「辺境」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 辺境とは

2019-10-25

anond:20191024170355

東京の豊かさだけが豊かさのすべてではない。

都心高層ビルに詰まっているものけが知性ではない。

都市けが文化を持っているわけではない。

どこにだって

人がいれば豊かさも知性も文化もある。

誰の地元にも等しくある。

私も地元を去って東京にきたけれど

地元が与えてくれた豊かさや知性、文化が今の支えです。

東京から辺境に愛を込めて。

anond:20191025102537

旦那アメリカ人って人のブログで、旦那実家はすごい田舎なのに、親戚は日本辺境だと思っていて「アメリカにこれてよかったね」みたいなことを言われたとか書いてたな。

[]2019年10月24日木曜日増田

時間記事文字数文字数平均文字数中央値
002482377195.947
0110632117303.050
028711774135.340
0317148187.127
0451772354.4120
05726738.142
06172259132.983
0738366496.455.5
0877527968.628
091621223975.544.5
101661592795.947.5
111711458085.332
121441166781.033
131871223065.434
141541487596.643
1517325950150.043
161851356473.339
171951839694.341
182211646574.544
191951177560.433
202001538076.940.5
211631366983.940
221801448580.533
231711038760.735
1日326930397393.039

本日の急増単語 ()内の数字単語が含まれ記事

原監督(8), DH(4), リーグ優勝(5), セ・リーグ(5), hedgehogx(7), イスラム社会(4), タイタン(9), 脂肪吸引(3), 深キョン(3), まとめあげる(3), 日本シリーズ(9), 亀井(3), 吉川(3), 天皇制(38), 宇崎(51), ポスター(107), 献血(60), 天皇(130), 巨乳(80), 萌え絵(12), ゾーニング(20), 優勝(12), 外交(15), 象徴(21), 権威(14), 丸(13), 廃止(26), 性的(60), 消費(42), オタク(149), フェミ(87), レイプ(29), 実在(15)

頻出トラックバック先 ()内の数字は被トラックバック件数

天皇、いらなくない? /20191024062803(83), ■垢BANされないギリギリ下品ハンドルネームを考えてほしい。 /20191023165202(48), ■経理産休が怖い /20191024114611(25), ■京都人だが炊いたんが通じない /20191023185703(17), ■飛び降り自殺で靴を脱ぐ理由ってなに? /20191024005404(13), ■巨乳ポスター非対称性の話 /20191024020455(13), ■九州北海道辺境の地に住んでる人って、どんな気分なんだろう。 /20191024170355(12), ■🧻🚽会社しか大便しない奴、ここに並べ! /20191024090307(11), ■おっぱいの大きな彼女にも聞いてみたよ /20191024140445(11), ■銭湯行った時ちん◯にモザイクかけてる人 /20191024000352(9), ■おまえの絶望なんかどうでもいい。 /20191024020218(8), ■ユーザー名ってどうやって決めたの /20191023190834(8), ■宇崎ちゃん実在したら /20191024020203(7), ■男をATM扱いするのおかしい /20191024182437(7), (タイトル不明) /20191024003232(7), ■宇崎ちゃん問題 /20191024221004(6), ■anond20191024062803 /20191024121039(6), ■献血ポスター話題だけど、そもそも献血をした人の男女比偏りすぎじゃね? /20191024182457(6), ■宝くじ当たったけどすることがない /20191021211936(6), ■anond20191024062803 /20191024150902(5), ■ /20191024154743(5), ■巨乳女性として気持ちを書くよ /20191023232323(5), ■anond20191024173220 /20191024173355(5), ■巨乳特別扱いしてはいけないと思う。 /20191024175944(5), ■クジラモチーフキャラは強キャラ率が高い /20191023170351(5), ■anond20191024185426 /20191024190254(5), ■オタク巨乳ポスター擁護現実世界巨乳を持ってこないでほしい /20191024134141(5), ■なろう系のアニメって何回ゴブリンと戦ったら気が済むの? /20191024081921(5)

増田合計ブックマーク数 ()内の数字は1日の増減

6716703(4451)

2019-10-19

anond:20190819192622

東洋イギリス比較しているようなものから、問いが間違っていると思うんだけど、世界史的には日本辺境島国で、力を持ったのはせいぜいここ100年くらいのものだ。そりゃ世界レベル古典的幻獣はいないと考えるのが当然だ。

神話タイムスパンもっと長い。西洋四大文明比較したら、そうなる。

これ以上の経済成長なんてそもそも可能なのか

中国とかは辺境少数民族農村部に住んでいるような収入0だった奴がコンビニバイトするようになったかGDPが成長しているわけで

1億総中流が達成されている日本経済成長なんて可能なのか?

他の国でも結局同じ仕組みで伸びてる。

経済成長を続けていれば国民の平均年収が1000万とかになったりするのか?

もちろん、タバコひと箱1億円みたいなインフレしてない状態でだ。

そんなの不可能だろ。

2019-10-08

消費税増税はおそらく大成功する

なぜなら中小企業を潰して超人手不足の介護士を増やせるから

介護士賃金は国が制御してるのでこれから民間のように増えない。

そして日本介護士介護士をするには高度な教育を受けてるので、その収入じゃ絶対子どもを作ろうとしない。

介護者と被介護者の家系がそこで閉じて終わるわけ。

権力者にはこれほど都合のいいものはない。

景気なんてどうでもいいわけですね。

はてなー教育を受けた中間層が多いから騒いでみせているが、介護士になったりする人は少ないので変わることはないだろうね。

対抗手段

介護士になるしかないような人たちが教育かい暮らしとか捨てて人間らしくバカスカ子ども産んで辺境権力つけるしかないんじゃないですか。

2019-10-06

騎士ショタ逆レイプするやつを

見たい。こんな感じのやつあったら教えてください。

第一章「おらが村の秘密

辺境の小さな村に仕える女騎士は闇夜に蔓延盗賊ならず者から村を守ることで村人から慕われていた。天下一と言われる女騎士剣術で村に平和がもたらされていたが、代わりに課した条件があった。

なんと、それは年頃のショタを女騎士差し出すことだった。年に一度、村人たちが楽しみに待つ収穫祭の夜に犠牲者は決められる。

饗宴が最高潮に達したころ、女騎士テーブルを見渡し千鳥足で一人の少年に歩みよると半ば強引に肩を掴み奥の部屋へと連れ去った。ろうそくの炎で照らされた少年の顔は蒼白になると同時に、テーブルに残された人々の顔には安堵の色が広がる。

このあと、三日三晩繰り広げられた驚きの行為とは...

第二章「正義の鉄槌」

騎士ショタを求める欲望は初めのうちは祭りときだけだったが次第にエスカレートしていった。その噂は「辺境ショタ喰女騎士」として皇帝に耳に入るほどになっていたので、皇帝は一人の密偵を村に派遣し現状の調査を命じた。後に皇帝の大失策として語り継がれるこの密偵ショタだったのだ。旅人に扮して辺境の村に向かった少年密偵は、女騎士の館で歓待を受ける。ギラギラとした欲望まなざしを向けられながら夕食を共にしたすぐ後、隣室で村の少年四肢を押さえつけられ凌辱されているのを目撃してしまう。噂は本当だったのだと確信した密偵は急いで駆け出し、全力の逃走劇を繰り広げる。しかし、百戦錬磨経験値と鍛え上げられた強靭な肉体を持つ女騎士からは逃れられず捕まってしまう。

後日、皇帝に出された報告書にはたった一言だけ「女騎士は優しくもてなしてくれました。」と書かれるのみだった。少年密偵を呼び出し問いただしても、頬を赤く染めながら同じ言葉を繰り返すのみであった。

いったい、彼の受けた女騎士からの深くて熱い「もてなし」の真相とは...

第三章「止まら因果

肉欲の限りをつくした女騎士の行動もついに白日の下にさらされ、騎士としての身分をはく奪され失意のままその一生を終えると思えた。しかし、その国に並ぶものはいないと言われた剣術の腕が彼女を救った。彼女名前容姿を変えて剣術師範として皇帝仕官したのであった。女騎士としてではなく一人の女として第二の人生を始めた彼女は狂い始める。なんと、皇帝ショタだったのであるショタ皇帝身体を密着させての剣術指導を重ねていくうちに自らの欲望を抑えきれなくなった彼女は...

2019-09-18

進撃の巨人 マブラヴから考えるユミルの民の歴史考察 ※進撃の巨

進撃の巨人無料公開が終了しましたね。最新話では急展開ばかりで次回どうなるか全くわからない状態です。

さて、エレンの首は飛ばされましたがおそらくジークと同じ感じで推定始祖ユミルに体をこねこねして作ってもらうのでしょう。ここで死んでもらっちゃ困る。

しかし、巨人は明らかにから物体創造しています。単なるそういうスーパー能力だよで考えていいものなのでしょうか? ここで一つ考察をぶち上げます

巨人宇宙人の端末説

漫画ジャンル変わってるじゃねーか! という話ですが今更です。ここからもう一回変わっても大して変わりはありません。

所で、作者諫山創先生がこう言っていたことは覚えているでしょうか?

進撃の巨人マブラヴパクリ」——

オマージュだろいい加減にしろと言われ続けてきましたがしかパクリというにはマブラヴ要素は少ないように見えます。まあ世界観的には似ている部分はあるのですが……

ここで思いっきりパクってみましょう。実は巨人は元々宇宙人の端末だったのです!

ここでマブラヴネタバレします。

今まで戦ってきた敵、「BETA」。その正体はケイ素生物辺境の星を開拓するために送りこまれ炭素生命体の端末だったのです。

そうして主人公はそのケイ素生物に話をしに行き、マジで炭素生命体で意思持ったのいたの? 知らんかったわメンゴメンゴで話は解決ハッピーエンドとなります

巨人宇宙生物の端末だったとすると、これならパクリと言っても過言ではありませんね。訴えられるレベルです。

……パクリパクリいって馬鹿にしてんじゃねーという話ですがこう言うにはもう少し大きなちゃんとした理由があります

大地の悪魔クリスタ

これは有名な説ですね。進撃の巨人ファンならあの絵を覚えているでしょう。左に大きな悪魔のような巨人が描かれ左に小さな女の子リンゴを持っている絵を……

そこでヒストリアクリスタという名前絵本から取ったという話があったはずです。心優しい女の子クリスタが大きな巨人と向き合っている絵……これはさっきの絵と無関係ではないでしょう。

そして母親は左の女の子を指さしています。これは左の女の子こそがクリスタという事にならないでしょうか?

この話で言えば左の巨人は始祖ユミルです。そう、元々ユミルの民は巨人だったのです——

じゃあ巨人はどこから来たの?

そう、宇宙です。……自然に沸いて出てきたよりかはましじゃあありません?

別にそこに理屈をつける必要はないんじゃないかという方もいるでしょうが、これはあれです。何でもかんでも理屈をつけてみたら面白いんじゃないか?という過程の話です。

これで一つ解決する問題があります

「始祖ユミルとは、初めて有機生物起源出会った少女である。」

あの絵は宇宙から来た巨人がその星の有機生物起源出会った瞬間だったのです。これならわざわざ「有機」とつける意味も分かります

これ、先ほど言ったマブラヴの展開と被りませんか?

大地の悪魔との契約ってなんだよ

何でもかんでも理屈をつけようとすると、こちらが問題になってきます。なによあのリンゴ

普通に考えたら知恵の実ですがどっからそんなの出てきたのよって話になります

一つ考えられることとして無垢巨人が知性巨人人間を食べたら巨人能力継承されますね? あれと同じように、始祖ユミルクリスタを食べる事で知性を獲得した、と考えることができます

しか無垢巨人普通人間を食べても消化できず吐き出すだけで終わるはずです。どうしてクリスタはそんな特別何だという話になるのでこれはあまりいい考察とは言えません。

そこで逆に考えましょう。始祖ユミル特別だったとしたら?

王家の血とユミルの民

ここで一つ話を変えましょう。ユミルの民は始祖ユミルの血を引いた人間ですよね? 王家も始祖ユミルの血を引いた人間ですね? しかしこの二つははっきりと出来ることに違いがあります

また、王家の血を持つ人間巨人の力でユミルの民の記憶改ざんすることができます

これを先ほどの「ユミルの民とは巨人だった」に当てはめてみると――さらに、マブラヴもパクってみましょう。

BETAには頭脳級とよばれるものがあり、こちらに従っています。BETA個々に意思はなく、上位存在に付き従ってるわけです。(合ってるよね? 間違ってたら無視してくれ)

同様に、巨人にも頭脳とよばれる存在がいたとしたら――

まり、始祖ユミルです。

契約とは一体何だったのか?

ここで話をまとめてみましょう。

元々巨人宇宙人の開発用端末として星に落とされました。そこで開発を進めていたわけですが、(なんかちょっと奴隷っぽいですね、進撃の巨人テーマに合います)ある日有機生物起源――人間出会ます

開発用端末である巨人には未知の物でしたが、その人間クリスタは心優しい少女で、巨人に対して優しく接します。

ここで、脳みそであるユミルは気づくわけです。自分はこんな人間のいる世界を開発と言って壊してきたんだ。(もしかしたら殺していたのかも)それを後悔します。

また、いろいろな娯楽にも出会ったのかもしれません。そこで、自分たちは何かの奴隷としてひたすら働かされていたことに気づくわけです。

そうしてユミル人間になりたい、と思ったのでしょう。自分を含めすべての巨人人間にしたのです――

……うーん妄想も甚だしい。なんだよ心優しい少女出会って人間になりたいと思ったって。

ここは無理やり理屈つけたんで妄想です。

ただ、人間になることで奴隷から解放された、というのはテーマに沿っているのではないでしょうか?

マブラヴパクリという話からもつながりますマブラヴでは炭素生命体は人間生命認識できず障害として排除します。こうして戦いが始まるわけです。

しか巨人人間生命認識し、それになりたいと願ったのです。つまり進撃の巨人とは、マブラヴの終わりから始まる物語だったのではないでしょうか?

……どっちかっつーとガンダム00だこれ

じゃあこんな妄想してなにになるんだよ

うーん特にないっすねこれ……これでエレンが最終的に何をするか考えられるんじゃないかと思いましたが全然そんなことないですね。

これだと自由だった昔に戻るという意味で「すべてのユミルの民を無垢巨人にする」がオチになりそうで……最終回コマと繋がんないんですよね。

まあでもなんかの考察の助けになればなーと

2019-09-16

故郷を思い出したので自分語りしてみる。

ふと生まれ育った町の情景を夢で見て、多少思うところがあったので気持ちを書き留めようと思う。

静かな入り江からさな漁船が海の彼方へ消えゆくような、そんな夢だった。

最近よく見かける「田舎で非知識階層に囲まれて育ったけど、地元に馴染めずなんだかんだで都会に出てきて過去ホームタウンを思い返すたびに多少絶望する」という散文的な自分語りであることを先に断っておく。

ただの個人経験であり、エスノグラフィのようなものだと思って読んでもらえれば嬉しい。

この日記結論はこうだ。

かに東京人間想像することも出来ないような社会」が日本のどこかには必ずあって、学ばないことが規範と化して社会再生産されているということ。

自分東海地方の海沿いの寂れた漁師町に生まれた。

名古屋まで電車で1時間半以上、文化的施設といえば聞いたことのない演歌歌手がたまに来る小さな市民ホールと、小さな本屋が2軒あった。

2軒の本屋万引き被害額が大きすぎて自分が町を出た後に潰れた(跡地はセレモニーホールという名の葬式場になった)。

1時間に一本しか電車のこない駅から伸びるメーンストリートで今でも開いている店は、年金暮らし年寄り趣味でやっている畳屋と宝くじしか無かった。

街中でスーツ姿の人は見たことがほとんどなかったし、そもそも人が出歩いている記憶すらない。

家族母親と母方の祖母のみ。

高卒で一度も町からたことのない母親は、漁師相手にする場末スナックで働いて自分を育てた。

同じ町で漁師をしていた父親フィリピンパブ出会ったフィリピーナに入れ込んで、小学2年生くらいの頃に母親離婚した。

それより前には「キミの父親不倫をしているんだ」と小学校の同級生母親から聞かされた。

相手は近所に住んでいた太ったおばさんだったので、あんデブとなぜだろうとその時は疑問に思ったけどすぐに忘れた。

最後父親と会ったのは、父親が家を出て半年後くらいに小遣いをやるからと呼び出された紫煙で視界の悪い雀荘だったと記憶している。

その後は行方不明で、風の噂では今はマニラに住んでいるらしい。

こんな家庭環境は、東京自分が属するコミュニティでは聞かない。

なぜそんなことにわざわざ触れたかというと、自分の家庭は何も特別ではなく、周囲を見渡せば程度の差はあれどどこもそんなものだったから。

親が大卒同級生なんてクラスに1割も居たかという感じだったし、自分が通った地元中学校には200人くらい同級生が居たがそのうち大学に進んだのは20人くらい。

自分博士まで進んだが、マスターレベルですら聞いたことがない。

あとで詳しく触れるが、そもそも勉強をするとか考えること自体忌避するという一貫したスタイルがあらゆる局面通底していた。

さて、シングルマザーの家庭はクラスに3割は居たし、両親が揃っていても母親父親違いの兄弟姉妹が居るなんて話も珍しくない。

世代職業漁業水産加工町工場自動車修理で、小中学校教諭公務員の子息は格の違いを醸し出すスーパーエリートの家庭扱いだったし、家も小綺麗だった。

スーパーエリート以外は、トタンの壁が海風茶色く錆びて、汲み取り式のトイレから伸びる煙突の先がクルクル風で回っている文化住宅か、古民家カフェを思いきりボロボロにしたような都内なら廃屋だと思われるような家に住んでいた。

町工場に勤めている人たちで指が無くなったなんて話もよく聞いたし、どこそこの家が生活保護受給とかという話もよく聞いた。

クラスメートが学校を翌日休む理由が、その前に起こした暴力事件家裁に呼び出されているからとかもよくある話だった。

そんな彼らが余暇にすることといえば、スナックフィリピンパブギャンブルセックスくらいしか聞いた限り思いつかない。

かに、成人した兄がいる同級生の家に遊びに行った時には、真昼間から居間同級生の兄と派手な格好をした若い女性がセックスをしていたし、パチンコ屋には毎朝人が並んでいた。

ギャンブルパチンコ電話投票する競馬が主流だったが、甲子園の季節になると地元暴力団が元締めをする高校野球賭博流行っていた。

暴力団偽ブランド品も売りさばいていて、軽自動車スウェット姿だけど鞄は高級ブランド(偽物)という出で立ちの女性をよく見かけたものである

まぁこんな感じでつらつらと思いつくまま挙げてみたが、自分身の回りで溢れていたのは、キーワードでいえば貧困、性、暴力ギャンブルだった。

そもそも大人たちがそんなスタイルだったので、子供達も似たような社会フラクタル図形のように構成していた。

小学校の頃には駄菓子屋コンビニでの万引きが横行していて、後に刑務所に入るような子供たちはその時代からすでに盗んだタバコを吸って、やっぱり盗んだバイクに乗っていた。

暴走族(ゾク)に入って大人たちを殴ったり大怪我するほどのゾク同士の喧嘩をする中学生たちが小学生のヒーローで、ゲリ便が出る時のような音を撒き散らすバイクに皆憧れていた。

そんな時に暴力的な彼らは、異質な存在排除することが大好きで、異質とみなされた同級生は徹底的に排除された。

小学6年生のとき教室に入ったらメガネをかけている子が素っ裸で椅子に縛り付けられて頭にバケツを被らされていた。

メガネは弱いもの象徴で、勉強議論をするような人間排除対象だった。

文革かって感じ。

反対に、野球が上手いか、足が早いかケンカが強ければヒエラルキーの上部に君臨できる。

動物的に強弱を判別できることがそのままヒエラルキーの源となっていたし、意思合意感情とその時の雰囲気で決まっていた。

そして中学生になると、今度は成績が良い人が排除対象となる。

真夏に水を飲まずに走りこんで泣きながら試合に負ける部活に打ち込むことがすべてに勝り、もしくは非行に走ることがある種の中学生らしさであるというコンセンサスを伴って正当化されていた。

授業中には廊下自転車が走り、思い出した頃に校庭に暴走族野良犬があらわれる。

トイレにはタバコの吸い殻が落ちているし、たまに窓ガラスは割られていた。

教師はたまに殴られたり、殴り返したり、車を壊されたりしていた。

一方で登校している生徒にとっては、校則フーコーパノプティコンも真っ青な規律自動化させるもので、髪型男子坊主女子は肩まで。

他にも細かい校則がたくさんあって、破れば容赦無く教員から殴られる世界だったし、皆が一緒であることを望んでいたので、逸脱すれば容赦無く告げ口されていた。

校則を破らなくても、目立てば排除対象になりうるので、いつしか自分も誰かが見張っていると意識して、いかに溶け込むかを重視するようになっていた。

そして積極的に学んだり考えることが嘲笑対象であったので、そこでもやはりセックスしたことがあるかとか、バイク知識があるかとか、そういう分かりやす尺度ヒエラルキー構成されていた。

授業中に教師から指名されて小難しい答えを言ったり、発音記号通りに英単語発音しようものなら3日は真似をされてイジられるのは御多分に洩れず自分地元も同じだった。

テスト期間は早く帰れるので皆喜んで下校後に遊ぶレベル勉強に対する姿勢で、将来は男子工業高校女子商業高校に通ってそのあとのことは何も考えないのが一般的だった。

ここまでは自分ライブで触れた15歳くらいまでの環境の話で、せいぜい15年くらい前の話だ。

はっきり言えば、そのような環境はまっぴら御免だし、そんなところで自分の子供を育てたくはない。

ただ、地元の話は中々難しい問題はらんでいる。

ここからは冒頭に述べた「社会再生産」について触れたい。

さて、経緯は知らないが、自分幼稚園の頃にIQテストを受けた。

そのあとに、あなたの息子は知能指数が高いから相応の教育を受けさせてあげてくださいと園長先生から母親コメントをもらったらしい。

大学のことすらよく知らない専門学校卒の母親だったが、自分都内海外の全寮制の学校小学生のうちから預けようとした。

だが、当時の自分はこともあろうに泣き叫んで拒み、結局は地元に残ることを選んだ。

当時のことはよく覚えていて、理由友達と離れたくなかったから。

その時に知りうる限りの世界を取り上げられることに対する極端な不安が何よりも勝っていて、母親は息子の気持ちを優しくも汲み取って折れた。

ただ、結論からいえば、自分結果的に完全に故郷を捨てた。

小学校に上がった時、小1か小2くらいの頃から、本を読み始めた。その頃に三島由紀夫島崎藤村やら、古い作品から新しい作品まで縦横無尽に慣れ親しんだ。

早朝に登校して空いた時間や、ジャンケンで負けて押し付けられた図書委員時間図書室でひたすら本を読んだ。

そのうちに、自分生活する社会根本的に異なる社会、つまり学び、考えることが重要であるという社会存在することを知った。

哲学思想系の本はもちろんのこと、西洋美術画集建築写真集に心を揺さぶられたし、マーラーCDを初めて聞いた時の感動は死ぬまで忘れないと思う。

めちゃイケを好むふりをして、自分加藤周一の羊の歌に感銘を受けて、とりあえず東大に行こうと中学の頃には考えていた。

そして周囲に迎合しつつも高校に進んだ。いわゆる地方公立トップ校だった。

他にも理由はあったと思うが、中3の時には成績が良いという理由ものを隠されたり上履きにガムが入っていたこともあった。

通っていた高校地元から電車を乗り継いで1時間は掛かる。

入学から1ヶ月もしないうちに、明らかに新たな社会社会階層自分は組み込まれたと自覚した。

同級生の親の職業は、医者弁護士会計士大企業社員ばかりだった。

誕生日には名古屋デパートの上層階のレストランだったり、どこぞで伊勢海老を食べるだのとそんな話もたまに聞いた(成金的な家はあまり無かったけど)。

彼らの親は旧帝国大学出身はざらにいたし、兄が東大、今はオックスフォード留学中とかそんな話も当たり前にあった。

幼い頃からピアノバイオリン書道バレエスイミングなんかをやっているのがマジョリティだったし、週末に美術館やコンサートホールに足を運んだという話も決してレアな話ではなかった。

彼らと出会ってとかく感動したのは、好きだった本や芸術の話を初めてリアル人間とできたことだった。

そして何より彼らは、自身解釈や、見解を示してくれたし、自分のくだらない議論にも向き合ってくれた。

もちろん性やギャンブル暴力ワンピースの話もたまにはあったが、それ自体享受するだけでなく、思考対象としても話題を取り上げることががあった。

高校以来、自分は学び、思考する人しか存在しないかのように振る舞う社会に身を置き続けている。

今にして思えば、もっと早く外の世界に出た方が良かったのではと素直に思う。

ただ、当時の自分には、その選択肢はなかった。

なぜなら、受動的に与えられたその社会自分のすべてだったから。

母親母親であるように、生まれ育った社会は生まれ育った社会であって、代替がきかない。

自分たまたま自分が立っていた社会と違う社会を知りうるきっかけを子供の頃に得たから今があるのであって、その機を逃せば一生地元に居ただろう。

なぜなら、考えることや知ることを拒むことが規範となる社会では、外の世界があるということ自体を知りようがないのだから

自分は考えることも、こうして頭の整理をすることも好きだ。

パチンコ新台や、友達奥さん不倫をして旦那相手と殴り合いの喧嘩をしたとか、そういう動物的な話題を「それ自体」をただ消費する社会に少なくとも自分は興味がない。

もちろん、そういった社会自分経験したような)を否定する理由はどこにもない。

ただ、自分故郷を捨てたように、その社会に残るのは、その社会適応しきった人々である

有り体にいえば、将来の選択肢存在すら意識できないのが自分体験した社会であり、どのような選択肢があるのか獲得しようする営みそのもの封建的否定される強い構造を伴っている。

からこそ、自分田舎はいつまでも同じ姿を留めることに成功しているのだと思う。

もちろん、その社会自体が恐ろしいぬるま湯であり、外には異なる社会存在することを予期している人も稀にはいることだろう。

幼い息子を外の世界に出そうと考えた母がそうだったように、おそらくそれに気付いた時に自身好転させるにはあまりにも遅い場合が大半である自分は思う。

そして、自分は今更何があったとしても、地元の彼らと交流することはできないし、するつもりは一切ない。

それくらいに共通言語がもはや異なっている。

母はもう二度と戻ってくるな、お前の居場所はもうここにはないと電話口でことあるごとに言う。

一方で、開成筑駒から東大に進んだ都内組は何も捨てることなく、安定的自分が望んだ社会享受してその上に今も生活を営んでいる。

それは誰でもそうであるように、最後最後に拠り所となり得る自らの地域的なアイデンティティをきちんと持っているということである

自分依拠すべき地域地元)を自己実現と引き換えに失ったのであって、願わくば我が子には地元を与えるか、もしくは地元がなかったとしてもサバルタンとなり得ない思想的な土台を築いて欲しいものである

そして同時に、自らの強みは故郷がない事であり、海外に出ることも辺境の地に赴くことも、自分さえ許せば可能となり得る。

今朝の夢に現れた、小さな漁船はきっと自分自身だったのであろう。

2019-09-15

小学校時代の大便排泄は全て学校でやってた

何故かというと家の便所は汲み取り式で学校トイレは水洗だったからだ。他のみんなもそうだった。

休み時間はみんなトイレの前で行列してた。致した後いちいち色や形や大きさの話題をしあったりする光景日常だった。

昭和の日本決して辺境ではない田舎のいい思い出だ。語ると嘘呼ばわりされる事もしばしあるが。

2019-09-05

anond:20190905073453

ワイが読んだ中では辺境の老騎士と銀狼ブラッドボーンくらいしか思いつかんやで

2019-09-03

内田樹氏 日本人の「病」について語る

ある種の「病」に罹患することによって、生体メカニズム好調になるということがある。

だったらそれでいいじゃないか、というのが私のプラグマティズムである

属国」であり、「辺境であることを受け容れ、それがもたらす「利得」と「損失」についてクールかつリアルに計量すること。

病識をもった上で、疾病利得について計算すること。

それが私たちにとりあえず必要知的態度であろうと思う。

健康であろうとしたせいで早死にした人間をたくさん見て来たせいでそう思うのである

http://blog.tatsuru.com/2007/05/31_1136.html

2019-08-17

本音と建前の差が大きくなっているもの

関係をメインに

 

ほんとは無理矢理性交したい男はそこそこいる

これ言い出したら犯罪系全部そうか

本音と建前に差が無かったのはいつだろう?

夜這いがあった時代

強姦歴史というものがあった

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B7%E5%A7%A6%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2?wprov=sfti1

日本は約100年の話

ところで強姦があるからこそ相対的に和姦という概念ができたが、これ昔はなかったんだろうかね?

 

ロリコン結構いる

ほぼ存在自体違法になってしまたか一見いなくなったように見えるが

当たり前だが結構いる

といっても、真性は1,2割かなあ?これは1990年代チャイドルロリポルノ市場規模感を見れば分かる

でもJK好きは4割くらい居るんじゃないか

JKというのは結婚はできるが先進国基準では児童に当たる非常に厄介な年齢帯だ

ヲタクはその点明け透けだが、ヲタクの中には二次元オンリー三次元ロリグロかいう人も居る

本音と建前に差が無かったのはいつだろう?

1980年代くらいか

おニャン子クラブ辺りまでは世間存在認識していた気がする

 

同性愛嫌い

これは持論なんだけど

男が居たら大体だが3割はホモ死ね死ねと思っていて、3割はホモ存在容認、3割はノンケだがホモ好意的、1割がホモだと思う

アンケート調べたら反対23%だった。上記の持論は雑だな)

俺は割と好意的よりなんだが、ホモ死ねと思ってる友人もいる

今の状況は結構可哀想かもしれない

ちなみにレズ死ねと思ってる女もいる

大変だな

本音と建前に差が無かったのはいつだろう?

多分2000年あたりかな?

 

おまけ、本音と建前の差が減ってきているもの

アニメヲタク

今の大学生以下くらいは本音トークが増えてきているように思える

天気の子現象面白い

アニヲタでも結構見てるからか、面白かったっていう人と合わなかったっていう人が出てる

誰もが正直に感想言ってて良い

あそこら辺境界線あるよな、受け付けない人には本当に受けない

2019-08-09

anond:20190809085507

かにhatena京都にしておけばよかった。

2chよりも、Line Facebook Twitter 等々SNS発達したからね

そもそもインターネットの発展で日本辺境化しているし

海外サイトを見る機会がどんどん増えている

anond:20190809084751

ここは辺境とは言えない。むしろ大都市の類。

2ch首都圏だとして、はてな匿名ダイアリも札幌ぐらいの影響力がある。

本当のネット辺境秘境というのは、もっともっとたくさんある…

2019-07-27

小卒の無敵の人より

おっすおら無敵の人。小卒だ。

引きこもり歴10年以上、今は夜間大学生

仕事できなさすぎてADHD発覚。

朝はコンサータやらストラテラやらでパキパキになって、

なんとかベッド抜け出して、夜はパキパキ過ぎて寝れないか

眠剤食ってる。社会にぶら下がってスマンな。

卒業したら頑張ってもっと納税するよ。

 

別に基地外に猫撫で声で接してくれ、という訳じゃない。

ただ世の中には、そういう形の葛藤もあることは理解してほしい。

誰もがそれぞれの地獄で、何とかやりくりしていると思うけど、

まぁ、その典型例の一つなんだと。

 

俺は大名ってとこに住んでいる。

ピンと来た人もいるかもしれないが、低能先生事件を起こしたあの小学校の近くだ。

当時、サイレンを聞きながら、彼のニュースを見ていた。

特定の誰かに殺意を抱いたことなんてないが、彼は俺でもあり得た、と思った。

 

幸いにも、今の俺には愛する人がいて、愛する音楽映画もある。

早いところ、食い扶持を稼いで、支えなきゃいけない両親もいる。

月曜日配信Spotifyの”Discover Weekly"はブルーマンデーとやらも色めき立たせてくれるし、

リアルはてしない物語ばっかのHBOドラマシリーズは、週末を待ち遠しくさせてくれる。

GOTが終わったのは寂しいが。

 

知的で穏やかだった父は少し健忘症気味で、

そんな状態祖父母を老々介護している。

俺が彼らから奪ってしまった可能性を考えるときつい。

 

一方で、俺が頑張らないといけない理由が、こんなにあって幸せだったとも思う。

ぎりぎり踏みとどまってられるからだ。

 

仕事できなさすぎて同僚から頭に生ゴミ乗っけられたり

警察に薬中扱い(”Fuck the police" by N.W.A)されてマグショット撮られたり

まれた時からハードモードならではのイベントはたまにある。

ときに打ちのめされたりして、葛藤と後悔で潰れそうにもなるが、

上記理由で、俺はどうにか、一線を越えずにいられている。

 

最近、俺のような人のクソみたいな事件が多くて、本当に辛い。

事件凄惨さ、被害者やその家族の心情を思うと辛いし、

映画ヲタの端くれとしてもクソほど辛い。

さらに、加害者に対しても同情してしまうのも辛い。

適切な医療福祉へのアクセスが、あるいは誰かの愛情が、

もっと早い段階にあれば、話は違ったのではないかと思うからだ。

 

アラサー大学にいるせいか、俺のプロファイルはある程度、

先生事務には察知されている。はなから白眼視してくる人もいたし、

稀に同情的な人もいた。最近になって、少し距離を感じた人もいた。

普段は、知的自由を尊ぶ人々が、基地外を怖がってるのが辛い。

 

自分辺境にいるStrangerだということは、もう本当に重々承知していて、

30年かけて、やっと折り合いをつけた。それでも村八分にされたり、

後ろ指さされるのは、少し訳が違って、未だに新鮮な辛さがある。

”窮鼠、猫をはむ”かどうかは、本人の資質に依る部分が大きいと思うが、

そこまで追いこむかどうかってのは、コントロールが効く部分だと思う。

 

無敵の人や、基地外を恐れるのはわかるよ。わかる。

でも、ただ恐れるんじゃなくて、リスクマネジメントする方向に向かって欲しい。

ほんの少しの優しさと理解を携えて。それで救われる基地外はきっとたくさんいる。

 


 

 ADHD。Kendrick Lamarの1stアルバム。ではなくて、病名。小5のときに、担任教師からADHDの疑いでの受診を進められていたが、両親が”うちの子障害をもっているわけない”と突っぱねた。うーん、時代仕事を始めてからやばいぐらいミスしまくって初受診

 ──────────

 Blue MondayNew Orderの曲。名曲である。だが俺は自殺しないと決めた。ボケかけの親父と癌の母親介護をして生きていく。

 ──────────

 辛いやつ。頭に生ゴミ乗っけられた時、そこまでの侮辱経験がなくて、状況が飲み込めず、ヘラヘラしていた。その後、ひどく相手を恨んだ。毎日、胃が痛んだ。だが、ある日、相手が作ったまかないのとん汁がべらぼうにうまくて、とりあえず許した。福岡の名店、中田中よりうまかった。

 ──────────

 辛いやつ2。結局、福祉手帳提示し、照会してもらい事なきを得た。しかし、家族警察署に迎えに来てもらわなければならなかったりして大分キツかった。2年ほど前だったが、”Huaweiなんてスマホ聞いたことがない。どこで入手したんだ ”というセリフはさすがに笑った。あと露骨にGood cop, Bad copやられたのも笑った。恐ろしかった。

2019-07-26

「終わりなき日常の終わり」とかいう終わってるコラム

アニメなんてなくても生きていける。

そう論じるのは簡単なことだ。

だが

人間そもそも不完全なものであり、合理性のみで人生を全うすることは難しい。

それが出来る人間もいようがその数は決して多くない。

アニメに限らず、ゲーム、酒、タバコ、異性、ギャンブル、車、ゴルフ音楽アイドルスポーツ観戦、特撮映画小説

多くの人間一見生産ものにひと時その身を浸して癒やしを得、日々の暮らしにおける心の糧にしているものだ。

まずこういったもの批判をすること自体禁酒法時代アメリカ天保の改革風俗取締令のようなナンセンスさがある。

すでに多くの批判が寄せられているが、大阪芸術大学純丘曜彰教授の例のコラムの改稿前のものを長くなるが引用し、思うところを述べていきたい。

────────────

終わりなき日常の終わり:京アニ放火事件の土壌

純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

/夢の作り手と買い手。そこに一線があるうちはいい。だが、彼らがいつまでもおとなしく夢の買い手のままの立場でいてくれる、などと思うのは、作り手の傲慢な思い上がりだろう。連中は、もとより学園祭体験を求めている。だからファンなのだ。そして、連中はいつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。/

まりに痛ましい事件だ。だが、いつか起こると思っていた。予兆はあった。たとえば、16年の小金井事件。熱烈なファン豹変し、本人を襲撃。アイドルアニメは、そのマーケットクリティカルな連中であるという自覚に欠けている。

もとはと言えば、1973年手塚プロダクションの瓦解に始まる。同じころ、もう一方のアニメの雄、東映労働争議で多くの人材放出。かれらは、それぞれにスタジオを起こした。だが、これらのスタジオは、アニメ製作ノウハウはあっても、資金的制作能力に欠けており、広告代理店テレビ局の傘下に寄せ集められ、下請的な過労働常態化していく。

そんな中で74年日曜夜に放送された『宇宙戦艦ヤマト』は、視聴率の低迷以前に予算管理製作進行が破綻して打ち切り。にもかかわらず、時間帯を変えた再放送で人気を得て、77年に映画版として大成功。当初はSFブームと思われ、78年の『銀河鉄道999』や79年の『機動戦士ガンダム』が続いた。しかし、サンリオ資本キティフィルムは、80年に薬師丸ひろ子主演で柳沢きみおマンガ翔んだカップル』を実写化し、SFではなく、その背景に共通しているジュブナイル、つまり中高生モノの手応えを感じており、81年、アニメに転じて『うる星やつら』を大成功させる。

このアニメの実際の製作を請け負っていたのが、手塚系のスタジオぴえろで、その応援として、同じ手塚系の京都アニメーション前身が稼働し始める。そして、その後のアニメ業界大勢の方向を決定づけたのが、84年、この監督だった押井守映画オリジナルストーリーうる星やつらビューティフル・ドリーマー』。SF色を取り入れた学園コメディで、学園祭の準備が楽しくて仕方ない宇宙人女の子ラムの夢に世界が取り込まれ、その学園祭前日を延々と毎日、繰り返しているという話。

アニメには、砂絵からストップモーションまで、いろいろな手法があり、セル画式だけでも、『サザエさん』や『ドラえもん』のようなファミリーテレビ番組はもちろん、『ドラゴンボール』や『ワンピース』のような人気マンガを動かしたもの、『ベルサイユのばら』『セーラームーン』のような少女マンガ系、『風の谷のナウシカ』や『AKIRA』のようなディストピアSFさらにはもっとタイト大人向けのものもある。

にもかかわらず、京アニは、一貫して主力作品は学園物なのだ。それも、『ビューティフル・ドリーマー』の終わりなき日常というモティーフは、さまざまな作品に反復して登場する。たとえば、07年の『らき☆すた』の最終回24話は、『BD』と同じ学園祭の前日。エンディングでは、あえて『BD』のテーマ曲を下手くそに歌っている。つまり、この作品では、この回に限らず、終わりなき日常に浸り続けるオタクファンをあえて挑発するようなトゲがあちこちに隠されていた。しかし、「エンドレスエイト」として知られる09年の『涼宮ハルヒの憂鬱』2期第12から19話までとなると、延々とほとんど同じ夏休みエピソードが繰り返され、『BD』に悪酔いしたリメイクのような様相を呈する。

もっと言ってしまえば、京アニという製作会社が、終わりなき学園祭の前日を繰り返しているようなところだった。学園物、高校生サークル物語、友だち話を作り、終わり無く次回作の公開に追われ続けてきた。内容が似たり寄ったりの繰り返しというだけでなく、そもそも創立から40年、経営者がずっと同じというのも、ある意味、呪われた夢のようだ。天性の善人とはいえ社長の姿は、『BD』の「夢邪鬼」と重なる。そして、そうであれば、いつか「獏」がやってきて、夢を喰い潰すのは必然だった。

なぜ学園物が当たったのか。なぜそれがアニメの主流となったのか。中学高校は、日本人にとって、最大公約数共通体験からだ。入学式修学旅行学園祭卒業式教室体育館、登下校。だが、実際のファンの中心は、中高生ではない。もっと上だ。学園物は、この中高の共通体験以上の自分個人人生空っぽな者、いや、イジメ引きこもりで中高の一般的共通体験さえも持つことができなかった者が、精神的に中高時代に留まり続けるよすがとなってしまっていた。それは、いい年をしたアイドルが、中高生ガイ制服を着て、初恋さえ手が届かなかったようなキモオタアラサーアラフォーファンを誑かすのと似ている。

夢の作り手と買い手。そこに一線があるうちはいい。だが、彼らがいつまでもおとなしく夢の買い手のままの立場でいてくれる、などと思うのは、作り手の傲慢な思い上がりだろう。連中は、もとより学園祭体験を求めている。だからファンなのだ。グッズを買い集め、「聖地」を巡礼し、そして、連中はいつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。それが拒否されれば、連中がどう出るか、わかりそうなものだ。

『恋はデジャブ』(93)という映画がある。これもまた、同じ一日をループで繰り返しながら、主人公精神的に成長するという物語。この話では、主人公だけでなく、周囲の人々も同じ一日を繰り返す。つまり主人公の成長を待ってくれる。だが、映画と違って、現実は、そうはいかない。終わりの無い学園物のアニメうつつを抜かしている間に、同級生は進学し、就職し、結婚し、子供を作り、人生を前に進めていく。記号化されたアニメ主人公は、のび太カツオも、同じ失敗を繰り返しても、明日には明日がある。しかし、現実人間は、老いてふけ、体力も気力も失われ、友人も知人も彼を見捨てて去り、支えてくれる親も死んでいく。こういう連中に残された最後希望は、自分永遠の夢の学園祭の準備の中に飛び込んで、その仲間になることだけ。

起業する、選挙立候補する、アイドルタレント芸人になる、小説マンガの賞に応募する、もしくは、大金持ちと結婚する。時代のせいか、本人のせいか、いずれにせよ、人生がうまくいかなかった連中は、その一発逆転を狙う。だが、彼らはあまりに長く、ありもしないふわふわした夢を見させられ過ぎた。だから、一発逆転も、また別の夢。かならず失敗する。そして、最後には逆恨み逆切れ、周囲を道連れにした自殺テロ

いくらファンが付き、いくら経営が安定するとしても、偽の夢を売って弱者や敗者を精神的に搾取し続け、自分たち自身もまたその夢の中毒に染まるなどというのは、麻薬の売人以下だ。まずは業界全体、作り手たち自身がいいかげん夢から覚め、ガキの学園祭の前日のような粗製濫造、間に合わせの自転車操業と決別し、しっかりと現実にツメを立てて、夢の終わりの大人物語を示すこそが、同じ悲劇を繰り返さず、すべてを供養することになると思う。

まずはこの業界全体、作り手たち自身がいいかげん夢から覚め、ガキの学園祭の前日のような粗製濫造、間に合わせの自転車操業と決別する必要がある。もう学園祭は終わったのだ。休もう。番組も、映画も、穴を開けて休もう。あれだけの京アニ惨事を目の前にしながら、よりタイトな状況で黙々と規定製作スケジュールをこなそうとしていることこそ、異常だ。こんなときくらい、京アニにかぎらず、業界の関連全社、いったん立ち止まって、仕事待遇業界のあり方、物語方向性ファンとの関係見直しあらためてしっかりと現実にツメを立てて、夢の終わりの大人物語を示すこそが、同じ悲劇を繰り返さず、すべてを供養することになると思う。

────────────


京アニは学園ものだけ」という言説に対し、傷痍軍人女性戦後を生きる「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の存在意義が改めて燦然と光り輝いているという事実劇場版企画されており以降もシリーズ化されればそれはもう「学園ものだけ」という批判にはあたらない、はずだったのだが…。

また京アニオリジナルの源流をたどればMUNTOという異世界ファンタジーもあり、今後何が飛び出すか、その可能性は無限に満ちていた。

日本オタク作品の大半が確かに学園ものなのは事実であるが、それは世界観の説明が容易であること、多くの視聴者経験していて没入しやすいこと、といったアドバンテージがある、いわば「手堅い」ジャンルゆえ。

京アニは決して裕福な会社であったとは言い切れないし、またアニメ業界自体流行り廃りが激しく、そんな中で一定収益を手堅くあげる選択をとっても批判されるいわれはあるまい。

エンドレスエイトがいまだに物議を醸す存在であるのは事実だが、話題性が1期よりは希薄になりがちな2期ハルヒを「語る」上で大きな要素になっているという点では意義のある存在ともいえるのかもしれない。

終わりなき学園祭としてひとつ象徴となった「ビューティフル・ドリーマー」、

うる星やつら漫画版で約9年、アニメ版で約5年もの長きに渡り「途切れることなく」続いた学園ものであった記憶もあって、ことにアニメに対して古い感性人間ほど「終わりなき青春」を延々続ける印象もあるが、

近年の製作ペースは1クール12話、月にならせば3ヶ月ほどのスパン基準で、シリーズが続いても2クールか長くても4クールあたりが殆どで、1年を通して続くことはもはや一部の例のみで、1クールないし2クールベースの途切れ途切れの発表ペースになっている。しかうる星が3年を超えて学生生活を描き続けたのに対し、妥当時間経過とともに終わり即ち「卒業」があるのも近年の特徴。

しかアニメファンは常にコンテンツ新陳代謝さらされる中で、コンテンツの完結を一区切りとして、同じ制作会社からといって次に提示される新コンテンツを必ず追い続けてくれるとは限らない。

1期で好評だったシリーズ物の2期ですら、1期以上に人気を得るのは実際難しい。

そしてこの御仁が憂うまでもなくアニメ自体卒業していく人間も確かに存在する。

そういった熾烈なレッドオーシャンで波間の泡のように浮いては消えていくのがアニメ制作会社非情なる現実

そんな熾烈な世界にあって健気に誠実に作品を作り続け、また大きな落ち込みもなく良質な作品供給できる会社を存続させてきた、業界良心の要石のような会社京アニであって、それはこういう批判俎上に上げるべき存在ではそもそもない。

事件からかねがね用意されていたであろう「ぼくのかんがえた日本アニメ概論」をここぞとばかりに持ってきたのだろうが、世界的に見ても比類なきほど理不尽な、そして悲惨事件に対して論じるにはあまりにも適さない代物であったと言わざるを得ない。

このケースは犯人特性も含めて極めて異常であり、安易因果応報的論説にははめ込めないほどの歪さ不条理さがあるのだ。いやしくも大学教授を名乗る立場にふさわしくない浅薄さであったと言わざるを得ない。

この御仁が禄を食んでいる大阪芸大は早くからサブカルチャーに特化した今やオタク御用達大学であり、辺境にありながら高い人気を持ち続けているのはそれ故もあるのに、そこからオタク批判をすること自体、あたかも親の庇護を受けながらヤンキーやってるイキリ中学生のようであり甚だ滑稽でしかない。

オタクにイキって食う飯は旨いか

まぁ一方で確かにアニメ作りすぎなのは事実であるが、それは業界全体レベルの話であり京アニを論って言う話ではない。それは数を作らないと食えないという業界構造にこそ問題があり、是正されるべきものであるのは論を俟たない。だが、かつて勇名を馳せた会社ですら粗製乱造ものも見受けられる中、ひとつひとつ作品を売れる売れないに関わらず本当に誠実に作ってきた会社を取り上げて言うことではない。まして「麻薬の売人以下」とまで蔑まれるいわれはない。

あとアニメうる星はその後綺羅星の如く多くの俊英を生み育てる土壌になり、アニメ産業及びアニメ文化嚆矢ともなったという意味で意義深い作品であり、とりわけビューティフル・ドリーマーアニメ制作班の若き野心とオリジナリティに溢れた傑作であったことも付け加えておく。だがそれに内包されている批判精神は今や一周回って定番になってしまい、それをもってアニメ批判オタク批判をするには「今更感」で一杯で陳腐化していることも。


最後

人的物的、そして心理的にも大きなダメージを負い再起すらも危ぶまれる中、これからの再起を表明した八田社長京アニには、深い敬意を表しつつ、事件前に比肩する制作体制を整えるのはおそらくまだ時間がかかるであろうとも、その行く末を見守っていきたいし、微力であれ力添えもしていきたいものである

そして、亡くなられた方のご冥福と、負傷された方のご快癒をお祈りしつつ、件のコラムのような浅はかな批判論を払拭する新たな可能性に満ちた作品群を期待したい。それがいつになろうとも。

2019-07-22

無敵だ

おっすおら無敵の人。小卒だ。

引きこもり歴10年以上、今は夜間大学生

仕事できなさすぎてADHD発覚。

朝はコンサータやらストラテラやらでパキパキになって、

なんとかベッド抜け出して、夜はパキパキ過ぎて寝れないか

眠剤食ってる。社会にぶら下がってスマンな。

卒業したら頑張ってもっと納税するよ。

別に基地外に猫撫で声で接してくれ、という訳じゃない。

ただ世の中には、そういう形の葛藤もあることは理解してほしい。

誰もがそれぞれの地獄で、何とかやりくりしていると思うけど、

まぁ、その典型例の一つなんだと。

俺は大名ってとこに住んでいる。

ピンと来た人もいるかもしれないが、低能先生事件を起こしたあの小学校の近くだ。

当時、サイレンを聞きながら、彼のニュースを見ていた。

特定の誰かに殺意を抱いたことなんてないが、彼は俺でもあり得た、と思った。

幸いにも、今の俺には愛する人がいて、愛する音楽映画もある。

早いところ、食い扶持を稼いで、支えなきゃいけない両親もいる。

月曜日配信Spotifyの”Discover Weekly"はブルーマンデーとやらも色めき立たせてくれるし、

リアルはてしない物語ばっかのHBOドラマシリーズは、週末を待ち遠しくさせてくれる。

GOTが終わったのは寂しいが。

知的で穏やかだった父は少し健忘症気味で、

そんな状態祖父母を老々介護している。

俺が彼らから奪ってしまった可能性を考えるときつい。

一方で、俺が頑張らないといけない理由が、こんなにあって幸せだったとも思う。

ぎりぎり踏みとどまってられるからだ。

仕事できなさすぎて同僚から頭に生ゴミ乗っけられたり

警察に薬中扱い(”Fuck the police" by N.W.A)されてマグショット撮られたり

まれた時からハードモードならではのイベントはたまにある。

ときに打ちのめされたりして、葛藤と後悔で潰れそうにもなるが、

上記理由で、俺はどうにか、一線を越えずにいられている。

最近、俺のような人のクソみたいな事件が多くて、本当に辛い。

事件凄惨さ、被害者やその家族の心情を思うと辛いし、

映画ヲタの端くれとしてもクソほど辛い。

さらに、加害者に対しても同情してしまうのも辛い。

適切な医療福祉へのアクセスが、あるいは誰かの愛情が、

もっと早い段階にあれば、話は違ったのではないかと思うからだ。

アラサー大学にいるせいか、俺のプロファイルはある程度、

先生事務には察知されている。はなから白眼視してくる人もいたし、

稀に同情的な人もいた。最近になって、少し距離を感じた人もいた。

普段は、知的自由を尊ぶ人々が、基地外を怖がってるのが辛い。

自分辺境にいるStrangerだということは、もう本当に重々承知していて、

30年かけて、やっと折り合いをつけた。それでも村八分にされたり、

後ろ指さされるのは、少し訳が違って、未だに新鮮な辛さがある。

”窮鼠、猫をはむ”かどうかは、本人の資質に依る部分が大きいと思うが、

そこまで追いこむかどうかってのは、コントロールが効く部分だと思う。

無敵の人や、基地外を恐れるのはわかるよ。わかる。

でも、ただ恐れるんじゃなくて、リスクマネジメントする方向に向かって欲しい。

ほんの少しの優しさと理解を携えて。それで救われる基地外はきっとたくさんいる。

2019-06-25

少数派が権力を握ると独裁を始める

習近平独裁なのは、彼自身少数民族であるモンゴル系(北方系)だからではないか

顔つきが、大相撲逸ノ城そっくりなので、いつ見ても笑ってしまう。

少数派の権力者は、少数派であるが故に権力の源泉となる地盤が弱い。

から独裁志向になりやすい。

習近平だけではなく、これは世界的・歴史的な傾向がある。

グルジアというロシアから収奪対象しかなかった田舎出身スターリン

オーストリア辺境からドイツ指導者上り詰めたヒトラー

戊辰戦争賊軍岩手)の出身東条英機など。

2019-05-21

anond:20170811212332

で?ってかんじ

あん辺境オタクしかいないSNSブクマのばそうなんて

とにかく流入に力入れて、支部内のフォロワー増やして忘れられないうちに次作重ねて連鎖スコア狙うゲームと思わなきゃ

あとだれも言及してないけど

初期のpixivは「人気作品けがまれるのはおかしいのでランキングはやらない」って経営雑誌で答えてた、探せば出てくる。

でも結局これ。

見栄えのいいつかみの強い作品ランキングの上に目立ってのせて

人気順をみるために金をとる

更にはスコアをもとに上からピックアップして年鑑出版して儲ける。

それがビジネスとして10年以上継続できたのは、それでもそこに投稿するやつ、登録する読み手が後を絶たないから。

支部のものさしを壊したいなら、支部より稼げてかつランク制を利用しないSNSつくるしかないけど

おかしい!って増田に書いたのがバズってにやついて満足してる人にはまあ無理だし

皆結局わかりやすく上手いのだけ見たいんだよ。

これはどんなジャンルでもそうで、隠れた名バンド、名役者が日の目をみないまま死ぬのはよくある平凡なことです。

2019-05-02

世界辺境ハードボイルド室町時代

こういうタイトル見るとこっちが恥ずかしくなってぞわぞわする

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん