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はてなキーワード: 登場人物とは

2022-01-01

増田♂51歳の日常

やは、

あけおめ

リビングに起きてったら猫の糞便処理しなきゃなので元旦の惰眠を未だ堪能している体裁!ネンガジョー?ナンデスカナソレワ

…主要登場人物全員が転生キャラの なろう かカクヨム ってないのカナーポチポチ

2021-12-31

問題職員の正しい辞めさせ方 7/10

第二章 更生が期待できる問題職員について

できれば2人紹介したかったが、1人に留める。

ここまでの6人は問題ない。何かあっても私が責任を取ろう。が、この2人は今でもK市で働いている。うち1人は男性で、接触当時は入庁4年目だった。

協調性がないとの評判であり、人事評価では直属の上司から免職を促すことが相当である」とのコメントが入っていた。しかし、実際に本人と面談してみると……といったパターンの子だ。本質が見えていないのは上司の方だった。

残り1人は女性で、接触当時は入庁1年目。先に挙げたGさんと同じく直向きな職員だった。地元新聞記事にも「期待の新人職員!」という記事が載るほどに期待されていたのだが、残念なことに、頑張りすぎてうつ病になってしまった。その後のじりじりとしたリハビリと、復活後の活躍には目を見張るものがあった。よって、この子を取り上げようと思っていた。

迷ったが、男性の方を選んだ。理由は私と同性で、気質も似ているところがあったので心の内部を覗きやすいと感じたからだ。登場人物の男女比の関係もある。仮に、E太さんとする。

福祉関係部署のE太さん

私が特定任期付き職員として採用されて3年目のことだった。E太さんと話したのは。彼は入庁4年目だった。ある意味で先輩にあたる。

当時は20代後半で、福祉部署で働いていた。といっても、ケースワーカー自立支援福祉事業者審査といった類ではなく、裏方の仕事だった。直接福祉仕事に携わることはなかったが、それでも部署全体を支えるポジションだったのは間違いない。

梅雨時のある日、彼について人事面談をしてほしいと福祉課長から依頼があった。このE太さんというのは、いわゆる問題職員という扱いだった。私は、彼のいったい何が問題だったのか、その時は理解していなかった。が、K市の問題職員リストにE太さんが名を連ねていたのは事実だ。

福祉課長によると、彼には以下のような問題点があり、人事で指導してほしいという。

ミスをしても謝らない。それどころか相手を逆なでする。

・内部会議で一切しゃべらない。発言を求められても二言三言。

・みんなと協調的な行動を取ることができない。自己中心的である

今回は3点目で引っかかったようだ。

いろいろと調べていったが、やはり机上のデータでは見えてこない。他の福祉課の職員から聞き取った情報総合すると、先週あった課全体の飲み会でひと悶着あったらしい。

うす暗い飲み屋の片隅に座っていたE太さんが、近くにいた福祉課長やその他先輩がいた席まで呼ばれた。「この間のことで話がある。ちょっとこっちに座れ」と言われたE太さんは、ダイレクトに断った。「行きません」と突っぱねたとのこと。それで先輩職員らと口論になって、そのうち優しめの先輩職員が彼の席に移ってきて、まあ飲みなよとお酒を注ごうとしたところ、これもまた「帰りがバイクなので」(※真偽はわからない。E太さんの嘘かもしれない)と断った。

そんな態度に憤ったほかの上司や先輩が、E太さんに詰め寄り、お酒を吞ませようとした。それでも断固とした態度のE太さんに、先輩は次第に声を荒げ、ついに係長級の職員がE太さんの首根っこを掴んだところで、「やめてください!」と彼が拒否して……市役所職員の宴席から大声が響いたものから、近くに座っていた別のお客のグループ店員に静かにさせるよう苦情を入れるも、店側も注意ができず……翌日になって、その居酒屋で飲んでいた人が市役所に直接クレームを入れたというのが顛末になる。

どっちもどっちだ、と感じた。双方とも行動に問題がある。

福祉課長の言うことは明らかに自分寄りである。ここまでのハラスメント行為があったとは聞いていない。私がほかの係員に聞き取りをしなかったら、あやうくE太さんだけを悪者にするところだった。

彼にしても、飲み会に参加したなら、もっと仲間意識を持つ必要があった。飲み会は、「供食」の場だ。供食は仲間同士でしかしない。古今東西自分達の敵と一緒に食事を取るなんて文化はない。一緒に食事を取るということが仲間であることの証なのだ。昔の人間というのは、そんな儀式神聖視せざるを得ないほどには、人間組織の生き死にが間近にある生活をしていた。

ある日の午前、窓ガラスに雨粒が叩きつける中、面談室に入ってきたE太さんはソファの前で立ち止まった。「座ってください」と私が言うと、彼はゆっくり腰かけた。

初めに言ってしまうと、私はE太さんがそこまで悪い人間ではないとわかっていた(後述)。それで、リラックスしながら、今日は何を話すんだっけ? とバインダーに挟んだ聞取票を手に取った私は、簡単挨拶の後、E太さんとのやり取りを始めた。

朝ご飯は食べた?」

はい。食べました」

「どんなものを?」

コンビニおにぎりカップ麺を」

「どんなカップ麺が好き?」

特に好みはないです」

「そうか。私も毎日そんな感じだ。おにぎりカップ麺は合うよね」

「そうですね」

「E太さんは、バイクだっけ?」

「私は……バイクではありません」

バイクじゃないの?」

自転車です」

「E太さんって自転車だったの!? 人間じゃなくて?」

「そういう意味じゃありません」

※重ねて言うが、これまで私が記してきた会話の記録には不自然さが否めない。方言言葉の癖など、個人情報に関わる内容を編集していることによる。

指導目的とした人事面談というと厳しいイメージが漂うだろうが、相手が筋金入りの問題職員でなければ概ねこんなスタートを切ることが多い。信頼関係を築くためだ。

雑談が続いた後、いよいよ問題の核心のフチに触れる問いかけをしてみる。

「それで、福祉課長から聞いた件なんだけど。今回の面談きっかけ」

「……はい

「周りの職員のこと、どう思ってる? この人は好きとか、嫌な人とかいる?」

特にいません」

「E太さんの態度や行動が、同じ課の職員を傷つけることがあるみたいだ。私も調べてみたけど、そう思ってる人も確かにいる。どうしてこの結果になってしまうのか、考えていることを教えてほしい」

普通にやっていると、こうなります

普通に、とは」

「正しいと思うことを言ったりやったりして、でもほかの職員からするとそうでないみたいです。嫌われるのはわかっても、でも自分がやるべきだと思うのでやっています

思ったより早く本音を出してくれている。チャンスだ。私は、聞取票が挟んであるバインダーを机の端に裏返しに置いた。ここからのやり取りはうろ覚えだ。

「E太さん。せっかくの機会だから腹を割って話そう公文書には残さないから、もうこのバインダーはいらない。一対一でE太さんと話したいと思ってる。ところで、私のことは知ってるよね。ここのプロパー職員じゃないって」

「知っています。2年前にK新聞(※地元情報誌)で読みました。〇〇社の出身で、人事領域プロだと書いてありました」

「知ってるんだね。ありがとう。でも、プロと言えるほど経験は積んでない。社会人20年以上やっているけど、人事は6年くらいしか経験がない。ほとんど営業だった。大人の事情というやつで、プロにはほど遠くてもプロなんだと――そうアピールしないといけないことがあるんだ(ここで両者の笑い声があった)。で、話を戻すけど、E太さんはどうして今の状態を保ってるのかな。変えてみたいとは思わない?」

キツイと感じることはありますが、これでいいと思っています

「どういう理由で、キツくてもいいと思ってる?」

自分のやりたいことがあります社会人として、こういう生き方がいいって。それで、その目的から逆算して考えると、今は人間関係よりも実力がほしいんです」

申し訳ないがここまでだ。これ以上は、私の記憶からE太さんの口述を曝け出すことはしない。

簡潔に言うと、彼は仕事が一番ではないタイプだった。E太さんの人生優先順位の中で、仕事は3番目ということだった。だから民間から公務員転職しようと思ったし、だから、どれだけみんなに嫌われようがどこ吹く風でやってこれたのだ。

肝心なことを述べていなかった。E太さんの仕事ぶりだ。毎年、人事課に提出される査定表で、彼は3年連続で5段階中の2を取っていた。もちろん低い数字だ。実務能力は平均3.5だったが、礼儀マナー人格職務遂行姿勢などで大幅に減点を受けていた。

私が再調査したところだと、彼の査定は控えめに見ても3はあったように思える。福祉課で彼と同じくらい「人柄が悪い」と評価を受けている人間も、その多くが3を取っていた。それに彼は、年は若い福祉課の裏方として3年以上も職場を支えてきた実績がある。

ちなみに調査方法だが、①人事権限で福祉課の共有フォルダに入ってE太さんの成果物確認する、②E太さんの同僚を面談室に呼んで印象に残った行為や実績を聞き出す、③過去のE太さん関係始末書を読み解く――という3通りの方法で行った。確認できた事実は以下のとおりだ。

オフィスソフトの腕前は一流であるパワポExcelAccessも使いこなせる。文も読みやすい。

プレゼンテーション能力が高い。普段は物静かだが、かつて大都市商工会議所で行われた各市町合同での新人職員研修会の折、K市の未来について数分間のスピーチを行い、拍手喝采をもらったとのこと。

事業計画立案。E太さんは広告会社出身だった。その経験を活かし、福祉課の裏方としてケースワーカーなど福祉職を支えるための各種設備インフラを整えるための計画書を作り、それがそのまま課の予算要求に使われていた → ということは、彼の上司はその仕事振りだけは認めていたということだ。

福祉課の職員からの苦情はあるが、市民取引業者とのトラブルの記録はない。

・年下の職員には人気があるらしい。例えば、彼が選挙スタッフとして従事した際、開票作業の前に事務吏員の腕章をみんな装着するらしいのだが、「安全ピンが刺さりそうなので、私の腕に腕章をつけてください」という体で、何人かの女子職員がE太さんの前に並んでいたという。尾ひれが付いているとは思うが、そういうこともあったのだろう。

私が退職するまでの数年間で、E太さんと呑みに行くことが何度かあった。まさしく意気投合であり、今回ここまで赤裸々に彼のことを書いてきたのも、彼なら笑って許してくれるだろうという甘えから来ている。

私は、彼が悪い奴ではないとわかっていた。上の面談の1年前のことだ。かなり広めの川べりで行われたK市の音楽イベントに、私と彼もスタッフとして動員されていた。ステージ発表が始まると、スタッフはみな暇そうに周辺警備をしていた。

さて。一級河川にかかる橋の袂だった。カートを押している高齢のおばあさんがE太さんに声を掛けた。私は、高いところから偶然それを眺めていた。

E太さんは、話しかけてきた老婆としばらくにこやかに話をしていた。その老婆は、さっきはE太さんの上司や、ほかの若手職員にも声をかけていた。誰もが皆、迷惑そうに会話を切り上げてどこかに去ったというのに、彼だけは、その老婆の話し相手をしていた――貴重な体験だった。こういうところに人格が滲み出るのだ。

とはいえ、このままではE太さんの株は落ち続ける一方だ。それに、職員を傷つけるような冷たい態度もよくない。社会人には、絶えず相手不快にさせないよう振る舞う義務がある。会話をしたくなくても、そうした態度をおくびにも出さず、明るく振る舞わねばならないことだってある。わかっているのといないのとでは、社会生活に大きな差が出てしまう。

E太さんに何度も伝えた。「こんなのはもったいないもっと仕事に打ち込んで、本気をアピールして、みんなの信頼を集めてみたら?」と伝えてみたが、なしのつぶてだった。こちらとしても、今の状態でE太さんを問題職員リストから外すことはできない。どこかの部署で重大な人間関係トラブルを起こす可能性があるからだ。私はE太さんのことが好きだけれども、それとこれとは別問題だ。

結局、私が辞める時まで、E太さんを理解する人は少なかった。孤高で、人とは交わらない。でも仕事ができて、市民業者からの受けがいい。いろいろと惜しい職員だった。今でも彼を思い出すことがある。今度K市に遊びに行った時は、また彼を呑みに誘うつもりだ。

この章の最後に。なぜ、私は彼を好きになったのか。

渇き』を感じたからだ。E太さんは人生に飢えている。自分がやりたいこと、どんな人間になりたいのかはっきりしているのに、叶えられずにいる。叶えられる保障もない。

でも、足掻き続けている。まるで昔の私自身を思い出すようであり、懐かしい感じが脳内からビンビンと込み上げてくる――ビールは、渇いているからおいしいのだ。いつかE太さんが大成して、そんな美味を楽しめる未来があることを祈っている。

https://anond.hatelabo.jp/20211231220522

anond:20211230233358

推理小説登場人物が殺される描写を指して「殺人事件被害者気持ちをないがしろにしている」とか言われても困惑する。

それと同じことで、表現規制戦士モデルとして描かれたわけでもないマンガ絵を指して「この絵は、性的に消費された私の気持ちをないがしろにしている」とか言われても困惑する。

妄想を伴う精神疾患罹患した人は、テレビCM街角ポスターから"自分けが読み取ることが出来るメッセージ"を見つけ出すらしい。それと同じ状態だと思う。こういう妄想性の精神疾患の苦しみを、罹患経験の無い人間や、精神医療専門教育を受けていない人間理解できない。それは仕方が無いと思う。

自分無関係な絵を見て「私が性的に消費された被害をないがしろにしている」と言う人の精神を救えるのは、表現規制ではなくて「あなた体験は大変でしたね」と共感言葉を掛けてくれる医療専門家と、煩わしい世間から離れられる施設だと思う。もしくは、修道院みたいに俗世間から隔絶した女性だけの場所自給自足生活を送るとか。

とある無料エッセイマンガレビューをみたらけっこう叩かれてた

平均評価は5点満点で2ちょい

しかに読んでてもやる感覚はあったが、何に苛立ったのかよく分からずだった

評価レビューで圧倒的によく見る表現が「主人公妊婦様すぎて好きになれない」というもの

妊婦様、という表現を始めて知った

言われてみれば確かに、という感じで腑に落ちた

あとは登場人物みんな薄っぺらくて馬鹿っぽいのもアレだった

入院した妊婦主人公にわざわざ一人で面会にくる夫の浮気相手若い女が、テンプレこれでもか的に悪い顔で笑う様子とか

倒れて入院した実の娘の話を聞かずに夫の肩を持つ実母とか、主人公母親に夫の浮気のことを話そうともせず涙ぐみながら悔しい顔をする、とか

主人公ではあるが、他のマンガで出てきた子供を盾に寵愛を得て権力を得ようと策を凝らす敵役キャラに似ている雰囲気

主人公目線エッセイマンガでなく、宮廷キャットファイトものなら楽しく読める話なのかもしれない

今年読んでよかったと思ったBL三作、とか書こうと思ったが……。

 Amazonで今年一年ぶんの電子書籍購入履歴を見てみたら、思ってたよりもBL買ってないじゃん。そっか、そういえば去年は自分自分に10000円を誕生日プレゼントしてBLを買うという苦行を課した(結局ツラくなって半分は一般書籍に遣ってたw)から、いやにBLばかり買ってたんだけど、今年は『魔道祖師』全四巻が自分への誕プレだったからなぁ。

 しかも今年は隔月で『ボーイズラブアンソロジー Canna』(1045円くらいだったかな)を買っていたので、そのぶん単行本を買うお金は減っていたんだ。

 そういう訳で今年買ったBLは少なかったけど、その中でもよかった作品を3つ、無理矢理ひねり出して挙げる。



魔道祖師』(墨香銅嗅)全4巻+番外編集




あらすじ

 かつて「魔道祖師(まどうそし)」「夷陵老祖(いりょうのろうそ)」などと呼ばれ、人々から畏れられた鬼道の使い手・魏無羨(ウェイ・ウーシェン)。彼は一度死んだが、13年後、強制的に転生させられた。復活した魏無羨の腕には呪いの傷が刻まれていた。傷は彼を生き返えらせた術者の望みを叶えれば消える。もし叶えられなければ、死が待っている。仕方なく魏無羨は、彼を自らの命と引き換えに生き返らせた男・莫玄羽(モー・シュエンユー)が何を望んだのかを探りに出るが……。


買ってよかった理由

 とにかく読み応えが凄かった。魏無羨の過去の謎にからむ大きな陰謀。謎の多いストーリーにページをめくる手が止まらない。複雑な人間関係登場人物感情がそれぞれリアル共感でき、とてもエモいとこが特によかった。小説という表現方法をフルで活かした大作。小説っていいなと再確認した。


シャングリラの鳥』(座裏屋蘭丸)1巻と2巻





あらすじ

 元サラリーマンアポロは、とある事情で傷心中で、しかもまとまった金が入り用だった。そのため、離島娼館シャングリラ』にスタッフとして住み込みで働くことにした。

 アポロに与えられた仕事は「試情夫」といって、娼夫達の心身をケアする仕事。彼は仕事を覚えるために、まずは娼夫の一人・フィーに専属の試情夫としてつくことになったが……。


買ってよかった理由

 ポリネシアリゾート風景の、癒し力の高さ! ここは地上の楽園か!! 1巻は毎晩寝る前に読みたいくらい。いいなー、私も南の島に住みたい。ストーリーも、初期の頃はほのぼのしている。とある事件が起きてから、徐々に暗雲立ち込めてくるんだけれども。フィーの過去に「シャングリラ」存亡の危機が絡み、サスペンス要素も入って次回が気になる。

 2巻の、フィーがアポロ必死懇願をするシーンはほんとすごかった……。

スリピングデッド』(朝田ねむい)上巻




あらすじ

 高校教師佐田(さだ)は、非の打ちどころのないイケメン性格もよく、同僚や生徒達からの人望も高い。そんな彼はある夜、不審者に襲われ刺されてしまう。

 そして目覚めた時、佐田は自らが手術台の上に拘束されていることに気づいた。彼の目の前いるのは科学者間宮間宮は、佐田が一度死に、間宮によってゾンビとして蘇生させられたことを告げる。

 元の日常に戻ることが出来なくなった佐田は、間宮邸で間宮サルモン吉との、二人と一匹暮らしを始めるが……。



買ってよかった理由

 ストーリーが謎めいていて面白いだけでなく、この漫画の良さは細かいところにあって、説明し難いし説明しつくせない。萌えは細部に宿るというか……。

 受けの間宮豊臣秀吉像みたいな難のある見た目なんだけど、あれで悶絶レベルの可愛さ。萌え殺されるかと思った。

 私的に、今年読んだ漫画の中で一番面白かった。


次点

『Badass』(ハジ)

 個人的性癖ドストライクだったので、今年の三冊に入れようかどうしようか迷ったんだけどやっぱりやめた。でも、性癖にぶっ刺さるって大事だと思う。

パチスロ演者YouTubeがつまらなくなった話

どこかの媒体に属しているパチスロ演者YouTubeがつまらなくて最近見る気がおきない。

登場人物がいっぱい出てくるけど敬称略名前出してる人を批判してますけどだいたいみんな好きで一部を除いてほぼ見てます

昔見ていたYouTubeで有名だった演者達は皆つまらなくなったと感じる。

シーサがオワコンなのはゴッドなどの一撃のヒキを見せれなくなったからつまらなくなったという動画をどこかで見た。最近思うのがシーサだけでなく他の演者もやる気がなかったり茶番だけで押し切ってる感じがすごい。

・みんな惰性で打ってる

何か事故ったらサムネイル用に大袈裟リアクションしてるだけじゃん…

とにかく台がつまらないのでどれだけ演者がうわ〜〜って言おうがこっちにはその人が本当に今の台をもっと打ちたいって感じや楽しんでる感じが全く伝わってこない。特に寺井一択、あと女

女は話もつまらいから誰かと対決したり連れ打ちしたりばかりで本当に見てられない。サムネイルで女ってすぐ分かるのだけがありがたい。見なくていいから。

あと一応フォローしておくと寺井一択は好きなので現在進行形で見てる。黒バラを無断でパクってた頃は本当に面白かっただけに余計悲しい。

忙しいからかもしれないけど今の寺井一択動画撮れ高みたいなの気にしすぎて迷走してる。今日は負ける雰囲気→設定も良く中途半端に出る→不機嫌になって二度と打たないと言って実践終了、これを見せられてこっちはどうしろと?

アルドノアゼロは確かにクソ台だけど視聴者に二度と見ないって言われてもおかしくないぞ?

もはやもっくん以下。クランキー記事を書いてた頃からやり直してほしい。

プロ意識低ない?

あくま演者ってパチスロ打って出演料と再生数稼いでご飯食べてる(食べようとしてる)わけじゃん?

で、主に有象無象演者知識も立ち回りもクソなので見てる側を楽しませる、これで戦ってるわけじゃん?

いくらサムネイルで頑張って釣っても手抜き実践は分かるよ。それをされるともう見なくていっかって思っちゃう

・5号機から何も成長しなかった演者

5号機AT時代はそれでもよかったんだよ。凱旋のSGGや天井で見せ場作れたり、ハーデスで2万枚出したら再生数もドカンと跳ね上がるんだから

そもそも万枚の呪いに取り憑かれて一撃を目指そうと荒い台しか打ってこなかった人は今も5号機の番長星矢まどマギ2を打ち続けている。そして全然伸びていない感じがする。

まりもの新台実践動画面白いかどうかは置いといてまた次も見ようと思う。えなこや絶笑といったクソ台の回にもどこがどうクソなのか、打ち手としてひとつひとつ説明している。そのクソ台ときちんと向き合ってる証拠だと思う。だから実際打ったことのある人はそのクソ感に対して共感できるしまた見ようと思うのだ。

まあそもそもまりもはライターあがりでパチスロの腕も知識トークスキル演者とは違うって言われたらそれまでなんだけど

・昔の動画のほうが面白いのか?

これは分からないけれどそう感じてしまう。そもそも昔の台のほうが今より面白いかたかと言われたらそうでもない。5号機AT時代前のズルズルとハマってボーナス引いてもART入らず、ART入っても駆け抜け終了の動画なんて腐るほどあるので一概には言えない。

サイトセブンちょっと前、昔のおもスロやたまくしげなどを出している。数字のとれない演者はやれないと感じたのか。

たまくしげを改めて見ると懐かしさを感じながら割と面白かったが、やはり今の6号機で作られると面白いかは分からない。そもそもテレビ用で企画もしっかり作られているため比較は難しいのかもしれない。

それでもバトルリーグはクソつまらなかった。それは今も昔も変わらずだった。

いかに台と向き合えるか

今の台が規制が辛い、もうこれは仕方ないこと。視聴者側も分かってる。

6号機は一撃(といっても2400枚だけど)出るようにすればリゼロのような無抽選区間が生じる、それをしないなら叛逆のようなミミズのようなグラフしか描かない。鉄拳デビルは見せ場作れる可能性もあるけどATすら見せれない可能性もある。

まり絶対どこかに歪みが生じるんだよ、規制上6号機は100点満点の台なんか出せないんだよ。それでもその中で好きな台を打ってる動画を見つけたか視聴者側はクリックしてるんだよ。

それを知ってか知らずか演者は揃いも揃って台を見せる気がない。それだけでなくつまらなそうに打ち、二度と打たないと寺井一択は言う。

もうリールを見せずに打ち手の退屈そうな横顔で画面の半分使うのをもうやめにしてほしい。5年前ならそれで良かったんだけど令和3年でもそれを続けるのはキツいよ。

リアクションを見たいわけじゃない

パチスロ動画なんだからあくまでメインはパチスロ演者あくまでおまけであってほしい。演者側に知識がないのは全然いい。仕方ない。

ただ知らないならじゃあこれは特化ゾーンかな?みたいなことはしゃべるなと思ってしまう。演者の顔なんか映さなくても動画は成り立つしむしろさないほうが見やすい。

なんなら下手な話だったらいらないし本当に見せたいリアクション茶番は後から編集で付け加えたらいいだけ。いちいち手を止めてリアクションして知り合い呼びにいってうお〜ってしなくてもいいよ。


じゃあパチスロYouTubeは全てオワコンなのか?と言われるとそんなことはない。

面白いと思ったチャンネルや人はたくさんいました。

研修オワコンチャンネル、令和ベストテン、現役設定師などの動画最近界隈であったニュース新台情報をまとめておりとても参考になる。実践動画ではないので更新頻度が高いのもいい。

アウトローの話が好きなら大崎一万発やヒロシヤング、昔からライターの話はやはりとても面白い。

昔話と作り話だとパチッターが面白かった。今はパチマニという名前に変わってる。

プロの立ち回りを参考にするなら狐であったり解析者ヲ猿の動画勉強になる。ヲ猿は好き嫌い分かれるが狐は動画も丁寧で(少し丁寧すぎる気もするが)分かりやすい。負けている人は絶対見たほうがいい。

ここまでは非実践動画

実践だと桜鷹虎が見やすい。(メーカーでの案件動画を除く)新台も最速で上げてくれるしこの動画を見たら大体どんな台か分かる。

そもそも他の演者が顔出しと声ありでやってる試打動画が分かりづらすぎる。通常時どこを狙って下さいとか見てりゃ分かる情報なんか6号機のほとんどの機種はいらないし、試打動画なんてメーカー仕様で打ってるデモ機だからどうせそんな挙動しないでしょって場合も多い。それより実際にホールに置いてある台がどんな挙動をするのかを知りたい。

そんな中、桜鷹虎は話もリアクションもせず淡々と進んでいく。実践中は編集もあっさりしていて本当に見やすい。

パチンコだけどプロ実践だとわーさん

面白いかどうかは別、だってただのプロが稼働するだけだから面白さは必要ない。それでも他の動画にない強みがプロガチ実践するという点。関西弁大丈夫なら見れると思う。

ガリぞう動画とかは決められたホールでの立ち回りなのでやはりリアルではない。同じパチンコプロでいくとトラマツがいるがわーさんに再生数で負けていた。

実践かつ企画番組好きな人だとてえんだ、ポンコツメガカスなどが見やすくて面白い。マイナーパチンコ屋や旅打ちなどに焦点を当てている動画も多く、見ていてほっこりする。一番演者に近いかな。

ウラキープラザパチンコ屋の裏側を知れて面白い。ゴト動画とかカス台を文句言いながら打つ動画バラエティー番組見てる感じになる。ただ後ろで店員が他の店員面白がって殴ってる体育会系のノリはどちゃくそ寒いし、もはやネタにすらならないただの暴力なのでいつか炎上してほしい。

くずパチはこれぞ演者と言わんばかりのトーク全振り。トーク面白くて見れる唯一のパチンコ番組。この二人だからこそできる面白さ。チャンネル登録はしてるけどこの二人しか見ていないのでこの記事を書くまでチャンネル名が分からなかった。

なちゅう。一人であれだけ喋れるトークスキルはすごいと思う。ただ名前出してる人の中で唯一見てない。オカマが受け付けないのとGストップではしゃぎすぎてペナしてるのを見て以降、一生見る必要ねえわって決めた。

それでも茶番企画に振り切ったゆうちゃろがたまに面白い時があるのでペカるは登録してるし応援してる。

スロパチステーションセブンtvは見たことあるけど陽キャがわいわいしてるだけで無理だった。楽しませようという気はあって人気もあるんだろうけど受けつけなかった。リアクション見たい人はいいんじゃないかな。

これを見るならういちのボート見てるほうが楽しい

はたして動画がつまらないのは台が悪いのか、演者が悪いのかどっちなのか?

どのチャンネルが生き残るのか?それとも全てのチャンネルが死んでしまうか?

答えは5号機最終撤去から出てくるんじゃないでしょうか?

2021-12-30

今年遊んだ面白いゲーム

何がある?

メタスコアがどうとか、なんかの賞を受章したとか、Amazonレビューがどうとか、他者評価をキョロキョロ気にするやつじゃなくて、熱く語りたい面白いゲームの話を聞かせてほしいな。

自分は今年だと、断然「うみねこのなく頃に咲 ~猫箱と夢想交響曲~」だな。Switch版の方。

昔、同人版の方で遊んだことがあるけど、ラストで急にプレイヤーケンカを売る展開だったから、なんじゃこりゃと怒り狂ったわけよ。

それから10年以上経って、改めて最初から遊んでみると、真相をすべて知っている状態だと最初から伏線が貼りまくり面白いのよ。話のメインは金持ち親族相続争いで、登場人物の大半が大人から、当時はふーんと読み流していた部分でも大人になった今遊びなおしてみると各キャラへの主張が理解できるようになってる。

当時怒り狂った最終章も、真相を知った状態で、かつ大人になった今だと物語の言いたいこともよくわかってくる。

追加シナリオラストで、追加キャラネタっぽく「真実はいつも2つ!愛がなければ見えない」と発言するけども、これこそが言いたいことだったんだなと。

全8章+追加シナリオで130時間くらい掛かって、クリアするまで二ヶ月くらい掛かったけども、そこはSwitchからスキマ時間に遊びやすくて良かった。

そこらへんは同人版やかつて発売されたPS3版とは違う。それに全編フルボイスだから面倒臭くなったらオートにして眺めてるだけでも楽しめるしね。

anond:20211230023001

登場人物が突然ギリシャ哲学対話編みたいな話をするシーンが萎える、押井守の語りはキモい

学生運動やってた頃にニーチェとかフーコー引用してレスバするのが流行ったんよ。

押井守はそれに憧れつつもギリ乗れなかった世代から作品内でそういうのやりたがる。

昨日読んだBL

 KindleBL作品のいくつかが期間限定価格になっていたので、いつもより多く買えてラッキーしかも私の推し雑誌Canna』のコミックスにちょうど安いのがあったので、二重にラッキー

 というわけで、先日買った『紅い椿と悪い虫』『坊主蜘蛛』(https://anond.hatelabo.jp/20211228105004)につづいてまたCannaコミックスである


『来たる晴れかけの明日よ』(上田アキ)

あらすじ

 廃品回収屋『ハレノヒ』の店主・晴仁(はるひと)は壊れたものでも何でも回収し、器用に直してしまう。だが、そんな彼にも直せないものがあった。一つは思い出の「時計のような何か」、もう一つは相棒の桜次郎(おうじろう)の心だという。

 一方、晴仁から直せないと言われた桜次郎当人はといえば、晴仁に対する想いを抱えて悶々としていた。

 そんなある日、店に一通のメールが届く。廃品回収の依頼。回収して欲しい品は「粗大ゴミ一個」とだけ。約束の日時に回収に赴いた晴仁と桜次郎。依頼者が持ってきた「粗大ゴミ」を目にした時、二人の脳裏には数年前の思い出がよぎるのだった。

増田感想

 すごく絵が綺麗! 表紙の美しさは見かけ倒しではなく、中身もとっても美麗な絵柄だった。登場人物だけではなく、背景の隅々まで上手いのだ。特に印象的なのは空の表現真夏の深い青空ベタからの濃いグラデーション表現しているのはすごいと思った。

 ストーリーの方はというと、強引め。カップルありき・結果ありき・名台詞言わせたいだけ、という傾向が強い。ので、いやいやいや、そんなんで丸く収まるわけないだろ、と苦笑してしまうような場面がいくつかあった。

 特に、桜次郎の父親が登場する回。あんな強烈なことを平然とやっちゃう父親が、ちょっと叱られただけで改心するわけないだろう。

 そんな突っ込み処もあるけど、まあ、BL作品なので、男と男がイチャイチャしてる場面が描いてあればあとはどうでもいいのかもしれない。

 地味に気になったんだけど、桜次郎が頭を下げるところ、なんかすごくONE PIECEっぽい。あれだ、サンジさんが海上レストランを出る時のような……。


こんな人におすすめ
  • 爽やか系BLが読みたい人。
  • とにかく絵が綺麗なBLを読みたい人。
  • カプが幸せになれば、その他の粗には目をつぶれる人。





 ところで、先日、上田アキ先生の『恋に満ちたら』を買おうと思ったけどやっぱり止めたということを増田に書いた。その時にレビューに「ゴムを着ける時にパチンと音がするのがえっち」と書かれていたことが気になってしょうがなかったことも書いたんだけど、気になり過ぎて、真面目にコンドームの正しい着け方をググってしまった。やっぱり、ゴムはパチンと鳴らして着けるものではないんでないかな……と思った。

パトレイバー2見た感想

犯人エンディングこの街未来が見たいとか言ってるけど死刑になるので余命は長くないと思われる

押井守仕事のできる男観がキモい

 後藤隊長がぶつぶつなんか呟いてるかと思うと突然上司にキレ出すところは共感性羞恥発狂しそうになった

バックアップ系の特車2課の面々は良い人たちだと思った

登場人物が突然ギリシャ哲学対話編みたいな話をするシーンが萎える、押井守の語りはキモい

レイバーかいロボット特に魅力的な部分がない

登場人物念仏みたいな厨二理論を語らせるあたり、押井コミュ障キモオタなのかと思ったが、

 意外とギャグシーンを描くのが上手なので、その辺は功成り名遂げた映画監督だけはあると思った

押井の男女観もキモい

・全体的にキモい箇所が多いけど、なんか面白い

追記

このエントリを書いてから何度か見返したことと、今話題の暇空茜がTwitter感想を呟いていたのを見て

ちょっと追記しておこうかなと思った。

暇空の感想としては、ロシアウクライナが相変わらずリアル戦争状態にあり、

中国台湾侵攻、沖縄侵攻もリアリティを持ってきた2023年世界では、

自衛隊クーデターを起こすというシナリオ牧歌的もので迫力に欠けるのが傷というもの

論旨はわかるが作品評価としては後出しじゃんけん的なのでズルい

パトレイバー2が作られたのは90年代の初頭、日本経済的上り調子ピークにあった時代で、

社会がどんどん豊かになっていく中でのカウンターとして平和ボケしているという社会批判効果的だった時代でもある。

この映画押井守が描きたいのも平和ボケした日本に喝を入れる戦争という状況だ。

今の時代から見ると色々と異をつけたい部分もあるし、拓殖拓殖と南雲の関係の描き込みが説得力に欠けるとか、

批判しようと思えば突っ込みどころもあるのだが、押井のこんなところがダメねえフフンと片付けてしまうのは正当な評価ではないなと思う。

押井守パトレイバー2評価は、当時の時代状況やアニメーションという産業での位置づけも含めて評価すべき。

まり、当時のアニメ産業の中でここまで政治的軍事的な要素を持ったシナリオ・設定を曲がりなりにも構築できてアニメ映画を作れる人間というのは押井守

あとはもう富野ぐらいしかいなくないかと。それに加えて押井節とも言える独特の語り口、作家性を持っている。

ガキ向けの低レベルエンタメしかなかったアニメという産業成熟して、ここまで強度のある重厚シナリオを受け入れられるまでに成長したことと、

観客の喜ぶ要素主体ではなく、作家が描きたい要素主体として作品を作れるようになったことを押井作品パトレイバー2は示している。

日本アニメ90年代に到達していた文化レベルの高さを象徴する作品としてパトレイバー2は素晴らしい傑作だと言える。

登場人物が下からカットインする演出

この前、角川映画祭があって、久しぶりに幻魔大戦を観た。

その中の最後の決戦のところで、主人公たちが、最初は遠くで次々と決めポーズしていき、最後キャラが顔アップで下からカットインする演出があって、これが超かっこよくて、当時も「うおーかっけぇ」と思ったのですが、これの初出って何なんでしょうね?

幻魔大戦では、こんな感じです。(動画の2:15あたり)

https://youtu.be/2wpkr0GTVkY?t=129

幻魔大戦では、じじいの顔アップで貯めた後からの~、チャイナ服のタオのクイックカットイン!があって、その後にさらベガが下から真打登場といわんばかりに、ゆっくり上がってくるという豪華2重パターン

※ちなみにタオ役は原田知世かわいい

幻魔大戦は、金田 伊功さん演出なので、この辺がルーツのような気もしますが、だれか知ってたら教えてください!

ちなみに、古い作品で、自分の覚えているところだと、Zガンダムの後期OPシロッコが下から出てくるところとか、滅茶苦茶かっこいいです。

https://nico.ms/sm13815001?from=57

他には、レイアースOPで、敵が下から続々と出てくるところなんかも。。。

https://youtu.be/ADysReXBGDo?t=45

でも、この辺は幻魔大戦より後でした。

なので、幻魔大戦より前の作品があるのかが知りたいです。

ちなみに、この演出通称とかもあるんですかね?

2021-12-29

anond:20211229090048

無視してるからそうなるんじゃなくて、「AをBでCするのは悪い」は「Aは悪い」「Bは悪い」「Cは悪い」に一旦分解されるからなのだ

登場人物みな悪いからその場面は悪い、悪くないものが含まれていたらその場面は悪くなんかない、という解釈になるのだ

からそれ単体では別に悪くないBに対して「「Bが悪い」となってるのはおかしい」という話が出てくる

やっと読み終えた(非)BL

『白昼堂々』(長野まゆみ

 昭和ジャパン耽美系。BLでないのは、BLレーベル作品ではないから。

あらすじ

 原岡凜一(はるおか りんいち)は華道家元の跡取り息子で、中高一貫の名門男子校に通う中学三年生だ。虚弱体質な彼は、よりによって高等部への進級判定がかかる期末考査試験の時期に高熱を出してしまった。

 凜一が寝込んでいる間に、祖母勝手に凜一の従姉 省子に、凜一の替え玉として期末考査の追試を受けるよう命じてしまう。

 回復後、凜一は省子から恩を着せられ、厄介事を押し付けられる。それは省子の服を着て彼女なりすまし美術館監視係を勤める、というもの。だがそれは罠だった。省子のボーイフレンド 氷川美術館まで会いに来たのだ。凜一を省子と勘違いしたまま、待ち合わせをすっぽかしたことを詰る氷川。凜一は人違いだと明かそうとするが、その時、氷川は思いもよらぬ行動に出て……。


増田感想

 ふぅ、そんなに長い小説ではないのだが、読了するのにかなり時間がかかったぁー。というのも、長野まゆみ作品四季折々の花鳥風月描写がただでさえ多いというのに、本作は主人公華道師匠であるために、やたらめったら沢山の花の名前が出てくるからだ。

 そういう物を全く気にせずに生きてきた私には、あれもこれも知らない花。一々調べることもないような……と思いつつも、全部読み飛ばそうとすると却って眠くなってしまうので、特に気になるものだけをググってみた。それでも一頁読む間に数回スマホを手に取る羽目になるくらいの、花の名地獄だったのだ。はぁー。その時は「なるほどこういう花なのね」と思うんだけど、まるで覚えられなかった……。幸か不幸か、長野まゆみ作品では花の名前は多く出ても花言葉には拘りがなさそうなので、花言葉調べ地獄にハマらずには済むのだけど、花言葉と関連づかないだけにむしろ記憶に残りづらいというのはある。

 『左近の桜』シリーズ茶道の話がよく出るけど、この凜一シリーズ華道なわけね……。私にはよく分からない世界だ。分からなさすぎて、どう想像したらいいものやら。

 なお、時代1976年の冬から1977年の夏! 私、生まれてない……! なおさら想像がし難い。時代微妙に近いだけ余計に。私の父がロン毛でパンタロン履いてたような時代だろうか。江戸時代とかよりイメージしづらい気がする。

 想像力の翼を折られそうになりながらも頑張って読んだ。ちょっと甘酸っぱい感じの耽美調のBLだった。なかなか距離感の縮まらない恋……。こういうのもたまにはいいな。

 最初の方は、凜一は病弱で可憐名前通りに凜としていて、他の長野まゆみ作品にはあまりいない感じのタイプ主人公かなと思ったら、ストーリーが進むにつれて、安定の例のメンタルがいやに太くて小賢しい性格だというのがわかった。期待を裏切らない! そしてやはり、そんなちょっとスレ性格の凜一を構う年長者たちは、やはり意地悪キャラばかりなのだった。長野先生定番だなぁ。

 凜一の叔父しかも凜一にとっては初めての男であるらしい千尋の意地悪具合がいい味を出している。『左近の桜』シリーズに登場する柾を幼くしたようなキャラだなあ。昔の恋人面影をいまだ追ってるところといい。

 凜一の想い人の氷川長野まゆみ作品登場人物とは思えないほどの健全スポーツマンタイプなために、すごく爽やかな恋愛模様だった。なんか、凜一シリーズ好きな人が『左近の桜』シリーズを嫌うの、ちょっとわかった。


こんな人におすすめ

2021-12-27

僕勉はそもそもニセコイ精神的な続編だから価値観が狂っているのは当たり前なんだが?

言うなれば漫☆画太郎作品に「これ作者は脳の病気なの?」ってケチつけるようなもんでしょ。

ニセコイも僕勉も倫理観論理的思考が完全にガバっ登場人物世界観の中でちょっとエッチでドロドロの恋愛模様が展開されるが、登場人物全員脳みそがぶっ壊れているので地獄のような世界の中ではハッピーエンドで終わるというラブコメ王道作品だ。

そもそもラブコメっていうのは元々頭がおかしジャンルなんだ。

らんま1/2なんてもう何から何まで頭がおかしいだろ?

性別が逆転する温泉存在やら範馬勇次郎拉麺男と戦えそうな格闘技存在なんぞより、登場人物のぶっ壊れた価値観特に倫理観!)の方にヤバさを感じるはずだ。

ラブコメとは代々そう言った血脈の上に存在するのだ。

狂ってなければラブコメではなく、頭がおかしくなければ成立し得ない。

考えてみれば当たり前だ。

ラブコメとは無数の多角形が織りなす複雑怪奇地獄恋愛模様を、青春という免罪符一言で笑えるなにかとして昇華しようという奇妙奇天烈文化なのだから

リアリティショーやバチェラーのようにその下世話差に対して自覚を持ってなどおらず、コメディであり漫画であり愛の力が全てを解決するのだから綺麗なのだと言い張るバーリトゥード

それはもはやルールという概念を失ったサバンナ荒野

生き残ったものけが正しく、死んでいったものには慈悲の欠片も与えられない。

そもそもコメディとは冗談で誰かを傷つけ世界破壊するのが日常ジャンルである

ラブコメとは蓮阿というセンシティブ人間関係においてコメディを持ち込むというジャンルなのだから、そこには人間の持ち合わせるありとあらゆる倫理など一欠片も残っていないのだ。

断言しよう。

ラブコメを描けるのは、人でなし・狂人サイコパス、この3種類のどれかだけだ。

ラブコメに真っ当な倫理を求めること自体そもそも間違っているのだ。

特撮ヒーロー暴力禁止することが間違っているのと同じだ。

ラブコメ倫理観を捨て去ることを作品根底においたジャンルなのだ

コロコロコミックうんこちんこが出てくるのを衛生観念の欠落だと本気で怒っても仕方がないだろう?

同じことだ。

描いている人間人間らしい感情漫画に持ち込もうなんて気持ちはとっくの昔に捨てている。

常識乗っ取り、読んだ人間が立派な人格の持ち主になれるようになんて1ミリも考えていない。

ラブコメ漫画家とAV監督だったらまだ後者のほうが「たとえ創作物の中でも人間からうばっちゃいけない最後尊厳ってあるよな」って気持ちを持ち合わせている人間の率は高いだろう。

ラブコメ漫画家とはそういう人種なのだ

分かったら「NOT FOR ME」の旗印のもとに巣に帰るがいい。

お前のような甘ちゃんにはラブコメは早いんだよ。

2021-12-25

現代人が「三方一両損」を理解することは可能か?

A「道端に落として無くしてしまった大事な三両(ほぼ全財産)を見つけてわざわざ届けてくれた相手Bに対して感謝するどころか「こちとら江戸っ子でぃ一度離した金なんざぁ受けとれっかぁべらぼうめぇばーろーちくちょうめぃ」と怒って投げ返す」

B「Aが要らないといっている金を「でやんでぃこちとらだって江戸っ子でぃ投げて寄越された金を黙って受け取るほど落ちぶれちゃぁいねえやぁ」と突き返す。

C「AとBを仲裁するために私費から一両出してAとBに二両ずつ受け渡す」

 

登場人物全員馬鹿ばっか。

2021-12-22

VTuber演者が透けて見える話

VTuberにどうも慣れない。

VTuberって、その3Dキャラクターが本当に喋っているというより、

「人が喋って動いているのをアバターに当てはめているだけ」という感じがする。

実際その通りなのだけれど、じゃあアニメも「絵に声優が声を当てはめているだけ」と言われると少し違う気もする。

もちろんこれも実際はその通りだけれど、

自分はなぜか「アニメキャラクターは自らその声で喋っている」ということを受け入れられているように思う。

この違いはとても不思議だ。

多分、この辺の感覚は人によって違うんだろう。

VTuber好きな人は、VTuber3Dキャラクターが喋っているのを自然に受け止めている人が多くて、

逆に、声優の顔を気にする人なんかは、アニメを見ているとき声優が透けて見えているのかもしれない。

個人的演者が透けて見えるかどうかをいくつか書いてみる。

他の人はどうなのかは気になる。どうやったら向こう側を意識せずにすむのだろう。

anond:20211222141200

ビンテージワイン批評家ブローカー達の右往左往大騒ぎを描いた翻訳ドキュメント面白かったなぁ(主要登場人物の内の一人の息子が、コッソリと瓶の中味をコーラと入れ替えて試飲会で呑ませたエピソードとくに好き)

今更ながらランジャタイネタ見たけど普通にめっちゃ面白くない?

「耳から猫に侵入されて将棋マシーンにされる」っていう荒唐無稽な設定なのに「脳内コックピットで操縦する猫」「操られる国崎」みたいな登場人物演技力のおかげでちゃんと情景はっきり伝わるし、

相手もいないのに可哀想!」とかツッコミの細かい言い回しウケるし、普通にめっちゃ笑った

これって多分コロコロコミック面白さで、本当なら絵がないと伝わらないようなストーリーなのにそれを言葉と身振り手振りだけで表現できるって何気にめっちゃレベル高くない?

初見じゃポカーンなのもわかるしランジャタイ面白さ知ってる準決勝お笑いオタク客とかにめっちゃハマるのもわかるわ

2021-12-21

anond:20211221163823

顔だけじゃなく声や仕草といった他の要素も合わせて覚えておくといいかもね

服が変わったり、ドラマ映画見てても登場人物覚えられないとかはない?

一応相貌失認のチェックテストリンク置いとくな

https://supabo.jp/s/sp2/dr/quiz_qz.asp?cat=5&no=274

2021-12-18

今日読み終わった非BL(実質BL?)

『その花の名を知らず――左近の桜――』(長野まゆみ

 『左近の桜』『咲くや、この花』『さくら、うるわし』に続く、左近の桜シリーズ第4作目。

左近の桜』シリーズとは。

 謎の引き寄せ体質というか拾い物体質というか、とにかくやたら異界の住民と関わりあっては「アッーー!」なことになってしまう、左近桜蔵くんが主人公幻想小説シリーズ。初期の頃は「アッーー!」の回数がやたら多かったが、新刊が出る度に「アッーー!」成分は減ってきている。

主な登場人物



『その花の名を知らず』のあらすじ。

 祖父墓参りをするために、霊園行きのバスロータリーで待っていた桜蔵は、鍵を拾ってしまった。交番に鍵を届けようとしたものの、交番では奇妙な女性巡査相手おかしな事を言っていた。ただでさえ引き寄せ体質で拾いもの体質の桜蔵は、また何か厄介なものを拾ってしまったのではないかと怪しむ。

 バスに乗ってみれば、今度は「森」のいわれを語る妙な男がおり、いよいよおかしな事になってきたと思う桜蔵。その時、バス交通事故に遭ってしまう。そして案の定、桜蔵は異界に迷い込んでしまうのだった。



増田感想と、考察のようなもの

 本作は『咲くや、この花』までとはちょっと趣きが違い、まるで番外編のような話。ほとんど過去の話だし。桜蔵の祖父の遺品の一つ〈ざくろ〉という銘の碗、それと対になる〈しろうづ〉、そしていわく付きのお碗〈朱薇(あけび)〉を巡る謎。それに絡んで、柾の生家・白鳥家と、桜蔵の生家・左近家、そして白鳥家の縁戚にあたる白(つくも)家の系譜が明かされるのだが、超ややこしくて訳がわからん。新しく人物名前が出てくる度にメモしておけばよかったなぁ。まるで『百年の孤独』を読んでるみたいだった。

 物語の鍵となるのは「蛇」。互いに絡みあって一本の木のように育ったザクロや、テイカヅラアケビなど蔓性の植物、鏡、月、橋(水府の出入口とされる)など、蛇につながるモチーフがやたら出てくる。

 何で蛇なのか、それが桜蔵にどう関係するのかというのは、何となくわかった。それからイカヅラ定家葛)の別名から、柾と桜蔵の関係性がなんなのか……要は名実共に柾は桜蔵の保護者である、というのはわかったけど……、なんか核心の部分ははぐらかされたままだなぁ。

 白鳥家と左近家の付き合いが今に始まったものではないのはいいとして、しかしそれが分かっても桜蔵の実父の正体とその人と柾の関係性の謎は放置されたままだし。

 うーん、よくわからない。

 そして今回も、相変わらず他人悪夢追体験させられるような読み口であり、更に超絶ややこしい系譜にも惑わされるので、ストーリーにちりばめられた謎を考察するどころじゃない感じ。森博嗣の『スカイ・クロラシリーズと同質の幻想文学調ミステリー。これって謎の深堀はしない方がいい感じのやつ? でも気になってつい何度も読み返しちゃうんだよなぁー。

 植物名前神話伝承伝統文化に関する知識を求められ、しか登場人物が超上流階級の人たちばかりなので、頭が全然ついていかない。読んでいて眩暈がしてしまうが、『左近の桜』シリーズのお陰で私の教養は深まったので、頑張ってググりながら時間を溶かすぞ……。


こんな人におすすめ

2021-12-16

アル花を初めて読んでいる

ストーリーはもうとっくに知っていた。

ターンエーガンダムに出てくるザク名前が似ていたのが気になって、WIKIネタバレを読んでしまったのだ。

それから10年ほどして今、初めて読んでいる。

ビビる

これは面白い

小説しか出来ない技法だろう。

これを漫画映画でやったら画面が気持ち悪くて鑑賞者はついてこれない。

エロゲで似たようなものを見たことはあるが、あれとはレベルが違う。

まさに文による学であり、文の芸である

今全体の1/4ぐらいで、遂にアルジャーノンは句読点を使い始めた。

そこから10ページも捲るとアルジャーノンの文章はかなりの読みやすさになり、過去の回想も時系列だてられていて少なくとも俺のツイッターLINEなんぞよりもできが良い。

辞書を読みながら書いているという設定らしいが、たしかにそれは大事なのかも知れない。

いきなり「句読点」と言い始めた姿には本当にビビった。

そしてそもそもアルジャーノンじゃなくてチャーリーだ。

覚醒したチャーリーはこういうミスさえしない。

最初の頃はしていた。

俺は今それをした。

そう、既に俺はチャーリーに負けているのだ。

ネタバレで今後の展開は知っているが、まさかこんなに早く負けるなんて。

俺はもうチャーリーに負けているし、下手したらアルジャーノンにも負けている可能性さえある。

マジか。

これは衝撃だ。

きっとこの本を読んだ多くの読者はこの衝撃を受けるのだろう。

そして馬鹿にして生暖かい目で見守ってやろうとしたチャーリーが結果を出していく姿に、嫉妬や敵意を燃やすようになる。

原因は簡単で、チャーリーの成長速度が余りにも早すぎるのだ。

この本が凄いのはそれが読み手に伝わることである

数週間、時には数日の間にあっという間に別の人間へと変わっていくチャーリーに対する処理能力を超えた感情を抱く登場人物たちの狼狽に読者がシンクロするのだ。

数ページおきに彼のIQの上がっていき、メキメキと文章の質は良くなる。

幼稚園児の書いたような文章だったのがあっという間に、俺の頭を飛び越えてしまった。

これは凄い本だ。

あらすじだけ読んで分かった気になっても、この本の凄さは伝わらないだろう。

なんて恐ろしいんだ。

エロゲでこういう題材がちょくちょく出てくるのも頷ける。

本を沢山読むようなやつなら、いつかコレに出会って、いつの間にか影響を受けるし、俺もやってみたいとなってしまうんだろう。

凄い作品だ。

凄い凄いしかさっきから言っていない。

知能がアルジャーノンに劣っていくのを感じる。

俺、頭わるい、助けて・

魔法にかけられて、開いたドアと閉じたドア

魔法が解けた と逆の経験をした。今も私は魔法の中にいて、不便さと面白さと両方感じている。

昔、私は真面目な性格だった。

書類仕事は得意な方で、記入ミスがあるのを見ると「ここに指示が書いてあるのに、目が見えてないんですか?」ぐらいに思っていた。

基本的に枠にとらわれている感じの人間だったと思う。

そんなある日、胃腸調子が悪くなった。

大した病気では無かった筈なのだが、なぜか手術後に連日連夜、激痛に苦しめられた。

医療ミスだった。

このままの状態が数日続いたら死ぬな、と思った頃に別の医者に交代して再手術を行って何とか生還した。

退院するまで大分かかったし、退院後も当分の間は本当にしんどくて、ソファーでぐだぐだ過ごす時間ばかりだった。(幸い、今は良くなった。)

しかしそれ以降は、自分仕様が書き換わったのかと思うぐらいに出来る事が変化した。

まず書類仕事苦痛になってしまった。書いてある筈なのに目が滑ってしまう。

それ以前に書類を見ようという気力が沸かず、封も切る事も出来ない。

最近はどうにか気力を溜めて、締め切り直前に自分を追い込んで処理する感じだ。

旅行の準備も非常に苦手になった。昔は難なく出来ていたのに。

持ち物リストを見ながらでさえも、丸一日かかってしまう。それに非常に疲れる。

また以前から散らかし屋だったが、それも拍車がかかってしまった。

他にも日常生活でやりにくくなった事は沢山ある。

ただ、嬉しい変化もあった。

物語を紡げるようになったのだ。(主に短編

ちょっとした出来事ニュース子供の頃の宝物などから設定が浮かんでくる。

お話がするすると頭の中で流れ出す時はメモ帳にまとめていく。細部を詰めていると、カチッとパズルがはまったように感じる事もある。

登場人物言動ご都合主義すぎると「いや、私はこう動きたいから」と彼らは勝手に動き出す。

こういう時は頭の中がフロー状態というか、集中して頭も回転していてとても楽しい

書いていて気がついたら昼休みが終わっていたり。

出来はともかくとして、自分で書いた物語はとても愛しい。

体調がギリギリセーフの時だけ起こる魔法なので、書き留めるにはかなり頑張らないといけないけど。

この状態は、魔法にかけられたとも思うし、大規模メンテナンスリニューアルしたのかなとも思う。

いずれにせよ何か新しい扉が開いた感じがする。そして違う扉が閉じたのだろう。

そのせいで日常生活では不便な事も多々あるが、貴重な体験が出来たのは面白かった。

そんな訳で転職もして収入が減ったがなんとか暮らしている。

もう病気にはなりたくないけど、なったらなったで別の新しい扉が開くかもしれない。

認知症になったらある扉が開き、麻痺が起きたら別の扉が開くだろう。

自分以外にもこういう事が起こるのなら、どんなふうか是非知りたい。

将来、その開いた扉の中身を人にそのまま伝えられるデバイスが出来ていたらいいな。

読んでくれてありがとう

2021-12-14

なぜ校則は変わらないのか。その一考察

https://anond.hatelabo.jp/20211213182433

上の記事を読んだので、書いてみることにした。

身バレしても困るし(しないだろうけど)、当方アメリカ日本それぞれの教育機関でそれなりの経験ありとする。

現在日本とある高校先生

こういうことを書くと出羽守みたいになるから普段はできるだけしないようにしているけど、はてな村の皆様の意見をもう少し聞いてみたいと純粋に思ったので書くことにしました。

以下前提として、アメリカ学校の様子しか知らないので、全てアメリカとだけの比較で語っています

日本学校校則も含めて、アメリカと比べると軍隊みたいだし、北朝鮮であると私も思います。もちろんアメリカ学校も様々ですが。

じゃあ私が今日本の学校先生側にいて、校則をどんどんなくそうと声を上げているかというと、上げていません。

なぜかというと、アメリカ学校のことを思い出すからです。

私がいた、あるいは見聞きしたアメリカ学校には校則はだいたいありませんでした。私学だと制服があるところもありますが、ごく少数派ではないでしょうか。

高校などでは、ドラッグや銃、刃物といった犯罪のものはもちろん禁止で、あとはギャングにまつわるものギャング連想させるようなファッション等は禁止といった程度でした。

服はもちろん自由だし、髪をそめてもよく、ピアスも舌ピや鼻ピも全然オッケーで、タトゥー全然ありました。というか、例えばオセアニア地域ルーツを持つ生徒だと、タトゥーを入れるのが文化であるので、普通に入れていますディズニーモアナ登場人物を思い浮かべてもらえればだいたいあの感じです。

多様さを尊重するのがポリティカリーコレクトですから、そのような生徒のタトゥー指導するなんて言語道断です。文化尊重するのが当然です。

髪をレインボーに染めている生徒もいます。これはLGBTQ+を背景とした場合も多いので、当然尊重します。

これらの生徒の容姿指導するなんてことは、許されるでしょうか?

許されないでしょう。

日本にこうした生徒がいても、尊重されるべきだと思います

しかし、ここからです。

こうした生徒は、日本社会において果たしてどれくらい許容されるでしょうか。

駅や、公園や、ファミレスや、分かりませんがそのへんのいろんなところに、タトゥーを入れた生徒や髪をいろんな色に染めた生徒や、ピアスをした生徒やいろんなファッションをした生徒が中高生として歩いているときに、どれくらい日本の今の社会はそれに耐えられるでしょうか。

私はかなり疑問です。

もちろん、上記のような生徒のバックグラウンドがわかる場合には、ちゃんと許容できる人も多いと思います。たとえば、ああ、この生徒はオセアニアバックグラウンドがあるからあのタトゥーをいれているんだな、ちゃんとしたルーツに基づいたものなんだな、とか、この子はおそらく性的マイノリティからこういうスタイルなんだ、とちゃんとわかれば、許容できる人も多いでしょう。

しかし、生徒は本当に多様です。そのように、「ちゃんと」わかるような子だけではありません。また、ぱっとみで「ちゃんと」しているように見える子だけではありません。どこまでが、たとえば「ちゃんと」オセアニアバックグラウンドを持っていると判断できるのか、どこまでが、たとえば「ちゃんと」性的マイノリティ当事者であるといえるのか、そんなクリアな線引きは存在しません。

君のバックグラウンドは「ちゃんと」したものから、君にはそのスタイルを認めよう、しかし君のバックグラウンドはそれ「ちゃんと」したものじゃないよそれ、自称だろそれ、そんな物言いが許されるでしょうか? 許されるわけがありません。

いや、そんな0か100かの子供じみた極論ではなくて、ケースバイケースで丁寧にやっていけばいいんだという意見もあるかもしれません。しかしそれこそが理想論です。

なぜなら、こっちの生徒は「正統な」理由を持っているのでかくかくしかじかの身なりを認めて、こっちの生徒の理由は「正統」ではないのでその身なりは認めない、こんなことを1から100まで全部やっていられるはずがないのです。そんなことは理路をきちんと通そうと思えば無理です。

いや、実際校則がなくうまくいっている学校日本にあるじゃないか、という意見もあるかもしれません。しかしよく見てください。全てとは言いません。しかしその多くは、本当に多くは、いわゆる賢い学校なのです。地域でも、あの学校進学校で難しくてすごい子が集まっている、と認識されている学校ほとんどです。だからほとんどの場合、そうした学校の生徒は一線を踏み外すことはありません。地域の人たちから眉をひそめられて、学校を十把一絡げにあの高校は厄介でひどいやつらだと後ろ指さされるほど集団で間違ったことはしません。たとえびっくりするようなファッションをしていても、でもあの子は賢いんだよねと地域の人も思うし、実際その期待を大きくは裏切らない行動の範囲にとどまるものなのです。

校則がなくてうまくいっている学校というのは、校則がなくても「ちゃんと」した行動ができる生徒たちがいる学校なのです。

私も日本先生をしていますから、なぜこれがだめなんですかと生徒から聞かれることがあります。あるいは直接そういうふうに聞かれなくても、なぜなのかとお互い思いながら生徒指導をしているなと感じる場面はあります。はっきりとブラック校則とまではいえなくても、これはまあ理詰めで生徒から聞かれたら最終的にはなぜダメなのか答えるのは苦しいよなぁと思うことは多々あります

しかし、じゃあこれをやめましょう、これをやめましょう、というふうに話をもっていくかというと、私はしないです。

なぜか。

そんなことを言い出したら、学校が「このスタイルはだめ」などと言える理由は、理詰めでいけば無いからです。実際、アメリカ上記のような学校ではそんなルールはありません。無理が出るからです。

日本学校に今ある校則を一つずつ撤廃していった場合、どこかで、ここまでは撤廃だけどここからは残すわ、となります。じゃあ、なぜここまでは撤廃してここから撤廃しないんですか、ここの線引きには根拠があるんですかと聞かれたら、最終的にはそんな絶対的根拠はないでしょう。法律違反でもしていない限り。しかもその、ここまではオッケーでここからはだめでしょという線引きは、人によって違うのです。先生によっても違う、保護者によっても違う、地域大人によっても十人十色です。万人が合意できる、ここ、というライン存在しないのです。

ですから校則撤廃していくというのは、非常に難しく、また不毛作業なのです。不毛というのは、議論したところで簡単結論が出ないのです。

職員会議で話し合うとしても、先生によっても全員そのライン感覚は違うし、地域大人日本社会に生きる大人たちの感覚想像しそれを折り込みながら議論すれば、それこそ千差万別すぎてラインはそう簡単に設定できないのです。結論がでません。そういう意味でその議論不毛なのです。

結果、どうなるか。

校則を変えようという議論は、非常に保守的で、非常に遅々としたものになります

まり、これはもう誰がどう見ても、誰がどう考えても時代遅れおかしくて、撤廃するのが当然だという結論が明らかだろう、地域社会の誰がみてもまあ撤廃で納得できるだろう、という、一番おかしものから、やっと撤廃されていくのです。それより先は、上記のような不毛結論のないところにのみこまれていくことが目に見えているので、先生たちも誰も積極的にどんどん変えていこうとならないのです。そんなことに日常の限られた時間を際限なく費やしていくわけにはいかないのです。

ですからブラック校則ということが声高に世間で言われ始めたのはとてもよいことだと思います

それでなければ、校則にまつわる物事は進まないのです。

しかし、私はいつもブラック校則という言葉を聞くたびにおもうのです。

それをいうなら、なぜタトゥーはだめなんでしょうか? もちろん、日本には刺青という西洋とは異なる文脈を持った文化があることは承知していますしかしでは、オセアニアバックグラウンドにもってルーツに誇りをもって文化としてタトゥーを入れている生徒がでてきたとしたら、それも禁止したり指導したりするんでしょうか?私は当然認めたいと思います。じゃあ、オセアニアにバックグランドがあるんだと主張してタトゥーを入れた生徒がいたとして、それが疑わしい場合ルーツ証明するようなことを迫るのでしょうか。そんなことは人権的に許されない。オセアニア以外にも様々な理由で、おそらく私たちが思ってもみなかった理由タトゥーをいれたり、タトゥー以外にもいろんなスタイルを求める人が現れるでしょう。そのどれを認めて、どれをおかしいとするのか。そんなことを最終的に誰が決められるのか。

そんなことを考え出すと、旧態依然とした、すでにある校則でそのままいきつつ、絶対おかしいとなったことについて対応していく、ということしか、なかなかできなくなってしまうのです。

現場からは以上です。

追記

書き忘れましたが、日本でも定時制高校では制服などはありません。校則基本的にないところも多いです。これは、働いている生徒も多いし、そもそも制服だのなんだの校則を作ったところで運用が難しいという背景もあります

しかし、これは非常に問題のある発言になることを承知でいいますが、そうした学校の多くは、地域のある一定の人たちからは、後ろ指さされていたり白眼視されていたりすることが少なくないでしょう。私もそうした高校で勤務していたことがあります日常的に苦情の電話が入って、現場にいって謝ったり対応したりしていました。一生懸命やっている生徒たちに対して、心無い言葉を投げられたことも何度もありました。生徒たちの容姿のことを言われたこともあります。確かに例えば女生徒ものすごいミニスカートを履いていたりもします。しかし、それが何だというのでしょうか? でもそれは、そのこのことをよく知っている教員から思うことであって、見知らぬ人からすれば違う見方をしてしまうのも無理のないことだと思います

そうしたトラブルは、多少しんどい学校であっても校則制服も含めきっちりおさえてかためているところでは、少ないのも事実なのです。

anond:20211214131019

ヒーロー願望とかなかったんか

夢の中で、アニメ特撮登場人物たちと活躍してるのとか

これは明確に無いと言える。

ごっこ遊びとかロールプレイも多分人生で一度もやったことないと思う。

anond:20211214130600

ヒーロー願望とかなかったんか

夢の中で、アニメ特撮登場人物たちと活躍してるのとか

…こーゆーとこで何かのロールプレイ的に役割語つかって書いてるのでも、とっかかりになるぞ

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