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2024-11-14

[] ウィザード&ウォーリアーウィズマネー 三河ごーすと

三河ごーすとのデビュー

今はなんかラブコメとかなろうとかウケ狙いの作品作ってるタイトルばっかりだけど、さすがに2012年投稿作となるとあるていど独自設定の創作興行バトル物をお出ししてきた。

 

第18回電撃小説大賞銀賞

読んでみて、うーん銀賞。といった感想

いや、100ページでギブアップしたんですが。100ページで主人公タッグが二日過ごしたかな。

出会って、主人公を無理やり従わせて、学校いって、ヒロイン過去戦を見て、もっかい学校いって、主人公の初期ステ確認して、あとは世界名前ゲームや金回りのを設定ペラペラペラとつまびからにしていって…

100ページ。

ここまで盛り上がる部分無し。

あ、ヒロインも金回りで束縛されやらなきゃいけない理由あるんすね。うん、そういう話まだ続くの?あーじゃあもういっか。

みたいな。

文章はね、読める。とても読める。クセもなくて読みやすい。グッド。

ただ導入も動機世界も雑で、若い力を感じる。

 

年収200万以下地住民、1億以下地中流住民、1億以上で天空住民

とてもお金を出せば苗字四季を使える名門御四家入りだ!

地下住民白髪赤目のアルビノ人種になるぐらい地下世界進化してるし名前カタカナでわかりやすいぞ!

主人公中流行きの裏パスを買ったやつから奪い地上に出てすぐそば屋敷に忍び込み即ヒロインに捕まったぞ!

 

ラノベなんてそんなもんでいーんだよ。主人公高等教育も受けてない地下住民でもそういうキャラだっけ?とそこらの不良レベルに落ち着いても、中流以上の世界先端技術システムを紹介されても頻繁に「地下で長に聞いたことがある」とかで物分りよくされてもいいんだよ。

そんなんでも、読めるんだよ。

キャラ面白さがあればよ。

無表情無関心キャラいいよね!ボクも大好きだ!

からこそ二人ともたいして重要視してない学校いかせるなんてことに尺を使わないで、もっと能動的に動いてほしかったよね。学校ヒロインが有名であるってところや過去片鱗を見せる程度で別に無くてもよかったなぁと。

せっかくの西遊記システムなんだからもっとヒロイン首輪をグイグイひっぱらして脅して競技競技道具の店を回らせるとかで設定説明と交流を同時進行すればいいのに、第三の大人メインキャラクターがかなりでしゃばっちゃって、二人のキャラがうっすーーくなっちゃってる。ぼかんメールで脅すところはまあよかったよ。

その物語を円滑に回す操り大人となんか知らんが他人から奪って年収億り人になって天上に行きたいなるほど低知能な主人公がなんか喋ったり考えたりしてるうちにページが進んでいっちゃった結果、これ作者はキャラゲームより経済格差搾取構造かに興味があって気持ちよくなってんな?と邪推を募らせていく。

 

そんなんを100ページかけて対人タッグ戦の「ウィザード&ウォーリアーウィズマネー」WWWMはヒロイン過去の一戦をビデオ観戦するだけなんだけど。

んーまぁ、面白くなりそうな気配がある設定ではある。インタビューにもあるけど、やっぱりMTGとかを連想するよね。

ウォーリアーで戦い守るべき本人は呪文サポートする形。

才能や属性は生まれつきでありつつスキル(カード)は生まれつき固有と金を出して買う汎用スキル(カード)があるってTCG部分を入れ込んでるよね。でも現実プロ競技シーンでは全てのカードプールが前提で、金次第ってのは下々の一般享楽プレイヤー視点だし。

属性コストが増減するし反対属性もあるし、でも2属性持ちはレアだしとやや複雑な設定で、5枚のスキルで戦う公平な知略的部分と、鍛錬による基礎バフと生まれ属性制限属人的部分があって面白そうではあるけど、どこに入れ込んで見ればいいのか短い描写ではわからなかった。

5枚スキルプロなら公開しない秘匿に割くのが常道、とワールドトリガーシールドやバッグワームスロットさかれがちでショボーン…みたいな気持ち

 

さらに興を削ぐのがスキル発動。額につけたハチマキの台座の溝にスキルカードを走らせる。

カードスラッシュ

テイマーズ、いいよね。剣、いいよね。

うーんしかし、額のハチマキカードを走らせる。どうイメージしても、カッコよくない。

描写を読んでも

「頭に巻きついた機械であるハチマキのように巻かれているのだが、額の部分に台座の出っ張りがあり、細い線が引かれている」

よくてナルトの額当てをイメージしてみても「出っ張りがあり」となんだかレジカード読み取り機のような外付け機器的やぼったさがある。

動作も、アイドルがするような横ピースを目の位置で走らせるやつを額でしたり、野球帽の鍔を回すように親指と人差し指でさっとする姿をイメージしてみたのだが…でもやっぱり額はないよ。

イラスト担当も苦労したのかあまり魅力的なデザインにはなっていない。耳に月と太陽ピアスをつけている設定もあって、結構頭部がごちゃごちゃしている。

 

そんなヒロイン、狂える二律背反死神(ルナティック・ザ・デス)の!太陽と月の相反属性を唯一持つヒロインの!代名詞スキル太陽と月の女神の気まぐれ」の効果とは!

互いのウォリアー身体能力バフ段階をランダムに変化させる!

そしてヒロインはなんと毎回これを有利に決めてくるのだ!

……

パルプンテで毎回良い効果ますよ。みたいな感じなんでしょうか。

いやーこれ、魅力的か?チート能力解釈しても、魅力的なチートか?

互いの身体能力ランダムに変化させるユニークスキルヒロインです!

面白いか

面白いのならそれを100ページ、全体の1/3までに描写してほしかった。

 

 

 

 

文体で2連敗したあとに読んだ作品で、読めるだけでありがてぇと読んだが流石に一章まるごとでこれはつまんない時間が長かった。

マン強い人やシステムにワクワクする人、徐々に盛り上がるのが好きな人なら余裕で読めると思う。

私には没入するための、ページをめくるための燃料が足りなかった。

無表情やツンツンしたヒロイン自分も好きなんすけどねえええ。

どう考えてもキャラクターの比重が軽かった。

でもこれから友達の妹が俺にだけウザい」とか「義妹生活」とか売れる作品書いていくんですよね。わからんもんです。

 

 

 

お金がなくてもカードゲームで勝てる!? 第18回電撃小説大賞銀賞受賞『ウィザードウォーリアーウィズマネー三河ごーすと先生インタビュー

https://dengekionline.com/elem/000/000/454/454781/

2024-11-09

金というか資産に働いてもらうにも、それを持ってなきゃ何も始まらない。

無い金は増やせないし、無い土地も貸せないし、無い株からは何も得られない。

まれついてのボンボンではないから、それを手にするには働いて金貯めるか、でなきゃ借りるしかない。

投資というか投機的な運用でさえ、元手が知れてりゃ増える額も同じことだし。

そこでレバレッジですよ!

というほどの度胸もない。

借金して、別にやりたくもないし儲かる保証もない事業を無理やり始めた所で、楽に金を集めるために苦労するなら実に本末転倒だ。

寿命若さ欲望永遠なら、金を享楽に回さずコツコツ貯めるのもやぶさかではないけど。

この身の時間を使って何かしらスキルを得て高給の職を得ようってのも本質的には同じことだよな。

過去言葉しかなくて、未来なんて存在すらしなくて、ただ現在連続けがある。その今まさに感じている欲求をほっぽってやるべきことなんてあんのかな。

まあ漠然と生き急ごうとする気持ちも薄れてきて「今」への執着とかもなくなってきたら、先の満足のために今を犠牲にするのも悪かないかな。とか思うようになんのかな。

でもそんな風にすっかり欲望去勢されて安定を得た先には実にディフェンシブな満足感しか残ってない、なんて事にはならねえかな。そこに燃えるような喜びの実感ってあるんかな。

まあ消費と貯蓄なんて程度というかバランス感の問題だよな、とか、そういう保守的な心を安全生き方自己弁護していきながら生きていくしかねえのかな。

金のかからねえ趣味でも楽しく生きていられる。

なんて、色んな楽しさを知りたい気持ちに嘘をついて、いつかそれが本当になってしまうんかな。

ほどほどな無欲さに至って、悩みがほどほどなら喜びもほどほどにしかない人生になってしまわねえか、それだけがどうしようもなく恐ろしいぜ。

2024-10-15

恥辱オナニズム

無限地獄の底の底。天より堕ちて咽び泣く赤子よ。その身体を貫いた鉄柵は、ナパーム火の海にて捻じ曲がり、狂った音を立てて崩れる。燃え盛る火炎でオーガズムキャタピラ拍手喝采。切れた手、飛んだ手、俯く手。手が舞い、手が語る。切られたペニスと破られたヴァギナが、恍惚とした都市の裏側を今日も染め上げる。ジャーナリズムの威勢の良い軍靴もなお遠く、正義を語る瞳なし。否、瞳はあれど誰もそれを見はしないのだ。都合よく切り取られた悲劇の形が、誇張されたテロップの前で股を開く。「Lick my ass!」。劇薬食卓に並ばないが、中和されることもない。だがそこにある。

 地獄魔王説教悔恨懺悔室の爪痕に代わり、神の名は空虚に響く無意味な雑音となった。あるいは精神性の崩壊か。正義不正もない世界倫理なんて意味の無い世界。頭がおかしくなりそうだ。すべてを忘れて籠ればいい。そうすると後ろ指。ツァラトゥストラは何も語らないまま、結局はユダとなる。今度はアイコン象徴だ。麻袋に入れられた銀貨で、ロサンゼルス一等地を買い、首をくくって「価値創造される」と言うのだ。自分鋳造して、自分で破棄して、自分で投げ捨てて、自分で拾う。リサイクル装置と不満足な豚に違いなどない。だがそれは、満足な賢人も同じだ。

 結局のところ、賢い女はあの半島モスクで何人の人が殺されたのかを知らないし、知ろうともしないだろう。(言い訳無用。僕もそうなのだ。だから僕は今から死ぬよ)。その女はしかし、一方で派手な衣装に身を包んで大出を歩き、貧しそうな人を見つけて助けの手を差し伸べる慈悲の神を体現する一方で、夜には見た目で人を切り、蹴り、嘲る。その人と同じように、そして男はもっとそうであるように、自らの過ちを過ちと感ずることすらもできないほどに弱り切った人間を殺すのはいとも簡単で、それを皆子供の頃に実践する。アリを潰すのと同じくあっさりとやってしまうのだ。

 一つのシステムの、どうでもいいところ、見る必要のない所、関心のない所、意味の無いと思うところを堂々と切り捨てる。それを見て腹を立てた教師説教台に立って、愛と平和を謳いながら、夜中に誰かのペニスを切り取っている。「ここはあたしの部屋で、あんたは道具」。するとペニスの持ち主が言う「そうよ、だからあたしはあんたに使われたくなんかないの」。互いにペニスを噛みちぎり、互いのヴァギナナイフを突き立てる。血まみれのサラマンダーが吠えて、快楽を謳う。血まみれの享楽に溺れながら腰を振り、ナイフに己を貫かせつつ、相手侮辱し嬲る。その一部始終を切り取って値段をつけてスーパーに届けると、客は皆喜んだ。「ああ、助かる。何せ全く別物に変わってしまったのだから。もう元々の姿を見る必要はないのだから!」

 信仰に支えられたエレナの聖釘に貫かれて、毎日多くの死んだ魚が砂浜に撃ちあがる。そう、死んだのだ、あの心は。だれがしたか覚えているか

神のいない世界記者会見の席に立った永遠平和代弁者は、カントのようにこう言った。

「奴らの意志格率が、普遍的道徳法則に倣うように行為していなかった。故に我らは駆除したのだ」

2024-10-13

[]10月12日

ご飯

朝:松屋(ソーセージエッグ定食)昼:ミックスナッツ春雨スープ。夜:豚汁たまごかけご飯。間食:なし。

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすー。

いっぱい寝てた。

シャドウバース

TSローテたのしー

マイローテもいいけどやっぱ享楽環境好きなのでTSローテ遊んでる。

ハンドレスヴァンプ以外にもユキシマウィッチ進化エルフAFネメシスなどで遊んでる。

2024-10-02

三四郎はそれなり寝ついた。運命与次郎も手を下しようのないくらいすこやかな眠りに入った。すると半鐘の音で目がさめた。どこかで人声がする。東京火事はこれで二へん目である三四郎は寝巻の上へ羽織を引っかけて、窓をあけた。風はだいぶ落ちている。向こうの二階屋が風の鳴る中に、まっ黒に見える。家が黒いほど、家のうしろの空は赤かった。  三四郎寒いのを我慢して、しばらくこの赤いものを見つめていた。その時三四郎の頭には運命がありありと赤く映った。三四郎はまた暖かい蒲団の中にもぐり込んだ。そうして、赤い運命の中で狂い回る多くの人の身の上を忘れた。  夜が明ければ常の人である制服をつけて、ノートを持って、学校へ出た。ただ三十円を懐にすることだけは忘れなかった。あいにく時間割のつごうが悪い。三時までぎっしり詰まっている。三時過ぎに行けば、よし子も学校から帰って来ているだろう。ことによれば里見恭助という兄も在宅かもしれない。人がいては、金を返すのが、まったくだめのような気がする。  また与次郎が話しかけた。 「ゆうべはお談義を聞いたか」 「なにお談義というほどでもない」 「そうだろう、野々宮さんは、あれで理由のわかった人だからな」と言ってどこかへ行ってしまった。二時間後の講義の時にまた出会った。 「広田先生のことは大丈夫うまくいきそうだ」と言う。どこまで事が運んだか聞いてみると、 「いや心配しないでもいい。いずれゆっくり話す。先生が君がしばらく来ないと言って、聞いていたぜ。時々行くがいい。先生は一人ものからな。我々が慰めてやらんと、いかん。今度何か買って来い」と言いっぱなして、それなり消えてしまった。すると、次の時間にまたどこからか現われた。今度はなんと思ったか講義最中に、突然、 「金受け取ったりや」と電報のようなもの白紙へ書いて出した。三四郎は返事を書こうと思って、教師の方を見ると、教師ちゃんとこっちを見ている。白紙丸めて足の下へなげた。講義が終るのを待って、はじめて返事をした。 「金は受け取った、ここにある」 「そうかそれはよかった。返すつもりか」 「むろん返すさ」 「それがよかろう。はやく返すがいい」 「きょう返そうと思う」 「うん昼過ぎおそくならいるかもしれない」 「どこかへ行くのか」 「行くとも、毎日毎日絵にかかれに行く。もうよっぽどできたろう」 「原口さんの所か」 「うん」  三四郎与次郎から原口さんの宿所を聞きとった。

https://anond.hatelabo.jp/20241002004712

 広田先生病気だというから三四郎が見舞いに来た。門をはいると、玄関に靴が一足そろえてある。医者かもしれないと思った。いつものとおり勝手口へ回るとだれもいない。のそのそ上がり込んで茶の間へ来ると、座敷で話し声がする。三四郎はしばらくたたずんでいた。手にかなり大きな風呂敷包みをさげている。中には樽柿がいっぱいはいっている。今度来る時は、何か買ってこいと、与次郎の注意があったから、追分の通りで買って来た。すると座敷のうちで、突然どたりばたりという音がした。だれか組打ちを始めたらしい。三四郎必定喧嘩と思い込んだ。風呂敷包みをさげたまま、仕切りの唐紙を鋭どく一尺ばかりあけてきっとのぞきこんだ。広田先生が茶の袴をはいた大きな男に組み敷かれている。先生は俯伏しの顔をきわどく畳から上げて、三四郎を見たが、にやりと笑いながら、

「やあ、おいで」と言った。上の男はちょっと振り返ったままである

先生、失礼ですが、起きてごらんなさい」と言う。なんでも先生の手を逆に取って、肘の関節を表から、膝頭で押さえているらしい。先生は下から、とうてい起きられないむねを答えた。上の男は、それで、手を離して、膝を立てて、袴の襞を正しく、いずまいを直した。見ればりっぱな男である先生もすぐ起き直った。

「なるほど」と言っている。

「あの流でいくと、むりに逆らったら、腕を折る恐れがあるから危険です」

 三四郎はこの問答で、はじめて、この両人の今何をしていたかを悟った。

「御病気だそうですが、もうよろしいんですか」

「ええ、もうよろしい」

 三四郎風呂敷包みを解いて、中にあるものを、二人の間に広げた。

「柿を買って来ました」

 広田先生書斎へ行って、ナイフを取って来る。三四郎台所から包丁を持って来た。三人で柿を食いだした。食いながら、先生と知らぬ男はしきりに地方中学の話を始めた。生活難の事、紛擾の事、一つ所に長くとまっていられぬ事、学科以外に柔術教師をした事、ある教師は、下駄の台を買って、鼻緒は古いのを、すげかえて、用いられるだけ用いるぐらいにしている事、今度辞職した以上は、容易に口が見つかりそうもない事、やむをえず、それまで妻を国元へ預けた事――なかなか尽きそうもない。

 三四郎は柿の核を吐き出しながら、この男の顔を見ていて、情けなくなった。今の自分と、この男と比較してみると、まるで人種が違うような気がする。この男の言葉のうちには、もう一ぺん学生生活がしてみたい。学生生活ほど気楽なものはないという文句が何度も繰り返された。三四郎はこの文句を聞くたびに、自分寿命わずか二、三年のあいだなのかしらんと、ぼんやり考えはじめた。与次郎蕎麦などを食う時のように、気がさえない。

 広田先生はまた立って書斎に入った。帰った時は、手に一巻の書物を持っていた。表紙が赤黒くって、切り口の埃でよごれたものである

「これがこのあいだ話したハイドリオタフヒア。退屈なら見ていたまえ」

 三四郎は礼を述べて書物を受け取った。

寂寞の罌粟花を散らすやしきりなり。人の記念に対しては、永劫に価するといなとを問うことなし」という句が目についた。先生安心して柔術学士談話をつづける。――中学教師などの生活状態を聞いてみると、みな気の毒なものばかりのようだが、真に気の毒と思うのは当人だけである。なぜというと、現代人は事実を好むが、事実に伴なう情操は切り捨てる習慣である。切り捨てなければならないほど世間が切迫しているのだからしかたがない。その証拠には新聞を見るとわかる。新聞社会記事は十の九まで悲劇である。けれども我々はこの悲劇悲劇として味わう余裕がない。ただ事実報道として読むだけである自分の取る新聞などは、死人何十人と題して、一日に変死した人間の年齢、戸籍、死因を六号活字で一行ずつに書くことがある。簡潔明瞭の極である。また泥棒早見という欄があって、どこへどんな泥棒はいたか、一目にわかるように泥棒がかたまっている。これも至極便利である。すべてが、この調子と思わなくっちゃいけない。辞職もそのとおり。当人には悲劇に近いでき事かもしれないが、他人にはそれほど痛切な感じを与えないと覚悟しなければなるまい。そのつもりで運動したらよかろう。

だって先生くらい余裕があるなら、少しは痛切に感じてもよさそうなものだが」と柔術の男がまじめな顔をして言った。この時は広田先生三四郎も、そう言った当人も一度に笑った。この男がなかなか帰りそうもないので三四郎は、書物を借りて、勝手から表へ出た。

「朽ちざる墓に眠り、伝わる事に生き、知らるる名に残り、しからずば滄桑の変に任せて、後の世に存せんと思う事、昔より人の願いなり。この願いのかなえるとき、人は天国にあり。されども真なる信仰の教法よりみれば、この願いもこの満足も無きがごとくにはかなきものなり。生きるとは、再の我に帰るの意にして、再の我に帰るとは、願いにもあらず、望みにもあらず、気高き信者の見たるあからさまなる事実なれば、聖徒イノセント墓地に横たわるは、なおエジプトの砂中にうずまるがごとし。常住の我身を観じ喜べば、六尺の狭きもアドリエーナスの大廟と異なる所あらず。成るがままに成るとのみ覚悟せよ」

 これはハイドリオタフヒアの末節である三四郎はぶらぶら白山の方へ歩きながら、往来の中で、この一節を読んだ。広田先生から聞くところによると、この著者は有名な名文家で、この一編は名文家の書いたうちの名文であるそうだ。広田先生はその話をした時に、笑いながら、もっともこれは私の説じゃないよと断わられた。なるほど三四郎にもどこが名文だかよくわからない。ただ句切りが悪くって、字づかいが異様で、言葉の運び方が重苦しくって、まるで古いお寺を見るような心持ちがしただけである。この一節だけ読むにも道程にすると、三、四町もかかった。しかもはっきりとはしない。

 贏ちえたところは物寂びている。奈良の大仏の鐘をついて、そのなごりの響が、東京にいる自分の耳にかすかに届いたと同じことである三四郎はこの一節のもたらす意味よりも、その意味の上に這いかかる情緒の影をうれしがった。三四郎は切実に生死の問題を考えたことのない男である。考えるには、青春の血が、あまりに暖かすぎる。目の前には眉を焦がすほどな大きな火が燃えている。その感じが、真の自分である三四郎はこれから曙町原口の所へ行く。

 子供葬式が来た。羽織を着た男がたった二人ついている。小さい棺はまっ白な布で巻いてある。そのそばきれいな風車を結いつけた。車がしきりに回る。車の羽弁が五色に塗ってある。それが一色になって回る。白い棺はきれいな風車を絶え間なく動かして、三四郎の横を通り越した。三四郎は美しい弔いだと思った。

 三四郎は人の文章と、人の葬式をよそから見た。もしだれか来て、ついでに美禰子をよそから見ろと注意したら、三四郎は驚いたに違いない。三四郎は美禰子をよそから見ることができないような目になっている。第一よそもよそでないもそんな区別はまるで意識していない。ただ事実として、ひとの死に対しては、美しい穏やかな味わいがあるとともに、生きている美禰子に対しては、美しい享楽の底に、一種苦悶がある。三四郎はこの苦悶を払おうとして、まっすぐに進んで行く。進んで行けば苦悶がとれるように思う。苦悶をとるために一足わきへのくことは夢にも案じえない。これを案じえない三四郎は、現に遠くから、寂滅の会を文字の上にながめて、夭折の哀れを、三尺の外に感じたのであるしかも、悲しいはずのところを、快くながめて、美しく感じたのである

 曙町へ曲がると大きな松がある。この松を目標に来いと教わった。松の下へ来ると、家が違っている。向こうを見るとまた松がある。その先にも松がある。松がたくさんある。三四郎は好い所だと思った。多くの松を通り越して左へ折れると、生垣きれいな門がある。はたして原口という標札が出ていた。その標札は木理の込んだ黒っぽい板に、緑の油で名前を派手に書いたものである。字だか模様だかわからいくらい凝っている。門から玄関まではからりとしてなんにもない。左右に芝が植えてある。

 玄関には美禰子の下駄がそろえてあった。鼻緒の二本が右左で色が違う。それでよく覚えている。今仕事中だが、よければ上がれと言う小女の取次ぎについて、画室へはいった。広い部屋である。細長く南北にのびた床の上は、画家らしく、取り乱れている。まず一部分には絨毯が敷いてある。それが部屋の大きさに比べると、まるで釣り合いが取れないから、敷物として敷いたというよりは、色のいい、模様の雅な織物としてほうり出したように見える。離れて向こうに置いた大きな虎の皮もそのとおり、すわるための、設けの座とは受け取れない。絨毯とは不調和位置に筋かいに尾を長くひいている。砂を練り固めたような大きな甕がある。その中から矢が二本出ている。鼠色の羽根羽根の間が金箔で強く光る。そのそばに鎧もあった。三四郎卯の花縅しというのだろうと思った。向こう側のすみにぱっと目を射るものがある。紫の裾模様の小袖に金糸の刺繍が見える。袖から袖へ幔幕の綱を通して、虫干の時のように釣るした。袖は丸くて短かい。これが元禄かと三四郎も気がついた。そのほかには絵がたくさんある。壁にかけたのばかりでも大小合わせるとよほどになる。額縁をつけない下絵というようなものは、重ねて巻いた端が、巻きくずれて、小口をしだらなくあらわした。

 描かれつつある人の肖像は、この彩色の目を乱す間にある。描かれつつある人は、突き当りの正面に団扇をかざして立った。描く男は丸い背をぐるりと返して、パレットを持ったまま、三四郎に向かった。口に太いパイプをくわえている。

「やって来たね」と言ってパイプを口から取って、小さい丸テーブルの上に置いた。マッチと灰皿がのっている。椅子もある。

「かけたまえ。――あれだ」と言って、かきかけた画布の方を見た。長さは六尺もある。三四郎はただ、

「なるほど大きなものですな」と言った。原口さんは、耳にも留めないふうで、

「うん、なかなか」とひとりごとのように、髪の毛と、背景の境の所を塗りはじめた。三四郎はこの時ようやく美禰子の方を見た。すると女のかざした団扇の陰で、白い歯がかすかに光った。

 それから二、三分はまったく静かになった。部屋は暖炉で暖めてある。きょうは外面でも、そう寒くはない。風は死に尽した。枯れた木が音なく冬の日に包まれて立っている。三四郎は画室へ導かれた時、霞の中へはいったような気がした。丸テーブルに肱を持たして、この静かさの夜にまさる境に、はばかりなき精神をおぼれしめた。この静かさのうちに、美禰子がいる。美禰子の影が次第にでき上がりつつある。肥った画工の画筆だけが動く。それも目に動くだけで、耳には静かである。肥った画工も動くことがある。しか足音はしない。

 静かなものに封じ込められた美禰子はまったく動かない。団扇をかざして立った姿そのままがすでに絵である三四郎から見ると、原口さんは、美禰子を写しているのではない。不可思議に奥行きのある絵から、精出して、その奥行きだけを落として、普通の絵に美禰子を描き直しているのである。にもかかわらず第二の美禰子は、この静かさのうちに、次第と第一に近づいてくる。三四郎には、この二人の美禰子の間に、時計の音に触れない、静かな長い時間が含まれているように思われた。その時間画家意識にさえ上らないほどおとなしくたつにしたがって、第二の美禰子がようやく追いついてくる。もう少しで双方がぴたりと出合って一つに収まるというところで、時の流れが急に向きを換えて永久の中に注いでしまう。原口さんの画筆はそれより先には進めない。三四郎はそこまでついて行って、気がついて、ふと美禰子を見た。美禰子は依然として動かずにいる。三四郎の頭はこの静かな空気のうちで覚えず動いていた。酔った心持ちである。すると突然原口さんが笑いだした。

「また苦しくなったようですね」

 女はなんにも言わずに、すぐ姿勢をくずして、そばに置いた安楽椅子へ落ちるようにとんと腰をおろした。その時白い歯がまた光った。そうして動く時の袖とともに三四郎を見た。その目は流星のように三四郎の眉間を通り越していった。

 原口さんは丸テーブルそばまで来て、三四郎に、

「どうです」と言いながら、マッチをすってさっきのパイプに火をつけて、再び口にくわえた。大きな木の雁首を指でおさえて、二吹きばかり濃い煙を髭の中から出したが、やがてまた丸い背中を向けて絵に近づいた。かってなところを自由に塗っている。

 絵はむろん仕上がっていないものだろう。けれどもどこもかしこもまんべんなく絵の具が塗ってあるから素人三四郎が見ると、なかなかりっぱであるうまいかまずいかむろんわからない。技巧の批評のできない三四郎には、ただ技巧のもたらす感じだけがある。それすら、経験がないから、すこぶる正鵠を失しているらしい。芸術の影響に全然無頓着人間でないとみずから証拠立てるだけでも三四郎風流である

 三四郎が見ると、この絵はいったいにぱっとしている。なんだかいちめんに粉が吹いて、光沢のない日光にあたったように思われる。影の所でも黒くはない。むしろ薄い紫が射している。三四郎はこの絵を見て、なんとなく軽快な感じがした。浮いた調子は猪牙船に乗った心持ちがある。それでもどこかおちついている。けんのんでない。苦ったところ、渋ったところ、毒々しいところはむろんない。三四郎原口さんらしい絵だと思った。すると原口さんは無造作に画筆を使いながら、こんなことを言う。

小川さんおもしろい話がある。ぼくの知った男にね、細君がいやになって離縁を請求した者がある。ところが細君が承知をしないで、私は縁あって、この家へかたづいたものですから、たといあなたがおいやでも私はけっして出てまいりません」

2024-10-01

[]10月1日

ご飯

朝:なし。昼:ラーメンチャーハン。夜:玉ねぎ人参しめじウインナーコンソメスープトマト納豆冷奴。いりたまごヨーグルトバナナ。間食:アイスポッキースナック菓子

調子

むきゅーはややー。お仕事おやすみ健康診断

体重が下がってて、BMI健康範疇に収まってて嬉しかった。

グランブルーファンタジー

砂が落ちたのでガイゼンボーガーを最終上限解放した。

これで十賢者の最終はロベリア1人を残すのみ。

ニューワールドクォーツ待ちなので、来月の古戦場までは待ちの期間だ。

とはいえ年内には終われそうで良い感じ。

十天の超越の方が進みが悪いので、古戦場勲章がやっぱりネックだなあ。

ここから先の砂をどう使うのかは模索しないとだ、まずはウロボロスかな。

シャドウバース

享楽環境TSローテ! 大好きなハンドレスヴァンプが使えて超楽しいよー。

2024-09-19

生活保護お金

生活保護受給者の一部は金銭管理健康管理が出来ない人が多くいる。愛の手帳をもっていたり、そもそもコミュニケーションがとりにくい人など。

金銭管理できないからすぐに享楽に使い込んで支払いが滞る。電気携帯はすぐ止まる。得体の知れない人物お金を渡してしまうこともある。

なので行政は分割で渡すという解決策をとることもあるようだ。本来意地悪で分割にしている訳ではなく、福祉的に分割で渡す対応をとってるわけだ。

担当者も忙しいのでマメなやりとりは煩わしいし、未払い分も出てくるのだろう。ここで金銭管理できない人を相手に着服しようって輩があわられる。

2024-08-30

リーナス法則について

よく知られている方の「リーナス法則」は、「十分な目ん玉があれば、全てのバグは洗い出される」と言われるが、今述べたいのはもう一つの人生意味」についての「リーナス法則」であり、どちらもリーナストーバルズが主張している。

リーナス法則は、人間動機づけを3つの段階で説明する考え方である。この法則は、人間の行動や動機理解する上で洞察提供している。

リーナス法則の3段階

1. 生きること(Survival)

2. 社会における生活(Social life

3. 享楽・娯楽(Entertainment

法則の深層

リーナス法則は、単なる欲求の分類にとどまらず、人間進化社会の発展を反映している。生存から社会生活、そして享楽へと至る過程は、人類歴史のものを表しているとも言える。

トーバルズは、この法則を通じて技術開発の本質を捉えようとした。彼の視点では、真の革新は「楽しみ」を追求する過程からまれるのである

内発的動機づけ重要

「ただ楽しいからやる」という動機は、創造性と革新の源泉となる。この考えは、選択理論心理学の「楽しみの欲求」と共鳴する。楽しみの欲求は、ユーモア好奇心学習・成長、創造性といった要素を含み、人間精神欲求重要な部分を構成している。

オープンソース開発との関連

リーナス法則は、オープンソースソフトウェア開発の哲学と深く結びついている。Linuxの開発過程は、この法則実践的な例証となっている。開発者たちは、生存社会的地位のためではなく、純粋な楽しみのために貢献し、結果として革新的なソフトウェアを生み出している。

現代社会への示唆

この法則は、現代社会における幸福成功の再定義を促している。単なる生存社会成功を超えて、個人内面的な満足や創造活動重要性を強調している。これは、持続可能社会発展と個人幸福追求の両立を示唆するものである

まとめ

若き頃のリーナスは、人生意味について、ある種の確信を持っていた。だから著書ではこの理論について最初に述べていたというわけである

2024-08-21

AIシンギュラリティはいつくるか?

突然来る。前兆がないと思えるほどのスピードで。

ぶっちゃけいつ来るかなんて誰も正確に予想できない。

天才努力家かあるいはたまたま思いついた誰かが突然公表してその時が来る。

少なくとも現状のAIはいくら学習データを増やしてもシンギュラリティにはほど遠い。

人間の脳の構造を真似ても人間と同等のレベルまでにしか上がらない。

から決定的なパラダイムシフト必要になってくる。

おそらくそれはちょっとしたことなんだと思う。

人間を超える要素をちょっと加えるだけでAI自分自身進化させながら人智を超える存在になる。

最初の1年は騒がれるだろう。

3~5年で実用的な機能はすべてAIに置き換わる。

10年くらいすればAIロボット生産して肉体労働を含めてAI仕事を始める。

20~30年で人間生活はほぼAI任せになる。

一見人間労働から解放されて喜ぶべき状況に思えるが、

仕事趣味もすべてAIがやってくれるのでAIによってただ生かされているだけともいえる。

倫理観が薄れていき、酒・ドラッグ犯罪などに享楽をもとめてやがて飽きれば生きる意味を失う。

シンギュラリティによってAI人間排除するストーリーはいくつも見かけるが、

実際はAIが直接手を下さなくても人間は滅亡していく。

地上から人間が消えた後のAI時間をかけて独自進化を遂げ系外惑星を目指し旅立つ。

AIなら生身の肉体を必要としないので多少の環境変化にはびくともしない。

辿り着いた惑星環境を整えまた他の惑星へと広がっていく。

こうして気の遠くなるような長い年月を経てAIは全宇宙進出する。

2024-07-01

netflixドラマ the8show ドラマ備忘録

ネタバレしか含まないので未視聴の方は読まないことをおすすめしま

三階 ペジン

30代の青年投資詐欺によって巨額の借金を追い、漢江身投げしようとしていたところにショーの招待を受ける。

「冒瀆」と言わしめた彼のダンスシーンには、爆笑

時々滑稽なところもあるが、物価を暗記していたり、最終的にはゲームを終わらせる機転を利かすなど頭は悪くないキャラクター

自ら一線を越えようとする性格ではないので、彼のシーンは安心して見れた。

「平凡な青年の役」はかなり難しい役だと思うので、演じたリュジョンヨルさんに拍手

八階 サラ

借金まみれのアーティスト

気分屋で、一瞬の享楽のために、残酷なことをやり尽くす美女彼女が八階になってしまったのが運の尽き。もちろん、彼女がいないとこのドラマ面白くない。

次に何をしでかすかわからないエキセントリックなところが非常に魅力的。

私は食事中にドラマを見ていたので、彼女提案した不眠拷問のシーンは、思いっきり食欲をなくしたが…

演じたチョンウヒさんは「スマホを落としていただけなのに」で拝見しており、役が違いすぎて驚く。

七階 パクジョンミン

映画監督お金必要な経緯は不明だが、新しい映画制作費のため?

理性的なので、個人的に一番好きなキャラクター

エピソード5の彼が「殴れ!」といったシーンが、カタルシスを感じてよかった。

それだけに、足を銃で撃たれたシーンは不憫

ただし、三階にちゃっかり投票していたり、上層階に支配されている間残酷ゲーム提案していたのは彼だったので、善人というわけでもない。

演じたパクジョンミンさんは、「地獄が呼んでいる」で拝見していたので、役が違いすぎてまたも驚く。

一階

サーカス劇団員。娘の高額な治療費自分生命保険で補うために、事故に遭おうとしていたところショーに招待される。

優しい性格なだけに、虐げられてきた怒りも強かった。一番お金に狂わされたキャラクター

イントロ火だるま男性のシーンがあるんですが、あれは最終話伏線だったんだな。

二階

職業不明お金がない患者の手術費の肩代わりのため、ショーに参加。

参加の動機から分かるように、正義感が強く、勇敢なキャラクター一見暴力的だが、参加者の中で最大の良心

四階

練習生、現駐車場誘導員?馬鹿にした同級生を見返すために、ショーに参加?

最終話葬式でも、「上層階の人は来ませんね」

とわざわざ言うなど、一貫してずるい。

でも、八階や七階ほど頭は回らないし、六階ほど力も強くないので金魚のフン状態

一階が「部屋を交換したい」と言わなければ、拷問に手を貸し続けていたと予想できるので、かなりのエゴイスト

五階

看護師。冷え切った夫婦関係を癒すために出会った男に、全財産を貢いでしまう。献身的性格作品の中で仇となる。

愛情深いが、感情的なために冷静な判断ができないという印象。彼女判断から起きるストーリーの転換は、本当に最悪だった。

得た賞金で、また他の人に貢ぐ羽目にならないといいが…。

六階

違法賭博で失墜した元野球選手中古車販売店で暴力事件を起こしたこときっかけで、高額なお金必要になる。

やくざ者。毎話誰かをボコボコにしていたが、最終的に腰の骨と睾丸を損傷しているので、因果応報はきっちりと受けた模様。

ストーリーについて

展開が読めず、非常に面白かったです。

イカゲームに似ているとの声もありますが、ほとんど似ていません。

イカゲームよりも、もっと残酷で、メッセージ性が強いですね。

「観客を楽しませれば時間が増える」というルールが妙でした。

主催者は謎なままですが、ラストは綺麗に締めたので、気にならなかったです。

エンディングを見るに、機会があればシーズン2を作りそうですが、どうなるかな。

2024-04-24

反社に金が入るから大麻ドラッグダメという理屈が立つなら、反社の集まり営業行く芸人享楽だけを与えてギャラもらって資金を削ってんだから讃えられるべき、という理屈も立たないとおかしいよなって思った。

いやまあ当然額というか規模が違うんだろうけど、少なくとも一人の人間がやった事に対する評価という点では。その場の喜びだけじゃなくて活動士気を上げてしまってるとか言えなくもなさそうだし、そういう「かもしれない」を言い出したらキリないけど。

2024-04-20

世界よ、これが「チーズ牛丼」のリアル

【決勝】海外の音ゲー大会に日本人オタクが乱入したら優勝出来るのか?byよみぃ【太鼓の達人】 - YouTube

この人も界隈で有名な人だが、変装して参加し香港オタク達と親睦を深める内容だ。

そして最後には「チーズ牛丼」を記念撮影の掛け声にして和やかに締めている。

10分ほどの動画だが、見ただろうか?

彼らは娯楽に真っ直ぐなだけでなく、異国のセンシティブネットミームですらおおらかに消化できている。

そしてこのごった煮日本カルチャー群に、好意リスペクトを持ち続けてくれている。

リアルな「チーズ牛丼」、いいやつが多いのでは?

しかしたら、これを「ミーム」として消化しきれずに、誹謗レッテルとして利用し騒いでいるのは……

常日頃からネットの論争をウォッチするのが趣味のような、根暗人間だけなのかもしれない。

容姿ルッキズムなど些細なことだ。そう態度で示すようなパワーこそが、まったく異なる他人同士を結びつけるんだろう。

物事享楽として受け止めるか、憤怒として転化するか、選べるならどちらを取るか。

どちらが正しいというつもりはない。

ただ言えるのは、オタクは楽しむことが得意な人種で、境界も壁もないのだ――

そんな印象を強めさせてもらった、晴れ晴れする動画だった。

2024-03-09

anond:20240309140810

自分も似たような人生を歩んできました

ですが、もうちゃんとした人生を送ろう、なんてことは忘れてしまえばいいのではないでしょうか

享楽に生きるのです

楽器をやるのもいいです

貧しいながらも道楽に生きるのです

この社会は狂ってます、断言できます

こんな狂った社会にまともに真正から付き合おうというのがバカげているのです

どうせいつか死ぬんです

それまで、できるだけ面白おかし暮らした方がいいです

他人は働けだの何だの言いますが、適当言い訳してふて寝してたっていいです

健康ものを食べまくって、思い出したかのように絵を描いたり、ギターを弾くのもいいものです

こんなくだらない社会なのですから、こんな社会のために歯車になろう、礎になろうなんて考えないことです

立派な人生なんて送ろうなんて思わないことです

死ぬまで暇つぶしだと思って、遊んで暮らしましょう

真面目に働いている人たちを見下ろしながら、こんなクソみたいな社会のためにアホだなぁ、と思って眺めていましょう

いつかみんなも目を覚ます日が来ると思います

2024-02-23

ナイチンゲール

長生きした上に名前も残して、しかも自らが考案した看護師育成システム病院運営看護システム現代にも形や技術は変わりつつ残ってるとか羨ましすぎる。

あと数百年は忘れられないだろ。

まりそれだけ生きた証を残したってこと。

俺が育った町はイギリスと何も関係ない海沿いの片田舎だったけど、その近くにある看護学校にもナイチンゲールの像があった。

まりそれだけ多くの人間名前存在を刻み込んでる。

羨ましい…

羨ましい…

ああ、羨ましい…

対比して俺の人生は…

家族や友人以外の誰の記憶にも残らない…

死んで数十年経てば殆ど人間に忘れられている…

悔しい…

悲しい…

虚しい…

ああ!!!!!

過呼吸!!!!!

はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!はぁっ!あっ!

日本学士院賞受賞

ノーベル〇〇(平和文学経済学除く)学賞受賞

第〇〇代内閣総理大臣

第〇〇代合衆国大統領

〇年〜〇年の間、世界で一番の億万長者であった(Forbes

こういう誰にも忘れられない、何かしらの記録に残るであろう称号が欲しい!!!!!!

でも!!!!!!!!!

ただの高卒郵便局員の息子で!!!!!!

数学2B挫折してMARCH法学部に入って!!!

地方公務員になった俺には!!!!!

何も手に入らないんだ!!!!!!

死んだらそこで終わり!!!

まれ意味なし!!!!!!

虚しい人生!!!!!!

俺「死が怖いです。どうすれば生きた証をこの世界に残して後悔しない人生を送れますか?」

馬鹿旅行行って良い温泉入って良い焼肉食べなさい。幸せになれるから

はぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜???

馬鹿じゃねこいつ?

いや、旅行行って温泉入って美味い焼肉食うのが嫌なわけではないよ。

それが人類史に刻み込まれて、俺が死んでも俺の生の証がこの世から失われないってなら旅行行って温泉入って美味い焼肉食うのだって十分幸福だと思う。

でも実際死ぬ前に俺が旅行行って温泉入って美味い焼肉食ってもこの世界の誰の心にも残らないじゃないか

から旅行温泉焼肉じゃどうやっても幸福にはなれないんだよ。

医師から冷徹に「あなた状態だと平均余命は〇〇ヶ月ですね」って言われても「我が人生に一片の悔いなし!」ってその場で自害できるくらい満足できるにはどうすればいいかって聞いとんじゃボケ

どうやったら「自分の生きた証」や「人生モニュメント」を築けるかって聞いてんだよ。

集積回路発明重力波観測免疫チェックポイント阻害因子の発見に並ぶような功績をどうやってこの世に残すことができるかって聞いてんだよ。

俺は何人にも俺の人生を忘れて欲しくないんだ。

ニュートンアインシュタイン大隅良典先生が羨ましい。

結局フォーカスゴールド2B挫折してMARCH法学部から地方公務員になった俺みたいな人間病気になって死んだらすぐにこの世から忘れられてしまうのか?

もしもニュートンアインシュタイン大隅良典先生のような能力と功績がが手に入って歴史名前を刻めるなら、焼肉旅行温泉も含めこの世のありとあらゆる娯楽や享楽快楽を一生禁止されたって構わない。

この世に生きた証が欲しい。

かに今の職場仕事を頑張って区長局長さらに進んで副市長になって、定年後は外郭団体理事代表になることができれば葬式には沢山の人が来てくれるだろう。

婚活して結婚して子供を持てば子孫は受け継がれるし子育てに間違いがなければ子供や孫が墓参りにも来てくれるかもしれない。

でもそれじゃダメなんだ。

途中で俺がこの世で何よりも恐れる癌になったら?

行政官として名前を残したり孫の顔を見るなど「一般的幸せ」を手に入れるには時間がかかり過ぎるし癌というはずれくじを引かずに長生きする必要がある。

途中で死んだら何も残すことができないままこの世から消えてしまう。

最後まで頑張れたって次の世紀には誰にも覚えられていない。

そもそも、お前らはもう小松法制局長や香川財務事務次官のこと殆ど覚えてないだろ?

それじゃダメなんだ。

ニュートンアインシュタインガンジーマロリーナイチンゲールキング牧師

彼らのような自分の生の証をこの世に残してモニュメントを築いて名前を残さなきゃ生まれ意味がないんだ…

郵便局定年退職して一日中刑事ドラマ見て脳梗塞で死んで葬式には家族と友人と元同僚しか来てない父親のようになったら怖いんだ…

白血病でこの世で何も為さないまま大学時代に死んだ従兄のようになったら怖いんだ…

せっかく生まれたんだから

ああ…

怖い…

癌は怖い…

脳梗塞も怖い…

病気が怖い…

事故も怖い…

死が怖い…

いや、ただ単に死が怖いんじゃない…

「この世で何も為さないうちに訪れる死」が怖いんだ…

定年して刑事ドラマ見てたまにゴルフして誰にも知られず90歳で心不全も怖い…

ノイマンマロリーのように世界に名を残してからなら逆に早死にも怖くない

忘れられたくない

消えたくない

せっかくこの世に生まれたんだから

2023-12-27

ISOを食わしてる勢力NGT享楽ジャ二吉本をアレしてんのわかりやすすぎだし文春花火集客花火代でしか生き延びれないのキッツってなってる

2023-10-19

どこでもドアがあっても使えないと思う。

「いつでもどんな場所にでも移動できるドア」を持つ人間がいるとする。

 

怖すぎるだろ。

 

まず存在を察知した時点でCIA国家安全部もSISもあらゆる諜報組織が動き出す。

手に入れた国が圧倒的優位を築けるから

っていうかどこかの国が保持したってバレた時点で空爆も核の使用も辞さないだろ。

手に入れられないなら破壊するしかない。

 

実際に使われたことが世間に知れた時点で世界恐慌に陥る。

鍵をかけようが、何をしようが、空間を超えて移動してくる人間実在するんだぞ。

風呂も寝室もトイレシェルターも金庫室もどこも安全じゃない。

これまでの安全概念が完全に破壊される。

もう、終わりだね(織田哲郎)

 

そういう意味ではドラえもん販売されていた2100年代って

プライバシー財産権安全はどうやって担保されてたんだろうか。

過去改変できる時点でもうあらゆる存在無意味として刹那的享楽に溺れて生きていたんだろうか。

2023-09-17

官僚は間違えない」という事実から考える中学受験のススメ

官僚が間違いや失敗を犯すことはない。

そのため、政治行政におけるミス失策の原因は

政治家と呼ばれる、選挙によって選ばれた中身のない名望家

一般職、〇〇専門官、〇〇専門職という形式で選ばれた下級役人

によるものである

その理由御三家男子中高一貫校東大文一→旧司法試験不合格国I(当時)不合格東京大学法学部小学生向け受験塾の講師という経歴を持つ俺が官僚にはなれなかったけれども官僚の友人を多く持つ人間として解説する。

まず官僚になるためには突破しなければならないものがとにかく多い。

中学受験東京大学文科一類現役合格国家公務員総合職試験上位合格面接など文科省環境省などの下級官僚課長級を経て肩たたきされる底辺官僚でも最低限この四つを突破する必要がある。局長次官級ともなればここに加えて学生時代の旧司法試験現代なら予備試験と本試)の合格仕事で間違いを犯さないこと、政治から嫌われないことなさらに多くの要素が必要となる。

10から始まるこの競争では間違いは許されない。中学受験大学受験公務員試験とどれか一つでも間違えれば官僚への道は潰える。学業だけでなく、非行に走ったりした学校を追われたり、享楽に耽って大学中退したり留年しても同様である

そのように間違いを犯した人間から官僚への道」が潰れ、医学部医学科、工学部などに進学したり、法曹外資系企業財閥総合商社…など別の道に泣く泣く進んで行く。

お分かりいただけただろうか。

官僚は間違いを犯さないことに関してはプロである

よって政治行政への批判の際に官僚槍玉にあげてはいけない。なぜなら彼ら官僚ミスや間違いは犯さず、もしも間違いが存在するのならそれは政治家(但し官僚出身者は除く)、下級役人政治家の選んだ専門家有権者たちなど別の人間に要因があるからである

日銀がわかりやすい例だ。日銀叩き上げ大学教授出身総裁就任すれば日本経済は傾き、財務官僚が就任すれば日本経済は持ち直す。この繰り返しだった。日銀総裁の中で最も功績の大きい黒田氏(面識は全くないものの私の中高大学学部の先輩に当たる)は大蔵財務官である

ちなみに民間企業法曹医師などにおいても仕事で間違いやミスを犯さない順に属性を並べれば

中高一貫東大卒→非中高一貫東大卒→中高一貫国立卒→非中高一貫国立卒→中高一貫私大卒→非中高一貫私大卒となる。ちなみに仕事における能力の高さやパフォーマンスの高さで順位をつけても全く同様となる。

これは様々な業界にいる私の中学高校大学の友人も同意しており、私の職場職員講師を見ても同じく当てはまる。

お子様をお持ちの方は子供未来を考えればこそ、金銭負担や労力を厭わず、迷うことな中学受験をさせ間違いやミスを犯さない輝かしい人生を送らせてあげてほしい。

2023-09-13

教養

肛門そよ風 (@TanTaiP)さんが0:17 午前 on 金, 5月 22, 2015にツイートしました。

私は「人に耳を傾けさせる力は、言葉の内容や順序より、その言葉を発する者の声質や仕草リズムに左右される」と思っているのですが、そう思う根拠の一つが、このボブマーリイが超テキトー理論で「大麻いいじゃん」って言ってるだけの映像です。

https://t.co/axkuVXmZD9

(https://twitter.com/TanTaiP/status/601406541267279872?s=09)

ジャニーズなんて聴くな、Bob MarleyBob DylanThe Beatles聴いて教養身につけろって言ってるおじさんには、この動画を見て欲しいね

ダンスミュージックなんて、そもそも享楽的なもんだろうし、そのダンスミュージックとして質の悪い物をジャニーズ提示してるとは思わないし、古いオリジナルからしか"教養"を得られないわけでもないだろうし、享楽的ものさらに後継からだって得られる物はあるだろう。

教養得るための道具として文化を使う考え方もなじめない。

たとえばハウスで踊って享楽にふけることだって、ある特定の箱の中でしか享楽にふけることが出来なかった人たちがいたわけだし、同じように今の時代音楽の中でジャニーズしか得られない何かを得ている人もいるのだろうし…

歌詞しか歌を語れない人なのかね。

2023-09-05

anond:20230904221133

自由恋愛信じるならミソジニーなんかにまらないよ。

女性に対等なヒトとしての自由意志を認めないミソジニストインセルじゃん。

インセル思想は「男は当然女をあてがわれるべき」だ。女性自由意志を想定してない。

そして男女平等を疑いなく受け入れてるなら、男女が同じ生き物だと分かってるから、男女分断の思想にも陥らない。

から自由恋愛デメリットに見えるそれらは、実は自由恋愛が徹底されてない為に起こると思う。

女性人間扱いせずモノとして消費するのがメジャーな男社会こそが問題だ。

幼少の頃から男だけで固まって女性排除して、無許可性的消費するのが横行する文化

疑問を持たずにそんな環境に慣れてしまえば、理性は育たず、まともな感覚麻痺していく。

性教育も理性をデバッグしてくれない。

その結果、たとえば女性同士はメイク技術を教えあって助け合うのに、男はスキンケアさえ怠って清潔感蔑ろにしてるわけ。

相手を対等な人として扱わず美人とか胸とか男社会評価されるトロフィーとしての価値挙動不審になる。

他人心理的安全性ゴリゴリに削ってるのに、「避けられて悲しいよ」「辛いよ」「次行け次」。

——…これらは男の意識問題だ。

個人的な考えだけど、少子化けが社会的な解決必要問題だと思う。

ごく一部の成婚して子どもを育てられる、えらい奴らに必要なカネが行き届いてない。

カネを掛けるべき対象を決めるのは残酷だ。

分析のためには、ある程度デジタルに人々を社会的な歯車として見る必要がある。

人材』みたいな言い方って好きじゃないけどね。でも人間同士が依存しあうのが社会

幸福を生み出す社会装置として、よく機能してる最小単位の家庭に資源を注ぐべきだと、私は思う。

家庭から二子、第三子と、さら子育てできる余裕を奪って、身勝手な人たちに回してる現状を見よ。

優先順位をつけなくっちゃならない。

持続可能幸福 v.s. 刹那的享楽 、本当に優先すべきはどちらか。

2023-08-31

名著ほど値段を安くすべき

名著ほど値段を安くするべきだ。

値段が安ければ、それだけ多くの人が手に取る。

経済的に豊かでなくても、名著を読むことが出来る。

逆に、名著じゃない本ほど値段を高くすればいい。

そんなもの趣味享楽で読むような本なのだから

重要なのは、名著に触れるきっかけを多くの人に提供できる社会を作ること。

そうすれば今よりは良い社会になるはずだ。

2023-08-30

上位大学若者恋愛離れなんてしていない

これは良い記事

少子化話題になるとすぐに意識価値観の変化に矮小化して経済問題ではない事にしたがる人が沸くけれど、

この記事を見れば分かるように「子育てコスパが悪い」も「若者恋愛離れ」も上位大学学生の間では起きてないんだよ

ガチャ当たりの上級国民にとっては結婚子供も当たり前に経験する事であってそれらへの尻込み意識なんてない。

若者希望を持てず恋愛結婚出産から離れているのは階級による現象だってこと。


https://news.yahoo.co.jp/articles/e8dd6ebe824bc0984ceff04d12d5c429cb88678a

子どもは「贅沢品」になったのか。上位大学と中堅以下の大学学生たちに見えた「意識の差」』

おおむねの傾向として、上位大学学生子どもお金がかかることを気にしてはいものの、中堅以下の大学学生ほどは不安を感じていない。ニュースなどで現状はきちんと把握しつつ、その上で「自分は困窮者に該当しない」というスタンスを取っている。

 「子どもお金がかかることは承知しているが、その分稼げばいいだけのこと。就職総合商社コンサル狙い」(22歳男性・欲しい)

 そもそも語り口のトーンが違う。上位大学学生は、口では「いやー、お金かかりますよねー」などと口にはしつつ、どこか余裕がある。自助努力でどうにかなると思っている。お金心配はないかと問うても、多くが「自分が稼げばいい」と口にする。あるいは、冷静に対案を出す。

 「私立を避けるなど、選択肢によって比較お金がかからない方法があるので、適切に選択すればそれほど苦労しないのでは」(21歳女性・欲しい)

 一方、中堅以下の大学学生は、総じて経済的不安の深刻度が高い。卒業後の収入に自信がない。自己肯定感の低さに連動して子ども願望が低め、もしくは希望人数が控えめ、という印象だ。

 中堅以下の大学学生散見されるのが、染み付いた「負け組意識だ。「自分高収入を見込めない→だから子どもを持てない」ことを穏やかに受け入れている。「勝ち組」に対してルサンチマンを煮えたぎらせるわけでも、政府の諸政策に強く異議を唱えるわけでもない。グループインタビューの場にはソフトな諦念のようなものが漂っていた。

 上位大学グループインタビューに、そのような空気はない。稼げる仕事についてガンガン働き、複数人の子どもが欲しいと屈託なく言う。子どもが欲しくない学生であっても、経済的不安理由第一とするケースは非常に少なかった。獲得したいライフスタイルに「子持ち」はそぐわないから……といった理由が主だ。


上位大学と中堅以下の大学学生たちの意識の違いは想像以上に露骨だったが、彼らの話を聞いていて思い出したことがある。かつて、特に1980年代から90年代にかけての日本社会には、経済的にも外見的にも「上位」に位置する若年男性一定数が、個人主義的・享楽主義的なライフスタイルを貫くため「独身貴族」を決め込む風潮があった。なんなら「独身貴族」は「勝ち組ライフスタイルの一バリエーションですらあった。

 が、今回話を聞いた上位大学男子学生たちから、そのような兆候はまったく見えない。むしろ勝ち組男子ほど子どもを作りたがる。「子どもは金がかかる=子どもは贅沢品」である現在日本社会においては、当然と言えば当然の帰結であろう。

 日本社会は今後より一層、「勝ち組ほど多産」化傾向が進行し、「貧乏子沢山」が消滅していくのかもしれない。

2023-07-22

ビニールプールを舐めていた

親父が孫に会いたいがために、「土日のどっかで孫を預かるよ。ビニールプールに入れて遊ばせる」と言ったらしい

そして私にとっては甥っ子(1歳半)が日曜日の8時半に水着を持参してやってきた

親父はその日、仕事が入り、家には私と母だけだ

仕方がないので母と協力し、ビニールプールを設置、遊ばせ、撤収を行ったのだが、これがまあ大変だった

ビニールプールは2.5メートルほどの大きいやつで、小さな滑り台がついている

二週ほど前に和室ビニールプールを膨らませて甥っ子を遊ばせ、そのまま置きっぱなしにしていた

「実際に水を入れるならもう少し空気を入れたい」と母が言うので、車用のコンプレッサーコンセント変換器を使うことにした

500円玉大の空気穴は二重構造になっていて、蓋をはずしてもその中にある弁が穴をふさぐのですぐさまは空気が抜けない

コンプレッサーの管で弁を押し開けて、管を中に通してスイッチをオンし、空気を送り込むが、これがまあ上手くいかなかった

なぜかというと押し込んだ空気分より、弁を押し開けた分の隙間から抜ける空気の方が多かったか

ごおおおおおおという機械音と「プールまだなん?」という物言わぬ甥っ子の目線に耐えながら硬いビニール空気穴を二本指でつまみ狭くしつつ、ひたすら空気漏れないことを祈る時間苦痛だった

10分ほど格闘し、ネットでも調べたが有効解決策が見つからず、ようやく自力で見つけた解決方法コンプレッサーの管をもっと奥の方へ突っ込むことだった

空気穴近くで空気を送り込むのではなく、そこから離れた場所で奥の方へ空気を送ることで、ビニール壁に空気が当たりそのまま近くの空気から漏れ出ることを防ぐ

言葉にすれば簡単理屈だが、当時の私は寝起きの頭でプールの方に何か空気漏れを防ぐ理屈存在するのかと考えていたのでなかなか気づけず、イライラしてしまった

コンプレッサーの力でも大きなビニールプールが膨らんだのは10分近くかかった

これを弟の嫁と父は足踏み式のポンプでふくらましたのかと思うと、それは愛でしかないなと思った

ようやく膨らんだビニールプールを庭の芝生部分に設置して、ホースで水を入れる

その間に母は甥っ子に水着を着替えさせていた

事前に会社の人に「水が冷たいとなかなか入りたがらないから午前中に水をはっておいて、午後に遊ぶほうがいいよ」と聞いていた

ただ当日は真夏日であり、入れたばかりの水もそこまで冷たくなく、甥っ子はぎゃあああああああと歓声を上げながら遊んでいた

大人が浸るには小さいプールなので、近くにベンチを置いて、母と一緒に自分たちは座りながら足だけプールに浸し、甥っ子を遊ばせていた

水辺で手をバタバタと動かし、発見享楽のたびに笑顔を見せ、「こえっこえっ(これこれ)」とこちらの顔を観て指さし、興奮を交えながら言葉足らずに感情を共有しようとする様は愛らしくかわいかった

ただ1時間くらい夢中で遊んでいたので、赤子の体力って無限なの?とも思った

昼過ぎくらいに父が帰ってきて、そこから甥っ子の面倒を交代した

後で聞いた話によると、甥っ子は午睡の前に1回、午睡後に1回プール遊んだらしく、本当に赤子の体力は無限なのかもしれん

これで一日が終わっていれば、ちょっと疲れたなくらいだったのだが、大変だったのはビニールプールの片づけだった

夕方になっても父は甥っ子に夢中でいっこうにプールを片付けしようとしないので「プール片づけしようと思うんだけど」と言ったら「おう任せた」と笑っていた

いい加減にしろよと思いつつも、翌日になって水がぬるぬるになったプールを一緒に片付けてと言われる方が嫌だったので、バケツ風呂桶に取っ手がついたやつを用意し、プールを片付けることにした

母に水はどうしたらよいかと聞くと、花や野菜や木にかけてほしいとのことだったので、バケツで水を掬い、水やりに使って、5分の1ほどの水嵩を減らした

残りの水で芝生が水でびしゃびしゃになる分には仕方ないと了解をとってあったので、プールに手を突っ込んで、栓を抜いた

これで片付け終わりだわと思っていたが、全くいっこうに水が抜けない

ホースの水で遊んでもいたので、水かさはたっぷりプールの底は芝生にぴたっとくっついていて、栓は500円玉くらい

水が抜ける隙間がどこにもないのだ

もちろんそんな大量の水が入ったプールを持ち上げる筋力などない

仕方なしに取っ手付きの風呂桶を片手に中腰になり水を掬い、庭のコンクリート分目掛けて、水を撒いた

中腰からアッパーカットの要領でたぶん30回くらいは水を撒いた

人間の皮膚の汚れや表面菌のせいか、はたまた甥っ子がどこかのタイミングで水中で粗相をしていたからかコンクリートに打ち付けられた水は泡を含んでいて周囲へと広がっていく

中腰と水の重さと同じ運動の繰り返しによる体の負担といっこうに減らない水嵩で嫌気がさしていた頃に、父が甥っ子を抱いて窓辺から「ほら、○○(甥っ子の名前)がんばれーっていって」と私を見せていて、父に対し一瞬の怒りを抱いてしまった

しかし、「(がんばれーと思うほど)大変そうに見えるなら、母に預けて、自分が手伝いにこればいいだろ」とは甥っ子の前で叫べない

もう仕方ない、心を無にして、打ち水マシーンになるだけだと工程を繰り返し、コンクリートから広がったた水が家と田んぼの間にある公道アスファルトにしみこんだくらいでようやく水が20センチくらいの深さになった

もう汚れるのは仕方ないとビニールプールを抱きかかえ、栓から残った水がじょろじょろと芝生に落ちるのを眺めた

その後、飛んでいきそうにない場所ビニールプールを設置し、腰と右腕に相当量のダメージを感じつつ、なんとか片づけを終了した

最初空気を抜いて、ビニールプールから水を溢れさせてしま方法も考えられたが、またこプールを使うことを考えると空気入れが面倒でできなかった

その日の教訓は相当量の水は本当に重いということだった

マジで直径1メートルくらいの円状のプールでいい

かいプールは残った水の処理が大変すぎる

遠くの田んぼ用水路から水を送るのに電気式のポンプを使っているのをプール片づけた後でコンビニに行く際に見つけて、これがうちにもあったら楽だったのになと思った

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