「LNG」を含む日記 RSS

はてなキーワード: LNGとは

2023-11-11

anond:20231111132047

イスラエルは純LNG輸出国でもあって

隣国シリア石油利権のためにウクライナ侵攻では明確にロシアに味方するムーブしてて

その上で今回ガザ虐殺すんのにアメリカ支援しないのはおかしいだろとか言い出してるから

お前マジふざけんなよってムードになってる

2023-09-19

anond:20230919180459

で、突っ込む先が巨大客船とか巨大LNGタンカーだったりすると....

2023-08-06

いたばし花火大会に関して

火事が起きて途中中止になったけど花火最期まで上がっていたといういたばし花火大会だが、実は戸田市との共同開催になっていて、荒川を挟んで板橋側だけが中止になったのだ。荒川を挟んで両岸で打ち上げまくるのね。

でも板橋区の方では「いたばし花火大会」としてしかアナウンスされないし、戸田市側の方は「戸田花火大会」としてしか案内されないから、東京都民or板橋区民の中には戸田市の方でも打ち上げてるのを知らない人が結構いるし、反対側の埼玉県民、戸田市民の方も然りで、「中止になったのに最後まで打ちあがってたのは何故???」というなぞなぞみたいな事になってしまった。

 

そして両岸で共同開催という珍しい形になったのは、荒川改修工事が元になっている。

 

荒川放水路工事河道直線化

赤羽岩淵岩淵水門という隅田川入口を締め切る水門があるんだが、そこから下流荒川大正から昭和初めに掛けて開削した放水路だ。それまでは荒川の全水量が今の墨田川に流入していて水量が増えると東京下町の方が洪水になってその都度大損害を出していた。

そこで荒川放水路を掘るという大工事に至ったのだ。普段岩淵水門を開けておいて水は隅田川の方に流れているが、水量が増えたら水門を閉めて全部放水路の方に流れるようにする。

同時に岩淵水門の上流も大改修する必要があった。荒川がうねる様に大蛇行していて、当時の堤防というのは河道から500m~1kmも離れた所にあり水が溢れたら堤防までの土地(堤外地)は水没、という扱いになっていた。

これを止めて直線的に流れるようにして堤防に対する攻撃力を下げる。そしてちゃんとした高い堤防で完全に水を封じ込むようにする。

ついでに合流する河川も改修する。新河岸川彩湖付近で合流していたが、荒川堤防だけ高くしても洪水時は新河岸川の方に逆流するからそこから洪水になって無意味だ。

そこで新河岸川堤防荒川準拠に高くする代わりに、新河岸川合流地点を延長して荒川と平行して流し、赤羽まで持って行く。そして岩淵水門下流隅田川に合流させるのだ。確かに荒川の水量の影響を受けなくなるがすごい工事である

で、その河道はどうするかというと、蛇行している荒川の頂点に接線を引いて、北側接線を荒川南側接線を新河岸川にした。

地図で直接見た方がいいね。これだ。

https://ktgis.net/kjmapw/kjmapw.html?lat=35.795747&lng=139.695110&zoom=13&dataset=tokyo50&age=1&screen=2&scr1tile=k_cj4&scr2tile=k_cj4&scr3tile=k_cj4&scr4tile=k_cj4&mapOpacity=10&overGSItile=no&altitudeOpacity=2

 

飛び地問題発生

すると接線の間にはサインカーブで分断された土地というのが出来る。

そしてそれまでは荒川埼玉県東京府の境だった。荒川位置を変更して北側接線にしたから、東京府側に下に凸型の埼玉県飛び地がいくつか出来たって事になる。

このサインカーブ飛び地問題、今の埼玉県川口市東京北区埼玉県戸田市東京板橋区が影響を受けるが、川口市北区側は早々に解決した。

今の埼京線浮間舟渡駅北赤羽駅浮間地区は元は埼玉県横曾根村の浮間だった。だが荒川改修直後に横曽村と川口町合併川口市へ)が控えており、その時に東京府に割譲すると取決めがされてその通りになった。

一方、戸田村の船渡地区東京府との協議が難航していた。浮間の方は横曽村がほぼ丸ごと東京側に行くのに大して、戸田村の集落埼玉側にあり、その船渡地区けが東京側に行く。

時折線が入り組んだ複雑な県境があるが、それが出来る理由というのは同じ地主土地県境で分かれないようにする為というのが多い。この場合地主土地を引き裂く県境引き直しだから難しい訳だ。更にその土地工場に売られたりして更にややこしくなった。

そうするうちに戦争が始まってしまう。東京府と東京市は無くなって東京都と板橋区が出来て話し合いの主体リセット。もう解決不能である

 

飛び地問題解決と合同花火

戦後になって流石に復興する前にあれ何とかすべきだという事になり、1950年、難航の末に戸田町と板橋区の間で県境荒川にする事で合意。今の地図を見ても蛇行の名残は見える。

https://goo.gl/maps/uEMgZazGCHPmMV2Q6

新河岸川の角みたいなのと浮間公園の池が蛇行の跡で、戸田葬儀場があるU字型の土地戸田から板橋区に割譲された船渡地区だ。

そこでこりゃ目出度いって事で、戸田花火大会を開催することになり、板橋区もそれに協賛という形で加わる形となった。後に協賛じゃなくて戸田市側の戸田花火大会板橋区側のいたばし花火大会同時開催という形に変化。

そしてこのいたばし花火大会の開催&打ち上げ地点というのはこの戸田市からぶん捕った土地河川敷なのである。これは飛び地問題解決を祝って始めた花火なのでここじゃなきゃいけないわけだ。

 

そしてこの経緯が火事の原因ともなってしまったのだった。

 

敢えての荒れ地

荒川河川敷は今の経緯から見ても判る通り、元は農地だった。戦後すぐまでもそのままで農民河川敷の農地を所有し堤防を越えて農業をしに来ていた。

だが堤外地で増水時には水没する土地でもあり自治体土地を購入して運動公園への転用ゴルフ場教習所など水没前提の事業者への売却を促してきた。つまりは「平地」として活用されてきた。

だがそのうち荒川河道は誰の土地でもないか放置されて荒れ地のままになっていた。それも昭和後期あたりから公園や払下げなどが進んできた。

だが現河道と旧河道の合流部は敢えてそのまま残される事になった。水面が切れ込んでいるので水生生物が流されにくい。そしてその周辺は敢えてそのまま荒れ地のままにしてバードサンクチュアリにする。

 

という事で、他の部分は運動場などで使うので綺麗に芝刈りされているのに「一か所だけ荒れ地のままにしているところでナイアガラをする」という条件が揃ってしまったのだ。

河道付近は荒れ地のままにして、戸田市からぶんどったこ土地でやるのが元々の花火テーゼから仕方がないのだが条件が悪いな。

 

他の原因

増田の推測だと他の悪条件も重なったと思われる。

まずは2019年台風19号。これによって荒川は増水し、昭和初期の堤防の高さを超える位置まで水位が上がった。

水が引いた後は河川敷の教習所ゴルフ場も泥まみれである。これらは2~5cm以上にも達し、人力で除去されたのだが、荒れ地の泥はそのままだったはずだ。

そして洪水の泥はナイル川デルタ文明を発生させるほどに肥沃であって、泥がそのままの荒れ地は猛烈に雑草が繁茂したはずだ。

更に2020~2022は東京五輪コロナの為に開催中止。肥沃な泥で荒れ地の雑草たちは伸び伸びと繁茂しまくり、その中には葛も含まれていた。こいつが来たらもう手に負えない。

そんな悪条件で更に当日は風が強かった。堤防下に管理道路があり、その脇の数mは普段から草刈りされていて、そこでナイアガラするのだが、そこを遥かに超えた所まで火が飛んでしまった。そしてそこには台風19号肥料を大増量されて3年以上も繁茂しまくっては枯れと繰り返した雑草特に葛が居たのである。悪条件が重なりすぎなのだ

 

ついでに周辺トリビア

ついでなので戸田橋周辺のトリビア開陳するよ

 

戸田ボート

戸田市側の堤防の向こうには戸田ボート場があるが、これは東京五輪用に作られたものだ。

だがこの五輪は2020大会でもなけりゃ戦後1964年大会でもない、幻となった戦前1940年大会用に作ったものである日中戦争激化でキャンセルされた幻の五輪に向けてこれだけ大きなボート場を作ったのだ。でも当時は埼京線は無いし交通はどうするつもりだったのか?都電戸田橋の南詰まで走ってたがこれは戦後開通だし。

因みに1964年大会ボート場としてちゃん活用された。

今は西側1/3をギャンブル競艇東側の残りの水面を大学実業団漕艇部が使うという形になっていて、それらの艇庫がズラリと並ぶ。

 

川口花火

飛び地問題を早々に解決した川口市の方は荒川での花火大会は無かった(最近出来た)。

だが戸田板橋花火大会が羨ましくなった川口市はたたら祭りという祭りを開催。その〆に花火打ち上げている。

これは川口オートレース場で行われるが、狭いところで打ち上げるので尺玉などは無くて、数も3500発位と、スペックだけ見たらしょぼく見える。

だがオートレース場は観客席と防音壁で囲まれており(数年前までマフラー無しの直管だった)、そこで打ち上げるので音が反響してもの凄い迫力である。また打ち上げ場所が近いので灰や花火の殻がバラバラと沢山降ってきてかなりワイルドなんである

これは高級スポーツカーよりレーシングカートの方が楽しいとかジャンボジェットよりもセスナブリテンノーマン アイランダーの方が体感的というのに似ている。

スペックだけでは判らない、結構穴場な花火大会なのだ

 

タワマン物流センタースーパー堤防

先のgooglemapsの航空写真では船渡地区のU字の丸い底の方に工場群が写っているのが見える。

これは新日鉄工場で、新河岸川は舟運が出来るので戦後すぐに出来たものだが(貨車トラックに乗らない長物が運搬できる)、実は今は解体されて無くなっている。

都内最大の超巨大物流センターになる予定で、ドローン配達基地にもなるそうだ。

ただ、ここは実はスーパー堤防予定地である。また、対岸側の川口市の方にはやはりスーパー堤防予定地にタワマンが数棟建っている。

いいの?と思うがスーパー堤防の整備年数は400年、タワマン工場耐用年数は60年で、修繕しても120年くらいだから建てちゃっていいそうなのだが、スーパー堤防の壮大さというよりも大言壮語さに驚いてしまう。

 

埼京線

花火会場の直ぐ近くを東北新幹線埼京線が鉄橋で渡っており、埼京線打ち上げ中は徐行して渡る。新幹線普通に走っているので乗客へのサービスと思われる。

 

全有料席化は不評

韓国の雑踏事故コロナのせいで有料席だけとして無料の人は出ていけとしている大会が増えていて今いたばし&戸田橋もそうだが、これだと市街地の道に人が溢れ、トイレゴミ箱の設置が無いからその始末を住民がする事になって運営無責任だ、見えなくしただけだという感じで結構ヘイトを買っている。このやり方はまずいんじゃないのか?

2023-05-14

ChatGPTにウソ書かれたんで、ここに質問書くわ

LOAD DATA INFILEでCSVを分割して読み込むことは可能なのでしょうか。

そのときauto incrementのidがあった場合はどうしたらよろしいでしょうか。

現象としては、分割して読み込ませるとid連続しないで飛ぶ。

1.csvを読み込ませた最後idが1378だと、次の2.csvに読み込ませたのは2048から始まってる。

CSV一括で読み込ませるしか方法がないのか?

LOAD DATA LOCAL
	INFILE '***.csv' 
	INTO TABLE ***
	FIELDS
		TERMINATED BY '\t'
	LINES
		TERMINATED BY '\n'
(@pref_name, @type, @name, @zip, @address, @tel, @fax, @lat, @lng)
SET
...

2023-03-30

モザイクとは何だったのか?その変態性に就いて

新宿モザイク坂が先週で営業終了との事で話題になっていたが、知る人は少なかろうがあそこは実は高架道路なんである

斜路の高架道路階段設えたりタイル貼ったりしたのがモザイク坂だったのだな。

じゃあなんでこうなったのかというのには経緯があるのでちょいと書いてみたい。

 

西口歩道橋時代に空中駐車場への通路として開通

モザイク坂は京王デパート小田急デパートに挟まれているように見えるが、実は小田急の駅上の京王デパートに隣接した所を通っている。

例えば小田急の降車ホームをよく観察すると

1.南側が狭くなっている

2.南側天井が斜めに低い

という事に気付くはずだ。https://goo.gl/maps/LoyBvgAkdnU7oubeA

この斜めは何かと言えば、そう、モザイク坂の高架道路斜路が上にあるんである

 

1966年に今の地下広場を擁する西口の立体ロータリーが完成するのだが、その前には大歩道橋があった。今のモザイク坂登り口横の京王入口付近から丸の内線入口付近まで続く広くて大きい歩道橋があり、国鉄駅や小田急駅に接続していた。

これは小田急京王←→国鉄←→地下鉄国鉄←→バスの乗換客がぶつかる事を避けて分離するためだったと思われる。ペデストリアンデッキの走りだね。

国鉄商売下手&流通事業基本的に認められていない為に市街活性化の為に駅ビル民間が建てて運用する事になり、小田急は自社改札~地下鉄までの権利を獲た。

さてそこで困ったのが駐車場をどうするか。当時はモータリゼーションの途上だったが、自動車は富裕の象徴でもあった。ならば百貨店の高級イメージの為にも駐車場は欠かせない。

そこで小田急線のホームの上に高架式の駐車場を作る事にしたのである

まずは丸の内線上にビルを建て(現小田急ハルク)、そのビルから小田急線改札までに本館を建てる。

更にホームの真ん中辺りの上空に鉄骨を組んだ人工地盤建設して地上4階の駐車場にする。

改札上空にも鉄骨を組み建て本館と連結させる。その拡張本館と空中駐車場を繋ぐ。

そして本館横の京王デパートとの隙間を登り口とする高架斜路で駐車場に繋ぐ。また、線路を大きく跨ぐ甲州街道に出れるようにこっちにも高架道路を作る。

https://ktgis.net/kjmapw/kjmapw.html?lat=35.690359&lng=139.699506&zoom=18&dataset=tokyo50&age=10&screen=2&scr1tile=k_nlii1&scr2tile=k_cj4&scr3tile=k_cj4&scr4tile=k_cj4&mapOpacity=10&overGSItile=no&altitudeOpacity=2

なんでこんな凝ったデザインにしたの?と言ったらあれですよ。当時完成供用開始された首都高速道路。あの「未来っぽさ」を模す為にわざとビルの隙間を縫う高架道路にしたんだと思われる。

それに小田急本館の横に入口を設けられるからアピールやすい。更に完成した時は歩行者デッキがあるからそこに車入口を作っても歩行者の妨げにならない。

近未来感&利便性ですな。

 

西口ロータリー改修で廃止の憂き目に

ところが空中駐車場が出来て数年後には西口の立体ロータリー工事が行われ、地上+歩行デッキの二重構造で歩者分離していた交通が地上+地下の二重構造になってしまう。

更に京王デパート開業すると歩行者の通行も増えて車が歩道を斜めに渡って斜路登り口に行くのが危険になってしまう。

しかも登り口横に京王デパート入口が出来てしまった。更に小田急線の一階改札出口の横でもあってバス乗り場にも近く、更に更に地下への階段も出来てしまった。

そんな人とバスタクシーがひしめく所に車で斜めに入っていくなんてとんでもない。

という事でこの登り口は廃止するしかなくなってしまう。後には歩道ガードレールでも塞がれてしまい、プチ首都高の高架斜路はトマソン化してしまった。

大きい電鉄デパートの間に錆びたゲートで塞がれた寂れた廃道があるという光景である。この状態10年以上放置されていた。

空中駐車場の方は甲州街道から入れるからそのまま供用されていた。また、空中駐車場は二層構造になってて一階降りると荷捌き場があったようである

ロード

小田急としても始発駅のデパートのすぐ横に「廃」なものがある状態いつまでも放っておくことは出来ない。

そこにミロード建設の話が持ち上がった。ホーム上空で開いている空間甲州街道側に連結するビルを建てようという計画だ。因みに当時南口はかなり寂れており、古い跨線橋に改札があるだけで、しか甲州街道の陸橋の真ん中に出てしまう上に小田急にも京王にも乗り換えが出来ずに不便であり通行する人も余りいないような状態だった。

そこに敢えて出店するとともに小田急線の改札も設けて人流を作ろうという計画だ。

そして放置プレイ状態の廃高架道路通路として活用する事になったんである

からモザイク坂は1990年代の中頃まで「モザイク坂」とは一般には呼ばれずにミロードと呼ばれていた。

 

当初のモザイク坂は今の様に斜路+階段半々ではなくて全域が緩い階段になっており、坂の途中にはキヨスク形式の店というかスタンドが途中に2軒程度あるだけだった。

坂を上がった先は広くなっているがここが元の空中駐車場で、駐車場としては廃止。でも西口地下に駐車場が出来ているか問題がない。

ここの空中広場は大きなサンシェード的なテントが掛かっていたのだが、テントが掛からない切れ目が斜めに通るようにしていた。またイベントスペースとステージがあって芸能人が来たりラジオスタジオがあったりした。

この広場は明らかにフランス欧州古都にある都市中庭を模していると思われる。アパート群に囲まれた地上数階の場所広場があってマルシェバザールが開かれている、あの宮崎アニメ的なイメージだ。

また階段途中に平べったいキヨスク的な店舗が点在するのなんかはモンマルトル的だ。多分デザイナーフランスあたりの都市構造を知っている人物なんじゃないかと思う。

ただ80年代という事もあって店舗の方がダサかった。

 

こうしてミロードの付帯物件だったので2000年くらいまで駅南口の方に抜ける事は出来なかった。

広場の左の方にミロードへの入口があるのだが売り場に入ってしまい、更に階が違うのでエスカレータ下り必要があった。電車に乗る時に売り場を通過するのは結構ストレスになる。

 

構造珍妙

駐車場廃止できたが、デパートでは重要搬入口は廃止出来ない。そこでモザイク坂上広場結構複雑な事になっている。

広場の左側(東側)には店舗があるが、じつはこの上は荷捌き場と搬入車駐車場になっている。

最後は通り抜け出来るようになっていたドン付きの上はよく見ると面台のようにミロード躯体との間に何やらスペースがあった。

https://goo.gl/maps/aYLf6WuWewEhw2bd8

実はこれは搬入車用の道路で、甲州街道から急坂で登ってきてここでクランクを曲がって左側店舗の上で荷卸しをするんであった。

このクランク甲州街道搬入入口間は急坂になっているが、この区間は高架道路である。つまりロードの下の方は駅ホームでその上の方の端っこには高架道路があるというスカスカ構造だ。ビッグサンダーマウンテンみたいである。

2000年頃?開通したミロード通り抜け通路は登ったり下ったり構造が複雑で、特に変な出っ張りがあった。

https://goo.gl/maps/Wqd4ZQC9qPdAnWof9

こりゃなんだ?

右には高架道路が急坂で下って来ていてその真ん中へんなのだ。つまりはこれは高架道路の橋脚が出っ張ってるのを避けてるって事である

 

また、旧駐車場のミロード広場が鉄骨の人地盤モザイク坂が高架道路という構造の為にジョイント存在する。

広場と坂の接続部と、高架道路の橋脚の上の各橋桁間に一見排水路メンテナンスリッドのようなものがある。

https://goo.gl/maps/LBz4QRy4tYHpZkCd7

これらはジョイントカバーで、大地震の際は各構造物の揺れ方が違うのではじけ飛んでしまうので危ない。地震の際には離れるべき…もう立ち入りできないけど。

たこジョイントカバー階段途中の店舗の中にも存在し、坂に対して直交だけでなく、それにT字に交わるものもあった。

T字になっているのは店舗の奥の方が小田急本館躯体に支持されているからと考えられる。明らかに本館に食い込んでいる店舗もあった。

また、高架道路には両側に腰くらいのコンクリ壁があるが、京王側にはそれが残っていたが

https://goo.gl/maps/dTeGpTE7c3S3KeLv6

小田急本館側は店舗の奥行きが拡大されており、撤去して本館躯体まで床を拡大する工事が途中で為されたと思われる。

 

利用していた人らやここで働いていた人らもここが高架道路の上とは思ってなかったんじゃないだろうか?

 

耐震工事してあったのかな?

阪神大震災で数多の高速道路鉄道高架橋が落下してしまい、急遽全国的に落下防止装置、橋桁を巨大チェーンやワイヤで橋脚と繋げるあれの工事をしたのだが、モザイク坂はやってあったのだろうか?疑問である

モザイク坂とミロード、一度下から見てみたかった。

みんな気が付かなかっただろうけど相当な変態構造物だったんだよ、というお話でありました。

2023-01-23

追記有)電気料金の値上げについて解説

東電原発については:anond:20230125001423

追記 15:12

いろいろコメントいただいたのであとで答えようと思います。言いたかったのは原発だけでなくて、石油火力も含めて様々なエネルギー源をバランスよく使うのが電気代の抑制につながるということです。

原発言及すると荒れますね。。。なお増田自身原子力に賛成で、この増田もそこに沿った内容になっています。その辺についてはご理解ください。

ただ、当然反対意見もありうると思います尊重します。あと、東電のせいで再稼働できてないという指摘も受けているのでそこについてもあとで答えます

追記終わり)

ブコメに回答します。

正直、「人件費下げろ」とか騒ぐヴァカ見ると航空会社よろしく料金と別に燃料サーチャージ徴収する方がマシではないかと思いたくなった。東電虐めは東電能力(人材力)低下に直結し、結局、消費者の首を絞める愚行

書き方が悪くて伝わってないんですが、今回の値上げはまさにその燃油サーチャージ相当分がほとんどです。これまで顧客の払う燃油サーチャージに上限があって、それ以上の分を東電EPが持ち出しになっていて倒産しそうになっているのでそれを顧客転嫁するように改めたというのが今回の値上げになります

従量電灯B(上限ある方)を恒久的に廃止する動きがありますが、理由貴殿文章にも電力会社のものにも見あたりません。この点についてご意見が聞きたいです。/いくつもこの手の記事に目を通してるがなにもない。

非常に良い質問です。結論から言うと廃止すべきと考えます。というのも規制料金というのは自由化から存在するメニューになり、いわゆる原価総括方式簡単にいうと電気供給を独占させる代わりに国の認可した値段でしか売らせず、安定供給義務付けること)の名残でしかいからです。

2016年自由化以降、新電力供給一般家庭に行えるようになりましたが、その際の宣伝はそれまでの規制料金(従量電灯B)より安くなるというというものでした。なぜ安くなるかというと、自由料金と言って業者自由に料金設定を行えること、そして何より東電などの地域電力(旧一電といいます、ただし東電中部電火力発電部門JERAという会社分社化しています)に強制的電気市場に出させることで市場で安く買って発電所固定費負担せずに済むからです。しか発電所固定費が重い旧一電は火発の廃止を進めたため供給が減り、市場の電力価格特に2021年以降高値で張り付くようになりました。

そのため新電力自由料金なので燃料費調整単価を独自に設定したりすることで(全くニュースになりませんが)相当の値上げを行ったり、あるいは新規契約を停止したりしており、規制料金と自由料金の価格が逆転していますしかしながら規制料金は価格自由に上げられないため、全国の旧一電が持ち出しで電気供給する事態が起こっています。もはや独占事業者ではないのにも関わらずです。

これは将来的には電源への投資が削がれることにつながり、今の事態のしっぺ返しは電力不足などの形で将来跳ね返ることになるため、規制料金は撤廃すべきと考えます

中電はシラッと「燃料費調整単価の上限撤廃」を叩きつけてきたが、全国には値上げしない地域もあるのか。原発稼働への国民への脅迫みたいや。

前述の通り、規制料金は上限の撤廃はされていません。中電中部電力を指しているなら、規制料金メニューへの契約お勧めします。

この状況、国は何もアクション起こしてないのかな?

今年の1月10月まで電気料金に一律7円/kWhの国から補助金が出ており、その分電気料金が差し引かれています

100%東電の言い分を「解説」する増田って、これもうステマだよねー。/人件費云々はまあそうだが、東電的には原発を動かせないのなら経営陣はどんどんクビにしていくべきだよねー。

「電力会社で働いてるわけではないけども、電力会社で働いてる知人が多くいる」、"電源のベストミックス"などの界隈用語っぽいの使ってることから電力会社ではないけど関係者っぽさはある。

全体的に電事連や旧一電によりすぎだなとは自分でも書いてて思いました。ただ、常々火発や原発、送配電などで働いている人たちは本当に頑張っているのにあまりにも報われなさすぎるなと感じており、筆を取ったまでです。もしそのような現場で働いている方がこの増田をご覧になられているのであれば嬉しく思います。いつもありがとうございます

ブコメ返答ここまで)



東京電力、家庭料金6月から29%値上げ 経産省に申請: 日本経済新聞

今日プレスリリースが出て、東電管内の規制料金の値上げが申請されました。

内容を精査するとできる範囲での合理化は行なっているし、30%という数字が一人歩きして不当に東電が叩かれすぎだと思うので解説

増田に書いても信用されませんが、増田は電力会社社員ではありません。

電気料金の内訳

そもそも電気料金は1kWhの料金は次のような構成(kWの基本料金は今回値上げされていません)。

電気料金=小売料金+託送料金(送配電会社の取り分、10円程度)+再エネ賦課金FITFIP買取価格の原資、3円程度)

このうち、今回値上げの対象になっているのは小売料金。右の二つはどの電力会社東京ガスとかソフトバンクとか)と契約しても同額。小売料金もさらに下のような構成

小売料金=燃料費調整単価+従量料金単価

今回値上げ改定となっているのは主に燃料費調整単価の部分。

今後資源価格関係なく定着する値上げに相当する従量料金単価はおよそ5%程度の値上げで、

前回の価格改定2012年から物価上昇率約8%(ソースhttps://ecodb.net/country/JP/imf_inflation.html から増田計算)と比較して低い水準に抑えられており、インフレ率を加味すると実質値下げと言ったほうが正確です。

また、従業員給与は従量料金単価から捻出されており、そもそも電力の原価の1%以下。社員給与のために値上げしているわけではありません。

これだけは知人に現場で働いている電力会社社員が多くいるため、彼らの名誉のためにも言っておきます

燃料費調整単価について

電力価格改定に対して資源価格は圧倒的に速いスピードで変化するため、それを反映するためのシステム

あらかじめ電源構成LNG石油石炭)を織り込んでおき単位電力量あたりにかかった資源価格を高くなったら足したり、安くなったら引いたりします。実際2021年ごろは資源が安かったので電気料金が割り引かれてました。

しかウクライナ情勢以降LNG価格がとんでもないことになっている一方で(一時は単価で50円/kWhを超えるレベル)、

規制料金(従量電灯B)には燃料費調整単価に上限が設けられており、これを突破した分は東電EP東電の小売会社)が全額負担となります自由料金や新電力には以前あるところもあったが、軒並み上限廃止したので顧客が全額負担です)。

そのため東電EPは一時債務超過にもなるレベル経営悪化しており(東電HD、小売り子会社が67億円の債務超過 増資含め対応検討 | ロイター)、今回の値上げ、すなわち燃料費調整単価の見直しは避けられませんでした。

今回の改訂を見てみると、安い石炭をかなり重視する電源構成に変わったため、資源価格に対する価格感応度は今回の改定によりむしろ下がっています

炭素的にはどうなんだという意見もあるんでしょうがしょうがないですね。みんな安い方がいいもんね。

関電九電について

値上げしてない二社について一応言及しておくと、彼らは手持ちの原発が全て審査合格しています

原子力(再エネも)はコストほとんどが固定費で、電気の単価が資源価格に左右されにくいという利点があります。やっぱりどんどん再エネ+原発の両輪で推進していくべきですね。

という訳で原子力と再エネが6−7割を占める九州電力は値上げせずに済んでいるのですが、関西電力については原子力の稼働状況だけはなく、電源構成理由があると思っています

というのも通常資源価格石油>>LNGなのですが、昨今のLNGの異常な値上がりにより石油LNGとなっており、これまで高価とされてきた石油火力がむしろ安価な状況が生まれています

関西電力石油火力発電所を3GW程度(このうち相生火発については今年廃止されますが)残しており、これを稼働させることで影響を和らげている部分もあります

また、40年経過した原発の稼働は料金に織り込んでいないため、改訂するとなるとそれらを織り込む必要があるためむしろ不利な改定になるからではと推測しています

電源のベストミックス重要性を感じますね。

 まとめ

もっと知りたい人は

https://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2023/1664634_8668.html

を見てください!ソースもここです。

2023-01-19

[]2022年貿易赤字 19.9兆円で過去最大に 原油高・円安の影響で

財務省が発表した去年1年間の貿易統計は、原油などエネルギー価格の上昇や記録的な円安の影響で輸入額が膨らんだことから過去最大の貿易赤字となりました。

去年1年間の貿易統計で、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は19兆9713億円の赤字となりました。

赤字額は前の年(2021年)よりも18兆円余り増えて、1年間の貿易赤字としては、比較可能1979年以降で過去最大となりました。これまで最大だった2014年赤字額よりも7兆円以上拡大しています

ウクライナ情勢を背景に原油LNG液化天然ガスといったエネルギー資源などの価格が上昇したことに加えて、一時1ドル=150円を超える水準となった記録的な円安の影響で、輸入額が大幅に膨らみました。

去年1年間の輸入額は、118兆1573億円と前の年よりも39.2%増え、輸出額は98兆1860億円で18.2%増えています

輸入額、輸出額ともに過去最大ですが、アメリカ向けの自動車などの輸出が増えたものの輸入額の伸びがそれを大きく上回っています

一方、先月の貿易収支は、1兆4485億円の赤字となりました。去年8月以降、2兆円を超えていた赤字額は、5か月ぶりに1兆円台となりましたが、貿易赤字は1年5か月にわたって続いています

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230119/k10013953591000.html

2022-11-29

anond:20221129132451

インフレ国については金利下げも併用するのは正しかったんじゃないか?高インフレが一部の品物による場合価格緩和の補助金と、増産の設備研究投資支援日本が正しいとは思うが。

アメリカ自国で作れるけども加熱しすぎる。ヨーロッパ微妙なところだな。それでもドイツのようなLNGの輸入の取り付けと港を急いで作るのは正しい政策だっただろう。

けどもインフレも収まってきたか金利もこれ以上上げないだろう。増産は時間がかかるけどそろそろ実ってきてる。デフレが見えてくれば金利下げと財政出動で再び景気上げになると思うぞ。

一部の品物が供給不足の場合スタグフレーション処方箋も見えてきたな。価格緩和の補助金と、増産の設備研究投資支援と、インフラ整備、特別融資だ。

古くは日本の傾斜生産方式があるが。

金利供給不足になってない品物の値段を見ながらだ。

2022-11-13

貿易赤字、4~9月過去最大の11兆円 資源高・円安響く

財務省20日発表した2022年度上期(4~9月)の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支11兆74億円の赤字だった。資源高と円安が響き、赤字額は比較可能1979年度以降の半期で最大になった。

これまで最大だった2013年度下期の8兆7600億円の赤字を超えた。

22年度上期の輸入額は60兆5837億円で、前年同期比で44.5%増えた。中東から原油のほか、オーストラリア液化天然ガスLNG)や石炭などの輸入額が国際価格の上昇と円安によって膨らんだ。原油LNGといった鉱物性燃料の輸入額は2.2倍の17兆7145億円となり、全体の3割近くを占めた。

原油の輸入単価は1キロリットルあたり9万3106円と前年同期比で91.8%上がった。ドル建て価格の上昇率は59.1%で、円安が単価上昇に拍車をかけた。

輸出額は19.6%増の49兆5762億円だった。米国向けの自動車アジア向けの鉄鋼などが増えた。

輸出入とも半期で最高額となったが、輸入の増加に比べて輸出は勢いを欠く。輸出の荷動きを示す数量指数(15年=100)は対世界全体で前年同期比で1.5%下がった。低下は新型コロナウイルス感染拡大が本格化した20年度上期以来となる。感染対策のための都市封鎖や不動産不況経済が減速した中国向けは13.8%の大きな落ち込みとなった。世界からの輸入数量指数わずかに下がり、2年ぶりの低下となった。

ウクライナに侵攻したロシア向けの輸出は前年同期比で46.9%減の2323億円だった。電子部品通信機などの電気機器経済制裁の影響でほぼゼロになった。輸入は36.0%増の9822億円だった。LNGの単価上昇が押し上げた。

9月単月の貿易収支は2兆939億円の赤字だった。9月として最大の赤字額となった。原油LNGなどの値上がりと円安が響いた。

2022-11-07

anond:20221104170609

MIDREXとか知らなくて書いてないの?

それとも、あえて都合悪いか無視してるの?

事情通気取ってるけど、こういう基本抑えてないあたりが半可通ぽいぞ。



お前、多分このレス最後まで読んだら、二度とMIDREXの話を持ち出せなくなると思うぞ。だから覚悟して読めよ。

まずね、わかってて書いてるのかもしれないけど、今のMIDREX(MIDREX NG)はNG=natural gasと冠されている通り、LNGを使う還元製鉄プロセスなのね。「今の高炉法より2〜3割程度はCO2を減らせます」ってだけで、MIDREX NGではゼロカーボンスチールは作れないし、化石燃料消費もあるんだよ。

MIDREXの将来的な展望として、「グリーン水素供給が潤沢になれば、そのうち①部分的水素還元製鉄(MIDREX NGプロセス水素部分置換)ができるかもしれないし、もしかしたら②完全な水素還元製鉄(MIDREX H2プロセス)も実現できるかもしれないんですよ!」というファンタジー提唱されてるだけで、しかもこれって、俺が前に書いた水素還元製鉄のコスト課題の話から一歩も進んでないんだよ。以下の「水素製鉄の課題」についての指摘を読んでみればわかるでしょ。

https://www.kobelco.co.jp/technology-review/pdf/70_1/081-087.pdf

水素製鉄を実現させるための最大の課題は,グリーン水素コスト低減と供給の安定化である世界的に現在ほとんどの水素は水蒸気リフォーマを用いて化石燃料から製造されている。いっぽう,グリーン水素は水を電気分解することによって製造されており,その電気にはCO2フリー電気が利用されている。水の電気分解技術は新しいものではなく,電気分解槽に多くの開発が行われている。しかしながらどの技術を用いても大量の電力が必要で,電気分解槽の運転コストほとんどが電気である。したがって,現在価格天然ガスから置き換えるには電気料金が$0.01/kWh程度に低下しなければ経済的に成立しない。さらに,現在確立している技術をもってしても,DRプラント必要な量の水素供給することができない。最近欧州で発表されている最大のプロジェクトでは,100 MWアルカリ電気分解によって水素製造する計画がある。しかし,ミドレックスプラント 1 基に必要水素を賄うには,この 6~8 倍の規模が必要である。また,電気料金が$0.01/kWhになったとしても,化石燃料から製造した水素価格と同等になるためには,電気分解槽の設備費現在の1/3~1/4 にまで下げる必要がある。電気分解槽の大規模化に向けた開発も進められているが,大規模化設備コストを下げるとしても,経済的に成立するにはまだ時間を要しそうである

 水素が安定供給されて水素経済が実現するためには,水素製造コスト課題に加えて水素の貯蔵や輸送のような水素インフラ課題にも挑戦していく必要がある。

 水素経済実現のもう一つの課題は発電である。たとえば,スクラップとMIDREX H2製造したDRIを50:50で電気炉に供給することによって現在我が国の粗鋼量を生産することを考える。この場合,DRプラント必要な電力だけでも約25 GWグリーン電力,すなわち300,000 haのソーラーパネル,あるいは40,000ユニットの発電風車(7,500 haの敷地),もしくは20基の原子力発電所必要となる。このように膨大な量のグリーン電力が必要であり,これは国家レベルでの対応を要する課題と考える。



ここまで読んでどう思う? 今の日本に、衰退する鉄鋼産業の高級鋼製造のためだけに原発20基なり風力発電ユニット4万基を新設する力があると思うか? (これMIDREX親会社神戸製鋼技報から引用から、ここで指摘されてる課題にはお前もケチのつけようがないと思うけど、何かあるならどーぞ)

前にも書いた通り、「水素還元製鉄でグリーンスチールを製造して自動車を作ればいいんだからアルミメガキャスティングなんて駆逐できます」なんてシナリオは、今の技術水準では到底不可能レベルの莫大なグリーン電力の供給可能にならない限り、経済的に成立しないのよ。お前はアルミのことを「電力食い」って批判してたけど、そのお前が推してる水素還元製鉄によるグリーンスチール製造ってのは、そういうほとんどファンタジーみたいな条件が整わない限り絶対に成立しない、桁違い(それも1桁どころじゃない)の電力食いプロセスなんだよ。そして、もし仮にその条件が整う時代が来るとしたら、その時はアルミコモンメタルの中で一番安価金属素材になることもまた明白なわけ。

鋼材には鋼材にしかない特性、鋼材にしかできない仕事があって、そういう用途分野では、たとえグリーン化に伴うコスト増が進んでも、鋼材利用が廃れることはないだろう(特に建材がそうだ)。でも、現時点ですでに他のメタル材(端的にアルミ)と競合が始まっていて、LCAも対等に近づいてきてるような分野では、鋼材は今後コスト面でどんどん不利になっていく。アルミを押しのけてコスト優位性を回復できるグリーンシナリオ存在しないからだ。

グリーンな高級鋼材は、膨大なグリーン水素がないと作れない。

グリーン水素は、安価で潤沢なグリーン電力がないと作れない。

安価で潤沢なグリーン電力があれば、グリーンアルミを安く潤沢に作れる。

自動車製造もその分野のひとつだということ。どうだ、またまた勉強になっただろ? 

2022-11-02

国際情勢・政治の話が出来ない大人

昨日のこと。ステーキハウスで焼き上がりを待ってる手持ち無沙汰な間、隣席の家族の会話が聞くともなく耳に入って来た。

両親、それから中学生くらいの子たちの4人家族だったかと思う。


話題は、店内TVで流れていたニュースから、ふとしたこと母親が気にする冬の電気代やガス代に対する不安ウクライナ情勢に触れ、欧州では電気代が上がってるから心配だと

そこで子供父親に尋ねる

「何故、日本ではヨーロッパほどはガス代が上昇してないの?日本資源ないのに」

それに対する父親の回答は曖昧もので、いたたまれない気分になった。

そういう時に、

理由は、欧州各国は再生可能エネルギーへの移行を進めていて、石油やガスは短期契約が中心であったことが一つ。

それからエネルギーの輸入先を多角化せずロシアに大きく依存していたことが一つ。

例えば日本ではLNGの対ロシア依存率は小さい、多くの国に供給元を多角化していて、同時に10単位の長期契約を結んでて

一例をあげるとUAE油田とかは建国支援して以来、ずっと開発権の契約更新し続けている。この多角化と長期契約政府戦略が安定供給に繋がっている。

少なくとも日本ではEU圏内の様な異常な値上がりには至らないだろう。」

って感じで答えられないのは、大人としてはどうなんだ?と思う。

「値下げか減税してくれたらいいのに、なんでしないの?」って母親言葉に「そうだな、だから岸田はダメ」なんて答えるだけでなく

「それをやろうとして英国ではトラスが失敗したんだ。増税するでもなく、エネルギー代への支援を行うと言った。

その影響は金利の上昇に繋がり、イギリス人の多くが家を買う為に払ってるローンを直撃した。

エネルギー代上昇どころの騒ぎではなく、一発で家計は致命的に追い込まれて、経済悪化する事になってしまった。

トラスは減税すれば経済が回ると思っていた、日本でも消費税を無くせって言ってる人がする主張と同じことを言ってた。

だが、現実はこうだ。財源のない減税を市場好意的に受け止めないし、かえって悪化すると言う事だね。」

とでも答えられる知識がないってのも恥ずかしい話だ。




話題になってるのは世界でも話題の中心になってるウクライナ情勢であって、激化するエチオピア内戦の話ではない。

生活にも直結する話題だろ。

知らなくても不思議ではないというような話ではなく、真っ当な大人なら話せて当然の事しか聞かれてない。

日本では、政治・国際情勢について詳しい事に対して、なんというか蔑むような風潮があるけれど、

積極的話題にしなかったとしても、必要な時に適切な会話が出来る程度には情報を把握するのは大人として当然なのではないか

それが出来ない人間選挙政治に関わってるってのは恥ずかしい事なのではないか

そんな程度のアンテナ資産運用なんかしてたら悲惨じゃないのか?

俺が思うに、大人として最低限の教養ってのはある。

法的根拠がないと国葬反対を叫びつつ、法的根拠もなく統一教会解散を訴える連中は、その日の気分で時事を語った気になってる。

大人がそんなのだから電通がどうだのデマ飛ばし番組降板になった玉川みたいなのがデカい顔できるし

野党があの有様だし、岸田は岸田で情けないと思いつつも自民党が勝ち続けるのだろう。

ダメな親を見て育つ子供たちが少し可哀そうだと思った。高い確率で親と同じくらい、何も知らない大人になるんだろう。

大人として最低限の知識を持ってて必要な時に語れて、メディアに流される事なく正誤の判断くらいは出来ないと恥ずかしいよ。

2022-10-04

流石に今の状況で電気代値下げはあり得ないだろう

ロシアウクライナ侵攻で電気代値上げは確定した

これに関しては誰だろうと無理だろうけど、岸田政権がどれだけ上昇率を下げられるかだな

長期的に見てもロシアサハリンから日本企業撤退とかあるし、将来的に増やすつもりだったロシアからLNGの輸入も厳しくなってる

今は原子力に頼るしかなさそうだ

2022-09-01

再エネはなぜ「高い」のか(追記

ブコメに返答します。

反論以前の問題なんですが、エネ庁の資料12、13ページ見たらわかるけど統合コストに含まれ政策費用の内訳として「放射性廃棄物処分」って書いてあるからね。しりょうはちゃんとよんでね。あとね、放射性廃棄物管理じゃなくて処分。埋めた後にコストはかかりません。

TakamoriTarou Wikipediaでもいいので、すでに反論され誤りだとわかる事ぐらい踏まえて書こうな。ネットDE真実はもういらないの。例えば再エネは「統合コスト」なる謎値で既存電力は既存計算コストと比べるとかほぼ詐欺師じゃんね

www

しりょうはよんだかな? 経産省とかエネ庁の偉い人たちはネットde真実を真面目に議論してんのか... もう終わりだねこの国

maninthemiddle 増田を読む限りだと、「洋上風力発電は安い再エネだけど政治的理由で無理やり高くしてる」からどんどん普及させて競争させろという感想しかならない

その通り。それが理想なんだけど、海は国民財産なので国が海域を決めて事業者に入札させる形式を取ってます。その入札で競争して安くなるはずなのに、値段での競争より早期運開とか他の要素を重視するようになってるから次のラウンドでは価格は下がらないということなんだ。

midnight-railgun 首都鹿児島北海道にしちゃえばいいんじゃね?

これは実はまともな発想。需要サイドが合わせるのはこれからの脱炭素への一つの方法で、TSMC工場建設九州なのもカーボンフリーの電力が安く手に入るからというのも一つの要素であるらしく(聞き齧っただけなので正確なところはわからないです)、これからデータセンターの立地も脱炭素電源の構成比率考慮される時代が来ると思うよ。

yyg8m じゃあ、なんで、ウェスチングハウスアレバ経営が行き詰まって、日立イギリス原発から撤退したの?

いい質問だね。答えは資源価格資源価格が安い2010年代中盤(kwhが潤沢だったのでベースロード不要論が言われてたのもこの頃。発想が3歳児みたいでかわいいね)にはLNGが今の1/10だったか安全対策のかさむ原発なんてコストで到底敵わないから儲からない。でもロシア侵略世界は様変わり。ロシアのガスめっちゃ使うやで〜ってなったドイツが今のザマ。一方で原発の高コスト象徴だったフィンランドのオルキルオト3号機は5.5年で元が取れるようになっちゃったんだ(https://twitter.com/noahrettberg/status/1557669614280216577)。まあだからエネルギー政策は数十年単位の中長期的な視点必要だということだね。

taitoku そういうのは「再エネ主力電源化」や「エネルギー地産地消」を掲げた政権をこき下ろして、「2030年原子力電気の50%を賄う」と言った政権を褒めてから言ってくれよ。 前者は安倍政権後者鳩山政権だよ。

わかる。さすがスタンフォード卒の天才政治家鳩山さんやでぇ!

golf4_2001 うーん。太陽光バイオマスFITはもう終わって、市場価格連動プラス補助金(FIP)になるし、エネ庁のコスト比較統合コストの扱いで批判されたやつだし。制度も、需給調整市場や容量市場のことは書いた方が。

qt_fb 容量市場についての見解知りたい

よく知ってるね。FITは終わってないけどね。FIPって言うけどあんまりからいから今はPPAって小売と組んで自前で電気作って使いますスタイルの方が流行ってるね(再エネ賦課金どんだけ払いたくないねんという感想だけどね)。需給調整市場は調整力公募からの移行で広域的に調整できるので国民負担軽減には役立つかもという感じかな。容量市場も電源投資の見通し維持のために小売に電源の固定費負担させるもので、再エネ普及はあん関係ない(そもそもFIT電源は入札できない。でも再エネ導入を妨げる目的では全くないよ)。相対契約で電源を確保していない小売は死ぬだろうけどね。まあこれまでやってこなかったか需給逼迫警報なんて出たんだけどね。

napsucks でもこんだけ電力高騰してるなかで九州だけかなり平和なのは再エネ(まあ原発再稼働もあるけど)のおかげだよ。https://insight.enechange.jp/markets?f=jepx_checker

これは市場の卸価格(要は短期限界費用)だね。これには後々社会的負担する羽目になるコストは入ってないね。脱炭素電源は限界費用が0なので(原子力もね)、これが多い九州は当然値段が下がる。でもその分固定費が回収できない電源が増えるわけだから発電事業者からしたら撤退ちゃうよね。だから現に結局九州2024年容量市場も全部電源が落札してるのに足りてないという割と危機的状況ではあって(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/seido_kento/pdf/042_03_01.pdf)、結局未来固定費用の前借りに過ぎないんだよ。

まともなコメントもあればとんでもないコメントもあるけど、こんなエントリが注目を集めるのは割と嬉しいし、コメントくれてる人には感謝してます明治維新以降エネルギーに振り回されてきたこの国ではみんなが考えて中長期的にエネルギーをどうするかを考えて、結論を出していくことが重要。風力とか地熱とかエネルギーの種類も大事だけど、1番大事なのはエネルギー心配をせずにみんなが暮らしていけること。だから、こうやって色々とみんなが勉強して議論して、この国がより良い方向に進めていけることを願ってます

anond:20220831231628

2022-08-31

追記しました)再エネはなぜ「高い」のか

読みにくくなったので追記を分けました。→anond:20220901215951

電力の話題になると必ず湧いてくる洋上風力とか太陽光100%賄える!再エネは安くなる!とか言ってるブクマカを生暖かい顔で見ている増田です。

今日特別増田が再エネが高い理由を教えてあげるね。

🇯🇵「外国では再エネ安い!日本でも!」🌞🌬「おま国

そもそも再エネって自然に賦存するエネルギーをもらってるんだよね?国で気候って違うよね?

太陽光を考えてみよう。中東とか中国砂漠はお日様ガンガンの国だし日照時間も長い。だから普通に5円/kWhも行かない水準で発電できるのよ。

でもね、日本で使うでんきは日本で作らないとダメなのよ。緯度が高いから日照の角度も浅くなるし日照時間も短い。必然的に高くなるのはわかるよね?

洋上風力もね、ヨーロッパグリッドパリティ日本でもいける!と思ってるんだろうけど洋上風力やるには緯度が低いのよ。

日本でも一応いい風況の場所を探してて公募したんだけど、1回目の入札で三菱商事が安い値段で全部持っていったからさあ大変。

再エネ議連の偉い先生方がこれを黙って見ているはずがなく、早期運開()を重視する路線に変わっちゃって2回目の公募は1回目ほど安くならないことが決定しちゃったの。

結局「高い」再エネを欲しがっているのは誰かわかるよね。

まあ冗談はともかく日本の再エネ適地は偏ってます太陽光なら鹿児島、風力なら東北日本海側、北海道など)。

これはどうしようもない事実コストを中々下げられない要因の一つです。

送電線・蓄電池を増強せよ!」👈誰が金払うねん

再エネの適地は偏在してる!!!!!!しかも大消費地から遠い!!!!!!

都会に送るためには送電線がいるけど送電線は一送(一般送配電事業者、例えば東電パワーグリッド関電送配電など)が担うんだ。

一送の取り分は託送料金と言って、電気代のうち8−10円/kWhぐらいがこの一送に行きます

でもね、逆ザヤで最終保障供給!需給調整!インバランス踏み倒し!(意味からないだろうけど堪えてね)とかでノックアウト状態の一送はボロボロで、投資余力はないです。

しかも仮に送電線ができたとしてもこれは託送料金から支払われるので国民の皆様のご理解()の上で託送料金から支払われます

蓄電池も同様で、今の電気代高騰が続くなら昼に発電して夜に売電する方法で儲けられるから導入できるかもだけど、

当然今の市況が続く理由もないし、自分お金出したくないしFITならいつ売っても値段変わんないので誰も発電事業者蓄電池つけません!

そうなると系統対処しないとダメなんだけど一送はボロボロです(二回目)。

おお、もう...

あかん、冬やから太陽が出ーへん、でも風力がある!風力最高や!火力なんかいらんかったんや!」👋🌬「ほな、また...」

電気が足りなくなったンゴ。。。」となってはだめなので、火力は取っとかないといけない。

最悪発電所老朽化してても金払って「廃止しないでね」で済むんですが、問題は燃料。

一年後の風況なんて予測できないので、風が吹かなそうってわかったらスポットLNG調達しないといけない。

例えば今なら50USD/mmbtu(〜80JPY/kWh,電気換算)とかいうとんでもない値段でLNG取引されているので燃料費調整単価の形で現れる国民負担もとんでもないことになることは覚悟しないといけないね

参考資料:https://en.wikipedia.org/wiki/Dunkelflaute ドイツ語の方が詳しいけど読める人は https://de.wikipedia.org/wiki/Dunkelflaute

でも再エネ導入はやめられねンだわ

ここまで説明してきたけど、まとめると

1. 再エネ適地が日本は少ない

2. 送電線、蓄電池負担

3. 再エネの間欠性を補う燃料確保

問題があって、発電事業者や小売、消費者全てをひっくるめて社会全体で払うコストは再エネは高いんだ。一年ぐらい前に話題になった「統合コスト」ってやつがこれだね。

廃炉費用放射性廃棄物処分費用を合わせた原子力に対して太陽光は1.5倍ぐらいで風力は3倍ぐらい、ソース https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/cost_wg/01/01_07.pdf

再エネの導入は進めていくべきだと思うけど、ただでさえ今の電力システム業界人ですらわけわからんつぎはぎにつぎはぎを重ねた九龍城状態になってて、少なくともコスト負担は誰がするのかを明確にしないと事業者も導入に二の足を踏んじゃうから値段が下がっていくものも下がっていかないよね。

から、今のFIT偏重の再エネ普及のやり方は見直していくべきだし、何はともあれ誰がどのコスト負担していくかは早急に決めていかないといけない。だからその辺の議論は進めていくべきだよ!はてなの賢いみんなも考えてみてね!

2022-07-01

火力発電に関する個人的メモ

昨今の電力需要ひっ迫に関する記事に対するブコメで「火力発電所をパパっと作れよ!(意訳)」的な内容があり、

「いや、1、2年で大規模火力発電所出来たら苦労せんわ!」と思ったけど、

実際のハードルの高さはどの程度なのか自分でも正確にはつかんでなかったので、経産省HPから確認した情報などを備忘録的にメモ

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/thermal.html

   

火力発電所はどの程度の期間でできるのか?

神戸製鋼石炭火力は2014年計画段階環境配慮書を提出してから約8年後の2022年運転開始。

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202204/0015247534.shtml

 

北電天然ガス発電所2012年環境影響評価方法書を提出してから約7年後の2019年運転開始。

https://www.global.toshiba/jp/news/energy/2019/02/news-20190227-01.html?utm_source=www&utm_medium=web&utm_campaign=since202202ess

 

関電丸紅計画していた秋田港石炭火力発電所2015年計画段階環境配慮書を、2018年環境影響評価書を提出したが、2021年事業中止

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC276AE0X20C21A4000000/

 

ということで、火力発電所を作るには概ね10年弱程度の期間は必要となりそうで、その間の社会情勢の変化によって事業中止なんてこともあり得る。

ちなみに、ブコメガスタービンなら早いというコメントを頂いたが、調べてみるとどうも東日本大震災時の例外措置とのことで、現在廃止済み(ガスタービンは売れたのだろうか?)。

https://xtech.nikkei.com/dm/article/NEWS/20110421/191338/

https://www.tepco.co.jp/fp/companies-ir/press-information/information/2018/1493574_8926.html

なので基本的にはLNGを使ったガスタービンコンバインドサイクルでも、石炭火力でも発電所を作る期間はそんなに変わらないのは上記の通り。

 

火力発電所の設置は順調に進むのか?

ロシアによるウクライナ侵攻が起きてから世界情勢が一変し、特にLNGの確保が非常に難しくなっているのはニュースでも流れてるけど、

ちょっと前までは脱炭素社会の流れで、石炭火力発電所更新や新設計画が撤回されている。

上述の秋田港火力発電所以外でも市原火力発電所2017年事業廃止)、

高砂火力発電所新1・2号機設備更新計画2018年事業廃止)、西沖の山発電所2021年事業廃止)とかがあるけど、

天然ガス事業廃止になったのは清水天然ガス発電所のみ(2018年事業廃止

https://www.sankei.com/article/20180328-PNCQ6INHLFI6FNZPJAMTEHGFRY/

余談だが、ガスプロムからガスを送ってもらう予定で計画していた名寄発電所はまだ事業廃止届は出てないようだ…。

 

また、政治家が「脱炭素」を旗印に掲げるときに左右問わず石炭火力をやり玉に挙げる形になっている。

https://www.alterna.co.jp/49316/

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-13/2016021301_05_1.html

なお、小泉進次郎は電力の安定供給をどうするかはいものぼんやりした総論的な話で特に踏み込んでおらず、

共産党は「省エネ再生可能エネルギー」で乗り切る方向性の模様で

今回の政見放送をざっくり見た限りやり玉になってたのは原発石炭火力だったので、安定供給電源をどうするかという点は無いっぽい。

 

さらに、上記神戸製鋼石炭火力発電は住民訴訟を抱えている。

(ただ、これは清水のガス発電所住民協議で潰れたので、石炭火力のみのリスクなのかは微妙鴨)

 

・雑感

現状、日本電力の安定供給を担っている火力発電所は新設するために必要な期間が長く、

その間の社会情勢で建設が中止や凍結され、今回のように電力需給がひっ迫すると古い火力発電所を再稼働させる悪循環に陥ってるようだ。

かといって、大規模な方針転換があって計画を中止した火力発電所が再び建設されるという事も考えにくいので、

電力供給がひっ迫するたびに今回のような議論ネット上で繰り返されるんじゃないだろうか。

2022-05-29

ベース電源」という言葉を忘れてしまった結果www

ざっくり言うと

クソみたいな制度設計のせいで日本はもう安定供給ができる国じゃなくなりつつあるよ

この項目で言っていないこと

再エネの開発は不要

主力電源化する再エネ

 以前三菱商事系が洋上風力を総取りした件で軽く騒ぎになっていたが、日本で主力電源化しつつある太陽光、風力はコストが低下し、新規の開発案件日本だけでも目白押しとなっている。ただ、この中長期的なベース電源という言葉を忘れてしまって再エネ大正義の「限界費用ベースの電力市場趨勢のために、今まで2回(オイルショック東日本大震災しかたことのなかった電力使用制限令常態化してしまレベル日本の電力環境が本当にめちゃくちゃになりつつある現状は知られていない。太陽光、風力(まとめて変動性再エネ、以下VREと呼ぶ)の3つの特徴を踏まえた議論をしてみたい。

VREの特徴

1. 限界費用が0

2. 出力が不随意に変動する

3. 同期発電機を利用しないインバーター電源である

1. 限界費用が0

 VRE限界費用が0なので市場には0.01円で入札されており(この理論FITがある現状では額面通り受け取れないものの、概ねこの通りである理解していただいて構わない)、実際日本でも晴れた日の昼には約定価格が0.01円となっている。これはまさに燃料の投入が必要ないVRE恩恵と言え、この時間にはスポット市場では火力の電気コスト面で負けるため落札しない。しかし当然VREには発電しない時間がある(設備利用率は太陽光で最大15%、風力で20−30%出典)ため、夕方以降は火力が落札され、現在では資源価格の高騰もあり、15-20円/kWh程度での落札となっている。再エネ関連のトピックでは風力と太陽光は補完関係にあるという言葉ミスリードされることがよくあるが、蓄電ソリューションバックアップ電源なしでのVREのみでは設備稼働率の低さと稼働時間が集中しがちになるため電力を100%保証することは絶対にできない。そのため現在の電力システムへのVRE導入は火力による調整が前提になっている(蓄電池などによる蓄電ソリューションについては当然後で言及するが、少なくとも今の電力システムではあてにできない)。

 しかしながら昼間には火力の電気落札しないため、当然止めることになる。結果として火力発電設備利用率が低下するため、採算が悪化する。そのため、効率の悪い火力発電所は環境的側面というよりは経済的要請から廃止されていく。すなわち、現状のやり方でのVREの導入は火力の調整が前提なのに、VREのものによって火力が市場から追いやられているのである。 加えて、現在電源の大部分を所有する旧一般電気事業者JERA関西電力など大手地域電力系発電事業者のこと)は「自主的取り組み」として限界費用での玉出しを強制されているため、この傾向は当面続くと思われる。

 加えて言及しておかなければならないのが火力発電の燃料確保(主にLNG)における問題である。燃料には長期契約及びスポット調達の二つがある。長期契約比較長期間(およそ10単位LNGを買い続け、価格についても変動が大きくない。これは一見いいことに聞こえるが、LNG価格が低下したとき契約通りの値段で支払う必要があるため、近い将来VREの導入が多くなりLNG火力が落札せずにLNGを余らせた場合LNG転売することになる。しかしその場合(余るのだから安くしか売れないため)差損が発生することになるため、発電事業者としては長期で需要が見通せる場合のみ契約しようとするのは明白である。一方でLNGスポット依存すると、当然高騰した場合でも安定供給のためには買い続ける必要がある上に、いつも買えるとは限らないため、LNGスポットへの依存の増加が電力市場の高騰に結びつく。JERAカタールとの長期契約の終了のニュース記憶に新しい(JERA社長、カタールとの大型LNG契約は更新せず-年末に終了へ - Bloomberg)が、現状の電力市場取引システムは発電事業者スポットへの依存を招く構造になっているため、日本LNGの長期契約が次々と失われている現状がある。これは欧州の脱ロシアの流れの中においてはLNGの安定供給を危うくすると同時に余計な国富流出を招くため、政府として対処すべき問題である付言しておく(参考:https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shigen_nenryo/sekiyu_gas/pdf/018_03_00.pdf)。

 なお、火力発電設備撤廃に伴う電源不足という現在課題は既に共有されており、2024年から容量市場が導入され、電源容量(kW)に価値をつけて取引ができるようになった。発電側としては資金回収の目処がつくため発電所の新設のハードルが下がる、と思われていたが、新電力配慮したい政治的思惑もあって現在の水準は既設発電所の維持はできるが新設は難しい水準となってしまっている。加えて全く語られないので言及しておくが、九州電力管内においては初年度の2024年から既に不調な結果に終わり、供給信頼度が低い結果となっている(ざっくりいうと、九州電力管内は非落札電源はないので「物理的に」電源が不足する)。一体どうするのだろうか?2025年以降の電源容量の不足は全国的に波及しそうで、中長期的に日本国内での電源は決定的に不足している(参考:https://www.occto.or.jp/iinkai/youryou/kentoukai/2020/files/youryou_kentoukai_29_04.pdf)。

2. 出力が不随意に変動する

 これは広く知られていると思うが、稼働できる時間帯の中でも風はいつも吹かないし、太陽は雲に隠れたりする。ただ、その変動にもスケールがあり、数分ー数時間程度の短期間の変動から気候の季節変化に伴う数ヶ月程度の長期間の変動がある(冬に電力が不足しつつある現状を思い出してほしい)。短期間の変動はご存じのとおり蓄電池解決策になる上に、スポット価格が高くなる他のVREが発電しない時間帯に売電のタイミングをずらせるため、発電事業者には収入の増加も見込めるメリットがある。加えて蓄電池VREでも既に価格競争力を持ちつつあり、詳しくは言及しないが今年から始まったFIP制度がそれのインセンティブになりうると期待されており、要注目であるのだが、今のシステム設計では、あえて蓄電池コスト負担しようとする者はいないだろう。

 一方、である長期間の変動は一体どうするのであろうか?残念ながら蓄電池などの既存の蓄電ソリューションでは対応できない上に、将来的にも難しいため、やはり火力発電によるバックアップ必要かつ前提になるのであるが、既に言及したようにこの有様なのでどうしようもないのである。残念。再エネで作った水素火力発電、という声も聞こえてきそうだが、電気で作った水素を燃やして電気をつくるというこの二度手間、つまり現状の火力発電の熱効率が高くても40%程度(高位発熱基準)で電気分解で90%とするなら35%程度のエネルギーしか利用できないことを考えると発電に使うより車を走らせるべきでコスト面やエネルギー効率観点からで圧倒的に不利になる。それならブルー水素の方が良い気もするが、再エネで水素を作れる時代になればわざわざ褐炭だの天然ガスだのの採掘ファイナンスがつくわけないので非現実的。ということで詰んでいます。現状の解決策はありません。どうするんでしょう。再エネのコストが低下しつつあるのは間違いないのだが、それはあくまで発電事業者にとってのコストであり、VREを主電源化するにあたっては社会全体で追加で負担しなければならないコストが発生することはよく理解していただきたい。

3. インバーター電源である

 インバーターとは直流交流に変換する素子のこと。VRE交流発電機は直接利用せず一旦直流で発電してから交流に変えたのちに電力網に乗せるため、従来の電源(火力、水力、原子力)で利用される同期発電機という一定の回転数で稼働させる発電機は利用しない。昼間に晴れた時間帯には以前太陽光の出力制御が行われた四国電力管内の例で言うと6割程度がこのインバータ電源が占めていた。実はこの際に語られないが非常に大きな問題が発生する。と言うのも、インバーター電源には「慣性力が存在しない」のである。?となった方もいると思うので、大縄跳びに喩えてみよう。大縄跳びを飛ぶときは紐に合わせるのではなく、一般に人の声にタイミングを合わせて跳ぶ。このうち、同期発電機は声を出している人、インバータ電源はその声を聞いて飛ぶタイミングを合わせている人である。縄跳びがちょうど周波数に相当し、声が慣性力に相当すると考えてもらって良い。先ほどの晴れた昼間の例で言うならば、昼間は火力が系統から退出してしまっているので、声だしのできる人が減ってしまっている。そのため、仮に残った数少ない声だしのできる人が急に捻挫を起こして縄跳びから退出してしまった場合、声でタイミングを合わせていたインバータ電源は急に声が聞こえなくなるのでジャンプタイミングがわからなくなり、大縄跳びが成立しなくなる(周波数の乱れが起こり、UFRの作動による停電)。お分かりいただけるだろうか。すなわち系統を維持するためには一定割合の同期発電機や同期調相機といった慣性力確保のための仕組みが必要なのだが、現状のVREの導入の仕方では不可能なのである(よく話題になる太陽光発電の出力抑制もこのインバーター電源の割合を抑える目的も持っている)。以前の3/18の地震の際に火力発電所の停止の影響で関東に大規模な停電が起こったが、あれは仮に昼間であった場合、脱落しているのはほとんど火力発電=同期発電機だったため、インバータ電源だらけになってしま周波数の乱れが深刻になり、停電する地域がより拡大していた可能性が高い。復旧の際には系統投入は同期発電機から順に行っていくが、VREほとんどは分散型電源のため司令所で気軽にオンオフもできないため、逆に復旧にかなり時間を要する可能性も高い。つまり野放図なVREの導入はその分散型電源としてのイメージとは裏腹に電力系統災害時のレジリエンスをも低下させてしまうのである。昼間に地震が起こらないことを祈るばかりである

 この対策としては、慣性力をもつインバーターがまだ技術的に開発されていない上に、すでに導入されている太陽光発電の規模を考慮すれば、現実的選択肢としてはフライホイールや同期調相機としての同期発電機タービンのから回しなどなのであるが、このような施策を行えるのは大手電力のみであり、自由化で体力を奪われている彼らに期待するのは難しいだろう。このままでは晴れた日は出力抑制が続出するのに曇れば火力がフル稼働というあまりにも不健全な電力構成となってしまう。なお、送電線の強化は出力抑制問題と絡めて語られるが、この問題対策としてはあまりコスパが良くない。と言うのもJEPXスポット市場をご覧になればわかるが、例えば東京電力管内で晴れている時には隣の東北電力管内でも晴れている場合が多く、その場合にはどちらの場合でもインバータ電源の割合が高いため相互接続しても同期発電機の脱落に備えると言う観点からは(もちろん役立つこともあるが、)役立たないことも多く、この問題解決策として優先度は低い。ちなみに、この件に関しては日本風力開発傘下のエネルギー戦略研究所安田陽氏のコラムNo.275 慣性問題の基礎知識と最新動向 - 京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座)やこれ が参考になる。

コスト負担制度設計

 VREは確かに素晴らしい特性を持つが、裏腹にその主電源化には発電事業者ではなく電力系統大手電力会社の側で新たな投資必要となる。そのため、発電事業者から見たコスト(発電コスト)は「安い(≦10\/kWh)」のだが、電力系統全体で負担するコスト統合コスト)は「高い(~20\/kWh)」(ちなみにこれは電力卸市場VRE大規模導入をおこなっている国はどこでも直面している問題であり、Death Spiralなどの言葉検索していただくと良いと思う)。以前統合コストを論じたエントリ太陽光に火力のコストが含まれていることを批判するブコメが多くみられた(例えば、これ)が、この増田で納得いただけただろうか。筆者自身としてVREの導入は避けられないと思っているし、また賛成でもあるが、責任ある立場の人々からこれらの問題解決しようという風潮があまり見られないので非常に心配している。また、そもそもで言うならばこれらの問題の根源はVREではなく制度設計であり、限界費用の考え方のみで、VREの導入と電力市場の安定を両立させようとするのはどう考えても最初から無理だったと思う。(現在の最もあり得る)結果として安定供給担保されなくなることと燃料費高騰という二つのツケを消費者負担させるようでは現在の小売システムや脱炭素理解を得るのは難しくなるだろう。しか最も高い代償を払うのはエネルギー支出割合が大きくなり、家に太陽光パネルを設置できない低所得者層であるSDGsとは一体何だったのか(「10. 人や国の不平等をなくそう」ってあるんだが)。 再エネ議連の皆様には猛省をうながしたいところである

まとめ

2022-05-06

英語圏twitter日本ロシア産エネルギー4%依存してないんだからさっさと切れよって言ってるやつがいたんだけど

このパターンきたぁって思ったよね

我慢して頑張ってもいざとなると「お前余裕あるんだからもっと頑張れ」っていう

仕事でもあるよねこういうやつ、頑張る奴のところに仕事が来る

日本ロシアに接してるけどエネルギー依存は4%に抑えてある

ロシア依存はまずいっていう空気はずっとあったからだよね

北方領土問題ロシアへの警戒はできていた。だからロシア依存しない国づくりになってた

からパイプラインもつくらずコストのかかるLNGでせっせと船で運んでたわけだよね

でもそれが評価もされずアリの蓄えというか、危機状況への対応をつくりあげても評価されるどころかぎゃくにもっと頑張れよ遊んでるよなってなる

二酸化炭素排出でもそうだったよね

70~90年代に頑張った日本は、もっと頑張れと言われて無茶な削減目標飲まされた

いままでさんざんグダグダやってた欧米イージーモードで、なぜか頑張ってた日本が苦しむパターンになった

2022-04-27

欧州に対する人道支援としての原発再稼働

これははてブでは話題に上ったことはないと思われるが、エネルギーアナリスト大場紀章氏が提案している。

https://youtu.be/DNZZ3A3ZpWQ?t=7240

(該当箇所の発言内容要旨)

日本ロシアへの経済制裁に参加しており、西側陣営応援する立場に立つしかない。

外交的・人道的観点から原子力を超法規的に再稼働させ、余ったLNG欧州に融通するということはできないか

パイプラインロシアから供給しているガスをすぐに船便LNGに切り替えるのは難しいのではないか?と自分は考えたが、

今日ロシアからのガス供給停止の決まったポーランドでは、以前からこの事態を見越して動いており、

ドイツで水揚げしたLNGパイプラインを逆流させてポーランド国内に送ることも可能で、かつ自国港湾にもLNG基地を整備しているという。

政治的にかなり火種となりそうな話かつ、岸田総理はそういう剛腕タイプではないのでおそらく実現はしないと思うが、一考の価値はあるのではと感じた。

日本2011年以降原発の長期稼働停止により相当量LNG輸入を増やしており、その分を欧州に回すことができれば、ロシアからの輸入停止による不足を

それなりに埋め合わせられるはずだ。じっさい、大場氏によれば現在停止中の原発全機を稼働させれば、年間2700万トンのLNG節約になり、

これはウクライナ侵攻前にロシアから欧州供給されていたガスの25%程度にもなる。

大場氏は、ガス給湯器の多い欧州日本製の電気ヒートポンプ給湯器を送ることも提案しており、 そちらのほうがまだ現実味がある気がした。)

https://twitter.com/nuribaon/status/1518718052761628672

おそらく、この提案反原発派の多いはてブでは受け入れられないだろうが、

人道的観点からリベサヨ原発批判原子力発電は居住不可区域放射性廃棄物地方押し付け核兵器開発にもつながる非人道的発電方法)に対して、

同じレベルの「人道的支援としての原発再稼働」をぶつけるというのはなかなか面白いのではないかと感じた。

また、はてブでのもう1つの主流である「旧一電には原発運営能力がない、その証拠新規制に合格しない」という論に対しては

規制委員会100%安全を発電事業者に求めるような審査方法を続けるなら、結局旧来の安全神話への回帰に過ぎない」という指摘も出ているよ、と言うことを付記しておく。

https://twitter.com/presa_de_tierra/status/1519115716259360769

2022-04-24

ガス輸入問題(ノルドストリーム)の章

anond:20220424211552

DER SPIEGEL:あなたウクライナ主権を強調していますが、同時に経済的な混乱を恐れて、即時のガス禁輸の願いを認めてはいませんね。これは、我々ドイツ人プーチンの軍資金をまだ満たしていることを意味します。キエフあなた言葉嘲笑していると見るかもしれないことを理解できますか?

ショルツ:まず、ガス禁輸で戦争が終わるとは全く思えない。もしプーチン経済的議論従順であれば、このような非常識戦争は決して起こらなかったでしょう。第二に、あなたは、それがすべて私たちの金儲けのためであると推測している。しかし、重要なのは、劇的な経済危機、何百万人もの雇用喪失、二度と操業できない工場喪失を避けたいということだ。そうなれば、わが国はもちろん、ヨーロッパ全体にも大きな影響を与え、ウクライナ復興資金にも深刻な影響を与えることになる。そのため、私にはこう言う責任がある。そんなことは許されない。そして3つ目は、世界的な影響について実際に考えている人はいるのでしょうか?

DER SPIEGEL:ドイツフランクヴァルターシュタインマイヤー大統領は、ロシアを含むヨーロッパ共通の家を設立する努力は失敗したと述べていますあなたはそう思いますか?

ショルツ:ロシアは、開かれた社会国境近くに集まり世界のどの経済圏よりも大きな経済力を持つ強力な欧州連合形成していることを受け入れなければならない。私は2016年ハンブルク市長としてサンクトペテルブルクで行わせていただいたスピーチで、まさにそのことを定式化しました。そしてロシアは、誰もロシア軍事的攻撃したり、外部から政権交代をもたらしたりする計画を持っていないことを明確にする必要があります

DER SPIEGEL:侵攻後、我々は真剣プーチンに彼の国に害を与えないことを保証する必要があるのでしょうか?

ショルツ:私の答えは2016年言及したものです。国家主権国境不可侵を認めてこそ、欧州安全保障が成り立つというのは、今日でも変わらない。ロシアはこの原則残酷なまでに無視した。侵略だけでなく、すでにクリミア併合ドンバス地方や他の地域での反乱の演出もそうだ。国家元首が歴史書を読み、今日の結果を推し量るために、かつて国境があった場所を調べなければならないとき平和は脅かされているのです。

DER SPIEGEL:モスクワ2014年にすでにこの原則違反していたのなら、ドイツロシアのガスパイプライン「ノルドストリーム2」プロジェクト継続許可したのは間違いだったのでは?

ショルツ:ロシアのガス、石油石炭依存する限り、非常に短い時間で他の供給からサービスを受けられることを早い段階で確認すべきでした。いざという時、ドイツ液化天然ガスターミナル東ドイツ石油精製所の輸入インフラに、たとえ経済的に見合わなかったとしても、資金提供しなければならなかっただろう。これが、私が長い間悩んできた本当の間違いである。

DER SPIEGEL:ノルドストリーム2は我々のエネルギー供給にとって決して不可欠なものではありませんでした。

ショルツ:その通りだ。問題は、2つ、3つ、4つのパイプラインがあることではなく、それらがすべてロシアから来ていることなのです。

DER SPIEGEL:しかし、ロシアのノルドストリーム2の目的は、ガスパイプライからウクライナ排除することでした。なぜ、その試みを長い間支持したのですか?

ショルツ:同時に、それこそが、ウクライナを経由するガスの継続的な輸送契約上確保した理由でもあるのです。そして、もしあなた地政学的な議論をするのであれば、こうも言わなければなりません。DER SPIEGELはLNG基地批判ばかりしている場合ではないのかもしれませんね。

DER SPIEGEL:しかし、もう一度。ロシアがガスビジネスウクライナ孤立させることは、クリミア併合への正しい対応だったのでしょうか?

ショルツ:正しい対応とは、ロシアからの輸入に依存しないようにすること、あるいは少なくとも、いつでもそうできるような技術的条件を整えておくことだっただろう。これは、現在私たち知識で言えることだ。クリミア併合には、現在課しているような制裁措置ですでに対応すべきだったのです。そうすれば効果があったでしょう。

DER SPIEGEL:なぜあなたはこの言葉を口にすることができないのでしょう。Nord Stream 2は間違いだったのですか?

ショルツ:ロシア侵略対応して、稼働を阻止したのです。また、地政学的にも、もっと早くから輸入の多様化を図るべきでした。また、環境のためにも化石資源の輸入や使用から自立するために、再生可能エネルギーの拡大を加速させることも、もっと早くから行うべきだったのです。

2022-04-11

「再エネの主電源化」「小売自由化」を達成した日本では「安定供給」は望めない

このエントリで言っていないこと

  • 再エネはこれ以上導入しないで良い

用語定義

「再エネの主電源化」: 太陽光洋上及び陸上風力の変動性再エネ(以下VRE)を主力電源にすることで、電力分野においての低炭素化の達成。バックアップ電源としての化石エネルギーの利用は排除しない(調整力の問題から100%炭素不可能のため、後で理由説明する)

注意:地熱、水力は開発余地およびファイナンス問題(詳細は調べていただきたいが、資源があることは営利目的での開発が可能であることを意味しない。ネットに出てくる(中小)水力、地熱トピック資源にの言及し、ファイナンス面を無視したものが多く、実際の開発に踏み込んで議論していないものが多いので注意)から大幅な開発は期待できず、目標には入れない。

小売自由化」:全ての消費者は、参入障壁の低い電力市場に参加した小売業者から自由選択して電気を購入する。競争原理により消費者低価格な電力を選択、もしくは証書つき電力を購入することにより非化石価値などの付加価値も購入できる。市場への入札は基本的に電力の限界費用で行われる(現行ルール)。これは達成済み。

「安定供給」:化石燃料市場の動向および天候や気温の条件に関わらず、発電サイドの問題(燃料制約、電源不足や天候不順など)での停電は起こさない(注意:配送電に起因する停電災害などの理由から0にはできないので、ここの定義には含まない)

大手電力:自前の大規模電源を有する電力会社JERA関西電力などといった旧一般電気事業者ENEOS東京ガスなども含む)

新電力:大部分を市場で電力を購入して消費者供給する小売事業者

このエントリで言いたいこと

「再エネの主電源化」「小売自由化」というものを両立する場合、少なくともこの先10年ー50年の短中期においては「安定供給」を日本においては完全に達成するのは不可能であるということ。

理由説明していく。ただし「再エネの主電源化」を達成しない選択肢は国際的かつ政治的に今後取り得ないので、「安定供給」と「小売自由化」をどの程度のバランスで守るかということを考える材料提供したいと考えている。まずは今の方向性を維持する場合を考える。

「再エネの主電源化」「小売自由化」を完全達成した場合現在日本が近づいているもの

達成にあたって絶対必要なこと(かっこは筆者による実現可能性の予想)

- VREインバータ電源(直流交流への変換を伴う)のため電力系統に大規模に導入すると電力系統慣性力を失い、火力、水力、原子力などの同期発電機脱落時の大規模停電リスクを高めるため、蓄電設備がない場合は出力抑制必要

- 付言するが、蓄電池VREも近年では価格競争力を持ち始めている(ただしあえて蓄電池コスト負担しようとする者はいないだろう)。また2022年からFIP制度というのが始まり、再エネを市場価格プレミアムで買い取る制度ができる(インバランスにはペナルティも課される)。この場合では再エネが発電できない、電力価格の高い時間帯に売電するインセンティブを生むため、アグリゲータFIP対象の発電事業者蓄電池コスト負担するモチベーションにつながる。一方で資源価格が上がっている現状で蓄電池資本費を回収できるかは不透明

- この二つは国を超えたレベルの広域な電力系統存在しない日本特に顕在化する。

実現できればいいが、期待できない・目標の達成には資さないこと

- ネガワット、DRは何れも短期間の電力の過不足への対応技術のためいずれも一日から1ヶ月の長期間VREの変動には対応できない

- あくまで安定供給に向けた金銭的なインセンティブしかなく、100%保障を行えるメカニズムにはならない

- ただし、出力抑制が起こるような先週の土日の東北電力四国電力管内の例には電力を活用する観点から重要

- VREが安い時間帯に水素を作ってkwが不足する場合火力発電の燃料とするという発想

- 電気分解で90%、コンバインドサイクルを利用する場合でも高位発熱基準で熱効率40%程度が限界なので全体として見た時に結果として3割ー4割程度のエネルギーしか利用できないため、ファイナンスの面から達成が難しい

- 発電に利用するならCCS付き水素を利用する方が現実的だが、将来的なタクソノミーを考えると採掘関係する資産座礁資産になる可能性が高いという筆者の予想

結果として起こること

- 加えて重要なのが、火力発電の燃料、特にLNG大手電力にとって長期契約するインセンティブが失われるため(長期による電力需要を見通せず、余った場合にはLNG転売損を招く)スポット調達がメインになるが、スポットは割高のため、VREが使えない時間帯のさらなる電力価格高騰の常態化を招く

- スポットは常に入手できるとは限らず、加えて無駄国富流出の要因になり、経済安全保障観点から政府も手を打つべ問題

- 結局VRE統合コスト2030年でも原子力に比べて割高なのはこれらの理由による

- 2024年度より容量市場が設置され、電源(kW)を取引できるようになった(すでに取引は開始されている)が、様々な理由から現在市場価格では既存設備は維持するのは可能(難しいものも多いが)だが新設するには安い値段に落ち着いてしまっている。結果的現在市場設計では中長期的な将来の容量を担保できない。

- 既に2024年の九州電力管内の落札結果は供給信頼度が低く、管内の電源容量不足を示唆している。

現状の継続では「安定供給」が犠牲になることに加えて、VRE大規模導入での電力の脱炭素化は不可能になる

少しでもシナリオ改善するには

- 発電設備資本費を市場負担させるシステム必要ではあるが、新電力からすればメリットが皆無なので難航するのは目に見えている

- 容量市場についても経過措置取引価格が下がる仕組みになったこからほぼ期待できない

- 現状では再エネの主電源化は遠い目標なので脱炭素および電力価格の安定を目指すなら活用せざるを得ない

- 電力の完全脱炭素化を達成するには将来的にはSMRなどの調整力を備えた原子力発電所が必要不可欠だが...

- 利点

- 同期発電機であり大規模電源でもあるため電源として単純に優れている

- 限界費用は再エネと同様0、福島での事故を加味してもまだ既存原発の再稼働コストは安い

- 燃料費は発電コストの15%程度、かつそのうち加工コストが半分程度なのでウラン価格費用に占める割合が低く、経済安全保障資する

- 欠点

- 既存原発に調整力を担わせるのは経済的理由から難しい(技術的には可能だが...)

- 事故が起こった時の恐怖感から賛否が分かれ、利用のための政治コストが高い上に政治家はそれを払おうとしないので期待できない

- 安全対策及び特重施設設置の問題から東日本大震災から止まっている原発については迅速な再稼働は期待できない

まとめ

1. 価格面で起こること

 現状の市場システムでは燃料調達スポット市場への依存を促す仕組みになっており、資源価格の上昇がより厳しい形で市場に跳ね返る。そしてそれは最終的に一般消費者負担させられる構図が出来上がっている。特にエネルギー価格は逆進性があるため、低所得者への支援必要不可欠。

2. 脱炭素面で起こること

 VREの導入はこれからも進んでいくだろうが、主力電源化を進めるためにはVREの変動をカバーできるシステム必要蓄電池は有力な候補だが、主力電源化に必要レベル蓄電池導入のコストを誰が負担するのか決まっていないため、不透明と言わざるを得ない。このままでは長期的な変動はともかくとして、短期的な天候の変化にも対応できず、春や夏でも晴れた日には出力抑制常態化するのに夜間や荒天の日には火力発電所がフル稼働する日常が迫っており、電力の脱炭素化は遥か遠い目標となる。

3. 安定供給面で起こること

 中長期的なバックアップ電源を保障するシステムが今の日本には存在しない。現状が進行すると3/22のような需給逼迫警報特に冬の時期に日常化しうる危険性がある。小売事業者に適切に発電設備資本費を負担させる仕組みおよび長期的な発電事業者収入保証する仕組みが必要。安定供給破綻に近づいている。

と、ここまで書いてきたが結局再エネの主電源化を妨げているのは制度設計のまずさとしか言いようがない。FITは再エネ導入に大きな役割を果たしたが、野放図な開発を招き、加えて電力系統不安定さを招いた。パネル設置者が固定価格で買い取ってもらえる一方でそれによって増大した再エネ賦課金と安定供給維持のコストは広く国民負担するハメになるのでまさに外部不経済しか言いようがない。理念が間違っているわけではないのだが、安定供給と再エネの柔軟性確保に誰が責任を持つのかはっきりすべきだった。つまりこれらは政治責任であり、政治コストを払わなかった政治家の責任である。最も現実的選択肢としての(特重施設設置期限の延長による)原発再稼働も政治コストの高さから誰もやろうとしない。票にならないことを政治家がやりたがらないのはわかるが政治家の失策コスト国民が払い続ける現状はおかしい。参院選の後からでも日本の電力の未来責任あるビジョンを示す政治家が現れることを期待したい。

anond:20220402032958

2022-04-08

anond:20220408195040

別に日本のガスはサハリンプロジェクトだけに頼ってるわけじゃないし、日本のガス輸入はパイプライン主体じゃなくてLPG船やLNG船なのでカタールオーストラリアアメリカ天然ガス輸入の代替として検討できるから大丈夫だよ

単にサハリンプロジェクトを諦めると投資額を回収できなくなるから投資損失の補填日本国内の天然ガス販売価格転嫁しなきゃいけなくなるので騒がれてるだけ

天然ガスの原価自体ロシア代替国を比較しても大幅に変わるわけじゃない

(追記)

あれ?もしかしてサハリンプロジェクトがあまりにも報道されたから、日本天然ガス輸入の主体はガスパイプラインとかって思い込んじゃっている人が結構居るのかな?

もしくは日本天然ガス輸入元はロシアしかないみたいに思い込んじゃっている人も実は結構多い?

それはちょっと勘違いしてるから天然ガス生産ランキング価格日本天然ガス輸入インフラがどうなってるのか調べて足りない情報を補完したほうが良いと、純粋な思いでオススメしたい

2022-04-02

新電力中の人です。CMが明けました

https://anond.hatelabo.jp/20220401000918

つづきだよ。

id:tsunblr ENEOS東京ガス?

正解だね。早めに当ててる人がいてびっくりしたね。電力事業単体だとどうかは知らないけど、燃料売ってる側のこの二社は業績が上向いてるね。ちょっと意地悪だったかもしれないね

id:wakwak_koba 東電発電所を新設したがらない理由がよく分かった。電気が余ると損をして、むしろ足りない方がスポット価格が高騰して儲かるんだね。つまり電力自由化とは東電救済だったわけだ(ほんと役人は頭がいいなぁ

id:takanq 電力会社JEPX意図的に売電を絞っているのでは? という指摘があるのよね。"「新電力」の自業自得なのか?卸価格“超”高騰で露見した「いまだに未成熟日本電力市場課題"https://www.businessinsider.jp/post-229526

id:mangakoji 電力会社は、発電量を絞ると儲かる、危ないシステムなんだな。こりゃ日本電気自動車インフラが進むわけないわ。

旧一電も大変だよ。東電は410億円の赤字だよ。

旧一電も業界もわざと発電を絞ってるわけじゃないんだよね。発電量=発電所収入だけど、再エネ発電所が増えれば火力発電所の稼働量は減るよね。コスト回収がどんどん大変になるから火力発電所廃止インセンティブ高まるね。でも最低限の余力は残しておかないと大規模停電起きちゃうかもしれないから高コスト発電所はある程度残しておかないといけないね。ただでさえ3.11以降は原発も止まっちゃったか供給力の余剰は最近減ってるよね。

太陽光発電なんかも最近増えてるけど、天候に発電量が左右されるのでどうしても発電量が不安定なっちゃうね。緊急時発電所動かせって言われてもどたばたしちゃうよね。LNGは高いから発電コスト上がるね。最近石炭火力はCO2排出量高いから嫌われてるね。

あと、一番大事なのは電気は「余っても駄目」なんだよね。発電量は周波数に影響を与えるので、足りなければ周波数の50/60Hzを下回るし、余ると上回る。周波数の変動を放置したら色々大変なことになるから日本全国で家電故障するね)、電力系統需要供給を大幅に上回ると安全のために電力供給自体遮断するよね。これがブラックアウト、大規模停電という現象で、直近だと北海道全体で停電したやつだね。

なので、電気が余ると損をするから絞ってるんじゃなくて、そもそも余って良いような仕組みじゃないんだね。発電側は発電側で大変なんだよね。

id:Guro これさあ。自由化が進めば進むほど需要予測と調整が難しくなるよなあ。やっぱ自由化は愚だろう。

安定供給の点ではその通りだけど、脱炭素原発文脈だと「旧一電に現状改善インセンティブは少ないので自由化必要」という回答はありえると思うね。ここは人によって主張が違うところだね。私は関係者なのでどうしてもポジショントークになるから私自身の意見は控えるけど、一理あると思ったよ。

id:gimonfu_usr 自由化にともなうコスト引下圧が原発施設安全維持の余力を削ったのですよ。自然を舐めてた「甘え」はあったろうが方向が違う

因果関係としてはたしかにそうかもね(特別高圧や高圧は3.11前に小売自由化が進んでいたよ)。ただ、それは「お金に困ったか強盗殺人やっていいのか」って話に近くて、コスト理由原発安全維持を疎かにするのは一線越えちゃってるんじゃないかな。

id:azzr 高騰時に停電させる契約にするとか、消費者への売価に転嫁するとかしかないと思うけど、無理なの?

断言はできないけど「高騰時に停電」は多分無理じゃないかな。供給は送配電事業者がおこなうので、新電力特定供給地点の供給を止めるよう指示できる仕組みにはなってないね追記:「今の契約」では。技術的に不可能ではないかもしれないけど、旧一電側の協力が必須)。色んな人に突っ込まれはてな電力と増田電力の話はその辺のことを言いたかったんだけど、わかりづらかったね、ごめんね。あと、そこはインフラとしてやっちゃ駄目でしょう、という議論はあるよね。

消費者への売価に転嫁する」これはいい視点だね。これをやったのが市場連動型プランで、21年の高騰時に月の支払いが数倍とか十数倍になってめちゃくちゃ揉めたやつだね。あれで新電力炎上したのでその方向はリスクが高いということになり、選択肢は実質なくなったと言っても過言ではないね。あと、そもそも高騰時に価格上がるなら規模の経済で旧一電にはほぼ確実に負けるね。

id:cinefuk リスクヘッジさえ担えないならば、単なる転売屋しかない

からこのブコメクリティカル批判だと思うね。自由市場で旧一電から客奪って戦ってんのは新電力なんだから価格設定で新電力文句を言うのは筋違いではあるね。

id:lifefucker さや取りビジネスだと思うけどなんの付加価値あんの?

シンプルなのは価格だね。新電力は送配電でフリーライドできるので(託送料金は払うけど)、一般的に旧一電より安いね

それ以外だと、他のサービスと同じ会社にして支払い一本化とか(東ガスとかのガス会社系、auでんきやソフトバンクでんき)、別業種の付帯サービスとか(楽天ポイントたまる楽天でんき)はあるね。Looopでんきは自社のソーラーパネル蓄電池ペアで使うと割引が適用されたりもするね。

id:pwatermark そこで「発電もやる」ことでリスクを抑えるみたいな考え方もあるわけだ 民間発電の市場が活発化することで、クリーンエネルギーや脱炭素場合によっては原子力とか、発電の選択肢が増える まあ絵に描いた餅だけどね

いい話題を振ってくれて嬉しいね。電力系統からの電力供給を前提にするからこういう話になるのであって、経産省は「再エネを中心とした小~中規模の地域発電所もっとたくさん作って、エネルギー地産地消しよう」っていう分散エネルギー構想を最近打ち出してるよ。「マイクログリッド」でググってみると面白いかもね。

https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/energy_resource/pdf/015_s01_00.pdf

id:sin20xx 日本根本が間違ってたんだよ。そもそも太陽光などの発電した電力を高く買う意味はなくて、その電力をむしろ安めに買って、さらに余剰分も全部買ってしまって、それにより揚水式発電等を動かすバランス必要だった

FITの話だね。再エネを10年間固定で買い取るよって制度なんだけど、最初買取価格は48円/kWhだったんだよね。後々太陽光発電価格下げていったけど、山林切り拓いてのメガソーラー乱立を招いたんだよね。制度設計の失敗だね。

id:tohshindainokawaisa 新電力中の人ならインバランスを悪用してた過去を語って欲しいんだが。こんなの完全にポジショントーク最近でも一送の持ち出しで最終保障供給させたり賦課金を払わず破産申請とか、これで被害者面は虫酸が走る

ンバランス制度は厳密に言うと「調達が足りなかったら請求するし、調達しすぎたらその分お金返すよ」って仕組みだね。一般的にインバランス料金は市場価格より高いね。でも、このインバランス料金は事前に予測できちゃうと「インバランス料金が高い(安い)ときにわざと調達を多め(少なめ)にする」ことが理屈上ではできちゃうんだね。この人が言ってるのは多分このことだね。それはよくないよねってことで、事前予測がしにくいように制度が見なおされたんだよ。

最終保障供給は多分このニュースのことを言ってるんだね。これはよくないね

https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00001/00074/

id:dreamzico 長いよ。オタクはなぜいつも話が長いんだ。その漫画くさいオタク口調・文体をやめて、内容的にももっと短く簡潔な文章となるよう推敲してくれ。1/10くらいの文字数説明できるだろ。

素に戻るが、身バレ避けるため普段やらない書き方してるので読みにくいのはわざと。そこは正直すまん。

id:watasinoid ×「東電をなんとかせげんといかん」 ○「東電どげんかせんといかん

id:gnta東電をなんとかせげんといかん」ではなく「東電をどげんとせんといかん」と言いたかったんだろう

id:good2nd 誤「なんとかせげんといかん!」→正「どげんかせんといかん」/「せげん」てなんとも不思議な響き。品詞分解できないからかな

id:hazardprofile とにかく "なんとかせげんといかん!" が気になってしょうがない

id:MacRocco “なんとかせげんといかん”は多分「どけんがせんといかん」をうろ覚えで使った結果出てきたそれっぽい言葉だと予想

id:kaputte はてな親分怖すぎて泣く / だれも「なんとかせげんといかん」気になってないのもこわい

id:pechiyon東電をなんとかせげんといかん!”どげんかせんといかんorなんとかせんといかん では

これはわざとじゃないね。なんでこんな誤字をしたんだろうね。恥ずかしいね

2022-03-22

原発が、災害電力供給問題にほぼ関係ない理由 又は玉木らの不誠実さ

こんな感じで、今日は電力が足りない見通しで広範囲節電要請が出されている
https://digital.asahi.com/articles/ASQ3P778DQ3PULFA00C.html

で、これに対する反応として「原発を動かせ」「原発があれば問題ない」という話がちらほらあるけれど、これは間違いだという話をちょっとしたい。
殆ど原発の有無は関係がない。というか再エネによる分散型にでもしない限り、災害対応本質はそこじゃないだろう。

そして、国民民主党の玉木代表ら、電力関係関係者はこのことをよく分かってるのに訂正しないのは不誠実じゃないのかと思っている。

簡単に言えばこうだ。(いずれも現在日本に設置されている既存原発場合

一方で、原発があれば災害耐性がよくなる可能性があるものもある。それはこれだ

  • 年に一度、最大で数ヶ月に及ぶ定期点検停止が必要。その間前面停止するため余剰設備が必ず生まれ

なぜそう考えるのか。説明しよう。

原子力発電所ベースロード電源として設計されているため、緊急だからといって簡単に出力調整が出来ない

原発は「ベースロード電源である、という話を聞いたことがある人は多いと思う。
例えばこんなグラフ

https://www.jaero.or.jp/sogo/detail/cat-01-03.html

サイト日本有数の原子力ロビー団体、「日本原子力文化財団」のもの

これは「優れた供給安定性と効率性を有している」と書いてあるが、逆に、長期間連続して同じ出力で稼働し続ける時に最大の効率を発揮するように設計されているため、出力調整ができない、あるいはしないという前提になっていると言う事になる。

から、今回のように他の発電所災害で停止に追い込まれても、突然原発の出力を上げることは出来ないし、するためのものではない。
電気は余ったからと言って垂れ流して捨てる事もできない。だからいつもバランスをとる必要があるわけだけれど、そのバランスを取る部分には既存原発は使えないわけだ。

原子力は、単体では災害への備えにはならないのである

ただ、これは既存原発の話で、出力調整が柔軟にできる様にする次世代原発の開発も進んでいる。
たとえば、フランスマクロン大統領が(脱原発路線対立候補と違いを鮮明にするため)開発すると言っているのはこちらだ。
この背景には、既にベースロード電源という話がどこかに行ってしまたからだ。
例えば、ドイツは、2018年100%再生可能エネルギー供給する日があった。

https://www.cleanenergywire.org/news/renewables-cover-about-100-german-power-use-first-time-ever
ドイツではその後、こういう日が当たり前に発生するようになって、ニュースにもなってない。日本でもそう言う場合がある
https://www.isep.or.jp/archives/library/11271

太陽光・風力などの再生可能エネルギー燃料費ががほぼゼロなので、余るときはほぼタダで垂れ流してもマイナスにはならない。そうすると全電力需給を賄うほどの電気が生まれ、それが短期市場ではタダみたいな価格で流れ込んでくることになる。この状態の時、ベースロード電源はあるだけ無駄で、タダの電力がある時は止めておける発電所必要とされている。
そのために原子力でも柔軟に出力が変更出来るものが望まれているというわけだ。ただこうなってくるとライバルは蓄電システムスマートグリッドになるわけで、勝ち目がある様には見えないけれど。

それから、上に示した日本原子力文化財団のグラフと、その後に示した再生可能エネルギーが入った実際のグラフを見比べていただくと、これだけで原子力ロビー団体の不誠実さがよく現れていて乾いた笑いが出る。
日本原子力文化財団のグラフでは、既存電源の上に薄く再生可能エネルギーが載っているようなイメージ図で、縦軸には単位がない。完全にミスリードを誘っている。一方で再生可能エネルギーの値は実際の値に基づいている。再生可能エネルギーの値はチャンピオンケースが出がちと言う問題があるが、もう少しどうにかならないのか。

人の良い田舎者に聞こえの良いことだけを吹き込んで原発を受け入れさせる昔からのやり方をやり続けているように見える。そんなのはもうやめろ。

計算上発電コストが安い原発が稼働されると、即応性は高いが計算コストが高い火力が停止されるため、供給弾力性はむしろ落ちる

仮に、このままプーチン侵略戦争が泥沼化し、西側経済制裁が超長期化し、原油LNGがどんどん上がり続け、原子力発電所の優位性が上がったとしよう。
その時、今の電源に加えて、原子力が加わる事にはならない。原子力発電所ができたぶんだけ、既存の発電は停止しなければならない。そうしなければ、コスト垂れ流しになってしまう。

そうなると、災害対応の難しい発電システムである既存原発依存度が高まり災害への対応悪化するので、供給弾力性はむしろ落ちることになる。ただ、これは殊更論うほど影響は大きくないと思う。

年に一度、最大で数ヶ月に及ぶ定期点検停止が必要。その間前面停止するため余剰設備が必ず生まれ

一方で、原発をメインにすると改善する可能性があることも考えてみる。

原発に限らず、発電所は、規模をでかくすればでかくするほど効率が良くなると言うのが常識とされていて、どんどん大型化・集積化されてきた。だからつの発電所が止まると影響が大きい。
さらに、原子力に限っては、法律で年に一回必ず止めて、最大で数ヶ月に及ぶ法定点検必要とされている。そのため原子力発電所稼働率は、実はあまり高く無い。
(余談だが、新世代で開発中の原発がやたらと費用を低く見積もられているのは、このメンテナンス不要だと主張しているため。稼働率が高い事を仮定しているからだったりするが、結局お湯を沸かすわけで、本当にそれできるんか?疑問。閑話休題

そのため、定期メンテナンスをしている間、それを肩代わりするための余剰電源が必要になり、原子力場合には他の発電に比べてこの比率を大きくとらなければならない。
それが結果として、災害時の対応の為のシステムとして利用できるとするならば、より弾力性はよくなるかもしれない。

ただ、いわゆる「限界費用ゼロ社会」の典型としての再生可能エネルギーの登場への対応や、北海道電力ブラックアウトの教訓からまれ分散型電源への転換、さらにはBEVの出現などを考えたときデメリットも大きいのだから、この道を今から選ぶ事は無いと思う。原発活用するにしても、次世代原発役割を譲る事になるだろう。

最後に。電力関係者は、原発災害時の対応にはあまり関係ないことをちゃんと言え

この辺りは、電力関係関係者はよく分かっているようだが、どうもあえて原子力発電再開へ利用したいのか、どうも誤解を放置しているように見える。
例えば国民民主党の玉木代表などが典型だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/032c2bad737bf517c4d2d5948557b217410858a3

ここから引用すると

「当面、国民の皆さんには節電をお願いせざるを得ませんが、本来なら国が責任を持って安全基準を満たした原発は動かすべきなのに、批判を恐れ誰も電力の安定供給責任を持とうとしない現状こそ危険です」

元のツイートはこれか

https://twitter.com/tamakiyuichiro/status/1505521008400560132

これ、よく見ると、今回の電力供給の逼迫に原発有効だ、と主張はしてないのである
国民民主党は、脱原発を党の筆頭政策に掲げる立憲民主党には参加できない電力労連の組織候補が参加しているなど、エネルギー政策については既存電源業界側に立っている政党なので、なるほどよく分かっているなとある意味感心している。

でもこれは最適な社会を実現していくためには問題だ。理想的には全ての情報ちゃんと表に出ていて、そこから何が大事かを考えることが必要だ。
きちんとした情報発信をしてみんなで考える問題だ。
理想的政治家仕事とはそう言うもんじゃないのか。利権団体スピーカーだけなら存在価値はないんだぞと思ってほしい。

2022-03-20

ゼレンスキー日本向け演説で何を言うか予測 追加(真面目に)(大喜利ではない)

https://twitter.com/hiranotakasi/status/1505288698887299074

日本向けも(みんなが期待している)歴史メッセージがない可能性はあるかもしれない。”(←スイスではなかったので)

ロシア事業継続日本企業に撤退を促すことはあるかも。日本版ノルド・ストリームである北極海LNGプロジェクトから手を引くべし、という呼びかけはあるか。”

https://twitter.com/hiranotakasi/status/1505290016192442375

日本が、国際秩序原則に従って行っている制裁支援連帯への感謝は”入るだろう

制裁に関して、魚介類は触れないだろう”

https://twitter.com/hiranotakasi/status/1505296007772389378

外国企業に露との/での事業を断念させることになっているので、やはり対日本演説でもそれを言う”だろう (←スイスではNestleが名指しされたので)

anond:20220320100446

2022-03-15

お前らがうまいうまいといって食ってる肉や卵を諦める覚悟

コメと麦味噌野菜があれば日本人は生きていけるんだよ

雑穀蕎麦も増産すればいい 土地はあるしすぐ育つ

50年前には自給率100%だったのだから機械化された今ならもっと簡単

中国ロシアを外した世界で生きる覚悟必要

それはお前らがうまいうまいといって食ってる肉や卵を諦める覚悟

マンション、車、家電はすぐに買え」ウクライナ危機日本経済に及ぼす“甚大な影響” 経済評論家が予測する「半年後にはガソリンが220円」

3/15(火) 6:12配信

221

コメント221件

この記事についてツイート

この記事についてシェア

文春オンライン

小麦の次はトウモロコシ大豆価格も上昇

小麦価格があがれば、その代替物となるのがトウモロコシ大豆。例えば、小麦を使っていたお菓子が値上がれば、『じゃあ小麦はやめてトウモロコシを使おう』となるのは自然ですよね。だから小麦が高くなれば、トウモロコシ大豆も高くなっていくのが常なのです。

 トウモロコシを食べるのは人間だけではありません。牛や鶏などの家畜も『飼料』として食べる。そうなれば肉も卵も値上がりし、牛丼屋の生卵セットも500円では食べられなくなるかもしれません。コンビニのお弁当小麦も肉も全てを含んでいるので、確実に値上がりします。サンドイッチも同様で、すでに8日にはローソンが『たまごサンド』を228円から246円に値上げすると発表しています

 日本の伝統食にも危機が迫っている。

ロシアへの経済制裁への対抗策で一部原料の禁輸の検討をしているいま、最も打撃が大きそうなのが蕎麦なんです。実はロシア世界有数の蕎麦大国で、世界蕎麦の3割以上を生産している。日本そば粉も原料の多くをロシア産に頼っており、それがなくなると一気に消費に追いつかなくなる可能性があります」(対露貿易商関係者

「値上げは家電、車、マンションにも及ぶ」

 こうした値上げラッシュに火をつけるのが、もう1つのロシア武器エネルギー」だ。エネルギー価格の上昇で、ビニルハウス栽培するレタストマトいちごなどへの影響は計り知れない。最終的には家電や車、果てはマンションにまで及ぶと指摘する。

原油が高騰するペースや為替相場を見れば、半年後にガソリン現在の1リットル170円前後から200~220円になるのは、決して大げさな予測ではありません。現在政府議論する、ガソリン税を軽減する『トリガー条項』を発動しても下がるのは25円。輸入品日本に運ぶには燃料代がかかり、原油高は食品の値上げにも直結します。

 またロシア世界屈指の『ガス大国』で、日本の発電の4割は液化天然ガスLNG)です。LNG供給が滞れば、電気代やガス代が上昇しますが、それだけではありません。例えば鉄を作るのにも、莫大なエネルギーがかかるのです」

 鉄を含むものは家庭のなかに数限りなくある。冷蔵庫などの白物家電から、車、そしてマンションなどの住宅まで、鉄がなければ形になりえないものばかりだ。

「例えば昨年には原材料費物流コストの上昇で、住宅設備大手LIXILトイレや浴室、システムキッチンなどの価格を最大4割値上げしました。ウクライナ侵攻で鉄が高騰すれば、こうした値上げラッシュ拍車がかかる恐れがあります。通常、こうした大型商品まで値上げが波及するには1年ぐらいかかりますが、今は『ウクライナ侵攻で原材料が値上げしている』と企業側も説明やすく、もう少し早く波が到達するかもしれません。

 こうしたインフレ直撃から家計を守る最善策として、車やマンションなど大金が要るモノは早く買った方がいい。食品が値上がるからといって、カップ麺1年分を買い溜めるのは大変ですし、大した節約にもならないと思います

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん