2021-12-28

昨日から今日にかけて読んだBL

 そういやお給料が入ったんだった。BL買うぞぉ! と意気込んでKindleを開き、最近話題の『恋が満ちたら』を検索したところ、成年向け指定となっており、年齢確認されたので、スンッってなった。某BLレビューサイトでは面白いと評判で沢山の「神」評価がなされていたが、なんだ、エロしか見所のない系なのだろうか。

 ちなみに、Kindleは元からR18指定で売られた作品でも、輝く白さの白抜きに修正してくださるので、濡場が空白だらけで何が起きているのかわからない! てなりがち。なので、真面目にエロ本を買いたい人は紙の本を買うべきだ。

 『恋が満ちたら』のレビューをいくつか読んだら、「ゴムをするときパチンって鳴るのがエロい」と書いてあった。ゴムをするときパチンって鳴るのがエロい? いや、ゴムをするときってパチンと鳴るものなのか? あれって根本まで丁寧にくるくる上げるもんじゃないの? それとも髪を結ぶためのゴムのこと言ってる? 謎は深まるばかりだが、エロしか売りがないかもしれない漫画しか結構高い。定価で1000円。電子版は既に値引きされてるけど)に手を出す勇気は湧かなかった。それに私は(髪を結ぶほうでない)ゴムをするとき正座して穴開けないように慎重に装着するタイプの攻めのほうが好きだし。

 で、じゃあ他に何買おうかなー。『ララ婚』は正直もうどうでもいい。『よこ犬』は気になるけど全5巻で完結までの道程が長いし……と、思いつつ物色していたら、ちょうど前から気になっていた作品が二冊、期間限定サービス料金だった! わーいわーい! ポチッた。



『紅い椿と悪い虫』(博士




あらすじ

 陰気な高校生 貝柄(かいがら)は、美しいものが好き。独自美学に従い、美しいものを愛でたいと思っていた。

 ある日、貝柄のクラス転校生がやってきた。転校生の名は白椿(しろつばき)。とても美しい少年だった。白椿の美貌を気に入った貝柄は、彼を自分の色に染めて最高の芸術作品に仕上げようと画策する。



増田感想(がっつりネタバレ有)

 商業BL作品のうち、闇系の中でも最もヘヴィで救いのない話、ということで評判の本作。なんだけど、思ったよりも重くなかった。

 ストーリーに救いがないというのは確かにそう。異常で過激イジメ(というか、完全に犯罪レベル暴行脅迫)シーンがあり、最終的には人死にまで出るバッドエンドな訳だし。

 しかし、貝柄のキャラクターが飄々とし過ぎていたり、全体的に絵に迫力がまるで無かったりするために、重苦しい感じがしなかった。

 単純、漫画が下手? という気もしなくもない。凄惨暴力シーンというのは、思い切ってる感じはあれども、ベタっちゃベタなんだよなあ。商業BLではあまり描かれないのかもしれないが。昔のドラマの、黒田勇樹が出てたやつ……そうだ、『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』だ。あと、アニメだと『無限のリヴァイアス』でイクミの彼女レイプされる話とか。しかし、『紅い椿と悪い虫』の場合は、展開が酷いっていうだけで、読んでも別に怖くもなければ腹も立たない。ただ似たような先行作品を思い浮かべて、「あれの方が悲惨だったな……」と思うだけだ。

 白椿が初登場シーンで氷室冴子少女小説ばりの気高さを発揮したわりに、すぐに芯がへにゃりとしてしまったのも微妙。恋に溺れてしまたにしても、なんだかなー。



坊主蜘蛛』(ハジ)




あらすじ

 旅の僧侶 宗玄(そうげん)は、蜘蛛妖怪に取り憑かれている。人の子と間違えてうっかり助けてしまったのが運の尽きで、以来二年半ばかり蜘蛛にまとわりつかれているのだ。

 だが、この蜘蛛、見た目によらず床上手で、宗玄は蜘蛛そばに置いておくのも満更ではない。ただ、蜘蛛は異常なまでの腎張りで、しかも大の女嫌いときていた。女好きしかモテる宗玄に近寄る女を片っ端から追い払ってしまうのが、難点なのだった。


増田感想

 ストーリーとか別にどうでもよくなるほど蜘蛛が可愛かった!! 蜘蛛が可愛かった!! で、どういう話なのかというとまあ坊主がお払いとかしながら旅をするのに蜘蛛がくっついていくというだけの話で、そこに坊主の出生の謎が絡んだり時の経過がバグっていたりとかして……、なんか色々ある(適当)。ヤマなしオチなし意味なしというか、ずっとヤマ? といった感じの、とにかく坊主蜘蛛イチャイチャを楽しめと。これだけBがLする事に極フリしていると、意味とかどうでもよくなるよな! そういう漫画スピンオフの『王子と蛸』と番外編と設定もついていて、なかなかの欲張りセット。

 とにかく蜘蛛が可愛くて……ハジ先生のいう「多腕男子萌え」という類いの萌えしかTwitter検索すると案外同好の士がいるらしいという謎)は正直それのどこに萌え要素があるのかわからないままだけど…可愛いからゆるす。

 あまりにも蜘蛛可愛いので、途中で脱皮して青年らしくなってしまったのにはショックを受けてしまったのだが、そこからまた徐々に可愛い系に戻っていったので安堵した。

 はぁ、蜘蛛かわいい……。ハジ先生のすごいキャラデザ力を拝見するにつけ、アニメゲーム制作会社は、是非ともハジ先生キャラクターデザイナーとしてスカウトすべきだと思う。




……って。冒頭で『恋に満ちたら』にかなり警戒した挙げ句に買うのをよした私は一体なんだったんだ。ストーリー重視勢と見せかけて、実はけっこう画が良ければあとはどうでもいいみたいなとこあるじゃないか。結局のところ、前情報で攻めがゴムをつける時パチンと鳴らすタイプだと知らなければ、買って読んで「あー面白かったー♪」と感想を書いたのでは?

  •  KindleでBL作品のいくつかが期間限定価格になっていたので、いつもより多く買えてラッキー。しかも私の推し雑誌『Canna』のコミックスにちょうど安いのがあったので、二重にラッキー...

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