はてなキーワード: ワンスとは
とりあえず言いたい。
そのかっこいいを魔法の国のディズニーランドでやるっていうんだから
やっぱり素敵な気がする。
動画で仲間でワイワイやってんのは全然素敵じゃない。アホみたいだ。
それならディズニーランドじゃなくてもよくね?とも思う。
ツイッターでも迷惑を考えろとか、私はこんなところでプロポーズ受けたくないとか
さんざん言ってる。
一人で告白できないからって周りを巻き込むとか卑怯とか、断りずらいとかさんざん言ってるけど・・・
「実際にアンタそんなんできるの?」と言いたい。
正直ちょっと難しいくない?度胸いるよ。チキンじゃ絶対にできない。
本当のプロポーズだもの。人生の分帰路をそんなところでできますか?
そりゃ中には本当に自分のことしか考えていない人もいて、キャストが怒るようなことは正直アホとしか言いようがない。
ヤフー知恵袋にも女性から書かれてたけど「あんな公衆の面前でプロポーズされて断れなかった。結婚は嫌だ。断らなかった私が悪いのだろうか」
なんてなんのチエを借りたいのかわからないことがかかれていたりするけど、本気でプロポーズしてるなら本気で答えなかったお前が悪いだろう。
とも思う。
でも考える。
考えて勇気だして、声に出したプロポーズの方が一生の記憶に残ると思うわけ。
それだけすごいことだと思うわけ。プロポーズって相手の持ってるものも全部背負うっていうことだもの。
僕の相方はそういうのを夢みている。
10人兄弟の長女ですごい苦労人。両親も離婚。家庭は崩壊していて、
兄弟は別々に住んでいる。
おじいさんとおばあさんに育てられた。
お母さんはもう余命が1年、ずっと入院してる。
彼女も体が弱くて、あんまり仕事できない。彼女自信も結婚はもう無理だって言ってる。
と、笑顔が辛い。
彼女と結婚すればもれなく、10人の兄弟と生活保護で暮らすおじいさんや入院しているお母さんも入る。
私の親は大反対している。
それでも僕は彼女に幸せにしたいと思うワケ。きっと僕の今していることとかできなくなる。
やりたいことはドンドンできない現実に突き詰められるかもしれない。
それでも
プロポーズの日程は7月16日(日)ワンスアポンが終わってからです。
二度目のデートに行ってきました。
二度目のデートは、「カラオケに行ってストレス発散しませんか」って私から誘いました。(LINEで)
「いいですね」って返信来て、「じゃあ○○時に迎えに行きますね」って言われて、えっ待ち合わせじゃないんだ、と思いました。
歩いて迎えに来るのかしらと思っていたら、レンタカーでいらっしゃいました。
「ドライブがてらちょっと遠くまで遊びにいこうかと思って」って言われました。
前回、服装がそうとうやばかったっぽいので、今回は普通に白いブラウスに空色の膝丈フレアスカートにストッキングにこげ茶のワンストラップのぺたんこ靴にしました。
職場が制服じゃないので、いつもとあんまり変わらないカッコだなぁと思ったのですが、もう奇をてらうよりシンプルのほうがいいかな、と・・・。
オシャレ白シャツのインに細ボーダーのTシャツ、デニムパンツ、シンプルだけど似合っててかっこいい。
ドライブしながらいろんなこと話して(話した内容は子供のころのこととか、いつ頃から彼が私を気にしてたのかとか、そんな話!)、楽しかったです。
郊外の某大型アミューズメント施設でカラオケして(アニソン歌っても引かれないって素敵!)、食事して、ボーリングして(驚きの低スコア)投げ方教えてもらったりして。
夕食後に夜景が綺麗に見えるスポットみたいなところに連れて行かれて、「喪女さん、ぎゅってしていい?」って言われました。
ひゃって思ったけど、多少心の準備はしていたので、うなずきました。
運転席から腕が伸びてきて、ぎゅってされました。男の人、何気なくしてるだけっぽいのに力強い!
「あ、やっぱり、こないだ手握ったときも思ったけど、喪女さん骨細いから身体がすごく柔らかくて気持ちいい」って言われました。
こっちはもう頭パニック状態で相手にぎゅーっとしがみついてるだけで精一杯。
しばらくぎゅーっとされてから離されて、たぶんファンデの上からでもわかるくらい顔真っ赤だったけど、暗かったからばれなかったっぽい。
そして、手を握られて、
「ねぇ、喪女さん、まだ二回目のデートだけど、他の人に言われる前に言っていい? 俺と恋人として付き合ってください」
って言われたー!!!!
きたけどそのときは頭がパニック状態で、ただひたすら頷くことしか出来なかったのが悔やまれる・・・。今なら、気の利いた返答が思い浮かぶのに・・・。
でも、「嬉しいです」くらいは言った気がする。
家まで送ってもらって、そのときに手をぎゅってされて、「これからよろしくおねがいします」って言われた。「こちらこそ」って答えた。
ほんと嬉しい。
人生初ぎゅーだったし。あれやばい。思い出すと頭ぽーっとしちゃう。
またぎゅーってして欲しいな・・・。
日本脳炎予防接種の回数の名称がヘン。素直に「第一回」~「第四回」にすればいいのに、
「第1期初回接種1回目」「第1期初回接種2回目」「第1期追加接種」「第2期」。マンションの売り出しかよ
「第1期追加接種」という名称は、完全に失敗。
予防接種を受けさせる保護者の99%は素人なのに、素人が見て、何回目の接種かイメージできない。
★予防接種のスケジューリングがややこしいから、接種をネグレクトする保護者も、かなりの比率で存在するような気がする。
接種側の管理都合を優先させたような接種回数名称は、予防接種実施率を低下させる
★ちなみに手元の母子手帳を見たら「第二期接種」の欄が日本脳炎にはないし。
母子手帳だけ見た人は「日本脳炎の接種回数は3回だけ」と誤解する人がいても不思議じゃない
★予防接種がややこしいのは、
「A予防接種とB予防接種の間に一週間空けなさい」のような日程管理を強いられること。親にとっては苦痛。
★調べてみたら、「A予防接種とB予防接種の間に間隔空けなさい」みたいな予防接種行政してるのは日本だけのようだ。
アメリカとかは平気でA予防接種とB予防接種を「同日同時」にやってるらしい
また、「体温が●℃以上だから、予防接種はやめましょう」な忌避基準は日本が一番厳しいらしい。
アメリカは多少の微熱でも予防接種するので、予防接種スケジュールが狂わない
そして、予防接種をワンストップで受けられる、予防接種スケジュール管理の強い味方、
★つまり、「予防接種スケジュール管理」の側面では、日本の保護者が一番大変。
しかも予防接種は夜とか休日にやってないから、共働きの親は子供の予防接種の為に休みを強いられる
極論すれば、日本の予防接種のタイトスケジュールは、第二子出産を心理的にためらわせ、少子化の一因になる。
たぶn乳幼児予防接種行政自体が、専業主婦を前提にしているんだろうなあ。
★「A予防接種とB予防接種の間隔を空けろ!」というのは、ワクチン副作用を過敏に気にする1割の保護者が声高に主張して、
行政側のロジックは「ワクチン間隔空けたから、過敏に気にする1割の保護者も接種を受けてくれ」なんだろうが、
そういう過敏に気にする保護者は、行政側が「お膳立て」したところで、どのみち予防接種を受けさせない、と思う。
他方、そういうことを気にしない残りの9割の保護者は割を食う。
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★今回のGDPショックの「A級戦犯」は、間違いなく住宅部門。
97年の税率引き上げでは、住宅駆け込みに何の対策もせず、反動減で景気悪化した。
今回は「前回の反省」を踏まえ、様々な対策を打った(ローン控除拡大、給付金など)。
・・・にも関わらず、住宅業界は「2回目のA級戦犯」になった。
★実質的には、増税前の住宅購入より、増税後の住宅購入の方が、各種対策のおかげで「有利」に働くケースが多い。
だから政府は、「今回は、住宅の反動減は少ない筈」と見通した。
「こんな筈ではなかった」が、政府のホンネだろう。
だが、政府見通しは「一般人との間の、情報の非対照性」を見落としている
★実際にモデルハウスに通い、見積りを貰うレベルの「真剣な住宅検討客」は、政府の「住宅落ち込み対策」の内容ちゃんとを学習してくれる。
「なんとなく、家でも買おうか、と思い始め、まだアクションしてない層」、ここで情報非対称問題が出てくる。
「なんとなく、家でも買おうか、と思い始め、まだアクションしてない層」の中には、
「消費税が5%から8%に上がった」と聞いた時点で、検討を中止する人がいる。
その先、「でも、今回の増税に対策が用意されてる」の情報まで辿り着いてくれる人は、
政府の想定ほど多くなかった
「なんとなく、家でも買おうか、と思い始め、でもまだアクションしてない層」と
政府・住宅業界との間で「情報の非対照」が発生したのが主因じゃないか?
いくら「良い対策」が作られても、それを周知させなければ意味がない、の典型例
★というのが自分の仮説だが、これを立証するために、「住宅を検討して、でも結局見合わせた人」に対して、
「あなたは住宅ローンの拡大や、住まい給付金の存在を、知っていましたか?」と調査することをお勧めしたい。
自分の想像では、政府の想像以上に、「そんな制度は知らなかった」という声が、出てくるんじゃないか?と思う。
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「経済的に有利な情報」を摂取する能力は、残念ながら年収高い人が高くて年収低い人は低い。
例えば非正規労働者向けの支援制度なんかは、どれだけ非正規労働者が情報摂取しようとしてるか、疑問
★「税率を上げます、その代わりにこういう対策します」な政策だと、情報リテラシーが低い人(概ね年収も低い)が不利益を蒙る。
情報リテラシーが低い人も考慮した制度設計するなら、「低税率がデファクトスタンダード」な制度設計するしかない
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★「政府と現場の情報非対称」という点では、介護の世界もそれに近いらしい。
各種の制度が100も1000も存在し、患者家族はおろか、ケアマネージャや介護事業者ですら、制度の全容を把握してない
★福岡に、介護関係の制度情報を交通整理して、ワンストップでケアマネージャや介護事業者に提供するベンチャーがあって急成長している。
逆に言えば、そういうベンチャーに頼らなければならない位に、介護界では「厚生労働省と現場の情報非対照」が深刻
★厚生労働省は、「その件は、平成26年3月15日付け、老人局長名通達の1245ページに掲載されてる」な感じで、
・・・厚生労働省通達の何千ページの中から情報に辿り着く能力は、キャリア官僚はそういう能力があるが、ケアマネージャはそういう能力はない
★厚生労働省は膨大な通達をデータベース化、交通整理する気はさらさらなかった。そんな必要性を感じてなかった。
一方、介護当事者側は、膨大な通達・複雑な制度を「仕方がない」と諦め、本来業務時間を割いて、というか残業しながら制度を必死に勉強。生産性低い
★こんな非生産的な話を「オカシイ」と気付いたのは厚労省でもケアマネでもない部外者。
IT系の若者が、ケアマネだった母親の実情を聞いて、「これはオカシイ」と気付いて起業して急成長。
★多分、「岩盤規制分野」には、この手の情報非対称がゴロゴロ転がってると思われる。関係者ですら「そういうもの」と諦めている。
匿名ダイアリーの公開質問へのお答え - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20140629
これを受けて、
http://anond.hatelabo.jp/20140629172434
を書きました。
元々の公開質問状は、以下より。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
今回、町山智浩氏に対して行う質問は「重箱の角をつつくような」「些細なこと」ばかりかもしれません。
「彼は唐沢俊一、日垣隆、上杉隆のような巨悪と戦っているのだから、そんな些細な疑惑で足をひっぱるな」と思っている方も多いでしょう。
ただ、ここで些細な疑惑によって、明らかにしようとしているのは、彼の資質の問題です。
彼は、「映画ファンによる恣意的な解釈は許されない。監督・作り手の考え方こそ絶対真だ。」と主張する『映画の見方がわかる本』という著書を出しています。
また彼自身、このようにも語っています。
「咳をしても一人」という句を「人生から自ら人を遠ざけた男が結核を病んだ死の床で孤独と向き合う」と説 明すると「単に風邪かも」「なぜ自ら人を遠ざけたとわかる?」「この7字では説明が足りない」「解釈は自由だ」と言い張って自らの限界内にとどまろうとす る人たちと、そうでない人がいる。
自分が感じた印象を基本的に信じない。自分には超人的な直観力や天才はないと知ってるから。しかし世間には自分が天才やエスパーだと無意識に思っている人が多いようだ。
自分を信じすぎたら、何かを学ぶ気がなくなってしまいませんか? 自分はまだ何もわかってないと疑い続けることで学び成長できるのではないでしょうか?
これら町山智浩氏のお言葉を踏まえ、映画評論家町山智浩検証@ウィキに掲載されている「些細な」疑問・矛盾についての公開質問になります。
引用元:http://www63.atwiki.jp/loversrock
『時計じかけのオレンジ』におけるキューブリックの「自由意思」について
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/5.html
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/6.html
『それでも夜は明ける』の愛憎のもつれをどう読み解くか。
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/7.html
『パシフィック・リム』のKAIJUのモチーフを巡るある断言。
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/8.html
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/9.html
誰が最初に『First Blood』を『RAMBO』と名付けたか。
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/10.html
『大人は判ってくれない』の原題の意味を判っていない?
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/11.html
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の結末の記憶が曖昧でもワンスアポンアタイムのことなので仕方ない?
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/12.html
『狼たちの午後』ってどんな午後?
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/13.html
『桐島、部活やめるってよ』の結末ちがうってよ。
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/14.html
クエンティン・タランティーノの生い立ちをいかにドラマチックに語るか。
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/16.html
http://www63.atwiki.jp/loversrock/pages/15.html
私が以上のような細かい事実にこだわるのは、これらの町山智浩氏の発言には細かい事実の歪曲が含まれている場合が多く、いまだこれらの疑問・矛盾についての回答を避けているからです。(キューブリックに関する件は、はてなダイアリーに2ちゃんで言及された翌日に回答していたにも関わらず、です。)
ウソを追及しているはずの人がウソをついてもいいのでしょうか?
そのような人が、映画の命にかかわる情報を発し、社会に影響力を持つことは危険ではないでしょうか?
「そんなこと、キューブリックは言っていない」
と自著で断言し、ファンによる勝手な解釈を許さない立場を明確にされている町山氏には、これらの疑問・矛盾には積極的かつ誠実に回答していただきたいものです。
こちらからは以上です。
inspired by 上杉隆氏への公開質問状 http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20120314
Xperiaはめちゃくちゃいい出来だと思うぞ。
AQUOS PHONEに機種変して気づいたXperiaの良さ。
しかし、ソニーはあれだけ多様なプロダクト群を持ちながら、ワンストップサービスを提供出来ない体制のクソっぷりをどうにかすべきだね。
ソニーの凋落はものつくりやハード面を軽視したからとか言われてるけど、ハードを用いてどういう世界観を作るかっていうソフトの観点を軽視したのが一番でしょ。
カタログスペックとか値段なんてソニーの競争力の源泉じゃないし。
とにかくソニーは全社で統一されたサービスプラットフォームを構築して、その上に各製品のサービスを追加していくって考えにしないと駄目だね。各々で自由に作った後に共通部分を抜き出して共通サービス化するって考えだと絶対に失敗すると思う。
温故知新。
今のような「競合するハウスメーカー同士が、数社~十数社集まってモデルハウスを建設し、検討客にワンストップの利便性を与える」という仕組みは、
高度成長期に大阪朝日放送(ABC)が積水ハウスなどと組んでスタートさせたビジネスモデル。
それまではモデルハウスなんてものがなく、住宅の割賦販売の仕組みを作っていた御三家(殖産住宅相互、太平住宅、日本電建)が注文住宅業界のリーダーだったが、
大阪発の「住宅展示場」というスキームがあまりにも斬新だったため、一気にこの方式が全国を席巻し、と同時に積水ハウスは全国メーカー・トップメーカーになった。
住宅展示場というビジネスモデルの立ち上げに、当初からテレビ局が関与したため、「イベントにテレビのヒーローを呼んでくる」という風習が成立したんじゃないか、と思っている。
武雄市図書館について、慶應大学総合政策学部教授の上山信一氏が非常に興味深い考察記事を公開されている。
なぜ武雄市立図書館はすごいのか――ツタヤ、スタバとのコラボ(下)
http://www.actiblog.com/ueyama/304221
樋渡市長や図書館職員、運営受託者のCCC(カルチュアコンビニエンスクラブ)へのインタビュー取材で得たことをもとに、武雄市図書館がなぜすごいのかが分析されている。
しかし、上山信一氏は、見えないものを見ようとするあまり、武雄市図書館の本当のすごさが伝えきれていないと感じた。
僭越ではあるが、見えていることをもとに上山信一氏の記事を補足し、この武雄市図書館プロジェクトの意義を考えたい。
最初にプロジェクトの内容を確認したい。これは武雄市とCCCとの共同事業である。
武雄市は、リニューアルを機に、入り口のすぐ横にあった蘭学館と称する歴史資料館のスペースと、同じく入り口近くにあった子供向け読み聞かせコーナー及び子供用トイレ・授乳室のスペースを、CCCの営業スペースとして貸し出した。
CCCは、歴史資料館だったスペースにはレンタルDVD店を、子供の読み聞かせコーナーだったスペースにはカフェ(スターバックスコーヒー)を開設した。
歴史資料館は会議室を転用したスペースに、子供の読み聞かせスペースは館内の最も奥に設置し、子供用トイレ及び授乳室は入り口すぐの1箇所に集約された。
CCCは武雄市に営業スペースの賃料を年間600万円(月額50万円)支払うことになるが、同時に図書館の指定管理者となることで、向こう5年間の間、年間1.1億円(月920万円)を受け取ることができる。
リニューアルに際しては、市は4.5億円を、CCCは約3億円を投資した。
市の投資額4.5億円には、一般財源から1億7500万円、合併特例債から2億7500万円があてられている。
合併特例債の70%にあたる2億円は国から交付される仕組みのため、武雄市の実質負担額は4.5億円のうち2.5億円で、残りの2億円は国が負担する形となっている。
CCCの投資額は約3億円とされているが、武雄市から「新図書館空間創出業務委託料」として約1.3億を受け取っているほか、営業エリアの商品仕入れ代金などの流動資産を含まれるとされているため、実質的な投資額は抑えられている。
図書館のスタッフは市の職員が3人、CCCが16人(館長1名、司書15人)である。直営時代の司書は引き続きCCCが契約社員として継続雇用し、書店部分の選書やPOP作成などの業務も兼務している。
このように、武雄市とCCCが手を取り、両者の費用負担を軽減するためのモデルを共創しているといえよう。
成果は顕著だ。蔵書数は19万冊と変わらないが、高さ3m以上の高層本棚を利用して全面開架としたことで、すべての本をただ遠目に眺めることはできるようになった。
もちろん、手の届かない所にある本も司書に依頼すれば5分~15分ほどで取り出してもらえる。
公共図書館は予算の制約から雑誌の品揃えに苦労しているが、ここではCCCの店頭にある雑誌の最新号が自由に読める。もちろん欲しくなったら買って帰れる。雑誌のバックナンバーは蔵書しないが、必要な際には他の図書館より相互貸借を受ければよい。
開館時間は4時間も伸びて午前9時から午後9時までとなった。閉館日がなくなり、年中無休となった。午後6時に閉店するDVDレンタル店は論外であるが、仕事帰りにレンタルDVDを利用する層を考えると、午後9時の閉店でも早すぎる。他のCCC店舗同様に、深夜0時までの延長が期待される。
カフェは、楽しい、人と会い、語れるという雰囲気をかもし出し、若者や子連れの母親達が集まるようになった。
コーヒーを飲みながら、ワイワイガヤガヤと語らっていても、館内に流れる大きめのBGMで打ち消すことで、気にならないよう工夫されている。
また、公共図書館に良く見られる、持ち込み学習をしている学生も全く見当たらない。それもそのはず、学生は2階に設けられた学習室を利用している。これは図書館が定めたものではなく、地元学校が自主的に定めたというルールにより実現されている。学習室はいささか手狭ではあるが、1階のカフェでコーヒーを購入すればカフェ席を利用することもでき問題ないであろう。
結果的に、これまでも決して少なくはなかった入館者数は今年のリニューアル後、激増している。
これまで、スターバックスは佐賀県には4店舗しかなく、しかも2店舗は高速道路サービスエリア内のため容易にアクセスできなかった。
武雄市図書館におけるスターバックスの集客力は高いと言わざるを得ないであろう。
財政面では、市はCCCに年間1.1億円の委託料を払うが、これは従来よりも年間1億円の経費削減となると見込んでいる。
武雄市は、現在の武雄市図書館相当の運営を直営でおこなった場合、年間2億円を超える費用がかかると試算。これをCCCは年間1.1億円で行うことができることから、少なくとも、年間1億円の「経費削減効果」が見込めると見積ったのである。
市長は、毎年1億円の「経費削減効果」があるのだから、4.5億円の初期投資を行っても、5年間の指定管理期間中に取り戻せると説明。それを武雄市議会は承認したわけである。
武雄市図書館が開館した今、改めて雇用者数や書店部分を含めた蔵書数、レンタルDVDなどの品揃え、武雄市の宣伝効果等などの経済波及効果を考慮すると、私の見立てでは直営で運営した場合の費用は、年間2億どころか、年間60億はくだらないであろう。
これをCCCは年間1.1億円で実現しているのだから、武雄市は年間59億円の「経費削減効果」を得ることができ、5年間では約300億円の「経費削減効果」となる。
武雄市長は就任時400億円あった借金を7年で90億削減した。
今回のCCCへの指定管理で生まれた「経費削減効果」300億円を借金返済に当てることにより、残り5年で武雄市の借金はゼロにできるであろう。武雄市議会も承認するはずだ。
表面的な効果は以上のとおりだが、本件は官民連携の先駆事例の意義を秘めている。
第1に社会教育施設としての本来の使命を果たしている点である。
本離れ、特に若者のそれはどこでも大きな問題だ。それは図書館にとっても課題だし、書店にとっては死活問題だ。本件はそれに対して図書館と書店、書店とカフェ、さらに書店とレンタルDVDを組み合わせることで対処した。
全てを同じ場所にまとめ、多様な選択肢を用意する。そのことで市民の興味と関心を喚起し、集客に成功した。
書店やカフェ、レンタルDVDで客を呼び寄せ、図書館の入館者数としてカウントしたことがすごい。
こうすれば図書館の入館者数を飛躍的に増やすことができ、社会教育施設としての図書館の使命を果たせていると示すことができる。
ここまで踏み込んだ意義はきわめて大きい。
もとはごくごく普通の図書館だった。多くの公立館と同様に、書籍数は限られ、来訪者も限られ、開館時間も短い。それでいて運営費はかさんでいた。また広い面積を事務スペースが占めていた。
リニューアルでは、スペースを営利部分の顧客のために最大活用することにした。顧客ニーズを真剣に突き詰めた結果、カフェの併設やレンタルDVD店と書店の併設という"ワンストップサービス"化のアイディアに至った。
顧客志向の発想は開架の本の並べ方を従来の10進法の図書館分類(哲学などが入り口に来る)から営利部分利用者の利便性を考えた順番に配列する工夫にもつながった。(市長の著書が入り口近所に平積みされるなど)。
営利事業との並存は、スペースの生産性向上だけでなく、来館者数の拡大、賃料収入をもたらした。また、指定管理者は市役所からの収入だけでなく営利収入も使ってサービスの充実が図れる。最低限の運営費用は指定管理料として支払われるため、営利収入の利益率は高い。店も併設しているから、普通の指定管理だとありえない数のスタッフしか図書館部分には確保されていない。
第4に武雄市を有名にした。
文化と教育を重視し、改革に挑んでいるという姿勢が全国に伝わり、武雄市の知名度とイメージ向上に寄与した。
マスコミに積極的に露出する一方で、ソーシャルメディアを通じて寄せられた感想や意見は「ゴミのような意見」「君はゴキブリ以下」と一蹴するなど、武雄市のイメージ形成には今や欠かせない存在である。
また、実名で意見を寄せた人物に対し、職場の上司や国会議員を通じて圧力をかけたり、勤務先の企業名を連呼し不買を公言したりするなど、ソーシャルメディアの特性を十二分に活かした、武雄市の知名度向上策を実践している。
今の時代、インターネットの普及で図書館はもちろん、紙の書籍の存在意義すら問われている。
また、CCCの運営する店舗は全国に約1500店舗あり、スターバックスも約1000店舗ある。
今やTSUTAYAもスターバックスも、ほとんどの人が簡単にアクセスできる時代である。
レンタルもインターネットで頼めば自宅のポストに届き、淹れたてのコーヒーもコンビニの店頭で買うことができる時代になった。
ファミマの隣にファミマができる時代である。今後はレンタルDVD店も淘汰されていくから、企業も新たな業態を見つける必要があるだろう。
そういう時代であるにも関わらず、武雄市図書館は、書店とレンタル店とカフェを併設し、それらの利用者を図書館利用者としてカウントした。
武雄の例は全国の公立図書館にショックを与えている。
だが、武雄市や武雄市図書館を擁護する人々は、図書館法や司書制度は既得権益で、既得権益者が「いかがなものか」と批判していると言う。
しかし、指定管理制度を含めた民間活用全体に関する否定的な意見は、武雄市図書館に関しては見当たらない。
批判の多くは、議会を含めた武雄市政が行った決定プロセスや、指定管理者であるCCCに固有のものである。
特に、インターネットでやりとりされる、単純な感想や素朴な疑問に対する、武雄市長を含めた武雄市の過剰なまでの反応と、その対応のまずさが、批判の声をより大きくしていることは否定出来ない。
旭化成を特集した日刊工業新聞の単行本を読んでインスパイアされたネタ。
旭化成は、数多くの新素材を開発している。
恐らく、東レや三井化学などの他のメーカーも、その会社オリジナルの物質を作ってるし、
そして、新日鉄住金なども、会社オリジナルの金属を作っているだろう。
更には、中堅の化学会社、金属鉱業会社は、独自の素材を作っているだろう。
従来なら、その会社は、都度都度旭化成に問合せ、東レに問合せ、新日鉄に問合せ、
⇒この部分をデータベース化、ウィキ化して、ワンストップで照会できるようになれば便利じゃないか?
世界中の化学メーカー、鉄鋼・非鉄メーカー、研究機関・大学が参加し、
その中で、天然化学物質、合成化学物質(例:ポリ塩化ビニリデン)、半製品(例:サランラップ)を
登録していく。
新素材を開発したら、その都度データベースに追加する。
その中には
1.化学式
2.特性
3.製造工程
5.価格
6.特許
を登録する。
特性としては沸点、融点、重量、色、毒性、水溶性、熱伝導率、電導率、磁性、
新たに判明した特性は順次上書きしていく。
例えば「●℃でも耐熱」で「不燃性」で「電導率が●以上」で、「価格が●以下」の物質を
サーチしたい場合、検索欄に入力すれば、最適な物質をソート抽出してくれるデータベース。
有機物質も無機物質も金属も全て、トータルで検索できるようにする。
・・・既にそういう世界データベースが存在しているのなら、ゴメンナサイ。
(既に存在している気はする)
http://anond.hatelabo.jp/20121117212027
の日記を書いた者です。
あくまで自分の勤務している自治体(県)限定のお話ということを確認しておいてほしい。
進学校でも他の都道府県だとここまで補習をしている学校はそうないんじゃなかろうか。
都立に勤めている友人は「夏期補習なんて一週間あるかないかくらいだよ?」と言っていた。
難関校への進学を目指す子は殆ど予備校とか通っているらしい。都会って金持ちじゃないと住みにくいところなんだなあ、と再確認しました。
さらに、
id:comzoo 実業系の教員は楽だなんて何寝言言ってるのだろう。生徒の学業ををちゃんとサポートしようと考える先生はどこの学校でも生徒指導に必死な状況なのは変わらない、定時・通信でもそれは一緒(むしろ大変)
とブックマークのコメントにあったけど、うちの自治体では実業系は生徒指導が大変どころか、むしろ楽なのです。
何故ならうちの自治体では「実業学校=偏差値の低い生徒、問題のある生徒が行く学校」ではないから。
それどころか工業高校、特に人気の機械科なんかは「勉強ができるやつのいくところ」という扱い。
自分の中学時代、のちに国立大学に進学し教員になった自分よりも塾で上のクラスだった友達が工業高校に進学したということもあった。
実際普通科進学校の合格者平均点よりも工業高校の合格者平均点の方が上なんてこともザラにある。
ゆえに生徒の質は高い。うちの県では「工業高校=ヤンキーが多い」なんて図式は成立しない。
研修や部活の顧問会などで実業系の学校に行くこともけっこうあるけど、みんなあいさつをしっかりしてくれる。ある学校なんて「ワンストップあいさつ」を励行していて、生徒は他校の教員だろうが業者の人だろうが
大人に出会うと立ち止まって大きな声で「こんにちは!」とあいさつをしてくれる。
で、そんなもともと生徒の質がいい実業系の学校では生徒指導上の問題なんてあまり起こらない。
さらには
id:a-lex666 進学校じゃなかったら就職指導とかで大変じゃないの?
というコメントもあったけど、実業系の学校では工業科や商業科の教員が就職指導等を主に担当していて、五教科の教員の出番はあまり無い。
そもそも生徒の質が良い上に工業科の教員はビシバシ指導をするので、資格取得の合格率100%は当たり前、合格者数で日本一になっている学校も多い、という状況なので就職先を見つけるのもそう難しく無いらしい。
前述の自分より成績が良いのに(というかむしろ、良いから)工業高校に進学した友人も大手家電メーカーに難なく就職を決め、技能五輪で優勝(厚生労働大臣賞)していたり。
だから実業系の学校に行けば、自分のような五教科の教員は仕事が楽になるのです。他の都道府県ではそうでもないかもしれませんが。
まあ実業系の高校に優秀な生徒を取られる分、ウチみたいな普通科進学校は大変な訳です(苦笑)
あ、勿論うちの県でも荒れている学校はあるけれども、その荒れ具合は教育困難校と呼ばれる学校には程遠い。東京や大阪の公立教育困難校の教員からしてみれば「どこが荒れているの?」と言われるレベル(笑)。
id:naming11 ナチュラルにサービス残業できるインセンティブの正体が知りたい
というコメントがあったけど、生徒がいいから頑張れる、という部分はあると思います。
いい生徒で希望の進路がある、しかし家庭は経済的に苦しく塾や予備校には通えない、当然浪人も無理、という生徒がいればそりゃ何とかしなければと思いますよ。
平素よりお世話になっております。
http://anond.hatelabo.jp/20120922164617
とある地方公務員が日々思ったことを10のコラムに分けて書いてみた
http://anond.hatelabo.jp/20121012225331
http://anond.hatelabo.jp/20121013233222
今回は地方で地味に活躍している日本共産党について書いてみたいと思います。
※これは地方公務員の立場というよりも、あくまで私の個人的な意見です。
※私は日本共産党員ではありません。
※また、一部は私自身の体験ではなく、別の同僚の体験も含まれています。
職務を行なっていると、地方議員と絡むことが多いです。特に議員は地域と密接に関係しているので支持者の陳情や苦情などを仲介して窓口にやってくるわけです。
たとえば、コンバインを通したいから農道を舗装してくれとか、今度町内会でイベントするから職員を派遣してくれ、といった類ですね。
その中で日本共産党の主戦場は、なんと行っても福祉部門です。生活保護、健康保険、介護保険、といった分野は特に力を入れています。
そして、生活保護では一緒に窓口にやってきて、受給希望者にマンツーマンで手続きを教えている光景を見ることができます。
共産党の議員が生保の窓口に来るというと、何か高圧的なイメージを持つ人もいるかもしれませんが、むしろ逆でお手数をおかけしてすみません、といった感じでやってきます。
日本共産党の議員は、元々福祉現場で働いていた経験のある人も多いので、福祉現場の苦労がわかるのかもしれません。
また、日本共産党はおばちゃん議員も多いので、気楽な感じで話せることも多く、生活保護受給者の世話を焼いているおばちゃんって感じです。
私は役所に入る前は、日本共産党=左翼=ヤバい人みたいなイメージしかなかったのですが、福祉に関われば関わるほど日本共産党の福祉における役割は大きいと感じるようになりました。
ケースワーカー、民生委員だけでは対応できない地域の特殊な問題も、共産党の議員、もしくは共産党関係者が間に入ることで解決した事例もあります。
※逆に保守系の議員は、横柄な人が多いです。やはり、地方議員といえど地域に対して一定の影響力をもっていますので、農業団体、建設業、医師、自営業、商工などなど、あらゆる方面でやはり保守系議員の影響力があります。
地方はやはり、保守系議員の力が圧倒的に強いので職員も神経を使う相手です。ただ、保守系の議員といっても、別に熱狂的な自民党議員というわけでなく、農家のおっちゃんだったけど青年活動していた成り行きで自民党会派に入ったというケースが多いです。
なので、根が地方のおっちゃんなので理屈よりも情とかお付き合いとか理屈じゃないところで落とし所を探るらしいです。(ベテラン職員はこれが本当に上手い。)
逆に若手保守議員は、尖閣問題とか憲法改正とか異常に関心が強いので、ちょっと怖いです。まぁ、元々代議士秘書していた人が多いからかもしれませんが、、、
生活保護を希望する人の中には、本当に困った人がいます。生活保護を支給してもすぐパチンコに使ってしまう人。家庭訪問で話をしようにも、すぐ怒る人。要するに普通の生活が営めない人です。
そういう方の自立支援をサポートするのを本来ケースワーカーに求められているわけですが、現在ケースワーカー一人当たり100世帯以上受け持つ事もザラなので、そんな余裕ありません。
また、公務員の人事システム上、ケースワーカーとして十分に実力が身につく前に異動になってしまい専門性が身につかないという問題があります。
その間隙をついて、日本共産党が独自の支援体制を作っています。具体的には地区ごとに相談窓口(法律、医療、税金)などをワンストップに受け入れる体制を作っています。
これは後述しますが、これが日本共産党の強みであり、他の政党にはない点でしょう。
また、日本共産党の人は、何というか普通の私達がみたら、ちょっとお人好しなんじゃないか、ということ平気でやります。
・時々いる困った市民にも切々と説得
などなど、はっきり言って行政なら、それはいくらなんでもやりすぎ、業務の範囲外とおもわれることもやります。
当然、いくらなんでもということはしませんが、基本的に良い人が多いです。
生活保護は、現在の日本共産党がオスプレイ、原発、大阪維新の会と同じくらい関心のあるテーマの一つです。
日本共産党という政党は基本的に個人事務所というよりも、あくまで日本共産党の支部ということで地方議員の事務所を構えています。
その日本共産党の事務所は、だいたい経済的に困窮した人の相談場所として利用されているようです。
どういうマーケティングを行なっているか本当に謎ですが、日本共産党の事務所にはワーキングプア、高齢者、障害者といった社会的弱者を見つけ、行政の支援につなげています。
日本共産党の支援で生活保護を受給した方に話しを聞いたことがあるのですが、その方はもともとホームレスをしていたところに共産党の議員が差し入れを毎日持ってきてことがきっかけで知り合い、生活保護を受給した方です。
最初は生活保護は恥ずかしいと思っていたが、毎日その議員と話をしているうちに考えが変わってきたとのことです。
なので、共産党のマーケティングと書きましたが内実は地道なドブ板営業なのかなぁと思いました。確かに共産党の支持組織としては医療生協や民商、共産党系の労働組合である自治労連などがありますが、案外普通の議員なら相手にしないような、つまり票にならないような市民を特に重視しているのかもしれません。
かつてエントリーの中で共産党のネットワークについて書きましたが、改めて書きたいと思います。日本共産党は先述の通り医療機関として医療生協、中小企業、零細企業組合として民主商工会、その他にも多くの組織と連携しているので非常に行政としては重宝しています。
だいたい地域の貧困問題に取り組んでいる団体があれば、直接的、間接的にせよ、共産党関係者が絡んでいることが多いと思います。それは共産党に限らず、社民党にせよ、民主党左派にせよ、いわゆる人権派、リベラル派というものは草の根でネットワークを作っているようです。
現在の日本は、自民党にせよ、民主党にせよ、基本的に保守派が大多数であるので、リベラル派というものが弱いという土壌があります。なので、人権問題に取り組んでいる弁護士や活動家は、政党の選択肢が少ないので共産党を支持しているというのが現状のようです。(当然、熱狂的な共産党支持者もいますが)ただ、弱者救済で積極的に取り組み、それなりに体制ができているのは今の主要政党では日本共産党ぐらいであるのは事実だと思います。
告白すると、お付き合いの関係で私もしんぶん赤旗を取るようになりました。ちなみにしんぶん赤旗というのは共産党の機関紙ですが、しんぶんという名前からわかるように独自の視点からニュースを発信しています。
最初はお付き合いで購読していたのですが、案外おもしろい。当然、あくまで共産党のバイアスがかかっているわけですが、それが逆にはっきりしているからわかりやすいです。
たとえば、最近話題になった次長課長の河本問題も、生活保護の扶養義務について詳細に書いていました。あれは実務をやっている人間ならわかるのですが、そもそも不正受給ではありませんし、扶養義務も道義的には人それぞれ感じるところがあるかもしれませんが生活保護法では定められていません。
憲法25条を持ち出すこともなく、現在の法制度では特に問題はありませんでしたが、ある保守系女性議員がきっかけで、マスコミが一斉にキャンペーンを行なっている中でしんぶん赤旗だけは筋が通っていました。
しんぶん赤旗は、大企業スポンサーがいないということでスクープが多いように思います。原発の裏にあった談合などは、原発ムラの実態もわかりましたので非常に興味深いものでした。
なので、他の新聞にはない視点を与えてくれるのがしんぶん赤旗の面白いところかな、と
ただ分析に関しては、特に安全保障についてはちょっと疑問が残るところは多々ありますが。その話題は今回のエントリーから外れるので控えます。
また経済政策に関しても、消費増税は内需を冷え込ませるのはそのとおりですが、その財源として法人税増税といった大企業の社会的責任の強化、労働規制の強化というのはちょっと今の社会情勢から見て厳しいのかなぁとも思います。
ただ何にせよ、分析能力に関しては僕も修行中ですので、コレも控えたいと思います。
また、やっぱり共産党の機関紙であるせいか、やたら大躍進とか、大きな一歩とか、煽りっぽい見出しになるのは仕方がないですね。
確かに日本共産党が与党に入るのは、やっぱり怖いです。ただ、日本共産党は現在のような貧困が存在している社会情勢ではやはり必要だと思います。
今後、消費税増税によってより一層中小零細企業が淘汰され、失業が増えれば、より共産党の存在意義が増すことになると思います。
これって、大学の時にちょっとカジッたマルクスの歴史観そのままじゃないかと、ちょっと不安になったりします。
ただ、本来政治の役割はあくまで弱者のためにあり、決して圧力団体の手足ではないはずですが、現状は後者の方が当たり前になっています。
弱者救済は、地方であれ、生活保護受給者であれ、時にバラマキと呼ばれます。なので、強い人に力を集中させれば、結果的に弱者におこぼれが回ってくるという学説がありますが、果たしてそうでしょうか。
仮にそれが事実だとしても、その恩恵はいつ弱者に回るのでしょうか。だったら、行政、ましては政治なんて本当に要らないのかもしれません。
資本主義の発展でも、弱者の救済でもどちらにせよ共産党の存在が必要だと思います。
皮肉なことに資本主義の発展を語る上で、所得の再分配がなくては資本主義の発展はありえませんので、共産党の活動が結果的に資本主義の延命に貢献しているのではないかと思ったりもします。
以上のように共産党推しでちょっと辟易した人もいますが、共産党のあの直向な姿はそれなりの奉仕の精神がなければ真似できないと思います。
共産党の実直な姿こそ、本来公僕としての公務員に求められているのかと思うと、何だか身の引き締まる思いです。
追記です。
http://anond.hatelabo.jp/20121022220611
ブログを始めました
今ネット界隈でにわかに話題になってる公務員の残業多すぎワロタwwwっていう報道
残業年1873時間で783万円、年収1574万 さいたま市職員なぜそんなことが許されるのか
http://www.j-cast.com/2012/09/21147316.html
案の定、2ちゃんねるでは盛り上がり、まとめブログもしっかり紹介
【貴族】残業年1873時間で783万円、年収1574万 さいたま市職員
http://news4vip.livedoor.biz/archives/51906836.html
そもそも、公務員の給与が民間に比べて高いというイメージがある。
現場にいると、そんな気はしないけれど、そもそも日本の労働環境が悪化し賃金が伸びない状況下では給与が相対的に上がっている。
加えて、現在のデフレ経済下では、実質的に給与が値上がりしているともいえるし、私が住む街も基本的に仕事がなく、銀行員、教師、そして公務員という職業が一種の特権階級のように思われているのも事実である。
あと、公務員というと何か暇そうだというイメージがある。具体的には以下の様な感じだろうか。
ゆめみがちサロン : とある公務員の1日のタイムスケジュールが怠惰すぎる
http://blog.livedoor.jp/yumemigachi_salon/archives/51410325.html
当然、冗談半分だと思うが、民間に比べて役所は暇そうだというのは市民から言われる。
それでは、実態はどうかというと、公務員の取り巻く環境というものは
1 公務員数の削減
2 高齢化の進展
今まで二人でやってきた仕事を、一人で受け持つことになり当然作業量が多くなる。
生産性を高めようとしても、市民サービスの向上を叫ばれているので、ベルトコンベアーのように効率化できない。
特に顕著なのが、生活保護を担当しているケースワーカーである。
基準では80世帯が相当だと言われているが、実際は100世帯を超える。
不正受給問題なので、チェックを強化しようにもキャパを超えているし、自立に向けたきめ細かい行政サービスも不可能である。
不正受給問題も、自立支援の強化もケースワーカーの数を増やせばいいのだが、現在の日本においては逆に公務員の職員数を減らすことが行われている。
財政再建の名の下に職員数の新規採用の抑制などを行い、一人当たりの負担はより増えていく。
加えて、高齢化の進展によって高齢者の窓口対応業務が年々増えている印象がある。
若い人は日中忙しいので実感はないかもしれないが、日中の市役所のフロアは、まるで病品のように高齢者、年配の方が大半である。
かつては地域のコミュニティがあり、そこに高齢者が集まっていたが、現在ではそのようなコミュニティが失われ、お世話をする民生委員も少なくなったせいか
役所に入り浸る高齢者が増えてきている。用事はないけど、話をきいてもらいたい、といった件数が増えている。
日中にやるべき事務処理があるが、窓口対応、電話対応に忙殺され、結果的に営業が終わる5時以降にしか事務仕事ができないということになる。
市民サービスであるので、きめ細かくやらなくてはいけない。しかし、その線引が難しい。
現在、役所ではワンストップサービスを進めているが、そもそも行政の仕事は多岐にわたり非常に困難である。ゆえにいろんな部署、関係各課と連携しているわけだが
市民からしたら、いろんな部署をたらい回しにされているという印象を抱く。
また団塊の世代の増加によって、一言モノ申す的な件も増えてきた。
今まで以上に慎重な対応を求められ、対応するごとに顛末書、報告書を書くので事務処理の増加になる。
ある職員が言った言葉が忘れない
「福祉から移動になったけど、個々の業務でも結局。高齢者対応がメイン。だから、もはや高齢者福祉と行政サービスはイコールだ」
現在、国家公務員の人件費削減が進められつつあるが、地方公務員の給与削減も時間の問題である。
今後、民間と同じく賃下げが行われるは確実で、今回のニュースをきっかけに公務員の残業代見直しの機運が高まる可能性がある。
現在の市議会なども定数削減が行われ、かつてのように何もしないのでは市民から厳しい叱責があるそうで、議会への個人質問に力を入れている。
(しかし、その質問が増えれば増えるほど、答弁に答える執行部である職員の負担は増える。)
ただ、今後自称(改革派)の議員などは、公務員の身分保障について厳しく追求してくるだろう。
そのモデルケースが大阪の橋下市長であり、彼は公務員を叩けば人気につながる、労組を叩けばもっと人気につながるということを体現した。
今後、公務員の給与引き下げの突破口として、残業代抑制へとつながり、住居手当、通勤手当、といった各手当もやり玉に上がっていくだろう
しかし、だからこそ政治が機能してデフレ経済の克服するための政策を実行し、民間活力を伸ばす環境づくりをしていくべきである。
バブル期などは、公務員になることが馬鹿だと思われていた時代でもある。公務員は確かに下がらないが、同じ上がらない。
したがって、建設的な議論としてはそもそも低すぎる賃金を上げてもらうことではあるが、その主役である労組がもはやボロボロなのでそんな力もない。
応援していた某民主党も結局、自民党に対抗できる存在でなく、自民党から出馬したかったけどコネがなかった保守派議員が主流になってしまった。
結局、一番声上げなくてはいけない若者が忙しくなり、政治や行政に対して発言できなくなり、
代わりにお金と時間を持て余した高齢者が行政に殺到している現状がある。
高齢者ほど不安になり、救いをもとめて今日は福祉、明日は税金、明後日は。。。というように役所をさまよう。
そこに市民団体やら議員が加わって、本当に困っている人、本当に行政の支援を求めている人が見えにくくなる。
職員の声は大きくなり、文章のフォントも大きくなり、高齢者が忘れて、あとで水かけ論にならないように詳細に顛末書、記録を取るようになるでしょうし、実際やってます。
こうして若者はより政治や行政から遠ざかり、一方で公務員試験の勉強に励むのだろうと思う、この国の未来を絶望せざるを得ない
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今ネット界隈でにわかに話題になってる公務員の残業多すぎワロタwwwっていう報道
残業年1873時間で783万円、年収1574万 さいたま市職員なぜそんなことが許されるのか
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案の定、2ちゃんねるでは盛り上がり、まとめブログもしっかり紹介
【貴族】残業年1873時間で783万円、年収1574万 さいたま市職員
http://news4vip.livedoor.biz/archives/51906836.html
そもそも、公務員の給与が民間に比べて高いというイメージがある。
現場にいると、そんな気はしないけれど、そもそも日本の労働環境が悪化し賃金が伸びない状況下では給与が相対的に上がっている。
加えて、現在のデフレ経済下では、実質的に給与が値上がりしているともいえるし、私が住む街も基本的に仕事がなく、銀行員、教師、そして公務員という職業が一種の特権階級のように思われているのも事実である。
あと、公務員というと何か暇そうだというイメージがある。具体的には以下の様な感じだろうか。
ゆめみがちサロン : とある公務員の1日のタイムスケジュールが怠惰すぎる
http://blog.livedoor.jp/yumemigachi_salon/archives/51410325.html
当然、冗談半分だと思うが、民間に比べて役所は暇そうだというのは市民から言われる。
それでは、実態はどうかというと、公務員の取り巻く環境というものは
1 公務員数の削減
2 高齢化の進展
今まで二人でやってきた仕事を、一人で受け持つことになり当然作業量が多くなる。
生産性を高めようとしても、市民サービスの向上を叫ばれているので、ベルトコンベアーのように効率化できない。
特に顕著なのが、生活保護を担当しているケースワーカーである。
基準では80世帯が相当だと言われているが、実際は100世帯を超える。
不正受給問題なので、チェックを強化しようにもキャパを超えているし、自立に向けたきめ細かい行政サービスも不可能である。
不正受給問題も、自立支援の強化もケースワーカーの数を増やせばいいのだが、現在の日本においては逆に公務員の職員数を減らすことが行われている。
財政再建の名の下に職員数の新規採用の抑制などを行い、一人当たりの負担はより増えていく。
加えて、高齢化の進展によって高齢者の窓口対応業務が年々増えている印象がある。
若い人は日中忙しいので実感はないかもしれないが、日中の市役所のフロアは、まるで病品のように高齢者、年配の方が大半である。
かつては地域のコミュニティがあり、そこに高齢者が集まっていたが、現在ではそのようなコミュニティが失われ、お世話をする民生委員も少なくなったせいか
役所に入り浸る高齢者が増えてきている。用事はないけど、話をきいてもらいたい、といった件数が増えている。
日中にやるべき事務処理があるが、窓口対応、電話対応に忙殺され、結果的に営業が終わる5時以降にしか事務仕事ができないということになる。
市民サービスであるので、きめ細かくやらなくてはいけない。しかし、その線引が難しい。
現在、役所ではワンストップサービスを進めているが、そもそも行政の仕事は多岐にわたり非常に困難である。ゆえにいろんな部署、関係各課と連携しているわけだが
市民からしたら、いろんな部署をたらい回しにされているという印象を抱く。
また団塊の世代の増加によって、一言モノ申す的な件も増えてきた。
今まで以上に慎重な対応を求められ、対応するごとに顛末書、報告書を書くので事務処理の増加になる。
ある職員が言った言葉が忘れない
「福祉から移動になったけど、個々の業務でも結局。高齢者対応がメイン。だから、もはや高齢者福祉と行政サービスはイコールだ」
現在、国家公務員の人件費削減が進められつつあるが、地方公務員の給与削減も時間の問題である。
今後、民間と同じく賃下げが行われるは確実で、今回のニュースをきっかけに公務員の残業代見直しの機運が高まる可能性がある。
現在の市議会なども定数削減が行われ、かつてのように何もしないのでは市民から厳しい叱責があるそうで、議会への個人質問に力を入れている。
(しかし、その質問が増えれば増えるほど、答弁に答える執行部である職員の負担は増える。)
ただ、今後自称(改革派)の議員などは、公務員の身分保障について厳しく追求してくるだろう。
そのモデルケースが大阪の橋下市長であり、彼は公務員を叩けば人気につながる、労組を叩けばもっと人気につながるということを体現した。
今後、公務員の給与引き下げの突破口として、残業代抑制へとつながり、住居手当、通勤手当、といった各手当もやり玉に上がっていくだろう
しかし、だからこそ政治が機能してデフレ経済の克服するための政策を実行し、民間活力を伸ばす環境づくりをしていくべきである。
バブル期などは、公務員になることが馬鹿だと思われていた時代でもある。公務員は確かに下がらないが、同じ上がらない。
したがって、建設的な議論としてはそもそも低すぎる賃金を上げてもらうことではあるが、その主役である労組がもはやボロボロなのでそんな力もない。
応援していた某民主党も結局、自民党に対抗できる存在でなく、自民党から出馬したかったけどコネがなかった保守派議員が主流になってしまった。
結局、一番声上げなくてはいけない若者が忙しくなり、政治や行政に対して発言できなくなり、
代わりにお金と時間を持て余した高齢者が行政に殺到している現状がある。
高齢者ほど不安になり、救いをもとめて今日は福祉、明日は税金、明後日は。。。というように役所をさまよう。
そこに市民団体やら議員が加わって、本当に困っている人、本当に行政の支援を求めている人が見えにくくなる。
職員の声は大きくなり、文章のフォントも大きくなり、高齢者が忘れて、あとで水かけ論にならないように詳細に顛末書、記録を取るようになるでしょうし、実際やってます。
こうして若者はより政治や行政から遠ざかり、一方で公務員試験の勉強に励むのだろうと思う、この国の未来を絶望せざるを得ない
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いつも思うのだが、
スーパーはどの店も
「鮮度が自慢」「美味しさが自慢」「国産で・・・」と宣伝する。
「安さが自慢」とも言ってはいるが、
「当店は多少鮮度を犠牲にしてでも、とことんまで安くします」とまでは
踏み込んだ店は見たことがない。
あの「下品」なドンキですら、
と店内放送している。
「あまり美味しくないが、メチャ安い」という表現は、ドンキですらしない。
1つ位
「当店は美味しさ・鮮度を犠牲にしてでも、安さを追求しました、
ビンボー人の味方です」というスーパーが、あってもいい。
どの店も
「当店は美味しさを追求します」とタテマエを語っているが、
「ホンネベースの客」を、真っ向から受け止めてくれる「ホンネベースの店」が欲しい。
「あからさまな安さ追求は、恥」のような文化が存在していたが、
「恥ずかしいなんて言ってられない、兎に角安さだ」という客も
増えてくると思う。
で、このチェーン店だが、
名は体を表わす、で、例えば
「『ビ』商会」(ビ、の周りにマル。一時期流行ったマルビ=貧乏を表わす)
という名前とか
「スーパー質より量」
という名前とか
「安かろう●かろうストア」(一応伏字)
という名前とか
「鮮度や美味しさを求める人は他店に行ってください」
とか
当然、店の商品は鮮度二の次で、
「ブレンド米」とか「中国産コメ」とか「福島セシウム牛」とか「遺伝子組み換え」とかを販売する。
恐らく、子持ちは買い物に来ないだろう。
「どうせ自分が食うものだから」ということで、一切見栄を張らない顧客。
勿論EDLP(エブリデイロープライス)なので、チラシなんか打たない。
広告なんかする原資があれば、それで値下げだ値下げだ。
「ビンボー自慢」のコーナーを設ける。
店に来るビンボー人が、それを参考にビンボーレシピを組み立てる算段。
ついでなので、
・・・我ながら名案だ、と思っていたが、
よく考えると、事業化に向けて3点「超えられないハードル」があった・・・
1.恐らくこの店の周りをビンボー人とか浮浪者がたむろして、
この店の周りにビンボー人が「住み着く」ので、
近隣住民から「スーパー質より量が出店すると、この辺の地価が下がる」と
猛反対運動を受ける
2.仕入れが難航する。
「●●豆腐店さん、あんた『安かろう●かろうストア』に豆腐卸しているの?
そんな豆腐だと、ウチは買わないよ」と、イオンから仕入れ打切の通告を受ける・・・
という風に、
「他の店との正常取引に影響が出てしまう」
「『ビ』商会に勤めているなんて、親に話せない」
てな感じで。
★人間、選択肢が10個以上あると、かえって逡巡して行動ができなくなる傾向にある。
「首都圏以外の43道府県が選択肢」となって、選択肢多すぎて決断できない、という
状況に陥っているような気がする。
「東北のどの県を支援するか、予め決めておく、カウンターパートナー方式」を取ったように、
「世田谷区だと岩手県を紹介、杉並区だと山形県を紹介」のように
首都圏人から見ると、山形と青森、いずれも自然が豊かなんだろうが、
「山形も青森も、自然が豊かなのはわかったけど、どっちがいいの?
今度の旅行でどっちに行けばいいの?
迷っちゃって面倒だから、旅行取りやめ」てなことになりかねない。
ビジネスも同じ。
その点、韓国と相対する福岡県であれば「日本で一番韓国に近い都市」ということで、
北海道は「日本で一番ロシアに近い都市」ということで、差別化が可能。
青森が「ロシアとの交流」を標榜しても、地理的関係では北海道に負けるし、
大分が「中国との交流」を標榜しても、地理的関係で長崎に負ける。
であれば、多少「こじつけた理由」で、他国(非英語圏が望ましい)と
「A国のことなら、B県に聞いてしまえ」というまでにのぼりつめればいい。
例えば、大分県の「こじつけ理由」として、大分県は地熱発電が盛んである。
であれば、地熱発電が盛んなインドネシアと、カウンターパートナーとなる。
具体的には、
・大分空港からジャカルタへ直行便、ジャカルタ以外の複数都市にも直行便
・大分銀行が、日本企業(県内企業)のインドネシア進出サポート
・大分県内のNHK/民放で、インドネシア語のバイリンガル放送
・県内図書館にインドネシア語書籍、インドネシア関連書籍揃える
・インドネシア系企業・商店が集積する「インドネシア村」の設置
「インドネシアに強いかどうか」ということで、明白に差別化できる。
在京企業もインドネシアビジネスしたい場合には、大分に行ってビジネスした方が
他県も、こじつけでいいから、外国とカウンターパートナーの縁を結ぶ。
鳥取は砂漠研究が盛んだから、中東の例えばサウジアラビアと縁結びする。
りんご栽培が盛んな青森は、中国アメリカに次いで世界3位のリンゴ大国のポーランドと縁結びする。
さくらんぼ栽培が盛んな山形は、世界1位のさくらんぼ大国のトルコと縁結びする。
多少こじつけでもいいから、その地域の「強み」が生きる相手国と
縁結びするのである。
こうすれば「青森と山形、大同小異、どんぐりの背比べ」じゃなく、
「青森はポーランドビジネスの拠点、山形はトルコビジネスの拠点、日本国内でオンリーワン」となる。
非英語圏諸国は、英語が通じない、通じづらい、というハンディを抱えている。
そのハンディを、カウンターパートナー先の県が、教育・マスコミ総出で
解消してあげるのである。
この構想は、今47都道府県にばら撒かれている「各県インフラ4点セット」を、
逆に利用してやれ、という発想である。
各県インフラ4点セットとは、空港・国立大学・地銀・県紙(テレビ)である。
明治以来150年の歴史を誇る、47都道府県の4点インフラを有効活用しないのは、
いかにも惜しい。
「メイドいんジャパン」からぶっこ抜いた構造(http://anond.hatelabo.jp/20100328131122#tb)に、この前映画館で見た、『誰かが私にキスをした』から連想したものをぶち込んだらこうなった。男一人で恋愛映画を見に行くのは正直キツかった。不自然なところをこれから直していっている途中なんだけど、無理がでてきた。出てきた無理を直していく作業に苦労している。「どんな言葉をぶちこむのが適当か」を判断するもの(思考ツール?)を用意しないまま思いつくままに言葉をぶち込んだのが敗因か。ぶち込まれる空欄(=以前に増田に貼り付けたもの(http://anond.hatelabo.jp/20100328131122#tb)のアルファベット)間の関連性をもっと意識すべきだった。というか、それさえ意識すれば何とかなるんじゃないだろうか。というか、それを意識して、いま思いついているものをぶち込みなおしたら、すんなり物語の形になるのではないだろうか? アルファベット間の関連性について今週の土曜日までに考えてみる。ぶちこみ直しの作業は土曜日に始めて土曜日に終わらせる。
・
神酒薫(ミキ カオリ)が視点浮動者として存在する。高校二年生の女子。視点浮動者は、自分がどの視点から物事を見るか、どの記憶から物事をデコードするかを決められないでいる。
視点を決定すると、通常ならば、その視点向けのコマーシャル(=企業が配給する良質のドラマ)を見ることができるのだが、県から支給されたモバイルを使っている神酒薫は、コマーシャルを見ることができない。だから、視点を決定するインセンティブがない。
モバイルによる拡張現実は、学校での授業に必要になる。モバイルから発せられる電界が、それを身につけている者のコンタクトレンズや眼鏡に像を映す。神酒薫の父親は特別に教育に厳しい人なので、薫に個人向けのモバイルを買ってくれない。
神酒薫は他人からの視点を気にせずに生きることを求める。タイムラインに、他人が発言した自分の振るまいが蓄積されるので、自分の振るまいが正しいかどうかがひどく気になる。視点を決定している人たちは、自分の視界内の発言しか見る余裕がないので、他人の視点というものを気にしない。というか、視点を決定すると、カーソルの初期位置から一番近いのが返信欄になり、それから遠く離れたところに検索欄が移動するので、他人を検索すると言うことが少なくなる
神酒には、勉強ばかりしているというイメージが、他者のタイムラインの中では固定化されている。高校一年の学校祭の準備のとき、神酒はキキに励まされながら土砂降りの雨の中を自転車で木材を運んだ。それをきっかけに、ポジティブでアクティブな自分に変われそうな気がした。しかし、学校に戻ると、
「このときの神酒さんとイメージが変わった」
と、クラスメートに過去のタイムラインを見せられる。クラスメートは肯定的な意味合いでそれを言ったのだが、神酒はとても恥ずかしくなる。もう、自分のイメージからはずれた行動はしないようにしようと決めた。
視点を決定しなければならないという切迫感が存在する。
神酒薫は視点を決定しなければならないという切迫感を取り除くことを求める。
電子アシスタントが存在する。電子アシスタントはキキを含む。キキは、白いウォンバット。常に神酒の近くを付いてまわり、神酒を常に必要としてくれる。
電子アシスタントは、その所有者が設定したように、その所有者を誉めたり注意したりしてくれる。モバイルに勝手にソフトをインストールすることを父は怒るのではないかと神酒は思ったが、キキの機能を見て、彼はキキを気に入る。
キキを持っていることで、神酒薫は視点浮動者であることを隠す。電子デバイスに興味があるんだというフリができる。
津島修一は、神酒と同じ中学校・同じクラスだった男子。神酒薫にキキをくれたのは、津島修一だった。
津島は、男子からはハナコと呼ばれていた。というか、誰かに対して陰口で使っているハナコという呼び名を、津島に当てはめると、無矛盾なのだった。だから、津島=ハナコは憶測。
ハナコの良いところは顔だけ。ハナコは男なのに生理がある(精神が安定していない)。ハナコは……。
ハナコがハナコと呼ばれるようになったのは、ハナコが男子トイレの個室で泣きながら、ボールペンの先端を彼の腕にぶつぶつと刺していたから。
卒業式に、津島修一に呼び出される。呼び出されたその瞬間まで、会話をしたことは一度としてなかった。卒業式の日に、神酒薫を好きだと言って、その贈り物だとしてキキをくれた。津島修一が勝手に、神酒薫のモバイルにインストールしてしまったので、神酒薫はキキをアンインストールする方法を知らない。それに、日本語を喋る存在をアンインストールすることは、殺しと同じことに思えてしまい、できない。
「ヒメ! ヒメ!」と、キキは神酒の足にすり寄る。
「うざかったら、ワンス・ア・ウィークって言えば、彼はしばらく動きを止める。週に一回くらい、電子アシスタントですらうざくなるときがあるでしょう?」と、津島は言う。「今日の夜八時に、キキが指定する場所に来て」とも。
そのとき神酒は、「うん、行く」と答えてしまう。
神酒は、クラスの中核をなす声の大きい集団からはジミーズと呼ばれていた。仕返しに、神酒は心の中で、声の大きい集団を、彼らの化粧のけばけばしさを由来にケバブと呼んでいた。ジミーズはジミーズなりに地味な人同士で集まっていたので、ケバブが思っているように友達がいないわけではない。卒業式の帰り、仲の良かった友達とカラオケに行く。神酒の視界の中には、まだその存在になれられないキキがいた。キキは、友達に見えないようにしてあった。
カラオケからの帰り道、道の関係で一人になった。信号待ちをしていると、ラブホテルが横断歩道を隔てた向かいに建っている。
ラブホテルの裏道から、高校生のカップルが、自転車の二人乗りをしてでてくる。
ラブホテルの電光掲示が目に入る。
『まだまだ寒い夜 あつあつのラーメンを! プレミア価格5○○円(会員様)』
「ラーメンって、おいしい?」キキが訊いてくる。
「ワンス・ア・ウィーク」キキを黙らせる。
給食で食べたソフト麺のベチャベチャした味が、舌の上で思い出された。その味をかき消すために、津島からもらった連絡先のメモを、小さく、小さく畳んで、制服のスカートのポケットに入れた。ポケットに紙を入れたまま、洗濯機にスカートを入れ、スイッチを押した。
キキがしゃべり始めるたびに、「ワンス・ア・ウィーク」をした。そして約束の八時が過ぎ去るのを待った。
津島のタイムラインの卒業式前後のものを見ないようにしようと決めた。見ないために、神酒は視点浮動者になることを選んだのだ。
自分に自信を持てていない神酒薫は、彼からの告白を何かの悪いいたずらだと思い、津島修一とは連絡を取っていない。しかし、津島修一と神酒薫は同じ高校に通っているのだ。ときどき廊下ですれ違うと、気まずい。
ほかの人は、タイムライン上に友人との約束を記憶させる。神酒はキキに約束を覚えさせる。どちらも、モバイルを使って約束を管理しているので、他者は神酒がすでに視点を決定しているのだと勘違いしている。
神酒薫は、他人のタイムラインに自分がどう記録されているかを気にすることを取り除きたい。
電子アシスタントは他人のTL上の自分を気にすることを取り除く手段になるように見受けられる。神酒はキキに、神酒が他人のTLを気にしたらキキが神酒を注意するようにコマンドする。
神酒薫が他人のTL上の自分を気にすることを取り除くことは失敗する。キキの注意が煩わしくて、神酒はイヤフォンと眼鏡を外してしまう。ワンス・ワ・ウィークしなかったのは、キキに自分を注意するようにコマンドしたのに、注意を理由にキキを黙らせるのはかわいそうだと思ったから。
友人との会話:「モバイルを忘れたら、記憶が不確かになって約束の1日前に待ち合わせの場所にいることになって、困った」
イヤフォンも眼鏡もつけずに図書室に行く。
そこには、一人の女性がいる。上靴のいろは赤なので、一つ学年が上の三年生の先輩。神酒が一年生のころ、彼女は貸し出しカウンターの内側にいたことを神酒は覚えている。彼女のノートには、たくさんの三角形が書かれている。また、たくさんの三角形が書かれているページの反対のページには、三角関数表がセロハンテープで貼り付けられている。
図書室の端に行くと、先輩が突然、「私のアシスタントを動かさないで」と言う。神酒はあわてて、拡張現実を身につける。
キキがしきりに神酒の足下で、「ヒメあぶない! ヒメあぶない!」と言っていた。先輩のアシスタントは、天使の羽。神酒がぶつかった勢いで、空中を漂っていた。
五時間目の授業から、モバイルをオープンにしたままだったことを思い出す。(授業中はオーソリティが先生に移るため、電子アシスタントはオフになる。)
「痛い男が、彼女を呼ぶみたい」と先輩は言う。「彼氏からプレゼントされたの?」
神酒は、終わった、と思った。誰か男にキキをプレゼントされたとタイムライン上に記憶されたら、全てが終わってしまう、と神酒は思う。
神酒は先輩のタイムラインを展開しようとする。彼女が、伊庭瑠璃という名前の三年生であることが表示される。偶数組だから、文系クラスだとわかる。ローディングを示す輪がくるくるまわり続けるだけで、タイムラインが表示されない。
「私の知ってる男も、彼女をヒメって呼んでいて、痛々しい」と伊庭は言う。
「彼氏からもらったわけじゃなく!」と神酒。
「ヒメ! ヒメ!」とキキ。
「キキ! ワンス・ア・ウィーク(黙れ)!」
キキはぴたっと止まる。
「え」
「だって、ワンス・ア・ウィークって、シュウイチってことでしょ?」
「そうだったのか!」
キキをもらってから二年間、ずっと気づかなかった!
納得したことで、もう隠しようがないことに気づき、神酒は硬直する。
「いや、でも、気のせいかもしれない。津島修一なんて人が私の知り合いにいたかは、タイムラインを確認してみないとわからないな……」と、苦しいとりつくろいをする。
伊庭は、ふっと笑いを漏らす。
「そういえば、私の知り合いに津島なんていないかもしれない。私はタイムラインを持ってないから、確かめようがないや。名前なんて忘れちゃった」
「伊庭先輩は、視点浮動者なんですか?」
伊庭はうなずく。「私とあなたの間には、一年の学年の違いが横たわっている。だから、私は視点浮動者というよりも、視点を持たないものと言った方が正しいかもしれない。県が私に貸し出したモバイルは、タイムラインを見る機能を持たない」
「伊庭先輩の親も、個人用のモバイルを持つことに反対なんですか?」
「ううん。中学受験のために塾に通わされたときに、安全のためのモバイルは持たされた。私は親に反発して、モバイルを川に投げ捨て、塾にも行かなかった。それ以来、親は私にモバイルを与えようとしない。そして中学受験をしなかったから、私はいま、公立高校であるこの学校にいる」
図書館で話していても大丈夫か、すごく気になる。遠くで、溶けた雪がどさっと落ちる音が聞こえたから。それに、伊庭のアシスタントがあまりに寡黙だから。しかし、三月の土曜登校日の放課後なので、二人のほかに誰もいない。
「私は前の図書局局長だから、私がルールみたいなものだ。大丈夫」と伊庭は言う。「私と貴方の関係は、少し長いものになると思う。私が名前を忘れた誰かのせいで。貴方の呼び方を決めていい?」
先輩は手を振る。視界上に、私の情報を展開したのだと思う。
「神酒さんって呼ぶのは、距離が遠くて好かないな」
「呼び捨てで、いいですよ」
「呼び捨てと、さん付けの間をとって、ミキクンっていうのはどうかな」言った伊庭先輩が、ひとりで笑う。「変だな」
「慣れれば、慣れますよ」
伊庭先輩は、ミキクン、と十回繰り返した。「やっぱり、変だよ」自分が言い出したのに、くすくすと笑っていた。
「土曜登校日の放課後に図書館でなにをしてたんですか?」と神酒。
「私の彼氏ーー名前は忘れちゃったーーは、一つ下の学年にいるんだけどーーつまりミキクンとおなじ学年なんだけどーーその、名前を忘れちゃった彼氏は、精神的に不安定なところがある。だから図書館にいる」
「彼氏さんとの関係に、疲れてしまったの?」と神酒。
「ううん。疲れていないから、ここにいる。臨戦待機中」
「それと、その三角形とどういう関係が?」
「ただ待っているだけだと、頭が暇になる。かといって、彼から連絡があったときに何かに没頭していると、すぐには動けない。だから、私と私のアシスタントと彼のアシスタントを三角形の頂点に見立てて、彼のアシスタントと私との間の距離を求めていた。彼のアシスタントは、彼の近くにいるから。彼を意識しながら、頭に作業をさせることができるから。そして彼が「死にたい」って言ったら、すぐにでも私は駆け出す。死にたい気分を、逸らしに行く」
「死にたい気分って、そんなに簡単にそらせられるものなんですか」
「なんたって私は、彼より一年年上のお姉さんだから」
「どうやって?」
「その」伊庭は、一瞬迷う。「一緒にラーメン食べに行こう、とか」
「へ!?」
「え……」
「……」
「……」
給食のソフト麺のべちゃべちゃした味を神酒は舌の上で思い出す。二人の間にすごく微妙な空気が流れる。訊いたことを、神酒はすごく後悔する。
伊庭先輩は、タイムラインを持たないので、神酒は、自分がタイムライン上でどういうキャラクターであるかを気にせずに、勇気を持った行動をできる。津島と伊庭先輩を引き離そうと決める。伊庭先輩のために。
「伊庭先輩が津島くんを支えようとすることは、よいことだとは思わない。きっと、彼の負の力に引きずられてしまう。彼の行動をタイムラインに記憶してる友達を、何人か紹介するよ。それを見たら、伊庭先輩はきっと津島くんから離れようと決心してくれる」
「私はタイムラインを持たないから、複数の他者の発言を根拠に、いますでに読みとっている彼からの愛の意味を変更することはできない。それに、彼の愛から読みとった意味は、私の内部にある。タイムライン上の外部化された記憶のように、消しされるものではない。そして私は、私がもう津島を助けられないという言葉を私のタイムライン上に蓄積することができないので、津島を助け続けなければならない」
デスクトップから書き込んだタイムラインはないかと、伊庭瑠璃の名前で検索する。伊庭瑠璃から見える津島を知りたかった。しかし、伊庭瑠璃はデスクトップ上のタイムラインも所有していない。
検索ワード「図書局局長」でサーチをかける。彼女についての噂を書いているタイムラインが、いくつかある。図書室だより、生徒会だより、男性からの、そして女性からの、あこがれのまなざし。「どうしてハナコが、図書局局長と付き合っているんだ」という、いらだちの声。図書局局長は、自分の身を削って他者に尽くす、素晴らしい人間だということになっている。「八方美人だ」と言って、彼女を攻撃する人間にすらも。
視点浮動者である神酒薫は、津島修一のタイムラインを見ることができる。見ないと決めたものを見ていることに、罪悪感がある。しかし、彼女が見ないと決めたものは卒業式前後の記憶だったので、決めたことをやぶっていることにはならないのだ(と、神酒は自分をだます)。
津島修一は精神が不安定なので、膨大な数の書き込みがタイムライン上に堆積している。津島修一は過度に記憶を外部化している。それを読む限りでは、津島修一は伊庭瑠璃からの自立を求めているらしい。伊庭に依存してばかりいる自分の弱々しさを嫌っているらしい。
津島はタイムライン上で、他人の反応を待ち続ける。しかし、他人がこない。反応がくるまで、じっとうずくまる。しかし、どれだけ待ってもこない。死にたい気分になる。その気持ちを消したいがために、他人の反応を待ち続ける……。他人の気持ちを引くために、自虐を繰り返す。そして、自傷をする。アップロードされた自傷画像には、ハナコがそうしていたのと同じ、ボールペンを腕に突き刺したものもあった。傷が治癒していく経時変化もアップロードされている。「そういうことをやめろ」という声が、彼には心地よい。しかし、心地よいのだが、しかられたダメージはしっかりと受けている。スパイラルは、次第に破滅的な方向へと落ちていく……。
津島の頭の中では、津島のタイムライン上に書き込まれた、伊庭瑠璃からの「愛してる」がリフレインしている。だから、伊庭瑠璃から離れることができずにいる。「愛してるから、なんでもできる」と伊庭瑠璃が過去において言ったことを口実に、津島は伊庭に依存している。いや、その言葉を自分に言い聞かせることで、伊庭が自分をいやしてくれるという現実から、抜け出さなくてもいいのだと自分をだましている……。
伊庭の都合の良さは、まるで電子アシスタントみたいだ。そして電子アシスタント的な伊庭に依存している津島の生き方は、独りよがりで弱々しくて、気持ち悪い、と神酒は思う。
「伊庭が記憶を外部化していないことを理由に、津島の記憶の外部化をやめさせられるのでは。ペアルック的な感覚で」と神酒は思う。
津島の神酒との思い出が存在する。神酒は津島のタイムラインを遡行していると、自分のことについては外部化されていないことに気づく。
廊下の端。普段なら、カップルがそこにいるような場所。そこで神酒と伊庭は待ち合わせる。
伊庭は、天使の羽を背中につけて待っている。それは、伊庭の茶目っ気でもある。伊庭のねらい通り、それをしている伊庭を神酒はかわいいと思う。伊庭のアシスタントが天使ではなく天使の羽なのは、伊庭は天使ではなく天使になることを求めているから。
人が少ない場所。伊庭はタイムラインを、モバイルではなくデスクトップ上でしか見られない。伊庭と神酒の二人で津島について話をするため、電界通信をオープンにして、伊庭と神酒は手をつなぐ。二人の拡張現実が共有される。
「伊庭の都合の良さは、まるで電子アシスタントみたいだ。そして電子アシスタント的な伊庭に依存している津島の生き方は、独りよがりで弱々しくて、気持ち悪い」と神酒は言う。伊庭は表情変えずに、「そうね」と言った。
「伊庭が記憶を外部化していないことは津島修一が津島の記憶の外部化を取り除く手段に、きっとなるよ」と、神酒は伊庭に言う。「だって、たとえば、私に告白したことを津島くんはタイムラインに載せていない。全ての記憶をタイムラインにゆだねているわけではない」
津島が、二人のいる廊下の端に現れる。三角測量で、伊庭の位置を知っていたのだ。文系の伊庭が三角測量で津島の居場所を求めていたのは津島の影響をうけていたからだったのだ。
津島が現れたとき、伊庭はびくりとして、手を引く。
「大丈夫だよ」
神酒は伊庭の手を押さえる。
知らない、大人の女性の声が聞こえる。
「他者のために尽くす貴方は素晴らしいわ……」
声のするほうを見ると、伊庭のアシスタントがいた。
伊庭は、彼女の電子アシスタントの声を聞かせたくなかった。だから、彼女の電界をクローズドにしたかった。しかし、神酒が手を押さえたために、それができなかったのだ。
津島の三角測量は、伊庭のとは比べものにならないほど優れている。伊庭が緊張のためにかすかに肩を膨らませると、津島の三角測量の、小数点以下の数字の変動としてインディケートされる。
「君たちは、僕について語っているのだろう?」と津島。「君たちは、悪である僕について語る。そうして、善であることを偽装したいんだ。そうだろう? 二人で語るだけで、実際には善の振る舞いをしないにも関わらず。僕は来てやったよ。善をなし得ない、君たちふたりの為に。どうだ、潔いだろう」
(ここから)
津島が、タイムラインに載せていない記憶を持っていることは、津島がタイムラインに依存していることを取り除き得ない。高校時代における津島の精神の脆弱さのきっかけは、ほかならぬ、神酒による津島の拒絶だったのだ。津島がタイムラインに依存しているのは、タイムラインに載せることのできない記憶が存在しているからこそなのだった。神酒が津島を振ったトラウマは伊庭瑠璃が津島修一からの自由を得ることを阻む。
時間の一回性(=神酒が津島との約束をやぶったこと)は、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを阻む。
神酒は、津島を振ったことを謝ろうとする。
津島は、神酒がどれだけひどいことをしたかを伊庭に語る。タイムラインを持たない伊庭は、津島視点の神酒の行為を、疑わずに信じてしまう。
「貴方は、津島にそんなひどいことをしたの? 見損なう」と、伊庭は神酒に言う。
「まって。津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」と神酒は言う。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを助ける。
神酒薫は時間の一回性を取り除くことを求める。
「愛してる」ではどうにもならないことが存在する。
「愛してる」ではどうにもならないことは神酒薫が時間の一回性を取り除くことの手段となる。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」と、津島は神酒に対して言う。
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことを求める。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」は天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除く手段となる
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことは成功する。
「私のアシスタントの声を聞かれて恥ずかしい」と伊庭は言う。
「アシスタントに誉めてもらうなんて、みんなやってること。恥ずかしくないよ」と神酒。
「恥ずかしいよ! 恥ずかしくて、弱々しくて、気持ち悪い! アシスタントに頼っていないと自分を保てないなんて、一人の独立した人間として恥ずかしい! しかも、そんな恥ずかしい生き方は、私のアシスタントが求める生き方じゃない!」
電子アシスタントは、神酒薫が時間の一回性を取り除く手段になる。
電子アシスタントに含まれるキキは、天使の翼が電子アシスタントを取り除く手段になる。
伊庭瑠璃は、「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を求める。(どこかで神酒が、他人からの視点をとても気にして生きている描写が必要になる。そしてそれを伊庭が見たという描写も。)
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は、伊庭瑠璃が「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を得ることを阻む。
「メイドいんジャパン」からぶっこ抜いた構造に、この前映画館で見た、「誰かが私にキスをした」から連想したものをぶち込んだらこうなった。不自然なところをこれから直していっている途中なんだけど、無理がでてきた。
神酒薫(ミキ カオリ)が視点浮動者として存在する。高校二年生の女子。視点浮動者は、自分がどの視点から物事を見るか、どの記憶から物事をデコードするかを決められないでいる。
視点を決定すると、通常ならば、その視点向けのコマーシャル(=企業が配給する良質のドラマ)を見ることができるのだが、県から支給されたモバイルを使っている神酒薫は、コマーシャルを見ることができない。だから、視点を決定するインセンティブがない。
モバイルによる拡張現実は、学校での授業に必要になる。モバイルから発せられる電界が、それを身につけている者のコンタクトレンズや眼鏡に像を映す。神酒薫の父親は特別に教育に厳しい人なので、薫に個人向けのモバイルを買ってくれない。
神酒薫は他人からの視点を気にせずに生きることを求める。タイムラインに、他人が発言した自分の振るまいが蓄積されるので、自分の振るまいが正しいかどうかがひどく気になる。視点を決定している人たちは、自分の視界内の発言しか見る余裕がないので、他人の視点というものを気にしない。というか、視点を決定すると、カーソルの初期位置から一番近いのが返信欄になり、それから遠く離れたところに検索欄が移動するので、他人を検索すると言うことが少なくなる
神酒には、勉強ばかりしているというイメージが、他者のタイムラインの中では固定化されている。高校一年の学校祭の準備のとき、神酒はキキに励まされながら土砂降りの雨の中を自転車で木材を運んだ。それをきっかけに、ポジティブでアクティブな自分に変われそうな気がした。しかし、学校に戻ると、
「このときの神酒さんとイメージが変わった」
と、クラスメートに過去のタイムラインを見せられる。クラスメートは肯定的な意味合いでそれを言ったのだが、神酒はとても恥ずかしくなる。もう、自分のイメージからはずれた行動はしないようにしようと決めた。
視点を決定しなければならないという切迫感が存在する。
神酒薫は視点を決定しなければならないという切迫感を取り除くことを求める。
電子アシスタントが存在する。電子アシスタントはキキを含む。キキは、白いウォンバット。常に神酒の近くを付いてまわり、神酒を常に必要としてくれる。
電子アシスタントは、その所有者が設定したように、その所有者を誉めたり注意したりしてくれる。モバイルに勝手にソフトをインストールすることを父は怒るのではないかと神酒は思ったが、キキの機能を見て、彼はキキを気に入る。
キキを持っていることで、神酒薫は視点浮動者であることを隠す。電子デバイスに興味があるんだというフリができる。
津島修一は、神酒と同じ中学校・同じクラスだった男子。神酒薫にキキをくれたのは、津島修一だった。
津島は、男子からはハナコと呼ばれていた。というか、誰かに対して陰口で使っているハナコという呼び名を、津島に当てはめると、無矛盾なのだった。だから、津島=ハナコは憶測。
ハナコの良いところは顔だけ。ハナコは男なのに生理がある(精神が安定していない)。ハナコは……。
ハナコがハナコと呼ばれるようになったのは、ハナコが男子トイレの個室で泣きながら、ボールペンの先端を彼の腕にぶつぶつと刺していたから。
卒業式に、津島修一に呼び出される。呼び出されたその瞬間まで、会話をしたことは一度としてなかった。卒業式の日に、神酒薫を好きだと言って、その贈り物だとしてキキをくれた。津島修一が勝手に、神酒薫のモバイルにインストールしてしまったので、神酒薫はキキをアンインストールする方法を知らない。それに、日本語を喋る存在をアンインストールすることは、殺しと同じことに思えてしまい、できない。
「ヒメ! ヒメ!」と、キキは神酒の足にすり寄る。
「うざかったら、ワンス・ア・ウィークって言えば、彼はしばらく動きを止める。週に一回くらい、電子アシスタントですらうざくなるときがあるでしょう?」と、津島は言う。
神酒は、クラスの中核をなす声の大きい集団からはジミーズと呼ばれていた。仕返しに、神酒は心の中で、声の大きい集団を、彼らの化粧のけばけばしさを由来にケバブと呼んでいた。ジミーズはジミーズなりに地味な人同士で集まっていたので、ケバブが思っているように友達がいないわけではない。卒業式の帰り、仲の良かった友達とカラオケに行く。神酒の視界の中には、まだその存在になれられないキキがいた。キキは、友達に見えないようにしてあった。
カラオケからの帰り道、道の関係で一人になった。信号待ちをしていると、ラブホテルが横断歩道を隔てた向かいに建っている。
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「ワンス・ア・ウィーク」キキを黙らせる。
給食で食べたソフト麺のベチャベチャした味が、舌の上で思い出された。その味をかき消すために、津島からもらった連絡先のメモを、小さく、小さく畳んで、制服のスカートのポケットに入れた。ポケットに紙を入れたまま、洗濯機にスカートを入れ、スイッチを押した。
津島のタイムラインの卒業式前後のものを見ないようにしようと決めた。見ないために、神酒は視点浮動者になることを選んだのだ。
自分に自信を持てていない神酒薫は、彼からの告白を何かの悪いいたずらだと思い、津島修一とは連絡を取っていない。しかし、津島修一と神酒薫は同じ高校に通っているのだ。ときどき廊下ですれ違うと、気まずい。
ほかの人は、タイムライン上に友人との約束を記憶させる。神酒はキキに約束を覚えさせる。どちらも、モバイルを使って約束を管理しているので、他者は神酒がすでに視点を決定しているのだと勘違いしている。
神酒薫は、他人のタイムラインに自分がどう記録されているかを気にすることを取り除きたい。
電子アシスタントは他人のTL上の自分を気にすることを取り除く手段になるように見受けられる。神酒はキキに、神酒が他人のTLを気にしたらキキが神酒を注意するようにコマンドする。
神酒薫が他人のTL上の自分を気にすることを取り除くことは失敗する。キキの注意が煩わしくて、神酒はイヤフォンと眼鏡を外してしまう。ワンス・ワ・ウィークしなかったのは、キキに自分を注意するようにコマンドしたのに、注意を理由にキキを黙らせるのはかわいそうだと思ったから。
友人との会話:「モバイルを忘れたら、記憶が不確かになって約束の1日前に待ち合わせの場所にいることになって、困った」
イヤフォンも眼鏡もつけずに図書室に行く。
そこには、一人の女性がいる。上靴のいろは赤なので、一つ学年が上の三年生の先輩。神酒が一年生のころ、彼女は貸し出しカウンターの内側にいたことを神酒は覚えている。彼女のノートには、たくさんの三角形が書かれている。また、たくさんの三角形が書かれているページの反対のページには、三角関数表がセロハンテープで貼り付けられている。
図書室の端に行くと、先輩が突然、「私のアシスタントを動かさないで」と言う。神酒はあわてて、拡張現実を身につける。
キキがしきりに神酒の足下で、「ヒメあぶない! ヒメあぶない!」と言っていた。先輩のアシスタントは、天使の羽。神酒がぶつかった勢いで、空中を漂っていた。
五時間目の授業から、モバイルをオープンにしたままだったことを思い出す。(授業中はオーソリティが先生に移るため、電子アシスタントはオフになる。)
「痛い男が、彼女を呼ぶみたい」と先輩は言う。「彼氏からプレゼントされたの?」
神酒は、終わった、と思った。誰か男にキキをプレゼントされたとタイムライン上に記憶されたら、全てが終わってしまう、と神酒は思う。
神酒は先輩のタイムラインを展開しようとする。彼女が、伊庭瑠璃という名前の三年生であることが表示される。偶数組だから、文系クラスだとわかる。ローディングを示す輪がくるくるまわり続けるだけで、タイムラインが表示されない。
「私の知ってる男も、彼女をヒメって呼んでいて、痛々しい」と伊庭は言う。
「彼氏からもらったわけじゃなく!」と神酒。
「ヒメ! ヒメ!」とキキ。
「キキ! ワンス・ア・ウィーク(黙れ)!」
キキはぴたっと止まる。
「え」
「だって、ワンス・ア・ウィークって、シュウイチってことでしょ?」
「そうだったのか!」
キキをもらってから二年間、ずっと気づかなかった!
納得したことで、もう隠しようがないことに気づき、神酒は硬直する。
「いや、でも、気のせいかもしれない。津島修一なんて人が私の知り合いにいたかは、タイムラインを確認してみないとわからないな……」と、苦しいとりつくろいをする。
伊庭は、ふっと笑いを漏らす。
「そういえば、私の知り合いに津島なんていないかもしれない。私はタイムラインを持ってないから、確かめようがないや。名前なんて忘れちゃった」
「伊庭先輩は、視点浮動者なんですか?」
伊庭はうなずく。「私とあなたの間には、一年の学年の違いが横たわっている。だから、私は視点浮動者というよりも、視点を持たないものと言った方が正しいかもしれない。県が私に貸し出したモバイルは、タイムラインを見る機能を持たない」
「伊庭先輩の親も、個人用のモバイルを持つことに反対なんですか?」
「ううん。中学受験のために塾に通わされたときに、安全のためのモバイルは持たされた。私は親に反発して、モバイルを川に投げ捨て、塾にも行かなかった。それ以来、親は私にモバイルを与えようとしない。そして中学受験をしなかったから、私はいま、公立高校であるこの学校にいる」
図書館で話していても大丈夫か、すごく気になる。しかし、三月の土曜登校日の放課後なので、二人のほかに誰もいない。
「私は前の図書局局長だから、私がルールみたいなものだ。大丈夫」と伊庭は言う。「私と貴方の関係は、少し長いものになると思う。私が名前を忘れた誰かのせいで。貴方の呼び方を決めていい?」
先輩は手を振る。視界上に、私の情報を展開したのだと思う。
「神酒さんって呼ぶのは、距離が遠くて好かないな」
「呼び捨てで、いいですよ」
「呼び捨てと、さん付けの間をとって、ミキクンっていうのはどうかな」言った伊庭先輩が、ひとりで笑う。「変だな」
「慣れれば、慣れますよ」
伊庭先輩は、ミキクン、と十回繰り返した。「やっぱり、変だよ」自分が言い出したのに、くすくすと笑っていた。
「土曜登校日の放課後に図書館でなにをしてたんですか?」と神酒。
「私の彼氏ーー名前は忘れちゃったーーは、一つ下の学年にいるんだけどーーつまりミキクンとおなじ学年なんだけどーーその、名前を忘れちゃった彼氏は、精神的に不安定なところがある。だから図書館にいる」
「彼氏さんとの関係に、疲れてしまったの?」と神酒。
「ううん。疲れていないから、ここにいる。臨戦待機中」
「それと、その三角形とどういう関係が?」
「ただ待っているだけだと、頭が暇になる。かといって、彼から連絡があったときに何かに没頭していると、すぐには動けない。だから、私と私のアシスタントと彼のアシスタントを三角形の頂点に見立てて、彼のアシスタントと私との間の距離を求めていた。彼のアシスタントは、彼の近くにいるから。彼を意識しながら、頭に作業をさせることができるから。そして彼が「死にたい」って言ったら、すぐにでも私は駆け出す。死にたい気分を、逸らしに行く」
「死にたい気分って、そんなに簡単にそらせられるものなんですか」
「なんたって私は、彼より一年年上のお姉さんだから」
「どうやって?」
「その」伊庭は、一瞬迷う。「一緒にラーメン食べに行こう、とか」
「へ!?」
「え……」
「……」
「……」
給食のソフト麺のべちゃべちゃした味を神酒は舌の上で思い出す。二人の間にすごく微妙な空気が流れる。訊いたことを、神酒はすごく後悔する。
伊庭先輩は、タイムラインを持たないので、神酒は、自分がタイムライン上でどういうキャラクターであるかを気にせずに、勇気を持った行動をできる。津島と伊庭先輩を引き離そうと決める。伊庭先輩のために。
「伊庭先輩が津島くんを支えようとすることは、よいことだとは思わない。きっと、彼の負の力に引きずられてしまう。彼の行動をタイムラインに記憶してる友達を、何人か紹介するよ。それを見たら、伊庭先輩はきっと津島くんから離れようと決心してくれる」
「私はタイムラインを持たないから、複数の他者の発言を根拠に、いますでに読みとっている彼からの愛の意味を変更することはできない。それに、彼の愛から読みとった意味は、私の内部にある。タイムライン上の外部化された記憶のように、消しされるものではない。そして私は、私がもう津島を助けられないという言葉を私のタイムライン上に蓄積することができないので、津島を助け続けなければならない」
視点浮動者である神酒薫は、津島修一のタイムラインを見ることができる。見ないと決めたものを見ていることに、罪悪感がある。しかし、彼女が見ないと決めたものは卒業式前後の記憶だったので、決めたことをやぶっていることにはならないのだ(と、神酒は自分をだます)。
津島修一は精神が不安定なので、膨大な数の書き込みがタイムライン上に堆積している。津島修一は過度に記憶を外部化している。それを読む限りでは、津島修一は伊庭瑠璃からの自立を求めているらしい。伊庭に依存してばかりいる自分の弱々しさを嫌っているらしい。
津島の頭の中では、津島のタイムライン上に書き込まれた、伊庭瑠璃からの「愛してる」がリフレインしている。だから、伊庭瑠璃から離れることができずにいる。「愛してるから、なんでもできる」と伊庭瑠璃が過去において言ったことを口実に、津島は伊庭に依存している。
「伊庭が記憶を外部化していないことを理由に、津島の記憶の外部化をやめさせられるのでは。ペアルック的な感覚で」と神酒は思う。
津島の神酒との思い出が存在する。神酒は津島のタイムラインを遡行していると、自分のことについては外部化されていないことに気づく。
廊下の端。普段なら、カップルがそこにいるような場所。人が少ない場所。伊庭はタイムラインを、モバイルではなくデスクトップ上でしか見られない。伊庭と神酒の二人で津島について話をするため、電界通信をオープンにして、伊庭と神酒は手をつなぐ。二人の拡張現実が共有される。
「伊庭が記憶を外部化していないことは津島修一が津島の記憶の外部化を取り除く手段に、きっとなるよ」と、神酒は伊庭に言う。「だって、たとえば、私に告白したことを津島くんはタイムラインに載せていない。全ての記憶をタイムラインにゆだねているわけではない」
津島の神酒との思い出が存在することがきっかけとなり、津島が忘れられない「弱点」が存在する。
津島が忘れられない「弱点」が存在することがきっかけとなり、読解の文脈を変えられないことが存在する。
津島が、二人のいる廊下の端に現れる。三角測量で、伊庭の位置を知っていたのだ。文系の伊庭が三角測量で津島の居場所を求めていたのは津島の影響をうけていたからだったのだ。
読解の文脈を変えられないことは伊庭瑠璃が津島修一からの自由を得ることを阻む。高校時代における津島の精神の脆弱さのきっかけは、ほかならぬ、神酒による津島の拒絶だったのだ。神酒が津島を振ったトラウマは伊庭瑠璃が津島修一からの自由を得ることを阻む。
時間の一回性は、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを阻む。
神酒は、津島を振ったことを謝ろうとする。
津島は、神酒がどれだけひどいことをしたかを伊庭に語る。タイムラインを持たない伊庭は、津島視点の神酒の行為を、疑わずに信じてしまう。
「貴方は、津島にそんなひどいことをしたの? 見損なう」と、伊庭は神酒に言う。
「まって。津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」と神酒は言う。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを助ける。
神酒薫は時間の一回性を取り除くことを求める。
「愛してる」ではどうにもならないことが存在する。
「愛してる」ではどうにもならないことは神酒薫が時間の一回性を取り除くことの手段となる。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」と、津島は神酒に対して言う。
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことを求める。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」は天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除く手段となる
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことは成功する。
電子アシスタントは、神酒薫が時間の一回性を取り除く手段になる。
電子アシスタントに含まれるキキは、天使の翼が電子アシスタントを取り除く手段になる。
伊庭瑠璃は、「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を求める。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は、伊庭瑠璃が「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を得ることを阻む。
伊庭瑠璃は「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除くことを求める。
神酒薫が視点浮動者として存在することは、伊庭瑠璃が「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除くことを阻む。
天使の翼は「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除くことを求める。
「津島修一が伊庭瑠璃からの自立を求めることは、天使の翼が「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除く手段になる」らしい。
津島修一が伊庭瑠璃からの自立を求めることは、天使の翼が「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除く手段になるように見受けられる。
「俺を忘れろ」という津島の発言は、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除く手段になるように見受けられる。
「俺を忘れろ」という津島の発言と伊庭が記憶を外部化していないことがともに存在していることが原因となり、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことは失敗する。「俺を忘れろ」という津島の発言は神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除く手段とはならなかった。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言が存在することがきっかけとなり、モバイルがなくても覚えていることと神酒がすでに過去を振り切っていることが存在する。
モバイルがなくても覚えていることは、神酒薫が視点を決定しなければならないという切迫感を取り除く手段となる。
神酒がすでに過去を振り切っていることは、神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得る手段となる。
今年は国の意向を受けた都の主催でやるらしい。
各県にも要請済みらしいよ。
東京都は21日、年末年始に住む場所がない求職者に生活総合相談を実施し、宿泊先を用意すると発表した。労働組合などが昨年末に都内に設けた「年越し派遣村」に代わる場として国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区)で開く。
都などによると、相談窓口は28日午後~来年1月4日朝まで開設。ハローワークや社会福祉法人の職員らが、求職や住まいの相談に応じる。500人が宿泊可能な同センターの宿泊棟1棟を使い、食事も提供する。
でもさ、
相談を受けたり宿泊したりできるのは、都内のネットカフェや路上などで生活し、都内のハローワークで求職登録をしている人に限られる。28日までにハローワークなどで受付票を入手し、電話で事前予約する。
↑これが条件なんだけど、
都の定めた利用条件について、派遣村の元実行委員らでつくる「年越し派遣村が必要ないワンストップ・サービスをつくる会」の井上久さんは「条件が厳しく、このままでは救われない人が大量に出る恐れがある」と反発。
どこが厳しいんだ?
前回は近県のひとがみんな都内に集結しちゃって、生活保護も都内になっちゃって、
費用負担も大変だったのを見て、国が各都道府県に要請してるんでしょ?
よそから都内にわざわざ来なくても、各道府県で同じようなのに行けばいいんでしょ?
派遣切りが問題なんだから、求職中の人が対象になるのはあたりまえでしょ?
人数が少ないというならまだわかるんだけど、この条件のどこが厳しいんだかわかんない。
わかる人、いる?
これはこれでいいサービスだと思うんだけど、
一体彼らの言う日本人って、なんなんだろう?
もうよくわからんな・・・
政府は11日、今月下旬にまとめる「緊急雇用創造プログラム」で、民間社宅の借り上げやハローワークでの物件紹介などを柱とする失業者向けの住居対策を盛り込む方針を固めた。年内に開始する予定。財源は今年度補正予算で計上した基金や今年度当初予算の予備費などを充てる。
政府の緊急雇用対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)を指揮する菅直人副総理・国家戦略担当相は11日のテレビ朝日番組で、住まいがないため就職が難しい失業者への住居提供について「会社の寮などは全国的に余っている。公的施設もある。今から準備を始める」と強調した。
職業を紹介するハローワークの機能に関しても「なかなか住居や生活保護の(手続きの)あっせんはしてくれない」と指摘。ハローワークを拠点に、住居情報や生活保護の窓口機能も含めた「ワンストップサービス」を検討する考えも示した。(11日 20:42)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091012AT3S1100P11102009.html