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はてなキーワード: 建築とは

2024-09-25

anond:20240925140336

建造当初の出雲大社ピンク色だったという情報は、現時点では確認できる歴史資料学術的な裏付けがありません。

出雲大社は、古くから神々の縁結びや産業神様として信仰を集め、何度も建て替えられてきた歴史を持つ神社です。そのため、建造当時の正確な姿については、様々な説が存在し、完全に断定することは難しい状況です。

なぜ「ピンク色」という説が生まれたのか

この説が生まれた背景としては、以下のことが考えられます

ライトアップイベント: 2023年島根大学医学部附属病院乳腺センター主催し、出雲大社ピンクリボン活動の一環としてピンク色にライトアップされたイベントが行われました。このイベントが広く報道されたことで、一部で「出雲大社は元々ピンク色だった」という誤解が広まった可能性があります

想像力ロマン: 古代神話伝説には、現実存在しない色や素材が登場することがあります。人々が、出雲大社のような神秘的な場所に対して、より美しく、印象的なイメージを膨らませる中で、このような説が生まれたのかもしれません。

現在出雲大社

現在出雲大社は、主に朱色と白を基調とした荘厳な建物です。この色彩は、神聖場所としての威厳を表現し、古くから日本神社建築に見られる特徴的なものです。

結論

「建造当初の出雲大社ピンク色だった」という説は、現時点では根拠が薄く、事実とは異なる可能性が高いと言えるでしょう。

出雲大社は、時代や改修によって外観が変化してきたため、一概に「建造当初の姿」を特定することは困難です。

ピンク色」という説は、あくまで一つの説であり、必ずしも正しいとは限りません。

2024-09-24

anond:20240924180424

昔で言う女工って今も普通にあるよな。精密機械の組み立てとか検品したりとかさ。肉体労働感はあるけど、土木建築のような労働強度ではない

2024-09-22

anond:20240922125132

どんなに素晴らしい基礎工事建築技術があろうが、土地が駄目なら何やっても駄目みたいな感があるんだけど…😟

2024-09-21

anond:20240921153005

ニートが横から申し訳ないんだが、工場とかリニアとかの環境破壊リスクある系の建築は、みんな被害があったとき被害を全額賠償するってことになってるの?

2024-09-19

必要不可欠な職業ほど給料が安いし見下される

土方の愚痴

近隣住民の方から信じられないクレームをいただいて心が折れてしまった。

おそらく,その方は我々を人間扱いしていない。

ただ,社会の大多数の人も,心の奥底では我々を人間扱いしていない。

社会にとって必要不可欠な仕事ほど,給料が安い。

建設業従事者は残業がつかない―正確には定時に出勤し定時で帰っていることになっている―上に,給料が安い。

楽そうに見える仕事にもその仕事なりの苦労はあるかもしれないが,建設業は肉体的にも精神的にもつらい仕事だ。

靴や手袋など衣類の消耗が激しいため,金がかかる。夏場は飲み物を準備するのに,金と手間がかかる。

にもかかわらず,20代の後半で月の手取りが16万円,ボーナスは1.5か月分,定期昇給はない。残業もつかない。

正直なところ,みじめだと思う。工業大学卒業したが,土木建築系の学科を選んだのが間違いだった。

基本的に,社会にとって必要不可欠な職業給料が安い。

そういった人たちの給料が高いと,まともに道路が作れないし家も建たない。食料の値段は高騰し,税金さらに高額になるだろう。

残酷な言い方だが,社会が成立するにあたって,必要犠牲だ。

ただ,その犠牲の上でのうのうとくつろいでいる人が「〇〇って必要不可欠な職業から尊敬している」とかいうたびに吐き気がする。

尊敬している」が,「自分は決してやりたくない」。

自分以外の人間」がやる仕事という意識が心の奥底にある。

から自分利益と我々の仕事が衝突するとき,例えば食料品の値段が高いときインフラを維持するための税金が高いとき,近隣の工事の音がうるさいとき

信じられないほど残酷なことを口にできる。

食料品の値段が高い,というのはよくわかる。しかし,その矛先がなぜか農家に向かい農家利益を出すために価格転嫁することを認めない。

私の体験で言うと,作業の合間の休憩中,施主に「そうやって日陰で休んでないで働け,金払ってやってるんだから」と言われたことがある。

必要不可欠な職業に就いてはいけない。

必要不可欠な職業ほど給料は安く,見下される。そんな社会は成立しなくてよい。

2024-09-17

万博の石の休憩所見てると思い出す

数年前に旅行先で偶然見かけた建築学生コンクールかねた展示会。

強風で目の前で作品が倒れて、親子連れに当たった。お母さんにかすっただけで大怪我はしなかったけど、運が良かっただけで危なかった。

あれどうなったんだろうと後で調べたら、なんか最終的に賞取ってたんで唖然とした。

観客に中に入ってもらう、くぐってもらうって作品が、固定が甘くて倒れて実際人に当たってるのに受賞するんだと。

事故ってもそれは減点にはならないんだねえ。

人の命と斬新さと天秤にかけて斬新さを取っちゃう業界なのかな。石が落ちてもなんかの賞取っちゃうんじゃないのかね。

石の休憩所みると、あの時倒れた赤い木組みの作品を思い出す。

見た直後に増田書いた覚えがあるから、どっかに残ってると思う。

2024-09-16

anond:20240916140617

資本主義跋扈による建築文化的衰退って深刻だよな。

戦後日本建築で後世に残したいと思うものマジで一つもない。

anond:20240913131027

「まぁ、ピタゴラスの定理なんて、あれはもう初歩の話よね。確かに、a² + b² = c² は中学生レベルでも理解できるけれど、そこに潜む深い代数的構造や、ユークリッド幾何学との関連性を本当に理解しているのかしら?あの定理の背後には、単なる平面上の直角三角形の話じゃなくて、リーマン幾何学複素数平面を通じたさらに高度な次元世界が見えてくるのよ。それに、ピタゴラスの定理特別場合とする円錐曲線や、楕円関数論まで考え始めると、幾何学の美しさっていうものもっと深く見えてくるわけ。」

 

「それと、黄金比ね。もちろん、あのφ(ファイ)がどれだけ重要か、理解してる?単に無理数というだけじゃなく、数論的にも代数的にも特異な数なのよ。フィボナッチ数列との関係も美しいけど、そもそもあの比が自然界で頻繁に現れるのは、単なる偶然じゃないわ。代数無理数としての特性と、対数螺旋やアファイン変換を通じた変換不変性が絡んでいるのよね。そういった数学的背景を理解せずに、ただ黄金比が「美しい」ってだけで済ませるのはちょっと浅はかだと思うわ。」

 

「あと、パルテノン神殿の話だけど、そもそも古代建築家たちが黄金比だけでなく、より複雑なフラクタル幾何学対称群に基づいた設計をしていたってことは、あまり知られてないのよね。建築対称性は、単なる視覚的な美しさじゃなくて、群論代数トポロジーに深く結びついているわ。あなたが好きな絵画も、ただの黄金比じゃなく、もっと深い数学的な構造に従っているのよ。わかるかしら?」

2024-09-14

グッドウィル社はなぜ潰されたか 2/3

part1はこちら https://anond.hatelabo.jp/20240914181511

 

GW社は元は雨後の筍の一つに過ぎなかった

GWを興した折口雅博ジュリアナ東京ベルファーレを興した有名人物。防大卒で、任官拒否して日商岩井就職、同社在籍中にイギリスディスコジュリアナライセンス経営元の出資を受けて芝浦ジュリアナ東京開店し、社会現象ともなった。次いで六本木ベルファーレオープンするが、共同出資者のAVEXクーデターを起こされ社長を解任されてしまう。

AVEXは元はダンス系の輸入レコード卸で、ディスコレコードというのは六本木坂下のウイナーズレコード六本木WAVEくらいしかわず、スモール商売だったが、英国ダンス音楽メジャー化してきて市場が大きくなって来ていた。そこでAVEX自社レーベルを作り、更にダンスユニットタレントを売り出すなど商売を大きくしている最中であった。日商岩井退職して同社とのスジが切れた折口カリスマの下で商売するつもりはなくなっていた。

 

解任された折口独立し、小さな人材派遣業を始める。

労働基準法では人材派遣は基本禁止である。だが1985年派遣法が施行されると事務職のうち技能職、ガイド、受付係など一部の職種のみが解禁され、終身メンバーシップ組織に属さな自由な働き方と持て囃された。

だがその一方で、建築現場工場引越し事務所移転物流など、許されていない業務への違法派遣が増えて行った。これらは業務請負の形を取っていた。偽装請負と呼ばれる。

そもそも禁止業務への派遣からブルーオーシャンであるノウハウ蓄積も資本も資材も必要なく、口八丁だけで営業可能だ。

最初GW社もこれら取るに足らない違法零細偽装請負の一つでしかなかった。

だがGW社が違うのは、折口氏が経営者であった事だ。経済誌によくインタビューが載った名物経営者の新ビジネス、という事で、リクルートなどが度々インタビュー掲載した。

折口氏のもう一つの特長が、日商岩井時代に築いた銀行とのコネ、信用である1997年介護保険スタートを受けて、介護事業者のコムスンを買収。ただの偽装請負会社に買収資金を出してくれる銀行はない。折口氏のコネカリスマがあってのものであろう。

 

GW急成長

1999年派遣法が改正され基本自由化、ネガティブリスト方式になる。禁止業務港湾建設、警備、医療製造製造は後の2004年自由化。このうち警備は警察監督事業で、やはりヤクザ企業舎弟排除歴史立法趣旨がある。

 

偽装請負だった業務一般派遣業として運営できるわけで、ここでGW社は急激に事業を拡大している。

その方法はやはり事業買収で、既存偽装請負事業者を買収しまくり、従業員設備事務所賃貸物件ごと吸収している。

次に2000年オープンした六本木ヒルズの1フロア契約(賃料1000万円/月)。

都市圏事務所を借りまくり支店を次々オープン

CMを打ちまくり携帯電話だけで短期バイトが出来る「モバイト」として労働者を大量募集した。

 

支店オープンしまくったらその店長が大量に必要だ。その店長は、買収した業者バイト正社員希望の者を募ってあてがった。オープンしたては営業してないか仕事も無いしバイトも来ない。

仕事は買収した業者既存支店から回して貰う事にして、バイトも増えて仕事が回るようにるまでは店長ワンオペとした。朝6時から22時くらいの勤務となるのでずっと泊まり込みとなるが、ブラック企業ではそれ以上の会社も多いし正社員をエサにしたらそれくらいの激務で音を上げる者は居なかった。

 

この事業資金銀行から借りていて、その金額は400億だという。

90年代から銀行中小零細や個人経営商店取引しなくなっていて、それらの法人客には子会社ノンバンクを紹介していた。夜間金庫も撤去最近、小銭の両替料を取る様になったのも同じ理由で、小さい会社は客ではないのだ。客として有用に考えていれば両替商売必要からコスト銀行が持ちにする。偽装請負だった日雇い短期バイト派遣事業に400億とはべらぼうな話で、零細経営者だったら頭にくる話である

これも折口しかあり得ない融資であろう。

 

例えば買収された業者の一つには「ラインナップ」社がある。ここは都内城西城北地区事業をしていた。基本、偽装請負なのでイベントの設営、引越し事務所移転内装など色々な業種へバイト派遣するのだが、勤務歴が長いフリーターが多いので半職人化して、作業内容説明したら放ったらかしで養生などの準備から始めて、他の業者との作業のカチ合いを調整、作業完遂、片付けまで出来たり、内装では工具を持参して図面を見て指示通りに工事をしたりと、請負業務に近い事が出来る。

ここの買収額は10億であった。工具や台車養生材など資材込みの値段だが、元が偽装請負結構いい加減な会社10億出すのが適当か、そもそも値段がつく業態なのか、という気がする。

この会社社長は今でいうFIREして悠々とした生活をしていたそうである

 

こういう業者は他にも多く、客先には「モバイトじゃない方です」と案内していた。モバイト急募されたノンスキルバイトなのでいちいち説明必要だが、そうじゃない半職人で指示と監督が最低限の方です、との意だ。

 

店長会議六本木ヒルズ

バイトから昇格させた支店長を含め、買収でGW社員となった支店長の意識age意思疎通の為に月に一度六本木ヒルズ本社に少なくとも関東支店長を全て集め、店長会議を行っていた。人数が多いので実際は経営方針の訓告目標訓告が中心であった。

これで顔を会わせて意思疎通が出来ていた…と思っていた事が後の悲劇を生む。

 

労災事故

急成長していたが、元が偽装請負違法業務でありその構造や客先などはそのままだった。派遣自由化されて業態一般派遣業にした為に融資を受けたのだが、禁止業務だった建築港湾への派遣はそのまま行われていた。しか建築はその数が非常に多い。

 

また労働契約日雇いとしてその日で労使関係清算されるのだが、その場合労災事故が起きた時の休業補償をどうするかというのは決めていなかった。事故が起きない事を前提にして経営していたのだ。

そこに2005か2006年頃に、建築現場事故が起きる。製品からロングスパンとかピアットとか呼ばれる現場エレベータが墜落し、載せていた貨物の下敷きになって派遣バイトが死亡した。

現場エレベータラック(平歯車)にモーターで駆動されるピニオンギアが噛んで登っていくという簡単な仕組みで、暴走時の安全装置がない。組むのもエレベータ会社職工ではなくて鳶職がやる。これに大量に貨物を載せて荷揚げしている時に落下し死亡に至った。

 

禁止業態である土建派遣して事故に至ったのでGW本社は立入検査を受け、一部営業禁止処分が下された。

一般的に派遣会社は客先からの引き抜きを警戒し、「毎日来てるから打ちで直接働かない?」といった事を言われたら直ぐに会社に伝えろと労働者に厳しく言うものである

だがこの時のGW社は、土建客先常駐のようなバイトをその派遣先の会社社員として直接雇用出来るように尽力している。

土建業への派遣はもう出来ないのでそのバイトは他の仕事に移るか辞めるかなのだが、だったら派遣先で雇ってもらえないかと話を付けて無償職業斡旋していたのだ。

この辺から風向きが向かい風になって、世間良しを意識せざるを得なくなったようだ。

この時点で全土建現場への派遣廃止ヘルメット安全帯装備が必要現場は全て断り、常駐のようなバイトが居たら上記のように就職斡旋をした。

 

遵法を意識するようになったのだが、見落としによってこの先に決定的なミスをするのだった。

 

東和リース

東和リース社はその名の通り、リース会社であった。ローラーコンベアなどの物流用、荷役用機械リースしていたが、一番需要が多いのはフォークリフトである倉庫業必須だ。

ところで、フォークというのは操作するのに免許必要だ。フォークオペの免許持ちを常に確保しておくのは結構難しい。

そこで、同社はオペレータ込みのリースをしていた。これはちょっとグレーな派遣だが、これをやっているリース業というのは多い。

 

偽装請負一般化すると、同社は妙な事を始めるようになった。

フォークオペが必要会社では流動的な需要に対する人も必要なことが多い。季節により貨物数が増減して必要仕分け人の数も増減する。海コンが到着する日にはバン出し(コンテナからバラで出してパレットに積む事)の人数も必要だが、コンテナが来ない日には要らない。

そこで、それらの人間調達しますよ、という営業をするようになった。最初は自社でバイト募集していたのかもしれない。だがそのうちに他の派遣会社派遣を取るようになった。つまり二重派遣である

当初、同社の仕事を取ったのは先例に出したラインナップ社だったと思われる。客はそのまま受け継いだのでGW社に変わってもそのまま二重派遣は続いていた。

作業終了後、作業伝票をきって貰うが、実派遣先の会社東和リースから派遣と思っている。その伝票で二重派遣がバレるといけないので、伝票の社名(GW社)の部分をハサミで切っておくという姑息な事をしていた。

 

 

part3→https://anond.hatelabo.jp/20240914181822

グッドウィル社はなぜ潰されたか 1/3

兵庫県知事炎上してるのは港湾利権に手を付けたからだ、という棘が話題になっているが、それ自体他愛もない陰謀論だ。

更に「大企業グッドウィルが潰れたのも港湾利権の闇」とかい陰謀論の重ね掛けにもなっている。

 

このグッドウィルが潰れた理由と経緯はちゃん認識されて居ないしWikipediaなどにもちゃんとまとめられていない。どこかで書きたかったので説明するよ。

 

表面的には東和リース社への二重派遣トドメとなって派遣免許を取り消されたと世間認識されている。

でも結論から言うと戦後労働行政の2本の柱であった建築港湾への違法派遣を行っていたのが大問題だったのだ。

 

でも事件の背景とGW社(グッドウィル)の成り立ちと労働行政の来歴を説明しないと意味が判らないはずなので、どうしても長くなるが説明する。

 

>「売上8000億円のグッドウィルが一発廃業港湾利権地面師が可愛く思えるレベルでやばかった

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/2433890

 

戦後労働行政での特別扱い2業種

戦後労働行政建築土木)と港湾特別な扱いになっていて特に手厚く労働者が保護されている。これはこの二つが前近代的雇用形態になっているという事と、ヤクザ問題だ。

終戦後~90年代まで、行政は縦割りのセクショナリズムが強く、職分を超えて協調的に仕事をするという事が少なかった。だがヤクザが絡むと別で、ヤクザ対策国策と言っていい。

ヤクザなんか追い出せばいい、そう思うかもしれないが、それは今だからそう見えるのであって、昔はヤクザとカタギの線引きが難しい職業というのが沢山あった。線引きをしたのは警察で、今は警察の長年の活動であるからヤクザとカタギの職業がきっちり分かれているのが当然に見えるのである

そして建築港湾そもそもその職分からヤクザが生まれたりしていた業界なので特に不可分だった。

 

建築土木

建築土木請負構造になっていて、仕事元請け熊谷組大成建設のようなゼネコン、その下に○○組のような中小建築会社設備会社があって、職工はその中小土建に直接雇用される。つまり作業をするゼネコン社員は居ない。現場にいるゼネコン社員監督設計である事務所で躯体完成後の図面を書く)。

因みに〇〇組などの会社社員は自社の事を「組」と言ったりする。

これからも判る通りに、ヤクザと出発点は同じだった。片方は裏社会、片方は資本主義に順応して分化してきたものだ。

そして戦後の時点では元請けゼネコン以外の土建ヤクザ未分化の所が多かった。

 

これらの中小土建職人社員という訳ではなかった。仕事を請け負った土建会社親方仕事を投げる。親方の下には親方に喰わせてもらっている弟子職人が居るので彼等が仕事をする。

また土工所謂ドカタ)など単純労働系の職分だと日雇い人夫を使う(人夫差別用語らしく変換候補に出ない)。朝6時頃に手配師トラックハイエースが来る場所というのがあり、そこで待っている人間ピックアップして各現場に送る。山谷が有名だが東京だと高田馬場新大久保間の今は西戸山タワーホームズがある場所も有名で、早朝の山手線から見えた。

仕事が終わる時間に迎えに来て賃金を払って終わり。雇用期間は当日だけ、その日払い。

この手配師親方だったり親方に雇われてる人間だったりするのだが、この親方は一人頭いくらで請け負って、そこからピンハネして日雇いに渡す訳だ。

 

そしてこの手配師しろその上の土建しろヤクザの舎弟というのが多かった。

そうなると日雇い労働者としては普通会社福利厚生というのが受けられない。特に怪我をしたり障碍者になったりした場合ヤバいことになる。

 

沖仲仕港湾労働者)

沖仲仕(おきなかせ)は差別用語らしく、変換候補に出ない。

コンテナ船一般化するまで、内航(国内航路)にしろ、外航にしろ船で貨物を持ってきたら沖仲仕の世話になった。主に手作業、時にクレーン台車を用いて貨物の荷卸しをする荷役人夫が沖仲仕である

昔の貨物線は船底から船倉で、そこからクレーンを用いて手作業で岸壁に貨物を下ろし、それを次に載せる船や貨物列車に載せる為の集積所に運搬する。船に載せるのも同じだ。

ただ、付けられる岸壁には限りがあるし、岸壁使用料港湾長(都府県)に支払わなきゃならない。この金額結構高い。

そこで艀(はしけ)を使う荷役が一般化した。艀はただの四角く平たい台船で、動力船に引っ張られて移動する。沖仲仕が船から艀に貨物を下ろし、一杯になったら次の艀を付け、とやって列車みたいに幾つも繋げて次に載せる船に付け、貨物を載せ替える。因みにF1カーなどのサイドポンツーンのポンツーンとは艀の事だ。

この場合、艀が資本であり、艀を持っている人間親方となって沖仲仕使役するという形になる。

 

で、この沖仲仕だがやはりヤクザと不分明であった。特に戦前から戦後すぐまでは土建と同じようにドヤ街近くでピックして人を集め艀や岸壁に分配していた。

この沖仲仕親方から巨大暴力団になったのが山口組だ。これ以外にも港湾近くにはヤクザの組や右翼団体が多く、その事務所は陸の上だけでなく係留されたボートハウスにある事も多かった。

港湾近くには「〇〇水上警察署」という警察署があるが、これはその名の通り、こんな訳で事件トラブルが頻発する港湾の水の上を管轄する警察である現場が艀や船の上なのでパトカーはおまけで、主な移動手段パトボードであった。

この事情海外でも同じで、ギャングというのは沖仲仕の班を指していたが、そこから犯罪者集団化したものが現れたので、犯罪/虞犯集団の事を指すようになった。

 

沖仲仕土建と似た構造利害関係にありヤクザとの関係も似ている。

そこで労働行政の重点項目になった。目的日雇いが多い労働者の保護特に労災時の保護と、ヤクザからの切り離しである

その為に日雇い原則禁止となった。しかし船会社倉庫会社が艀の親方仕事発注し、その親方人夫を連れてきていてそれが日雇いという体なのであまり効果はない。

 

だが沖仲仕のこの構造は一気に無くなって殆ど解消してしまったのだった。それが

 

コンテナ

コンテナ化へのシフトで、人力での積み下ろしかコンテナ輸送に切り替わってしまった。荷主が倉庫コンテナに入れて埠頭輸送し、岸壁ではそのコンテナをガントリークレーンコンテナ船に積む。

すると必要な人手はクレーンオペと場内の車両誘導整理、フォークリフトでのコンテナ移動がメインとなった。これらは日雇い人夫に出来る仕事ではない。故に手配師必要が無い。

という事で、沖仲仕保護の為の労働行政特別扱い根拠というのはかなり解消してしまったのだ。

だが、行政としては別にそれによって困ったことが発生しているでもないのに前例主義を止めるつもりはない。

 

構造がほぼ解消されても規制は現用、範囲港湾管理域外に及ぶ

からこの労働保護使用者から見たら規制はまだ生きていて現用である。これが大事ポイントだ。

また解消されたとは言っても、港湾倉庫コンテナ移し替え(海コンから鉄道コンテナなど)のような仕事はまだあり、そこでは沖仲仕時代と同じ作業が行われている。

更に、今では一般的な港湾労働者が居るのは、港湾長が管理する埠頭近辺だけだが、元の規制趣旨から言って規制対象域はもっと範囲に及び、明白な区切りはない。これも大事ポイントだ。コンテナ化で港湾管理域だけに労働が集約されたにすぎないからだ。

 

 

part2→https://anond.hatelabo.jp/20240914181619

にんげんのかんがえかたっていっぱいあってたのしいね

1. 古代哲学宗教
2. 中世近代哲学
3. 近代現代哲学思想
4. 科学技術の発展
5. 心理学自己啓発
6. 芸術文化
7. 人類学コミュニティ
8. 倫理学道徳哲学
9. 政治哲学社会思想
10. 科学哲学認識論

2024-09-12

anond:20240911133606

住宅メーカーに勤めてる設計士だよ!

ブクマでも書かれてたけど、ここまでやっても普通の人が注文住宅で99点取るのは難しいよね。というか、俺も99点取れない。3年前にめちゃくちゃ色々考えて家建てたけど、それでも点数付けるなら90点くらいで「こうしておけば良かった〜!」って点は大なり小なりやっぱりある

余計なお世話だと思うけど、点数上げるために俺が大事だと思うことをいくつか挙げるよ。

  • 担当営業がなんか合わないな〜と思ったら注意。家の満足度建物引渡しが気持ちよく迎えられるかどうかも大きな要素なので、「伝えたことを忘れてる」「連絡が遅い」みたいな営業だったら契約後でも担当変えてもらった方がいい。うちにもほんとクソみたいな営業普通いるから。ごめんけど。

いろいろ書いたけど、家づくりおもしろいし、自分が何を大切にして生きるのか考えさせられる良い機会。注文住宅でも建売住宅でもマンションリノベでも、自分の叶えたい暮らしに合った住まいを探して、QOLを上げていこうぜ〜!

anond:20240912081525

物価もあがり建築費用もあがりつづけ、家賃も上がり続けるのに、金利は超絶安い、という今、住宅を買わない選択肢をとる意味わからんのだよな。注文住宅じゃなくてマンションでもいいんだが。10年前に都心マンションをかったほとんどの人は、「10年間家賃ゼロだが売却金額はむしろあがって儲かる」という状態

anond:20240911214102

地方都市の建売の場合だが、数年前なら滅多に4000万を超えないような立地でも、今は、5000万オーバー普通に出てる。

この数年の建築費高騰で、買えなくなった人は多いと思うよ。

2024-09-11

三大、反社会的人格をした異常者が好む趣味

1. 撮り鉄

お前ら偏見に満ちたブックマーカーが真っ先に思い浮かべたであろう趣味だ。

言わずと知れた迷惑ものベビーカーを蹴り飛ばしたり、小さい子供向けの鉄道イベント台無しにしたり、自分脳内構図を優先するために田んぼ破壊したりするヤバイやつ。

異常者のレッテルを貼られがちだが、迷惑なだけで以下のふたつと比べるとガチ犯罪者である確率は低い。

2. バイク

街の嫌われ者

社会ダニ事故って社会から消えても誰も悲しまない存在。でも運転が下手くそ自覚があるから日和ってチンタラ走るから意地汚く生き延びるゴミ

近年は老化が進んでいるという説もある。

極一部には違法改造をしない良心的なバイク乗りもいて、騒音改造する連中を嫌ってはいるがバイクに興味がない層からはどっちにしろうるさいし口が臭いし気色悪いから全員消えてくれとおもわれている。

かわいそう。

3. 釣り

陰キャアウトドア代表

そこに水場があれば、そこが遊歩道だろうが公園だろうが構わず釣り針を振り回しゴミを散らかす異常者集団

自然から搾取無料という意地汚い日本人根性が染み付いているので釣れた魚や山菜類も根こそぎ持ち帰り、下処理もしないまま近所に配ったりするアホ。当然迷惑がられる。

釣り自体偏狭人間に好まれ趣味だが、その中でも特定魚種に異常な執着をみせる人間ガチ犯罪者が多い。古くはヘラブナバス雷魚最近トラウト類。釣り場を占拠する違法建築違法放流など。

レベル脳みそしかないバカなので普通ゴミどころか釣り糸や釣り針をその辺に平気で捨てる。釣り人が訪れるような川や海で遊ぶ場合は針に気をつけるべし。カエシがついた針をもらうと最悪病院送りに。

共通する特徴

社会性の欠如

どれも社会的にはゴミみたいな趣味だとおもわれているのに、なぜかそのムラでの実力が社会常識だというような振る舞いをするため会社などでキモがられている。

異常な男性比率

どの趣味からもおじさんの枕と同等レベル加齢臭が漂う。

異常なファッションセンスのなさ

不思議常識から外れたファッションをする。

そもそも

自体、どれもセンス幼児向けホビー漫画日曜日朝のヒーローものと同じような感じじゃないか。それを大の大人がカッコイイとおもっている、そこに異常性の原因が隠されている気がする。

怖すぎ。

稀にこの趣味を持ちながらまともな服装をしている異常者もいるが、そういう人はまともなのでやっぱり異常趣味ニンゲン社会的異常性とファッションにはなんらかの関わりがありそうだ。

サルでもできる簡単な遊び

電車撮影する、改造したバイクで大きい音を出す、魚を釣る。

どれもそれ自体ちょっと仕込めばサルにも可能な単純な遊びでしかない。

写真撮影と魚釣りには訓練した人間しか辿り着けない「深み」のようなものが一応はあるかもしれないが、騒音バイクには本当に何もない。上達の要素がなにもない虚無の遊びだ。

能力根性もなにもないくせに自意識だけ肥大化した人間が縋り付くためのインスタント差別化がこれらのしょうもない趣味なんだろうな。

番外. サッカー観戦

日本ではそうでもないが、海外だと暴動の口実に使われる。

最近だと埼玉とかあの辺の田舎者渋谷で暴れる口実に使っているっぽいのでランクインも近い。

その他で、自己紹介にこの趣味が書いてあったら警戒するのってなんだろうな。

普通の人が注文住宅で99点をとる方法

資産シミュレーション

ハウスメーカー訪問

土地選び編

間取り

外装、内装

庭編

  • 老後まで植物をお世話する覚悟がないなら木は3本までにする

2024-09-06

隈研吾ガウディをこえる

ガウディ建築は500年後の人でも観ることができるが、隈研吾建築は50年後の人でも観ることができない。いつでも観られるガウディ、今しか見られない隈研吾。希少性が違う。

関西人にしてみると、鎌倉って、よくわからない

関西から引っ越してきて、鎌倉に何度か日帰りで行ってみたのだけど。

鎌倉、人の多い関東観光地から仕方ないけれど、それにしても人が多すぎる。

山科くらいの狭い土地に大量の外国人日本人観光客がごった返してて、ビックリする。

そのわりに、関東歴史遺産を一手に引き受けてるのかもしれないけど、正直京都奈良の1/10くらいしか、見るものがない。

古いものが残ってないのは仕方ないとしても、数少ない古建築だって江戸時代の悪いところを凝縮したような、頭でっかち建物ばっかり。

唯一の国宝円覚寺舎利殿なんかは、もう少し見せてくれてもええやんか…と悲しなる。

関西みたいに、そこいらに国宝ボンボンある場所とは違って、貴重なんやろけどなあ。

まあ、古都として考えるんやなくて、海沿いの今風な観光地として考えると、洒落た店は多いし楽しいんやけど。

田舎者関西人としては、江ノ島の方が楽しかったなあ。最初からいかにもな観光地然としてて。

ちょっと、思ってたんと違ったなあ。

2024-09-05

anond:20240828151536

ほら、問題ないってよ。

https://x.com/kopppepan/status/1831593957144588498

安全性検証

安全性検証については、建築構造設計専門家が様々な専門家の知見を加えながら構造計算を行って計画安全性をチェックしています。その上で民間指定確認検査機関にて工作物確認申請を行い、構造計算の内容も含めて審査を受けており、建築基準法に基づく構造安全性に適合した計画となっています

「パーゴラの構造計算概要説明

建築基準第法88条の規定により同法20 条に準じた安全確認必要となりますが、その方法として常時荷重、風荷重地震荷重に対する許容応力計算を行っています。各種構成部材の安全性検証に加え、石を吊るすケーブルにおいては、災害時でも石同士の衝突が起こらないよう解析結果を設計フィードバックし、安全性の確保に努めています。石自体安全性については、先行事例が少ないことから構造計算に加え、実験モックアップによる検証も踏まえながら、細心の注意を払って設計・監理を行っています

構造計算で想定している風や地震について」

荷重について、昨今の異常気象を鑑みて、大型台風を想定した最大級の風圧や動的風圧力に対して検証を行い、建築基準法で定められた一般的建築物に求められる耐風性能を上回る安全性確認しています。また地震動については、仮設の工作物ではありますが、同規模の建築物に求められる以上の耐震性能を主架構にて確保しています。石を吊るすケーブルにおいては、その周期特性も鑑みて南海トラフ巨大地震を想定した長周期地震動に対しても安全性確認しています

〇石の安全性について

「石の強度について」

大学教育機関実験室で岩石の研究者の協力のもと、今回使用する4種類の石(花こう岩)の引張強度試験を行っています。石はコンクリートと同様に圧縮に強く引張に弱いという特性があり、石を吊り下げたときケーブルとの接触部分に発生する引張力が、割裂破壊を引き起こさないことを検証するための試験になります

試験方法は圧裂引張強度試験です。圧裂引張強度試験とは、石材の引張強度を求める際に用いられる一般的試験方法で、円柱形の試験片に線荷重を加えて破壊し,引張強さを求める試験方法です。

研究者の監修の元、十分なサンプル数の試験を行い、すべての試験片において、構造計算にて算出した石の引張応力を十分に上回る耐力を確認しています

「石の検品方法・孔あけについて」

自然石は工場製品のように品質が均一ではないため、割れ可能性のある石が混入しないよう、熟練の石工による打診検査目視検査を入念に行い、検品クリアした石のみをパーゴラに採用しています

石への孔あけは、熟練の石工による異方性の確認を行った上で行います。石に孔をあける方法一般的にはコアドリルを用いることが多いのですが、コアドリルの孔あけでは、石の内部にクラックが入っていても孔をあけられてしまうというデメリットがあります。そこで今回は、削岩機を用いた孔あけを実施しています。削岩機での孔あけは、石を打撃することで孔をあけるため、内部にクラックが入っている石は孔あけの最中割れることになり、孔あけと検品を兼ねることが出来るメリットがあります

実証実験等による台風等の影響について

「原寸大模型モックアップ)の概要試験結果について。」

原寸大のモックアップ作成し、一定期間存置しながら、石やケーブルの様子、強風時の挙動確認をおこなっています。また施工手順や施工精度の確認も併せて実施しました。設置から9カ月経過していますが、石の割裂やケーブルの破断は確認されず、設計者が想定している強度の確保ができていることを確認しています

また先述の通り、大型台風等の非常時においても石同士がぶつからないよう、構造計算結果を元に石を吊るしたケーブル間には十分な間隔を確保しております。先日の台風10号においても、多少の揺れは確認できましたが、石同士がぶつかるといった大きな揺れは確認されず、問題はありませんでした。

2024-09-04

anond:20240904074550

高気密高断熱住宅には以下のようなデメリットがあります:

初期費用が高い

品質断熱材や窓、高度な施工技術必要なため、通常の住宅に比べて建築費用が高くなります[3]。ただし、長期的には光熱費の削減で初期費用を回収できる可能性があります

室内環境問題

空気がこもりやす

気密性が高いため、室内の空気が滞留しやすくなります[2]。これにより以下の問題が生じる可能性があります:

乾燥やす

断熱性が高いため、室内が乾燥やすくなります[2][3]。

内部結露リスク

壁の内側や床下、天井裏で結露が発生するリスクがあります[3]。

設備制限

一部の暖房器具(石油ストーブなど)が使用できなくなります[2][3]。

その他の問題

これらのデメリットに対しては、計画的な換気や適切な湿度管理、風通しの良い間取り設計などの対策を講じることが重要です。高気密高断熱住宅特性理解し、適切な対策を行うことで、快適な住環境を実現できます

Citations:

[1] https://www.grandy.jp/article/topics/high_airtightness_high_insulation/

[2] https://bluehouse.co.jp/blog/blog5/50405/

[3] https://www.miyakekomuten.co.jp/column/highly-airtight-and-highly-insulated-housing-disadvantages/

[4] https://www.nihonhouse-hd.co.jp/column/airtight-and-insulation/

[5] https://www.naturie.jp/column/house/myhome/entry-2680.html

[6] https://be-enough.jp/blog/before-building/mental-attitude/p9347/

[7] https://www.kk-ishikawa.com/house/high-airtightness-high-insulation/

[8] https://www.zelkova-design.com/blog/%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8A%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%81%84%E3%80%81%E9%AB%98%E6%B0%97%E5%AF%86%E9%AB%98%E6%96%AD%E7%86%B1%E4%BD%8F%E5%AE%85%E3%81%AE%E5%BE%8C%E6%82%94%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%9D/

2024-09-03

おお、岡本太郎批判にそのまま使えそうだ。本来万博会場全体の予算であったもの太陽の塔ひとつに使ってしまい、途中で発覚し慌てて止めようとしたが時すでに遅し。あの塔が完成した

[B! 万博] サクッと調べたので間違えてるかもしれんが 万博会場の建ぺい率は70%な..

  

id:tapi423さま、コメントありがとうございます

上記コメント太陽の塔内部の展示資料パンフレットを読んだ私の記憶をもとに書いたのですが、改めて調べたところ

万博会場全体 → テーマ館の展示全体 

の間違いだと思います。いい加減なことを書いて申し訳ありません。ブコメ修正しておきます

 

ただ太陽の塔建設は当時大変揉めていたこと、岡本太郎勝手暴走したこと事実のようです。

以下、参考になりそうなページをまとめておきます

 

岡本と丹下の対立

会場計画プロデューサー丹下健三氏と岡本太郎の取っ組み合いの喧嘩がさまざまな記事言及されています

中でも堺屋太一氏による「地上最大の行事 万博博覧会」は当事者による記述として興味深いので引用しま

 

計画が出されたとき、万国博開催期間は梅雨の時期も含まれるため、人を集めるには「屋根」が必要だという意見が出た。しかし、これほど巨大な建造物屋根をどのように作るのか、技術的な解決策は見えてこない。建設省や通産省から安全性危惧し、縮小変更を訴える声が強かった。

  

(中略: ここから大屋建設の苦労が語られますが省略します)

 

お祭り広場建築軌道に乗り始めたと思った矢先のことだった。展示プロデューサー岡本太郎氏が、お祭り広場大屋根の真ん前に、塔をつくると言い出した。これが、かの「太陽の塔である

岡本氏の発言を聞いた丹下氏の顔色が変わった。

「すでにシンボルタワーは菊竹清訓氏が設計していますあなたは展示プロデューサーなのだから、展示に集中してください」

菊竹氏が設計した蜂の巣状のシンボルタワーは、会場の南端に建てる予定で計画が進んでいた。しか岡本氏は一歩も引かない。

「万国博の展示の中心には、一眼でわかるような造形が必要です。一番目立つ展示を私は考えました」と言ってスケッチブック4冊ほどを取り出した。そこには「太陽の塔」のスケッチが200枚くらい描かれていた。(中略)岡本氏の熱弁を聞いたところで、もちろん丹下氏は納得しない。丹下氏の口調は次第に厳しくなり、

「お前にそんなものを造る権利はない」「造るとしても、目立つところにあるのは許さない」

どうしても造るなら、お祭り広場屋根設計を変更して、太陽の塔屋根で囲って見えないようにする、とまで丹下氏は言った。

すると岡本太郎氏は烈火の如く怒り、関係者のいる前で2人は取っ組み合いの喧嘩を始めた。互いの弟子たちは喧嘩を止めるどころか加勢し、手のつけられない状態になった。慌てた私はいったん通産省が引き取りますと2人を制したが、「引き取るとはどういうことだ」と、今度は私が2人に罵倒される始末だった。結局、大屋根の中央に大きな丸い穴をあけて「太陽の塔」を突き抜けさせるという妥協案に落ち着くまでに1ヶ月かかった。

(「地上最大の行事 堺屋太一 万博博覧会」 p269~p280)

 

このように「太陽の塔」はもともとシンボルタワーとして造られたものではなかったが、結果的に二つのタワーが万国博に登場した。岡本太郎氏は「自分太陽の塔と、菊竹氏のタワー、どちらが真のシンボルタワーかは大衆審査に委ねるべきだ」という考えを示した。と同時に「自分には自信がある」ということを盛んに表明した。この勝負岡本太郎氏に軍配が上がったことは歴史証明している

(「地上最大の行事 堺屋太一 万博博覧会」 p282)

 

なお、著者である界屋太一氏は通商産業(現経済産業)省の方であること、出版2018年であることは注意が必要です。

まるで仲介役をしていたような書き方ですが、以下の小松左京氏の著書によれば通産省も強固に反対していたようです。

当初の見解とは大きく異なり太陽の塔歴史シンボルになってしまったせいで不都合なことはみんなちょっとずつ伏せている感じはありますね。

 

小松左京ライブラリ

予算といえば、あの「エキスポの顔」といわれた高さ六十メートル名物太陽の塔」があやうく消えかかったことがある。テーマ展示の、総予算は前にもいったように建設費こみのあち見つもりで三十億は必要だと、岡本氏のスタッフははじき出していた。(この金額理事会説明する時、岡本氏はテーマ展示には「最低三十万円」必要だ、とやってしまった。石坂会長の「明治四十五年の万国博」とともに万国博の二大迷言とされている)

 大蔵省筋はこの規模を内々に承認していたが、監督官庁の通産側は、あまり正面に大きなものを建てられると、ホストカントリー日本政府館が目だたなくなる、という理由強硬に反対した、テーマ展示の稔予算はせいぜい三、四億でいい、というのだ。モントリオールテーマ予算百億と大変なひらきだ。そんな予算ではとてもテーマ展示はできないとプロデューサー側がいうと、もともとテーマなんてものは万風博にはいらないものだ、とまで極言した。

(中略)

 予算の三倍にふくれ上った見つもりをむりやり削るのは大変な作業だった。業者サイドと一項目ずつ検討し、全体の仕様をかえ、やっと予算の倍ぐらいまで削った。だがそれをさらに半分にするのは、背筋の寒くなるような作業だった。

場合によっては、石を一つころがしておいても、これが「根源の世界」だとひらきなおってみせると豪語していたものの、当初のイメージが、はなはだしく萎縮してしまうのはさけられなかった。それに私は平野氏と話しあって、第三スペース「心の世界」に展示する、海外民俗資料収集のための、予算千万円は、最初からおさえて、絶対手をつけないことにしていた。一・五倍にまできりつめる時、展示構想を基本からやりかえなければならないところにまできた。

テーマ展示に関わった小松左京氏が予算で苦労する様子が書かれています現在国立民族学博物館小松左京氏と平野氏が守ったのですね。知りませんでした。

 

 

余談ですが、調べていて個人的面白いと思ったところ:

  

 

追記:誤字修正しました

丹下健三郎氏 → 丹下健三

id:ryotarox さんありがとう!)

  

id:tapi423 さん、こちらこそどうもありがとう

色々知ることができて面白かったです。ブコメも興味深く読ませてもらいました。

2024-08-30

anond:20240830152155

現状で言うと「首都機能分散」はあっても、「首都移転」に踏み切る理由が無さそう

大地震とかが起こらん限りね

ブラジリアみたいに大規模な計画建築を伴って、首都全体をリデザインし直すような国力も将来性もないでしょう

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