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2021-05-03

天気が良いとき洗濯したい増田住まい市区丹瀬に木トイ伊賀均て(回文

おはようございます

聞いて聞いて!

スマブラしずえさんが使えるようになりました!

あのキャラ選択ときの「しずうぇーい!」バシッ!!!ってリングコールがカッコいいわよ!

ほのぼのしずえさんというあのギャップ

そんでもってさ、

敵を空中に吹っ飛ばしーの

自分ジャンプして追撃して空中コンボちょっとできるようになったわよ!

目覚ましい成長具合どう思う?

すごくない?

そんでもってさ、

100人組みてでさ!

惜しいことに99人まで勝てたわ!

この目覚ましい成長具合。

でもホームランコンテストでは

全然距離飛ばせなくなっちゃって

100キロメートルもかっ飛ばせなくなっちゃったので、

ここはもうちょっと練習必要ね!

でも、

あれ本当に恐ろしいわ、

マリオカートより時間が経つのが早くて

ちょっとだけ、

あと1戦だけ!って思っても何時間と経ってしまって

タイマーかけて遊ばないとまた夜が明けてしまわ!って

そんな連休で終わりたくないこともあるじゃない。

から今日ちょっと遠出をして、

出先でスマブラを遊ぶの!って

やってること変わらない所が良いところよね。

おかげで天気もいいし、

絶好のスマブラ日和かもしれないわね。

またゲームの話ばかりで恐縮だけど、

どこも行けないか

家で遊ぶのも最もな選択肢の一つかもしれないし、

そうじゃないかもしれないから、

やっぱり連休自分のやりたいことをやるべき道は一つなのかもしれないわね。

それでいいと思うの。

後半は天気も良くないみたいだし、

今日は天気がいいからお洗濯も捗りそうね!

今日は忙しいのでこの辺にしておくわ。

うふふ。


今日朝ご飯は、

どうせゲーム三昧になるかもしれないと思って、

事前にこしらえておいたおにぎりつまみながら、

お行儀悪いかしら?

パクパク食べながら今朝から遊んでいるわよ。

デトックスウォーター

水出しルイボスティーウォーラー

休日リッチナポレオンティーもいいかもしれないわね。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2021-03-22

D坂

それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。私は、D坂の大通りの中程にある、白梅軒はくばいけんという、行きつけのカフェで、冷しコーヒーを啜すすっていた。当時私は、学校を出たばかりで、まだこれという職業もなく、下宿屋にゴロゴロして本でも読んでいるか、それに飽ると、当てどもなく散歩に出て、あまり費用のかからカフェ廻りをやる位が、毎日日課だった。この白梅軒というのは、下宿から近くもあり、どこへ散歩するにも、必ずその前を通る様な位置にあったので、随したがって一番よく出入した訳であったが、私という男は悪い癖で、カフェに入るとどうも長尻ながっちりになる。それも、元来食慾の少い方なので、一つは嚢中のうちゅうの乏しいせいもあってだが、洋食一皿注文するでなく、安いコーヒーを二杯も三杯もお代りして、一時間も二時間もじっとしているのだ。そうかといって、別段、ウエトレスに思召おぼしめしがあったり、からかったりする訳ではない。まあ、下宿より何となく派手で、居心地がいいのだろう。私はその晩も、例によって、一杯の冷しコーヒーを十分もかかって飲みながら、いつもの往来に面したテーブルに陣取って、ボンヤリ窓の外を眺めていた。

 さて、この白梅軒のあるD坂というのは、以前菊人形きくにんぎょうの名所だった所で、狭かった通りが、市区改正で取拡げられ、何間なんげん道路かい大通になって間もなくだから、まだ大通の両側に所々空地などもあって、今よりずっと淋しかった時分の話だ。大通を越して白梅軒の丁度真向うに、一軒の古本屋がある。実は私は、先程から、そこの店先を眺めていたのだ。みすぼらしい場末ばすえの古本屋で、別段眺める程の景色でもないのだが、私には一寸ちょっと特別の興味があった。というのは、私が近頃この白梅軒で知合になった一人の妙な男があって、名前明智小五郎あけちこごろうというのだが、話をして見ると如何いかにも変り者で、それで頭がよさ相で、私の惚れ込んだことには、探偵小説なのだが、その男の幼馴染の女が今ではこの古本屋女房になっているという事を、この前、彼から聞いていたからだった。二三度本を買って覚えている所によれば、この古本屋の細君というのが、却々なかなかの美人で、どこがどういうではないが、何となく官能的に男を引きつける様な所があるのだ。彼女は夜はいつでも店番をしているのだから、今晩もいるに違いないと、店中を、といっても二間半間口の手狭てぜまな店だけれど、探して見たが、誰れもいない。いずれそのうちに出て来るのだろうと、私はじっと目で待っていたものだ。

 だが、女房は却々出て来ない。で、いい加減面倒臭くなって、隣の時計屋へ目を移そうとしている時であった。私はふと店と奥の間との境に閉めてある障子の格子戸がピッシャリ閉るのを見つけた。――その障子は、専門家の方では無窓むそうと称するもので、普通、紙をはるべき中央の部分が、こまかい縦の二重の格子になっていて、それが開閉出来るのだ――ハテ変なこともあるものだ。古本屋などというものは、万引され易い商売から、仮令たとい店に番をしていなくても、奥に人がいて、障子のすきまなどから、じっと見張っているものなのに、そのすき見の箇所を塞ふさいで了しまうとはおかしい、寒い時分なら兎とも角かく、九月になったばかりのこんな蒸し暑い晩だのに、第一あの障子が閉切ってあるのから変だ。そんな風に色々考えて見ると、古本屋奥の間に何事かあり相で、私は目を移す気にはなれなかった。

 古本屋の細君といえば、ある時、このカフェのウエトレス達が、妙な噂をしているのを聞いたことがある。何でも、銭湯で出逢うお神かみさんや娘達の棚卸たなおろしの続きらしかったが、「古本屋のお神さんは、あんな綺麗きれいな人だけれど、裸体はだかになると、身体中傷だらけだ、叩かれたり抓つねられたりした痕あとに違いないわ。別に夫婦仲が悪くもない様だのに、おかしいわねえ」すると別の女がそれを受けて喋るのだ。「あの並びの蕎麦屋そばやの旭屋あさひやのお神さんだって、よく傷をしているわ。あれもどうも叩かれた傷に違いないわ」……で、この、噂話が何を意味するか、私は深くも気に止めないで、ただ亭主が邪険なのだろう位に考えたことだが、読者諸君、それが却々そうではなかったのだ。一寸した事柄だが、この物語全体に大きな関係を持っていることが、後になって分った。

 それは兎も角、そうして、私は三十分程も同じ所を見詰めていた。虫が知らすとでも云うのか、何だかこう、傍見わきみをしているすきに何事か起り相で、どうも外へ目を向けられなかったのだ。其時、先程一寸名前の出た明智小五郎が、いつもの荒い棒縞ぼうじまの浴衣ゆかたを着て、変に肩を振る歩き方で、窓の外を通りかかった。彼は私に気づくと会釈えしゃくして中へ入って来たが、冷しコーヒーを命じて置いて、私と同じ様に窓の方を向いて、私の隣に腰をかけた。そして、私が一つの所を見詰めているのに気づくと、彼はその私の視線をたどって、同じく向うの古本屋を眺めた。しかも、不思議なことには、彼も亦また如何にも興味ありげに、少しも目をそらさないで、その方を凝視し出したのである

 私達は、そうして、申合せた様に同じ場所を眺めながら、色々の無駄話を取交した。その時私達の間にどんな話題が話されたか、今ではもう忘れてもいるし、それに、この物語には余り関係のないことだから、略するけれど、それが、犯罪探偵に関したものであったことは確かだ。試みに見本を一つ取出して見ると、

絶対発見されない犯罪というのは不可能でしょうか。僕は随分可能性があると思うのですがね。例えば、谷崎潤一郎の『途上』ですね。ああした犯罪は先ず発見されることはありませんよ。尤もっとも、あの小説では、探偵発見したことになってますけれど、あれは作者のすばらしい想像力が作り出したことですからね」と明智

「イヤ、僕はそうは思いませんよ。実際問題としてなら兎も角、理論的に云いって、探偵の出来ない犯罪なんてありませんよ。唯、現在警察に『途上』に出て来る様な偉い探偵がいない丈ですよ」と私。

 ざっとこう云った風なのだ。だが、ある瞬間、二人は云い合せた様に、黙り込んで了った。さっきから話しながらも目をそらさないでいた向うの古本屋に、ある面白い事件が発生していたのだ。

「君も気づいている様ですね」

 と私が囁くと、彼は即座に答えた。

「本泥坊でしょう。どうも変ですね。僕も此処ここへ入って来た時から、見ていたんですよ。これで四人目ですね」

「君が来てからまだ三十分にもなりませんが、三十分に四人も、少しおかしいですね。僕は君の来る前からあすこを見ていたんですよ。一時間程前にね、あの障子があるでしょう。あれの格子の様になった所が、閉るのを見たんですが、それからずっと注意していたのです」

「家の人が出て行ったのじゃないのですか」

「それが、あの障子は一度も開かなかったのですよ。出て行ったとすれば裏口からしょうが、……三十分も人がいないなんて確かに変ですよ。どうです。行って見ようじゃありませんか」

「そうですね。家の中に別状ないとしても、外で何かあったのかも知れませんからね」

 私はこれが犯罪事件ででもあって呉れれば面白いと思いながらカフェを出た。明智とても同じ思いに違いなかった。彼も少からず興奮しているのだ。

 古本屋はよくある型で、店全体土間になっていて、正面と左右に天井まで届く様な本棚を取付け、その腰の所が本を並べる為の台になっている。土間の中央には、島の様に、これも本を並べたり積上げたりする為の、長方形の台が置いてある。そして、正面の本棚の右の方が三尺許ばかりあいていて奥の部屋との通路になり、先に云った一枚の障子が立ててある。いつもは、この障子の前の半畳程の畳敷の所に、主人か、細君がチョコンと坐って番をしているのだ。

 明智と私とは、その畳敷の所まで行って、大声に呼んで見たけれど、何の返事もない。果して誰もいないらしい。私は障子を少し開けて、奥の間を覗いて見ると、中は電燈が消えて真暗だが、どうやら、人間らしいものが、部屋の隅に倒れている様子だ。不審に思ってもう一度声をかけたが、返事をしない。

「構わない、上って見ようじゃありませんか」

 そこで、二人はドカド奥の間上り込んで行った。明智の手で電燈のスイッチがひねられた。そのとたん、私達は同時に「アッ」と声を立てた。明るくなった部屋の片隅には、女の死骸が横わっているのだ。

「ここの細君ですね」やっと私が云った。「首を絞められている様ではありませんか」

 明智は側へ寄って死体を検しらべていたが、「とても蘇生そせいの見込はありませんよ。早く警察へ知らせなきゃ。僕、自動電話まで行って来ましょう。君、番をしてて下さい。近所へはまだ知らせない方がいいでしょう。手掛りを消して了ってはいけないから」

 彼はこう命令的に云い残して、半町許りの所にある自動電話へ飛んで行った。

 平常ふだんから犯罪探偵だと、議論丈は却々なかなか一人前にやってのける私だが、さて実際に打ぶっつかったのは初めてだ。手のつけ様がない。私は、ただ、まじまじと部屋の様子を眺めている外はなかった。

 部屋は一間切りの六畳で、奥の方は、右一間は幅の狭い縁側をへだてて、二坪許りの庭と便所があり、庭の向うは板塀になっている。――夏のことで、開けぱなしだから、すっかり、見通しなのだ、――左半間は開き戸で、その奥に二畳敷程の板の間があり裏口に接して狭い流し場が見え、そこの腰高障子は閉っている。向って右側は、四枚の襖が閉っていて、中は二階への階段と物入場になっているらしい。ごくありふれた安長屋の間取だ。

 死骸は、左側の壁寄りに、店の間の方を頭にして倒れている。私は、なるべく兇行当時の模様を乱すまいとして、一つは気味も悪かったので、死骸の側へ近寄らない様にしていた。でも、狭い部屋のことであり、見まいとしても、自然その方に目が行くのだ。女は荒い中形模様の湯衣ゆかたを着て、殆ど仰向きに倒れている。併し、着物が膝の上の方までまくれて、股ももがむき出しになっている位で、別に抵抗した様子はない。首の所は、よくは分らぬが、どうやら、絞しめられた痕きずが紫色になっているらしい。

 表の大通りには往来が絶えない。声高に話し合って、カラカラ日和下駄ひよりげたを引きずって行くのや、酒に酔って流行唄はやりうたをどなって行くのや、至極天下泰平なことだ。そして、障子一重の家の中には、一人の女が惨殺されて横わっている。何という皮肉だ。私は妙にセンティメンタルになって、呆然と佇たたずんでいた。

「すぐ来る相ですよ」

 明智が息を切って帰って来た。

「あ、そう」

 私は何だか口を利くのも大儀たいぎになっていた。二人は長い間、一言も云わないで顔を見合せていた。

 間もなく、一人の正服せいふくの警官背広の男と連立ってやって来た。正服の方は、後で知ったのだが、K警察署の司法主任で、もう一人は、その顔つきや持物でも分る様に、同じ署に属する警察医だった。私達は司法主任に、最初から事情を大略説明した。そして、私はこう附加えた。

「この明智君がカフェへ入って来た時、偶然時計を見たのですが、丁度八時半頃でしたから、この障子の格子が閉ったのは、恐らく八時頃だったと思います。その時は確か中には電燈がついてました。ですから、少くとも八時頃には、誰れか生きた人間がこの部屋にいたことは明かです」

 司法主任が私達の陳述を聞取って、手帳に書留めている間に、警察医は一応死体の検診を済ませていた。彼は私達の言葉のとぎれるのを待って云った。

絞殺ですね。手でやられたのです。これ御覧なさい。この紫色になっているのが指の痕あとです。それから、この出血しているのは爪が当った箇所ですよ。拇指おやゆびの痕が頸くびの右側についているのを見ると、右手でやったものですね。そうですね。恐らく死後一時間以上はたっていないでしょう。併し、無論もう蘇生そせいの見込はありません」

「上から押えつけたのですね」司法主任が考え考え云った。「併し、それにしては、抵抗した様子がないが……恐らく非常に急激にやったのでしょうね。ひどい力で」

 それから、彼は私達の方を向いて、この家の主人はどうしたのだと尋ねた。だが、無論私達が知っている筈はない。そこで、明智は気を利かして、隣家時計屋の主人を呼んで来た。

 司法主任時計屋の問答は大体次の様なものであった。

「主人はどこへ行ったのかね」

「ここの主人は、毎晩古本の夜店を出しに参りますんで、いつも十二時頃でなきゃ帰って参りません。ヘイ」

「どこへ夜店を出すんだね」

「よく上野うえのの広小路ひろこうじへ参ります様ですが。今晩はどこへ出ましたか、どうも手前には分り兼ねますんで。ヘイ」

「一時間ばかり前に、何か物音を聞かなかったかね」

「物音と申しますと」

「極っているじゃないか。この女が殺される時の叫び声とか、格闘の音とか……」

「別段これという物音を聞きません様でございましたが」

 そうこうする内に、近所の人達が聞伝えて集って来たのと、通りがかりの弥次馬で、古本屋の表は一杯の人だかりになった。その中に、もう一方の、隣家足袋屋たびやのお神さんがいて、時計屋に応援した。そして、彼女も何も物音を聞かなかった旨むね陳述した。

 この間、近所の人達は、協議の上、古本屋の主人の所へ使つかいを走らせた様子だった。

 そこへ、表に自動車の止る音がして、数人の人がドヤドヤと入って来た。それは警察からの急報で駈けつけた裁判所の連中と、偶然同時に到着したK警察署長、及び当時の名探偵という噂の高かった小林こばやし刑事などの一行だった。――無論これは後になって分ったことだ、というのは、私の友達に一人の司法記者があって、それがこの事件の係りの小林刑事とごく懇意こんいだったので、私は後日彼から色々と聞くことが出来たのだ。――先着の司法主任は、この人達の前で今までの模様を説明した。私達も先の陳述をもう一度繰返さねばならなかった。

「表の戸を閉めましょう」

 突然、黒いアルパカ上衣に、白ズボンという、下廻りの会社員見たいな男が、大声でどなって、さっさと戸を閉め出した。これが小林刑事だった。彼はこうして弥次馬を撃退して置いて、さて探偵にとりかかった。彼のやり方は如何にも傍若無人で、検事や署長などはまるで眼中にない様子だった。彼は始めから終りまで一人で活動した。他の人達は唯、彼の敏捷びんしょうな行動を傍観する為にやって来た見物人に過ぎない様に見えた。彼は第一死体を検べた。頸の廻りは殊に念入りにいじり廻していたが、

「この指の痕には別に特徴がありません。つまり普通人間が、右手で押えつけたという以外に何の手掛りもありません」

 と検事の方を見て云った。次に彼は一度死体を裸体にして見るといい出した。そこで、議会秘密会見たいに、傍聴者の私達は、店の間へ追出されねばならなかった。だから、その間にどういう発見があったか、よく分らないが、察する所、彼等は死人の身体に沢山の生傷のあることに注意したに相違ない。カフェのウエトレスの噂していたあれだ。

 やがて、この秘密会が解かれたけれど、私達は奥の間へ入って行くのを遠慮して、例の店の間と奥との境の畳敷の所から奥の方を覗き込んでいた。幸なことには、私達は事件発見者だったし、それに、後から明智指紋をとらねばならなかった為に、最後まで追出されずに済んだ。というよりは抑留よくりゅうされていたという方が正しいかも知れぬ。併し小林刑事活動奥の間丈に限られていた訳でなく、屋内屋外の広い範囲に亙わたっていたのだから、一つ所にじっとしていた私達に、その捜査の模様が分ろう筈がないのだが、うまい工合に、検事奥の間に陣取っていて、始終殆ど動かなかったので、刑事が出たり入ったりする毎に、一々捜査の結果を報告するのを、洩れなく聞きとることが出来た。検事はその報告に基いて、調書の材料書記に書きとめさしていた。

 先ず、死体のあった奥の間の捜索が行われたが、遺留品も、足跡も、その他探偵の目に触れる何物もなかった様子だ。ただ一つのものを除いては。

「電燈のスイッチ指紋があります」黒いエボナイトスイッチに何か白い粉をふりかけていた刑事が云った。「前後事情から考えて、電燈を消したのは犯人に相違ありません。併しこれをつけたのはあなた方のうちどちらですか」

 明智自分だと答えた。

「そうですか。あとであなた指紋をとらせて下さい。この電燈は触らない様にして、このまま取はずして持って行きましょう」

 それから刑事は二階へ上って行って暫く下りて来なかったが、下りて来るとすぐに路地を検べるのだといって出て行った。それが十分もかかったろうか、やがて、彼はまだついたままの懐中電燈を片手に、一人の男を連れて帰って来た。それは汚れたクレップシャツにカーキ色のズボンという扮装いでたちで、四十許ばかりの汚い男だ。

足跡はまるで駄目です」刑事が報告した。「この裏口の辺は、日当りが悪いせいかひどいぬかるみで、下駄の跡が滅多無性についているんだから、迚とても分りっこありません。ところで、この男ですが」と今連れて来た男を指し「これは、この裏の路地を出た所の角に店を出していたアイスクリーム屋ですが、若し犯人が裏口から逃げたとすれば、路地は一方口なんですから、必ずこの男の目についた筈です。君、もう一度私の尋ねることに答えて御覧」

 そこで、アイスクリーム屋と刑事の問答。

「今晩八時前後に、この路地を出入でいりしたものはないかね」

「一人もありませんので、日が暮れてからこっち、猫の子一匹通りませんので」アイスクリーム屋は却々要領よく答える。

「私は長らくここへ店を出させて貰ってますが、あすこは、この長屋お上さん達も、夜分は滅多に通りませんので、何分あの足場の悪い所へ持って来て、真暗なんですから

「君の店のお客で路地の中へ入ったものはないかね」

「それも御座いません。皆さん私の目の前でアイスクリームを食べて、すぐ元の方へ御帰りになりました。それはもう間違いはありません」

 さて、若しこのアイスクリーム屋の証言が信用すべきものだとすると、犯人は仮令この家の裏口から逃げたとしても、その裏口からの唯一の通路である路地は出なかったことになる。さればといって、表の方から出なかったことも、私達が白梅から見ていたのだから間違いはない。では彼は一体どうしたのであろう。小林刑事の考えによれば、これは、犯人がこの路地を取りまいている裏表二側の長屋の、どこかの家に潜伏しているか、それとも借家人の内に犯人があるのかどちらかであろう。尤も二階から屋根伝いに逃げる路はあるけれど、二階を検べた所によると、表の方の窓は取りつけの格子が嵌はまっていて少しも動かした様子はないのだし、裏の方の窓だって、この暑さでは、どこの家も二階は明けっぱなしで、中には物干で涼んでいる人もある位だから、ここから逃げるのは一寸難しい様に思われる。とこういうのだ。

 そこで臨検者達の間に、一寸捜査方針についての協議が開かれたが、結局、手分けをして近所を軒並に検べて見ることになった。といっても、裏表の長屋を合せて十一軒しかないのだから、大して面倒ではない。それと同時に家の中も再度、縁の下から天井裏まで残る隈くまなく検べられた。ところがその結果は、何の得うる処もなかったばかりでなく、却って事情を困難にして了った様に見えた。というのは、古本屋の一軒置いて隣の菓子屋の主人が、日暮れ時分からつい今し方まで屋上の物干へ出て尺八を吹いていたことが分ったが、彼は始めから終いまで、丁度古本屋の二階の窓の出来事を見逃す筈のない様な位置に坐っていたのだ。

 読者諸君事件は却々面白くなって来た。犯人はどこから入って、どこから逃げたのか、裏口からでもない、二階の窓からでもない、そして表からでは勿論ない。彼は最初から存在しなかったのか、それとも煙の様に消えて了ったのか。不思議はそればかりでない。小林刑事が、検事の前に連れて来た二人の学生が、実に妙なことを申立てたのだ。それは裏側の長屋に間借りしている、ある工業学校の生徒達で、二人共出鱈目でたらめを云う様な男とも見えぬが、それにも拘かかわらず、彼等の陳述は、この事件を益々不可解にする様な性質のものだったのである

 検事質問に対して、彼等は大体左さの様に答えた。

「僕は丁度八時頃に、この古本屋の前に立って、そこの台にある雑誌を開いて見ていたのです。すると、奥の方で何だか物音がしたもんですから、ふと目を上げてこの障子の方を見ますと、障子は閉まっていましたけれど、この格子の様になった所が開いてましたので、そのすき間に一人の男の立っているのが見えました。しかし、私が目を上げるのと、その男が、この格子を閉めるのと殆ど同時でしたから、詳しいことは無論分りませんが、でも、帯の工合ぐあいで男だったことは確かです」

「で、男だったという外に何か気附いた点はありませんか、背恰好とか、着物の柄とか」

「見えたのは腰から下ですから、背恰好は一寸分りませんが、着物は黒いものでした。ひょっとしたら、細い縞か絣かすりであったかも知れませんけれど。私の目には黒無地に見えました」

「僕もこの友達と一緒に本を見ていたんです」ともう一方の学生、「そして、同じ様に物音に気づいて同じ様に格子の閉るのを見ました。ですが、その男は確かに白い着物を着ていました。縞も模様もない、真白な着物です」

「それは変ではありませんか。君達の内どちらかが間違いでなけりゃ」

「決して間違いではありません」

「僕も嘘は云いません」

 この二人の学生不思議な陳述は何を意味するか、鋭敏な読者は恐らくあることに気づかれたであろう。実は、私もそれに気附いたのだ。併し、裁判所警察人達は、この点について、余りに深く考えない様子だった。

 間もなく、死人の夫の古本屋が、知らせを聞いて帰って来た。彼は古本屋らしくない、きゃしゃな、若い男だったが、細君の死骸を見ると、気の弱い性質たちと見えて、声こそ出さないけれど、涙をぼろぼろ零こぼしていた。小林刑事は、彼が落着くのを待って、質問を始めた。検事も口を添えた。だが、彼等の失望したことは、主人は全然犯人の心当りがないというのだ。彼は「これに限って、人様に怨みを受ける様なものではございません」といって泣くのだ。それに、彼が色々調べた結果、物とりの仕業でないことも確められた。そこで、主人の経歴、細君の身許みもと其他様々の取調べがあったけれど、それらは別段疑うべき点もなく、この話の筋に大した関係もないので略することにする。最後に死人の身体にある多くの生傷についてPermalink | 記事への反応(0) | 22:40

2020-11-20

anond:20201120212500

実際全都道府県どころか市区長村にも大小美術館とか体育館とか図書館揃ってるのは無駄だと思うよ

維持してるだけみたいなのも多いし

2020-06-09

「10万円給付支給済み世帯わずか2.7% 関東の主要34市区を本紙が集計

電通なんかに依頼するから

https://www.tokyo-np.co.jp/article/33951

2020-04-21

anond:20200421001509

全国1,922市区町村 の内対応済み市区町村は 748市区町村

一見少なく見えるが町村の数が932なので、市区レベルはほぼ対応済みと考えてよい

2020-02-17

anond:20200216152434

そのwiki情報だと市区面積1,557km²、市区人口858.82万人。市区人口密度15,170人/km²と計算が合わない。

計算し直して市区人口密度5,515人/km²だとすると大阪府泉大津市千葉県鎌ケ谷市埼玉県八潮市が近い。

あと元増田の「面積が北海道くらい」っていうのは一桁間違えていると思う。

2020-02-16

anond:20200216152434

北海道を「札幌市」と呼んでる感じか?

pediaより

  • 総面積     8,569.15 km²
  • 市区      1,557  km²

2019-10-10

結婚物語Tさんの新作来たかレスする

婚活男子です。

https://ameblo.jp/kekkon-monogatari/entry-12534127779.html

はい

5分前到着は遅刻

これはさすがに言い過ぎでは!? と思ったけど

まぁ自分は必ず30分前についてラウンジの席を確保しているので、

10分前ぐらいに待ち合わせ場所に姿が見えないと、今回の人はゆっくりだなと思う事は正直ある。

時間ちょうどだとあー今回はこういうタイプねって思う。

20分前くらいからスタンバってる人も珍しくないしなー

とはいえTさんが書きがちな1時間半前からラウンジ待機みたいなのはもうラウンジ迷惑だよ!? かなり盛ってますよねあれ

まぁでも

20分前から仏頂面でスタンバってスマホ見ながら声かけ待ち体制でいられるより

1分前でも笑顔挨拶してくれる人の方が印象はいいですよね正直

前に時間ギリギリに走ってきて汗だくでオイオイオイって人いたけどめっちゃいい人で楽しかった

楽しいのが一番

いやしかしですね

結果が出なくてお見合い経験値と知見だけが溜まっていくというのはまたそれはそれで

むなしい……


申し込まれたら遠慮なく希望場所を入れて欲しい!

これはそう

まぁ自分相手場所指定なかったらこちらから指定するけどね

相手場所登録してたら市区まではわかる)を踏まえて行きやすい所から自分ラウンジ経験を活かしていい感じの場所を選びます

やり取りはスムーズにがモットーです


会員「13、14、15が空いています

相手「13日でお願いします」

会員「その日はもう予定があります

は?

幸いここまでひどいのにぶち当たった事はないが……

初手で平日連続3日指定とかされると、まぁしんどい相手来たなと思う

仕事終わってからスーツに着替えるの大変なんだよね。想像力ないんだろうなって

会っても態度クソ悪い印象最悪マジで金と時間無駄って感じであれはひどかった

こういう傾向の人わりとわかるので、IBJお見合い不成立の罰金3,000円くらいにして気軽に断れるようにしてほしい

あとまぁこれ言っても仕方ないんだが……

お見合い申込みを期限切れまで放置するのやめて

どうせ受ける気ないならとっとと断って次に行かせてほしい

一番困るのは10ギリギリまで寝かした上でお見合い受けるやつなんだが


⚫️婚活のグチや弱音、

婚活全体に関する質問

相談所外での出会いや交(ry

なんかもうこの辺全部slackに集約したらいいんじゃないですかって感じになった

こちらからは以上です

次回! あなたうその太り方は健康リスクあるよ!? みたいな人へのオブラートに包んだお見合い断り文言どう書くかみたいな所に期待

2019-06-17

anond:20190617134258

ロシアから原油を買えばいいじゃない

ロシア世界第二位産油国同盟国にタダで配るくらい有り余っている

でも経済制裁で売れなくて市区博してる

日本が買えば関係大幅改善

2018-05-07

anond:20180507154638

件数最多は神戸市で「周辺に影響があるごみ屋敷は約100件」と回答。大阪市京都市は各85件、静岡市は48件、練馬区は30件など計11市区で計390件以上あったが、苦情件数は延べ720件超の上、未調査市区が多いため、実数さらに多いとみられる。

https://mainichi.jp/articles/20161023/k00/00m/040/102000c

多くはないが街に1つある認識でもよくないか

2018-03-17

政治って老人のための仕組みなのかなあ

例えばさ、未来を憂いている大学生が集まって、「若者の党」を作るわけよ。

先ず金が無いのね。よっぽど趣味で金稼いでたりしない限りは大学生自由に使える金はない。

それでも細々と活動していくわけよ。まあ今ならネット使えば情報拡散は容易だから宣伝のものにはそこまでお金からいかもね。

んで、支持者が増えてきて、よしじゃあ選挙でも勝てるかもしれないからまずは地方議会議員にでも出馬しようってなる。

この時点で被選挙権的に党員は25歳以上。アラサーの仲間入りですよ!

はいお金必要です

市区議会議員が30万、都道府県議会議員なら倍の60万の供託金を支払わなければならない。

勿論一定数票を集めれば供託金は返ってきます

でも一人出馬するだけでこれです。これで第一党でも目指そうものなら100万単位必要ですね。

更には演説やら何やら、流石にYoutube配信してるだけじゃ埒が明かないから外に出ての活動も増えるわけで、出費が増えるでしょう

ていうか機材やら何やらもそうだけど普通に人件費が大変だね。本格的に選挙活動しだしたらサポートメンバーがいるだろうし。

候補者本人がそもそもどうやって食っていくのか

そりゃあ献金だって欲しくなるだろうよ。

でも若者のための政治をしようとしている若者政治団体に、誰が支援してくれるんでしょうね?

仮に金持ち年寄り支援なんて受けたら、やりたかった「若者のための政治」なんて無理にならないかい?

その後も選挙は続くわけよ。市長選知事選国会議員選、、、

毎回供託金が要りますねえ…しかもどんどん増額するという

いやまあ供託金制度自体は、安易な売名目的の出馬を防ぐとか色々理由あるのはわかるけどね?

まあ仮にメンバーの誰かが仮想通貨億り人になってこれらを切り抜けたとして、

ようやく「若者の党」は国政にも影響力のある存在になりましたと。

あれ?党の設立メンバーって今何歳?

参議院選挙出てるなら30代以上確定。多分アラフォーになってるんじゃないですかね?

ちなみにナチス(の元になった党)が結党してから第一党になってヒトラー内閣出来るまで14年かな?それくらいかかってる。

まあアラフォーになったけど心は若者ですよ。たとえ自分が報われないとしても若者のための政治しましょうねー

本当に出来ると思う?俺は無理だと思う。その頃になったら多分また20代若者とも壁があるんじゃないかな?

段々自分の老後も心配になってくるしねえ。あれ?それって老害なのでは?

とか考えるともう政治の仕組みそのものが老人有利だよなーとか思ってますます若者絶望するのであった。

こうなるとさっさと自分も老人になって若者をパシらせて悠々自適暮らしたいなとか思っちゃう

2017-09-19

日本外国人めっちゃ増えたなぁ

って思ってたら、どうやら新宿区が単に多いだけらしかった

新宿7%超くらい?

 

東京都ですら他の市区を見ると、3%とか1%とか

2016-10-13

改姓に掛かる費用は最大50万円以上

一刻も早く夫婦別姓制度化してほしいと望む増田です。タイトル煽り金額は精査してないのであしからず

さて同姓が強要されることにより、改姓者が受けるデメリットを具体的に想像してほしいと思い、

どれほどの届け出や書類記入が必要なのか簡単リストアップをしてみました。

要件詳細については精査していないので、コメントトラバフォローアップをお願いします。


まずは

姓を本人において避けられない変更

1. 免許証修正

2. 自分パスポートの再発行(記載事項の訂正による当日受け取りは今年3月19日からできなくなりました)

3. 銀行口座名義変更xN

4. キャッシュカードxN

5. 携帯電話xN

6. 年金手帳

7. 雇用保険

8. 健康保険

9. 確定申告

10.自動車登録

11.生命保険xN

12.損害保険xN

13.火災保険xN

14.ネット

15.ケーブルテレビ

16.電気

17.ガス

18.水道

19.新聞

20.NHK

21.生協

22.各種カード(ここが曲者で、フライトマイルを貯めているカードの変更はかなり大変)xN

ここまではゼクシィに載っているレベル


次に印鑑を使うことが多いような方と不動産購入済みの方に+αで必要手続き

23.印鑑登録廃止

24.新しい印鑑登録

25.不動産登記変更

更に子供がいるシングルペアレント場合

26.児童扶養手当xN

27.子のパスポートの再発行xN

28.子の学校への届け出xN

29.子の習い事関係xN


更に更に本人が会社代表をしている場合

30.会社の定款変更

31.株主総会の開催

33.代表印の改印

34.労働基準局への届け出

35.市区税務署

36.県税事務所

37.社会保険事務所(社会保険)

38.職安(雇用保険)

39.銀行xN

40.不動産賃貸借契約の変更

(上記は常識的司法書士に依頼するので、30とか50万という費用も)

婚姻届けを一枚出すことによって、40種類ぐらいの名義変更届が必要で、

かつ住民票やら謄本戸籍登記諸々)などのエビデンス無料ではありません。

しか複数行う必要があるので優に100は超えます

憲法が同姓を強要するのであれば、結婚に関する姓の変更手続き金銭時間的デメリット

享受しない救済措置があってもいいと思うのですが、そういうものは一切ありません。

特に会社代表をしている場合などは、完全にコストです。利益にも繋がらない捨て金になります

これは、改姓した人に起こるデメリットで、性別限定しておりませんが、日本では9割の女性

改姓していることを鑑みる女性が受けているデメリットと言ってもいいかと思います

是非結婚したいひとも離婚したい人も、もしあなたが姓を変えると、最大届出が100を超えて

こじんまりとした結婚式が挙げられるほどの費用が掛かるということを認識してほしいと思い書きました。

私は離婚したので上記の諸々をしたことがあるのですが、是非養子になった男性経験も聞きたいです。

2016-07-27

http://anond.hatelabo.jp/20160727121258

またあいつの野党陣営??

地方消費税ゼロにしても国税分は6%ちょっとあるのに、どうやって都の権限で5%にするんだろ??本土市区から集めて還付するのか?

とカキこしてから、おいらもノータリンと言われたりしないかちょっとビビる

2016-05-08

http://anond.hatelabo.jp/20160508105741

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%90%8C%E6%80%A7%E7%B5%90%E5%A9%9A

東京都渋谷区世田谷区

兵庫県宝塚市

沖縄県那覇市検討中

三重県伊賀市方針固めた)



もう調べているとは思うが、結婚憲法が変わらないと無理なんだな

上記が「パートナー」として証明書を発行する(および予定している)市区なんだと

上記にいるなら相応の対応は受けられる

 
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