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2017-08-16

アイマスについて考えた

はじめに

自分にとっては、これから生きていく上で大事存在だとも言えるのが765プロアイドルである

先日にライブを終えた346プロの面々も、さわりくらいなら知ってはいるが、どうにも馴染めないクチである

キャラの魅力としては、より最近風でバリエーションにも富んでいて、知らない人が見比べれば「765プロアイドルは地味」という人もいるかもしれない。

しかしながら、自分にとっては何よりも765プロアイドルが一番であり、たぶんそういう人が他にもいると思う。

お盆に休暇を取ったもののヒマなので、いろいろ観たり聞いたりしながら、こうなったらと幅を広げて「アイマス」について考えた。


スター」について

今年の高校野球は、清宮というスーパースター選手がいた。彼はのちのちプロになり、輝かしい成績を残すのだと思う。

野球に限らず、あらゆる人気スポーツには「スター」と呼べる一握りのプレーヤーが必ず存在する。

競技のことをよく知らない人間を、まるでまんがかドラマかのような力で惹きつけ、人間を呼び集めることができる人間である

彼らは自然とそのような状態を作り、本人はただ勝っているだけなのだが、それはひとつ経済圏を生み出す。

渦巻くファン層に商売人が目をつけて、そこに広告をブチ込んでさらに大きな渦を作る。そしてカネを飛び交わせる。

いわゆるひとつバブル現象であり、今年の清宮などはこれの好例であったと言えよう(主に商売人側で盛り上がっていた気がするが)。


彼らのようなスター選手の中にも、2種類のタイプがいると思う。純粋暴力的な力でドラマを作る者と、あともうひとつである

前者は若い選手に多い。藤井四段も現在のところはこれである。彼らはただそこに在り、勝負に勝つだけで人を惹きつける。

ただ、それは得てして一過性のものである。何かのきっかけで敗北を喫すれば、ドラマはそこで終わってしまうからだ。

競技自体に興味のない、バブル層のなかで最も分厚い層を作る「競技を知らない」人々は、確実にここで去っていく。

藤井四段も、清宮も、あるいは自分が知らない間に大活躍したスター選手も、きっとみんな「あ~あの子ね」と言うと思う。

夏でもあるし、ここでは「花火型」とでも呼ぼうと思う。


後者で伏せていたもうひとつタイプは、自分自身生き様ドラマを作る者だ。

必然的に、これは歳を重ねた選手の方が多くなる。羽生善治王位も、たとえばイチロー、EVOで優勝したときどはこれにあてはまる。

彼らは自らの人生ドラマチックに生きてきた。ウメハラはたくさんの自著を持っていて、その大半が「人生観」についてである

瞬間最大風速は前者に劣るかもしれないが、継続性は後者が圧倒的に上だろう。

彼らが自分の信念に基づいて生き、たとえ負けが込んだとしても、いつか諦めずに優勝すれば前者よりも強く輝くはずだ。

イチローときどに魅入られたファンたちは、自分人生のお手本として信じ続け、彼らのことをずっと忘れない。

一見地味であっても、より強く歴史にその名前を刻むことになるのは後者人間である

こちらは「劇場型」とでも呼ぼうと思う。


765プロアイドルは「劇場スター

そろそろ765プロに話を戻そうと思う。

つまるところ、自分にとって天海春香如月千早は「後者」、「生き様で語る」アイドルなのだ

彼女らは空想上に作られた存在かもしれないが、物語というのは、事実でなくとも真実であるということに変わりはない。

物語が持つ真実の力を、現実のものと遜色ない力強さで手にしている、自分にとっては稀有存在だ。


天海春香のように、まっすぐキラキラ自分目標に向かって生きることは、どこか気恥ずかしいことだと思っていた。

如月千早のように、周囲に与することなく孤高の存在であり、自らが持つ力だけを持って世の中と戦うのはカッコいいことだと思っていた。

星井美希のように、自分にできることを程々にやり、何かひとつのことに一生懸命になることなどせずに生きるのは賢いことと思っていた。

けど現実はだいたい違っていて、自分の夢にアツい人は全員すげーと思うし、一人では限界がすぐに来てしまうし、飽きっぽい性格では何も面白くない。

765プロアイドル出会っていなければ、こういった当たり前のことに気づくのが遅かったかもしれないし、下手したら死んでいたかもしれない。


アイドルというのは「偶像」であって、それは「非現実的可愛い」だとか「彼女らが頑張るのを自分が支える(崇拝)」対象では決してない。

偶像=神の教えと言葉に従い、崇め奉るだけでは単なる「信仰」だけで完結してしまい、それはいつか「狂信」となるか「飽き」を迎えてしまう。

彼女らがファンに向けて送っているメッセージは、「私も頑張っているから、あなたも頑張って!」である自分は思っている。

ライブ課金ゲーム時間を使うという行為は、そのエネルギーや「言葉にしにくい真実」を交換しあう行為だと考える。

神というのはそもそも人間が生み出した概念であり、アイドルも同じで、決して向こう側から「与えてくれる」だけの存在ではない。

理想ドラマチックな生き方」をアイドルという「偶像」に依拠して、それを体現する者に自分から価値あるもの」を供出する。

そうしたプロセスを踏んでこそ、アイドルという存在がこの世に、人々にとって魅力的な存在であり続けることができる。


日本神様はどこにでもいて、誰からも忘れられたときにひっそりと消えるという。そのためにお祈りやお供え必要なのだ

昔の人にとっては、自分たちの食料となるもの、貴重なものを神に奉納するという行為があった。それくらい大事なことだからだ。

純粋に「異界の神」の存在を信じた人々もいたかもしれないが、それは「狂信」だと言ってよく、たびたび「非人道的な間違い」を起こす。

本質は、「自分たちを見守る存在」=「理想的生き方を守る存在」に「価値あるもの」を奉納し、その価値を高めるということにある。

自分たちの願い(神様偶像)がそこに結実していると確かめるための行為なのだ


10年代の「ソーシャル型」アイドル

要は、自分にとって理想アイドルは「劇場型」であり、「花火型」ではアイドルたりえないという話をしたかったのである

765プロアイドル以外は認めないのか」と問われれば、イエスと答える気がする。346プロも、ミリオンアイドルも今のところではそうだ。

自分としては、彼女らのように息が長く、大勢プロデューサー必要とされ、様々な歴史を与えられた彼女らに勝るアイドルはいないと言い切れる。

他のプロデューサー自分とでは、彼女らに求めているものが違うという実感はある。こういう話をして納得してもらえた経験がまったくないゆえだ。

自分自身羽海野チカ先生が言うように、「大事なことは全部、漫画アニメ(=フィクション)に教わったんだ!」という感じが近いからというのもある。


老害いたことを言うが、最近の新しいコンテンツキャラクターの薄利多売ぶりがすさまじいと思う。

これはデレマスミリマス、空前の大ブームであるソシャゲ全般を主として言えることで、あまりにもキャラが多い。

そして、全員が全員似たようなことを言う。誰も彼も個性などあまりあったものでなく、先に挙げた765プロアイドルのように、強い物語性と動機などはない。

つまるところ、彼らのようなキャラクターに「劇場型」のようなドラマは生まれないのであるキャラクター自体存在は極めて薄いものなのだ

自分にとっては大変味気ないものであるキャラクターが大量にいるという前提もあり、どうにも(言葉は酷いが)「粗製乱造」といった印象が拭えない。


しかし、そこを補完しているのが「ソーシャル性・社会性」である。「大量のユーザー集合的無意識を共有している」という前提があるからこそ成立するキャラなのだ

ツイッターでの同好の士との、友人間でのグッズのための遠征ライブツアー同人作家の持ち上げなど、これらはすべて「社会性のもたらす快楽」が下支えしている活動だ。

如月千早のところで言ったように、人というのは一人では何もかもにすぐ限度が来てしまう。何かを面白がるにも、一人では見える範囲のことしかからず、すぐ飽きてしまう。

だが、誰かと共有することで可能領域は倍増し、それはたまらなく面白いことだと気づく。リア充だろうがオタクだろうが、誰かと会って話すのが人間は一番楽しいことなのだ。

ゆえに、キャラクターは「浅く広く」の方が都合はいいのだ。オタク的に深い造詣と知識がなければ弾かれるのなら、新規はやってこないしヘタなことは言い出せない。

大きなコミュニティを作り出し、まるで文化祭前夜がずっと続いているかのような熱狂の渦を保つには、共有対象簡素かつ魅力的であればあるほど好都合なのだ


自分は、彼女らのようなアイドルを「ソーシャルアイドル」とこっそり呼んでいた。

765プロアイドルのような「劇場アイドル」も初期は「ソーシャル型」だったのかもしれない。

ただ、いくらなんでも数が多すぎやしないだろうかという風に自分は捉えがちである

結果的にどれにも入れ込むことができない、自分のようなぼっちが前提のオタクにはつらいなぁという印象だ。


劇場型」と「ソーシャル型」

時代の移り変わりとともに、アイマスも形を変えたのだなというところに思考が落ち着いた。

掲示板にでも出入りしなければ「お一人様」性が強かったネットからスマホによるネット人口爆発や、ツイッターが台頭した環境変化に対応したと。

アイドルとの距離もより身近になり、春香の「後ろの席までみんな見えてるからね!」にありがたみを感じにくいご時世になったこともある。

自分にとってソシャゲアイドルはとっつきにくいものだが、彼女らについて(上辺だけでも)深く考えることができ、より765アイドルが好きになれた。


AV女優云々で騒いでいたのは、決して職業差別宣伝への嫌悪とかでなく、純粋に「社会」が乱されることへの強い拒絶反応であることもなんとなくわかる。

ソーシャル型」アイドル世代は、決してアイドルの一存ですべてが成立しないのだろう。自分たちで「デレマス社会」を守っていこうという意識が強いのだなと思える。

デレステ運営公式アカウントへの過度な許容もその現れだし、ライブが頻繁に行われていたり、声優さんが大量に現実いるからこそというのもあるはずだ。

旧型ぼっち重視オタクである自分には、深く考えるまでは「奇妙」の二文字で片付けていたが、しっかり考えるとなんとなく頷くことができる(自分とは違うのだなーと)。


自分はここまでで、「劇場型」と「ソーシャル型」を分けて考え、前者が自分には合っていてそれは765アイドルであるとしていた。

ただ、「花火型」とほぼイコールであるソーシャル型」アイドルも、中心にいる人々からすれば「劇場型」と捉えているのかもしれないとも思う。

自分が望むような「二次元でほぼすべてが完結できる」劇場型ではなく、「リアルツイッターゲームライブ声優」、それぞれをすべて同列に考えられる基準を持っているのだろう。

自分にとってそのような考え方は無理があることだし、それができるのは正直うらやましいことだ。きっと違う楽しみがあるに違いない。


おわりに

文字数文章としてのまとまり、書く時間制限をつけなかったので、たいそうバラバラ文章になったと思う。

自分としては、モヤモヤと考えていて喉元でつっかかっていたことがスッキリしたのでよかった。これぞ匿名ダイアリーパワー。


何かとレジェンド扱いされる天海春香さんだが、単に新しい展開が少なくなってしまったというだけである

基本的運営を信頼しているので、天海春香らしい新しいエピソード新曲、展開があるといいなといつも期待してはいる。

ミリシタは…………………………ログインボーナス継続中ですが………………音ゲー無理で……。据え置きで新作出いかなーと希望を。


上にも書いたように、自分には正直なところソシャゲアイマス系列にはどうしても馴染めないところがある。

大量のキャラを常に見回したり(自分にとっては全員が全員魅力的なのですよ)、リアル体験との併用が前提とされているような構造はすこしキツい。

しかしながら、アイマス全体を支えているのは間違いなく彼女らであり、そういった意味では応援している。アニメは観たし、CDもとりあえず買っている。

いまやソシャゲアイマスあってこその765プロアイドルである。いつか揺り戻しがあり、強いアイドル必要になったとき、また765のようなアイドルが観られればそれでいい。


いわゆるデレマス界隈は、人を多く集めまくったリスクとしていろんなトラブルがあったりするんだろうなと思う。

けど、大した問題にもなっていないようなので、すごいと思う(ぼっちゆえコミュニティの仕組みはわからない)。

自分にとってパリピめいて盛り上がるリア充なんだかオタクなんだかわからないPたちは正直無理である

が、デレマスアイマスを好きだという気持ちはたぶん同じなので、遠いところから同士よ! と応援している。


なんかすげー長く書けた。自分用のメモにしてもよかったんだけど、経験則的に、誰かに見てもらうって前提で文章を書いた方がわかりやすくなるのだ。

ということで投稿しつつ、ローカルに保存しつつ。よかったらなんかコメントとかくれると楽しいです。てーかここまで読む人おらなんだ。

読んでくださった方、ありがとうございます


2017-07-26

語り口って大事じゃね?

紳士的な語り口として、出口治明さんは好き。あと羽生善治さんも好き。

本読んでて、この語り口はいいなって人おる?

2017-07-07

https://anond.hatelabo.jp/20170702110641

羽生善治将棋入門 ジュニア

https://www.amazon.co.jp/dp/4309276407

を買おう。1冊5000円だが、もともとは全部そろえたら1万円超のシリーズを1冊にまとめたものからお得だ。

これから将棋に付き合っていく気があるなら高くはない買い物。

とっつけるかどうか確かめたいなら大書店には在庫もあるだろうから立ち読みで確かめてみてもいい。

序盤、中盤、終盤でどのような方針で進めていくのかの感覚がわかれば、棋力自体は低級者でもなんとかなる。

要は野球で、3ストライクでアウト、バットボールが当たったら反時計回りではなく時計回りで走る、ノーバウンドで打球を取られたらアウト、一塁までのかけっこで負けたらアウト、かけっこの繰り返しでホームまで戻れたら得点、って、そこまでわかればとりあえず野球が楽しめるレベル、ってことだな。

バッテリーの配球術とか打者スイング技術とか守備バントシフトとか投手の継投とか、そういうことはもっと後でわかればいい。

その辺がわかってくると、将棋ソフトが示す評価値とか読み筋の意味もわかるようになって、なぜ対局者がソフトの読み筋を選ばなかったかも事前にわかるようになるから楽しみが増えていく。

2017-06-23

藤井聡太四段で学ぶ「観る将」入門

ついにやってしまいましたね。藤井聡太四段がプロデビューから負けなしの28連勝を飾ったことで将棋界のみならず大きな話題になっています

ここまでくるともう勝つ度にニュースとなり全国を駆け巡るので、嫌でも将棋話題を耳にする人も多いでしょう。

ただ将棋界・将棋プロ制度一般的にはあまり知られていない側面も多い業界です。

そこで将棋プロ制度を全くご存知ない人のためにFAQ形式で学んでいく増田を書きました。藤井四段のみならず将棋界がニュースになった時に一役買えたら何よりです。

Q.藤井くんってデビューしたてなのにもう「四段」なの?早くない?

A.

この疑問についてはプロへの道程から説明しなければなりません。

将棋プロ棋士になるには日本将棋連盟棋士養成機関・新進棋士奨励会通称奨励会」)に入会するのが最も一般的ルートです。

奨励会に入会すると、師匠推薦などで多少の上下はあります基本的には6級が与えられ、他の奨励会員たちと対局して昇級・昇段を目指していきます

ちなみに奨励会の6級はアマチュアの四段に相当すると言われています。これは地方アマ大会であれば上位を狙える棋力です。

そうして6級~1級~初段~二段と昇級昇段を繰り返し、三段に到達した奨励会員は同じく三段の奨励会員たちを集めた「三段リーグ」という地獄、もといリーグ戦に参加します。

半年をかけて行われるこの三段リーグの上位2名が「四段」に昇段し、晴れてプロデビューとなります

藤井聡太くんも上記のルートを辿って最年少で三段に到達し、三段リーグ初参加で1位(13勝5敗)となって四段昇段・プロデビューを果たしました。

まり将棋界では四段からプロ棋士キャリアの始まりなのです。

Q.っていうかそんな強いのにまだ四段なの?昇段の条件ってどうなってんの?

A.

プロ棋士の段位はレーティングのように上下しないので、確かに棋力を示すものではありますが、それと同時に積み重ねたキャリア・実績を示すものでもあるというのが私個人見解です。

したがって、今現在勝ち星を挙げているからといってすぐ段位に反映される類のものではありません。

プロ棋士の昇段規定については連盟サイトに詳しくまとめられています

https://www.shogi.or.jp/match/dan_provisions/

いきなりこんなん見せられてもよーわからんという方のために解説すると、昇段条件には大きく分けて2種類あります

【1】棋戦成績

棋戦(大会)での成績に伴う昇段です。

「〇〇戦×組昇級」「◎◎ランキング戦2回連続昇級または3回連続優勝」「全棋士参加棋戦優勝」「タイトル挑戦」などと書いてあるものです。

デビューしたての四段でも勝ち続けてタイトルマッチに挑戦すれば五段になれますし、

将棋最高峰タイトルの「竜王」に挑戦すれば七段、「竜王」奪取に成功すれば八段へジャンプアップすることも可能です。

これらの条件を達成すれば昇段に値するというのは、詳しくない方でもなんとなくお分かりいただけるかと思いますイメージとしては「J2だけど天皇杯で優勝したのでJ1に昇格!」みたいな感じです。違うか。

【2】勝数規定

段位への評価を難しくしているのがこの勝数規定存在ではないでしょうか。

「●段昇段後公式戦***勝」とあるのがそれです。

タイトルや優勝に縁がなくとも、公式戦で勝ち星を重ねればいずれは昇段が(理論上)可能です。

これはつまり勝率が.333の四段でも200敗して100勝すれば五段になれるということでもあり、純粋な強さを示しているとは言えないでしょう。

ただ、先日の加藤一二三 九段のように成績による強制引退制度がある以上、脚光を浴びることはなくとも安定して勝利を積み上げる棋士への評価軸として、勝数規定一定機能果たしていると私は考えます

ちなみに勝数規定のみで九段に達した棋士ゼロ、八段に達した棋士はこれまでにわずか6名しかいません。彼らは皆スターとなる機会は少なくとも、安定して長く勝ち続けてきた棋士たちです。

棋士の段位と実力は、上記2つの評価軸や勝率、現役生活の長さなどの要素をバランスよく取り入れたうえで語られるべきでしょう。

Q.段位については分かったが、もっと分かりやすい強さランキングとかないのか?

A.

有志のELOレーティングサイトがあります

http://kishi.a.la9.jp/

レーティング」→「棋士ランキング」と進み、現在トップ10を見てみましょう。(2017/6/22)

順位名前レート増減
1佐藤天彦名人18832
2羽生善治三冠棋聖王位王座186918
3豊島将之八段185513
4稲葉陽八段18412
5菅井竜也七段184137
6久保利明王将1834-4
7渡辺明竜王棋王1832-27
8永瀬拓矢六段1802-7
9斎藤慎太郎七段179930
10糸谷哲郎八段1784-14

このランキングであればおおよそ世間的な評価と近い結果が得られるのではないかと思います。ここ数年で羽生を除く羽生世代棋士たちが一斉に順位を下げ、若手強豪がトップ10に多く名乗りを挙げていますね。

いよいよ本格的な世代交代を感じさせるランキングです。

では藤井聡太四段のレーティング増減も見てみましょう。新人四段のレーティング初期値は1500です。

年月順位レート増減
2017年6月35169262
2017年5月49163035
2017年4月61159534
2017年3月77156125
2017年2月87153627
2017年1月9715096
2016年12月1041503-

わず半年で35位へジャンプアップしています。まあ公式通算28勝0敗なので当然ですが。

ちなみにこのサイト、対局情報のみならずレーティングに基づく期待勝率や両者の対戦成績(2001年度以降に限る)も見られるというデータ厨垂涎のサイトとなっています

盤面データを見ながら観戦するのも面白いのですが、このように棋士たち自身データを見ながら観戦するのも…こう…非常に…楽しい…です…フフ

「でもソフトには勝てないんでしょ?」とすぐ言いだす人にはこういう対人競技としての面白さがあまり理解されないのでちょっと寂しいですね…。

Q.藤井四段、強いのは分かるんだけどデビューから負けなし28連勝はちょっと話ができすぎじゃない?

A.

できすぎです。(断言)

はいえ、はてな推薦図書ヒカルの碁」をお読みになった皆さんならお分かりの通り、碁でも将棋でも各人の棋力がどの段階で成長するかはなかなか推し量りにくいものです。

碁会所巡りや洪秀英との戦いを経て短期間に急成長を遂げた進藤ヒカルのように、三段リーグからプロデビューにかけて藤井四段の棋力が更にワンランクアップしたと考えるのもさほど不自然ではないように思います

何より彼は奨励会時代から注目されていたので、先輩棋士からの教えを得る機会も多くあったのではないかと推測します。才能と環境バランス良く備わった結果が今こうして表れているのではないかなと、いちファンとしては感じています

Q.こんな大ニュースなっちゃった話題作りのために手を抜いてる棋士絶対いるでしょ…

A.

いるともいないとも断言できませんが、棋戦は基本的トーナメント方式であり、勝てば勝つほど収入(対局料)が入ります

また、藤井四段は新人なのでトーナメントの最下層からスタートです。

たとえ頂点まで勝ち進むことは難しくとも、目の前の予選1回戦・2回戦をわざわざ連盟話題作りのためにみすみす逃す棋士いるかというと…正直ちょっと考えにくいです。特に藤井四段と当たる可能性の高い若手棋士たちなら尚更です。

私も一部の棋譜をチェックしていますが、盤石な内容ばかりではないもの藤井四段自身の強さは疑いようがありません。

それに加えて本人の勢い、対局する両者へのプレッシャー、加熱する取材、それらの要素が何かしら組み合わさってこのような記録が生まれたと考える方がより自然です。

Q.羽生善治ってもっとたくさん連勝してるイメージあったわ。100連勝とか。

A.

さて、こちらは歴代連勝数ランキングです。

順位名前年齢肩書(当時)連勝数達成年
1神谷広志26五段281986~87
-藤井聡太14四段28(継続中)2016~17
3丸山忠久24五段241994
4塚田泰明22六段221986
-羽生善治21棋王221992
-山崎隆之22五段222002~03
7有吉道夫49九段201984
8羽生善治17五段181987~88
-中田宏26五段181991
-丸山忠久28八段181999
-羽生善治35四冠(!)182005
-永瀬拓矢18四段182010~11

ここから連勝記録が出やすい条件を見出していきましょう。

【条件その1】低段

上記ランカーたちの多くが四段ないし五段という低段時代に記録を達成しています

これはどういうことかというと、まあ身も蓋もないですが「強豪との対局が少ない」です。

裏を返せば「勝てば勝つほど強豪と当たる」という当たり前な事象があり、このあたりに羽生善治三冠の連勝記録が意外と伸びていない理由があるものと思われます

はいえそれでも歴代トップ10に3回もランクインしてたり、そのうち2回はタイトル保持者として強豪ばかりをなぎ倒して達成していたりと、十分ヤバい棋士ではあるんですけどね。

また、デビューから間もない低段棋士は対局相手にあまり研究されていないというアドバンテージもあるでしょう。

【条件その2】若い

合計12の連勝記録トップ10のうち、3つは10代、7つは20代で達成されています

将棋思考力を試されるゲームですが、プロとして対局を消化するのは体力勝負でもありますタイトル戦ともなれば「一人あたりの」持ち時間は3時間~6時間にも達します。

対局の度に盤の前で何時間も考え続けて勝利をもぎ取る体力、これを10何局20何局と積み重ねるためにはやはり若さが大切なのかもしれません。

実際、棋士の力のピークは20代から30代半ばであるとしばしば言われます。この数字だけ見るとアスリートに似ていますね。

そしてランキングに戻ると有吉道夫九段の49歳20連勝が光り輝いて見えます羽生四冠35歳18連勝はもはやチート

【条件その3】強い

当たり前のことですが、強くないとそもそも勝てません。以上です。

…というのもアレなので、連勝記録トップ10ランカーたちの通算勝率を並べてみました。(現役棋士のみ)

順位名前対局数勝数負数勝率最多連勝数
1藤井聡太四段282801.00028(継続中)
6羽生善治三冠191613705440.71622
11永瀬拓矢六段3372371000.70318
20山崎隆之八段8555582970.65322
29丸山忠久九段13468564900.63624
54中田宏樹八段12167224940.59418
88塚田泰明九段13207215990.54622
139神谷広志八段11645576070.47928

プロ将棋では通算勝率が6割あれば実力者とみなされることが多いです。この辺は通算対局数や個々人の主観によっても変わってきますが。

ちなみに対局数1000以上の棋士で7割勝ってるのは羽生善治三冠ただ一人です。恐ろしい恐ろしい

こうして見ると連勝記録ランカーたちは通算勝率もおおむね5割後半~7割をキープしており、また神谷八段と藤井四段を除く全員にタイトル挑戦ないしタイトル獲得経験があります

したがって、勝率の高い、強い棋士が連勝記録を出しやすいと言えるでしょう。まあそりゃあそうよね。

連勝記録が出やすい条件

【低段】【若い】【強い】

藤井四段はこの3つを兼ね備えているので、デビューから負けなし28連勝も当然の結果ですね!!(藤井連勝ストップ予想を書いた紙を破り捨てながら)

Q.テレビでやってたけど藤井くんが休憩中どんな飯食ったかとかどうでもよくない?

A.

どうでもよくないです。これはとても大切なことです。もちろん彼が出前を注文した店に殺到するような行為は厳として慎まなければなりません。

しか将棋ファンにとって「棋士食事」は一大コンテンツでもありますメインコンテンツとまで言うとさすがに過言です。

古来から将棋棋士たちは盤面のみならず食事面でもしのぎを削ってきました。その元祖と言えるのはかの加藤一二三 九段でしょう。

対局の度にうな重を平らげ、板チョコをまとめてボリボリ。近年もカキフライ定食チキンカツ定食ダブル注文で中継を沸かせ、故米長邦雄との"みかん対決"は今なお語り継がれています

上の連勝数ランキングに登場した丸山忠久九段も大食漢で知られています。一部のタイトル戦では1局に2日をかけて戦うのですが、緊迫感が最高潮に達する2日目の夕食にステーキを注文した鉄の胃を持つ男。

竜王戦の昼食ではカツカレー味噌ラーメンダブル注文を決めて健啖丸山を高らかに宣言し、三浦弘行九段騒動で揺れる将棋界に一時の安寧をもたらしました。

(一方、その裏では解説加藤一二三 九段麻婆豆腐+かに玉+中華粥を注文していた)

かの羽生善治タイトル戦で「寿司ジンジャーエール」という新手を残しています一見奇抜な組み合わせだが、ガリの生姜成分をジンジャーエールで補強しようという意欲的かつ独創的な指し回しだと話題になりました。

ちなみに、将棋棋士比較的しっかり食べる一方で、碁の棋士は少食派が多いのだとか。そういえば塔矢アキラも対局日は昼食をとらないキャラクターでしたね。

この辺はいずれどなたかにしっかりとしたデータを取っていただきたいものです。データ厨なので。

Q.次勝てば新記録なんでしょ?次の相手ってどんな人?

A.

やべーやつです。

増田康宏四段(19歳)。26歳以下・六段以下のプロ棋士三段リーグ上位者などが参加する「新人王戦」を昨年10代で優勝している期待の若手です。

プロデビューは16歳。彼も三段リーグ在籍時に藤井四段と同じ「現役中学生棋士」となるチャンスがありましたが、上位直接対決での黒星が響いて失敗。中学生棋士中学生棋士になりかけた男の対決です。

増田四段のELOレーティングは1712。藤井四段の期待勝率は47%ですがこの数字は現状あまり当てにはなりませんね。

先月単独インタビューが公開され、「矢倉(戦法)は終わりました」「("興味のある戦法は?")ないです」「("好きな将棋格言は?")特にないです」「(研究会は)行くのが面倒」「詰将棋意味ないです」

などの強烈なパンク発言話題を呼んでいます

https://book.mynavi.jp/shogi/detail/id=73003

彼はAbemaTV企画非公式戦ながら藤井四段に敗れ、「初めて年下に平手で負けた」と悔しさを露にしているため、次戦を増田四段のリベンジマッチとして観戦するのも面白いでしょう。

Q.藤井四段は次勝つとどうなるの?

A.

藤井vs増田の戦いが行われるのは将棋界で「名人」と並ぶ最高峰タイトル竜王」への挑戦権を争う竜王戦決勝トーナメントです。

https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/30/hon.html

から1組~6組のクラス別予選を勝ち抜いた棋士たちによる変則トーナメントで、藤井四段は一番下の6組予選で優勝、増田四段は5組予選で優勝しての参加です。

ちなみに竜王戦決勝Tは対局料が公開されていますトーナメント表に書いてある数字がそれです。

藤井四段は6組予選優勝で既に93万円を獲得しており、

決勝T初戦で増田四段に勝てば52万円を獲得します。

勝ち進んで挑戦者決定戦に進めば450万円。

挑戦者になればたとえ敗れても1,620万円、

竜王」のタイトルを奪取すれば4,320万円です。(将棋界最高額)

もう一つ言うと、竜王戦6組予選はアマチュアにも門戸が開かれています。夢がありますね。(なお、プロ並みに強いアマチュアに限る)

金曜日ですね

さて、天才たちのことばかり書き連ねていたら疲れました。

平日も残すところあと一日。われわれ凡人は今日も地に足をつけて、やっていきましょう。

2017-06-14

わかりやすくするために羽生以外の全棋士を仮に藤井とする(2017年版)

わかりやすくするために 89年以降の羽生以外の全棋士を仮に藤井聡太とする

※~94年までは棋聖戦は年二期制

   名人   棋聖   王位   王座   竜王   王将   棋王

89 藤井聡太 藤井藤井 藤井聡太 藤井聡太 羽生善治 藤井聡太 藤井聡太

90 藤井聡太 藤井藤井 藤井聡太 藤井聡太 藤井聡太 藤井聡太 羽生善治

91 藤井聡太 藤井藤井 藤井聡太 藤井聡太 藤井聡太 藤井聡太 羽生善治

92 藤井聡太 藤井藤井 藤井聡太 羽生善治 羽生善治 藤井聡太 羽生善治

93 藤井聡太 羽生羽生 羽生善治 羽生善治 藤井聡太 藤井聡太 羽生善治

94 羽生善治 羽生羽生 羽生善治 羽生善治 羽生善治 藤井聡太 羽生善治

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藤井103期 永世名人/竜王/王位/王将/棋王/棋聖

羽生97期 永世名人/王位/棋王/王将/棋聖名誉王座

元ネタhttp://fuzip.blog.fc2.com/blog-entry-115.html など

※初出の2010年とき藤井(猛)78期対羽生77期と拮抗していたのが面白かったのだが差が開いてしまった。

しかし7年経っても1→6なのでやっぱり羽生は凄い

藤井永世王位永世王将が増えたけど、名誉王座が取れない。やっぱり羽生さん天才です。

2017-05-11

羽生善治馬鹿

いくら将棋が上手くなったって、人類の為に何一つ役に立たない。

天才頭脳を使って数学物理を極めたほうが良い。

羽生善治馬鹿

いくら将棋が上手くなったって、人類の為に何一つ役に立たない。

天才頭脳を使って数学物理を極めたほうが良い。

羽生善治馬鹿

いくら将棋が上手くなったって、人類の為に何一つ役に立たない。

天才頭脳を使って数学物理を極めたほうが良い。

羽生善治馬鹿

いくら将棋が上手くなったって、人類の為に何一つ役に立たない。

天才頭脳を使って数学物理を極めたほうが良い。

2016-12-08

http://anond.hatelabo.jp/20161208175317

サイエンス信じてなくてもいいけど、利用をして生きてることは自覚してほしい。

AIに関しては自分も詳しくないけと、

羽生善治NHKスペシャル面白かった。

ニューヨーク法律事務所AI裁判資料作らせて、弁護士はそれを法廷で読むだけ的な。

将来、AIAIってあるのかなーとか思っちゃった。コンマゼロ秒で裁判決着しそうw

てかこういうNHK科学番組の案内する人って立花隆イメージだったんだけど、

年取っちゃったのかな。

死後の世界存在するかとかで真剣に悩んでいるみたいだったし。

2016-11-01

三浦九段不正疑惑で一番悪いのは誰か?

疑われるような指し方をした三浦九段だろうか?

→単なる息抜きなら何も問題ない。不正があったかどうかは、スマホPCを提出して一切洗い出せばそれで済む。

しかし、疑いをかけられた時点で棋士人生にはかなりの影響が出る。

未だに明確な白黒をつけられない将棋連盟か?

連盟は今年中の謹慎処分を既に三浦九段に科している。

→黒なら軽すぎ、白なら重すぎる処分である

→この疑惑解決しない限り延焼し続けるが、未だに有効調査結果は出ていない。

三浦九段処分を科すよう訴えた、とされる渡辺竜王か?

→「不正疑惑のある棋士とは、タイトルを奪われてもいいから、対局したくない」が発言のすべて。

三浦九段処分を科すように求めたというのは、その発言の印象から解釈しかない。

連盟が科した処分に、渡辺竜王は一切責任を負える立場にない。

千田率」を流行らせつつある千田五段か?

全然関係ない文脈で出してる棋譜ソフト手の一致率。

棋士同士が三浦九段について話し合う場に「将棋ソフトに詳しいから」として呼ばれていた。

→どのような発言をしていたのかは不明

上記の「話し合い」の裏でバックギャモンをしていた森内九段か?

自己最高レート更新

アヒルアカウント自身発言言及した羽生善治か?

→妻の甘辛チキンを事も無げに奪う鬼畜眼鏡

兎角世間の人々はリテラシーがないので「ソフトとの一致率が高い」という情報だけで不正疑惑を鵜吞みにする。

それなら対局室から出ていなくとも不正可能であるスマホを使わなくても可能である将棋が強ければ。

「離席したタイミングと指し手で判断せよ」という頭の弱い人もいる。離席したら最善手を諦めねばならないのか?

蓋然性問題にするなら、白黒で語るのはやめて、連盟側の対応は十分か、そちらに頭を使えばいい話だ。

今回一番頭が悪かったのは橋本だ。

「1億%クロだと思う」と発言した後、「三浦九段を黒と断定したことはない」と発言を翻している。

じゃあ今回一番悪いやつは誰だったのか?橋本をはじめとする、ネットテレビで印象だけで語りまくる無知蒙昧の人々である

最近では陰謀論めいた話までネット記事週刊誌掲載されている。

証拠がなければ白黒つけられないのは我々も同じなのだから大人しく黙っていればいいのだ。

信じたいものを信じ、語りたいだけ語る前に、その発言が誰を苦しめているのか少しは考えればいいのだ。

お陰でアヒルアカウントもお休みしてしまって、神のご様子が分からない。まことに残念だ。

田丸九段なんか自分引退記事の後半ずっと三浦九段の話しなくちゃいけなかったんだぞ?

憶測で語ってはいけない。それをどっかに書いた時点で、証拠もなく疑っているのと同じだ。

僕にはこの問題がどこで決着するのか分からないが、お前らにも分からないのだから、黙っていればいい。

それぐらいはわかる。

2016-10-25

 渡辺竜王が語る。

竜王戦が始まってから疑惑が公になれば、シリーズは中断される可能性が高いと考えました。

それだけでなく、タイトル戦を開催する各新聞社が“不正”を理由スポンサー料の引き下げや、

タイトル戦の中止を決めたら連盟自体の存続さえも危うくなると思ったのです。

そんななかで最悪のシナリオは『疑惑を知りながら隠していたという事が発覚する事だ』と判断しました」

 10月7日渡辺竜王日本将棋連盟理事島朗九段(53)に事情説明

それを受けて10月10日羽生善治三冠(46)、佐藤天彦名人28)、

将棋連盟会長谷川浩司九段(54)らトップ棋士7人が集まり“極秘会合”が開かれた。

渡辺竜王から説明を受けた出席者たちからは「99.9%やってますね」という意見も出て、“シロ”を主張する棋士はいなかった。

 その翌日、将棋連盟の「常務会」による三浦九段ヒアリングが行われ、

三浦九段疑惑を完全否定したものの、結局、不出場が決まった。

一連の不正疑惑や“極秘会合”、「常務会」などの詳細については10月20日木曜日)発売の週刊文春が報じる。

連盟利益を守るという建前のもとに、渡辺竜王三浦を罠にはめたという構図なんだな。

2016-10-16

http://anond.hatelabo.jp/20161013181442

同様の例としては皆無。それはそうで、負けても対局料が手に入るのにそれをみすみす捨てる馬鹿はいない。

ただ、寝坊スケジュール管理ミスといった過失による対局放棄はある。

近年の例で言うと、2010年郷田真隆九段(現・王将タイトル通算6期の超一流棋士9月に公開対局での二歩話題になった)が寝坊竜王戦の予選を不戦敗になった。

この際の郷田に対する処分は1.対局料の不払い、2.竜王戦参稼手当100万円の半額を返納、3.ファンへの奉仕活動1日 だった。

類似の例としては、日本将棋連盟の分裂寸前にまで至った「陣屋事件」というのがある。

1952年2月に行われたタイトル戦の王将戦第6局で、挑戦者升田幸三八段が会場となった神奈川県弦巻温泉旅館陣屋」に到着したが、「玄関ベルを押したが誰も出てこなかった」ことに腹を立てた、と言って対局を拒否、第6局が不開催になったということがある(ただし当時陣屋玄関ベルはついておらず、これは枡田の虚言。これをきっかけに陣屋は、玄関に呼び出しのための陣太鼓を置くようになって、陣屋名物となっている。また升田は陣屋に向かわず秦野温泉の別の旅館に籠って対局を促しに来た関係者にも会っているので、過失ではなく明確な故意による対局拒否)。

事の真相は明らかになってないが、将棋界の間ではまず間違いなく以下の理由だったと言われている。

王将戦は当時から現在に至るまで七番勝負で四勝先取したほうが勝ちというシステムだが、この当時はどちらかが四勝以上してもさら継続する、というシステムだった。そして決着がついた後の対局は、シリーズに勝ったほうが負けた方に対して自分の駒(香車)を落とすハンデをつけて指すことになっていた。このシリーズは第5局までに升田が木村義雄名人に4勝1敗で勝利を決めており、この第6局は升田が木村に対して香車を落とすことになっていた。

名人というタイトルの重みは現在でも特別だが、この当時はそれにも増して大きいものだった。単に将棋界最強というだけではない、ある種の宗教的権威があるものと言っていい。その名人が、対戦相手香車を落としてもらうなどということは、名人品格を著しく傷つけるもので、いかルールはいえ誰も見たくない(この感覚は、羽生善治がコンピュータ将棋に角を落としてもらって対局する、という場面を想像してもらえばいいかと思う。対局に関係ない第三者でさえ屈辱を感じるというようなものだ)。もちろん王将戦が始まる前、この事態は当然予想されていて、香車を落とすことに強く反対していたのが升田、一方で「名人が第7局を迎える前にシリーズに負けることはない」と言ったのが当の木村義雄名人で、木村の一声で沙汰止みになってしまった(昔から今に至るまで、将棋界というのは将棋の強い側の声が通るのだ。そして当の本人がこのようにその報いを受けてしまう)。升田は「将棋を守る」ために、バレバレの嘘をついて対局を拒否したのだろう、と思われている。

真意はさておき、タイトル戦を故意にすっぽかしたことには変わりないからこれは一大事で、当初将棋連盟は升田を一年間の出場停止処分にしようとした。これは現代の目から見ても重さとしては妥当だと思う。ただ、日本将棋連盟関東関西将棋指しの団体が合一してできたという経緯があり、東西対立まではいかずとも派閥意識というのは当時強かった。関西棋士である升田への処分に対しては関西棋士たちが反発し、すわ東西分裂か?という事態になった。最終的には木村名人の一存に委ねられ、升田は一切お咎めなし、という結末になった。

今回の一件で「平成陣屋事件」という感想が一部のファンから出てきたのはこういう歴史があったから。

三浦弘行という棋士渡辺明という棋士

三浦弘行九段はどんな棋士か。

タイトル獲得経験者(通算1期)。羽生善治七冠王を崩した棋士である

顔つきは朴訥とした雰囲気が有るかもしれない。野武士という異名をとったこともある。なぜかニコ生で人気(だった?)。

棋風は攻め将棋。また研究家である

ソフト指しが疑われているA級順位戦三浦渡辺戦は角換わりの序盤早々にポンと▲4五桂を跳ねる将棋であった。前例はあって無いようなもの話題になったお陰で棋譜検索すれば簡単に見つかる。ちなみに将棋棋譜著作権は無い。素人目にはこの桂馬は、後手が△4四歩と伸ばせば簡単に取れそうであるプロから見てもそうであったらしく、順位戦渡辺はそう指した。その後は後手は期待通りに桂馬を取り、引き換えに先手は馬を作り2歩を得た。以降は10手ほど穏やかに進み、先手が戦端を開き一気に後手陣を攻め潰した。馬と歩得の時点で形勢は先手が良かったようだ。実際、今日竜王戦第一局(対丸山九段)で渡辺はほぼ同局面から△4四歩を見送りponanzaはこの選択をそんなに悪くないと評価した。

三浦の▲4五桂にはソフトによる研究が伺える。駒損して歩得と馬を主張するところがソフトっぽいと言われる。同時に三浦の棋風も伺える。端的に言えば研究将棋とはハメ手であり、毒饅頭を目の前にチラつかせる将棋なのだ渡辺はまんまと引っかかり、自然と思われる桂取りの△4四歩からほぼ一直線の流れで、気づけば形勢を損なった。

行方尚史八段は三浦を表して「局地戦になると異常に力を発揮する人」「狭いところでの三浦君の計算力はすごい」と評した*1。一見して選択肢の狭い局面誘導し、そこで相手を罠に嵌め、自身計算力を頼りに仕留めるのが得意である、というわけだ。そして三浦はこの棋風を維持するために、自身研究に加えて他の棋士研究をも吸い出してきた。圧倒的な研究量が三浦のウリなのだ

第68期名人戦(2010年)において三浦羽生善治名人(当時)に挑戦した。梅田望夫羽生善治現代」ではこのシリーズの第二局を通じて、三浦の棋風すなわち研究将棋極北について論じている。三浦はここでも羽生相手に罠を仕掛けた。当時流行横歩取り8五飛戦法の、その最新型に一撃必殺の罠を仕掛けた、のだが、この罠は関西有力若手棋士行方豊島将之現七段か糸谷哲郎現八段か、誰かは知らないが、と言う)を二晩ホテルに缶詰にして聞き出した研究の成果であると言われる。

ぶっちゃけ引く。プロから見ても引く行為であるようだ。

自分が出席しない研究会の成果をその日の夜に電話で聞き出したりもする。後日有力棋士に公に批判された。

三浦将棋脳の特性と、それを活かせる狭く罠を仕掛けやすい展開を収集する研究力・人脈、これによって三浦トップ棋士たりえた。

近年ではソフトが鬼強いので、誰でも棋力に関係なく高度な研究ができるハズだ。では三浦の強みが無くなったかというとさにあらず。現に順位戦渡辺三浦研究手▲4五桂に対応できず、自然な手に乗って形勢を損ねた。プロより強いソフトが行き渡った現代でも、三浦研究力は存分に発揮されている。

まりカンニングしなくても、三浦は十分強い。序盤は優秀な研究があるので仮にカンニングするとしたら中終盤だが、この将棋は優勢な局面から一方的な攻め将棋で終わった。カンニング必要とは、個人的には思えない。

ちなみに羽生との第68期名人戦三浦は4タコで無残に敗退した。形勢良しの将棋を勝ちきれず、善悪不明将棋手品のように負けた。

第二局で羽生三浦の罠を看破し、三浦研究の隙の隙を掻い潜り、見事勝利した。

渡辺明竜王はどんな棋士か。

中学生プロになった。20歳で棋界最高峰竜王を取った。タイトル通算17期、史上初の永世竜王資格保持者。名人挑戦者に未だなれない。

生え際は若くして後退した。歯に衣着せぬ実直な物言いも人気。

自玉を固めて細い攻めを繋げて一方的に殴るのが一般渡辺っぽいとされるが、最近はどんな将棋でも単純に強い。

研究家ソフト使用しているがソフト評価値はあんまり重用していないとも語る*2。

渡辺は単純に強い棋士である2000年以降、渡辺将棋界のトップ3以上の実力者でありつづけた。研究家であっても、三浦のような極端さは無い。

人望の厚さが伺われるエピソードも多い。佐藤天彦名人にも慕われている。

渡辺正義と公正の棋士である。ゆえに、三浦の若手搾取が許せないらしい。村山慈明現七段から三浦電話研究会の成果を根掘り葉掘り何時間も訊かれたと愚痴られた渡辺は、NHK将棋講座誌上で三浦を名指しで、質問三羽烏として痛烈に批判した。

とばっちりを受けた残り二羽の烏は深浦康市九段丸山忠久九段である深浦は「羽生善治現代」にて三浦研究将棋擁護し、丸山は今回の将棋連盟の決定に不服ととれるコメントを出した。前述の通り、丸山渡辺で開幕した今期竜王戦第一局の序盤は、件のA級順位戦三浦渡辺戦とほぼ同じ将棋であった。丸山意趣返しであるが、渡辺対策が良く封じ手時点では丸山苦戦の模様。

三浦カンニング疑惑聞き取りに、渡辺理事に混じって同席した。

5人前後三浦に負かされたと推察される棋士三浦告発したという。根拠はつまりプロ直感である正義棋士渡辺告発者の一人であり、卑劣カンニングを許せず、またタイトル戦の直接の対決者であるから聞き取りに同席したのだろう。

聞き取り聞き取りだけで終わり、証拠は一切示されないが、あるともないとも知れない。

三浦からしたら、タイトル戦の直前にタイトルホルダーが連盟を味方につけて、盤外戦術を仕掛けてきたようなものである

三浦カンニングしていたのなら、怖くて大舞台には出れないだろう。

三浦カンニングしていなくても、怖くて大舞台には出れないだろう。

まり三浦相手に連敗中の渡辺三浦竜王戦欠場に追いやったとも言える。

まさしく陣屋事件に勝るとも劣らぬ怪奇事件。なんと命名したらよいだろうか。

*1 2010年、第68期名人戦シリーズ後のインタビュー, 梅田望夫羽生善治現代」より

*2 2015年後半-2016年ごろのインタビュー大川慎太郎「不屈の棋士

2016-10-13

三浦弘行九段竜王戦出場停止について

どうも、id:BigHopeClasicです。

本当はこんな内容、自分はてなブログ投稿したほうが見た目もきれいになるしいいんでしょうが、持続できないブログを作るのも気後れするので、増田を使います

さて、掲題の件、はびこりそうな誤解がいくつかありそうなのが将棋ファンとして気になったので書こうと思ったものです。

カンニングはあったの?

本稿投稿時段階での報道を元にする限りでは、

日本将棋連盟三浦九段に対して、カンニングをしていないという悪魔の証明を求めた」

しか解釈できません。つまり将棋連盟三浦九段に対して、決定的な物証などを何一つ押さえないまま

「疑われているので潔白を証明しろ

というに等しい要求を投げかけたことになります

この点については続報を待つ必要がありますが、あくまでも現段階での私個人の感想としては

「下策中の下策、愚の骨頂」

というコメントに尽きます

なるほど確かに、三浦九段が疑わしいとする複数棋士から申し立てはあったのでしょう。

連盟がそれを黙殺すれば、その疑惑文春砲などで火を噴いた可能性も否定できません。

しかしながら、決定的な物証がなければ、いくら週刊誌が書きたてようが大きなダメージにはならないのは日本相撲協会週刊ポスト週刊現代顛末を見れば明らかです。

大相撲八百長問題警察から情報提供で明らかになる前、週刊ポストは30年にわたって角界八百長告発する記事を書き続けてきましたが、その内容は元力士らの極めて具体的かつ迫真性のある証言に基づくものはいえ、決定的な物証をおさえたものではなく、大相撲はそれによってはなんら決定的ダメージを負うことはありませんでした。

週刊ポストに対しては、日本相撲協会は徹底的に無視をし続けることで対応したのです。

また、週刊現代八百長報道に関しては相撲協会と各力士は、週刊ポストとの対応とは一転して大量の名誉毀損訴訟を起こしそのことごとくに勝訴しています週刊現代八百長報道週刊ポスト比較してもあまりにお粗末だった)。

日本将棋連盟は、こうした大相撲八百長問題におけるリスク評価対策から何も学ぶことなく、あくまでも現段階の報道に基づくところからは、およそ愚劣な対応をしたと言わざるを得ません。

スマホ将棋カンニングに使えるわけないでしょ?

さて、上記とは別にこの問題が深刻なのは、自宅にあるパソコン遠隔操作するまでもなく、2016年7月におけるスマホ将棋アプリの棋力は、渡辺明竜王佐藤天彦名人羽生善治三冠といったトップ棋士の棋力をすでに上回っているという有力な推測があるからにほかなりません。

そのような推測があるからこそ、将棋連盟12月中旬から

「対局室へのスマホを含む電子機器の持ち込み禁止、昼食休憩時における将棋会館外への外出禁止

を定め、これに違反したものは除名を含む厳しい処分を課すことを決め、さらに今週末から開幕する竜王戦では、対局者に対し対局前に金属探知機で持ち物チェックをするという対応を決めていたわけです。

新聞報道ではこの金属探知機での調査については渡辺竜王三浦挑戦者双方の同意の下とされています

(なお、上記のルール12月中旬から適用とある通り、仮にこの時点で将棋連盟不正に関する動かぬ物証をつかんでいたとしても、それを三浦九段に対して遡及適用できないことは当然です)

この件を報じた朝日新聞記事についていたブコメからいくつか代表的な反応を取り上げます

b:id:temtex 仮に事実としてもだ、たかスマホアプリでどうにかなるものなのか…と思ったら、別のとこで走らせたソフトの結果さえ判れば良いのか(但し"スマホ搭載"と記事にはある)。プロに勝てる有力なソフトってどんなの?

b:id:namnchichi スマホアプリタイトル取れるのか?

b:id:symbioticworm 現時点でスマホで走らせられる将棋ソフトなんてたかが知れてるから不正があったとすれば外部との通信必要なはずだけど。現段階では情報が少なすぎる……。

b:id:buu さすがにスマホ搭載のアプリじゃ参考にならないだろうが、協力者と連携すればカンニング可能だろう。人間よりもソフトが強くなるとどういう将棋界になるのかと興味深かったのだが、こうきたか

b:id:l0x0l スマホ将棋ソフトレベルで、プロ棋士の対局の参考になるかは疑問

b:id:kaitoster 『対局中、スマートフォンなどに搭載された将棋ソフトを使って不正をした疑い』←スマホ将棋ゲームすでにプロタイトルホルダーより強いソフトあるのかな?

なるほど、確かにプロ棋士とコンピュータ将棋が戦う電王戦ではコンピュータ将棋が大きく勝ち越しているとは言え、最新の事情を詳しくご存知でなければ上記のような反応は出てくるのが自然かもしれません。また、今回の当事者である三浦九段電王戦に出場した際の対戦相手が、東大駒場情報基盤センター学生用iMac680台をクラスタリングしたGPS将棋であったことも、上記のような反応につながるかもしれません。そこで、これらの誤解を解消するため、コンピュータ将棋の現況について説明したいと思います

ここ3年のコンピュータ将棋の強さの推移

まず、上記の三浦vsGPS将棋が行われて以降、ドワンゴ主催電王戦では使用されるCPUが制限されています。この制限に基づき電王戦で使われたCPUは、2014年がcorei7 4960X(6コア12スレッド)、2015年がcorei7 5960X(8コア16スレッド)とここまではその時点で調達可能なcorei7シリーズエクストリームエディションを使用していますが、今年2016年世代こそ最新のskylakeとなったものの4コア8スレッドcore i7 6700K、そして来年2017年使用CPUは同じく4コア8スレッドのcorei7 6700と、使用するハードウェアの性能は年ごとに抑制されるフェーズに入りました。

ではそれによってコンピュータ将棋パフォーマンスの伸びに制約がかかっているかというと、全くそんなことはありません。将棋ソフトponanza開発者山本一成さんは、2016年電王戦開幕前に「corei7 6700K1台で動くponanzaは、iMac680台をクラスタリングしたGPS将棋より遥かに強くなった」と宣言しています。これは根拠のないことではありません。

現在フリーで入手できる将棋ソフトについては、有志が統計的有意手法を用いてその相互間の強さをeloレーティングを用いて計測しています。その一例として、こちらのウェブサイトがあります。eloレーティングの仕組みについては[wikipedia:イロレーティング]を参考にしていただくとして、目安としてはレート上位から見て下位に100差あれば期待勝率64%、以下同じく200差で75%、300差で85%、400差で91%、500差で95%、600差で97%、となります

ponanzaフリーで公開されていないため、上記のウェブサイトにはレートは計算されていません。しかし、2016年電王戦に出場したponanzaは、このウェブサイトで「Apery twig」として掲載されているソフトに対し勝率97%を上げていることが、電王戦に出場した山崎隆之八段をサポートした千田翔太五段の調査によりわかっています。つまりこのponanzaのレートは「Apery twig」の3250に600を足した3850前後であろうと推定できます(なお、上記のサイト検証に用いているハードウェアIvybridgeおよびskylake世代の4コア8スレッドメモリ16GBであり、これは2016年電王戦における使用ハードと大きな差はありません)。

一方、2013年電王戦に出場して三浦九段と対戦したGPS将棋は、この表に掲載されているGPSFish(レート2879)をスレーヴとしてこれを680台クラスタリングしたものでした(厳密に言えば電王戦に出場したGPSfishはこれより一つ前のエディションですが大きな棋力向上はないもの仮定します)。この680台クラスタリングした際の棋力向上幅については、GPS将棋開発チームの田中哲朗東大准教授が、根拠は全く無く経験に基づく推測にすぎないとしながらもレートにして400程度と語っており、これを採用します。

そうすると2013年電王戦GPS将棋推定レートは3279となり、2016年電王戦ponanzaとのレート差はおよそ570、ponanzaから見た期待勝率は96%となりますわずか3年の間に、コンピュータ将棋は1台のデスクトップPCで、680台のパソコンクラスタリングした将棋システムに96%勝利する成長を遂げたのです。

(なお、コンピュータ将棋がかくも異常な速度で成長したのは、ドワンゴ電王戦において「使用ハードウェア制限」と「提出後対局まで6ヶ月間一切のアップデート不可その間棋士研究し放題」という条件をつけてしまたからだと考えています。こんな条件をつけなければ開発者はここまでしゃかりきに強化はしなかったはずです。ドワンゴがコンピュータ将棋大会に出してる優勝賞金の300万円なんて開発費の元手にもなりゃしないし、強いコンピュータ将棋を作ったって売り物にはならないので、モティベーションはこんな厳しい条件のもとで恥をかかないためにはひたすら強くするしかない、ってとこだけなんですから

将棋ソフトプロ棋士の強さの関係予測

もうひとつ、これらの将棋ソフトプロ棋士の強さの関係はどうなのだということも前提として必要になります。まず、プロ棋士レーティングについては、こちらのウェブサイト現在最も信頼され参考にされています。eloレーティングは、基準となる値を何点に設定するかで絶対値はいくらにでも設定できますが、上記の点差と期待勝率関係基準値を何点にしようが変わらないので、異なる基準値をとる異なるレート表間での比較可能になります

さて、コンピュータ将棋の公開対局場として、GPS将棋の開発チームが開設しているfloodgateというサイトがあります。ここでも参加者の対戦成績に基づいてレーティングが計測されています。また、この対局場は、コンピュータ将棋だけでなく人間も参加することができます。このfloodgateに、一時期上記の千田五段が参戦されていました。その際に記録されたレートは2800ほどでした。千田五段が参戦されていた時期のプロ棋士レーティングにおける数値と、その当時の羽生三冠との数値の比較から羽生三冠がfloodgateに参戦した場合予測されるレートは3000から3100程度だろうと見込まれています。また、先に紹介したコンピュータ将棋レーティングサイトのレートは、floodgateのレートの数値と大きく変わらないようにする工夫がされています。なお、羽生三冠のここ数年のプロ棋士レーティングは時期による前後はあれど概ね1900プラスマイナス50程度であり、佐藤天彦名人渡辺竜王の棋力もほぼこの幅に安定していて、現時点ではこの3人が名実ともにほぼ拮抗した最高レベルの棋力といえます

ここから考えた際に、2016年電王戦ponanza羽生天彦渡辺といったトップ棋士の棋力差はおよそレート差800、ponanzaの期待勝率は99%超、という推測になります第2期叡王戦本戦PV千田五段が、羽生ponanzaに対する勝率を0.5%と仮定しているのは、まずこの推測に基づくものと考えて相違ないでしょう。もちろんすべての基準となるfloodgateでの千田五段の数値は、普通プロ棋士公式戦ではありえない短い持ち時間の下で行われたものであるため、実際の羽生ponanzaの実力差はこの通りではない、という反論は容易ですが、そもそも持ち時間が9時間に増えたからと言ってレート800の差は埋まるものではなく、コンピュータ将棋も持ち時間を長くすればそれだけ強くなることを考慮すれば本質的議論とは言い難いでしょう。

やっと本題、スマホにおける将棋アプリの強さ

ここまで長い前置きを置かないと、なかなかこの本題に説得力が出ないと思いましたが、いよいよここから現在スマホ将棋アプリ話題です。

これだけ強くなったコンピュータ将棋ではありますが、これまでは基本的パソコン上で動かすものでした。スマホ用の将棋アプリも多数出てはいましたが、プロ棋士最上位に匹敵すると見られているものはありませんでした。

ところが今年の7月、android用の将棋アプリとしてshogidroidがリリースされます。これ自体将棋ソフトのGUIであって思考エンジンはないのですが、このshogidroidの売りは、今年の6月に一般公開された当時の最強フリー将棋ソフト「技巧」をandroidスマホの上で動かせるようにしたことでした。技巧の強さは先のコンピュータ将棋レーティングサイトで4コア8スレッドで動かした際に3578。ponanzaの3850には及ばないとは言え、今年6月当時ではponanzaに次ぐ2番めに強いソフトで、人間から見れば驚異的な棋力です。

もちろん、この技巧といえど、その棋力がCPUの能力に依存することは言うまでもありません。しかし、スマホ今日日クァッドコアは当たり前、Huawei P9のようにオクタコアを搭載してGeekbenchを用いたベンチマークテストで高い数値を出すスマホもある時代です。第4回将棋電王トーナメントで3位になったやねうら王の開発者で、皆様もよくご存知のやねうらおさんは、2016年9月時点のハイスペックスマホに、一切のスマホ用のチューニングを行わず思考エンジンを搭載しても、レートの落ち幅は400程度推定しています。この推定を当てはめて技巧をshogidroidで動かした時のレートを推定すると3178。やはり羽生天彦渡辺を上回っていることになります。実際にはもちろんやってみないとわかりませんが、あくまでも推測上では、すでに電王戦プロ棋士スマホで十分に成立し、それでもプロ棋士の分が悪いことが予測される段階に突入しているのです。

※ちなみに、先の電王トーナメントで優勝し来年の電王戦に出場する最新のponanzaは、今年の電王戦に出場するponanzaに9割勝つとの開発者山本さんの発言がありました。これを信じるならponanzaのレートは4200となり、スマホに積んでも3800で、やはり羽生三冠の期待勝率は1%に満たないことになります

これが2016年10月における、スマホで動かすコンピュータ将棋の現状になります恐ろしいことには、shogidroidは無料アプリであり、その思考エンジンの技巧もフリーウェア。それを最高スペックで動かすHuawei P9は54000円で買える、というところにあります。この状況をどう考えるかは皆様のご想像におまかせします。

カンニングたか検証できる?

さて、お気づきの方もいるかもしれませんが、疑われた三浦九段の棋譜をソフト検証してみれば白黒はっきりするのでは?と思われるかもしれません。しかしそれは極めて困難であると申し上げましょう。

まず、Shogidroidの上で動かせるソフトは技巧に限りません。その他のソフトも動かすことが可能です。次に、同じ将棋ソフトであっても、ある局面検討させたときに導く最善手は、CPUの性能や検討させる時間によって異なります。そもそも将棋ソフトにはある特定局面において常に同じ結果とならないよう検討においては乱数使用されており、一局の将棋の棋譜からではその人がカンニングたかを導くのは容易ではありません。

さらに、将棋は二人零和有限確定完全情報ゲームである以上、ある局面における最善解というのが必ず存在します。ということは、その最善解を自力で導いたかカンニングたか区別は、着手から「だけ」では判定できないことになります

以上の理由からカンニングたか否かの実験第三者が行っても、その結果についてはいくらでも疑義をつけることができ、有効ではないと言えましょう。

取り急ぎ、私からは以上となります

2016-07-10

[]大崎善生「聖の青春

早逝の将棋指し村山聖の半ドキュメンタリー

知ってたけど一度も読んだことなかった

秋に松山ケンイチ映画公開されるらしいの知って、図書館で借りづらくなる前に借りて読んだ

1章の100ページ足らず読んだ段階では、下手なフィクションより面白くて描写マンガチックでリアルヒカ碁かよwwwと思ってすっごくワクワクした

でも芝居がかりすぎっぽい部分はあって違和感はあった

残りの大半は下手なパッチワークって感じのドキュメンタリーになってイマイチだった

作者の勝手想像ドキュメンタリー部分の区別いまいちついてないことが多いように感じられて、誇張しすぎじゃないの?勝手に決めつけすぎじゃないの?って思うことが結構あった

あとこれがすごいみたいな棋譜ちょっとした解説もあったけどさすがにそこは将棋からない自分にはまったくわかんなかたか飛ばし

でも3時間ちょいほぼ読み飛ばさずに一冊一気に読み切らせる熱量はあった

さいごでいきなりビートルズストロベリー・フィールズフォーエバーを引き合いに出してきたのはちょっとどうかと思った

これ読むと将棋ほぼ知らんに等しい自分でも名前知ってる羽生善治がどんだけすごいかが改めてわかった

村山聖どころか谷川浩司すら知らんかったもんなー

期待しすぎてたのもあると思うけど、ぶっちゃけWikipediaで事前に読んでた分だけで十分だったなあ

小中学生高校生くらいのときに読んでたら感化されただろうけど

夏休み読書感想文とかにいーんじゃないすかねって感じ

2016-07-08

将棋歴史を見ると

木村義雄時代(1937〜1952)

大山康晴時代(1953〜1972)

中原誠時代(1973〜1992)

羽生善治時代(1993〜2012)

という感じでだいたい20年で区切っていけるわけですね。

そして2013年に何が起きたかというと、あの第二回電王戦なんですよ。

というわけで、

コンピュータ将棋時代2013〜)

です。

さて、2033年には何があるのでしょうか?

2016-06-17

http://anond.hatelabo.jp/20160617131323

宮﨑駿

>うん

羽生善治

>うん

森内俊之

>うん

井山裕太

>うん

鳥山明

>うーん・・・

尾田栄一郎

>うん

冨樫義博

>再開した連載読んでる?

庵野秀明

新劇場版の状況把握してる?

伝説が生きているからこそ伝説の幕を閉じるのも伝説なのが現代

特に最後2人

村山聖やばくね?

羽生善治と勝ち負け半々とかどんだけだよ

しかも体調万全じゃねーんだろ?

こいつが体調万全だったら将棋界はめちゃくちゃおもしろくなってたんじゃねーのか

伝説と同時代に生きていることにもっと感謝すべきではないか

宮﨑駿

羽生善治

森内俊之

井山裕太

鳥山明

尾田栄一郎

冨樫義博

庵野秀明

生きていることが当たり前な伝説級の人が多すぎる

ここ十数年でみまかられた方も同様に多い

それなのに民の反応がいまいち薄いのは、

偉人とされる人と同時代に生きた民もまた、

諸君らと同様の伝説を実感できない人間であったであろうことの証左なのであろうな

2016-06-12

[]2016/06/12

会議室みたいなとこで警察のおじさんと羽生善治イケダハヤト会議?対談?してた

イケダハヤトが「ニッチもの入り口、つまり購入時に徴収して、そうじゃない大衆的なものは出口、つまり買った後の課金徴収するのがいい」って言ってて、

ハブさんがそれにうんうんうなずいてたら、

頭かたい警察のおじさんが「最近若いもんはそうやってすぐ楽して金儲けようとする。そういうのはけしからん」って言ってて、

それに対してナレーションが「これはおもしろくなってきた。人選が実はかなりよかったのでは」みたいに自画自賛してて、なんじゃこりゃと思った

2016-04-25

http://anond.hatelabo.jp/20160425144312

全然違う。

増田ができてないのは「相手立場に立って考える」ことだ。単に「提案」とか「受動能動」とかいものとは違う。別に受動的だけど相手立場に立てるという人間は山ほどいる。

増田自身は「自分はできてる」と思っているだろうが、増田の思う「相手立場に立って考える」は全然相手立場に立てていないので、客観的には全くできていないことになる。

たぶんだけど、これはもう病気みたいなもので、増田には本質的にできないことなんじゃないかという感じがする。

例えるなら色盲みたいなもので、そもそも必要錐体細胞を持っていないため赤と紫が区別できない人にその違いを言葉でどう説明しても絶対に実感できないことと同じ。

できないことがあるのは仕方が無い。多くの人間はできないことがある。普通の人がどう努力しても羽生善治にはなれないのと同じだ。

残念ながらその彼女は「相手立場に立って考えられる人間」を求めているタイプなので、これが正しければ増田とは絶対に相容れない。

別に相手立場に立って考えられることや共感性を求めず役割に従ってくれさえすればそれでいい、という人は(増田のように)存在するので、そういう相手を探すことだ。

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