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はてなキーワード: 不可能とは

2021-03-22

熊谷俊人

誰がどう考えても今年の千葉県知事選熊谷に勝つことなんて

それこそ小泉 Jr.浜田 Jr. やら別方向から橋下とかそういう連中を引っ張りだしても勝つのはほぼ不可能レベルなのに

鈴木大地程度でどうにかなると考えている方がどうかしているし

何を言っているんだこいつは

https://www.tokyo-np.co.jp/article/93080

おまたせ

多分それは一種精神病ででもあったのでしょう。郷田三郎ごうださぶろうは、どんな遊びも、どんな職業も、何をやって見ても、一向この世が面白くないのでした。

 学校を出てから――その学校とても一年に何日と勘定の出来る程しか出席しなかったのですが――彼に出来相そうな職業は、片端かたっぱしからやって見たのです、けれど、これこそ一生を捧げるに足ると思う様なものには、まだ一つも出でっくわさないのです。恐らく、彼を満足させる職業などは、この世に存在しないのかも知れません。長くて一年、短いのは一月位で、彼は職業から職業へと転々しました。そして、とうとう見切りをつけたのか、今では、もう次の職業を探すでもなく、文字通り何もしないで、面白くもない其日そのひ其日を送っているのでした。

 遊びの方もその通りでした。かるた、球突き、テニス水泳山登り、碁、将棊しょうぎ、さては各種の賭博とばくに至るまで、迚とてもここには書き切れない程の、遊戯という遊戯は一つ残らず、娯楽百科全書という様な本まで買込んで、探し廻っては試みたのですが、職業同様、これはというものもなく、彼はいつも失望させられていました。だが、この世には「女」と「酒」という、どんな人間だって一生涯飽きることのない、すばらしい快楽があるではないか諸君はきっとそう仰有おっしゃるでしょうね。ところが、我が郷田三郎は、不思議とその二つのものに対しても興味を感じないのでした。酒は体質に適しないのか、一滴も飲めませんし、女の方は、無論むろんその慾望がない訳ではなく、相当遊びなどもやっているのですが、そうかと云いって、これあるが為ために生いき甲斐がいを感じるという程には、どうしても思えないのです。

「こんな面白くない世の中に生き長ながらえているよりは、いっそ死んで了しまった方がましだ」

 ともすれば、彼はそんなことを考えました。併しかし、そんな彼にも、生命いのちを惜おしむ本能丈だけは具そなわっていたと見えて、二十五歳の今日が日まで「死ぬ死ぬ」といいながら、つい死切れずに生き長えているのでした。

 親許おやもとから月々いくらかの仕送りを受けることの出来る彼は、職業を離れても別に生活には困らないのです。一つはそういう安心が、彼をこんな気まま者にして了ったのかも知れません。そこで彼は、その仕送り金によって、せめていくらかでも面白く暮すことに腐心しました。例えば、職業遊戯と同じ様に、頻繁ひんぱんに宿所を換えて歩くことなどもその一つでした。彼は、少し大げさに云えば、東京中の下宿屋を、一軒残らず知っていました。一月か半月もいると、すぐに次の別の下宿屋へと住みかえるのです。無論その間には、放浪者の様に旅をして歩いたこともあります。或あるいは又、仙人の様に山奥へ引込んで見たこともあります。でも、都会にすみなれた彼には、迚も淋しい田舎に長くいることは出来ません。一寸ちょっと旅に出たかと思うと、いつのまにか、都会の燈火に、雑沓ざっとうに、引寄せられる様に、彼は東京へ帰ってくるのでした。そして、その度毎たびごとに下宿を換えたことは云うまでもありません。

 さて、彼が今度移ったうちは、東栄館とうえいかんという、新築したばかりの、まだ壁に湿り気のある様な、まっさら下宿屋でしたが、ここで、彼は一つのすばらしい楽たのしみを発見しました。そして、この一篇の物語は、その彼の新発見に関聯かんれんしたある殺人事件主題とするのです。が、お話をその方に進める前に、主人公郷田三郎が、素人探偵明智小五郎あけちこごろう――この名前は多分御承知の事と思います。――と知り合いになり、今まで一向気附かないでいた「犯罪」という事柄に、新しい興味を覚える様になったいきさつについて、少しばかりお話して置かねばなりません。

 二人が知り合いになったきっかけは、あるカフェで彼等が偶然一緒になり、その時同伴していた三郎の友達が、明智を知っていて紹介したことからでしたが、三郎はその時、明智の聰明そうめいらしい容貌や、話しっぷりや、身のこなしなどに、すっかり引きつけられて了って、それから屡々しばしば彼を訪ねる様になり、又時には彼の方からも三郎の下宿へ遊びにやって来る様な仲になったのです。明智の方では、ひょっとしたら、三郎の病的な性格に――一種研究材料として――興味を見出していたのかも知れませんが、三郎は明智から様々の魅力に富んだ犯罪談を聞くことを、他意なく喜んでいるのでした。

 同僚を殺害して、その死体実験室の竈かまどで灰にして了おうとした、ウェブスター博士の話、数ヶ国の言葉通暁つうぎょうし、言語学上の大発見までしたユージン・エアラム殺人罪所謂いわゆる保険魔で、同時に優れた文芸批評家であったウエーンライトの話、小児しょうにの臀肉でんにくを煎せんじて義父の癩病を治そうとした野口男三郎の話、さては、数多あまたの女を女房にしては殺して行った所謂ブルーベヤドのランドルーだとか、アームストロングなどの残虐な犯罪談、それらが退屈し切っていた郷田三郎をどんなに喜ばせたことでしょう。明智の雄弁な話しぶりを聞いていますと、それらの犯罪物語は、まるで、けばけばしい極彩色ごくさいしきの絵巻物の様に、底知れぬ魅力を以もって、三郎の眼前にまざまざと浮んで来るのでした。

 明智を知ってから二三ヶ月というものは、三郎は殆どこの世の味気なさを忘れたかと見えました。彼は様々の犯罪に関する書物を買込んで、毎日毎日それに読み耽ふけるのでした。それらの書物の中には、ポオだとかホフマンだとか、或はガボリオだとかボアゴベだとか、その外ほか色々な探偵小説なども混っていました。「アア世の中には、まだこんな面白いことがあったのか」彼は書物の最終の頁ページをとじる度毎に、ホッとため息をつきながら、そう思うのでした。そして、出来ることなら、自分も、それらの犯罪物語主人公の様な、目ざましい、けばけばしい遊戯(?)をやって見たいものだと、大それたことまで考える様になりました。

 併し、いかな三郎も、流石さすがに法律上の罪人になること丈けは、どう考えてもいやでした。彼はまだ、両親や、兄弟や、親戚知己ちきなどの悲歎や侮辱ぶじょくを無視してまで、楽しみに耽る勇気はないのです。それらの書物によりますと、どの様な巧妙な犯罪でも、必ずどっかに破綻はたんがあって、それが犯罪発覚のいと口になり、一生涯警察の眼を逃れているということは、極ごく僅わずかの例外を除いては、全く不可能の様に見えます。彼にはただそれが恐しいのでした。彼の不幸は、世の中の凡すべての事柄に興味を感じないで、事もあろうに「犯罪」に丈け、いい知れぬ魅力を覚えることでした。そして、一層の不幸は、発覚を恐れる為にその「犯罪」を行い得ないということでした。

 そこで彼は、一通り手に入る丈けの書物を読んで了うと、今度は、「犯罪」の真似事を始めました。真似事ですから無論処罰を恐れる必要はないのです。それは例えばこんなことを。

 彼はもうとっくに飽き果てていた、あの浅草あさくさに再び興味を覚える様になりました。おもちゃ箱をぶちまけて、その上から色々のあくどい絵具をたらしかけた様な浅草遊園地は、犯罪嗜好者しこうしゃに取っては、こよなき舞台でした。彼はそこへ出かけては、活動小屋活動小屋の間の、人一人漸ようやく通れる位の細い暗い路地や、共同便所の背後うしろなどにある、浅草にもこんな余裕があるのかと思われる様な、妙にガランとした空地を好んでさ迷いました。そして、犯罪者が同類通信する為ででもあるかの様に、白墨はくぼくでその辺の壁に矢の印を書いて廻まわったり、金持らしい通行人を見かけると、自分が掏摸すりにでもなった気で、どこまでもどこまでもそのあとを尾行して見たり、妙な暗号文を書いた紙切れを――それにはいつも恐ろしい殺人に関する事柄などを認したためてあるのです――公園のベンチの板の間へ挟んで置いて、樹蔭こかげに隠れて、誰かがそれを発見するのを待構えていたり、其外そのほかこれに類した様々の遊戯を行っては、独り楽むのでした。

 彼は又、屡々変装をして、町から町をさ迷い歩きました。労働者になって見たり、乞食になって見たり、学生になって見たり、色々の変装をした中でも、女装をすることが、最も彼の病癖を喜ばせました。その為には、彼は着物時計などを売り飛ばして金を作り、高価な鬘かつらだとか、女の古着だとかを買い集め、長い時間かかって好みの女姿になりますと、頭の上からすっぽりと外套がいとうを被って、夜更よふけに下宿屋の入口を出るのです。そして、適当場所外套を脱ぐと、或時あるときは淋しい公園をぶらついて見たり、或時はもうはねる時分の活動小屋へ這入はいって、態わざと男子席の方へまぎれ込んで見たり、はては、きわどい悪戯いたずらまでやって見るのです。そして、服装による一種錯覚から、さも自分が妲妃のお百だとか蟒蛇お由よしだとかいう毒婦にでもなった気持で、色々な男達を自由自在に飜弄ほんろうする有様を想像しては、喜んでいるのです。

 併し、これらの「犯罪」の真似事は、ある程度まで彼の慾望を満足させては呉れましたけれど、そして、時には一寸面白事件惹起ひきおこしなぞして、その当座は十分慰めにもなったのですけれど、真似事はどこまでも真似事で、危険がないだけに――「犯罪」の魅力は見方によってはその危険にこそあるのですから――興味も乏しく、そういつまでも彼を有頂天にさせる力はありませんでした。ものの三ヶ月もたちますと、いつとなく彼はこの楽みから遠ざかる様になりました。そして、あんなにもひきつけられていた明智との交際も、段々とうとうとしくなって行きました。

あは

さて、殺人事件から十日程たったある日、私は明智小五郎の宿を訪ねた。その十日の間に、明智と私とが、この事件に関して、何を為し、何を考えそして何を結論たか。読者は、それらを、この日、彼と私との間に取交された会話によって、十分察することが出来るであろう。

 それまで、明智とはカフェで顔を合していたばかりで、宿を訪ねるのは、その時が始めてだったけれど、予かねて所を聞いていたので、探すのに骨は折れなかった。私は、それらしい煙草屋の店先に立って、お上さんに、明智いるかどうかを尋ねた。

「エエ、いらっしゃいます。一寸御待ち下さい、今お呼びしまから

 彼女はそういって、店先から見えている階段上り口まで行って、大声に明智を呼んだ。彼はこの家の二階を間借りしているのだ。すると、

「オー」

 と変な返事をして、明智はミシミシと階段下りて来たが、私を発見すると、驚いた顔をして「ヤー、御上りなさい」といった。私は彼の後に従って二階へ上った。ところが、何気なく、彼の部屋へ一歩足を踏み込んだ時、私はアッと魂消たまげてしまった。部屋の様子が余りにも異様だったからだ。明智が変り者だということを知らぬではなかったけれど、これは又変り過ぎていた。

 何のことはない、四畳半の座敷が書物で埋まっているのだ。真中の所に少し畳が見える丈けで、あとは本の山だ、四方の壁や襖に沿って、下の方は殆ほとんど部屋一杯に、上の方程幅が狭くなって、天井の近くまで、四方から書物の土手が迫っているのだ。外の道具などは何もない。一体彼はこの部屋でどうして寝るのだろうと疑われる程だ。第一、主客二人の坐る所もない、うっかり身動きし様ものなら、忽たちまち本の土手くずれで、圧おしつぶされて了うかも知れない。

「どうも狭くっていけませんが、それに、座蒲団ざぶとんがないのです。済みませんが、柔か相な本の上へでも坐って下さい」

 私は書物の山に分け入って、やっと坐る場所を見つけたが、あまりのことに、暫く、ぼんやりとその辺あたりを見廻していた。

 私は、かくも風変りな部屋の主である明智小五郎為人ひととなりについて、ここで一応説明して置かねばなるまい。併し彼とは昨今のつき合いだから、彼がどういう経歴の男で、何によって衣食し、何を目的にこの人世を送っているのか、という様なことは一切分らぬけれど、彼が、これという職業を持たぬ一種の遊民であることは確かだ。強しいて云えば書生であろうか、だが、書生にしては余程風変りな書生だ。いつか彼が「僕は人間研究しているんですよ」といったことがあるが、其時私には、それが何を意味するのかよく分らなかった。唯、分っているのは、彼が犯罪探偵について、並々ならぬ興味と、恐るべく豊富知識を持っていることだ。

 年は私と同じ位で、二十五歳を越してはいまい。どちらかと云えば痩やせた方で、先にも云った通り、歩く時に変に肩を振る癖がある、といっても、決して豪傑流のそれではなく、妙な男を引合いに出すが、あの片腕の不自由な、講釈師神田伯龍を思出させる様な歩き方なのだ。伯龍といえば、明智は顔つきから声音まで、彼にそっくりだ、――伯龍を見たことのない読者は、諸君の知っている内で、所謂いわゆる好男子ではないが、どことな愛嬌のある、そして最も天才的な顔を想像するがよい――ただ明智の方は、髪の毛がもっと長く延びていて、モジャモジャともつれ合っている。そして、彼は人と話している間にもよく、指で、そのモジャモジャになっている髪の毛を、更らにモジャモジャにする為の様に引掻廻ひっかきまわすのが癖だ。服装などは一向構わぬ方らしく、いつも木綿の着物に、よれよれの兵児帯へこおびを締めている。

「よく訪ねて呉れましたね。その後暫く逢いませんが、例のD坂の事件はどうです。警察の方では一向犯人の見込がつかぬようではありませんか」

 明智は例の、頭を掻廻しながら、ジロジロ私の顔を眺めて云う。

「実は僕、今日はそのことで少し話があって来たんですがね」そこで私はどういう風に切り出したものかと迷いながら始めた。

「僕はあれから、種々考えて見たんですよ。考えたばかりでなく、探偵の様に実地の取調べもやったのですよ。そして、実は一つの結論に達したのです。それを君に御報告しようと思って……」

「ホウ。そいつはすてきですね。詳しく聞き度いものですね」

 私は、そういう彼の目付に、何が分るものかという様な、軽蔑安心の色が浮んでいるのを見逃さなかった。そして、それが私の逡巡している心を激励した。私は勢込いきおいこんで話し始めた。

「僕の友達に一人の新聞記者がありましてね、それが、例の事件の係りの小林刑事というのと懇意なのです。で、僕はその新聞記者を通じて、警察の模様を詳しく知ることが出来ましたが、警察ではどうも捜査方針が立たないらしいのです。無論種々いろいろ活動はしているのですが、これという見込がつかぬのです。あの、例の電燈のスイッチですね。あれも駄目なんです。あすこには、君の指紋丈けっきゃついていないことが分ったのです。警察の考えでは、多分君の指紋犯人指紋を隠して了ったのだというのですよ。そういう訳で、警察が困っていることを知ったものですから、僕は一層熱心に調べて見る気になりました。そこで、僕が到達した結論というのは、どんなものだと思います、そして、それを警察へ訴える前に、君の所へ話しに来たのは何の為だと思います

 それは兎も角、僕はあの事件のあった日から、あることを気づいていたのですよ。君は覚えているでしょう。二人の学生犯人らしい男の着物の色について、まるで違った申立てしたことをね。一人は黒だといい、一人は白だと云うのです。いくら人間の目が不確だといって、正反対の黒と白とを間違えるのは変じゃないですか。警察ではあれをどんな風に解釈たか知りませんが、僕は二人の陳述は両方とも間違でないと思うのですよ。君、分りますか。あれはね、犯人白と黒とのだんだらの着物を着ていたんですよ。……つまり、太い黒の棒縞の浴衣なんかですね。よく宿屋の貸浴衣にある様な……では何故それが一人に真白に見え、もう一人には真黒に見えたかといいますと、彼等は障子の格子のすき間から見たのですから、丁度その瞬間、一人の目が格子のすき間と着物の白地の部分と一致して見える位置にあり、もう一人の目が黒地の部分と一致して見える位置にあったんです。これは珍らしい偶然かも知れませんが、決して不可能ではないのです。そして、この場合こう考えるより外に方法がないのです。

 さて、犯人着物縞柄は分りましたが、これでは単に捜査範囲が縮小されたという迄で、まだ確定的のものではありません。第二の論拠は、あの電燈のスイッチ指紋なんです。僕は、さっき話した新聞記者友達の伝手つてで、小林刑事に頼んでその指紋を――君の指紋ですよ――よく検べさせて貰ったのです。その結果愈々いよいよ僕の考えてることが間違っていないのを確めました。ところで、君、硯すずりがあったら、一寸貸して呉れませんか」

 そこで、私は一つの実験をやって見せた。先ず硯を借りる、私は右の拇指に薄く墨をつけて、懐から半紙の上に一つの指紋を捺おした。それから、その指紋の乾くのを待って、もう一度同じ指に墨をつけ前の指紋の上から、今度は指の方向を換えて念入りに押えつけた。すると、そこには互に交錯した二重の指紋がハッキリ現れた。

警察では、君の指紋犯人指紋の上に重って、それを消して了ったのだと解釈しているのですが、併しそれは今の実験でも分る通り不可能なんですよ。いくら強く押した所で、指紋というものが線で出来ている以上、線と線との間に、前の指紋の跡が残る筈です。もし前後指紋が全く同じもので、捺し方も寸分違わなかったとすれば、指紋の各線が一致しまから、或は後の指紋が先の指紋を隠して了うことも出来るでしょうが、そういうことは先ずあり得ませんし、仮令そうだとしても、この場合結論は変らないのです。

 併し、あの電燈を消したのが犯人だとすれば、スイッチにその指紋が残っていなければなりません。僕は若しや警察では君の指紋の線と線との間に残っている先の指紋を見落しているのではないかと思って、自分で検べて見たのですが、少しもそんな痕跡がないのです。つまり、あのスイッチには、後にも先にも、君の指紋が捺されているだけなのです。――どうして古本屋人達指紋が残っていなかったのか、それはよく分りませんが、多分、あの部屋の電燈はつけっぱなしで、一度も消したことがないのでしょう。

 君、以上の事柄は一体何を語っているでしょう。僕はこういう風に考えるのですよ。一人の荒い棒縞の着物を着た男が、――その男は多分死んだ女の幼馴染で、失恋という理由なんかも考えられますね――古本屋の主人が夜店を出すことを知っていてその留守の間に女を襲うたのです。声を立てたり抵抗したりした形跡がないのですから、女はその男をよく知っていたに相違ありません。で、まんまと目的を果した男は、死骸の発見を後らす為に、電燈を消して立去ったのです。併し、この男の一期いちごの不覚は、障子の格子のあいているのを知らなかったこと、そして、驚いてそれを閉めた時に、偶然店先にいた二人の学生に姿を見られたことでした。それから、男は一旦外へ出ましたが、ふと気がついたのは、電燈を消した時、スイッチ指紋が残ったに相違ないということです。これはどうしても消して了わねばなりません。然しもう一度同じ方法で部屋の中へ忍込むのは危険です。そこで、男は一つの妙案を思いつきました。それは、自から殺人事件発見者になることです。そうすれば、少しも不自然もなく、自分の手で電燈をつけて、以前の指紋に対する疑をなくして了うことが出来るばかりでなく、まさか発見者が犯人だろうとは誰しも考えませんからね、二重の利益があるのです。こうして、彼は何食わぬ顔で警察のやり方を見ていたのです。大胆にも証言さえしました。しかも、その結果は彼の思う壺だったのですよ。五日たっても十日たっても、誰も彼を捕えに来るものはなかったのですからね」

 この私の話を、明智小五郎はどんな表情で聴いていたか。私は、恐らく話の中途で、何か変った表情をするか、言葉を挟むだろうと予期していた。ところが、驚いたことには、彼の顔には何の表情も現れぬのだ。一体平素から心を色に現さぬ質たちではあったけれど、余り平気すぎる。彼は始終例の髪の毛をモジャモジャやりながら、黙り込んでいるのだ。私は、どこまでずうずうしい男だろうと思いながら最後の点に話を進めた。

「君はきっと、それじゃ、その犯人はどこから入って、どこから逃げたかと反問するでしょう。確に、その点が明かにならなければ、他の凡てのことが分っても何の甲斐もないのですからね。だが、遺憾いかんながら、それも僕が探り出したのですよ。あの晩の捜査の結果では、全然犯人の出て行った形跡がない様に見えました。併し、殺人があった以上、犯人が出入しなかった筈はないのですから刑事の捜索にどこか抜目があったと考える外はありません。警察でもそれには随分苦心した様子ですが、不幸にして、彼等は、僕という一介の書生に及ばなかったのですよ。

 ナアニ、実は下らぬ事なんですがね、僕はこう思ったのです。これ程警察が取調べているのだから、近所の人達に疑うべき点は先ずあるまい。もしそうだとすれば、犯人は、何か、人の目にふれても、それが犯人だとは気づかれぬ様な方法で通ったのじゃないだろうか、そして、それを目撃した人はあっても、まるで問題にしなかったのではなかろうか、とね。つまり人間の注意力の盲点――我々の目に盲点があると同じ様に、注意力にもそれがありますよ――を利用して、手品使が見物の目の前で、大きな品物を訳もなく隠す様に、自分自身を隠したのかも知れませんからね。そこで、僕が目をつけたのは、あの古本屋の一軒置いて隣の旭屋という蕎麦屋です」

 古本屋の右へ時計屋、菓子屋と並び、左へ足袋屋、蕎麦屋と並んでいるのだ。

「僕はあすこへ行って、事件の当夜八時頃に、便所を借りて行った男はないかと聞いて見たのです。あの旭屋は君も知っているでしょうが、店から土間続きで、裏木戸まで行ける様になっていて、その裏木戸のすぐ側に便所があるのですから便所を借りる様に見せかけて、裏口から出て行って、又入って来るのは訳はありませんからね。――例のアイスクリーム屋は路地を出た角に店を出していたのですから、見つかる筈はありません――それに、相手蕎麦屋ですから便所を借りるということが極めて自然なんです。聞けば、あの晩はお上さんは不在で、主人丈が店の間にいた相ですから、おあつらえ向きなんです。君、なんとすてきな、思附おもいつきではありませんか。

 そして、案の定、丁度その時分に便所を借りた客があったのです。ただ、残念なことには、旭屋の主人は、その男の顔形とか着物縞柄なぞを少しも覚えていないのですがね。――僕は早速この事を例の友達を通じて、小林刑事に知らせてやりましたよ。刑事自分でも蕎麦屋を調べた様でしたが、それ以上何も分らなかったのです――」

 私は少し言葉を切って、明智発言の余裕を与えた。彼の立場は、この際何とか一言云わないでいられぬ筈だ。ところが、彼は相変らず頭を掻廻しながら、すまし込んでいるのだ。私はこれまで、敬意を表する意味で間接法を用いていたのを直接法に改めねばならなかった。

「君、明智君、僕のいう意味が分るでしょう。動かぬ証拠が君を指さしているのですよ。白状すると、僕はまだ心の底では、どうしても君を疑う気になれないのですが、こういう風に証拠が揃っていては、どうも仕方がありません。……僕は、もしやあの長屋の内に、太い棒縞の浴衣を持っている人がないかと思って、随分骨を折って調べて見ましたが、一人もありません。それも尤もっともですよ。同じ棒縞の浴衣でも、あの格子に一致する様な派手なのを着る人は珍らしいのですからね。それに、指紋トリックにしても、便所を借りるというトリックにしても、実に巧妙で、君の様な犯罪学者でなければ、一寸真似の出来ない芸当ですよ。それから第一おかしいのは、君はあの死人の細君と幼馴染だといっていながら、あの晩、細君の身許調べなんかあった時に、側で聞いていて、少しもそれを申立てなかったではありませんか。

 さて、そうなると唯一の頼みは Alibi の有無です。ところが、それも駄目なんです。君は覚えていますか、あの晩帰り途で、白梅軒へ来るまで君が何処どこにいたかということを、僕は聞きましたね。君は一時間程、その辺を散歩していたと答えたでしょう。仮令、君の散歩姿を見た人があったとしても、散歩の途中で、蕎麦屋便所を借りるなどはあり勝ちのことですからね。明智君、僕のいうことが間違っていますか。どうです。もし出来るなら君の弁明を聞こうじゃありませんか」

 読者諸君、私がこういって詰めよった時、奇人明智小五郎は何をしたと思います。面目なさに俯伏して了ったとでも思うのですか。どうしてどうして、彼はまるで意表外のやり方で、私の荒胆あらぎもをひしいだのです。というのは、彼はいきなりゲラゲラと笑い出したのです。

「いや失敬失敬、決して笑うつもりではなかったのですけれど、君は余り真面目だもんだから明智は弁解する様に云った。「君の考えは却々なかなか面白いですよ。僕は君の様な友達を見つけたことを嬉しく思いますよ。併し、惜しいことには、君の推理は余りに外面的で、そして物質的ですよ。例えばですね。僕とあの女との関係についても、君は、僕達がどんな風な幼馴染だったかということを、内面的に心理的に調べて見ましたか。僕が以前あの女と恋愛関係があったかどうか。又現に彼女を恨うらんいるかどうか。君にはそれ位のことが推察出来なかったのですか。あの晩、なぜ彼女を知っていることを云わなかったか、その訳は簡単ですよ。僕は何も参考になる様な事柄を知らなかったのです。僕は、まだ小学校へも入らぬ時分に彼女と分れた切りなのですからね。尤も、最近偶然そのことが分って、二三度話し合ったことはありますけれど」

「では、例えば指紋のことはどういう風に考えたらいいのですか?」

「君は、僕があれから何もしないでいたと思うのですか。僕もこれで却々やったのですよ。D坂は毎日の様にうろついていましたよ。殊に古本屋へはよく行きました。そして主人をつかまえて色々探ったのです。――細君を知っていたことはその時打明けたのですが、それが却かえって便宜になりましたよ――君が新聞記者を通じて警察の模様を知った様に、僕はあの古本屋の主人から、それを聞出していたんです。今の指紋のことも、じきに分りましたから、僕も妙に思って検しらべて見たのですが、ハハ……、笑い話ですよ。電球の線が切れていたのです。誰も消しやしなかったのですよ。僕がスイッチをひねった為に燈ひがついたと思ったのは間違で、あの時、慌てて電燈を動かしたので、一度切れたタングステンが、つながったのですよ。スイッチに僕の指紋丈けしかなかったのは、当りまえなのです。あの晩、君は障子のすき間から電燈のついているのを見たと云いましたね。とすれば、電球の切れたのは、その後ですよ。古い電球は、どうもしないでも、独りでに切れることがありますからね。それから犯人着物の色のことですが、これは僕が説明するよりも……」

 彼はそういって、彼の身辺の書物の山を、あちらこちら発掘していたが、やがて、一冊の古ぼけた洋書を掘りだして来た。

「君、これを読んだことがありますか、ミュンスターベルヒの『心理学犯罪』という本ですが、この『錯覚』という章の冒頭を十行許ばかり読んで御覧なさい」

 私は、彼の自信ありげ議論を聞いている内に、段々私自身の失敗を意識し始めていた。で、云われるままにその書物を受取って、読んで見た。そこには大体次の様なことが書いてあった。

嘗かつて一つの自動車犯罪事件があった。法廷に於て、真実申立てる旨むね宣誓した証人の一人は、問題道路全然乾燥してほこり立っていたと主張し、今一人の証人は、雨降りの挙句で、道路はぬかるんでいたと誓言した。一人は、問題自動車は徐行していたともいい、他の一人は、あの様に早く走っている自動車を見たことがないと述べた。又前者は、その村道には二三人しか居なかったといい、後者は、男や女や子供の通行人が沢山あったと陳述した。この両人の証人は、共に尊敬すべき紳士で、事実を曲弁したとて、何の利益がある筈もない人々だった。

 私がそれを読み終るのを待って明智は更らに本の頁を繰りながら云った。

「これは実際あったことですが、今度は、この『証人記憶』という章があるでしょう。その中程の所に、予あらかじめ計画して実験した話があるのですよ。丁度着物の色のことが出てますから、面倒でしょうが、まあ一寸読んで御覧なさい」

 それは左の様な記事であった。

(前略)一例を上げるならば、一昨年(この書物出版は一九一一年)ゲッティゲンに於て、法律家心理学者及び物理学者よりなる、ある学術上の集会が催されたことがある。随したがって、そこに集ったのは、皆、綿密な観察に熟練した人達ばかりであった。その町には、恰あたかカーニバルの御祭騒ぎが演じられていたが、突然、この学究的な会合最中に、戸が開かれてけばけばしい衣裳をつけた一人の道化が、狂気の様に飛び込んで来た。見ると、その後から一人の黒人が手にピストルを持って追駆けて来るのだ。ホール真中で、彼等はかたみがわりに、恐ろしい言葉をどなり合ったが、やがて道化の方がバッタリ床に倒れると、黒人はその上に躍りかかった。そして、ポンとピストルの音がした。と、忽ち彼等は二人共、かき消す様に室を出て行って了った。全体の出来事が二十秒とはかからなかった。人々は無論非常に驚かされた。座長の外には、誰一人、それらの言葉動作が、予め予習されていたこと、その光景写真に撮られたことなどを悟ったものはなかった。で、座長が、これはいずれ法廷に持出される問題からというので、会員各自に正確な記録を書くことを頼んだのは、極く自然に見えた。(中略、この間に、彼等の記録が如何に間違に充みちていたかを、パーセンテージを示して記してある)黒人が頭に何も冠っていなかったことを云い当てたのは、四十人の内でたった四人切りで、外の人達は山高帽子を冠っていたと書いたものもあれば、シルクハットだったと書くものもあるという有様だった。着物についても、ある者は赤だといい、あるもの茶色だといい、ある者は縞だといい、あるものコーヒ色だといい、其他種々様々の色合が彼の為に説明せられた。ところが、黒人は実際は、白ズボンに黒の上衣を着て、大きな赤のネクタイを結んでいたのだ。(後略)

ミュンスターベルヒが賢くも説破した通り」と明智は始めた。「人間の観察や人間記憶なんて、実にたよりないものですよ。この例にある様な学者達でさえ、服の色の見分がつかなかったのです。私が、あの晩の学生達は着物の色を見違えたと考えるのが無理でしょうか。彼等は何者かを見たかも知れません。併しその者は棒縞の着物なんか着ていなかった筈です。無論僕ではなかったのです。格子のすき間から、棒縞の浴衣を思付いた君の着眼は、却々面白いには面白いですが、あまりお誂向あつらえむきすぎるじゃありませんか。少くとも、そんな偶然の符合を信ずるよりは、君は、僕の潔白を信じて呉れる訳には行かぬでしょうか。さて最後に、蕎麦屋便所を借りた男のことですがね。この点は僕も君と同じ考だったのです。どうも、あの旭屋の外に犯人通路はないと思ったのですよ。で僕もあすこへ行って調べて見ましたが、その結果は、残念ながら、君と正反対結論に達したのです。実際は便所を借りた男なんてなかったのですよ」

 読者も已すでに気づかれたであろうが、明智はこうして、証人申立て否定し、犯人指紋否定し、犯人通路をさえ否定して、自分無罪証拠立てようとしているが、併しそれは同時に、犯罪のもの否定することになりはしないか。私は彼が何を考えているのか少しも分らなかった。

「で、君は犯人の見当がついているのですか」

「ついていますよ」彼は頭をモジャモジャやりながら答えた。「僕のやり方は、君とは少し違うのです。物質的な証拠なんてものは、解釈の仕方でどうでもなるものですよ。一番いい探偵法は、心理的に人の心の奥底を見抜

D坂

それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。私は、D坂の大通りの中程にある、白梅軒はくばいけんという、行きつけのカフェで、冷しコーヒーを啜すすっていた。当時私は、学校を出たばかりで、まだこれという職業もなく、下宿屋にゴロゴロして本でも読んでいるか、それに飽ると、当てどもなく散歩に出て、あまり費用のかからカフェ廻りをやる位が、毎日日課だった。この白梅軒というのは、下宿から近くもあり、どこへ散歩するにも、必ずその前を通る様な位置にあったので、随したがって一番よく出入した訳であったが、私という男は悪い癖で、カフェに入るとどうも長尻ながっちりになる。それも、元来食慾の少い方なので、一つは嚢中のうちゅうの乏しいせいもあってだが、洋食一皿注文するでなく、安いコーヒーを二杯も三杯もお代りして、一時間も二時間もじっとしているのだ。そうかといって、別段、ウエトレスに思召おぼしめしがあったり、からかったりする訳ではない。まあ、下宿より何となく派手で、居心地がいいのだろう。私はその晩も、例によって、一杯の冷しコーヒーを十分もかかって飲みながら、いつもの往来に面したテーブルに陣取って、ボンヤリ窓の外を眺めていた。

 さて、この白梅軒のあるD坂というのは、以前菊人形きくにんぎょうの名所だった所で、狭かった通りが、市区改正で取拡げられ、何間なんげん道路かい大通になって間もなくだから、まだ大通の両側に所々空地などもあって、今よりずっと淋しかった時分の話だ。大通を越して白梅軒の丁度真向うに、一軒の古本屋がある。実は私は、先程から、そこの店先を眺めていたのだ。みすぼらしい場末ばすえの古本屋で、別段眺める程の景色でもないのだが、私には一寸ちょっと特別の興味があった。というのは、私が近頃この白梅軒で知合になった一人の妙な男があって、名前明智小五郎あけちこごろうというのだが、話をして見ると如何いかにも変り者で、それで頭がよさ相で、私の惚れ込んだことには、探偵小説なのだが、その男の幼馴染の女が今ではこの古本屋女房になっているという事を、この前、彼から聞いていたからだった。二三度本を買って覚えている所によれば、この古本屋の細君というのが、却々なかなかの美人で、どこがどういうではないが、何となく官能的に男を引きつける様な所があるのだ。彼女は夜はいつでも店番をしているのだから、今晩もいるに違いないと、店中を、といっても二間半間口の手狭てぜまな店だけれど、探して見たが、誰れもいない。いずれそのうちに出て来るのだろうと、私はじっと目で待っていたものだ。

 だが、女房は却々出て来ない。で、いい加減面倒臭くなって、隣の時計屋へ目を移そうとしている時であった。私はふと店と奥の間との境に閉めてある障子の格子戸がピッシャリ閉るのを見つけた。――その障子は、専門家の方では無窓むそうと称するもので、普通、紙をはるべき中央の部分が、こまかい縦の二重の格子になっていて、それが開閉出来るのだ――ハテ変なこともあるものだ。古本屋などというものは、万引され易い商売から、仮令たとい店に番をしていなくても、奥に人がいて、障子のすきまなどから、じっと見張っているものなのに、そのすき見の箇所を塞ふさいで了しまうとはおかしい、寒い時分なら兎とも角かく、九月になったばかりのこんな蒸し暑い晩だのに、第一あの障子が閉切ってあるのから変だ。そんな風に色々考えて見ると、古本屋奥の間に何事かあり相で、私は目を移す気にはなれなかった。

 古本屋の細君といえば、ある時、このカフェのウエトレス達が、妙な噂をしているのを聞いたことがある。何でも、銭湯で出逢うお神かみさんや娘達の棚卸たなおろしの続きらしかったが、「古本屋のお神さんは、あんな綺麗きれいな人だけれど、裸体はだかになると、身体中傷だらけだ、叩かれたり抓つねられたりした痕あとに違いないわ。別に夫婦仲が悪くもない様だのに、おかしいわねえ」すると別の女がそれを受けて喋るのだ。「あの並びの蕎麦屋そばやの旭屋あさひやのお神さんだって、よく傷をしているわ。あれもどうも叩かれた傷に違いないわ」……で、この、噂話が何を意味するか、私は深くも気に止めないで、ただ亭主が邪険なのだろう位に考えたことだが、読者諸君、それが却々そうではなかったのだ。一寸した事柄だが、この物語全体に大きな関係を持っていることが、後になって分った。

 それは兎も角、そうして、私は三十分程も同じ所を見詰めていた。虫が知らすとでも云うのか、何だかこう、傍見わきみをしているすきに何事か起り相で、どうも外へ目を向けられなかったのだ。其時、先程一寸名前の出た明智小五郎が、いつもの荒い棒縞ぼうじまの浴衣ゆかたを着て、変に肩を振る歩き方で、窓の外を通りかかった。彼は私に気づくと会釈えしゃくして中へ入って来たが、冷しコーヒーを命じて置いて、私と同じ様に窓の方を向いて、私の隣に腰をかけた。そして、私が一つの所を見詰めているのに気づくと、彼はその私の視線をたどって、同じく向うの古本屋を眺めた。しかも、不思議なことには、彼も亦また如何にも興味ありげに、少しも目をそらさないで、その方を凝視し出したのである

 私達は、そうして、申合せた様に同じ場所を眺めながら、色々の無駄話を取交した。その時私達の間にどんな話題が話されたか、今ではもう忘れてもいるし、それに、この物語には余り関係のないことだから、略するけれど、それが、犯罪探偵に関したものであったことは確かだ。試みに見本を一つ取出して見ると、

絶対発見されない犯罪というのは不可能でしょうか。僕は随分可能性があると思うのですがね。例えば、谷崎潤一郎の『途上』ですね。ああした犯罪は先ず発見されることはありませんよ。尤もっとも、あの小説では、探偵発見したことになってますけれど、あれは作者のすばらしい想像力が作り出したことですからね」と明智

「イヤ、僕はそうは思いませんよ。実際問題としてなら兎も角、理論的に云いって、探偵の出来ない犯罪なんてありませんよ。唯、現在警察に『途上』に出て来る様な偉い探偵がいない丈ですよ」と私。

 ざっとこう云った風なのだ。だが、ある瞬間、二人は云い合せた様に、黙り込んで了った。さっきから話しながらも目をそらさないでいた向うの古本屋に、ある面白い事件が発生していたのだ。

「君も気づいている様ですね」

 と私が囁くと、彼は即座に答えた。

「本泥坊でしょう。どうも変ですね。僕も此処ここへ入って来た時から、見ていたんですよ。これで四人目ですね」

「君が来てからまだ三十分にもなりませんが、三十分に四人も、少しおかしいですね。僕は君の来る前からあすこを見ていたんですよ。一時間程前にね、あの障子があるでしょう。あれの格子の様になった所が、閉るのを見たんですが、それからずっと注意していたのです」

「家の人が出て行ったのじゃないのですか」

「それが、あの障子は一度も開かなかったのですよ。出て行ったとすれば裏口からしょうが、……三十分も人がいないなんて確かに変ですよ。どうです。行って見ようじゃありませんか」

「そうですね。家の中に別状ないとしても、外で何かあったのかも知れませんからね」

 私はこれが犯罪事件ででもあって呉れれば面白いと思いながらカフェを出た。明智とても同じ思いに違いなかった。彼も少からず興奮しているのだ。

 古本屋はよくある型で、店全体土間になっていて、正面と左右に天井まで届く様な本棚を取付け、その腰の所が本を並べる為の台になっている。土間の中央には、島の様に、これも本を並べたり積上げたりする為の、長方形の台が置いてある。そして、正面の本棚の右の方が三尺許ばかりあいていて奥の部屋との通路になり、先に云った一枚の障子が立ててある。いつもは、この障子の前の半畳程の畳敷の所に、主人か、細君がチョコンと坐って番をしているのだ。

 明智と私とは、その畳敷の所まで行って、大声に呼んで見たけれど、何の返事もない。果して誰もいないらしい。私は障子を少し開けて、奥の間を覗いて見ると、中は電燈が消えて真暗だが、どうやら、人間らしいものが、部屋の隅に倒れている様子だ。不審に思ってもう一度声をかけたが、返事をしない。

「構わない、上って見ようじゃありませんか」

 そこで、二人はドカド奥の間上り込んで行った。明智の手で電燈のスイッチがひねられた。そのとたん、私達は同時に「アッ」と声を立てた。明るくなった部屋の片隅には、女の死骸が横わっているのだ。

「ここの細君ですね」やっと私が云った。「首を絞められている様ではありませんか」

 明智は側へ寄って死体を検しらべていたが、「とても蘇生そせいの見込はありませんよ。早く警察へ知らせなきゃ。僕、自動電話まで行って来ましょう。君、番をしてて下さい。近所へはまだ知らせない方がいいでしょう。手掛りを消して了ってはいけないから」

 彼はこう命令的に云い残して、半町許りの所にある自動電話へ飛んで行った。

 平常ふだんから犯罪探偵だと、議論丈は却々なかなか一人前にやってのける私だが、さて実際に打ぶっつかったのは初めてだ。手のつけ様がない。私は、ただ、まじまじと部屋の様子を眺めている外はなかった。

 部屋は一間切りの六畳で、奥の方は、右一間は幅の狭い縁側をへだてて、二坪許りの庭と便所があり、庭の向うは板塀になっている。――夏のことで、開けぱなしだから、すっかり、見通しなのだ、――左半間は開き戸で、その奥に二畳敷程の板の間があり裏口に接して狭い流し場が見え、そこの腰高障子は閉っている。向って右側は、四枚の襖が閉っていて、中は二階への階段と物入場になっているらしい。ごくありふれた安長屋の間取だ。

 死骸は、左側の壁寄りに、店の間の方を頭にして倒れている。私は、なるべく兇行当時の模様を乱すまいとして、一つは気味も悪かったので、死骸の側へ近寄らない様にしていた。でも、狭い部屋のことであり、見まいとしても、自然その方に目が行くのだ。女は荒い中形模様の湯衣ゆかたを着て、殆ど仰向きに倒れている。併し、着物が膝の上の方までまくれて、股ももがむき出しになっている位で、別に抵抗した様子はない。首の所は、よくは分らぬが、どうやら、絞しめられた痕きずが紫色になっているらしい。

 表の大通りには往来が絶えない。声高に話し合って、カラカラ日和下駄ひよりげたを引きずって行くのや、酒に酔って流行唄はやりうたをどなって行くのや、至極天下泰平なことだ。そして、障子一重の家の中には、一人の女が惨殺されて横わっている。何という皮肉だ。私は妙にセンティメンタルになって、呆然と佇たたずんでいた。

「すぐ来る相ですよ」

 明智が息を切って帰って来た。

「あ、そう」

 私は何だか口を利くのも大儀たいぎになっていた。二人は長い間、一言も云わないで顔を見合せていた。

 間もなく、一人の正服せいふくの警官背広の男と連立ってやって来た。正服の方は、後で知ったのだが、K警察署の司法主任で、もう一人は、その顔つきや持物でも分る様に、同じ署に属する警察医だった。私達は司法主任に、最初から事情を大略説明した。そして、私はこう附加えた。

「この明智君がカフェへ入って来た時、偶然時計を見たのですが、丁度八時半頃でしたから、この障子の格子が閉ったのは、恐らく八時頃だったと思います。その時は確か中には電燈がついてました。ですから、少くとも八時頃には、誰れか生きた人間がこの部屋にいたことは明かです」

 司法主任が私達の陳述を聞取って、手帳に書留めている間に、警察医は一応死体の検診を済ませていた。彼は私達の言葉のとぎれるのを待って云った。

絞殺ですね。手でやられたのです。これ御覧なさい。この紫色になっているのが指の痕あとです。それから、この出血しているのは爪が当った箇所ですよ。拇指おやゆびの痕が頸くびの右側についているのを見ると、右手でやったものですね。そうですね。恐らく死後一時間以上はたっていないでしょう。併し、無論もう蘇生そせいの見込はありません」

「上から押えつけたのですね」司法主任が考え考え云った。「併し、それにしては、抵抗した様子がないが……恐らく非常に急激にやったのでしょうね。ひどい力で」

 それから、彼は私達の方を向いて、この家の主人はどうしたのだと尋ねた。だが、無論私達が知っている筈はない。そこで、明智は気を利かして、隣家時計屋の主人を呼んで来た。

 司法主任時計屋の問答は大体次の様なものであった。

「主人はどこへ行ったのかね」

「ここの主人は、毎晩古本の夜店を出しに参りますんで、いつも十二時頃でなきゃ帰って参りません。ヘイ」

「どこへ夜店を出すんだね」

「よく上野うえのの広小路ひろこうじへ参ります様ですが。今晩はどこへ出ましたか、どうも手前には分り兼ねますんで。ヘイ」

「一時間ばかり前に、何か物音を聞かなかったかね」

「物音と申しますと」

「極っているじゃないか。この女が殺される時の叫び声とか、格闘の音とか……」

「別段これという物音を聞きません様でございましたが」

 そうこうする内に、近所の人達が聞伝えて集って来たのと、通りがかりの弥次馬で、古本屋の表は一杯の人だかりになった。その中に、もう一方の、隣家足袋屋たびやのお神さんがいて、時計屋に応援した。そして、彼女も何も物音を聞かなかった旨むね陳述した。

 この間、近所の人達は、協議の上、古本屋の主人の所へ使つかいを走らせた様子だった。

 そこへ、表に自動車の止る音がして、数人の人がドヤドヤと入って来た。それは警察からの急報で駈けつけた裁判所の連中と、偶然同時に到着したK警察署長、及び当時の名探偵という噂の高かった小林こばやし刑事などの一行だった。――無論これは後になって分ったことだ、というのは、私の友達に一人の司法記者があって、それがこの事件の係りの小林刑事とごく懇意こんいだったので、私は後日彼から色々と聞くことが出来たのだ。――先着の司法主任は、この人達の前で今までの模様を説明した。私達も先の陳述をもう一度繰返さねばならなかった。

「表の戸を閉めましょう」

 突然、黒いアルパカ上衣に、白ズボンという、下廻りの会社員見たいな男が、大声でどなって、さっさと戸を閉め出した。これが小林刑事だった。彼はこうして弥次馬を撃退して置いて、さて探偵にとりかかった。彼のやり方は如何にも傍若無人で、検事や署長などはまるで眼中にない様子だった。彼は始めから終りまで一人で活動した。他の人達は唯、彼の敏捷びんしょうな行動を傍観する為にやって来た見物人に過ぎない様に見えた。彼は第一死体を検べた。頸の廻りは殊に念入りにいじり廻していたが、

「この指の痕には別に特徴がありません。つまり普通人間が、右手で押えつけたという以外に何の手掛りもありません」

 と検事の方を見て云った。次に彼は一度死体を裸体にして見るといい出した。そこで、議会秘密会見たいに、傍聴者の私達は、店の間へ追出されねばならなかった。だから、その間にどういう発見があったか、よく分らないが、察する所、彼等は死人の身体に沢山の生傷のあることに注意したに相違ない。カフェのウエトレスの噂していたあれだ。

 やがて、この秘密会が解かれたけれど、私達は奥の間へ入って行くのを遠慮して、例の店の間と奥との境の畳敷の所から奥の方を覗き込んでいた。幸なことには、私達は事件発見者だったし、それに、後から明智指紋をとらねばならなかった為に、最後まで追出されずに済んだ。というよりは抑留よくりゅうされていたという方が正しいかも知れぬ。併し小林刑事活動奥の間丈に限られていた訳でなく、屋内屋外の広い範囲に亙わたっていたのだから、一つ所にじっとしていた私達に、その捜査の模様が分ろう筈がないのだが、うまい工合に、検事奥の間に陣取っていて、始終殆ど動かなかったので、刑事が出たり入ったりする毎に、一々捜査の結果を報告するのを、洩れなく聞きとることが出来た。検事はその報告に基いて、調書の材料書記に書きとめさしていた。

 先ず、死体のあった奥の間の捜索が行われたが、遺留品も、足跡も、その他探偵の目に触れる何物もなかった様子だ。ただ一つのものを除いては。

「電燈のスイッチ指紋があります」黒いエボナイトスイッチに何か白い粉をふりかけていた刑事が云った。「前後事情から考えて、電燈を消したのは犯人に相違ありません。併しこれをつけたのはあなた方のうちどちらですか」

 明智自分だと答えた。

「そうですか。あとであなた指紋をとらせて下さい。この電燈は触らない様にして、このまま取はずして持って行きましょう」

 それから刑事は二階へ上って行って暫く下りて来なかったが、下りて来るとすぐに路地を検べるのだといって出て行った。それが十分もかかったろうか、やがて、彼はまだついたままの懐中電燈を片手に、一人の男を連れて帰って来た。それは汚れたクレップシャツにカーキ色のズボンという扮装いでたちで、四十許ばかりの汚い男だ。

足跡はまるで駄目です」刑事が報告した。「この裏口の辺は、日当りが悪いせいかひどいぬかるみで、下駄の跡が滅多無性についているんだから、迚とても分りっこありません。ところで、この男ですが」と今連れて来た男を指し「これは、この裏の路地を出た所の角に店を出していたアイスクリーム屋ですが、若し犯人が裏口から逃げたとすれば、路地は一方口なんですから、必ずこの男の目についた筈です。君、もう一度私の尋ねることに答えて御覧」

 そこで、アイスクリーム屋と刑事の問答。

「今晩八時前後に、この路地を出入でいりしたものはないかね」

「一人もありませんので、日が暮れてからこっち、猫の子一匹通りませんので」アイスクリーム屋は却々要領よく答える。

「私は長らくここへ店を出させて貰ってますが、あすこは、この長屋お上さん達も、夜分は滅多に通りませんので、何分あの足場の悪い所へ持って来て、真暗なんですから

「君の店のお客で路地の中へ入ったものはないかね」

「それも御座いません。皆さん私の目の前でアイスクリームを食べて、すぐ元の方へ御帰りになりました。それはもう間違いはありません」

 さて、若しこのアイスクリーム屋の証言が信用すべきものだとすると、犯人は仮令この家の裏口から逃げたとしても、その裏口からの唯一の通路である路地は出なかったことになる。さればといって、表の方から出なかったことも、私達が白梅から見ていたのだから間違いはない。では彼は一体どうしたのであろう。小林刑事の考えによれば、これは、犯人がこの路地を取りまいている裏表二側の長屋の、どこかの家に潜伏しているか、それとも借家人の内に犯人があるのかどちらかであろう。尤も二階から屋根伝いに逃げる路はあるけれど、二階を検べた所によると、表の方の窓は取りつけの格子が嵌はまっていて少しも動かした様子はないのだし、裏の方の窓だって、この暑さでは、どこの家も二階は明けっぱなしで、中には物干で涼んでいる人もある位だから、ここから逃げるのは一寸難しい様に思われる。とこういうのだ。

 そこで臨検者達の間に、一寸捜査方針についての協議が開かれたが、結局、手分けをして近所を軒並に検べて見ることになった。といっても、裏表の長屋を合せて十一軒しかないのだから、大して面倒ではない。それと同時に家の中も再度、縁の下から天井裏まで残る隈くまなく検べられた。ところがその結果は、何の得うる処もなかったばかりでなく、却って事情を困難にして了った様に見えた。というのは、古本屋の一軒置いて隣の菓子屋の主人が、日暮れ時分からつい今し方まで屋上の物干へ出て尺八を吹いていたことが分ったが、彼は始めから終いまで、丁度古本屋の二階の窓の出来事を見逃す筈のない様な位置に坐っていたのだ。

 読者諸君事件は却々面白くなって来た。犯人はどこから入って、どこから逃げたのか、裏口からでもない、二階の窓からでもない、そして表からでは勿論ない。彼は最初から存在しなかったのか、それとも煙の様に消えて了ったのか。不思議はそればかりでない。小林刑事が、検事の前に連れて来た二人の学生が、実に妙なことを申立てたのだ。それは裏側の長屋に間借りしている、ある工業学校の生徒達で、二人共出鱈目でたらめを云う様な男とも見えぬが、それにも拘かかわらず、彼等の陳述は、この事件を益々不可解にする様な性質のものだったのである

 検事質問に対して、彼等は大体左さの様に答えた。

「僕は丁度八時頃に、この古本屋の前に立って、そこの台にある雑誌を開いて見ていたのです。すると、奥の方で何だか物音がしたもんですから、ふと目を上げてこの障子の方を見ますと、障子は閉まっていましたけれど、この格子の様になった所が開いてましたので、そのすき間に一人の男の立っているのが見えました。しかし、私が目を上げるのと、その男が、この格子を閉めるのと殆ど同時でしたから、詳しいことは無論分りませんが、でも、帯の工合ぐあいで男だったことは確かです」

「で、男だったという外に何か気附いた点はありませんか、背恰好とか、着物の柄とか」

「見えたのは腰から下ですから、背恰好は一寸分りませんが、着物は黒いものでした。ひょっとしたら、細い縞か絣かすりであったかも知れませんけれど。私の目には黒無地に見えました」

「僕もこの友達と一緒に本を見ていたんです」ともう一方の学生、「そして、同じ様に物音に気づいて同じ様に格子の閉るのを見ました。ですが、その男は確かに白い着物を着ていました。縞も模様もない、真白な着物です」

「それは変ではありませんか。君達の内どちらかが間違いでなけりゃ」

「決して間違いではありません」

「僕も嘘は云いません」

 この二人の学生不思議な陳述は何を意味するか、鋭敏な読者は恐らくあることに気づかれたであろう。実は、私もそれに気附いたのだ。併し、裁判所警察人達は、この点について、余りに深く考えない様子だった。

 間もなく、死人の夫の古本屋が、知らせを聞いて帰って来た。彼は古本屋らしくない、きゃしゃな、若い男だったが、細君の死骸を見ると、気の弱い性質たちと見えて、声こそ出さないけれど、涙をぼろぼろ零こぼしていた。小林刑事は、彼が落着くのを待って、質問を始めた。検事も口を添えた。だが、彼等の失望したことは、主人は全然犯人の心当りがないというのだ。彼は「これに限って、人様に怨みを受ける様なものではございません」といって泣くのだ。それに、彼が色々調べた結果、物とりの仕業でないことも確められた。そこで、主人の経歴、細君の身許みもと其他様々の取調べがあったけれど、それらは別段疑うべき点もなく、この話の筋に大した関係もないので略することにする。最後に死人の身体にある多くの生傷についてPermalink | 記事への反応(0) | 22:40

anond:20210322153242

車いすだとすると反撃リスクがないか店員側はやりたい放題できるんだよね

弱者側が訴えたところで「社会の足を引っ張る身障が何ほざいてやがる」と社会全体が女性店員フォローするのは目に見えている

施設内臓疾患も本当に足が動かない若者も両方知ってるから知ってる

彼らは日常でそこらの人に殺されるリスクに本当におびえている

反撃不可能な彼らは女性店員にすら怯えている

不可能なんて辞書にないこと~ってあれか、

ナポレオン肖像画がウマにまたがって粋がってるやつだから

ウマ繋がりの歌詞ってことなんかな

ネット民の言う「嫌なことは嫌と言える社会になってほしい」って言う願望は首締めるだけ

今日Twitterニュースサイト擬人化美少女ゲーは性的搾取けしからんとか

弓道アーチェリーでさえ危険から警察法規制しろとか

障害者雇用枠を拡大して俺ら精神障害者VIP扱いで警察自衛隊でも雇えとかめちゃくちゃな言説が飛び交ってニュースになったりバズってるけど

こいつらネット民の言う「嫌なことには嫌と言っても良い」社会になればいいのにって言う願望

仮にそういう社会になって真っ先に排除されるのはこいつらのような「無能」「嫌われ者」「加害性のある発達障害者」「怠け者」「他害行動をやめない精神障害者」だから該当者は「嫌なことには嫌と言っても良い」という言葉を無邪気に支持しないほうが良いと思うんだよね

自尊心自己意識ネットで異常肥大した低脳先生予備軍みたいな奴ら大量にいて

そいつらが「自分が納得する普通人生レベル基準」とか、冷静に考えたらそんな恵まれ境遇普通なわけがない、ギャルゲーやなろう小説じゃあるまいにってのばかりでさ

かに頑張ったら不可能じゃないかもしれないが、自分がそれをすることによりその陰で何人の人間が不幸な目にあうかわかってんのかよって普通社会は思うわけで

それも権利自由として認めろと言われたら、社会政府は「じゃあお前らみたいな他害性のある精神障害者は鼻から針金突っ込んでロボトミーする自由政府行使するわ」ってなっちゃうだけだと思う

2021-03-21

anond:20210321175654

実際生理痛の話に対応するものとして男の性欲出してきて辛さを延々語ってる人見ると

そんなにコントロール不可能犯罪にさえ走らされる欲求なら薬かなんかでなくした方がいいんじゃ?

ってのはまじで思う

フェミチェックシートーーあなたフェミはどこから

あなたあなた家族やお友達フェミをチェックしよう!

A女性社会進出

日本に男女労働格差があるので、是正(アファーマティブアクションを含む)すべきだ

日本に男女労働格差があるので是正(アファーマティブアクションを除く)すべきだ

日本に男女労働格差は無いので是正不要だが、もし格差があるのなら是正すべきだ

日本に男女労働格差は無いとし、たとえあったとしても是正不要

B性犯罪厳罰化

現在の罰は軽すぎるので、性犯罪厳罰化すべきだ

現在の罰は軽すぎるが、冤罪被害や口封じのための殺害を防ぐためにはやむを得ない

現在の罰は適正である

現在の罰は重すぎるので、もっと軽くすべきだ

C性的合意の有無に関する理念

性的合意の無い性交強制は悪であり罰を受けるべきだ

性的合意が無い性交強制は悪とは言えない

D性的合意の有無と法改正

被害者が性的合意が無かったと主張すれば、レイプとし法で裁けるように法改正すべきだ

性的合意が無かったことを証明できれば、レイプとし法で裁けるように法改正すべきだ

性的合意の有無の証明不可能なので法改正不要

性的合意の有無の証明可能でも法改正不要

Eヒール(パンプス)の強制

仕事において女性だけにヒールの着用を義務付ける規定

性差別であり、廃止すべきだ

性差別でないが、(労働者の身体健康のために)廃止すべきだ

性差別だが、廃止すべきとは言えない

性差別ではないし、廃止すべきとは言えない

F現代日本男尊女卑女尊男卑

男尊女卑であり、是正すべきだ

女尊男卑であり、是正すべきだ

③どちらでもあるので、男女平等になるよう是正していくべきである

④どちらでもないので、いかなる是正不要

G非モテ男性問題

男性にとって女性と付き合えないことは多大な苦痛であり、女性非モテ男性苦痛理解し、モテない男性と付き合う努力をすべきである

男性にとって女性と付き合えないことは多大な苦痛であり、女性非モテ男性苦痛理解すべきであるが、モテない男性と付き合う努力必要ない

男性にとって女性と付き合えないことは多大な苦痛とは言えない

E性的表現への寛容性

いかなる性的表現にも、ゾーニング不要であり、社会はより寛容になるべきだ

性的表現にはゾーニング必要だが、社会はより寛容になるべきだ

性的表現にはゾーニング必要だが、表現者の自主性に任せるべきであり、批判など不寛容な態度を取るのはよくない

性的表現にはゾーニング必要であり、TPOをわきまえない性的表現には批判など不寛容な態度を取るべきだ

F少子化解消

少子化解消のためには出産必要であるので、社会は全体の利益を考え女性子供を産みやす環境を整備すべきであるが、女性子供を産むか産まないか自由であるべきだ

少子化解消のためには出産必要であるので、女性は全体の利益を考え子供を産むべきであり、不妊など特別理由もないのに子供を産まないのは我儘であるが、それを理由に進学や社会進出において制限を受ける必要はない

少子化解消のためには出産必要であるので、全体の利益のためには、女性の進学や社会進出制限必要である

少子化解消は必要ない

 

 

いかがでしたでしょうか?

あなたフェミ、みんなのフェミはチェックできましたか

さいごに・・・

あなたフェミあなた次第。あなたが思えば全ての人はフェミなんです!フェミ認定一人一派。女を見たらフェミだと思え、男を見たらトランス女性だと思えってことですね。

それでは、人権の罪深さを噛み締めながら、良い月曜日を!

anond:20210321003430

端的に言うと「質問したのに相手が長々と言い訳をしだしたように聞こえて希望粒度で回答を得られない場合質問を変えるべき」

ええとなあ、最初の話が「技術的には可能です」を言うシチュエーションとその理由という話だった。返答に「ワイ『無理です』と即答して営業に怒られたことあるぞ」って来てるけどこれが全面的に正しい。純真子供のように言うなら「無理です」がピッタリの状況だが、言えないということ。

「光の速度」とか「商業的に扱える最も強靭鋼鉄の強度」とか「人類が現時点で保有している純金の量」とかが制約になって無理な場合、「技術的に無理ですね」と切って捨てられるし、食い下がったところで「じゃあ光の速度を上方修正してきてくださいよ私じゃなくても世界中の誰でも不可能です」なんて言えば済む。エンジニア自分責任じゃないポイント防衛可能という最強な無理回答可能状況である。どうあっても無理と言わせないことができないわけ。

ところが、たとえば競合他社とか類似業界が実現しちゃってるとする。ルネサス半導体製造現場に行って「5nmプロセスCPU製造開始しろTSMCはできてるじゃないか!できないのはなんでだ!」と叫ぶとかね。そこで「先方が達成している通り技術的には可能です。ただ当社の装置は残念ながら~」とか「現在の当ラインの主力はアナログ半導体で~」って長々と説明が始まっちゃう。「無理です」「あっTSMCに頼んでくださいね」というクソ度胸のある人ばっかりじゃないのよ。

要は質問おかしい。

建築っぽい人が急にIT見積もりのことを尋ねたのでIT見積もりの話が回答されちゃってるけど、これは質問が悪かった。めちゃめちゃ悪かった。だってIT見積もりそれだけで死ぬほど本が出版されてて何も解決してない、まるで長寿健康法状態のところに心構えなく鼻突っ込んでるわけで。IT見積もり簡単ならみずほ銀行あんなことになってないっつうね。

そもそも建築の人の想像力が足りてなくて、ITの人は工数で断ろうとしてるけどこれは無茶振りしてる相手との共通言語を少しでも模索しようとしているだけなのね。正確に工数算定ができて相手を納得させられるなら楽なのになあ、っていう願望なの。IT現場無茶振りしてくるそういう人、大体お金の話なら通じるから。「私の見積もりだとこの金額納期ならできると思います」っていうのは「それを値切ろうとするぐらいなら他へご相談くださいね」で「無理です」を責任もって根拠付きで言えるってことだからね。

工数金額見積もれる建築の人が自分自身「技術的には可能です」っていうとき、本当はどういう理由で断りたいのか、そしてそれが言えないのかを考えてみるべきだったのよ。多分「法的な理由」とか「支払いサイト」とか「口座」とか「管轄」とか「人間関係上の理由」とか「人種差別問題」とか「絶滅危惧種絶滅ちゃう」とかのうち自分職掌にないものが出てくるよ。「アホほど面倒くさい」とかかもしれないけど。

3/31→4/1の転勤を早く法律禁止して欲しい

不可能ではないけど絶対にできるって言うことは限りなく不可能なんだけど。

もしも天候の都合で飛行機が飛ばなかったら絶対にアウトなんだが?

それを「無理かもしれません」って言えるなら俺も許すが、「転勤してきた奴ら雁首揃えてうちのボスに顔見せするけえ、朝7時にはパリっとした格好で出社やぞワレェ」とか言われても「は?飛行機飛ばなかったらどうすんすか?」としか言えねえよ。

本当マジな。

俺がこの会社やめるのが一番手っ取り早いんだろうけどな。

でも転職転職で面倒くせえからあんまやりたくねえ。

ゆうて結局法律で決まっても守らねえんだろうなあうちの会社は。

だって厚生労働省法律守ってねえもんなこの国。

はぁ~~~~~~~

anond:20210321093447

そんで最後は狂って「子供を殺してくださいという親たち」に出てくる精神障害者みたいに平常生活不可能にまで狂って警官に拘束されて精神病棟入りか

親ぶん殴ったり女子高生とか幼女誘拐して逮捕されたりするんだよな

あいう奴らの心の闇を見るたびに精神弱いならネット断ちすればいいのにって思うよ

孤独にさえ耐えられないんだろうな

2021-03-20

anond:20210320155530

IT世界ってそんなに必要人足工数見積もりが難しいの?

自分全然上層マネジメントとかじゃないけど

あなたのやりたいことを実現するためには、同じ物作ったことのある経験者を○人雇って○ヶ月掛かる。運用にはやはり経験者を○人雇い続ける必要がある。予算的に無理じゃないですか?」

普通に過去に参加したプロジェクトからの推測を語れるし、それで先方も納得してくれるけど。

その上その不可能理由技術のものでない場合、その理由の方の専門家でない技術者としては正確な不可能事由の積み上げ根拠を持ちませんので、現実的不可能であることが確定しているとはとても確信をもって言えるわけではないことになります。法的な理由経営リソース理由場合技術者としては断言が難しいですよね。

なんでエンジニアは「技術的には可能です」と口走ってしまうのか

なんでエンジニアは「技術的には可能です」と口走ってしまうのかなんですけど、いろいろ相談される中で「理論的に不可能」とか「技術的に不可能」な話を持ち込まれたことがあって、それとは違ってそこまでひどくはないけど相当に困難な話を持ち込まれときにこの言葉が出ます

現実的には不可能です」と言えばいいという話もありますが、それを口に出す段階では不可能理由の積み上げができていないと誠実な回答になりません。

その上その不可能理由技術のものでない場合、その理由の方の専門家でない技術者としては正確な不可能事由の積み上げ根拠を持ちませんので、現実的不可能であることが確定しているとはとても確信をもって言えるわけではないことになります。法的な理由経営リソース理由場合技術者としては断言が難しいですよね。

工数スケジュールで断れという話もあり、それはごもっともですがエンジニア工数管理スケジュール管理する職位まで上がって業務をしている場合にの説得力のある理由となり、それ以外なら普段理論的に不可能」な話を振ってくるような人たちが算定根拠不足から押し切ってくるのは自明の理であります

なので、「技術的には可能です」と言われた方がなんとか「これはかなり無理なんだな」と理解してほしいなあ、察してほしいなあ、と言ってしまうわけです。

そんな無茶な話振ってくる奴が察してくれるわけがないのにね。技術者は人間関係専門家じゃないからね、しかたないね

騒動

いや、あれって案の状態でしょ?

いろんな案を出すときには突拍子もない案を出したり、現実不可能な案を出したり、アイデアを刺激しあってるんだと思うけど。。。

実際、案の段階で消去されたので正常だと思う。

案だから何でも言っていいのかというと、何とも言い難いが、正常な人が正常なことだけを言い合って、おもしろい、人を魅了するものを作れないと思うのよね

問題なのは闇に葬れるものを、わざわざ掘り起こして、非難して、当事者をつぶしていくということ

これで、案を出す人たちは会議の場で慎重にならざる得ない

慎重になるのは最終決定するときでいいのではないだろうか?

ただでさえ厳しいオリンピック、つまらないものを作り上げていっているような気がする。

ほんとため息つくよなぁ。。。

2021-03-19

Googleの倒し方: Salona2

はじめに

民主的分散検索エンジンを謳うSalonaには重大な欠陥がある。それは、まつもとゆきひろ氏の指摘の通り、ユーザー投票するインセンティブがないことである。そこで、本記事ではこの問題解決した検索エンジン提案する。

Salonaの概要

検索エンジンは、入力検索クエリから出力(URL)への関数である。Salonaは入力と出力の対に対する評価値をもとに検索結果のランキングを行う。URL入力とすればページに対する反応・レコメンデーションとなる。Salonaの場合PoWLike Foundationの場合はETHのデポジットによって評価値を計算するが、いずれの場合ユーザー投票するインセンティブがない。

ランキング

提案手法入力と出力の対に対して鋳造された全てのコイン時価総額によって評価値を計算する。十分に流動性がある自由市場においては、サヤ取り屋が現れるため、価格操作殆ど不可能であるコイン価値オリジナリティオーセンティシティによって定まる。Bitcoin理解できる人ならば、トークン化された検索結果の価値も容易に理解できるであろう。もちろん、トレード人間だけでなく機械が行うこともできる。

マネタイズ

ページそのものは空の文字列入力とするコイン鋳造することで、ブロガーアフィリエイトに頼ることなく稼ぐことができる。同時に、Google広告モデルは壊滅的な打撃を受ける。

記念コイン

記事に対する記念コイン鋳造した。そのアドレス

0x35260a34549375Af88d4fB0D75CDD7580B8fCa77

である。これはPancakeSwapにて入手可能である。記念コイン発明者とアーリーアダプターへの報酬である。NFTやDogecoinブームから分かるように、仮想資産機能ではなく歴史価値があるのである(実はBitcoinも同様)。ICOと異なり、投資契約ではない。投機オープンソース科学も発展させる。

今後

これはアイデアであり、実装はまだ無い。いずれにせよ、Salonaのようにクライアントサーバモデルは用いるべきではないであろう。開発者は私のように記念コイン鋳造することで収入を得ればよい。質問を歓迎する。今後、この記事を充実させていく。

anond:20210319203554

高齢童貞マッチングアプリ彼女作るのはほぼ不可能

だが、それでもマッチングアプリを使わなければならない

その矛盾の先に彼女がある

マッチングアプリは肉食男と肉食男に食われたい女の出会いの場

マッチングアプリで女の扱いを覚えつつ、アプリ外で気の合う女を見つける

これしか道はない

anond:20210319155711

いや、少なくともこのケースは他社とも付き合いがあるわけだから「じゃあよそでやります」は不可能じゃないはず。(ラノベから、なろうに毛が、ってのは今回はあまり関係ないでしょ、あくま契約及び取引上の問題)

しろ編集側を切り捨てられない作家側の甘さとは言えるかもね。

出版業界斜陽だけど、だからこそむしろ作家側の立場が強いケースも普通にあるのよね。

編集側が潤沢なヒューマンリソースで支えてくれる時代ではないから、個人事業主側が契約からから対策して自衛する時代ではあるのかもね。

アグネスタキオンの華麗なる(壊れやすい)産駒たち(2003〜2006年生組)

・キリがないので重賞馬に絞ってある。

・【】内はおもな勝ち鞍


ランテローザ(2003年生)

プロキオンSGIII)】

種牡馬としてのアグネスタキオンの初仔のうちの一頭

調教師から重賞を勝てる馬」と太鼓判を押され、素質はおおいに期待されていた。

デビューから喘鳴症を患って初出走が大幅に遅れる(3歳時の6月)。

・条件戦では走りさえすれば勝てるような馬だったものの、4歳春に屈腱炎一年半以上レース不可能になるなど脆弱な体質に悩まされ、6歳になるまでの出走回数は6回のみ。うち4勝。連対から外れたことは一回だけ(そのときも3着)だった。

・6歳のシーズンにようやくまともにローテが組めるようになり、プロキオンSで初の重賞制覇……が、またも故障で予定していたGIレース出走を取りやめに。

・7歳の6月に復帰したもののそのレース後にまたまた故障。さすがにもう高齢ということで引退


ショウナンタキオン2003年生)

新潟2歳SGIII)】

2005年デビュー二戦目で重賞である新潟2歳Sを勝ち取り、アグネスタキオン産駒初の重賞馬となる。ちなみに産駒中でGI初制覇はNHKマイル2006年に制したロジック

・同年の朝日FSGI)でも四位入着を果たし、アドマイヤムーンメイショウサムソンといった2005年組のクラシック有力馬の一頭と目される。

・が、皐月賞で18頭中17着のブーピーに沈むと、放牧に出されて長期休養。復帰したのは皐月賞からちょうど一年後の4月だった。

・復帰後はファンも驚くほど精彩を欠き、15戦でわずか1勝。5歳以降は入着ラインにも達せなかった。

2008年に軽度の剥離骨折を負う。

・それでも2歳時に輝きを信じて走りつづけたが、8歳時のレース後に脱臼が発覚。予後不良


ダイワスカーレット2004年生)

エリザベス女王杯GI)、有馬記念GI)、桜花賞GI)、秋華賞GI)、大阪杯GII)、ローズステークスGII)】

感冒オークス回避調教中にウッドチップが目に入り角膜炎に罹ってドバイ遠征中止、骨瘤でヴィクトリアマイル宝塚記念に出走不可となるなどつまづきが絶えず、最終的には屈腱炎で5歳のシーズンを見ることはなかった。

・それでも牝馬クラシック2冠や有馬記念を含むGI4勝をあげたのだから凄まじい。同世代ウオッカととも牝馬の枠に収まらない名馬として讃えられた。


アドマイヤオーラ2004年生)

シンザン記念GIII)、弥生賞GII)、京都記念GII)、】

・当初は順調にクラシック路線前哨戦を勝ち上がり、皐月賞トライアル弥生賞を勝つも、本番では4着に終わった。

・それでもダービーでは3着と意地を見せ、玉座も伺える実力を証明。そして三冠ラストチャンスである菊花賞へ……と進む前にダービーレース中に骨折を負っていたことが判明。半年間の療養へ。

・復帰後は京都記念に勝ったり海外GIに挑戦したりと健在をアピール人気投票宝塚にも出走……だが、ドベに終わり、レースから数日後にまたも骨折が発覚。5歳時の年初に復帰したものの、この年は早々に故障して一走だけ。6歳の夏に引退

骨折を重ねた割に無事(?)に競走馬生を終えたものの、種牡馬となって以後の11歳のとき肩甲骨粉砕骨折予後不良人間でいえば40歳ほどでの死だった。



ディープスカイ2005年生)

NHKマイルC(GI)、東京優駿GI)、神戸新聞杯GII)、毎日杯GIII)】

デビューから勝利まで6レースかかった。だが、4歳時に鞍上四位洋文を迎えて毎日杯を制すると、その後はNHKマイル日本ダービー神戸新聞杯重賞四連勝。その後もGI戦線で上位争いを繰り広げ、一時は凱旋門賞出走プランまで持ち上がったものの、4歳時の8月屈腱炎発症して引退引退後は種牡馬としてGI馬も輩出している。


キャプテントゥーレ2005年生)

皐月賞GI)、デイリー杯2歳SGII)、朝日チャレンジカップ(GIII、二回)】

・父アグネスタキオンとおなじ皐月賞馬となったものの、やはりその後に父同様故障クラシック戦線から外れてしまう。

・ただ父とは違って6歳のシーズンまで戦った。故障からの復帰後はGIレースでこそ目立たなかったものの、朝日チャレンジカップを二連覇するなどGII以下では存在感を示した。


アドマイヤコマンド2005年生)

青葉賞GII)】

・やはり体質の弱さからややデビューが遅れ、皐月賞には間に合わず。それでも青葉賞を勝ってダービーに出た。

ダービーでは七着に終わったものの、菊花賞には出よう……としてやはり故障クラシック路線はここで打ち切り。どころかその後は一年半もレースに出られなかった。

・復帰後はオープン戦微妙順位に入線する微妙な感じの馬になり、全く勝てなくなる。ラストランではなぜか障害の未勝利戦に挑戦して五年ぶりの一着になるも、そのまま引退タキオン産駒が障害なんて死んじゃうよ!とドギマギしたファンもほっと胸をなでおろした。


レインボーペガサス2005年生)

きさらぎ賞GIII)、関屋記念GIII)】

・かねてから素質の良さは評価されていたものの、デビュー後はややもたついた。それでも3歳2月きさらぎ賞を獲ると皐月賞ダービーでは入着馬(4着、5着)となり、菊花賞こそは陣営は意気込んでいた。

・……ものの当然のように骨折調教中)。そのまま3歳シーズンが終了。

・復帰するとやはり勝てない馬と化してしまい、重ねて屈腱炎発症。5歳シーズンろくろく走りもしなかった。

・それでも6歳シーズンには関屋記念GIII)を勝ち、重賞コースに返り咲く。が、翌年にまたも骨折。復帰したときは9歳の11月で、一回だけ走ってドベで引退


ジェルミナル2006年生)

フェアリーSGIII)】

・それなりに順調に牝馬クラシック路線を歩み、桜花賞3着、オークス3着、秋華賞6着と牝馬のなかでは上位の実力を示す。

・5歳時の春に屈腱炎発症引退

anond:20210319120304

まさしくその点について書いた文章なのですが、伝わり辛く、すみません・・・

まず前提として、オタク達は「基準を明確にしないサイゲームズの言及には「どこからエロいのか」をわかって」いません。

何度か書いたように、またあなた言及している通り、Cygamesの出した基準不明確で、「どこからエロいのか」そもそも「どこからイメージを著しく損なうのか(エロを含むのか)」すら判断のしようがない表現です。

まり「どこからエロくてどこからエロくないか本当」に分かって居ないのです。

 

しかし、そのような基準が分かって居ない状態でも暗黙のままにしておける、特殊で異常な関係が成り立つ理由を私は先の文章で書きました。

そしてそのような異常な関係フェミニストオタクの間では成り立たないので、「どこからエロいのか」基準を明確にするという当たり前の認識あわせが必要になる訳です。

フェミニストオタクの間で必要になる明確化の方が「当たり前」だという事に注意してください。何度も書きますが、二次創作一次創作基準明確化しなくてもいい関係の方が異常なのです)

 

また、エロについては程度というものがある事を抜かしてこの件の議論不可能だと考えています

18禁にならないような表現についても人は「エロ」を感じることはあります

ウマ娘二次創作者の間では、ひとまずの目安として18禁が「どこからエロいのか」のラインとして少なくともオタク側の理解としては共有されている、と私は考えています

しかフェミニストオタクの間ではこの暗黙の了解通用しません。18禁でない表現でもフェミニストの方は「エロ」だと判断し得るし、

先程「18禁にならないような表現についても人は「エロ」を感じることはある」と言ったように、そのようなフェミニストの方の感じ方は間違いとも言えないからです。

18禁というラインを失った結果、「どこからエロいのか」の基準は再び分からなくなります

と言うより、本当に分からないのは「どこからエロいのか」ではなく「どのくらいエロければ規制されるべきなのか、どのくらいエロければ公共の場掲示に適さないのか、どのくらいエロければ広告に適さないのか」等の個別基準だと思います。「どこからエロいのか」という設問自体が既に粗すぎるのです。

仮にあなたがそうした「どのくらいエロければ~~するべきでないのか」を明確化することが可能だと考えるなら、それを示しさえすれば議論は一歩前に進みます

逆にその明確化不可能だと考えるなら、「どこからエロいのか線引きは出来ない」と考える人と、その点について見解の相違は無いという事に成ります

私が当惑するのは、双方が対立しているように見えない点です。どちらの立場の人も基準明確化を求めている気がします。

恐らく混乱の原因は「基準」というものに対する理解の相違なのだと思います

基準」は最初からある物ではなく、作り出す物です。「どこからエロいのか」は最初から決まっているのではなく、誰かが決めないと決まらない物です。

そのような意味で「どこからエロいのか線引きは出来ない」という言い方は正確ではないと私は感じます。線引きできないのではなく、誰かが線引きしないと、線は永遠に存在しないのです。

そして、私の様な規制を受ける側(一次創作者)がその線を決定することは出来ません。勝手に「私がやっているこれはセーフ」と出来ちゃいますから自分に対する規制自分で決められるなら何だってありになってしまます

から規制を求める側(フェミニストの方々)に明確な基準を置いてもらう他に無いのです。勿論その基準が適切かどうかの議論は別途必要になりますが、最初の一歩が無ければ何も進まないのです。

はてサLINE擁護が滑稽すぎる

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/piyolog.hatenadiary.jp/entry/2021/03/19/072110

このブコメにも結構出てるがLINE問題なさそうと言うコメントが滑稽すぎて。

かに現時点で違法性はない。それは事実だろう。

ただ、中国のどこのどいつか分からん連中がLINEに入っている個人情報を不必要に見たい放題の状況だった。これがまずい。

個人情報漏洩が無いと言ってるが、その証明をするならその中国人達とその一族、友人知人などを一斉に記憶喪失させるか物理的に殺すかしないとダメだ。

そうすることで初めて「安心に」LINEを使い続けることが出来る。

それが出来ないと分かってるから政府の各省庁が一斉にLINE排除に動いている。

また、あまり表に出てないが、今の官公庁中国との関連性がある企業人材排除を進めている。

例えば入札案件では、中国現地法人がある企業はごく一部の例外(元々グローバルな展開をしていた超大企業)を除いて落札不可能だ。

それだけ中国に対する警戒心が強いのだ。

それが分からずに「違法じゃないか問題ない」と言い張れるはてサのなんと世間知らずなことか。

一次創作から見たウマ娘フェミニストの方にご理解頂きたい事 の追記

https://anond.hatelabo.jp/20210318200022

この増田について、ブックマークコメントで気になったものに返信させていただきます。(長すぎて切れてしまったので増田を分けることにしました)

 

碧志摩メグの件で不快感を示す海人さん達を叩き、映像研で作者を叩いた人達たくさん居たよね。権利者が言ってるのにそれはないだろうと思う。あと、オタクフェミニストも沢山いるので勝手対立させないでくれ

碧志摩メグさんの件は実はこの件に関して物凄く重要な例だと思っていますナマモノとそうでないもの境界からです。後程詳しく説明します。

映像研の作者さんはこの文章を書く上で念頭に置いていました(具体的には(ここにも例外はあり、明確な基準を出すケースもあります)辺りで)、ただ「叩いた人達たくさん居た」と言うのが自分の印象と異なっていて驚きました。恐らく観測範囲問題だと思うのですが、自分の見える範囲では大部分のオタクに受け入れられていたので自分の中では「一次創作者が基準を出し、受け入れられた例」として記憶していました。

あとオタクフェミニストが居るというのは文章中も書いた、と言うより結論部で強調したはずですが・・・・どういう意図コメントでしょうか・・・・・?

対立しているとも書いていませんし(集団間に信頼関係は無いとは書きましたが・・・・)、互いに信頼関係の無い集団の両方に属する人が居るのは当たり前の事です。

オタクフェミニスト存在するという事実は私の論旨にとっても非常に重要事実です。既に書いた通り、それは二次創作を取り巻く環境特殊性を知っているフェミニストの方が居るという事ですから

 

 

そもそもウマ娘に関しては騒いでる「フェミニスト」というのは最初から存在せず捏造デマ嘘松エア炎上だったで決着してたはずやがこの増田はいったいどこの「フェミニスト」に向かって言ってんのや?

誤解がある気がするので詳しく説明します。私が念頭に置いているのは以下の増田さんの冒頭で引用されているツイートです。(尚、この増田さんの文章フェミニストへの敵意が露わになって居る為、閲覧には注意が必要だと思います。内容としては似通ったことを言って居るかも知れませんが、態度に私は同意出来ません)

https://anond.hatelabo.jp/20210317235416

ここで引用されているツイート主の方は別の所で見た事も有り、フェミニストの方だと認識していますが、それ以前にツイート内で「フェミニスト」と「それに「どこからエロくてどこからエロくないか線引きなど出来ない」と言う人」が登場します。

この文章はこの2つの登場人物集団を想定して書いています

ここで質問なのですが「ウマ娘に関して騒いでる「フェミニスト」」とはどのような人を想定されているのでしょうか?

さっきのツイート主の方の事でしょうか?であれば存在します。そうではなく例えば「ウマ娘自体を(性的であったり、動物女性化しているという理由で)批判しているフェミニスト」という意味であれば、私はそのようなフェミニストの方をそもそも想定していませんし、文章内でも触れていないはずです。(もしそうであれば、どこからそういう発想が出て来たのか良く分からないです・・・・)

私が想定し、理解を求めているのは「オタク二次創作者)は一次創作者とフェミニストで態度を変えているじゃないか」と違和感を持つフェミニストの方です。そうした方の存在は先のツイートで居るのだと認識して書きました。

同様の誤解を与えてしまって居そうな方を挙げます。私の文章が分かり辛く、すみません

 

今のところ私は「ウマ娘を叩くフェミニスト」を見たことないんだが…なんか仮想敵作ってシャドーボクシングする案件増えてないかなあ…。

作品で「エロいから/女性性的消費だから引っ込めろ」的な「いつものフェミニスト」の過激主張ってそんなに大きかったっけ?エア炎上は有ったがまさかソレが既成事実化しててその前提であちこち話が広がってる?

フェミが焼いたみたいなデマを元にしてる時点で評価できない。そもそも自分たちがやってること、消費してることに対しての危険性を自覚しろ。開き直るな。それこそ同じオタとして迷惑だ。

ウマ娘は「『フェミ炎上させてる』は嘘だった」が知られているし女性にも人気なのでそっとしたいてほしい。オタクは嘘炎上でも構わないから女叩きがしたいんだ、とまとめて敵視されたくもない。テイオかわいいよ

恐らく同様の誤解を与えてしまって居ますね。申し訳ございません。

恐らく想定されているような「ウマ娘を叩くフェミニスト」はこの文章では元々想定していません。あくまで「オタク二次創作者)は一次創作者とフェミニストで態度を変えているじゃないか」と違和感を持つフェミニストの方向けの文章です。

 

一次創作者と二次創作者の信頼関係」に対して、「フェミニストオタク」を当てはめてる意味がわからないんだけど。せめて、「フェミニスト表現者」では? 「オタク」というのはどういう存在なの?

これは実は非常に重要な点です。実は先の元になったツイートで私も良く分からないのがこの点なのです。

ウマ娘における曖昧基準でも受け入れられる暗黙の関係は、ご説明した通り「一次創作者と二次創作者の信頼関係」で成り立つ特殊ものです。

一方でツイート主の方が想定されている「どこからエロくてどこからエロくないか線引きなど出来ない」とする人の大部分は恐らく一次創作者でも二次創作者でもありません。つまりそこに二次創作特殊事情で成り立つ関係が同様に適用出来るという発想が私には不思議なのです。(そのような意味で、「せめて表現者を想定するべきでは?」という疑問は私も共有します)

ただしこうした関係二次創作特殊事情に依るとそもそも知らなければ、おかしな発想ではありません、そこで私はそのような想定でこの文章を書こうと思った次第です。

また、勿論二次創作者とオタク兼任する人は居ますので、兼任する人だけを想定している、という考えはあり得ると思います。そのような想定も念頭に置いて書いたつもりです。

オタク」については「「どこからエロくてどこからエロくないか線引きなど出来ない」とする人」では長過ぎるので、言い換えています。「「どこからエロくてどこからエロくないか線引きなど出来ない」とする人」かつ「「ウマ娘エロ絵は禁止」の一声で「何がエロだと受け取られ、馬主不愉快にするか」をきちんと自分達で考え始めた人」の集合ですね。

 

増田あなたあなた自身二次創作者に向けて「自分作品に」配慮して欲しい旨を伝えたことがあるのだろうか。編集部などではなく自分自身二次創作過激エロを止めて欲しいような事を発言したことが?

私自身は自分作品二次創作自由に遣って頂いて構わないので、そういう発言をした事は無いです。

ただ、自分以外の方の例を見て、発言すれば意図を汲んでもらえそうだなと思う事はあります

あと映像研の作者の方の件は受け入れられた認識だったので(そうではない可能性が出てきましたが・・・)、そこでも一次創作者の意図は組んでもらえそうだと考えていました。

 

上っ面で敵意がないとか言いながら俺らは昵懇なので口出すなって言ってしま無能増田だ。都合よく選んだステークホルダ間に閉じたオレオレ信頼の話じゃなくて社会一般に開いた話をしようね。

対応の差は元々問題と思わないので異論もないが、表現においてOK/NG基準が暗黙裡に共有されるって相当特殊状態なわけで、部外者にそれを求めるのは無茶かと。オタク差別的な表現非難する時に基準などないでしょ

このお二方は私の文章と同じ趣旨の事を、反論という形で書かれています。つまり誤解を与えてしまって居るという事ですね、申し訳ございません。

私の文章はまさに「社会一般に開いた話」に「都合よく選んだステークホルダ間に閉じたオレオレ信頼」と同じ対応を求めるのは無茶である、と言う趣旨です。

また「表現においてOK/NG基準が暗黙裡に共有されるって相当特殊状態」を「部外者同士(フェミニストオタク)の関係間にも求めるのは無茶」という趣旨です。

本当に重要な事なのですが、「二次創作者と一次創作者」の暗黙の関係の方が特殊で異常なのです。だから社会一般殆ど関係でそれと同様の対応を求めることは出来ないし、「フェミニストオタク」の間にそれを求めるのも不可能、という事なのです。

うーん・・・・これでも分かりにくいかも知れませんね・・・ただこれ以上どう詳しく説明すれば良いのか、苦慮している状態です。表現者としてなっていませんね・・・・。

 

あとは最初に言っておいた碧志摩メグさんの件について書きます

実は碧志摩メグさんの件はこの話で非常に重要論点です。何故かと言うとウマ娘における馬主競走馬達と似た(しか微妙に異なる)立場海女さんの方々が置かれた例だからです。

まず重要なのは碧志摩メグさんはナマモノなのか」という事です。ウマ娘場合、限りなくナマモノに近い、と言うより個人的にはナマモノと言ってしまっていいと思います実在の馬に対し、個体識別できるレベル二次創作を行っています

対して碧志摩メグさんはと言うと、実在海女さんという職業対象にしていますが、個人識別できるレベル二次創作ではありません。海女さんという職業対象にした萌えキャラ化という認識です。

ただし注意しなければならないのは、「職業対象にした萌えキャラ」を全て同等だと考えるのは危険だという事です。

例えば駅乃みちかさんは恐らく鉄道スタッフ対象にした萌えキャラですが、彼女碧志摩メグさんを同等に考えるのは危険です。何故なら海女さんという職業に就く人の少なさに加え、「伊勢志摩」という地域限定もかかっている為、個人識別出来るレベルでないとしても絞られる人数の規模が異なるからです。

私の書いた文章では、まず第一法律レベル尊重されるのは一次創作者の様に作品権利を持っている場合か、ナマモノの様にその人自身肖像権等の権利を持っている場合だと考えていました。

通常、職業対象にした創作について、その職業の方が権利を持つ事はありません(例えば漫画家が「漫画家萌えキャラを描かないで」と言っても効力は有りません)、しかし単純にそれを碧志摩メグさんに適用するのは危険だと私は考えています

これは個人的な考えですが、碧志摩メグさんの例は、一次創作者やナマモノ対象者の様な権利者と、職業萌えキャラの間ぐらいに位置すると考えるべきだと思います

恐らく(素人なので分かりませんが)法律的に海女さん達が碧志摩メグさんに権利を持つ事は無いと思いますしかしだからと言って彼女たちの意志無視するのは倫理的問題がある、というのが私の考えです。

そしてウマ娘ではまさにこうした問題に対する対応が行われています法律的には競走馬馬主の方々やファンの方々はウマ娘について権利は持っていないそうです、しか権利を持っているCygames馬主ファンの方々の意思尊重する姿勢を明確にしています

こうした関係理想的ですし、碧志摩メグさんについても同様の対応がとられていれば良かったのではないか、と考えています

 

 

なんでフェミニストには一次創作者がいない前提なの?沢山いますが。

すみません、そのような前提では書いていません。

フェミニストの方の中にはオタクも、腐女子も、ウマ娘を愛好する人も、ウマ娘二次創作者の現在関係理解肯定する人も、二次創作者も、一次創作者も、その他色々な人が居る、という前提の下書いております

特にフェミニストオタク腐女子二次創作者や一次創作者の方は、私が説明するまでも無く二次創作を取り巻く環境特殊性理解されている、と言う認識で書いております

 

 

フェミニズムに親和的人間もそれぞれの趣味に傾倒するし創作もするよ。そのなかで誰かを傷つける可能性に葛藤も悩みもするよ。だからこそ不誠実な「何がエロかわっかりませ~~ん」に怒るんだよ

フェミニズムに親和的な人も創作する事、存じております。と言うよりも(隠していた訳では無いですが)私自フェミニズムに強く共感している創作者の一人です。

それ故、仰られている葛藤や悩みにも身に覚えがあります

ただ、それ故に「何が不誠実なのか」を論点先取する事には一定の躊躇を覚えます。「エロ」というもの定義困難性や明確化の困難への懸念や警戒を「何がエロかわっかりませ~~ん」へと翻訳することについてもです。

一人の創作者でありかつ創作受け手でもある人間として、「エロ」というものの難しさに向き合うことにも誠実でありたいのです。

「何がエロなのか決めることが難しい」事が本当に不誠実な態度なのか、まずはそこを決め付けずにもう一度詳しく検討したり、議論したりすることが誠実な態度なのではないでしょうか?

 

フェミが焼いたみたいなデマを元にしてる時点で評価できない。そもそも自分たちがやってること、消費してることに対しての危険性を自覚しろ。開き直るな。それこそ同じオタとして迷惑だ。

この方の後半についてなのですが、ここは私自身の立場がややこしいというか、難しいのですよね。

私自身勿論オタクでもありますが、同時にその「消費」を提供する作者でもある訳です。

創作者側としては、割と好きに消費して欲しいという思いもあり、この件に対しては複雑な心境です。

また私の描いたキャラクター特定属性の消費に繋がるか、という事についても・・・・余り私自身の情報で変な予断を増やしたくないので暈しますが、例えば私が女性で、女性キャラクターを消費し易い形で出したら、そこにはどのような問題が有るでしょうか?

これは女性自身自由表現してよいか、という女性自身自由にも関わる話であり、この議論はそうした様々なパターンを想定した上でなければ(つまり男性女性を消費すると言う様な典型的なケースだけ考えるのでは)意味が無いと思うのです。

しろこうした議論において女性存在こそ無視されてきたというこれまでの状況に強く懸念を覚えるのです。

anond:20210319031325

オレもツイフェミ、ラディカル・フェミニズム、フェミニズムという感じに区分けされるべきフェミニズムの分野がぐちゃぐちゃで混同されている状況は良くないと思うが、何故かどれも自分たち区分をかっちり決めないんだよね。

そもそもフェミニズム」には「女性自己決定権を認めよう」という話なのであって、何かしらと敵対する方向に論が進むならそれはすべて「嘘」で良いと思うんだよね。敵対関係からコンセンサスは生まれない。

進歩主義とかリベラリズムに話が進んでしまうと、結局「なんでもグラデーションがあってそれで良い」っていう話になっちゃうので、定義自体不可能になるし、目的もふわっとせざるを得ず、最終的にツイフェミ、ラディカル・フェミニズム、フェミニズムはお互いを「それは違う」ということはできなくなってしまう。

海外フェミニズムを勉強することで、どうして日本ではここまでフェミニズムがこじれているのかというのもよくわかるんじゃないかな。フェミニズムの本質(単純な女性社会の一構成員として振る舞えるように色々認めようと言うだけのもの)を理解しないままに運動だけ暴走しているからこうなるって言うことなんだけどね。

ただ、この中で一番損しているのはフェミニズムだと思う。フェミニズムは要は「性別理由権利に差をつけることは許さない、義務に差をつけることも許さない」というはないであり、性別にかかわらず同一の義務を課して同一の権利付与すべき、というところから話が始まっていて、被害者も何もない話だった。

例えば「女性にこの権利がない理由兵役の有無なら女性にも兵役を課して権利付与しなさい、もしくは兵役性別問わない志願制にして全員に権利付与しなさい」という話だ。

ここには「支配する社会強者である男性と不当に支配された女性」という文脈はない。ラディカル・フェミニズムはこの本来ない文脈を「男性による女性のリプロダクション支配」という方向から付与した。そして幸いなことに例えば日本では堕胎には配偶者同意がいるとかそういうのがあって、実際法体系も残念ながらそうなっている。

ラディカル・フェミニズムはこういった「女性自分だけで決定できないところをやめろ」という話をしていることだろう。ここも理解できる。

最後にツイフェミだ。こういったフェミニズムやラディカル・フェミニズムの流れを受けているかはしらんが、そこに「女性が持つ男性への差別感情に限っては正当化されるべきであり、それは差別と呼ばれるべきではない」というよくわからない論理ねじ込むことに成功した、大声と数の論理ポリコレで。ここが一番得していると思う。

要は男女の闘争しかないものを差もフェミニズムっぽい論理正当化しているわけだから革命闘争軍男女戦線とでも呼んだほうが良いだろう。

anond:20210319031447

NASAコメント欄見ていても5chでもこうなる?レベルヤバイとあるので

日本はまだマシな方じゃねぇかな?って思う

マシじゃなくてより良くした方が良いのですけれどね

 

結論から言うとネトウヨ仮想世代闘争からアンチフェミごっこ』に興味が移っただけですね

本気で女性を憎んでるとか日本ではそんなにないと思う

リアルではネトウヨ中国人外国人に意地悪しないようにね

 

アンチフェミをやったりする人・人種差別やったりする人は

低所得で学がなく社会的ポジションも低い人ガーってやりたがるけど

残念ながらそうとも限らないというのが現実 

一定数は高等教育を受けていても学者でもビジネスエリートでもなんかそういう生き物になる

なんだったらQアノンだってなる

 

でもまぁそこそこご家庭に財力あって本人にバイタリティがあって学もあってという人間

全員真っ当な情緒判断能力を有してたらワイらが職にありつくことは不可能なので

頭のいいバカがいるのは非常に結構なことじゃないでしょうか?

 

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