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2021-05-05

anond:20210505101415

武士さん、20代で惜しい人を亡くしたとは思うけど、それは3人のうちの1人。

亡者数に関しても以下の通り、言ってる理論だとコロナによって命を救われた人が2万人いる事になる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG228660S1A220C2000000/

まか、こんなのは遊びでしかないので実際は数字を出して若者理解させていかないと変わらないよ。

周りの若いのは「うぇーい」よりは、頭の良い連中(+うぇーいだと最悪だけどw)がおおいよ。

恐れてるのは、メディアの言うこと鵜呑みにしてるひと。メディアが間違ってるとはいわないけど、

若者馬鹿じゃないから、抽象的な脅しよりちゃんとした脅しのほうがきく。

2021-04-28

anond:20210428182354

そして40歳になり関連会社へ出向し肩身の狭い思いをする

50歳で中小企業に出向しより肩身の狭い思いをする

60歳で嫁から愛想尽かされそっぽを向かれ孤立

2021-04-20

anond:20210420050215

茶畑のさわやかハンバーグなどとは比べ物にならん肉質と油質でとしよりでもさくさくいけるぞ

ほんとに一度はたべてくれ 

2021-04-16

追記3あり】職場で休憩中、女性生理セックスの話を始めたら男である自分はその場から離れた方が良いのだろうか

自分は男で女性が多い職場に勤めている。

休憩中はよく職場椅子腰掛けているのだが、周りの女性たち(周囲の人数は日によってまちまちで、3人くらいのときもあれば7人くらいのときもある)がたまに生理セックスの話をし始める。

挨拶代わりのような会話から真面目で深刻な悩み相談のような話までピンキリだ。

私はそういう話はあっても全く構わないと思うのだが、同時に、男である私がその場にいると、彼女らが真面目で深刻な話を自由にできなくなるのではないかと少し悩む。

そのためそのような生理セックス関係の話が出たらいつも立ち去るようにしている。ただ聞いていて不快感はないが、聞いていたいとは思わない。

ネットを見ると、そもそも男性社員の前で生理の話をすること自体男性に対するセクハラだという意見もあり、驚く一方でなるほどなあと思った。

私が立ち去るべきなのだろうか。それとも彼女らが離れるべきなのか?

追記

トラックバックブコメ含め、コメント感謝します。

セックスについては少し言葉足らずだったので補足します。

生々しい行為内容ではなく、「彼のが痛いがどうしたらいい」「こういう症状があって病気かもしれない」「求める回数が増えた/減った。なぜだろう」など、自慢やひけらかしより肉体的精神的悩み相談が主です(聞こえた限りでは。ただ笑い声が聞こえたり盛り上がったりしていることもあり、行為内容にも言及しているかもしれない)。生理では「あれのせいで気分最悪」「市販のこういった薬剤、製品おすすめ」「あれがもう1週間来てない」など。

私と女性社員たちとは業務上の会話が大半で、私生活などの話はほとんどせず、仲が良いとはいえません。

そして私は平社員彼女らに命令指導する権限はありません。

前述のように、私は不快感はありませんが、その会話に加わっていない他の女性社員は気分が悪いかもしれないので会社相談窓口に言った方がいいんだろうとは思いますが、彼女らに指導が入った場合通報したのはいつも立ち去る私だと真っ先に彼女から疑われるのでそれは多少危惧しています職場管理者ならまだしも平社員の私が、関係悪化させるリスクを負ってまでやることだろうか、とも思う。しかしいずれ研修を終えた新しい人も入ってくるだろうしなんとかしなければならないとも思う。

現状維持、様子見といえば聞こえはいいですが、保身に徹しているというのが今の私の状態です。

追記2】

私は確かに不快感はありませんが、その場に居合わせる他の方々は感じる恐れが十分あるため、セクハラとしての議論も成り立つと思います

追記3】

たくさんの意見感謝します。

結論として、新人の方達が来るまでは現状維持、そして新人がいる前でもするようなら彼女らに直接指摘、要請(周りに人がいないところで話すように など)し、変わらないようであれば相談窓口に伝える、という手順を取ることにした。

かに彼女らの性的な話は相談が主であるため、全く無益とは言えないうえに悩みを身近な人に相談できる場は有用ではあると思うが、人に聞かれないところですることが周囲の幸福度もっとも損わないこと、また行為中の卑猥な話に脱線することが少なからずあったことなどを考慮し、そのようにすることにした。ただ、生理の話はオープンであってほしいという考えもあり、理解はできるし、聞く側の意識変革が求められているのかもしれないとも思うので、上記の「離れて話せ」という要請は、その考えの真逆に進むものであり、封殺してしまものであるかもしれないという懸念もある。

それでも新人のために嫌われる覚悟はできているので、条件を満たし次第、指摘要請はしてみるつもりだ。

2021-04-11

佐藤

九月二日

 次の日もよく晴れて谷川の波はちらちらひかりました。

 一郎と五年生の耕一とは、丁度午后ごご二時に授業がすみましたので、いつものように教室掃除そうじをして、それから二人一緒いっしょに学校の門を出ましたが、その時二人の頭の中は、昨日の変な子供で一杯いっぱいになっていました。そこで二人はもう一度、あの青山の栗の木まで行って見ようと相談しました。二人は鞄をきちんと背負い、川を渡わたって丘おかをぐんぐん登って行きました。

 ところがどうです。丘の途中とちゅうの小さな段を一つ越こえて、ひょっと上の栗の木を見ますと、たしかにあの赤髪の鼠色のマントを着た変な子が草に足を投げ出して、だまって空を見上げているのです。今日こそ全く間違まちがいありません。たけにぐさは栗の木の左の方でかすかにゆれ、栗の木のかげは黒く草の上に落ちています

 その黒い影かげは変な子のマントの上にもかかっているのでした。二人はそこで胸をどきどきさせて、まるで風のようにかけ上りました。その子は大きな目をして、じっと二人を見ていましたが、逃にげようともしなければ笑いもしませんでした。小さなくちびるを強そうにきっと結んだまま、黙だまって二人のかけ上って来るのを見ていました。

 二人はやっとその子の前まで来ました。けれどもあんまり息がはあはあしてすぐには何も云えませんでした。耕一などはあんまりもどかしいもんですから空へ向いて、

「ホッホウ。」と叫んで早く息を吐はいしまおうとしました。するとその子が口を曲げて一寸ちょっと笑いました。

 一郎がまだはあはあ云いながら、切れ切れに叫びました。

「汝うなぁ誰たれだ。何だ汝うなぁ。」

 するとその子は落ちついて、まるで大人のようにしっかり答えました。

「風野又三郎。」

「どこの人だ、ロシヤ人か。」

 するとその子は空を向いて、はあはあはあはあ笑い出しました。その声はまるで鹿しかの笛のようでした。それからやっとまじめになって、

又三郎だい。」とぶっきら棒に返事しました。

「ああ風の又三郎だ。」一郎と耕一とは思わず叫んで顔を見合せました。

「だからそう云ったじゃないか。」又三郎は少し怒おこったようにマントからとがった小さな手を出して、草を一本むしってぷいっと投げつけながら云いました。

「そんだらあっちこっち飛んで歩くな。」一郎がたずねました。

「うん。」

面白いか。」と耕一が言いました。すると風の又三郎は又笑い出して空を見ました。

「うん面白い。」

「昨日何なして逃げた。」

「逃げたんじゃないや。昨日は二百十日だい。本当なら兄さんたちと一緒にずうっと北の方へ行ってるんだ。」

「何なして行かなかった。」

「兄さんが呼びに来なかったからさ。」

「何て云う、汝うなの兄あい※[#小書き平仮名な、82-14]は。」

「風野又三郎。きまってるじゃないか。」又三郎は又機嫌きげんを悪くしました。

「あ、判わかった。うなの兄※[#小書き平仮名な、82-16]も風野又三郎、うなぃのお父さんも風野又三郎、うなぃの叔父おじさんも風野又三郎だな。」と耕一が言いました。

「そうそう。そうだよ。僕ぼくはどこへでも行くんだよ。」

支那しなへも行ったか。」

「うん。」

岩手山へも行ったが。」

岩手山から今来たんじゃないか。ゆうべは岩手山の谷へ泊とまったんだよ。」

「いいなぁ、おらも風になるたぃなぁ。」

 すると風の又三郎はよろこんだの何のって、顔をまるでりんごのようにかがやくばかり赤くしながら、いきなり立ってきりきりきりっと二三べんかかとで廻まわりました。鼠色のマントがまるでギラギラする白光りに見えました。それから又三郎は座って話し出しました。

面白かったぞ。今朝のはなし聞かせようか、そら、僕は昨日の朝ここに居たろう。」

「あれから岩手山へ行ったな。」耕一がたずねました。

「あったりまえさ、あったりまえ。」又三郎は口を曲げて耕一を馬鹿かにしたような顔をしました。

「そう僕のはなしへ口を入れないで黙っておいで。ね、そら、昨日の朝、僕はここから北の方へ行ったんだ。途中で六十五回もいねむりをしたんだ。」

「何なしてそんなにひるねした?」

「仕方ないさ。僕たちが起きてはね廻っていようたって、行くところがなくなればあるけないじゃないか。あるけなくなりゃ、いねむりだい。きまってらぁ。」

「歩けないたって立つが座ねまるかして目をさましていればいい。」

「うるさいねえ、いねむりたって僕がねむるんじゃないんだよ。お前たちがそう云うんじゃないか。お前たちは僕らのじっと立ったり座ったりしているのを、風がねむると云うんじゃないか。僕はわざとお前たちにわかるように云ってるんだよ。うるさいねえ。もう僕、行っちまうぞ。黙って聞くんだ。ね、そら、僕は途中で六十五回いねむりをして、その間考えたり笑ったりして、夜中の一時に岩手山の丁度三合目についたろう。あすこの小屋にはもう人が居ないねえ。僕は小屋のまわりを一ぺんぐるっとまわったんだよ。そしてまっくろな地面をじっと見おろしていたら何だか足もとがふらふらするんだ。見ると谷の底がだいぶ空あいてるんだ。僕らは、もう、少しでも、空いているところを見たらすぐ走って行かないといけないんだからね、僕はどんどん下りて行ったんだ。谷底はいいねえ。僕は三本の白樺しらかばの木のかげへはいってじっとしずかにしていたんだ。朝までお星さまを数えたりいろいろこれから面白いことを考えたりしていたんだ。あすこの谷底はいいねえ。そんなにしずかじゃないんだけれど。それは僕の前にまっ黒な崖がけがあってねえ、そこから一晩中ころころかさかさ石かけや火山灰のかたまったのやが崩くずれて落ちて来るんだ。けれどもじっとその音を聞いてるとね、なかなか面白いんだよ。そして今朝少し明るくなるとその崖がまるで火が燃えているようにまっ赤なんだろう。そうそう、まだ明るくならないうちにね、谷の上の方をまっ赤な火がちらちらちらちら通って行くんだ。楢ならの木や樺の木が火にすかし出されてまるで烏瓜からすうりの燈籠とうろうのように見えたぜ。」

「そうだ。おら去年烏瓜の燈火あかし拵こさえた。そして縁側えんがわへ吊つるして置いたら風吹いて落ちた。」と耕一が言いました。

 すると又三郎は噴ふき出してしまいました。

「僕お前の烏瓜の燈籠を見たよ。あいつは奇麗きれいだったねい、だから僕がいきなり衝つき当って落してやったんだ。」

「うわぁい。」

 耕一はただ一言云ってそれから何ともいえない変な顔をしました。

 又三郎おかしくておかしくてまるで咽喉のどを波のようにして一生けん命空の方に向いて笑っていましたがやっとこらえて泪なみだを拭ふきながら申しました。

「僕失敬したよ。僕そのかわり今度いいものを持って来てあげるよ。お前※[#小書き平仮名ん、85-9]とこへね、きれいなはこやなぎの木を五本持って行ってあげるよ。いいだろう。」

 耕一はやっと怒るのをやめました。そこで又三郎は又お話をつづけました。

「ね、その谷の上を行く人たちはね、みんな白いきものを着て一番はじめの人はたいまつを待っていただろう。僕すぐもう行って見たくて行って見たくて仕方なかったんだ。けれどどうしてもまだ歩けないんだろう、そしたらね、そのうちに東が少し白くなって鳥がなき出したろう。ね、あすこにはやぶうぐいすや岩燕いわつばめやいろいろ居るんだ。鳥がチッチクチッチクなき出したろう。もう僕は早く谷から飛び出したくて飛び出したくて仕方なかったんだよ。すると丁度いいことにはね、いつの間にか上の方が大へん空あいてるんだ。さあ僕はひらっと飛びあがった。そしてピゥ、ただ一足でさっきの白いきものの人たちのとこまで行った。その人たちはね一列になってつつじやなんかの生えた石からをのぼっているだろう。そのたいまつはもうみじかくなって消えそうなんだ。僕がマントをフゥとやって通ったら火がぽっぽっと青くうごいてね、とうとう消えてしまったよ。ほんとうはもう消えてもよかったんだ。東が琥珀こはくのようになって大きなとかげの形の雲が沢山たくさん浮うかんでいた。

『あ、とうとう消けだ。』と誰たれかが叫んでいた。おかしいのはねえ、列のまん中ごろに一人の少し年老としとった人が居たんだ。その人がね、年を老って大儀たいぎなもんだから前をのぼって行く若い人のシャツのはじにね、一寸ちょっととりついたんだよ。するとその若い人が怒ってね、

『引っ張るなったら、先刻さっきたがらいで処とこさ来るづどいっつも引っ張らが。』と叫さけんだ。みんなどっと笑ったね。僕も笑ったねえ。そして又一あしでもう頂上に来ていたんだ。それからあの昔むかしの火口のあとにはいって僕は二時間ねむった。ほんとうにねむったのさ。するとね、ガヤガヤ云うだろう、見るとさっきの人たちがやっと登って来たんだ。みんなで火口のふちの三十三の石ぼとけにね、バラバラリとお米を投げつけてね、もうみんな早く頂上へ行こうと競争なんだ。向うの方ではまるで泣いたばかりのような群青ぐんじょうの山脈や杉すぎごけの丘のようなきれいな山にまっ白な雲が所々かかっているだろう。すぐ下にはお苗代なわしろ御釜おかま火口湖がまっ蒼さおに光って白樺しらかばの林の中に見えるんだ。面白かったねい。みんなぐんぐんぐんぐん走っているんだ。すると頂上までの処にも一つ坂があるだろう。あすこをのぼるとき又さっきの年老としよりがね、前の若い人のシャツを引っぱったんだ。怒っていたねえ。それでも頂上に着いてしまうとそのとし老よりがガラスの瓶びんを出してちいさなちいさなコップについでそれをそのぷんぷん怒っている若い人に持って行って笑って拝むまねをして出したんだよ。すると若い人もね、急に笑い出してしまってコップを押おし戻もどしていたよ。そしておしまいとうとうのんだろうかねえ。僕はもう丁度こっちへ来ないといけなかったもんだからホウと一つ叫んで岩手山の頂上からはなれてしまったんだ。どうだ面白いだろう。」

面白いな。ホウ。」と耕一が答えました。

又三郎さん。お前まいはまだここらに居るのか。」一郎がたずねました。

 又三郎はじっと空を見ていましたが

「そうだねえ。もう五六日は居るだろう。歩いたってあんまり遠くへは行かないだろう。それでももう九日たつと二百二十日からね。その日は、事によると僕はタスカロラ海床かいしょうのすっかり北のはじまで行っちまうかも知れないぜ。今日もこれから一寸向うまで行くんだ。僕たちお友達になろうかねえ。」

「はじめから友だちだ。」一郎が少し顔を赤くしながら云いました。

「あした僕は又どっかであうよ。学校から帰る時もし僕がここに居たようならすぐおいで。ね。みんなも連れて来ていいんだよ。僕はいくらでもいいこと知ってんだよ。えらいだろう。あ、もう行くんだ。さよなら。」

 又三郎は立ちあがってマントをひろげたと思うとフィウと音がしてもう形が見えませんでした。

 一郎と耕一とは、あした又あうのを楽しみに、丘を下っておうちに帰りました。

   九月三日

 その次の日は九月三日でした。昼すぎになってから一郎は大きな声で云いいました。

「おう、又三郎は昨日又また来たぞ。今日も来るかも知れないぞ。又三郎の話聞きたいものは一緒いっしょにあべ。」

 残っていた十人の子供らがよろこんで、

「わぁっ」と叫びました。

 そしてもう早くもみんなが丘おかにかけ上ったのでした。ところが又三郎は来ていないのです。みんなは声をそろえて叫びました。

又三郎又三郎、どうどっと吹ふいで来こ。」

 それでも、又三郎は一向来ませんでした。

「風どうと吹いて来こ、豆呉けら風どうと吹いで来こ。」

 空には今日も青光りが一杯いっぱいに漲みなぎり、白いまばゆい雲が大きな環わになって、しずかにめぐるばかりです。みんなは又叫びました。

又三郎又三郎、どうと吹いて降りで来こ。」

 又三郎は来ないで、却かえってみんな見上げた青空に、小さなさなすき通った渦巻うずまきが、みずすましの様に、ツイツイと、上ったり下ったりするばかりです。みんなは又叫びました。

又三郎又三郎、汝うな、何なして早ぐ来ない。」

 それでも又三郎はやっぱり来ませんでした。

 ただ一疋ぴきの鷹たか銀色の羽をひるがえして、空の青光を咽喉一杯に呑のみながら、東の方へ飛んで行くばかりです。みんなは又叫びました。

又三郎又三郎、早ぐ此こさ飛んで来こ。」

 その時です。あのすきとおる沓くつとマントがギラッと白く光って、風の又三郎は顔をまっ赤に熱ほてらせて、はあはあしながらみんなの前の草の中に立ちました。

「ほう、又三郎、待っていたぞ。」

 みんなはてんでに叫びました。又三郎マントのかくしから、うすい黄色のはんけちを出して、額の汗あせを拭きながら申しました。

「僕ね、もっと早く来るつもりだったんだよ。ところがあんまりさっき高いところへ行きすぎたもんだから、お前達の来たのがわかっていても、すぐ来られなかったんだよ。それは僕は高いところまで行って、そら、あすこに白い雲が環になって光っているんだろう。僕はあのまん中をつきぬけてもっと上に行ったんだ。そして叔父おじさんに挨拶あいさつして来たんだ。僕の叔父さんなんか偉えらいぜ。今日だってもう三十里から歩いているんだ。僕にも一緒に行こうって云ったけれどもね、僕なんかまだ行かなくてもいいんだよ。」

「汝うなぃの叔父さんどごまで行く。」

「僕の叔父さんかい叔父さんはね、今度ずうっと高いところをまっすぐに北へすすんでいるんだ。

 叔父さんのマントなんか、まるで冷えてしまっているよ。小さなさな氷のかけらがさらさらぶっかかるんだもの、そのかけらはここから見えやしないよ」

又三郎さんは去年なも今頃いまごろここへ来たか。」

「去年は今よりもう少し早かったろう。面白おもしろかったねえ。九州からまるで一飛びに馳かけて馳けてまっすぐに東京へ来たろう。そしたら丁度僕は保久大将の家を通りかかったんだ。僕はね、あの人を前にも知っているんだよ。だから面白くて家の中をのぞきこんだんだ。障子が二枚はずれてね『すっかり嵐あらしになった』とつぶやきながら障子を立てたんだ。僕はそこから走って庭へでた。あすこにはざくろの木がたくさんあるねえ。若い大工がかなづちを腰こしにはさんで、尤もっともらしい顔をして庭の塀へいや屋根を見廻みまわっていたがね、本当はやっこさん、僕たちの馳けまわるのが大変面白かったようだよ。唇くちびるがぴくぴくして、いかにもうれしいのを、無理にまじめになって歩きまわっていたらしかったんだ。

 そして落ちたざくろを一つ拾って噛かじったろう、さあ僕はおかしくて笑ったね、そこで僕は、屋敷やしきの塀に沿って一寸戻ったんだ。それからにわかに叫んで大工の頭の上をかけ抜ぬけたねえ。

 ドッドド ドドウド ドドウド ドドウ、

 甘いざくろも吹き飛ばせ

 酸すっぱいざくろも吹き飛ばせ

 ホラね、ざくろの実がばたばた落ちた。大工はあわてたような変なかたちをしてるんだ。僕はもう笑って笑って走った。

 電信ばしらの針金を一本切ったぜ、それからその晩、夜どおし馳けてここまで来たんだ。

 ここを通ったのは丁度あけがただった。その時僕は、あの高洞山たかぼらやまのまっ黒な蛇紋岩じゃもんがんに、一つかみの雲を叩たたきつけて行ったんだ。そしてその日の晩方にはもう僕は海の上にいたんだ。海と云ったって見えはしない。もう僕はゆっくり歩いていたからね。霧きりが一杯に

2021-04-08

弱者男性論で雑に「キモい」というけれど、こういうグラデーションがあると思う。

おそらく、本来想定されている弱者男性って4より下で、そういう人たちは実家などの後ろ盾がない限りは貧困問題も抱えている所謂キモくて金のないおっさん」だと思うんだけど、そこに2とか3の人がシンパシーを持って乗っかってくる。それで「職につけない4」と「非正規労働の2」が両方「キモくて金のないおっさん」を自称して救済を求めてる状態だと思う。立場が違うから求める救済もまちまちになるのは仕方ないし、そうこうするうちに5に相当する人が「俺にも子供産む機械をあてがってくれよ!」って叫びだしたりして収拾つかなくなる。

こと恋愛結婚の話になると、金があるないって話になるけど、結婚人間関係の延長だから、金のあるなしより純粋キモさ、というと語弊はあるけど人と良好な関係を保てるかどうかの問題が大きい。同性から見たとして、3の友達にはなれても、4とか5とはあんまり関わりたくないだろうしそれは異性だって同じ。「女は0とか1ばかりなびかず、身近な2や3の良さにも目を向けろ」って言うのはわりと正しいけど、そこで「3までしか結婚できないのは差別だ」「人権を奪って4とか5の介護しろ」って言いだすと、それは無理な話だ。

かつての社会では3までに所属する男性であれば、そう深刻な貧困になることは少なかったから「キモくて金がない」といったときに2や3は混ざってくることはなかったけど、キモい問題と金がない問題は一旦切り分けたほうがいいと思う。必要ものもできる支援もなにもかも違うし。

2021-04-06

anond:20210406154303

いいたいことはわかるけどそれは無宗教とかではなくて「無信仰信仰方法自由(とりとめのない・まとまりのない・定型でない)にしてるということではないでしょうか

信仰宗教は違うのかというとそれはもう文字意味も違うので違うのだと思います

どの神様に、と選べる時点で無宗教宗教宗派に属していないといえると感じるのは、選択できる範囲や競合をできる組織体内にあるということでもないし完全に別団体に属したものを選べることを自由(無節操さ)だといえるところからです

宗教に属す宗派に属すということが「その教義の行動規範に則る」べきであるというところからになるでしょう

宗教は人の考えや行動を縛り自由を奪うものなのかといわれたら、言い方次第ではそうだといえるでしょう


自由という範疇についてすこし絞っておくと

自由を奪うことは罪であり悪であり宗教道徳といった観念から排除されるべきものととらえるのは早計でしょう

選択肢として明示し行動として示したものを許諾の例として言葉にしなければ実質制限されていることも自由範疇におさめることができます

どんな宗教悪事自由ではなく制限され道徳権利自由からそれらを排除にむかわせるべきだとしていますが時に悪事とされる善行にあたることもあるでしょう

自己犠牲として自発的に損失を被ることについて、自己犠牲になりたいと思った本人の行動がどこからが本人の意思決定であったか、その根源たるを他の人の意思であるというところまでつきつめると洗脳による自害自損ともいえるでしょう

それがどこまで近い段階であっても言葉にしなければ「美しい自己犠牲」とも言えるわけです

自由で公平で自発的なのか、恣意的他人欲求だったのか、視野自由にできるのならどれも自己責任でありますし、どれも他人所為でもあります

この定義方法を、議論考察研究文化形成生活安全性自発性に任せる部分を安全かつ効率的に使うためには関係者認識共通させる必要があります

その基準定義宗教なわけです

Aの宗教ではこれをしていいが、この場面ではBの協議にしたがう、Cの教徒とおなじ慣習をもちつつ、Dの祝い事に参加する、これが問題なのは主催者の意に沿わない参加者が発生するということです

その土地では年齢や性別に大きく関係する分類や層づくりがあって行動様式がある、それは土地の形状や生産物文化継承方法について試行錯誤の結果できたものだとして、それをどの視野範囲からかわからないけれども否定をする必要性や異なる文化への融合を促進する必要性など、人の欲求という根源以外にないわけです

これをもとに行動を個人が大きく他人を巻き込むと、独占的な判断継承されるべき文化や人々の生活などがその人の基準のみで変化しま

民主主義多数決といった構造で全体的な存続と発展の利をとるために組織されている一つの目標団体が、多目的に他情報積極的に取り込み侵食する必要はないのです

日本は結果として無宗教という無制限で垣根のない侵食を行える体制がありますが、これが陸続きの土地ならば過去大陸を大幅に占領した戦争などに近いことになるのではないかと思います日本島国日本以外にその文化も習慣もひろまることがありませんでした

この自由という行動者にとってだけ都合がよくて状況を受ける側の圧倒的不利さをせき止める防壁として戒律などがあります

培ってきた文化財産、知恵や技が家族一族を存続させるために必要であるのに、ただ血脈のなかでも一人秀でた人がいたので対応できる新技術に乗り換えたとしたら、次の世代一族はそれを継承できるのか、できなかった場合についての対策をしなくてはならないのではないか、その保守性などが宗教という組織体自由制限自由を得るための礎となるわけです

自由自由みたいなことになってしま言葉の使い方が混乱を招くわけですが、選択権を握るためには選択できる手段をもっていなくては「自由選択することすらままならなくなる」のです

両手にあまる自由をふんだんに持ち選んだりえらばなかったりすることができる、という状態自由ともいえますが過剰な供給で十分に生活ができなくなり結果として選択ができなくなる状態においこまれることを自由とまた同じ言葉で表すのは、理解をもとめるためには効率的でもないし意味のないことでしょう

自由という状態を過剰に与えるということは選択しないという自由を与えることにもなってしまう、つまり自由侵害するために自由供給されているともみれます

選択肢を狭くすることで状況を予測やすくする、想定した状況にあわせて対策を行い対処し乗り切る、その中にある判断や行動の種類の多さについて自由という言葉を使うべきなのではないでしょうか


さてお話を戻して宗教というのが行動を縛るということ、それは状況の発生予測を絞ることで行動の選択をしやす解決をしやすい方向へ導くためのルール規則単位である宗教のあるべきところだろうと私は考えます

宗教というならば、複数の神の名の下つまりコードネームのようなもの定義にある行動規範にのっとり判断し行動するという手段複数あるということになるかもしれません

それが戒律を越えなければ可能かもしれませんが、健康文化による財産生産を失う可能性があるものだとすれば到底受け入れられるものではないはずです

日本調理方法さえまちがっていなければ牛でも豚でも鶏でも食べれます これは宗教によるものということでもありますがこれは宗教による教育と統率が必要いからです

気温が50度を超える環境冷蔵庫家屋に扉が密閉できる状態でなく、電気も家庭に全てあるわけではなく、調理方法も保管方法も十分に洗浄された水が供給されていない状態無宗教日本とおなじ文化必要とする人権を唱えたところで、人権を守るためにはその土地戒律をまもったほうがより安全ではあるということがあります

これ豆知識としてこの土地では、という情報が何年間、どの範囲でどこまで残るものでしょうか

それを残すための独立組織宗教団体です

お布施などで共同運営しだれのところに優遇されることな中立でいて安全のためだけに情報継承する立場聖人という代替概念でその尊厳意味づけて形作っているのが宗教です

これを複数またいでいいとこどりをするのが、経済力などで圧倒的に安全性保障を引き受けられる個人団体、または暴力などで制圧した強制力でなければできないでしょう

その場ごとにルールがかわるのであれば、みな知恵などなくその場で判断した欲求をそれぞれに解消していけばよいだけです


日本無宗教なのはほとんどの生活行動範囲安全なため危険回避するための教えが伝承される必要がなくなっているところです

交通安全山登り川遊びで人は死にます これを避けるために必要な教えがあるはずですがこれらの発生原因をほとんど人に置き換えられるのが現状です

まり神様によって救われたり悪魔によって害をなされたりするわけではないので概念ではなく「責任者賠償要求する」という解決方法が人のあつまりにおけるルールになっているのです

責任者不在の害を受けるところには近づかないという行動規範定義づける必要がないため宗教に縛られることがなくなるのです

個人や団体において弱みや充分に練度の高まっていない部分にほかの人が了承を得ながら近づいてきて根こそぎもっていかれる、なんて詐欺犯罪から身を守るための小規模な団体の積み重ねや知恵も裁判で公平に、などと考えているかもしれません

それぞれの個人責任において自由という自分からみて選択肢が複数あること、それが他人からみて自分を奪い取る対象にしている人からもおなじ数があることが公平、といった形でそれらの安全担保しているのが政府国家がいざとなれば自分という個人をまもってくれる、その象徴日本人にさえうまれれば日本人の象徴として存在している天皇自分日本人だとして人権自由国家を通じてまもってもらえるはずだ、と言葉にはしていませんが実質その構造をもっているのが日本人の宗教といえば宗教ではあるでしょう

その宗教に属しているからこそほかの宗教に属さないということはあるかもしれません



男性女性は、と議論をするときにまず男性女性議論であればその人数から層や傾向を定義してその話をするべきでしょう

宗教宗派戒律ルールもそうです

男性100人いればそのうち5人が、女性ならば8人が、という割合や、具体的に割合から引き出された数字で話すときは「でもそうでない人がいるでしょう」とはならないはずなのです

「それ、あなた感想ですよね」ってそれは人が人の口から言っているのでその人の責任における言動あきらかでしょう

その進めたい方向と目的にあわせて議論をすすめていくところに、ルールことな干渉があるとどうなるでしょうか

いまは「そういう例の人」という100人以外でかつ数例、1例ごとに全然ちがう数例をもちだして100人構成比較議論する基準が「人であるから」というのではお話になりません

「それあなた意見ですよね」というのは誰の意見ならば、どの意見ならば、意見とは何人がどこから出せば「その人の意見」ではなくなり、その発信者責任を持つ言動以上に求められる言葉はなんの必要があるのでしょうか

裁判官が有罪と口にしたら「それあなた意見ですよね」と言うのでしょうか そうではないとしたらどの口で言うべきなのでしょうか

裁判官は裁判所のルールにしたがって、国家ルールに従って定義されたその役職で行動をしているわけでその人が構成であるということがそれらの代弁代行に意味なすことができるわけです

一人が自己責任権利において他の人に干渉するのであればそれこそ借り物の権利でほかの人の守られるべきと大きな組織定義している範囲侵害されるべきではないでしょう

これらルールにのっとり、ルール適用範囲ではルールに従った行動をし責任を果たし権利を得るという環境づくりが宗教というくくりであったり団体定義方法なのです


日本では、海外では、といったところで海外でしていることが日本でしていいのか、といった境界安全繁栄目的のために定義する最大が国家であり、そこから法的には自治体単位で、人のより能動的な生産や貢献活動の促進のために定義していない範囲だけれども、できるだけ広い範囲で知見を共有し無駄闘争議論を省き、豊かさへ行動するのに安心できるよう定義するのが宗教で、そこから地方ルールや家ルール個人ごとの約束などがあるわけです。

まり神様を何体コレクションするかということが宗教に属するということではなく、宗教ごとの福音をいくつ得たいかということが宗教に属すということではなく、自分宗教に属することで行動範囲限定利益を最大化するということ、これについて多くの人が専属的に属しているか、もしくはしていないかということにおいて、無宗教という属さない人が比較的多くいるということです

自由時間抑制しより賃金収入を拡大し効率化するためにサラリーマンになったり、収入を最低限にして自由時間を多く得るためにフリーターとなる、それらを選べる自由という選択肢の幅が宗教自由といったところでしょうか

会社につとめながら、フリーター自由さを味わい、フリーター責任の小ささを同じ労働をしている人間なのだからと訴えるのは、その組織に属している他の人が迷惑するということなのでそれを避けるためのルール戒律罰則があるわけです

複数の神を信仰する自由は、個人可能範囲自由謳歌してもらって問題ないのですが、異なるルールをほかの定義からもってくるのを禁止し、その傾向をできるだけ排除することで安定性と安心感、長期にわたる組織体の維持にあてているわけです

いかがだったでしょうか?

日本人が無宗教という表現に、いくつかばかり参考や選択肢の候補になりましたでしょうか?

2021-03-29

anond:20210329223949

なんの話題でも強引に男女論に持っていくのな男女厨ちゃん

 

レイプ → 犯罪

二次創作 → 犯罪 著作権違反(ただし親告罪)

 

そもそもネット』と『SNS』の普及でニ次同人誌有償販売の建前は消滅した

しかし建前がとっくに消滅していようが実際的権利のすべては権利者にあります

なので権利者が沈黙を貫くのであれば、日本国法律と利用するイベントプラットフォーム規約に反していない限り、

原作への敬意が感じられないポルノを発表する自由有償販売する自由があります

 

権利者ではない第三者が、原作への敬意が感じられないポルノを発表する自由有償販売する自由圧力を掛ける事は絶対にあってはならない事ですが

単なる事実批評感想を述べるのはなにも問題はありません

同人誌作るのではなくて鍵垢で公開すれば?

 ↓

鍵垢でも漏れ

アクセス制限しより理解のない人の目に触れる機会は減るのでは?

それすらも嫌なら流行りのプラットフォーム宣伝したあとに

もっとマイナー認証が強固なプラットフォームに同好の人を誘導すべきですね

 

それでも理解のない人の目につく可能性ガーならもう公開しないことですね

作品というもの作家主体性の表れであり、作家作品責任を負わなければならない

anond:20210329220612 anond:20210329221539

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2021-03-22

鹿

そのとき西にしのぎらぎらのちぢれた雲くものあひだから夕陽ゆふひは赤あかくなゝめに苔こけの野原のはらに注そゝぎ、すすきはみんな白しろい火ひのやうにゆれて光ひかりました。わたくしが疲つかれてそこに睡ねむりますと、ざあざあ吹ふいてゐた風かぜが、だんだん人ひとのことばにきこえ、やがてそれは、いま北上たかみの山やまの方はうや、野原のはらに行おこなはれてゐ鹿踊しゝおどりの、ほんたうの精神せいしんを語かたりました。

 そこらがまだまるつきり、丈たけ高たかい草くさや黒くろい林はやしのままだつたとき、嘉十かじふはおぢいさんたちと北上川きたかみがはの東ひがしから移うつつてきて、小ちいさなはたけを開ひらいて、粟あはや稗ひえをつくつてゐました。

 あるとき嘉十かじふは、栗くりの木きから落おちて、少すこし左ひだりの膝ひざを悪わるくしました。そんなときみんなはいつでも、西にしの山やまの中なかの湯ゆの湧わくとこへ行いつて、小屋こやをかけて泊とまつて療なほすのでした。

 天気てんきのいゝ日ひに、嘉十かじふも出でかけて行いきました。糧かてと味噌みそと鍋なべとをしよつて、もう銀ぎんいろの穂ほを出だしたすすきの野原のはらをすこしびつこをひきながら、ゆつくりゆつくり歩あるいて行いつたのです。

 いくつもの小流こながれや石原いしはらを越こえて、山脈さんみやくのかたちも大おほきくはつきりなり、山やまの木きも一本いつぽん一本いつぽん、すぎごけのやうに見みわけられるところまで来きたときは、太陽たいやうはもうよほど西にしに外それて、十本じつぽんばかりの青あをいはんのきの木立こだちの上うへに、少すこし青あをざめてぎらぎら光ひかつてかかりました。

 嘉十かじふは芝草しばくさの上うへに、せなかの荷物もつをどつかりおろして、栃とちと粟あわとのだんごを出だして喰たべはじめました。すすきは幾いくむらも幾いくむらも、はては野原のはらいつぱいのやうに、まつ白しろに光ひかつて波なみをたてました。嘉十かじふはだんごをたべながら、すすきの中なかから黒くろくまつすぐに立たつてゐる、はんのきの幹みきをじつにりつぱだとおもひました。

 ところがあんまり一生いつしやうけん命めいあるいたあとは、どうもなんだかお腹なかがいつぱいのやうな気きがするのです。そこで嘉十かじふも、おしまひに栃とちの団子だんごをとちの実みのくらゐ残のこしました。

「こいづば鹿しかさ呉けでやべか。それ、鹿しか、来きて喰け」と嘉十かじふはひとりごとのやうに言いつて、それをうめばちさうの白しろい花はなの下したに置おきました。それから荷物もつをまたしよつて、ゆつくりゆつくり歩あるきだしました。

 ところが少すこし行いつたとき、嘉十かじふはさつきのやすんだところに、手拭てぬぐひを忘わすれて来きたのに気きがつきましたので、急いそいでまた引ひつ返かへしました。あのはんのきの黒くろい木立こだちがぢき近ちかくに見みえてゐて、そこまで戻もどるぐらゐ、なんの事ことでもないやうでした。

 けれども嘉十かじふはぴたりとたちどまつてしまひました。

 それはたしかに鹿しかのけはひがしたのです。

 鹿しかが少すくなくても五六疋ぴき、湿しめつぽいはなづらをずうつと延のばして、しづかに歩あるいてゐるらしいのでした。

 嘉十かじふはすすきに触ふれないやうに気きを付つけながら、爪立つまだてをして、そつと苔こけを踏ふんでそつちの方はうへ行いきました。

 たしかに鹿しかはさつきの栃とちの団子だんごにやつてきたのでした。

「はあ、鹿等しかだあ、すぐに来きたもな。」と嘉十かじふは咽喉のどの中なかで、笑わらひながらつぶやきました。そしてからだをかゞめて、そろりそろりと、そつちに近ちかよつて行ゆきました。

 一むらのすすきの陰かげから、嘉十かじふはちよつと顔かほをだして、びつくりしてまたひつ込こめました。六疋ぴきばかりの鹿しかが、さつきの芝原しばはらを、ぐるぐるぐるぐる環わになつて廻まはつてゐるのでした。嘉十かじふはすすきの隙間すきまから、息いきをこらしてのぞきました。

 太陽たいやうが、ちやうど一本いつぽんのはんのきの頂いたゞきにかかつてゐましたので、その梢こずゑはあやしく青あをくひかり、まるで鹿しかの群むれを見みおろしてぢつと立たつてゐる青あをいいきもののやうにおもはれました。すすきの穂ほも、一本いつぽんづつ銀ぎんいろにかがやき、鹿しかの毛並けなみがことにその日ひはりつぱでした。

 嘉十かじふはよろこんで、そつと片膝かたひざをついてそれに見みとれました。

 鹿しかは大おほきな環わをつくつて、ぐるくるぐるくる廻まはつてゐましたが、よく見みるとどの鹿しかも環わのまんなかの方はうに気きがとられてゐるやうでした。その証拠しようこには、頭あたまも耳みゝも眼めもみんなそつちへ向むいて、おまけにたびたび、いかにも引ひつぱられるやうに、よろよろと二足ふたあし三足みあし、環わからはなれてそつちへ寄よつて行ゆきさうにするのでした。

 もちろん、その環わのまんなかには、さつきの嘉十かじふの栃とちの団子だんごがひとかけ置おいてあつたのでしたが、鹿しかものしきりに気きにかけてゐるのは決けつして団子だんごではなくて、そのとなりの草くさの上うへにくの字じになつて落おちてゐる、嘉十かじふの白しろい手拭てぬぐひらしいのでした。嘉十かじふは痛いたい足あしをそつと手てで曲まげて、苔こけの上うへにきちんと座すはりました。

 鹿しかめぐりだんだんゆるやかになり、みんなは交かはる交がはる、前肢まへあしを一本いつぽん環わの中なかの方はうへ出だして、今いまにもかけ出だして行いきさうにしては、びつくりしたやうにまた引ひつ込こめて、とつとつとつとつしづかに走はしるのでした。その足音あしおとは気きもちよく野原のはらの黒土くろつちの底そこの方はうまでひゞきました。それから鹿しかどもはまはるのをやめてみんな手拭てぬぐひのこちらの方はうに来きて立たちました。

 嘉十かじふはにはかに耳みゝがきいんと鳴なりました。そしてがたがたふるえました。鹿しかもの風かぜにゆれる草穂くさぼのやうな気きもちが、波なみになつて伝つたはつて来きたのでした。

 嘉十かじふはほんたうにじぶんの耳みゝを疑うたがひました。それは鹿しかのことばがきこえてきたからです。

「ぢや、おれ行いつて見みで来こべが。」

「うんにや、危あぶないじや。も少すこし見みでべ。」

こんなことばもきこえました。

「何時いつだがの狐きつねみだいに口発破くちはつぱなどさ罹かゝつてあ、つまらないもな、高たかで栃とちの団子だんごなどでよ。」

「そだそだ、全まつたぐだ。」

こんなことばも聞ききました。

「生いぎものだがも知しれないじやい。」

「うん。生いぎものらしどごもあるな。」

こんなことばも聞きこえました。そのうちにたうたう一疋ぴきが、いかにも決心けつしんしたらしく、せなかをまつすぐにして環わからはなれて、まんなかの方はうに進すゝみ出でました。

 みんなは停とまつてそれを見みてゐます

 進すゝんで行いつた鹿しかは、首くびをあらんかぎり延のばし、四本しほんの脚あしを引ひきしめ引ひきしめそろりそろりと手拭てぬぐひに近ちかづいて行いきましたが、俄にはかにひどく飛とびあがつて、一目散もくさんに遁にげ戻もどつてきました。廻まはりの五疋ひきも一ぺんにぱつと四方しはうへちらけやうとしましたが、はじめの鹿しかが、ぴたりととまりましたのでやつと安心あんしんして、のそのそ戻もどつてその鹿しかの前まへに集あつまりました。

「なぢよだた。なにだた、あの白しろい長ながいやづあ。」

「縦たてに皺しはの寄よつたもんだけあな。」

「そだら生いぎものだないがべ、やつぱり蕈きのこなどだべが。毒蕈ぶすきのこだべ。」

「うんにや。きのごだない。やつぱり生いぎものらし。」

「さうが。生いぎもので皺しわうんと寄よつてらば、年老としよりだな。」

「うん年老としよりの番兵ばんぺいだ。ううはははは。」

「ふふふ青白あをじろの番兵ばんぺいだ。」

「ううははは、青あをじろ番兵ばんぺいだ。」

「こんどおれ行いつて見みべが。」

「行いつてみろ、大丈夫だいじやうぶだ。」

「喰くつつがないが。」

「うんにや、大丈夫だいじやうぶだ。」

そこでまた一疋ぴきが、そろりそろりと進すゝんで行いきました。五疋ひきはこちらで、ことりことりとあたまを振ふつてそれを見みてゐました。

 進すゝんで行いつた一疋ぴきは、たびたびもうこわくて、たまらないといふやうに、四本ほんの脚あしを集あつめてせなかを円まろくしたりそつとまたのばしたりして、そろりそろりと進すゝみました。

 そしてたうたう手拭てぬぐひのひと足あしこつちまで行いつて、あらんかぎり首くびを延のばしてふんふん嚊かいでゐましたが、俄にはかにはねあがつて遁にげてきました。みんなもびくつとして一ぺんに遁にげださうとしましたが、その一ぴきがぴたりと停とまりましたのでやつと安心あんしんして五つの頭あたまをその一つの頭あたまに集あつめました。

「なぢよだた、なして逃にげで来きた。」

「噛かぢるべとしたやうだたもさ。」

「ぜんたいなにだけあ。」

「わがらないな。とにかぐ白しろどそれがら青あをど、両方りやうはうのぶぢだ。」

「匂にほひあなぢよだ、匂にほひあ。」

「柳やなぎの葉はみだいな匂にほひだな。」

「はでな、息いぎ吐つでるが、息いぎ。」

「さあ、そでば、気付きつけないがた。」

「こんどあ、おれあ行いつて見みべが。」

「行いつてみろ」

三番目ばんめの鹿しかがまたそろりそろりと進すゝみました。そのときちよつと風かぜが吹ふいて手拭てぬぐひがちらつと動うごきましたので、その進すゝんで行いつた鹿しかはびつくりして立たちどまつてしまひ、こつちのみんなもびくつとしました。けれども鹿しかはやつとまた気きを落おちつけたらしく、またそろりそろりと進すゝんで、たうたう手拭てぬぐひまで鼻はなさきを延のばした。

 こつちでは五疋ひきがみんなことりことりとお互たがひにうなづき合あつて居をりました。そのとき俄にはかに進すゝんで行いつた鹿しかが竿立さをだちになつて躍をどりあがつて遁にげてきました。

「何なして遁にげできた。」

「気味悪きびわりぐなてよ。」

「息いぎ吐つでるが。」

「さあ、息いぎの音おどあ為さないがけあな。口くぢも無ないやうだけあな。」

「あだまあるが。」

「あだまもゆぐわがらないがつたな。」

「そだらこんだおれ行いつて見みべが。」

四番目よばんめの鹿しかが出でて行いきました。これもやつぱりびくびくものです。それでもすつかり手拭てぬぐひの前まへまで行いつて、いかにも思おもひ切きつたらしく、ちよつと鼻はなを手拭てぬぐひに押おしつけて、それから急いそいで引ひつ込こめて、一目いちもくさんに帰かへつてきました。

「おう、柔やつけもんだぞ。」

「泥どろのやうにが。」

「うんにや。」

「草くさのやうにが。」

「うんにや。」

ごまざいの毛けのやうにが。」

「うん、あれよりあ、も少すこし硬こわぱしな。」

「なにだべ。」

「とにかぐ生いぎもんだ。」

「やつぱりさうだが。」

「うん、汗臭あせくさいも。」

「おれも一遍ひとがへり行いつてみべが。」

 五番目ばんめの鹿しかがまたそろりそろりと進すゝんで行いきました。この鹿しかはよほどおどけもののやうでした。手拭てぬぐひの上うへにすつかり頭あたまをさげて、それからいかにも不審ふしんだといふやうに、頭あたまをかくつと動うごかしましたので、こつちの五疋ひきがはねあがつて笑わらひました。

 向むかふの一疋ぴきはそこで得意とくいになつて、舌したを出だして手拭てぬぐひを一つべろりと甞なめましたが、にはかに怖こはくなつたとみえて、大おほきく口くちをあけて舌したをぶらさげて、まるで風かぜのやうに飛とんで帰かへつてきました。みんなもひどく愕おどろきました。

「ぢや、ぢや、噛かぢらへだが、痛いたぐしたが。」

「プルルルルルル。」

「舌した抜ぬがれだが。」

「プルルルルルル。」

「なにした、なにした。なにした。ぢや。」

「ふう、あゝ、舌した縮ちゞまつてしまつたたよ。」

「なじよな味あじだた。」

「味あじ無ないがたな。」

「生いぎもんだべが。」

「なじよだが判わからない。こんどあ汝うなあ行いつてみろ。」

「お。」

 おしまひの一疋ぴきがまたそろそろ出でて行いきました。みんながおもしろさうに、ことこと頭あたまを振ふつて見みてゐますと、進すゝんで行いつた一疋ぴきは、しばらく首くびをさげて手拭てぬぐひを嗅かいでゐましたが、もう心配しんぱいもなにもないといふ風ふうで、いきなりそれをくわいて戻もどつてきました。そこで鹿しかはみなぴよんぴよん跳とびあがりました。

「おう、うまいうまい、そいづさい取とつてしめば、あどは何なんつても怖おつかなぐない。」

「きつともて、こいづあ大きな蝸牛なめくづらの旱ひからびだのだな。」

「さあ、いゝが、おれ歌うだうだうはんてみんな廻まれ。」

 その鹿しかはみんなのなかにはいつてうたひだし、みんなはぐるぐるぐるぐる手拭てぬぐひをまはりはじめました。

「のはらのまん中なかの めつけもの

 すつこんすつこの 栃とちだんご

 栃とちのだんごは   結構けつこうだが

 となりにいからだ ふんながす

 青あをじろ番兵ばんぺは   気きにかがる。

  青あおじろ番兵ばんぺは   ふんにやふにや

 吠ほえるさないば 泣なぐもさな

 瘠やせで長ながくて   ぶぢぶぢで

 どごが口くぢだが   あだまだが

 ひでりあがりの  なめぐぢら。」

 走はしりながら廻まはりながら踊おどりながら、鹿しかはたびたび風かぜのやうに進すゝんで、手拭てぬぐひを角つのでついたり足あしでふんだりしました。嘉十かじふの手拭てぬぐひはかあいさうに泥どろがついてところどころ穴あなさへあきました。

 そこで鹿しかめぐりだんだんゆるやかになりました。

「おう、こんだ団子だんごお食くばがりだぢよ。」

「おう、煮にだ団子だぢよ。」

「おう、まん円まるけぢよ。」

「おう、はんぐはぐ。」

「おう、すつこんすつこ。」

「おう、けつこ。」

 鹿しかそれからみんなばらばらになつて、四方しはうから栃とちのだんごを囲かこんで集あつまりました。

 そしていちばんはじめに手拭てぬぐひに進すゝんだ鹿しかから一口ひとくちづつ団子だんごをたべました。六疋ぴきめの鹿しかは、やつと豆粒まめつぶのくらゐをたべただけです。

 鹿しかそれからまた環わになつて、ぐるぐるぐるぐるめぐりあるきました。

 嘉十かじふはもうあんまりよく鹿しかを見みましたので、じぶんまでが鹿しかのやうな気きがして、いまにもとび出ださうとしましたが、じぶんの大おほきな手てがすぐ眼めにはいりましたので、やつぱりだめだとおもひながらまた息いきをこらしました。

 太陽たいやうはこのとき、ちやうどはんのきの梢こずゑの中なかほどにかかつて、少すこし黄きいろにかゞやいて居をりました。鹿しかめぐりはまただんだんゆるやかになつて、たがひにせわしくうなづき合あひ、やがて一列れつに太陽たいやうに向むいて、それを拝おがむやうにしてまつすぐに立たつたのでした。嘉十かじふはもうほんたうに夢ゆめのやうにそれに見みとれてゐたのです。

 一ばん右みぎはじにたつた鹿しかが細ほそい声こゑでうたひました。

「はんの木ぎの

 みどりみぢんの葉はの向もごさ

 ぢやらんぢやららんの

 お日ひさん懸かがる。」

 その水晶すゐしやうの笛ふえのやうな声こゑに、嘉十かじふは目めをつぶつてふるえあがりました。右みぎから二ばん目めの鹿しかが、俄にはかにとびあがつて、それからからだを波なみのやうにうねらせながら、みんなの間あひだを縫ぬつてはせまはり、たびたび太陽たいやうの方はうにあたまをさげました。それからじぶんのところに戻もどるやぴたりととまつてうたひました。

「お日ひさんを

 せながさしよへば、はんの木ぎも

 くだげで光ひかる

 鉄てつのかんがみ。」

 はあと嘉十かじふもこつちでその立派りつぱな太陽たいやうとはんのきを拝おがみました。右みぎから三ばん目めの鹿しかは首くびをせはしくあげたり下さげたりしてうたひました。

「お日ひさんは

 はんの木ぎの向もごさ、降おりでても

 すすぎ、ぎんがぎが

 まぶしまんぶし。」

 ほんたうにすすきはみんな、まつ白しろな火ひのやうに燃もえたのです。

「ぎんがぎがの

 すすぎの中ながさ立たぢあがる

 はんの木ぎのすねの

 長なんがい、かげぼうし。」

 五番目ばんめの鹿しかがひくく首くびを垂たれて、もうつぶやくやうにうたひだしてゐました。

「ぎんがぎがの

 すすぎの底そこの日暮ひぐれかだ

 苔こげの野のはら

 蟻ありこも行いがず。」

 このとき鹿しかはみな首くびを垂たれてゐましたが、六番目ばんめがにはかに首くびをりんとあげてうたひました。

「ぎんがぎがの

 すすぎの底そごでそつこりと

 咲さぐうめばぢの

 愛えどしおえどし。」

 鹿しかそれからみんな、みぢかく笛ふゑのやうに鳴ないてはねあがり、はげしくはげしくまはりました。

 北きたから冷つめたい風かぜが来きて、ひゆうと鳴なり、はんの木きはほんたうに砕くだけた鉄てつの鏡かゞみのやうにかゞやき、かちんかちんと葉はと葉はがすれあつて音おとをたてたやうにさへおもはれ、すすきの穂ほまでが鹿しかにまぢつて一しよにぐるぐるめぐつてゐるやうに見みえました。

 嘉十かじふはもうまつたくじぶんと鹿しかとのちがひを忘わすれて、

「ホウ、やれ、やれい。」と叫さけびながらすすきのかげから飛とび出だしました。

 鹿しかはおどろいて一度いちどに竿さをのやうに立たちあがり、それからはやてに吹ふかれた木きの葉はのやうに、からだを斜なゝめにして逃にげ出だしました。銀ぎんのすすきの波なみをわけ、かゞやく夕陽ゆふひの流ながれをみだしてはるかはるかに遁にげて行いき、そのとほつたあとのすすきは静しづかな湖みづうみの水脈みをのやうにいつまでもぎらぎら光ひかつて居をりました。

 そこで嘉十かじふはちよつとにが笑わらひをしながら、泥どろのついて穴あなのあいた手拭てぬぐひをひろつてじぶんもまた西にしの方はうへ歩あるきはじめたのです。

 それから、さうさう、苔こけの野原のはら夕陽ゆふひの中なかで、わたくしはこのはなしをすきとほつた秋あきの風かぜから聞きいたのです。

注目エントリこち

九、ジョバンニの切符きっぷ

「もうここらは白鳥区のおしまいです。ごらんなさい。あれが名高いアルビレオ観測所です。」

 窓の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟むねばかり立って、その一つの屋根の上に、眼めもさめるような、青宝玉サファイア黄玉パースの大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。黄いろのがだんだん向うへまわって行って、青い小さいのがこっちへ進んで来、間もなく二つのはじは、重なり合って、きれいな緑いろの両面凸とつレンズのかたちをつくり、それもだんだん、まん中がふくらみ出して、とうとう青いのは、すっかりトパースの正面に来ましたので、緑の中心と黄いろな明るい環わとができました。それがまただんだん横へ外それて、前のレンズの形を逆に繰くり返し、とうとうすっとはなれて、サファイアは向うへめぐり、黄いろのはこっちへ進み、また丁度さっきのような風になりました。銀河の、かたちもなく音もない水にかこまれて、ほんとうにその黒い測候所が、睡ねむっているように、しずかによこたわったのです。

「あれは、水の速さをはかる器械です。水も……。」鳥捕とりとりが云いかけたとき

切符を拝見いたします。」三人の席の横に、赤い帽子ぼうしをかぶったせいの高い車掌しゃしょうが、いつかまっすぐに立っていて云いました。鳥捕りは、だまってかくしから、小さな紙きれを出しました。車掌ちょっと見て、すぐ眼をそらして、(あなた方のは?)というように、指をうごかしながら、手をジョバンニたちの方へ出しました。

「さあ、」ジョバンニは困って、もじもじしていましたら、カムパネルラは、わけもないという風で、小さなねずみいろの切符を出しました。ジョバンニは、すっかりあわててしまって、もしか上着ポケットにでも、入っていたかとおもいながら、手を入れて見ましたら、何か大きな畳たたんだ紙きれにあたりました。こんなもの入っていたろうかと思って、急いで出してみましたら、それは四つに折ったはがきぐらいの大きさの緑いろの紙でした。車掌が手を出しているもんですから何でも構わない、やっちまえと思って渡しましたら、車掌はまっすぐに立ち直って叮寧ていねいにそれを開いて見ていました。そして読みながら上着のぼたんやなんかしきりに直したりしていましたし燈台看守も下からそれを熱心にのぞいていましたから、ジョバンニはたしかにあれは証明書か何かだったと考えて少し胸が熱くなるような気がしました。

「これは三次空間の方からお持ちになったのですか。」車掌がたずねました。

何だかわかりません。」もう大丈夫だいじょうぶだと安心しながらジョバンニはそっちを見あげてくつくつ笑いました。

「よろしゅうございます南十字サウザンクロスへ着きますのは、次の第三時ころになります。」車掌は紙をジョバンニに渡して向うへ行きました。

 カムパネルラは、その紙切れが何だったか待ち兼ねたというように急いでのぞきこみました。ジョバンニも全く早く見たかったのです。ところがそれはいちめん黒い唐草からくさのような模様の中に、おかしな十ばかりの字を印刷したものでだまって見ていると何だかその中へ吸い込こまれしまうような気がするのでした。すると鳥捕りが横からちらっとそれを見てあわてたように云いました。

「おや、こいつは大したもんですぜ。こいつはもう、ほんとうの天上へさえ行ける切符だ。天上どこじゃない、どこでも勝手にあるける通行券です。こいつをお持ちになれぁ、なるほど、こんな不完全な幻想げんそう第四次の銀河鉄道なんか、どこまででも行ける筈はずでさあ、あなた方大したもんですね。」

何だかわかりません。」ジョバンニが赤くなって答えながらそれを又また畳んでかくしに入れました。そしてきまりが悪いのでカムパネルラと二人、また窓の外をながめていましたが、その鳥捕りの時々大したもんだというようにちらちらこっちを見ているのがぼんやりわかりました。

「もうじき鷲わしの停車場だよ。」カムパネルラが向う岸の、三つならんだ小さな青じろい三角標と地図とを見較みくらべて云いました。

 ジョバンニはなんだかわけもわからずににわかにとなりの鳥捕りが気の毒でたまらなくなりました。鷺さぎをつかまえてせいせいしたとよろこんだり、白いきれでそれをくるくる包んだり、ひとの切符をびっくりしたように横目で見てあわててほめだしたり、そんなことを一一考えていると、もうその見ず知らずの鳥捕りのために、ジョバンニの持っているものでも食べるものでもなんでもやってしまいたい、もうこの人のほんとうの幸さいわいになるなら自分があの光る天の川河原かわらに立って百年つづけて立って鳥をとってやってもいいというような気がして、どうしてももう黙だまっていられなくなりました。ほんとうにあなたほしいものは一体何ですか、と訊きこうとして、それではあんまり出し抜ぬけだから、どうしようかと考えて振ふり返って見ましたら、そこにはもうあの鳥捕りが居ませんでした。網棚あみだなの上には白い荷物も見えなかったのです。また窓の外で足をふんばってそらを見上げて鷺を捕る支度したくをしているのかと思って、急いでそっちを見ましたが、外はいちめんのうつくしい砂子と白いすすきの波ばかり、あの鳥捕りの広いせなかも尖とがった帽子も見えませんでした。

「あの人どこへ行ったろう。」カムパネルラぼんやりそう云っていました。

「どこへ行ったろう。一体どこでまたあうのだろう。僕ぼくはどうしても少しあの人に物を言わなかったろう。」

「ああ、僕もそう思っているよ。」

「僕はあの人が邪魔じゃまなような気がしたんだ。だから僕は大へんつらい。」ジョバンニはこんな変てこな気もちは、ほんとうにはじめてだし、こんなこと今まで云ったこともないと思いました。

何だか苹果りんごの匂においがする。僕いま苹果のこと考えたためだろうか。」カムパネルラ不思議そうにあたりを見まわしました。

「ほんとうに苹果の匂だよ。それから野茨のいばらの匂もする。」ジョバンニもそこらを見ましたがやっぱりそれは窓からでも入って来るらしいのでした。いま秋だから野茨の花の匂のする筈はないとジョバンニは思いました。

 そしたら俄にわかにそこに、つやつやした黒い髪かみの六つばかりの男の子が赤いジャケツのぼたんもかけずひどくびっくりしたような顔をしてがたがたふるえてはだしで立っていました。隣となりには黒い洋服をきちんと着たせいの高い青年が一ぱいに風に吹ふかれているけやきの木のような姿勢で、男の子の手をしっかりひいて立っていました。

「あら、ここどこでしょう。まあ、きれいだわ。」青年のうしろにもひとり十二ばかりの眼の茶いろな可愛かあいらしい女の子が黒い外套がいとうを着て青年の腕うでにすがって不思議そうに窓の外を見ているのでした。

「ああ、ここはランカシャイヤだ。いや、コンネクテカット州だ。いや、ああ、ぼくたちはそらへ来たのだ。わたしたちは天へ行くのです。ごらんなさい。あのしるしは天上のしるしです。もうなんにもこわいことありません。わたくしたちは神さまに召めされているのです。」黒服青年はよろこびにかがやいてその女の子に云いいました。けれどもなぜかまた額に深く皺しわを刻んで、それに大へんつかれているらしく、無理に笑いながら男の子をジョバンニのとなりに座すわらせました。

 それから女の子にやさしくカムパネルラのとなりの席を指さしました。女の子はすなおにそこへ座って、きちんと両手を組み合せました。

「ぼくおおねえさんのとこへ行くんだよう。」腰掛こしかけたばかりの男の子は顔を変にして燈台看守の向うの席に座ったばかりの青年に云いました。青年は何とも云えず悲しそうな顔をして、じっとその子の、ちぢれてぬれた頭を見ました。女の子は、いきなり両手を顔にあててしくしく泣いてしまいました。

「お父さんやきくよねえさんはまだいろいろお仕事があるのです。けれどももうすぐあとからいらっしゃいます。それよりも、おっかさんはどんなに永く待っていらっしゃったでしょう。わたし大事なタダシはいまどんな歌をうたっているだろう、雪の降る朝にみんなと手をつないでぐるぐるにわとこのやぶをまわってあそんでいるだろうかと考えたりほんとうに待って心配していらっしゃるんですから、早く行っておっかさんにお目にかかりましょうね。」

「うん、だけど僕、船に乗らなけぁよかったなあ。」

「ええ、けれど、ごらんなさい、そら、どうです、あの立派な川、ね、あすこはあの夏中、ツインクル、ツインクル、リトル、スター をうたってやすとき、いつも窓からぼんやり白く見えていたでしょう。あすこですよ。ね、きれいでしょう、あんなに光っています。」

 泣いていた姉もハンケチで眼をふいて外を見ました。青年は教えるようにそっと姉弟にまた云いました。

わたしたちはもうなんにもかなしいことないのです。わたしたちはこんないいとこを旅して、じき神さまのとこへ行きます。そこならもうほんとうに明るくて匂がよくて立派な人たちでいっぱいです。そしてわたしたちの代りにボートへ乗れた人たちは、きっとみんな助けられて、心配して待っているめいめいのお父さんやお母さんや自分のお家へやら行くのです。さあ、もうじきですから元気を出しておもしろくうたって行きましょう。」青年男の子ぬれたような黒い髪をなで、みんなを慰なぐさめながら、自分だんだん顔いろがかがやいて来ました。

あなた方はどちらからいらっしゃったのですか。どうなすったのですか。」さっきの燈台看守がやっと少しわかったように青年にたずねました。青年はかすかにわらいました。

「いえ、氷山にぶっつかって船が沈しずみましてね、わたしたちこちらのお父さんが急な用で二ヶ月前一足さきに本国へお帰りになったのであとから発たったのです。私は大学はいっていて、家庭教師にやとわれていたのです。ところがちょうど十二日目、今日か昨日きのうのあたりです、船が氷山にぶっつかって一ぺんに傾かたむきもう沈みかけました。月のあかりはどこかぼんやりありましたが、霧きりが非常に深かったのです。ところがボートは左舷さげんの方半分はもうだめになっていましたから、とてもみんなは乗り切らないのです。もうそのうちにも船は沈みますし、私は必死となって、どうか小さな人たちを乗せて下さいと叫さけびました。近くの人たちはすぐみちを開いてそして子供たちのために祈いのって呉くれました。けれどもそこからボートまでのところにはまだまだ小さな子どもたちや親たちやなんか居て、とても押おしのける勇気がなかったのです。それでもわたくしはどうしてもこの方たちをお助けするのが私の義務だと思いましたから前にいる子供らを押しのけようとしました。けれどもまたそんなにして助けてあげるよりはこのまま神のお前にみんなで行く方がほんとうにこの方たちの幸福だとも思いました。それからまたその神にそむく罪はわたくしひとりでしょってぜひとも助けてあげようと思いました。けれどもどうして見ているとそれができないのでした。子どもらばかりボートの中へはなしてやってお母さんが狂気きょうきのようにキスを送りお父さんがかなしいのをじっとこらえてまっすぐに立っているなどとてももう腸はらわたもちぎれるようでした。そのうち船はもうずんずん沈みますから、私はもうすっかり覚悟かくごしてこの人たち二人を抱だいて、浮うかべるだけは浮ぼうとかたまって船の沈むのを待っていました。誰たれが投げたかライフブイが一つ飛んで来ましたけれども滑すべってずうっと向うへ行ってしまいました。私は一生けん命で甲板かんぱんの格子こうしになったとこをはなして、三人それにしっかりとりつきました。どこからともなく〔約二字分空白〕番の声があがりました。たちまちみんなはいろいろな国語で一ぺんにそれをうたいました。そのときにわかに大きな音がして私たちは水に落ちもう渦うずに入ったと思いながらしっかりこの人たちをだいてそれからぼうっとしたと思ったらもうここへ来ていたのです。この方たちのお母さんは一昨年没なくなられました。ええボートはきっと助かったにちがいありません、何せよほど熟練な水夫たちが漕こいですばやく船からはなれていましたから。」

 そこらからさないのりの声が聞えジョバンニもカムパネルラもいままで忘れていたいろいろのことをぼんやり思い出して眼めが熱くなりました。

(ああ、その大きな海はパシフィックというのではなかったろうか。その氷山の流れる北のはての海で、小さな船に乗って、風や凍こおりつく潮水や、烈はげしい寒さとたたかって、たれかが一生けんめいはたらいている。ぼくはそのひとにほんとうに気の毒でそしてすまないような気がする。ぼくはそのひとのさいわいのためにいったいどうしたらいいのだろう。)ジョバンニは首を垂れて、すっかりふさぎ込こんでしまいました。

「なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠とうげの上り下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから。」

 燈台守がなぐさめていました。

「ああそうです。ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです。」

 青年が祈るようにそう答えました。

 そしてあの姉弟きょうだいはもうつかれてめいめいぐったり席によりかかって睡ねむっていました。さっきのあのはだしだった足にはいつか白い柔やわらかな靴くつをはいていたのです。

 ごとごとごとごと汽車きらびやか燐光りんこうの川の岸を進みました。向うの方の窓を見ると、野原はまるで幻燈げんとうのようでした。百も千もの大小さまざまの三角標、その大きなものの上には赤い点点をうった測量旗も見え、野原のはてはそれらがいちめん、たくさんたくさん集ってぼおっと青白い霧のよう、そこからかまたはもっとうからときどきさまざまの形のぼんやりした狼煙のろしのようなものが、かわるがわるきれいな桔梗ききょういろのそらにうちあげられるのでした。じつにそのすきとおった奇麗きれいな風は、ばらの匂においでいっぱいでした。

いかがですか。こういう苹果りんごはおはじめてでしょう。」向うの席の燈台看守がいつか黄金きんと紅でうつくしくいろどられた大きな苹果を落さないように両手で膝ひざの上にかかえていました。

「おや、どっから来たのですか。立派ですねえ。ここらではこんな苹果ができるのですか。」青年はほんとうにびっくりしたらしく燈台看守の両手にかかえられた一もりの苹果を眼を細くしたり首をまげたりしながらわれを忘れてながめていました。

「いや、まあおとり下さい。どうか、まあおとり下さい。」

 青年は一つとってジョバンニたちの方をちょっと見ました。

「さあ、向うの坊ぼっちゃんがた。いかがですか。おとり下さい。」

 ジョバンニは坊ちゃんといわれたのですこししゃくにさわってだまっていましたがカムパネルラ

ありがとう、」と云いました。すると青年自分でとって一つずつ二人に送ってよこしましたのでジョバンニも立ってありがとうと云いました。

 燈台看守はやっと両腕りょううでがあいたのでこんどは自分で一つずつ睡っている姉弟の膝にそっと置きました。

「どうもありがとう。どこでできるのですか。こんな立派な苹果は。」

 青年はつくづく見ながら云いました。

「この辺ではもちろん農業はいしますけれども大ていひとりでにいいものができるような約束くそくになって居おります農業だってそんなに骨は折れはしません。たいてい自分の望む種子たねさえ播まけばひとりでにどんどんできます。米だってパシフィック辺のように殻からもないし十倍も大きくて匂もいいのです。けれどもあなたがたのいらっしゃる方なら農業はもうありません。苹果だってお菓子だってかすが少しもありませんからみんなそのひとそのひとによってちがったわずかのいいかおりになって毛あなからちらけてしまうのです。」

 にわか男の子がぱっちり眼をあいて云いました。

「ああぼくいまお母さんの夢ゆめをみていたよ。お母さんがね立派な戸棚とだなや本のあるとこに居てね、ぼくの方を見て手をだしてにこにこにこにこわらったよ。ぼくおっかさん。りんごをひろってきてあげましょうか云ったら眼がさめちゃった。ああここさっきの汽車のなかだねえ。」

「その苹果りんごがそこにあります。このおじさんにいただいたのですよ。」青年が云いました。

ありがとうおじさん。おや、かおるねえさんまだねてるねえ、ぼくおこしてやろう。ねえさん。ごらん、りんごをもらったよ。おきてごらん。」

 姉はわらって眼をさましまぶしそうに両手を眼にあててそれから苹果を見ました。男の子はまるでパイを喰たべるようにもうそれを喰べていました、また折角せっかく剥むいたそのきれいな皮も、くるくるコルク抜ぬきのような形になって床ゆかへ落ちるまでの間にはすうっと、灰いろに光って蒸発してしまうのでした。

 二人はりんごを大切にポケットしまいました。

 川下の向う岸に青く茂しげった大きな林が見え、その枝えだには熟してまっ赤に光る円い実がいっぱい、その林のまん中に高い高い三角標が立って、森の中からオーケストラベルやジロフォンにまじって何とも云えずきれいな音いろが、とけるように浸しみるように風につれて流れて来るのでした。

 青年はぞくっとしてからだをふるうようにしました。

 だまってその譜ふを聞いていると、そこらにいちめん黄いろやうすい緑の明るい野原か敷物かがひろがり、またまっ白な蝋ろうのような露つゆが太陽の面を擦かすめて行くように思われました。

「まあ、あの烏からす。」カムパネルラのとなりのかおると呼ばれた女の子叫びました。

からすでない。みんなかささぎだ。」カムパネルラがまた何気なくしかるように叫びましたので、ジョバンニはまた思わず笑い、女の子はきまり悪そうにしました。まったく河原かわらの青じろいあかりの上に、黒い鳥がたくさんたくさんいっぱいに列になってとまってじっと川の微光びこうを受けているのでした。

「かささぎですねえ、頭のうしろのとこに毛がぴんと延びてますから。」青年はとりなすように云いました。

 向うの青い森の中の三角標はすっかり汽車の正面に来ました。そのとき汽車のずうっとうしろの方からあの聞きなれた〔約二字分空白〕番の讃美歌さんびかのふしが聞えてきました。よほどの人数で合唱しているらしいのでした。青年はさっと顔いろが青ざめ、たって一ぺんそっちへ行きそうにしましたが思いかえしてまた座すわりました。かおる子はハンケチを顔にあててしまいました。ジョバンニまで何だか鼻が変になりました。けれどもいつともなく誰たれともなくその歌は歌い出されだんだんはっきり強くなりました。思わずジョバンニもカムパネルラも一緒いっしょにうたい出したのです。

 そして青い橄欖かんらんの森が見えない天の川の向うにさめざめと光りながらだんだんしろの方へ行ってしまいそこから流れて来るあやしい楽器の音もも汽車のひびきや風の音にすり耗へらされてずうっとかすかになりました。

「あ孔雀くじゃくが居るよ。」

「ええたくさん居たわ。」女の子がこたえました。

 ジョバンニはその小さく小さくなっていまはもう一つの緑いろの貝ぼたんのように見える森の上にさっさっと青じろく時々光ってその孔雀がはねをひろげたりとじたりする光の反射を見ました。

「そうだ、孔雀の声だってさっき聞えた。」カムパネルラがかおる子に云いいました。

「ええ、三十疋ぴきぐらいはたしかに居たわ。ハープのように聞えたのはみんな孔雀よ。」女の子が答えました。ジョバンニは俄にわかに何とも云えずかなしい気がして思わず

カムパネルラ、ここからはねおりて遊んで行こうよ。」とこわい顔をして云おうとしたくらいでした。

 川は二つにわかれました。そのまっくらな島のまん中に高い高いやぐらが一つ組まれてその上に一人の寛ゆるい服を着て赤い帽子ぼうしをかぶった男が立っていました。そして両手に赤と青の旗をもってそらを見上げて信号しているのでした。ジョバンニが見ている間その人はしきりに赤い旗をふっていましたが俄かに赤旗おろしてうしろにかくすようにし青い旗を高く高くあげてまるでオーケストラ指揮者のように烈はげしく振ふりました。すると空中にざあっと雨のような音がして何かまっくらなものがいくかたまりもいくかたまり鉄砲丸てっぽうだまのように川の向うの方へ飛んで行くのでした。ジョバンニは思わずからからだを半分出してそっちを見あげました。美しい美しい桔梗ききょういろのがらんとした空の下を実に何万という小さな鳥どもが幾組いくくみも幾組もめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした。

「鳥が飛んで行くな。」ジョバンニが窓の外で云いました。

「どら、」カムパネルラもそらを見ました。そのときあのやぐらの上のゆるい服の男は俄かに赤い旗をあげて狂気きょうきのようにふりうごかしました。するとぴたっと鳥の群は通らなくなりそれと同時にぴしゃぁんという潰つぶれたような音が川下の方で起ってそれからしばらくしいんとしました。と思ったらあの赤帽信号手がまた青い旗をふって叫さけんでいたのです。

「いまこそわたれわたり鳥、いまこそわたれわたり鳥。」その声もはっきり聞えました。それといっしょにまた幾万という鳥の群がそらをまっすぐにかけたのです。二人の顔を出しているまん中の窓からあの女の子が顔を出して美しい頬ほほをかがやかせながらそらを仰あおぎました。

「まあ、この鳥、たくさんですわねえ、あらまあそらのきれいなこと。」女の子はジョバンニにはなしかけましたけれどもジョバンニは生意気ないやだいと思いながらだまって口をむすんでそらを見あげていました。女の子は小さくほっと息をしてだまって席へ戻もどりました。カムパネルラが気の毒そうに窓から顔を引っ込こめて地図を見ていました。

「あの人鳥へ教えてるんでしょうか。」女の子がそっとカムパネルラにたずねました。

わたり鳥へ信号してるんです。きっとどこからのろしがあがるためでしょう。」カムパネルラが少しおぼつかなそうに答えました。そして車の中はしぃんとなりました。ジョバンニはもう頭を引っ込めたかったのですけれども明るいとこへ顔を出すのがつらかったのでだまってこらえてそのまま立って口笛くちぶえを吹ふいていました。

(どうして僕ぼくはこんなにかなしいのだろう。僕はもっとこころもちをきれいに大きくもたなければいけない。あすこの岸のずうっと向うにまるでけむりのような小さな青い火が見える。あれはほんとうにしずかでつめたい。僕はあれをよく見てこころもちをしずめるんだ。)ジョバンニは熱ほてって痛いあたまを両手で押おさえるようにしてそっちの方を見ました。(あ Permalink | 記事への反応(0) | 22:20

2021-03-11

anond:20210310054301

そう

トップ悪党だったら不正に加担してない部下を出世させないよね

そいつが偉くなったら自分告発しかねない

チン毛を燃やしより多くの同期生虐待して除隊させた人を後継者にするはずだ

2021-03-07

anond:20210307174222

卑屈だね

ちなみこれになんらかの答えは持ってる?

知的ボーダー』『重い精神障害』『受動的で依頼心が強く問題解決能力が皆無』

それぞれ誰もが問題だと思っていると思うよ。自分自身上記の該当者でなければ

 

ただそれらの問題に上からじゃなくて対等な人間として向き合うには

なんちゃってじゃない精神成熟度が必要だと思う

下手したら宗教家よりも求められると思う

 

しかし出来ない理由しよりも実現する方法を考える方がポジティブ

どうしたら保護する必要がありそうな人と対等に向き合えるか?

■ 子どおじ?ニート学生おっさん?おばさん?ガキ?とか理解不能煽りがあるけど

 

実際、その通りだったとして『で?』なんだがなにかオチはあるんだろうか?

 

いくら稼いでるか? どのくらいの資産があるか? どんなスキルがあるかじゃないの?

一般的社会ステータスを決めるもの

いくら稼いでるか? どのくらいの資産があるか? どんなスキルがあるか?

 

これが一般的には社会ステータスを決めるものだと思っているけど

例えばこれがゼロだった場合も 子どおじ?ニート学生おっさん?おばさん?ガキ?の謎の煽りと同じく

『で?だからなに?』ってなると思うんだけど

 

なにかオチはあるんだろうか?

anond:20210307154744

のしいよ

はしゃぎ過ぎて反省することはあるが

 

いま1番回答が欲しいのはこれ

知的ボーダー』『重い精神障害』『受動的で依頼心が強く問題解決能力が皆無』

それぞれ誰もが問題だと思っていると思うよ。自分自身上記の該当者でなければ

 

ただそれらの問題に上からじゃなくて対等な人間として向き合うには

なんちゃってじゃない精神成熟度が必要だと思う

下手したら宗教家よりも求められると思う

 

しかし出来ない理由しよりも実現する方法を考える方がポジティブ

どうしたら保護する必要がありそうな人と対等に向き合えるか?

2021-03-05

anond:20210305005512

知的ボーダー』『重い精神障害』『受動的で依頼心が強く問題解決能力が皆無』

それぞれ誰もが問題だと思っていると思うよ。自分自身上記の該当者でなければ

 

ただそれらの問題に上からじゃなくて対等な人間として向き合うには

なんちゃってじゃない精神成熟度が必要だと思う

下手したら宗教家よりも求められると思う

 

出来ない理由しよりも実現する方法を考える方がポジティブなので

どうしたら保護する必要がありそうな人と対等に向き合えるかって投げかけだったらよかったね

 

ラーメンハゲ『上から優しくする人間は、容易に上から殴りつける人間に変わる』

2021-02-07

anond:20210207164858

細くても強度が維持できる割りばしの大半は竹製で、

普通の太い割りばしよりも高級なんだぜ。

2021-02-03

ショーン君さぁ……

とある増田経由でこのtogetterまとめにたどり着いたが。これはひどい

山口一男(シカゴ大学社会学教授) vs 女子大生起業家 https://togetter.com/li/1659464

本来最初の2ツイートで終わった話。

山口先生の解析では山口(2008)で“男女の所得格差男性に比べ女性非正規雇用が多いことが一因ではあるが、より大きな原因は正規雇用者中の男女格差で、特に女性管理職昇進率が男性に比べ著しく低いことが要因だ”ということが示され、さら山口(2014ab)で勤続年数・就業時間・年齢・学歴職場の種類だけでは男女の管理職割合/所得格差説明しきれない(これらの項目が全て同じだったとしてもまだ大きな男女格差が残る)ことが示された(※1,2)。

まりショーン君の「山口一男氏を始めとして、多くの研究から所得の男女格差女性が辞めたり時短にした結果によって生じているもので、そうしなければ女性所得男性並みであることが分かっておりますので、女性も自信をもって主たる家計支持者になって大丈夫ですよ。」は間違い。

しろ何で山口先生名前出したん?たぶん読んでないでしょ君。それで本人から訂正されるって一番恥ずかしいやつぅ。

……とまあ本来はここで終わり。あるいは、少し後退して「賃金の男女格差の要因の一部には女性が辞めたり時短にすることが含まれうる」と主張を弱めるか。はたまた「貴方論文/解析は間違っている」と文献を挙げるか自分研究結果を出すか。

しかショーン君は別の道を選んだ。

※1:就業時間管理職割合関係因果が両方向(長く労働する社員管理職になりやすい/管理職になると労働時間が長くなる)だが、前者だけを考慮している。そのため、就業時間の実際の説明力は解析結果よりもっと弱い。

※2:平均の就業時間ではなく、就業時間区分に分けてその割合で解析している。理由としては平均値だとあまり男女差は無いが、区分分けすると“長時間労働者”区分割合で男女差が大きくなるため。平均差より区分分けして解析した方が労働時間説明力が高くなる。山口(2014a)では具体的に述べてはいないが山口(2014b)では週当たり平均労働時間の男女差は約4時間だが区分分けすると労働時間50時間以上の区分女性割合男性3分の1になる。

恐ろしく速い論点ずらし。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

ここからショーン君は鮮やかな論点ずらしを見せる。「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」という自分の発端のツイートとそれへの指摘は無視して、別の話を始める。

まあショーン君も実際に解析結果見て「あ、ヤベ」って思ったんだろうなあ。他の人の研究でも女の時短とか離職は数あるファクターの一つに過ぎないし。

『「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」ではありませんよ。要素の一つにすぎません』に反論しようがない。

でも凄いよショーン君は。まるで最初からそう言ってたみたいに論点ずらすんだもん。ネット論客かくあるべし、みたいな?尊敬はしないけど。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

まずファクト確認として、

1) 日本でも同じ勤続年数・職位・職階であれば所得の男女差はない

2) 日本所得の男女差はa.勤続年数・職位・職階分布の違いとb.職種分布の違いで説明できる

というのが基本かと思います

うんうん。まあもう少し言えば補正後も男女差は残るし、職階分布の男女差の説明変数の一つが勤続年数なんだけど、まあ細かいことはいいんだよ。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生と私が違っているのはそのファクト解釈です。山口先生は例えば《意思決定ラインの登用には男性が優先されていると考えられ》とここに男女差別があるのだという解釈になっています。ですが、この解釈には直接的なエビデンスがありません。

うん?差別?突然出てきたが何の話だ。実際に解析結果では「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されている」し、少なくとも引用元では山口先生はそれを差別と呼んでいないぞ。

事務職コースみたいな、女性が多く(というか実質女性向け職)かつ賃金昇給が低く抑えられている企業コース制度のことは間接差別だと言ってるけど。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

2020年管理職30%目標など企業努力しており、その中で問題になってくるのが「女性に昇進を打診しても断られる」「管理職候補だった女性寿退社してしまう」という問題です。女性の昇進意欲については山口先生の間接的データ解釈とは別に直接的エビデンス存在します。

うぅん!?“昇進意欲”なるもの唐突に出てきた。え?女の時短や離職で賃金格差が生じてるんじゃなかったの?

しれっと別の話始めないでよショーン君。たぶん山口先生も混乱したでよ。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

例えば、『多様な選択可能にする学びに関する調査報告書』(gender.go.jp/research/kenky…)では女性の昇進意欲は男性のそれの半分です。パーソルの調査rc.persol-group.co.jp/research/activ…)でも同様の結果で、日本女性アジアの中でも管理職昇進意欲が最低で、男女のオッズ比も最も大きい。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

女性に昇進を打診したのに断られる」という企業困惑は実際そうでしょう。引用から図表を持ってくるとこのようになります

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

この問題日本に限った話ではなく、例えばスーザン・ピンカーが「なぜ女は昇進を拒むのか」(hanmoto.com/bd/isbn/978415…)という本を書いていたりしますが、この本の主張はともあれ多かれ少なかれ「女性に昇進を断られる」という問題現実的な話ではあります

いやしれっと進めないでよね。それに女は昇進意欲が小さいんじゃい!と連呼されてもさ、それが職階分布の男女差をどれくらい説明できるのかなんも言ってないじゃん?(※3)

いやはややっぱりすり替えうまい。女は昇進意欲が小さいというエビデンスを、それによって職階分布の男女差ひいては男女の賃金格差が生じているというエビデンスに誤認させてる。

山口先生がただ結果を述べているだけなのを「男女差別があるのだという解釈」ということにして信頼を毀損しようとする。

やりますねえ!

※3:たしか昇進・労働意欲の影響を調べた解析もあった気がする。あ、これだ馬&乾(2016)。これだと係長への昇進は意欲で一部説明可能だが課長以上はできないって結果。ちなみにこの調査では、管理職割合については属性格差(人的資本の男女差)より評価格差(人的資本評価における男女格差。例えば同じ人的資本を持つ男女では男性の方がより評価されるなど)の影響の方が大きく、男女の職階差は差別的扱いに由来するもの結論付けている。馬ら(2017)でも昇進意欲の影響を見てるがこちらはもっと説明力が少ない。

アクロバティック!

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

次に、寿退社の話です。スローター仕事と家庭は両立できない?」とその種になっているコラム"Why Women Still Can’t Have It All"(theatlantic.com/magazine/archi…)やサンドバーグ「Lean In」では夫選びの重要性が説かれます。妻の出世に協力的な夫でないと出世は難しいと言う話です。

こらまたアクロバティックな方向転換。なぜに夫選びの話に?

43歳でFacebookCOO(その前はGoogle、さらにその前は米財務省首席佐官、その前はetc.)のスーパーウーマンシェリル・サンドバーグが「女のリーダーなすぎ!女だからって仕事辞めなくていいよ!子育て仕事も両立できるし、バリバリ働けばキャリアだって男に負けない!頑張れ頑張れできるできる!!」と抜かすLean In (悪意的要約)と、それに「いや無理だし」と返しているアン・マリー・スローターを同じ意図引用するってどういう脳みそだ。ほんとに読んだん?

夫選びに限定したって、サンドバーグは「理解のある夫くんが居れば無問題」、スローターは「夫は重要だけど、それだけじゃ無理」と言っている。

ちなみにショーン君の引用しているアン・マリー・スローターの文は日本語訳があるので置いとくよ。→https://courrier.jp/news/archives/77602/

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最近共働き志向の中では「出世に伴う転勤・引っ越しについてくる配偶者か否か」という問題で表出しやすくなっています先生研究者ですからポストを得るのに引っ越し必要であり、現実的引っ越しについてくる配偶者か別居を選ぶかしか選択肢がないのはご存じでしょう。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

ただし、引っ越しについてくる夫を選ぶ女性が極めて少ないのは、中野円佳「育休世代ジレンマ」(kobunsha.com/shelf/book/isb…)4章2「なぜ夫選びに失敗するのか?」や、

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

あるいは有名どころで上野千鶴子インタビュー(toyokeizai.net/articles/-/224…)にもそれは表れています他人白河桃子『「専業主夫」になりたい男たち』も同じ旨が書かれます

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

女性結婚相手選びで所得を重視するのは婚活産業少子化関連の調査から明瞭で、言ってしまえば女性自分出世邪魔になる夫を選んでしまうのですが、ここを変えようとしてもプライバシーへの干渉になるので、現実問題としてはここが非常に大きなボトルネックになっています

まだまだ続くよ夫選びの話。ええい印象論はいい。エビデンスを出せエビデンスを。

って言うか最初に言ってた寿退社の話はどうなった。転勤・引っ越し寿退社に何の関係があるんじゃ。

ちなみに山口(2014a)は制約は多いながらも「既婚および子供の有る女性/男性は、そうでない場合より昇進し難い/易い」という解析結果をだしている。あとさっき引用した馬&乾(2016)では結婚女性の昇進に影響なし、男性プラス

しか解釈は容易ではない(※4)。「夫が足引っ張るせいで妻が出世できない」のエビデンスには全く足りない。

あとこのツイートからわかるのはショーン君の「女が悪いフィルター」の強さかな

出世邪魔になる夫」の問題じゃなくて『「出世邪魔になる夫」を選ぶ女』の問題って言うんだぜ。賭けてもいいが、ショーン君ならDV被害DV男を選ぶ女の問題って言ってくれるはず。

※4:パターン単純化しても↓である

①/② 結婚男性/女性(の昇進)にプラス/マイナス効果を生じる

③/④ 独身男性/女性(の昇進)にマイナス/プラス効果を生じる

⑤/⑥ 昇進が男性/女性結婚プラス/マイナス効果を生じる

⑦/⑧ 結婚男性/女性(の昇進)に影響がない

①~⑥は全部同時に成立しうるし、①③⑤は⑦と、②④⑥は⑧と、⑦は⑧と排他である

さらプラス/マイナスが具体的に何によってもたらされるかも考えねばならない。超複雑!

後方宙返り3回ひねり

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最後専門職の話。これは、実は「ジェンダーギャップ指数が良好な国ほど女性STEM系進学率が低くなる」現象があり、Gender-Equality Paradoxという名前他国でも問題提起されています(eprints.leedsbeckett.ac.uk/id/eprint/4753…)。

問題提起?されたなあ確かに。その論文Stoet&Geary (2018)の信頼性についてだがね。

発端はこの論文に興味を持った他の研究者がデータから結果の再現を試みるも失敗したこと。よく見たらデータ自体も合わない(例えばポーランド女性STEM学位取得率は43%だが、論文中では27%くらいになってる)ことが判明。著者らに問い合わせたんだ。

すると――聞いて驚け!――この論文の著者らはMethodsにも書いていない、非公開の独自計算方法を用いて数値を算出していたのだと。

でまあ指摘を受けた著者は論文の大幅な――元論文の1割以上、1,113語にも及ぶ――修正をしている(Stoet&Geary, 2020)。

その訂正の多さもさることながら、元論文では言い切っていたところを「傾向(propensity)」という弱い表現差し替えてる。つまり非公開の手法データいじって主張を誇張してたわけだ元論文は。

ぶっちゃけ個人的にはアウトもアウトな話だと思うんだけど、皆さんどう思う?

さらにそれを指摘した学者らの出したRichardson et al. (2020)では、国の数や男女平等指標等が変わるだけで男女平等STEM分野の男女格差の相関は消えることが示された(=Stoet&Geary (2018)に再現性なし)。Richardsonら曰く「複数指標手法を試して結果の一貫性確認すべき。自説に合う結果が出たやつだけ使うのはダメ」とのこと。

おっと、引用元解説を長々しすぎた。Gender-Equality Paradox云々は置いといて、ショーン君が言いたいことは分かるよ。「女の選好のせい。女が悪い」でしょう?

良い手だが、それは結局ファクターの一つを提示したに過ぎない。それの説明力や、それがどの程度社会的形成されたものであるのかが重要だ。

ちなみに山口先生の解析では、男女の専攻の選好は理工学部を除き、男女の職業分を説明しない。その理工学部にしても最大推定で約50%しか男女の職業分離を減少させない(※5)。

勘違いしないでほしいが、男女の選好の違いは男女のSTEM分野ないしより広い範囲職業選択において重要ファクター一つであることは間違いない。

論点はそれがどれくらい生物学的(対処不能)でどれくらい社会的(対処可能)であるかということだ。極端な主張の人達――100%生物学的 or 100%社会的――もいるがね。

※5:

男女の大学の選好の違いの多くは、男女の職業分離を説明しないが、例外理工学部女性の増大で、もし理工学部女性割合男性と同等になり、かつ彼女たちの職業分布男性理工学部卒の職業分布と同じになるという2条件が満たされるなら、タイプ1型(※6)の専門職割合の男女格差が最大の推定でほぼ半減すると期待できる。

(山口,2016より引用)

※6: タイプ2専門職教育・養育、医療健康看護社会福祉分野の専門職から医師歯科医師大学教授(教員)を除いたもの

タイプ1専門職医師歯科医師大学教授(教員)およびタイプ2に含まれない専門職

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生問題提起に対して

1) 元々出世意欲が低く打診しても断られる

2) 夫選びの指向寿退社が多くなる

3) 進学段階でSTEM専門職パスを選ばない

という問題があり、ここに手を入れたくても女性自由意志に反したり、プライベート干渉する必要あり難しくなるのです。

まるで“山口先生が知らない問題であるかのような口ぶりだが、2)と3)は山口先生の解析で男女の賃金格差の主因足りえないことが示されている(個別でも組み合わせても)。山口先生研究で(たぶん)扱っていない1)についても要因の一つたり得るがエビデンスは少ない。

1) → 出世意欲の男女差では賃金/管理職割合格差説明しきれない(調査も少ない)。

2) → 勤続年数が同じ(寿退社しない)でも格差は残る。また夫選びは勤続年数に影響を与えるファクターたり得るが、勤続年数そのもの

2021-01-11

実は労働者にも得がある、サービス残業

こっそり、会社の機材使って、資格勉強とかしていても、だまっててあげるよ時間とか

どんどんなくなって、いま求人票見ると、むかしより、かなり労働条件が実は悪い

2021-01-08

anond:20210108083257

からやるべきことをやる

有能叩き上げキャラだったじゃん

顔色伺わないしより多数が救われるなら犠牲も気にしない

2021-01-01

下手すると、半年しか働いていないことしより安い金額保証っていわれたこともあった。

うん半額ぐらいは保証してほしい

2020-12-29

14歳妊婦の腹、ヤバすぎる

http://michaelsan.livedoor.biz/archives/52003355.html

まさに孕み袋そのもの

やっぱり、子供のうちから性教育ちゃんとしたほうがいいし、

本当に教えるべきは、避妊の話しより費用の話しのほうが子供には効く。

いじめをやったら、賠償金1千万円とかさ。

やっぱり、経済の話しをする方がみんな理解できると思うんだ。

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