はてなキーワード: 即売会とは
いろいろ考えてみたのだが、今の情勢だとコミケットはさすがに厳しいのではないかという気がしてきたので書き出してみる。
とはいうものの、自分はとくに医療関係者というわけではないし、実はコミケットはサークル参加したことがない(他の即売会にはちょっと出てた)。
夏コミを冷やかした感じまだ南はなんとかなりそうな感じもするけれど、青海なんかは結構厳しい気がする。
密閉空間とまでは言えないにせよ、集まる人数に比すると明らかに換気のいい空間ではないでしょう。
まず一般参加でいっぱい人が来るので密集するというのはあるのだが、即売会って売り子側も島の中に密集するので、サークル側のリスクも大きそう。
並んでいる間のオタク同士の会話もあるだろうし、売り子と買いに来た人の会話もある。
サークル主と話したいというのは同人誌即売会の性質上発生すると思うので、いろいろな場面で近距離での会話は発生しそう
サークルは別にして、一般参加者だとカタログ買ってリストバンドつけてる人ですら身元は言わなくていいのでわからない。身元をたどるとこから始めようとするとあんまりにも来る人数が多いので、事実上追跡は困難になる。
コミケットって良くも悪くも同人誌即売会の代表みたいなとこがあるので、もしもここが感染源になると、事態が解決した後まで尾を引きそう。
……といろいろ考えてみると、コミケット自体のサステナビリティのためにも今回はやめといたほうがいいんじゃないのかな、という気がしてくる。
決行したらしたでなんとかなるのかもしれないけど……
「ずるい」じゃなくて「うらやましい」と思える増田は自分で本当によく考えられる人なんだと感じた。
特定の相手じゃなくて、不特定多数の人と比べられて(常に自分の子が一番だと思いたい親だったから、常に私は負ける相手と比較されてきた)きたから、少しだけだけど、増田の気持ちがわかる気がする。
奔放にしていて自由に見えて、それが許される対象と、そうじゃない自分の比較が辛くて、30過ぎた今でも偶にへそを曲げることがある。人と付き合っていても、そうやって好き嫌いを口にできる相手のそういうところに憧れと尊敬を抱きつつ、尻ぬぐいをし続けることに疲れてしまって別れる、ってことが多い。面倒見が良すぎるとかそういう話じゃなくて、単純に、そう、増田のいうとおり呪われているのだと思う。
増田はさ、ここにこうやって書けた。何が嫌なのか、どう嫌なのか、ちゃんと状況を理解して、整理して、書き出せた。それってすごいことなんだよ。増田、次はイベントに出てみたら?小説だからあんまり頒布数は多くないかもしれないけれど、世界が少し開けるよ。同じように、二次創作を始めて、即売会というものを体験したら、少し世界が広がったんだ。私の書いたものを好きだと言ってくれる人がいて、感想をいただいたりしてさ。そうしたら少しずつ知り合いも増えて、「あ、ここでは自由なんだ」って思えるようになった。
現実的じゃないかもしれないけど、でも、増田は増田の世界を大切にしてほしい。
まだ若いみたいだけど、実家は出られない?呪いの近くにいるとどんどん病むから、生活が多少苦しくても、一人暮らしの方が私は性に合ってるよ。全部自分でやらなきゃいけないけど、全部自分の自由だから。
久々にみんな大好き・トレパクネタを書く。
今回見かけたのはラブライブ!というアニメ系コンテンツにおける二次創作界隈のトレパク問題だ(厳密には問題になんて発展していないのだが)。
ラブライブ!が何なのかはヒッキーのキモオタ諸君には特に説明は要らないと思うので省略する。
事の発端はミーマン氏という同人作家がネットに公開していたラブライブのファンアートが、公式サイドが企画する動画生配信において採用され見事な評価を獲得したものの、
それが公式ビジュアルのトレースではないかという疑義を向けられた事にある。
(疑義は正しく、実際にそれは公式ビジュアルからのトレースであることは疑いの無いところでありさらにミーマン氏も後にこれを認めている。)
そこからはいつものトレパク監査委員会の登場になる。いつものようにミーマン氏の過去の作品をサルベージして類似性を調査したところ、結構な枚数で公式ビジュアルからのトレースが確認された。
また、ラブライブのonly即売会(僕らのラブライブ!)においても有償頒布していた色紙にもそうした作品が少なからず含まれていたようだ。
トレパク監査委員会は著作権者に代わって刑の執行を行う権限も持っているので、そこから先はいつものようにミーマン氏への糾弾が始まったのだと俺は理解している。
無論批判の声はトレパク監査委員会にとどまらず、同じラブライブの二次創作同人誌やイラストを公開する同業者においても辛らつな持論(後述)が複数観測された。
しかし俺はそのミーマン氏の、動画生配信で採用されたという作品を見て愕然とした。
なんともオリジナリティに富んだ二次創作ではないか。色彩的にはサイケデリックとでも言うのか、派手ではあるもののDQNが喜びそうな原色ゴテゴテの下品さも感じない上に線の力強さも見事なもんである。
公式ビジュアルのトレースであることは疑いようは無いのだが、これでは確かに番組サイドが採用してしまうのも頷ける。
あれは明らかに音楽で言うところのリミックスやヒップホップのような、既存の音源を再利用したものに相当する立派な創作物であった。芸術の分野で言うところのコラージュという手法にも通じるものがある。
とはいえここまで書けば「どんなに素晴らしくてもトレスをした時点でアート失格」「トレスならトレスと書くべきだ」「金を取ったらアウトだろ」という声も当然予想できる。
しかし、俺は今回に関して言えばミーマン氏が数あるラブライブの二次創作作家の中で低劣なことをしていたとはとても思えないのだ。
もともとネットイナゴが好物にしているトレパク疑惑というのは大抵は他人の作品の異なるキャラクターの象形をなぞった形が多いのだが、今回は公式ビジュアルのキャラクターをそのまま再利用した形のトレスだ。
虹ヶ咲学園の逢坂しずくというキャラクターの公式イラストを、同じく虹ヶ咲学園の逢坂しずくとして、服飾のデザインも変えずに描き上げておりそれは他のキャラクターにおいても同様であった。
公式ビジュアルであると同時にキービジュアルでもある作画をトレスしていたのだからミーマン氏も「言わなくてもわかるだろ」という脇の甘い考えがあった可能性は否めない。
この白玉氏もまたラブライブの二次創作イラストや同人誌を頒布している作家の一人であり、技術も高い。
白玉氏の現在の作品は公式ビジュアルに酷似したタッチで描かれており、その水準は公式イラストに置き換えられる水準にあると言って良い。
近頃はとうとうラブライブ公式サイド(角川グループの雑誌)が企画するグッズのイラストの仕事まで受注するようになっているのでそこは疑いようが無いだろう。
そんな白玉氏はこう言った。
どうやら苦手だったトレス絵師がトレス指摘されて垢消ししたみたいだけど
謝罪も弁明もなく逃げるあたりやっぱり最後まで苦手な存在でしたね
その点逃げずにきちんと謝罪と返金対応までした彼はまだ立派だと思った
擁護するつもりはないけど
(※筆者注:「逃げずにきちんと謝罪と返金対応までした彼」というのはミーマン氏の事である。ミーマン氏は過去に頒布した者に対して返金対応を表明している)
いや、待てよ、そりゃ待てよと。
白玉さん、あなた去年ラブライブの同人誌を出していたし、この前はエロイラストまで公開していたよね?
それラブライブ公式サイドに無断でやってるよね? 雑誌の仕事のほうはいいよ。だけど同人誌の頒布においては無断でかつ少なからずお金も取っているよね?
あなたのやってることはグレーでもなんでもなくて、著作権を持つ人がNGといえば一発でブラックだよ。ブラックかホワイトかの二択の世界だよ。
ラブライブの舞台設定やキャラの名前・衣装を下敷きにしたものを勝手に作って発表しておきながら、ミーマン氏が同じ二次創作においてトレースという工程を採用しているからといってそこまで言う資格があるかね?
金を取っているかどうかに関わらずこんなことは著作権者のジャッジがすべての世界じゃないか。
これは白玉氏に限らない。
大半のアニメの二次創作なんて「公式はこの程度のことでクレームをつけてこない、みんなやってる。文句が来たら誠実に対応しよう」という、考えようによってはゲスい魂胆で活動をしてるはずだよ。
だったらさ、ミーマン氏がトレースという工程を取っていた事についても「当事者同士の問題」ということで静観するのが、同じ二次創作界隈で活動する者としての最低限の行動規範っつーか作法じゃないのかい?
著作権者がアウトといえば金を取っていようが取っていまいが、借用元を明記していようが明記していまいが等しく悪なのだ。この点ではトレースという手法もあなたのやっていることも大きな差は無い。全員ギルティだ。
同じ無断二次創作をしておきながら「トレスで金取っちゃいかんでしょ」などと自分の都合で自分に累が及ばない形で善悪のラインを勝手に引くの、控えめに言ってもクズいぜ。
また、これも白玉氏に限らないが「トレスなんかに頼らず」とは何事だよ。同じ二次創作をやっている身でありながらなんでトレスという工程をそこまで蔑視するんだよ。
それは君たちに「自分のやってる二次創作の形の方が高尚」という意識があるからじゃねーの?
じゃあ「ラブライブなんかに頼らずオリジナル創作を描いた方が素敵です」って言われたら黙って創作やめるの?
トレスは著作権侵害の問題に発展しやすい、これは事実だ。だけど創作においてトレスが悪とはならないし「トレスはしない方がクリエイティブだ」とはならんでしょうが。
芸術方面の世界ではコラージュという技術手法も一定の地位にあるジャンルとして存在するし、モノによってはコラージュはトレス以上にオリジナル作品の含有性があるぞ。
あれだって著作権者がアウトと言えばアウトだけど、アートとして素敵かどうかという点においてはそこは評価軸にはならんでしょ。
ミーマン氏の作品はトレスを工程に取り入れたオリジナリティのある佳作だ。
それは公式が生配信で取り上げたことからしても一定の客観性はあると俺は思う。
あとのことは本人と著作権者との間の仁義の話、それでいいじゃないか。俺たち外野はただ黙って絵師ミーマンの創作物だけを評価すれば良いんだ。
著作権者に被害感情があるかどうかもわからないのに代弁者になった気になって騒ぐのが本当に著作権者のためになると思ってるのかよ。
一次創作を専門にする同人作家が君たちを馬鹿にしたら俺は全力で応戦しろと思うけど、現状の君たちがそのような有様ではとても心細い。
こんなものはせいぜい著作権者にこっそり伝えるぐらいに留めておくべきで、外野に良いか悪いかだのジャッジする権利なんて無いよ。
模写だってトレスだってそれらに該当しない二次創作だって同じ二次創作じゃん。
もうさ、版権ものの二次創作界隈の中でこういう差別感情をむき出しにしてマウント取り合うの、やめにしようぜ。絶対良いこと無いよ。
あとな、トレスで二次創作した奴にも著作権があるんだから勝手にトレパクだトレパクだと騒いでその画像をアップロードしてたら公式と二次創作者双方のダブルパンチを食らう可能性があることを忘れるな。
っつーか著作権侵害だなんだと騒ぐ奴が無断転載してんじゃねえよ。目的はそっちじゃなくて私的制裁を楽しむためだろ。そいつらも娯楽にふけるのもほどほどにしとけや。
アデュー。
相対的には上の年代よりも重症化しにくいけど、上に貼ったWHOと中国の共同レポートだと19歳未満の重症率は2.5%と書かれているよ。子供の感染者の40人に1人は「入院しないといけない」状態になると考えると風邪やインフルエンザと比べると異常に危険だよね。NHKの報道だとこの数字は省略されたよ。あ、名前出しちゃった。
こっちが聞きたいよ。
国際ウイルス分類委員会が2月11日に今回の新型コロナウイルスの正式名称を「SARS-Cov-2(SARSコロナウイルス2)」に命名してから20日以上経ってるけど、
日本どころか海外のメディアも「新型コロナウイルス(novel coronavirus)」表記が今日も目立つよ。冷静ぶったインタビュー記事を載せているBuzzfeedとかでさえ3月3日現在新型コロナウイルス表記のままだよ。酷い奴は新型すら付いてなかったりするよ。
病気の名前が「COVID-19(コロナウイルス疾患-2019年って意味だよ)」、ウイルスの名前が「SARS-Cov-2」になってから半月以上経つのにメディアはどっちも全然使ってくれないんだよね。
SARSの名前を出せば今の20代後半以上の日本人はこんな増田なんて読まなくても恐ろしさを察してくれると思うんだけど、きっと厚労省やメディアには深い考えがあるんだろうね。未だに武漢肺炎なんて呼ぼうとしてる反中派も同罪だよ。(ちなみに医療系メディアはちゃんとSARS-Cov-2と書いてくれている所が多いよ。)
メカゴジラがパワーアップしたメカゴジラ2が街を襲いに来てるのに、フナムシが変異したショッキラスが来てると勘違いさせてるような物だよ。これだとコアなゴジラファンにしか伝わらないから最近の言葉に言い換えると、人型のシン・ゴジラ第5形態よりも進化して姿が全く見えないシン・ゴジラ第6形態が社会に浸透しているのに「ラブカ上陸」って記事出してるような物だよ。ここから更に変異(進化)したら怖いね。
もうイベントとかを心配する前に復興(ワクチンが実用化してイベントが100%何の縮小も無く開催できる時期)まで生きられるように努力した方が良いと思うよ。アメリカでは既に長期戦を覚悟して4月末、5月のイベントも続々中止や延期が決まっているよ。
上で挙げたスペイン風邪の場合、日本の人口は今の半分の6000万人未満だったけど皇族やら文化人やら身分関係無く39万人ほど(総人口の約0.6%)が亡くなったよ。今の日本の人口に当てはまると人口の0.6%も死んだら76万人超だよ。季節性インフルエンザの毎年の死者のおよそ半世紀分だよ。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/column35.html
当時と違って今は世界大戦もやってないしインターネットで情報が伝わってワクチンを1年ちょっとですぐに作れるから流石にこんなに死なないはずだけど、ノーガード戦法で広めるバカが増えて実際に罹っちゃったらガチャでピックアップSSR(1%前後)を当てるよりも高い確率で死ぬ可能性があるよ。
5人に1人の高過ぎるにも限度がある重症率だから、これがライブの出演者とか即売会のサークルの間で感染拡大したら病院送りになってそっちで路頭に迷う人が続出する可能性も非常に高いよ。というかその規模になってしまった頃には医療崩壊して日本の致死率も武漢以上に増えてしまう。
ここまでの文章を読んで「ただの風邪でイベント自粛させやがって!」とかまだ思える人はもう一回義務教育からやり直してきてね。あ、休校してるわ。(完)
長々と書いたけど今回の新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)は間違いなく後々の歴史に残る大事件です。ウイルス感染のリスクが低い最低限の消費・経済活動まで自粛するような事は不要だけれど(神田うののスキー叩きの記事みたいなのとかやめようね!)、ウイルスを過剰に過小評価(ダジャレじゃないよ)してウェーイってウイルス撒き散らしそうな行動するのも、やめようね!
アニメに関心の無い一般市民から見ればラブライブも一括りでアニオタコンテンツと言って良いと思うんだが、一昔前のアニオタ(虚弱体質またはデブでともすれば不潔でコミュニケーション能力もゼロでネットスラング無しでは会話できない上にカバンの中からは去年のカロリーメイトが見つかるようなステレオタイプなオタク像)からするとラブライブのファン層はどうにも清潔過ぎて、『仲間』がそこに居ると期待して手を出すと結構面喰うと思う。とりわけ30代以降の年寄りは。
まあこんなものはライブか二次創作同人誌のオンリー即売会(通称僕ラブ)に行ってみれば一目瞭然なのであえて忠告するような事では無いのだが、大事なのは彼らのメンタリティへの理解だ。
リアルやSNSで話題になった時、決してネガティブな事を口にしてはならない。とにかく「最高」って言っときゃひとまず大丈夫。ツッコミどころがあっても全力でポジティブな解釈をして好意的な事を語っておけば良い。彼らは夢を買うスキルが年寄りと比べて比較にならないぐらい発達しているので、たとえ三文芝居のような表現であっても心の底から感動することが出来てしまうのだ。メタな視点で語るのもあまり好まれない事があるので注意が必要だ。
旧来のクソオタの場合だと歌が下手だとか作画がイケてないとか声優が大根だとかそういうところも含めて作品を味わい尽くすものなのだが、彼らは決してそうではないということは知っておこう。というより普通の人というのは大体そのようなものらしい。俺も最近までよくわかってなかったわ。
俺もラブライブの歴代の監督はクソ中のクソだと確信しているが、決して若いファンの前では言わない事にしている。
若い一般ファン層・イラストを描いている層が相手の時は極力気を付けよう。
ただし小説を描いている層やストーリー性重視の同人誌を描いている層の場合はわりと素直に心情を吐露しても大丈夫だろう。理由はわからないがそのタイプは作品愛と批判的態度が両立するということを知っていて、わりと本音で話し合える事が多い。ただそれでも慎重に絡んだ方が良い。
仲間との関わり合い方さえ間違わなければ面白いコンテンツなのは間違いない。頑張ってくれ。
あと繰り返すが監督はクソだ。特にサンシャインの方。シリーズ3作目となる虹ヶ咲学園では完全に他の所から引っ張って来ていただきたい。
まず最初にこの話を書いた理由は私自身の呪いを少しでも解く為でもあり呪詛撒き行為でもあります
今から書くトラブルが元で大好きだったジャンルを卒業しました。しかし、元の『好き』という気持ちは『憎しみ』に豹変しました。それ自体私にとってはとても苦しくて辛い呪いです。
呪いを分散させる為にこの文を書いています。もしかしたらこの呪いは読んでいる貴方にもかかるかもしれません。なのでこの記事を最後まで読む読まないは貴方の選択です。正直この恨みつらみは根強いので作品名自体は伏せてはいますが性格最低なので作品名分かる人には分かるし超村社会のジャンルなので正直傷跡残したい気持ちはあります。それくらい大きいショックを私に刻んだ出来事です。思った事つらつら書いた乱文なので誤字脱字、読みにくかったらすみません。
まず最初に私は数年前までとあるジャンルで元気よく活動していました。そのジャンルを「A作品」とします。A作品は10年以上前に連載されていた漫画で過去アニメ化や映画化、今はもう連載は終わっていますがA作品を描いた作者の次作も現在大変人気でA作品と共に原画展が開かれる程です。そんなA作品にハマった私は共に同じタイミングでハマったご新規さん達や20年応援しているという古参さんたちと共に楽しく二次創作していました。私は初めて同人誌を作りオフ活動を盛んに行ったり、未成年だったこともあって年上のフォロワーさんにR 18本を代理購入してもらい高校卒業と同時に本を送ってもらったりするくらいにはどっぷりでした。
しかし、しばらくした後に村社会的な閉塞感やつながりが強固になればなるほど私は少し息苦しくなりました。そのタイミングで別ジャンルの沼にハマってしまいそのまま私はA作品ジャンルとは疎遠になりました。その後私はまたとあるジャンルに大いにどハマり創作活動に勤しみました。その作品を「B作品」とします。B作品で二次創作活動をしている時に私は初めて絵ではなく小説を書きました。それをpixivに投稿したら思わぬ反響をもらいとても嬉しくなりました。
B作品の二次創作小説を上げた数日後にツイッターのDMに1件メッセージが来ていました。メッセージの送り主はA作品の小説を長年書き続けていた古参の1人でした。その方を「Cさん」とします。Cさんとはよく交流をしていて、私の駄目なところがあれば注意してくださったり当時のA作品のことを教えてくださったり、年賀状を交換するくらいに仲は良好でした。Cさんは私が別ジャンルに移動した際にフォローを外していたので私も外していました。なのでメッセージが来た時は驚きで。メッセージ内容は驚きでした。簡潔に書くと
「あなたの書いたB作品の二次創作小説読みました。しかし、この小説もしかして私を含むA作品の字書きさんの小説を参考にしていませんか」
でした。学校の休み時間中にそのメッセージを見た私ですがパニックになり、なんと返信していいか分からず私は「確かに過去のA作品の二次創作小説を大量に読みました。私が小説を書く際他の作品は一切読まずに書きました。しかしもしかしたらインプットされたA作品の小説が無意識にアウトプットされたかもしれません」と送りました。その後「私がそう思ってもあなたがそう言うならそうかもしれません。勘違いでした」という返信が来ました。Cさんの作品もCさんのことも好きだったので私はどうしても誤解を解きたかったのですが授業が始まり返信はできず。また時間が空いた後返信をしようとしたらCさんからブロックされておりCさんのアカウントには鍵がかかっていました。
私はとにかくパニックでした。でも性格が最低すぎてこのやり取り公開すれば炎上するなという考えがよぎりました。しかし、それはできませんでした。フォロワーにはたくさんのA作品クラスタがいたからです。下手したら私が潰されるんじゃないかと思いました。もしかしたらCさんが既に鍵垢内で私がA作品の字書きさんたちにパクられてるかもよ!と流布されててもおかしくないと思いました。CさんはA作品クラスタだったらおそらく知らない人はいないのではないかくらいの知名度で私がツイッターで繋がっていたAクラスタさんのほとんどはCさんと繋がっていました。
でもどうしてもこの事実無根の中傷(と私は捉えてました)を言われたことを誰かに共有したくて、私は最終的にAクラスタさんのほとんどをブロックブロ解をして鍵垢にしました。
その後、Cさんの事は伏せ「DMでこのようなメッセージをもらい大変心がしんどい」という旨のツイをしました。するとB作品で仲良くなったとあるお二人(DさんEさんとします)が慰めに来てくれました。DさんEさんは「あんないい小説にそんなことを言う奴はクソですよ!!誰か知らないけど!!」のように面白おかしく励ましてくれました。言ってしまえば彼氏に振られた…と泣いてる友達に「お前振るような男はチンチンちっちぇやつなんだよ気にすんな!!お前の彼氏の名前も顔も知らんけど!!」のような「どこの誰かは知らないけど貴方を侮辱するような人は軒並みクソなので気にしないでね!!」的な慰めをしてくれました。DさんEさんはこの時点で私がCさんからメッセージを受け取ったこともそもそもCさん自体も知らない状態でした。
そこからまた事件が起きました。なんとCさんはDさんのDMに突撃していました。Cさんなんと、私をブロックしていたにも関わらず恐らく私のIDをツイッターで検索して私のフォロワーさんとのやりとりを観察していたようでした。その後Dさんは場外乱闘を重ね、その中でCさんは「私は彼女の住所を知っていますので」ということを言ったらしいです。それを聞いたときあまりの恐ろしさにビックリしました。まさか年賀状交換したときの住所を脅しとして利用しようとしていたらしいです。その後色々ありEさんにまで飛び火しました。が、Eさんはとても大人の方でCさんと話し合いをした結果最終的に全てのことはなんとか収まりました。
色々省略しているところはありますが、最終的にCさんはどうしてあんなDMを送ってきたのかの理由ですが「私の小説がパクられてると思って言った」ということらしくもう、怒りで無茶苦茶になりそうでした。DMでは私を含む他の人の作品とかほざいてたわけですよキレそ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
しかしこの事はA作品クラスタの大多数は恐らく知りませんしCさんは今でもぬくぬくA作品クラスタとして楽しくやってると思うと恨みつらみがすごいです。私はこの一件でA作品大好きなのに創作することが今でもめちゃくちゃ怖いです。即売会もCさんもしかしたらいるかもしれないと思うと行くのは怖いです。A作品クラスタにはもちろんCさんにも顔は割れてるので。今やっている原画展も行きたいですがもしCさんがいたらと思うと本当に恐怖です。Cさんは変わらずA作品の二次創作を楽しくできているのに私は何もできず、なんでできないんだろう好きでいられないんだろう…といつの間にかA作品自体に憎悪を持つようになりました。A作品好きな人がきゃっきゃっしてるの見ると本当に羨ましいなぁ……純粋に作品を愛せて…呪…という感じです。
そんなこんなで、私は日々この憎悪と戦いながら生きています。今はとある推しと運命的な出会いをしてその人を推しながら元気でやっています。でもCさんに関しての憎悪はなくなることは今でもないです。A作品の村社会的なところ(流れとか雰囲気合わないととことん合わない)自体は苦手でしたが作品の二次創作や考察などを読むことはジャンルを離れてもなお大好きでした。今ではそれもできずCさんの同人誌はシュレッダーにかけました。A作品の他の同人誌は好きだった頃のことを忘れられずに捨てられなくて部屋の隅で眠っています。また読んで、書いた作品に何か言われるんじゃないかと思うと怖くて開けないんです。
これが私にかかった呪いです。書きながら楽になってきました。呪詛マシマシ乱文でした。もしこの中で誰かに毒入りマシュマロや作品の誹謗中傷とかケチつけたことがある人。送られた側は呪いにかかるし、正直こちらも呪い返したい勢いです。私のこの呪いを分散させるためのこの文もCさんへ対しての呪い返しでもあります。もしこの文がバズったり炎上したらこちら側的にはやったね!なので。Cさん、私が名前出して直接炎上させてA作品界隈焼け野原にするまではいかずとも周りのクラスタさんたちを微妙な空気感にすることにだってできました。それやらなかっただけでもありがたいと思ってほしい。まぁ最初にも書いた通りなんのジャンルかは分かる人には分かるんですけどね!!
昨年の春にあったことだけど、いまだにムカムカしているから吐きだす。
今度のイベントで発行する小説同人誌(二次)の表紙をかいてほしいと何度もお願いされたから、引き受けた。
特殊な服装を指定したくせにその服の色指定はない、話の内容は「とにかくR18」といったようなぼやけすぎている詳細、タイトルロゴも自分の中でイメージはあるくせに抽象的すぎる指定。参考になるようなフォント等なし。
仕事が忙しい+自分の原稿もある中、少ない休日に必死で描いて何度も何度も細かくやりとりをして完成したが、最後の最後で追加注文が入った。
しかも最初の段階で言えたというか言うべきことな内容で、何故言わなかった?いまから修正すんの?私が?と爆発しそうだったが、なんとか抑えて注文に対応した。
確認と修正有無の連絡よろしくとデータを送付したが、私に返事をする前に、ツイッターに「フォロワーさんにかいてもらった表紙です!」とアップされて、エッ これは普通なの?ってかなり戸惑った。
え、先にツイッターにあげちゃうの?私まだ連絡もらってないんだけど???????って思うのはおかしいことではない、はず。
その後入稿が完了したようで、ピクシブにサンプルをあげていた。
キャプションには「フォロワーの○○さんに〜」と記載されていたが、ここでもひっかかることがひとつ。
同日に発行する、別の方に依頼をしていた作品のサンプルキャプションには「○○様(この方もフォロワー)に〜」となっている。なんだろう、この差は。
このちょっとしたモヤモヤを友人に相談したら、「親しさの違いでは?見比べたら○○さん(私)のが親しい間柄なのかなとは思うよ」と言われたが、私と彼女はフォロワーなだけであって友人ではないのだから親しさもクソもなくないか?と思ってしまった。納得がいかなかった。
私への敬称が様だったらいいのか?という話ではなく、そのような差をつけたことがひっかかる。
私も二次創作をする人間だが、表紙は自分で描くから人に頼んだことがないし、人に頼まれたのは初めてのことだった。(超マイナーなところにいるので、交流ある仲間が少ない)
だが、私がもし好きな絵描きさんに表紙を依頼するならば、"最低限〜〜するだろう"という考えはもっている。今回の彼女の行動はそこから大きくずれていて、でも私の考えというのはあくまでも理想の話だから気にしすぎなのではと思った。ので、モヤモヤしつつも本人にはなにも言わずにスルーしていた。
即売会イベントが終わって半月程経った頃に、御礼の品が届いた。
が、発行された本は同梱されていなかった。
え?入れ忘れか?と思い、小さな段ボール箱をひっくり返したがどう見てもない。
本をもらえないのは当たり前のことなのか、一か月程悩んだ。
別ジャンルの友達(表紙依頼をうけたことがある絵描き)何人かにも相談したら、普通はもらえると返ってきた。もらえなかったことにかなり驚かれた。
うじうじ悩んでいたが、本人に訊かなきゃわかりようがないと思い、確認。
「私の推しCPではないから不要と判断していた」という旨の返事をいただき、笑うことしかできなかった。
当たり前にもらえると思っていた私がおかしいのか。
私からの連絡を受け、相手は謝罪しすぐに送ると言っていたが、送料を負担されるのがなんか嫌で、とにかく嫌で。あと、発行者本人が渡す必要がないと判断したものをもらうことがどうしてもできなくて、自分から訊いといて失礼な話だが辞退した。
そのあとも何ヶ月かは普通に相互フォロワーとしての関係を続けたが、耐えきれなくなり繋がっているものなにもかもをブロックした。
本当に悲しいし、でもそれ以上に怒りが湧き上がって半年以上経ったいまでも消化されない。
それは本人になにも言っていないからだろうけど、私の方からその非常識さを気付かせてあげるつもりはない。言及したら暴言になってしまう恐れがあったので覚悟を決めて切った。
以上が、私の推しCPではないCPの表紙を描いて欲しいと何度もお願いしておいて、それを理由に本を渡す必要がないと判断された、いまでもぶん殴りたくなるくらいには怒りが消化できていない惨めなオタクの愚痴でした
「またやっちゃった…」
ヒロコは苛立ちと罪悪感でいっぱいになった胸を抑えて深く溜め息を付いた。
間も無く3歳になる娘のユウが赤くなったあどけない頬をめいっぱい歪ませて泣きじゃくっている。
片付けても片付けてもおもちゃを散らかし、いたずらばかりするユウをきつく叱りつけたのだ。
同じことを何度繰り返せばいいのか、また抑えきれない怒りを発してしまった。
掌がヒリヒリと痺れている。
我に返った時には遅く、ユウは火が付いたように泣き出した。
それでもヒロコはすぐには動けなかった。
その様子を他人事のように見詰め、抱き寄せる事も出来ず、これを宥めるのも自分の仕事かとうんざりし、またそう考えてしまう自分が嫌だった。
夫の帰りは今日も遅いのだろう。
激務の為、終電になることがほとんどだ。最後に娘が起きている時間に帰ってきたのはいつの事だったろうか。
日が傾き始めた窓の外に目をやり、逃れられない娘の泣き声と孤独感にヒロコはまた溜め息をついた。
──
「こんなはずじゃなかったのに」
「イヤイヤ期は大変よね」
サキは応じる。
ヒロコの学生時代の友人だ。
サキの子供はユウの2つ上の男の子で、サキは企業勤めのいわゆるワーママである。
最近は忙しくて会う機会も減っていたがサキが2人目の出産を間近にして産休に入った為、久しぶりにお茶でもどうかと招待を受けたのだ。
「可愛くない訳じゃないんだけどね、時々イライラが止まらないの。本当にひどいんだよ。なんで何回言ってもわからないんだろう」
自分の家にはない、物珍しいおもちゃの数々に目を輝かせているユウを横目に、ヒロコはまた溜め息をつく。
「片付けは出来ないし、気付いたらすぐ散らかすし、昨日もリビングに水をぶちまけるし、トイレットペーパーは全部出しちゃうし…。毎日毎日片付けに追われてる…!すぐにビービー泣いてうるさくて頭おかしくなりそう。この子、私のこと嫌いなのかなって本気で思う事がある」
サキは時折自身の体験を交えながらヒロコの言葉にうんうんと耳を傾ける。
ヒロコがアドバイスなどを求めていないことはよくわかっている。
まだ意思の疎通もままならない子供と一日過ごしているだけでどれだけ気力と体力が削られるかサキもよく覚えている。
久しぶりに人と話をしている高揚感と充実感に夢中になるヒロコの気持ちはよくわかった。
「…そろそろ保育園のお迎えに行かないと」
時間が過ぎるのはあっという間だ。
「長居してごめんね」
ヒロコも席を立ち、ユウの散らかしたおもちゃを片付ける。
「帰るよ」
その一言でユウの顔がぷうと膨れた。
「やだ」
ヒロコの目が吊り上がった。
「また始まった…!ワガママ言わないで!!」
「やあぁー!あそぶ!あそぶの!!」
小さな手から乱暴におもちゃを取り上げると、ユウはわぁっと泣き声を上げた。
「はぁ…。もううるさい!泣かないでよ!行くよ!」
ヒロコはユウを抱き上げようとしたが、ユウは泣いて暴れ、その手から逃がれようとする。
カァッと目の前が赤くなるような感覚に襲われ、反射的にヒロコの右手にグッと力が入ったが視界にサキの姿が入り、ヒロコは震わせた拳を抑えた。
その分声はヒートアップする。
強引にユウを引き寄せ、そのまま引きずるようにして玄関へ向かう。
「みっともない所見せてごめんね。いつもこんなで…ホントごめん」
辛そうに頭を下げるヒロコにサキは困ったような笑顔を返すと、本棚から一冊の本を取り出してヒロコに渡した。
「ね、良かったらこれ、読んでみて」
──
ヒロコは疲れていた。
「こんなはずじゃなかったのに」
お母さんだからメイクもお洒落もちゃんと出来なくて、髪を振り乱して鬼の形相で子供に怒鳴り、お母さんだから子供の為に我慢ばかりで辛い事ばかり。
ユウの寝顔を見て愛しいと思っても、朝になればまたあの1日が始まると思うと恐怖すら感じた。
この子を産んでいなければ…考えても仕方のないifが頭の中を駆け巡る。
恨めしい。子供の事など考えず、仕事だけしていればいい夫が恨めしかった。
独りの時間はとても長く、虚無で満たされていた。
(絵本か…)
本屋へは何度か行ったが子供に何を選べばいいのかわからず、無難そうな物を数冊買ったきりだ。
読み聞かせをしてもユウはすぐに飽きてしまい最後まで読み切れた事もなく、読んでいる最中に絵本を破かれて怒って以来、開くのをやめた。
鞄から取り出し、表紙を撫ぜた。
「えぇ…どういうこと?」
口の端に自然と笑みが浮かんだ。
静かなリビングにページをめくる乾いた音が響く。
いたずらで母親を困らせる可愛くない子供が、デフォルメされた絵柄で描かれていた。
嫌な感情が胸を巡る。
気分が悪くなり、一度は絵本を閉じようかと思った。
しかし、めくるごとにヒロコの手が震えだした。
(あ、このママ…)
(私だ…私がいる…)
あたしがあんたをうんだんだもん!
大好きすぎるからおこるのよ!あんたにはママよりしあわせになってほしいの!!
それがおこるってことなのよ!』
ヒロコの目から知らずに涙がこぼれた。
(うん、私、怒りたいんじゃない。ユウが大好き。大好きだから怒ってしまうんだ…!私、間違ってなかったんだ…!)
胸が、身体中がカァッと熱くなった。
堰を切ったようにとめどなく涙が溢れてくる。
ヒロコは絵本を抱き締めて嗚咽を上げた。
ヒロコは昨夜泣き腫らしてむくんだ瞼をこすりながらも、穏やかな気持ちでいた。
今朝も早くからユウは冷蔵庫の野菜室に積み木を放り込むいたずらをしていた。
いつものように怒鳴り付けたヒロコだったが、泣いているユウを自然に抱き締める事が出来た。
「あのね、ママはユウが好きだから怒ったんだよ。わかる?ユウの事がどうでもよかったら、怒ったりもしないの。だからユウが悪い事をしたら怒るのよ」
今はまだ全ては伝わらないかも知れない、けれどきっとわかってくれるはず。
心持ちが違うだけでこんなにも余裕を持っていられるなんて。ヒロコは晴れやかさすら感じていた。
──
追い詰められていた自分の気持ちを理解し、黙って絵本を渡してくれたサキに感謝を伝えようとヒロコは電話を掛けた。
「何て言うか、助けられた気持ち。私、いっぱいいっぱいだったんだと思う…」
「私もそうだよ」
サキの声は安堵したような響きがあった。
「いい絵本だったでしょう?私も辛いときに読んでるんだ。怒るのは悪いことじゃない、子供の為だって思えると気が楽になるよね」
「うん。ユウにちゃんと向き合えた気がする」
しばらく話を続けたあと、あぁそうだとサキは言った。
「あの絵本を書いた作家さんの講演会が再来週あるんだけど行ってみない?」
「講演会?」
「ユウも騒ぐしそんな所に連れていけない…」
「大丈夫!子供連れでも安心して行ける講演会なの。作家さんが子供と遊んでくれたり、絵本の読み聞かせをしてくれたりするんだ。親も子供も楽しめていい息抜きになるよ」
本を一冊読んだだけ、どんな人かもわからない絵本作家の講演会に3000円も出すのは専業主婦のヒロコにとっては少し高いなと思う金額だった。
だが、子供も沢山来ると言う話だし、ユウにもいい刺激になるかも知れない。
熱心に勧めてくれるサキに押され、せっかくだからと参加を決めた。
講演会と聞いて構えていたが、会場に入って拍子抜けした。
椅子も置かれていないホールにブルーシートが敷かれているだけ。
「なんなの、これ?」
「知らないとちょっと驚くよね。まぁ座って座って」
「ユウちゃん、これから楽しいお兄さんが来て遊んでくれるよ。ご本も読んで貰おうね」
サキの息子ケンタは場馴れしているのか、サキに寄り掛かるようにして静かに座っていた。
「そんなことないよ。全っ然ダメな子なんだから!今日はユウちゃんがいるから良い子のフリしてるだけ。もうすぐ赤ちゃんも産まれるんだからもっとお兄ちゃんらしくして貰わないと困っちゃう。ね?ケンタ?…あ、ほら始まるよ!」
それはヒロコが想像していた作家の講演会とは全くかけ離れたものだった。
絵本作家と聞いてかなり年配なのだろうと勝手に思っていたヒロコは、40半ばに見える気取らない格好をしたこの男性が絵本作家その人であることも驚いた。
作家本人が壇上を降りて子供と触れ合い、子供達が楽しめるように趣向を凝らした様々な遊びが繰り広げられた。
時には大人も一緒に歓声をあげるような賑やかなもので、気付けばユウもキャッキャと声を上げて遊びの輪の中で満面の笑みを浮かべていた。
(凄い…)
「この人は特別だよ。こんなに子供の為に自分からやってくれる作家さんなんて聞いたことないもの。生の意見を聞きたいって日本中回って年に何本も講演会開くんだよ。絵本も発売前に講演会で読み聞かせして、感想を聞いて手直しするの。凄いでしょ?」
「前にね、仕事でこの人のイベントに関わった事があって。妥協しないでこだわりを貫く姿勢とか、誰に対してもフランクで、作家なのに偉ぶらない所とか、凄く温かみがあって純粋な人だからファンになっちゃったんだ。しかも、ちょっとかっこいいじゃない?」
子供達は食い入るように作家の手元を見詰め、声を上げて笑っている。
(これがプロの読み聞かせ…!ユウなんて私が読んでも最後まで聞かないのに、こんなに子供の心を掴むなんて。やっぱりプロは違うのね。私もあんな風に感情を込めて読んでみたらいいのかな)
作家は、二冊の本を読み終わり、次が最後の読み聞かせだと告げた。
もう終わってしまうのか…と残念な気持ちになるヒロコは気付かないうちにもうこの作家のファンになっているのだ。
新作だと言うその黄色い表紙の絵本は、作家が渾身の思いを注いで全国のママ達の為に描き上げたのだそうだ。
この明るくて楽しい、優しさに溢れた人が私達ママの為に描いてくれた絵本とは一体どんなものなのだろう。
ヒロコの胸は期待に掻き立てられた。
読み上げられた一文にヒロコは頭を殴られたような気がした。
周りを見れば大人しい子供もいるのに何故ユウのようないたずらばかりする子だったのかと妬ましい気持ちになることもあった。
子供が親を選んで産まれてきただなんて考えたこともなかったのだ。
作家は感情を溢れさせた独特の声音で絵本を読み進め、ページを捲っていく。
ひとりぼっちで寂しそうなママを喜ばせたいんだと飛び込んでいく魂。
ヒロコの心は激しく揺さぶられた。
気付けば茫沱たる涙が頬を濡らしていく。
母に喜びを与える為に産まれるのだ。
ヒロコは肩を震わせしゃくり上げて泣いた。
作家を中心に会場の空気が一つになったような感覚をヒロコとサキは味わった。
同じように感じる来場者は他にもいたのではないだろうか。
(自分の絵本を読みながら泣くなんて、とても繊細な人なんだ…)
作家が自分に寄り添ってくれるような気持ちになり、ヒロコはその涙が温かく感じた。
「ママ…?」
ヒロコが泣いている事に気付いたユウが、どうしたの?と母の頬に手を伸ばす。
ヒロコは反射的にその小さな体をギュウと抱き締めた。
「ユウ、ありがとう」
講演後に開かれた即売会でヒロコは迷わずに黄色い表紙の絵本を買った。
感動と感謝を伝えているとまた涙が溢れてきた。
作家はにこにこしながら『ユウひめ、ヒロコひめへ』と言う宛名の下に2人の似顔絵を描いて手渡してくれた。
──
翌日からヒロコはユウに、そのサインの入った絵本を積極的に読み聞かせた。
講演会で見た絵本作家の姿を脳裏に思い浮かべ、それと同じように読み聞かせをしたのだ。
冗談を言うシーンでユウは笑う。
もう一度ここを読んでとヒロコにせがむ。
こんなこと今まで一度だってなかったのに。
「ユウもこんな風にお空の上からママを選んだんだって。覚えてる?」
「うん。おじいちゃん」
「このおじいちゃんにユウも会ったの?」
「うん」
幾人もの子供たちから聞いた話を元に絵本を描いたとあの作家は言っていた。
本当だ、ユウも産まれる前の記憶を持っているんだ、とヒロコは確信した。
「どこが良くてママを選んだの?」
照れたように小首を傾げながら舌足らずに答えるユウをヒロコはきゅっと抱き締める。
「ママ嬉しい~!ユウも可愛いよ!可愛いママを選んだんだからユウが可愛いのも当たり前だよね~!」
子供からこんなにも愛を貰えると気付かせてくれたこの絵本は、ヒロコにとって正にバイブルとなったのだ。
後半はこちら↓
http://www.burikko.net/people/otaku01.html
コミケット(略してコミケ)って知ってる?いやぁ僕も昨年、二十三
才にして初めて行ったんだけど、驚いたねー。これはまぁ、つまりマ
ンガマニアのためのお祭りみたいなもんで、早い話しマンガ同人誌や
ファンジンの即売会なのね。それで何に驚いたっていうと、とにかく
東京中から一万人以上もの少年少女が集まってくるんだけど、その彼
らの異様さね。なんて言うんだろうねぇ、ほら、どこのクラスにもい
るでしょ、運動が全くだめで、休み時間なんかも教室の中に閉じ込も
って、日陰でウジウジと将棋なんかに打ち興じてたりする奴らが。モ
ロあれなんだよね。髪型は七三の長髪でボサボサか、キョーフの刈り
上げ坊っちゃん刈り。イトーヨーカドーや西友でママに買ってきて貰
った980円1980円均一のシャツやスラックスを小粋に着こなし、数年
前はやったRのマークのリーガルのニセ物スニーカーはいて、ショル
なかなかアレですなw
さて、会場には駅メモのキャラクターである「でんこ」のコスプレをした人が、結構な人数いる。同人イベントはコスプレの発表の場でもあるのだ。
「え?駅メモキャラのコスプレって、女の子のキャラでしょ?なのに男がコスプレしてるの?え??」
と戸惑ってしまうかもしれない。ましてや、そのマコのコスプレをしている男性はそれなりの歳月を歩んでこられている、というか、まあ直接的に表現させてもらうと、それはもう完膚なきまでにおっさんである。疑う隙が存在しない、完全無欠のおっさんだ。
わかりやすく伝えるためにあえて直接的な表現をさせてもらったが、僕は決して完全無欠のおっさんが女装コスプレをしていることを馬鹿にしていたり不快に思っていたり否定しているわけではない。
実際僕は、おっさんがコスプレをしているキャラクター「マコ」が駅メモのキャラクターの中で割と好きなキャラである。しかし、その衣装をきたおっさんがいたところで不快な気分にはならない。むしろ、自分の好きなキャラが、衣装を再現して身にまとってしまうほど他の人にも好かれていることに喜びを感じるほどだ。
これはどうしても本当にオタク文化に触れてきていない人には理解しがたいものだと思う。だけど、そういうものなのである、としか言いようがない。
もちろんオタクの中にも女装コスプレやクオリティの低いコスプレを嫌悪するような過激派もいる。しかし色んなレイヤーさんが存在するのがオタク文化であり同人イベントだ。それすら楽しんでしまう度量がオタクには必要なのである。
(過度な露出やムダ毛のケアをしていない女装などは、規約違反になる場合もありますのでご注意ください)
そんなおっさんマコが本を買いに来てくれた。せっかくなのでおっさんマコに話しかけてみた。
おっさんマコ(以下、マ)「はい、そうです。マコ好きなので…」
僕「すごいですね!自作なんですよね?」
マ「ええ、半月前に思い立って、何とか間に合いましたよー」
僕「へーすごいなあ。僕もマコが好きなんですよ。見た目から入ったんですけど、性格も可愛くってどんどん好きになっちゃいました」
マ「そうなんですね!」
とまあ、なんとも心温まる駅メモer同士の交流を繰り広げたんですが、会話している最中、おっさんマコの「え、でも出してるのうららの本じゃん…」って視線が少し痛かったです。
そんなこんなでイベント時間は過ぎていき、ソロ参加となった僕はそれまで短時間、トイレに駆け足で行くことはあっても、他の方のスペースを見て回ることはできないで状況だった。
貴重品を持って、スペースも離席中とわかるようにしていけば問題ないだろうけど、ひょっとすると買いに来てくれた方が「何だいないのかー」で帰ってしまうかもしれない、という不安があったからだ。
でもまあ、イベントも後半に差し掛かり、そろそろちょっとくらい席を外してもいいだろう、と思いたって近所のスペースだけでも見て回ることにした。
先に挨拶を済ませていたフォロワーさんのスペースでキーホルダー買ったり、僕は人の駅メモ旅の記録を見るのが好きなので、そういった本や漫画をいくつか、足早に購入した。
もしも次また機会があれば、もう少しゆっくりと見て回ってみたいものだ。
さあ、いよいよイベントも佳境。ツイッターには撤退報告が散見されるようになり、近所のサークルさんにも店じまいを始めている方たちがいる。
即売会終了時刻は15時半だが、僕も15時15分くらいから片づけを始めた。
なんでもそうだが、お祭り騒ぎのあとは、いつもどこか寂しい。喪失感というか虚無感というか、「終わっちゃったな」って感覚が達成感とともに襲ってくる。
特に同人イベントは、即売会後すぐに撤収作業が始まり、あんなに人がいっぱいいたスペースがどんどん片付けられていってしまう。
本も、ポップも、ポスターも、タペストリーも、そして机も椅子も。そこにはもう、島中とか誕生日席だとか、壁サークルだとか流刑地だとかは、跡形もなくなってしまう。
僕は、少し感傷的過ぎると思いつつも、そういう状況がいくつになっても苦手だ。でも多分それは僕だけじゃなくて、誰でも少しは感じていることなんだと思う。
両替目的丸出しで入ったゲーセン、エナジードリンクにかすりもしないゲーム、会場までの道が不安なとき頼もしかったキャリーケースを引く人、ボカロ・スプラトゥーンの参加者と比べて年齢層は高くリア充感は低かった駅メモエリアのみんな、段ボールを見事にボールペンで開封するテクニック、本になってちょっとだけ上手に見えた自分の絵、センスのないサークルスペース設営、悲壮感のあるヤマト運輸の受付のような壁サークル、イベント開始前に「絶対買いたかった」と言ってくれたフォロワーさん、開場のときに沸き起こった拍手、「今は大手タイム…」のつぶやきに距離を開けられた両隣のサークルさん、見本誌を見ないで即買いしてくれる人、うららなら全部買うやべー奴、本なら全部買うやべー奴、とにかく全部買うやべー奴、見本誌をみてフッと笑顔になってくれた人、見本誌を見てもらっている間僕はどうしてればいいんだろう問題、ストラップの売り切れを悔しがってくれた人、中学の野球部のようなピュアな力強さを持ったうらら推しの人、おっさんマコの「この大ウソつき野郎!!」という視線、ゲットした戦利品。
その時はとても印象的で楽しかったことばかりだ。でも祭りの後にそれらを思い返すとき、どうしても感傷的な気分になってしまう。だけどそれはきっと、仕方のないことなのだ。そして、だからこそ、お祭りは楽しい。終わらない祭りはない。終わらない祭りなんてあったところで、それはただの日常でしかなくなってしまう。それでは、きっと、あの楽しさを、興奮を、ワクワクドキドキを、感じることなんてできなかったんだ。
そして、またそんな楽しさや興奮やワクワクドキドキに出会いたいから、そうじゃない日常を頑張っていかなきゃいけないんだよな。
僕は、すっかり片づけが進んでしまってガランとし始めた会場で行われている、アフターイベントのジャンケン大会を見ていた。イベント主催者と、景品を狙う参加者たちが一斉にジャンケンをして勝った人だけ残っていき、最後は参加者同士でジャンケンをして勝てば景品をゲットできる、まあ普通のジャンケン大会だ。
勝った、負けた、主催者がジャンケン強すぎて誰も残らなかった、そんな感じで大いに盛り上がって、みんな笑っている。その笑顔にも少し寂しさを感じてしまうのは、流石に僕が感傷的過ぎるんだろう。
ジャンケン大会が終わり、色紙抽選の結果発表で、僕の描いた色紙が無事誰かの手に渡ったのを見て、開場を出た。
ほんの気まぐれで、何年かぶりに本を作ったけど、これからまた、漫画でも描いてみようかな、と思えた。
おわり。
東京都に住むようになって15年近く経とうとしているし、何度も来たことのある街だ。
思えば初めて経験したアルバイトでの初めてのお給料を全て落として、電車代もないから家に帰ることもできず途方にくれたのもこの池袋だった。
5回くらいだけ通って嫌になって辞めたボーカルレッスンの教室があったのも池袋だった。
人生で初めて浮気をした相手とラブホテルに入ったのも池袋だった。
きちんと思いだそうとすれば、きっとまだまだあると思う。
今回はお金を落として途方に暮れているわけでもなく、身になっている気がしないボーカルレッスンに来たのでもなく、浮気をしに来たのでもない。そもそも僕にはしばらく恋人がいない。なぜだ。
ともかく、今日はいわゆる「位置ゲー」であるスマホアプリ「駅メモ!」の同人誌即売会、「フットバーしま~す!!9」(以下、フットバ9)に、サークル参加するためにこの池袋にやってきたのだ。
なお、ここから先の内容については、僕個人を特定されないために所々にフェイクが…というかもうほとんど創作の域に達するレベルでフェイクが織り込まれております。レポートとは思わないでいただきたい。フットバ9に参加してないくせに参加した体で書かれた妄想日記と思っていただきたい。やばい奴である。
フェイクのための設定が、偶然当日参加していた方にマッチングしてしまった場合はご容赦ください。できるだけそうはならないようにしてはいますが、リアルな雰囲気も欲しいため、当日会場で耳にした・目にしたことや、ツイッターで見かけたことなどを参考にして構成しております。
さらにそれを結構失礼な感じでいじっていたりするので、不快な気持ちになりたくない方はご覧にならないほう賢明です。
また、「駅メモ」や同人イベントはをご存じでない方にもできるだけわかりやすく書こうとは思いますが、キャラクターの名前などいちいち説明しているといくらなんでも大変なので、その辺はご容赦ください。
もちろん、フェイクがあるのは「ここから先の内容については」なので、僕にしばらく恋人がいないことは紛れもなく事実である。なぜだ。
朝家を出る前に、お釣りを用意するのを忘れていることに気が付いていた僕は、本来はダメなことではあるのだが、池袋駅から会場となるサンシャインシティの展示ホールまでの道中にあるゲームセンターで、両替をさせてもらおうと考えていた。どうもすみません。
立ち寄ったゲームセンターは開店直後ということもあってか、お客さんの数はごく僅かで、否が応でもキャリーケースを引きながら入店した僕は少し目立ってしまう。
同人イベントがよく開催されている池袋において、この時間帯にキャリーケースを引いて入店してくる人間は釣銭用の両替目的ですと自己アピールしているようなものだ。
僕は必死に取り繕おうと、UFOキャッチャーの景品のリラックマに顔をほころばせたり、エナジードリンクが景品になっているゲームの前で小銭入れを取り出して100円玉が入っていないことに気づいた振りをした。完璧な演技である。
もっとも、5000円札を入れ100円玉20枚と1000円札3枚に両替したのを誰かに目撃されていたら、
「エナジードリンクを手に入れるために2000円の投入を想定している男」
と思われてしまったかもしれない。同様の人を見かけた場合は、そっと優しくコンビニに行けば200円ちょっとで買えることを教えてあげて欲しい。
ともあれ両替を済ませ、退店する。本当にすみませんでした、ア〇〇ーズサ〇シャ〇〇店さん。
でも、一応何もせずに店を出るのは悪いと思い、エナジードリンクを狙ってみるかと2回ほどプレイしたのですが、1ミリたりとも惜しいと思える瞬間がありませんでした。この恨みは死ぬまで忘れませんよ、アドアーズサンシャイン店さん。
ゲームセンターを出て少し歩くと、サンシャインシティの入り口が見える。会場となるホールへはここからもう少し歩くので、初めて会場に向かう僕は迷わないか少し不安だった。が、僕の横を迷いのない様子で颯爽と通り過ぎて行ったキャリーケースを引く女性を見て、彼女についていけば安心だと確信した。オタク系のイベントに限らず、目的地までの道順に不安がある場合は明らかに同じ目的であろう人達についていけばいいだけなのである。同人イベントの場合、サークル参加者は高確率でキャリーケースを引いているのでなおさらわかりやすい。あと気持ち早足。
10時40分頃には無事に会場に到着。サークル入場証を2枚もらった。
本当であれば売り子をお願いしていた友人と一緒に来る予定だったのだが、友人の勤め先で集団食中毒が発生し、多くの社員が急な休みを取ったらしい。原因はどうも某社員の家で開催された飲み会が原因だったようなのだが、飲み会に誘われなかったため食中毒を回避した友人は、急遽フォローのために出勤することになってしまったのだ。飲み会には誘われないわ休日出勤することにはなるわで、可哀そうな友人である。
というわけでサークル入場証は1枚でよかったのだが、事前に引き換え用紙に必要数2枚と書いてしまっていたので、コミュ障な僕は何も言わず2枚受け取ってしまった。受付の人に「何コイツ。貰えるもんは貰っとくタイプの人?あさましい!」と思われてしまったかもしれない。
会場は思っていた以上に広かった。
同時開催であったボーカロイドのオンリーイベントとスプラトゥーンのオンリーイベントは、比較的サークル参加者も一般参加者も多い人気イベントの様で、3つのイベントの中で駅メモのイベントスペースは一番小規模だった。
しかし僕が入った時間はすでにサークル入場時間から1時間近く経っていたわけで、既に多くのサークルさんが到着しており、賑わいはボカロにもスプラトゥーンにも負けていませんでした。
(´-`).。o0(ボカロとスプラトゥーンと比べると年齢層が高くリア充度が低く見えるな)
おっと、すみませんなんでもないです忘れてください。
自分のサークルスペースに到着。俗に言う「島中」である。両隣のサークルさんはすでに到着していて設営もほぼ完了していた。
今日はよろしくお願いします、と軽く挨拶を済ませ、早速テーブルの下に届いていた段ボール箱に手をかける。今回僕が作った本が、印刷会社から会場に直接届いているのだ。
カッターを持って来ていないことに気づいた。段ボールを開封したり、不要となった段ボールを解体するためにも必要なアイテムだろう。今後機会があったら参考にしよう。
ひとまず、某倉庫でアルバイトしていた時に培ったボールペンで段ボールを開封するテクニックを駆使して開封。我ながら見事である。多分、今後機会があってもカッターは必要ない。
本はとてもきれいに印刷されていた。自分で描いた絵なのだから嫌になるほど眺めたはずなのに、きちんと本になっているとなぜだかちょっとだけ割増しでいい感じに見えた。
設営作業に入る。俗に言うサークル布を敷き、本を並べる。見本誌も用意する。そして、こちらも頒布するために用意した、駅メモのキャラクターをモチーフにしたバッジやストラップ、キーホルダーやシールを、ワイヤーネットを使って陳列する。ちなみにこれら、全部僕のハンドメイド品である。可愛い小物を夜な夜な生産するおっさん。絵的にはかなりきついものがあると思う。
いかんせんこういったレイアウトを考えるセンスがないので、自分でもだっさいなあと思いながらも、なんとか設営を完了した。
時刻は11時15分頃。ようやく少しだけ余裕ができたので、改めて会場を見回してみる。やはり、思っていたよりも広い。もう何年も前に某アニメのオンリーイベントに参加したことがあったが、その時の会場よりも全然広いような気がする。
サークルのスペースには、俗にいう「島中」「誕生日席」「壁」という種類がある。詳しい説明は省略するが、「島中」<「誕生日席」<「壁」の順で、サークルの人気度や知名度などがある程度現れている。
もちろんこれは絶対ではない。僕の主観も入っているし、あくまでも「そういう傾向がある場合がある」程度に思っていただきたい。
その中で「壁」に配置されるサークルを「壁サークル」と言ったりする。人気度や知名度が高いサークルで、そうなると当然作品のクオリティも高い場合が多い。
この「壁サークル」は、「島中」に配置されたサークルと違って、背後にある壁にポスターなんかを掲示することができたりするというメリットがあったりするし、「壁」に配置されることは大変名誉なことなのである。
が、しかし。
フットバ9の壁サークルのエリアは、島中や誕生日席が集まるエリアから若干離れているのだ。さらに、壁サークルの半分くらいはそこからさらに離れた場所に存在していた。
一般参加者がまだ来場していない時間、いくら知名度や実力のあるサークルとはいえ、サークルスペースの前に人が集まることはない。閑散としている。壁に貼ったポスターすらどこか悲壮感が漂っている。なんだったらヤマト運輸の受付と勘違いされかねない。
案の定ツイッターでこのエリアに配置されたサークルさんがもの申しててそりゃそうだよなって思った。
さて、いよいよ一般参加者の入場時間5分前、つまりイベント開始5分前だ。
この時、一人の男性が僕のスペース前にやってきた。
この方も僕と同じく一人でサークル参加されているようで、いざイベントが始まるとなかなかスペースから離れられないので開場前に購入しても良いか、と聞かれた。実際のマナー的なものはどうなのかわからないが、僕はとりあえず本が売れる喜びでOKした。ついでにキーホルダーも買ってくれた。
「宣伝見て、絶対買おうって思ってたんで開場前に来ちゃいました」
そしてすぐに一般開場。イベント開始のアナウンスがあり、サークル参加者たちが一斉に拍手する。僕もドキドキしながら拍手する。
やはりボカロ・スプラトゥーンエリアが目的の人たちが多いようではあるが、駅メモエリアにも早速人が押し寄せる。人気サークルの新刊や新作は、開始早々売切れる可能性もあるのだ。一般参加者はあらかじめカタログやイベントの公式サイトで目当てのものを探しておいて、開場後一番にそのサークルスペースに向かう。「走らないでください!」とアナウンスもあるほど、この開幕時の争いはそれなりに熾烈なのである。
僕がその昔、初めてとあるオンリーイベントに一般参加したときは、カタログをチェックするとかそういうことすら知らずに、ただなんとなく好きなアニメの同人誌が売ってる、くらいの感じで来場してしまった。そのため、開幕後のダッシュを目の当たりにして何が何だかわからず「とりあえずみんな急いでるんだからついていかないと!」って思ってついて言ったら全然興味ない作品のサークルに行きついた苦い経験がある。爆笑間違いなし。抱腹絶倒のエピソードである。今これを読んでいる方たちもスマホやPCの向こうで腹を抱えて笑っているに違いない。
さて、開幕して駅メモエリアにも一般参加者が流れてきているが、僕はというと過去のことを思わず思い返してしまうほど、ただ静かに座っていた。
開場して10分、15分が経過するが、僕のスペースには未だ誰も訪れない。
しかし、僕も過去にオンリーイベントではないが同人誌即売会自体には何度かサークル参加したことがあるから、さほど焦ってはいなかった。
開始直後に人が訪れるのは、大手サークルや人気サークル、もしくは同ジャンルのイベントに何度も参加していて、参加者同士で交流が多い人たちである。
今回駅メモのオンリーイベントに特に何の繋がりも盛ってない状態で参加した僕のサークルには、大手サークルで目的の買い物をあらかた終えた人が「さて、ブラブラと見て回りましょうかね」となるのを待たなければいけないのだ。
「今は大手タイム…今は大手タイム…」と心の中で繰り返していたが、少し口に出てしまっていたようで、心なしか両隣のサークルの方との距離が開いた気がした。
しばらくすると、予想通りチラホラと僕のサークルにも訪れてくれる人が現れ始めた。本やグッズがちょこちょこと売れていく。ものすごく嬉しい。
本を買っていってくれる人は2つのタイプに別れる。やってきてすぐ、見本誌も特に手に取ることなく「新刊1部ください」などと言って購入してくれる人と、見本誌を見た上で買ってくれる人だ。
前者はさらに4パターンに分けられるように思えた。以下の通りだ。
カタログや宣伝などを目にしていて、最初から買うつもりでいてくれた可能性はある。
まず売切れたりする可能性のある大手や人気サークルを回った後に、僕のサークルにきてくれた、というわけだ。
うららが好きだから、とりあえずうららが描かれているから買う、というのは大いにあり得る話だ。内容はどうだっていい。そこにうららがいるから買うんだ。
(´-`).。o0(ちょっとやべー奴じゃん)
おっと失礼、なんでもありません。
③ もうとりあえず本なら買うって人
会場では色んなサークルが様々な駅メモに関するものを頒布している。
漫画や小説、イラストなどの本や、キーホルダーや缶バッジや色紙、タオルなんかも売ってたりする。
そんな中でもうとりあえず本ならすべて買ってるっぽい人がいた。もちろん稀なタイプではあるが、一人ではないと思う。
おっとこりゃまた失敬、なんでもありません。
④ とりあえず全部買う人
(´-`)<間違いなくやべー奴じゃん
しかし、僕のサークルスペースがある島で、おそらく端から端まですべてのサークルでなにかしらを購入していた。両手を本やグッズでいっぱいにしながら。
と、まあふざけてはしまったが、買ってくれる以上僕にとっては大歓迎な、感謝すべき人たちである。
そして、後者の、見本誌を見た上で購入してくれる人。
この場合は、中身を見た上で購入を決断してくれているわけだから、ある程度の評価をもらえたのだと思うと、ノールックで買っていってくれた場合とはまた違う嬉しさがある。
もちろん、最初から買うつもりではいたけれども、一応流れとして見本誌をチェックしている人もいるだろう。中身が漫画なのかイラスト本なのかを確認しただけ、という人もいるだろう。
それでも、中身を見た上で買ってくれるというのは、なんだかちょっと嬉しいものなのである。
また、当然だが中身を見た上で買わずに去っていく人も多い。もちろん買ってくれるのが一番嬉しいが、意外と買ってもらえなくても、見てもらえただけで嬉しかったりもする。手に取って見ようと思える何かがあったのかな、と思う。
今回の本は、イラストを数ページ載せた後に4コマ漫画が数ページ、という構成であった。ペラペラとめくってくれている人の顔をこっそりうかがっていると、イラストのページを終えて4コマ漫画に至った後、少ししてふっ、と笑顔になってくれたりするときがあった。
勘違いの可能性もあるけど、4コマ漫画を読んで顔をほころばせてくれたのだろう。本の内容にリアクションをとってくれる人がいる、その事実が嬉しいのだ。
しかし僕は、見本誌を見てもらうことに、ちょっとした悩みがある。
僕のつたない画力が露呈してしまうということももちろんだが、個人的にはそんなの比べ物にならないくらいに、悩んでいる。
それは、「見本誌を見てもらっている間僕はどうしていればいいんだろう問題」である。
気まずい。とにかく気まずい。そしてやっぱり自分の漫画を目の前で見られていることが少し恥ずかしい。しかもつたない画力だし。
話しかけるコミュ力は持ち合わせていないし、そもそも見本誌をチェックしているのに話しかけられたら邪魔だ。かといって、何事もないようにスマホをいじっていたり何か作業をしているというのも感じが悪いように思えるし、あからさまにリアクションをうかがうようにじろじろ見ているのもなんだかプレッシャーを与えてしまうような気がする。
結果、僕はというと、「スッ…」である。
みんな、あの時間どうやって過ごしているのだろう。今度機会があったら気を付けて見てみようと思う。
そんなこんなで本もちょこちょこと売れていく。
僕程度の本でも買っていってもらえるのは、やはりオンリーイベントの恩恵だなと感じた。
そして、本よりも好調に売れていったのはグッズ類だった。
開始前にフォロワーさんが買ってくれたキーホルダーに続いて、本と一緒に買ってくれたり、グッズを単品で買ってくれたりで、初参加のサークルの割にはまあまあなペースで売れていたと思う。
「ストラップってここにある分だけですか?」と尋ねてきた方がいた。
「そうなんです、手作りで用意したので、数が少なくてすみません」と伝えると、ツイッターで見てリトのストラップが欲しい!って思ってきたんですけど…残念だ!と悔しがって、本だけ買っていってくれた。欲しがってくれたことがなんとも嬉しかった。
その後も、本もグッズも少しずつではあるが売れていった。
当日のイベント時間中もツイッターに写真を上げ宣伝をしていたので、おそらくそれを見て買いに来てくれているのか、まっすぐ僕のサークルスペースにやってきて、ノータイムで「○○ください」みたいな感じで言ってくれる人が多かった。
また、うららのバッジを買ってくれた人は本も一緒に買ってくれたのだけど、スペース前に来てまず「うららメインの本ですか?」と聞いてきた。「はい、うららメインです」と言うと、「じゃあ1部と、あとうららのバッジもください」とのこと。
思わず「うらら推しですか?」と聞くと、力強く「はい!うらら推しです!」と答えてくれた。中学の野球部かよ、と言いたくなるような、ピュアな力強さだった。
さて、会場には駅メモのキャラクターである「でんこ」のコスプレをした人が、 Permalink | 記事への反応(7) | 17:38
レイヤーに限らずどんな種族の人でも遅刻はするのに、ネット上では『レイヤーは遅刻する』のフレーズがレイヤー以外にまで出回っている。
なぜこんなことが言われてしまうのかしばらく考えてなんとなく仮説が立ったけれど、こんなことをレイヤーをたくさんフォローしているTwitter垢に書くと自分の居場所を失いかねないので増田に書かせていただく。
【保険】
この文章の趣旨は「遅刻するレイヤー(他人)を許せ」でも「遅刻する私を許せ」でもなく、
「もしもレイヤーというだけで遅刻魔のレッテルを張ろうとする人がいるなら、それは『犯罪者が毎日パンを食べていたのでパンを滅ぼせ』に近い暴論だから少し考え直してほしい」である。
どう考えても遅刻する人は悪い。
またこの文章を書いている人はレイヤーのあわせとかの問題の当事者ではなくTLに流れてくる各種意見から想像したものを文章にまとめている。
誤解などがあればコメント等で指摘してもらえると助かる。
【保険ここまで】
本題に入る。
・相手を選べない
・ギリギリまで粘れる
・すぐに拡散される
ひとつずつ順に述べていく。
被害の大きさの基準にもよるけれど「相手がいなくても何とかなるかどうか」を今回は用いようと思う。
同時入場の必要がないアトラクションやイベント(あとから来い)
ウィンドウショッピングとか街中歩くやつ(理論上一人でできる)
同時入場するイベント(イベント前後でチケット詐欺と同じくらい問題になるやつ)
レイヤーの大型あわせは1人でも遅れると残りのメンバーが身動きを取れないという点で「同時入場するイベント」に近いのではないだろうか(同時入場じゃないけれど)
全体集合の写真を撮れない。進行に支障が出れば、撮りたかったものを撮り切れない可能性もある。落ち着かないから撮影に集中できない。
(※最初にも書いたが私自身は大型あわせに参加したことが一切ないのでこれはTLに流れてきた愚痴から推測したものである)
学校などのコミュニティで知り合って仲良くなった子と休日に出かけるパターンの場合、普段から時間にルーズかどうかを登校や移動教室のギリギリ具合からある程度推測ができるため自分に被害が来ない位置から観察することが可能である。休み時間のだらけ方である程度時間に対する考え方がわかる(気がする)
それに対してネット上で知り合った人の場合、時間に対する考え方はなかなか判断しづらい。
もちろんFF内の人で頻繁に「寝坊した」とか「遅刻確定だしのんびり行こう」とか呟いている人はもちろん危険だが何も呟かない爆弾もそこそこの頻度で混入している。どうにもならない。
加えて、あわせだと初対面の人や素性がわからない人も混ざってくるのでいよいよわからない(それが原因かはわからないがFF内の人とか一度ご一緒したことある人とかを限定して募集しているものも多く見かける)
どれだけ自衛してもヤバい爆弾遅刻魔を完全に排除することはなかなか厳しい。
これに関してはレイヤーのあわせに限らずオフ会でもなんでも救いようがない遅刻犯は一定数いる。
同人作家の「新刊落としました」ツイートを見たことがある人も多いだろう。
限界のその先にいっていない限り落としたツイートは遅くとも3日前には出るので宝の地図の最終稿を作る段階には間に合う。即売会前々日入りの超地方勢でもない限り、そのツイートを見てからスペースの回り方を考え直したりその他いろいろ柔軟な対応をしたりできるはずだ。
哀しくなるからやめてほしいけれど。
レイヤーの場合、前日夜に「まだ布」とツイートしても翌朝に衣装になっている魔法使いがいる(まじでなんなのあれ)あの魔法は間に合っているから許されている。
レイヤーの遅刻の原因ランキング上位の『衣装終わっていない』『寝坊』
はいずれも自分の力量を見誤り、残り時間が足りなくなって起こることである。
中には早めに衣装終わらない申告をしている例もあるけれど、助けられるくらい早くいっていない限り当日朝の悲鳴と何ら変わりない。
(例:前日前々日くらいに「○○の衣装届かないんですけれど貸してくれる人いませんか」ってツイートしているやつ、いつどこで受け渡してもらうつもりなのだろうか)
ギリギリまで粘ることが許されるのはもし万が一間に合わなかったとしても何とかなる(他者への被害が小さい)ときだけである。
一瞬本題からずれて、世の中の人の遅刻に対する姿勢をざっくり分けてみる。
そして
だから組み合わせると4種類、『遅刻するけれど許せない人』はいないだろうから(いたら流石にヤバい)実質3種類に分類される。
きちんとしている人、偉い、
でも、このタイプの人と『遅刻する人』が約束をすると大事故につながる
ではここで、『遅刻をしないし許せないレイヤー』が『遅刻するレイヤー』の存在するあわせに参加して怒りの限度を超えた場合どうなるか。
女オタクの伝家の宝刀『お気持ち【拡散希望】ツイート』が誕生する。
これ毎回不思議なのだが【拡散希望】ツイートはなぜか関係ない界隈にまで届く。あわせの写真は届かないのに。
いずれあわせをするかもしれないレイヤーならまだしも、一生関わることのない人のせいで怒り狂っている一生関わることのない人の『お気持ち』を見せられても……そうですか……どうでもよ……という気持ちにしかならないのに。
しかも文章が「同じあわせに参加したレイヤーが酷い遅刻をした!!怒っている!!」というものだから、細かい情報をすっ飛ばして拡散ツイートを眺めた人に残る情報が『レイヤーは遅刻する』なのではないだろうか。これがレイヤー全体の印象に繋がってしまう。
平然と遅刻する人もヤバいけれど、怒り狂ってお気持ちツイートするやつも正直ヤバい。
界隈全体の印象を悪くしないために静かに注意喚起流している人や怒りを鎮めて頑張って乗り切った人からしたら良い迷惑だ。
そろそろ結論に入るけれど、
ということをなんとなく理解して、
大きすぎる括りで『レイヤー』をまとめるのはちょっと待ってほしい。
「公式画像使用」(訳注:ゲームのスクリーンショットを同人誌の素材として使用して炎上した問題)
「70人アンソロ」(訳注:自分の同人誌への参加を依頼して断られたときの文面を晒し上げて炎上した問題)
の件に注目されている皆様におかれましては、
以下の説明とお詫びを正式な発表として受け取っていただけたら幸いです。
「公式画像」のTwitter上でのトレンド入り、その後の即売会場での騒動につきましては、
あくまで同人ファンや原作ファン、あるいは第三者が勝手に騒ぎを起こしたものであり、
スクリーンショットの利用につきましても禁止されるいわれはないという認識です。
実際の製品画面を読者の方に直に見ていただけることに二次創作者としての喜びがあるのです。
その点についてはいくら公式といえども立ち入ってほしくはありません。
「70人アンソロ」につきましては、最終的に参加を快諾いただけました皆様の作品と、
主催である私の発表済みの作品とをあわせて、アンソロジーとしてWeb上で公開いたしました。
出費を最小限に留められたうえ、より多くの皆様に作品を見ていただけたと自負しております。
今後も私の過去の行為を追求される場合は、皆様の自己責任でよろしくお願いします。
しかしながら、私の本音といたしましては、これ以上は私生活にも影響が及びますし、
どうかもう許していただきたく、温かく見逃していただくわけにはいきませんでしょうか。
そうすることで皆様自身の日常にも、安らぎが訪れるものと思っております。
どう?