はてなキーワード: 貨車とは
火事が起きて途中中止になったけど花火は最期まで上がっていたといういたばし花火大会だが、実は戸田市との共同開催になっていて、荒川を挟んで板橋側だけが中止になったのだ。荒川を挟んで両岸で打ち上げまくるのね。
でも板橋区の方では「いたばし花火大会」としてしかアナウンスされないし、戸田市側の方は「戸田橋花火大会」としてしか案内されないから、東京都民or板橋区民の中には戸田市の方でも打ち上げてるのを知らない人が結構いるし、反対側の埼玉県民、戸田市民の方も然りで、「中止になったのに最後まで打ちあがってたのは何故???」というなぞなぞみたいな事になってしまった。
そして両岸で共同開催という珍しい形になったのは、荒川の改修工事が元になっている。
赤羽の岩淵に岩淵水門という隅田川入口を締め切る水門があるんだが、そこから下流の荒川は大正から昭和初めに掛けて開削した放水路だ。それまでは荒川の全水量が今の墨田川に流入していて水量が増えると東京の下町の方が洪水になってその都度大損害を出していた。
そこで荒川放水路を掘るという大工事に至ったのだ。普段は岩淵水門を開けておいて水は隅田川の方に流れているが、水量が増えたら水門を閉めて全部放水路の方に流れるようにする。
同時に岩淵水門の上流も大改修する必要があった。荒川がうねる様に大蛇行していて、当時の堤防というのは河道から500m~1kmも離れた所にあり水が溢れたら堤防までの土地(堤外地)は水没、という扱いになっていた。
これを止めて直線的に流れるようにして堤防に対する攻撃力を下げる。そしてちゃんとした高い堤防で完全に水を封じ込むようにする。
ついでに合流する河川も改修する。新河岸川は彩湖の付近で合流していたが、荒川の堤防だけ高くしても洪水時は新河岸川の方に逆流するからそこから洪水になって無意味だ。
そこで新河岸川の堤防を荒川準拠に高くする代わりに、新河岸川の合流地点を延長して荒川と平行して流し、赤羽まで持って行く。そして岩淵水門の下流で隅田川に合流させるのだ。確かに荒川の水量の影響を受けなくなるがすごい工事である。
で、その河道はどうするかというと、蛇行している荒川の頂点に接線を引いて、北側接線を荒川、南側接線を新河岸川にした。
すると接線の間にはサインカーブで分断された土地というのが出来る。
そしてそれまでは荒川が埼玉県と東京府の境だった。荒川の位置を変更して北側接線にしたから、東京府側に下に凸型の埼玉県飛び地がいくつか出来たって事になる。
このサインカーブ飛び地問題、今の埼玉県川口市&東京都北区、埼玉県戸田市&東京都板橋区が影響を受けるが、川口市&北区側は早々に解決した。
今の埼京線浮間舟渡駅~北赤羽駅の浮間地区は元は埼玉県横曾根村の浮間だった。だが荒川改修直後に横曽村と川口町の合併(川口市へ)が控えており、その時に東京府に割譲すると取決めがされてその通りになった。
一方、戸田村の船渡地区は東京府との協議が難航していた。浮間の方は横曽村がほぼ丸ごと東京側に行くのに大して、戸田村の集落は埼玉側にあり、その船渡地区だけが東京側に行く。
時折線が入り組んだ複雑な県境があるが、それが出来る理由というのは同じ地主の土地が県境で分かれないようにする為というのが多い。この場合は地主の土地を引き裂く県境引き直しだから難しい訳だ。更にその土地が工場に売られたりして更にややこしくなった。
そうするうちに戦争が始まってしまう。東京府と東京市は無くなって東京都と板橋区が出来て話し合いの主体もリセット。もう解決不能である。
戦後になって流石に復興する前にあれ何とかすべきだという事になり、1950年、難航の末に戸田町と板橋区の間で県境を荒川にする事で合意。今の地図を見ても蛇行の名残は見える。
https://goo.gl/maps/uEMgZazGCHPmMV2Q6
新河岸川の角みたいなのと浮間公園の池が蛇行の跡で、戸田葬儀場があるU字型の土地が戸田町から板橋区に割譲された船渡地区だ。
そこでこりゃ目出度いって事で、戸田橋花火大会を開催することになり、板橋区もそれに協賛という形で加わる形となった。後に協賛じゃなくて戸田市側の戸田橋花火大会、板橋区側のいたばし花火大会同時開催という形に変化。
そしてこのいたばし花火大会の開催&打ち上げ地点というのはこの戸田市からぶん捕った土地の河川敷なのである。これは飛び地問題解決を祝って始めた花火なのでここじゃなきゃいけないわけだ。
荒川の河川敷は今の経緯から見ても判る通り、元は農地だった。戦後すぐまでもそのままで農民は河川敷の農地を所有し堤防を越えて農業をしに来ていた。
だが堤外地で増水時には水没する土地でもあり自治体は土地を購入して運動公園への転用、ゴルフ場や教習所など水没前提の事業者への売却を促してきた。つまりは「平地」として活用されてきた。
だがそのうち荒川旧河道は誰の土地でもないから放置されて荒れ地のままになっていた。それも昭和後期あたりから公園や払下げなどが進んできた。
だが現河道と旧河道の合流部は敢えてそのまま残される事になった。水面が切れ込んでいるので水生生物が流されにくい。そしてその周辺は敢えてそのまま荒れ地のままにしてバードサンクチュアリにする。
という事で、他の部分は運動場などで使うので綺麗に芝刈りされているのに「一か所だけ荒れ地のままにしているところでナイアガラをする」という条件が揃ってしまったのだ。
旧河道付近は荒れ地のままにして、戸田市からぶんどったこの土地でやるのが元々の花火のテーゼだから仕方がないのだが条件が悪いな。
増田の推測だと他の悪条件も重なったと思われる。
まずは2019年の台風19号。これによって荒川は増水し、昭和初期の堤防の高さを超える位置まで水位が上がった。
水が引いた後は河川敷の教習所もゴルフ場も泥まみれである。これらは2~5cm以上にも達し、人力で除去されたのだが、荒れ地の泥はそのままだったはずだ。
そして洪水の泥はナイル川デルタに文明を発生させるほどに肥沃であって、泥がそのままの荒れ地は猛烈に雑草が繁茂したはずだ。
更に2020~2022は東京五輪とコロナの為に開催中止。肥沃な泥で荒れ地の雑草たちは伸び伸びと繁茂しまくり、その中には葛も含まれていた。こいつが来たらもう手に負えない。
そんな悪条件で更に当日は風が強かった。堤防下に管理用道路があり、その脇の数mは普段から草刈りされていて、そこでナイアガラするのだが、そこを遥かに超えた所まで火が飛んでしまった。そしてそこには台風19号で肥料を大増量されて3年以上も繁茂しまくっては枯れと繰り返した雑草、特に葛が居たのである。悪条件が重なりすぎなのだ。
戸田市側の堤防の向こうには戸田のボート場があるが、これは東京五輪用に作られたものだ。
だがこの五輪は2020大会でもなけりゃ戦後の1964年大会でもない、幻となった戦前の1940年大会用に作ったものである。日中戦争激化でキャンセルされた幻の五輪に向けてこれだけ大きなボート場を作ったのだ。でも当時は埼京線は無いし交通はどうするつもりだったのか?都電が戸田橋の南詰まで走ってたがこれは戦後開通だし。
今は西側1/3をギャンブル競艇、東側の残りの水面を大学や実業団の漕艇部が使うという形になっていて、それらの艇庫がズラリと並ぶ。
飛び地問題を早々に解決した川口市の方は荒川での花火大会は無かった(最近出来た)。
だが戸田&板橋の花火大会が羨ましくなった川口市はたたら祭りという祭りを開催。その〆に花火を打ち上げている。
これは川口オートレース場で行われるが、狭いところで打ち上げるので尺玉などは無くて、数も3500発位と、スペックだけ見たらしょぼく見える。
だがオートレース場は観客席と防音壁で囲まれており(数年前までマフラー無しの直管だった)、そこで打ち上げるので音が反響してもの凄い迫力である。また打ち上げ場所が近いので灰や花火の殻がバラバラと沢山降ってきてかなりワイルドなんである。
これは高級スポーツカーよりレーシングカートの方が楽しいとかジャンボジェットよりもセスナやブリテン・ノーマン アイランダーの方が体感的というのに似ている。
先のgooglemapsの航空写真では船渡地区のU字の丸い底の方に工場群が写っているのが見える。
これは新日鉄の工場で、新河岸川は舟運が出来るので戦後すぐに出来たものだが(貨車、トラックに乗らない長物が運搬できる)、実は今は解体されて無くなっている。
都内最大の超巨大物流センターになる予定で、ドローン配達の基地にもなるそうだ。
ただ、ここは実はスーパー堤防予定地である。また、対岸側の川口市の方にはやはりスーパー堤防予定地にタワマンが数棟建っている。
いいの?と思うがスーパー堤防の整備年数は400年、タワマンや工場の耐用年数は60年で、修繕しても120年くらいだから建てちゃっていいそうなのだが、スーパー堤防の壮大さというよりも大言壮語さに驚いてしまう。
花火会場の直ぐ近くを東北新幹線と埼京線が鉄橋で渡っており、埼京線は打ち上げ中は徐行して渡る。新幹線は普通に走っているので乗客へのサービスと思われる。
韓国の雑踏事故とコロナのせいで有料席だけとして無料の人は出ていけとしている大会が増えていて今いたばし&戸田橋もそうだが、これだと市街地の道に人が溢れ、トイレやゴミ箱の設置が無いからその始末を住民がする事になって運営が無責任だ、見えなくしただけだという感じで結構ヘイトを買っている。このやり方はまずいんじゃないのか?
https://anond.hatelabo.jp/20230506002819
「ネットの中心が「老人たちの噂話」になっていてあーヤダヤダ」とかもそうだが、日本語のネット圏ってなんかパターン化されてるんだよ。それはSEOなどのPV攫う方法論と日本特有の隣組的監視で。
英語ってアメリカとイギリスのコンテンツを見る言語だと思ってない?
そうじゃないんだ。英語を使うのは、インドネシア人、ブラジル人、フランス人、ドイツ人、ケニア人、中国人、台湾人、ロシア人、ベトナム人…要するに世界中の人間だ。例外は日本人くらいだ。
特におススメはYoutubeだ。日本語でようつべ見るとどれも同じノリの動画ばかりが並ぶじゃない?
でも英語でアクセスすると全然違うのだ。しゃべりや行動に合わせて「ポコン」とか「ドドーン」とかのウザイSEが入る事もない。
日本語のYoutubeがダルイ原因の一つに10分引き伸ばしがある。動画の長さが10分超えると広告を入れられる数が増えるので収益アップする。そこで10分までダラダラ引き伸ばす手法が一般的なのだ。
だが海外動画では10分に至らなくてもぱっと切ってしまう動画が多いからダラダラ感が余りない。
もう一つの利点が広告で、日本語Youtubeだと結構程度の低い広告が目立ってオワタ感があるなーとか言われてるが、英語だとそうじゃなくなるのだ。
因みに接続元が日本の場合、英語の広告になるという事は少なくて日本語広告が流れるが、大手企業のものが多い。あとゲームアプリの広告。
英語むずいんじゃ?
そこで字幕ですよ。Yutubeの字幕エンジンは日本語の聞き取りはてんでダメだが、英語ならきっちり文字おこししてくれる。
また、ネイティブ(とくにアメリカ人)の英語は聞き取りが難しいが、他言語圏の非ネイティブ英語はめっちゃ聞き取りがしやすい。リンガ・フランカの特徴だ。
やり方はYoutube右上のアカウントアイコン→言語→英語、とするだけ。ロケーション→USAとやってもいいが大して効果はない。
するとその動画を元にリコメンドが並ぶ→好きなのを再生→リコメンドの繰り返し。既存のチャンネル登録を解除する必要もない。
日本語の動画を見ると日本語動画のリコメンドが増えるので、そしたら英語動画を再生してリセットさせればいい。見ずに裏で流してるだけでもOK。
最後に増田の登録してるチャンネルから幾つか紹介するから参考にして。
・ElectroBOOM https://www.youtube.com/@ElectroBOOM
カナダのイチケン。中東系移民の濃いおっさんが電気の実験しながら技術解説して感電したり感電したり感電したりする。
・Sheet Music Boss https://www.youtube.com/@SheetMusicBoss
ピアノ譜面を作成して演奏しているチャンネル。毎日公開。時々RUSH Eとかの大ブームを引き起こす。
・Adam Savage’s Tested https://www.youtube.com/testedcom
「怪しい伝説」で有名なSFXエンジニア、アダム・サベジのチャンネル。最近ちょっと元気がない。
・ ahmad arif 29 https://www.youtube.com/@ahmadarif29
インドネシアのサトウキビ鉄道のチャンネル。放置されて線路がなくなり、廃線を通り越してただの道路や森になっているところに無理に機関車を走らせて重量と鉄車輪の面圧の暴力で鉄路を復活させる。バキバキとヤシの木やバナナの木をなぎ倒して行くところなどが圧巻。勝手に線路の上にアスファルト舗装されたところも面圧蹂躙で舗装を砕いていく。線路上に貨車があって通れないところは人力で貨車をひっくり返して進む。
・Linguoer?mechanic https://www.youtube.com/@linguoermechanic
女性がガラクタ機械をレストアするチャンネル。ロケーションUSAって書いてあるがどう見ても中国奥地。
・Hydraulic Press Channel ttps://www.youtube.com/@HydraulicPressChannel
有名だが。フィンランド人夫婦が油圧プレスであらゆるものを破壊していく。紙やベアリングを破壊した時の爆発が名物。
・Grand Illusions ttps://www.youtube.com/@grandillusions
英国のおっさんが色んなオモチャの実演をする。物理オモチャなど風変りのものばかりなので興味深い。
・Red Dead Restoration ttps://www.youtube.com/@RedDeadRestoration
・Vinheteiro ttps://www.youtube.com/@Lord_Vinheteiro
決して笑わない音楽の先生。使用楽器は数千万のピアノから数百年前のハープシコードから絶叫アヒルまで。
・Brick Experiment Channel ttps://www.youtube.com/@BrickExperimentChannel
レゴで複雑な機構を作り続ける。ただ作るのではなく、作成→新たな課題→克服→新たな課題、とプロダクトマネージメントの形で見せる。
・The Slow Mo Guys ttps://www.youtube.com/@theslowmoguys
超速度カメラで決定的瞬間を撮影。弾丸が強化ガラスを割ってヒビが進行して爆発に至るまでなどこのチャンネルじゃなきゃ見れない。
・木根 Mugen Woong ttps://www.youtube.com/@mugenwoong
マレーシアの彫刻盆栽師。ジオラマと日本の盆栽を合わせたような緻密な作品を作る過程。
・Primitive Technology ttps://www.youtube.com/@primitivetechnology9550
原始人となって自然にあるものから家や道具、製鉄までを作る工程を見せる。登録1000万人の大人気原始人。なろう系IRL。
・TopSpeedGermany ttps://www.youtube.com/topspeedgermany
様々な車でひたすら最高速チャレンジ@アウトバーン。停止時に時速250kmで抜かれたフェラーリをテスラモデル3で追いかけ40秒で追いつく動画は驚愕する。
・my mechanics ttps://www.youtube.com/@mymechanics
人気ジャンルの道具レストアチャンネルだが、クオリティが異常に高い。完全な新品に仕上げる。
・Practical Engineering ttps://www.youtube.com/@PracticalEngineeringChannel
主に土木に関して、事故の原因や土木物構造、仕組み。技術を解説するチャンネル。ゆっくり動画なんかよりいいぞ。
・HAHNS ATELIER ttps://www.youtube.com/@HahnsAtelier
韓国の革工房。映像の撮り方がよく、音声もASMRで非常に気持ちのいい動画になっている。パンチで革を叩き切る音が特にいい。
もう一つの利点は、こういう動画群を見ているとネトフリのファン動画も出てくるようになってきて、それで面白い番組が知れるって事もある。
「love robots and death」の「jibaro」なんかはマジですごいのだが、Youtubeでのおすすめで出て来ないと知れなかったような番組だ。
リアルタイムでうちの2才児が電車大好きっ子なんだ。車には目もくれずひたすら電車。ASD的な何かかなって思ってたんだけど、幼児なりのなんかちょっと違う愛し方をしてる気がする。まず多分大きさと迫力。それから踏切がなるとやってきて、駅ですれ違いして、小さく去っていき、またいずれ来る、みたいな段取りがあるところ。新幹線とか特急は好きじゃないって本人が言ってて、在来線のスローで理解できるスピード感がいいらしい。あと仕事してるところ。これはトーマスが「役に立つ機関車」を標榜してることに由来してると思う。客車や貨車や保線車なんかがそれぞれ違う仕事を受け持って、一つの世界(線路内)を行き来しているところ。あとたぶんビジュアルのフォーマットが車より近しくて分かりやすいんだと思う。長方形の箱に線が引いてあって下はタイヤ、みたいな。さらに電車は種類多く乗れる。在来線、モノレール、ロープウェイ、新幹線、地下鉄。図鑑でみたアレを制覇してる感じになれる。車はなかなかそうはいかないから。こんな感じかなあ、幼児が好きそうな理由。小学生くらいになるとまた理由が変わるのかな。
山本一郎氏が重要土地取引規制法の擁護をしているが突っ込みどころしかない文章で驚きだ。これ本当に隊長が書いたの?
釣りかと訝るぐらいだ。特に後編はヤバいよこれ。プリントアウトして病院に行った方がいいレベル。
前編 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84444?imp=0
後編 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84445?imp=0
例えば前編の4頁では故人が不動産を取得したという例が書かれていて理由を「売買を仲介した地元の宅建・不動産業者が本人確認を充分に行わなかったので売買時の登記変更がそのまま通ってしまった」と推察している。
だがこれは一発でおかしいと気が付く話だ。不動産は登記しないと所有権が移転しない。そして移転登記をするのは安い物件なら本人の事もあるが、通常は司法書士だ。
ところで登記をする時に必要な本人確認書類ってなんだったろうか?実印と印鑑登録証明書である。契約書に双方の実印と印鑑があり登録証明書が添えられていないと法務局は受理しない。
印鑑登録と印鑑登録証明書を発行するのは市区町村の役場で、身分証明書を求められる上に役場で管理している住民台帳と照合される。とっくに逝去した故人名義で移転登記するというのは難しい。
一方、これが「故人名義のままになっている」ならよくある事例だ。相続登記せずにほったらかしの物件なんていくらでもある。この場合でも法的には所有権は相続人に移っているので故人名義のまま売却して登記するのは無理だ。一度相続登記してからになる。
つまり故人が取得した事が明らかなら公文書偽造行使も明らかだ。告発した方がいい。
そもそもこれは隊長が見つけた事例なの?誰かからの二次情報なの?後者でネット情報だったらライターとしてかなりマズイ記事を出したことになるのだが。
登記はとっくにデジタル化されていてどこの登記所からでも不動産、法人登記簿見れるようになってるでしょ?それ以前は管轄法務局調べて現地まで行く必要があった。これの導入時、資金負担として手数料が爆上げされたがそのままになっている。
もう一つデジタル化されているのが市町村。ここは固定資産税徴税の為に法務局と繋がっていて登記いじれば新たな所有者に請求が行く。当然税務署とも繋がっていて申告しない売主には税務調査が行く。売主は所得税分離課税の義務があるからであり、買主は不動産取得税を市区町村に徴税される。
先ほどの故人所有不動産の例でも法定相続人名義で固定資産税督促は行われる。相続人が仲違いして揉めてる場合には相続人毎名義での請求って形にもしてくれる。そういう柔軟な運用できるデータベースになってるわけよ。デジタル化されてるじゃん。
市町村税事務所の督促のお支払いにはコンビニ払いやペイジー、ネットクレジット決済もご利用頂けます。うん、デジタル化されてるね。
この法案が求めてるのって、総理大臣の権限で市区町村の土地利用台帳データを見せろと請求出来るって事でしょ?デジタル化云々では全くない。
ちょっと脱線するが土地の使用法を変更するとそれも見つかって連絡来るし税率上げられるよ。正月にセスナ機とかがブンブン飛んでるんだけど気が付いてる?あれって正月に航空写真撮って土地利用法が変わってないか調べてるのね。
よく自治体の公有地で畑やって更地に戻せって言われるって事があるんだけど、それもこれのせい。因みに公有地で勝手に畑作やる人出るのは藪の問題が原因なのね。空き地放置して藪化すると蚊が出る。だから近所の人間は草刈りしてくれと請願するんだけどずれ込んで秋とかにやられても意味無い。仕方ないから近所の人間が勝手に草刈りやる。重労働だ。
こういう場合に一番いいのが畑やる事で、ホムセンとか農協で土買い込んで近所の人間共同で耕してやると雑草は生えない。おイモも穫れる。ジャガバタおいしい。でもやがて役所が土地利用調査で耕作してるのを見つける。他人の土地で畑やる場合は地上権の設定が必要で固定資産税も発生するのね。で役所に「止めろ戻せ」と言われる→「草刈りしないからだろ」と揉めるのね。
「線路内を耕作しないで下さい。名古屋鉄道」の面白画像も多分これ。遊休側線なんかを土被って藪になるまで放置してるので「だったら線路脇を畑にしてやらあ」こういう背景かなと思う。
隊長は法案読んだのだろうか?この法には「外国人、外国法人の取得を禁じる」なんて条項どこにも無いのだが?外国人を示す箇所すらない。
それなのになんで隊長が中国人の事ばかり書いてるかっていうと、この法案が対馬が危ない!水資源が危ない!っていう一連の産経のキャンペーンが発端だからでしょう。このキャンペーンに乗ったのは他にWILLとかの媒体だけしかない。そんなのを法案化したのだから隊長的に言えば香ばしい。
で、外国人の土地取得を制限したいんでしょ?そしたらその旨法に書かないと駄目だし法益が得られ無いのが普通だ。
法案に外国人の事は書いてないのに運用は外国人の土地取得制限、そんな法律運用出来るのだろうか?そんな運用を近代国家がして良いものなのか?
法案の文言は無茶な立法を命じられた官僚が妥当性がある内容に無理に落とし込んだ、そんな印象を受ける。この法案が「何がしたいのか、これで何が出来るのか判らない」と言われる所以だ。
再度、隊長は法案を読んだのだろうか?この法には土地取得をさせないという効果が無い。
うん、収用や売買契約の差止め、取消の効果はない。収用委員の事は書かれているが、損失補償に収用委員の採決利用できるよというだけ。だからわざと土地を購入する→アヤシイ行為を行う、或いは工作物を建造する、政府が止めろというような商売を考えて理由書を提出する→止めろ命令が出る→機会損失弁済を国家に請求する、というハックも可能だ。
この法で何がしたいの?立法意図と保護法益と制限したい行為は何なの?と言われる所以だ。
立法は専ら国会議員がすると公民の教科書的に思ってる人が多いが、これは誤りだ。これは議員立法という。立法される法律の割合としては実は少ない。また衆議院での議員立法を衆法、参議院でのそれは参法という。
一方、内閣が提出する法案を閣法という。内閣といっても内閣の面々が法案を作るのではない。実際の行政を行っている省庁が立法、改正が必要だと考えて提出され審議される法案だ。業法などが多く、マスメディア経由では余り馴染みのない法律が多い。法案提出の権限は省庁ではなく内閣にしか無く、内閣は行政権力の権原であるので閣法というのである。
日本での立法はこの閣法が断然に多い。提出数も成立数もだ。一方議員立法は何より成立の率がかなり低い。閣法が100%近く成立であるのに議員立法は5割に満たない。これは議員立法の信用が低い事による。それは何故か?
法律はそれだけでは何の意味も持たない。具体性が薄いからだ。法律が具体的に効力を得る為に立法後に政令と省令が制定される。AAA法に対してAAA法施行令、AAA法施行規則というのを後から役人が作る。これを委任という。
でもそれだと国会で成立した法律とまるで違う内容の政令を作ってしまう事が出来そうだ。政令に委任する幅が大きすぎるとそうなる。
そういうのを白紙委任という。やってはいけない事である。その為に政令に委任する幅を柔軟性がある限りでなるべく小さくして、更に付帯決議を付ける。ここに問題があって話し合ったから政令ではそこを踏まえるようにという命令だ。
閣法は実際に執り行っている行政が法案を作るのでこの委任する内容、つまり政令の内容も最初から考えられている。だが議員立法はそうではないので信用が低く、リジェクトされやすい。(新しい内容を導入することが多いので拒絶されやすいというのももちろんある)。
もう一つは内閣法制局の存在である。安保法制で騒がれたのに以後忘れてしまった人も居るだろうが、内閣法制局の役割は憲法判断だけではない。
内閣法案を閣議決定する事で国会に法案が提出されるが、その前に内閣法制局に法案が提出され審査を通る必要がある。ここで審査されるのは憲法だけでなく他の現行法との齟齬が無いか?立法意図、法益がきちんと書かれているか?等が視られる。
この審査は相当に厳しく、法案作成は官僚としてはかなり神経がすり減る仕事だそうである。
また、内閣法制局は内閣から独立した機関であり、故に同時に法案作成省庁からも独立していた。(過去形)だから閣法は法制局の審査を通っているのでこの時点でヘボじゃないとお墨付きがあるのであった(過去形)。外国人の権利、行為を制限する意図の法律だが法案には書かれていないなんて事は無いという事である。(あった。過去形)。
だが内閣法制局は今では内閣からの独立性を失い傀儡となり、内閣が推す法案なら何でも審査が通るようになっている。閣法だからヘボじゃないとは言えない状態になった。
更に内閣人事局である。これの設立と運用により官僚は公共心と良心に基づく仕事というのは出来なくなった。無茶クソ法案を出せと言われたらその通りにしなきゃならない。意見すれば左遷決定である。ここが2014年に設立されて以後、行政の腐敗、独走を抑えるという本来の目的が履行された事などありはしない。腐敗の大本であり官僚がポピュリスト政治家に田舎のキャバクラみたいな茶坊主接待する為の装置でしかない。
こうして閣法はDQN議員立法より品質が優るとの保障は無くなってしまった。
隊長は外国人の事が書かれていない法案の擁護に、外国人の行為の規制の意義を唱えているのだがそこにおかしさを感じないのだろうか?立法意図に書かれていない事は政令委任されてはならない。規制内容が書かれず政令に丸投げ委任する法律は先進国のものではない。それは2014年以前のDQN議員立法固有の特徴であったはずだ。なぜ書かれていない意図を説明して平気なのだろうか?
日本が批准したTPPには一歩進んだIDS条項がある。投資家VS国家の補償スキームではなく障害となる法の改正義務がある。この点で外国人の経済行為を規制する政令が出来た場合、撤廃義務が発生する。
但し中国はTPPに参入していない。だから隊長は中国の動きが云々というのではなく、豪州、カナダ、ニュージーランド、シンガポールの不動産投資の動向を書くべきだった。これら国家の企業、個人の経済活動を阻害した場合、法を撤廃する義務が発生するからだ。
有名どころでは放送法だが、他にも内航船は外国人株主、外国資本が参入できない等の法規制がある。これらはTPPで撤廃させられる可能性もあるが、人権、環境、安全保障であれは大丈夫であろう。
ならば若し本当に外国人、外国資本の土地取得により安全保障問題が発生するならその旨で立法すべきである。但し「特定アジアの害人だから」とか「産経のキャンペーンで見た」とかのクソ馬鹿理由では駄目だ。
その為には立法事実が居る。なぜ立法事実を積まないのか?立法事実が積まれなきゃ法案意図はふんわりとしたイメージでしかない。政令だって実効性があるものが出来るわけがない。
なのに隊長は後編3頁で「河川堤防を外国人が」「送電線が!」「官邸に近い赤坂には中国人韓国人街がある!」「赤坂見附には中国銀行支店が!」と脳が蕩けたような事を羅列するのである。これよく書いたな。
こういうのをゆるふわクソ馬鹿イメージって言うんですよ。国会がYoutubeの動画見て目覚めて立法みたいな事してて良い訳ないでしょ。その動画の投稿者どうせ明日にはBANされてるから。法案擁護でYoutubeで目覚めた老人みたいな事書くなよ。サイレント脳梗塞起こしてないかこれ。おらオヤジ狩りしてる気分になってきたぞ。
あとこれWikipediaのこのページ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E5%9C%9F%E5%9C%B0%E6%B3%95 見て書いてない?なんかこの薄い記事に肉付けしてるみたいなんだよね後半の文章は。
一連の流れは産経が展開していた対馬が危ないキャンペーンに遡る。韓国資本が対馬の不動産取得してるって話だ。あそこは韓国人旅行者が多い。だがハワイも日本人旅行者が多いから日系のお店は多いのだから危ないと言われても微妙な顔しか出来ない。
次は水が危ないキャンペーンで、水源地が中国資本に買われているというもの。これは水資源メジャーの事が問題化されていた頃でもあり少しバズった。
でもこれも微妙な顔しか出来ない。何故なら水源地から工業地や港湾に運搬するコストがかかるからだ。鉄道が運搬してくれるのは契約した会社の石油貨車だけで日本の急河川では船は登れない。河川には水利権が設定されている。
低地や扇状地で汲み上げしようとすると地下水の規制にぶち当たる。これは日本が工業化と公害を経験したからだ。こんな主張するなら利水権を持っている工場や田んぼを買っているところが無いか探し方がよさそうだ。
そして産経は後に水道業民営化法に反対しなかった。あのさ、水道業は地下の水管だけ所有してるんじゃないんだけど?ダムや水路、水源地を丸々所有しているのだけど?
東京なら狭山湖っていうのがあって低地の真ん中に山の斜面とダム湖だけがあるっていう不思議な地形だが、ここは水道の為にこの山とダム湖が東京都所有となっている。こういうところの管理権を外資が取得するのには憂慮しないのか?因みにこのキャンペーンでは産経主催の見学ツアー等も行われている。ところがNHKの他に朝日も取材して「原野商法では」との一応の結論を出しているのに追撃しないのだ。登記簿取って相手に取材、売主にもインタビューするってマスメディアにとって難しい話か?売主なんて多分沢山居るよ。山林なんだから。答えてくれる人は多く居るに決まってる。
・・・バギオ市内に入るが早いか、比島人の凄まじい怒りの罵声が待ち受けていた。
「ドロボー」
「ゲット、アウェイ」
ありとあらゆる罵声と投石の嵐を、出来る限り姿勢を低くしてくぐり抜け収容所へ向かった。
(中略)
途中、比島人は沿道の至る所で我々の通るのを待ち受け、家から飛び出して来て、バギオ市街にも増して激しく、
「バカヤロー!」
「ドロボー!」
と声を揃えて大声で怒鳴る。
女子供までが、さも憎々しげに
と首を切られる真似をするかと思うと、侮蔑を表す彼等特有のしぐさで親指を立て、
「ゲット、アウェイ!(出て失せろ!)」
と繰り返し、大小の石がトラック目掛けて飛んできた。
(中略)
(貨車に乗り換え)途中停車する毎に比島人の憎悪のこもった眼差し、怒声、投石の嵐が続いた。
(中略)
後日収容所で聞いた話では、投石で頭を割られた兵隊、酷い者はピストルで撃たれて死人まで出た貨車もあったという。
しばらくして小さな町に入ると、鉄道の沿線には黒山のように住民が並んでいる。
列車が近付くと一斉に石を投げてきた。
(中略)
小石がパラパラと頭上に飛んでくる。
女達までが私達に向かって舌を出し、首を叩きながら喚いている。
ドロボウとか、パタイ(死ね)という言葉が、コーラスのように響いてくる。
(中略)
何のためか列車が野原の真ん中に停車したので、ホッとしてシートを取ると、住民達はここにもいっぱい居て相変わらず石を投げつける。
一人の老婆が近寄ってきて、
と言いながら、ビンロウの実を噛んで、真っ赤な口から血のような唾を吐き出し、憎しみを込めて叫ぶ。
肉親の誰かが殺されたのか、或いは家を焼かれたのか、家財でも奪われたのであろう。
「お前達はマニラで殺されるんだ!」
そう繰り返している。
私達もあのサンフェルナンド上陸以来、比島の住民達にしてきた事を考えると、その罪の大きさを思わずにはいられない。
途中、いくつかの集落を横切った。
彼等は、床の高い粗末な家の窓から顔を出し、黙ったまま、私達に軽蔑の目を向けていた。
彼等は、時々空に向けて小銃を放った。
それには度胆を抜かれた。
この罵声だけ覚えている。
(日本人射ち殺せ!)
こんな心だろう。
平和を取り戻した猥雑な街。
人が溢れている。
マニラの港に着くと、何百人ものフィリピン人男女が待ち受けていた。
ハングハング(首を締めろ)
石だけではない、ビンやコップを割った凶器も飛んできた。
最後の強烈な禊だ。
街を通過する時は、日本兵は頭を抱え、路上から飛んでくる石や、薪を投げつける老婆や子供から身を守らねばならなかった。
「バカヤロー!」
とか、「死ね!」とか叫んでいる。
ところが、Millare軍曹が立ち上がって、
「He is a good man! He is good!」
と怒鳴っている。
これには有り難かった。
(中略)
途中、フィリピン人が待ち構えていて、
「ドロボー!」
とか、「バカヤロー」
とか怒鳴っている。
どうしてこんなに怒鳴られるのか。
マヤントクでの住民との交歓の後だけに、狐につままれた思いであった。
バギオの街では・・・(中略)現地民が我々を見て、
と罵声を上げる。
(中略)
しばらくして貨車は動き出す。
「バカヤロー!」
「ドロボー!」
と叫ぶ声が聞こえる。
所々に陸橋があったり丘の高いところがあると、この下を通る時が大変である。
現地人が橋の上や丘の上に石を持って待っている。口々に、
「ドロボー!」
「バカヤロー!」
「パタイ!」
と叫びながら石を投げつける。
(中略)仲間の中には石が当たって血を流してるものもある。
住民がパラパラと家から路上に駆け出して、手を振って何か大声で叫んでいる。
私達はテッキリ戦争が終わったので、喜んで我々を歓迎するために、家から飛び出したのだと思った。
我々は彼等の姿を見ると、ニコニコして手を振った。
ところがこれが大間違いで、彼等は形相恐ろしく、口々に、
と言っているのである。
なかには石を投げつけようとする人もいる。
「バカヤロー!」
「ドロボー!」
「ヒトゴロシ!」
と罵声を浴びせられ、石を投げられた。
私達は頭を抱え荷台にしゃがみ込んだ。
石が頭に当たり血を流す人もいた。
現地の人を略奪し殺し、平和な国土を戦場にしてしまった私達日本人は、どんなにされても文句の言える立場になかった。
前方の沿道の両側にビッシリと住民が群がっている。
彼等はトラックが近付くと、老人から子供に至るまで、一斉に喚声を上げた。
拳大の石がいくつも飛んできた。
中には、手を首に持ってきて、水平に動かし、お前達は絞首刑だ、とジェスチャーで示す者もいる。
この調子では、フィリピン全土が、日本軍に対する恨みの炎で燃え上がっていよう。
無蓋列車はなおも南へ南へと進んだ。
そして、何度か、現地民の罵りと投石を受けた。
「バキャヤロ!」
「ドロボー!」
現地民が我々に叫ぶ侮辱の日本語は、とりもなおさす日本の占領時代に我々が彼等に使っていた言葉の仕返しであった。
「パタイ!」
「ヤマシタ、パタイ!」
「日本人を殺せ!」と投石する現地民の怒りを、我々は無蓋列車の中で、首をすくめて我慢した。
(石をもて追われる如く)敗残の身を、私は車中で目をつむっていた。
(証言者その2)・・・ところが思いもかけない次の言葉で、冷酷な現実の実態を思い知らされた。
ジェスチャーを交えて投げ飛ばす彼等の言葉は、相手を侮辱する時に使う日本語の、
「バカヤロー!」
「ドロボー!」
なのであった。
しかも、罵倒するだけでは飽き足らず、彼等の中には青竹を振りかざして殴りかかってくるものもいたし、私を目掛けて、小石を投げるものもいた。
(中略)
それなのに、まるで泥棒猫でも打鄭するように、青竹の一部がささくれだって裂ける位の勢いで、殴りまくる人もいた。
筋肉の脱落した痩せた体を目掛けて、ビシリ!ビシリ!と打たれる度に、不思議に肉体的な痛みは感じなかったけれど、まるで心臓に五寸釘でも打たれるような激烈なショックを受けた。
そして、その時、身に滲み通るような敗戦の惨めさをつくづく感じたのであった。
人家のある所を車が通っていくと、我々は罵声を浴びせられ、小高い家の庭先で洗濯をしていたオカミサンは、矢庭にタライの中の石鹸水を浴びせかけたのであった。
(中略)
遠い金網の外側にはフィリピン人がたかって、拳を振り上げたり、唾を吐きかけたり、日本人へ憎しみを表しているようであった。
沿道のフィリピン人達は、私達の乗ったトラックを目掛けて、石を投げつけ、日本語で、
「バカヤロー!」とか、
「インバイ!」
この付近のフィリピン人の家を我が物顔で横取りして、作物を荒し廻った私達だから、どんなにされようとも仕様のない事だと思う。
(中略)
駅につけば付近の住民がギターを持って、貨車の周囲に集まってきて、何かタガログ語で歌い、罵り、嘲笑う。
バギオに近付くにしたがって、現地民達が増えてきた。
「ギロチンOK」
「ドロボー!」
と口々に喚きながら石を投げつけてくる。
手を頸に当てて引き斬るような手真似をしては、唾を吐きかけ、バナナの皮などを投げつける。
(中略)
事実、日本軍は彼等の財産である家々を強制的に使用し、床や壁を剥がして家捜しをしたり、燃料の代わりにして荒らした。
ときにはゲリラやスパイと見なして、善良な市民さえ射殺した(注、斬首だろうに)。
寒風のごとき日本兵と、太陽のごときアメリカ兵では比較にならない。
途中で、シビリアン達が口々に
「ドロボー!」
「バカヤロー!」
と盛んに私達のトラック目掛けて投石したが、フルスピードで走り抜けてくれた。
(中略)
(列車に乗り換えた後)停車駅では無蓋列車に座らされ投石を防ぐ。
相変わらず
「バカヤロー!」
「ドロボー!」
の罵声と共に投石するシビリアン達。
情けない。
日本兵など、人間でもっとも下等な存在だからね(日本兵≠日本人)。
強姦ばっかしやがって!
パタイだよ!
フィリピン人達の怒りは、俺の怒りでもある。
強姦魔!
恥知らず!
ケンペースケベ!
ちんこ斬っちまえ!
赤ちゃんとの遊びって賽の河原で鬼に石をつまされるみたいなものが多い。
「チュミキ、チュミキ(ここにある積み木全部積め)」と言うからそのようにすると「バァーンw」となぎ倒すし、「ぱーしー。クチュテクチュテ〜(トーマスと貨車を連結しろ)」と言うから繋げてやると「ん!wぱーしだww(お、トーマス繋がったなw)ガチャン。アーーー!?!クチュテ〜クチュテ〜!!(ちょっと触っただけなのにもう外れた。またくっつけろ!怒)」と何度も連結させられる。
まあ要は赤ちゃんが気持ちよく破壊するためのお膳立てをしてやるということだ。
今日も今日とて砂場でのこと。家から持ってきた砂場セットにはバケツとザルと型抜きしか入っていなかった。スコップはどうした。仕方ないのでとりあえず型抜きで何か作ってあげることにした。「ほら赤ちゃん、ここにお魚作ったよ。見てごらん。」「アシャカナ。」秒で泥の魚が赤ちゃんの掌に押しつぶされていく。にゅうーんって感じで。全然それはいい。想定の範囲だから。むしろどんどん魚を作って押し潰させてやろうという気持ちになった。
近くにちょうどよい泥山があったのでそこから泥を調達しぎゅぎゅっと型に押し込んだ。赤ちゃんの破壊するスピードにお魚さんを生産するスピードが負けてはいけないので、急いで型に泥を充填しパァン!と地面に叩きつけるのを繰り返した。そうして出来上がるやいなや赤ちゃんの掌にゅーんと押し潰されていくお魚さんたち。ここで型を"バイキンマン"にチェンジ、さらに猛烈な勢いで型抜きしまくる。「アッ?!バイキンマーンwwwブヂュ(潰)」変わり種に赤ちゃんも嬉しそうだ。私は一心不乱に型抜きしまくり、周りには30個ほどのバイキンマンの顔ができあがっていた。しかしその頃赤ちゃんはもう型潰しに飽きていて、夫が一度家に帰って持ってきてくれたスコップで穴を放っていた。だが型抜きに魂を奪われてしまっていた私は気づけば次の型に手を出してしまっていた。砂場にアンパンマンの新しい顔が整然と並んでいく。泥が苦手なアンパンマンの顔が泥で作られるなんて皮肉ではないか。
後ろにいた他所の子供が「アンパンマン、なんでいっぱいあるのー?」と自分のお父さんに聞く声が聞こえた。お父さんはその声を無視していた。
結局、アンパンマン型抜きチャレンジは長女が「ママおしっこに行きたい」と言ったところでストップした。私は長女をトイレに連れていくので赤ちゃんと次女を見ていてと夫に頼み砂場から離れた。
おしっこから砂場へ帰ってくると別の家族がなだらかな美しい山を作っていて、何十個とあったアンパンマンの顔はどこにも残って無かった。だけど私は「それでいいんだ」と思った。
無蓋貨車にすればいい。
何らかの国立研究所の研究と調査の結果によって、路線において人権を輸送できる帯域を与える関数が決定できると思う。その理論帯域を鉄道会社やら労組やらを医療機関やらを入れた何らかの会のコントロールで算出し、国はそれを超えた分に100%以上の課税をするというのはどうだろう。
130円の料金で畳半畳に人1人を乗せて5km運んでよいとする。ここで半畳に人3人を乗せると、少なくとも2人分、まあ3人分の人権を運送する役務を提供するといって対価を受け取りながら、実際には提供しなかったといえる。
したがって少なくとも2人分の260円は払い戻させても税や罰金として取り上げても何の問題もないはずである。人権を輸送されなかった2人に返還されるのが筋だが、そこはそれである。
毎年毎年鉄道会社が無償輸送分を吸収されるようであれば、圧縮しよう、すなわち基準を緩めさせようとか余分の貨車でも繋いで見かけ上の輸送力を増やそうといった方向性に向かうのではないか。それはよいことではなかろうか。ただしこの大変魅力的な財源は凄まじい腐敗を呼び込むだろう。しかるにやはり人権を輸送されなかったものは対価を返還されるのが筋であるといえよう。