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2016-10-07

君の名は。』に限らずアニメ絡みの地方論が置き去りにしていること

君の名は。」が物凄い勢いで流行っている。

興行収入は遂に風立ちぬを越え、もう上にはジブリ映画しかいないという状況だそうだ。

 

それ故に、作品情報ネットをやっていると否応なしに目につく。

ツイッターでは「もしかして」「入れ替わってる!?」のコピペが大量に作られ、

pixivニコニコ静画など画像投稿サービスではイラストがひっきりなしに投稿されている。

当然、各種論評も多く、肯定的ものから否定的ものまで、

演出に注目したものから制作体制スタッフ登用など組織論なような話まで、数数多の記事が出ている。

自分ネタバレの類を全く気にしない人間なので大丈夫だが、

事前に情報を触れてしまうことに抵抗がある人はなかなか大変だろうなぁ、と思う。

 

さて、そんななか自分ツイッターとある記事が流れてきた。

記事の名は、こちら

 

君の名は。』が、感動のウラで消し去ってしまったもの

無邪気にこの作品を楽しむことへの疑問

現代ビジネス 貞包 英之氏)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49807

 

「興味深い見方だった」という肯定的コメントがつけられていたことと、

サイトランキング1位(10月1日当時)に釣られて読んでみたものの、

いざ読んでみると、

 

「ふむふむ。」

「……ん?」

「はぁ!?何言ってるの?」

 

となってしまう、久々に猛烈に反論したい記事内容だった。自分君の名は。」未視聴なのに!

そして、この気持ちをぶつけるところがなかなか見つからないため、

ここでひっそりと所感を書き連ねることにする。

 

※取りあげる記事ネタバレ前提で書かれているため、この記事ネタバレ全開です。

また、重ねて申し上げますが、筆者は原作未視聴です。

公式サイトなどで可能な限り情報収集しましたが、至らぬ点がございましたらご容赦ください。

 

記事主題について

序盤・中盤で「君の名は。」について色々分析しているものの、

この記事の主点はあくま地方論であり、作者の主張はこうである

これはなかなかツッコミを入れたい主張である

特に後半。地方を暗く扱った作品は確かに探せば存在するだろうが、

戦後サブ・カルチャーの潮流として、地方への鬱屈や屈折の描写が常に存在していたかというと、そうは思えない。

地方を賛美することへの反省」など、なおさらである

片方で「地方賛美系のご当地アニメ」を取り上げ、批判しておきながら、

というか、自らが「地方の賛美・消費と並行して」と言っているのに、

さも、地方鬱屈を描き安易地方賛美にNoと主張するのが、

戦後アニメマンガの主流であるかのように扱うのかいかがなものだろうか。

 

アニメ漫画地方を描くということ

アニメ地方を考えた論評は、この記事に限らず最近は非常に多い。

実在風景を背景とした漫画アニメが増えたこと、

それに伴い、聖地巡礼アニメによる町興しが注目されていること、

経済停滞や少子高齢化により地方のあり方の議論が盛んであること、

などが理由として考えられるだろう。

 

しかし、それらの論評で見過ごされていると見過ごされていることがある、と私は思っている。

それは「地方であれ、都会であれ、あくま舞台舞台」ということである

 

原義通りの舞台、つまり演劇での壇上を想像してほしい。

細やかな小道具があり、大きな絡繰りがあり、巧みな照明効果音響がある、

それらが充実しているか、特色だっているかは、作品評価を左右する一要素かもしれない。

しかし、それはあくまで一要素であり、舞台の上で演者が動かない限り作品とはならないのが通常である

 

まりはこうである

地方である、都会である、ということは物語の展開に大きく絡む。

しかし、作品のメインテーマになるまで比重が高くなることはそこまで多くない。

 

ペルソナ4という作品を例に挙げよう。原作ゲームで、アニメ化されている作品である

この作品舞台とある架空地方都市

そこは大型総合スーパー進出し、地元商店街がその影響で衰退している。

要人物の中には、周囲との軋轢が生じている総合スーパー店長の息子や

実家のために地元から離れられない旅館の娘がいる。

こう見ると、まさにこの作品地方の屈折した部分を描いた作品である

 

では、これは記事作者が主張する「地方の軽薄な理想化に一定留保を付け加える」作品だろうか。

自分はそうは思わない。

 

ゲームプレー済・アニメ視聴済を知ってる人なら分かると思うが、

この作品リア充ゲーム揶揄されることがあるくらい、終盤になると仲間の結束が固くなる。

主人公が転校してきてから去るまでの1年間で、彼らは忘れられない思い出を作り、心を強くする。

 

ならば、この作品は「地方暮らしもすばらしい」的な地方賛美の作品だろうか。

それも違うだろう。

 

この作品テーマ公式サイトに明確に書いてある。

「“推理サスペンス”を題材にしたRPG」だと。

まり地方都市性質描写は極めて重要位置にあるのは確かだが、

それとメインテーマ別にあるのである

 

このように、地方である・都会であるというのは、

舞台の基本設定として極めて重要であると同時に、

舞台の基本設定であるが故に、物語主題にまではなかなか上り詰めないことが多い。

その舞台登場人物がどう動くか、どんな出来事に遭遇し、乗り越えるか、

そのような舞台設定以外の重要事項が大抵の作品には存在しているのである

(もちろん、舞台設定全押しのご当地振興系作品もないわけではないけども)。

 

また、舞台装置であるが故に、物語の展開に応じて描かれ方が変わる、ということも起きる。

良い出来事が起きればその背を押すように明るく描かれ、

良くない出来事が起きればその気持ちを代弁するかのように暗さが出るが舞台装置である

そのため、後味が良いラストとなる作品ならば、当然その舞台地域は後味よく描かれることになる。

そして、娯楽作品である以上、漫画アニメで後味が良いラストと後味が悪いラスト

どちらが多いかといえば、それは前者の方である

 

これに加え、

人間、そう簡単地元から移動しない。両親に頼るところが大きい高校生以下ならばなおさら

ということも多くの場合、見過ごされていると感じる。

高校生以下の場合、特段な理由がなければ通学範囲+αが彼らの行動範囲となる。

背景が実在場所に忠実で、聖地巡礼が盛んに行われる作品の中で、

一番舞台が全国に分散している作品として、私は咲が思いつくが、

それは、「全国大会に各地から集まってきた女子高生」を描いているからであり、

個々の人物を見ると行動範囲はそこまで広くない。

 

旅行登山ツーリング即売会遠征趣味である

学校行事である修学旅行部活全国大会など)

・身内の都合です(転校など)

・突然ワープしてました

 

これらのような特段の理由がなければ、登場人物はなかなか生活から離れて動かない。

からそこ余計に、舞台の明るさ・暗さは展開の明るさ・暗さに密接にかかわる。

描かれる街が単一都市圏に絞られるのだから、バッドエンドを目指してない限り、

舞台となる地方物語の展開に連動して明るくに描かれるのである

そこに舞台となる町が素晴らしい、というメッセージが入るかどうかは作品それぞれだが、

記事のようなアニメ地方を考えた論評にありがちな

舞台である=描かれた地方作品の重大なテーマである、という構図は

必ずしも成り立たないと思うのである

 

東京vs地方という二項対立

この記事に対して気になるところがもう一つある。

というよりも、先述した結論としての主張や「君の名は。」の分析よりも

違和感を感じ、反論したい部分がある。

 

それは、全体として東京仮想敵としている所である

君の名は。ハッピーエンドの場が東京であったことの不満、

東京が揺らがなかったことへの不満、

壊滅した糸守の人物たちが東京へ移ったことに対する不満、

そういう東京が良く描かれていることへの不満が文章の端々から漏れている。

東京隕石が落ちて壊滅することを期待してしまった」までくるともはや怨恨の類すら感じる。

 

この観点において、もっと瑕疵があると思えるのは3ページ目のこの部分である

 

物語あくまで散文的に見直せば、『君の名は。』は、故郷のない男と、故郷を失った女が、東京故郷幻想特別な異性を妄想する話といえるのかもしれない。

 

これはもう、誤読していると扱ってしまっていいのではないだろうか。

瀧は東京まれである高校には友人がいて、バイト先もある。

それに付随した人間関係や馴染みの店もある。

ならば、彼の故郷新宿区であるのは明白であろう。

 

東京という町が生まれて150年弱、

高度経済成長期に断絶しているという最も日の浅い解釈をしても40年の歴史がある。

当然、そこで生まれ、育ち、その場所愛着を持っている人が存在する訳であり、

東京まれ故郷のないという構図は非常に抵抗を感じる。

 

というよりも、この作品地方東京の対比が大きな要素でもあるのだから

双方ともに住んでいる街を故郷と思えるような愛着知識

人間関係や行動範囲があるからこそ成立している作品だと思うのだけれども……。

 

もしテロ地震があり、瀧自身や近い関係人物危害があったら、

もしくはアトラス的何かで新宿が壊滅したら、

それこそゴジラが来て東京全部焼き払ってしまったら。

そして、惨事を避ける手段が目の前に提示されていたのなら。

 

きっと、瀧も三葉もお互い逆の立場必死に動くと思うのだが、いかがだろうか。

さも片方に地元愛がないような表現は、私はどうかと思う。

 

地方物語に都合よく変えて消費するな」という意見は、

地方研究している人ならば主張することは正しいと思う。

規模が小さい、独自性があるなどの性質から創作世界において、

物語を進めるための非現実的な設定を地方押し付けられる傾向が強いということは事実である

 

君の名は。においても、神事伝承隕石自治体消滅など、

ファンタジー色の強い部分はほとんど糸守町が担っているし、

栃木弁とも茨城弁とも福島弁もつかないようなアクセント

パロディに満ちた謎の施設人物がやりたい放題するTRICKのような作品は極端だとしても、

地方賛美という面ではこれ以上に多くの意見が出たサマー・ウォーズなど、

悪い言い方をすると、ご都合的に地方が歪められて描かれることは多々ある。

地方を味方する立場活動を行っている人からすれば、良い思いはしないだろうし、

作品に反映するかどうかは別にして、そのような不満があることは受け止めるべきである

 

しかし、それを受け止めるのは制作サイドであり、東京ではない。

そのような設定を組んだのは新海氏、堤氏、細田氏であり、東京が作ったわけではない。

批判の向きは新海氏、堤氏、細田氏、もしくは各委員会、はたまたワーナーテレビ朝日東宝に対して

向かうべきであり、東京に矛先を向けるのは間違っているだろう。

地方を「消費」可能商品に仕立てているのは、(所在大都市かもしれないが)

作者および制作組織であり、大都市のものでは決してないのである

 

地方大都市という二項対立は、研究においても創作においても非常に分かりやすいしよく使われる。

しかし、本記事のように地方の不満は全て大都市が起こしているものだ、

という構図にまで落としてしまうのは、単純化が過剰であるだろう。

不満の捌け口をほぼ全で大都市東京に向けている所が、非常に鼻につく記事であった。

 

まあ、ガルパンひぐらしの扱いもそれ以上に気になったんですけどね。そういう作品じゃないでしょw

2016-06-13

元増田のための最近2010年代)の3Dアニメ映画がわかる11

http://anond.hatelabo.jp/20160613091056


つってまあ、そんだけ見てりゃピクサーディズニーの新作追ってりゃいいと思うけれど。

とはいっても2010年代アメリカアニメスタジオ群雄割拠。これにストップモーションアニメ勢や日本やフランスの伝統的な2Dアニメ勢が絡んできて大乱闘スマッシュブラザーズだし、中国や韓国の新興スタジオも力を伸ばしつつあるわ。

もしかしたら、今が世界的にみて一番アニメが豊潤な時期なのかももしれない。


そんな混沌としたアニメ勢力図を一スタジオ一作品で把握できる、ステキリスト元増田にプ・レ・ゼ・ン・トよ♥



1. ドリームワークス:『ヒックとドラゴン』(クリスサンダースディーン・デュボア監督、2010年

 『リロ・アンド・スティッチ』の監督(とスティッチの声)を務めながら、ドリームワークスに移籍したクリスサンダース。名監督、会心の復活作よ。

 人間不信ドラゴンドラゴン使いの一族のおちこぼれ少年が育む純粋無垢な友情の物語に涙しないものはいないわ。

 監督が変わった『2』もDVD/ブルーレイリリース済み。評価は分かれてるけど、1を楽しめたら是非観てもらいたいわね。


 ドリームワークスディズニー/ピクサーの昔からのライバルよ。

 創業者の一人であるカッツェンバーグ氏は元ディズニーの幹部。低迷していたディズニーに『トイ・ストーリー』以前のピクサーと手を結ばせた功労者だったけれど、ディズニーお家騒動に巻き込まれて会社から追い出されちゃったの。

 それだけにディズニーピクサーに対する恨みは深くて、自分が退社する直前に挙がっていたピクサーの『バグズ・ライフ』の企画をパクって『アンツ』を作ってほぼ同時公開し、ラセターをブチ切れさせた逸話もあるわ。

 ディズニーとの最大の違いはその量産ペース。たまにハズレもあるけれども、成功した作品はめざとくシリーズ化して貪欲に稼ぐわ。

 『シュレック』、『カンフー・パンダ』、『マダガスカル』がそうね。元増田は『マダガスカル』がお肌に合わなかったみたいだけど、『シュレック』は『カンフー・パンダ』並に観といて損はないわ。『マダガスカル』は作品ごとに評価の波が激しいけれど、この二作のシリーズは一貫して高評価を受けていて安心して観られるわよ。

 単発作品では、『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』たちなんか玄人好みの作品ね。



2. ワーナー・ブラザーズ:『LEGOムービー』(クリストファーミラーフィルロード監督、2014年

 『シュガー・ラッシュ』以降の現代的なウェルメイド作劇に感動した元増田なら、『LEGOムービー』は外せないわ。

 チャーミングなテクスチャの質感、とぼけたオフビートキャラクター、意外に王道な感動ストーリー、アッと言わせる伏線やオマージュネタの数々……

 クオリティだけでいえば近年の3Dアニメのなかでもトップクラスと言ってもいいわ。たかがLEGO、とあなどるなかれ。あなたの涙腺をしぼりとる大傑作よ。


 WBは元々バックスバニーなどで知られるアニメ業界の最大手。テレビでは「カートゥーン・ネットワーク」を系列に抱えてるわね。けれども映画ではディズニーに遅れをとってきたわ。

 散発的に『アイアン・ジャイアント』や『ルーニートゥーンズ:バック・イン・ザ・タイム』といった良作を自前で生み出してきたけれども、基本はポケモンや他社製作のアニメの配給が中心。ようやく自社制作で気合入れだしたのはそれこそ2014年の『LEGOムービー』からよ。

 これからは豊富なキャラクターコンテンツを利用して『原始家族フリントストーン』や『宇宙家族ジェットソン』、『スクゥービードゥー』といった作品を映画化するみたい。


 ちなみにワーナー傘下にはヴィレッジロードショー・ピクチャーズっていうオーストラリアの映画製作会社があるんだけれど、

 そこで『マッドマックス』のジョージ・ミラーふわふわペンギンヒップホップダンスマッドマックスミュージカル映画ハッピーフィート』、

 『ウォッチメン』や『300』ザック・スナイダーふわふわフクロウガチ殺し合い300映画『ガフールの伝説』と、

 ヤバい映画の監督に見た目かわいい内容ハーコーな動物3Dアニメやらせててどれも最高よ!



3. ソニー・ピクチャーズ:『モンスターホテル』(ゲンディ・タルタコフスキー監督、2012年

 それまでディズニーの独占市場だったアニメ映画界に風穴を開けた90年代ピクサー2000年代のドリワの活躍を見て大手映画会社はこう考えたわ。

 「3Dアニメは儲かる!」。

 ソニー・ピクチャーズアニメーションはそうやって便乗的に2006年ごろから作品を継続的に発表しつづけてきて、それなりに稼いではいるけれど、他と比べてあまり元気がないわね。特に日本だとほとんど知られてないんじゃないかしら? アニメ映画界で重要なプレイヤーとは言いがたいわね。


 ここは『レゴムービー』の監督のデビューであるくもりときどきミートボール』を挙げときたいところだけれど、『レゴムービー』を観たなら薦めなくても観るでしょう?

 あえて『モンスターホテル』を推しとくわ。

 監督のタルタコフスキータルコフスキーパクリみたいな名前だけど、アニメ業界ではレジェンド級のアニメーターよ。『デクスターズ・ラボ』や『サムライ・ジャック』を作った男、いえばすごさが伝わるかしら。

 『モンスターホテル』は雇われ仕事で、お世辞にも脚本は最高の出来とは言えないけれど、彼が担当したキャラデザや動きはとても艶やか。特に主人公ドラキュラ娘のキュートさといったら! 3Dアニメが実は2Dアニメと地続きだということがよくわかるわ。



 

4. イルミネーションエンターテインメントユニバーサル):『怪盗グルーの月泥棒』(ピエール・コフィン&クリスルノー監督、2010年

 『怪盗グルー』シリーズの大ヒットで一躍アニメ業界を席巻したのがイルミネーションスタジオね。

 大手のユニバーサル後ろ盾にいるだけあって、よく広告なんかでも観るんじゃないかしら。「バナナバナナ」と喋る、サスペンダーを来た黄色い丸っこい謎生物のキャラ、あれがイルミネーションが誇る人気マスコットミニオン」よ。そのミニオンたちのデビュー作がこの『怪盗グルーの月泥棒』。

 偏狭な中年大泥棒がいきなり現れた三姉妹の世話に追われててんやわんやになる、といった筋は『モンスターズ・インク』を思わせるけれど、堅実なアニメーション表現とドギツいスラップスティックさでピクサーとの差別化が成功しているわ。

 特にスピンオフであるミニオンズ』はイルミネーションスタジオの「ヤバさ」が最もよく出ている作品なので、『怪盗グルーの月泥棒』『怪盗グルーのミニオン危機一髪』を観た上で是非ごらんになってほしいわね。


 しかし、イルミネーションの本領が発揮されるのは今年からだと言ってもいいわ。

 2016年に発表されるオリジナルタイトル二作品――『ペット』と『Sing』(邦題未定)。このふたつを注視していきたいわね。


5. ブルースカイスタジオ20世紀FOX):『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』(スティーブマルティーノ監督2015年

 20世紀FOXは自前のスタジオもあるんだけど、まあせいぜい作ってるのはシンプソンズ映画くらいだし、3D作品は基本ブルースカイ作品と言っていいわね。

 2000年代の仁義なきアニメ戦争の最初期に反応したスタジオひとつで『アイス・エイジ』は観た人も多いんじゃないかしら? あまり印象に残る作品はないし、批評家筋の評価は芳しいとは言いづらいけれど、ソニーなんかと比べると安定して高収益を叩き出してきたブランドね。


 そういうわけであまり過大な期待を持たずに『スヌーピー』も観に行ったんだけれど、これが思わぬ収穫だったわ。

 原作の感じそのまま活かそうとした2Dと3Dの中間めいた微妙な表現は賛否両論あるだろうけれど、88分でチャーリー・ブラウン恋物語うまく落とし込んだ良作よ。

 『スタンド・バイ・ミー ドラえもん』がやろうとして大失敗したことをうまくやるとこうなる、という感じで、見比べてみると作劇の勉強になるわよ。



6. ウォルト・ディズニーアニメーションスタジオ:『塔の上のラプンツェル』(バイロンハワード監督、2010年

 ディズニー映画は2008年の『ボルト』以前と以後で大分変わってくるわ。簡単にいえば、元増田が昔観たであろうオールドグッドな2Dディズニー映画が以前、元増田が大好きだっていうウェルメイドな作劇の3D作品が以降。このラインを意識すると効率良くディズニー映画を愉しめるわ。

 もっと元増田は08年以降のディズニー3Dアニメ映画をだいたいチェック済のようね。


 でも『ラプンツェル』を見逃しているのはいただけないわね!

 90年以降生まれの女子にとってはマイルストーンといってもいい、新しいディズニープリンセス物語の決定版よ!!

 女子にモテたければ是非観るべきだし、女子になりたければ絶対観るべき、現代女子力のパワーソース(力の淵源)よ!



7. ピクサー・アニメーションスタジオ:『インサイド・ヘッド』(ピートドクター監督、2015年

 シュガー・ラッシュ以降のピクサーを観た元増田なら当然鑑賞済みかしら?

 現代アメリカアニメを支配するピクサーの作劇の極致ともいえるのがこの『インサイド・ヘッド』よ。

 物語自体の面白さもさることながら、「私たちはいつ、どのように成長していくのか」についてここまで丁寧に描いたフィクションは稀有だと思うわ。



8. オン・アニメーションスタディオズ(メソッドアニメーション):『リトル・プリンス 星の王子さま』(マークオズボーン監督、2015年

 フランスは日本とおなじく2Dアニメーション映画が主流だけど、日本にも白組があるように、フランスなかにも3Dに情熱をそそぐスタジオがあるわ。

 それが、オン・アニメーションスタディオズ。

 まだまだ知られるとはいえないスタジオだけど、『カンフー・パンダ』のマークオズボーンが監督した『リトル・プリンス』で一躍名を上げたわね。

 アメリカの大手がかかわっているスタジオでは見られないようなヨーロッパ的な叙情が特徴よ。

 今後はこういう小スタジオの3D作品もバンバン出てくるんじゃないかしら?


 


9. ライカ:『コララインとボタンの魔女』(ヘンリー・セリック監督、2009年

 ここからはちょっと趣向を変えて同じ立体アニメでもストップモーションアニメを紹介するわ。

 元増田は『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』という映画をご存知かしら? 

 ああいう人形を使ったアニメストップモーション(コマ撮り)アニメと呼ばれてファンも多いわ。一番有名なのはウォレスとグルミット』かしらね

 『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』はティム・バートンの監督作だと勘違いしている人も多いけれど、実は監督を担当したのはこのヘンリー・セリック

 彼が自分のスタジオであるライカ」を立ち上げての第一作目が、この『コララインとボタンの魔女』なのよ。

 ストップモーション特有の質感を保ちつつも3DCGと見まごうばかりのなめらかなアニメーションは、気が遠くなるような数の人形パーツによって実現したもの。

 セリック独特のゴシックな美意識が溢れる画面は観ているだけでため息が出るわ。

 この『コララインとボタンの魔女』の成功によって、ライカイギリスアードマン・アニメーションズと並ぶストップモーションスタジオとして一躍地位を確立したわけ。

 ライカはこれまで三作しか発表しておらず、日本に入っているのは『コラライン』含めて二作だけだけれど、二作目の『パラノーマン』もすばらしい出来なので是非見てね。



10. アードマン・アニメーションズ:『映画 ひつじのショーン 〜バック・トゥ・ザ・ホーム〜』(マークバードン&リチャード・スターザック監督、2015年

 で、ストップモーションアニメの老舗であり、ストップモーションといえばアードマンと言われるほど有名なアードマン・アニメーションズ

 配給会社はそのときどきによって変わるけれど、一貫して温かみのあるゆるさと精緻な細部へのこだわりをふせもった上質なストップモーションアニメを世界に供給しつづけているわ。

 もちろん、去年発表された『ひつじのショーン』も最高だったわね。

 『ウォレスとグルミット』とおなじく、テレビシリーズの劇場映画化だけれど、TV版をみてなくとも十全に楽しめるわ。むしろ、テレビシリーズの入り口としてちょうどいいくらい。

 アードマンの作品はそのルックを一目見れば即座にわかるので、公開されたらとりあえずチェックしときたいわね。



11. スターバーンズインダスリーズ:『アノマリサ』(チャーリー・カウフマンデュークジョンソン監督、2015年

 スターバーンズインダスリーズテレビドラマで活躍するダン・ハーモンが立ち上げたストップモーションアニメ会社

 その第一作目に『マルコヴィッチの穴』などで知られる個性派脚本家チャーリー・カウフマンを監督に迎えて作ったのが、この『アノマリサ』。

 アードマンにしろライカにしろ「子どもも大人も愉しめる」映画が信条のストップモーションだけれど、この『アノマリサ』は完全にオトナ向けよ。

 カウフマン特有の奥行きある哲学的ストーリーもそうだけれども、一番子どもに見せちゃいけないのはセックスシーン。

 なんと精巧に作られた人形同士(男女ともにくたびれた中年)がヤッてる姿をえんえん見せつけられるの! クンニから挿入、絶頂、事後まで全部よ!

 ちょっと変わったアニメ映画を観たい、と思ったら今すぐこれを借りにレンタル屋に向かうべきね。 

2016-05-07

邦画だって面白いんだよ!絶対おもしろ映画監督リスト

邦画はクソだと思ってるやつ、映画監督で見ろよ。配給で見るな!

ネット社会でアレはダメだったか邦画ダメになった、みたいに言ってるやつは見てる映画が悪い!

大体、「みんな」が見る東宝映画は金かかってるぶん、スポンサーに気を遣ってCMを入れる民放ドラマみたいになってる状態で(NHK視聴者と国に気を遣いまくってる)

邦画漫画実写はダメだとかいうヤツもいるけど、じゃあ漫画映画一切見んなっつーの!と言いたい(「みんな」見るから売れる、だからやる。摂理

あと批評家宣伝方法がどうのとか言っても、今更批評家興行は決まらないし……(インターネット時代になって批評家時代は終わったのだ)

この時代日本にもしっかりした作品を作る映画監督が居ることを、ハッキリと言っていたい。

オリジナルで良作連発。漫画実写だけどミニシアター系でよくできてるのもたくさんだ。

そういうのが認められるようになったら、邦画はまともなものが売れるようになるんだ。

わりと認められてる漫画実写の「ピンポン」や「青い春だって今みたいに大規模公開の分類ではなかったんだぞ。小規模の名作だ(ていうか、どっちも松本大洋だった)

商業監督三池や堤を見てこいつらダメになった……って言うのは勝手だけど、あれは金稼ぎの中で十作に1作くらい好きな風に作ってる監督なわけだよ。

その1作が良作か駄作かで、その監督価値業界で決まってるわけ。

でもそんなの映画好きしか当たり引けないって。そんなに映画見ない人は、駄作見たくなきゃ避けるべき監督だ。

海外映画祭をとるような園子温は、とてもじゃないがおすすめできない。サブカルで奇抜なのが好きで、邦画に見飽きたくらいで見る監督だ。

(間違ってもクドカン監督作品は見るなとか言いたいけど、最新作は見に行く予定だ。大友監督は、ちょっとまともなのとってくれないと分かりません)

から最近おすすめ映画監督をここに書く。我々「みんな」は良作を作る監督を学び広めるべきなんだ。

邦画ファンならみんな知ってる名前だろうけど、興行を支えているのが邦画ファン以外の東宝ワーナーファン宣伝ブランド力)というのが虚しいではないか

電通マスコミによる印象操作映画を語っているのは、悔しいと思わないか

条件として。

傑作を作る監督も居る。だけど、そんなの邦画全体を見て年に1作2作あるか無いかなんだから、手っ取り早く傑作を求めても仕方がない。

「約9割の確率で駄作を作らない監督マイナー過ぎず、佳作、良作を量産できている監督」を以下に書くので是非「ジャケ買い」ではなく「監督買い」してくれ。

代表作に「アヒルと鴨のコインロッカー」「ゴールデンスランバー」「ちょんまげぷりん」「残穢-住んではいけない部屋-」など

ミニシアター系でロングランになったアヒルと鴨の監督。どんどん規模の大きい映画を多く撮るようになった。

ただ、まだ三池や堤のように適当に撮ってないし、商業監督に寄っては無い。邦画ファンも認める『佳作』を『量産』してくれる。

知れ渡る知名度と合わせて、見た目がくまさんみたいに大きくなっているのが気になっている。

代表作に「舟を編む」「川の底からこんにちは」「ぼくたちの家族

満島ひかり旦那嫉妬をするな、彼女は才能に惚れたのだ。日本映画界を背負って立つ予定の監督

堅実で丁寧で突っ込みどころがない、かつユーモアあふれる作風が特徴。若干32歳で舟を編む。賞をとりまくった。

淡々とした演出がTHE邦画といったところか。これからメジャーに寄っていくのか分からないが「舟を編む」だけは見ておくんだ。いいな、わかったか絶対だ。

正直推していいのか迷ったけど、代表作に「モテキ」と「バクマン。漫画実写で二つそろったとこだし、駄作を作らないという観点からラインナップ。

ポップでメジャーサブカルミュージックドラマ監督ならではの作風。ただ一つ、原作ファンには手厳しい(まほろ外地だって原作ファン的にどうなのか)。

しか原作通り映画にするってどうなの?議論を使うと、彼の実写方針は正しいのだと思う。

映画そこまで好きじゃなーい邦画くらーいってヤツを連れて行くなら、大根監督一本だ。(エロには気をつけろ!)

堤化しないことを祈る。

代表作「リンダ リンダ リンダ」「天然コケッコー」「もらとりあむタマ子」「味園ユニバース

邦画ファンなら必須チェック監督になっている気がする。自らの作風をつかみ始めたのか、近年、油が乗ってきたように思う。

画が良い。キャラが良い。2時間監督ノスタルジックファンタジー世界に浸れたら幸せ

代表作「純喫茶磯辺」「さんかく」「ばしゃ馬さんとビッグマウス

銀の匙 Silver Spoon」という人気原作で華麗に滑った印象があるのだけれど、あんなもんで消えてたまるか!映画自体は良作なんだ!

いきなり任されたってのは、映画業界の期待の現れでもあったはず。

人間のどうしようもないところをポップに描く監督映画活動が途切れないことを祈ってます。才能は消えない。

代表作「南極料理人」「横道世之介」「モヒカン故郷に帰る

飯テロ映画南極料理人」が好きな人は多いかもしれない。キツツキや横道を経て、最新作モヒカンを見て確信した。この人は天才

単調なのが味わいでもあるが、作品によってはストーリーも効いているし、王道を嫌っているのか泣かしにこないでコメディに走るので気楽に見てほしい。

今まで長編映画は6作あるが、全部良作なので、いつでも安心して見てくれ。

安定してる人ってそんなに居ないので、これくらいは覚えられるはず。

何人か漏れている気がしないでもないが、他にもおすすめ監督が居る。ただ、良作率が6割程度に下がる他、発表間隔が長かったり、まだ出始めの新人監督なども居るので、そのへんは容赦してほしい。



まぁ他にもいろいろ居るんだけど、好きな監督自分で「宣伝」してください。

SNS時代なんだから、今更企業宣伝に踊らされてる時代でもないでしょう。

追記・ブコメ返信:

内田けんじ追加命令が多いので追加します。新作撮る気はないんでしょうか?あと入江悠、大森立嗣、いいですね。好みではないけど良いです。あとは規模と宣伝ができるバックがついた監督も多いので、その辺はスルーしてます矢口さん滝田さんとか、テレビ局がついてるので監督買いする人も一定数居るでしょう。とくに好みではないですが、悪くない監督だと思ってます。え、岩井俊二はもうみんな知ってるでしょう?堤さんや三池さんの映画にも好きなものはあります。堤さんは、最近丁寧になってきました。見てますよ。ただたまに許せない時があるだけです。橋口亮輔監督はいいけど、量産してくれるんだろうか?今後の監督として薦めにくいんすよ~過去作のレンタルおすすめ。30分も映画見てられないとか義務教育でつまらない授業45分からやりなおすべき。あともうなんか、ここに入ってないから気に食わないとか言われてもね。そんなに好きなら、あとは自分宣伝してください。それがすべてと言っているでしょう。そういうお話をしたかったんです。邦画好きはもっとシャベリになるべき。

うそう、これ入門編なのです。人それぞれだなって思うような監督は、このリストではおすすめしにくいんで。別のときに別の方法勝手宣伝します。リストは好みの監督なんだなって思われるかもしれませんが、もうちょっとカオスなのも結構好きです。好みとか抜きにして良いのは良い、でまとめてます。どうせ、このリストから見るのなんて1人の監督から1作くらいでしょ?カオス作に当たったら責任とれない><個人的に大好きな映画映画通に批判されるだろうから入れてないですよ三池監督自分だけの宝物にしたい気持ちわかりますよね。

映画批評家死語)や映画好きの漫画家(じゃあ貶してないで自分フォロワー宣伝すれば)に守ってるとか言われても知りません。一増田になにを求めるの?増田テラフォをdisってないよ。

あと洋画見ないのかって言われたけど、こんだけ書いてて洋画見てない増田に見えますか?映画館でやる洋画なんて絶対面白いんだから日本公開されない洋画を見てから洋画ファン洋画ファンと名乗ってくださいね邦画が楽しくてそこまで手を伸ばしてる余裕ないので、増田邦画好きと名乗ります邦画と似た洋画名作もたっくさんあるんだけどなぁ?洋画イコールドンパチCGって認識もどうなの?洋画にたいする侮辱じゃない?

アニメあんまり詳しくないです。ごめんなさいね。言われてる監督は一通り見てるけど、アニヲタからしましたら色々あると思うのでなにも言いません。ただ日本アニメ作風がとても邦画寄りですよね。D映画より好みに合います

あと、あともなにも追記がうざいな。ブログ教えろって言われたけど、絶対嫌です。もうちょっと丁寧にインテリジェンスに、文章見なおしながら普通に書いて楽しんでます。そもそも感想文が上手くないんで、もっぱらツイッターだけど。これは思ってること一気に書いたので、読みにくいという指摘は「だよね」って思ってますよ。すごい共感した。

この映画監督リストが気に食わない人は自分で好きな映画宣伝してくださいよー邦画洋画もどっちも日本じゃ下火なんだから、こういうところでどうでもいい議論して、じゃあいっちょ見るかくらいの熱が欲しいんですよ。駄作を批判した分、同じ熱度で良作紹介するのは映画ファンマナーとしてきっと必要ですからね。今は批判したらしっぱなしだから…。

2016-04-01

マックで『バットマン vs スーパーマン』の感想戦していたカップルの会話

<当記事は『バットマン vs スーパーマン』の重大なネタバレを含みます



男「……どうだった?」

女「……いや?」

男「……ん?」

女「だめでしょ……完全にだめでしょ……『バットマンフォーエバー』よりダメだったでしょ……映画版『DOOM』よりダメでしょ……」

男「客あんま入ってなかったね」

女「むしろ観るべきでしょ。みんな観るべき。オススメしてもいいくらい。汝が敵を知る目的のために観ろと」

男「俺ならオススメされてもいやだね。単につまんないってだけじゃない。おれこれ嫌い。大嫌い」

女「上映中寝てなかった?」

男「寝れないでしょ。だってうるさすぎだし」

女「お酒でも飲んでたらアイゼンバーグの演技もすこしは真に迫って見えたかもね」



ベン・アフレックの演技について

男「各所でいじられてるようだけど、バットマンを演じていたベン・アフレックは悪くなかったよね」

女「そうそう。ベンアフは悪くない。髪型もキマってたし、何より雰囲気がいかにもブルース・ウェインって感じだった。

  演技よりは脚本がひどかった。

  キャラクターが浅薄すぎ。登場人物全員。『マン・オブ・スティール』に出演した面々でさえそう。

  初登場のバットマンについては前からファンの注目を浴びることはわかってたはずでしょ。絶対に『ダークナイト三部作と何が同じで何が違うのか、比較されるのは避けられない。

 それが何? あっちにふらふら、こっちにふらふら。『おれは孤独だー地下にひきこもるぜー」とかなんとか基地でやってた次のカットには、パーティで社交してる。スター社長かっつーのお前は」

男「スタークのプレイボーイキャラアル中の素でやってるけど、ウェインのは演技だよね。社交用の仮面をかぶってる。だからさ、アフレックが悪いんじゃないんだってば」

女「そう、全然悪くないんだけど」



ザック・スナイダーは良い監督か?

男「そもそも俺、ザック・スナイダー作品嫌いなんだよね。『エンジェル・ウォーズ』もクソだったし。何あのメンヘラ妄想

 今回のBvSには彼の監督としての弱点がほぼ全面に駄々漏れてしまっているように思う。

 そりゃ、いいところもあるよ。ときどき素晴らしいアクションシーンを取るし、火の表現にはこだわりを感じる。観てて時々はいい映画に思えてくることもあるんだ」

女「撮影監督ラリーウォン)が良いんでしょ」

男「そう撮影監督が良い。スーパービーイング同士のバトル描写は新鮮だったし、ダークな雰囲気にもしっくりハマっていた。この暗いトーンというのがくせ者で、ノーランときはちゃんと機能してたんだよね。

 ところがワーナーノーラン以外にもノーランみたいなトーンで描くことを求めてしまった。ジョークは入れるな。笑えるようにするな、ってね。『グリーン・ランタン』はその最たる犠牲者だよ。

 ワーナーは、250億ドルもの予算を任せるにあたってスナイダーならノーラン路線を継承できるだろうと考えた。そして脚本家たちに今後シェア・ユニヴァースを展開できるように膨らみをもたせたホンを書かせようとした。

 一方で、出資者たちが求めたのはマーベル/ディズニーみたいなヒーロー映画だったのさ。そして……」

女「ちょっと待って。アベンジャーズ:AoU』も似たようなもんでしょ。AoUは『やらなきゃいけないこと』が多すぎた。ちょうど、マーベルシネマティック・ユニバースが次のフェイズに移行するための大事な試金石だったから、AoUはむりくりなプロットにならざるを得なかった」

男「そうだな、たしかに同じ問題を抱えていた。

 けど、AoUはなんとかそれを乗り切ってそれなりの支持を集めただろ。

 理由は二つある。

 一つ、AoUの監督だったジョス・ウィードンがザック・スナイダーより優れた監督だったってこと。

 二つ目、各キャラクターが均等に、特に彼らの感情が均等に仕込まれていたってこと。

 なんたって、どのキャラクターも『自分映画』でキャラを掘り下げてきたんだからね。

 ストーリーが多少薄かろうが、誰だってアイアンマンを知ってるし、ソーを知ってるし、ホークアイを、フューリー長官を知っている。

 事前に他の積み重ねてきたキャラ造型を"収穫”すれば、『アベンジャーズ』ではキャラの説明に要する時間を節約できる。ところがBvSときたら……」

女「しょうがないところもあるよ。ここ十年のマーベルとDCのシネマティック・ユニヴァースを比べてみてよ。マーベルが順当に年輪を刻んできたのに対して、DCはリブート路線変更や主役俳優の交代が相次いで、積み重ねなんかほとんど残らなかった。

 DCはBvSただ一作品だけでマーベル映画十六年分の歴史においつこうとしているのよ」

男「そうだね、マーベルは長い時間をかけて準備してきた」

女「マーベルには一つの確かなメソッドが確立されている。新キャラが紹介されて、今後どう他のキャラと絡んでくるのか、そういうのが映画全編を通しで観なくてでさえわかっちゃうセリフカメオを拾ってるだけでもね。マーベルは観客を巻きこむ術を心得ている。

 そこへきてDCは……苦労してるよね。映画づくりそのものに」



ダークな映画は「楽しい」か?

女「BvSの冒頭はすごくクールだった。

マン・オブ・スティール』のバトルシーンをウェイン目線の別アングルから再解釈する。これはすごい良いアイディアだったと思う。そこまではほんと良かったんだけど、その後がもう陳腐の極み。

 恍惚とした表情で天国に召されるブルース少年を観た瞬間、がっくりきたでしょ」

男「脚本がとにかく浅いし弱い。ファン批評家の『暗すぎるトーン批判』を批判してたけど……」

女「だって楽しくないんだもん」

男「いやそれは問題じゃなくて」

女「問題でしょ」

男「いや『バットマン・ビギンズ』も楽しくはなかったよ」

女「あれは楽しいものだったたよ。『楽しい』の定義が違うな。『ビギンズ』はいっぱいアクションシーンがあったし、エキサイティングだった。次から次へといろんなことが起きて観ていて飽きないんだ。

 そういうものが私にとっての『楽しい映画なの。

 でもBvSは『楽し』くない。キャラがお互い見つめ合ってるだけでしょ」

男「うんああまあ確かにそうだな。トロいんだよな全体的に。いらないシーンが多すぎるし、なおにプロットは穴だらけ。ワンダーウーマンが登場してからはアクション映画としてすごかったけれど」

女「それは本当に『すごい』と形容していいものかな。単にその前の部分より『マシ』だったってだけじゃない?

 アフリカの村で大量虐殺事件が起きました。それでスーパーマンはみんなを救えるわけじゃないんですってんならまだわかるけど、『おい! スーパーマンが村人を撃ったらしいぞ!」ってのはどういうこと?

 スーパーマンが銃で人を撃ったりするわけないだろが!

 なに疑ってんのあの世界の人らは。


 だいたいフィンチ議員が意味不明すぎるんだよ。なんであんなキレてるの? 彼女レックス・ルーサーに対してどういう感情を持ってるの? 結局何がやりたくて動いてるの?

 やっぱりマーベルと比べちゃうな。

 マーベル映画キャラたちはそれぞれの拠って立つところが明確なのに」

男「ストーリーも感情も描写不足。演出もそんなによくない。まあ、結局しかし脚本なんだよな」



バットマンの両親死にすぎ問題

男「一番がっかりしたのはメインイベント――つまりタイトル曰くの『バットマン vs スーパーマン』のバトルだ。

 バットマンが優勢で――スーパーマンを負かしつつあったんだけど」

女「いいことじゃんバットマンさいこー」

男「いいんだよ。いいんだけど。

 よし、このままバットマンスーパーマン野郎を吊るして処刑だ! ってなったところでさ、いきなりバトルを中断するわけ。

 スーパーマンが『マーサ』って名前を口にしたから。

 それでバットマンマーサって俺のママ名前じゃん! お前、ママを知ってるのか! じゃあ……友達ってことだな!』――仲直り!

 ……おいおいおい待てよ、と」

女「(爆笑)」

男「××すぞと思ったね。さすがにね。そして始まる例の回想シーン

女「ほんともうかんべんして欲しいよね。もういいじゃん。もう観たくないよ。だってみんな知ってるでしょ? 『バットマンのクソ両親は殺されました』って。何回それやれば気が済むのって話。バットマンには悪いけど」

男「ドゥームズデイ倒したあとさ、二つの葬式が平行して描かれるじゃん。映画の演出の方向性としては、観客にあたかもスーパーマンマジで死にましたみたいに誘導してるんだろうけどさ。

 観てるほうは『ねーよ』ってハナから白けるよな。

 スーパーマンの死で終わるスーパーマン映画がどこの世界にあるっていうんだよ。

 いいか、アメコミ世界には絶対生き返らないキャラが三人いる。

 そのうち二人はブルース・ウェインのお父さんとお母さん。

 残りの一人はスパイダーマンのベンおじさんだ」

女「その三人、ほんとうんざりするくらい死ぬよね

男「必要な死ではあるんだよ。そのヒーローオリジンの深い部分に関わる死なんだから。この三人以外の奴らは逆に死んでも生き返りまくる。スーパーマンも当然生き返る。

 だいたい『ジャスティス・リーグ』の予告見てるんだから、スーパーマンが死なないことくらいわかるだろ!!!

 それなのに十分そこいらもちんたら葬式やって悲しいですね、って何の茶番だ!1!!」

女「『ジャスティス・リーグ』の前準備としてもガタガタだよね。

 何あの十五年前のドラマみたいなしょぼいインターネット描写は」

男「おじいちゃんにとっては電子メールはいつも秘密めいてみえるんじゃないんですか」

女「ダイアナプリンスバットマンを出しぬいてハイテク機器を盗みとるじゃん。それでいて、『あら大変。これわたしじゃ解読できないわ』ってなんだそれ女子か。写真バットマンから送ってもらうために盗みを働くってどんだけ遠回りなのよ。いまどきアマゾネスでも Amaazon.com で買い物できるっつーの」

男「あー」

女「で、さあ、その機密ファイルアクアマンが出てくるじゃん。沈没船から出てきてトライデントを振りかざしてワーっなるやつ。観てて、ほんとくっだんねーと思った。

 あの場面にDC映画のひどさが凝縮してたね。脚本家の怠慢の象徴だよ。マーベルだったらクビ間違いなし。

 繰り返しになるけど、マーベルキャラはどこへ向かって収斂していくのかはっきりしているし、一方でファンが喜ぶ要素をよくリサーチしてる。だから私たちネットで話題シェアしたりリツイートしたりいいねしたりするんだよ」



スーパーヒーロードラマについて

男「もちろんマーベルだって完璧じゃない。現場上層部クリエイション方向性の相違から何度もトラブルをおこしている。エドガー・ライトウィードンが去ったのもその一端だ。それでも比較的いいものを作り続けている」

女「一番不出来なマーベル映画でさえ、一般的には『良い出来』だよね」

男「公平性を期して言うなら、DCはテレビドラマだと面白いエンタメを作れるんだよね。

 『ARROW』も『フラッシュ』もすばらしい。

 いっそ、ドラマをそのまま映画にもってくりゃあいいのに。俳優もさ。そっちのほうが断然いいものが撮れるはずだよ」

女「アメリカではテレビの俳優は映画に出演しちゃいけないって不文律が存在するっていうよね。真偽はわかんないし、都市伝説みたいなもんだけど。

 でも、もしDCがそのルールを自社の作品に適用してるんだったら……こんなにアホなことはないよ。

 DCがモタモタしてるあいだに、ここのところマーベルNetflixとのタッグを組んで『デアデビル』を筆頭にすばらしいドラマを量産しはじめた。

 マーベルならテレビ映画クロスオーバーさせるくらいのことは軽くやってのけるだろうね」

男「マーベルドラママイナーキャラも上手く扱っている印象があるね。『ジェシカ・ジョーンズ』なんか知名度のわりにはよく練られた、丁寧なドラマだよ」



レックス・ルーサージュニアとその他の面々

女「ルーサー役のジェシー・アイゼンバーグの演技はどう思う?」

男「なんであんないけ好かないガキになっちまったのかな。レックス・ルーサーじゃなくて『レックス・ルーサージュニア』に変更されたのは何か説明があってしかるべきだったんだけど、そういうのもなかったし」

女「パパに虐待されて育ったから、スーパーマンコンプ持つようになったみたいな感じだったよね」

男「アメコミの悪役っていうのは前もって完成されたキャラクターだから、実は性格俳優とあまり相性がよくない。良い役者と人気キャラの両立はむずかしいんだ。

 アイゼンバーグがどんなにがんばって悪役を演じてみても、観客は『ああ、いつものジェシー・アイゼンバーグだな』って思っちゃう

 一番の問題はロン毛のまま出しちゃったことだよな。

 まるでバットマン vs スーパーマン vs マーク・ザッカーバーグってかんじ」

女「わたしが懸念してるとこもそこ。BvSのアイゼンバーグは一人だけ別の映画で演じてるみたいだった。腰抜けぞろいの他のキャラクターと比べて明らかに浮きまくってたわよ」

男「シリコンバレーで調子こいてるIT起業家を悪役にしてみるか、程度の発想でしかないよね」

女「アメコミ映画ヴィランとしはキャラが貧相だった。ダークサイドに落ちるほどの動機もなければ、ヴィランとしてのヴィジョンも備わってない。

 いってみれば、ネット荒らし野郎と一緒ね」

男「たしか、DCのライターで……ジェフ・ジョーンズだったかな? が言ってたんだけど、

 『レックス・ルーサースーパーマンを憎む理由はこうだ。(ルーサーによれば)スーパーマンのせいで人類は自信をなくし、堕落してしまった。人類自分たちが作り出した問題の後始末をスーパーマンに任せっきりにしている。

 それこそが、ルーサーが『スーパーマンは危険だ』と主張する理由なんだ。ルーサーはスーパーマンを打倒することで人類に強さを取り戻させようとしているんだ。彼はヒューマニストなんだ』」

女「なるほど」

男「ところがこの映画では……」

女「あんまり頭もよく見えないよね。思わせぶりに暗躍しといて、バットマンスーパーマン対峙させるお膳立て以上のことはなんもやってない。どんな隠し玉が出るかと期待させといて、四十分前に観客に見せたもの以外は何も出てこない」

男「まあ、さすがにバットマンスーパーマンマザコントークでもりあがるなんてのはルーサーも僕達も予想できなかったけどね」

女「おもわずふたりともクリプトナイトで刺したくなったわ……」


男「ドゥームズデイとのバトルシーンはかっこよかった。ワンダーウーマンが登場した瞬間は『これこそ俺が見たかった映画だ!』と興奮したよ。二時間映画を観ていて初めてグッと来た瞬間だった」

女「ワンダーウーマンは余計な描写がないのがよかったよね。『ジャスティス・リーグ』が今から心配だな。DCのクリエーターたちって、自分たちがどこへ向かって何をしてんのか理解できてるのかな? 現場から上層部含めてさ」

男「最初の計画どおり、ジョージ・ミラー監督させりゃあよかったんだよ。ジョージ・ミラーの『ジャスティス・リーグ』……想像しただけでワクワクしない?」

女「するする。私としてはベン・アフレックでもよかった。でもバットマン役として参加することになったからって、監督からは降りちゃった。もったいない

男「周囲の非難を恐れたんだろうね。自分監督して自分で主演するスーパーヒーロー映画って、どうしても嘲笑を免れないだろうし」

女「気にすること無いのに。ベン・アフレックバットマンキャラメイクを繊細に達成していた。声もちゃんとバットマンやってたし、演技もすばらしかった。そういや、ジェレミー・アイアンズアルフレッドはどうだった?」

男「そこそこって感じ」

女「でも、そこそこ止まりでしょ。アルフレッドにしては暖かみに欠けていた。アイアンズがやるとアルフレッドってよりかはルシアス・フォックスっぽいよ」

男「あー、『GOTHAM』は観てる? ドラマの」

女「いや?」

男「ドラマアルフレッドやってる人はなかなかハマってたよ」

女「『ゴッサム』はねえ……観たかったんだけどさ。CMでウェインの両親が死ぬシーンをやってるのを観てさ……ちょっと耐えられなかった」

男「三十分前からお前そればっか言ってるな」

女「別に言いたくて言ってるわけじゃないっての」



『BvS』は最高の映画

男「批評家から叩かれまくってる反動か、BvSを過剰に擁護する人たちがいるね。『人生で最高の一本』だとか」

女「何言ってんだか」

男「そういう人には『君はもっと映画を観る必要があるね』としか言えないね人生で他に観た映画がこの前の『ファンタスティック・フォー』だけなのか? 『市民ケーン』を観てみなさいよと。どっかからダークスリラーの名作リスト探してきてさ、かたっぱしから鑑賞すればいいよ。そうすれば暗い世界観に相応しいキャラ造型やストーリーメイクが理解できるはずだよ

 世の中にはもっとすばらしい映画があるんだって増田にも知ってもらいたいな」




参考:

https://soundcloud.com/rottentomatoes/batman-v-superman-is-rotten

2016-01-17

http://anond.hatelabo.jp/20160117171835

パシリムって「こんなのOTAKUしか見ないだろ?」とワーナー冷遇されてたんじゃなかったっけ

日本でまんまボリウッド映画お盆に公開しようとするぐらいには冒険してるイメージだったんだが

2015-11-06

http://anond.hatelabo.jp/20151106212734

ご賢察の通りで、この映画は、製作・配給こそワーナーで、製作総指揮こそ日本人ではないが、監督以下、スタッフキャスト日本人

事実上日本映画

ハリウッドのわりに日本文化がわかってるってのは、「ラスト・サムライ」みたいな映画についていうことだろう。

2015-08-04

実写映画版「進撃の巨人批評違和感

感想なら、クソを素晴らしい香りと言おうが白地図に対して白い!と文句をつけようが自由だ。

だが、「進撃の巨人」と「Mad Max: Fury Road」を並べて批評するのは、適切だろうか?

クソリプ、という言葉がある。便利かつ端的だ。

例えば、最近映画だと『ドラゴンボールZ 復活の「F」』がある。

フリーザ進化形でゴールデンフリーザってダセえ!子供か!」と言うのはクソリプだろう。

無意味比較

作品の質を「進撃の巨人」と比較するなら、「スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo!」とかのハズだ。

フィニアスとファーブ ザ・ムービー」と「映画けいおん!」を比較してはいけないのだ。

どちらが偉いとか、どちらの方が優れていると言う意味では無く、分類が違うのだ。

同じ図鑑に載っていない。動物園なら違うコーナーに展示されているのだ。

似ていても「パシフィック・リム」と「巨神兵東京に現わる」を比較するのは違うというのは判るだろう。

同じように「Mad Max: Fury Road」と「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の比較ナンセンスだ。

羽生善治と町内一将棋に強い八百屋の親父の打ち筋を比べるような、傲慢でかつ無意味比較だ。

なぜ、「ローレライ」や「日本沈没」での実績がある樋口真嗣監督を、

音痴だがタップダンスの上手いペンギンタップペンギン世界を救うという

愛らしくもマッドさとは無縁な「ハッピー フィート」でアカデミーまで取ったジョージ・ミラーと比べるのだ。

ペンギンで稼いで世紀末映画撮れるって小躍りするジョージジョージだが)

映画目的

例えば、樋口真嗣は「日本沈没」で国内50億から稼いだ。

パシフィック・リム」は、全世界でこそ400億だが、日本に限ればわずかに15億の興行収入だった。

まり広報宣伝テレビが大きく絡むキャスティング出資者の納得するシナリオ必須など、

魑魅魍魎跋扈する邦画界において稼げる稀有監督が、樋口真嗣なのだ

その意味で、「みんなの感想面白いけど批評としてはなんか違う」というのを言語化するきっかけになった

壁から出ることを拒んだ制作者たち 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN - 小覇王の徒然はてな別館が「ハンガー・ゲーム」や「メイズ・ランナー」をあげているのは、実に慧眼だと思う。

内気な女子高生イケメンバンパイヤが恋をする少女漫画のような「トワイライト」とか

高校生になると性格診断で中二病名前グループに振り分けられて争う「ダイバージェント」とか

様々な欲望をストレートに発散できなかった鬱屈を青臭さでコーティングしたようなヤングアダルト映画比較すべきなのだ

クソリプにならずに批評するには

そうした文脈を踏まえれば、以下のポイントが見えてくる

  1. 芸術作品ではなく、娯楽商品として稼ぐ映画
  2. ごくパーソナルな悩みや疑問、恋愛友情などを描く
  3. 思想整合性、筋立てなどは、描きたいシーンよりも優先度が低い

これを外すと、クソリプになってしまう。

大金庫の奥に女性たちを大事保護し、同時にモノとして扱っていると端的に示すシーンや、

急な方向転換にもボス意向確認してから迅速に隊列を組み直すウォーボーイズ

轢くまいと同乗者を無視して咄嗟ハンドルを切るイモータン・ジョーの姿など、

アレだけ判りやす演出しながら終始ハイテンションマッドマックスとは違うジャンル映画なのだ

文脈を踏まえた上で「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」を観ると

娯楽商品は、まず手にとってもらうことから

三浦春馬水原希子渡部秀などで、顔立ちの整った役者

國村隼長谷川博己などで、演出意図を汲める大人枠を

石原さとみピエール瀧高橋みなみなどで、広報班を

桜庭ななみ松尾諭本郷奏多などで、演技の締めを

水崎綾女武田梨奈などで、お色気担当

主要なキャスティングで、手堅くまとめている。

所属事務所の調整がエクストリームなのに、比較的演技派で固められている。

演技や配役に関しては、さほど文句は出ない(観た人が納得する)キャスティングと言える。

かつ、きちんとバラエティー出演やワイドショーで取り上げられやすい人を入れていて、広報的にも万全。

日本映画は(洋画邦画も)「テレビ宣伝→一斉に人が来て儲かる」という流れなので、

たまに演技の素人さんが入るのもご愛嬌なんだけど、そんなことはない手堅い布陣。

はてブよりさらに「あのシーンが良かった」をする観客向け

はてブは、ワリと「要旨全無視で1行だけにツッコム」という日本人(主語)の減点指向を振り返る場所だが、

邦画を観る観客は、それよりももっと訓練されている。

面白かったね!じゃ、ご飯食べてラブホ行こっか」みたいなカップルとか、

「カッコ良かったな!キモかったし!カラオケ行こうぜ!」みたいな高校生とか

「あのシーン泣ける~とツイートしたしファミレスお茶行こ」みたいなグループとか、

ターゲットとなる観客たちにとって、本作は微妙ラインではある。

要らないエロがある。エロならエロ、重いシーンなら重いシーンと、きちんと分けないと観客が戸惑う。

また、主役級のキャラクター動機フラフラすると理解できずに置いてけぼりになる観客が多くなるので、

その意味で単純に「必要のないシーンが有る」「描きたいシーンを繋ぐシナリオが甘い」という残念な出来ではある。

描きたいシーンが、大きなウリになる

矛盾するようだが、シーン優先、つまり場面やある瞬間の一連のお芝居だけを覚えて帰る観客は意外に多い。

機関銃ぶっ放して快感言っとけば客が喜ぶ時代から人間さほど進歩してないとも言える。

特撮は流石に良い出来で、その点を見に行くのであれば問題はない。

ただし、ドラマパート監督脚本思想によるものか、全体を通して複数人レビューを受けてないお芝居に見える。

動機付け感情の流れ、イベント対応演出、全てがパッチワークというよりは、ツギハギになっている。

まとめに代えて

クソリプ良くない。

例えばオーストラリアゴア映画と、ハリウッドマイケル・ベイ映画比較しても意味は無い。

同じように「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」と「Mad Max: Fury Road」との比較ナンセンスだ。

キチンと適切な比較対象を持ってきた上で、クソな部分をクソだと言うのが、批評だ。

儲かる、だがしかし面白くはない。ハリウッド映画とは方向性が違う。

そういう実に邦画らしい邦画で、ちゃんと儲けて実績も残ると思う。

たぶん、次のゴジラもそういう映画になるんじゃないかな。

平成ゴジラハリウッド2回めGODZILLA中間みたいな。

個人的には、町山智浩文句つけながら諫山創ヘッドギア脚本書いてもらえば良かったと思う。もう遅いけど。

総評としては、「良いキャスティング」「演技は良い」「特撮は良い」「シナリオは悪い」「演出は悪い」。

演技が良い分、邦画特撮映画としてはマシな方だと言える。まあ夏休み中高生若者向けだろう。

蛇足

映画には様々な見方存在するので、ハリウッド映画フランス映画が優れているというわけではない。

映画館内で飲み食いして踊る社交場になっているインド事情的には、フルコーラスで踊りが入っている映画が良い映画だ。

インドも南の方は保守的なのでそこまで騒ぐわけではないみたいだけど)

話題性テレビ宣伝して人に来てもらって稼ぐ邦画が悪いとは言わないし、そういう方向性もあると思う。

ドニー・イェン仕込みのアクション和風に落としこんで撮り切った谷垣健治だってワーナーからカネ引っ張る理由に「るろうに剣心」を使ったわけで。

好きな映画は見に行く、嫌いな映画積極的に見に行かないを徹底しないと、いつまでたっても方向性変わらないぞ。

世の中カネ稼いだものが偉い。勝てば官軍負ければ賊軍

2013-11-11

劇場版まどかマギカ感想(若干ネタバレあり)

劇場版まどマギを先ほど見てきました。

感想一言で言うと「お金を払って見る価値はあるけど糞映画」でした(意味不明)。

1,200円(レイトショー扱いだったので少し安め)返せとは言わないし内容もそれなりに良かったけど・・・って感じ。あと最近映画に共通してるけど観客を驚かせることに注力してる感が強すぎる。話題さらってドヤ顔したいだけだろと。

以下感想ネタバレはあんまり含まないと思うけどこれから見る予定って人はスルー推奨、それと全体的に馬鹿にしてるんでそういうのが苦手な人も同じくスルー推奨。)















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そんなこんなで感想。異空間含め前作よりもぶっ飛んでる箇所が多かったように思うw。スタッフ薬決めてるだろwwwってレベルだった。

まずは各キャラについての感想を一行程度。

まどか言わずと知れた神様。前回予告の結末から予想してたよりかは出演回数多かったけどやっぱり影薄いっすね。

ほむらゴミ産業廃棄物。今までも嫌いだったけど今作でより嫌いになりました^^

マミ…評判に違わぬ通り俺TUEEEしてて良かった。お姉さんお姉さんしてて良かったし強かったんだけど、中盤以降割と無能なんだよなぁ・・・

さやか…やっぱりさやかちゃんが一番可愛くて強い!。というか精神状態もかなり良くなってるし戦闘力もインフレしてるし普通に強いと思った(小並感)。

杏子…今作一の無能さやかとの掛け合い(意味深)が良かった。割と何もしてない。

動いてるマミさんさやかを見れただけでもう十分だ…(観客の鑑)。

続いて各フェーズ・シーンごとの感想

□上映前

ワーナーが配給してて草。東宝とかで良かったんじゃないんですかね。

・何故か物語シリーズから八九寺真宵が登場。登場冒頭観客に挨拶を求めるシーンで「せーのっ」の掛け声から照井君を連想して吹き出してしまったwww

□開幕~ケーキ登場

・そもそもまどマギを見たのが久しぶりだったこともあって、開始後は今まで読んできた同人だったり「こんなの絶対かしこまり!」を思い出して頭が混乱してた。もう許せるぞオイ!

ケーキのシーンはマジでキチガイじみてると思った。犬カレー空間か抜きで薬でもキメながら作ってたんじゃないんですかね…?

ナイトメア封印マミさんケーキたかられてて泣いた…(´;ω;`)ウッ…

ほむら魔法少女達との関わり

杏子 無能 アルツハイマー 記憶違い 仕方なかった ラーメン屋 仕方なかった(さり気なくラーメン屋淫夢営業してる可能性が微粒子レベル存在する…?)

マミさんTUEEEE!そもそも弾数は無限だろうし銃で撃ってるだけじゃ限界が来るんじゃないんですかね?ほむら()

・というかそもそもベベを疑う前に色々インキュベーターとか調べあげるべきじゃなかったんですかね…?

さやか 有能 ひとみ 無能 世界壊れちゃ^~う

魔女登場~悪魔誕生

まどかだって誰かを失うことゎとっても辛いんだよ←当たり前だよなあ?

・正直この辺は???って感じ。インキュベーターVS魔法少女魔女化した理由etcについてはイメージとしては何となく分かる。

さやか杏子のシーンイイネ

悪魔になった理由は本当に意味が分からない。「あなたには分からないわ」って単にキチガイレズってこと何じゃないんですかね?

□~エンディング

ほむらの顔つきが明らかに変わってて草不可避。成長したのかな?

さやかちゃんはスタンド使いなのかな?(無知

・あ・・・やっと、平和世界がもとに戻ってきたんやな・・・適当

アスミスのやってた魔法少女って小学生やったんやな(GP)。というか出番少なすぎィ!

・(次回予告は)ないです←は?(威圧)。あんなラストだったから心の中で「うっそだろお前www全然ゆる映画じゃんwww」って思ってた。

天の邪鬼だからこういう王道を征かない展開も嫌いじゃない。けど好きじゃないよ(どっちつかず)。

浅い考えだけど「神VS悪魔」みたいな展開でまた映画だったり何かが作られそうな気がしなくもない。というかそうじゃなかったら今まで作り上げてきたまどか☆マギカってコンテンツはこんなキチガイレズラストのためにあったんですかね?(疑問)

2012-12-03

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ 2010年1月5日 庵野秀明ゲスト回その1

ナレーション

 

食事をとりながら鈴木庵野雑談

 

ナレーション

 

鈴木:いやあ、きょうはね、教えてもらいたかったんです。というのはね、『バッタ君(町に行く)』の……魅力。

庵野はい。魅力……。

鈴木:僕は正直言います告白します。お話のほうがね、なんでこういうものが作られたのかなって、見てるうちに終わっちゃったか(笑)、そこに気を取られて。アニメーション的にどうのこうのの前に、なんでこんなもの作ったんだろうって。だからきょう教えて欲しかったんです。

庵野:まあアニメーションとして好きっていうことですね。

鈴木アニメーションとして優れていますか。

庵野:そうですね……やっぱりアニメーション技術としてすごいと思いますね。やっぱ当時のアメリカは、ディズニーも、MGMも、ワーナーも、やっぱりすごいなって。

鈴木:どういう技術が優れてたの。だってバッタ君』好きだと思ったんでしょ?

庵野:『バッタ君』は好きですね。

鈴木だってEVA』を作った人が『バッタ君』を好きなんでしょ。これみんな聞いてみたいよね

庵野:画で描いて、動かす……なんていうんですかね、エネルギーみたいなものですかね。日本とはもう桁が違うぐらい当時は差があったと思いますね。1940年代ですもんね。

鈴木:41年。

庵野戦前ですもんね。もしくは戦中ですよね。

鈴木太平洋戦争が始まった年。

庵野戦前、戦中、戦後はもう、やっぱり桁が違うと思いますね。

鈴木:ああ、その時代ね。

庵野:ええ。

鈴木戦争挟んで、10年ぐらい。

庵野日本東映動画ができてからはどんどん追いついていったと思いますけど。技術的な部分とかそういうのも含めて。でもあの時代はやっぱりアメリカ世界一ですよね、アニメーション技術は。その技術集大成ひとつだと思いますね。まったく。まあ話は子供向けなんだか、大人向けなんだか、ちょっと、どっちなんだろうってとこはありますけども。

鈴木:あのー、ロトスコープっていうの、アレ? 人間の部分は。

庵野はい

鈴木:あれは正直言うとびっくりしたね、改めて見て。なんかすんげえなと思って。今のみんなが、いわゆるコンピューターでやることを、ああ昔の技術ではこうやってやったんだなって。で、それがあまりにもリアリティがあって。その対照としての虫たちがああやって描かれるでしょ。だから少しそこに世界が違いすぎるから違和感があって。

庵野:ああ、それはよかったです。

鈴木人間のほうがすごく見えちゃったんですよ、僕は。だから、いきなり虫になると漫画になるじゃない。それが、もっと人間を見たかったなって(笑)。で、それを人間がやってるんだと思うとドキドキしちゃって。脚だけしか出てこないのに。でもそれが凄かったから。やっぱり機械じゃなくて人間がやったと思うとすごく見える。それと『(崖の上の)ポニョ』じゃないけれど、やっぱりすんごい描きまくってるね。動きまくってるというか。あのー、『カールじいさん(の空飛ぶ家)』。

庵野はい

鈴木:見た?

庵野:まだです。

鈴木:見てない? ちょっと――ちょっとびっくりしたんですよ。これもね、お話じゃないんですよ。隅々までエネルギーが満ちてて。だから絵筆じゃないけれど、コンピューターでやってるんだけど、ひとりひとりのスタッフの持ってる、描きたい、動かしたいというエネルギー。すごいですね。驚きました。そして、やっぱり比較しました。いろんなところと。いま勝てないと思った。で、そういうスタッフがどんどん育ってる。ちょっとすごいです、あれは。

庵野ピクサー最近食わず嫌いやめて見るようにしたんですね。

鈴木(笑)。どうかなあって思ってたんだけれど。ピートドクターっていうの、監督のね、よく知ってたんで。ちょっと見ようかなって思ったら。ちょっと全然別のそういう感想持っちゃった。お話とかそれは、まあ、ねえ、置いといて。とにかくスタッフがのびのびと、しかもやりたいだけやってる、やりまくってる。それってやっぱり作品を色々膨らませてるよね。

庵野:いや、ピクサーはすごいですね。

鈴木:うん、だから、もしかしたら『バッタ君』も、それに満ち溢れてたのかなあって思って。

庵野アニメーターが多分好きにやってるとは思いますよ。枚数制限なく。

鈴木:一切ないよね、あれ。

庵野:ええ。

鈴木だってすごい余分なところでも動いてるもんね。

庵野:ずうっと動いてますね。

鈴木:うーん、やっぱり凄いのか。

内藤映像に音声をつけるとか、カラー化でディズニーに先を越されてしまって――。

鈴木彼女担当なんだよ。あのー『バッタ君』の担当の、あのー……なんていう名前だっけ。

内藤内藤まゆです。

鈴木:ああ、内藤っていうの。フライシャー兄弟が超えようとしたんでしょ?

内藤はい。けど最終的には越されてしまったんだけど、さっき鈴木さんが仰ってたロトスコープだったり、あとは背景に奥行きを与える、模型を使ってやることで――っていう、そういうセットバックっていう方法を考えて、ひたすら、こう、追い越せーみたいな。

鈴木チャレンジ精神が厚い人だよね。俺はね、『ポパイ』はね、見てたんですよ。フライシャー兄弟でしょ、あれ。子供ときにね、幻灯機っていうのを買ってもらって(笑)。そしたら付いてきたフィルムがね、『ポパイ』だったんですよ。それでね、初めて35ミリフィルムっていうのを見て。これで回すとさ、動くわけじゃない。それで気になるわけよ、一枚一枚の画はどうなってるのかって(笑)。それが子供ときの体験。それで初めてね、幻灯機をね、色々いじるわけ。どうして動くっていうのを思って(笑)

内藤:たしか不思議ですよね。画が繋がってるだけで。それを映しても、なんでそれが動いてるように見えるのかって、すごく不思議で。

鈴木:そうなんだよ。それで子供ながらにね、色々分解したりしてるとね、わかってきたんです(笑)

内藤:えっ、幻灯機をですか。

鈴木:そうそうそうそうそうそ(笑)。って言ってもたいしたあれじゃないけどね。『ポパイ』って、僕は昭和23年で、戦争が終わって3年後に生まれた身としてはですね、漫画って言うと日本漫画もあったけど、一方で『ポパイ』だったんですよ。そのぐらい強烈な印象で。だから、まさかその人の、あれが最後の作品? 『バッタ君町へ行く』。だから、興行的に上手くいかなかったわけでしょ。だからディズニーってのは商業的に上手くいったからね。

内藤庵野さんは、あの作品の中でどのシーンが一番お好きなんですか?

庵野:牛の住んでる楽園が、人間の手でこう次々に壊されていくスペクタクルですね。あれがすごい一番。ええ、工事のシーンですね。工事の車とかシャベルとか無機質さと、この右往左往する虫の動きの、このコントラストっていうんですか。そういうのも含めて、大スペクタクルですね。手で描くのを知ってると「よくまあこんなのを……(苦笑)」とは思いますね。それだけでも、もうすごいと思いますね。

内藤鈴木さんは好きなシーンありますか。人間以外で。

鈴木:俺? 俺はねえ、あの屋上へ行ってね、こうやってアメリカは滅びて行くんだなあっていう(笑)

庵野:結局、楽園ですらも人の手で人工的に作られないと虫は生きていけないっていうことですね。

内藤:当時はもう、ああいう高いビルはいっぱいあったんですか。

鈴木アメリカはそうなのよ。エンパイアステートビルをはじめ、いわゆる高層ビルアメリカの象徴だったから。相当昔から造られてんだよね。いわゆる地震の少ない国だったから。

庵野:なぜ「町」だったんですかね、あれね。

内藤タイトルですか。

庵野:まあタイトルもそうだし、なぜ町を舞台に虫の話をしたんだろう。

鈴木:うーん……。だからまあ多分アメリカっていう国が大きな変化を遂げていった、1950年代、大繁栄を迎えるわけだから。その大繁栄のなかでアメリカ人が見失っていくもの? そこらへんのを予感したんじゃないかな。

内藤:すごい不思議だったんです。そんなに歴史詳しくないんですけど、真珠湾攻撃の直後に公開してるのに、なんでこんな平和というか、一見呑気な話が作れるのかなって。

鈴木世界大恐慌ってあったじゃない、1929年。結局アメリカの、ねえ、そういうのから始まるわけでしょ。それで結局色々やったけれど、ニューディール政策その他。アメリカ復興できなかったんですよ。ところがヨーロッパ戦場になることによって、その恩恵に預かって、それでアメリカ復興していく。結局その戦争を待つことによって景気回復したんだよね。だから、やっぱりこの映画が作られたころ、アメリカは非常に豊かだったんですね。方や日本は、っていう。貧しい国でしょ。小さな国で。やっぱり宮さん(宮崎駿)なんかもね、およそアニメーションを目指す者はこれを見なきゃ始まらないみたいなそういうコメントを寄せて。

庵野:まあ僕はそう思いますね。少なくともアニメーターは見て損はないと思いますね。

鈴木:なんか、ここのシーンだっていうところはあるの? ここがすごいって。

庵野:全編すごいですけど、やっぱり最後クライマックスの壊れていくところ。あの虫のモブを一枚一枚描いている。

鈴木:頭おかしいよね、あれ。

庵野:あれは凄いですね。

鈴木:俺、どっちが先か判らないけれど、僕は……誤解も与えますが、宮さんの一番すごい仕事って、やっぱり『ホルス(太陽王子 ホルスの大冒険)』だと思うんですよ。最後モブシーン。あれ宮さんだよね。いろんな人が縦横無尽に動く。それで空間がどんどん広がっていく。あれはちょっと舌を巻くんですよ。

庵野:宮さんのモブは本当にすごいですよね。

鈴木:うん、それで……あれ以来見たことないんだよ(笑)

庵野:やっぱり若いというのはね。

鈴木:いやー、あれはすごいよね。

庵野:すごいです。

鈴木:こんな風に人がね、動いて、しか人間の手で描いて、こんなシーンが作れるのかって。最初に見たときラストシーンどういう人がこの画を描いたんだろう、設計をしたんだろうって。それで後で聞いてね、やっぱり宮さんだってことがわかって。うーん、「すごかったんだなあ」なんていうと怒られちゃうけれど(笑)

庵野:いやあ、アニメ-ターとしては超一流ですよ。『(空飛ぶ)ゆうれい船』とかも好きですけどね、宮さんの仕事だと。

鈴木:やっぱり過不足なく描いてたものね。

庵野東映で、ここはすごいっていうところは大体宮崎駿原画のだったりしまからね。

鈴木:ああ、なるほど。……宮崎駿のことはいつ知ったの?

庵野:「アニメージュ」だと思いますけどね。

鈴木:じゃあ大学生とき

庵野大学……いや、高校のときですね。意識したのは『(未来少年コナン』ですね。その前も好きでは見てたんですけど、なんだろう、ちゃんと見るようになったのはやっぱり『コナンからですね。

鈴木リアルタイムで見たの?

庵野リアルタイムですね。妹とチャンネル権の争いで、なんとか。

鈴木:えっ、裏になんかあったの?

庵野:裏は『(女王陛下の)プティアンジェ』っていうアニメが。

鈴木:『プティアンジェ』ってのがあったの(笑)

庵野NHKからっていうのでなんとか親を説得して。

鈴木:「NHKから(笑)

庵野1話を見たら、親が続きを見たくなってくれてですね。そのあとは毎週ちゃんと見れるようになった。それまでは『プティアンジェ』でしたからね。

鈴木:そうなんだ(笑)

庵野:『プティアンジェ』、オープニングだけ見ればいいんだって

鈴木:そうなんだ。……それ以来ずっと注目してるの?

庵野:そうですね、あとは『カリ城ルパン三世 カリオストロの城)』ですね。

鈴木1978年、79年か。

庵野:あれは劇場に見に行きましたね。

鈴木:満足しまたか

庵野:2回見ましたね。僕のほうは田舎だったので同時上映があって、そのあいだはロビーに出て。

鈴木:『カリオストロ』はねえ、たしかにねえ。僕が初めて(宮崎駿に)出会ったころです。

庵野:いいですよね。

鈴木:よく働いてた……。

庵野:あれが(制作期間)半年ってのはやっぱりすごいと思います

鈴木:作画4ヵ月だもんね。

庵野:ええ、あのスピードはすごいですね。

鈴木会社から言われたのは3ヵ月で、それで1ヵ月余分にもらって。

庵野:あとでなんかあって「もう1ヵ月あれば」って言ってました。

鈴木だってコンテ描き直したもんね、あのローマ水道のとこ。

庵野:あそこは僕にもなんか悔しいって言ってましたね。

鈴木:でも宮さんって、そういうときに描き直す人なんだよね。

庵野:まあ現実的でいいですよね。できる範囲のものに落とし込むっていう。

鈴木:だから……見てて、よく宮さんがね、「理想を失わない現実主義者」って。これ宮さんも言うし、実は元は高畑(勲)さんかなっていう気もするんだけど。ふたりともそうなんだけど、その理想現実の――なんて言ったらいいかな。微妙ふたり違うんだよね(笑)微妙に違うんだよ。

庵野高畑さんはそんなに詳しくないんで……。

鈴木:よく知ってるくせに(笑)

庵野:でも、こわい人だとは思いますけどね。

鈴木:でもよく覚えてるんだけど――『ホルス』だとね、村があるんだけど、一人狡猾なおじさんがいるじゃない。その人がいることによって村が成立している。(『風の谷のナウシカ』の)風の谷の方はね、300人くらいいて、ああいう悪い人がひとりもいない。

庵野:ええ、みんないい人なんですよね。

鈴木:一種、理想主義に貫かれてるでしょ? それで映画見るとね、高畑さんは一方で現実映画のなかに入れようとするし、宮さんはその現実は置いといて。ところが映画作り始めると、宮さんは間に合わないと思ったらコンテを変えてでもその映画を完成させようとするっていう現実主義があるのよ。高畑さんは違うんだよね。

庵野:変えないですよね。

鈴木:変えない。それで遅れたときもね、「それは僕には責任ない」と。「それはプロデュースサイドがコンテができたときに把握してるべきだ」って貫くんだよね。映画のなかは非常に現実主義なのに、映画のなかは。やり方は理想主義というか(笑)

庵野:まったくです。

鈴木:でもふたりのそういう差って、なんですかこれは。

庵野:なんですかねえ。

鈴木:で、宮さんなんかは非常に面白いって思ったのは、結局、『ホルス』作ったあと、それこそ『コナン』もそうだけど、『ナウシカ』もそうだけど、『ホルス』をひきずるでしょ?

庵野はい

鈴木高畑さんは違うんだよね。全然違うものを作り始めるんです。

庵野:まあ宮さんのほうが根っこがいい人なんじゃないですか。

鈴木高畑さんに聞いてみたことがあるんですよ。なんでファンタジーやらないのか、って。そうしたらやっぱり『ホルス』で創造できるもの創造し尽くした、と。でも、唯一その世界に持ち込めなかったのが『思想』である、と言ったんだよね。そうするとファンタジーっていうのはそれが出来る人がやらなきゃ意味がない、それが自分の総括だ、って。僕が聞いて、高畑さんいまになると違うって言うかもしれないけど、すごい印象に残って。だから宮さんが『ホルス』をひきずって。なんかっていうと『ホルス』みたいなのに戻るでしょ、宮さん。

庵野:ええ、基本はそこですよね。ずっと『ホルス』のリメイクをしてるようなね、感じがしますよね。

鈴木宮崎……オタクとしてはどう思いますか? なんつって。オタクじゃないか(笑)

庵野別に宮さんオタクじゃないですよ。

鈴木(笑)。でも面白いよね、そういう宮さんも『バッタ君』のアニメーションの部分って非常に着目してるし。

庵野:やっぱり宮さんは基本アニメーターからだと思いますね。僕もアニメーター上がりなので。

鈴木:やっぱそこなんだね。

庵野:今でもやっぱり原画とか動画とかやっちゃいますよ。

鈴木:ああ、自分で。

庵野:ええ。間に合わないときは。

鈴木:宮さんがいま、原画やってるんですよ、自分で。やり始めたんです。本編やってるでしょ、それでその横で美術館用の短編やってるんだけど、「スタッフがいない」って。最初1分でやるって言ってたのが10分になるからいけないんだけど。老骨に鞭打って。でも結構楽しそうに。でももう69なんだよ。アニメーターっていつまで描けるんですか?

庵野:目と手が動けば大丈夫じゃないですか。

鈴木:手が動けば大丈夫? 本人もう動かないって言ってんだけど(笑)

庵野:やっぱり、目と手ですよね。

鈴木:目は大丈夫なの?

庵野老眼きました。

鈴木:ああ老眼が。もう50になったんだっけ?

庵野:まだです。いよいよ。50代なんて来るとは思いませんでした。

鈴木:宮さん喜んでるよ。「庵野っていくつになったの」って言うから「もう50だと思いますよ」っつったらすごい嬉しそうに。

庵野(笑)

鈴木:「そうか!」つって。「歳取れっ」って。「俺の苦しみがわかる」とかなんか言っちゃって(笑)

庵野:僕が50になったら宮さん70じゃないですか。

鈴木:でもみんな……歳を取ってきたんですね……。

内藤:その宮崎さんが「アニメーターをやる奴は見ておくべき」っていうインタビューをしたときに仰ってた言葉を(『バッタ君』の)宣伝の柱にしてたんですけど、やっぱりアニメーターを目指す方って一部じゃないですか。

庵野:すごく少ないと思います

内藤:もちろん、その人達にはできれば来て欲しいとは思ってるんですけど、やっぱりそれ以外の人に、どう魅力というか、アニメーターは目指していないけどちょっと気になるとか、そういう人に来てもらえるのかなっていうのを考えていて。どうしたら人の心に響くようにできるんですかね。

鈴木:あの作品を?

庵野:僕が『バッタ君』を宣伝するんだったら、ビデオで宮さん撮って、それをテレビで流しますね。ワイドショー枠的なものとかで。それぐらいだと思います。だからバッタ君』を流すよりは宮さん流しますね。それでこっちにちっちゃく枠でそれを流して、なんか宮崎駿お墨付き、これ、っていう。そういう風に。

内藤:そこだけ切り取って。

庵野調子のいいとこだけ切り取って、もう編集して。もう、ほぼ捏造でもいいから、そういう風にして流しますね。それで、あとで宮さんには謝ります。ごめんなさいって。

内藤鈴木(笑)

(以下に続く)

http://anond.hatelabo.jp/20121204035509

2011-08-30

神聖かまってちゃん」を楽しむためのいくつかの手引き

神聖かまってちゃんの概略

の子(Vo, G)、monoKey)、ちばぎん(B)、みさこ(Dr)の千葉県在住メンバーからなるロックバンド。の子による2ちゃんねるバンド板での宣伝書き込み活動を経て、自宅でのトークや路上ゲリラライブなどの生中継自作ビデオクリップの公開といったインターネットでの動画配信で注目を集める。

2009年には1600組の応募バンドの中から選ばれ、一般公募枠で「SUMMER SONIC 09」に出演。2010年3月に初のCD作品となるミニアルバム「友だちを殺してまで。」を発表した後、ワーナーミュージック・ジャパン契約し、2010年12月メジャーレーベルワーナーから「つまんね」、インディーズレーベルのPERFECT MUSICから「みんな死ね」という2枚のアルバムを同時リリースした。

2011年4月にはバンド史上最大規模の会場となる国技館ワンマンライブを行う予定だったが、東日本大震災の影響により中止に。これを受け、4月から6月にかけて全国8都市を回るフリーライブツアーを敢行した。同年8月31日に4thアルバム8月32日へ」を発表。子供の頃の暗い記憶ニートの抱える不安感情などを美しいメロディに乗せた楽曲予測のできない破滅的なライブパフォーマンスでファンを増やし続けている。

だそうです

このインタビューはよく出来ているので、気になったら読めばいいと思う。

http://natalie.mu/music/pp/kamattechan

かまってちゃんのボーカルって基地外なの?

彼――「の子」という名前なのだが――かまってちゃんについて語られるとき最も話題にされるのは、

やはり「彼は本物なの?」「それとも演技なの?」ということだろう。

結論から言えば、彼は重度のメンヘラである

頭がおかしいかと言えばそうだと思う。

だが重要なのは、「頭がおかしいからあんなライブをやっているのではない」という点である

あれ自体はあくまでパフォーマンスなのだ。

ちょっとの計算に、感情の高ぶりがプラスされて、暴れているだけだ。

かまってちゃんのファンはそこのところをよく弁えている(はずだ)。

たとえば、ライブ映像ネット無料でアップされている)なんかでは、

観客席にダイブしたのに受け止めてもらえず頭を打ったり、

ギターを壊そうとして壊せなかったりしているところが見られる。

ライブ終了時にぺこぺこと頭を下げたりもしている。

「かっこいいことを言おうとして思いつかなかったんだな」みたいなこともある。

はっきり言ってカッコ悪い。

でもときどき本当にカッコいい。

ファンはそんな「の子」を愛している。

このあたりの感覚は、各種配信(ネット無料でアップされている)を観て、

少しずつ噛み砕いていかないと分からないだろう。

もちろんファンでもない人に「分かれ」とは言わないが、

表面的に「基地外かっけー!」と言って騒いでいるのではないということで。

かまってちゃんの「メディアミックス」の流れ

まず、の子が宅録で曲を作り、さらにPV撮影する。

これが「原作」となる。

の子の意図が完全に反映されているし完成度も最も高い。

ファンが「自作PVが一番だ」と言うのはこれが理由である

次に配信。

おそらく自作PVの次に重要な位置を占める。

自宅でのなんでもない会話、移動中の暇つぶし

スタジオでの録音、音楽雑誌インタビュー

とにかくなんでもネット配信、

ライブ中でもノートPC片手にネット配信、

許可さえ取れればTV出演時もネット配信したいようだ。

その次にライブ

極論を言えば、「神聖かまってちゃん」というバンドは、の子の曲をライブ演奏するためのものしかない。

インタビュー等を読むと、なんとかライブで「原作」の再現をしようと努力していることが伺える。

逆に、の子は「バンドは俺のものじゃない」みたいなことも言っていて、

この時点で既に「カバー」的になってしまっている。

その次がCD

もうほとんど「原作をもとに作った別物」にすぎない。

漫画アニメ化と同じく、原作ファンが憤慨することしきりである

というか、の子本人が「あんなの買うな」って言ってるし。

そしてTV出演。

の子本人は「有名になったら嬉しい」と言っているので、テレビには知名度を上げる目的で出ているのだろう。

ただ、ライブ形式ならともかく、観客がいないところで「良い演奏をする」などとはあまり考えていないように思う。

MUSIC JAPANに出演したときは、前日にニコ生で何をやるかを募集して、

桑田佳祐モノマネ」とか「ワンピースの黒ひげの真似」とか言ってたようだ。

http://www.youtube.com/watch?v=kWV7UfYYLVk

この変な歌い方は桑田佳祐の真似なのである

プロ失格?

はいはいそうですね。

かまってちゃんの曲でおすすめ

代表曲『ロックンロールは鳴り止まないっ』。

http://www.youtube.com/watch?v=U5M9v0nrl0c

死ね佐藤」と繰り返し叫ぶ「夕方のピアノ」。

http://www.youtube.com/watch?v=ZD0Lk-urGiM

明るい曲調と歌詞の『美ちなる方へ』。

http://www.youtube.com/watch?v=TC53gvkPwhQ

死にたいな」と「もう嫌だ」のコーラス天使じゃ地上じゃちっそく死』。

http://www.youtube.com/watch?v=8eFNC3hLkNw

インストゥルメンタル「夜空の虫とどこまでも」。

http://www.youtube.com/watch?v=P3PrTiZa16Q

このあたりが分かりやすくて良いんじゃね?

2010-09-02

ぼくのかんがえた「トーキョーモール

http://anond.hatelabo.jp/20100831203134

http://togetter.com/li/18345

はっきり言って、HMV、Right Onピンクラテ、IKKA、ヴィレッジヴァンガードワーナーマイカル無印良品がある程度で「擬似東京」なんて言う人がお目出度すぎる。あんなもん、東京資本中国工場で作ったものを売ってるだけで、別に東京文化を売っているわけでもないし、東京の記号ですら無い。確かにそれっぽい服を買ったり、けいおん!CDを買ったり、特攻野郎Aチームを見に行くにはいいかもしれないけど。でもそれ、別に東京じゃなくてもできるじゃん。

そういうわけで、本当に擬似東京「トーキョーモール」に有るテナント妄想してみた。

書店青山ブックセンター

紀伊国屋でも三省堂でもなく青山ブックセンター。今となってはブックオフ傘下となってしまい、スノッブハイソ書店としての地位はすっかり凋落してしまったけど、それでもここで洋書美術書を買ったり、トイカメラを買ったりするというのは、一種のトーキョー的消費じゃないだろうか。どれもこれもアマゾンで買えるものだけど。

映画館恵比寿ガーデンシネマor渋谷ユーロスペース

イオンモールランドマークになるようなクソ田舎で一番文化的にレベルが下がるのは映画フジテレビとかが制作するような映画とか、ハリウッド大作とかはワーナーマイカルで十分だけど、ユーロスペースでやるような単館系は田舎じゃ見る機会がない。いや、それどころか「涼宮ハルヒの消失」ですら見れない県は沢山ある。

レコードディスクユニオン

ここも青山ブックセンターと同じで、アマゾンで買えるんだけど、でもかつての田舎音楽少年ってここに憧れてたよね。

ファッションアバクロ

去年のここの銀座オープンの時、田舎のおしゃれ好きさんたちが、現金握りしめてならんでたよね。

家電アップルストア

アップルストア家電量販に含めるのは間違っているんだけど、扱い的にここ。MaciPhoneも別にヤマダ電機で買えるんだけど、最上階でやるワークショップとかイベントとかはアップルストアでしかやっていない。

あとは神田古書店街とか下北沢ライブハウスとか秋葉原とか中野ブロードウェーとか色々あるんだけど、それを言い出すとモールじゃなくなるので除外する。

2010-02-01

今更気づいたけど、音楽CDって

それを売ってるレーベルが購入の判断材料になる事ってほとんどないよな。

仮にマイケルジャクソンがまだ生きていて、別のレーベル(EMIとかワーナーとか)に移籍しても、それ自体はニュースになってもレーベルの違いを理由に購入をためらったり購入を決心したりする人ってほとんどいないと思う。

これが工業製品(自動車とか家電)だと、メーカーで選んでる人は結構いそうな気がする。食料品(の原産地や原産国、ブランド)の場合は重要な判断基準だよね。

2009-10-29

http://anond.hatelabo.jp/20091023113517


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* (株)帝国ホテル

* (株)デイリーヤマザキ

* 東海東京証券(株)

* トップツアー(株)

* 東京海上日動火災保険(株)

* 東京海上日動システムズ(株)

* 東京シティ信用金庫

* 凸版印刷(株)

* (株)トッパン・マルチソフト

* 東京コカ・コーラボトリング(株)

* (株)東京ヒューマニアエンタプライズホテル日航東京

* 東京ベイ信用金庫

* 東芝物流(株)

* 戸田建設(株)

* 東京電力(株)

* (株)東芝

* 東京書籍(株)

* (株)東京ドームホテル

* 東陶機器(株)

* (株)トーエネック

* (株)トーハン

* (株)トーメンエレクトロニクス

* (株)鳥取銀行

* 豊橋信用金庫

* トラスコ中山(株)

* (株)南都銀行

* 新潟交通(株)

* 西日本旅客鉄道(株)

* 日興コーディアル証券(株)

* 日本製紙(株)

* (株)ニトリ

* (株)日本旅行

* 西日本旅客鉄道(株)

* 西松建設(株)

* 日本アイ・ビー・エム(株)

* 日本紙パルプ商事(株)

* 日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)

* 日本サムスン(株)

* 日本生命保険相互会社

* 日本電産(株)

* 日本マクドナルド(株)

* (株)ニチベイ

* 日本電気(株)

* 日本ヒューレット・パッカード(株)

* 日本トラスティ・サービス信託銀行(株)

* (株)西日本シティ銀行

* (株)日建設計

* 日商エレクトロニクス(株)

* 日清医療食品(株)

* (株)日本航空

* 日本食研(株)

* 日本トイザらス(株)

* 日本農薬(株)

* ノバルティスファーマ(株)

* (株)農協観光

* 野村證券(株)

* (株)野村総合研究所

* (株)パソナ

* (株)八十二銀行

* パナソニックSSマーケティング(株)

* パナソニックCCソリューションズ(株)

* パナソニック半導体システムテクノ(株)

* 萬有製薬(株)

* (株)ファーストリテイリング

* 東日本旅客鉄道(株)

* (株)日立製作所

* (株)日比谷花壇

* (株)百十四銀行

* 兵庫信用金庫

* (株)広島銀行

* 富士ゼロックス(株)

* (株)プリンスホテル

* (株)ファミリーマート

* 富士通(株)

* 富士通サポートアンドサービス(株)

* プラス(株)

* (株)フランドル

* (株)ブリヂストン

* 北海道空港(株)

* 北海道リコー(株)

* 本多電子(株)

* (株)北國銀行

* (株)防長トラベル

* 株)北越銀行

* (株)北洋銀行

* 北海道旅客鉄道(株)

* マイクロソフト(株)

* 松下電器産業(株)

* (株)みずほ銀行

* (株)三井住友銀行

* 三菱商事(株)

* (株)三菱東京UFJ銀行

* (株)ミキハウス

* 三島信用金庫

* みずほ情報総研(株)

* 三菱商事シナリ(株)

* 名鉄観光サービス(株)

* 森永製菓(株)

* ヤマハ(株)

* (株)ヤナセ

* ユニ・チャーム(株)

* (株)ユアテック

* ユニー(株)

* (株)ユニマットオフィス

* ユーシーカード(株)

* (株)読売旅行

* 楽天(株)

* 菱洋エレクトロ(株)

* (株)リコー

* (株)ルネサステクノロジ

* レンゴー(株)

* (株)レリアン

* YKKAP(株)

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