレビューが出てきているが、
近年まれにみる傑作だ。
あの同世代を一歩遅れて歩んできた俺は、社会に出たときにはすでにバブルは崩壊していた。
学生の頃に、友人が苦労して入手した流出裏ビデオがどういう経緯で世に出ていたのか、ドラマでは虚実交えて克明に描いていた。
また、ビデ倫の仕掛け、ヤクザの関わり方を生々しく描いており、80年代のアダルトビデオの黎明期をここまでねちっこく映像化した作品は今まで存在しなかっただろう。
当時、やたらとモザイクが濃いものと薄消しのものがあって、なぜなのか、疑問にすら思わなかったが、「全裸監督」には、その答えが暗示されていた。
また、この作品で再現された、当時の歌舞伎町の舞台セットが素晴らしい。
とりわけ、村西率いる「サファイア映像」のスタッフ軍団が集うスタジオが興味深い。
スタジオの前に目に入ってくる、カレーの店タバサの看板。大量に麺類をつくっては、中華の回転円卓を囲んでスタッフ全員で豪快に食らうシーン。てんこ盛りのポテトサラダ。実にセンスがある。
昭和と平成のはざまの昭和63年暮れから昭和64年1月の冬の雰囲気。
当時、警視庁がわいせつ物の取り締まりを強化する流れに大きく動いていた。
日々の天皇の病状の深刻化が取り締まり強化の動機付けとして、象徴的に語られているのが技巧的だ。
彼は業界の大物を通じて、すでにヤクザとズブズブになっていたが、警察幹部からは、ガサ入れの方針が打ち出される。
一方、黒木香は、こうして業界の闇が描かれながらも、後方馬群でひっそりと控えている差し馬のような存在感で、ドラマ前半で静かに描かれていた。
横浜国大に在学していた彼女は、イタリア留学を夢見ながら、母親から抑圧された存在として、じわりじわりとエネルギーをためてゆく。
この見せ方も圧巻だ。村西とおるへの思いがあって、あのパフォーマンスが生まれた、というのは、このドラマの村西と黒木に対する解釈であって、本当のところはわからない。
しかし、村西と黒木の関係を物語るものとして、ものすごい説得力を感じた。セックスは一期一会といった村上の原点がここにあるんだろう。
ガチンコのセックスに対するこだわりは、売れるからという動機を覆い隠してしまうほどに、リアリズムへの情熱であふれている。
数年前に仕事を辞め、クラウドソーシングサイトやUberEats等で働きつつ節約をしながら生きていましたが、精神・体力的な問題であまり働けなくなり、貯金が底をつき、生きることも難しい状態なので誰か今後どうすればいいかアドバイスをいただけないでしょうか?
・UberEatsで1ヶ月働いたので配達員の立場から見た良い点と悪い点を書くの筆者です。
・メールアドレス:hamadahiroshi123456@gmail.com
・Twitter:https://twitter.com/kouzin987456
現在、家賃5.5万・電気ガス水道ネット携帯:1.5~2万・食費その他:1~2万くらいで生活しています。
以下、自己紹介としてこの数年の間にやってきた節約方法や生活スタイル、お金やポイントを稼ぐためにやった行動の一部を書いていきます。
・業務用スーパーのブラジル産冷凍鶏肉(100g約40円)、冷凍ブロッコリー(500g約180円)、冷凍洋風野菜(500g約180円)、冷凍たまねぎ(500g約130円)、からあげレンジくん(安くて高タンパク低脂質)
・スーパーの値下げコーナーにある野菜、キャベツ、白菜、もやし
・A8.netのセルフアフィリエイト経由で8%還元をもらい、マイプロテインでセール時に買ったキロ単価約1000円のプロテイン
・リーベイツ経由で5~20%還元をもらい、iherbで買ったマルチビタミン
・フリマサイトで買った400g500円の難消化性デキストリン
・Amazonで買った5キロ1700円のスパゲッティ、2キロ600円の米
・Amazonでタダでもらったビール、1本40円くらいのワイン
(A8.netのセルフアフィリエイト経由で定期契約をしてからすぐ解約すると支払額数千円で数万円分の商品と3万円がもらえました)
少ない量が入っていて単価の高い調味料を複数買うよりも大量に入っていて単価の安い塩を買ってそれだけを使った方が安いし、選択肢が少ないほうが頭を使う必要がなくて楽です。
食器は使い捨てスプーンと割り箸を使っています。1食ごとではなく1日ごとに捨てて、1ヶ月あたりのコストは200~300円くらい。
器は大きい丼を3個使っていて、洗剤と水を混ぜた液体につけておいて、3個とも使い切ったら水ですすいでいます。スポンジを使うよりだいぶ楽です。
多少汚れは残るけどだいたいの汚れは取れます。安い飲食店なら似たような適当な洗い方しかしていないので安い飲食店を使う習慣のある人なら気にならないと思います。
包丁を使うのは面倒なので1~3食分の食材を手や箸でちぎって丼に入れて塩をかけてレンチン。
スパゲッティは100均のプラスチックケースに4食分いれてレンチン。余った分はラップして冷蔵庫に入れています。
自炊は面倒という人が多いですが、これなら移動や会計・会話の手間がない分、自分にとっては外食よりもむしろ楽です。
ニンテンドースイッチを20%還元のpaypayやd払い、イオンカード等で購入し、中華系の買取屋に売るという転売で大量にポイントを稼ぎました。
中国ではスイッチの販売が許可されていないので高く買い取ってくれるようです。
最初は転売でお金を稼ぐということについて少し抵抗がありましたが、スイッチは現在十分に供給されており、自分が買ったことで本来欲しかった人にスイッチがわたらないということもなく、誰も不幸になっていないので問題ないと思い、この転売でポイントを稼いでいました。
これは知り合いがやっていたことで僕はやっていないのですが、Amazonでプロフィール欄にメールアドレスを書いておくと中華企業からサクラレビューを書きませんか?という依頼メールが届くので、その依頼を受けてAmazonで中華製品を買う→★5レビューを書いて購入に使った費用をpaypalで返金してもらう、というやり方でタダでいろんな商品がもらえるようです。
Amazonのアカウントが消えたら困るし通報されても大丈夫そうならやってみようかな?と思いその情報を教えてくれた知人のアカウントを通報してみたら数日後にレビューが全部消えていたので、サクラレビュー対策をしていないと言われがちのAmazonですが、一応通報すれば動いてくれるみたいです。
痩せれば必要な摂取カロリー量が減り節約になると思いこの1年は筋トレや有酸素運動でダイエットをしていて、10キロ減りました。
株主優待のイオンラウンジ使い放題(飲み物とおやつが無料)と買い物3%還元が目当てでイオン株を持っていましたが、お金が足りなくなり最近売りました。
Twitterの特価品を紹介するアカウントをフォローして特価品・誤表記商品を探しています。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07X91STTP/
こちらの商品は「名糖産業 ピーナッツクランチ チョコレート 150g×12袋 ×12袋」と表記されていましたが、おそらく誤表記だろうと思い注文してみたところ、予想通り12袋しか届かなかったので12*12で144袋のはずが12袋しか届かなかったと抗議して全額返金してもらいました。
他にも、お茶24本が150円くらいで売られていて綾鷹特選茶96本が600円くらいで買えたこともあります。
あとはUberEatsで働いていると、どの店のどの商品こぼれやすいのかがわかるので
・遠い所にある店でこぼれやすい商品を複数購入→こぼれているのを確認したあとUberに返金申請してタダ飯を食べる
ということもたまにやっています。
UberEatsではこぼれやすい商品を運ぶとき、配達員がなんらかの工夫をしてこぼれないようにする場合もありますが、配達員個人の属人的な対処法で問題解決してしまうことにより、本来なら得られるはずだった「これはUber向きの商品ではない」という知見を店やUberが得られなくなってしまい、迷惑になると思うので頼むから変にこぼれないように対策しないでください。特に名古屋でこぼれやすいものがたくさん注文された時は僕が注文している可能性が高いので存分にこぼしてくださいお願いします。
わざとこぼすのはダメですが、普通に配達してこぼれた場合はあなたに責任はないので気にしないでください。BAD評価もつけません。
冒頭で生きることも難しいと書きましたが、クレカのショッピング枠とキャッシング枠で合計数百万円分あるので、借金をすれば多分3年くらいは生きられると思います。
ただ、できれば自己破産はしたくないので今後どうするのがいいか、アドバイスお願いします。
おおまかに言うと、この先は3つのどれかをやることになるんじゃないかと思っています。
・頑張って働く
今は割と精神が安定しているので働けるような気がしているのですが、以前働いていた頃は体も心もボロボロで、そもそも会社員として働くというのが向いているようには思えないので、仮に働き始めてもすぐ辞めてしまいそうで不安です。
安いところに引っ越しても生活保護がもらえるという確信はないし、賃貸契約時の保証人もいない。それに家族親戚に生活保護をもらおうとしているということを知られたくないので、できれば避けたいです。
このままだと多分これを選んでしまいそうです。
■男性会員募集中♡エッチなお姉さんがあなたを待ってます、なポスター
自販機横に貼ってあることが多し。
表通り沿いの路地とか、パチンコ屋とか、地方だと駅前のビルとかでも見かけるかも。
水商売の色気あるおねーさんが谷間を寄せて挑発的なポーズをとってる。
え、なんか男性ナメられてない…?って思う。
実際のゲーム内容と乖離しすぎじゃない?別にエッチな要素無いのにバナー広告だけえっちなのズルくない?こういうのならタップするんだろ(笑)って舐められてない?(タップした)
汚肌を大写しにするな!角栓もやめろ!汚い!ぶよぶよお腹もやめろ!フォトショ加工のビフォーアフターなめとんのかい!
嘘はやめろ!
あと萌えキャラが喋るサプリとかダイエットのyoutube広告凄い嫌!ちがう!萌キャラはすき。萌キャラがサプリとかダイエットの広報させられてるのが嫌!やめたまえ!
そういう漫画じゃないだろおおおおお
仕事に疲れていた。
ボーっとパソコンを見ていたら土曜日は終わり、日曜日の朝になっていた。
ああ、生活リズムを崩すと週明けからきついのにと思いつつ朝日を見てから床に入った。
昼前に目が覚めて、体の重さと頭の痛さに絶望感が満ちてくる。昼飯を食べて二度寝をすると、日が暮れて夕方になっていた。
身体はだるく、頭はぼーっっとしていた。
散歩がてら夕食でも食べようと外に出た。
秋も深まってきたので、風が冷たい。もうすぐ凍える冬がやってくるのか。
あれ、こんなところに中華屋あったんだ、気づかなかったな。暗闇にこうこうと輝く蛍光灯が眩しい。
古き良き町の中華屋さんといった感じ、店に入るとテーブル席が3つ、それからお座敷。まるで民家みたいだな。
週刊新潮を読みながら待っていると思ったより早く運ばれてきた。
食べてみると、無難さを煮詰めて固めたような伝統的な街中華でしっとりしたチャーハンが印象的だった。
ラーメンは醤油でチャーシューがほろほろとしていて美味しかった。次はチャーシュー単品を頼もう。
満腹になって、身体も温まったのでとぼとぼと帰り道についた。
なんだか最近仕事は嫌なことばかりだったけれど、この瞬間ほんの少し幸せなのかもしれない。
ああもう2、3日休みないな。
このときのおまえらは「楽天と間違えてませんか?」とバカにした態度だった。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20171118121145
それが今ごろになって騒ぎ出している。
最早信じられないことだけど、ほんの2年前ぐらいまでは、Amazonは見やすくて信頼性が高いECサイトとして信仰を集めて居たんだよな。今となっては、マケプレ詐欺に中華レビュー荒らしに検索の劣化とスポンサープロダクト汚染と来て、更には注文履歴お漏らしが重なり、最早大手では一番クソだと思うけど— かなやたなは (@sousanusi) September 26, 2019
Amazonでダイソンのコードレス掃除機を検索すると、最初に出てくるのは謎メーカーの偽物である。
激安の偽物は日本人にしては妙な名前のアカウントが大絶賛。本物の方はと言えば、なぜか名前が中国漢字になっちゃってるアカウントが星一つで購買欲を削ぐコメントを連投してる。
これが今のAmazonだ! pic.twitter.com/sd7izXybo1— FF外から失礼されるアムロさん (@amuro_xem) October 23, 2019
自分も最近のAmazonが嫌になるのは、この中華商品による汚染なんだよなー。欲しいものを見つけるまでに余計なものが出過ぎる。中華商品はサクラレビューの問題もあるけど、安いから実際に買ってレビューを書く人も多いみたいで高評価になりやすいhttps://t.co/EId2PQrtox— 加野瀬未友 (@kanose) October 25, 2019
続き
次!共有結合!
金属ではない原子、つまり非金属元素は、金属原子から電子を略奪することで希ガスと同じ電子の個数になることができる!じゃあ周囲に略奪できそうな弱っちい金属原子が居ないときはどうすればいいだろうか?答えは簡単、周囲の非金属元素から略奪すればいい!でも、これは当然全ての非金属元素がとる戦略だ。だから、非金属元素は集まって電子をお互いに高速で略奪し合う!なんと滑稽なことだろうか!でも略奪し合うことで瞬間的には希ガスと同じ電子の個数になることができるわけだ!距離が近くないと略奪は無理だから、略奪しあっている原子は必然的に近い位置にいないといけないことになる!これを共有結合と呼ぶ!オラは略奪という表現をしたけど、この名前を考えた人は「共有」と表現するようだ。まあこれはどっちでもいいことだ!
共有結合で出来ている物質の例はマジでいくらでもある!砂糖、水、ガソリン、一部の医薬品、液晶、プラスチック、酸素O2、窒素N2・・・マジでいくらでもあるな!イオン結合でできた物質は「イオン」、金属結合で出来た物質は「金属」と呼ばれる!じゃあ共有結合でできた物質は「共有」だろうか?違うな。間違っているぞ!共有結合でできた物質は「分子」と呼ばれる!逆に言えば金属やイオンは分子ではない別のものだ!そのへんを区別して議論することができるとかっこいいぞ!
金属結合と共有結合は似ているから違いがわかりにくい!金属結合はいらない電子をぶつけ合っている状態、共有結合は足りない電子を引っ張り合っている状態だ!・・・
この通り、原子の結合のしかたには3つある!プラスになりたがるやつとマイナスになりたがるやつが集まる「イオン結合」、プラスになりたがるヤツだけが集まる「金属結合」、マイナスになりたがるヤツだけが集まる「共有結合」だ!
物質を見つけたら「これは金属結合からできている金属だな」「これは非金属しか無いから共有結合で結合しているんだろうな」「これはイオンだから割れやすそうだな」と思いを馳せてほしい!ちなみに共有結合とイオン結合のハイブリッドという例もある!共有結合でできた小さい分子に静電気が乗ってイオン結合もしているという状態だ!重曹や中華麺に入れるかんすいなんかがこれだな!まあ化学の世界は奥が深い!高校の化学を勉強しなおしてみると面白いかも知れないな!よろしく!
くぅ~疲れましたwこれにて完結です!
極性共有結合「実はイオン結合と共有結合に本質的な差は無いんだけど・・・気にしないでね!」
貴ガス「いやーありがと!私の高貴さは二十分に伝わったかな?」
水「これら3つ以外にも、ファンデルワールス結合や水素結合と呼ばれるいわゆる『弱い結合』が存在するんだけど・・・気にしないでね!」
有機塩「イオン結合は非金属+金属の組み合わせが多いと言ったものの、実は私みたいに非金属元素だけでイオン結合を形成している例もあるんだけど・・・気にしないでね!」
ってなんで俺くんが!?終わり
Day,7
7日目
This journey is my treasure.
フライトの時間を考えるとできる事が案外少なく、荷物整理位しかする時間がない。
「Awesome! Malaysia. This journey is my treasure.」メモをしたため、ホテルをチェックアウト、ブッキングし直したタクシーで空港へ向かった。
タクシーで空港に向かいながら、マレーシアやシンガポールの経済状況などについて調べる。
マレーシアはブミプトラ政策のもと格差を縮小し、長期的展望での経済運営をしてきた結果、ASEAN5カ国の中では飛び抜けた発展を成し遂げたらしい。
マレー系と中華系の経済格差が縮まったことにより、国民の「格差を埋める」という共通認識が近年薄れ、経済発展としては踊り場に差し掛かっているという。
当座の危機が薄れると、心の奥底に眠らせておいた感情が目を覚ますのはよくある事だ。
しかし、マラッカで見た民族が手を携えた壁画のように、マレーシアの人々は夢と誇りをもって正しい未来を選択するのだろう。
また、次の一手も考えられており、アジアで最も発展したイスラム教国として、イスラム金融のハブの地位を狙っているらしい。
旅程の関係でほとんど散策できなかったが、タクシーの窓の外からみるクアラルンプールの発展度合いや、今までの旅行で最高ランクに通じた英語などを考えると、現実的に狙えるプランのように思える。
この国が文字通りの先進国になるかどうかはこれから先の5年だ。
一方、国民一人当たりのGDPにしてマレーシアの6倍、自分を不安に陥れるほどに未来的だったシンガポールは、華人中心の都市国家であるにもかかわらず、公用語にマレー語をくわえ、マレーシアとの関係に気遣いを見せているという。
マレーシアとシンガポール、谷底から妖しく誘い声が聞こえるタイトロープの上でバランスをとりながら、二つの国に住む人々は明るい未来を目指してこの谷をわたりきるにちがいない。
二つの国、驚くほどの格差、理想と迷い、3つで足りないたくさんの民族が住む街。
「世の中ってこうだよね」と言った時の「世の中」が「どこまで」なのか、その定義を広げてくれる一週間だった。
タクシーに乗る前にホテルのドアボーイのお兄さんに「この旅は僕の宝となった」と言ったら、「また戻ってきてください」と言われた。
「Sometime.」英語力が心許なくて伝わりきらなかったかもしれないが、体のいい断りではない、それは本心だ。
了
Day,6
6日目
『おいしい』街へようこそ
初日の到着の時は機内でほとんど眠れなかったうえに、そのまま素通りに近い形でマラッカに行ったので、今日がクアラルンプールで迎える初めての朝だ。
しかし、この街の散策はほとんどせずに、今日は美食の街イポーに向かう。
当初、高速鉄道で向かうつもりだったが、本数が少ないために売り切れており、バスで向かうことになった。
よくバスに乗る旅だ。
「すごい渋滞だね」「今日は酷い、バスセンターからはどこに行くんだ?」「イポー」「ビジネス?」「観光」「何日前にクアラルンプールに来たんだ」「4日前(これは間違って伝えた)。KL、マラッカ、シンガポール、で、今日はイポー」「とんでもないな!」英語というのも使っていると慣れるのもので、簡単なタスクにまつわるコミニュケーションなら7割くらいの確度で成立するようになってきた。
これだけ会話が成立すると、多少の予想外は対応ができるので達成感と安心感がある。
「Thanks a million, have a good day.」タクシー運ちゃんに礼を言ってバスセンターの受付をすませる。
3時間ほどの乗車になるので、食事を済ませておきたく、フードコートにいった。
ローストした鳥のもも肉と揚げ豆腐、スパイシーでバジルと共にカリカリに炒め合わせた瓜っぽい何かとご飯。
何系料理だろう。
よくよく聞いてみると中国語。
「広東話?」「你識廣東話嗎?」しまった、広東語といえば香港旅行のとき軽く勉強して手に負えなかったやつだ、首を振る。
外国でなんとかコミニュケーションが成立して喜んでいたが、意識の外から来るボールは取れなかった。
プラットフォームで待っていると、やがてイポー行きのバスがやってきた。
途中、スコールを窓の外に見ながら、バスはマレー半島を北上し、3時間余りの乗車をへてイポーのアマンジャヤバスターミナルに到着した。
この近辺に多くの飲食店がある。
駅に降り立つ頃には雨も風もいよいよ激しい。
この旅程で初めて本格的な雨に当たった。
雨を避けながら、この街での大きな目的の一つ、イポー・オールドタウンホワイトコーヒーショップに入る。
マレーシアはコーヒーもよく飲まれており、特に名産とされるのがここイポーのホワイトコーヒーだ。
席に座って注文すると、やがてレンゲを添えられて泡立ったコーヒーが供された。
じんわりと甘い。
クラシカルな店内でコーヒーをすすりがなら、ひとときゆっくりする。
そうしているうちにさすが南国、雨もほとんど上がってきた。
美食の街、イポーを堪能するために、店を出て飲食街へと向かった。
目的の店は老黄芽菜鸡沙河粉。
ここイポーはマレーシアでも中華系が特に多い街で、名物の美食はほとんど中華か、中華風マレー料理らしい。
席に座っているとオーダーと関係ないおばちゃんが声をかけれきた。
「日本から?イポーは『おいしい(日本語)』よ」「イポーにはおいしい食べ物がたくさんあると聞いています」今日はいろんな人がめっちゃ話しかけてくる。
モヤシ炒めを食べてみる。
しっかり太くてシャキシャキしており、味付けもあっさりめだが食べ応えがある。
驚いたのはチキンだ。
近縁のシンガポールチキンライスを日本でも食べた事があるが、ちょっと比較できない程の旨さだ。
さすが美食の街。
感動を噛み締めながら店を後にし、立ち寄ったデザート店の豆腐花で締めた。
完璧だ。
帰りのバスの時間の関係で非常に短時間の滞在となるが、大満足だ。
小さな一歩は役に立つ
イポーのアマンジャヤバスターミナルは出発ゲートが1つで、どのプラットフォームのバスが正解なのか分かりづらいので一瞬焦ったが、受付のお兄さんに聞くと教えてくれてなんとか正しいバスに搭乗することができた。
バスが出発すると降り出す雨。
マレーシアは今は雨季に入った頃なので、雨が多いのは当たり前なのだが、尽く乗車中に当たるのは運がいいのかもしれない。
3時間半の乗車ののち、バスはクアラルンプール中央バスセンター、BTSに到着した。
しまった、昨日の夜チェックインして翌朝直ぐにイポーに向かってしまった為、部屋番号がうろ覚えだ。
「Your room No?」「1937・・・・Probably.」流石に怪訝な顔をされたが、個人的には面白いやりとりだった。
その後、カードキーが作動しなくて、フロントに静電気を取るか磁気を復活してもらうかするなど、一悶着あって、しっかり1937番の部屋に帰ってきた。
朝の高速鉄道の予約失敗から、小さなエラーの多い1日だったが、コミニュケーションをとる事で概ね対処できた。
1ヶ月半ほど、Youtubeの英語レッスンの5分ほどの動画をできるだけ毎日見る程度のことしかやっていなかったが、旅行で使うくらいの初歩基本文法は身についていたし、なによりヒアリングにもスピーキングにも慣れていたのが大きかった。
本当に小さな努力でも、毎日に近いペースでやれば役に立つものだ。
【7】2019 秋、マレーシア・シンガポール 7日目 |This journey is my treasure. へ >>
[B! 食] 「お腹が空いていないお客様」|黒ワイン|note
発展途上のお客様を大切に暖かく見守る、というのは、わかる一方で、自分ではいいことをいっているように思っているんだろうけど、選民意識が透けて見える、といったブコメの感想にも同意だな。
たかがイタ飯。リストランテって、内心ではこんなに客を見下しているのかと思うと、怖くて行けないよ、と思われても、やむを得ないよ。
トラットリアだろうが、リストランテだろうが、味とサービスで互角に勝負してほしいわ。
それでもリストランテという誇りを大事にしたいなら、完全予約制にしたらどうか、と思ったり。
とはいえ、客に嫌味をいうのが珍しいかといえば、世界的には別に驚くことじゃないだろう。
ヨーロッパ、特にフランスあたりでは、ダメな客は、嫌味どころか露骨に差別されたりするからな。
映画「プロヴァンスの贈り物(2006年英)」で、注文を取るラッセルクロウが、「ねえ、サラダはノンオイルドレッシングにベーコン散らして」とか頼んでいるアメリカ人夫婦に、
メニューを取り上げて、「マックが近くにあるからそっちにいって」と乱暴にあしらって立ち去るシーンがある。
そこまでの経験はしたことはないが、こちらが英語で必死に頑張っても、フランス語でしか対応してもらえなかったことはあった。文句や苦情がでても、店ではなく徹底的に客のほうが悪いという文化のように感じる。
郷に入れば郷に従え、で、居酒屋には居酒屋の作法があり、バルにはバルの、高級レストランには高級レストランの作法がある。
客の立場として、自分の話をする。カネに余裕ができて、ちょっと背伸びしておしゃれなレストランとか行き出した時期のことだ。
10年くらい前に、ひょんなきっかけで、イタリアワインにちょっとした縁ができた。
俺は今でも全く素人なんだけど、知人つながりで、いろいろ機会が増えて、少しずつイタリアンの面白さがわかってきた。
それまでイタリアンとかフレンチなど全く未知の世界だったが、いつのまにか日本のトップレベルあたりで切磋琢磨している様子も垣間見る機会ができるようになった。
就職したばかりのときは、残業続きで、終電間際の駅前の街中華の半額弁当を買うがせいぜいだったので、まるで別世界に入った感じだ。
テーブルマナーは、失敗しながら教えてもらって身に着けてきた。
テーブルマナーはリストランテに行かないと結局身につかないし、わからないから、お店の人に時には厳しいことを言われるのもしょうがないんじゃないかとも思う。
その意味で、冒頭の黒ワインの人のように、温かく見守るような店のほうが、ど素人にはありがたいね。
それ以来、少しだけだが、グルメに目覚めた気になって、日本のみならず、世界の各地でグルメを楽しむようになった。
ヨーロッパのミシュランガイド星付きの店も結構足を運んだよ。ヨーロッパでは特にスペインの星付きレストランのコスパとサービスのクオリティに驚かされた。
どういう店がクオリティが高いのか、自分なりのスタンダードが次第に作られていくのが楽しくて。
俺的には、ペアリングメニューとかマリアージュを経験して初めて、ワインや料理そのものに興味を持てるようになった。
10年前、興味をもつきっかけを作ってくれたソムリエの方は、先月残念ながら、お亡くなりになった。
その意味では、この世界のサービスがどういうものであるかを一番手っ取り早く知る方法は、グルメの知人をもつことかな。
そして、ミシュランガイドに載っている店やその人の勧める店に、その人と行ってみることだと思う。
その理由は、
1.ミシュランガイド(星の数やいくつかカテゴリがあるけど、さしあたりどれでもいい)に載っている店はサービスにハズレがないと期待できる。
2.自信がつく。ちょっとやそっとのことでは、おどおどしなくなる。経験値からサービスを比較することができるようになってくる。
3.知人の紹介する店に連れて行ってもらうことで、作法を学べる。店の人に嫌な顔をされる前に。また一緒に食べることで、料理やワインに興味がわく。それも含めて舌が肥えてくる。
こうして慣れていくと、逆に、だんだんわからなくなってきたことがあった。
それは高級レストランっていったいなんなの?ということだった。
高級レストランがあることは知っているが、その価値がよくわからなくなってきた。高級の定義はなんぞや。
例えば、ミシュラン・ビブグルマンで選ばれている店は、実は高級とか無関係だ。
トラットリアだろうが、カジュアルな店だろうが、洋食和食、ジャンル問わず、うまくてサービスがよくコスパのいい店が選ばれる。
そうしているうちに、次第に気が付いてきたのが、うまい店はミシュランだけではないこと。
ミシュランに関わらず、世の中には、料理や酒に情熱を注いでいるひとがいて、いっぱい埋もれた名店が潜んでいるということ。
家の近所のイタリアンのスタッフと気が合って、最高!ってことだってある。
近年、ミシュラン獲得したけれど、お客様にカジュアルな雰囲気じゃなくなって敷居が高くなったと思われたくないから引き続き、予約はとらない方針でいく、という店もあった。
一方、記念日利用で、初見で高級なお店を選ぶこともあるんだけど、けっこうイチかバチかだ。
最近は、口コミ評判や値段、高級かそうでないかは、ほとんど当てにならないと思っている。
特に、サービスが悪いっていう口コミは、本当に店のサービスのせいなのか、客が慣れていないだけなのか判断がつかない。
それと、例えば東京カレンダーみたいなマガジンがあるよね?デートの利用先に困ったお兄さんが読むアレ。
景色とか雰囲気重視だったら、ああいう雑誌情報は役に立つと思う。高い金出して、雰囲気を買う。
でも味やサービスという点では、、当たりはずれはあると思う。ハズレというのは、コスパ的な意味に結局はなるかな。これで1人2万円はねーだろ!みたいな。
そう思っていても、東カレみてワクワクしながら期待値マックスで行った高級店であればあるほど、ガッカリ感は大きい。勢い、口コミで、その店をくさしてしまうこともあろう。
俺も、ご多分に漏れず、口コミで店の悪口を書いてしまうこともある。ブコメ感覚でね。
でも、そういう口コミを目にした店のスタッフが発奮して、よし!もっといいサービス頑張ろう!と前向きにとらえてくれるとも思えないわけで。
それに、「この店は味が落ちた」だのなんだの書く俺は、自分自身の体調や経験の変化を考慮していないわけで。
ムカついて書いては、しばらくして反省して消す、みたいなことを繰り返しているうちに、口コミ自体やめてしまった。
結局のところ、
Day,4
4日目
昨夜の夜遅くにニョニャクエと共にジャスミンティーを流し込んだ為か、昨日の夜ほどは眠れなかった。
まあただ、今日は長時間のバス移動があるので、少しくらいはウトウトできるだろう。
今日の12時にはホテルをチェックアウトし、バスでシンガポールに向かう。
ホテルで見たマレーシアのテレビは、全く違う言語の4チャンネルがある。
日常の全ての瞬間で、全く別のバックグラウンドを持った人々が暮らしていることを実感する。
あった。
マレーシアでは、人口の半数以上を占めながら経済的には必ずしも恵まれていないマレー系、その他マレー半島、カリマンタン島の少数民族を、企業設立時の税制や国立大学の試験で優遇する「ブミプトラ(土地の子)政策」が取られており、その事が民族間の対立感情を呼んでいるという事のようで、この辺りは中華系が主導権を握るシンガポール独立にも話が発展したりしている。
また、マレーシア国内には混血や世代交代を繰り返し、マレー系、少数民族、中華系、タミル系、どの民族にも括れない人達が多数存在し、そう言った人たちは青春時代に自分のアイデンティティに悩んだりもするらしい。
だた、ブミプトラ政策を格差縮小という本来の目的から離れて、より民族主義的な捉え方で推し進めた政治活動は揺り戻しにあい、アイデンティティに悩む2世3世も、「なになに系」ではなく「マレーシア人」として自己を捉えなおしたりするという事で、「民族国家」と「多元主義」の間で揺れるのがマレーシアと言う国のようだ。
「宗教対立」についてもあるにはあるが、どちらかというと「経済格差」による感情の縺れの後付けのようなものでしかなく、「民族」「宗教」自体に関しては、「そこにあるもの」として自然に受け入れているように見えるのが印象的だった。
ホテルをチェックアウトし、シンガポールへのバス便が出るマラッカ・セントラルに向かう。
GRABでタクシーを捕まえると、運転手のおじさんは「ありがとうございます」と日本語で言った。
それ以降は「どこへ行くのか」「シンガポールへ」「マレーシアは暑つすぎます」「雨が降って無いよね」「私は運がいい」など英語で簡単なやりとりをしているうちにマラッカ・セントラルに到着した。
長距離バスに乗ってしまうとトイレがないので、今のうちに済ませておく。
そう、マレーシアの公共施設のトイレは使用にチップが必要で、「トイレの受付」さんがいる。
高級ホテルの「紙もあるものの、文化としてちゃんと常備してある」尻洗いホースで使用の予習していたので、ホースで尻を流すスタイルにも対応できた。
衛生観念の違いは深く考えすぎない方がいい。
ここはまだマレーシアだ。
でも、今回自分がそうしたように、マレーシア旅行に行くならロールのトイレットペーパーを持っていった方が良い。
バスのチケットを購入し、出発ゲートでしばらく待っていると、シンガポール行きのバス便が到着した。
長距離バスに揺られて3時間ほど、ネット情報によるとこのままマレー半島とシンガポールを繋ぐ橋の前後で出入国審査があるらしい。
大きなバスターミナルに到着し、皆ぞろぞろと降りてゆく。
ここで出入国かな?
しかし、慎重過ぎるほど慎重に調べるべきだった、実のところここで降車すべきではなく、そのまま乗っていればまたバスは発進するのだった。
しばらくうろついて「間違えたか?」と気づいた時にはもう遅い。
バスの誘導をしていたおじさんに対応をたずねるがうまく言葉が通じない。
そのうち、浅黒い、というかかなり褐色みの強いおじさんが話しかけて来た。
どうやらここはタクシーで入国するためのプラットフォームらしい。
話していると増えるおじさん。
3人ほどの褐色のおじさんとスマホの翻訳を見せてコミニュケーションを図る。
国境を越えて目的のホテルまで運んでやる、80シンガポールドルだ、という。
話しかけてきたおじさんのタクシーに乗るなど、危なっかしい事この上ない。
その上値段はマレーシア市内で利用するときの10倍以上の値段だ。
「マジか、高すぎじゃね?」と思ったが、逆にこの高さがある種の信用の根拠となった。
たとえ怪しいボッタクリだったとしても、すでにこの価格なら得るものは得ている。
運に身を任せることにした。
そもそも2年前の台湾から始まって、この旅行記を書き始めたのは、その体験が自分にとって心動かされただけでなく、そんなに若くもない歳で、英語も大してできなくても海外旅行はできるし、実際に行ってみると自分が「世の中」だと思っていたものが「世の中の一部」でしかないと発見して、世界の多様さや美しさを感じられるからで、そんな旅行に行ってみたい、と思える人が増えればいいな、と思ったからだ。
だからあまりに高いハードルを超えたり危険を冒したことを自慢する気は全くなかった。
皆さんもマレーシアから陸路シンガポールに入国する際はぜひ写真付きのたくさんの情報を集めてほしい。
歩みがゆっくりなので、タクシーによる入国について調べてみると、確かに確立されたルートで、自分が払ったシンガポールドル換算で80という数字もやや高めであるが常識の範囲を出ないものらしい。
外を見るとスコールが降ってきた。
こうなると、降車の必要がなくドライブスルー形式で出入国審査が済ませられる(!)タクシー入国は高い金を払うなりの価値はある様だ。
長蛇の列の出入国をクリアして、シンガポールに入り飛ばすタクシー、予定より2時間ほど遅れてシンガポールのホテルに到着した。
マレーシアでは東横イン以下の一泊7,000円でキングサイズのベッド、共用にジムとプールとサウナがついたラグジュアリーホテルに泊まれたが、ここシンガポールでは一泊10,000円で「東横インの方がまだマシだ」というような、窓のない上にセミダブルベッドで居室が埋まってしまうようなホテルにしか泊まれない。
街を歩くと、その発展度合いに目眩がしそうだ。
夜の街を一人で歩いて全く心細くならない賑やかさと綺麗さだが、橋一本超えただけでこの経済格差は自分の価値観に揺さぶりをかけられるみたいでちょっと心がザワザワしてくる。
マレーシアから独立したからこその発展なのだろうが、その前からもこの華僑中心の街は他地域とかなりの格差があったのだろう、これだけの格差があれば、別れた方が正解かも知れない。
この格差が同じ国にあったとしたら、多くの人は心穏やかでは無いだろう。
肉骨茶と油條、ジャスミン茶で19シンガポールドル、約1,650円。
マラッカで食べたニョニャ定食なら、おかずが2倍の6皿に増える値段だった。
Day,3
3日目
まぜこぜの国
キングサイズの快適なベッドと一昨日からの寝不足のせいか、旅先には珍しくグッスリと眠ることができた。
8時前に起き、準備を整える。
今日は本格的にマラッカの街を散策し、ニョニャクエとニョニャ料理が食べたい。
ホテルからタクシーでオランダ広場に向かうGRABは本当に便利だ。
隅々まで清潔とまでいえないマレーシアで、日本を遥かに超える利便性のあるアプリが普及しているのは、もう進歩の順序の常識が20世紀型と全然違ってしまっているのを感じる。
朝ご飯を食べようと思っていた目当の店が定休日だったので、たくさんの人が食事をしているカフェに入る。
壁にメニューがあるが、なんだかわからないので、いちいち調べながら注文する。
メニューに「ロジャック」という文字があり、これがちょっと安い。
なんだろうと思って調べると、定型のレシピというのがない料理で、あるものを色々混ぜこせにして、エビ味噌やタマリンドなどのソースをぶっかけるモノらしい。
家庭料理でよくある「名前のない炒め物」のようなものだろうか。
ナシゴレンとアイスコーヒーで腹ごしらえしたあと、オランダ広場の中心部に向かうと、帽子をかぶったマレー系の男性、傘をさしたチャイナドレスの女性、宝石のティアラをつけたタミル女性が観光客を歓迎する壁画があった。
観光ガイドなどでよく見かけるオレンジの教会を写真に収めたあと、歴史博物館を訪ねる。
中に入ると、イスラム、中華、インドそれぞれの人々を象った人形が並んでいる。
少し歩くと、日本兵の銅像とその背後にはためく日の丸が見えた。
マレーシアは、第二次世界大戦中、日本の支配も受けているのだ。
しかし、きっとマレーの人々は、その全てを「マレーシア」という袋の中に入れて混ぜこぜにてしまうのだ。
2階に上がると、マハティール首相と習近平書記長が握手をしているポスターが下がっている。
でもきっとそれも、ここにやって来た以上は、混ぜこせにされてしまうに違いない。
みると、キルラキルみたいなテイストの絵や、ちょっと前のやたら目が大きいアニメ少女みたいな絵が結構ある。
源流を辿れば日本初、ではあるんだろうが、アニメ・マンガ文化はもうアジアの中で消化されて、若者の身体の一部になっているようだった。
諦めと誇り
オランダ広場を離れ、ニョニャクエを買うことのできる店に向かう。
その場で飲食ができるカフェと、販売店舗があるらしく、カフェのほうに向かう。
その場で食べようと思ったが、異国なので同じ経営のものなのかイマイチ自信が持てなく、ニョニャクエ自体は販売店舗で買って、その場ではかき氷を食べることにした。
外が暑いのだ。
しばらく待って現れたそれは、上に鮮烈な緑のプルプルした虫状のゼリーが乗っておりなかなか日本で見ない見た目だ。
これは「チェンドル」というゼリーで、ベトナムのチェーにも入っていた。
材料は米粉で、鮮やかな緑はバンダンリーフという植物から採った天然色素だ。
すごい見た目に反して抑制の効いた味わいで、かき氷全体も優しい甘さだった。
ここで気づいたのだが、スマホ用に持って来たモバイルバッテリー、そっちはいいが、ケーブルを持って来ていない!スマホの電池が切れたらGRABでタクシーも呼べない。
まあいいか、これから販売店舗のほうに行ってニョニャクエを買うとして、あれは生菓子なので、冷蔵庫にでも入れないといけない。
店舗のほうに行くと、これが製作工場と棟続きで、でっかい台所に秋葉原のジャンクパーツ屋をくっつけた様な店内に、極彩色の色鮮やかなういろうを思わせるニョニャクエが並んでいる。
その一通りとチマキが詰め込まれれた「お得セット」的な詰め合わせと、緑の球体にココナツパウダーがたっぷり振りかけられた「オンデ・オンデ」、日持ちのしそうなパイナップルケーキ、それとこれはその場で食べるための餃子型の揚げパイを買い求めた。
約41リンギット。
1,100円といったところだ。
よし、ホテルに戻るぞ、パイを食べてみると、?、なんだろう中に入っている餡は。
わかった、カレー風味に味付けられたサツマイモのフィリングだ。
こういう発想はなかった。
GRABでタクシーを呼んでみたのだが、遠すぎてブッキングできない。
少し歩くしかない。
歩いていると、どうやら界隈は学生街らしく、ヒジャブを被って制服を着た7〜8歳くらいの子供をワンボックスがピックアップしていた。
さらに少し歩くと、もう少し上の年代の、これもヒジャブを被った少女たちの一段と出会う。
彼女らはマレー系なのだろうが、そこから2人歩き出した姉妹は痩身に浅黒い肌で、美しい黒髪を揺らしている。
きっとタミル系だ。
ヒジャブの一団から離れて歩くタミルの姉妹を見たり、空気として感じたものを考えると、マレーシア人にとって多民族が暮らしていることは「いちいち気にしていたら日常生活が成り立たない」もので、一種の諦めのような感情も想像できないではない。
でも、博物館で見た様な表現の世界では、それに目を背けず肯定的に描いたものが多く、「受け入れるしかない状況」と「それを自ら肯定的に捉え直す誇り」の間で揺れてるのかも知れないな、と思った。
ホテルに戻り、プールでサッパリした後、少し読書をして日本×スコットランド戦の海外ネットユーザーの反応を見る。
皆、感情を爆発させて、とりわけ日本のプレーの美しさに感嘆する声が多い。
レビューを書いているうちは試合状況を追いながら書いているので、淡々としがちだが、改めて見るとたしかに日本のトライは美しい。
感情を動かされるプレーについても、それに動かされた感情についても書いてもいいのかも知れないな。
タクシーをピックアップして、今日こそは、でニョニャ料理のレストランに向かう。
事前に調べたところによると、以前訪ねた日本人のお願いにより、お一人様向けのお任せメニューに対応してくれるらしい。
到着して、ママさんに「このサイトを見せて頼めば良い」とされるサイトを見せてお願いすると、料理の好みや内容に関する軽い質疑応答を経て、3皿とご飯が出てきた。
野菜が入った平たいオムレツ、レタスと思われる青菜炒め、豚肉とそら豆のちょっと辛い炒め物。
たっぷり出て来ると勝手に想像していたので、「意外と普通の量だな」と思ったものの、おひとりさまメニューとしては妥当な量だ。
味わいは中華といえば中華なんだが、豚肉とそら豆の炒め物のスパイシーで奥深い旨味のある味わいが、ナシゴレンの旨味を思い出させ、確かにこれは「中華風マレー料理」だ。
よくよく考えると、イスラム教国のマレーシアで豚肉の炒め物が出て来ると事自体が特殊な事だ。
だいたい830円くらい。
3皿と飲み物を頼んでこれなら安いだろう。
マレーシアの物価について大体見えてきたんだけど、ホテルとタクシーが異様に安いだけで、その他の物価は日本の5割〜6割いといったところだ。
ママさんにお礼を言って店を後にする。
生温い夜風に吹かれながら歩くと、賑やかな屋台市が見えてきた。
ちょっとのぞいて見ると、皆思い思いの料理を頼んで、夜空の下で食事を楽しんでいる。
まだもうちょっと入りそう。
と、みると「ROJAK」の文字が。
あの謎の混ぜこぜだ。
これは行くしかないと思って頼んで見る。
しばらくすると、茶色いソースがかかったなんだかわからないものが出てきた。
キュウリ、タロイモ、ニラ、揚げパンかな?口に運んでみると、ソースにちょっと独特のくさみがある。
肉類は一切入ってないのだが、この強い味付けで単体でも結構食べ応えがある。
においもすぐに気にならなくなった。
フードコートにうろつく野良犬の横で謎の混ぜこぜ野菜を食べていると「これが熱帯の夜か」という感じがした。
ホテルに戻ってサウナに入ったあと、冷蔵庫に入れておいたニョニャクエを食べてみる。
鮮やかな赤、青、緑のそれは、(色以外は)見た目の通り、ういろうを思わせる味で、さすが中華文化を受け継いでいるだけあって上品な甘みだった。
生菓子でお土産としては適さないので、もしマレーシアに来ることがあれば、ぜひ味わった方がいいと思う。
明日はこの極上のホテルをチェックアウトしてシンガポールに向かう旅程になっていたのだが、シンガポールではわずか1泊してまたマレーシアに戻る予定を組んでいたので、行きはともかく帰りの移動に焦りたくなく、先にバスを予約してしまうことにした。
慣れないバス予約サイトと格闘すること1時間半ほど、なんとかシンガポールからマレーシアのバスを予約できたのだが、ここで小さなトラブルが発生。
何度も予約の失敗を送り返していたため、成功した予約の詳細を確認していなく、ピックアップポイントも降車ポイントも当初の旅程とはやや離れた場所になってしまった。
一瞬焦ったが、シンガポールはショッピングモールの前だし、マレーシアは鉄道駅のすぐ近くだったので、これはシンガポールの物価も見られるし、マレーシアの鉄道にも乗れるし、いいかもしれない、と前向きに捉えることにした。
なんとかなるだろう。
なんとかなるのかな。
Day,2
2日目
多民族国家へようこそ
日本代表のプール突破は嬉しいが、このまま頭がラグビーモードだと初めて訪れる国では差し障りがあろう、羽田深夜発の機内では眠りたかったが、毎度のごとく機内での不眠グセが顔を出し、結局一睡もできなかった。
今日は到着のクアラルンプールからいきなりバスで2時間ほどのマラッカに移動して、ホテルへのチェックインとなるので、こなすべきタスクが多い。
不安もないではないが、その不安自体について考えすぎるのも精神衛生上悪いので、あまり追いかけないことにした。
現地時間午前6時に到着したクアラルンプール国際空港、手荷物預かり時までモノレールで移動するという、日本ではちょっとお目にかかれない構造に軽く戸惑ったが、入国管理はカードすら必要なく、拍子抜けするほどあっさりしたものだった。
空港内のコンビニで水を買い求めたりしたが、マレーシアの人は柔らかな笑顔で応対してくれる。
これは南国の気質なのか、旅人を価値あるものとする、イスラムの教えなのか。
クアラルンプール国際空港から一旦、市内中心部のKL セントラルに向かうため、高速バスの切符を買う。
バスのチケットセンターのお姉さんんがちょっと硬い感じだったのと、スーツケースをバスに積もうとトランクの近くにいたおじさんに声をかけたら客だったという小さなイベントはあったものの、ここでも概ね笑顔の対応を受けた。
しかし、バスが走り出してすぐ、東南アジアあるあるの「異様に強い冷房」に遭遇。
日本からやや厚手のスウェットブルゾンを持ってきていたので、ジップを上げてなんとかしのぐが、これはなかなかの強さだ。
見ると、前の席のお兄さんはダクトに空港の手荷物預かり証のシールを貼って塞いでいる。
そうか、その手があったか。
でも、おそらく日常でここを使っている人たちの姿を見ると、その多彩さに驚く。
長い髪も露わにひたいにビンディをつけてる女性がいる。
きっとタミル系だ。
カフェでは中華系の壮年男性が30台ほどに見える浅黒いマレー系の男性とビジネストークをしている。
全く違う人種宗教の人々がここまで日常感を放ちながら共に暮らしている姿は、日本ではなかなか見ることができない。
セントラル地下には好レートの両替所があり、此処での目当てはそれだが、両替所開店にはまだ早く、カフェで時間つぶし。
初めてのマレー飯、カヤトーストを食す。
トーストに挟まれた謎のスプレッドは色といい味といい、ランチパックのピーナツクリームを連想させた。
開店した両替所でリンギットとついでに少額のシンガポールドルを手に入れたら、次は今日の宿泊先マラッカ行きの高速バスに乗るため、中央バスターミナルにかないといけない。
ここで、東南アジア版UberといえるGRABを使って見ることにした。
アプリにアカウントと支払い情報を入力し、地図上で行き先にピンを指して配車すると、やがて銀の車がやってきた。
日本以外のアジアは「運転が荒い」という印象があり、事実マレーシアも聞くところによるとそうらしいのだが、GRABで配車されるタクシーはアプリに評価システムが内在されているからか、実際に乗って見ると非常に安全な運転だった。
乗り込む前に腹ごしらえすることにした。
このラクサは中華系マレー人の作る「ニョニャ料理」とされていて、それならばこれから向かうマラッカが本場なのだが、どうもマレー料理は地域によってかなり味が違うようなので、クアラルンプールでも食べて見ることにした。
ココナツのマイルドさとゴロゴロとはいっている鳥の骨つき肉が味に厚みを与えているが、かなり辛い。
幸い先ほどよりも冷房がキツくなかったバスに揺られて2時間、古都マラッカに到着した。
思った以上に海が近いらしい。
さっきの流れで慣れたので早速GRABでタクシーを呼び、今夜の宿、ダブルツリーバイヒルトン・マラッカへ。
ホテルが世界最高レベルで安いと噂のマレーシアだが、通された部屋を見て驚いた。
広々としたリビングにキングサイズのベッド、眼下にはマラッカの町並み。
ベトナムで泊まったホテルニューワールドにも驚いたが、1泊7,000円弱という値段を考えるとこちらの方が衝撃は大きい。
マレーシアなら東急イン以下の値段でラグジュアリーホテルに泊まることができる。
チェックインも済んだので、マラッカの旧市街に繰り出して食事でもしよう、そう思ってホテルを出たが、少しオランダ広場を見てから繁華街に向かうと、ほとんどの店が閉まっている。
目当ての店もどれも閉店だ。
気になって調べて見ると、マラッカの街は夜が異様に早く、食事の店でも多くは18時、早い店だと16時には店が閉まってしまうらしい。
晩御飯を食べに出たら店はどこも開いていないというわけだ。
辛うじて空いていた中華系の店でローストダッグと空芯菜炒めをつまみながら、「これは世の中の常識の定義が全然違うなぁ」と思った。
ポストしたレビューは応援してくれるコメントも頂いたが、辛辣な評価もついた。
寝不足で動き回る異国の地、曇天の空には海鳥の鳴き声が響きまくり、店は閉店、レビューにはお説教。
うまくいかない日な気がしてきた。
まあ店が開いていないなら仕方がない、昨日からロクに寝ていないんだし、今日はさっさと寝て、朝早くからマラッカの街でニョニャ料理を楽しもう。
今回は即位礼正殿の儀の直前にマレーシアとシンガポールに行ってきました。
長い旅行記はいつも通り後でアップするんですが、いつも通り長過ぎて読まれないので、一応、ヘッドライン的に気づいたポイントを先にアップします。
ご飯も美味しいし、ホテルも安いし、航空券もLCCなら往復で5万そこそこかな?
多分マレーシアのみなら航空券、滞在費込みで一人13〜14万あれば1週間、ラグジュアリーホテルの旅行を楽しめると思う。(ちょっとトイレは面食らうけど)
マレーシアとシンガポールに行くと「世の中ってこうだよね」の「世の中」の定義が広がる感じがする。
これからの日本がどうなるか、ふりきったガチ多民族国家ってどんなだろう、って肌で感じられるから、行ったほうがいいと思うよ。
台風で物流がおかしくなっているのもあるし、届くのはもう少し先かなと思っていた中華製リアルドールだが、今日久々に休みが取れて自宅でまったりしていたら何の前触れもなく届いた。
早速受け取りをして、近所のドラッグストアでベビーパウダーを買ってきて、ボディソープを使って洗浄しようと…したんだけど。
重いの。重いだけならいいけど全身シリコン製だから肌が柔らかくて崩れそうで、抱え上げたり全然できないの。
おまけにどこをどうすれば関節が曲がるのか全然わかんなくて、お姫様抱っこの体勢にできないの。
それでもなんとか風呂場に持ち込んで洗って、ベビーパウダーすり込んですべすべ柔肌にするところまでは行った。
ただもう飯の時間だったから、とりあえず今日は適当に着せるだけ着せて終わりにすることにし、着せ替えして眺めて楽しむのは後日…ということで、適当な衣装を着せて、ベッドの片隅にちょこんと座らせた(これも抱え上げるのに苦労した)んだけど。
当たり前だけど等身大156cmだから存在感がすごいの。存在感があるだけならいいけど、今までずっと一人暮らしだったから、風呂上がりの緩んでる時に部屋に戻ってベッドに女の子が座ってるの見ると、一瞬何がなんだか理解できなくて、マジで心臓に悪いの。
おまけに、付いてきた茶髪ロングのウィッグ(商品説明上はランダムという話だった)被せてみて、なんかどこかで見たなあと思ってたら、従姉妹の若い頃そっくりなのに気がついたの。そこからもう罪悪感がすごいの。今もこの文章打っててふと頭を回すと従姉妹が座ってこっち見てるの。流石に問題なのでもう一つの黒髪のウィッグにしたの。それでも顔が似てるから落ち着かないけど。
とりあえず当座の問題は、ものすごい勢いでオイルがブリードして来ているので当面は着せ替えて洗ってを繰り返すことになりそうなのと、人が来ることになった時にどうやって隠すかという点。隠し場所はマジで考えてなかった…
ハムは塩気があってごはんのおかずになる。しっとりしていて食事のひとくち目に最適だ。豚肉なのでたんぱく質やビタミンを摂取できる。薄切りの状態で複数枚がパックされているから量の調整がしやすい。肉にしては安い。肉なのに主張しすぎないから、目玉焼きの皿などにさりげなく添えることで暮らしの余裕を演出できる。日持ちもするので、4枚x4パックのお得なセットを買っておくと安心感が持続する。皿に盛るだけでもいいし、細切りにして料理に入れてもいい。洋食でも中華でもいける。ピンク色が華やか。
こんなにたくさんあるハムのよさを、アラフォーになるまで知らなかった。今までずっと、ただ薄くて安っぽい覇気のない色をした加工肉だと思っていた。でも、そうじゃなかったんだ。
世界は広く、未知に満ちている。